(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】横方向に柔軟な取り付け構造
(51)【国際特許分類】
H01Q 3/04 20060101AFI20240221BHJP
【FI】
H01Q3/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556478
(86)(22)【出願日】2021-12-28
(85)【翻訳文提出日】2023-09-13
(86)【国際出願番号】 US2021065263
(87)【国際公開番号】W WO2022197341
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503455363
【氏名又は名称】レイセオン カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】マルケッティ,ポール,ジェイ.
【テーマコード(参考)】
5J021
【Fターム(参考)】
5J021AA05
5J021AA09
5J021DA02
5J021DA05
5J021DA06
5J021GA02
5J021HA04
(57)【要約】
第1の剛性を有する第1のアームと第2の剛性を有する第2のアームとを含む取り付け構造であって、第1の剛性は、少なくとも1つの自由度において第2の剛性よりも小さい、取り付け構造のための方法及び装置。第1のアームは、荷重に応答してたわむことができる屈曲領域を含む。実施形態では、取り付け構造は、アンテナアレイを台座に移動可能に固定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
ベースと、
機器と、
前記機器を前記ベースに移動可能に固定するための取り付け構造であって、
第1の剛性を有する第1のアームと、
第2の剛性を有する第2のアームとを含み、前記第1の剛性は、少なくとも1つの自由度において前記第2の剛性よりも小さい、
前記取り付け構造と、
を含む、システム。
【請求項2】
前記ベースが台座を含み、前記機器がアンテナアレイを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記台座及び前記取り付け構造が、前記アンテナアレイを仰角軸を中心に旋回させることによって、前記アンテナアレイを収納位置から展開位置に移動させるように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの自由度が、前記仰角軸または前記仰角軸に平行な軸に沿った並進運動を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のアームが、横荷重に応答して屈曲するように構成された屈曲領域を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記屈曲領域が、前記第1のアームの隣接する領域の厚さよりも薄い厚さを有する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記屈曲領域の長さが、前記屈曲領域の前記厚さの少なくとも10倍である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記屈曲領域が、前記台座と前記アンテナアレイとの間の熱的不整合に応答してたわむ、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
外部から加えられた横荷重条件による前記取り付け構造の取り付け部での反力が、第1の側と第2の側との間で不均等に分散される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
熱膨張または収縮荷重条件による前記取り付け構造の前記取り付け部での反力が、第1の側と第2の側との間で均等に分散される、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
方法であって、
取り付け構造を用いて機器をベースに移動可能に固定することであって、前記取り付け構造は、
第1の剛性を有する第1のアームと、
第2の剛性を有する第2のアームであって、前記第1の剛性は、少なくとも1つの自由度において前記第2の剛性よりも小さい、前記第2のアームと、を含む、
前記固定することを含む、
方法。
【請求項12】
前記ベースが台座を含み、前記機器がアンテナアレイを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記台座及び前記取り付け構造が、前記アンテナアレイを仰角軸を中心に旋回させることによって、前記アンテナアレイを収納位置から展開位置に移動させるように構成されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの自由度が、前記仰角軸または前記仰角軸に平行な軸に沿った並進運動を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1のアームが、横荷重に応答して屈曲するように構成された屈曲領域を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記屈曲領域が、前記第1のアームの隣接する領域の厚さよりも薄い厚さを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記屈曲領域の長さが、前記屈曲領域の前記厚さの少なくとも10倍である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記屈曲領域が、前記台座と前記アンテナアレイとの間の熱的不整合に応答してたわむ、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
外部から加えられた横荷重条件による前記取り付け構造の取り付け部での反力が、第1の側と第2の側との間で不均等に分散される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
熱膨張または収縮荷重条件による前記取り付け構造の前記取り付け部での反力が、第1の側と第2の側との間で均等に分散される、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
展開メカニズムに取り付けられたレーダーアンテナは、通常、バルク温度の違いに起因するアンテナ構造とメカニズム間の熱的不整合応力とたわみを管理する手段を必要とする。アンテナは、展開メカニズムよりもかなり高い温度になる場合がある。大きなスパン構造の場合、同軸ピン接続により展開用の旋回軸が提供され得る。大きなスパンにわたる熱的不整合に対処するための一般的な構成では、メカニズムに自由度があり、抵抗なしで構造が相互に拡張及び収縮できるようになっている。いくつかの既知のシステムでは、これは、レーダーアンテナが操作のために収納位置から展開位置まで回転する中心となる2つ以上のピンジョイント接続を使用して達成される。単一のピンジョイントが軸方向に拘束され、したがって、すべての荷重が軸方向に作用するのが一般的である。他のピンジョイント(複数可)は半径方向の拘束を提供するが、バルク温度と材料の不一致に起因する構造間の差動を可能にするために、軸方向に浮動することができる。スパンと熱的不整合が小さい用途では、二重に固定された旋回軸の特別な処理は使用できない。この構成では、熱応力とたわみが主構造によって吸収されるため、それに応じて設計する必要がある。
【発明の概要】
【0002】
本開示の実施形態は、異なる荷重応答特性を有する第1及び第2の支持アームを有する取り付け構造のための方法及び装置を提供する。実施形態では、第1及び第2の支持アームは、アンテナアレイなどの構造をデュアル昇降駆動回転アクチュエータユニットに接続する。アクチュエータの出力ベアリングは、仰角旋回軸を画定し、アンテナから支持構造への構造荷重経路を提供することができる。第1の支持アームは、回転軸に平行な方向への柔軟性を可能にする比較的可撓性の領域を提供する。第2の支持アームは、あらゆる自由度において比較的剛性の接続を提供し、アンテナ構造をアクチュエータの1つに直接結合する。この可撓性は、大きなスパンにわたって漏れ経路を提供し、アンテナと支持構造の間の熱的不整合によって発生する反力を低減する。
【0003】
実施形態では、回転軸周りの剛性は、ねじりたわみを低減するようにほぼ等しくなっている。柔軟性は、梁構造として機能して他の2方向でより高い剛性を維持しながら、狭い寸法でより低いスプリングレートを可能にする、第1の支持アームの薄肉セクションを利用することによって達成される。
【0004】
支持アームの一方または両方は、特定の用途のニーズを満たす特性を有する同じまたは異なる材料を含むことができる。例示的な実施形態では、第1及び第2の支持アームは、高強度合金鋼を含み、高い比強度を提供し、より薄いセクションを可能にし、必要な強度を維持しながら可撓性の増加をもたらす。さらに、高い靭性特性により、システムの寿命全体にわたって多くの荷重サイクルがサポートされ、疲労破壊に耐える。
【0005】
例示的な実施形態では、第1の支持アームの可撓性の領域は、長さ対厚さが約12:1(例えば、3.5インチ×0.30インチ)であり、応力を材料の耐久限界未満に保つようにサイズ決めされる。この構成は、2つの支持アーム間で軸方向の荷重を分散させながら、熱的不整合応力による荷重の蓄積を低減する。例示的な実施形態では、剛性の高いアームが横荷重の大部分に作用して、70/30%程度の第1及び第2の支持アーム間の荷重共有が行われる。このタイプの荷重共有により、横荷重の100%が単一のアクチュエータによって吸収されるわけではないため、仰角アクチュエータのベアリングにより最適な荷重をかけることができる。これにより、コンパクトなフォームファクターと、アクチュエータのトルクパスの荷重へのより直接的な接続が可能になる。
【0006】
一態様では、システムは、ベース、機器及び機器をベースに移動可能に固定するための取り付け構造を含み、取り付け構造は、第1の剛性を有する第1のアームと第2の剛性を有する第2のアームとを含み、第1の剛性は、少なくとも1つの自由度において第2の剛性よりも小さい。
【0007】
システムは、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる:ベースは台座を含み、機器はアンテナアレイを含み、台座及び取り付け構造は、アンテナアレイを仰角軸を中心に旋回させることによって、アンテナアレイを収納位置から展開位置に移動させるように構成され、少なくとも1つの自由度は、仰角軸または仰角軸に平行な軸に沿った並進運動を含み、第1のアームは、横荷重に応答して屈曲するように構成された屈曲領域を含み、屈曲領域は、第1のアームの隣接領域の厚さよりも薄い厚さを有し、屈曲領域の長さは、屈曲領域の厚さの少なくとも10倍であり、屈曲領域は、台座とアンテナアレイとの間の熱的不整合に応答してたわみ、外部から加えられた横荷重条件による取り付け構造の取り付け部での反力は、第1の側と第2の側の間で不均等に分散され、及び/または、熱膨張もしくは収縮荷重条件による取り付け構造の取り付け部での反力は、第1の側と第2の側の間で均等に分散される。
【0008】
一態様では、方法は、取り付け構造によって機器をベースに移動可能に固定することを含み、取り付け構造は、第1の剛性を有する第1のアームと第2の剛性を有する第2のアームとを含み、第1の剛性は、少なくとも1つの自由度において第2の剛性よりも小さい。
【0009】
方法は、以下の特徴のうちの1つまたは複数をさらに含むことができる:ベースは台座を含み、機器はアンテナアレイを含み、台座及び取り付け構造は、アンテナアレイを仰角軸を中心に旋回させることによって、アンテナアレイを収納位置から展開位置に移動させるように構成され、少なくとも1つの自由度は、仰角軸または仰角軸に平行な軸に沿った並進運動を含み、第1のアームは、横荷重に応答して屈曲するように構成された屈曲領域を含み、屈曲領域は、第1のアームの隣接領域の厚さよりも薄い厚さを有し、屈曲領域の長さは、屈曲領域の厚さの少なくとも10倍であり、屈曲領域は、台座とアンテナアレイとの間の熱的不整合に応答してたわみ、外部から加えられた横荷重条件による取り付け構造の取り付け部での反力は、第1の側と第2の側の間で不均等に分散され、及び/または、熱膨張もしくは収縮荷重条件による取り付け構造の取り付け部での反力は、第1の側と第2の側の間で均等に分散される。
【0010】
本開示の前述の特徴ならびに開示そのものは、図面の以下の記述から、より完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】アンテナアレイを台座上に取り付けるための取り付け構造の図的表現である。
【
図1B】アンテナアレイを台座上に取り付けるための取り付け構造の図的表現である。
【
図2A】クランプジョイントを有する従来技術の取り付け構造の正面図である。
【
図2B】浮動ジョイントを有する従来技術の取り付け構造の正面図である。
【
図3】屈曲領域を有する例示的な第1のアームであって、
図1A及び
図1Bの取り付け構造の一部を形成する第1のアームの等角図である。
【
図3D】たわんだ形状とたわんでいない形状を示す
図3の第1のアームの概略図である。
【
図4】
図1A及び
図1Bの取り付け構造の一部を形成する例示的な第2のアームの等角図である。
【
図5A】正の横荷重下にある第1及び第2のアームの側面図を示す。
【
図5B】負の横荷重下にある第1及び第2のアームの側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1A及び1Bは、台座などの支持構造104によって支持された、アンテナアレイなどのデバイス102を含む例示的なシステム100を示す。例示的な実施形態では、支持構造104は、アンテナアレイ102を収納位置から展開位置まで回転させることができる。図示の実施形態では、アンテナアレイ102は展開位置で示されている。取り付け構造は、アンテナアレイ102を支持構造104に固定するための第1のアーム106及び第2のアーム108を含むことができる。以下でより完全に説明するように、第1のアーム106は、少なくとも1つの軸において第2のアーム108よりも可撓性がある。実施形態では、アンテナアレイ102は、仰角軸110を中心に旋回する。アンテナアレイ102の横方向の動きは、仰角軸110に沿っている。すなわち、横方向の動き/荷重は、仰角軸110上で横方向である。
【0013】
第1及び第2のアーム106、108は、第1のアーム106が第2のアーム108よりも横荷重に応答してより可撓性があるため、慣性輸送荷重または風荷重などの外部から加えられた荷重条件により、支持構造104に不均等な反作用荷重を与える。この配置は、アレイアセンブリと台座の間の様々な熱条件と材料を補償する。動作中、特に寒い環境では、アンテナアレイ102は台座104及び取り付け構造106、108よりもかなり暖かい。第1のアーム106は、材料とバルク温度との不一致により第1のアームと第2のアームとの間に大きな熱応力が発生するのを防止するために、横方向に柔軟である。熱的に誘導された反作用荷重は、台座104の両側の支持構造間に均等に分散される。組み合わされた(外部及び熱誘導)荷重条件では、反力及びモーメントが第1のアーム106と第2のアーム108との間に分散され、両方の構造が総荷重の一部に作用する構造的に効率的な構成を提供する。
【0014】
これは、横荷重の実質的に100%が一方のアームによって片側で受け、他方のアームが自由に浮動して熱的不整合に対応する従来のシステムとは対照的である。
図2Aは、横荷重を受けるクランプベアリング200を備えた従来技術の軸ジョイントを示す。
図2Bは、横荷重を全く受けない浮動ベアリング202を有する従来技術の軸ジョイントを示す。この構成では、仰角軸は共通の軸に沿って2つの別々の旋回ジョイントを持ち、そのうちの1つは軸方向に拘束され(
図2A)、もう1つは「浮動する」(
図2B)。これにより、アレイと昇降構造との間の熱的不整合を許容する自由度が得られるが、すべての横荷重が単一の側、すなわち
図2Aのクランプされた側によって作用されるように強制され、これは、旋回軸と支持構造のベアリングが100%の横荷重に対応するサイズにする必要があるように、その側の構造設計を推進する。
【0015】
図3、3A、3B、及び3Cは、ベース部分302及びベース部分から延びるアーム部分304を有する第1のアーム300を示す。ベース部分302は一連の穴306を含み、それを通して、ボルトなどの取り付けメカニズムを使用してアームをアンテナアレイ(図示せず)に固定することができる。
【0016】
例示的な実施形態では、アーム部分304は、屈曲領域308及び旋回領域310を含む。実施形態では、屈曲領域308は、隣接する旋回領域310の少なくとも一部よりも小さい厚さ312を有する。1つの特定の実施形態では、屈曲領域308の高さ314は、屈曲領域308の厚さ312の約12倍である。
【0017】
図示の実施形態では、アーム部分304は、回転アクチュエータ(図示せず)を含むことができる台座に第1のアーム300を取り付けるための一連の穴318を含む。上述のように、台座はアンテナアレイを収納位置から展開位置まで仰角軸を中心に旋回させることができる。
【0018】
旋回領域310とベース302との間の緩和された屈曲領域308は、横方向のみの増加した柔軟性を提供する。屈曲領域300は、端部がベース部分302及び旋回領域310に固定された梁として機能する。
【0019】
第2のアーム400は、ベース部分402及びベース部分から延びるアーム部分404を有する。ベース部分402は一連の穴406を含み、それを通して、ボルトなどの取り付けメカニズムを使用してアームをアンテナアレイ(図示せず)に固定することができる。
【0020】
第2のアーム400は、第1のアーム300のような屈曲領域を有していない。強度を高めるために、第2のアーム400は、ベース402から延びる一連のガセット410を含むことができる。
【0021】
第1及び第2のアーム300、400は共に、アレイを支持するために必要な構造強度及び剛性を提供する。慣性輸送及び/または動作荷重が存在する場合、第1及び第2のアーム300、400の相補的な横剛性により、台座の駆動ユニットベアリング間で約30/70%の荷重が共有される。加えて、第1のアーム300の横方向に柔軟な構成により、仰角軸に沿った熱的に誘導された荷重の蓄積が部分的に緩和される。より低いベアリング荷重要件の利点は、当業者には容易に明らかであろう。
【0022】
図3の第1のアーム300について、そして
図4の第2のアーム400について示されるように、自由度のそれぞれの相対的剛性は、それぞれのアームの構造に依存する。
図3に示されるように、屈曲領域308は、ベース部分302とx軸における旋回領域310との間の相対的並進(上記で横方向の動きと呼ばれる)に対して低い剛性をもたらす。対照的に、ガセット410を含み屈曲領域を含まない第2のアーム400は、列挙された自由度のそれぞれにおいて高い剛性を有する。
【0023】
第1のアーム300の構造は、ベース部分302と旋回領域310との間のy軸及びz軸の並進運動、ならびにx軸周りの相対回転において高い剛性をもたらす。第1のアーム300は、z軸周りの相対回転に対して低い剛性を有し、y軸周りの相対回転に対して中程度の剛性を有する。
【0024】
図示の実施形態では、三角形の形状を有する細長い梁の長さは、縦(z)及び垂直(y)方向に適切な剛性、Rxに高いモーメント剛性、Ryに中程度の剛性を提供して、小さな大きさのねじれ(Ry)を可能し、Rzに低いモーメント剛性を提供して、横(x)方向の成長調整を可能にする。
【0025】
低い、中程度、及び高い、とは、例示的な実施形態の理解を容易にするために使用される相対的な用語であることが理解される。これらの用語の使用は、決して限定的と解釈されるべきではない。
【0026】
第1及び第2のアーム300、400は、特定の用途の必要性を満たすために、任意の実用的な形状を含むことができることが理解される。例示的な実施形態では、アームは、台座に取り付けられたアンテナアレイの荷重を分散するために、ほぼ三角形の形状を有する。
【0027】
ここで
図3Dを参照すると、第1のアーム300の屈曲領域308は、単純な並進荷重の下で曲がり得ることが分かる。第1のアーム308は、当初、ベース部分302が屈曲領域308に対して垂直である、たわんでいない形状を有する。荷重がかかると、屈曲領域308が曲がり、第1のアームがたわんだ形状に移行する。図から分かるように、ベース部分302の表面は、第1のアーム308がたわんでいない形状からたわんだ形状に移動するにつれて、ある程度低下する。ベース部分302はまた、いくらかのデルタ量だけ並進移動する。
【0028】
低下量の大きさは、たわみの実際の値では無視できる。低下は、名目上次のように定義できる。
【数1】
例えば、3.5インチの高さの可撓性のセクション(「H」)で0.010の横方向のたわみ(「DELTA」)が生じると、.000014インチの低下が発生する。垂直低下は、製造公差と比較して取るに足らないものである。
【0029】
図5Aは、横荷重条件での1kip荷重に対する第1のアーム300(
図3)と第2のアーム400(
図4)のたわみの比較を示す。上述のように、第1のアーム300は、横荷重に応答してたわむことができる屈曲領域308を有する。
図5Bは、横荷重条件での-1kip荷重に対する第1のアーム300と第2のアーム400のたわみの比較を示す。
【0030】
第1及び第2のアーム300、400は、所望の剛性特性を有する任意の適切な材料を含むことができることが理解される。第1及び第2のアームは、同じまたは異なる材料を含むことができ、同じまたは異なる材料の組み合わせを含むことができる。第1及び第2のアームに適した材料の例には、ASTM A514合金鋼プレートが含まれる。
【0031】
第1及び第2のアーム及び連結されたシステムは、特定の用途の必要性を満たすために、様々な方法で荷重を分散するように構成できることがさらに理解される。例示的な実施形態では、横荷重は、パーセントで30/70に分散される。代替実施形態では、他の荷重分散を達成することができる。
【0032】
本開示の例示的な実施形態を説明してきたが、当業者には、それらの概念を組み込んだ他の実施形態も使用できることが明らかになるであろう。本明細書に含まれる実施形態が、開示された実施形態に限定されるべきではなく、むしろ添付の請求の範囲の趣旨及び範囲だけによって限定されなければならない。本願明細書において引用されるすべての出版物及び参照文献は、その全体が参照によって本願明細書に明示的に組み込まれているものとする。
【0033】
本願明細書において記載されている異なる実施形態の要素は、具体的に上記に記載されていない他の実施形態を形成するために組み合わせることができる。単一の実施形態の文脈で記載されている様々な要素は、別々に、または任意の適切な下位の組み合わせで提供されても良い。本願明細書において具体的に記載されていない他の実施形態も、以下の請求項の範囲内である。
【国際調査報告】