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特表2024-509402ケーブル・ハーネスを製造するための製造用型、システム、および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-01
(54)【発明の名称】ケーブル・ハーネスを製造するための製造用型、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   H01B 13/012 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
H01B13/012 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551787
(86)(22)【出願日】2022-02-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-23
(86)【国際出願番号】 EP2022054707
(87)【国際公開番号】W WO2022180181
(87)【国際公開日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】102021104405.7
(32)【優先日】2021-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518397917
【氏名又は名称】ヤザキ・システムズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】ナバロ,アルド マラガ
(57)【要約】
乗り物のためのケーブル・ハーネス(15)を製造するための製造用型(60)であって、製造用型(60)は、型本体(115)と、少なくとも第1のアクチュエータ(180)とを包含し、型本体(115)は、弾性的可逆的変形可能な材料から作られ、型穴(160)を少なくとも部分的に取り囲み、第1のアクチュエータ(180)は、型本体(115)の第1の部分(125)と結合され、第1の部分(125)は、内側において型穴(160)の範囲を少なくとも部分的に定め、ケーブル・ハーネス(15)は、型穴(160)内において少なくとも製造されることが可能であり、第1のアクチュエータ(180)は、第1の位置と、第1の位置とは異なる第2の位置との間において第1の部分(125)を可逆的に枢動するべく設計される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物のためのケーブル・ハーネス(15)を製造するための製造用型(60)であって、
- 前記製造用型(60)は、型本体(115)と、少なくとも第1のアクチュエータ(180)とを包含し、
- 前記型本体(115)は、弾性的可逆的変形可能な材料から作られ、型穴(160)を少なくとも部分的に取り囲み、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記型本体(115)の第1の部分(125)と結合され、
- 前記第1の部分(125)は、内側において前記型穴(160)の範囲を少なくとも部分的に定め、
- 前記ケーブル・ハーネス(15)は、前記型穴(160)内において少なくとも製造されることが可能であり、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、第1の位置と、前記第1の位置とは異なる第2の位置との間において前記第1の部分(125)を可逆的に枢動するべく設計される、
製造用型(60)。
【請求項2】
- 前記型本体(115)は、前記型穴(160)内に少なくとも1本の電気ケーブル(40,45)を導入するための開口(185)を有し、
- 前記開口(185)は、前記型穴(160)内に通じており、
- 前記第1の部分(125)は、前記開口(185)と隣接し、
- 前記第1の部分(125)の前記第2の位置において、前記第1の部分(125)の前記第1の位置と比較して前記開口(185)は広げられる、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項3】
- 前記型本体(115)は、型ベース(146)を有し、
- 前記第1の位置において、前記第1の部分(125)は、前記型ベース(146)と平行に向けられるか、またはそれに対して斜めに傾けられ、
-前記第2の位置では、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置におけるよりさらに前記型ベース(146)から間隔が空けられ、
- 特に前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置から、前記型ベース(146)を離れる方向に曲げられるか、および/またはそこから離れる方向に枢動されるか、
- あるいは、
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置におけるより前記型ベース(146)の近くに配置され、
- 特に前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置から、前記型ベース(146)へ向かって曲げられるか、または枢動される、
請求項1または2に記載の製造用型(60)。
【請求項4】
- 前記適応可能な製造用型(60)は、第2のアクチュエータ(215)を有し、
- 前記型本体(115)は、第2の部分(130)を有し、
- 前記第2の部分(130)は、前記第1の部分(125)に対してオフセットされて配置され、
- 前記第2のアクチュエータ(215)は、前記第2の部分(130)上および/またはその中に配置され、
- 前記第2のアクチュエータ(215)は、第3の位置と、前記第3の位置とは異なる第4の位置の間において前記第2の部分(130)を可逆的に枢動するべく、特に変形させるべく構成される、
先行するいずれかの請求項に記載の適応可能な製造用型(60)。
【請求項5】
- 前記開口(185)は、第1の方向における主な延在方向に延在し、
- 前記第2の部分(130)は、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向において前記第1の部分(125)の反対側に配置され、前記第1の部分(125)とは反対側で少なくとも部分的に前記開口(185)の範囲を定め、
- 前記第1の部分(125)の前記第1の位置、および前記第2の部分(130)の前記第3の位置において、前記開口(185)は、前記第2の方向に第1の最小開口幅を有し、
- 前記第1の部分(125)の前記第2の位置、および前記第2の部分(130)の前記第4の位置において、前記開口(185)は、前記第2の方向に、前記第1の開口幅より大きい第2の最小開口幅を有する、
請求項4に記載の製造用型(60)。
【請求項6】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記型本体(115)の外側に配置される、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型(60)。
【請求項7】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、少なくとも部分的に、好ましくは完全に前記型本体(115)内に埋め込まれる、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型(60)。
【請求項8】
- 前記型本体(115)は、一体部品で、かつ単一材料で構成される、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型(60)。
【請求項9】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、少なくとも1つの圧力室(220)を有し、
- 前記圧力室(220)は、前記第1の部分(125)を前記第1の位置と前記第2の位置の間において移動させるために加圧された圧力流体(225)で満たすことが可能である、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型(60)。
【請求項10】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、誘電体エラストマ・アクチュエータとして構成される、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型(60)。
【請求項11】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(135)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において枢動されるときに前記型本体(115)を弾性的に可逆的な態様で変形させるべく構成される、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型。
【請求項12】
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置に対して角度(α)をなし、
- 前記角度(α)は、少なくとも20°、好ましくは少なくとも40°、好ましくは少なくとも60°である、
先行するいずれかの請求項に記載の製造用型。
【請求項13】
システム(10)であって、
- 制御装置(50)と、先行するいずれかの請求項に記載の適応可能な製造用型(60)とを有し、
- 前記制御装置(50)は、前記第1のアクチュエータ(180)と接続され、
- 前記制御装置(50)は、前記第1のアクチュエータ(180)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において前記第1の部分(125)を移動するように前記第1のアクチュエータ(180)を制御するべく構成される、
システム(10)。
【請求項14】
ケーブル・ハーネス(15)を製造するための方法であって、
- 請求項1乃至12のうちのいずれかに記載の適応可能な製造用型(60)が提供され、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、
- 少なくとも第1の電気ケーブル(40)が、前記ケーブル・ハーネス(15)のケーブル束(35)を形成するために、前記型穴(160)内に挿入され、
- 前記第1の電気ケーブル(40)の前記挿入の間、および/または前記型穴(160)からの前記ケーブル・ハーネス(15)の取り出しの間は、前記第1の部分(125)は前記第2の位置にある、
方法。
【請求項15】
- 前記型穴(160)内への前記第1の電気ケーブル(40)の前記挿入の後に前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第2の位置から前記第1の位置へ移動し、前記第1の位置において前記第1の部分(125)は前記型穴(160)内に前記第1の電気ケーブル(40)を固定する、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
- 発泡材料(210)を型穴(160)内に導入するために、前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、
- 前記発泡材料(210)は前記型穴(160)内に導入され、
- 前記発泡材料(210)は、前記ケーブル束(35)が少なくとも部分的に前記発泡材料(210)内に埋め込まれるように、少なくとも部分的に前記ケーブル束(35)周りに流れ、
- 前記発泡材料(210)は少なくとも部分的に硬化する、
請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
- 前記発泡材料(210)が発泡している間における前記発泡している前記発泡材料(210)に起因して前記第1の部分(125)が上向きに曲がることを低減するかまたは防止する反力(F)を前記第1のアクチュエータ(180)が提供するように、前記第1のアクチュエータ(180)は付勢される、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
- 前記発泡材料(210)は少なくとも部分的に硬化し、
- 前記発泡材料(210)の前記少なくとも部分的な硬化の後に、前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、前記ケーブル・ハーネス(15)が前記型穴(160)から取り出される、
請求項14乃至17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
- 前記型穴(160)への前記第1の電気ケーブル(40)の挿入のために、前記第2のアクチュエータ(215)は前記第2の部分(130)を前記第3の位置から前記第4の位置へ移動し、
- 前記第1の電気ケーブル(40)は前記第1の部分(125)と前記第2の部分(130)の間の前記型穴(160)内へ挿入される、
請求項14乃至18および請求項4のうちのいずれかに記載の方法。
【請求項20】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(135)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において枢動されるときに前記型本体(115)を弾性的に可逆的な態様で変形させる、
請求項14乃至19のうちのいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル・ハーネスを製造するための請求項1に記載の適応可能な製造用型、請求項13に記載のシステム、および請求項14に記載の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本件特許出願は、『Manufacturing mold for manufacturing a cable harness, system and method(ケーブル・ハーネスを製造するための製造用型、システム、および方法)』と題されて2021年2月24日に出願された独国特許出願第10 2021 104 405.7号の優先権を主張するものであり、当該出願の開示は、参照によりこれに援用される。
【0003】
ケーブル・ハーネスを製造するための製造用型は、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,086,037号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、改良された製造用型、改良されたシステム、および改良された方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、請求項1に記載の製造用型、請求項13に記載のシステム、および請求項14に記載の方法によって達成される。好都合な実施態様は、従属請求項の中に明細に述べられている。
【0007】
ある手段のためのケーブル・ハーネス、具体的には乗り物または機械のためのケーブル・ハーネスを製造するために特に適した製造用型が、型本体および少なくとも第1のアクチュエータを有する製造用型によって提供が可能であることが認識された。型本体は、一体部品、単一材料、(20℃において)弾性的可逆的変形可能な材料から作られる。型本体は、型穴を少なくとも部分的に取り囲む。第1のアクチュエータは、型本体の第1の部分と結合され、具体的にはそれと接続される。第1の部分は、内側において型穴の範囲を少なくとも部分的に定める。ケーブル・ハーネスを型穴内において少なくとも製造することが可能であり、第1のアクチュエータは、第1の位置と、第1の位置とは異なる第2の位置の間において第1の部分を可逆的に枢動するべく、具体的には変形させるべく構成される。
【0008】
この設計は、その変形可能性に起因して、アクチュエータによって製造用型を適応させることが可能であり、かつケーブル・ハーネスを製造するために単純な態様で所定の周囲事情または個別の方法ステップに合わせてそれを調整することが可能であるという利点を有する。特に、アクチュエータを用いる第1の部分の変形によって、型本体の幾何学設計を適応させることが可能である。
【0009】
さらなる実施態様において、型本体は、型穴内に少なくとも1本の電気ケーブルを導入するための開口を有する。開口は、型穴内に通じている。第1の部分は、開口と隣接する。第1の部分の第2の位置において、開口が、第1の部分の第1の位置と比較すると広げられる。この設計は、アクチュエータによって切り替え可能な態様で開口の開口断面を広げること、および縮めることが可能であり、かつその結果として、型穴内への電気ケーブルの挿入が開口の開状態において特に容易になるという利点を有する。特に、それによって型穴内への電気ケーブルの自動挿入が可能になる。それに加えて、第1の部分の第1の位置において型穴から電気ケーブルが意図せずして抜ける状況が回避される。その結果として、特に高いレベルのプロセスの信頼性を確保することが可能である。
【0010】
さらなる実施態様において、型本体は型ベースを有し、第1の位置における第1の部分は型ベースと平行に向けられるか、またはそれに対して斜めに傾けられ、第2の位置における第1の部分は、第1の位置におけるより型ベースからさらに間隔が空けられる。第2の位置において、型ベースの第1の部分は第1の位置から曲げられて離れるか、および/または枢動されて離れると特に好都合である。代替態様では、第2の位置において第1の部分は、第1の位置におけるより型ベースの近くに配置される。第2の位置において第1の部分は、第1の位置から型ベースへ向かって曲げられるか、または枢動されると特に好都合である。型本体のさらなる変形は、第1の部分の曲がりおよび/または枢動によって実質的に回避することが可能である。
【0011】
さらなる実施態様において、適応可能な製造用型が第2のアクチュエータを有し、型本体は、第2の部分を有する。第2の部分は、第1の部分に対してオフセットされて配置される。第2のアクチュエータは、第2の部分上および/またはその中に配置され、第2のアクチュエータは、第3の位置と、第3の位置とは異なる第4の位置の間において第2の部分を可逆的に枢動するべく、特に変形させるべく構成される。
【0012】
さらなる実施態様において、開口が、第1の方向のそれの延びの主方向に延びる。第2の部分は、第1の方向と垂直な第2の方向において第1の部分の反対側に配置される。第2の部分は、第1の部分とは反対側において少なくとも部分的に開口の範囲を定める。第1の部分の第1の位置、および第2の部分の第3の位置において、開口は、第2の方向に第1の最小開口幅を有する。第1の部分の第2の位置、および第2の部分の第4の位置において、開口は、第2の方向に、第1の開口幅より大きい第2の最小開口幅を有する。
【0013】
その結果として、マニュアルおよび自動の両方の態様で特に容易に電気ケーブルを挿入することが可能となるように、2つのアクチュエータによってケーブルを挿入するために特に大きな程度まで開口を広げることが可能になる。第1の最小開口幅は、電気ケーブルのうちの最小のものの最小外径より第1の最小開口幅が小さくなるように選択することが可能である。その結果として、型穴から電気ケーブルが抜ける状況が回避される。第1の最小開口幅は、第1の部分と第2の部分が互いに接触に至り、その結果として開口が完全に閉じられるように選択することが可能である。
【0014】
さらなる実施態様において、第1のアクチュエータが型本体の外側に配置される。
【0015】
さらなる実施態様において、第1のアクチュエータが、少なくとも部分的に、好ましくは完全に型本体内に埋め込まれる。型本体の外部における第1のアクチュエータの配置は、適応可能な製造用型を特に単純に、かつコスト効果的に製造することが可能であるという利点を有する。型本体内における第1のアクチュエータの埋め込みは、周囲側において型本体の第1の材料によってアクチュエータが完全に封じ込められ、それによって第1のアクチュエータに対する、たとえば液体に起因するダメージを回避することが可能であるという利点を有する。
【0016】
型本体が、一体部品で、かつ単一材料で構成されると特に好都合である。
【0017】
さらなる実施態様において、第1のアクチュエータが少なくとも1つの圧力室を有し、第1の部分を第1の位置と第2の位置の間において移動させるために当該圧力室を加圧された圧力流体で満たすことが可能である。
【0018】
さらなる実施態様において、第1のアクチュエータが、誘電体エラストマ・アクチュエータとして構成される。その結果として、適応可能な製造用型は、特に薄い壁厚を有することが可能である。
【0019】
さらなる実施態様において、第1のアクチュエータが、第1の部分が第1の位置と第2の位置の間において枢動されるときに型本体を弾性的に可逆的な態様で変形させるべく構成される。その結果として、さらなる機械的な接合部を省略することが可能になる。
【0020】
さらなる実施態様では、第2の位置において、第1の部分が、第1の位置に対して角度をなし、その角度は、少なくとも20°、好ましくは少なくとも40°、好ましくは少なくとも60°とする。
【0021】
ケーブル・ハーネスを製造するためのシステムは、制御装置と、上に述べられているとおりに構成される適応可能な製造用型を好ましく有する。制御装置は、第1のアクチュエータと接続され、制御装置は、第1のアクチュエータが第1の位置と第2の位置の間において第1の部分を移動するように第1のアクチュエータを制御するべく構成される。
【0022】
このシステムによって、自動化された態様で製造用型を制御することが可能であり、かつケーブル・ハーネスを自動化された態様で製造することが可能である。
【0023】
それに加えて、システムは、適応可能な製造用型と協働して電気ケーブルを自動化された態様で型穴内に挿入するために制御装置によって制御される挿入手段を有することが可能である。制御装置は、適応可能な製造用型と挿入手段が互いに協働してケーブル・ハーネスを製造することが可能となるようにそれらを制御する。挿入手段は、たとえばロボット・アーム、たとえば6軸ロボットとすることが可能である。それに代えて、電気ケーブルまたは複数の電気ケーブルを適応可能な製造用型と協働して適応可能な製造用型の型穴内に挿入するために、挿入手段を自律制御車両または自律制御航空機のように構成することも可能である。
【0024】
ケーブル・ハーネスを製造するための方法において、上に述べられている適応可能な製造用型が提供され、第1のアクチュエータが第1の部分を第1の位置から第2の位置へ移動させる。少なくとも第1の電気ケーブルが、ケーブル・ハーネスのケーブル束を形成するために型穴内に挿入される。それに代えて、同時に複数の電気ケーブルをケーブル束として型穴内に挿入することも可能である。第1の電気ケーブルの挿入の間は、第1の部分が第2の位置にある。第1の部分は、仕上がった製造後のケーブル・ハーネスが型穴から取り出されるとき、第2の位置に都合よく置かれる。その結果として、ケーブル・ハーネスを特に容易に脱型することが可能である。挿入されたケーブルが型穴内に抜け落ちることの防止も可能である。
【0025】
型穴内への第1の電気ケーブルの挿入の後に第1のアクチュエータが第1の部分を第2の位置から第1の位置へ移動し、第1の位置において第1の部分が型穴内に第1の電気ケーブルを固定すると特に好都合である。その結果として、意図せずして電気ケーブルが型穴から押し出される状況が回避され、発泡材料を用いた電気ケーブルの特に効果的なオーバーモールドが可能である。
【0026】
さらなる実施態様において、第1の電気ケーブルが型穴内に挿入された後に第1のアクチュエータが第1の部分を第1の位置から第2の位置へ移動し、発泡材料が型穴内に導入される。発泡材料は、ケーブル束が少なくとも部分的に発泡材料内に埋め込まれるように、少なくとも部分的にケーブル束の周りに流れる。発泡材料が導入された後に、第1のアクチュエータが第1の部分を第2の位置から第1の位置へ移動する。この設計は、発泡材料内におけるケーブル束の確実な埋め込みが確保されるように、かつ発泡材料を介してそれらがまとまって接続されるように、発泡している発泡材料の上にケーブル束が浮く状況が第1の部分に起因して回避されるという利点を有する。その結果として、ケーブル・ハーネスを形成するために時間のかかる態様での個別のケーブルのラップを省略することが可能になる。
【0027】
発泡材料が発泡している間において、発泡している発泡材料に起因して第1の部分が上向きに曲げられることを低減するかまたは防止する反力を第1のアクチュエータが提供するように第1のアクチュエータが付勢されると特に好都合である。
【0028】
さらなる実施態様において、発泡材料が少なくとも部分的に硬化され、発泡材料の少なくとも部分的な硬化の後に、第1のアクチュエータが第1の部分を第1の位置から第2の位置へ移動し、ケーブル・ハーネスが型穴から取り出される。この設計は、型穴からのケーブル・ハーネスの取り出しが自動化された態様で生じることも可能であり、その結果として製造コストが特に低くなるという利点を有する。
【0029】
さらなる実施態様において、型穴への第1の電気ケーブルの挿入のために、第2のアクチュエータが第2の部分を第3の位置から第4の位置へ移動し、第1の電気ケーブルは第1の部分と第2の部分の間の型穴内に挿入される。2つのアクチュエータがそれらの部分を離すことから、2つの部分の間の開口が特に大きくなり、ケーブル・ハーネスを形成するために第1の電気ケーブルまたは複数の電気ケーブルを型穴内に挿入することが特に容易に可能となる。それに加えて、両方の部分が離されるとき、型穴内に挿入された電気ケーブルを発泡材料によって一緒に接続するために、発泡材料を特に効果的に型穴内へ射出成形することが可能である。
【0030】
さらなる実施態様において、第1の位置と第2の位置の間において第1の部分が枢動されるときに第1のアクチュエータが型本体を弾性的に可逆的な態様で変形させる。その結果として、型本体を、特に単純な態様で構成することが可能になる。特に、ヒンジ等の機械的な構成要素を省略することが可能である。
【0031】
以下、次に挙げる図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】自動化されたケーブル・ハーネスの製造のための第1の実施態様によるシステムを示した略図的な斜視図である。
図2図1に示されているシステムの、それを通る図1に示された切断平面A-Aに沿って示した詳細断面図である。
図3図1および2に示されているシステムの、それを通る図2に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
図4図1に示されている切断平面B-Bに沿った図3に示されている断面図の詳細図である。
図5】第1の実施態様によるケーブル・ハーネスの自動化された製造のための方法を示したフローチャートである。
図6】3番目の方法ステップの間におけるシステムの、それを通る図2に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
図7】4番目の方法ステップの後におけるシステムの、それを通る図2に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
図8】3番目の方法ステップの2番目の通過の間における図1に示されたシステムの、それを通る図1に示されている切断平面B-Bに沿って示した詳細図である。
図9】3番目の方法ステップの反復通過の後における図1に示されたシステムの、それを通る図2に示されている切断平面B-Bに沿って示した詳細図である。
図10】ケーブル・ハーネスを製造するための8番目の方法ステップの間におけるシステムの、それを通る図1に示されている切断平面B-Bに沿って示した詳細図である。
図11】第2の実施態様によるシステムの、それを通る図2に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
図12図11に示されている適応可能な製造用型の開状態で示した図11に示されている断面図である。
図13】第3の実施態様によるシステムの、それを通る図1に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
図14】第4の実施態様によるシステムの、それを通る図2に示された切断平面B-Bに沿って示した詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下の図面において、座標系を参照する。座標系は、x軸(長さ方向)、y軸(横方向)、およびz軸(垂直方向)を有する。座標系は、一例として右手系で構成されている。座標系は、以下の図面の単純化された態様での説明に役立つ。
【0034】
図1は、自動化されたケーブル・ハーネス15の製造のための第1の実施態様によるシステム10の略図的な斜視図を示している。
【0035】
図1において、ケーブル・ハーネス15はシステム10の適応可能な製造用型60の上方に示されている。ケーブル・ハーネス15は、好ましく、自動車内の多様な構成要素、たとえばアクチュエータのための制御装置および/またはセンサの電気的接続に役立つ。
【0036】
ケーブル・ハーネス15は、1つまたは複数の接触デバイス20、25、30(図1において、記号的に示されている)およびケーブル束35(図1において、1点鎖線で示されている)を包含する。ケーブル束35は、好ましく、1つまたは複数の電気ケーブル40、45を有する。電気ケーブル40、45のそれぞれは導電性の導体を有する。導電体は、たとえば撚られるか、または直線に延びて、ケーブル45、45の被覆内において束で把持されるワイヤまたは複数のワイヤを有することが可能である。
【0037】
導電体の被覆は、非導電性材料からなり、導電体をほかの電気ケーブル40、45から電気的に絶縁する。電気ケーブル40、45の導電体は、それぞれ毎に接触デバイス20、25、30の接触要素と接続される。導電体は、それぞれ毎に、割り当てられた接触デバイス20、25、30の接触要素を互いに電気的に接続する。
【0038】
ケーブル・ハーネス15を製造するためのシステム10は、一例として、制御装置50、敷設装置55、および適応可能な製造用型60を有する。それに加えて、システム10は、たとえばプレート形状に構成される型板65を有することが可能である。
【0039】
型板65は、一例として、xy平面内に配置され、適応可能な製造用型60は、たとえば挟持体として構成される緊締手段75によって型板65の第1の上面70において型板65に緊締される。
【0040】
図1に示されている適応可能な製造用型60の設計は、一例としてのものである。当然のことながら、適応可能な製造用型60は、異なる設計も可能である。
【0041】
制御装置50は、制御装置80、データ記憶装置85、およびインターフェース90を有する。制御装置80は、第1の接続95によってデータ技術に関してデータ記憶装置85と接続される。インターフェース90は、第2の接続100によって制御装置80と接続される。好ましくは、第2の接続100は、データ伝送のために構成される。インターフェース90は、第3の接続105によって適応可能な製造用型60と接続される。敷設装置55は、第4の接続110によってインターフェース90と接続される。第1乃至第4の接続95、100、105、110は、好ましく、データ接続として構成され、データ信号を伝送する働きを提供する。接続95、100、105、110内のデータ信号を伝送するための電流は、比較的小さく、特に0.1A未満である。第3および第4の接続105、110は、特に、バス・システムの部分とすることも可能であり、データ信号は、当該バス・システムの動作に用いられるプロトコルに対応するように構成される。電力供給のための電気的エネルギもまた、第3および/または第4の接続105、110によって伝送され得る。
【0042】
制御方法は、たとえばあらかじめ定義済みのアルゴリズムとして、たとえば、完全に自動化された態様でケーブル・ハーネス15を製造するための方法を実行するためのコンピュータ・プログラムをデータ記憶装置85内に記憶することが可能である。第1の接続95を介して取り出したアルゴリズムに基づいて、制御装置80は、インターフェース90において第2の接続100を介して提供される制御信号によって、適応可能な製造用型60および敷設装置55を制御する。
【0043】
図2は、図1に示されているシステム10を通る図1に示された切断平面A-Aに沿った断面図の詳細を示している。
【0044】
適応可能な製造用型60は、型本体115を有する。型本体115は、セ氏20°において弾性的可逆的変形可能な第1の材料、たとえばシリコンおよび/またはゴムおよび/または天然ゴムおよび/またはエラストマを有する。第1の材料の引張り強度が1から30N/mmまでの範囲にある場合も好都合である。この場合において弾性的可逆的変形が、型本体の第1の材料の変形が可逆的であり、永久変形を導かない、塑性変形とは対照的なことを意味すると理解されるものとする。
【0045】
型本体115は、一例として、この実施態様において一体部品かつ単一材料で構成され、したがってその全範囲にわたって弾性的可逆的変形可能な第1の材料からなる。適応可能な製造用型60は、複数の型本体115を有することも可能であり、それらは、たとえば互いに隣接して配置され、かつ一緒に適応可能な製造用型60を形成する。各本体115は、それ自体が弾性的可逆的変形可能であり、好ましくはこれが、隣接する型本体の、たとえば変形を導くことがない。
【0046】
型本体115は、下面120を第1の上面70に当接させる。下面120は、xy平面内において平面態様で延びるべく構成される。型本体115は、第1の部分125と、第1の部分125とは反対側に配置される第2の部分130を有する。図2に示されている適応可能な製造用型60の断面領域内には、第2の部分130が示されていない。
【0047】
図3は、図1および2に示されているシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示している。
【0048】
上側の第1の部分125は、型本体115の第1の側方部分135と隣接し、それにおいて、第1の側方部分135は、外側に第1の側面140を有する。第1の側面140は、少なくとも部分的に、たとえば、xz平面内に延びることが可能である。第1の側方部分135は、プレート状に構成すること、またはz軸と少なくとも平行に延びるように向けることが可能である。第1の側方部分135は、下側において、型本体115の底部分145と隣接する。底部分145は、上側が型本体115の下面120と隣接し、型板65の第1の上面70と平行に、実質的にプレート状の態様で延びるべく構成される。第1の側方部分135は、底部分145に対して垂直に延び、下側において底部分145に接続される。底部分145は、垂直方向において実質的に適応可能な製造用型60の全範囲にわたってまったく等しく構成することが可能である。
【0049】
第1の側方部分135と平行に、型本体115は、第2の側方部分150を有する。第2の側方部分150は、外側において、第2の側面155と隣接する。第2の側方部分150は、一例として、第1の側面140に対して平行、かつ底部分145に対して垂直に延びる。第2の側方部分150は、第2の部分130を、垂直方向において底部分145に接続する。第2の側方部分150は、第1の部分125から離れた側において第2の部分130と接続される。
【0050】
型本体115は、型本体115の内側に型穴160を有し、一例として図2および3において、型穴160の範囲は、下側が底部分145によって、横方向が第1の側方部分135および第2の側方部分150によって、上側が第1および第2の部分125、130によって定められる。
【0051】
型本体115と一体部品であり、かつ単一材料で構成される支持リブ165(図2において特に明瞭に識別可能である)を、型穴160内に備えることが可能である。支持リブ165は、ウェブの態様で構成され、型穴160内に突出している。支持リブ165のそれぞれは、支え面175を有し、支え面175は、型本体115が部分、側方部分、および底部分125、130、135、145、150によって型穴160の範囲を定める型本体115の内周面170に関して内向きにオフセットされている。支持リブ165は、たとえばyz平面に延びるべく構成することが可能である。
【0052】
内周面170は、底部分145に型ベース146を有し、一例として、型ベース146は、型本体115の下面120と実質的に平行に延びている。実施態様において、型ベース146は、一例として、平面態様で構成される。
【0053】
ケーブル・ハーネス15の製造時にケーブル・ハーネス15のさらなる構成要素を受け入れるために、型ベース146に凹部(図3には示されていない)を備えることが可能である。たとえば、乗り物のボディのボディ要素内にケーブル・ハーネス15を固定するための保持要素を凹部内に位置決めすることが可能である。
【0054】
適応可能な製造用型60は、少なくとも1つの第1のアクチュエータ180(図3内に略図的に示されている)を有する。好ましくは、第1のアクチュエータ180が、ソフト・ロボティック・モジュールとして構成される。たとえば、第1のアクチュエータ180は、誘電体エラストマ・アクチュエータとして構成することが可能である。図3において、第1のアクチュエータ180を示すために、第1の部分125は切り取られて示されている。
【0055】
第1のアクチュエータ180は、第3の接続105を介してインターフェース90と結合される。適応可能な製造用型60は、また、第3の接続105に接続される制御モジュール181を有することも可能である。制御モジュール181は、第1のアクチュエータ180とも電気的に接続される。第3の接続105を介して伝送されたデータ信号に基づいて、制御モジュール181は、第1のアクチュエータ180への電気エネルギの電力供給を付勢するか、または制御モジュール181が第1のアクチュエータ180への電力供給を遮るか、またはその電力供給の極性を変化させる。
【0056】
実施態様において、第1のアクチュエータ180は、第1の部分125内に埋め込まれる。埋め込みは、第1のアクチュエータ180の周囲側が型本体115から内側または外側のいずれにおいても突出しないように型本体115の第1の材料によって第1のアクチュエータ180が完全に封じ込められることを意味するものと理解する。結果として、第1のアクチュエータ180の周囲側は、型本体115の第1の材料によって完全に覆われる。この設計は、型本体115のクリーニングが特に容易に可能であるという利点を有する。それに加えて、第1のアクチュエータ180のダメージを防止することが可能である。
【0057】
図3に示されている設計に対する代替として、第1のアクチュエータ180の位置を外側に、たとえば型穴160から離れる側の、たとえば型本体115の第2の上面200にすることも可能とし得る。たとえば、第1のアクチュエータ180を、第2の上面200に対する材料の接続によって下面に接続することが可能である。材料の接続は、たとえば接着接合接続として構成することが可能である。
【0058】
この実施態様において、第1のアクチュエータ180は、もっぱら第1の部分125内/上に延在する。当然のことながら、第1のアクチュエータ180の構成が異なり、かつ、たとえば第1の部分125および第1の側方部分135、または型本体115のそのほかの部分130、135、150にわたって延在することも想定し得る。
【0059】
実施態様において、第1のアクチュエータ180は、実質的に第1の部分125の長さ方向の全範囲にわたって延在している。また第1のアクチュエータ180が、長さ方向および/または横方向における何らかの領域内に延在することも可能である。
【0060】
第1のアクチュエータ180が、主として第1の部分125の横方向に延在すると特に好都合である。第1のアクチュエータ180は、第1の部分125の少なくとも50%にわたって、好ましくは80%にわたって延在する。この横方向における延びが、第1の部分125の横方向における最大範囲の95%未満、特に90%未満であると特に好都合である。
【0061】
第1の部分125と第2の部分130の間において、横方向に開口185が備えられる。開口185は、スロットとして構成され、内側において型穴160内に開いている。開口185は、第2の上面200の外側が広がっている。開口185は、たとえば横方向において第1と第2の部分125、130が間隔を空けて配置されるように構成される。開口185における第1の部分125と第2の部分130は、鈍角に構成される。第1と第2の部分125、130は互いに鋭角に延びることも想定し得る。また、第1と第2の部分125、130は開口185において互いに当接し合うこと、したがって開口185を完全に閉じることも可能である。
【0062】
第1の部分125は、可逆的かつ非破壊的に、第1の位置(図3に示されている)と第2の位置(図4に示されている)の間において枢動可能である。第1の位置において、第1の部分125および第2の部分130は、たとえばxy平面として構成される共通平面195内に配置される。一例として、第1の位置における第1の部分125は、型ベース146および型板65に対して平行に延びている。第1の部分125の第1の位置において、最小間隔aが、横方向の第1の部分125と第2の部分130の間で最小化される。最小間隔aは、開口185の開口幅に対応する。
【0063】
第1の部分125が第1の位置にある場合には、第1の部分が、たとえばプレート形状になり、x軸およびy軸に沿って実質的に直線態様で延在するべく構成される。第1の部分125の第1の位置において、第1のアクチュエータ180を消勢することが可能である。この種の適応可能な製造用型60を製造するために、型本体115の成形、たとえば射出成形時に、型本体115を成形するためのオリジナル成形型を、図1乃至3に示されている型本体115の設計に関して実質的にネガティブ成形型とすることが可能であり、消勢状態において、このオリジナル成形型の中に第1のアクチュエータ180を挿入することが可能である。それに代えて、成形型/オリジナル成形型を、3Dプリントまたはミリングにより作成することも可能である。
【0064】
当然のことながら、第1の部分125の第1の位置において、第1のアクチュエータ180を、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を第1の位置に保持するように付勢することも可能である。この場合においては、たとえば、第1の部分125が、弛緩状態においてたとえば上向きになる(曲がる)べく形作られるように、型本体115を形作ることが可能である。
【0065】
図4は、図1に示されている切断平面B-Bに沿った図3に示されている断面図の詳細を示している。
【0066】
図4において、第2の位置にある第1の部分125が示されている。第2の位置において、第1の部分125が上向きに、底部分145から、また型ベース146から離れる方向に曲げられる。図4の第2の位置において、第1の部分125がx軸周りに上向きに曲げられるべく構成される。第1の部分125と第2の部分130の間の最小間隔aは、図3に示されている最小間隔aと比較して拡大され、結果として開口185が、図3と比較すると広がる。
【0067】
第2の位置において、型本体115が第1の位置と比較して、弾性的可逆的態様で変形される。図4において、一例として、第1の部分125が、充分に遠くなるまで変形され、具体的には曲げられ、開口185の範囲を定める第1の部分125の自由端205が平面195と角度αをなし、それにおいて角度αは、少なくとも20°、好ましくは少なくとも40°、好ましくは少なくとも60°である。好ましくは、角度αを90°以下、特に70°以下とする。第2の位置において、自由端205は、第2の部分130の第2の上面200より上に配置される。言い換えると、一例として、第1の部分125が型ベース146から離れる方向に、そこから間隔を空けて配置されるように枢動される。それに代えて、第2の位置において、第1の部分125が型穴160内へ内向きに枢動され、それによって開口185が拡大されるようにすることも可能とし得る。
【0068】
第1の部分125を第1の位置(図3参照)から第2の位置(図4参照)へ移行させるために、制御装置80は、データ信号として構成され、かつ制御装置80がインターフェース90において提供する第1の制御信号を介して第1のアクチュエータ180を制御する。第1のアクチュエータ180は、第1の部分125を第1の位置から第2の位置へ移動する。第1のアクチュエータ180は、型本体115を、特に第1の部分125を、第1の部分125が棒ばねを形成するように機械的に緊張させることが可能である。第2の位置に第1の部分125を保持するために、第1のアクチュエータ180を連続的に付勢することが可能である。
【0069】
第1の部分125を角度αで上向きにまたは型穴160内へ枢動することによって、開口185が充分に広く広げられ、敷設装置55によって自動化された態様で電気ケーブル40、45を型穴160内に挿入することが可能である。
【0070】
また、第1のアクチュエータ180によって上向きに曲げられた/下向きに曲げられた第1の部分125によって、適応可能な製造用型60にダメージを与えることなく、および/または指を開口185に挟むか、または怪我することなく、指を用いて特に容易に開口185を掴むことが可能であるため、適応可能な製造用型60が、型穴160内への電気ケーブル40、45のマニュアル挿入にも特に適するものとなる。
【0071】
図5は、第1の実施態様によるケーブル・ハーネス15の自動化された製造のための方法のフローチャートを示す。図6は、3番目の方法ステップ315の間におけるシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示す。図7は、4番目の方法ステップ320の後におけるシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示す。図8は、3番目の方法ステップ315の2番目の通過の間における図1に示されたシステム10を通る、図1に示されている切断平面B-Bに沿った詳細を示す。図9は、3番目の方法ステップ315の反復通過の後における図1に示されたシステム10を通る、図2に示されている切断平面B-Bに沿った詳細を示す。図10は、ケーブル・ハーネス15を製造するための8番目の方法ステップ340の間におけるシステム10を通る、図1に示された切断平面B-Bに沿った詳細を示す。
【0072】
図1に示されているシステム10が、最初の方法ステップ305において提供される。第1の部分125は、たとえば第1の位置にある。
【0073】
2番目の方法ステップ310(図4参照)において、制御装置80が、データ記憶装置85に記憶されている制御方法に基づいて、インターフェース90において提供され、かつ第3の接続105を介して伝送される第1の制御信号を介して、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を第1の位置から第2の位置へ移動させるように第1のアクチュエータ180を制御する。その結果として開口185が広げられる。また第1の部分125は、第1のアクチュエータ180によって緊張も与えられる。
【0074】
2番目の方法ステップ310と並列して実行される3番目の方法ステップ315(図6参照)において、データ信号として構成され、かつ敷設装置55へ伝送するために第4の接続110のインターフェース90において提供される少なくとも1つの第2の制御信号を使用して制御装置80が敷設装置55を、敷設装置55がたとえばケーブル収納部(図1には示されていない)から第1の電気ケーブル40を、広げられた開口185を介して型穴160内へ挿入するように制御する。第1の電気ケーブル40は、それぞれ毎に、支持リブ165の支え面175上に位置決めすることが可能である。第1の電気ケーブル40は、第1の電気ケーブル40が実質的に型ベース146から間隔を空けて延びるように支持リブ165によって支持される。2番目と3番目の方法ステップ310、315が並列して実行されることから、敷設装置55が第1の電気ケーブル40を挿入することが容易になり、広げられた開口185に起因して、型穴160内への挿入時に第1の電気ケーブル40が、たとえば第1および/または第2の部分125、130に掴まることが防止される。
【0075】
3番目の方法ステップ315に続く4番目の方法ステップ320(図7参照)において、データ信号として構成される第3の制御信号によって制御装置80が、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を移動させて第2の位置から第1の位置へ戻すように第1のアクチュエータ180を制御する。たとえば、制御装置80は、第1の部分125が弛緩し、自動的に移動して第1の位置へ戻るように、第3の制御信号によって第1のアクチュエータ180を消勢することが可能である。
【0076】
第1のアクチュエータ180が第1の部分125を第1の位置へ積極的に移動するように、第1のアクチュエータ180を第3の制御信号によって制御することも可能である。第1の位置において、開口185の開口幅に対応する第1の部分125と第2の部分130の間の最小間隔aが、好ましく、ケーブル・ハーネス15を形成するために型穴160内へ挿入される(最も細い)電気ケーブル40、45の最小外径より最小間隔aが小さくなるように選択される。その結果として、型穴160から電気ケーブル40、45、たとえば図7における第1の電気ケーブル40が抜ける状況が回避される。
【0077】
4番目の方法ステップ320の後、2乃至4番目の方法ステップ310、315、320が反復されるが(図8参照)、3番目の方法ステップ315において、第1の電気ケーブル40に代えて第2の電気ケーブル45が型穴160内に挿入される。敷設装置55による第2の電気ケーブル45の挿入もまた、第2の位置への移動が可能な第1の部分125によって容易になり、これは、その移動の結果として開口185が広げられ、第1の電気ケーブル40を伴った型穴160内への、第2の電気ケーブル45の導入が特に容易に可能となることによる。
【0078】
2乃至4番目の方法ステップ310乃至320は、敷設装置55がケーブル・ハーネス15を製造するためのすべての電気ケーブル40、45を型穴160内に挿入し終わるまで反復される。電気ケーブル40、45は、まとまりとしてケーブル束35を形成する(図9および10参照)。
【0079】
型穴内にすべての電気ケーブル40、45が挿入された後、4番目の方法ステップ320に続いて5番目の方法ステップ325へ進む。
【0080】
5番目の方法ステップ325は、2番目の方法ステップ310と実質的にまったく等しく、新しい第1の制御信号によって第1のアクチュエータ180が付勢されて、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を第1の位置から第2の位置へ移動させる。それによって開口185が再び広げられる。
【0081】
5番目の方法ステップ325に続く6番目の方法ステップ330において、敷設装置55が、たとえば開口185を介して型穴160内に発泡材料210を導入するように、第4の制御信号によって制御装置80が敷設装置55を制御する。
【0082】
たとえば液状または粘着形態の発泡材料210を型穴160内に導入すること、特に射出成形することが可能である。発泡材料210は、たとえばケーブル束35の上側に注がれる。発泡材料210は、重力に起因して、型穴160内において型ベース146の方向に垂れる。発泡材料210は、電気ケーブル40、45の周りを流れ、その結果、電気ケーブル40、45は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に発泡材料210内に埋め込まれる。型穴160内における支持リブ165の配置により、電気ケーブル40、45が下側においても発泡材料210によって封じ込められることが確保される。敷設装置55によって発泡材料210が導入された後は、7番目の方法ステップ335が続く。
【0083】
7番目の方法ステップ335は、4番目の方法ステップ320と実質的にまったく等しく構成される。制御装置80は、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を移動して、第2の位置から第1の位置へ戻るように、第5の制御信号によって第1のアクチュエータ180を制御する。たとえば、制御装置80は、第1の部分125が弛緩し、自動的に移動して第1の位置へ戻るように、第5の制御信号によって第1のアクチュエータ180を消勢し、電力供給をオフにすることが可能である。それに代わり、第1のアクチュエータ180が、第5の制御信号によって第1の位置へ積極的に移動される。
【0084】
第1の部分125および第2の部分130が共通平面195内に配置され、7番目の方法ステップ335において開口185が閉じられるか、または開口185の開口幅が最小化されることから、発泡材料210が硬化する間に電気ケーブル40、45が発泡材料210の上に浮くという状況が回避される。その結果として、ケーブル束35の電気ケーブル40、45は、発泡材料210内に実質的に完全に埋め込まれる。
【0085】
支持リブ165は、電気ケーブル40、45が発泡材料210によってダメージから機械的に保護されるように、および/または発泡材料を介して材料の接続210によって互いに機械的に接続されるように、発泡材料210が周囲側においてケーブル束35を実質的に完全に封じ込めることを確保する。
【0086】
発泡材料210が膨らみ、硬化するとき、発泡材料210が第1および第2の部分125、130に対して力Fで下方から押す。
【0087】
好ましくは、7番目の方法ステップ335に続く8番目の方法ステップ340において(図10参照)、制御装置80により、第1のアクチュエータ180が反力Fを提供して力Fに対抗するように、インターフェース90から第3の接続105を介して提供される第5の制御信号によって第1のアクチュエータ180が付勢される。反力Fは、型ベース46の方向(たとえば、z軸と平行)に作用する。第1のアクチュエータ180は、好ましく、反力Fが力Fを実質的に相殺するように付勢される。
【0088】
結果として、第1の部分125が上向きに曲げられるという状況の回避が確保される。それに加えて、発泡材料210が膨らむとき、第1および第2の部分125、130が共通平面195内にとどまることもこれによって確保することが可能である。これはまた、ケーブル・ハーネス15が周囲側において実質的にあらかじめ定義済みの、たとえば断面において矩形に類似する幾何学設計を有することも確保する。
【0089】
好ましくは、反力Fが、実質的に発泡材料210の硬化プロセスの全期間にわたって維持される。
【0090】
8番目の方法ステップ340の後に9番目の方法ステップ345が続き、それにおいて9番目の方法ステップ345は、2番目の方法ステップ310と実質的にまったく等しい。第1のアクチュエータ180は、さらなる第1の制御信号によって、第1のアクチュエータ180が第1の部分125を第1の位置から第2の位置に移動し、かつ第1の部分125を第2の位置に保持するように付勢される。第1の部分125は、発泡材料210に関して内側が取り外される。これを、内周面170に塗布された分離剤によって補助することが可能である。
【0091】
10番目の方法ステップ350において、少なくとも部分的に硬化した発泡材料210とともにケーブル・ハーネス15が、開かれた開口185を通して型穴160から、たとえば敷設装置55によって取り出される。10番目の方法ステップ350は、9番目の方法ステップ345と部分的に並列に実行される。制御装置80は、ケーブル・ハーネス15の取り出しの間にわたって第1のアクチュエータが第1の部分125を第2の位置に保持するように第1のアクチュエータ180を制御する。その結果として、型穴160からのケーブル・ハーネス15の簡単な取り出しが確保される。
【0092】
開口185を開き、広げることによって、敷設装置55は、特に容易にケーブル・ハーネス15を掴み、型穴160から自動的に取り出すことが可能である。型本体115は、具体的には第2の部分130および/または第1および/または第2の側方部分135、150は、弾性的可逆的態様で撓むことが可能であり、たとえば、第2の部分130は、可逆的に上向きに曲がることが可能である。
【0093】
図11は、第2の実施態様によるシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示している。
【0094】
適応可能な製造用型60は、図1乃至4および6乃至10に記述されている適応可能な製造用型60と実質的にまったく等しく構成される。以下において、図11に示されている適応可能な製造用型60と図1乃至4および6乃至10に示されている適応可能な製造用型60の間の相違だけを詳細に論じる。
【0095】
図1乃至4および6乃至10に示されている適応可能な製造用型60に加えて図11に示されている適応可能な製造用型60は、第2のアクチュエータ215も有する。第2のアクチュエータ215の略図的に示すために、図11において、第2の部分130が切り取られて示されている。
【0096】
それに加えて、図11に示されている適応可能な製造用型60は、図1乃至10に示されている適応可能な製造用型60と比較して、第1のアクチュエータ180が第1の部分125内だけではなく、第1の側方部分135内にも配置されるように、好ましくはそこに埋め込まれるように変更されている。
【0097】
代替において、第1のアクチュエータ180を型本体115の第2の上面200の上、および/または第1の側面140の上に配置することが可能である。それに代えて、第1のアクチュエータ180を第1の側方部分135内/上に配置し、第1の部分125内/上の第1のアクチュエータ180の配置を省略することも可能である。好ましくは、第1のアクチュエータ180が材料接続によって、たとえば第1の部分125の第2の上面200および/または第1の側面140に接続される。第1のアクチュエータ180が第1の側方部分135内/上にだけ配置される場合には、第1のアクチュエータ180は、間接的に第1の部分125と接続される。
【0098】
第2のアクチュエータ215は、第1のアクチュエータ180と鏡面対称に構成することが可能である。図11において、一例として、第2のアクチュエータ215が第2の部分130内および/または第2の側方部分150内に延在する。第2のアクチュエータ215は、型本体115の第2の部分130内および/または第2の側方部分150内に埋め込むことが可能である。
【0099】
それに代えて、第2のアクチュエータ215を、第2の部分130の第2の上面200上および/または第2の側方部分150の第2の側面155上に配置し、好ましく、材料接続によって第2の部分130の第2の上面200上、および/または第2の側方部分150の第2の側面155上において型本体115と接続することが可能である。第1のアクチュエータ180が第2の側方部分150内/上にだけ配置される場合には、第1のアクチュエータ180は、間接的に第2の部分130と接続される。
【0100】
第2のアクチュエータ215は、第5の接続219を介してインターフェース90と接続される。インターフェース90と第2のアクチュエータ215の間にさらなる制御モジュール(図11には示されていない)を備えることも可能である。そのさらなる制御モジュールは、第2のアクチュエータ215とも電気的に接続される。第5の接続219を介して伝送される第6または第7の制御信号に基づいて、制御モジュール181は、第1のアクチュエータ180への電気エネルギの電力供給を付勢するか、または制御モジュール181は、第2のアクチュエータ215への電力供給を遮るか、または電力供給の極性を変化させる。第6または第7の制御信号によって、第2のアクチュエータ215が第2の部分130を、また図11において、それに加えて第2の側方部分150を、第3の位置と第4の位置の間において移動するように第2のアクチュエータ215を付勢することが可能である。図11には、第3の位置にある第2の部分130および第2の側方部分150が示されている。第2の部分130および第2の側方部分150の第3の位置において、第2のアクチュエータ215を消勢するか、または電力供給を分離することが可能である。第2のアクチュエータ215は、第1のアクチュエータ180とまったく等しく構成することが可能である。
【0101】
第3の位置において、第2の部分130が平面195内に延び、したがって、型ベース146と平行に向けられる。第3の位置において、第1の側方部分135および第2の側方部分150も互いに平行に、かつたとえば、型ベース146に対して実質的に垂直に延びる。
【0102】
図12は、図11に示されている適応可能な製造用型60が開状態にある場合の図11に示されている断面図を示している。
【0103】
図12において、制御装置80によってインターフェース90を介して同時に、第1のアクチュエータ180が第1の制御信号によって付勢されており、第2のアクチュエータ215が第6の制御信号によって付勢されている。第1のアクチュエータ180は、第1の部分125を第2の位置へ枢動する。それに加えて第1のアクチュエータ180は、第2の位置において第1の側方部分135を、型穴160が横方向に図11に示されている設計と比較して広げられるように外向きに枢動する。第1の部分125および第1の側方部分135は、いずれもx軸周りに曲げられる。第1の側方部分135は、外向き斜めに型ベースから離れる方向に曲げられる。
【0104】
制御装置80は、第2のアクチュエータ215が第2の部分130を、上向きに型ベース146から離れる方向に第4の位置へ移動するように、インターフェース90および第5の接続220を介し、第6の制御信号によって第2のアクチュエータ215を付勢する。また第2のアクチュエータ215は、型穴160が広げられるように、第2の側方部分150を、外向きに第1の側方部分135から離れる方向に第4の位置へ枢動する。第4の位置において、第2の側方部分150は、型ベース146から、また第1の側方部分135から斜めに外向きに離れる方向に枢動される。
【0105】
この設計は、敷設装置55によるケーブル束35を形成するための電気ケーブル40、45の挿入および型穴160内への発泡材料210の射出成形、および仕上がったケーブル・ハーネス15の取り出しが容易になるように、開口185の開口幅に対応する第1の部分125と第2の部分130の間の最小間隔aを図11に示されている最小間隔aと比較して特に有意に拡大することが可能であるという利点を有する。
【0106】
図11および12に示されている設計は、型穴160内への電気ケーブル40、45のマニュアルの、具体的には手による挿入にも特に良好に適している。
【0107】
ケーブル・ハーネス15を製造するための第2の実施態様による方法は、図5に記述した方法と実質的に等しい。以下において、第2の実施態様による方法と図5に記述されている第1の実施態様による製造方法の間の相違だけを参照する。しかしながら、第1のアクチュエータ180は、第1の位置(z軸と平行に向けられる)と第2の位置(外向きに枢動される)の間における第1の側方部分135の枢動も行う。
【0108】
それに加えて制御装置80は、2番目の方法ステップ310において、第2のアクチュエータ215が少なくとも第2の部分130および第2の側方部分150を第3の位置から第4の位置へ移動し、第2の部分130が型ベース146から離れる方向に上向きに曲げられ、第2の側方部分150が第1の側方部分135から外向きに枢動され、型穴160が全体として広げられるように、第5の制御信号によって第2のアクチュエータ215を付勢する。第2の部分130および第2の側方部分150は、曲げられて開かれる。制御装置80は、第1の部分125と類似する態様で型穴160内へ好ましく枢動されるように第2のアクチュエータ215を付勢することも可能である。第1の部分125および第2の部分130は、第2の位置および第4の位置において反対方向に配置されることも可能とし得る。2つの部分125、130のうちの一方が型ベース146から離れる方向に枢動され、それらの部分125、130のうちの他方が型穴160内へ枢動され/曲げられるということも可能である。
【0109】
4番目の方法ステップ320において、制御装置80は、第2の部分130および第2の側方部分150が戻り方向に、または第4の位置から第3の位置へ枢動され、その結果として第1および第2の部分125、130が型穴160内に挿入された電気ケーブル(1つまたは複数)40、45を型穴160内において保持するように、第1のアクチュエータ180に加えて第6の制御信号によって第2のアクチュエータ215を付勢する。
【0110】
たとえば、型穴160がオリジナルの設計を再び採り入れるように、第4の位置から第3の位置へ第1の側方部分135の方向における第2の側方部分150の枢動も行われる。
【0111】
第4の位置から第3の位置への移行は、第2のアクチュエータ215に電気エネルギが供給されて、積極的に第2の部分130および第2の側方部分150を枢動して戻すように、積極的に生じさせることが可能である。それに代わり、第2のアクチュエータ215を消勢し、2番目の方法ステップにおいて緊張された第2の部分130および第2の側方部分150を弛緩させることも可能である。
【0112】
その結果として、4番目の方法ステップにおいて、開口185が閉じられるか、または最小間隔aが最小化される。その結果として、開口185を介して型穴160内に挿入された電気ケーブル40、45が抜けることが防止される。
【0113】
2番目および4番目の方法ステップ310、320と同様に、5番目の方法ステップ325において、発泡材料210が型穴160内に導入される前に第2のアクチュエータ215が第2の部分130を上向きに枢動し、かつ第2の側方部分150を離れる方向に外向きに第4の位置へ枢動するように第2のアクチュエータ215が第5の制御信号を用いて制御装置80によって制御される。
【0114】
それに加えて発泡材料210が導入された後には、7番目の方法ステップ335において制御装置80が、第2のアクチュエータ215が第2の側方部分150を内向きに第1の側方部分135の方向に枢動して戻し、かつ第2の部分130を枢動して第4の位置から第3の位置へ戻すように第2のアクチュエータ215を付勢する。これは、上に述べられているとおり、積極的に生じさせることが可能である。
【0115】
それに加えて、7番目の方法ステップ335において、第1のアクチュエータ180とともに制御装置80は、発泡材料210の発泡に起因して第2の部分130および任意に第1および第2の側方部分135、150が上向きに曲がることを防止するために、第2のアクチュエータ215が反力Fを提供するように、第2のアクチュエータ215および第1のアクチュエータ180を付勢することが可能である。
【0116】
9番目の方法ステップ345において、2番目および6番目の方法ステップ310、330と同様に、型穴160からのケーブル・ハーネス15の効果的な取り出しを確保するために、制御装置80が第2のアクチュエータ215を、再び第2の部分130および第2の側方部分150を第3の位置から第4の位置へ、外向きに型ベース146から離れる方向に枢動するように付勢する。
【0117】
図13は、第3の実施態様によるシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示している。
【0118】
図13に示されているシステム10は、図1乃至4、6乃至12に示されているシステム10の組み合わせである。
【0119】
以下において、図13に示されているシステム10と図11および12に示されているシステム10の間の相違だけを詳細に論じる。
【0120】
図13において、第2のアクチュエータ215が、第1のアクチュエータ180と実質的にまったく等しく構成され、それにおいて第1のアクチュエータ180は、図1乃至10に記述されているとおりに構成される。その結果として、第1のアクチュエータ180は、一例として、もっぱら第1の部分125内/上に延在する。第2のアクチュエータ215は、第2の部分130内/上だけに配置される。この設計は、第1のアクチュエータ180および第2のアクチュエータ215が、特に簡単に、かつコスト効果的に構成されるという利点を有する。第2の部分130内に第2のアクチュエータ215を配置することは、図1乃至10に示されているシステム10の設計と比較してさらに開口185を広げることが可能であるという利点を有する。図13において、第2のアクチュエータ215が第5の制御信号によって、第2のアクチュエータ215が第2の部分130を上向きに型ベース146から離れる方向に第3の位置から第4の位置へ移動するように付勢されるが、第4の位置において第2の部分130は、第3の位置におけるようにプレート形状に構成されず、上向きに曲げられる。
【0121】
製造方法は、図12に記述されている方法と実質的に対応する。第1および第2の側方部分135、150は、方法全体を通じて実質的に互いに平行に配置され、方法の実施の間にわたってこの位置にとどまる。
【0122】
図14は、第4の実施態様によるシステム10を通る図2に示された切断平面B-Bに沿った断面図の詳細を示している。
【0123】
システム10は、これまでの図に示されているシステム10と実質的にまったく等しく構成される。以下において、図14に示されているシステム10と図1乃至10に示されているシステム10の間の相違だけをより詳細に論じる。
【0124】
第1のアクチュエータ180は、圧力室220を有し、それにおいて圧力室220には、加圧流体225を満たすことが可能である。圧力室220は、流体密である。圧力室220は、第1の部分125内の管状の自由空間として構成することが可能である。
【0125】
加圧流体225は、たとえば圧搾空気とすることが可能である。加圧流体225は、液体、たとえば水または作動液とすることも可能である。制御モジュール181は、第1の流体ライン230によって圧力アキュームレータ235と流体的に接続された多方向弁を有することが可能である。圧力アキュームレータ235は、加圧された圧力流体225を蓄える。制御モジュール181は、第2の流体ライン240によって圧力室220とも流体的に接続される。制御モジュール181はまた、データ技術に関して、第3の接続105によってインターフェース90とも接続される。
【0126】
型本体115は、たとえば圧力室220が減圧された状態にあるとき、型本体115が第1の位置と、第2のアクチュエータ215が備えられる場合には任意に第3の位置をとるように構成される。
【0127】
制御装置80は、制御モジュール181を介して第1のアクチュエータ180を付勢する。制御モジュール181は、第1の制御信号が提供されたときに、圧力アキュームレータ235から圧力流体225が加圧された態様で圧力室220内へ流れるように圧力室220と圧力アキュームレータ235を流体的に接続する。
【0128】
圧力の印加によって、図14に示されているとおりに開口185が広げられるように、たとえば、第1の部分125が上向きに型ベース146から離れる方向に枢動される。
【0129】
第1の部分125を第2の位置から第1の位置へ移動するために、制御モジュール181は、圧力室220と圧力アキュームレータ235の間の流体接続を分離し、圧力室220から圧力流体225が流れ出ることを可能にする。型本体115の材料が、減圧された流体225を圧力室220から押し出す。圧力流体225の減圧によって、その圧力の解放に起因して、第1の位置から第2の位置へ枢動されるときに緊張された第1の部分125の圧力が解放され、第1の部分125が移動して第2の位置から第1の位置へ戻る。
【0130】
それに代えて、第1の部分125が第1の位置にあるときには圧力室220内の圧力流体225に圧力を印加し、第1の部分125を第2の位置へ移動するために圧力室220内の圧力流体225を減圧することも想定し得る。この場合は、第1の位置において型本体115の第1の材料が加圧された圧力流体225によって緊張され、第2の位置において第1の部分125の第1の材料が減圧される。この設計は、発泡材料210の発泡する力Fを打ち消し、信頼性をもって型穴160内にケーブル束35を維持することを確保するために、特に8番目の方法ステップ340において、圧力室220内の圧力流体225に対して圧力の印加によって単純な態様で作動力Fを提供することが可能であるという利点を有する。
【0131】
まとめると、適応可能な製造用型60は、完全に自動的な態様でケーブル・ハーネス15を製造する可能性を提供する。電気ケーブル40、45の挿入を容易にすることも可能であり、その結果として、敷設装置55による完全に自動的な態様でそれを実行することが可能である。
【0132】
発展において、図1乃至14に示されている型穴160への電気ケーブル40、45のマニュアル挿入のためのシステム10を、たとえばスイッチを備えるように適応させることが可能である。第1のアクチュエータ180および/または第2のアクチュエータ215が、挿入を実行する人が操作するスイッチによって制御されるようにすることが可能であり、たとえばそれをフット操作スイッチとして構成することが可能である。
【0133】
結果として、操作者は、このスイッチを用いて、電気ケーブル40、45をマニュアル挿入する時に型穴160を容易にアクセス可能にし、かつ電気ケーブル40、45を挿入した後に第1および/または第2のアクチュエータ180、215によって再び型穴160を閉じるために、単純な態様で開口185を広げることが可能である。
【符号の説明】
【0134】
10 システム
15 ケーブル・ハーネス
20 第1の接触デバイス
25 第2の接触デバイス
30 第3の接触デバイス
35 ケーブル束
40 第1の電気ケーブル
45 第2の電気ケーブル
50 制御装置
55 敷設装置
60 適応可能な製造用型
65 型板
70 (型板の)第1の上面
75 緊締手段
80 制御装置
85 データ記憶装置
90 インターフェース
95 第1の接続
100 第2の接続
105 第3の接続
110 第4の接続
115 型本体
120 (型本体の)下面
125 第1の部分
130 第2の部分
135 第1の側方部分
140 第1の側面
145 底部分
146 型底部
150 第2の側方部分
155 第2の側面
160 型穴
165 支持リブ
170 内周面
175 支え面
180 第1のアクチュエータ
181 制御モジュール
185 開口
190 周囲
195 平面
200 第2の上面
205 自由端
210 発泡材料
215 第2のアクチュエータ
219 第5の接続
220 圧力室
225 圧力流体
230 第1の流体ライン
235 圧力アキュームレータ
240 第2の流体ライン
305 1番目の方法ステップ
310 2番目の方法ステップ
315 3番目の方法ステップ
320 4番目の方法ステップ
325 5番目の方法ステップ
330 6番目の方法ステップ
335 7番目の方法ステップ
340 8番目の方法ステップ
345 9番目の方法ステップ
350 10番目の方法ステップ
α 角度
F 力
作動力
反力
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-10-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物のためのケーブル・ハーネス(15)を製造するための製造用型(60)であって、
- 前記製造用型(60)は、型本体(115)と、少なくとも第1のアクチュエータ(180)とを包含し、
- 前記型本体(115)は、弾性的可逆的変形可能な材料から作られ、型穴(160)を少なくとも部分的に取り囲み、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記型本体(115)の第1の部分(125)と結合され、
- 前記第1の部分(125)は、内側において前記型穴(160)の範囲を少なくとも部分的に定め、
- 前記ケーブル・ハーネス(15)は、前記型穴(160)内において少なくとも製造されることが可能であり、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、第1の位置と、前記第1の位置とは異なる第2の位置との間において前記第1の部分(125)を可逆的に枢動するべく設計される、
製造用型(60)。
【請求項2】
- 前記型本体(115)は、前記型穴(160)内に少なくとも1本の電気ケーブル(40,45)を導入するための開口(185)を有し、
- 前記開口(185)は、前記型穴(160)内に通じており、
- 前記第1の部分(125)は、前記開口(185)と隣接し、
- 前記第1の部分(125)の前記第2の位置において、前記第1の部分(125)の前記第1の位置と比較して前記開口(185)は広げられる、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項3】
- 前記型本体(115)は、型ベース(146)を有し、
- 前記第1の位置において、前記第1の部分(125)は、前記型ベース(146)と平行に向けられるか、またはそれに対して斜めに傾けられ、
-前記第2の位置では、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置におけるよりさらに前記型ベース(146)から間隔が空けられる、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項4】
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置から、前記型ベース(146)を離れる方向に曲げられるか、および/またはそこから離れる方向に枢動される、
請求項3に記載の製造用型(60)。
【請求項5】
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置におけるより前記型ベース(146)の近くに配置される、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項6】
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置から、前記型ベース(146)へ向かって曲げられるか、または枢動される、
請求項5に記載の製造用型(60)。
【請求項7】
- 前記適応可能な製造用型(60)は、第2のアクチュエータ(215)を有し、
- 前記型本体(115)は、第2の部分(130)を有し、
- 前記第2の部分(130)は、前記第1の部分(125)に対してオフセットされて配置され、
- 前記第2のアクチュエータ(215)は、前記第2の部分(130)上および/またはその中に配置され、
- 前記第2のアクチュエータ(215)は、第3の位置と、前記第3の位置とは異なる第4の位置の間において前記第2の部分(130)を可逆的に枢動するべく構成される、
請求項1に記載の適応可能な製造用型(60)。
【請求項8】
- 前記第2のアクチュエータ(215)は、第3の位置と、前記第3の位置とは異なる第4の位置の間において前記第2の部分(130)を可逆的に変形させるべく構成される、
請求項7に記載の適応可能な製造用型(60)。
【請求項9】
- 前記開口(185)は、第1の方向における主な延在方向に延在し、
- 前記第2の部分(130)は、前記第1の方向に対して垂直な第2の方向において前記第1の部分(125)の反対側に配置され、前記第1の部分(125)とは反対側で少なくとも部分的に前記開口(185)の範囲を定め、
- 前記第1の部分(125)の前記第1の位置、および前記第2の部分(130)の前記第3の位置において、前記開口(185)は、前記第2の方向に第1の最小開口幅を有し、
- 前記第1の部分(125)の前記第2の位置、および前記第2の部分(130)の前記第4の位置において、前記開口(185)は、前記第2の方向に、前記第1の開口幅より大きい第2の最小開口幅を有する、
請求項7に記載の製造用型(60)。
【請求項10】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記型本体(115)の外側に配置される、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項11】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、少なくとも部分的に前記型本体(115)内に埋め込まれる、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項12】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、完全に前記型本体(115)内に埋め込まれる、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項13】
- 前記型本体(115)は、一体部品で、かつ単一材料で構成される、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項14】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、少なくとも1つの圧力室(220)を有し、
- 前記圧力室(220)は、前記第1の部分(125)を前記第1の位置と前記第2の位置の間において移動させるために加圧された圧力流体(225)で満たすことが可能である、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項15】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、誘電体エラストマ・アクチュエータとして構成される、
請求項1に記載の製造用型(60)。
【請求項16】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(135)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において枢動されるときに前記型本体(115)を弾性的に可逆的な態様で変形させるべく構成される、
請求項1に記載の製造用型(60)
【請求項17】
- 前記第2の位置において、前記第1の部分(125)は、前記第1の位置に対して角度(α)をなし、
- 前記角度(α)は、少なくとも20°である、
請求項1に記載の製造用型(60)
【請求項18】
システム(10)であって、
- 制御装置(50)と、請求項1に記載の適応可能な製造用型(60)とを有し、
- 前記制御装置(50)は、前記第1のアクチュエータ(180)と接続され、
- 前記制御装置(50)は、前記第1のアクチュエータ(180)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において前記第1の部分(125)を移動するように前記第1のアクチュエータ(180)を制御するべく構成される、
システム(10)。
【請求項19】
ケーブル・ハーネス(15)を製造するための方法であって、
請求項1に記載の適応可能な製造用型(60)が提供され、
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、
- 少なくとも第1の電気ケーブル(40)が、前記ケーブル・ハーネス(15)のケーブル束(35)を形成するために、前記型穴(160)内に挿入され、
- 前記第1の電気ケーブル(40)の前記挿入の間、および/または前記型穴(160)からの前記ケーブル・ハーネス(15)の取り出しの間は、前記第1の部分(125)は前記第2の位置にある、
方法。
【請求項20】
- 前記型穴(160)内への前記第1の電気ケーブル(40)の前記挿入の後に前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第2の位置から前記第1の位置へ移動し、前記第1の位置において前記第1の部分(125)は前記型穴(160)内に前記第1の電気ケーブル(40)を固定する、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
- 発泡材料(210)を型穴(160)内に導入するために、前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、
- 前記発泡材料(210)は前記型穴(160)内に導入され、
- 前記発泡材料(210)は、前記ケーブル束(35)が少なくとも部分的に前記発泡材料(210)内に埋め込まれるように、少なくとも部分的に前記ケーブル束(35)周りに流れ、
- 前記発泡材料(210)は少なくとも部分的に硬化する、
請求項19に記載の方法。
【請求項22】
- 前記発泡材料(210)が発泡している間における前記発泡している前記発泡材料(210)に起因して前記第1の部分(125)が上向きに曲がることを低減するかまたは防止する反力(F)を前記第1のアクチュエータ(180)が提供するように、前記第1のアクチュエータ(180)は付勢される、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
- 前記発泡材料(210)は少なくとも部分的に硬化し、
- 前記発泡材料(210)の前記少なくとも部分的な硬化の後に、前記第1のアクチュエータ(180)は前記第1の部分(125)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動し、前記ケーブル・ハーネス(15)が前記型穴(160)から取り出される、
請求項21に記載の方法。
【請求項24】
- 請求項4に記載の適応可能な製造用型(60)が提供され、
- 前記型穴(160)への前記第1の電気ケーブル(40)の挿入のために、前記第2のアクチュエータ(215)は前記第2の部分(130)を前記第3の位置から前記第4の位置へ移動し、
- 前記第1の電気ケーブル(40)は前記第1の部分(125)と前記第2の部分(130)の間の前記型穴(160)内へ挿入される、
請求項21に記載の方法。
【請求項25】
- 前記第1のアクチュエータ(180)は、前記第1の部分(135)が前記第1の位置と前記第2の位置の間において枢動されるときに前記型本体(115)を弾性的に可逆的な態様で変形させる、
請求項21に記載の方法。
【国際調査報告】