(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-04
(54)【発明の名称】ビデオゲームコントローラ用のグリップ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/98 20140101AFI20240226BHJP
【FI】
A63F13/98
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552209
(86)(22)【出願日】2022-03-04
(85)【翻訳文提出日】2023-08-25
(86)【国際出願番号】 US2022070954
(87)【国際公開番号】W WO2022187846
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523324616
【氏名又は名称】ブライマン,ロバート,ディー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブライマン,ロバート,ディー.
(57)【要約】
ビデオゲームコントローラ用のグリップは、長手方向軸、ベースセクション、指グリップセクション、及び手のひら支持セクションを有する本体を有し、本体は、内部に長手方向軸空洞に沿って配向された空洞を画定し、空洞は、内部にビデオゲームコントローラのハンドホールド部分を受容するようにサイズ設定されている。このグリップは、平坦な表面上に配置されたときに、コントローラを直立して保持するためのスタンドとして機能し、プレイ中に、ユーザの指、手のひら、及び親指腹への快適な支持を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドホールドセクションを有するタイプのビデオゲームコントローラ用のグリップであって、前記グリップが、長手方向軸を画定する一体型本体を備え、前記本体が、前記長手方向軸に沿って配向されている空洞を形成し、前記空洞が、内部に前記ビデオゲームコントローラのハンドホールドセクションを受容するようにサイズ設定及び成形され、前記グリップが、平坦な表面上に配置されたときに、前記ビデオゲームコントローラが直立したままであることを可能にするためのスタンドとして機能するように構成されているベースセクションを画定する、グリップ。
【請求項2】
前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を画定する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項3】
前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を画定し、前記ベースセクションが、ユーザの指を支持し、前記ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した前方突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項4】
前記ベースセクションが、指グリップセクションを更に備える、請求項1に記載のグリップ。
【請求項5】
前記本体が、指グリップセクションを更に備え、前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の離隔した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項6】
前記本体が、指グリップセクションを更に備え、前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の離隔した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定し、前記ベースセクションが、ユーザの指を支持し、前記ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した前方突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項7】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備える、請求項1に記載のグリップ。
【請求項8】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記ベースセクションが、ユーザの指を支持し、ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した前方突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項9】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の離隔した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項10】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の離隔した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定し、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションの反対側に位置決めされ、前記手のひら支持セクションが、凸状の外面を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項11】
前記本体は、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記ベースセクションが、概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の隔離した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定し、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションの反対側に位置決めされ、前記手のひら支持セクションが、凸状の外面を有し、前記ベースセクションが、ユーザの指を支持し、前記ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した前方突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項12】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記手のひら支持セクションが、前記ベースセクションに隣接して最も狭く、前記本体の上端で最も幅広い形状を画定し、前記上端が、前記ベースセクションから離れている、請求項1に記載のグリップ。
【請求項13】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記手のひら支持セクションが、前記ベースセクションに隣接して最も狭く、前記本体の上端で最も幅広い形状を画定し、前記上端が、前記ベースセクションから離れており、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションと前記手のひら支持セクションとの間の境界を画定する隆起線を更に含む、請求項1に記載のグリップ。
【請求項14】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記手のひら支持セクションが、前記ベースセクションに隣接して最も狭く、前記本体の上端で最も幅広い形状を画定し、前記上端が、前記ベースセクションから離れており、前記本体が、円錐台形状を画定し、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションと前記手のひら支持セクションとの間の境界を画定する隆起線を更に含み、前記ベース部分が、ユーザの指を支持し、ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【請求項15】
シリコーンゴム材料を含む、請求項1に記載のグリップ。
【請求項16】
前記ベースセクションが、前記一体型本体に対してより強化されている、請求項1に記載のグリップ。
【請求項17】
前記グリップが、天然又は合成ポリマー材料から形成されている、請求項1に記載のグリップ。
【請求項18】
前記本体が、指グリップセクションと、手のひら支持セクションと、を更に備え、前記ベースセクションが、前記一体型本体に対してより強化されており、かつ概ね平坦な底面を有し、前記指グリップセクションが、複数の離隔した隆起部であって、前記隆起部の間の谷部を画定する、複数の隔離した隆起部を有し、前記谷部及び隆起部が、ユーザの1つ以上の指を受容するようにサイズ設定された空間を画定し、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションの反対側に位置決めされ、前記手のひら支持セクションが、凸状の外面を有し、前記手のひら支持セクションが、前記ベースセクションに隣接して最も狭く、前記本体の上端で最も幅広い形状を画定し、前記上端が、前記ベースセクションから離れており、前記本体が、円錐台形状を画定し、前記手のひら支持セクションが、前記指グリップセクションと前記手のひら支持セクションとの間の境界を画定する隆起線を更に含み、前記ベース部分が、ユーザの指を支持し、ユーザの手が前記ビデオゲームコントローラから滑り落ちるのを防止するためのリップ領域を形成する伸長した突起部を有する、請求項1に記載のグリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の本発明は、ビデオゲームコントローラカバーに関し、より具体的には、その内蔵載置部を有するビデオゲームコントローラ用の人間工学的グリップに関する。
【背景技術】
【0002】
Xbox(登録商標)及びPlayStation 4(登録商標)などのビデオゲームシステムは、非常に人気がある。これらのシステムは、ユーザがコントローラを使用して、様々なビデオゲームを操作することを可能にする。一般に、コントローラは、ユーザがビデオゲーム内のキャラクタのアクションを制御することを可能にする、様々なボタン及びジョイスティックを特徴とするデバイスである。より人気のあるコントローラのうちのいくつかは、「バットウィング」形状を画定してもよく、ユーザの片手又は両手で保持され、各手がそれぞれのボタンのセット及び/又はジョイスティックを制御する。コントローラは、典型的には、比較的硬く、及び非多孔質であるプラスチック材料から製作される。その結果、ストックコントローラの外面は、触覚感が悪く、特に長期間の使用には保持することが不快であり得る。ビデオゲームをプレイするときにしばしばそうであるように、ユーザのアクションは、プレイ中に極めて活発であり得、それらの時間中に、コントローラ上のユーザのグリップが損なわれ得る。
【0003】
コントローラの触感を改善するために、従来技術においていくつかの試みが示唆されている。例えば、SquidGrip(商標)、KontrolFreak(商標)、Dragon Grips(商標)、及びVenom Grip(商標)などのデバイスは、コントローラのグリップ部分に適用されるプレカットカバー又はラップである。これらの製品は、典型的には、テクスチャ加工された表面を有する、接着剤で裏打ちされたネオプレン、シリコーン、又は同様の材料から作製されており、グリップを改善し、いくつかの追加のクッション性及びコントローラの改善された触感を提供する。これらの材料の問題は、適切に適用することが困難である可能性があり、コントローラに接着剤の残留物を残す可能性があり、経時的に剥離又は接着不具合を被ることが知られており、非常に薄く、最小限のクッション性を提供することである。
【0004】
別の先行技術のアプローチが例示され、カバースキンとして知られ、eXtremeRate、MXRC、Cybcamo、Sololife及びその他などの企業によって供給されている。これらのカバースキンは本質的に、コントローラにフィットし、コントローラの前部の大部分並びにボタン及びジョイスティックが位置するコントローラの上部をカバーする、ワンピースシリコーンカバーである。これらのタイプのカバーの欠点は、それらがしばしば適切にフィットせず、経時的に伸び、コントローラの上に設置されるときに破れるか、又は引き裂かれる傾向があり、コントローラ上のボタンを押すことを妨げ、したがって、プレイを妨げる可能性があることである。
【0005】
製造が簡単であり、長期的な快適性及び改善された制御を提供し、適用が容易であり、ゲームプレイを妨げないビデオゲームコントローラのグリップ及び触感を改善するデバイスが必要である。
【0006】
したがって、従来技術のデバイスに関連付けられた問題及び欠点を考慮して、本発明は考案され、その目的のうちの1つは、製造が簡単かつ適用が容易であるビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、コントローラをより良く保持するために、手のひら支持セクション及び指グリップセクションで形成されているビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0008】
本発明のなおも別の目的は、コントローラ上のボタン又はジョイスティックを妨げないビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0009】
本発明の更に別の目的は、コントローラの使用中に長期間の快適性及び改善された制御を提供するビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0010】
本発明の更なる目的は、改善された触覚感を提供し、より少ない手の疲労をもたらす快適な保持を提供するビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0011】
本発明のなおも更に別の目的は、平坦な表面に配置されたときに、コントローラを直立して保管するためのスタンドとして使用することができるビデオゲームコントローラ用の改善されたグリップを提供することである。
【0012】
本発明の様々な他の目的及び利点は、より詳細な説明が以下に記載されているため、当業者に明らかになるであろう。
【発明の概要】
【0013】
前述及び他の目的は、一実施形態では、ビデオゲームコントローラ用のグリップであって、内部に画定された空洞を有する本体を有し、空洞が、内部にビデオゲームコントローラのハンドホールド部分を受容するように構成(すなわち、サイズ設定及び成形)されている、グリップを提供することによって実現される。空洞は、本体の長手方向軸に平行に配向されている。本体は、手のひら支持セクション、指グリップセクション、及びベースセクションを更に含む。グリップは、プレイ中にユーザの手のひら、指、及び親指腹への快適な支持を提供しながら、コントローラを直立した位置に保持するためのスタンドとして機能する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明のグリップが適用された状態で示されている、第1のゲームシステムのコントローラの、部分的に透過している斜視図である。
【
図2】具体的には、左側から見た右手のグリップを示す、第1のゲームシステムのコントローラとともに使用するためのグリップの斜視図である。
【
図3】グリップの前左側を示す、
図2のグリップの斜視図である。
【
図4】グリップの前右側を示す、
図2のグリップの斜視図である。
【
図5】グリップの後右側を示す、
図2のグリップの斜視図である。
【
図6】グリップの上部を示し、特にグリップの空洞を示す、
図2のグリップの斜視図である。
【
図7】具体的には、左側から見た右手のグリップを示す、第2のゲームシステムのコントローラとともに使用するためのグリップの斜視図である。
【
図8】グリップの前左側を示す、
図7のグリップの斜視図である。
【
図9】グリップの前右側を示す、
図7のグリップの斜視図である。
【
図10】グリップの後右側を示す、
図7のグリップの斜視図である。
【
図11】グリップの上部を示し、特にグリップの空洞を示す、
図7のグリップの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の様々な例示的な実施形態を、以下に説明する。「例示的(exemplary)」という用語の使用は、例証的又は一例にすぎないことを意味し、本明細書に記載の「本発明(the invention)」への任意の言及は、本明細書に開示される例示的な実施形態のうちのいずれか1つ以上の特徴又はステップに本発明を制限又は限定することを意図しない。「例示的な実施形態(exemplary embodiment)」、「一実施形態(one embodiment)」、「実施形態(an embodiment)」、「様々な実施形態(various embodiments)」などへの言及は、そのように説明される本発明の実施形態が特定の特徴、構造、又は特性を含み得るが、全ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は特性を含むわけではないことを示し得る。更に、「一実施形態では(in one embodiment)」、「例示的な実施形態では(in an exemplary embodiment)」、又は「代替的な実施形態では(in an alternative embodiment)」という語句の繰り返しの使用は、必ずしも同じ実施形態を指すわけではないが、そうであってもよい。
【0016】
また、「好ましくは(preferably)」、「一般的に(commonly)」、及び「典型的に(typically)」などの用語は、本発明の範囲を限定するために、又は特定の特徴が本発明の構造若しくは機能にとって重要、必須、若しくは更に重要であることを含意するために、本明細書で利用されないことにも留意されたい。むしろ、これらの用語は、本発明の特定の実施形態で利用される場合もそうではない場合もある代替又は追加の特徴を強調することを単に意図している。
【0017】
本発明は、以下で添付の図面を参照してより完全に説明され、本発明の1つ以上の例示的な実施形態が示される。本明細書で使用される同様の数字は、全体を通して同様の要素を指す。しかしながら、本発明は、多くの異なる形式で具体化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、本開示が動作可能であり、可能であり、完全であるように提供される。したがって、開示される特定の配置は、例証的にすぎず、本発明の範囲及びそのありとあらゆる等価物に関して限定されないことを意図されている。更に、適応例、変形例、修正例、及び同等の配置などの多くの実施形態は、本明細書に記載される実施形態によって暗黙的に開示され、本発明の範囲内となる。
【0018】
具体的な用語が本明細書で採用されるが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定の目的では使用されない。本明細書で別段に明示的に定義されていない限り、そのような用語は、以下に記載されるいずれの具体的な実施形態にも限定されることなく、関連する業界で適用されるものと矛盾しない、その広義で通常の慣例的な意味を与えられることを意図している。本明細書で使用される場合、冠詞「a」は、1つ以上の項目を含むことを意図している。1つの項目のみが意図されている場合、「1つだけ(one and only one)」、「単一(single)」という用語、又は同様の文言が使用される。項目のリストを結合するために本明細書で使用されるとき、「又は(or)」という用語は、項目のうちの少なくとも1つを示すが、リストの複数の項目を除外しない。
【0019】
本発明の例示的な方法又はプロセスについて、本明細書に記載されるステップの順序及び/又は配置は例証的であり、限定的ではない。したがって、様々なプロセス又は方法のステップは、順序又は時間的な配置にあるように示され、記載され得るが、任意のそのようなプロセス又は方法のステップは、そうでない場合の指示がない限り、任意の特定の順序又は配置で実行されることに限定されないことを理解されたい。実際、そのようなプロセス又は方法のステップは、一般的に、依然として本発明の範囲内でありながら、様々な異なる順序及び配置で実行され得る。
【0020】
加えて、本発明の利点、利益、予期せぬ結果、又は動作可能性への任意の言及は、本発明が以前に実践に移されたこと、又は任意の試験が実施されたという肯定として意図されない。同様に、他に明記されない限り、過去時制(現在完了又は過去形)における動詞の使用は、本発明が以前に実践に移されたこと、若しくは任意の試験が実施されたことを示すか、又は含意することを意図しない。
【0021】
本発明及びその使用のより良い理解のために、ここで図面に目を向けると、
図1~
図11は、ビデオゲームコントローラとともに使用するためのグリップを示す。人間工学的に有利なグリップは、特に長期間のプレイ中に、ユーザに追加の快適性及び触感を提供し、手の疲労を軽減し、コントローラをより良く制御し、より楽しいプレイをもたらす。グリップは更に、平坦な表面上に配置されたときに、コントローラを直立して保管するためのスタンドとして使用することができる。
【0022】
図1~
図6を参照すると、そこに示されているのは、第1のゲームシステム、例えばXboxゲームシステムに典型的に使用されるタイプのコントローラ100である。コントローラ100(透過して示されている)は、一対のハンドホールドセクション102を有し、ハンドホールドセクション102は、プレイのために使用される様々なボタン106及びジョイスティック108を含む中央部分104の対向する側面に配設されている。好ましいグリップ10は、コントローラのそれぞれのハンドホールドセクション102の各々にフィットする。
図1に示されるグリップ10の実施形態は、
図2~
図6に示される実施形態に対応するが、
図7~
図11の実施形態は、第2のゲームシステム、例えば、PlayStation 4ゲームシステム用のコントローラ(図示せず)とともに使用するために適合される。
【0023】
図1を見たときに容易に明らかになるように、本発明のグリップ10は、好ましくは、コントローラのハンドホールド部分102の全体的な形状及び構成を変更する。これは、コントローラにより柔らかい材料の追加の層を追加するだけであるが、具体的には使用中の指の位置及び手首の配向に関連するため、ハンドホールドセクション102の人間工学的又は位置特異的特徴を変更することはなかった従来技術のデバイスとは異なる。グリップ10の1つ以上の実施形態を使用するとき、ユーザの指は、ハンドホールドセクション102の周囲であまり収縮されず、四肢への血流を増加させ、経時的に関節及び筋肉の疲労を低減する。加えて、又は代替的に、ベースセクション18は、ユーザがユーザの間に平坦な表面上にコントローラを載置することを可能にし、ユーザの手の中の重量及び/又は手首の長期間の不必要な回転を軽減する。
【0024】
グリップ10の好ましい実施形態は、長手方向軸14を有する一体型本体12を有する。本体12は、好ましくは、長手方向軸14に沿って配向され、延在する空洞16を画定する。空洞16は、コントローラ100のハンドホールド部分102を内部に密接に受容するように構成(すなわち、サイズ設定及び成形)されている。「コントローラのハンドホールド部分」という用語は、ユーザが通常、プレイ中に手のひらの中で、手で把持するゲームコントローラの部分を識別するために本明細書で使用されるが、1つ以上のボタン106及び/又はジョイスティック108を含む制御の部分を含まない場合がある、
【0025】
本体12は、ベースセクション18、指グリップセクション20、及び手のひら支持セクション22を含み得る。
図1に最もよく見られるように、コントローラ100に取り付けられたとき、グリップ10は、平坦な表面上に配置されたときにコントローラ100が直立したままであることを可能にする。この理由により、ベースセクション18は、概ね平坦な底面24を画定することが望ましい。加えて、ベースセクション18の底面24は、コントローラに安定した支持を提供するのに十分な表面積を有することが好ましい。ベースセクション18に所望の剛性を提供するために、より大きな質量及び/又は強化された構造を有するベースセクション18を作成することも有利であり得る。加えて、又は代替的に、本体12は、以下で更に詳細に記載されるように、より大きな、より広い、より長い、又はそうでなければより顕著なリップ領域36を画定し得る。加えて、又は代替的に、本体12の実施形態は、特にグリップ10の1つ以上の側面の外周の周囲に、1つ以上の陥凹状の溝を画定し得る。
【0026】
グリップ10の指グリップセクション20は、好ましくは、複数の離隔した隆起部26、28を画定し、隆起部26、28の間の領域に谷部30、32、34を画定する。隆起部26、28、及び谷部30、32、34は、グリップ10を保持するときに、ユーザの指を収容するための空間を画定する。ゲームコントローラを操作する際に、ユーザの親指及び人差し指は、通常、ゲームアクションを制御するためにコントローラ上の様々なボタン106及びジョイスティック108を操作する必要があるが、残りの指は使用されない。したがって、指グリップセクション20上の隆起部26、28、及び谷部30、32は、好ましくは、手(図示せず)の中指、薬指、及び小指を収容するように構成されている。人差し指がプレイのために必要とされない場合、人差し指を収容するために谷部34が提供されてもよい。
【0027】
1つ以上の実施形態では、ベースセクション18は、プレイ中にユーザの指を更に支持し、ユーザの手が滑り、コントローラとの接触を失うのを防止するのを助けることができる、リップ領域36(
図1~
図6の実施形態で最も顕著である)を形成する伸長した前方突起部を有してもよい。加えて、又は代替的に、伸長した前方突起部形成リップ領域36は、ベースセクション18が、例えば、ユーザの脚の上に配置されている間に、ユーザがコントローラをわずかに前方に「転がす」ことを容易にするように構成されている。これにより、最大の快適性のために、ユーザがゲームプレイ中にコントローラの角度を変更することを可能にし、かつ/又はユーザの手首の調整を可能にし得る。
【0028】
手のひら支持セクション22は、概ね、グリップ10の指グリップセクション20の反対側に位置する。コントローラ100を保持するとき、ユーザの手は、通常、グリップ10の周りの緩い拳に湾曲している。緩い拳に曲げられたとき、手の手のひらは、凹面を形成する。コントローラの使用中に手の形状に最もよく適合するために、手のひら支持セクション22は、手のひらの湾曲した凹面に対応する穏やかな凸状の外面を有する。
【0029】
手のひら支持面22は、ベースセクション18の近くで最も狭く、ベースセクション18から離れた本体12の上端40で最も幅が広くなるように輪郭形成され、本体12に円錐台の全体的な形状及び外観を提供する。本体12の上端40における手のひら支持セクション22のより広い部分は、ユーザの手がグリップ10の周りを包むときに親指腹のための支持を提供する。手のひら支持セクション22の構成は、一般的に手の「付け根」として知られる、ユーザの手のひら及び親指腹が手首に接合する点に適合する隆起線38(
図6)を形成する。隆起線38は、手のひら支持セクション22と指グリップセクション20との間の境界を画定する。したがって、グリップ10は、コントローラ100上の様々なボタン106及びジョイスティック108を操作するために親指及び人差し指の無制限の移動を依然として可能にしながら、ユーザの手全体(手のひら、指、親指腹)を支持する。
【0030】
ここで
図7~
図11の実施形態を参照すると、そこに示されるグリップ210は、第2のゲームシステム、例えば、PlayStation 4ゲームシステム用のコントローラにフィットするように構成されており、それぞれのコントローラの異なる形状に起因する外観の違いは別として、
図1~
図6に示されるグリップ10と本質的に同じである。
【0031】
グリップ210は、長手方向軸214を有する一体型本体212を有する。本体212は、長手方向軸214に沿って配向される空洞216を画定し得る。空洞216は、第2のゲームシステムのコントローラのハンドホールド部分を内部に密接に受容するように構成(すなわち、サイズ設定及び成形)されている。
【0032】
本体212は、ベースセクション218、指グリップセクション220、及び手のひら支持セクション222を有する。コントローラに取り付けられたとき、ベースセクション218は、平坦な表面上に配置されたときにコントローラが直立したままであることを可能にする。この理由により、ベースセクション218は、概ね平坦な底面224を有することが望ましい。更に、ベースセクション218の底面224は、コントローラに安定した支持を提供するのに十分な表面積を有することが好ましい。ベースセクション218に所望の剛性を提供するために、より大きな質量及び/又は強化された構造を有するベースセクション218を作成することも有利であり得る。加えて、又は代替的に、本体212は、以下で更に詳細に記載されるように、より大きな、より広い、より長い、又はそうでなければより顕著なリップ領域236を画定し得る。加えて、又は代替的に、本体212の実施形態は、特にグリップ210の1つ以上の態様の外周の周囲に、1つ以上の陥凹状の溝を画定し得る。
【0033】
グリップ210の指グリップセクション220は、
図8及び
図9に見られるように、複数の離隔した隆起部226、228を画定し、隆起部226、228の間の領域に谷部230、232、234を画定し得る。隆起部226、228、及び谷部230、232、234は、グリップ210を保持するときに、ユーザの指を収容するための空間を画定する。ゲームコントローラを操作する際に、ユーザの親指及び人差し指は、通常、ゲームアクションを制御するためにコントローラ上の様々なボタンを操作する必要があるが、残りの指は使用されない。したがって、指セクション220上の隆起部226、228、及び谷部230、232は、好ましくは、手の中指、薬指、及び小指を収容するように構成されている。人差し指がプレイのために必要とされない場合、人差し指を収容するために谷部234が提供されてもよい。
【0034】
実施形態では、ベースセクション218は、プレイ中にユーザの指を更に支持し、ユーザの手が滑り、コントローラとの接触を失うのを防止するのを助けることができる、リップ領域236を形成する伸長した前方突起部を有してもよい。伸長したリップ領域236はまた、ベースセクション218の表面積を増加させ、これは、コントローラが直立して保管されるときに安定したスタンドを提供するのに役立つ。加えて、又は代替的に、伸長した前方部突起形成リップ領域236は、ベースセクション218が、例えば、ユーザの脚の上に配置されている間に、ユーザがコントローラをわずかに前方に「転がす」ことを容易にするように構成されている。これにより、最大の快適性のために、ユーザがゲームプレイ中にコントローラの角度を変更することを可能にし、かつ/又はユーザの手首の調整を可能にし得る。
【0035】
手のひら支持セクション222は、概ね、グリップ210の指グリップセクション220の反対側に位置する。コントローラを保持するとき、ユーザの手は、通常、グリップ10の周りの緩い拳に湾曲している。緩い拳に曲げられたとき、手の手のひらは凹面を形成する。コントローラの使用中に手の形状に最もよく適合するために、手のひら支持セクション222は、手のひらの湾曲した凹面に対応する穏やかな凸状の外面を有する。
【0036】
手のひら支持面222は、ベースセクション218の近くで最も狭く、ベースセクション218から離れた本体212の上端240で最も幅が広くなるように輪郭形成され、本体212に円錐台の全体的な形状及び外観を提供する。本体212の上端240における手のひら支持セクション222のより広い部分は、ユーザの手がグリップ210の周りを包むときに親指腹を支持する。手のひら支持セクション222の構成は、手の付け根(すなわち、手のひら及び親指腹が手首に接する点)に適合する隆起線238を形成する。したがって、グリップ210は、コントローラ上の様々なボタン及びジョイスティックを操作するために親指及び人差し指の無制限の移動を依然として可能にしながら、ユーザの手全体(手のひら、指、親指腹)を支持する。
【0037】
グリップ10、210は、いくつかの異なる材料から作製することができるが、ユーザに快適な触覚感を提供し、柔らかく、保持しやすい材料を使用することが好ましい。最も好ましいのは、シリコーンゴムブレンドなどの天然又は合成ポリマー及びそれらのブレンドである。グリップ10、210は、鋳造、成形、3D印刷など、グリップを作製するために選択される材料と一致する任意の好適なプロセスによって作製することができる。
【0038】
図面及び明細書では、本発明の好ましい実施形態が示されており、具体的な用語が使用されているが、それらは、限定の目的のためではなく、一般的かつ記述的な意味でのみ使用され、本発明の範囲は特許請求の範囲で定義される。前述の開示を読むことによって当業者に想起され得る修正及び代替物は、本発明の範囲内とみなされることを意図している。
【国際調査報告】