(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-01
(54)【発明の名称】地面より低い電気ロードトラックのハウジング、地面より低い電気ロードトラック、及び道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法
(51)【国際特許分類】
B60M 7/00 20060101AFI20240222BHJP
E01C 1/00 20060101ALI20240222BHJP
B60M 1/34 20060101ALI20240222BHJP
【FI】
B60M7/00 U
E01C1/00 Z
B60M1/34
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552551
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 EP2022054411
(87)【国際公開番号】W WO2022184507
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521543163
【氏名又は名称】エロンロード、アクチボラグ
【氏名又は名称原語表記】ELONROAD AB
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス、セレンセン
(72)【発明者】
【氏名】ダン、ゼスラエウス
【テーマコード(参考)】
2D051
【Fターム(参考)】
2D051AH01
2D051BB03
2D051BB09
(57)【要約】
車両(20)に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラック(10)のハウジング(100)が提案される。前記ハウジング(100)は、長手方向(L)に伸びる下プレート(102)、前記下プレート(102)から突出する対向する横壁(104)、及び、ロードウェイ(40)の溝(42)内に前記ハウジング(100)を固定するために用いられる固定質量体(30)に前記ハウジング(100)のアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成して、前記長手方向(L)に伸びる、対向する横方向フランジ(106)を備える。さらに、そのようなハウジング(100)を備える地面より低い電気ロードトラック(10)、及び、道路に沿って地面より低い電気ロードトラック(10)を配置する方法も提案される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(20)に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラック(10)のハウジング(100)であって、
長手方向(L)に伸びる下プレート(102)、
前記下プレート(102)から突出し、前記長手方向(L)に伸びる、対向する横壁(104)、及び
ロードウェイ(40)の溝(42)内に前記ハウジング(100)を固定するために用いられる固定質量体(30)に前記ハウジング(100)のアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成して、前記長手方向(L)に伸びる、対向する横方向フランジ(106)
を備える、ハウジング(100)。
【請求項2】
前記対向する横壁(104)は、前記各横壁(104)の上部(108)が前記各横壁(104)の下部(110)に対して横方向において外側に変位するように、前記長手方向(L)に伸びる横方向の段(112)をそれぞれ備える、請求項1に記載のハウジング(100)。
【請求項3】
車両(20)に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラック(10)であって、
前記地面より低い電気ロードトラック(10)に沿って伸び、ロードウェイ(40)に形成される溝(42)内に配置されるように構成される、請求項1又は2に記載のハウジング(100)、
前記ハウジング(100)に沿って伸びるコンタクトライン構造(200)であって、前記車両(20)の電力コレクタ(22)が前記コンタクトライン構造(200)を介して前記地面より低い電気ロードトラック(10)から電力を導電的に引き出すように構成され、前記コンタクトライン構造(200)は前記ハウジング(100)内に配置される、コンタクトライン構造(200)、及び
前記ハウジング(100)と前記コンタクトライン構造(200)との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、前記コンタクトライン構造(200)を前記ハウジング(100)にクランプするように構成される、複数のクランプ(50)
を備える、地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項4】
前記地面より低い電気ロードトラック(10)の前記長手方向(L)に沿って次々に配置される複数のハウジング(100)を備え、
前記複数のハウジング(100)の前記下プレート(102)の下に配置される排水管(60)をさらに備え、
前記排水管(60)が、前記複数のハウジング(100)間のジョイント(12)に配置される入口(62)を備える、請求項3に記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項5】
前記ハウジング(100)が前記溝(42)内に固定的に配置されるように、前記ロードウェイ(40)に形成された前記ハウジング(100)と前記溝(42)との間の空間を埋める固定質量体(30)をさらに備える、請求項3又は4に記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項6】
前記固定質量体(30)が、
前記ハウジング(100)の前記下プレート(102)と前記溝(42)の底部(46)との間の空間(44a)を埋め、前記ハウジング(100)の前記対向する横方向フランジ(106)を囲む下部(32)、及び
前記ハウジング(100)の前記各対向する横壁(104)と前記溝(42)の各横壁(48)との間の空間(44b)を埋める上部(34)
を備え、
前記上部(34)が前記下部(32)の上に配置される、請求項5に記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項7】
前記上部(34)における前記固定質量体(30)の組成が、前記下部(32)における前記固定質量体(30)の組成と異なる、請求項6に記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項8】
前記上部(34)における前記固定質量体(30)の前記組成が、前記下部(32)における前記固定質量体(30)の前記組成より柔軟である、請求項7に記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項9】
前記ハウジング(100)と前記コンタクトライン構造(200)との間に配置される電気絶縁層(70)をさらに備える、請求項3-8のいずれか1つに記載の地面より低い電気ロードトラック(10)。
【請求項10】
道路に沿って地面より低い電気ロードトラック(10)を配置する方法(1000)であって、
前記道路のロードウェイ(40)に形成される溝(42)内に前記地面より低い電気ロードトラック(10)のハウジング(100)を配置すること(1002)であって、前記ハウジング(100)の下プレート(102)と前記溝(42)の底部(46)との間、及び前記ハウジング(100)の対向する横壁(104)と前記溝(42)の各横壁(48)との間に空間(44)が形成されるように、配置すること(1002)、及び
前記空間(44)を固定質量体(30)で埋めること(1004)、
を含む、方法(1000)。
【請求項11】
前記空間(44)を固定質量体(30)で埋めること(1004)が、
前記ハウジング(100)の前記下プレート(102)と前記溝(42)の前記底部(46)との間の空間(44a)を埋め、長手方向(L)に伸びて前記ハウジング(100)とのアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成する、対向する横方向フランジ(104)を囲む下部(32)を、第1組成の固定質量体(30)で埋めること(1004a)、及び
前記ハウジング(100)の前記各対向する横壁(104)と前記溝(42)の各横壁(48)との間の空間(44b)を埋める上部(34)を、第2組成の固定質量体(30)で埋めること(1004a)
を含み、
前記上部(34)が前記下部(32)の上に配置され、
前記上部(34)における前記固定質量体(30)の前記第2組成が、前記下部(32)における前記固定質量体(30)の第1組成と異なる、
請求項10に記載の方法(1000)。
【請求項12】
前記上部(34)における前記固定質量体(30)の前記第2組成が、前記下部(32)における前記固定質量体(30)の前記第1組成より柔軟である、請求項11に記載の方法(1000)。
【請求項13】
前記ハウジング(100)内の前記地面より低い電気ロードトラック(10)にコンタクトライン構造(200)を配置することであって、車両(20)の電力コレクタ(22)が、前記コンタクトライン構造(200)を介して前記地面より低い電気ロードトラック(10)から電力を導電的に引き出すように構成される、配置すること、及び
前記ハウジング(100)と前記コンタクトライン構造(200)との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、複数のクランプ(50)を使って前記コンタクトライン構造(200)を前記ハウジング(100)にクランプすること
をさらに含む、請求項10-12のいずれか1つに記載の方法(1000)。
【請求項14】
前記ハウジング(100)と前記コンタクトライン構造(200)との間に電気絶縁層(70)を配置することをさらに含む、請求項13に記載の方法(1000)。
【請求項15】
前記地面より低い電気ロードトラック(10)の長手方向(L)に沿って複数のハウジング(100)を次々に配置すること、及び
前記複数のハウジング(100)の前記下プレート(102)の下に排水管(60)を配置することであって、前記排水管(60)が前記複数のハウジング(100)間のジョイント(12)に配置される入口(62)を備える、配置すること
をさらに含む、請求項10-14のいずれか1つに記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ロードトラックによる車両への電力供給に関し、より詳しくは、地面より低い電気ロードトラックのハウジング、地面より低い電気ロードトラック、及び道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
輸送における化石燃料への依存を減らすために、従来の内燃機関が電気モーターに代替され、又は電気モーターと組み合わせられながら、電気自動車はますます一般的になってきている。しかし、内燃機関駆動車両に現在提供されるレベルのサービスに到達するために必要なインフラストラクチャを提供するための継続的な努力が続けられている。
【0003】
例えば、ガソリンやディーゼルで駆動される車両の給油には数分しかかからないが、対応する電気自動車のバッテリの再充電には、バッテリと充電所の容量に応じて40分、または50分もかかる場合がある。充電所も、通常のガソリンスタンドに比べてまだ普及されていない。
【0004】
しかしながら、充電のために電気自動車を停止する必要を避けるために、さまざまな種類の駆動中(on-the-go)の充電方法が開発されている。走行中の車両に電力を供給すると、走行距離が向上するだけでなく、バッテリ容量を削減できるため、車両の重量も軽減できるという利点もある。
【0005】
1つの方法は、車両が電力を収集できる架空導体を道路に沿って設けることである。この方法は通常、単一種類の車両、最も一般的には大型貨物車両やバスにのみ適している。
【0006】
他の方法は、道路の表面に取り付けられ、車両が伝導的に又は誘導的に電力を収集できる電気ロードトラックである。電気ロードトラックは、架空送電線と比較して多くの利点があり、事実上どのような車両にも使用できるため、より多用途である。しかし、これは車両による磨耗や道路の汚れにさらされ、また歩行者の届く範囲にあって様々な安全上の懸念を引き起こすため技術的に困難である。
【発明の概要】
【0007】
上記のことを考慮して、本発明の目的は、従来技術の方法に伴ういくつかの問題を改善する、地面より低い電気ロードトラックのハウジング、地面より低い電気ロードトラック、及び道路の溝内に地面より低い電気ロードトラックを配置する方法を提供することである。
【0008】
上記の目的のうち少なくとも1つ、及び以下の説明から明らかになる他の目的を達成するために、請求項1に定義された特徴を有するハウジングが本明細書の教示に従って提供される。この装置の好ましい実施形態は、従属請求項から明らかになるであろう。
【0009】
より詳しくは、第1の態様において、地面より低い電気ロードトラックのハウジングが提供され、地面より低い電気ロードトラックは車両に電力を導電的に供給するように構成される。ハウジングは、長手方向に伸びる下プレート、下プレートから突出し、長手方向に伸びる、対向する横壁、及びロードウェイの溝内にハウジングを固定するために用いられる固定質量体にハウジングのアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成して、長手方向に伸びる、対向する横方向フランジを備える。ハウジングは、横方向フランジを提供することによって、強い基礎、及び地面より低い電気ロードトラックのロードウェイへのアンカーリングを提供する。
【0010】
対向する横壁は、各横壁の上部が各横壁の下部に対して横方向において外側に変位するように、長手方向に伸びる横方向の段をそれぞれ備えてよい。コンタクトライン構造のためのサポートを提供する横方向の段は、ハウジング内に配置されるように構成され、対向する横壁における横方向の段によって形成される空間に配置され得る、対応する横方向のフランジと共に提供されてよい。さらに、横方向のステップは、対向する横方向のフランジと横方向の段との間に、固定質量体によって埋められ得る中空空間を提供し、それにより溝内にハウジングを固定する追加の力を提供する。
【0011】
第2の態様において、車両に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラックが提供される。地面より低い電気ロードトラックは、地面より低い電気ロードトラックに沿って伸び、ロードウェイに形成される溝内に配置されるように構成される、第1の態様に係るハウジング、ハウジングに沿って伸びるコンタクトライン構造であって、車両の電力コレクタがコンタクトライン構造を介して地面より低い電気ロードトラックから電力を導電的に引き出すように構成され、コンタクトライン構造はハウジング内に配置される、コンタクトライン構造、及び、ハウジングとコンタクトライン構造との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、コンタクトライン構造をハウジングにクランプするように構成される、複数のクランプを備える。地面より低い電気ロードトラックは、ロードウェイ上面と面一に配置され、例えば除雪車や他の車両にいかなる障害物も作らない電気ロードトラックを提供する。ロードウェイの溝内に固定されるハウジング、及びそれにクランプされる、電力伝送のためのエレクトロニクスを備える別のコンタクトライン構造を提供することは、地面より低い電気ロードトラックのメンテナンスとアセンブリを容易にする。例えば、壊れたコンタクトライン構造は、クランプを外すことで簡単に放されて、ハウジングから取り上げ、それから新たな又は修理されたコンタクトライン構造を受容することで、迅速な修理とダウンタイムの減少を可能とする。さらに、コンタクトライン構造とハウジングとの間の摩擦ジョイントは、長手方向におけるある程度の相対運動を許容し、これはその2つの部品が、例えば温度に関連する伸長によって異なる程度の影響を受ける可能性があるため有利である。さらに、各ハウジングは1つを超えるコンタクトライン構造を備えてもよい。
【0012】
複数のハウジングが、地面より低い電気ロードトラックの長手方向に沿って、次々に配置されてよい。地面より低い電気ロードトラックは、複数のハウジングの下プレートの下に配置される排水管をさらに備えてよく、排水管は複数のハウジング間のジョイントに配置される入口を備える。したがって、地面より低い電気ロードトラックに入る水はジョイントで収集されることができ、そこで排水管によって望ましい排水口に排水され得る。
【0013】
地面より低い電気ロードトラックは、ハウジングが溝内に固定的に配置されるように、ロードウェイに形成されるハウジングと溝との間の空間を埋める、固定質量体をさらに備えてよい。
【0014】
固定質量体は、ハウジングの下プレートと溝の底部との間の空間を埋め、ハウジングの対向する横方向フランジを囲む下部、及び、ハウジングの各対向する横壁と溝の各横壁との間の空間を埋める上部を備えてよく、上部は下部の上に配置される。
【0015】
上部における固定質量体の組成は、下部における固定質量体の組成と異なってよい。これは、固定質量体が上部と下部がさらされる異なる環境に適応することを可能とする。上部の異なる組成は、例えば、極端な高温/低温が予想される環境で選択されてよい。
【0016】
上部における固定質量体の組成は、下部における固定質量体の組成より柔軟であってよい。上部における固定質量体のより柔軟な組成を持つことは、溝又は固定質量体とハウジングとの間の空間に入る水を避けるための、向上した密閉機能を提供する。さらに、固定質量体の柔軟な上部は、地面より低い電気ロードトラックが、地面より低い電気ロードトラックの上方又は電気ロードトラック上を移動する車両から作られる摩耗を耐えれるようにする。
【0017】
地面より低い電気ロードトラックは、ハウジングとコンタクトライン構造との間に配置される電気絶縁層をさらに備えてよい。電気絶縁層は、コンタクトライン構造からハウジングに電流が発生するリスクを減らす。
【0018】
第3の態様によれば、道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法が提供される。方法は、道路のロードウェイに形成される溝内に地面より低い電気ロードトラックのハウジングを配置することであって、ハウジングの下プレートと溝の底部との間、及びハウジングの対向する横壁と溝の各横壁との間に空間が形成されるように、配置すること、及び、空間を固定質量体で埋めることを含む。
【0019】
空間を固定質量体で埋めることは、ハウジングの下プレートと溝の底部との間の空間を埋め、長手方向に伸びてハウジングとのアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成する、横方向フランジを囲む下部を、第1組成の固定質量体で埋めること、及びハウジングの各対向する横壁と溝の各横壁との間の空間を埋める上部を、第2組成の固定質量体で埋めることを含んでよく、上部は下部の上に配置され、上部における固定質量体の第2組成は、下部における固定質量体の第1組成と異なる。固定質量体の下部は、それが対向する横方向フランジの上を囲んで伸びて溝内にハウジングを強く固定する一方、固定質量体の上部は、地面より低い電気ロードトラックが配置される現環境に適する特性を持つ組成で提供され、例えば、溝内に水がしみ込むリスクを減少させる。
【0020】
方法は、ハウジング内の地面より低い電気ロードトラックにコンタクトライン構造を配置することであって、車両の電力コレクタが、コンタクトライン構造を介して地面より低い電気ロードトラックから電力を導電的に引き出すように構成される、配置すること、及び、ハウジングとコンタクトライン構造との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、複数のクランプを使ってコンタクトライン構造をハウジングにクランプすることをさらに含んでよい。
【0021】
方法は、ハウジングとコンタクトライン構造との間に電気絶縁層を配置することをさらに含んでよい。
【0022】
方法は、地面より低い電気ロードトラックの長手方向に沿って複数のハウジングを次々に配置すること、及び、複数のハウジングの下プレートの下に排水管を配置することをさらに含んでよく、排水管は複数のハウジング間のジョイントに配置される入口を備える。
【0023】
一般に、特許請求の範囲で使用されるすべての用語は、本明細書で明示的に定義されていない限り、技術分野における通常の意味に従って解釈されるべきである。「a/an/the[要素、デバイス、コンポーネント、手段、ステップなど]」へのすべての言及は、明記されていない限り、要素、デバイス、コンポーネント、手段、ステップなどの少なくとも1つの例を指すものとして公然と解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、明記されていない限り、開示された順序どおりに実行される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の上記及び追加の目的、特徴、そして利点は、同じ要素に対して同じ符号が使われる添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を通じてよりよく理解されるであろう。
【
図1】
図1は、地面より低い電気ロードトラックの側面図を示す。
【
図2】
図2は、地面より低い電気ロードトラックのハウジングの断面図を示す。
【
図3】
図3は、地面より低い電気ロードトラックのハウジングの斜視図を示す。
【
図4】
図4は、地面より低い電気ロードトラックのクランプの斜視図を示す。
【
図5】
図5は、地面より低い電気ロードトラックのコンタクトライン構造の斜視図を示す。
【
図6】
図6は、地面より低い電気ロードトラックの断面図を示す。
【
図7】
図7は、地面より低い電気ロードトラックの断面図を示す。
【
図8】
図8は、地面より低い電気ロードトラックの断面図を示す。
【
図9】
図9は、地面より低い電気ロードトラックの断面図を示す。
【
図10a】
図10aは、道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法を示す。
【
図10b】
図10bは、道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法を示す。
【
図10c】
図10cは、道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法を示す。
【
図10d】
図10dは、道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法を示す。
【発明の詳細な説明】
【0025】
以下、本発明の現に好ましい実施形態が示されている添付図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。しかしながら、本発明は多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は完全性を目的として提供されており、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものである。
【0026】
図1は、車両20に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラック10を示す。車両20は車として図示されているが、本教示はトラックやバスなど、他の車両用の電気ロードトラック10にも適用され得る。地面より低い電気ロードトラック10は、それが取り付けられたロードウェイ40の周囲表面と実質的に同じ高さであるように配置されるように構成される電気ロードトラック10として考慮されるべきである。
【0027】
車両20は、1つ又は複数の電力コレクタ22と共に提供されてよく、3つが図示されているが他の数の電力コレクタ22も可能である。電力コレクタ22は、地面より低い電気ロードトラック10に接触して、より詳しくはそのコンタクトライン構造200(
図5に示す)と接触して配置されるように構成されている。電力コレクタ22は、車両20の下面24に配置されてもよい。
【0028】
地面より低い電気ロードトラック10は、
図2に断面図で示されるハウジング100を備える。ハウジング100は、コンタクトライン構造200が、例えばそのメンテナンスや交換のためにハウジング100から容易に外すことができるように、コンタクトライン構造200を受容するように構成される。1つを超えるコンタクトライン構造200が各ハウジング100に配置されてもよい。
【0029】
ハウジング100は、アルミニウムやステンレス鋼などの耐食性の金属又は金属合金から作られてよい。高分子材料や複合材料など、他の材料も考慮される。ハウジング100は、好ましくは、例えば押出製造プロセスで一体的に形成される。ハウジング100は、ロードウェイ40に形成される溝42(
図6-8に示す)内に配置されるように構成される。ハウジング100は、長手方向Lに伸びる下プレート102を備え、長手方向Lはハウジング100とロードウェイ40の長さに沿って伸びる。
【0030】
ハウジング100は、下プレート102から上方向に突出し、長手方向Lに伸びる、対向する横壁104をさらに備える。対向する横方向フランジ106もハウジング100に提供され、対向する横方向フランジ106は長手方向Lに伸び、ロードウェイ40の溝42内にハウジング100を固定するために用いられる固定質量体30にハウジング100のアンカーリングを提供する、横方向の凸部を形成する。フランジ106は、3mmから8mmの間、好ましくは約5mmの高さを有してよい。さらに、フランジ106は、各対向する横壁104の下部110から5mmから15mmの間、好ましくは約10mm、横方向に突出してよい。各対向する横壁104の下部110は、下プレート102に隣接して接続される部分である。
【0031】
対向する横方向フランジ106は、対向する横壁104の各上部108を超えて横方向に突出するように構成されてよい。固定質量体30において配置される対向する横方向フランジ106は、ロードウェイ40の溝42内にハウジング100を固定する安全で堅牢な接続を提供する。
【0032】
図2に示されるように、対向する横壁104は、各横壁104の上部108が各横壁104の下部110に対して横方向において外側に変位するように、長手方向Lに伸びる横方向の段112をそれぞれ備えてよい。横方向の段112は、コンタクトライン構造200に縦方向のサポートを提供するサポート表面を形成してよく、コンタクトライン構造200は、横方向の段112に対して直接又は間接的に配置されるように構成される、対応する対向する横方向フランジ202と共に提供されてよい。この文脈において、間接的とはコンタクトライン構造200の上に電気絶縁層70が配置される場合である。
【0033】
次に、ハウジング100、クランプ50、及びコンタクトライン構造200の各実施形態の斜視図が示される
図3-
図5に進む。
図3には、ハウジング100のセグメントが示される。ハウジング100は、それぞれが各クランプ50を受け付けるように構成される、複数の凹部114と共に提供されてよい。
【0034】
クランプ50は、ハウジング100とコンタクトライン構造200との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、コンタクトライン構造200をハウジング100にクランプするように構成される。各摩擦ジョイントは、ハウジング100内にコンタクトライン構造200を保持するほど十分に強いが、ハウジング100に対して、コンタクトライン構造200の長手方向Lにおける相対運動をある程度許容してもよい。地面より低い電気ロードトラック10から車両20に電力を伝送するための電気部品を保持するハウジングを形成するコンタクトライン構造200は、環境にさらされるのでハウジング100より温度変化による伸長/膨張の対象となる一方、ハウジング100は溝42内に配置されて異なる温度にさらされる。クランプ50によって形成される摩擦ジョイントは、コンタクトライン構造200とハウジング100との間のそのような相対運動/伸長/膨張に対応できるようにされるだろう。
【0035】
クランプ50は、凹部114において配置されるように構成される本体部52を備え、凹部114は対向する横壁104の上部108において形成される。クランプ50は、例えばネジなどの1つ又は複数のファスナによって、凹部114に取り付けられるように構成されてよい。
【0036】
しかしながら、クランプ50は、他の形態で実施されてもよく、凹部114を備えないハウジング100に取り付けられてもよい。例えば、各対向する横壁104の上部108に取り付けられ、コンタクトライン構造200をハウジング100にクランプするように構成されるフラットクランプ50も考えられる。
【0037】
さらに、クランプ50は、各対向する横壁104の上部108の中の横方向の段112上のハウジング100に取り付けられるように構成されてもよく、これはクランプ50を受容するためハウジング114内にいかなる凹部114を形成することも要求しない。
【0038】
コンタクトライン構造200は、コンタクトライン構造200をハウジング100にクランプするために、各クランプ50と協力するように構成される複数の凹部208と共に提供されてもよい。各クランプは、コンタクトライン構造200の各凹部208において配置されるように構成される横方向の凸部54と共に提供されてよい。ハウジング100に対するコンタクトライン構造200の長手方向における運動を許容するために、コンタクトライン構造200の凹部208は、各クランプ50上の横方向の凸部54の長手方向の伸長より大きな長手方向Lにおける伸長を有してよい。
【0039】
クランプ50は、好ましくは、コンタクトライン構造200からハウジング100への電気伝導を避けるため、ポリマー材料などの非導電性材料から製造される。
【0040】
ハウジング100及びコンタクトライン構造200にそれぞれ2つのみの凹部114、208が示されているが、ハウジング100及びコンタクトライン構造200の長さに沿ってそれぞれ複数の凹部114、208が形成されてもよいことを理解されたい。
【0041】
車両20への電力の伝送のための電気部品を受容するように構成されると言及されるコンタクトライン構造200は、1つ又は複数のチャネル212を備えてよい。チャネル212は、銅導体又は他の電気部品などの導電体を保持するように構成されてよい。さらに、コンタクトライン構造200は、長手方向Lに伸び、車両20の(複数の)電力コレクタ22が電力を引き出すように構成されるコンタクトライン(図示されず)の複数のセグメントが配置され得る凹部210を備えてよい。
【0042】
好ましくは、コンタクトライン構造200は、ハウジング100と同じ材料、即ちアルミニウムやステンレス鋼などの耐食性の金属又は金属合金から製造される。高分子材料や複合材料など他の材料も考慮される。コンタクトライン構造200は、好ましくは、例えば押出製造プロセスで一体的に形成される。
【0043】
コンタクトライン構造206の上面206は、周囲のロードウェイ40の表面と実質的に同じ高さに配置されるように構成される。コンタクトライン構造200の下面204は、ハウジング100の下プレート102に直接又は間接的に接触して配置されるように構成される。
【0044】
ロードウェイ40の溝42内に配置される地面より低い電気ロードトラック10を断面図で示す
図6に進む。溝40は、
図6に示されるように、ハウジング100より大きくてもよい。これは、溝42とハウジング100との間の空間44を埋めるハウジング100の外側を囲むことを意図する、固定質量体30を埋めることを容易にする。
【0045】
好ましくは、溝42の幅はハウジング100の幅より2cmから5cm大きい。溝42の深さは、好ましくは、ハウジング100の対応する高さより1cmから2cm深い。
【0046】
固定質量体30は、好ましくは、例えば加熱によって液化され得る瀝青質(bituminous)の固定質量体であって、溝42に注がれてハウジング100の周りで冷えて固まって、溝42内で固定されることができる。
【0047】
固定質量体30は、ハウジング100の下プレート102と溝42の底部46との間の下空間44aを埋め、ハウジング100の対向する横方向フランジ106を囲む下部32を備えてよい。
【0048】
固定質量体30は、ハウジング100の各対向する横壁104と溝42の各横壁48との間の上空間44bを埋める上部34をさらに備えてよい。上部34は、固定質量体30の最も上の30mmから10mm、好ましくは約20mmを構成してよい。
【0049】
上部34における固定質量体30の組成は、好ましくは上部34における固定質量体30が下部32における固定質量体30より柔軟且つ弾性的であるように、下部32における固定質量体30の組成と異なってよい。固定質量体30のより柔軟な上部34は、地面より低い電気ロードトラック10における、熱膨張/伸長による動きに対応することを容易にし、溝42内に水が入るリスクも減らす。上部34における固定質量体30の組成は、地面より低い電気ロードトラック10が配置される環境に合わせてさらに適合されてもよい。
【0050】
複数のハウジング100は、地面より低い電気ロードトラック10の長手方向Lに沿って次々に、例えばロードウェイ40に形成される1つの長い溝42内に配置されてよい。
図7で示すように、地面より低い電気ロードトラック10は、複数のハウジング100の下プレート102の下に配置される排水管60を備えてよい。排水管60は、ハウジング100の下プレート102の下の固定質量体30内に形成されるシリコーンチューブであってよい。排水管60は、ハウジング100、コンタクトライン構造200、又はハウジング100の下の下空間44a内に到達する余分な水を抜くように構成される。
図9に示されるように、排水管60は、この目的のため、水が集まって排水管60によって排水され得る位置の、複数のハウジング100の間のジョイントに配置される入口62を備えてよい。したがって、地面より低い電気ロードトラック10に入る水は、複数のハウジング100間のジョイント12又は地面より低い電気ロードトラック10の一端に導かれ、そこから排水管60に入ることができる。
【0051】
したがって、当然、排水管60は、水を、例えば雨水排水路(storm water drain)に排水することができる1つ又は複数の出口も備えてよい。
【0052】
さらに、
図8に示されるように、電気絶縁層70がハウジング100とコンタクトライン構造200との間に配置されてもよい。電気絶縁層70は、適切な電気絶縁材料、好ましくは柔軟で耐久性のある材料から形成されてよい。これは、例えばゴム、シリコンなどのエラストマー及び/又はポリマー材料から形成されてよい。
【0053】
電気絶縁層70は、ハウジング100とコンタクトライン構造200との間の電気的な分離を提供する。
【0054】
道路に沿って地面より低い電気ロードトラック10を配置する方法1000のステップ1002、1004、1004a、1004bを示す
図10a-10dに進む。
図10aにおいて、道路のロードウェイ40に形成される溝42内の地面より低い電気ロードトラック10のハウジング100を配置すること1002が示される。ハウジング100は、ハウジング100の下プレート102と溝42の底部46との間、及びハウジング100の対向する横壁104と溝42の各横壁48との間に、空間44が形成されるように配置される1002。この目的のため、ハウジング100を溝42内の望ましい位置にサポートして保持する1つ又は複数のホルダ(図示されず)が提供されてよい。
【0055】
一度ハウジング100が望ましい位置にあると、方法1000は、
図10bに示される固定質量体30で空間44を埋めること1004をさらに含む。好ましくは瀝青質の固定質量体30である固定質量体30は、好ましくは液化するように加熱される。それから、空間44を埋めてロードウェイ40の上面と同じ高さになるまで、溝42内の空間44に固定質量体30が注がれてよい。固定質量体30が次に冷えて固まると、ハウジング100は位置に固定されてホルダは除去され得る。
【0056】
図10c及び10dに示されるように、固定質量体30は下部32と上部34を備えてよい。したがって、埋めるステップ1004は、
図10cに示されるように、ハウジング100の下プレート102と溝44の底部46との間の空間44aを埋め、ハウジング100の対向する横方向のフランジを囲む下部32を埋めること1004aを含んでよい。固定質量体32の下部32は、それから選択的に少なくとも部分的に冷えて固まるように許容されてもよく、その後、方法1000はハウジング100の各対向する横壁104と溝42の各横壁48との間の空間44bを埋める上部34を埋めること1004aをさらに含んでよい。したがって、固定質量体30の上部34は、下部32と異なる材料特性で提供されてよく、これはそれらがある程度異なる目的を果たすため望ましい。下部32は、ハウジング100と溝42との間の結合の殆どの力を提供するため、その中の固定質量体30を相対的に硬くて強くする組成を持つべきである。上部34は天気及び道路を移動する車両からの摩耗にさらされるため、水に対してより良い密閉性能を持ち、溝42から放さなくてもより多くの動きを可能とする、より柔軟な材料組成を持つ固定質量体30を備えてよい。上部34は、好ましくはロードウェイ40の周囲の上面と実質的に同じ高さであるように構成される。
【0057】
さらに、方法1000は、
図7及び
図9に示されるように、ハウジング100の下プレート102の下の溝42内に排水管60を配置することをさらに含んでよい。
【0058】
方法1000は、コンタクトライン構造200をハウジング100内に配置することであって、
図8に示されるように、コンタクトライン構造200が選択的に予め電気絶縁層70と共に提供される、配置することをさらに含んでよい。コンタクトライン構造200は、次に、複数のクランプ50によってハウジング100にクランプされてよく、いくつかの摩擦ジョイントがコンタクトライン構造200とハウジング100との間に形成される。
【0059】
本発明は示された実施形態に限定されないことが理解されるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲によって排他的に規定される本発明の範囲内で、いくつかの修正及び変形が考えられる。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラックのハウジングであって、
長手方向に伸びる下プレート、
前記下プレートから突出し、前記長手方向に伸びる、対向する横壁、及び
ロードウェイの溝内に前記ハウジングを固定するために用いられる固定質量体に前記ハウジングのアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成して、前記長手方向に伸びる、対向する横方向フランジ
を備え、
前記各対向するフランジは、前記各対向する横壁の下部から突出しており、前記各対向する横壁の前記下部は、下プレートに隣接し且つ接続されている部分である、ハウジング。
【請求項2】
前記対向する横壁は、前記各横壁の上部が前記各横壁の下部に対して横方向において外側に変位するように、前記長手方向に伸びる横方向の段をそれぞれ備える、請求項1に記載のハウジング。
【請求項3】
前記各対向する側方フランジは、前記対向する横壁の前記各上部を越えて横方向に突出している、請求項2に記載のハウジング。
【請求項4】
車両に電力を導電的に供給するように構成される、地面より低い電気ロードトラックであって、
前記地面より低い電気ロードトラックに沿って伸び、ロードウェイに形成される溝内に配置されるように構成される、請求項1に記載のハウジング、
前記ハウジングに沿って伸びるコンタクトライン構造であって、前記車両の電力コレクタが前記コンタクトライン構造を介して前記地面より低い電気ロードトラックから電力を導電的に引き出すように構成され、前記コンタクトライン構造は前記ハウジング内に配置される、コンタクトライン構造、及び
前記ハウジングと前記コンタクトライン構造との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、前記コンタクトライン構造を前記ハウジングにクランプするように構成される、複数のクランプ
を備える、地面より低い電気ロードトラック。
【請求項5】
前記地面より低い電気ロードトラックの前記長手方向に沿って次々に配置される複数のハウジングを備え、
前記複数のハウジングの前記下プレートの下に配置される排水管をさらに備え、
前記排水管が、前記複数のハウジング間のジョイントに配置される入口を備える、請求項4に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項6】
前記ハウジングが前記溝内に固定的に配置されるように、前記ロードウェイに形成された前記ハウジングと前記溝との間の空間を埋める固定質量体をさらに備える、請求項4に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項7】
前記固定質量体が、
前記ハウジングの前記下プレートと前記溝の底部との間の空間を埋め、前記ハウジングの前記対向する横方向フランジを囲む下部、及び
前記ハウジングの前記各対向する横壁と前記溝の各横壁との間の空間を埋める上部
を備え、
前記上部が前記下部の上に配置される、請求項6に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項8】
前記上部における前記固定質量体の組成が、前記下部における前記固定質量体の組成と異なる、請求項7に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項9】
前記上部における前記固定質量体の前記組成が、前記下部における前記固定質量体の前記組成より柔軟である、請求項8に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項10】
前記ハウジングと前記コンタクトライン構造との間に配置される電気絶縁層をさらに備える、請求項4に記載の地面より低い電気ロードトラック。
【請求項11】
道路に沿って地面より低い電気ロードトラックを配置する方法であって、
前記道路のロードウェイに形成される溝内に前記地面より低い電気ロードトラックのハウジングを配置することであって、前記ハウジングの下プレートと前記溝の底部との間、及び前記ハウジングの対向する横壁と前記溝の各横壁との間に空間が形成されるように、配置すること、及び
液化した前記固定質量体を前記空間に注入することによって、前記空間を固定質量体で埋めること、
を含む、方法。
【請求項12】
前記空間を固定質量体で埋めることが、
前記ハウジングの前記下プレートと前記溝の前記底部との間の空間を埋め、長手方向に伸びて前記ハウジングとのアンカーリングを提供する横方向の凸部を形成する、対向する横方向フランジを囲む下部を、第1組成の固定質量体で埋めること、及び
前記ハウジングの前記各対向する横壁と前記溝の各横壁との間の空間を埋める上部を、第2組成の固定質量体で埋めること
を含み、
前記上部が前記下部の上に配置され、
前記上部における前記固定質量体の前記第2組成が、前記下部における前記固定質量体の第1組成と異なる、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記上部における前記固定質量体の前記第2組成が、前記下部における前記固定質量体の前記第1組成より柔軟である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ハウジング内に前記地面より低い電気ロードトラックのコンタクトライン構造を配置することであって、車両の電力コレクタが、前記コンタクトライン構造を介して前記地面より低い電気ロードトラックから電力を導電的に引き出すように構成される、配置すること、及び
前記ハウジングと前記コンタクトライン構造との間に複数の摩擦ジョイントを形成するために、複数のクランプを使って前記コンタクトライン構造を前記ハウジングにクランプすること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ハウジングと前記コンタクトライン構造との間に電気絶縁層を配置することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記地面より低い電気ロードトラックの長手方向に沿って複数のハウジングを次々に配置すること、及び
前記複数のハウジングの前記下プレートの下に排水管を配置することであって、前記排水管が前記複数のハウジング間のジョイントに配置される入口を備える、配置すること
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記固定質量体は、瀝青質(bituminous)の前記固定質量体である、請求項11に記載の方法。
【国際調査報告】