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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-01
(54)【発明の名称】展開可能構造
(51)【国際特許分類】
   H02S 30/20 20140101AFI20240222BHJP
【FI】
H02S30/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555746
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-27
(86)【国際出願番号】 IB2022052005
(87)【国際公開番号】W WO2022195400
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/160,798
(32)【優先日】2021-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】323010319
【氏名又は名称】ナカガワ,レアラ
(74)【代理人】
【識別番号】100109896
【弁理士】
【氏名又は名称】森 友宏
(72)【発明者】
【氏名】ナカガワ,レアラ
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251JA02
5F251JA13
(57)【要約】
展開可能/縮退可能構造又はそのテンプレートが開示される。本構造は、山と谷との間でヒダをなす複数の折り目を含み、これらは離れるように広がり、中央ハブに向かって縮退し、さらに/あるいは中央ハブを中心として回転する。折り目は、延長された連続平坦面を有し、太陽電池アレイのような物体をホストするように構成され得る。縮退構成においては、太陽電池アレイは、保護され、折り畳まれ、占有するスペースもずっと少ない。アレイを介して生成される電気は、縮退及び/又は展開の段階の間で遷移するように本構造に指示する信号に連結される。本構造のデザインにより、太陽電池アレイを多くの角度及び面で配置することが可能になり、これにより、太陽光の方向により依存しない全体として平坦でないユニットを形成することができる。より小さく小型化されたユニットは、軽く、携帯可能で、手で操作することができる。より大きく大型化されたユニットは、地上に又は既存の充電ステーションの上に配置することができ、より簡単なアクセスとメンテナンスを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開可能構造であって、
多角形の上面を有する中央ハブを備え、
前記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、前記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、前記第1組の平行な折り目は、前記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差し、
前記展開可能構造は、完全縮退構成と複数の展開構成との間の段階で形態を変え、
前記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに前記中央ハブの側面に重なり、前記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なり、
前記複数の展開構成においては、すべての折り目が、前記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる、
展開可能構造。
【請求項2】
前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目は、それらの交点で接続され、山と谷との間で連続的に交互に存在する複数の略連続平坦面に対応する、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項3】
前記先行領域における前記第1組の平行な折り目は、その対応する頂点の周囲で前記多角形の上面の第1の辺に平行であり、前記後続領域における前記第2の組の平行な折り目は、前記頂点の周囲で前記多角形の上面の後続の辺に平行である、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項4】
前記先行領域及び前記後続領域における前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目は、予め設定された幅と個数を有する、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項5】
ある頂点の周りの前記先行領域及び前記後続領域における前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目は、前記多角形の上面の後続の頂点の周りの折り目に接続される、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項6】
ある頂点の周りの前記先行領域及び前記後続領域における前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目は、前記多角形の上面の他の頂点の周りの折り目から独立するように構成される、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項7】
縮退構成及び複数の展開構成の中の形態変化段階は、概して前記中央ハブの半径に沿った並進力を介して、又は前記中央ハブの中心周りの遠心力を介して、さらに/あるいはこれらの組み合わせたものを介して駆動される、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項8】
複数の平行な折り目及び前記中央ハブの少なくとも1つのサブセットは、複合材料を含み、複数の補助支持要素を介して補強され、さらに/あるいは支持スタンドの上に固定される、請求項1に記載の展開可能構造。
【請求項9】
太陽電池アレイ用の展開可能構造であって、
展開可能構造であって、
多角形の上面を有する中央ハブを備え、
前記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、前記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、前記第1組の平行な折り目は、前記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差し、
前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目は、山と谷との間で連続的に交互に存在する複数の略連続平坦面に対応する、
展開可能構造と、
前記多角形の上面及び前記第1組の平行な折り目及び前記第2組の平行な折り目の前記平坦面の上に着脱可能に連結される複数の太陽電池アレイと
を備え、
前記太陽電池アレイ用の展開可能構造は、完全縮退構成と複数の展開構成との間の段階で形態を変え、
前記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに前記中央ハブの側面に重なり、前記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なり、
前記複数の展開構成においては、すべての折り目が、前記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる、
太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項10】
前記太陽電池アレイは、前記平行な折り目の前記平坦面に沿った戦略的に予め設定された位置で前記展開可能構造と着脱可能に連結されるように調整される複数の光電池を含む、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項11】
前記中央ハブは、そのキャビティ内に一連の配線構成要素及び充電構成要素をさらに収容する、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項12】
前記平行な折り目及び前記中央ハブは、複数の補助支持要素を介して補強され、支持スタンドにさらに/あるいは充電ステーションの上に固定される、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項13】
前記太陽電池アレイは、前記展開可能構造に着脱可能に連結するように構成される複数の取付機構を含む、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項14】
前記展開可能構造は、前記太陽電池アレイに着脱可能に連結するように構成される複数の取付機構を含む、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【請求項15】
前記太陽電池アレイを介して生成された電気は、前記展開可能構造が完全縮退構成と複数の展開構成との間の段階で形態を変えるように指示する信号に連結される、請求項9に記載の太陽電池アレイ用の展開可能構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願への相互参照
本出願は、2021年3月13日に提出された米国仮特許出願第63/160,798号に対する優先権を主張するものであり、当該仮特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本開示の中の実施形態のうちの1つの外観図を有する米国意匠特許出願第29/774,067号が2021年3月13日に提出された。この意匠出願は、現在USPTOにおいて審査中であり、本PCT出願の出願日の時点でまだ公開されていない。
【0002】
技術分野
本開示は、その実施形態において、調整可能な構成を有する展開可能及び/又は縮退可能な構造に関するものであり、当該構造は、太陽電池アレイのような物体をホストするためのテンプレートとして機能する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
開示の背景
太陽電池アレイは、太陽のような放射源への表面露出を最大にする必要があるため、多くのスペースを占めるものとなっている。数多くのパネルを有するソーラーファームは郊外にあることが多い。住居用フラットパネルは、地上での住空間を占有し過ぎないように屋根にボルト止めされることが多い。本開示は、任意の様々な構成の太陽電池アレイのような物体をホストするテンプレートとしての展開可能及び/又は縮退可能な構造を提供する。
【0004】
完全展開構成において、太陽に対する太陽電池アレイの露出が最大化される。完全に縮退し、コンパクトになった構成において、太陽電池アレイのパネルが完全に保護され、占有するスペースがずっと小さくなる。中間展開/縮退構成の間の遷移は、太陽電池アレイの太陽に対する表面露出の面積を調整することにより、電気出力を連続的に監視し減衰させる機構を提供する。この構造により、太陽電池アレイをぐるりと複数の面及び方向で配置することができ、このため、アレイと太陽との間の相対的な移動により電気出力の変動が少なくなる。
【0005】
この展開可能構造はユニット全体として必要に応じて大きくすることも小さくすることもできる。より小さなユニットは、選択した位置でより小さなデバイスを充電するために持ち運ぶことが可能である。より大きなユニットは、大きな電気を必要とするデバイスに備えるために、それ自体で又はかたまりで配置することができる。
【0006】
実施形態の簡単な概要
一変形例においては、展開可能構造は、多角形の上面を有する中央ハブを備え、上記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、上記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、上記第1組の平行な折り目は、上記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差する。上記展開可能構造は、完全縮退構成と展開構成との間の段階で形態を変える。上記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに上記中央ハブの側面に重なり、上記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なる。上記展開構成においては、すべての折り目が、上記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる。
【0007】
他の変形例においては、上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、それらの交点で接続され、山と谷との間で連続的に交互に存在する複数の略連続平坦面に対応する。
【0008】
さらに他の変形例においては、上記先行領域における上記第1組の平行な折り目は、その対応する頂点の周囲で上記多角形の上面の第1の辺に平行であり、上記後続領域における上記第2の組の平行な折り目は、上記頂点の周囲で上記多角形の上面の後続の辺に平行である。
【0009】
さらに他の変形例においては、上記先行領域及び上記後続領域における上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、予め設定された幅と個数を有する。
【0010】
他の変形例においては、ある頂点の周りの上記先行領域及び上記後続領域における上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、上記多角形の上面の後続の頂点の周りの折り目に接続される。
【0011】
さらに他の変形例においては、ある頂点の周りの上記先行領域及び上記後続領域における上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、上記多角形の上面の他の頂点の周りの折り目から独立するように構成される。
【0012】
さらに他の変形例においては、縮退構成及び展開構成の中の形態変化段階は、概して上記中央ハブの半径に沿った並進力を介して、又は上記中央ハブの中心周りの遠心力を介して、さらに/あるいはこれらの組み合わせたものを介して駆動される。
【0013】
さらなる変形例においては、複数の平行な折り目の少なくとも1つのサブセットは、複合材料を含む。
【0014】
一変形例においては、太陽電池アレイ用の展開可能構造は、多角形の上面を有する中央ハブを備え、上記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、上記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、上記第1組の平行な折り目は、上記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差する、展開可能構造を含む。上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、山と谷との間で連続的に交互に存在する複数の略連続平坦面に対応する。複数の太陽電池アレイが上記多角形の上面及び上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目の上記平坦面の上に着脱可能に連結される。上記太陽電池アレイ用の展開可能構造は、完全縮退構成と展開構成との間の段階で形態を変える。上記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに上記中央ハブの側面に重なり、上記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なる。上記展開構成においては、すべての折り目が、上記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる。
【0015】
一変形例においては、上記太陽電池アレイは、上記平行な折り目の上記平坦面に沿った戦略的に予め設定された位置で上記展開可能構造と着脱可能に連結されるように調整される複数の光電池を含む。
【0016】
他の変形例においては、上記中央ハブは、そのキャビティ内に一連の配線構成要素及び充電構成要素をさらに収容する。
【0017】
さらなる変形例においては、上記平行な折り目及び上記中央ハブは、複数の補助支持要素を介して補強され、支持スタンドにさらに/あるいは充電ステーションの上に固定される。
【0018】
さらに他の変形例においては、上記太陽電池アレイは、上記展開可能構造に着脱可能に連結するように構成される複数の取付機構を含む。
【0019】
さらに他の変形例においては、上記展開可能構造は、上記太陽電池アレイに着脱可能に連結するように構成される複数の取付機構を含む。
【0020】
一変形例においては、上記太陽電池アレイを介して生成された電気は、上記展開可能構造が完全縮退構成と複数の展開構成との間の段階で形態を変えるように指示する信号に変換される。
【0021】
他の変形例においては、着脱可能な連結手段は、フック及びループ、竜頭、クリップ、Rクリップ、バネクリップ、リング、ピン、クレビスピン、コッタピン、輪止め、ボタン、バックル、グロメット、接着材、ベルクロ、及び雄部品/雌部品を有するスナップファスナを含む。
【0022】
他の変形例においては、上記太陽電池アレイは、対応する山及び谷の折り目に相補的に連結される。
【0023】
展開可能構造の形態を変化させる方法は、並進力及び/又は回転力を付与して完全縮退構成と展開構成との間の段階で上記展開可能構造を駆動することを含む。上記展開可能構造は、多角形の上面を有する中央ハブを備え、上記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、上記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、上記第1組の平行な折り目は、上記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差する。上記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに上記中央ハブの側面に重なり、上記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なる。上記展開構成においては、すべての折り目が、上記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる。
【0024】
太陽電池アレイ用の展開可能構造の形態を変化させる方法は、並進力及び/又は回転力を付与して完全縮退構成と展開構成との間の段階で上記太陽電池アレイ用の展開可能構造を駆動することを含む。上記太陽電池アレイ用の展開可能構造は、多角形の上面を有する中央ハブを備え、上記多角形の上面のそれぞれの頂点の周りに先行領域及び後続領域が構成され、上記先行領域は第1組の平行な折り目を含み、上記第1組の平行な折り目は、上記後続領域において対応する第2組の平行な折り目と予め設定された角度で交差する。上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目は、山と谷との間で連続的に交互に存在する複数の略連続平坦面に対応する。複数の太陽電池アレイが上記多角形の上面及び上記第1組の平行な折り目及び上記第2組の平行な折り目の上記平坦面の上の予め設定された位置に着脱可能に連結される。上記完全縮退構成においては、すべての折り目が互いに重なり合い、さらに上記中央ハブの側面に重なり、上記中央ハブの一辺を超えて延びる余分な折り目は隣接する辺に重なる。上記展開構成においては、すべての折り目が、上記中央ハブから外側に向かってまた互いに離れるように延びる。
【0025】
本開示の他の特徴及び態様は、添付図面に関連してなされる以下の詳細な説明から明らかになるであろう。添付図面は、本開示の実施形態による特徴を例として図示するものである。概要は、本開示の範囲を限定することを意図しているものではなく、本開示の範囲は、添付された特許請求の範囲のみによって画定されるものである。そうでないと定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び/又は科学的用語は、本開示に関係する分野における当業者によって通常理解されるのと同一の意味を有する。実際にはあるいは本開示の実施形態の試験においては本明細書で述べられるものと同様又は等価な方法及び材料を使用することができるが、例示的な方法及び/又は材料が以下で説明される。一致しない場合には、定義を含めて本特許明細書が支配する。加えて、材料、方法、及び例は、単に説明的なものであり、必然的に限定することを意図しているものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図面の説明
1以上の様々な実施形態による本開示が、以下の図面を参照して詳細に述べられる。これらの図面は、説明の目的のためだけに提供されるものであり、本開示の典型的又は例示の実施形態を示すためだけのものである。これらの図面は、本開示についての読み手の理解を容易にするために提供されるものであり、本開示の幅、範囲、又は適用可能性を限定しないものと考えることとする。明確化と説明を容易にするために、これらの図面は必ずしも縮尺通りに作られているとは限らないことに留意すべきである。本明細書に含まれる図の一部は、本開示の様々な実施形態を異なる様々な角度から示すものである。付随する説明的な文章はそのような図を「上面」図、「底面」図又は「側面」図ということがあるが、そのような参照は、単に説明的なものであり、そうでないことが明確に述べられていない限り、本開示が特定の空間的方位で実施又は使用されることを示唆ないし要求するものではない。
【0027】
図1図1は、半展開位置の展開可能構造の斜視図である。
【0028】
図2図2は、その上面図である。
【0029】
図3図3は、その正面図である。
【0030】
図4図4は、その背面図である。
【0031】
図5図5は、その左側面図である。
【0032】
図6図6は、その右側面図である。
【0033】
図7図7は、その底面図である。
【0034】
図8a図8aは、すべてのパネルが縮退し、中央ハブの周囲に密接して折り畳まれた展開可能構造の上面図である。
【0035】
図8b図8bは、その斜視図である。
【0036】
図9a図9aは、すべてのパネルが少し展開した位置にある展開可能構造の上面図である。
【0037】
図9b図9bは、その斜視図である。
【0038】
図10a図10aは、すべてのパネルがさらに展開した位置にある展開可能構造の上面図である。
【0039】
図10b図10bは、その斜視図である。
【0040】
図11a図11aは、すべてのパネルがさらに展開した位置にある展開可能構造の上面図である。
【0041】
図11b図11bは、その斜視図である。
【0042】
図12a-d】図12a図12dは、様々な展開/縮退段階にある三角形の中央ハブABCを有する例示的な展開可能構造の斜視図である。頂点の文字ラベルは、動的な展開/縮退プロセスを視覚化するのに役立つことを意図したものである。
【0043】
図13a図13aは、完全に開いた平坦位置にある、三角形の中央ハブを有する展開可能構造についての二次元(2D)折り目マップの上面図である。
【0044】
図13b図13bは、図13の鏡像である。
【0045】
図14a図14aは、正方形状の中央ハブを有する展開可能構造の例示的な2D折り目マップである。
【0046】
図14b図14bは、展開の中間段階にある、図14aの2D折り目マップに基づく3次元(3D)構造の上面図である。
【0047】
図14c図14cは、図14bの斜視図である。
【0048】
図14d図14dは、図14aの鏡像である。
【0049】
図14e図14eは、図14dの2D折り目マップに基づく展開の中間段階における3D構造の上面図である。
【0050】
図14f図14fは、図14eの斜視図である。
【0051】
図15図15は、五角形状の中央ハブを有する展開可能構造の例示的2D折り目マップである。
【0052】
図16a図16aは、六角形状の中央ハブを有する展開可能構造の例示的2D折り目マップである。
【0053】
図16b図16bは、図16aの2D折り目マップに基づく展開の中間段階における3D構造の斜視図である。
【0054】
図16c図16cは、完全縮退段階における図16bの3D構造の上面図である。
【0055】
図17図17は、三角形状の中央ハブを有し、折り目の幅が小さくなった展開可能構造の2D折り目マップである。
【0056】
図18図18は、三角形状の中央ハブを有し、折り目の幅が大きくなった展開可能構造の2D折り目マップである。
【0057】
図19図19は、ソーラーパネルが谷又は山の交互の折り目状にのみホストされている小型化した例示的な実施形態を示している。
【0058】
図20図20は、ソーラーパネルが、三角形状で、谷と山の折り目の間に交互に相補的にホストされている小型化した例示的な実施形態を示している。
【0059】
図21図21は、大型化した例示的な実施形態を示すものであり、ソーラーパネルの集合的電気出力は、車両に電力を供給するのに十分な程大きい。
【0060】
図22図22は、大型化した実施形態を示すものであり、充電ステーションに複数のユニットが存在している。
【0061】
これらの図は、排他的であることを意図するものでも、あるいは開示されているまさにその形態に本開示を限定することを意図しているものでもない。本開示を修正又は変更して実施でき、また本開示は特許請求の範囲及びその均等物のみによって限定されることは理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0062】
開示の実施形態の詳細な説明
以下の説明及び/又は開示は、説明的な実施形態を具現化する説明的なシステム、方法、手法、順序指示、及び計算機械プログラム製品を含んでいる。以下の説明では、説明のために、数多くの具体的な詳細が本発明の主題の様々な実施形態を理解できるようにするために述べられている。時折、本開示は、例示の環境において本明細書で述べられる。これらの環境における説明は、本開示の様々な特徴を例示的な適用例の文脈において示すことができるようにするために提供されている。しかしながら、本開示を異なる環境及び別の環境で、具体的な詳細とともに、あるいは具体的な詳細なしで実施できることは当業者にとって明らかであろう。概して、既知の指示例、プロトコル、構造、及び手法は、詳細には示されていない。そうでないことが定義されていない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示が属する分野の当業者によって通常理解されるのと同一の意味を有する。本明細書で言及されているすべての特許、出願、公開公報及び他の刊行物は、その全体が参照により組み込まれる。このセクションにおいて述べられている定義が、参照により本明細書に組み込まれた出願、公開公報及び他の刊行物で述べられている定義と反対であるか、あるいは矛盾する場合には、この文書において述べられている定義が、参照により本明細書に組み込まれた定義に勝る。
【0063】
ある実施形態における本開示は、ソーラーパネル又は太陽電池アレイのような物体をホストするための展開可能/縮退可能構造又は構造的テンプレートに関するものである。本構造は、中央ハブとハブを取り囲む一連の山と谷の折り目とを含んでいる。これらの折り目は、中央ハブから離れるように同時に広がるか、あるいは中央ハブに向かって同時に縮退するときに、中央ハブを中心として回転するように構成され得る。本構造上にホストされる太陽電池アレイは、本構造が様々な展開位置にあるときに、中央ハブの周囲360度で太陽光又は放射に曝される。これらのパネルは、本構造が完全縮退位置にあるときにハブの周囲で完全に保護される。
【0064】
説明のために、図1図13は、三角形の中央ハブを有する実施形態を図示している。三角形の中央ハブは、その上面に3つのエッジのみを有する最も簡単な多角形の1つである。図14図18は、より多くのエッジ、より複雑な形状、サイズ、及び構成を有する多角形を図示している。
【0065】
図13aは、展開可能/縮退可能構造の2次元(2D)折り目マップ、すなわち本構造のテンプレートである。この折り目マップは、完全に展開された段階になるとその上面に一致する。頂点A,B,Cを有する三角形100は、中央ハブの頂上の2次元表面積を規定している。三角形100のエッジは、直線で反時計回りに外側に延長されている。それぞれ、エッジ
はB’(説明のためだけのその延長線に沿った仮想点)まで延長され、エッジ
はC’まで延長され、エッジ
はA’まで延長されている。線
は∠A’AB’を分割し、線
は∠B’BC’を分割し、線
は∠C’CA’を分割している。エリアA’ARは、頂点Aに対する先行領域と呼ばれる。平行線の第1のグループが予め設定された間隔を持って構成されており、上記先行領域においてエッジ
と平行になっている。エリアRAB’は、頂点Aに対する後続領域と呼ばれる。平行線の第2のグループが予め設定された間隔を持って構成されており、上記後続領域においてエッジ
と平行になっている。先行領域及び後続領域の両方における平行線は、分割線
に沿った終端点で接続し、これらの終端点を共有している。これらの終端点はr1,r2,...Eとして印されている。先行領域及び後続領域の両方における平行線は、1組の布プリーツの形態又はアコーディオンの形態と同様な、順番に折り曲げる山と谷を表している。これらは、連続する山と谷の間で変わる複数の略連続平坦面に対応している。共有される終端点によって、先行領域及び後続領域の両方における2つの交差する平行線が互いに確実に対応するようになる。換言すれば、分割線
に沿ったその対応する終端点での接続によって、先行領域における山は後続領域における山でもあり、谷についてはその逆となる。
【0066】
繰り返し可能な方法で、エリアB’BSは、頂点Bに対する先行領域として示されている。エリアSBC’は、頂点Bに対する後続領域として示されている。エリアC’CTは、頂点Cに対する先行領域として示されている。エリアTCA’は、頂点Cに対する後続領域として示されている。これらの領域のそれぞれにおいて山及び谷に対する平行線が上記に従って構成される。
【0067】
点H,E,I,F,G,Dは、それぞれの対応する線に沿って終点を任意に設定するために印されている。したがって、これらの点を接続することにより、完全に展開した段階における展開可能構造の上面の例示的な境界又は輪郭を線で描くことができる。折り曲げの幅、すなわち2つの平行線の間の距離は(図17及び図18に示されるように)確かに変化し得る。折り曲げの回数も必要に応じて変化し得る。図13aは、三角形の中央ハブ(又は任意の形状の中央ハブ)に関する折り曲げの寸法及びその境界の意味において限定するものと解釈されるべきではない。
【0068】
様々な段階での展開可能構造の拡大図が図1図11に示されている。図12は、図13aに示されるような三角形の中央ハブを有する構造(又はそのテンプレート)の3次元(3D)遷移段階を示している。完全に縮退した段階とほぼ展開した段階との間で互いに構造がどのように変化するのかを視覚化するのに役立てるために頂点A~Iがそれぞれに印されている。
【0069】
頂点A,B,C周りの反時計回りの回転(又は遠心力)を介した縮退は、先行領域の底(エッジ
)から、あるいは中央ハブ自体の回転から開始し得る。この設計の接続性によって、反時計回りの回転力だけでその全体において縮退プロセスを開始し駆動することができる。A’,B’,C’(又はH,I,G)で同時に生じた回転力は、移動速度及び効率を改善する。時計回りの回転力は、形態変化を反転させ、構造を様々な展開段階に戻す。
【0070】
頂点E,F,Dを(個々に又は同時に)中央ハブに向けてそれらの対応する分割線
にほぼ沿って直接押すことにより、並進力を介した縮退を開始することができる。頂点E,F,Dで開始された折り畳みは、次に、先行領域及び後続領域の反時計回りの回転を促進する。中央ハブから離れる方向に引く反対方向の並進力が形態変化を反転し、構造を様々な展開段階に戻す。
【0071】
上述した回転機構と並進機構とを確かに組み合わせて構造又はそのテンプレートの形態変化プロセスを駆動することができる。図13aは、両方の機構が設計によりリンクされた例を示している。構造の縮退が進む際には、すぐ近くの山と谷が、中央ハブに向かって移動し、連続的に互いに折り重なる。接続によって、先行領域における折り目は、同様の方法で後続領域における対応する折り目を中央ハブに向けて動かす。頂点を超えて延びる余分な折り目は、単に頂点の周りに巻き付き、中央ハブの隣接する辺に重なる。完全縮退段階においては、図12の一番上の図、図8a図8b、及び図16に示されるように、すべての折り目は、互いに重なり合い、密接して中央ハブの周りに巻き付いている。展開プロセスにおいては、互いに反対の動きが起こり、山と谷が、中央ハブから離れるように移動し、連続的に互いに剥がれていく。完全展開段階においては、上面が図13aの2D折り目マップの同じように平坦になり得る。中間の段階は、図12に両方の方向で示されている。
【0072】
図13aの鏡像が図13bに示されており、これは、縮退中に時計回りに回転する構造に対応する折り目マップになっている。
【0073】
図13a及び図13bにおいては、頂点、例えば頂点Aの周囲の先行領域は、線
に沿って同一の頂点Aの周囲の後続領域に接続されている。頂点Aの周囲の後続領域は、続いて共有境界線
に沿って後続の頂点Bの周囲の先行領域に接続される。この接続パターンが、ある頂点から次の頂点に伝搬するように繰り返され、最終的に最初の頂点Aに戻る。簡単な三角形100については、頂点Aの周囲の先行領域及び後続領域は、後続の頂点Bの周囲の領域に接続され、そして頂点Cの周囲の領域に接続され、その後、頂点Aの周囲の領域に戻るように接続される。
【0074】
ある頂点から次の頂点に共有境界線に沿って先行領域及び後続領域を接続することによって、移動速度及び形態変化の効率を向上することができる。いくつかの位置に加えられる回転力(又は遠心力)及び/又は並進力は、全体の構造を前後に動かすことができる。予測可能な望ましくない側面は、単一の場所での不調が全体の構造の形態変化プロセス阻害及び阻止し得ることである。
【0075】
別の構成は、同一の頂点の周りの先行領域及び後続領域を隣接する頂点の周りの先行領域及び後続領域から独立させることである。図13aにおいては、例えば、頂点Aを中心とする後続領域RAB’を、頂点Bを中心とする先行領域B’BFから引き離すように構成することができる。このように、ある頂点を中心とする先行領域及び後続領域は、他の頂点を中心とする他の領域とは独立して縮退又は展開可能である。これらの領域が境界線
を共有するか否かは、もはや本質的ではなく、この種の構成において制限するものでもない。先行領域及び後続領域における山及び谷は、上部の多角形表面のそれぞれの辺に対して平行である必要はない。
【0076】
本構造の中央ハブは三角形である必要はない。図14aは、正方形の中央ハブを有する例示的な2D折り目マップを示している。図14aに基づく展開3D構造の中間段階の上面図及び斜視図が図14b及び図14cに示されている(反時計回りの回転)。図14dは、図14aの鏡像の2D折り目マップであり、図14e及び図14fには、展開3D構造の対応する中間段階が示されている(上面図及び斜視図において時計回りの回転)。
【0077】
図15及び図16aは、五角形及び六角形の中央ハブの折り目マップを示している。外側の境界は、説明のためだけに五角形及び六角形としてそれぞれ示されている。外側の境界は、中央ハブと同一の形状である必要はない。図13a図13b図14a及び図14dは、三角形又は立方体のいずれかとしての中央ハブを示しており、対応する2D折り目マップの最も外側の境界は、非常に異なる多角形に構成されている。
【0078】
図16bは、六角形の上面を有する図16aの2D折り目マップに基づく展開3D構造の中間段階の斜視図である。図16cは、完全に縮退した段階における同じ構造の上面図である。上部の多角形表面のエッジの数が増えると、円形の形状に近づく。
【0079】
図1図17は、様々な形状及びサイズの中央ハブを示している。しかしながら、中央ハブから展開又は中央ハブに向かって縮退可能なヒダのある谷と山の連続として共通の特徴が存在する。時計回り又は反時計回りの回転構成要素を構造の形態変化プロセスに組み込むことができる。そのような構成により、多くのヒダを有する完全展開構造と比べて、中央ハブの上の面積を比較的小さくしたままにできる。この特徴は、構造が完全縮退位置にあるときに、占有するスペースがずっと少ないことを保証する。スペースの制限が問題となっている場合には、この種のテンプレートを介して太陽電池アレイをホストすることができ、パネルは縮退され、使用されていないときに保護される。
【0080】
実際の例を図16bで理解することができ、半分展開した段階において、山と谷を取り囲む表面積は、六角形の中央ハブの上面の表面積の少なくとも10~15倍である。図16cは、完全に縮退した六角形の中央ハブの上面図を示しており、そのヒダのすべてが重なり合って巻き付いている。回転構成要素は、ヒダの横方向の縮退を容易にするだけではなく、ヒダがある頂点から隣の頂点に連続的に中央ハブの周りに巻き付くことを可能にするものであり、したがって、全体のサイズをさらに小さくするものである。完全に縮退した際には、中央ハブのみの表面積と比較した全体のサイズの増加は、およそ30%未満である。要するに、本構造又はそのテンプレートが完全に展開した際には、比較的大きな表面積を包含することができる。本構造が完全に縮退した際には、ずっと小さな面積であるが、中央ハブ自体よりも控えめに大きいか広い面積を占有するように縮小することができる。
【0081】
完全に展開した表面から完全に縮退した表面までのオーダーでの表面積における形態変化の大きな比率は、太陽電池アレイをホストする構造について特に関係がある。完全に展開したときには、アレイが太陽放射を電気エネルギーに変換するための最大表面積露出を保証する。完全に縮退したときには、中央ハブの周囲に密接するずっと小さくて保護されたスペースにアレイを詰め込む。
【0082】
フラットソーラーパネルは、太陽に方向付けられていなければならない。屋根にボルトで固定されたもののようにフラットパネルが固定されている場合には、太陽が時間とともにその表面を横切る際には、電気出力は変化せざるを得ない。図14c及び図14fは、同様の中間展開段階における2つの四角形ハブ構造テンプレートを示しており、光源が反対方向からやってきている。図14cにおける光源は左上隅から生じている。図14fにおける光源は右上隅から生じている。中央ハブを360度取り囲むヒダ状の谷と山により、露光及び/又は陰における総表面積がいずれの構成においても同様となる。この特徴により、本構造を介してホストされる太陽電池アレイの太陽又は任意の放射源に対する方向という意味における依存を少なくすることができる。あたかも現実の谷のように、谷の一方の陰となっている傾斜は、地球が時間の経過とともに太陽の周りを回転するにつれて日に当たるようになる。ボルトで固定されたフラットソーラーパネルと比較すると、この構造は、ユニット全体として考えると、平坦ではない太陽電池アレイユニットとしての代案を本質的に提供するものである。折り目によって、対面するすべての方向においてハブの周囲360度にパネルを位置させることができる。
【0083】
図12a図12dは、完全に縮退した構成から大部分が展開した構成に至るまでの例示的な展開可能構造の斜視図である。本構造を前後に移動させることにより、露出する表面積を変化させることができる。本構造が複数の太陽電池アレイをホストしている場合には、露出する表面積の変化は、その電気出力に直接リンクしている。本構造の機械的形態変化プロセスをフィードバックループに連結して、かなり真っ直ぐな方法で太陽電池アレイからの電気出力を減衰することができる。出力が予め設定された閾値を下回る場合には、太陽電池アレイの表面露出を増加させるようにさらに展開するように本構造に指示する信号が生成されて送信される。反対に、出力が高すぎて予め設定された閾値を超える場合には、表面露出を減少させるように縮退するように本構造に指示することができる。
【0084】
太陽電池又はソーラーパネルとしては様々なスタイル、サブコンポーネント、及びデザインのものがある。通常のシリコンベースの光電池は、単結晶パネル、多結晶パネル、及び薄膜太陽電池である。炭素ベースの有機光電池は、プラスチック太陽電池又はポリマ太陽電池と呼ばれる。これらのそれぞれには効率とコストに関して利点と欠点がある。本出願に開示されている構造は、本構造がホストできるソーラーパネル又は太陽電池の種類に対して制限を課すものではない。布地、金属、木、プラスチック、ナイロン、及び/又は他の材料のようなシート材料は、ある量の張力と支持を拡張された表面積に与えるように調整可能であるのでいずれも好適なものである。本構造自体は、ソーラーパネル及び太陽電池を支持することに加え、形態変化中に自身の完全性を保持するのに十分な強度を有する限りにおいて、様々な材料の組み合わせ(又は複合材料)で製造され得る。
【0085】
薄膜セルは、展開又は縮退を可能にする形態変化可能なテンプレートのデザインを含む構造的基板を用いて直接製造され得る。様々な材料からなるメッシュ又は厚板を張った構造のより強度のあるテンプレート上に堅いパネルを様々な取付手段を介して固定することができる。取付の種類としては、フック及びループ、竜頭、クリップ、Rクリップ、バネクリップ、リング、ピン、クレビスピン、コッタピン、輪止め、ボタン、バックル、グロメット、接着材、ベルクロ、及び雄部品/雌部品を有するスナップファスナなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0086】
ソーラーパネル又は太陽電池がある厚さ及び重量を有しているとして、以下の例は、その全体のサイズ及び折り畳み性を考慮したいくつかの構成を示している。様々な取付手段を介してソーラーパネル及び太陽電池を中央ハブの上面上に、さらに/あるいはそのハブを取り囲むヒダ又は折り目の表面上にホストすることができる。本構造の下面上に電線及び充電コンポーネントを山及び谷の稜線に沿って、また、中央ハブの内部キャビティの内部に構成することができる。必要に応じて本構造を補強するために異なる種類のヒンジ又はジョイントも用いることができる。
【0087】
図19は、小型化した例示的な実施形態を示すものであり、(濃灰色で塗られた)太陽電池が谷又は山の交互の折り目上でのみホストされている。アレイの集合的電気出力は、携帯型電子デバイスに電力を供給する程度に小さい。手で折り目を引いたり押したりすることにより本構造自体を簡単に開閉することができる。図8a及び図8bに示されるような完全縮退位置では、全体の構造が、小さい場合には人の掌に、あるいはキャリーバッグにフィットする程度に小さくなる。図20は、小型化した他の例示的な実施例を示すものであり、太陽電池は、三角形状であり、谷と山の折り目の間に交互にかつ相補的にホストされている。完全展開位置では、山の折り目上のパネルは、対応する谷の折り目上のパネルの側面にある空のスロットにフィットすし、その逆も成立する。中程度の大きさの実施形態については、一例として、ユニットは、車両のラック上又はトランクの空間内で輸送し、キャンピング旅行用の類似の充電出力を提供するのに適したサイズであり得る。
【0088】
表面積の連続性が折り目の表面に沿って得られるとすると、ソーラーパネル及び太陽電池をその折り目パターン及び厚さを考慮して単一のユニットに、さらにまとまったグループに調整することができる。ソーラーパネル及び太陽電池を取り付けるための十分な表面積が折り目上にある限り、ソーラーパネル及び太陽電池が従わなければならない特定の形状又は個数に制限はない。図20の三角形セルを機能性のため、また外観のために必要に応じて正方形のもの又は他の形状に確かに変更することができる。
【0089】
図21は、大型化した例示的な実施形態を示すものであり、ソーラーパネルの集合的電気出力は、車両に電力を供給するのに十分な程大きい。住居用途については、ユニットを地上にある支持スタンド又は充電ステーションの上にその中央ハブを介して固定することができる。完全縮退位置においては、これは、支持スタンド又は充電ステーション自体ほどスペースを占めることはなく、太陽電池アレイのすべてのパネルが要素から完全に保護される。1以上のユニットを自由に完全に展開して住居用の電源を供給する又は必要に応じてグリッドに供給することができる。屋根への設置は必要とされない。すべてのユニットが地上に常駐し、簡単にアクセス可能であるため、充電ステーションのような残りのハードウェアとともに別々にメンテナンスを行うことができる。
【0090】
図22は、大型化したさらに他の実施形態を示すものであり、自転車、スクータ、さらには車用の充電ステーションに複数のユニットが存在している。それぞれのユニットをその中央ハブを介して支持スタンド又は充電ステーション上に位置させることができる。使用されるものは持ち上げて展開することができる。使用されないものは下げられて完全に縮退することができる。
【0091】
展開可能構造の大型化した実施形態は、必然的に自身の重量を支えるため及びその上にホストされる物のために支持及び強度の点でより補強する必要がある。ソーラーパネルをホストしている本構造の形態変化プロセスを駆動し、これを容易にするために、支持ビーム、フレーム、トラックのような機械的補助構造を設置する必要がある場合がある。展開可能構造の剛性を考えると、機械的補助構造を本構造の下側に、例えば山及び谷の稜線に、さらに折り目用の山又は谷として機能するように設計されたヒンジに簡単に連結することができる。
【0092】
これまで本開示の様々な実施形態が述べられてきたが、それらは例示として提示されているものであり、限定するものとして提示されるものではないことを理解すべきである。同様に、様々な図表は、本開示のための例示的な構造的構成又は他の構成を示し得るもので、これは、本開示に含めることができる特徴及び機能を理解するのを補助するためになされている。本開示は、図示された例示的な構造又は構成に制限されるものではなく、様々な別の構造又は構成を用いて所望の特徴を実現することができる。確かに、本開示の所望の特徴を実現するために別の機能的、論理的又は物理的区画分け及び構成をどのように実現できるかは、当業者にとっては明らかであろう。また、本明細書で示されたもの以外の多数の異なる構成モジュール名を様々な区画に適用することができる。上記では様々な例示的な実施形態及び実施例の観点で本開示が述べられているが、個々の実施形態のうちの1つ以上において述べられている様々な特徴、態様及び機能は、それらが述べられている特定の実施形態への適用性において限定されるものではなく、その代わりに、そのような実施形態が述べられているか否かにかかわらず、また、述べられている実施形態の一部であるものとしてそのような特徴が提示されているか否かにかかわらず、本開示の他の実施形態のうちの1つ以上に単独で、あるいは様々な組み合わせにおいて適用され得ることを理解すべきである。このように、本開示の広さと範囲は、上述した例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではない。本文書で使用される用語及び語句、及びそれらの派生語は、そうでないことが明確に述べられていない限り、限定するものは反対のオープンエンド型であると解釈すべきである。上記の例としては、「含んでいる」という用語は、「限定することなく含んでいる」などを意味するものとして読まれるべきである。「例」という用語は、その排他的又は制限的リストではなく、議論されている項目の例示的な事実を提供するために使用される。「a」又は「an」という用語は、「少なくとも1つの」、「1以上の」などを意味するものとして読まれるべきである。「従来の」、「伝統的な」、「通常の」、「標準の」、「既知の」などの形容詞及び同様の意味を有する用語は、述べられている用語を所与の期間に限定する又は所与の時点で利用可能な項目に限定するものと解釈すべきではなく、現在又は将来の任意の時点において利用可能であり得る又は知られ得る従来の、伝統的な、通常の、又は標準的な技術を包含するものとして読むべきである。同様に、本文書が当業者にとって明らかであろう又は当業者に知られているであろう技術について言及している場合には、そのような技術は、そのような現在又は将来の任意の時点において当業者に明らかなもの又は知られているものを包含する。接続詞「及び」で結ばれている一群の項目は、それらの項目のそれぞれ及び1つずつがそのグループに存在することを要求していると読むべきではなく、そうでないと明確に述べていない限り、「及び/又は」として読むべきである。同様に、接続詞「又は」で結ばれている一群の項目は、そのグループの中で相互に排他的であることを要求していると読むべきではなく、そうでないと明確に述べていない限り、「及び/又は」として読むべきである。さらに、本開示の項目、要素又は構成要素は、単数形で述べられ又は請求項に記載され得るが、単数形への限定が明確に述べられていない限り、複数形がその範囲内にあるものとして考えられる。「1以上」、「少なくとも」、「限定されるものではない」又は場合によっては他の同様の語句のような範囲を広げる単語又は語句の存在は、そのような範囲を広げる語句がないことが考えられる場合に、より狭い場合が意図されている又は必要とされていることを意味するものとして読むべきではない。分かりやすくするために別個の実施形態の文脈で述べられる本開示の特徴は、単一の実施形態において組み合わせにおいても提供され得ることが理解される。反対に、簡略化のために単一の実施形態の文脈において述べられる本開示の様々な特徴は、別個に又は任意の好適なサブコンビネーションにおいて又は本開示の他の実施形態において好適なものとしても提供され得る。様々な実施形態の文脈において述べられている特徴は、それらの要素なしではその実施形態が動作不能となってしまうものではない限り、それらの実施形態の必須の特徴として考えるべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図12a
図12b
図12c
図12d
図13a
図13b
図14a
図14b
図14c
図14d
図14e
図14f
図15
図16a
図16b
図16c
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】