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特表2024-509327クリーニング制御方法、クリーニング制御装置、クリーニングロボット及び記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-29
(54)【発明の名称】クリーニング制御方法、クリーニング制御装置、クリーニングロボット及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20240221BHJP
【FI】
A47L9/28 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558951
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(85)【翻訳文提出日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 CN2022120301
(87)【国際公開番号】W WO2023045982
(87)【国際公開日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】202111116145.4
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521539878
【氏名又は名称】云鯨智能(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Yunjing Intelligence (Shenzhen) Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room A2902, Yunzhongcheng, Building 1, Vanke Yuncheng VI, Dashi 2nd Road, Xili Community, Xili Street, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, China
(71)【出願人】
【識別番号】518454852
【氏名又は名称】云鯨智能創新(深▲せん▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】Yunjing Intelligence Innovation (Shenzhen) Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Room A2901, Yunzhongcheng, Building 1, Vanke Yuncheng VI, Dashi 2nd Road, Xili Community, Xili Street, Nanshan District, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ワン ゼンシュ
(72)【発明者】
【氏名】アイ ウィ
【テーマコード(参考)】
3B057
【Fターム(参考)】
3B057DA00
(57)【要約】
【解決手段】クリーニング制御方法及びクリーニングロボットを含む装置。クリーニングロボットには、互いに協力して掃除部材とワイプ部材が含まれ、且つ運転パラメータを取得する。運転パラメータに基づいて、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、クリーニングロボットロボットの側面に形成されたワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすように制御する。第1プリセット関係は、清掃領域の前記ワイプ済み領域に最も近い境界とワイプ済み領域の清掃領域に最も近い境界との間に第1距離を形成し、ワイプ領域のワイプ済み領域に最も近い境界とワイプ済み領域のワイプ領域に最も近い境界との間に第2距離を形成し、第1距離が第2距離より大きいか又はそれに等しいことを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに協働する掃除部材とワイプ部材とを含むクリーニングロボットに応用されるクリーニング制御方法であって、
前記クリーニングロボットがクリーニングを行うときの運転パラメータを取得するステップと、
前記運転パラメータに基づいて、以下の(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップと、を含み、
(a)前記掃除部材が清掃中にリアルタイムに形成する清掃領域
(b)前記ワイプ部材がワイプ期間にリアルタイムに形成するワイプ領域
(c)前記クリーニングロボットの側面に形成されたクリーニングされたワイプ済み領域
ここで、前記清掃領域の前記ワイプ済み領域に最も近い境界と前記ワイプ済み領域の前記清掃領域に最も近い境界との間には、第1距離が形成され、前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に最も近い境界と前記ワイプ済み領域の前記ワイプ領域に最も近い境界との間には、第2距離が形成され、
前記第1プリセット関係は、前記第1距離が前記第2距離よりも大きいかまたは前記第2距離に等しいことを表すことを特徴とするクリーニング制御方法。
【請求項2】
前記クリーニング制御方法は、さらに、前記運転パラメータに基づいて、前記(a)~(c)が第2プリセット関係を満たすように制御するステップを含み、
ここで、前記清掃領域の前記ワイプ済み領域から最も離れた境界と前記ワイプ済み領域の前記清掃領域に最も近い境界との間には、第3距離が形成され、
前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域から最も離れた境界と前記ワイプ済み領域の前記ワイプ領域に最も近い境界との間には、第4距離が形成され、
前記第2プリセット関係は、前記第3距離が前記第4距離よりも大きいかまたは前記第4距離に等しいことを表す、請求項1に記載のクリーニング制御方法。
【請求項3】
前記クリーニング制御方法は、さらに、
前記清掃領域が前記ワイプ済み領域に接触することを防止するために、前記第1距離がゼロより大きいかまたはゼロに等しくなるように制御し、及び/または
前記ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ済み領域に被着させるように、前記第2距離がゼロより小さいかまたはゼロに等しくなるように制御することを含む、請求項1クリーニング制御方法。
【請求項4】
前記(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、
前記ワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づけるように、前記ワイプ部材の位置または運転状態を制御する、及び/または、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域から遠ざかるように、前記掃除部材の位置や運転状態を制御することをさらに含む、請求項1クリーニング制御方法。
【請求項5】
前記運転パラメータは、掃除部材の位置であり、掃除部材の位置は、前記クリーニングロボットの左右両側の少なくとも一方側を含み、
前記(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、前記ターゲット掃除部材を指定された領域に制限するか、または前記ターゲット掃除部材をリフトアップするように制御することを含み、
ここで、前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃え、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である、請求項1~4の何れか一項に記載のクリーニング制御方法。
【請求項6】
前記クリーニングロボットの左右両側には、前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられ、
前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、前記ターゲット掃除部材を指定された領域に制限するか、または前記ターゲット掃除部材をリフトアップするように制御するステップは、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの左右両側の前記ターゲット掃除部材のうち、前記ワイプ済み領域に最も近い前記ターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように交互に制御することを含む、請求項5に記載のクリーニング制御方法。
【請求項7】
前記クリーニングロボットの左右両側には、前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられ、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御するステップは、前記クリーニングロボットが螺旋状経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの前記ワイプ済み領域に最も近い前記ターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御することを含む、請求項5に記載のクリーニング制御方法。
【請求項8】
前記運転状態は、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係であり、
前記(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記清掃領域及び/又は前記ワイプ領域が変化するように、前記掃除部材及び/又は前記ワイプ部材を制御して平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うことを含む、請求項1~4の何れか一項に記載のクリーニング制御方法。
【請求項9】
前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した掃除部材が前記ワイプ済み領域から離れるように交互に制御することをさらに含む、請求項8に記載のクリーニング制御方法。
【請求項10】
前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係であり、前記(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整することを含み、
前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃え、ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線であり、
前記相対的な位置関係が調整された後の前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材とを制御してクリーニングを行い、且つ(a)~(c)が前記第1プリセット関係を満たすように調整する、請求項1~4の何れか一項に記載のクリーニング制御方法。
【請求項11】
前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整するステップは、前記クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記ターゲット掃除部材の清掃領域及び/又は前記ワイプ部材のワイプ領域が変化するように、前記ターゲット掃除部材及び/又は前記ワイプ部材を制御して平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うことを含む、請求項10に記載のクリーニング制御方法。
【請求項12】
前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整するステップは、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が前記ワイプ済み領域から離れるように交互に制御することを含む、請求項10に記載のクリーニング制御方法。
【請求項13】
前記運転パラメータは、螺旋状経路であり、前記クリーニングロボットの一方側には、ターゲット掃除部材が設置され、前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃え、
ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線であり、
前記(a)~(c)が第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記クリーニングロボットが螺旋状経路のクリーニングを行い、(a)~(c)が前記第1プリセット関係を満たすように制御することを含む、請求項1 ~3の何れか一項に記載のクリーニング制御方法。
【請求項14】
前記クリーニングロボットは左側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられ、または、前記クリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にあり、
前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行うステップは、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うかまたは前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うことを含む、請求項13に記載のクリーニング制御方法。
【請求項15】
前記クリーニングロボットは、右側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられ、または、クリーニングロボットの右側に位置する前記ターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にあり、
前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行うステップは、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うかまたは前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うことを含む、請求項13に記載のクリーニング制御方法。
【請求項16】
前記クリーニングロボットを制御して外側から内側に向かって反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップの前または後に、前記クリーニングロボットを制御して左側エッジクリーニングを行うことをさらに含む、請求項14に記載のクリーニング制御方法。
【請求項17】
前記クリーニングロボットを制御して外側から内側に向かって時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップの前または後に、前記クリーニングロボットを制御して右側エッジクリーニングを行うことをさらに含む、請求項15に記載のクリーニング制御方法。
【請求項18】
掃除部材と、
ワイプ部材と、
コンピュータ実行可能な命令が記憶されたメモリと、
プロセッサと、を備え、
前記プロセッサは、前記メモリにカップリングされ、且つ前記コンピュータ実行可能な命令を実行することで、請求項1から17のいずれか1項に記載のクリーニング制御方法を実現するように構成されることを特徴とするクリーニングロボット。
【請求項19】
前記不揮発性コンピュータ記憶媒体には、クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムが記憶されており、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムは、前記クリーニングロボットのプロセッサにより実行されるときに、前記クリーニングロボットに請求項1~17のいずれか1項に記載のクリーニング制御方法のステップを実現させることを特徴とする不揮発性コンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願との相互参照>
本願は、2021年9月23日に出願された「クリーニング制御方法、クリーニング制御装置、クリーニングロボット及び記憶媒体」と題する中国特許出願202111116145.4の優先権を主張する。
【0002】
本願はロボット技術分野に関し、特にクリーニング制御方法、クリーニング制御装置、クリーニングロボット及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
物質生活レベルと科学技術レベルの継続的な向上に伴い、現在、益々多くのユーザーの家庭がロボットを用いて相応なサービスを提供し始め、特にクリーニングロボットを用いて、自ら家庭環境や大型場所の清掃を行うことを取って代わる。これは、人々の労働圧力を軽減できるだけでなく、清掃効率を向上させることもできる。
【0004】
現在、クリーニングロボットには、通常、掃除部材と駆動装置が設置されている。クリーニングロボットは、駆動装置の駆動下で、予め設定されたクリーニング経路に従って自己移動し、且つ掃除部材を介して床を清掃する。しかし、スイープ・モップ一体型ロボットにとって、掃除部材は掃除部材とワイプ部材を含み、掃除部材とワイプ部材は同時に動作して、掃除とワイプを行ってもよいし、単独で動作して、単独で掃除又はワイプを行ってもよい。このように、ワイプ部材が床をワイプした後に床が濡れてしまうため、このとき、ワイプ済み領域に掃除部材が接触すると、掃除部材に付着した汚れがワイプ済み領域に二次汚染を引き起こすことになる。
【0005】
以上より、どのようにクリーニングロボットの掃除部材が床を清掃する過程において床に二次汚染をもたらすことを回避するかは、当分野で早急に解決すべき技術問題になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願の主な目的は、現在のクリーニングロボットの掃除部材が床を清掃する過程においてワイプ済み領域に二次汚染をもたらす技術問題を解決できるようなクリーニング制御方法、装置、クリーニングロボット及び記憶媒体を提供することにある。
【0007】
上記の目的を実現するために、本願によるクリーニング制御方法は、掃除部材及びワイプ部材を含むクリーニングロボットに応用されて、前記クリーニングロボットが清掃を行う場合の運転パラメータを取得するステップを含み、
前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う際に、前記運転パラメータに応じて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離は、前記第2距離よりも大きいかまたは前記第2距離に等しいことを含む。
【0008】
また、上記の目的を達成するために、本願によるクリーニング制御装置は、掃除部材とワイプ部材とを含むクリーニングロボットに応用され、取得モジュールと、クリーニングモジュールとを含み、
前記取得モジュールは、前記クリーニングロボットがクリーニングを行う時の運転パラメータを取得し、前記クリーニングモジュールは、前記掃除部材と前記ワイプ部材が共同でクリーニングする時に、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御することに用いられ、
前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離が前記第2距離よりも大きいかまたは前記第2距離に等しいことを含む。
ここで、本願のクリーニング制御装置の各機能モジュールは、運転されるときに、上記のようなクリーニング制御方法のステップを実現する。
【0009】
また、上記の目的を達成するために、本願によるクリーニングロボットは、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行可能なクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムとを含み、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムは前記プロセッサにより実行されるときに上述したようなクリーニング制御方法を実現する。
【0010】
また、上記の目的を達成するために、本願によるコンピュータ記憶媒体は、クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを記憶しており、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムがプロセッサによって実行されるときに上述したようなクリーニング制御方法を実現する。
【0011】
また、上記の目的を達成するために、本願によるコンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムはプロセッサにより実行される際に上記のようなクリーニング制御方法を実現する。
【0012】
本願がクリーニング制御方法、クリーニング制御装置、クリーニングロボット、コンピュータ記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供し、前記クリーニング制御方法は、クリーニングロボットに応用され、前記クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材とを含み、クリーニングロボットがクリーニングを行うときの運転パラメータを取得することによって、前記掃除部材と前記ワイプ部材が共同でクリーニングする時に、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御し、前記第1プリセット関係は、清掃領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間に第2距離を有し、第1距離が第2距離よりも大きいかまたは第2距離に等しいことを含む。
【発明の効果】
【0013】
本願は、クリーニングロボットが掃除とワイプを行う過程において、まずクリーニングロボットが清掃操作を行う際の運転パラメータを取得し、その後、クリーニングロボットの掃除部材とワイプ部材が共同で具体的な清掃を行う際に、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御し、清掃領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には、第1距離を有する。ワイプ領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には、第2距離を有する。第1距離は、第2距離より大きいか又は第2距離に等しい。これにより、掃除部材がワイプ済み領域に汚れを与えないようにし、または掃除部材がワイプ済み領域に接触した場合、ワイプ部材が接触された領域をワイプして清潔にし、掃除部材がワイプ済み領域に対して二次汚染をもたらすことを回避できる。
【0014】
本願は、クリーニングロボットが掃除とモップを行う際に、掃除部材が床に対して清掃を行う場合にリアルタイムに形成された清掃領域のワイプ済み領域に接近する境界とワイプ済み領域との間に第1距離を有し、且つ第1距離がゼロより大きいかまたはゼロに等しいときに、清掃領域がワイプ済み領域をカバーしないことを表明する。このようにして、掃除部材の側辺のワイプ済み領域に対する二次汚染を効果的に回避するとともに、掃除部材が濡れた領域に濡れられ、掃除部材が濡れた後の床への二次汚染を避けることができる。第1距離がゼロより小さい場合、清掃領域がワイプ済み領域をカバーしていると表明する。ワイプ領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には第2距離を有し、第1距離が第2距離より大きいか又は第2距離等しいので、リアルタイムに形成されるワイプ領域は、掃除部材が接触するワイプ済み領域をワイプして清掃することができる。これにより、掃除部材の側辺のワイプ済み領域に対する二次汚染を効果的に回避し、クリーニングロボットによる床の清掃効率が向上した。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本願の実施例に係るクリーニングロボットの構成を示す模式図である。
図2】本願の一実施例に係るクリーニング制御方法のフローチャートである。
図3】本願のクリーニング制御方法に係るクリーニングロボットの底部の構造位置のレイアウトの概略図である。
図4】本願の一種の清掃領域とワイプ領域との位置関係を示す模式図である。
図5】本願のクリーニングロボットが弓形経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図6】本願の一種の掃除部材の清掃領域と、ワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域との関係を示す模式図である。
図7】本願のもう一種の掃除部材の清掃領域と、ワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域との関係を示す模式図である。
図8】本願の一種の掃除部材の清掃領域と、ワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域との関係を示す模式図である。
図9】本願の掃除部材のターゲット清掃領域と境界延長線との関係を示す模式図である。
図9A】本願の指定された領域の例示図である。
図9B】本願のワイプ済み領域に近接した掃除部材を持ち上げる場合の模式図である。
図10】本願のクリーニングロボットが螺旋状経路をクリーニングする場合の模式図である。
図11】本願の掃除部材とワイプ部材との相対位置関係を調整する前後の模式図である。
図12】本発明によるワイプ部材の位置を調整する場合の模式図である。
図13】本願のクリーニングロボットが反時計回りの外側から内側への螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図14】本願のクリーニングロボットが先ず左縁部に沿って、次に反時計回りに外側から内側への螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図15】本願のクリーニングロボットが時計回りに内側から外側へ螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図16】本願のクリーニングロボットが時計回りに外側から内側へ螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図17】本願のクリーニングロボットが先ず右側縁に沿って、次に時計回りに外側から内側へ螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図18】本願のクリーニングロボットが反時計回りに内側から外側へ螺旋状経路のクリーニングを行う場合の模式図である。
図19】本願のクリーニング制御装置の機能ブロックを示す概略図である。
図20】本願の一実施例に係るクリーニングロボットの透視模式図である。
図21】本願の一実施例に係るクリーニングロボットは一部のケースが除去された後の模式図である。
図22】本願の一実施例に係るクリーニングロボットの底面図である。
図23】本願の一実施例に係るクリーニングロボットの別の構成図である。 本願目的の実現、機能特徴及び利点は、実施例に関連して、図面を参照しながらさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
なお、ここで説明した具体的な実施形態は、本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定するものではないことは言うまでもない。
【0017】
図1に示すように、図1は本願の実施例に係るクリーニングロボットの構成を示す模式図である。クリーニングロボットは、床を自動的に清掃することができ、家庭室内の清掃、大型場所の清掃などのシーンに応用されることができる。
【0018】
クリーニングロボットのタイプには、掃除ロボット、モップロボット及びスイープ・モップ一体型ロボットがある。クリーニングロボットには、掃除部材と駆動装置が設けられている。駆動装置は、モータと駆動輪を含んでもよい。駆動装置の駆動下で、クリーニングロボットは予め設定されたクリーニング経路に基づいて自己移動し、且つ掃除部材を介して床をきれいにする。
【0019】
掃除ロボットにとって、清掃具は掃除部材である。掃除ロボットには集塵装置が設置されている。クリーニング過程において、掃除部材はほこり、ごみなどを集塵装置の吸塵口に掃き、これにより、掃除装置はほこり、ごみなどを一時的に吸収する。
【0020】
モップロボットにとって、清掃具は床に接触するワイプ部材(例えば、モップ)である。クリーニングロボットの移動中に、当該ワイプ部材が床をワイプし、床に対するクリーニングを実現する。
【0021】
スイープ・モップ一体型ロボットにとって、清掃具には掃除部材とワイプ部材とが含まれる。掃除部材とワイプ部材は、同時に動作して、掃除とモップを行うことができるし、別々に動作して、それぞれ掃除とモップを行うこともできる。ここで、掃除部材はさらに、外側でほこりなどのごみを中間領域に掃くサイドブラシと、引き続きごみを集塵装置まで掃除するロールブラシ(ミドルブラシとも呼ばれる)と、を含んでもよい。
【0022】
本願の実施例に係るクリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材とを含むスイープ・モップ一体型ロボットであってもよい。また、本願の実施例に係るクリーニングロボットは、清掃機能を実現するための掃除部材と、モップ機能を実現するためのワイプ部材とを含む他のタイプのクリーニングロボットなどであってもよいことは言うまでもない。
【0023】
図1に示すように、前記クリーニングロボットは、プロセッサ1001(例えば、CPU)、通信バス1002、ユーザーインターフェース1003、ネットワークインターフェース1004、メモリ1005、センサーユニット1006、駆動装置1007及び掃除部材1008などを含んでもよい。ここで、駆動装置は、モータと駆動輪とを含んでもよい。通信バス1002は、プロセッサ1001と、ユーザーインターフェース1003と、ネットワークインターフェース1004と、メモリ1005と、センサーユニット1006と、駆動装置1007と、掃除部材1008との間の接続通信を実現するために使用される。ユーザーインターフェース1003は、ディスプレイ(Display)、キーボード(Keyboard)などの入力ユニットを含むことができる。オプションとして、ユーザーインターフェース1003は、標準的な有線インターフェース、無線インターフェースを含むこともできる。オプションとして、ネットワークインターフェース1004は、標準的な有線インターフェース、WiーFiインターフェースなどの無線インターフェースを含んでもよい。
【0024】
メモリ1005は、ロボット本体に設置される。メモリ1005には、プロセッサ1001によって実行されたときに対応する動作を実現するプログラムが格納されている。メモリ1005は、クリーニングロボット用のパラメータを記憶するためにも使用される。メモリ1005は、高速RAMメモリであってもよいし、安定したメモリ(non-volatile memory)、例えばディスクメモリであってもよい。オプションとして、メモリ1005は、前述のプロセッサ1001から独立した記憶装置であってもよい。
【0025】
クリーニングロボットは、ネットワークインターフェース1004を介してユーザー端末と通信することができる。また、クリーンロボットは、短距離通信技術を介してベースステーションと通信することができる。ここで、ベースステーションはクリーニングロボットに合わせて使用されるクリーニング装置である。
【0026】
図20~23に示すように、クリーニングロボットは、ロボット本体101と、走行ユニット102と、センサーユニット1006とを含む。ロボット本体101は、様々な構成とすることができる。本願の実施例では、ロボット本体101がD字形構造であることを例に説明する。図20に示すように、D字形構造のロボット本体101は、前部に設けられた角形構造本体と、後部に設けられた半円形構造本体とを備えている。角形構造本体は、前部エッジが面取りされた矩形構造であってもよい。角形構造本体は半円形構造体と接続されている。クリーニングロボットの前進方向において、角形構造本体は半円形構造本体の前方に位置する。即ち、半円形構造本体から角形構造本体に向かう方向が移動ロボットの前進方向である。図23に示すように、プロセッサ1001は、ロボット本体101の内部に設けられ、且つ移動ロボットを制御して特定の動作を行うように構成されている。プロセッサ1001は、電池105、メモリ1005、駆動装置1007、走行ユニット102、センサーユニット1006などの部品に電気的に接続されて、これらの部品を制御する。
【0027】
電池105は、ロボット本体101の内部に設けられ、クリーニングロボットに電力を供給するために用いられる。
【0028】
センサーユニット1006は、レーザレーダ10061、衝突センサー10062、距離センサー10063、落下センサー10064、カウンタ10065、及びジャイロ10066を含む。
【0029】
レーザレーダ10061は、ロボット本体の頂部に設置され、動作時に回転し、且つそのエミッタを介してレーザ信号を放射する。レーザ信号が障害物に反射されることにより、レーザレーダの受信器は障害物が反射したレーザ信号を受信する。レーザレーダの回路ユニット100611は、受信したレーザ信号を解析することにより、レーザレーダに対する障害物の距離や角度などの周囲の環境情報を得ることができる。また、レーザレーダの代わりにカメラを用いて、カメラが撮影した画像中の障害物を分析することで、カメラに対する障害物の距離、角度などを得ることもできる。
【0030】
図21及び22に示すように、衝突センサー10062は、ハウジング10321及びトリガセンサー10322を含む。ハウジングはロボット本体の頭部を取り囲んでおり、具体的には、ハウジングはロボット本体の頭部とロボット本体の左右両側の前寄り位置に設置されることができる。トリガセンサー10322は、ロボット本体の内部でハウジングの後に配置されている。ハウジングとロボット本体との間には弾性緩衝材が設けられている。クリーニングロボットがハウジングを介して障害物と衝突するときに、ハウジングはクリーニングロボットの内部へ移動し、且つ弾性緩衝材を圧縮する。ハウジングがクリーニングロボットの内部に一定の距離を移動した後、ハウジングがトリガセンサーに接触し、トリガセンサーがトリガされて信号を生成し、この信号はロボット本体内のロボットコントローラに送信されて、処理を行うことができる。障害物に触れた後、クリーニングロボットは障害物から離れ、弾性緩衝材の作用下で、ハウジングは元の位置に戻った。これで分かるように、衝突センサーは、障害物を検出し、障害物に衝突した後、緩衝作用を果たすことができる。
【0031】
距離センサー10063は、具体的に赤外線検出センサーであり、障害物から距離センサーまでの距離を検出するために使用される。距離センサーは、ロボット本体の側面に設置されるため、クリーニングロボットの側面付近に位置する障害物から距離センサーまでの距離値を測定することができる。距離センサーは、超音波測距センサー、レーザ測距センサー、または深さセンサーなどであってもよく、ここでは制限しない。
【0032】
落下センサー10064は、ロボット本体の底縁に設置されて、数が1つ又は複数であってもよい。クリーニングロボットが床面の縁位置に移動すると、クリーニングロボットが高い位置から落下するリスクがあることを落下センサーにより検出し、クリーニングロボットが移動を停止したり、落下位置から離れる方向へ移動したりするなど、対応する落下防止反応操作を実行することができる。
【0033】
ロボット本体の内部には、カウンタ10065とジャイロ10066がさらに設けられている。カウンタ10065は、駆動輪の回転角度の総数を積算して、駆動輪がクリーニングロボットを駆動して移動する距離の長さを算出するために使用される。ジャイロは、クリーニングロボットの回動角度を検出するために使用され、クリーニングロボットの向きを決定することができる。
【0034】
図22に示すように、クリーニングロボットは、床を清掃して、モップするためのサイドブラシ1102、ロールブラシ(ミドルブラシ)1103、ワイプ部材1104をさらに含む。クリーニングロボットには、ロボット本体101の底部に設けられた集塵口1121と、ロボット本体101の内部に設けられたダストボックス1122とを含む集塵装置がさらに設けられている。サイドブラシ1102は、クリーニングロボット1001の底部の回転軸に設けられている。回転軸がサイドブラシ1102を動かした後、回転しているサイドブラシ1102は、クリーニングロボットの底部の集塵口1121の近くまで塵埃などのゴミを掃き取る。
【0035】
走行ユニット102は、クリーニングロボットの移動に関連する部材であり、駆動輪1021と自在輪1022とを含む。駆動輪1021は、クリーニングロボットを駆動して移動させ、即ち、ロボット本体101の移動を駆動するために使用される。自在輪1022は、駆動輪1021と協働して、クリーニングロボットの転向と移動を実現する。具体的には、駆動輪1021は、2つであってもよい。2つの駆動輪1021は、ロボット本体101の底部の中間よりも後ろ寄りに設けられ、左右両辺に1つずつ設けられている。自在輪1022は、ロボット本体101の底部の前寄りの位置、具体的には移動ロボットの中軸線上に設けられている。
【0036】
各駆動輪1021には、駆動輪モータが設けられており、駆動輪モータにより駆動輪1021が連動して回転する。これにより、駆動輪はクリーニングロボットに移動の動力を供給する。即ち、駆動輪1021が回動した後、クリーニングロボットを動かして移動させる。一方、駆動輪1021と自在輪1022は協働してクリーニングロボットの移動と操舵を実現する。駆動輪1021が回動すると、クリーニングロボットを駆動して前移動または後移動させることができる。左右2つの駆動輪1021の回転速度差を制御することにより、クリーニングロボットの操舵角度を制御することができる。
【0037】
当業者は、図1、20‐23に示すクリーニングロボットの構造は、クリーニングロボットに対する限定を構成するものではなく、図示よりも多くまたは少ない部品を含むことができ、または幾つかの部品を組み合わせたり、異なる部品を配置したりすることができることが理解すべきである。
【0038】
図1に示すように、コンピュータ記憶媒体としてのメモリ1005には、オペレーティングシステム、ネットワーク通信モジュール、ユーザーインターフェースモジュール、及びクリーニングロボットのクリーンコントロールプログラムが含まれていてもよい。
【0039】
図1に示すクリーニングロボットにおいて、ネットワークインターフェース1004は、主に、クリーニングロボットと組み合わせて使用するベースステーションや充電スタンドなどを接続するために用いられ、ベースステーションとデータ通信を行う。ここで、ベースステーションは、クリーニングロボットを充電したり、クリーニングロボットにおける掃除部材を清潔したりするなどに使用されることができる。ユーザーインターフェース1003は、主にクライアントと接続し、クライアントとデータ通信を行うために用いられる。一方、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行する。
【0040】
クリーニングロボットがクリーニングを行う時の運転パラメータを取得する。
【0041】
前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う際に、前記運転パラメータに応じて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離は、前記第2距離よりも大きいかまたは前記第2距離に等しい。
【0042】
さらに、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とは、第2プリセット関係を満たす。前記第2プリセット関係は、前記清掃領域の前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第3距離を有し、前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第4距離を有し、前記第3距離は、前記第4距離より大きいかまたは前記第4距離に等しい。
【0043】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されているクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0044】
前記清掃領域が前記ワイプ済み領域に接触することを防止するために、前記第1距離がゼロより大きいかまたはゼロに等しくなるように制御し、及び/または前記ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ済み領域に被着させるように、前記第2距離がゼロより小さいかまたはゼロに等しくなるように制御する。
【0045】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されているクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0046】
前記ワイプ部材のワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づくように、前記ワイプ部材の位置や運転状態を制御し、及び/または前記掃除部材の清掃領域が前記ワイプ済み領域から離れるように、前記掃除部材の位置や運転状態を制御する。
【0047】
さらに、前記運転パラメータは、前記クリーニングロボットの左右両側の少なくとも一方に設置された掃除部材の位置であり、前記クリーニングロボットの左右両側にはいずれも掃除部材が設置されている。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作をさらに実行してもよい。
【0048】
前記ワイプ済み領域に近接するターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御する。
【0049】
前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記清掃領域の境界線を越えるかまたは前記清掃領域の境界線に隣接する。
【0050】
ここで、前記清掃領域の境界線は、前記クリーニングロボットの進行方向の境界延長線に対して平行である。
【0051】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0052】
前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの左右両側のターゲット掃除部材のうち、前記ワイプ済み領域に近接した掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように交互に制御する。
【0053】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0054】
前記クリーニングロボットが螺旋状の経路に沿って清掃を行う際に、前記クリーニングロボットの前記ワイプ済み領域に接近するターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御する。
【0055】
さらに、当該運転パラメータには、前記掃除部材と前記ワイプ部材との相対的な位置関係が含まれる。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作をさらに実行してもよい。
【0056】
クリーニング中に、前記掃除部材及び/または前記ワイプ部材を制御して、平面移動、フローティング、揺動及びリフトのうちの少なくとも1つの調整を行うことにより、前記掃除部材の清掃領域及び/または前記ワイプ部材のワイプ領域を、前記クリーニングロボットの進行方向に対して垂直な方向において変化させる。
【0057】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0058】
前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した掃除部材を前記ワイプ済み領域から遠ざかるよう交互に制御する。
【0059】
さらに、前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との相対的な位置関係である。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0060】
ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との相対的な位置関係を調整する。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0061】
前記相対的な位置関係が調整された後の前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材とを制御してクリーニングを行い、前記相対的な位置関係が調整された後の掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記相対的な位置関係が調整された後のワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記ワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0062】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0063】
前記ターゲット掃除部材及び/または前記ワイプ部材を制御して、平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うように制御することで、前記掃除部材の清掃領域及び/または前記ワイプ部材のワイプ領域を、前記クリーニングロボットの進行方向に対して垂直な方向において変化させる。
【0064】
さらに、プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0065】
前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材を前記ワイプ済み領域から遠ざかるよう交互に制御する。
【0066】
さらに、前記運転パラメータは、螺旋状経路である。前記クリーニングロボットの一方側にはターゲット掃除部材が設置される。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作をさらに実行してもよい。
【0067】
清掃作業を実行する掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように、前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0068】
さらに、前記クリーニングロボットは、左側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。またはクリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0069】
前記クリーニングロボットが外側から内側に向かって反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御したり、前記クリーニングロボットが内側から外側に向かって時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御したりする。
【0070】
さらに、前記クリーニングロボットは、右側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。またはクリーニングロボットの右側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。プロセッサ1001は、メモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0071】
前記クリーニングロボットが外側から内側への時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御する。またはクリーニングロボットが内側から外側への反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御する。
【0072】
さらに、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側に向かって反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップの前または後に、プロセッサ1001はメモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0073】
前記クリーニングロボットが左側エッジクリーニングを行うように制御する。
【0074】
さらに、前記クリーニングロボットが外側から内側に向かって時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御するステップの前または後に、プロセッサ1001はメモリ1005に記憶されたクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを呼び出して、以下の動作を実行してもよい。
【0075】
前記クリーニングロボットが右側エッジクリーニングを行うように制御する。
【0076】
上記クリーニングロボットの構成に基づき、本願のクリーニング制御方法の各実施例を提案する。
【0077】
なお、本願のクリーニング制御方法の各実施例では、スイープ・モップ一体型クリーニングロボットの掃除部材とワイプ部材は、掃除部材とワイプ部材が同時に作動したり、掃除部材とワイプ部材が交互に作動し続けたりなど、協力して作動してもよい。もちろん、前記掃除部材と前記ワイプ部材は別々に作動してもよい。つまり、掃除部材が単独で清掃作業を行うか、あるいは、ワイプ部材が単独でモップ作業に入ることもできる。
【0078】
図3に示すように、クリーニングロボットの底部構造の位置レイアウトに関しては、クリーニングロボットの掃除部材は、一対のサイドブラシと1つのロールブラシ(ミドルブラシ、ミドル掃除部材とも呼ばれる)とをさらに含む。図3の左側に示すクリーニングロボットは、左右両側に1つのサイドブラシがそれぞれ配置されているが、図3の右側に示すクリーニングロボットは右側にのみ1つのサイドブラシが配置されている。クリーニングロボットは、掃除部材を使用して床を清掃する際に、サイドブラシは外側でほこりなどのごみを中間領域に掃き、ロールブラシはさらに中間領域のごみを集塵装置まで掃除し続ける。
【0079】
一般的には、掃除部材をワイプ部材の前側に設置することができ、これにより、掃除部材とワイプ部材が同時に働いている間に、クリーニングロボットは「前で掃除し、後でモップする」という操作を行える。掃除部材がワイプ部材の後ろに設けられることに比べて、掃除部材がワイプ部材でモップしてなる湿った領域に濡れることを防止できるとともに、汚れた掃除部材が前のモップされた領域を汚さないようにする。
【0080】
オプションとして、掃除部材が清掃を行う際に形成する清掃領域は、進行方向に垂直な方向での幅は前記ワイプ部材が清掃を行う際に形成するワイプ領域の前記進行方向に垂直な方向での幅より大きいかまたはそれに等しい。図4に示すように、掃除部材が前にあり、ワイプ部材が後ろにある場合、クリーニングロボットが清掃を行う際に、ワイプ部材が後方でリアルタイムにモップするワイプ領域は掃除部材が前方で清掃された清掃領域であることを実現できる。
【0081】
クリーニングロボットは、ワイプ部材を用いて床をモップした後に、床が濡れてしまい。この場合、掃除部材がクリーニング過程において床がモップによって形成されたワイプ済み領域に接触したと、当該掃除部材が濡れてしまう。濡れた掃除部材は、清掃された床に二次汚染をもたらす。例えば、クリーニングロボットがクリーニング中にUターンしたり、図5に示すようなシーンで弓形清掃を行ったりすると、掃除部材はワイプ済み領域に二次汚染をもたらす。具体的には、クリーニングロボットは右側の始点からモップと掃除を行い、第1位置と第2位置を前後して通過する。クリーニングロボットが第2位置に位置するときに、掃除部材はクリーニングロボットが第1位置にある時にワイプ部材が濡れた領域を掃除することによって、掃除部材の濡れを引き起こし、さらにワイプ済み領域への二次汚染をもたらす可能性がある。他のシーンでは、ロールブラシが第2位置を通過したときに、ロールブラシはクリーニングロボットが第1位置に位置するときにワイプ部材が濡れた領域を掃除することによって、ロールブラシが濡れてしまい、すでに湿っている領域に二次汚染を引き起こす可能性もある。
【0082】
図2に示すように、図2は本願の第1実施例に係るクリーニング制御方法のフローチャートである。なお、本願のクリーニング制御方法は、フローチャートに論理順序を示しているが、場合によっては、こことは異なる順序で図示または説明されたステップを実行することができる。
【0083】
本願のクリーニング制御方法は、上述の掃除部材とワイプ部材とを含むクリーニングロボットに適用される。本願のクリーニング制御方法は、以下のステップを備える。
【0084】
ステップS10において、クリーニングロボットがクリーニングを行う時の運転パラメータを取得する。
【0085】
なお、本実施例では、運転パラメータは、クリーニングロボットのクリーニング経路、掃除部材のレイアウト、位置、運転状態、掃除部材とワイプ部材との相対的な位置関係などを含むが、これらに限定されない。ここで、掃除部材のレイアウトには、掃除部材の種類、数量、分布位置などが含まれる。具体的には、クリーニング経路は、螺旋状経路、弓形経路などであってもよく、他の経路であってもよい。掃除部材の運転状態とは、掃除部材が清掃動作状態にあるかどうかを意味する。掃除部材とワイプ部材との相対的な位置関係は、水平方向での位置関係と、垂直方向での位置関係とを含む。水平方向での位置関係は、クリーニングロボットの進行方向に垂直な相対位置関係と、クリーニングロボットの進行方向に平行な相対位置関係とを含む。
【0086】
実際応用の異なる設計ニーズに基づいて、異なる実行可能な実施形態において、運転パラメータの具体的な種類はもちろん、本実施例で挙げた各種のパラメータを含んでもよい。例えば、他の実行可能な実施例において、当該運転パラメータは、吸引力の大きさ、循環クリーニング回数、及びクリーニング時間などであってもよい。本願のクリーニング制御方法は、この運転パラメータの具体的な種類に対して限定しない。
【0087】
クリーニングロボットは、クリーニングタスクを実行する際に、クリーニングの運転パラメータを取得することができる。具体的には、運転パラメータは、システムがデフォルト設定してクリーニングロボットのメモリに記憶され、クリーニングロボットのプロセッサでメモリから読み出すことで得られる。あるいは、前記運転パラメータは、ユーザ-により設定されるものである。例えば、ユーザ-は、クリーニングロボットのクリーニング経路を螺旋状経路に設定してもよい。また、前記運転パラメータは、クリーニングロボット自身が検出した掃除部材の位置であってもよい。例えば、クリーニングロボットの左右両側には掃除部材が設けられ、一方の掃除部材の破損や故障を検出した場合、クリーニング経路を螺旋状経路に設置することができる。また、他の方法で運転パラメータを取得することもできる。例えば、クリーニングロボットは外部機器とインタラクションを行うことにより運転パラメータを得る。外部機器は、例えば、クリーニングロボットと協働するベースステーションであってもよく、ユーザ-端末であってもよく、ここでは制限されない。
【0088】
ステップS20において、前記掃除部材と前記ワイプ部材とが同時にクリーニングを行う際に、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0089】
ステップS30において、前記清掃領域と、前記ワイプ領域と、前記ワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすかどうかを判定する。前記第1プリセット関係は、前記第1距離が前記第2距離よりも大きいか又はそれに等しいことを含む。前記清掃領域の前記ワイプ済み領域に最も近い境界と前記ワイプ済み領域の前記清掃領域に最も近い境界との間には、第1距離が形成されている。前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に最も近い境界と前記ワイプ済み領域の前記ワイプ領域に最も近い境界との間には、第2距離が形成されている。
【0090】
ステップS40において、前記第1プリセット関係を満たしていないと判断する場合、クリーニングロボットの掃除部材及び/又はワイプ部材を調整し、且つステップS10を実行することで運転パラメータを取得して、前記清掃領域と、前記ワイプ領域と、前記ワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0091】
ここで、掃除部材は、サイドブラシと、ロールブラシとを含んでもよい。ワイプ部材は、モップ、ドラムワイパーなどであってもよい。掃除部材とワイプ部材との形態や名称は、他のものであってもよく、ここでは制限しない。
【0092】
クリーニングロボットが運転パラメータを取得した後、掃除部材とワイプ部材がクリーニングタスクを実行する際、掃除部材は、動作時に掃除カバー領域をリアルタイムに形成し、ワイプ部材は、動作時にワイプカバー領域をリアルタイムに形成する。クリーニングロボットの移動に伴い、掃除部材とワイプ部材との位置が変化する。掃除カバー領域はクリーニングロボットのリアルタイムな移動に伴い、掃除部材の清掃領域を形成するようになる。ワイプカバー領域は、クリーニングロボットのリアルタイムな移動に伴い、ワイプ部材のワイプ領域を形成するようになる。通り過ぎた経路のうち、クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ領域をクリーニングロボットのワイプ済み領域とすることができる。
【0093】
クリーニングロボットが掃除とモップを行う際に、掃除部材がリアルタイムに形成される掃除領域のワイプ済み領域寄りの境界とワイプ済み領域との間には第1距離を有する。第1距離は、ゼロより大きいか又はゼロに等しくてもよいし、ゼロより小さくてもよい。しかも、第1距離がゼロより大きいか又はゼロに等しい場合、清掃領域がワイプ済み領域をカバーしていないことを表明する。第1距離がゼロより小さい場合には、清掃領域がワイプ済み領域をカバーしていることを表明する。ワイプ領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には、第2距離を有する。第1距離が第2距離より大きいか又は第2距離に等しくなるように制御することで、リアルタイムに形成されるワイプ領域は掃除部材が接触したワイプ済み領域に対してワイプしてクリーニングすることが可能となる。
【0094】
本願の実施例は、クリーニングロボットによる掃除とモップを行う際に、掃除部材がリアルタイムに形成される清掃領域と、ワイプ部材がリアルタイムに形成されるワイプ領域と、クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすことを実現した。これにより、クリーニングロボットが掃除及びモップを行う際に、ワイプ済み領域が汚染されること、及び掃除部材が濡れることを効果的に回避し、クリーニングロボットによる床の清潔効率がより向上した。さらに、濡れた領域が掃除部材を濡らすことで、掃除部材に付着させた汚れがクリーニングされた領域を汚染することも回避できる
【0095】
また、ある実行可能な実施例では、前記掃除部材がリアルタイムに形成される清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成されるワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とは第2プリセット関係を満たす。前記第2プリセット関係は、前記清掃領域の前記ワイプ済み領域から離れている境界と、前記ワイプ済み領域との間には第3距離を有し、前記ワイプ領域の前記ワイプ済み領域から離れている境界と、前記ワイプ済み領域との間には第4距離を有することを含む。前記第3距離は、前記第4距離よりも大きいか又はそれに等しい。
【0096】
具体的な実施例では、第1プリセット関係に加え、第2プリセット関係を満たすように制御することができる。ワイプ領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間に第4距離を有するため、第3距離が第4距離より大きいか又はそれに等しくなるように制御することで、ワイプした領域の境界から遠い側において、ワイプ部材がリアルタイムにワイプするワイプ領域が、前の掃除部材がリアルタイムに掃除する清掃領域に含まれることを実現できる。これにより、クリーニングロボットによるクリーニング時において、クリーニングロボットの、ワイプ済み領域の境界から遠い側では、ワイプ部材が後にリアルタイムでワイプするワイプ領域は掃除部材が先に掃いた清掃領域であることが確保される。
【0097】
図3に示すクリーニングロボットと、図6図7に示すサイドブラシ、ロールブラシの清掃領域とワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域との関係を参考して、例を挙げて説明する。図6では、サイドブラシが掃除中に形成する清掃領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には第1距離を有し、ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には第2距離を有し、第1距離が第2距離よりも大きい。サイドブラシの清掃領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間には第3距離を有し、ワイプ部材のワイプ領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間には第4距離を有し、第3距離が第4距離よりも大きい。図7では、ロールブラシが掃除中に形成する清掃領域のワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には第1距離を有し、ワイプ領域の前記ワイプ済み領域に近接する境界とワイプ済み領域との間には第2距離を有し、第1距離が第2距離よりも大きい。ロールブラシの清掃領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間には第3距離を有し、ワイプ部材のワイプ領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間には第4距離を有し、第3距離が第4距離に等しい。ここで、掃除部材の清掃領域のワイプ済み領域に近い側の境界と、ワイプ済み領域との間の間隔領域は、掃除部材の清掃済み領域である。これにより、ワイプ部材によってワイプされた当該間隔領域が既に清掃されたことを保証できる。
【0098】
例えば、サイドブラシがクリーニングロボットのシャーシに対して移動させるように制御することで、サイドブラシの清掃領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間の第3距離を調整して、第3距離を第4距離よりも大きくまたは第4距離に等しくさせることができる。
【0099】
また、例えば、ロールブラシがクリーニングロボットのシャーシに対して移動させるように制御することで、ロールブラシの清掃領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間の第3距離を調整して、第3距離を第4距離よりも大きくまたは第4距離に等しくさせることができる。
【0100】
さらにまた、例えば、サイドブラシ及びロールブラシがクリーニングロボットのシャーシに対して移動させるように制御することで、清掃領域のワイプ済み領域から離れている境界とワイプ済み領域との間の第3距離を調整して、第3距離を第4距離よりも大きくまたは第4距離に等しくさせることができる。前記清掃領域は、サイドブラシとロールブラシにより共同で形成される。
【0101】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニング制御方法は、さらに、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域に接触することを防止するために、前記第1距離がゼロより大きいかまたはゼロに等しくなるように制御すること、及び/または、前記ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ済み領域に被着させるように、前記第2距離がゼロより小さいかまたはゼロに等しくなるように制御することをさらに含む。
【0102】
具体的な実施例において、第1距離がゼロより大きい場合、図8の左側に示すように、清掃領域とワイプ済み領域との間に間隔が存在している。第1距離がゼロである場合、図8の右側に示すように、清掃領域はワイプ済み領域に隣接している。第1距離がゼロより大きいか又はゼロに等しくなるように制御することで、清掃領域がワイプ済み領域に接触することを防止でき、さらに、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域を第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0103】
具体的な実施例において、第2距離がゼロより小さい場合、図8の左側に示すように、ワイプ領域はワイプ済み領域をカバーしている。第2距離がゼロに等しい場合、図8の右側に示すように、ワイプ領域はワイプ済み領域に隣接している。第2距離がゼロより小さいか又はゼロに等しくなるように制御することで、ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ済み領域に被着させることができ、さらに、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域を第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0104】
さらに、上述した本願のクリーニング制御方法の第1実施例に基づいて、本願のクリーニング制御方法の第2実施例を提出する。上記ステップ2S20において、「前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する」ステップは、以下のステップS201を含んでもよい。
【0105】
ステップ2S201において、前記ワイプ部材のワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づくように、前記ワイプ部材の位置や運転状態を制御し、及び/または、前記掃除部材の清掃領域が前記ワイプ済み領域から遠ざかるように、前記掃除部材の位置や運転状態を制御する。
【0106】
ここで、掃除部材の運転状態は、清掃動作状態と非清掃動作状態とを含む。
【0107】
具体的な実施例では、ワイプ部材のワイプ領域をワイプ済み領域に近づけるように、ワイプ部材の位置や運転状態を制御することができる。したがって、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0108】
具体的な実施例では、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域から離れるように、掃除部材の位置や運転状態を制御することも可能である。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0109】
具体的な実施例では、ワイプ部材のワイプ領域がワイプ済み領域に近づくように、及び、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域から離れるように、ワイプ部材及び掃除部材の位置や運転状態を制御することにより、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0110】
さらに、上記本願のクリーニング制御方法の第1実施例及び第2実施例によると、一実行可能な実施例では、上記クリーニングロボットが取得した運転パラメータは、具体的に掃除部材の位置である。掃除部材は、前記クリーニングロボットの左右両側の少なくとも一方に配置される。上記ステップS20において、「前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する」ステップは、さらに、ステップS202を含む。
【0111】
ステップS202では、前記ワイプ済み領域に近接するターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、または、リフトアップするように制御する。
【0112】
前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える。前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0113】
例を挙げて説明すると、図9の左側に示すように、クリーニングロボットの掃除部材は2つのサイドブラシとロールブラシを含む。ここで、2つのサイドブラシはターゲット掃除部材である。ターゲット掃除部材に対応する清掃領域は、前記ワイプ領域の一方側のクリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線を超えている。図9の右側に示すように、クリーニングロボットの掃除部材は、2つのサイドブラシとロールブラシを含む。ここで、ロールブラシは、ターゲット掃除部材であり、ターゲット掃除部材に対応する清掃領域は、ワイプ領域の一方側のクリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線に揃えている。
【0114】
一般的には、クリーニングロボットにおける掃除部材は、サイドブラシとロールブラシを含んでもよく、その数量が限定されない。本実施例では、対応する清掃領域においてワイプ領域の一方側の前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線を超えるかまたは当該境界延長線に揃える掃除部材をターゲット掃除部材とする。例えば、図9に示すように、図9の左側のクリーニングロボットにおいて、掃除部材は2つのサイドブラシ及び1つのロールブラシを含み、2つのサイドブラシはいずれもターゲット掃除部材に属する。図9の右側のクリーニングロボットにおいて、掃除部材は2つのサイドブラシ及び1つのロールブラシを含み、ロールブラシはターゲット掃除部材に属する。なお、他のクリーニングロボットのレイアウト形式では、ターゲット掃除部材はロールブラシであってもよく、サイドブラシ及びロールブラシであってもよく、本願はこれを制限しない。
【0115】
さらに、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、または、リフトアップするように制御することができる。
【0116】
クリーニングロボットは、現在の時刻に自体の左右両側に配置された掃除部材それぞれの運転状態を取得することができる。それによって、前記掃除部材の運転状態に基づいて、ワイプ済み領域に近い掃除部材が作動しないか、または指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御することのうちの少なくとも1つの方法をとる。具体的には、ワイプ済み領域に近い掃除部材が作動しないように制御可能である。例えば、クリーニングロボットの左側の掃除部材がワイプ済み領域に近い場合には、左側の掃除部材を非作動状態に切り換え、右側の掃除部材がワイプ済み領域に近い場合には、右側の掃除部材を非作動状態に切り換える。
【0117】
ワイプ済み領域に近い掃除部材が作動しないように制御することで、作動しない掃除部材は急速に回転せず、ひいてはワイプ済み領域に二次汚染を与えることはない。
【0118】
ここで、指定された領域とは、次の条件を満たす領域のことである。掃除部材を所定の領域に制限するときに、進行方向に垂直な方向において、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域がワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域を超える寸法が減少する。または、進行方向に垂直な方向において、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域の寸法は、ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域の寸法よりも小さい。図9Aに示すように、指定された領域がワイプ部材のワイプ領域のクリーニングロボットの進行方向における境界延長線の間の領域であると設定することができる。掃除部材が前記指定された領域に制限されるように制御することで、進行方向において掃除部材が前方にあり、摩擦部材が後方にあるため、クリーニングロボットが前に移動すると、掃除部材の清掃領域は、ワイプ部材のワイプ領域により覆われ、ワイプ済み領域を汚染することはない。
【0119】
図9Bに示すように、ワイプ済み領域に近接した掃除部材を持ち上げて、それを床から離脱させて、掃除部材の清掃領域を小さくすることができる。したがって、進行方向に垂直な方向において、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域を、ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域を超える寸法を縮小することができる。
【0120】
具体的には、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が指定された領域に制限されることは、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材を平面移動させて、ターゲット掃除部材がワイプ済み領域から遠く離れる方向へ移動するように制御することによって実現される。
【0121】
掃除部材がサイドブラシである場合、ワイプ済み領域に近接する側の掃除部材が指定された領域に制限されるように制御し、具体的に、サイドブラシのブラシ毛をブラシ毛の回転可能な空間内に回動させることにより実現する。具体的な実施例では、サイドブラシのブラシ毛が指定された領域以外の他の領域に回動したことを検出した場合、サイドブラシを回動させるように制御し、サイドブラシのブラシ毛を指定された領域に回動させる。これにより、サイドブラシのブラシ毛が指定された領域以外の領域に回動される場合に、ワイプ部材がサイドブラシの掃除領域に対してクリーニングすることができないことが防止される。または、サイドブラシやブラシ毛を指定された領域に移動させることができる。具体的には、ワイプ済み領域に近い側の掃除部材を、ワイプ済み領域から離れる方向へ移動、フローティング、または揺動させることができる。
【0122】
具体的な実施例では、クリーニングロボットは、クリーニングする時にUターンし、ワイプ済み領域に近接した掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御することができる。
【0123】
クリーニングロボットは、弓形経路のクリーニングを行うときに、何度もUターンし、左側の掃除部材がワイプ済み領域に近づく場合と右側の掃除部材がワイプ済み領域に近づく場合が交互に発生する。従って、クリーニングロボットは、左側の掃除部材が作動しないか、右側の掃除部材が作動しないかを交互に切り換え、且つワイプ済み領域から離れた掃除部材を作業状態に切り換える。または、クリーニングロボットは、ワイプ済み領域に近い掃除部材を指定された領域に限定するか、またはワイプ済み領域に近い掃除部材を持ち上げるように交互に制御する。
【0124】
ここで、ワイプ済み領域に近接した掃除部材を持ち上げることにより、持ち上げられた掃除部材はワイプ済み領域に接触しなくなり、または、掃除部材のワイプ済み領域に対する接触領域がワイプ部材によりクリーニングされるので、ワイプ済み領域に二次汚染を与えることはない。
【0125】
なお、本実施例では、クリーニングロボットがクリーニングを行う際に移動走行するクリーニング経路として、弓形経路及び螺旋状経路が挙げられるが、これらに限定されない。
【0126】
任意の弓形経路または螺旋状経路に従って移動する過程では、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、または、リフトアップするように制御することができる。このように、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避することができる。
【0127】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設置されている。上記ステップS202は、以下のステップS2021を含んでもよい。
【0128】
ステップS2021では、前記クリーニングロボットは、弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの左右両側のターゲット掃除部材のうち、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御する。
【0129】
ここで、クリーニングロボットのクリーニング経路は弓形経路であり、前記クリーニングロボットは弓形経路のクリーニングを行う時に何度もUターンし、前記クリーニングロボットの左側の掃除部材と右側の掃除部材は交互に前記ワイプ済み領域に近接するため、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、または、リフトアップように制御することができる。
【0130】
クリーニングロボットに含まれる掃除部材は、サイドブラシまたはロールブラシを含んでもよい。サイドブラシは、ターゲット掃除部材である。図5に示すように、クリーニングロボットが弓形経路でクリーニングする時に、何度もUターンし、且つ第1位置、第2位置、及び第3位置を前後して通過する。第2位置では、左側のターゲット掃除部材はワイプ済み領域に近接し、第3位置では、右側のターゲット掃除部材がワイプ済み領域に近接する。クリーニングロボットは、左側のターゲット掃除部材と右側のターゲット掃除部材がワイプ済み領域に交互に近づく場合がある。したがって、クリーニングロボットは、ワイプ済み領域に近いターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域にリミットされるか、またはリストアップするように制御することができる。このように、左側と右側のターゲット掃除部材は交互に動作せず、交互に指定された領域にリミットされたり、交互に持ち上げられたりする状態を呈し、したがって、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染をもたらすことを回避することができる。
【0131】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設置されている。上記ステップS202は、以下のステップS2022を含んでもよい。
【0132】
ステップS2022では、前記クリーニングロボットは、螺旋状経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御する。
【0133】
ここで、螺旋状経路の形状はコ字形、または蚊取り線皿形であってもよく、他の形状、例えば規則的な螺旋状経路、不規則な螺旋状経路であってもよく、これに制限はない。
【0134】
具体的には、前記クリーニングロボットのクリーニング経路は螺旋状経路であり、前記クリーニングロボットが螺旋状経路でクリーニングを行う時に、前記クリーニングロボットの一方側の掃除部材が前記ワイプ済み領域に近接し続けるため、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御することができる。
【0135】
クリーニングロボットが螺旋状経路のクリーニングを行う際、クリーニングロボットの一方側の掃除部材がワイプ済み領域に近づき続ける。例えば、図10に示すように、右側の掃除部材がワイプ済み領域に近接し続けたり、左側の掃除部材がワイプ済み領域に近接し続けたりする。これにより、クリーニングロボットは、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が不作動を持続したり、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御することができる。これにより、一方の掃除部材は、継続的に作動しないか、指定された領域に限って位置するか、持続的にリフトアップする状態になる。従って、このワイプ済み領域に接近した掃除部材が濡れた床に接触することに起因して、床に二次汚染をもたらすことを回避できる。
【0136】
さらに、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットに含まれるターゲット掃除部材は、クリーニングロボットの左側に配置されたサイドブラシと、クリーニングロボットの右側に配置されたサイドブラシとを含む。オプションとして、クリーニングロボットは、ターゲット掃除部材以外の他の掃除部材、例えば、ロールブラシを含んでもよい。
【0137】
上記ステップS202は、前記ワイプ済み領域の一方側に近接した第1サイドブラシを特定するステップS2023をさらに含む。
【0138】
クリーニングロボットは、掃除部材及びワイプ部材を制御してクリーニングを行う過程では、クリーニングロボットの左右両側のサイドブラシのうち、ワイプ済み領域側に近い側の第1サイドブラシを特定する。
【0139】
ステップS2024では、前記第1サイドブラシの運転状態を非作動状態に調整するか、または、前記第1サイドブラシを指定された領域に制限するか、または、第1サイドブラシを持ち上げる。
【0140】
クリーニングロボットは、ワイプ済み領域の一方側に近接した第1サイドブラシを検出した後、さらに当該第1サイドブラシを有する掃除部材の運転状態が作動状態であると検出すると、直ちに当該第1サイドブラシを有する掃除部材の運転状態を前記作動状態から非作動状態に調整するか、または、第1サイドブラシを指定された領域に制限するか、または、第1サイドブラシが作動しないように制御するとともに、第1サイドブラシを持ち上げる。これにより、クリーニングロボットは、まだ作動している第2サイドブラシとモップだけを制御して床をクリーニングすることができる。
【0141】
具体的には、例えば、クリーニングロボットは、左右両側にいずれもサイドブラシを備え、弓形経路のクリーニングを行うことができる。クリーニングロボットは、Uターンした後に、ワイプ済み領域に近接した第1サイドブラシが左側サイドブラシであると検知し、さらに、第1サイドブラシの運転状態を非作動状態にするか、または、第1サイドブラシを指定された領域に制限するか、または、第1サイドブラシを持ち上げる。クリーニングロボットが再びUターンした後、ワイプ済み領域に近づいてきた第1サイドブラシが右側サイドブラシであることを検知して、さらに、第1サイドブラシの運転状態を非作動状態にするか、または、第1サイドブラシを指定された領域に制限するか、または、第1サイドブラシを持ち上げる。このように、左右両側のサイドブラシを交互に制御して、掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすようにすることができる。これにより、ワイプ済み領域への二次汚染は回避される。
【0142】
さらに、上記本願のクリーニング制御方法の第1実施例に基づいて、一実行可能な実施例では、上記クリーニングロボットが取得した運転パラメータは、具体的に掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係である。上記ステップS20は、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、以下のステップS203を含む。
【0143】
ステップS203では、クリーニング中に、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記掃除部材の清掃領域及び/又は前記ワイプ部材のワイプ領域が変化するように、前記掃除部材及び/又は前記ワイプ部材を制御して平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行う。
【0144】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方を水平方向に並進するように制御することができる。この変化は、領域変化であってもよいし、変位変化であってもよい。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0145】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方をフローティング又は揺動させるように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0146】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方を清掃面に垂直な方向でリフトアップするように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0147】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットは、弓形経路に沿ってクリーニングする際に、ワイプ済み領域に近接した掃除部材をワイプ済み領域から遠ざかるように交互に制御することができる。
【0148】
具体的な実施例では、クリーニングロボットは弓形経路のクリーニング時に何度もUターンし、クリーニングロボットの左側の掃除部材と右側の掃除部材が交互にワイプ済み領域に近づくので、ワイプ済み領域に近づいた掃除部材がワイプ済み領域から遠ざかるように制御できる。このように、左側の掃除部材と右側の掃除部材は、交互にワイプ済み領域から離れるようになる。これにより、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができ、掃除部材の清掃領域によるワイプ済み領域の二次汚染を回避することができる。
【0149】
さらに、上記本願のクリーニング制御方法の第1実施例に基づいて、一実行可能な実施例では、上記クリーニングロボットが取得した運転パラメータは、具体的に掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係である。上記ステップS20は、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、以下のステップS204を含む。
【0150】
ステップS204では、ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整する。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域のターゲット境界延長線を超えるかまたは当該ターゲット境界延長線に揃える掃除部材である。ここで、前記ターゲット境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0151】
ステップS205では、前記相対的な位置関係が調整された前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材とがクリーニングを行ない、前記相対的な位置関係が調整された後の掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記相対的な位置関係が調整された後のワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0152】
ここで、ターゲット掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係は、水平方向での位置関係と垂直方向での位置関係とを含んでもよい。水平方向での位置関係は、クリーニングロボットの進行方向に垂直な相対位置関係と、クリーニングロボットの進行方向に平行な相対位置関係とを含んでもよい。
【0153】
クリーニングロボットが取得した運転パラメータが掃除部材とワイプ部材との相対的な位置関係である場合に、この相対的な位置関係をさらに調整する。その後、クリーニングロボットは、相対的な位置関係が調整された後の掃除部材とワイプ部材とを制御してクリーニングを行うようになる。このように、相対的な位置関係が調整された後に、掃除部材とワイプ部材がクリーニングを行う際に、掃除部材がクリーニング中にリアルタイムに形成する清掃領域と、ワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすようになる。
【0154】
図11に示したようなアプリケーションシーンを参照すれば、クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材の自体のレイアウトをリアルタイムに検出することにより、図11の左側に示される掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係を得る。クリーニングロボットは、自体の進行方向に対して垂直な方向において、掃除部材及び/またはワイプ部材を制御して移動、フローティングまたは搖動させることによって、この掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係の調整を実現する。これにより、図11の右側に示されるような調整された後の掃除部材とワイプ部材との相対的な位置関係が得られる。このように、当該クリーニングロボットは、相対的な位置関係が調整された掃除部材とワイプ部材とを用いて床をクリーニングする時に、掃除部材が床に対して清掃を行うことで形成される清掃領域と、ワイプ部材のワイプ領域と、ワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たし、ワイプ済み領域への二次汚染は回避される。
【0155】
さらに、一実行可能な実施例では、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整する上記のステップS204は、前記ワイプ部材のワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づくように制御するステップS2041、及び/または前記ターゲット掃除部材の清掃領域が前記ワイプ済み領域から離れるように制御するステップS2042を含んでもよい。
【0156】
ここで、クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係を取得した後、ワイプ部材のワイプ領域がワイプ済み領域に近づくように制御することができる。このように、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。したがって、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避することができる。
【0157】
ここで、ターゲット掃除部材の清掃領域を前記ワイプ済み領域から遠ざかるように制御することもできる。これにより、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域を第1プリセット関係を満たすことができ、掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避することができる。
【0158】
具体的には、例えば、前記ワイプ部材及び/またはターゲット掃除部材の位置を調整することができる。例えば、前記進行方向に対して垂直な方向において、掃除部材及び/またはワイプ部材の位置が調整された後に、ワイプ部材のワイプ領域がワイプ済み領域に近づく、及び/またはターゲット掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域から離れるようになるまで、ターゲット掃除部材及び/またはワイプ部材の位置を調整することができる。図12に示す応用シーンを参照して、例を挙げて説明する。クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材との相対的な位置関係を取得した後、クリーニングロボットがクリーニングを行う際の進行方向を決定する。その後、進行方向に垂直な方向において、ワイプ部材のワイプ領域がワイプ済み領域に近づくように制御する。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができ、ターゲット掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避することができる。
【0159】
または、クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係を取得した後、クリーニングロボットがクリーニングを行う際の進行方向を決定し、前記進行方向に垂直な方向において、ターゲット掃除部材の清掃領域をワイプ済み領域から遠ざかるように制御することができ、これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにし、ターゲット掃除部材の清掃領域によるワイプ済み領域への二次汚染を回避することができる。
【0160】
または、クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係を取得した後、クリーニングロボットがクリーニングを行う際の進行方向を特定する。前記進行方向に垂直な方向において、ワイプ部材のワイプ領域がワイプ済み領域に近づけるように、且つターゲット掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域から離れるように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができ、ターゲット掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避できる。
【0161】
さらに、本実施例では、上記のステップS204において、「ターゲット掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整する」ステップは、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記掃除部材の清掃領域及び/又は前記ワイプ部材のワイプ領域が変化するように、前記ターゲット掃除部材及び/又は前記ワイプ部材が平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うように制御する。
【0162】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、ターゲット掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方を平面移動するように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0163】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、ターゲット掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方をフローティング又は揺動させるように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。
【0164】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において掃除部材の清掃領域及び/又はワイプ部材のワイプ領域が変化するように、ターゲット掃除部材及びワイプ部材の少なくとも一方を清掃面に垂直な方向でリフトアップするように制御することができる。これにより、清掃領域、ワイプ領域、及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができる。クリーニングロボットがワイプ部材の位置を調整する際に、レイアウトされたワイプ部材の数が2つ以上である場合、クリーニングロボットはこの2つ以上のワイプ部材またはターゲット掃除部材を1つの全体として位置調整を行うことができる。または、クリーニングロボットは、単一のワイプ部材または単一のターゲット掃除部材に対して位置調整を行ってもよい。
【0165】
本実施例では、クリーニングロボットは、通電されて運転を行い、且つ現在、床面をクリーニングしている時に取得された運転パラメータが掃除部材とワイプ部材との間の相対的な位置関係である場合に、自身の縦軸線にリアルタイムに平行な直線が現在、床面を掃除しているときの進行方向であると決定される。そして、前記進行方向に垂直な方向において、掃除部材及び/またはワイプ部材の位置が調整された後に、当該掃除部材が床面を清掃することで形成された清掃領域と当該ワイプ部材が床面をモップすることで形成されたワイプ済み領域とが重なり合わないまで、前記掃除部材及び/または前記ワイプ部材の位置を調整する。
【0166】
その後、クリーニングロボットは、相対的な位置関係が調整された後の掃除部材及び/またはワイプ部材を制御して、床面を清潔にする。このように、クリーニングロボットによる相対的な位置関係の調整に基づいて、相対的な位置関係が調整された後の掃除部材が床面を清掃する時に形成された清掃領域は、ワイプ部材が床面をモップする時に形成されたワイプ済み領域と重なり合わないようになる。これにより、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に接触することにより、床面に対する二次汚染を効果的に回避することができる。
【0167】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットは、弓形経路に沿ってクリーニングを行う際に、ワイプ済み領域に近接した掃除部材を、前記ワイプ済み領域から遠ざかるように交互に制御してもよい。
【0168】
具体的な実施例では、クリーニングロボットは弓形経路でクリーニングする時に何度もUターンし、クリーニングロボットの左側の掃除部材と右側の掃除部材は交互にワイプ済み領域に近づくため、ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材がワイプ済み領域から離れるように制御する必要がある。このように、左側のターゲット掃除部材と右側のターゲット掃除部材が交互にワイプ済み領域から離れる現象が現れる。これにより、清掃領域、ワイプ領域及びワイプ済み領域が第1プリセット関係を満たすようにすることができ、ターゲット掃除部材の清掃領域がワイプ済み領域に二次汚染を与えることを回避することができる。
【0169】
さらに、上述した本願のクリーニング制御方法の第1実施例に基づいて、本願のクリーニング制御方法の第2実施例を提案する。本実施例では、上記クリーニングロボットが取得した運転パラメータは、具体的に螺旋状経路である。前記クリーニングロボットの一方側には、ターゲット掃除部材が設けられる。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0170】
前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップS20は、以下のステップS206を含む。
【0171】
ステップS206では、前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行い、且つ清掃任務を実行する掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすようにする。
【0172】
具体的には、前記螺旋状経路は、時計回りの螺旋状経路であってもよく、反時計回りの螺旋状経路であってもよい。クリーニングロボットが螺旋状経路クリーニングを行う場合、具体的に内側から外側へ又は外側から内側へ螺旋状経路のクリーニングを行うことができる。
【0173】
クリーニングロボットは、螺旋状経路のクリーニングを行う際に、外輪から内輪まで走行する、または内輪から外輪まで走行し、クリーニングロボットの一方側に位置する掃除部材が現在のクリーニングロボットの周辺に形成されたワイプ済み領域を覆うことがない。このように、掃除部材がクリーニング中にリアルタイムに形成する清掃領域と、ワイプ領域と、ワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすことを実現できる。よって、掃除部材がワイプ済み領域に接触してワイプ済み領域に二次汚染を与えることを防止するとともに、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に汚れることも回避される。
【0174】
一実行可能な実施例では、クリーニングロボットがクリーニングタスクを実行する際に、弓形の経路に沿ってクリーニングを行い、クリーニングロボットの一方側のターゲット掃除部材に故障や破損が発生したことを検出すると、螺旋状経路に切り換えて、クリーニングロボットに螺旋状経路のクリーニングを行なわせることができる。
【0175】
さらに、一実行可能な実施例では、上記ステップS206において、前記クリーニングロボットは左側にのみ前記ターゲット掃除部材を設け、または、クリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃動作状態にある。ステップS206は、外側から内側への反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように前記クリーニングロボットを制御するステップS2061をさらに含む。
【0176】
ここで、クリーニングロボットの左側にあるターゲット掃除部材のみが清掃動作状態にあることは、具体的に、クリーニングロボットが左側のターゲット掃除部材を作動状態に切り換えることを設置した場合、または、右側のターゲット掃除部材を非作動状態に切り換えることを設置した場合、クリーニングロボットが右側のターゲット掃除部材の破損や故障を検出した場合、または、他の左側の掃除部材を清掃動作状態にさせる場合を含む。ここではこれ以上述べない。
【0177】
図13に示すように、クリーニングロボットは外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行い、前後して第1位置と第2位置を通過する。クリーニングロボットが第2位置を通過する時に、左側の掃除部材の清掃領域は現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域をカバーしなく、特にワイプ部材が第1位置に形成されたワイプ済み領域をカバーしない。
【0178】
一般的に、クリーニングロボットは第2位置を通過し、クリーニングロボットのクリーニング経路では、ワイプ部材が第2位置に形成されたワイプ領域と、第1位置に形成されたワイプ済み領域とが重ね合わせている。これにより、エリア漏れを回避した上で、クリーニングロボットが外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御し、左側の掃除部材の清掃領域が現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域をカバーしないことを実現できる。したがって、掃除部材がワイプ済み領域に接触してワイプ済み領域に二次汚染を与えることを防止できるとともに、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に汚れてしまうことも回避できる。
【0179】
一実行可能な実施例では、クリーニングロボットにおける掃除部材の数は、1つ又は2つ以上であり、ターゲット掃除部材が当該クリーニングロボットの左側に位置し、さらに、クリーニングロボットを制御して、外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0180】
具体的な実施例では、クリーニングロボットにはサイドブラシが設けられ、当該サイドブラシはクリーニングロボットの左側に設置されている。クリーニングロボットを制御して、外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う過程では、このサイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0181】
または、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットの掃除部材は2つ以上があり、ターゲット掃除部材はクリーニングロボットの左右両側に設けられている。クリーニングロボットは、左側の掃除部材を作動状態に切り換える、または右側の掃除部材を非作動状態に切り換える、または右側の掃除部材の破損や故障を検出すると、外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0182】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの左右両側にはサイドブラシが設けられる。クリーニングロボットは、左側のサイドブラシを作動状態に切り換えたり、右側の掃除部材を非作動状態に切り換えたり、右側の掃除部材の破損や故障を検出したりすることができる。クリーニングロボットが制御されて外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う過程では、当該サイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0183】
さらに、一実行可能な実施例では、上記のステップS206は、前記クリーニングロボットを制御して左側エッジクリーニングを行うステップA1をさらに含む。
【0184】
クリーニングロボットが外側から内側に向かって反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う時に、クリーニング場所が通常境界のある場所、例えば部屋であるため、クリーニング場所を十分にクリーニングするために、壁や家具などの縁をきれいにするエッジクリーニングが必要である。クリーニングロボットが反時計回りの螺旋状経路に従って移動するだけでは、壁縁は十分にクリーニングされない可能性があるため、ステップS2061の前又は後に、ステップA1を実行してもよい。
【0185】
具体的な実施例では、図14に示すように、先ず、クリーニングロボットを制御して左側エッジクリーニングを行ってから、クリーニングロボットを制御して外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0186】
そのほか、実用的な異なる設計ニーズに基づいて、異なる実行可能な実施形態において、先ずクリーニングロボットを制御して外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行ってから、クリーニングロボットをエッジに戻して、クリーニングロボットに左側エッジクリーニングを行なわせてもよいことが当然である。本願のクリーニング制御方法は、ステップS2061とステップA1の実行順序に対して具体的に制限しない。
【0187】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットは左側にのみターゲット掃除部材を設けるかまたはクリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃動作状態にある。上記ステップS206は、クリーニングロボットを制御して、内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップS2062をさらに含んでもよい。
【0188】
図15に示すように、クリーニングロボットが内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う時に、左側の掃除部材の清掃領域は、現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域、特にワイプ部材によるワイプ済み領域をカバーしない。
【0189】
本実施例では、クリーニングロボットを制御して、内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う過程では、左側の掃除部材の清掃領域が現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に触れないことを実現できる。これにより、掃除部材がワイプ済み領域に接触してワイプ済み領域に二次汚染を与えることが防止され、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に汚れるのも回避できる。
【0190】
一実行可能な実施例では、クリーニングロボットにおける掃除部材の数は1つまたは2つ以上であり、掃除部材は当該クリーニングロボットの左側にある。さらに、クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0191】
具体的な実施例では、クリーニングロボットにはサイドブラシが設けられ、当該サイドブラシはクリーニングロボットの左側に位置する。クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、当該サイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0192】
または、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットの掃除部材は2つ以上があり、掃除部材はクリーニングロボットの左右両側に設けられている。クリーニングロボットは、左側の掃除部材を作動状態に切り換える、または右側の掃除部材を非作動状態に切り換える、または右側の掃除部材の破損や故障を検出すると、内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0193】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの左右両側には、サイドブラシが設けられており、クリーニングロボットは、左側のサイドブラシを作動状態に切り換えたり、右側の掃除部材を非作動状態に切り換えたり、右側の掃除部材の破損や故障を検出したりすることができる。さらに、クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、このサイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0194】
さらに、一実行可能な実施例では、前記クリーニングロボットは右側にのみ前記ターゲット掃除部材を設けるかまたはクリーニングロボットの右側に位置する前記ターゲット掃除部材のみが清掃動作状態にある。上記ステップS206は、前記クリーニングロボットを制御して、外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップS2063をさらに含んでもよい。
【0195】
ここで、クリーニングロボットの右側にある掃除部材のみが清掃動作状態にあることは、具体的に、クリーニングロボットが右側の掃除部材を作動状態に切り換えることを設置した場合、または、左側の掃除部材を非作動状態に切り換えることを設置した場合、クリーニングロボットが左側の掃除部材の破損や故障を検出した場合、または、他の右側の掃除部材を清掃動作状態にさせる場合を含む。ここではこれ以上述べない。
【0196】
図16に示すような時計回りの螺旋状経路では、クリーニングロボットが外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う時に、右側の掃除部材の清掃領域は現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域をカバーすることがなく、特にワイプ部材によって形成されたワイプ済み領域をカバーしない。
【0197】
本実施例では、クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、右側の掃除部材の清掃領域が現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域をカバーしないようにすることができる。したがって、掃除部材がワイプ済み領域に接触してワイプ済み領域に二次汚染を与えることを防止できるとともに、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に汚れることも回避できる。
【0198】
一実行可能な実施例では、クリーニングロボットにおける掃除部材の数が1つまたは2つ以上であり、掃除部材が当該クリーニングロボットの右側にあり、さらに、クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0199】
具体的な実施例では、クリーニングロボットにはサイドブラシが設けられ、当該サイドブラシは、クリーニングロボットの右側に設けられる。クリーニングロボットが外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うように制御する場合、このサイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えないことがない。
【0200】
または、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットの掃除部材は2つ以上があり、掃除部材はクリーニングロボットの左右両側に設けられている。クリーニングロボットは、右側の掃除部材を作動状態に切り換える、または左側の掃除部材を非作動状態に切り換える、または左側の掃除部材の破損や故障を検出すると、外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0201】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの左右両側には、サイドブラシが設けられており、クリーニングロボットは、右側のサイドブラシを作動状態に切り換えたり、左側の掃除部材を非作動状態に切り換えたり、左側の掃除部材の破損や故障を検出したりすることができる。さらに、クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、このサイドブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0202】
また、1つの実行可能な実施例において、上記ステップS206は、前記クリーニングロボットを制御して右側エッジクリーニングを行うステップA2をさらに含む。
【0203】
クリーニングロボットが外側から内側に向かって時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、清掃場所が通常境界のある場所、例えば部屋であるため、清掃場所を十分にクリーニングするために、壁、家具等の縁を清掃するエッジクリーニングが必要である。クリーニングロボットが時計回りの螺旋状経路に従って移動するだけでは、壁縁は十分にクリーニングされない可能性があるため、ステップS2063の前又は後に、ステップA2を実行してもよい。
【0204】
具体的な実施例では、図17に示すように、先ず、クリーニングロボットを制御して右側エッジクリーニングを行い、次に、クリーニングロボットを制御して奥から外に向けて反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。または、先ず、クリーニングロボットを制御して奥から外へ反時計回りの螺旋状経路の清掃を行い、さらにクリーニングロボットを制御してエッジで右側エッジクリーニングを行ってもよい。即ち、本願のクリーニング制御方法は、ステップS2063とステップA2との実行順序について具体的に制限しない。
【0205】
さらに、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットの右側のみに少なくとも1つの掃除部材が設けられるか、または前記クリーニングロボットの左右両側にはいずれも掃除部材が設けられ、しかも、クリーニングロボットの右側に位置する掃除部材のみが清掃動作状態にある。上記のステップS206は、クリーニングロボットを制御して、内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップS2064をさらに含む。
【0206】
図18に示す反時計回りの螺旋状経路のように、クリーニングロボットが内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、右側の掃除部材の清掃領域は、現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域、特にワイプ部材によって形成されるワイプ済み領域をカバーしない。
【0207】
本実施例では、クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、右側の掃除部材の清掃領域が現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域をカバーしないようにすることができる。したがって、掃除部材がワイプ済み領域に接触してワイプ済み領域に二次汚染を与えることを防止できるとともに、掃除部材が濡れたワイプ済み領域に汚れることも回避できる。
【0208】
一実行可能な実施例では、クリーニングロボットにおける掃除部材の数は1つまたは2つ以上であり、掃除部材は当該クリーニングロボットの右側にあり、さらに、クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0209】
具体的な実施例では、クリーニングロボットにはサイドブラシが設けられ、当該サイドブラシは、クリーニングロボットの右側に設けられる。クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う場合、このサイドブラシは現在のクリーニングロボットの側面のワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。または、一実行可能な実施例では、クリーニングロボットの掃除部材は2つ以上があり、掃除部材はクリーニングロボットの左右両側に設けられる。クリーニングロボットは、右側の掃除部材を作動状態に切り換えるか、または左側の掃除部材を非作動状態に切り換えるか、又は左側の掃除部材の破損や故障を検出すると、内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0210】
具体的な実施例では、クリーニングロボットの左右両側には、サイドブラシが設けられ、クリーニングロボットは、右側のサイドブラシを作動状態に切り換えたり、左側の掃除部材を非作動状態に切り換えたり、左側の掃除部材の破損や故障を検出したりすることができる。さらに、クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う過程では、このエッジブラシは現在のクリーニングロボットの周りのワイプ済み領域に二次汚染を与えることがない。
【0211】
さらに、本願は、一種のクリーニング制御装置を提供する。図19に示すように、図19は本願の一実施例によるクリーニング制御装置の機能ブロックの概略図である。本願のクリーニング制御装置は、掃除部材とワイプ部材とを含むクリーニングロボットに適用される。図19に示すように、本願のクリーニング制御装置は、取得モジュール10と、クリーニングモジュール20とを備える。
【0212】
取得モジュール10は、前記クリーニングロボットがクリーニングを行う時の運転パラメータを取得する。
【0213】
クリーニングモジュール20は、前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う過程で、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離は前記第2距離よりも大きいかまたはそれに等しいことを含む。
【0214】
さらに、前記クリーニングモジュール20は、前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う過程で、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第2プリセット関係を満たすように制御するためにも用いられる。前記第2プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第3距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第4距離を有し、前記第3距離が前記第4距離よりも大きいかまたは前記第4距離に等しいことを含む。
【0215】
さらに、前記クリーニングモジュール20は、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域に接触することを防止するために、前記第1距離がゼロよりも大きいか又はゼロに等しくなるように制御する、及び/または、前記ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ領域で前記ワイプ済み領域をカバーするために、前記第2距離がゼロよりも小さいかまたはゼロに等しくなるように制御するためにも用いられる。
【0216】
さらに、前記クリーニングモジュール20は、具体的に、前記ワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づけるように、前記ワイプ部材の位置や運転状態を制御する、及び/または、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域から遠ざかるように、前記掃除部材の位置や運転状態を制御することに用いられる。
【0217】
さらに、前記運転パラメータは、掃除部材の位置である。掃除部材の位置は、掃除部材が前記クリーニングロボットの左右両側の少なくとも一方に設けられることである。前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。前記クリーニングモジュールは、具体的に、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御することに用いられる。
【0218】
前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0219】
前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられる。前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御する。
【0220】
クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングするときに、前記クリーニングロボットの左右両側の前記ターゲット掃除部材のうち、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるかまたはリフトアップするように制御することに用いられる。
【0221】
さらに、前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられる。前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御する。
【0222】
クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットが螺旋状経路に沿ってクリーニングするときに、前記クリーニングロボットの前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御することに用いられる。
【0223】
さらに、前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係であり、クリーニングモジュール20は、具体的に、クリーニング中に、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記清掃領域及び/又は前記ワイプ領域が変化するように、前記掃除部材及び/又は前記ワイプ部材が平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うように制御することに用いられる。
【0224】
さらに、前記クリーニングモジュール20は、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングするときに、前記ワイプ済み領域に近接した掃除部材が前記ワイプ済み領域から遠ざかるように制御することに用いられる。
【0225】
さらに、前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係である。クリーニングモジュール20は、具体的に、ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との相対的な位置関係を調整することに用いられる。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0226】
前記相対的な位置関係が調整された後の前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材とがクリーニングを行い、前記相対的な位置関係が調整された後の掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記相対的な位置関係が調整された後のワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記ワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0227】
さらに、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整する。前記クリーニングモジュール20は、具体的に、前記ターゲット掃除部材及び/または前記ワイプ部材を制御して、平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うことで、前記掃除部材の清掃領域及び/または前記ワイプ部材のワイプ領域を、前記クリーニングロボットの進行方向に対して垂直な方向において変化させることに用いられる。
【0228】
さらに、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整する。前記クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングするときに、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材を前記ワイプ済み領域から遠ざかるよう交互に制御することに用いられる。
【0229】
さらに、前記運転パラメータは、螺旋状経路である。前記クリーニングロボットの一方側にはターゲット掃除部材が設置される。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0230】
クリーニングモジュール20は、具体的に、清掃タスクを実行する掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように、前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0231】
さらに、前記クリーニングロボットは、左側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行う。クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0232】
さらに、クリーニングモジュール20は、前記クリーニングロボットを制御して左側エッジクリーニングを行う。
【0233】
さらに、前記クリーニングロボットは、左側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの左側に位置する前記ターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0234】
さらに、前記クリーニングロボットは、右側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの右側に位置する前記ターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0235】
さらに、クリーニングモジュール20は、前記クリーニングロボットを制御して右側エッジクリーニングを行う。
【0236】
さらに、前記クリーニングロボットは、右側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの右側に位置する前記ターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。クリーニングモジュール20は、具体的に、前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行う。
【0237】
なお、上記クリーニング制御装置における各機能モジュールの機能実現は、上記クリーニング制御方法の実施例における各ステップに対応するため、各機能モジュールと実現過程はここではもう一々述べない。
【0238】
本願は、クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを記憶したコンピュータ記憶媒体をさらに提供し、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記のいずれかの実施例に記載のクリーニング制御方法のステップを実現する。
【0239】
本願のコンピュータ記憶媒体の具体的な実施例は、上述したクリーニング制御方法の各実施例と基本的に同じであり、ここでは詳細に説明しない。
【0240】
本願はまた、コンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、上記のいずれかの実施例に記載のクリーニング制御方法のステップを実現する。
【0241】
本願のコンピュータプログラム製品の具体的な実施例は、上述したクリーニング制御方法の各実施例と基本的に同じであり、ここでは詳細に説明しない。
【0242】
掃除部材とワイプ部材とを含むクリーニングロボットに適用されるクリーニング制御方法であって、
前記クリーニングロボットがクリーニングを行うときの運転パラメータを取得するステップと、
前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う過程で、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御する。前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離は前記第2距離よりも大きいかまたはそれに等しいことを含むステップと、を備える。
【0243】
上記のようなクリーニング制御方法は、さらに、前記掃除部材と前記ワイプ部材とが共同でクリーニングを行う過程で、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第2プリセット関係を満たすように制御するステップを含む。前記第2プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第3距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域から離れている境界と前記ワイプ済み領域との間に第4距離を有し、前記第3距離が前記第4距離よりも大きいかまたは前記第4距離に等しいことを含む。
【0244】
上記のようなクリーニング制御方法は、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域をカバーしないために、前記第1距離がゼロよりも大きいか又はゼロに等しくなるように制御する、及び/または、前記ワイプ領域を前記ワイプ済み領域に隣接させるかまたは前記ワイプ領域で前記ワイプ済み領域をカバーするために、前記第2距離がゼロよりも小さいかまたはゼロに等しくなるように制御することをさらに含む。
【0245】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記ワイプ領域が前記ワイプ済み領域に近づけるように、前記ワイプ部材の位置や運転状態を制御する、及び/または、前記清掃領域が前記ワイプ済み領域から遠ざかるように、前記掃除部材の位置や運転状態を制御することをさらに含む。
【0246】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記運転パラメータは、掃除部材の位置である。掃除部材の位置は、掃除部材が前記クリーニングロボットの左右両側の少なくとも一方に設けられることである。前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御することを含む。
【0247】
前記ターゲット掃除部材の清掃領域は、前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0248】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられる。前記ワイプ済み領域に近接したターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御するステップは、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの左右両側の前記ターゲット掃除部材のうち、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように交互に制御することを含む。
【0249】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記クリーニングロボットの左右両側には前記ターゲット掃除部材がそれぞれ設けられる。前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が作動しないか、指定された領域に制限されるか、またはリフトアップするように制御するステップは、前記クリーニングロボットが螺旋状経路に沿ってクリーニングする際に、前記クリーニングロボットの前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が作動しないことを持続するか、指定された領域に持続的に制限されるか、または持続的にリフトアップするように制御することを含む。
【0250】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係である。前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、クリーニング中に、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記清掃領域及び/又は前記ワイプ領域が変化するように、前記掃除部材及び/又は前記ワイプ部材を制御して平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うことを含む。
【0251】
上記のようなクリーニング制御方法は、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した掃除部材が前記ワイプ済み領域から離れるように交互に制御することをさらに含む。
【0252】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記運転パラメータは、前記掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係である。前記運転パラメータに基づいて、クリーニング過程において、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整することを含む。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。
【0253】
前記相対的な位置関係が調整された後の前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材とを制御してクリーニングを行い、且つ前記相対的な位置関係が調整された後の掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記相対的な位置関係が調整された後のワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記ワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように制御する。
【0254】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整するステップは、クリーニングロボットの進行方向に垂直な方向において前記清掃領域及び/又は前記ワイプ領域が変化するように、前記ターゲット掃除部材及び/又は前記ワイプ部材を制御して平面移動、フローティング、揺動及びリフトアップのうちの少なくとも1つの調整を行うことを含む。
【0255】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記ターゲット掃除部材と前記ワイプ部材との間の相対的な位置関係を調整するステップは、前記クリーニングロボットが弓形経路に沿ってクリーニングする際に、前記ワイプ済み領域に近接した前記ターゲット掃除部材が前記ワイプ済み領域から離れるように交互に制御することを含む。
【0256】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記運転パラメータは、螺旋状経路である。前記クリーニングロボットの一方側にはターゲット掃除部材が設置される。前記ターゲット掃除部材は、対応する清掃領域が前記ワイプ領域の目標境界延長線を超えるかまたはそれに揃える掃除部材である。ここで、前記目標境界延長線は、前記クリーニングロボットの進行方向に平行な境界延長線である。前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御するステップは、清掃タスクを実行する掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが前記第1プリセット関係を満たすように、前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行うことを含む。
【0257】
上記のようなクリーニング制御方法では、前記クリーニングロボットは、左側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの左側に位置するターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。
【0258】
前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行うステップは、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うかまたは前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うことを含む。
【0259】
前記クリーニングロボットは、右側にのみ前記ターゲット掃除部材が設けられている。または、クリーニングロボットの右側に位置する前記ターゲット掃除部材のみは清掃作業状態にある。
【0260】
前記クリーニングロボットを制御して螺旋状経路のクリーニングを行うステップは、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側へ時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うかまたは前記クリーニングロボットを制御して内側から外側へ反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うことを含む。
【0261】
上記のようなクリーニング制御方法は、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側に向かって反時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップの前または後に、前記クリーニングロボットを制御して左側エッジクリーニングを行うことをさらに含む。
【0262】
または、前記クリーニングロボットを制御して外側から内側に向かって時計回りの螺旋状経路のクリーニングを行うステップの前または後に、前記クリーニングロボットを制御して右側エッジクリーニングを行うことをさらに含む。
【0263】
クリーニングロボットに用いられるクリーニング制御装置であって、前記クリーニングロボットは、掃除部材とワイプ部材とを含み、前記クリーニング制御装置は、取得モジュールと、クリーニングモジュールとを含み、
前記取得モジュールは、前記クリーニングロボットがクリーニングを行う時の運転パラメータを取得し、
前記クリーニングモジュールは、前記掃除部材と前記ワイプ部材が共同でクリーニングする時に、クリーニング過程において、前記運転パラメータに基づいて、前記掃除部材がリアルタイムに形成する清掃領域と、前記ワイプ部材がリアルタイムに形成するワイプ領域と、前記クリーニングロボットの側面に形成されたワイプ済み領域とが第1プリセット関係を満たすように制御することに用いられ、
前記第1プリセット関係は、前記清掃領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第1距離を有し、前記ワイプ領域の境界のうち前記ワイプ済み領域に近接する境界と前記ワイプ済み領域との間に第2距離を有し、前記第1距離が前記第2距離よりも大きいかまたは前記第2距離に等しいことである。
【0264】
クリーニングロボットであって、メモリ、プロセッサ、及び前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行可能なクリーニングロボットのクリーニング制御プログラムを含み、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムが前記プロセッサにより実行されるときに上述したようなクリーニング制御方法を実現する。
【0265】
コンピュータ記憶媒体であって、前記コンピュータ記憶媒体には、クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムが記憶されており、前記クリーニングロボットのクリーニング制御プログラムがプロセッサによって実行されるときに上述したようなクリーニング制御方法のステップを実現する。
【0266】
本明細書では、用語「含む」、「包含」、またはその他の任意のバリエーションは、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、またはシステムがそれらの要素だけでなく、明示的にリストされていない他の要素、またはそのようなプロセス、方法、物品、またはシステムに固有の要素も含むように、非排他的な包含をカバーすることを意図している。これ以上の制限がない場合、文言「1つを含む」によって定義される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品、またはシステムに別の同じ要素が存在することを除外するものではない。
【0267】
上述した本願実施例の番号は説明のためだけであり、実施例の優劣を代表するものではない。
【0268】
以上の実施例の説明により、当業者は、上述の実施例の方法が、ソフトウェアに必要な汎用ハードウェアプラットフォームを追加することによって実現可能であり、もちろんハードウェアによっても可能であるが、多くの場合、前者はより良い実施形態であることが明らかに分かる。このような理解に基づいて、本願の技術案の本質または先行技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で具現化されることが可能である。このコンピュータソフトウェア製品は、上述したような記憶媒体(例えば、RОM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)の中に記憶されており、1台のモバイルデバイス(携帯電話、コンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなど)が本願の各実施例に記載された方法を実行するように、幾つかの命令を含む。
【0269】
以上は、本願の好適な実施例にすぎず、本願の特許範囲を制限するものではなく、本願明細書及び図面の内容を用いて行った等価な構造又は等価なフロー変換、又は直接又は間接に他の関連技術分野に用いられるものは、いずれも本願の特許保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図9A
図9B
図10
図11
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【国際調査報告】