(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-04
(54)【発明の名称】魚水槽内異物抽出器
(51)【国際特許分類】
B01D 35/027 20060101AFI20240226BHJP
B01D 29/11 20060101ALI20240226BHJP
A01K 63/04 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
B01D35/02 C
B01D29/10 510G
B01D29/10 501Z
A01K63/04 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550686
(86)(22)【出願日】2022-07-12
(85)【翻訳文提出日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 KR2022010157
(87)【国際公開番号】W WO2023038263
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0121101
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523317032
【氏名又は名称】パク ジョンリョル
(74)【代理人】
【識別番号】110003801
【氏名又は名称】KEY弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク ジョンリョル
【テーマコード(参考)】
2B104
4D116
【Fターム(参考)】
2B104ED01
4D116AA22
4D116BB01
4D116BC27
4D116BC44
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4D116QB17
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4D116QB19
4D116QB23
4D116UU13
4D116VV07
(57)【要約】
本発明は、魚水槽内異物抽出器に関し、特に、水換え過程なしで、魚水槽内に残存する魚の排泄物及び餌を除去することができるうえ、フィルターの目詰まりが発生せず、フィルターによってろ過された異物が再び魚水槽に入らないように、下方に設けられた流入管を通じて内部から水が流入し、流入した水が内部のフィルターを経て排出口を通じて排出される本体を含み、前記フィルターは、流入管を包みながら本体の側面から離隔するように備えられ、前記排出口は、フィルターの下側に設けられ、前記フィルターによってろ過された異物は、フィルターと本体の側面との間の空間を通じて本体内に溜まり、フィルターを経た水は、排出口を通じて魚水槽内に排出されることを特徴とする、魚水槽内異物抽出器に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方に設けられた流入管(110)を通じて内部から水が流入し、流入した水が内部のフィルター(120)を経て排出口(130)を通じて排出される本体(100)を含み、
前記本体(100)の下部は、下方に膨らんだ半球状をなし、流入管(110)が貫通し、貫通する流入管(110)の外側に排出口(130)が貫通形成された下部体(100c)で構成され、
前記フィルター(120)は、流入管(110)を包みながら本体(100)の側面から離隔するとともに下部体(100c)の曲面に下端外縁が当接するように備えられ、
前記排出口(130)は、フィルター(120)の下側に設けられ、前記フィルター(120)によってろ過された異物は、フィルター(120)と本体(100)の側面との間の空間を通じて本体(100)内に溜まり、フィルター(120)を経た水は、排出口(130)を通じて魚水槽内に排出されることを特徴とする、魚水槽内異物抽出器。
【請求項2】
前記排出口(130)は、下部体(100c)における、フィルター(120)の内周面に隣接する箇所が貫通して形成され、
前記下部体(100c)は、リング状をなしてフィルター(120)の下端に当接するように排出口(130)の外縁に沿って安着突部(140)が突設されることを特徴とする、請求項1に記載の魚水槽内異物抽出器。
【請求項3】
前記下部体(100c)は、管状を成して下端が排出口(130)の内側に位置し且つ上端が内側の流入管(110)の上端付近に位置し、外側にフィルター(120)が嵌められるガイド管(150)が備えられ、
前記フィルター(120)は、スポンジ素材からなり、安着突部(140)に下端が支持された状態で上端がガイド管(150)の上側に位置することが可能な長さに形成され、
前記本体(100)は、前記ガイド管(150)の上側に突出したフィルター(120)を下方に押圧しながらガイド管(150)の上端に結合するフィルター固定具(160)が備えられることを特徴とする、請求項2に記載の魚水槽内異物抽出器。
【請求項4】
前記フィルター(120)は、所定の厚さを有し、長さ方向に沿って中空が貫通形成された筒状をし、内周面の長さ方向に沿って排出流路(121)が凹設されることを特徴とする、請求項1に記載の魚水槽内異物抽出器。
【請求項5】
前記魚水槽内の底部から離隔した箇所から上方に固定管(210)が備えられ、魚水槽内の底部に置かれる据置台(200)をさらに含み、
前記本体は、流入管(110)が固定管(210)と連通するように配置され、水が固定管(210)を通じて流入管(110)に流入することを特徴とする、請求項1に記載の魚水槽内異物抽出器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚水槽内異物抽出器に関し、特に、水換えなしで、魚水槽内に残存する魚の排泄物及び餌を効果的に抽出することができる魚水槽内異物抽出器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、魚水槽は、透明なガラス又はアクリルを用いて内部が見えるように製作されたもので、内部の底に砂又は/及び装飾品を入れ、水を満たして魚を育てるのに使用される。
【0003】
魚水槽内で飼料を与えて魚を育てる過程で、一定時間が経過すると、魚の食べ残した飼料や、魚の排泄物が底部に溜まるが、これらがバクテリアによって分解する過程でアンモニア、亜硝酸、硝酸塩などの有毒物質が水中に溶け込み、これにより魚がストレスを受けたり中毒によって斃死したりする。
【0004】
これを防止するためには、魚水槽の内部を周期的に清掃しなければならず、清掃の際に主にスポイトやサイフォンを用いる。スポイトや手動サイフォンは、ユーザーがポンプを押し続けながら作業しなければならないので面倒であり、排出の際に水受けが必要であり、作業の際に少量又は大量の水が一緒に排出されるので、作業後に補充水が必要である。また、電動サイフォンは、網状のフィルターを使用するので、微細な異物をろ過することができず、表面積が小さいためフィルターが短時間で詰まってしまうという問題がある。
【0005】
韓国登録特許第10-1271141号公報(以下、「引用発明」という)には、本体に空気を満たした後、チェックバルブを開けて、空気が排出されるとともに水と異物が本体内に流入するようにし、フィルターを経て水のみ排出口を通じて本体の外へ排出されるようにする携帯用魚水槽掃除機技術が開示されている。
【0006】
引用発明は、魚水槽内の底部に残存する異物をある程度ろ過することができ、作業の際に水が魚水槽の外部へ排出されないため別途の補充水が不要ではあるが、異物をろ過するフィルターが面状からなってフィルターが短時間でそれ自体の役割を果たすことができなくなり、特に、本体内に流入した水がフィルターの上側から抜け出すので、フィルターを通じてろ過された異物が浮遊することになり、引用発明を用いて清掃を行う過程、又は/及び清掃を済ませた後で引用発明を魚水槽から取り出す過程中に浮遊異物が再び魚水槽に入ってしまうという問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国登録特許第10-1271141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、水換え過程なしで、魚水槽内に残存する魚の排泄物及び餌を除去することができるうえ、フィルターの目詰まりが発生せず、フィルターによってろ過された異物が再び魚水槽に入らない魚水槽内異物抽出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための本発明による魚水槽内異物抽出器は、下方に設けられた流入管を通じて内部から水が流入し、流入した水が内部のフィルターを経て排出口を通じて排出される本体を含み、前記フィルターは、流入管を包みながら本体の側面から離隔するように備えられ、前記排出口は、フィルターの下側に設けられる。
【0010】
また、前記本体の下部は、下方に膨んだ半球状をなし、流入管が貫通し、貫通する流入管の外側に排出口が貫通形成された下部体で構成され、前記フィルターは、下部体の曲面に下端外縁が当接するように備えられてもよい。
【0011】
また、前記排出口は、下部体における、フィルターの内周面に隣接する箇所が貫通されて形成され、前記下部体は、リング状をなしてフィルターの下端に当接するように排出口の外縁に沿って安着突部が突設されてもよい。
【0012】
また、前記下部体は、管状を成して下端が排出口の内側に位置し且つ上端が内側の流入管の上端付近に位置し、外側にフィルターが嵌められるガイド管が備えられ、前記フィルターは、スポンジ素材からなり、安着突部に下端が支持された状態で上端がガイド管の上側に位置し得る長さに形成され、前記本体は、前記ガイド管の上側に突出したフィルターを下方に押圧しながらガイド管の上端に結合するフィルター固定具が備えられてもよい。
【0013】
また、前記フィルターは、所定の厚さを有し、長さ方向に沿って中空が貫通形成された筒状をし、内周面の長さ方向に沿って排出流路が凹設されてもよい。
【0014】
また、前記魚水槽内の底部から離隔した箇所から上方に固定管が備えられ、魚水槽内の底部に置かれる据置台をさらに含み、前記本体は、流入管が固定管と連通するように配置され、水が管を通じて流入管に流入してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、魚水槽内の水が本体内に流入して排出される過程で、フィルターによりろ過された異物は本体内に溜まり、フィルターを経た水は排出口を通じて魚水槽内に排出されるから、魚水槽内に残存する魚の排泄物及び餌を除去する上で補充水の供給を必要としないため、水換え過程がないので、ユーザーの便宜を増大させることができる。
【0016】
また、所定の厚さをもって表面積が広いフィルターを水が通り過ぎ、このような過程でフィルターによってろ過された異物がフィルターと本体の側面との間の空間を通じて本体内に溜まるので、フィルターの目詰まりが発生せず、排出される水がフィルターの下側の排出口を通じて排出されるので、水が排出される過程で本体内に溜まった異物が浮遊しなくなるから、ろ過された異物が再び魚水槽に入るのを防止することができる。
【0017】
このような本発明は、魚水槽を清掃しようとするときにのみ使用することができるだけでなく、据置台を用いて魚水槽内に据え置くことにより、持続的に異物がろ過されるようにして常に魚水槽内の清浄が維持されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態による魚水槽内異物抽出器を示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による魚水槽内異物抽出器を示す分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態による魚水槽内異物抽出器を示す縦断面図である。
【
図4】本発明による魚水槽内異物抽出器に適用されるフィルターを示す斜視図である。
【
図6】本発明による魚水槽内異物抽出器に適用される下部体を示す切開斜視図である。
【
図7】本発明による魚水槽内異物抽出器を通じて水と空気が流出入することを示す例示図である。
【
図8】本発明の一実施形態による魚水槽内異物抽出器を使用することを示す例示図である。
【
図9】本発明の他の実施形態による魚水槽内異物抽出器を示す斜視図である。
【
図10】本発明の他の実施形態による魚水槽内異物抽出器を示す縦断面図である。
【
図11】本発明の魚水槽内異物抽出器に適用される据置台を示す分解斜視図である。
【
図12】本発明の他の実施形態による魚水槽内異物抽出器を使用することを示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明では、水換え過程なしで、魚水槽内に残存する魚の排泄物及び餌を除去することができるうえ、フィルターの目詰まりが発生せず、フィルターによりろ過された異物が再び魚水槽に入らないように、内部から下方に備えられた流入管を通じて水が流入し、流入した水が内部のフィルターを経て排出口を通じて排出される本体を含み、前記フィルターは、流入管を包みながら本体の側面から離隔するように備えられ、前記排出口は、フィルターの下側に設けられ、前記フィルターによってろ過された異物はフィルターと本体の側面との間の空間を通じて本体内に溜まり、フィルターを経た水は排出口を通じて魚水槽内に排出されることを特徴とする、魚水槽内異物抽出器を提案 する。
【0020】
本発明の権利範囲は、以下で説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的要旨から逸脱することなく、当該技術分野における通常の知識を有する者によって様々に変形実施され得る。
【0021】
以下、本発明による魚水槽内異物抽出器は、添付の
図1乃至
図12を参照して詳細に説明する。
【0022】
本発明の魚水槽内異物抽出器は、
図1~
図3に示すように、所定の長さをもって筒状をなす本体100を含み、本体100は、少なくとも側面の一部が透明又は半透明からなり、内部をユーザーが確認することができるようにすることが好ましい。このような本体100は、一例として、円筒状をなし、両端が開放された中空の中間体100bと、上方に膨んだ半球状をなし、中間体100bの上端に結合する上部体100aと、下方に膨らんだ半球状をなし、中間体100bの下端に結合する下部体100cと、を含むことができる。
【0023】
本体100には、
図1乃至
図3に示すように、内部から下方に管状をなす流入管110が備えられ、内部にフィルター120が備えられ、排出口130が設けられることにより、流入管110を通じて魚水槽内の水が本体100内に流入した後、フィルター120を経て排出口130を通じて排出される。
【0024】
具体的には、流入管110は、堅固な管状をし、一部が本体100の内部に位置し、残りの一部が本体100から下方に突出するように、本体100の底面を貫通して備えられる。一例として、流入管110は、下部体100cの中央を上下方向に貫通するように備えられる。このとき、流入管110の上端は、本体100の長さの半分に該当する箇所又はそれよりも多少下側に位置するようにして、本体100内の一部のみが水で満たされるようにすることが好ましい。
【0025】
フィルター120は、所定の厚さを有し、長さ方向に沿って流入管110が貫通する中空の筒状をなして、水と当接する表面を大きくすることができ、これにより、魚水槽から流入した水に含まれている魚の排泄物や餌などの異物がフィルター120によって効果的にろ過されることができる。また、フィルター120は、多様な素材からなってもよいが、力を加えるときに変形が可能な多孔質のスポンジ素材からなることが好ましい。
【0026】
そして、フィルター120は、
図2及び
図4に示すように、内周面の長さ方向に沿って排出流路121が凹設されることができ、排出流路121は、複数個が所定間隔離隔して設けられることができる。排出流路121を通じてフィルター120を経て異物がろ過された水の流れが円滑に行われるので、フィルター120の下部に集中するフィルターの性能をフィルター120全体に分散させることができる。
【0027】
このようなフィルター120は、
図3及び
図7に示すように、流入管110を包みながら側面が本体100の側面から離隔するように備えられ、フィルター120と本体100の側面との間に空間を設けることにより、フィルター120を通過せずにろ過された異物がフィルター120と本体100の側面との間の空間を通じて下方に移動して本体100内に溜まる。また、フィルター120は、
図5に示すように、下部体100cの曲面に下端外縁が当接するように備えられてもよい。これにより、フィルター120の側面と本体100の側面との間に異物が溜まる空間と、フィルター120の底面と下部体100cの下端部との間の空間が分離されてもよい。
【0028】
排出口130は、
図3及び
図7に示すように、本体100における、フィルター120の下側に設けられる。一例として、排出口130は、本体100の底面、すなわち下部体100cに安着されたフィルター120の下側が貫通して設けられ、下部体100cの中央を貫通する流入管110の隣接する外側に沿って設けられてもよい。具体的には、排出口130は、下部体100cにおける、フィルター120の内周面に隣接する箇所が貫通して設けられてもよい。
【0029】
そして、排出口130の周辺に沿ってフィルター120がより安定的に下部体100cに安着されるようにしながら、異物の排出を二次的に遮断する構成が本体100に備えられてもよい。一例として、下部体100cは、
図5及び
図6に示すように、排出口130の外縁に沿ってリング状をなすように上方に突出し、上端がフィルター120の下端に当接する安着突部140が設けられてもよい。したがって、フィルター120は、下端外縁が下部体100cの曲面に当接するとともに、底面の一部が安着突部140の上端に当接するので、安定的に安着された状態を維持することができる。また、フィルター120の下端外縁が下部体100cの曲面に当接してはいるが、粒子が微細な異物の一部が隙間を通じて排出口130側へ移動することができるので、安着突部140は、このような微小異物が排出口130から抜け出すのを防止することができる。
【0030】
上述したような本体100は、排出口130がフィルター120の下側に設けられているが、
図7に示すように、フィルター120を経た水は、本体100の下方に排出される。このような本発明を用いて、魚水槽内異物の除去は、
図8に示すように、本体100の一部が水に浸かるようにした状態で行われ、排出口130を通じて排出された水は、魚水槽内に排出される。すなわち、異物をろ過するために本体100内に流入した魚水槽の水は、異物のみがろ過されたまま再び魚水槽内に排出されるので、別途補充水の供給を必要としないから、水換え過程が不要であるため、ユーザーの利便性が増大する。
【0031】
また、ろ過された異物と分離された状態で本体100の下方に水が排出されるので、魚水槽の清掃過程で本体100内に溜まった異物が浮遊しなくなるだけでなく、魚水槽の清掃を終えて本体100を魚水槽から抜き出す過程でも異物が浮遊しなくなるので、ろ過された異物が再び魚水槽に入るのを防止することができる。また、異物が溜まった本体100の下部を構成する下部体100cが分離可能に構成できるため、清掃を終えた後、下部体100cを分離して洗浄することができるので、異物が溜まった状態のまま下部体100cを分離させて洗浄を容易にすることができる。そして、フィルター120が排出口130から離隔するように備えられるため、下部体100c内でフィルター120の下側に水が満たされるので、排出口130を通じた水の排出がより容易に行われ得る。
【0032】
一方、本発明の本体100は、本体100内に位置する流入管110の一部が定位置になるようにしながら、フィルター120を安定的に固定させるために、ガイド管150が備えられてもよい。ガイド管150は、一例として、
図2、
図3及び
図6に示すように、両端が開放された中空の管形状をなして、下端が排出口130の内側である下部体100cの中央から上方に備えられてもよい。このとき、ガイド管150は、流入管110よりも大きな直径を有するように形成され、内側に流入管110が挿入され、上端が内側の流入管110の上端付近に位置するように備えられる。
【0033】
そして、ガイド管150の下端部の内周面には、
図5及び
図6に示すように、内側に挿入される流入管110を固定させるための固定突起151が突設できる。固定突起151は、複数個が一定間隔離隔してガイド管150の下端部の内周面から突出して流入管110の側面と当接する。すなわち、ガイド管150の内側に挿入される流入管110は、複数の固定突起151によって強制嵌合されて固定されることができ、必要に応じて、流入管110の上端がガイド管150と一致するようにすることができるのはもとより、ガイド管150よりも低くするか、或いはガイド管150よりも高くすることができる。
【0034】
ガイド管150の外側にはフィルター120が嵌められるが、ガイド管150の外側に嵌められるフィルター120は、下部体100cに安着された状態(すなわち、安着突部140に下端が支持された状態)で、上端がガイド管150の上側に位置し得る長さに形成することができる。このようにガイド管150よりも長い長さを有するように形成されたフィルター120は、圧縮されて本体100内に備えられる。このために、本体100は、
図1~
図3に示すように、ガイド管150の上側に突出したフィルター120を下方に押圧しながらガイド管150の上端に結合するフィルター固定具160が備えられてもよい。
【0035】
フィルター固定具160は、一例として、上面が膨らみながらフィルター120の上面を覆う板状に形成されてもよく、中央には流入管110と対応する直径の流入口が設けられてもよい。また、フィルター固定具160は、底面から下方に突出してガイド管150と流入管110との間に挿入されることでガイド管150と結合する結合突起が設けられてもよい。したがって、ユーザーは、フィルター120をガイド管150に嵌めた後、フィルター固定具160をフィルター120の上側に位置させ、その後、ガイド管150と結合するまでフィルター120を押圧することにより、フィルター120が本体100内にしっかりと固定されるようにすることができる。そして、圧縮されたフィルター120は、より小さな粒子の異物をろ過することができるので、フィルターの性能が向上することができる。
【0036】
一方、本体100内に対して水を流入させたり排出したりするための水の流れを形成するために様々な方式が適用でき、一例として、空気を用いた方式が適用できる。
【0037】
具体的には、本体100は、
図1及び
図3に示すように、流入管110内に空気を供給する空気供給管170が備えられてもよい。空気供給管170は、堅固な素材で出来てもよいが、柔軟な素材からなり、透明に形成されることが好ましい。また、流入管110内に位置する空気供給管170の末端には、多くの空気泡を形成するエアストーン171を備えることにより、空気の流れが円滑に行われるようにすることができる。このような空気供給管170は、上部体100aの中央に貫通形成された設置孔を通じて本体100内に挿入されてエアストーン171が流入管110内に位置するように備えられる。よって、空気供給管170を通じて供給された空気の浮力により、流入管110内には上昇気流が形成され、これにより流入管110を通じて魚水槽内の水が流入する。
【0038】
また、空気供給管170のうち、本体100の外側に位置する部分には、
図1に示すように、空気供給管170を通じて供給される空気の量を調節するためのエア調節部材172が備えられてもよい。エア調節部材172は、一例として、螺合された調節具を回して空気供給管170の全体を開閉するか、或いは一部のみが開放されるように構成されてもよい。
【0039】
そして、上部体100aには、
図1~
図3に示すように、設置孔の周辺に、外部へ空気が排出される空気排出口180が貫通形成できる。流入管110に沿って水と共に上方に移動した空気は、本体100の上部で水と分離され、空気排出口180を通じて外部へ排出される。また、設置孔を貫通する空気供給管170は強制嵌合され、これにより空気が流入する通路(流入管110又は、流入管110と後述の延長流入管300)の長さだけでなく、所望の流速などを考慮して、ユーザーは、空気供給管170を押し込んだり引っ張ったりすることができる。
【0040】
このような本発明は、本体100に備えられた流入管110のみで長さが十分である場合、流入管110の下端に、魚水槽内の底部に敷かれた底材が通過せず、異物の混入した水のみが通過できる通孔が設けられるか、或いは、
図7に示すように、前記通孔の形成された流入カバー190が流入管110の下端に着脱可能に結合できる。この場合、本体100のみを用いて魚水槽内の異物を除去することができる。
【0041】
本体100に備えられた流入管110が魚水槽を清掃するのに十分な長さでない場合、
図1~
図3に示すように、本発明は、所定の長さを有する管の形状をなし、本体100の外部に位置した流入管110の末端に結合する延長流入管300をさらに含むことができる。この場合、延長流入管300は、流入管110の末端に直接結合することができるのはもとより、別途の延長継手310を介して流入管110の末端に間接的に結合することができる。延長流入管300が結合する流入管110の末端は、開放された状態を成して延長流入管300の一端と連通し、流入管110の他端には、通孔が設けられるか、或いは通孔の設けられた流入カバー190が着脱可能に結合することができる。
【0042】
上述したような本発明は、
図8に示すように、魚水槽内に本体100を位置させた後、本体100を移動させ、魚水槽内の底部全体に残存する魚の排泄物や餌を本体100内に抽出することができる。
【0043】
一方、魚水槽内の本体100が据え置かれるようにして、持続的に魚水槽内の異物がろ過されるようにすることができる。このために、本発明は、
図9~
図12に示すように、魚水槽内の底部に置かれる据置台200をさらに含むことができ、ここで、魚水槽内の底部とは、魚水槽自体の底面を意味することもあり、魚水槽の底面に敷かれた底材を意味することもある。
【0044】
一例として、据置台200は、
図9~
図11に示すように、上面が開放された中空の筒状に形成された据置本体200aと、据置本体200aの下端部に結合し、魚水槽内の底部に置かれ、内部に水が流入することができるように流入孔220が貫通形成された据置受け200bと、を含むことができる。すなわち、据置本体200aは、底面が据置受け200bにより魚水槽内の底部から離隔し、魚水槽内の底部と離隔した据置本体200aには、底面から上方に固定管210が備えられる。固定管210は、据置受け200bの内側と連通するので、据置受け200bの流入孔220を通じて流入した水は、固定管210へ移動することができる。
【0045】
固定管210は、管状に形成されるが、流入管110又は延長流入管300が固定管210の内側に位置することができるように、流入管110又は延長流入管300よりも大きな直径の管状に形成されることが好ましい。これにより、
図10に示すように、流入管110と固定管210とが連通するように本体100が据置台200と結合することができるので、空気供給管170を通じて供給される空気の上昇気流によって、魚水槽内の水が流入孔220、固定管210、流入管110を順次通過して流入する。
【0046】
そして、固定管210は、据置台200の底面中央から据置本体200aの上端よりも突出するように備えられることができる。また、
図12に示すように、固定管210と据置本体200aの側壁との間の空間には底材などが充填されるか、或いは水草が植えられることができるので、据置台200は、魚水槽内の底部に安定的に固定された状態を成すことができる。
【0047】
据置受け200bは、一例として、
図11に示すように、据置本体200aの底面と対応する形状をなしながら、縁部に沿って据置本体200aの底面に結合するための結合側壁が突設された板状に形成されることができる。前記結合側壁には、一定間隔で複数の流入孔220が貫通形成され、流入孔220を通じて多方向から水が分散流入できるようにして、据置台200内へ底材が吸い上げられるのを防止することができる。
【0048】
また、据置受け200bの上面には、
図11に示すように、放射状に流路形成突起230が突設されることができる。流路形成突起230は、固定管210と対応する部分である据置受け200bの中央部を除く残りの部分に設けられてもよく、各流入孔220に隣接する両側箇所から据置受け200bの中央部に向かって突設されてもよい。このような流路形成突起230は、流入孔220と据置受け200bの中央部とを連通しながら、据置受け200bの中央部に向かって次第に幅が減少する流路を形成する。これにより、空気供給管170を通じて供給される空気の上昇気流が発生すると、魚水槽内の水は、流入孔220を通じて据置受け200b内に進入し、流路形成突起230によって形成された流路を通って据置受け200bの中央から固定管210に流入する。
【0049】
上述したように、本発明は、
図8に示すように魚水槽を清掃しようとするときにのみ使用することができるだけでなく、
図12に示すように、据置台200を用いて魚水槽内に据え置かせておくことにより、持続的に異物がろ過できるようにして、常に魚水槽内の清潔が維持されるようにすることができる。
【符号の説明】
【0050】
100 本体
100a 上部体
100b 中間体
100c 下部体
110 流入管
120 フィルター
121 排出流路
130 排出口
140 安着突部
150 ガイド管
151 固定突起
160 フィルター固定具
170 空気供給管
171 エアストーン
172 エア調節部材
180 空気排出口
190 流入カバー
200 据置台
200a 据置本体
200b 据置受け
210 固定管
220 流入ホール
230 流路形成突起
300 延長流入管
310 延長継手
【国際調査報告】