IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ クゥアルコム・インコーポレイテッドの特許一覧

特表2024-509409低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA)
<>
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図1
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図2
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図3
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図4
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図5A
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図5B
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図6
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図7
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図8
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図9
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図10
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図11
  • 特表-低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA) 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-01
(54)【発明の名称】低電力モバイルデバイス測位のための差分到来角(AOA)
(51)【国際特許分類】
   G01S 5/12 20060101AFI20240222BHJP
【FI】
G01S5/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552260
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 US2022071032
(87)【国際公開番号】W WO2022192873
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】20210100145
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレキサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】ガール、ピーター
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062BB05
5J062CC07
5J062CC12
5J062CC14
5J062CC18
(57)【要約】
差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするための技法が開示される。第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAが取得され、第1のワイヤレス基準信号はワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。差分AoAに少なくとも部分的に基づいて、第1のモバイルデバイスの位置が決定される。次いで、第1のモバイルデバイスの位置は提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする方法であって、
第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、前記第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得することと、ここにおいて、
前記第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスによって送信される、
前記差分AoAに少なくとも部分的に基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することと、
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供することと
を備える方法。
【請求項2】
前記第1のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、前記第2のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示す基準信号時間差(RSTD)測定値を取得することをさらに備え、前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、前記時間差がしきい値未満であると決定することに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、
第2のワイヤレスネットワークノードと前記第1のモバイルデバイスとの間の前記第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、
前記第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または
前記第1のモバイルデバイスから取得された前記第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいは
これらの任意の組合せ
に基づいて、前記第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2のモバイルデバイスによって実施される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、前記第1のモバイルデバイスの位置を前記第2のモバイルデバイスから前記第1のモバイルデバイスに送ることを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、前記第1のモバイルデバイスの位置を、前記第2のモバイルデバイスによって実行されるアプリケーションに提供することを備える、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記差分AoAを取得する前に、
前記第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを取得することと、
前記動きデータを示す情報をロケーションサーバに送ることと
をさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記差分AoAを決定するための前記第2のモバイルデバイスの能力を示す情報を前記第2のモバイルデバイスからロケーションサーバに送ることをさらに備える、請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記方法がロケーションサーバによって実施され、前記差分AoAを取得することが、前記差分AoAを前記第2のモバイルデバイスから受信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを受信することと、
前記動きデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤレス基準信号と前記第2のワイヤレス基準信号とについての時間領域近接性を決定することと、
前記時間領域近接性に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤレス基準信号を送るように前記第1のワイヤレスネットワークノードを構成するか、前記第2のワイヤレス基準信号を送るように前記第1のモバイルデバイスを構成するか、または両方を行うことと
をさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1のモバイルデバイスの位置の要求を前記ロケーションサーバにおいて要求元エンティティから受信することをさらに備え、前記第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、前記第1のモバイルデバイスの位置を前記ロケーションサーバから前記要求元エンティティに送ることを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のワイヤレス基準信号が、
測位基準信号(PRS)、
同期信号ブロック(SSB)、
トラッキング基準信号(TRS)、
チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、もしくは
復調基準信号(DMRS)、または
これらの任意の組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第2のワイヤレス基準信号が、
サイドリンクPRS(SL-PRS)、
DMRS、もしくは
CSIRS、または
これらの任意の組合せ
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレス周波数帯域上にあり、
前記第2のワイヤレス基準信号が第2の周波数帯域上にある、
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
第1の時間差を決定することと、ここにおいて、前記第1の時間差が、
ネットワークエンティティによって送信された第3のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスに到着する時間と、
前記第1のモバイルデバイスが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間と
の間の時間差を備える、
第2の時間差を決定することと、ここにおいて、前記第2の時間差が、
送受信ポイントによって送信された前記第1のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスに到着する時間と、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスに到着する時間と
の間の時間差を備える、
をさらに備え、
前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、前記第1の時間差および前記第2の時間差にさらに基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のワイヤレス基準信号と前記第3のワイヤレス基準信号とが、同じ信号を備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のワイヤレス基準信号と前記第3のワイヤレス基準信号とが、異なる信号を備え、前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、前記第1のワイヤレス基準信号の送信と前記第3のワイヤレス基準信号の送信との間の時間差にさらに基づく、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするデバイスであって、
トランシーバと、
メモリと、
前記トランシーバと前記メモリとに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットと
を備え、前記1つまたは複数の処理ユニットが、
第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、前記第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを、前記トランシーバを介して取得することと、ここにおいて、
前記第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスによって送信される、
前記差分AoAに少なくとも部分的に基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することと、
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供することと
を行うように構成された、デバイス。
【請求項19】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記第1のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、前記第2のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示す基準信号時間差(RSTD)測定値を取得するようにさらに構成され、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記時間差がしきい値未満であると決定することに基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定するように構成された、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記第1のモバイルデバイスの位置を決定するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、
第2のワイヤレスネットワークノードと前記第1のモバイルデバイスとの間の前記第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、
前記第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または
前記第1のモバイルデバイスから取得された前記第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいは
これらの任意の組合せ
に基づいて、前記第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決するように構成された、請求項18に記載のデバイス。
【請求項21】
前記第2のモバイルデバイスを備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項22】
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記トランシーバを介して前記第1のモバイルデバイスの位置を前記第2のモバイルデバイスから前記第1のモバイルデバイスに送るように構成された、請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記第1のモバイルデバイスの位置を、前記第2のモバイルデバイスによって実行されるアプリケーションに提供するように構成された、請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記差分AoAを取得する前に、
前記第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを取得することと、
前記動きデータを示す情報を、前記トランシーバを介してロケーションサーバに送ることと
を行うようにさらに構成された、請求項21に記載のデバイス。
【請求項25】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記差分AoAを決定するための前記第2のモバイルデバイスの能力を示す情報を、前記トランシーバを介してロケーションサーバに送るようにさらに構成された、請求項21に記載のデバイス。
【請求項26】
前記デバイスがロケーションサーバを備え、前記差分AoAを取得するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記差分AoAを前記第2のモバイルデバイスから受信するように構成された、請求項18に記載のデバイス。
【請求項27】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
前記第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを受信することと、
前記動きデータに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤレス基準信号と前記第2のワイヤレス基準信号とについての時間領域近接性を決定することと、
前記時間領域近接性に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のワイヤレス基準信号を送るように前記第1のワイヤレスネットワークノードを構成するか、前記第2のワイヤレス基準信号を送るように前記第1のモバイルデバイスを構成するか、または両方を行うことと
を行うようにさらに構成された、請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記トランシーバを介して前記第1のモバイルデバイスの位置の要求を要求元エンティティから受信するようにさらに構成され、前記第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記トランシーバを介して前記第1のモバイルデバイスの位置を前記要求元エンティティに送るように構成された、請求項26に記載のデバイス。
【請求項29】
前記第1のワイヤレス基準信号が、
測位基準信号(PRS)、
同期信号ブロック(SSB)、
トラッキング基準信号(TRS)、
チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、もしくは
復調基準信号(DMRS)、または
これらの任意の組合せ
を備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項30】
前記第2のワイヤレス基準信号が、
サイドリンクPRS(SL-PRS)、
DMRS、もしくは
CSIRS、または
これらの任意の組合せ
を備える、請求項18に記載のデバイス。
【請求項31】
前記第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレス周波数帯域上にあり、
前記第2のワイヤレス基準信号が第2の周波数帯域上にある、
請求項18に記載のデバイス。
【請求項32】
前記1つまたは複数の処理ユニットが、
第1の時間差を決定することと、ここにおいて、前記第1の時間差が、
ネットワークエンティティによって送信された第3のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスに到着する時間と、
前記第1のモバイルデバイスが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間と
の間の時間差を備える、
第2の時間差を決定することと、ここにおいて、前記第2の時間差が、
送受信ポイントによって送信された前記第1のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスに到着する時間と、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第2のモバイルデバイスに到着する時間と
の間の時間差を備える、
を行うようにさらに構成され、
前記第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、前記第1の時間差および前記第2の時間差にさらに基づく、
請求項18に記載のデバイス。
【請求項33】
前記第1のワイヤレス基準信号と前記第3のワイヤレス基準信号とが、異なる信号を備え、前記1つまたは複数の処理ユニットが、前記第1のワイヤレス基準信号の送信と前記第3のワイヤレス基準信号の送信との間の時間差にさらに基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定するようにさらに構成された、請求項32に記載のデバイス。
【請求項34】
差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするデバイスであって、
第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、前記第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するための手段と、ここにおいて、
前記第1のワイヤレス基準信号が送受信ポイント(ワイヤレスネットワークノード)によって送信され、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスによって送信される、
前記差分AoAに少なくとも部分的に基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定するための手段と、
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供するための手段と
を備えるデバイス。
【請求項35】
差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするための命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記命令が、
第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、前記第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するためのコードと、ここにおいて、
前記第1のワイヤレス基準信号がワイヤレスネットワークノードによって送信され、
前記第2のワイヤレス基準信号が前記第1のモバイルデバイスによって送信される、
前記差分AoAに少なくとも部分的に基づいて前記第1のモバイルデバイスの位置を決定するためのコードと、
前記第1のモバイルデバイスの位置を提供するためのコードと
を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001]本出願は、本出願の譲受人に譲渡され、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2021年3月10日に出願された「DIFFERENTIAL ANGLE OF ARRIVAL(AOA)FOR LOW POWER MOBILE DEVICE POSITIONING」という名称のギリシャ出願第20210100145号の利益を主張するものである。
【0002】
[0002]本発明は、一般にワイヤレス通信の分野に関し、より詳細には、無線周波数(RF)信号を使用してユーザ機器(UE)のロケーション(または位置)を決定することに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]データ通信ネットワークでは、モバイルデバイス(本明細書ではユーザ機器またはUEと呼ばれる)の位置を決定するために様々な測位技法が使用されることが可能である。これらの測位技法のいくつかは、「ターゲット」UEのロケーションを決定する助けとするために「アンカー」UEの使用を伴うことがあり、この場合、アンカーUEは、RF信号の測定値を取って、ターゲットUEの距離および/または角度情報を決定し得る。アンカーUEが角度情報を取得し得る方式の1つは到来角(AoA)測定だが、アンカーUEの配向が未知である場合、正確なAoA測定を行うのは困難な可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
[0004]本開示による、差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする例示的な方法は、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得することを備え、第1のワイヤレス基準信号は、第1のワイヤレスネットワークノード(たとえば、送受信ポイント(TRP)またはネットワーク接続されたUE)によって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。この方法はまた、差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定することを備える。この方法はまた、第1のモバイルデバイスの位置を提供することを備える。
【0005】
[0005]本開示による、差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする例示的なデバイスは、トランシーバと、メモリと、トランシーバとメモリとに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを備える。1つまたは複数の処理ユニットは、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを、トランシーバを介して取得するように構成され、第1のワイヤレス基準信号は第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。1つまたは複数の処理ユニットはまた、差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するように構成される。1つまたは複数の処理ユニットはまた、第1のモバイルデバイスの位置を提供するように構成される。
【0006】
[0006]本開示による、差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする別の例示的なデバイスは、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するための手段を備え、第1のワイヤレス基準信号は第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。このデバイスはまた、差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するための手段を備える。このデバイスはまた、第1のモバイルデバイスの位置を提供するための手段を備える。
【0007】
[0007]本開示による例示的な非一時的コンピュータ可読媒体は、差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするための命令を記憶する。命令は、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するためのコードを備え、第1のワイヤレス基準信号は第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。命令はまた、差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するためのコードを備える。命令はまた、第1のモバイルデバイスの位置を提供するためのコードを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[0008]一実施形態による、測位システムの図。
図2】[0009]第5世代(5G)新無線(NR)通信システム内に実装された測位システムの一実施形態(たとえば、図1の測位システム)を示す、5G NR測位システムの図。
図3】[0010]5G NR測位システムにおけるビームフォーミングを示す図。
図4】[0011]一実施形態による、どのようにターゲットユーザ機器(UE)のネットワークベースの位置決定が行われ得るかを示す簡略図。
図5A】[0012]所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況でどのようにビームが異なる使われ方をし得るかを示すために提供される、ワイヤレスネットワークノード、ターゲットUE、およびアンカーUEの図。
図5B】所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況でどのようにビームが異なる使われ方をし得るかを示すために提供される、ワイヤレスネットワークノード、ターゲットUE、およびアンカーUEの図。
図6】[0013]一実施形態による、ターゲットUEの位置決定における曖昧さを解決するための構成を示す図。
図7】[0014]一実施形態による、ターゲットUEのロケーションの曖昧さを解決するために複数のアンカーUEがどのように使用され得るかを示す簡略図。
図8】[0015]いくつかの実施形態による、ターゲットUEの位置決定を実施するプロセスのコールフロー図。
図9】いくつかの実施形態による、ターゲットUEの位置決定を実施するプロセスのコールフロー図。
図10】[0016]一実施形態による、差分AoAを使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする方法の流れ図。
図11】[0017]本明細書で説明される実施形態で利用されることが可能なモバイルデバイスの一実施形態のブロック図。
図12】[0018]本明細書で説明される実施形態で利用されることが可能なコンピュータシステムの一実施形態のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0019]様々な図面中の同じ参照符号は、いくつかの例示的な実装形態による、同じ要素を示す。加えて、要素の複数のインスタンスは、要素の第1の番号の後に文字またはハイフンおよび第2の番号を続けることによって示され得る。たとえば、要素110の複数のインスタンスは、110-1、110-2、110-3などとして、または110a、110b、110cなどとして示され得る。第1の番号のみを使用してそのような要素を参照するとき、要素の任意のインスタンスであると理解されたい(たとえば、前の例における要素110は、要素110-1、110-2、および110-3を、または要素110a、110b、および110cを参照するであろう)。
【0010】
[0020]次に、いくつかの例証的な実施形態が、本明細書の一部をなす添付図面に関して説明される。本開示の1つまたは複数の態様が実装され得るいくつかの実施形態が、以下で説明されるように実装され得るが、他の実施形態が使用されてもよく、本開示の範囲を逸脱することなく様々な修正が加えられてもよい。
【0011】
[0021]本明細書において、「RF信号」または「基準信号」は、送信機(または送信デバイス)と受信機(または受信デバイス)との間の空間を通して情報を移送する電磁波を備える。本明細書において、送信機は、単一のRF/基準信号または複数のRF/基準信号を受信機に送信し得る。しかし、受信機(または異なる複数の受信機)は、マルチパスチャネルを通したRF信号の伝搬特性により、各送信RF信号に対応する複数のRF/基準信号を受信し得る。送信機と受信機との間の異なるパス上の同じ送信RF信号は、「マルチパスRF信号」と呼ばれることがある。
【0012】
[0022]図1は、一実施形態による測位システム100の簡略的例証であり、測位システム100のUE105、ロケーションサーバ160、および/または他の構成要素は、UE105の低電力モバイルデバイス測位のために差分到来角(AoA)を決定するための、本明細書で提供される技法を使用することができる。本明細書で説明される技法は、測位システム100の1つまたは複数の構成要素によって実装され得る。測位システム100は、UE105と、全地球測位システム(GPS)、GLONASS、GalileoまたはBeidouなどの全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)のための1つまたは複数の衛星110(スペースビークル(SV)とも呼ばれる)と、基地局120と、アクセスポイント(AP)130と、ロケーションサーバ160と、ネットワーク170と、外部クライアント180とを含むことができる。概して言うと、測位システム100は、UE105によって受信されたおよび/またはそれから送られたRF信号と、RF信号を送信および/または受信している他の構成要素(たとえば、GNSS衛星110、基地局120、AP130)の既知のロケーションとに基づいて、UE105のロケーションを推定することができる。特定のロケーション推定技法に関するさらなる詳細は、図2に関してより詳細に論じられる。
【0013】
[0023]図1は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供しており、それらのいずれかまたはすべては適宜に利用されてよく、それらの各々は必要に応じて複製されてよいことに留意されたい。特に、ただ1つのUE105が示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が測位システム100を利用し得ることが理解されよう。同様に、測位システム100は、図1に示されているものよりも大きい数または小さい数の基地局120および/またはAP130を含み得る。測位システム100中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的もしくは間接的な物理および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を備える。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、置換され、および/または省略されてよい。いくつかの実施形態では、たとえば、外部クライアント180は、ロケーションサーバ160に直接接続されてよい。当業者は、図示された構成要素に対する多くの修正を認識されよう。
【0014】
[0024]所望の機能に応じて、ネットワーク170は、様々なワイヤレスおよび/またはワイヤラインネットワークのいずれかを備え得る。ネットワーク170は、たとえば、公衆および/またはプライベートネットワーク、ローカルおよび/またはワイドエリアネットワークなどの任意の組合せを備えることができる。さらに、ネットワーク170は、1つまたは複数のワイヤードおよび/またはワイヤレス通信技術を利用し得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク170は、たとえば、セルラーまたは他のモバイルネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)、および/またはインターネットを備え得る。ネットワーク170の例は、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))ワイヤレスネットワーク、第5世代(5G)ワイヤレスネットワーク(新無線(NR)ワイヤレスネットワークまたは5G NRワイヤレスネットワークとも呼ばれる)、Wi-Fi(登録商標) WLAN、およびインターネットを含む。LTE、5GおよびNRは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって定義された、または定義されているワイヤレス技術である。ネットワーク170はまた、2つ以上のネットワークおよび/または2つ以上のタイプのネットワークを含み得る。
【0015】
[0025]基地局120とアクセスポイント(AP)130とは、ネットワーク170に通信可能に結合される。いくつかの実施形態では、基地局120は、セルラーネットワークプロバイダによって所有、保守、および/または動作され得、本明細書において以下で説明されるように、様々なワイヤレス技術のいずれかを採用し得る。ネットワーク170の技術に応じて、基地局120は、ノードB、発展型ノードB(eノードBまたはeNB)、基地トランシーバ局(BTS)、無線基地局(RBS)、NRノードB(gNB)、次世代eNB(ng-eNB)などを備え得る。gNBまたはng-eNBである基地局120は、ネットワーク170が5Gネットワークである場合には5Gコアネットワーク(5GC)に接続し得る次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の一部であり得る。AP130は、たとえば、Wi-Fi APまたはBluetooth(登録商標)APを備え得る。したがって、UE105は、第1の通信リンク133を使用して基地局120を介してネットワーク170にアクセスすることによって、ロケーションサーバ160などのネットワーク接続されたデバイスと情報を送り、受信することができる。追加または代替として、AP130がネットワーク170にも通信可能に結合され得るので、UE105は、第2の通信リンク135を使用して、ロケーションサーバ160を含む、ネットワーク接続およびインターネット接続されたデバイスと通信し得る。
【0016】
[0026]本明細書で使用される「基地局」という用語は、基地局120に配置され得る、単一の物理送信ポイント、または複数のコロケートされた物理送信ポイントを全般的に指し得る。送受信ポイント(TRP)(送信/受信ポイントとしても知られる)はこのタイプの送信ポイントに対応し、「TRP」という用語は、本明細書では「gNB」、「ng-eNB」、および「基地局」という用語と互換的に使用され得る。いくつかの場合には、基地局120は複数のTRPを備え得、たとえば各TRPは、基地局120のための異なるアンテナまたは異なるアンテナアレイに関連付けられる。物理送信ポイントは、(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるように、および/または基地局がビームフォーミングを採用する場合に)基地局120のアンテナのアレイを備え得る。「基地局」という用語は、複数のコロケートされていない物理送信ポイントをさらに指し得、物理送信ポイントは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)、またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。
【0017】
[0027]本明細書で使用される「セル」という用語は、基地局120との通信のために使用される論理通信エンティティを全般的に指し得、同じまたは異なるキャリアを介して動作している近隣セルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCID)、仮想セル識別子(VCID))に関連付けられ得る。いくつかの例では、キャリアは、複数のセルをサポートし得、異なるセルは、異なるタイプのデバイスにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)など)に従って構成され得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、論理エンティティがその上で動作する地理的カバレージエリアの一部分(たとえば、セクタ)を指し得る。
【0018】
[0028]ロケーションサーバ160は、UE105の推定されたロケーションを決定するように、ならびに/あるいはUE105によるロケーション測定および/またはロケーション決定を容易にするためのデータ(たとえば、「支援データ」)をUE105に提供するように構成されたサーバおよび/または他のコンピューティングデバイスを備え得る。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、オープンモバイルアライアンス(OMA)によって定義されているセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ユーザプレーン(UP)ロケーションソリューションをサポートし得、ロケーションサーバ160に記憶されたUE105のサブスクリプション情報に基づいてUE105のロケーションサービスをサポートし得る、ホームSUPLロケーションプラットフォーム(H-SLP)を備え得る。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160は、発見SLP(D-SLP)または緊急SLP(E-SLP)を備え得る。ロケーションサーバ160はまた、UE105によるLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE105のロケーションをサポートする拡張サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)を備え得る。ロケーションサーバ160は、UE105によるNRまたはLTE無線アクセスのための制御プレーン(CP)ロケーションソリューションを使用してUE105のロケーションをサポートするロケーション管理機能(LMF)をさらに備え得る。
【0019】
[0029]CPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、既存のネットワークインターフェースおよびプロトコルを使用して、ならびにネットワーク170の観点からのシグナリングとして、ネットワーク170の要素間で、およびUE105と交換され得る。UPロケーションソリューションでは、UE105のロケーションを制御および管理するためのシグナリングは、ネットワーク170の観点からのデータ(たとえばインターネットプロトコル(IP)および/または伝送制御プロトコル(TCP)を使用してトランスポートされるデータ)として、ロケーションサーバ160とUE105との間で交換され得る。
【0020】
[0030]前述された(および以下でより詳細に論じられる)ように、UE105の推定されたロケーションは、UE105から送られたおよび/またはそれによって受信されたRF信号の測定値に基づき得る。特に、これらの測定値は、測位システム100中の1つまたは複数の構成要素(たとえば、GNSS衛星110、AP130、基地局120)からのUE105の相対距離および/または角度に関する情報を提供することができる。UE105の推定されたロケーションは、1つまたは複数の構成要素の既知の位置とともに、距離および/または角度測定値に基づいて、幾何学的に(たとえば、マルチアンギュレーションおよび/またはマルチラテレーションを使用して)推定され得る。
【0021】
[0031]AP130および基地局120などの地上構成要素は固定であり得るが、実施形態はそのように限定されない。モバイル構成要素が使用されてよい。たとえば、いくつかの実施形態では、UE105のロケーションは、UE105と、モバイルまたは固定であり得る1つまたは複数の他のUE145との間で通信されたRF信号140の測定値に少なくとも部分的に基づいて推定され得る。1つまたは複数の他のUE145が特定のUE105の位置決定において使用されるとき、位置が決定されるべきUE105は「ターゲットUE」と呼ばれることがあり、使用される1つまたは複数の他のUE145の各々は「アンカーUE」と呼ばれることがある。ターゲットUEの位置決定のために、1つまたは複数のアンカーUEのそれぞれの位置は、既知であり得、および/またはターゲットUEと一緒に決定され得る。1つまたは複数の他のUE145とUE105との間の直接通信は、サイドリンクおよび/または同様のデバイス間(D2D)通信技術を備え得る。3GPPによって定義されているサイドリンクは、セルラーベースのLTEおよびNR規格の下のD2D通信の一形態である。
【0022】
[0032]UE105の推定されたロケーションは、たとえばUE105のユーザの方向発見もしくはナビゲーションを支援するために、または(たとえば外部クライアント180に関連付けられた)別のユーザがUE105を位置特定するのを支援するためになど、様々な適用例において使用され得る。「ロケーション」は、本明細書では、「ロケーション推定値」、「推定されたロケーション」、「ロケーション」、「位置」、「位置推定値」、「位置フィックス」、「推定された位置」、「ロケーションフィックス」または「フィックス」とも呼ばれる。ロケーションを決定するプロセスは、「測位」、「位置決定」、「ロケーション決定」などと呼ばれることがある。UE105のロケーションは、UE105の絶対ロケーション(たとえば、緯度および経度および場合によっては高度)、あるいはUE105の相対ロケーション(たとえば、何らかの他の既知の固定ロケーション、または何らかの既知の以前の時間におけるUE105のロケーションなどの何らかの他のロケーションから北もしくは南、東もしくは西および場合によっては上方もしくは下方の距離として表されたロケーション)を備え得る。ロケーションは、絶対的(たとえば緯度、経度および場合によっては高度)であるか、相対的(たとえば何らかの既知の絶対ロケーションに対する)であるか、あるいは局所的(たとえば工場、倉庫、大学キャンパス、ショッピングモール、スポーツスタジアムまたはコンベンションセンターなどの局所的領域に対して定義された座標系によるX、Yおよび場合によってはZ座標)であり得る座標を備える測地ロケーションとして指定され得る。ロケーションは、代わりに都市ロケーションであり得、その場合、(たとえば、国、州、郡、市、道路および/もしくは街路の名前もしくはラベル、および/または道路もしくは街路番号を含む)ストリートアドレス、ならびに/あるいは場所、建築物、建築物の部分、建築物のフロア、および/または建築物内の部屋などのラベルまたは名前のうちの1つまたは複数を備え得る。ロケーションは、ロケーションがそれだけ間違っていることが予想される水平方向および場合によっては垂直方向の距離、またはUE105が何らかの信頼性レベル(たとえば95%信頼性)でその内部に配置されていることが予想される領域もしくはボリューム(たとえば円または楕円)のインジケーションなど、不確実性またはエラーインジケーションをさらに含み得る。
【0023】
[0033]外部クライアント180は、UE105との何らかの関連付けを有し得る(たとえば、UE105のユーザによってアクセスされ得る)ウェブサーバまたはリモートアプリケーションであり得るか、あるいは(たとえば友人もしくは親類ファインダー、資産トラッキング、または子供もしくはペットロケーションなどのサービスを可能にするために)UE105のロケーションを取得し提供することを含み得るロケーションサービスを何らかの他の1人または複数のユーザに提供するサーバ、アプリケーション、またはコンピュータシステムであり得る。追加または代替として、外部クライアント180は、UE105のロケーションを緊急サービス提供者、政府機関などに取得し提供し得る。
【0024】
[0034]前述されたように、例示的な測位システム100は、LTEベースまたは5G NRベースのネットワークなどのワイヤレス通信ネットワークを使用して実装され得る。図2は、5G NRを実装している測位システムの一実施形態(たとえば、測位システム100)を示す、5G NR測位システム200の図を示す。5G NR測位システム200は、1つまたは複数の測位方法を実装するために、(図1の基地局120およびアクセスポイント130に対応し得る)アクセスノード210、214、216、および(任意選択で)(ロケーションサーバ160に対応し得る)LMF220を使用して、UE105のロケーションを決定するように構成され得る。ここで、5G NR測位システム200は、UE105と、次世代(NG)無線アクセスネットワーク(RAN)(NG-RAN)235および5Gコアネットワーク(5G CN)240を備える5G NRネットワークの構成要素とを備える。5GネットワークはNRネットワークと呼ばれることもあり、NG-RAN235は5G RANまたはNR RANと呼ばれることがあり、5G CN240はNGコアネットワークと呼ばれることがある。5G NR測位システム200は、全地球測位システム(GPS)または同様のシステム(たとえばGLONASS、Galileo、Beidou、IRNSS)のようなGNSSシステムからのGNSS衛星110からの情報をさらに利用し得る。5G NR測位システム200の追加の構成要素については以下で説明される。5G NR測位システム200は、追加または代替の構成要素を含み得る。
【0025】
[0035]図2は、様々な構成要素の一般化された図のみを提供しており、それらのいずれかまたはすべては適宜に利用されてよく、それらの各々は必要に応じて複製または省略されてよいことに留意されたい。特に、ただ1つのUE105が示されているが、多くのUE(たとえば、数百、数千、数百万など)が5G NR測位システム200を利用し得ることが理解されよう。同様に、5G NR測位システム200は、より大きい数(またはより小さい数)のGNSS衛星110、gNB210、ng-eNB214、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)216、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMFs)215、外部クライアント230、および/または他の構成要素を含み得る。5G NR測位システム200中の様々な構成要素を接続する図示された接続は、追加の(中間)構成要素、直接的もしくは間接的な物理および/またはワイヤレス接続、ならびに/あるいは追加のネットワークを含み得る、データおよびシグナリング接続を含む。さらに、構成要素は、所望の機能に応じて、並べ替えられ、組み合わされ、分離され、置換され、および/または省略されてよい。
【0026】
[0036]UE105は、デバイス、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、モバイル端末、端末、移動局(MS)、セキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)対応端末(SET)を備えおよび/またはそのように呼ばれるか、あるいは何らかの他の名前によって呼ばれることがある。その上、UE105は、セルフォン、スマートフォン、ラップトップ、タブレット、個人情報端末(PDA)、トラッキングデバイス、ナビゲーションデバイス、モノのインターネット(IoT)デバイス、または何らかの他のポータブルもしくは移動可能デバイスに対応し得る。必ずとは限らないが、典型的には、UE105は、GSM(登録商標)、符号分割多元接続(CDMA)、広帯域CDMA(W-CDMA(登録商標))、LTE、高速パケットデータ(HRPD)、IEEE802.11Wi-Fi、Bluetooth、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX(登録商標))、(たとえば、NG-RAN235および5G CN240を使用した)5G NRなどを使用するなど、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を使用したワイヤレス通信をサポートし得る。UE105はまた、(1つまたは複数のRATのように、および図1に関して前述されたように)インターネットなどの他のネットワークに接続し得るWLAN216を使用してワイヤレス通信をサポートし得る。これらのRATのうちの1つまたは複数の使用は、UE105が(たとえば、図2に示されていない5G CN240の要素を介して、または場合によってはゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)225を介して)外部クライアント230と通信することを可能にし、ならびに/あるいは外部クライアント230が(たとえば、GMLC225を介して)UE105に関するロケーション情報を受信することを可能にし得る。図2の外部クライアント230は、5G NRネットワーク中に実装されたかまたはそれと通信可能に結合された図1の外部クライアント180に対応し得る。
【0027】
[0037]UE105は、パーソナルエリアネットワークにおけるように、単一のエンティティを含み得るかまたは複数のエンティティを含み得、ここで、ユーザは、オーディオ、ビデオおよび/またはデータI/Oデバイス、ならびに/あるいはボディセンサーならびに別個のワイヤラインまたはワイヤレスモデムを採用し得る。UE105のロケーションの推定値は、ロケーション、ロケーション推定値、ロケーションフィックス、フィックス、位置、位置推定値、または位置フィックスと呼ばれることがあり、測地的であり、したがって、高度成分(たとえば、海面を上回る高さ、地表面を上回る高さまたはそれを下回る深さ、フロアレベルまたは地階レベル)を含むことも含まないこともあるUE105のロケーション座標(たとえば、緯度および経度)を提供し得る。代替的に、UE105のロケーションは、都市ロケーションとして(たとえば、郵便宛先、または特定の部屋もしくはフロアなど建築物中の何らかのポイントまたは小領域の指定として)表され得る。UE105のロケーションはまた、UE105が何らかの確率または信頼性レベル(たとえば、67%、95%など)でその内に位置特定されることが予想される(測地的にあるいは都市形式で定義された)領域またはボリュームとして表され得る。UE105のロケーションはさらに、たとえば、測地的に、都市用語で、またはマップ、フロアプランもしくは建築物プラン上に示されるポイント、領域、もしくはボリュームを参照することによって定義され得る既知のロケーションにおける何らかの原点に対して定義された距離および方向または相対X、Y(およびZ)座標を備える相対ロケーションであり得る。本明細書に含まれている説明において、ロケーションという用語の使用は、別段に規定されていない限り、これらの変形態のいずれをも備え得る。UEのロケーションを計算するときは、ローカルなX、Y、および場合によってはZ座標について解き、次いで、必要な場合、(たとえば緯度、経度および平均海面を下回るかまたは上回る高度のために)ローカル座標を絶対座標に変換することが通例である。
【0028】
[0038]図2に示されているNG-RAN235中の基地局は、図1における基地局120に対応し得、NR NodeB(gNB)210-1および210-2(本明細書では集合的および総称的にgNB210と呼ばれる)を含み得る。NG-RAN235中のgNB210のペアは、(たとえば、図2に示されているように直接的に、または他のgNB210を介して間接的に)互いに接続され得る。5Gネットワークへのアクセスは、UE105と、5G NRを使用してUE105のために5G CN240へのワイヤレス通信アクセスを提供し得るgNB210のうちの1つまたは複数との間のワイヤレス通信を介して、UE105に提供される。5G NR無線アクセスは、NR無線アクセスまたは5G無線アクセスと呼ばれることもある。図2では、UE105のためのサービングgNBがgNB210-1であると仮定されているが、他のgNB(たとえばgNB210-2)は、UE105が別のロケーションに移動した場合にサービングgNBとして働き得るか、または追加のスループットおよび帯域幅をUE105に提供するための2次gNBとして働き得る。
【0029】
[0039]図2に示されているNG-RAN235中の基地局は、同じくまたは代わりに、ng-eNBとも呼ばれる次世代発展型ノードB214を含み得る。ng-eNB214は、たとえば直接的にあるいは他のgNB210および/または他のng-eNBを介して間接的に、NG-RAN235中の1つまたは複数のgNB210に接続され得る。ng-eNB214は、LTEワイヤレスアクセスおよび/または発展型LTE(eLTE)ワイヤレスアクセスをUE105に提供し得る。図2のいくつかのgNB210(たとえばgNB210-2)および/またはng-eNB214は、信号(たとえば、測位基準信号(PRS))を送信し得、および/またはUE105の測位を支援するための支援データをブロードキャストし得るが、UE105からまたは他のUEからの信号を受信しないことがある、測位専用ビーコンとして機能するように構成され得る。ただ1つのng-eNB214が図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のng-eNB214を含み得ることに留意されたい。基地局210、214は、Xn通信インターフェースを介して互いに直接通信し得る。追加または代替として、基地局210、214は、LMF220およびAMF215など、5G NR測位システム200の他の構成要素と直接または間接的に通信し得る。
【0030】
[0040]5G NR測位システム200はまた、(たとえば、信用できないWLAN216の場合に)5G CN240中の非3GPPインターワーキング機能(N3IWF)250に接続し得る1つまたは複数のWLAN216を含み得る。たとえば、WLAN216は、UE105のためにIEEE802.11Wi-Fiアクセスをサポートし得、1つまたは複数のWi-Fi AP(たとえば、図1のAP130)を備え得る。ここで、N3IWF250は、AMF215など、5G CN240中の他の要素に接続し得る。いくつかの実施形態では、WLAN216は、Bluetoothなどの別のRATをサポートし得る。N3IWF250は、5G CN240中の他の要素へのUE105によるセキュアなアクセスのためのサポートを提供し得、ならびに/あるいはAMF215などの5G CN240の他の要素によって使用される1つまたは複数のプロトコルに対するWLAN216とUE105とによって使用される1つまたは複数のプロトコルのインターワーキングをサポートし得る。たとえば、N3IWF250は、UE105とのIPSecトンネル確立、UE105とのIKEv2/IPSecプロトコルの終了、それぞれ制御プレーンおよびユーザプレーンのための5G CN240へのN2およびN3インターフェースの終了、N1インターフェースを介したUE105とAMF215との間のアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)制御プレーン非アクセス層(NAS)シグナリングの中継をサポートし得る。いくつかの他の実施形態では、WLAN216は、N3IWF250を介さずに、5G CN240中の要素(たとえば図2の破線によって示されるようにAMF215)に直接接続し得る。たとえば、5GCN240へのWLAN216の直接接続は、WLAN216が5GCN240のために信用できるWLANである場合に行われ得、WLAN216内の要素であり得る(図2に示されていない)信用できるWLANインターワーキング機能(TWIF)を使用して可能にされ得る。ただ1つのWLAN216が図2に示されているが、いくつかの実施形態は複数のWLAN216を含み得ることに留意されたい。
【0031】
[0041]アクセスノードは、UE105とAMF215との間の通信を可能にする様々なネットワークエンティティのいずれかを備え得る。これは、gNB210、ng-eNB214、WLAN216、および/または他のタイプのセルラー基地局を含むことができる。しかしながら、本明細書で説明される機能を提供するアクセスノードは、追加または代替として、非セルラー技術を含み得る、図2に示されていない様々なRATのいずれかへの通信を可能にするエンティティを含み得る。したがって、本明細書において以下で説明される実施形態において使用される「アクセスノード」という用語は、必ずしも限定はされないが、gNB210、ng-eNB214またはWLAN216を含み得る。
【0032】
[0042]いくつかの実施形態では、(単独でのまたは5G NR測位システム200の他の構成要素と組み合わせた)gNB210、ng-eNB214、またはWLAN216などのアクセスノードは、LMF220からロケーション情報についての要求を受信したことに応答して、UE105から受信されたアップリンク(UL)信号のロケーション測定値を取得し、ならびに/あるいは1つまたは複数のANからUE105によって受信されたDL信号についてUE105によって取得されたダウンリンク(DL)ロケーション測定値をUE105から取得するように構成され得る。述べられたように、図2は、それぞれ5G NR、LTE、およびWi-Fi通信プロトコルに従って通信するように構成されたアクセスノード210、214、および216を示しているが、たとえば、ユニバーサルモバイル電気通信サービス(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(UTRAN)のためにWCDMA(登録商標)プロトコルを使用するノードB、発展型UTRAN(E-UTRAN)のためにLTEプロトコルを使用するeNB、またはWLANのためにBluetoothプロトコルを使用するBluetoothビーコンなど、他の通信プロトコルに従って通信するように構成されたアクセスノードが使用され得る。たとえば、UE105へのLTEワイヤレスアクセスを提供する4G発展型パケットシステム(EPS)では、RANは、LTEワイヤレスアクセスをサポートするeNBを備える基地局を備え得る、E-UTRANを備え得る。EPSのコアネットワークは発展型パケットコア(EPC)を備え得る。EPSは、その場合、E-UTRAN+EPCを備え得、ここで、E-UTRANはNG-RAN235に対応し、EPCは図2の5GCN240に対応する。UE105の都市ロケーションを取得するための本明細書で説明される方法および技法は、そのような他のネットワークに適用可能であり得る。
【0033】
[0043]gNB210およびng-eNB214は、測位機能のためにLMF220と通信するAMF215と通信することができる。AMF215は、第1のRATのアクセスノード210、214、または216から第2のRATのアクセスノード210、214、または216へのUE105のセル変更およびハンドオーバを含む、UE105のモビリティをサポートし得る。AMF215はまた、UE105へのシグナリング接続と、場合によってはUE105のためのデータおよび音声ベアラとをサポートすることに関与し得る。LMF220は、UE105がNG-RAN235またはWLAN216にアクセスするとき、CPロケーションソリューションを使用してUE105の測位をサポートし得、支援GNSS(A-GNSS)、観測到来時間差(OTDOA)(NRではDL到来時間差(DL-TDOA)と呼ばれることがある)、リアルタイムキネマティック(RTK)、精密単独測位(PPP)、ディファレンシャルGNSS(DGNSS)、拡張セルID(ECID)、到来角(AOA)、離脱角(AOD)、WLAN測位、ラウンドトリップ信号伝搬遅延(RTT)、マルチセルRTT、および/または他の測位手順および方法など、UE支援/UEベースおよび/またはネットワークベースの手順/方法を含む、位置手順および方法をサポートし得る。LMF220はまた、たとえば、AMF215またはGMLC225から受信された、UE105のためのロケーションサービス要求を処理し得る。LMF220は、AMF215および/またはGMLC225に接続され得る。いくつかの実施形態では、5GCN240などのネットワークは、追加または代替として、発展型サービングモバイルロケーションセンター(E-SMLC)またはSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)など、他のタイプのロケーションサポートモジュールを実装し得る。いくつかの実施形態では、(UE105のロケーションの決定を含む)測位機能の少なくとも一部は、(たとえば、gNB210、ng-eNB214および/またはWLAN216などのワイヤレスノードによって送信されるダウンリンクPRS(DL-PRS)信号を測定することによって、ならびに/あるいはたとえばLMF220によってUE105に提供される支援データを使用して)UE105において実施され得ることに留意されたい。
【0034】
[0044]ゲートウェイモバイルロケーションセンター(GMLC)225は、外部クライアント230から受信されたUE105のためのロケーション要求をサポートし得、AMF215によってLMF220にフォワーディングするためにそのようなロケーション要求をAMF215にフォワーディングし得る。(たとえば、UE105のロケーション推定値を含んでいる)LMF220からのロケーション応答は、直接的にまたはAMF215を介してGMLC225に同様に返され得、GMLC225は、次いで、(たとえば、ロケーション推定値を含んでいる)ロケーション応答を外部クライアント230に返し得る。
【0035】
[0045]ネットワークエクスポージャ機能(NEF)245は、5GCN240に含まれ得る。NEF245は、外部クライアント230への5GCN240およびUE105に関する能力およびイベントのセキュアなエクスポージャをサポートし得、これは、その場合にはアクセス機能(AF)と呼ばれることがあり、外部クライアント230から5GCN240への情報のセキュアなプロビジョンを可能にし得る。NEF245は、UE105のロケーション(たとえば都市ロケーション)を取得し、ロケーションを外部クライアント230に提供する目的で、AMF215および/またはGMLC225に接続され得る。
【0036】
[0046]図2にさらに示されているように、LMF220は、3GPP技術仕様書(TS)38.455において定義されているNR測位プロトコルA(NRPPa)を使用してgNB210および/またはng-eNB214と通信し得る。NRPPaメッセージは、AMF215を介して、gNB210とLMF220との間で、および/またはng-eNB214とLMF220との間で転送され得る。図2にさらに示されているように、LMF220とUE105とは、3GPP TS 37.355において定義されているLTE測位プロトコル(LPP)を使用して通信し得る。ここで、LPPメッセージは、AMF215とUE105のためのサービングgNB210-1またはサービングng-eNB214とを介して、UE105とLMF220との間で転送され得る。たとえば、LPPメッセージは、(たとえば、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づく)サービスベースの動作のメッセージを使用してLMF220とAMF215との間で転送され得、5G NASプロトコルを使用してAMF215とUE105との間で転送され得る。LPPプロトコルは、A-GNSS、RTK、OTDOA、マルチセルRTT、AOD、および/またはECIDなどのUE支援および/またはUEベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得る。NRPPaプロトコルは、ECID、AOA、アップリンクTDOA(UL-TDOA)などのネットワークベースの位置方法を使用してUE105の測位をサポートするために使用され得、ならびに/あるいはgNB210および/またはng-eNB214からのDL-PRS送信を定義するパラメータなど、gNB210および/またはng-eNB214からロケーション関係情報を取得するためにLMF220によって使用され得る。
【0037】
[0047]WLAN216へのUE105アクセスの場合、LMF220は、gNB210またはng-eNB214へのUE105アクセスについてたった今説明されたのと同様の方式でUE105のロケーションを取得するためにNRPPaおよび/またはLPPを使用し得る。したがって、NRPPaメッセージは、UE105のネットワークベースの測位および/またはWLAN216からLMF220への他のロケーション情報の転送をサポートするためにAMF215およびN3IWF250を介して、WLAN216とLMF220との間で転送され得る。代替的に、NRPPaメッセージは、N3IWF250に知られるかまたはそれにとってアクセス可能であり、NRPPaを使用してN3IWF250からLMF220に転送されるロケーション関係情報および/またはロケーション測定値に基づいて、UE105のネットワークベースの測位をサポートするために、AMF215を介して、N3IWF250とLMF220との間で転送され得る。同様に、LPPおよび/またはLPPメッセージは、LMF220によるUE105のUE支援またはUEベースの測位をサポートするために、AMF215、N3IWF250、およびUE105のためのサービングWLAN216を介してUE105とLMF220との間で転送され得る。
【0038】
[0048]5G NR測位システム200では、測位方法は、「UE支援」または「UEベース」であるものとしてカテゴリー分類され得る。これは、UE105の位置を決定するための要求がどこで発生したかに依存し得る。たとえば、要求がUEにおいて(たとえば、UEによって実行されるアプリケーション、または「アプリ」から)発生した場合、測位方法は、UEベースであるものとしてカテゴリー分類され得る。一方、要求が、外部クライアントもしくはAF230、LMF220、または5Gネットワーク内の他のデバイスもしくはサービスから発生した場合、測位方法は、UE支援(または「ネットワークベース」)であるものとしてカテゴリー分類され得る。
【0039】
[0049]UE支援位置方法を用いて、UE105は、ロケーション測定値を取得し、UE105のロケーション推定値の計算のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF220)に送り得る。RAT依存の位置方法では、ロケーション測定値は、gNB210、ng-eNB214、ならびに/あるいはWLAN216のための1つまたは複数のアクセスポイントの受信信号強度インジケータ(RSSI)、ラウンドトリップ信号伝搬時間(RTT)、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、基準信号時間差(RSTD)、到来時間(ToA)、AoA、受信時間-送信時間差(Rx-Tx)、ディファレンシャルAoA、AoD、またはタイミングアドバンス(TA)のうちの1つまたは複数を含み得る。追加または代替として、他のUEの位置が既知である場合、UE105の測位のためのアンカーポイントとして働き得るこれらの他のUEによって送信されたサイドリンク信号の同様の測定が行われ得る。ロケーション測定は、同じくまたは代わりに、GNSS(たとえば、GNSS衛星110のGNSS擬似距離、GNSSコード位相、および/またはGNSSキャリア位相)、WLANなど、RAT独立の測位方法の測定値を含み得る。
【0040】
[0050]UEベースの位置方法を用いて、UE105は、(たとえば、UE支援位置方法のロケーション測定値と同じまたは同様であり得る)ロケーション測定値を取得し得、(たとえば、LMF220、SLPなどのロケーションサーバから受信されたかまたはgNB210、ng-eNB214、もしくはWLAN216によってブロードキャストされた支援データの助けをかりて)UE105のロケーションをさらに計算し得る。
【0041】
[0051]ネットワークベースの位置方法を用いて、1つまたは複数の基地局(たとえば、gNB210および/またはng-eNB214)、(たとえば、WLAN216中の)1つまたは複数のAP、あるいはN3IWF250は、UE105によって送信された信号のロケーション測定値(たとえば、RSSI、RTT、RSRP、RSRQ、AoA、またはToAの測定値)を取得し得、ならびに/あるいはUE105によって、またはN3IWF250の場合はWLAN216中のAPによって取得された測定値を受信し得、UE105のロケーション推定値の計算のために測定値をロケーションサーバ(たとえば、LMF220)に送り得る。
【0042】
[0052]UE105の測位はまた、測位のために使用される信号のタイプに応じて、UL、DL、またはDL-ULベースとしてカテゴリー分類され得る。たとえば、測位が、UE105において(たとえば、基地局または他のUEから)受信された信号にのみ基づく場合、測位は、DLベースとしてカテゴリー分類され得る。一方、測位が、UE105によって送信された(たとえば、基地局または他のUEによって受信され得る)信号にのみ基づく場合、測位は、ULベースとしてカテゴリー分類され得る。DL-ULベースである測位は、UE105によって送信と受信の両方が行われた信号に基づく、RTTベースの測位などの測位を含む。
【0043】
[0053]測位のタイプ(たとえば、UL、DL、またはDL-ULベース)に応じて、使用される基準信号のタイプは変化することができる。たとえば、DLベースの測位では、これらの信号は、OTDOA、AOD、およびRTT測定のために使用され得るPRS(たとえば、基地局によって送信されたDL-PRSまたは他のUEによって送信されたSL-PRS)を備え得る。測位(UL、DL、またはDL-UL)のために使用され得る他の基準信号は、サウンディング基準信号(SRS)、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号(たとえば、同期信号ブロック(SSB)同期信号(SS))、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、復調基準信号(DMRS)などを含み得る。その上、基準信号は、(たとえば、ビームフォーミング技法を使用して)Txビーム中で送信されおよび/またはRxビーム中で受信され得、それにより、AODおよび/またはAOAなどの角度測定値が影響を受け得る。
【0044】
[0054]図3は、簡略化された環境300を示す図であり、環境300は、RF基準信号を送信するための指向性ビームを生み出す2つの基地局120-1および120-2(図1の基地局120、ならびに/または、図2のgNB210および/もしくはng-eNB214に対応し得る)と、UE105とを含む。指向性ビームの各々は、各ビームスイープにつきたとえば120度または360度にわたって回転され、これが周期的に繰り返され得る。各指向性ビームはRF基準信号(たとえば、PRSリソース)を含むことができ、基地局120-1は、Txビーム305-a、305-b、305-c、305-d、305-e、305-f、305-g、および305-hを含むRF基準信号のセットを生み出し、基地局120-2は、Txビーム309-a、309-b、309-c、309-d、309-e、309-f、309-g、および309-hを含むRF基準信号のセットを生み出す。UE105もまたアンテナアレイを含み得るので、UE105は、基地局120-1および120-2によって送信されたRF基準信号を、それぞれの受信ビーム(Rxビーム)311-aおよび311-bを形成するためのビームフォーミングを使用して受信することができる。このような方式の(基地局120および任意選択でUE105による)ビームフォーミングを使用して、通信がより効率的にされることが可能である。これらはまた、位置決定のためにAoDおよびAoA測定値を取ることを含めた、他の目的に使用されることも可能である。
【0045】
[0055]UEのネットワークベースの測位はしばしば、UEが複数の基地局と通信することを必要とし得る。RTTベースの測位では、たとえば、RTT測定は、ワイヤレス基準信号を複数の基地局との間で送受信することと、さらにRx-Tx時間差測定値をサービング基地局に報告することとを伴う可能性がある。モバイルフォンなどいくつかのタイプのUEでは、RTTベースの測位の電力要件は問題でないことがあり得る。しかし、はるかに厳しい電力予算を通常有する「ライト」UEでは、これらのタイプの通信は問題がある可能性がある。
【0046】
[0056]本明細書において、「ライト」または「低ティア」UEまたはデバイスという用語は、比較的高い動作帯域幅を有する「プレミアム」UEまたはデバイスと比較して、比較的低い動作帯域幅を有するワイヤレスデバイスを指す。ライトUEは、「低減能力」UEと呼ばれることもある。5G NRにおける低減能力デバイスについては、3GPPが「NR Light」規格を策定しつつあり、この規格は、低減された複雑性およびエネルギー消費を有するNRデバイスが、5G NR環境において(LTE環境における狭帯域IoT(NB-IoT)またはLTE-Mと比較して)より高いレイテンシおよびデータレート獲得を満たすことを可能にする。したがって、本明細書におけるライトまたは低ティアUEまたはデバイスへの言及は、NR Lightを使用する5G NRデバイスを指すことがあり、本明細書におけるプレミアムUEまたはデバイスへの言及は、標準的なNRを使用する5G NRデバイスを指すことがある。ライトUEの例は、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、緩和/狭帯域IoTデバイス、ローエンドモバイルフォンなどを含む可能性がある。これらのデバイスの現在の動作帯域幅は、およそ5~20メガヘルツ(MHz)だが、いくつかの低ティアUEは、より高いかまたはより低い動作帯域幅を有することがある。プレミアムUEの例は、ハイエンドモバイルフォン(たとえば、スマートフォン)、タブレット、車両などを備え得る。プレミアムUEは、現在、100MHz以上の帯域幅で動作する。概して言えば、ライトUEは、プレミアムUEよりも、相対的により低い帯域幅(たとえば、100MHz未満)、より低い処理能力、および/またはより低い電力予算を有する。
【0047】
[0057]述べられたように、ネットワークベースの測位はしばしば、複数の基地局との通信を必要とする。たとえば、高精度の(たとえば、3mまたはそれ未満の精度の)測位決定はしばしばマルチRTTを必要とし、マルチRTTでは、UEと複数の基地局との間でRTT測定が行われる。しかし、複数の基地局との通信の電力要件はしばしば、ライトUEには負担となる可能性がある。その上、ライトUEは、プレミアムUEと比較してアンテナ損失、低帯域幅、より少ないアンテナ、および低減されたベースバンド能力があるせいで、基準信号(たとえば、PRS)を複数の基地局から取得できないことがある。加えて、ライトUEは低減された送信電力を有し、この結果、ライトUEによって送信されたRF信号の、基地局におけるアップリンク(UL)測定が、より低品質になる可能性がある。
【0048】
[0058]このことを念頭に置き、単一の基地局を使用して、またターゲットUEによって用いられる比較的低い電力を使用して、ターゲットUE(たとえば、ライトUE)を高精度で決定することを可能にするために、低電力測位技法が開発されてきた。これは、基地局に対して相対的な既知のロケーションを有する、「リレー」と呼ばれることもまたあるアンカーUE420(たとえば、プレミアムUE)を活用することによって達成され得る。UE支援型の測位と、UEベースの測位とのための技法が使用されることが可能である。図4は、そのような低電力UE測位が行われることが可能であることを例証する助けとなる。
【0049】
[0059]ビームフォーミング、基準信号送信、および信号測定の実施など、ターゲットUEの測位のための動作は、本明細書では基地局/TRPに関して説明されるが、そのように限定されないことに留意されることが可能である。代替実施形態は、基地局/TRPに加えてまたはその代替として、他のワイヤレスネットワークノードを利用してもよい。これは、たとえば、ロケーションサーバに通信可能に結合された、既知のロケーション(たとえば、永続的なロケーションまたは一時的なロケーションのいずれか)を有するデバイスを含み得る。したがって、本明細書において、「ワイヤレスネットワークノード」という用語は、基地局/TRP、ネットワーク接続されたモバイルデバイス(たとえば、UE)、ネットワーク接続された静止デバイス(たとえば、ワイヤレスアクセスポイント)など、またはこれらの組合せを指すことがある。後続の実施形態は、1つまたは複数の「ワイヤレスネットワークノード」の使用について説明するが、これらはたとえば、これらのデバイスタイプのうちのいずれかを含み得る。ワイヤレスネットワークノードとロケーションサーバとの間の通信は、他のデバイスを介して中継されることがある。たとえば、UEを備えるワイヤレスネットワークノードが、基地局/TRPまたは他のワイヤレスアクセスポイントを介して、ロケーションサーバと通信し得る。さらに、ワイヤレスネットワークノードがUEを備える実施形態では、UEは、たとえばサイドリンク(SL)インターフェースを介して、基準信号を送信し得る。
【0050】
[0060]図4は、一実施形態による、単一のワイヤレスネットワークノード405(たとえば、ターゲットUE410および/またはアンカーUE420の、サービング基地局)を使用してどのようにターゲットUE410のネットワークベースの位置決定が行われ得るかを示す簡略図である。ここでは、ターゲットUE410の測位は、アンカーUE420またはリレーとの通信を使用して達成され、ターゲットUE410とアンカーUE420の両方が、ワイヤレスネットワークノード405から基準信号450、460を受信する。ロケーションサーバ160の使用により、基準信号450および460の送信および測定を協調させることが容易にされ得る。ワイヤレスネットワークノード405として複数のデバイスが示されているが、単一のデバイスのみが使用されてよいことに留意されることが可能である。(図4および後続の図に示されるこれらのデバイスは、ワイヤレスネットワークノード405の種々の例示的なデバイスタイプを例証するために提供される。)。
【0051】
[0061]ターゲットUE410の位置は、ワイヤレスネットワークノード405からのターゲットUE410の距離RT、ならびに角度φ1を求めることによって、数学的に決定されることが可能である。角度φ1が測定される際の基線は、真北から測定され得るか、または、測位のためにネットワークによって使用される任意の座標系(たとえば、地理的座標、イーストノースアップ(ENU)など)に基づいて測定され得ることに、留意されることが可能である。この2つの変数を求めることは、アンカーUE420の助けによって達成されることが可能であり、アンカーUE420は、基準信号460、ならびに、ターゲットUE410が基準信号450を受信するのに応答してターゲットUE410によって提供されるサイドリンク信号470を、測定することができる。
【0052】
[0062]距離RTは、アンカーUE420における、基準信号460の受信とサイドリンク信号470の受信との間の時間差に基づいて決定されることが可能である。距離RTと、ターゲットUE410とアンカーUE420との間の距離RRとの結合距離をRsumとすると、RTを求めることは次の式となる。
【0053】
【数1】
【0054】
[0063]ワイヤレスネットワークノード405とアンカーUE420との間の距離としてLが定義されるとすると、式(1)は次のように修正されることが可能である。
【0055】
【数2】
【0056】
[0064]アンカーUE420のロケーションは既知である(または事前に決定されることが可能である)ので、距離Lは、このアンカーUEロケーションと、ワイヤレスネットワークノード405の既知のロケーションとに基づいて取得されることが可能である。(たとえば基地局を備えるワイヤレスネットワークノード405の場合は、このロケーションは、ロケーションサーバ160および/またはアンカーUE420によって記憶されている、基地局ロケーションのアルマナックから取得され得る。他のタイプのワイヤレスネットワークノードの場合は、ロケーションサーバが、ワイヤレスネットワークノードの(固定および/またはモバイルの)既知のロケーションを含む同様のアルマナック/データベースを記憶していてよい。)さらに、Rsumは、基準信号450、460およびサイドリンク信号470の送信および受信のタイミングから決定されてよい。特に、Rsumは、次のように計算され得る。
【0057】
【数3】
【0058】
ここで、TRx,SL,relayは、アンカーUE420におけるサイドリンク信号470の到来時間(ToA)であり、TRx,Uu,relayは、アンカーUE420における基準信号460のToAであり、TTx,SL,UEは、ターゲットUE410がサイドリンク信号470を送信する時間であり、TRx,Uu,UEは、基準信号450がターゲットUE410において受信される時間であり、cは、RF信号の速度(たとえば、光速)である。アンカーUE420は、TRx,SL,relay-TRx,Uu,relayを測定することができる。ターゲットUE410は、TTx,SL,UE-TRx,Uu,UEを測定することができ、これを、ターゲットUE410の位置の計算のためにアンカーUE420に提供することができる。代替として、アンカーUE420は、ターゲットUE410のロケーションの計算のために、ターゲットUE410とアンカーUE420の両方によって取られた測定値をロケーションサーバ160に転送することができる。
【0059】
[0065]式(2)に戻るが、ターゲットUE410のロケーションを決定するのに必要とされる最終的な変数は、角度φ1である。角度φ1は、ワイヤレスネットワークノード405によって送信される基準信号450のAoD測定値から決定されることが可能である。しかし、AoD測定は、望ましくない量の電力がターゲットUE410によって消費されることになる可能性がある。
【0060】
[0066]簡潔に言うと、AoDは、ワイヤレスネットワークノード405が、ビームスイーピングを用いて複数の方向の各々の基準信号を、それぞれの複数のビームを使用して(たとえば、図3におけるビーム309-a~309-fによって示されるように)送信するときに測定されることが可能である。ターゲットUE410における各ビームのRSRP測定値を使用して、UE105に最も整合されるビームが(最も高い値を有するものとして)識別されることが可能である。整合に基づいて正確なAoDを決定するために、追加の技法が実施されてもよい。UEベースの測位の場合は、UEがAoDを計算するのを可能にするために、各ビームに関する情報(たとえば、ビーム幅およびボアサイト)がターゲットUE410に提供されてよい。代替として、UE支援型の測位の場合は、ターゲットUE410は、RSRP測定値をロケーションサーバ160に提供してよく、ロケーションサーバ160は、RSRP測定値とビーム情報とを使用してAoDを計算してよい。UE105は多数のビームを測定してAoD測定を実施し得る(ビームスイーピングは、たとえば8個または64個のビームを伴う可能性がある)ので、これらのAoD測定は、比較的大量の電力を消費する可能性がある。その上、ビームの各々に関するビーム情報をターゲットUE410に通信するには、大量のシグナリングオーバヘッドを要し得る。
【0061】
[0067]本明細書における実施形態は、図4における低電力測位で使用されることが可能な差分AoA測定を実現することによって、これらおよび他の懸念に対処する。すなわち、ターゲットUE410がAoD測定を行うかまたはAoD推定のためのRSRP測定を行ってφ1角度を決定するのではなく、アンカーUE420が、差分AoA測定を行って、角度θ1、すなわち、ワイヤレスネットワークノード405とターゲットUE410との間のアンカーUE420における角度を決定することができる。(明確化のために言うと、差分AoA測定は、2つのAoA測定を行って差を決定することを備える。角度θ1を決定する場合、アンカーUE420は、サイドリンク信号470および基準信号460の測定を行い、次いで差を取ることができる。)次いで、到来角θ1が、前に説明されたように角度φ1と同様にして使用されて、ターゲットUE410のロケーションが求められることが可能である。特に、式(2)でどのように角度φ1を使用して距離RTが求められるかと同様に、次の式を用いて、角度θ1を使用して距離RRが求められ得る。
【0062】
【数4】
【0063】
[0068]これにより、ターゲットUE410において大量の電力を節約することができる。というのは、ターゲットUE410は、多数のRSRP測定値(たとえば、ビームスイープの各ビームに対応する8個または64個の測定値)ではなく、単一の測定値(たとえば、基準信号450がターゲットUE410に到着するToA(たとえば、TRx,Uu,UE))を取るだけで済むからである。その上、基準信号450は、ワイヤレスネットワークノード405によって、より広いビームを使用して送信され得る。さらに、アンカーUE420が差分AoAを測定するので、信号460と470とが近い時間に受信される場合は、測定が行われるときのアンカーUE420の精密な配向は必要とされない。すなわち、角度εがアンカーUEの配向に相当するとすると、信号460の受信と信号470の受信との間にあるアンカーUEの配向の変化が無視できる量である場合、角度εは、θ1とθ2の両方についてのアンカーUE420による測定の共通オフセットを表す(たとえば、アンカーUE420はθ1+εとθ2+εとを測定する)と想定されることが可能である。後でさらに詳細に論じられるが、したがって実施形態は、UEの配向の無視できる変化を保証する助けとするために、信号460と470とが近い時間に受信されることを保証してよい。その場合、角度εがθ1とθ2の両方に共通であると保証することで、式(4)における差θ2-θ1(たとえば、(θ1+ε)-(θ2+ε))を計算するときにεが相殺されることが可能である。さらに、基準信号450と基準信号460とは、同じまたは異なる基準信号を備え得ることに留意されることが可能である。図5Aおよび図5Bは、このことの例を示す。
【0064】
[0069]図5Aおよび図5Bは、所望の機能に応じて、異なる実施形態および/または状況でどのようにビームが異なる使われ方をし得るかを示すために提供される、図4に示されるものと同様のワイヤレスネットワークノード405、ターゲットUE410、およびアンカーUE420の図である。図5Aでは、たとえば、単一の基準信号ビーム510は、ターゲットUE410とアンカーUE420の両方によって受信されるのに十分なほど広く、それにより、基準信号ビーム510は、前に説明されたターゲットUE410の位置決定で使用されることが可能である。わかるように、基準信号ビーム510が十分に広いかどうかは、基準信号ビームの幅だけでなく、ターゲットUE410とアンカーUE420とが相互にどれくらい近いかにも依存し得る。(いくつかの事例では、たとえば、ターゲットUE410とアンカーUE420とは、図5Bにたとえば示されるような比較的狭いビームがターゲットUE410とアンカーUE420の両方によって使用され得るくらい十分に近いことがある。)しかし、図5Bでは、ターゲットUE410は第1の基準信号ビーム520と整合され、アンカーUE420は第2の基準信号ビーム530とより整合されている。そのような事例では、アンカーUE420が第1の基準信号ビーム520と第2の基準信号ビーム530の両方を検出できる場合であっても、アンカーUE420は、(たとえば、ToA測定値を取るためのSNR値がより良好であることにより)第1の基準信号ビーム520ではなく第2の基準信号ビーム530のToA測定値を取るのが好ましいことがあり得る。基準信号ビーム520、530は異なる時間に送信され得るが、第1の基準信号ビーム520と第2の基準信号ビーム530との送信の時間差は既知であるので、この時間差が式(3)に反映されることが可能であり、それにより、異なる時間に送信される異なる基準信号ビームが使用される場合でもRRの決定が可能になる。
【0065】
[0070]単一のワイヤレスネットワークノード405を測位に使用する場合、差分AoA測定の結果として曖昧さが生じ得ることに留意されることが可能である。というのは、これは絶対的な測定値ではないからである。たとえばターゲットUE410の2次元ロケーションを求めるとき、ターゲットUE410には、(たとえば、水平面上で)可能性のある2つのロケーションがあり得る。そのような曖昧さの例が、図6に示される。
【0066】
[0071]図6は、図4と同様の図であり、ターゲットUE410の位置を決定するために測位システムによって使用され得る単純な構成を示す。(単純にするために、ロケーションサーバ160および他の構成要素は示されていない。)上で説明された技法を使用して、アンカーUE420は、ターゲットUE410のロケーションを決定するために、第1のワイヤレスネットワークノード405-1およびターゲットUE410によって送信された基準信号のToA測定値および差分AoA測定値を取って、上記の式(3)および(4)における変数を解くことができる。しかし、他のデータがないので、2次元解は、可能性のある2つのロケーション、すなわち、ターゲットUE410の実際のロケーションと、ミラー位置610-1とをもたらす。実施形態は、様々な方式のいずれかにおいて、この曖昧さを解決することができる。
【0067】
[0072]いくつかの実施形態によれば、たとえば、曖昧さを解決するために、第2のワイヤレスネットワークノード405-2が使用されることが可能である。そのような実施形態では、第2のワイヤレスネットワークノード405-2およびターゲットUE410は基準信号を送信することができ、アンカーUE420は、これらの基準信号を用いて、ToA測定値および差分AoA測定値を取ることができる。これもやはり、ターゲットUE410の2次元ロケーションについての可能性のある2つの解、すなわち実際のロケーションとミラー位置610-2とをもたらす。ワイヤレスネットワークノード405-1と405-2の両方からの基準信号に基づく、ターゲットUE410のロケーションの共通の解を使用して、曖昧さが解決されることが可能であり、ターゲットUE410の実際のロケーションが決定され得る。
【0068】
[0073]追加のワイヤレスネットワークノードを使用して曖昧さが解決されることが可能だが、所望の機能、利用可能なデータ、および/または他のファクタに応じて、他の技法も使用され得る。たとえば、いくつかの実施形態によれば、トラッキングデータや履歴ロケーションデータなどを使用して曖昧さが解決され得る。追加または代替として、後で論じられる図7においてより詳細に示されるように、追加のアンカーUEからのロケーションデータが活用されてもよい(たとえば、上で詳述されたようにして1つまたは複数の追加のアンカーUEを利用し、共通の解を求める)。GNSSベースの測位やセンサー/画像ベースの測位など、他の測位技法からのデータを追加または代替として使用して、曖昧さが解決されてもよい。そのようなデータは、ターゲットUE410から来るものであってよく、ターゲットUE410は、この情報を、アンカーUE420および/またはロケーションサーバ160に、すなわちターゲットUEの位置を決定するいずれかの方に提供してよい。
【0069】
[0074]図7は、実施形態による、曖昧さを解決するために追加のアンカーUEからのロケーションデータが活用され得るシナリオを示す簡略図である。ここでは、単一のアンカーUE420ではなく、複数のアンカーUE420-1、420-2、および420-3(本明細書では集合的および総称的に、単にアンカーUE420と呼ばれる)が使用される。
【0070】
[0075]ターゲットUE410のロケーションを決定するプロセスは、概して、図4に示され本明細書で説明されたプロセスと同様であり得る。しかし、複数のアンカーUE420が使用されるので、角度情報は必要とされなくてよい。すなわち、距離RTおよび角度θTを使用してターゲットUE410の位置を決定するのではなく(またはそれに加えて)、位置は、その代わりにマルチラテレーションを使用して決定され得る。すなわち、各アンカーUE420は、ターゲットUE410からのそれぞれのサイドリンク信号470、ならびに、ワイヤレスネットワークノード405からの(図4における基準信号460と同様の)直接基準信号を受信して、式(3)を使用してそれぞれのRsumを決定することができる。(雑然とするのを軽減するために、図7では、直接基準信号は示されていない。)RsumはRTと各アンカーUE420についてのそれぞれのRRとの合計なので、Rsumの値を使用して、各アンカーUE420についてのそれぞれの楕円780が形成されることが可能であり、ワイヤレスネットワークノード405およびアンカーUE420が、それぞれの楕円の焦点である。(やはり、雑然とするのを軽減するために、図7では、楕円780の適用可能な部分のみが示されている。)したがって、ターゲットUE410のロケーションの曖昧さを解決することは、楕円780が収束する点を決定することを備え得る。この技法は、他の曖昧さ解決技法に加えて、またはその代替として使用されてよい。このようにしてターゲットUE410の位置の曖昧さを解決するのに使用されるアンカーUE420の数は、状況に応じて変動し得る。たとえば、図7に示されているよりも多数または少数のアンカーUE420が使用されることも可能である。
【0071】
[0076]所望の機能に応じて、基準信号およびサイドリンク信号は、同じかまたは異なるものであり得ることに留意されることが可能である。たとえば、単一の基準信号450がターゲットUE410に送られてよく、次いでターゲットUE410は、それぞれのサイドリンク信号470をアンカーUE420の各々に送ってよい。別の例では、ターゲットUE410は、単一の基準信号450を受信し、単一のサイドリンク信号470をアンカーUE420のすべてまたはサブセットに送ってよい。代替として、各アンカーUE420に対して異なる基準信号450が使用されてもよく、したがって、各アンカーUEにつき、ターゲットUE410は、それぞれの基準信号450を受信し、対応するそれぞれのサイドリンク信号470をアンカーUEに送る。異なる実施形態が、異なる組合せの基準信号を採用し得る。同様に、ワイヤレスネットワークノード405からアンカーUE420への(図7には示されていないが、図4における基準信号460に対応する)1つまたは複数の基準信号が使用されてよい。(たとえば、すべてのアンカーUE420が単一のビーム内にある場合、単一の基準信号が使用されてよい。代替として、異なる基準信号が、異なるアンカーUE420に送られてもよい。)。
【0072】
[0077]ターゲットUE410の位置、ならびに/または距離RRおよび角度θ1の値の決定は、所望の機能に応じて、異なるエンティティによって実施され得る。これは、たとえば、ターゲットUE410の測位がUEベースである(たとえば、ターゲットUE410の位置を求める要求がターゲットUE410自体から来る場合)かどうか、またはUE支援型である(たとえば、ターゲットUE410の位置を求める要求がネットワークから来るか、もしくは、図1の外部クライアント180や図2の外部クライアント230など、ターゲットUE外部の他のエンティティから来る場合)かどうかに依存し得る。したがって、異なる複数のプロセスを使用してターゲットUE410の位置が決定されることが可能である。追加の詳細が、いくつかの例示的なプロセスを示す図8図10に関して以下で提供される。
【0073】
[0078]図8は、ターゲットUE410のUEベースの位置決定を実施するプロセスの実施形態を示すコールフロー図である。本明細書で提供される他の図と同様、図8は、非限定的な例として提供される。さらに、代替実施形態は、いくつかの機能(たとえば、測位前データの交換、ToA測定など)を異なる順序で実施することや同時に実施することなどもあり得る。図8に示される様々な構成要素間の矢印は、メッセージまたは情報が、ある構成要素から別の構成要素に送られるのを示すことに留意されることが可能である。しかし、図8における他の構成要素を含めて、そのようなメッセージを中継し得る任意の数の介在デバイスやサーバなどがあり得ることは理解されるであろう。(たとえば、ターゲットUE410からロケーションサーバ160へのメッセージが、ワイヤレスネットワークノード405およびおそらくアンカーUE420の中を通ることがある。)加えて、ワイヤレス基準信号はPRS(たとえば、ワイヤレスネットワークノード405によって送信されるDL-PRS、および、ターゲットUE410によって送信されるSL-PRS)として言及されるが、代替実施形態は、他のワイヤレス基準信号タイプを利用してもよい。
【0074】
[0079]ブロック805で、ターゲットUE410は、位置要求を取得する。この位置要求は、たとえば、ターゲットUE410によって実行されるアプリケーション(またはアプリ)から来ることがある。これは、ターゲットUE410とのユーザ対話の結果であるか、決定されたスケジュールに基づくものであるか、または他のトリガに基づくものであることがある。追加または代替として、位置要求は、ターゲットUE410の位置を要求する別個のデバイス(たとえば、アンカーUE420、またはターゲットUE410と通信している別のデバイス)から来ることもある。
【0075】
[0080]それに応答して、ターゲットUE410は、位置要求通知を生成し得る。矢印810に示されるように、要求はロケーションサーバ160に送られることが可能であり、ロケーションサーバ160は、ターゲットUE410の位置を決定するために、図8に示される様々な構成要素の機能を協調させることができる。いくつかの実施形態によれば、ターゲットUE410の能力(たとえば、アンカーUE420と通信するターゲットUE410の能力を含む)を決定するために、ターゲットUE410とロケーションサーバ160との間で追加の通信が行われ得る。いくつかの実施形態では、ロケーションサーバ160とターゲットUE410との間の通信は、LPP測位セッションを介して行われ得る。
【0076】
[0081]図示のように、いくつかの実施形態によれば、位置要求通知は、追加的にアンカーUE420に送られてもよい。これにより、ターゲットUE410によって(ブロック805で)受信された位置要求をアンカーUE420に通知することができ、任意選択で、(破線のボックスによって示されるように)アンカーUE420の位置をブロック815で取得するようアンカーUE420をトリガすることができる。ここでもまた、アンカーUE420に提供される位置要求通知は、ターゲットUE410とアンカーUE420との間で測位能力が共有される場合のより大きい通信交換の一部であってもよい。いくつかの実施形態によれば、既存のサイドリンク接続を介して、ターゲットUE410とアンカーUE420との間でロケーションが行われ得る。代替として、ブロック805で受信された位置要求に応答して、新しいサイドリンク接続が作り出されてもよい。いくつかの実施形態によれば、ターゲットUE410が矢印810において位置要求通知を提供するのではなく、ロケーションサーバ160が矢印810において位置要求通知を受信するのに応答してロケーションサーバ160によって通知が提供されてもよい。
【0077】
[0082]ターゲットUE410の位置決定において使用するためのアンカーUE420の選択は、所望の機能に応じて、様々な方式のいずれかで行われ得る。たとえば、述べられたように、ターゲットUE410は、測位目的で活用されることが可能な、アンカーUE420との既存のサイドリンク通信チャネルを有し得る。そのような事例では、アンカーUE420は、既存のサイドリンクチャネルに基づいて選択され得る。追加または代替として、アンカーUE420は、近くのアンカーUEの走査に基づいて、ならびに、測位をこのようにして実施する確認された能力に基づいて、ターゲットUE410によって選択され得る。いくつかの実施形態では、たとえばSNRおよび/またはRSSIなどの信号品質メトリックを使用して、アンカーUE420を選択し得る。信号品質測定値を使用して、本明細書で説明される機能を実施するための妥当な信号品質を有するアンカーUE420でありながらも、ターゲットUE410に近すぎてターゲットUE410の位置決定で測位エラーを生じることがないようなアンカーUE420が選択されることが可能である。したがって、そのような実施形態では、これらの考慮事項のバランスを取るために、ある範囲のSNRおよび/またはRSSI値が選択され得、この範囲に入るSNRおよび/またはRSSI値を有するアンカーUEが、この範囲から外れるSNRおよび/またはRSSI値を有する他のアンカーUEに優先して選択され得る。他の実施形態は、アンカーUE選択のための追加的または代替的な技法を利用してもよい。
【0078】
[0083]述べられたように、ブロック815で、アンカーUE420は、任意選択でその位置および/または動きデータを決定してよい。前述のように、ターゲットUE410の位置を決定する際に、アンカーUE420の位置が使用されることが可能である。位置データを取得することは、GNSS、推測航法、および/または他の非ネットワーク手段を含めた、様々な方式のいずれかで実施されることが可能である。追加または代替として、アンカーUE420についての位置決定は、ネットワークベースとすることもでき、ロケーションサーバ160(図示せず)を伴い得る。いくつかの実施形態では、アンカーUE420は、たとえば、複数のワイヤレスネットワークノードとの通信(これはワイヤレスネットワークノード405との通信を含み得る)に基づくマルチRTT測位に基づいて、高精度の位置決定を取得してよい。マルチRTT測位の場合、支援データは、RTT測定が行われる対象の各ワイヤレスネットワークノードのロケーションを含み得る。
【0079】
[0084]動きデータは、DL-PRSとSL-PRSとが送信されるためのタイムウィンドウを決定するのに使用されることが可能であり、このタイムウィンドウは、様々な方式のいずれかで決定され得る。アンカーUE420は、たとえば、アンカーUE420が行う動きを決定するのに使用されることが可能な、動きセンサーを含み得る。
【0080】
[0085]矢印820に示されるように、ロケーションサーバ160とアンカーUE420とは、ターゲットUE410についての位置を決定するための準備として、測位前データを交換することができる。これは、たとえば、AoA測定を実施するためのアンカーUE420の能力に関する情報をアンカーUE420がロケーションサーバ160に提供することを含むことができる。すなわち、アンカーUE420は、アンカーUE420が差分AoA測定を実施できるかどうかを示すための能力報告を、ロケーションサーバ160に提供することができる。
【0081】
[0086]これに関するアンカーUE420の能力は、デバイスタイプおよび他のファクタに応じて変動し得ることに留意されることが可能である。前に示されたように、差分AoA測定値を取ることは、アンカーUE420にとって、絶対的なAoA測定値を取ることよりも実施が単純である可能性がある。これは、絶対的なAoA測定値がアンカーUE420についてのリアルタイムのアンテナ配向較正を必要とし得るからである。他方、差分AoA測定値は、第1と第2のAoA測定値のいずれか一方の絶対的な配向にではなく、これらの測定値の差に基づく。したがって、いくつかのデバイスは、絶対的なAoA測定値ではなく差分AoA測定値しか取ることができないことがある。他のデバイス(たとえば、単一のアンテナしか有しないデバイスなど)は、差分AoA測定値または絶対的なAoA測定値のいずれも取ることができないことがある。
【0082】
[0087]さらに、差分AoA測定値を取ることに関するデバイスの能力は動的であり得ることにも留意されることが可能である。正確な差分AoA測定値を保証する助けとするためには、アンカーUE420は、第1のAoA測定値を取ることと第2のAoA測定値を取ることとの間で、動きをほとんどまたはまったく経験すべきでない。したがって、いくつかの実施形態によれば、矢印820で提供される測位前データはさらに、差分AoA測定値の精度に影響を与える可能性がある動きデータ(たとえば、現在のまたは予期される動きや動き状態などのインジケーション)を含んでよい。この動きデータは、ブロック815で取得された動きデータを備えてよい。次いでロケーションサーバ160は、ターゲットUE410の位置決定のためにPRSリソースの送信を協調させるときに、この動き情報を考慮に入れることができる。動き(たとえば、アンカーUE420のロケーションおよび/または配向の変化)が速いほど、差分AoA測定値の精度は低くなり得る。
【0083】
[0088]ロケーションサーバとしては、ロケーションサーバは、測位基準信号の時間領域近接性(time-domain proximity)を保証することによって、アンカーUE420によって取られる差分AoA測定値に対して動きが有し得るどんな悪影響も最小限に抑える助けとすることができる。言い換えれば、ロケーションサーバ160が、ワイヤレスネットワークノード405によるDL-PRSの送信とターゲットUE410によるSL-PRSの送信とを、時間領域近接性内に収まるようにスケジュールすることができる場合、アンカーUE420による動きは、差分AoA測定値の精度にほとんど影響を有しないことがある。これらの基準信号がスケジュールされるタイムウィンドウは、アンカーUE420のいずれかの動きだけでなく、ブロック805における位置要求の精度要件にも依存し得る。したがって、ロケーションサーバ160は、測位基準信号の送信をスケジュールするとき、アンカーUEのいずれかの動きの影響と、精度要件とのバランスを取ることができる。いくつかの実施形態によれば、基準信号の時間領域近接性は、アンカーUE420の動きステータスに基づいて量子化されることが可能である。いくつかの実施形態によれば、異なるタイプの動き、速度、回転速度などを、異なる時間領域近接性要件にマッピングするために、ルックアップテーブルが使用されてよい。アンカーUEの動きが静的であるかまたはその配向が固定である場合、要件は緩和されることが可能である。そのような時間領域近接性はまた、ネットワークによって明示的に示されることも可能であり、これは、ワイヤレスネットワークノードによって送信される1つまたは複数のDL-PRSリソースを、ターゲットUE410によって送信される1つまたは複数のSL-PRSリソースと関連付けることを通して可能である。
【0084】
[0089]所望の機能に応じて、差分AoA測定のための第1と第2の基準信号の時間領域近接性は、種々の粒度レベルを使用して定義され得る。たとえば、実施形態は、測定のためのタイムウィンドウを、NRまたはLTE通信において利用される直交周波数分割多重化(OFDM)体制のフレーム、サブフレーム、スロット、シンボル、または他の特徴(サブシンボル特徴/時間を含む)で定義してよい。これらの特徴はマイクロ秒の尺度で生じる可能性があるので、これらで記述されるタイムウィンドウ内で使用される基準信号は、第1と第2のAoA測定間で最小限の動きが生じるのを保証する助けとなることができる。
【0085】
[0090]矢印820における測位前データの交換と、PRSリソースの送信/測定との間には、ミリ秒もしくは秒(またはそれ以上)の時間遅延があり得るので、アンカーUE420の動きに変化があり得る。すなわち、矢印820で測位前データの中で報告される動きがある場合、その動きは、差分AoA測定のためのDL-PRSおよびSL-PRSのAoA測定の時点でのアンカーUE420の動きと精密に合致しないことがある。このことを念頭に置き、いくつかの実施形態はさらに、アンカーUE420の動き/動きステータスの、ポストホック(post-hoc)報告を提供してもよい。測位前データの中で報告されるアンカーUE420の動きを使用して差分AoA測定実施のためのタイムウィンドウが決定され得るのとちょうど同様に、差分AoA測定中のアンカーUE420の動きに関するポストホック動きデータを使用して、差分AoAの精度が決定されることが可能である。
【0086】
[0091]いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、PRSリソース(たとえば、DL-PRSおよびSL-PRS)を、デフォルトの時間領域近接性でスケジュールしてよい。すなわち、アンカーUE420が動き/動きステータスを提供することができない場合、または(場合によっては)、アンカーUEによって提供される動き/動きステータスのタイプにかかわらず、ロケーションサーバ160は、差分AoA測定中の最小限の動きを保証する助けとするために、十分な時間領域近接性(たとえば、およそ20ms、11ms、5ms、またはそれ未満)を有するようにPRSリソースをスケジュールすることができる。
【0087】
[0092]矢印830で、ロケーションサーバ160は、PRSリソースの送信および測定をスケジュールする。これは、DL-PRSを送信するための構成をワイヤレスネットワークノード405に提供すること、SL-PRSを送信するための構成をターゲットUE410に提供すること、ならびに/または、DL-PRSおよびSL-PRSを測定するための構成をターゲットUE420に提供することを含むことができる。しかし、代替実施形態は、ターゲットUE410によるSL-PRSの送信をアンカーUE420または別のUE(図示せず)がスケジュールできるようにしてよいことに留意されることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態では、アンカーUE420は、ターゲットUE410の測位用リソースプール(RP-P)を構成してよい。これは、構成されたRP-P内の具体的なSL-PRSリソース(シンボルのサブセット、帯域幅、コーム(comb)サイズ、シーケンスID、ポート番号)でターゲットUE410を構成することを含み得る。いくつかの実施形態によれば、ロケーションサーバ160は、いつワイヤレスネットワークノード405がDL-PRSを送信するようにスケジュールされているかを示すことによって、アンカーUE420を構成してよく、次いでアンカーUE420は、前に説明された時間領域近接性の考慮に鑑みて、1つまたは複数のSL-PRSリソースでターゲットUE410を構成することができる。
【0088】
[0093]矢印840で、ワイヤレスネットワークノード405はDL-PRSを送信する。図5Aおよび図5Bに示されたように、アンカーUE420に送信されるDL-PRS(たとえば、図4の基準信号460)は、ターゲットUE410に送信されるDL-PRS(たとえば、基準信号450)と同じかまたは異なるものであり得る。いずれの場合でも、アンカーUE420は、ブロック845でDL-PRSのToAおよびAoA測定値を取り、ターゲットUE410は、ブロック850でDL-PRSのToA測定値を取る。前述のように、ToA測定値は、ターゲットUE410の測位において、たとえば上記の式(3)を解くのに使用されることが可能である。ブロック845におけるアンカーUE420によるDL-PRSのAoA測定は、アンカーUE420によって取られる差分AoA測定値の一部とすることができ、この差分AoA測定値は、後で上記の式(4)を解くのに使用される。いくつかの実施形態は、アンカーUE420によるToA測定とAoA測定とに別々のDL-PRSを使用し得るが、他の実施形態は、シグナリング効率を高める助けとするために、同じDL-PRSの両タイプの測定値を取ることを選んでもよい。
【0089】
[0094]ブロック850でDL-PRSのToAを測定した後、次いでターゲットUE410は、ブロック855に示されるように、Rx-Tx時間差(たとえば、式(3)の時間差TTx,SL,UE-TRx,Uu,UE)を決定することができる。特に、Rx-Tx時間差は、ターゲットUE410においてDL-PRSが受信される時間と、ターゲットUE410が、アンカーUE420によって受信されるようにSL-PRSを(矢印860で)送信する時間との間の時間差である。さらに、矢印860で、次いでターゲットUE410は、SL-PRSをRx-Tx時間差とともにアンカーUE420に送る。前に説明されたように、SL-PRSは、サイドリンク通信チャネルを介して送られる信号(たとえば、サイドリンク信号470)を備え得る。
【0090】
[0095]ブロック865で、アンカーUE420は、SL-PRSのToAおよびAoAを測定するが、これらは、式(3)および(4)をたとえば使用してターゲットUE410のロケーションを求めるのに使用されることが可能である。これは、たとえばブロック870における機能を含むことができ、アンカーUE420は、ターゲットUE410から受信されたSL-PRSと、ワイヤレスネットワークノード405から受信されたDL-PRSとの間の差分AoAを決定する。
【0091】
[0096]加えて、ブロック865に示されるように、アンカーUE420はさらに、SL-PRSとDL-PRSとの間の時間差(RSTD)測定値を取ることができる。RSTD測定値は、たとえば、ブロック870で決定される差分AoAの測定品質を示すのに使用されることが可能である。いくつかの実施形態によれば、これは、DL-PRSの受信とSL-PRSの受信との間の時間期間中にアンカーUE410によって取られる動きデータと併用されてよい。多量の動きおよび/または大きいRSTD測定値は、結果として不正確な差分AoA決定になり得る。いくつかの実施形態によれば、この測定品質インジケーションは、ターゲットUEの位置決定に(たとえば、決定された位置の精度レベルの低下として)反映されることが可能である。追加または代替として、動きおよび/またはRSTD測定値がしきい値を超える(たとえば、ターゲットUE410の位置決定についての不正確さのしきい値許容度を超える可能性がある)場合、アンカーUE420は、ターゲットUE410の位置の決定のプロセスを全体的に中止してもよい。
【0092】
[0097]ブロック875で、アンカーUE420は、ターゲットUE410の位置を決定する。より具体的には、アンカーUE420は、ブロック870で決定された差分AoAと、ブロック845および865で取られたToA測定値の時間差と、ターゲットUE410から取得されたRx-Tx時間差とを使用して、式(3)および(4)を使用してアンカーUE420からのターゲットUE410の相対的な位置を決定することができる。さらに、アンカーUE420は、アンカーUE420の既知の位置(これはブロック815で取得されたものであり得る)を使用して、ターゲットUE410の位置を決定することができる。決定されたこの位置は、次いで、矢印880によって示されるようにターゲットUE410に送られることが可能である。
【0093】
[0098]前述のように、矢印840で送信されるDL-PRSは、アンカーUE420とターゲットUE410の両方によって測定されてよい。そのような事例では、図8に示されるように、その後、矢印860でSL-PRSがターゲットUE410によって送信される。しかし、DL-PRSとSL-PRSとが実質的に同じ時間にアンカーUE420によって測定されるいくつかの事例または実施形態があり得る。これは、これらの信号の時間領域近接性を本質的に0に低減するために行われることが可能である。たとえば、アンカーUE420が、多量の動きを経験しているか、または、信号の時間領域近接性を決定するための動きデータをロケーションサーバ160に提供することができないような事例では、ロケーションサーバ160は、DL-PRSとSL-PRSとを、実質的に同じ時間に(たとえば、OFDM通信において同じシンボルを使用して)スケジュールすることができる。そのような事例では、したがってアンカーUE420は、DL-PRSとSL-PRSとを同時に処理することが可能であり得る。アンカーUE420のこの能力は、たとえば矢印820で交換される測位前データの一部として、ロケーションサーバ160に提供されることが可能である。
【0094】
[0099]図9は、ターゲットUE410のUE支援による位置決定を実施するプロセスの実施形態を示すコールフロー図である。ここでは、算出および位置決定は、アンカーUE420およびターゲットUE410から受信された情報に基づいて、ロケーションサーバ160において実施される。図9のプロセスにおいて実施される動作の多くは、前に説明された図8のプロセスにおいて実施される動作と同様であり得る。
【0095】
[0100]このプロセスは、ブロック905に示されるように、位置要求がロケーションサーバ160において取得されることで開始し得る。前に示されたように、UE支援による測位は、外部クライアント(たとえば、図1の外部クライアント180および/または図2の外部クライアント230)からの要求に基づくことができる。追加または代替として、要求は、特定の機能を提供するためにターゲットUE410の位置を必要とし得るワイヤレスネットワーク内のサービスから来ることもある。
【0096】
[0101]位置要求に応答して、ロケーションサーバ160は、矢印910に示されるように、位置要求通知を介してターゲットUE410および(任意選択で)アンカーUE420に位置要求を通知してよい。いくつかの実施形態では、これは、ロケーションサーバ160とターゲットUE410との間、および/またはロケーションサーバ160とアンカーUE420との間で通信セッションを開始することを備え得る。
【0097】
[0102]要素915~970は、前に説明された図8における対応する特徴と同様であり得る。しかし、後続の要素は異なり得る。たとえば、アンカーUE420がターゲットUE410の位置を決定するのではなく、アンカーUE420は、矢印973によって示されるように、測定情報をロケーションサーバ160に提供する。この情報は、図8におけるプロセスでターゲットUE410の位置を決定するためにアンカーUE420によって使用される測定情報(たとえば、Rx-Tx時間差、ToA測定値、差分AoA測定値など)を含み得る。しかし、図9のプロセスでは、ロケーションサーバが、ブロック975でターゲットUEの位置を決定する。加えて、ロケーションサーバ160は、ブロック905で受信された位置要求の送信元であるエンティティに、ターゲットUEの位置を提供してもよい。
【0098】
[0103]矢印973で測定情報をアンカーUE420からロケーションサーバに送ることは、新しいタイプの報告および/または情報要素を通して容易にされ得る。たとえば、いくつかの実施形態によれば、アンカーUE420によるロケーションサーバ160への差分AoA測定値の報告を可能にするために、新しいロケーション情報要素(たとえば、「NR-DL-Differential-AoA Location Information Elements」)が定義されてよい。いくつかの実施形態によれば、AoA測定値報告は、(i)ターゲットUE IDと(ii)ワイヤレスネットワークノード(たとえば、基地局またはTRP)IDとを備えるIDの対を含むことができる。この新しいロケーション情報要素は、追加または代替として、2つの異なるワイヤレスネットワークノードからの基準信号の差分AoA測定がUEによって行われるような実施形態に適用されることも可能であり、その場合、各ワイヤレスネットワークノードは基準信号に関係付けられ、UEは2つの基準信号に基づいて差分AoAを測定し、UEのロケーションの決定は差分AoAに基づくことができる。追加または代替として、矢印973で送られるAoA測定値報告は、リソースID、タイムスタンプ、および/または測定品質(たとえば、SL-PRSとDL-PRSとの時間領域近接性のRSTD測定値)を含んでもよい。
【0099】
[0104]図10は、一実施形態による、差分AoAを使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする方法1000の流れ図である。ここでは、図4図8において説明されたように、第1のモバイルデバイスはターゲットUE410に対応し得、第2のモバイルデバイスはアンカーUE420に対応し得る。さらに、図8および図9の例示的なプロセスと図4および図9の説明とに示されたように、測位がUE支援によるかそれともUEベースであるか、および/または他のファクタに応じて、異なるデバイスによって実施される動作は変動し得る。したがって、図10に示されるブロックのうちの1つまたは複数に示される機能を実施するための手段は、アンカーUE420またはロケーションサーバ160のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素によって実施され得る。アンカーUE420の例示的な構成要素が、図11に示され、以下でより詳細に説明される。ロケーションサーバの例示的な構成要素が、図12に示され、以下でより詳細に説明される。
【0100】
[0105]ブロック1010で、機能は、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得することを備え、第1のワイヤレス基準信号は第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号は第1のモバイルデバイスによって送信される。ブロック1010における機能の実施は、機能を実施するデバイスのタイプに応じて変動し得る。たとえば、ロケーションサーバが、アンカーUEから差分AoAを受信することによって、差分AoAを取得してよい。他方、アンカーUE自体が、第1と第2のワイヤレス基準信号のAoA測定値の差を取ることによって、図8および図9に示されるように差分AoAを取得してもよい。上記の実施形態で述べられたように、基準信号はPRS基準信号(たとえば、DL-PRSおよびSL-PRS)を備えてよいが、実施形態はそのように限定されない。いくつかの実施形態によれば、第1のワイヤレス基準信号は、PRS、SSB、トラッキング基準信号(TRS)、チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、もしくはDMRS、またはこれらの任意の組合せを備え得る。追加または代替として、第1のワイヤレス基準信号は、SL通信にSRSが使用され得る限り、SRSを備え得る。追加または代替として、第2のワイヤレス基準信号は、SL-PRS、DMRS、もしくはCSIRS、またはこれらの任意の組合せを備え得る。第1と第2のワイヤレス基準信号は、周波数領域多重化されてよい。したがって、いくつかの実施形態によれば、第1のワイヤレス基準信号は第1のワイヤレス周波数帯域上にあってよく、第2のワイヤレス基準信号は第2の周波数帯域上にあってよい。
【0101】
[0106]ブロック1010における機能を実施するための手段は、図11に示されるような、モバイルデバイスのバス1105、ワイヤレス通信インターフェース1130、デジタル信号プロセッサ(DSP)1120、処理ユニット1110、メモリ1160、および/または他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1010における機能を実施するための手段は、図12に示されるような、コンピュータシステムのバス1205、通信サブシステム1230、処理ユニット1210、作業メモリ1235、および/または他の構成要素を備え得る。
【0102】
[0107]ブロック1020で、機能は、差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定することを備える。前に説明された実施形態で示されたように、決定は、(たとえば、式(3)に基づいて距離を決定するために)ToA測定値にさらに基づいてよい。したがって、いくつかの実施形態は、第1の時間差を決定することをさらに備えてよく、第1の時間差は、(i)ネットワークエンティティによって送信された第3のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスに到着する時間と、(ii)第1のモバイルデバイスが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の時間差を備える。これらの実施形態は、第2の時間差を決定することをさらに備え、第2の時間差は、(i)送受信ポイントによって送信された第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間と、(ii)第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間との間の時間差を備える。そのような実施形態では、第1のモバイルデバイスの位置を決定することは、第1の時間差および第2の時間差にさらに基づく。述べられたように、アンカーUEにおいてToAを測定するのに使用される基準信号は、ターゲットUEにおいてToAを測定するのに使用される基準信号と同じ基準信号または異なる基準信号であり得る。したがって、いくつかの実施形態によれば、第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とは、同じ信号を備える。代替として、第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とは、異なる信号を備えてよく、第1のモバイルデバイスの位置を決定することは、第1のワイヤレス基準信号の送信と第3のワイヤレス基準信号の送信との間の時間差にさらに基づく。
【0103】
[0108]述べられたように、実施形態は、追加の測定値を取ることおよび/または曖昧さを解決することをさらに伴ってよい。たとえば、いくつかの実施形態によれば、方法1000は、第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示すRSTD測定値を取得することをさらに備えてよく、第1のモバイルデバイスの位置を決定することは、この時間差がしきい値未満であると決定することに基づいて実施される。いくつかの実施形態によれば、第1のモバイルデバイスの位置を決定することは、第2のワイヤレスネットワークノードと第1のモバイルデバイスとの間の第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または第1のモバイルデバイスから取得された第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいはこれらの任意の組合せに基づいて、第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決することを備えてよい。
【0104】
[0109]ブロック1020における機能を実施するための手段は、図11に示されるような、モバイルデバイスのバス1105、DSP1120、処理ユニット1110、メモリ1160、および/または他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1020における機能を実施するための手段は、図12に示されるような、コンピュータシステムのバス1205、処理ユニット1210、作業メモリ1235、および/または他の構成要素を備え得る。
【0105】
[0110]ブロック1030で、機能は、第1のモバイルデバイスの位置を提供することを備える。本明細書で説明される他の機能と同様、この機能の詳細は、方法1000を実施するデバイスのタイプに応じて変動し得る。たとえば、いくつかの実施形態によれば、方法1000は、第2のモバイルデバイスによって実施される。そのような実施形態では、第1のモバイルデバイスの位置を提供することは、第1のモバイルデバイスの位置を第2のモバイルデバイスから第1のモバイルデバイスに送ることを備えてよい。追加または代替として、第1のモバイルデバイスの位置を提供することは、第1のモバイルデバイスの位置を、第2のモバイルデバイスによって実行されるアプリケーションに提供することを備える。さらに、方法1000が第2のモバイルデバイスによって実施される実施形態の場合、方法は、差分AoAを取得する前に、第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを取得することと、動きデータを示す情報をロケーションサーバに送ることとをさらに備えてよい。いくつかの実施形態によれば、方法1000は、差分AoAを決定するための第2のモバイルデバイスの能力を示す情報を、第2のモバイルデバイスからロケーションサーバに送ることをさらに備えてよい。
【0106】
[0111]方法1000がロケーションサーバによって実施される場合は、異なる機能セットが実施されてよい。たとえば、そのような実施形態では、差分AoAを取得することは、差分AoAを第2のモバイルデバイスから取得することを備える。そのような実施形態は、第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを受信することと、動きデータに少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス基準信号と第2のワイヤレス基準信号とについての時間領域近接性を決定することと、時間領域近接性に少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス信号を送るように第1のワイヤレスネットワークノードを構成するか、第2のワイヤレス信号を送るように第1のモバイルデバイスを構成するか、または両方を行うことと、をさらに備えてよい。追加または代替として、実施形態は、第1のモバイルデバイスの位置の要求をロケーションサーバにおいて要求元エンティティから受信することを備えてよく、第1のモバイルデバイスの位置を提供することは、第1のモバイルデバイスの位置をロケーションサーバから要求元エンティティに送ることを備える。
【0107】
[0112]ブロック1030における機能を実施するための手段は、図11に示されるような、モバイルデバイスのバス1105、ワイヤレス通信インターフェース1130、DSP1120、処理ユニット1110、メモリ1160、および/または他の構成要素を備え得る。追加または代替として、ブロック1030における機能を実施するための手段は、図12に示されるような、コンピュータシステムのバス1205、通信サブシステム1230、処理ユニット1210、作業メモリ1235、および/または他の構成要素を備え得る。
【0108】
[0113]図11は、モバイルデバイス1100の一実施形態を示し、モバイルデバイス1100は、ワイヤレスネットワークノードとして動作するUEを含めて、本明細書において上記で(たとえば、図1図9との関連で)説明されたターゲットUE、アンカーUE、または他のUEとして利用されることが可能である。たとえば、モバイルデバイス1100は、図10に示された方法の機能のうちの1つまたは複数を実施することができる。図11は、様々な構成要素の一般化された例証を提供するにすぎないものとされ、これらの構成要素のいずれかまたはすべてが適宜利用されてよいことに留意されたい。いくつかの事例では、図11によって示されている構成要素は、単一の物理デバイスに局所化され、および/または異なる物理的ロケーションに配設され得る様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散され得ることが留意され得る。さらに、前述されたように、前に説明された実施形態で論じられたUEの機能は、図11に示されているハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素のうちの1つまたは複数によって実行され得る。
【0109】
[0114]モバイルデバイス1100は、バス1105を介して電気的に結合され得る(または適宜に、他の方法で通信中であり得る)ハードウェア要素を備えて示されている。ハードウェア要素は、限定はしないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ、1つまたは複数の専用プロセッサ(DSPチップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)、ならびに/あるいは他の処理構造または手段を含むことができる、処理ユニット1110を含み得る。図11に示されているように、いくつかの実施形態は、所望の機能に応じて別個のDSP1120を有し得る。ワイヤレス通信に基づくロケーション決定および/または他の決定は、(以下で論じられる)処理ユニット1110および/またはワイヤレス通信インターフェース1130において提供され得る。モバイルデバイス1100はまた、限定はしないが、1つまたは複数のキーボード、タッチスクリーン、タッチパッド、マイクロフォン、ボタン、ダイヤル、スイッチなどを含むことができる、1つまたは複数の入力デバイス1170と、限定はしないが、1つまたは複数のディスプレイ(たとえば、タッチスクリーン)、発光ダイオード(LED)、スピーカーなどを含むことができる、1つまたは複数の出力デバイス1115とを含むことができる。
【0110】
[0115]モバイルデバイス1100はまた、上記の実施形態で説明されたようにモバイルデバイス1100が他のデバイスと通信することを可能にし得る、限定はしないが、モデム、ネットワークカード、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、ならびに/あるいはチップセット(Bluetoothデバイス、IEEE802.11デバイス、IEEE802.15.4デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAXデバイス、WANデバイス、および/または様々なセルラーデバイスなど)などを備え得る、ワイヤレス通信インターフェース1130を含み得る。ワイヤレス通信インターフェース1130は、データとシグナリングとが、本明細書で説明されるように、たとえば、eNB、gNB、ng-eNB、TRP、アクセスポイント、様々な基地局および/または他のアクセスノードタイプ、および/または他のネットワーク構成要素、コンピュータシステム、ならびに/あるいはワイヤレスネットワークノードに通信可能に結合された任意の他の電子デバイス(UE/モバイルデバイスなど)を介して、ネットワークのワイヤレスネットワークノードを用いて通信される(たとえば、送信および受信される)ことを可能にし得る。通信は、ワイヤレス信号1134を送るおよび/または受信する1つまたは複数のワイヤレス通信アンテナ1132を介して行われ得る。いくつかの実施形態によれば、ワイヤレス通信アンテナ1132は、複数の個別アンテナ、アンテナアレイ、またはそれらの任意の組合せを備え得る。
【0111】
[0116]所望の機能に応じて、ワイヤレス通信インターフェース1130は、基地局(たとえば、ng-eNBおよびgNB)、ならびにワイヤレスデバイスおよびアクセスポイントなどの他の地上トランシーバと通信するために、別個の受信機および送信機、あるいはトランシーバ、送信機、および/または受信機の任意の組合せを備え得る。モバイルデバイス1100は、様々なネットワークタイプを備え得る様々なデータネットワークと通信し得る。たとえば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)は、CDMAネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)ネットワーク、WiMAX(IEEE802.16)ネットワークなどであり得る。CDMAネットワークは、CDMA2000、WCDMAなど、1つまたは複数のRATを実装し得る。CDMA2000は、IS-95、IS-2000および/またはIS-856規格を含む。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(D-AMPS)、または何らかの他のRATを実装し得る。OFDMAネットワークは、LTE、LTEアドバンスト、5G NRなどを採用し得る。5G NR、LTE、LTEアドバンスト、GSM、およびWCDMAは、3GPPからの文書に記載されている。CDMA2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクトX3」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は、公的に入手可能である。ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)はまた、IEEE802.11xネットワークであり得、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)は、Bluetoothネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークであり得る。本明細書で説明される技法はまた、WWAN、WLANおよび/またはWPANの任意の組合せのために使用され得る。
【0112】
[0117]モバイルデバイス1100は、センサー1140をさらに含むことができる。センサー1140は、限定はしないが、1つまたは複数の慣性センサーおよび/または他のセンサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、カメラ、磁力計、高度計、マイクロフォン、近接センサー、光センサー、気圧計など)を備え得、それらのいくつかは、位置関係測定値および/または他の情報を取得するために使用され得る。
【0113】
[0118]モバイルデバイス1100の実施形態はまた、(アンテナ1132と同様であり得る)アンテナ1182を使用して1つまたは複数の全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)衛星から信号1184を受信することが可能なGNSS受信機1180を含み得る。GNSS信号測定値に基づく測位は、本明細書で説明される技法を補足するおよび/または組み込むために利用され得る。GNSS受信機1180は、全地球測位システム(GPS)、Galileo、GLONASS、日本の準天頂衛星システム(QZSS)、インド地域ナビゲーション衛星システム(IRNSS)、中国のBeidouナビゲーション衛星システム(BDS)など、GNSSシステムのGNSS衛星110から、従来の技法を使用して、モバイルデバイス1100の位置を抽出することができる。その上、GNSS受信機1180は、たとえば、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS)、およびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN)など、1つまたは複数の全地球および/または地域ナビゲーション衛星システムに関連付けられるかまたは他の方法でそれらとともに使用することが可能にされ得る、様々なオーグメンテーションシステム(たとえば、衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS))とともに使用され得る。
【0114】
[0119]GNSS受信機1180は図11では別個の構成要素として示されているが、実施形態はそのように限定されないことが留意され得る。本明細書で使用される「GNSS受信機」という用語は、GNSS測定値(GNSS衛星からの測定値)を取得するように構成されたハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素を備え得る。いくつかの実施形態では、したがって、GNSS受信機は、処理ユニット1110、DSP1120、および/またはワイヤレス通信インターフェース1130内の(たとえば、モデム中の)処理ユニットなど、1つまたは複数の処理ユニットによって(ソフトウェアとして)実行される測定エンジンを備え得る。GNSS受信機は、場合によってはまた、拡張カルマンフィルタ(EKF)、加重最小2乗(WLS)、ハッチフィルタ、粒子フィルタなどを使用してGNSS受信機の位置を決定するために測定エンジンからのGNSS測定値を使用することができる、測位エンジンを含み得る。測位エンジンはまた、処理ユニット1110またはDSP1120など、1つまたは複数の処理ユニットによって実行され得る。
【0115】
[0120]モバイルデバイス1100はさらに、メモリ1160を含みおよび/またはそれと通信中であり得る。メモリ1160は、限定はしないが、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得る、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/または読取り専用メモリ(ROM)など、ローカルおよび/またはネットワークアクセス可能なストレージ、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、ソリッドステート記憶デバイスを含むことができる。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。
【0116】
[0121]モバイルデバイス1100のメモリ1160はまた、本明細書で説明されるように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備え得る、ならびに/または他の実施形態によって提供される方法の実装および/もしくはシステムの構成を行うように設計され得る、オペレーティングシステム、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つもしくは複数のアプリケーションプログラムなど他のコードを含む、(図11に示されていない)ソフトウェア要素を備えることができる。単に例として、上記で論じられた方法に関して説明された1つまたは複数の手順は、モバイルデバイス1100(および/または、モバイルデバイス1100内の処理ユニット1110もしくはDSP1120)によって実行可能な、メモリ1160中のコードおよび/または命令として実装され得る。一態様では、この場合、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実施するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成することおよび/または適応させることに使用されることが可能である。
【0117】
[0122]図12は、本明細書における実施形態で説明された1つまたは複数のネットワーク構成要素(たとえば、図1図4図8および図9のロケーションサーバ160、ならびに/または図2のLMF)の機能を提供するために全体的または部分的に使用され得るコンピュータシステム1200の実施形態のブロック図である。図12は、様々な構成要素の一般化された例証を提供するようにのみ意図され、これらの構成要素のいずれかまたはすべてが適宜利用されてよいことに留意されたい。図12は、したがって、個々のシステム要素が、比較的分離されたまたはより比較的統合された方式でどのように実装され得るかを広く示している。加えて、図12によって示されている構成要素は、単一のデバイスに局所化され、および/または異なる地理的ロケーションに配設され得る様々なネットワーク化されたデバイスの間で分散され得ることが留意され得る。
【0118】
[0123]バス1205を介して電気的に結合され得る(または適宜に、他の方法で通信中であり得る)ハードウェア要素を備えるコンピュータシステム1200が示されている。ハードウェア要素は、本明細書で説明される方法のうちの1つまたは複数を実施するように構成され得る、限定はしないが、1つまたは複数の汎用プロセッサ、1つまたは複数の専用プロセッサ(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなど)、ならびに/あるいは他の処理構造を備え得る、処理ユニット1210を含み得る。コンピュータシステム1200はまた、限定はしないが、マウス、キーボード、カメラ、マイクロフォンなどを備え得る、1つまたは複数の入力デバイス1215と、限定はしないが、ディスプレイデバイス、プリンタなどを備え得る、1つまたは複数の出力デバイス1220とを備え得る。
【0119】
[0124]コンピュータシステム1200は、限定はしないが、ローカルおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージを備えることができ、ならびに/あるいは限定はしないが、プログラム可能、フラッシュ更新可能などであり得る、ディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、RAMおよび/またはROMなど、ソリッドステート記憶デバイスを備え得る、1つまたは複数の非一時的記憶デバイス1225をさらに含み(および/またはそれらと通信中であり)得る。そのような記憶デバイスは、限定はしないが、様々なファイルシステム、データベース構造などを含む、任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。そのようなデータストアは、本明細書で説明されるように、ハブを介して1つまたは複数のデバイスに送られるべきメッセージおよび/または他の情報を記憶および管理するために使用されるデータベースおよび/または他のデータ構造を含み得る。
【0120】
[0125]コンピュータシステム1200はまた、ワイヤレス通信インターフェース1233によって管理および制御されるワイヤレス通信技術、ならびにワイヤード技術(イーサネット(登録商標)、同軸通信、ユニバーサルシリアルバス(USB)など)を備え得る、通信サブシステム1230を含み得る。ワイヤレス通信インターフェース1233は、ワイヤレスアンテナ1250を介してワイヤレス信号1255(たとえば、5G NRまたはLTEによる信号)を備え得る。したがって、通信サブシステム1230は、コンピュータシステム1200が、本明細書で説明される通信ネットワークのいずれかまたはすべての上で、UE/モバイルデバイス、基地局および/または他のワイヤレスネットワークノード、ならびに/あるいは本明細書で説明される任意の他の電子デバイスを含むそれぞれのネットワーク上の任意のデバイスに通信することを可能にし得る、モデム、ネットワークカード(ワイヤレスもしくはワイヤード)、赤外線通信デバイス、ワイヤレス通信デバイス、および/またはチップセットなどを備え得る。したがって、通信サブシステム1230は、本明細書の実施形態で説明されるようにデータを受信および送信するために使用され得る。
【0121】
[0126]多くの実施形態では、コンピュータシステム1200は、上記で説明されたように、RAMまたはROMデバイスを備え得る、作業メモリ1235をさらに備える。作業メモリ1235内に配置されるものとして示されているソフトウェア要素は、本明細書で説明されるように、様々な実施形態によって提供されるコンピュータプログラムを備え得、ならびに/あるいは他の実施形態によって提供される方法を実装しおよび/またはシステムを構成するように設計され得る、オペレーティングシステム1240、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、ならびに/あるいは1つまたは複数のアプリケーション1245などの他のコードを備え得る。単に例として、上記で論じられた方法に関して説明された1つまたは複数の手順は、コンピュータ(および/またはコンピュータ内の処理ユニット)によって実行可能なコードおよび/または命令として実装され得、一態様では、その場合、そのようなコードおよび/または命令は、説明される方法に従って1つまたは複数の動作を実施するように汎用コンピュータ(または他のデバイス)を構成しおよび/または適応させるために使用され得る。
【0122】
[0127]これらの命令および/またはコードのセットは、上記で説明された記憶デバイス1225など、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に記憶され得る。いくつかの場合には、記憶媒体は、コンピュータシステム1200などのコンピュータシステム内に組み込まれ得る。他の実施形態では、記憶媒体は、コンピュータシステムとは別個であり得(たとえば、光ディスクなどのリムーバブル媒体)、ならびに/あるいは、記憶媒体が、その上に記憶された命令/コードで汎用コンピュータをプログラムし、構成し、および/または適応させるために使用され得るように、インストールパッケージで提供され得る。これらの命令は、コンピュータシステム1200によって実行可能である実行可能コードの形態をとり得、ならびに/あるいは、(たとえば、様々な一般に利用可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンピュータシステム1200上でコンパイルおよび/またはインストールしたときに実行可能コードの形態をとる、ソースコードおよび/またはインストール可能コードの形態をとり得る。
【0123】
[0128]実質的な変形形態は、特定の要件に従って行われ得ることが、当業者には明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用されてもよく、ならびに/あるいはハードウェア、(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、または両方において特定の要素が実装されてよい。さらに、ネットワーク入出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が採用されてよい。
【0124】
[0129]添付の図に関して、メモリを含むことができる構成要素は、非一時的機械可読媒体を含むことができる。本明細書で使用される「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の様式で動作させるデータを提供することに関与する任意の記憶媒体を指す。上記で提供された実施形態では、様々な機械可読媒体は、命令/コードを実行のために処理ユニットおよび/または他のデバイスに提供することに関与し得る。追加または代替として、機械可読媒体は、そのような命令/コードを記憶および/または搬送するために使用され得る。多くの実装形態で、コンピュータ可読媒体は、物理的および/または有形記憶媒体である。そのような媒体は、限定はされないが、不揮発性媒体および揮発性媒体を含む多くの形態をとり得る。コンピュータ可読媒体の一般的な形態は、たとえば、磁気および/もしくは光媒体、穴のパターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、フラッシュEPROM、他の任意のメモリチップもしくはカートリッジ、または、コンピュータが命令および/もしくはコードを読み取ることのできる他の任意の媒体を含む。
【0125】
[0130]本明細書で論じられる方法、システム、およびデバイスは、例である。様々な実施形態は、様々な手順または構成要素を適宜に省略、置換、または追加してよい。たとえば、いくつかの実施形態に関して説明された特徴は、様々な他の実施形態において組み合わされてよい。実施形態の様々な態様および要素は、同様に組み合わされてよい。本明細書で提供される図の様々な構成要素は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて具備されてよい。また、技術は発展するので、要素の多くは、本開示の範囲をそれらの特定の例に限定しない例である。
【0126】
[0131]主に一般的な使用法という理由で、そのような信号をビット、情報、値、要素、シンボル、文字、変数、項、番号、数字などと呼ぶことが時々好都合であることがわかっている。しかしながら、これらまたは同様の用語のすべては、適切な物理量に関連付けられるべきであり、好都合なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の議論から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理」、「計算」、「算出」、「決定」、「確認」、「識別」、「関連付け」、「測定」、「実施」などの用語を利用した議論は、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの特定の装置の行為またはプロセスを指すことを諒解されたい。本明細書の文脈では、したがって、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内で物理的電子的、電気的、または磁気的な量として一般的に表される信号を操作または変換することが可能である。
【0127】
[0132]本明細書では使用される「および」および「または」という用語は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存することも予想される様々な意味を含み得る。一般的に、「または」は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、包含的意味でここでは使用されるA、B、およびC、ならびに、排他的意味でここでは使用されるA、B、またはCを意味することが意図されている。加えて、本明細書で使用される「1つまたは複数」という用語は、任意の特徴、構造、または特性を単数形で記述するために使用され得るか、あるいは特徴、構造、または特性の何らかの組合せを記述するために使用され得る。しかしながら、これは例示的な例にすぎず、特許請求される主題はこの例に限定されないことに留意されたい。さらに、「のうちの少なくとも1つ」という用語は、A、B、またはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、A、AB、AA、AAB、AABBCCCなど、A、B、および/またはCの任意の組合せを意味するように解釈され得る。
【0128】
[0133]いくつかの実施形態について説明したが、本開示の精神から逸脱することなく様々な変更形態、代替構成、および均等物が使用されてよい。たとえば、上記の要素は、より大きいシステムの構成要素にすぎないことがあり、ここにおいて、他のルールは、様々な実施形態の適用例よりも優先するかまたは他の方法でそれを変更し得る。また、いくつかのステップは、上記の要素が考慮される前に、その間に、またはその後に行われ得る。したがって、上記の説明は本開示の範囲を限定しない。
【0129】
[0134]この説明に鑑みて、実施形態は、特徴の種々の組合せを含み得る。実装例が、次の番号付けされた条項において説明される。
【0130】
条項1:差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にする方法であって、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得することと、ここにおいて、第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスによって送信される;差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定することと;第1のモバイルデバイスの位置を提供することとを備える方法。
【0131】
条項2:第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示す基準信号時間差(RSTD)測定値を取得することをさらに備え、第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、時間差がしきい値未満であると決定することに基づく、条項1の方法。
【0132】
条項3:第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、第2のワイヤレスネットワークノードと第1のモバイルデバイスとの間の第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または第1のモバイルデバイスから取得された第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいはこれらの任意の組合せに基づいて、第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決することを備える、条項1または2の方法。
【0133】
条項4:第2のモバイルデバイスによって実施される、条項1~3のいずれかの方法。
【0134】
条項5:第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、第1のモバイルデバイスの位置を第2のモバイルデバイスから第1のモバイルデバイスに送ることを備える、条項4の方法。
【0135】
条項6:第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、第1のモバイルデバイスの位置を、第2のモバイルデバイスによって実行されるアプリケーションに提供することを備える、条項4または5の方法。
【0136】
条項7:差分AoAを取得する前に、第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを取得することと、動きデータを示す情報をロケーションサーバに送ることとをさらに備える、条項4~6のいずれかの方法。
【0137】
条項8:差分AoAを決定するための第2のモバイルデバイスの能力を示す情報を第2のモバイルデバイスからロケーションサーバに送ることをさらに備える、条項4~7のいずれかの方法。
【0138】
条項9:方法がロケーションサーバによって実施され、差分AoAを取得することが、差分AoAを第2のモバイルデバイスから受信することを備える、条項1~3のいずれかの方法。
【0139】
条項10:第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを受信することと、動きデータに少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス基準信号と第2のワイヤレス基準信号とについての時間領域近接性を決定することと、時間領域近接性に少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス基準信号を送るように第1のワイヤレスネットワークノードを構成するか、第2のワイヤレス基準信号を送るように第1のモバイルデバイスを構成するか、または両方を行うこととをさらに備える、条項9の方法。
【0140】
条項11:第1のモバイルデバイスの位置の要求をロケーションサーバにおいて要求元エンティティから受信することをさらに備え、第1のモバイルデバイスの位置を提供することが、第1のモバイルデバイスの位置をロケーションサーバから要求元エンティティに送ることを備える、条項9または10の方法。
【0141】
条項12:第1のワイヤレス基準信号が、測位基準信号(PRS)、同期信号ブロック(SSB)、トラッキング基準信号(TRS)、チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、もしくは復調基準信号(DMRS)、またはこれらの任意の組合せを備える、条項1~11のいずれかの方法。
【0142】
条項13:第2のワイヤレス基準信号が、サイドリンクPRS(SL-PRS)、DMRS、もしくはCSIRS、またはこれらの任意の組合せを備える、条項1~12のいずれかの方法。
【0143】
条項14:第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレス周波数帯域上にあり、第2のワイヤレス基準信号が第2の周波数帯域上にある、条項1~13のいずれかの方法。
【0144】
条項15:第1の時間差を決定することと、ここにおいて、第1の時間差が、ネットワークエンティティによって送信された第3のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスに到着する時間と、第1のモバイルデバイスが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の時間差を備える;第2の時間差を決定することと、ここにおいて、第2の時間差が、送受信ポイントによって送信された第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間との間の時間差を備える;をさらに備え、第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、第1の時間差および第2の時間差にさらに基づく、条項1~14のいずれかの方法。
【0145】
条項16:第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とが、同じ信号を備える、条項1~15のいずれかの方法。
【0146】
条項17:第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とが、異なる信号を備え、第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、第1のワイヤレス基準信号の送信と第3のワイヤレス基準信号の送信との間の時間差にさらに基づく、条項1~15のいずれかの方法。
【0147】
条項18:差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするデバイスであって、トランシーバと、メモリと、トランシーバとメモリとに通信可能に結合された1つまたは複数の処理ユニットとを備え、1つまたは複数の処理ユニットが、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを、トランシーバを介して取得することと、ここにおいて、第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスによって送信される;差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定することと;第1のモバイルデバイスの位置を提供することとを行うように構成された、デバイス。
【0148】
条項19:1つまたは複数の処理ユニットが、第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示す基準信号時間差(RSTD)測定値を取得するようにさらに構成され、1つまたは複数の処理ユニットが、時間差がしきい値未満であると決定することに基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するように構成された、条項18のデバイス。
【0149】
条項20:第1のモバイルデバイスの位置を決定するために、1つまたは複数の処理ユニットが、第2のワイヤレスネットワークノードと第1のモバイルデバイスとの間の第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または第1のモバイルデバイスから取得された第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいはこれらの任意の組合せに基づいて、第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決するように構成された、条項18または19のデバイス。
【0150】
条項21:第2のモバイルデバイスを備える、条項18~20のいずれかのデバイス。
【0151】
条項22:第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介して第1のモバイルデバイスの位置を第2のモバイルデバイスから第1のモバイルデバイスに送るように構成された、条項21のデバイス。
【0152】
条項23:第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、1つまたは複数の処理ユニットが、第1のモバイルデバイスの位置を、第2のモバイルデバイスによって実行されるアプリケーションに提供するように構成された、条項21または22のデバイス。
【0153】
条項24:1つまたは複数の処理ユニットが、差分AoAを取得する前に、第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを取得することと、動きデータを示す情報を、トランシーバを介してロケーションサーバに送ることとを行うようにさらに構成された、条項21~23のいずれかのデバイス。
【0154】
条項25:1つまたは複数の処理ユニットが、差分AoAを決定するための第2のモバイルデバイスの能力を示す情報を、トランシーバを介してロケーションサーバに送るようにさらに構成された、条項21~24のいずれかのデバイス。
【0155】
条項26:デバイスがロケーションサーバを備え、差分AoAを取得するために、1つまたは複数の処理ユニットが、差分AoAを第2のモバイルデバイスから受信するように構成された、条項18~20のいずれかのデバイス。
【0156】
条項27:1つまたは複数の処理ユニットが、第2のモバイルデバイスの動きに関する動きデータを受信することと、動きデータに少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス基準信号と第2のワイヤレス基準信号とについての時間領域近接性を決定することと、時間領域近接性に少なくとも部分的に基づいて、第1のワイヤレス基準信号を送るように第1のワイヤレスネットワークノードを構成するか、第2のワイヤレス基準信号を送るように第1のモバイルデバイスを構成するか、または両方を行うことと、を行うようにさらに構成された、条項26のデバイス。
【0157】
条項28:1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介して第1のモバイルデバイスの位置の要求を要求元エンティティから受信するようにさらに構成され、第1のモバイルデバイスの位置を提供するために、1つまたは複数の処理ユニットが、トランシーバを介して第1のモバイルデバイスの位置を要求元エンティティに送るように構成された、条項26または27のデバイス。
【0158】
条項29:第1のワイヤレス基準信号が、測位基準信号(PRS)、同期信号ブロック(SSB)、トラッキング基準信号(TRS)、チャネル状態情報基準信号(CSIRS)、もしくは復調基準信号(DMRS)、またはこれらの任意の組合せを備える、条項18~28のいずれかのデバイス。
【0159】
条項30:第2のワイヤレス基準信号が、サイドリンクPRS(SL-PRS)、DMRS、もしくはCSIRS、またはこれらの任意の組合せ
を備える、条項18~29のいずれかのデバイス。
【0160】
条項31:第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレス周波数帯域上にあり、第2のワイヤレス基準信号が第2の周波数帯域上にある、条項18~30のいずれかのデバイス。
【0161】
条項32:1つまたは複数の処理ユニットが、第1の時間差を決定することと、ここにおいて、第1の時間差が、ネットワークエンティティによって送信された第3のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスに到着する時間と、第1のモバイルデバイスが第2のワイヤレス基準信号を送信する時間との間の時間差を備える;第2の時間差を決定することと、ここにおいて、第2の時間差が、送受信ポイントによって送信された第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスに到着する時間との間の時間差を備える;を行うようにさらに構成され、第1のモバイルデバイスの位置を決定することが、第1の時間差および第2の時間差にさらに基づく、条項18~31のいずれかのデバイス。
【0162】
条項33:第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とが、同じ信号を備える、条項18~32のいずれかのデバイス。
【0163】
条項34:第1のワイヤレス基準信号と第3のワイヤレス基準信号とが、異なる信号を備え、1つまたは複数の処理ユニットが、第1のワイヤレス基準信号の送信と第3のワイヤレス基準信号の送信との間の時間差にさらに基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するようにさらに構成された、条項18~32のいずれかのデバイス。
【0164】
条項35:差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするデバイスであって、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するための手段と、ここにおいて、第1のワイヤレス基準信号が第1のワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスによって送信される;差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するための手段と;第1のモバイルデバイスの位置を提供するための手段とを備えるデバイス。
【0165】
条項36:第1のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間と、第2のワイヤレス基準信号が第2のモバイルデバイスにおいて受信される時間との間の時間差を示す基準信号時間差(RSTD)測定値を取得するための手段をさらに備え、第1のモバイルデバイスの位置を決定するための手段が、時間差がしきい値未満であると決定することに基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するように構成された、条項35のデバイス。
【0166】
条項37:第1のモバイルデバイスの位置を決定するための手段が、第2のワイヤレスネットワークノードと第1のモバイルデバイスとの間の第2のモバイルデバイスにおける角度を示す第2の差分AoA、第1のモバイルデバイスについての履歴ロケーション情報もしくはトラッキング情報、または第1のモバイルデバイスから取得された第1のモバイルデバイスについてのロケーション情報、あるいはこれらの任意の組合せに基づいて、第1のモバイルデバイスの位置の曖昧さを解決するための手段を備える、条項35または36のデバイス。
【0167】
条項38:第2のモバイルデバイスを備える、条項35~37のいずれかのデバイス。
【0168】
条項39:デバイスがロケーションサーバを備え、差分AoAを取得するための手段が、差分AoAを第2のモバイルデバイスから受信するための手段を備える、条項38のデバイス。
【0169】
条項40:差分到来角(AoA)を使用して第1のモバイルデバイスの低電力測位を可能にするための命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令が、第2のモバイルデバイスにおける第1のワイヤレス基準信号の第1のAoAと、第2のモバイルデバイスにおける第2のワイヤレス基準信号の第2のAoAとの間の差分AoAを取得するためのコードと、ここにおいて、第1のワイヤレス基準信号がワイヤレスネットワークノードによって送信され、第2のワイヤレス基準信号が第1のモバイルデバイスによって送信される;差分AoAに少なくとも部分的に基づいて第1のモバイルデバイスの位置を決定するためのコードと;第1のモバイルデバイスの位置を提供するためのコードとを備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】