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特表2024-509610トラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-04
(54)【発明の名称】トラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法
(51)【国際特許分類】
   H02G 15/04 20060101AFI20240226BHJP
   H02G 1/02 20060101ALI20240226BHJP
【FI】
H02G15/04 030
H02G1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555757
(86)(22)【出願日】2021-12-23
(85)【翻訳文提出日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 KR2021019694
(87)【国際公開番号】W WO2022196901
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0034490
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521372208
【氏名又は名称】デウォン エレクトリック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】DAEWON ELECTRIC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】307, Daeyul laechu-gil, Bugi-myeon, Cheongwon-gu, Cheongju-si, Chungcheongbuk-do 28137 Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】520066762
【氏名又は名称】デウォン インダストリー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】DAEWON INDUSTRY CORP.
【住所又は居所原語表記】26, Soemarul-gil, Jeungpyeong-eup Jeungpyeong-gun Chungcheongbuk-do 27913 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】グォン セウォン
【テーマコード(参考)】
5G352
5G375
【Fターム(参考)】
5G352AB09
5G352AE03
5G352AE04
5G375AA02
5G375BA08
5G375BA15
5G375CB02
5G375DA02
5G375DA31
5G375EA17
(57)【要約】
本発明は、新設電線及び切断されたジャンパー線を固定するためのトラップ型活線端末絶縁キャップ、及び前記トラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法に関し、より詳細には、電線の新設、交換又は補修などの作業の際に、切断作業によって切断されて端末充電部が露出した状態で装柱から吊り下げられたジャンパー線、すなわち、活線状態電線の充電部を容易に挿入して固定させることにより、前記電線の充電部を包んで絶縁保護することができ、複数の把持部材が一方向にのみ作動するトラップ形態で挿入されて固定された電線の離脱を防止することにより、しっかりと固定された状態を維持することができるようにして、高圧電流による安全上の事故を防止することができ、間接活線用絶縁スティックを用いて簡単な動作のみで電線の固定及び解除ができるようにして間接活線作業が安全かつ容易に行われるようにする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャンパー線(W)の末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔(112)が貫通形成されるベースボディ(100)と、
前記ベースボディ(100)の作動孔(112)に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク(210)が突設される複数の把持部材(200)と、
前記ベースボディ(100)の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔(112)と対応するように作動溝(310)が形成され、前記作動溝(310)に前記把持部材(200)のリンク(210)がヒンジ結合される作動ヘッド(300)と、
張力が形成されている電線(L)又は懸垂碍子に上部が結合され、下部に前記ベースボディ(100)の後方が結合されるハンガー型ジャンパー線支持部材(400)と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項2】
ジャンパー線(W)の末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔(112)が貫通形成されるベースボディ(100)と、
前記ベースボディ(100)の作動孔(112)に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク(210)が突設される複数の把持部材(200)と、
前記ベースボディ(100)の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔(112)と対応するように作動溝(310)が形成され、前記作動溝(310)に前記把持部材(200)のリンク(210)がヒンジ結合される作動ヘッド(300)と、
腕金(S)に上部が結合され、両側の少なくとも一方に前記ベースボディ(100)の後方が結合される腕金型ジャンパー線支持部材(500)と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項3】
前記ベースボディ(100)は、
ジャンパー線(W)の末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔(112)が貫通形成される後方ボディ(110)と、
前記後方ボディ(110)の前方が挿入されて結合され、後面に前記後方ボディ(110)の外側に位置するように複数の設置溝(122)が形成され、前記設置溝(122)に設置される弾性部材(124)を有する前方ボディ(120)と、を含んで構成され、
前記作動ヘッド(300)は、
外周縁に突設されて前記弾性部材(124)の後方を支持する弾性支持部(320)を含んで構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項4】
前記把持部材(200)は、
後方下面に形成される歯部(220)を含んで構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項5】
前記歯部(220)は、
湾曲した形状に形成されることを特徴とする、請求項4に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項6】
前記ハンガー型ジャンパー線支持部材(400)は、
張力が形成されている電線(L)又は懸垂碍子に上部が掛かって結合される結合フック(410)と、
前記結合フック(410)の下部に上部が結合され、下部に前記ベースボディ(100)の後方が結合される絶縁ロープ(420)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項1に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項7】
前記結合フック(410)は、
上部内側に、張力が形成されている電線(L)又は懸垂碍子が内挿されて掛けられる第1掛止溝が形成され、一側面に弧状にレール溝(412a)が形成され、上部後方が開放された第1フック(412)と、
上部末端が開放されて前記第1フック(412)の第1掛止溝と対応する第2掛止溝が形成され、上部が前記第1フック(412)のレール溝(412a)の形状と対応する形状に形成され、前記レール溝(412a)に沿って回転可能に結合され、下部が前記第1フック(412)の開放された上部後方に突出する離脱防止レバー(414)と、
前記第1フック(412)の第1掛止溝と対応する第3掛止溝が形成され、前記第1フック(412)の一側面に結合され、前記第1フック(412)のレール溝(412a)の一側と前記第1フック(412)の開放された上部後方の一側を閉鎖する第2フック(416)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項6に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項8】
前記腕金型ジャンパー線支持部材(500)は、
上下に長さが形成されたベースフレーム(510)と、
前記ベースフレーム(510)の上部に結合されて腕金(S)に設置される固定部(520)と、
前記ベースフレーム(510)に摺動可能に結合され、前記ベースボディ(100)の後方が回転可能に結合される位置調節部(530)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項2に記載のトップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項9】
前記固定部(520)は、
前方が開口し、上部と下部のそれぞれに前記ベースフレーム(510)の上部に結合されるように形成される結合部(521)を含んで構成されることを特徴とする、請求項8に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項10】
前記固定部(520)は、
後方にヒンジ結合される下部支持部材(522)と、
後方下部にヒンジ結合され、上部が前記下部支持部材(522)の後方にヒンジ結合されて前記下部支持部材(522)を上下に移動させる第1締付装置(523)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項8に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項11】
前記固定部(520)は、
内側上部に上部が結合される軽腕金固定部材(524)を含んで構成されることを特徴とする、請求項8に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項12】
前記位置調節部(530)は、
前記ベースフレーム(510)に摺動可能に結合される移動ボディ(531)と、
前記移動ボディ(531)の後方に設置され、前記移動ボディ(531)の摺動を固定又は固定解除するロック部(532)と、
前記移動ボディ(531)の前面に突設され、前記ベースボディ(100)の後方が回転可能に結合される結合突起(533)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項8に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項13】
前記結合突起(533)は、
前記移動ボディ(531)の後面の両側に一対が突設されることを特徴とする、請求項12に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項14】
前記位置調節部(530)は、
前記移動ボディ(531)の前面上部に後面上部が回転可能に結合され、下面前方にジャンパー線(W)が収容できる上部収容溝(534a)が形成された上部電線固定部材(534)と、
上部が前記上部電線固定部材(534)の下面後方を貫通して螺合される第2締付装置(535)と、
後方に前記第2締付装置(535)が貫通して螺合され、前記上部電線固定部材(534)の下部から離隔して設置され、上面前方にジャンパー線(W)が収容できる下部収容溝(536a)が形成された下部電線固定部材(536)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項12に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項15】
前記位置調節部(530)は、
前記移動ボディ(531)の前面下部に突設され、上下方向に貫通孔(537a)が形成される回転調節部(537)と、
前記回転調節部(537)の貫通孔(537a)の下部に内挿されて結合され、上部に前記貫通孔(537a)に沿って昇降する係止部材(538a)を有する回転固定部材(538)と、を含んで構成され、
前記上部電線固定部材(534)は、
後方下面に左右方向に複数個が形成され、前記回転固定部材(538)の係止部材(538a)が引き込み/引き出し可能に形成される角度調節溝(534d)と、を含んで構成されることを特徴とする、請求項14に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ。
【請求項16】
請求項1、2、6乃至15のいずれか一項に記載のトラップ型活線端末絶縁キャップ(C)を用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法であって、
作業が必要なジャンパー線(W)の周囲にハンガー型ジャンパー線支持部材(400)又は腕金型ジャンパー線支持部材(500)を設置する第1準備段階(S10)と、
前記ハンガー型ジャンパー線支持部材(400)又は腕金型ジャンパー線支持部材(500)にトラップ型活線端末絶縁キャップ(C)の後方を結合する第2準備段階(S20)と、
切断されたジャンパー線(W)の末端を前記トラップ型活線端末絶縁キャップ(C)に挿入して固定させる締結段階(S40)と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
新設電線及び切断されたジャンパー線を固定するためのトラップ型活線端末絶縁キャップ、及び前記トラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法に関し、より詳細には、電線の新設、交換又は補修などの作業の際に、切断作業によって切断されて端末充電部が露出した状態で装柱から吊り下げられたジャンパー線、すなわち、活線状態電線の充電部を容易に挿入して固定させることにより、前記電線の充電部を包んで絶縁保護することができ、複数の把持部材が一方向にのみ作動するトラップ形態で挿入されて固定された電線の離脱を防止することにより、しっかりと固定された状態を維持することができるようにして、高圧電流による安全上の事故を防止することができ、間接活線用絶縁スティックを用いて簡単な動作のみで電線の固定及び解除ができるようにして間接活線作業が安全かつ容易に行われるようにする、トラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法に関する技術分野である。
【背景技術】
【0002】
一般的に、発電所に発生する大電力は、送電塔などの送電線路を介して高圧の電力で各変電所に送電された後、変電所では多段階の変圧過程を経て各家庭又は建物などの需用家で使用することができるように、ケーブルを用いて各地域に供給する配電過程を経る。
【0003】
このとき、一般需用家への電力供給は、一定間隔で設置される電柱を介して供給し、各電柱での送電・配電電線ケーブルの径間単位連結はジャンパー線を用いて連結する。
【0004】
すなわち、電柱を連結しようとする送電・配電電線ケーブルを電柱の上端両側に横に設置される腕金の両側で碍子を介して結合し、前記碍子の間の電線をジャンパー線で連結するが、連結されるジャンパー線は腕金に設置される碍子を介して支持できるように施工して使用している。
【0005】
前記ジャンパー線は、様々な配電線路の新設、交換又は補修などの作業によって連結又は切断及び交換が必要な場合があるが、このとき、ジャンパー線には高圧の電流が流れるため、切断されたジャンパー線の充電部は絶縁処理を施した後、他の作業を行う。
【0006】
一方、新設電線又はジャンパー線の充電部を絶縁処理するための絶縁キャップに関する技術の一つとして、韓国登録実用新案公報第20-0147818号(以下、従来技術という)が開示されている。
【0007】
前記従来技術は、図1及び図2に示すように、切断した高圧線1を挿入させて高圧線1を保持する高圧線ホルダー10と、前記高圧線ホルダー10が挿入されると、高圧線ホルダー10を内側に締め付ける円筒状の絶縁キャップボディ20とから構成され、前記高圧線ホルダー10は、上側頭部11の中心線上に、入口が広くて内側が狭い傾斜挿入孔12が形成され、頭部11の下側には、下端部が円錐状に形成されながら、外周縁に雄ねじ部13が形成された保持部14が前記頭部11と一体に形成され、この保持部14の内側には、前記傾斜挿入孔12に繋がる保持孔15が貫通形成され、この保持部14は、放射状に3~6つの切開部16が形成され、前記絶縁キャップボディ20は、上部開口の円筒状に形成され、内側には前記保持部14の雄ねじ部13に締結される雌ねじ部21が形成され、その下側には所定のサイズの空間部22が形成されたことを特徴とする。
【0008】
図2に示すように、前記従来技術は、高圧線1の端部に高圧線ホルダー10を締結した状態で、前記高圧線ホルダー10を絶縁キャップボディ20に結合することにより、高圧線1の端部絶縁処理が行われるようにする。
【0009】
しかし、前記従来技術の場合、絶縁処理された端部が一定位置に固定されていない状態であるため、作業の際に高圧線1の離脱などの様々な問題が発生する可能性がある。
【0010】
したがって、一般的には、絶縁処理された端部を隣接の電線に締結する方法を利用しているが、この場合、絶縁処理とは別に、高圧線1の端部を固定する過程が付加的に必要であるので、このための作業時間及び費用がさらにかかるという問題がある。
【0011】
また、電線作業の場合は、絶縁処理された機構を用いて実施している実情であるが、作業者が首を見上げた状態で様々な段階の作業を行わなければならないので、労働強度及び体力の限界により作業者に多くの疲労感を加えるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した従来技術による問題点を解決するためになされた技術であって、従来の切断された電線の端部を絶縁処理するための絶縁キャップは、絶縁処理された電線の端部が一定の位置に固定されないため、作業の際に電線の離脱などの問題だけでなく、切断された電線の端部を固定する過程が必要であってそのための作業時間及び費用がさらにかかる問題が発生する。
【0013】
その解決策として、新設電線又は切断された電線の充電部、すなわち末端を挿入する過程のみでも安全かつ容易かつ堅固に固定させることができ、新設電線又は切断された電線が離脱する方向に引っ張られる場合に固定力がさらに強く発生するようにトラップ形態で構成して、切断された電線の末端を安全に保護することができ、間接活線用絶縁スティックで作動ヘッドを把持して移動させる簡単な動作で電線の固定及び解除を可能にして間接活線作業を安全かつ容易に行うことができるだけでなく、張力が形成されている電線又は懸垂碍子又は腕金にジャンパー線支持部材を設置し、前記ジャンパー線支持部材にトラップ型活線端末絶縁キャップを結合することにより、新設電線又は切断された電線が一定の位置に安定的に保護されるようにして作業の安全性及び効率性を向上させることができる、トラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法によって提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
所期の目的を実現するために、本発明は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成されるベースボディ100と、前記ベースボディ100の作動孔112に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク210が突設される複数の把持部材200と、前記ベースボディ100の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成され、前記作動溝310に前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合される作動ヘッド300と、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に上部が結合され、下部に前記ベースボディ100の後方が結合されるハンガー型ジャンパー線支持部材400と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップを提示する。
【0015】
所期の目的を実現するために、本発明は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成されるベースボディ100と、前記ベースボディ100の作動孔112に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク210が突設される複数の把持部材200と、前記ベースボディ100の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成され、前記作動溝310に前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合される作動ヘッド300と、腕金Sに上部が結合され、両側の少なくとも一方に前記ベースボディ100の後方が結合される腕金型ジャンパー線支持部材500と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップを提示する。
【0016】
また、本発明の前記ベースボディ100は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成される後方ボディ110と、前記後方ボディ110の前方が挿入されて結合され、後面に前記後方ボディ110の外側に位置するように複数の設置溝122が形成され、前記設置溝122に設置される弾性部材124を有する前方ボディ120と、を含んで構成され、前記作動ヘッド300は、外周縁に突設されて前記弾性部材124の後方を支持する弾性支持部320を含んで構成されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の前記把持部材200は、後方下面に形成される歯部220を含んで構成され、前記歯部220は、湾曲した形状に形成されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されている電線L、又は懸垂碍子に上部が掛かって結合される結合フック410と、前記結合フック410の下部に上部が結合され、下部に前記ベースボディ100の後方が結合される絶縁ロープ420と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の前記結合フック410は、上部内側に張力が形成されている電線Lが内挿されて掛けられる第1掛止溝が形成され、一側面に弧状にレール溝412aが形成され、上部後方が開放された第1フック412と、上部末端が開放されて前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第2掛止溝が形成され、上部が前記第1フック412のレール溝412aの形状と対応する形状に形成され、前記レール溝412aに沿って回転可能に結合され、下部が前記第1フック412の開放された上部後方に突出する離脱防止レバー414と、前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第3掛止溝が形成され、前記第1フック412の一側面に結合され、前記第1フック412のレール溝412aの一側と第1フック412の開放された上部後方の一側を閉鎖する第2フック416と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、上下に長さが形成されたベースフレーム510と、前記ベースフレーム510の上部に結合され、腕金Sに設置される固定部520と、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合され、前記ベースボディ100の後方が回転可能に結合される位置調節部530と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0021】
また、本発明の前記固定部520は、前方が開口し、上部と下部のそれぞれに前記ベースフレーム510の上部と結合されるように形成される結合部521を含んで構成されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の前記固定部520は、後方にヒンジ結合される下部支持部材522と、後方下部にヒンジ結合され、上部が前記下部支持部材522の後方にヒンジ結合されて前記下部支持部522を上下に移動させる第1締付装置523と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0023】
また、本発明の前記固定部520は、内側上部に上部が結合される軽腕金固定部材524を含んで構成されることを特徴とする。
【0024】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合される移動ボディ531と、前記移動ボディ531の後方に設置され、前記移動ボディ531の摺動を固定又は固定解除するロック部532と、前記移動ボディ531の前面に突設され、前記ベースボディ100の後方が回転可能に結合される結合突起533と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0025】
また、本発明の前記結合突起533は、前記移動ボディ531の後面の両側に一対が突設されることを特徴とする。
【0026】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面上部に後面上部が回転可能に結合され、下面前方にジャンパー線Wが収容できる上部収容溝534aが形成された上部電線固定部材534と、上部が前記上部電線固定部材534の下面後方を貫通して螺合される第2締付装置535と、後方に前記第2締付装置535が貫通して螺合され、前記上部電線固定部材534の下部から離隔して設置され、上面前方にジャンパー線Wが収容できる下部収容溝536aが形成された下部電線固定部材536と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0027】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面下部に突設され、上下方向に貫通孔537aが形成される回転調節部537と、前記回転調節部537の貫通孔537aの下部に内挿されて結合され、上部に前記貫通孔537aに沿って昇降する係止部材538aを有する回転固定部材538と、を含んで構成され、前記上部電線固定部材534は、後方下面に左右方向に複数個が形成され、前記回転固定部材538の係止部材538aが引き込み/引き出し可能に形成される角度調節溝534dと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0028】
また、所期の目的を実現するために、本発明は、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法において、作業が必要なジャンパー線Wの周囲にハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500を設置する第1準備段階(S10)と、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500にトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結合する第2準備段階(S20)と、作業が必要なジャンパー線Wを切断する切断段階(S30)と、前記切断されたジャンパー線Wの末端を前記トラップ型活線端末絶縁キャップCに挿入して固定させる締結段階(S40)と、を含んで構成されることを特徴とする、トラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法を提示する。
【発明の効果】
【0029】
上記のように提示された本発明によるトラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法は、ベースボディに切断されたジャンパー線、すなわち電線を挿入するとき、一方向にのみ作動するトラップ形態を維持している複数の把持部材が広げられて容易に電線を挿入することができ、前記ベースボディに後方に弾性支持されるように設置される作動ヘッドによって複数の把持部材が、電線が挿入された後に一方向にのみ作動するトラップ形態を維持して、電線が離脱する方向に移動するときにさらにしっかりと電線を固定させることにより、簡単な電線挿入動作のみで新設電線又は切断された電線(ジャンパー線)を容易に固定することができるだけでなく、前記新設電線又は切断されたジャンパー線の末端、すなわち、充電部を安全かつ堅固に包んで絶縁保護することができる効果と、
張力が形成された電線又は懸垂碍子に設置してベースボディの後方を結合することができるハンガー型ジャンパー線支持部材、又は腕金に設置してベースボディの後方を結合することができる腕金型ジャンパー線支持部材を用いて、新設電線又は切断された電線が一定の位置に安定かつ堅固に固定できるようにすることにより、間接活線作業の際に高圧電流による事故を防止するだけでなく、労働強度及び体力の限界を軽減させて作業の効率性を向上させることができる効果と、を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】従来の絶縁キャップを示す斜視図である。
図2】従来の絶縁キャップの使用状態を示す断面図である。
図3】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の実際作業様子を示す概略図である。
図4】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップを示す斜視図である。
図5】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップを示す分解斜視図である。
図6】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップの作動前(a)と作動後(b)を示す断面斜視図である。
図7】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップの作動を示す側断面図である。
図8】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップが結合されたハンガー型ジャンパー線支持部材を示す正面図(a)及び側面図(b)である。
図9】結合フックを示す斜視図である。
図10】結合フックを示す分解斜視図(a)及び他の角度の分解斜視図(b)である。
図11】結合フックの作動を示す投影側面図である。
図12】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップが結合されたハンガー型ジャンパー線支持部材を用いて、切断されたジャンパー線を固定させる様子を示すトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の締結段階概略図である。
図13】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップが結合された腕金型ジャンパー線支持部材を示す斜視図である。
図14】本発明の好適な実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材を示す側面図である。
図15】本発明の好適な実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材を示す部分側面図である。
図16】本発明の好適な実施形態による固定部の上部がベースフレームに結合された腕金型ジャンパー線支持部材を示す側面図である。
図17】本発明の好適な実施形態による軽腕金固定部材が結合されていない腕金型ジャンパー線支持部材を示す部分側面図(a)、及び軽腕金固定部材を示す斜視図(b)である。
図18】本発明の好適な実施形態による位置調節部を示す部分分解斜視図である。
図19図15の他の角度の底面斜視図である。
図20】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップ及び電線固定部材の回転を示す腕金型ジャンパー線支持部材の正面図である。
図21】本発明の好適な実施形態による電線固定部材の作動を示す位置調節部の部分側断面図である。
図22】本発明の好適な実施形態による位置調節部を示す腕金型ジャンパー線支持部材の部分側断面図である。
図23】本発明の好適な実施形態による位置調節部の上部移動を示す腕金型ジャンパー線支持部材の部分側断面図である。
図24】本発明の好適な実施形態による位置調節部の下部移動を示す腕金型ジャンパー線支持部材の部分側断面図である。
図25】本発明の好適な実施形態によるトラップ型活線端末絶縁キャップが結合された腕金型ジャンパー線支持部材を用いて、切断されたジャンパー線を固定させる様子を示すトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の締結段階概略図である。
図26】本発明の好適な実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材を用いて、切断されていないジャンパー線を固定させる様子を示すトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の準備段階概略図である。
図27】本発明の他の実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材を示す側面図である。
図28】本発明の他の実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材の張線器環に張線器が結合された様子を示すトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の準備段階概略図である。
図29】本発明の他の実施形態による腕金型ジャンパー線支持部材の張線器結合孔に張線器が結合された様子を示すトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線間接活線絶縁工法の準備段階概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、切断された電線の固定のためのトラップ型活線端末絶縁キャップ、及び前記トラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法に関し、より詳細には、電線の新設、交換又は補修などの作業の際に、切断作業によって切断されて末端が露出した状態で装柱に吊り下げられたジャンパー線、すなわち、電線(以下、「ジャンパー線W」という。)の末端を容易に挿入して固定させることにより、前記ジャンパー線Wの末端を包んで絶縁保護することができ、複数の把持部材200が挿入されて固定された前記ジャンパー線Wが離脱する方向に移動するとき、一方向のみ作動するトラップ形態で固定させることにより、さらに堅固且つ安全に固定された状態を維持することができるようにして高圧電流による安全上の事故を防止することができ、作動ヘッド300を移動させる簡単な動作で前記把持部材200の一方向にのみ作動するトラップ形態を解除させてジャンパー線Wの固定を解除することができて作業が安全かつ容易に行われるようにする、トラップ型活線端末絶縁キャップ及びそれを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法に関する技術である。
【0032】
また、本発明は、張力が形成された電線L又は懸垂碍子又は「口」字形~「L」字形腕金に設置され、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの後方が結合されるハンガー型ジャンパー線支持部材400と、腕金、特に、軽腕金又は単一型腕金に設置され、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの後方が結合される腕金型ジャンパー線支持部材500を用いて、切断されたジャンパー線Wが一定の位置に安定且つ堅固に固定できるようにすることにより、絶縁作業の際に高圧電流による事故を防止するだけでなく、作業の効率性を向上させることができる。
【0033】
上述した本発明を達成するための構成は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成されるベースボディ100と、前記ベースボディ100の作動孔112に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク210が突設される複数の把持部材200と、前記ベースボディ100の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成され、前記作動溝310に前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合される作動ヘッド300と、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に上部が結合され、下部に前記ベースボディ100の後方が結合されるハンガー型ジャンパー線支持部材400と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0034】
上述した本発明を達成するための他の構成は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成されるベースボディ100と、前記ベースボディ100の作動孔112に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク210が突設される複数の把持部材200と、前記ベースボディ100の外周縁の前方に摺動可能に結合され、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成され、前記作動溝310に前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合される作動ヘッド300と、腕金Sに上部が結合され、両側の少なくとも一方に前記ベースボディ100の後方が結合される腕金型ジャンパー線支持部材500と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0035】
また、本発明の前記ベースボディ100は、ジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成される後方ボディ110と、前記後方ボディ110の前方が挿入されて結合され、後面に前記後方ボディ110の外側に位置するように複数の設置溝122が形成され、前記設置溝122に設置される弾性部材124を有する前方ボディ120と、を含んで構成され、前記作動ヘッド300は、外周縁に突設され、前記弾性部材124の後方を支持する弾性支持部320を含んで構成されることを特徴とする。
【0036】
また、本発明の前記把持部材200は、後方下面に形成される歯部220を含んで構成され、前記歯部220は、湾曲した形状に形成されることを特徴とする。
【0037】
また、本発明の前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に上部が掛かって結合される結合フック410と、前記結合フック410の下部に上部が結合され、下部に前記ベースボディ100の後方が結合される絶縁ロープ420と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0038】
また、本発明の前記結合フック410は、上部内側に張力が形成されている電線Lが内挿されて掛止される第1掛止溝が形成され、一側面に弧状にレール溝412aが形成され、上部後方が開放された第1フック412と、上部末端が開放されて前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第2掛止溝が形成され、上部が前記第1フック412のレール溝412aの形状と対応する形状に形成されて前記レール溝412aに沿って回転可能に結合され、下部が前記第1フック412の開放された上部後方に突出する離脱防止レバー414と、前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第3掛止溝が形成され、前記第1フック412の一側面に結合され、前記第1フック412のレール溝412aの一側と前記第1フック412の開放された上部後方の一側を閉鎖する第2フック416と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0039】
また、本発明の前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、上下に長さが形成されたベースフレーム510と、前記ベースフレーム510の上部に結合され、腕金Sに設置される固定部520と、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合され、前記ベースボディ100の後方が回転可能に結合される位置調節部530と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0040】
また、本発明の前記固定部520は、前方が開口し、上部と下部のそれぞれに前記ベースフレーム510の上部と結合されるように形成される結合部521を含んで構成されることを特徴とする。
【0041】
また、本発明の前記固定部520は、後方にヒンジ結合される下部支持部材522と、後方下部にヒンジ結合され、上部が前記下部支持部材522の後方にヒンジ結合され、前記下部支持部材522を上下に移動させる第1締付装置523と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0042】
また、本発明の前記固定部520は、内側上部に上部が結合される軽腕金固定部材524を含んで構成されることを特徴とする。
【0043】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合される移動ボディ531と、前記移動ボディ531の後方に設置され、前記移動ボディ531の摺動を固定又は固定解除するロック部532と、前記移動ボディ531の前面に突設され、前記ベースボディ100の後方が回転可能に結合される結合突起533と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0044】
また、本発明の前記結合突起533は、前記移動ボディ531の後面の両側に一対が突設されることを特徴とする。
【0045】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面上部に後面上部が回転可能に結合され、下面前方にジャンパー線Wが収容できる上部収容溝534aが形成された上部電線固定部材534と、上部が前記上部電線固定部材534の下面後方を貫通して螺合される第2締付装置535と、後方に前記第2締付装置535が貫通して螺合され、前記上部電線固定部材534の下部から離隔して設置され、上面前方にジャンパー線Wが収容できる下部収容溝536aが形成された下部電線固定部材536と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0046】
また、本発明の前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面下部に突設され、上下方向に貫通孔537aが形成される回転調節部537と、前記回転調節部537の貫通孔537aの下部に内挿されて結合され、上部に前記貫通孔537aに沿って昇降する係止部材538aを有する回転固定部材538と、を含んで構成され、前記上部電線固定部材534は、後方下面に左右方向に複数個が形成され、前記回転固定部材538の係止部材538aが引き込み/引き出し可能に形成される角度調節溝534dと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0047】
また、上述した本発明を達成するためのトラップ型活線端末絶縁キャップを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法の構成は、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法において、作業が必要なジャンパー線Wの周囲にハンガー型ジャンパー線支持部材400、又は腕金型ジャンパー線支持部材500を設置する第1準備段階(S10)と、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500にトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結合する第2準備段階(S20)と、作業が必要なジャンパー線Wを切断する切断段階(S30)と、前記切断されたジャンパー線Wの末端を前記トラップ型活線端末絶縁キャップCに挿入して固定させる締結段階(S40)と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0048】
以下、本発明の実施形態を示す図1図29を参照して、本発明を具体的に説明する。
【0049】
本発明を達成するためのトラップ型活線端末絶縁キャップCの主要構成要素であるベースボディ100は、
ジャンパー線Wの端部、すなわち、切断されたジャンパー線Wの末端が挿入され、外周縁の前方に複数の作動孔112が貫通形成されるものであって、絶縁材質からなり、前方が開口した中空が形成され、切断されたジャンパー線Wの末端が前方から後方に挿入され、詳細に後述される複数の把持部材200と作動ヘッド300によって挿入されたジャンパー線Wが固定されることにより、切断されて末端が露出したジャンパー線Wの末端が包まれて絶縁保護できるようにする。
【0050】
具体的には、本発明のベースボディ100は、切断されたジャンパー線Wの末端が挿入される挿入溝(図示せず)が形成され、外周縁の前方に複数の作動孔112が長手方向に沿って貫通形成される後方ボディ110と、前記後方ボディ110の前方が挿入されて結合され、前記挿入溝と連通するように貫通形成される挿入孔(図示せず)が形成され、後面に前記後方ボディ110の外側に位置するように複数の設置溝122が形成される一方、前記設置溝122に設置される弾性部材124を有する前方ボディ120と、を含んで構成される。
【0051】
前記後方ボディ110は、外周縁の前方に長手方向に沿って複数の作動孔112が一定の長さ、すなわち、詳細に後述される把持部材200の長さよりも大きく形成され、前記把持部材200がヒンジ軸を中心に回転するときにスムーズに回転できるようにするのはもとより、前記把持部材200がヒンジ軸を中心に回転して前記把持部材200の後方が内側に移動できるようにすることにより、複数の把持部材200が内側に移動して一方向にのみ作動するトラップ形態をなして、挿入されたジャンパー線Wが固定された後に露出したジャンパー線Wの末端を包んで絶縁保護する。
【0052】
すなわち、前記後方ボディ110は、切断されたジャンパー線Wの末端が挿入できるように前方が開放された挿入溝が形成されて前記ジャンパー線Wが挿入されることにより、露出したジャンパー線Wの末端を包んで絶縁保護できるようにする。
【0053】
敷衍説明すると、前記作動孔112は、詳細に後述される把持部材200がヒンジ軸を中心に回転して、前記把持部材200の後方がベースボディ100、すなわち後方ボディ110の内側に移動可能にすることにより、複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態を成すか、或いは一方向にのみ作動するトラップ形態を成さないようにすることにより、前記ベースボディ100の内部に引き込まれたジャンパー線Wが固定又は固定解除されるようにする。
【0054】
このとき、前記後方ボディ110は、外周縁の前方に環状に形成され、前記作動孔112の前方に位置する第1ヒンジ溝114を含んで構成され、前記第1ヒンジ溝114に結合され、詳細に後述される把持部材200の前方が結合される第1弾性リング116を含んで構成されるが、前記第1弾性リング116は、前記第1ヒンジ溝114に結合され、前記把持部材200の前方がヒンジ結合されるようにすることにより、前記把持部材200が回転して前記作動孔112を介して前記把持部材200の後方が内側に移動できるようにする。
【0055】
すなわち、前記第1ヒンジ溝114は、前記第1弾性リング116によって把持部材200の前方が後方ボディ110とヒンジ結合され、前記把持部材200の後方が前記後方ボディの前記後方ボディ110の内側に移動できるようにし、前記第1弾性リング116は、前記把持部材200の前方を中心に後方が回転して前記作動孔112を介して前記後方ボディ110の内側に移動できるようにする。
【0056】
このとき、前記第1弾性リング116は、前記把持部材200の前方が前記後方ボディ110とヒンジ結合できるように、一般的な金属材質のリング状からなっても構わないが、前記把持部材200の繰り返し回転によって伸びて前記把持部材200の回転がスムーズに行われないことがあるので、スナップリングのように一端が分離されて広げられることに反発する、すなわち、締め付けられる方向に弾性力を有する弾性リングで構成されることが好ましい。
【0057】
一方、前記後方ボディ110は、後方に突設され、結合孔113aが貫通形成される結合部113を含んで構成されるが、前記結合部113は、詳細に後述されるハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500に結合され、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCによって切断されたジャンパー線Wが一定の位置に位置するようにすることにより、作業が安全かつ効率的に行われるようにする効果を実現させる。
【0058】
前記前方ボディ120は、前記後方ボディ110の前方が挿入されて結合されることにより、詳細に後述される作動ヘッド300が前方に離脱するのを防止するだけでなく、前記後方ボディ110の外側方向に延びて突出する拡張部(図示せず)が形成され、前記拡張部の後面に複数の設置溝122が形成され、前記設置溝122に設置されて前方が支持され、前記作動ヘッド300の後方が支持される弾性部材124を含んで構成される。
【0059】
すなわち、前記前方ボディ120は、詳細に後述される作動ヘッド300が前記後方ボディ110の外周縁の前方に摺動するように結合されるとき、前記拡張部を介して前方に離脱するのを防止するとともに、前記弾性部材124によって前記作動ヘッド300が後方に弾性支持されるようにすることにより、前記作動ヘッド300が後方に移動した状態を維持することができるようにする。
【0060】
このとき、前記作動ヘッド300は、詳細に後述される把持部材200の上部に形成されたリンク210にヒンジ結合されて前記把持部材200のリンク210を後方に移動させることにより、前記把持部材200がベースボディ100、すなわち後方ボディ110にヒンジ結合されたヒンジ軸、すなわち第1弾性リング116を中心に回転して後方が作動孔112を介して前記後方ボディ110の内側へ移動するようにし、これにより複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態をなしながら、挿入されたジャンパー線Wが安定的かつ堅固に固定された状態を維持できるようにする効果を実現させる。
【0061】
これに加えて、前記前方ボディ120は、後方ボディ110の前方が挿入されて結合されることにより、作動孔112の前方が閉鎖されることを防止するために、前記作動孔112と対応するように外周縁の後方に形成される対応溝(図示せず)をさらに含んで構成できる。
【0062】
さらに、後方ボディ110は、前述した作動ヘッド300の後方への移動を制限するために外周縁に突設されるリミット部118をさらに含んで構成でき、前記リミット部118は、前記把持部材200の回転が限界まで行われないようにすることにより、前記把持部材200と後方ボディ110の破損を防止する効果を実現させ、このような効果を実現しうる位置、すなわち、後方ボディ110の外周縁に拡張されて形成されることは自明であろう。
【0063】
本発明を達成するためのトラップ型活線端末絶縁キャップCの主要構成要素である把持部材200は、
絶縁材質からなり、前記ベースボディ100、すなわち、後方ボディ110の作動孔112に前方がヒンジ結合され、前方上部にリンク210が突設されるものであって、複数個で構成され、前述したように、作動ヘッド300によって前記リンク210が後方に移動して前記作動孔112を介して後方が後方ボディ110の内側へ移動することにより、複数個が一方向にのみ作動するトラップ形態を成し、これにより、挿入されたジャンパー線Wが安定且つ堅固に固定できるようにする。
【0064】
言い換えれば、本発明の把持部材200の前方が後方ボディ110の作動孔112にヒンジ結合される構造は、前述したように、後方ボディ110の前方外周縁に形成されるが、前記作動孔112の前方に位置するように形成される第1ヒンジ溝114に第1弾性リング116が結合され、前記把持部材200の前方が前記第1弾性リング116によってヒンジ結合されることにより実現される。
【0065】
また、本発明の複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態をなすことは、詳細に後述される作動ヘッド300にリンク210がヒンジ結合され、後方に弾性支持されるように後方ボディ110に結合される作動ヘッド300によって前記リンク210が後方に移動しながら、把持部材200が前記第1弾性リング116を中心に回転しながら前記把持部材200の後方が後方ボディ110の内側方向に移動することにより実現される。
【0066】
すなわち、本発明の把持部材200は、「L」字形をし、角部が後方ボディ110に第1弾性リング116によってヒンジ結合され、上部に突出したリンク210が、詳細に後述される作動ヘッド300と結合されることにより、前記作動ヘッド300の前後移動により回転し、これにより複数個が一方向にのみ作動するトラップ形態を成すか、或いは一方向にのみ作動するトラップ形態が解除される動作が行われることで、前記後方ボディ110に挿入されたジャンパー線Wを固定又は固定解除させる。
【0067】
このとき、前記リンク210は、作動ヘッド300によって前後方に移動して回転しなければならないので、前記作動ヘッド300とヒンジ結合されるとともに、ヒンジ軸が円滑に前後方に移動できるように長孔(図示せず)が貫通形成される。
【0068】
また、本発明の把持部材200は、後方下面に形成される歯部220を含んで構成され、前記歯部220は、複数個が一方向にのみ作動するトラップ形態をなし、後方ボディ110に挿入されたジャンパー線Wを固定するとき、把持部材200の後方下面が前記ジャンパー線Wと接触して固定されるので、前記把持部材200の後方下面に形成されて固定力が発生するようにする。
【0069】
さらに、前記歯部220は、前記把持部材200が第1弾性リング116を中心に回転することにより、前記把持部材200の後方が回転するので、前記ジャンパー線Wとの接触面積を大きくするために湾曲した形状に形成されることが好ましい。
【0070】
本発明を達成するためのトラップ型活線端末絶縁キャップCの主要構成要素である作動ヘッド300は、
前記ベースボディ110、すなわち、後方ボディ110の外周縁の前方に摺動可能に結合されるが、後方に弾性支持されるように結合され、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成され、前記作動溝310に前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合されるものであって、絶縁材質からなり、後方に弾性支持されて前記把持部材200のリンク210を後方に移動させて前記把持部材200が第1弾性リング116を中心に回転するようにして、複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態をなして、挿入されたジャンパー線Wを固定することができるようにするのはもとより、作業者が絶縁スティック(図示せず)などを用いて前方に移動させると、前記把持部材200のリンク210を前方に移動させて前記複数の把持部材200の一方向にのみ作動するトラップ形態を解除させて、挿入されたジャンパー線Wの固定を解除する。
【0071】
すなわち、本発明の作動ヘッド300は、前記ベースボディ100、即ち、後方ボディ110の外周縁の前方に摺動可能に前記後方ボディ110が挿入されて結合できる貫通孔(図示せず)が形成され、前述した前方ボディ120に備えられた弾性部材124によって後方に弾性支持されて把持部材200のリンク210を後方に移動させるか、或いは作業者によって強制的に前方へ移動して把持部材200のリンク210を前方に移動させることにより、複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態を成すようにしてジャンパー線Wを固定するか、或いは複数の把持部材200がなす一方向にのみ作動するトラップ形態を解除させてジャンパー線Wの固定が解除されるようにして、絶縁作業が行われるようにする。
【0072】
このとき、本発明の作動ヘッド300は、前面に前記作動孔112と対応するように作動溝310が形成されることにより、把持部材200のリンク210が前後方に円滑に移動して回転できるようにする。
【0073】
また、本発明の作動ヘッド300は、外周縁の前方に環状に形成されるが、前記作動溝310の前方に位置するように形成される第2ヒンジ溝330を含んで構成され、前記第2ヒンジ溝330に結合され、把持部材200のリンク210が結合される第2弾性リング340を含んで構成されるが、前記第2弾性リング340は、前記第2ヒンジ溝330に結合されるが、前記把持部材200のリンク210がヒンジ結合されるようにすることにより、作動ヘッド300が後方ボディ110に沿って前後方に摺動して移動するとき、前記把持部材200のリンク210を前後方に移動すると同時に回転するようにすることにより、前記把持部材200が第1弾性リング116を中心に回転できるようにする。
【0074】
さらに説明すると、前記リンク210が前後方に移動すると同時に回転することは、作動ヘッド300が後方ボディ110に沿って前後方に移動するとき、前記リンク210を前後方に移動させ、これにより、前記把持部材200は、固定された第1弾性リング116を中心に回転するので、リンク210の上部が前後方に回転するのである。
【0075】
すなわち、本発明の作動ヘッド300は、前記第2弾性リング240がリンク210の長孔に結合され、後方ボディ110に沿って前後方向に移動するとき、前記リンク210が第1弾性リング116を中心に前後方向に回転し、これにより、前記リンク210の上部が前後方に移動して把持部材200の後方が第1弾性リング116を中心に回転することにより、作動孔112を介してベースボディ100、すなわち後方ボディ110の内側に移動する。
【0076】
しかも、前記第2弾性リング340は、前述した第1弾性リング116と同様に、前記把持部材200のリンク210が作動ヘッド300にヒンジ結合できるように一般的な金属材質のリング状からなっても構わないが、前記把持部材200の繰り返し回転によって伸びて前記把持部材200の回転がスムーズに行われないので、スナップリングのようにリング端が分離されて広げられることに反発する、すなわち締め付けられる方向に弾性力を有する弾性リングで構成されることが好ましい。
【0077】
上記と関連して、本発明の作動ヘッド300は、外周縁に突設され、前述した前方ボディ120に備えられる弾性部材124の後方を支持する弾性支持部320を含んで構成され、前記弾性支持部320は、前記弾性部材124によって固定された前方ボディ120から作動ヘッド300が後方に弾性支持されるようにすることにより、前記作動ヘッド300によって把持部材200のリンク210が後方に移動するようにして、複数の把持部材200が平常の際に一方向にのみ作動するトラップ形態を成すようにする。
【0078】
すなわち、本発明の作動ヘッド300は、前記弾性部材124によって後方に弾性支持されることにより、複数の把持部材200が一方向にのみ作動するトラップ形態を成すようにして、後方ボディ110に挿入されたジャンパー線Wの外周縁を歯部220によって固定させて、切断されて露出したジャンパー線Wの末端が前記後方ボディ110によって包まれて絶縁保護できるようにする。
【0079】
このとき、本発明の作動ヘッド300は、後方ボディ110にジャンパー線Wが挿入されることによって前記一方向にのみ作動するトラップ形態をなしている複数の把持部材200の後方が前記ジャンパー線Wによって後方ボディ110の外側方向に移動して前方に移動することにより、特別な過程なく作業者がジャンパー線Wを挿入する過程のみでも、切断されたジャンパー線Wを本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCに固定させることができるため、絶縁作業が容易に行われるようにする効果を得ることができる。
【0080】
しかも、本発明の作動ヘッド300は、外周縁の前方に結合される保護カバー350を含んで構成できるが、前記保護カバー350は、前記把持部材200の作動が安定的に行われるように前記第2弾性リング340の離脱を防止し、前記弾性部材124の弾性支持が安定的に行われるように前記弾性部材124と対応する、すなわち前記前方ボディ120の設置溝122と対応する位置に貫通形成される貫通孔(図示せず)と、前記把持部材200のリンク210が内挿される内挿溝(図示せず)と、を含んで構成される。
【0081】
すなわち、前記保護カバー350は、前記作動ヘッド300の外周縁の前方に結合され、前記作動ヘッド300の外周縁に密接する内周面を介して前記第2弾性リング340の離脱を防止するだけでなく、前記内挿溝を介して前記把持部材200のリンク210が安定的に前後方に移動できるようにガイドし、前記弾性部材124によって前記作動ヘッド300が安定的に後方に弾性支持できるようにする。
【0082】
さらに説明すると、前記第1弾性リング116は、前記作動ヘッド300の内周面が前記後方ボディ110の外周縁に密接して離脱が防止されることにより、前記把持部材200の回転が安定的に行われる効果を得ることができる。
【0083】
その結果、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、作業者が切断されたジャンパー線Wをベースボディ100、すなわち後方ボディ110に挿入する過程のみでも、複数の把持部材200が作動ヘッド300によって一方向にのみ作動するトラップ形態をなして容易に固定させることができ、挿入されたジャンパー線Wが離脱する方向、すなわち引き出されようとすると、前記複数の把持部材200がさらに一方向にのみ作動するトラップ形態を成そうとする方向に回転して、挿入されたジャンパー線Wが離脱することを防止することができ、必要に応じて作業者が絶縁スティックなどを用いて前記弾性支持部320によって前方に移動させることができるため、容易に挿入されたジャンパー線Wの固定を解除することができるので、作業の効率性を向上させることができるという効果を得ることができる。
【0084】
上記と関連して、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、電柱の近くの一定の位置に設置され、切断されたジャンパー線Wが一定の位置で安定的に絶縁保護されるようにすることにより、絶縁作業が安全かつ効率的に行われるようにすることを特徴とするが、このために、張力が形成されている、すなわち、切断されていない電線L又は懸垂碍子に設置されるハンガー型ジャンパー線支持部材400を含んで構成できる。
【0085】
また、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、作業要件が、上記のような張力が形成された電線L又は懸垂碍子に前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400を設置し難い場合、腕金Sに設置される腕金型ジャンパー線支持部材500を含んで構成できる。
【0086】
すなわち、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、作業要件に応じて張力が形成されている電線L又は懸垂碍子又は腕金Sにハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500を設置した後、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500に後方、すなわち、後方ボディ110の後方に形成されている結合部113が結合されることにより、切断されたジャンパー線Wが一定の位置で包まれて絶縁保護できるという効果を実現させる。
【0087】
より詳細に説明すると、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に上部が結合され、下部に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCのベースボディ100の後方、すなわち後方ボディ110の後方に形成されている結合部113が結合される。
【0088】
具体的には、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されているジャンパー線W又は懸垂碍子に上部が掛かって結合される結合フック410と、前記結合フック410の下部に上部が結合され、下部に前記ベースボディ100の後方が結合される絶縁ロープ420と、を含んで構成される。
【0089】
すなわち、作業者は、まず、前記結合フック410を用いて、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子にハンガー型ジャンパー線支持部材400を設置した後、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結合するか、或いは前記絶縁ロープ420に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結合した後、前記結合フック410を、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に掛けて、ハンガー型ジャンパー線支持部材400を設置した後、切断されたジャンパー線Wの末端を、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方ボディ110に挿入して固定することができる。
【0090】
しかし、後者の場合、絶縁ロープ420にトラップ型活線端末絶縁キャップCを先に設置すると、全体的な荷重が増加するか、或いは重心が前記トラップ型活線端末絶縁キャップCに位置してハンガー型ジャンパー線支持部材400の設置が難しい可能性があるので、結合フック410を先に掛けて設置することが好ましい。
【0091】
一方、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に結合フック410を設置するとき、前記張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に安定的に設置された状態を維持することができるように、前記張力が形成されている電線L又は懸垂碍子に結合フック410を掛けて設置した後、離脱防止レバー414を回転させるか或いは自動的に回転して、前記張力が形成されている電線L又は懸垂碍子の下部を包むことにより、結合フック410が、前記張力が形成されている電線L又は懸垂碍子から離脱することを防止する。
【0092】
より詳細に説明すると、前記結合フック410は、上部内側に張力が形成されている電線L又は懸垂碍子が内挿されて掛止され得る第1掛止溝(図示せず)が形成され、一側面に弧状にレール溝412aが形成され、上部後方が開放される一方、前記絶縁ロープ420の上部が結合される第1フック412と、上部末端が開放されて前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第2掛止溝(図示せず)が形成され、上部が前記第1フック412のレール溝412aの形状と対応する形状に形成され、前記レール溝412aに沿って回転可能に結合され、下部が前記第1フック412の開放された上部後方に突出する離脱防止レバー414と、前記第1フック412の第1掛止溝と対応する第3掛止溝(図示せず)が形成され、前記第1フック412の一側面に結合されるが、前記第1フック412のレール溝412aの一側と前記第1フック412の開放された上部後方の一側を閉鎖する第2フック416と、を含んで構成されることを特徴とする。
【0093】
すなわち、前記離脱防止レバー414は、前記第1フック412のレール溝412aに沿って回転して開放された上部が前記第1フック412の第1掛止溝の開放された下部に移動して、張力が形成された電線L又は懸垂碍子を前記第1掛止溝に掛けることができるようにした後、前記第1フック412のレール溝412aに沿って反対方向に回転して前記第1掛止溝の開放された下部を閉鎖すると同時に、第2掛止溝の上部に張力が形成された電線L又は懸垂碍子の下部が包まれるようにすることにより、結合フック410が、張力が形成されたジャンパー線Wに安定的に結合された状態を維持できるようにする。
【0094】
このとき、前記第1フック412は、前記離脱防止レバー414が回転して前記第1掛止溝の開放された下部を容易に閉鎖することができるように、第1掛止溝の後方に該当する中間前方が開放され、前記第1フック412の開放された上部後方は、中間後方まで延びて開放されることが好ましいが、これは、前記離脱防止レバー414が一層円滑にレール溝412aに沿って回転して前記第1掛止溝を閉鎖又は開放させるようにするためである。
【0095】
付加して、前記第1フック412は、前記離脱防止レバー414が回転して第1掛止溝を開放するときに回転する角度を、開放された上部後方によって形成された上部段差(図示せず)によって制限し、前記離脱防止レバー414が回転して第1掛止溝を閉鎖するときに回転する角度を、開放された中間後方によって形成された下部段差(図示せず)によって制限する。
【0096】
このとき、前記離脱防止レバー414は、下部に作業者がスムーズに把持して前記第1フック412のレール溝412aに沿って回転するようにするのはもとより、結合フック410を容易に把持することができるように把持孔(図示せず)が形成され、前記把持孔は、作業者が前記結合フック410を、張力が形成されたジャンパー線Wに掛けて設置するとき、絶縁スティックなどを用いて上部に持ち上げるにつれて自然に離脱防止レバー414の下部が上部方向に回転するようにするとともに、前記結合フック410を持ち上げることができるようにすることにより、張力が形成された電線L又は懸垂碍子に前記結合フック410をより容易に設置することができるようにする。
【0097】
さらに、前記結合フック410は、前記脱離防止レバー414のより安定的な回転及び回転角度を制限するために、前記第1フック412の一側面及び前記第2フック416の他側面に補助レール溝が形成されることを特徴とする。
【0098】
より詳細に説明すると、前記第1フック412は、一側面に形成されるが、前記レール溝412aの上部に弧状に形成される第1補助レール溝412bを含んで構成され、前記離脱防止レバー414は、前記上部の一側面と他側面に突設されるが、第1補助レール溝412bに内挿されるように突設される補助突起414aを含んで構成されることを特徴とする。
【0099】
このとき、前記第1補助レール溝412bの長さは、前記離脱防止レバー414が上部方向に回転するか或いは下部方向に回転するときに、上述した上段段差によって前記離脱防止レバー414の回転が制限される位置での前記補助突起414aの位置から、下部段差によって前記離脱防止レバー414の回転が制限される位置での前記補助突起414aの位置まで弧状に形成される。
【0100】
また、前記補助突起414aの突出位置は、前述したように、上部段差と下部段差によって離脱防止レバー414の上部方向及び下部方向の回転が制限される位置と対応して前記第1補助レール溝412bによって回転を制限することができる位置に形成されるのは自明であろう。
【0101】
さらに、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、前記絶縁ロープ420の下部に結合されるクイックリンク430を含んで構成できるが、前記クイックリンク430は、カラビナと呼ばれるワンタッチ形式の環で構成され、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方をより容易に結合することができる効果を実現させる。
【0102】
付け加えれば、前記絶縁ロープ420は、下部末端に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結び目で結んで結合しなければならないので、容易に設置することが難しいため、前記クイックリンク430を介して本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方が結合されるようにすることが好ましい。
【0103】
このとき、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、前記絶縁ロープ420によって自由に位置移動が可能であって、切断されたジャンパー線Wの固定がより円滑に行われることができ、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、張力が形成されたジャンパー線W又は懸垂碍子の他に、「口」字形~「L」字形の腕金にも前記結合フック410を介して容易に設置することが可能である。
【0104】
前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、腕金Sのうち、上面が湾曲した形態の単一型腕金と断面四角形の軽腕金に上部が結合され、両側の少なくとも一方に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方、すなわちベースボディ100の後方が結合される。
【0105】
具体的には、前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、上下に長さが形成されたベースフレーム510と、前記ベースフレーム510の上部に結合され、腕金Sに設置される固定部520と、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合され、前記本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方、すなわちベースボディ100の後方、言い換えれば後方ボディ110の結合部113が回転可能に結合される位置調節部530と、を含んで構成される。
【0106】
前記ベースフレーム510は、荷重を減らすために内部に中空が形成され、前記固定部520は、軽腕金又は単一型腕金に固設され、前記位置調節部530は、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方が回転可能に結合された後、前記位置調節部530が前記ベースフレーム510に沿って移動して前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの位置を調節することができるため、切断されたジャンパー線Wの固定が円滑に行われる効果を得ることができる。
【0107】
前記固定部520は、前方が開口して腕金Sが開口した前方を介して内挿されて固定され、上部と下部のそれぞれに前記ベースフレーム510の上部と結合されるように形成される結合部521を含んで構成され、前記結合部521を介して、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが腕金Sの上部又は下部に位置することができるようにする。
【0108】
すなわち、前記固定部520は、下部に形成される結合部521を介して前記ベースフレーム510の上部に結合される場合、腕金Sに結合されると、前記ベースフレーム510が前記腕金Sの下部に位置して本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが腕金Sの下部に位置するようにし、上部に形成される結合部521を介して前記ベースフレーム510の上部に結合される場合、腕金Sに結合されると、前記ベースフレーム510が前記腕金Sの上部に位置して本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが腕金Sの上部に位置するようにする。
【0109】
このとき、前記固定部520は、後方にヒンジ結合される下部支持部材522と、後方下部にヒンジ結合され、上部が前記下部支持部材522の後方にヒンジ結合されて前記下部支持部材522を上下に移動させる第1締付装置523と、を含んで構成されるが、開口した前方に腕金Sが内挿された後、前記第1締付装置523を用いて前記下部支持部材522を上部に回転させて、腕金Sにしっかりと固定される効果を得ることができる。
【0110】
すなわち、前記固定部520は、腕金Sを開放された前方に内挿させるとき、前記第1締付装置523を用いて前記下部支持部材522を下部に回転させて前記腕金Sが円滑に内挿されるようにした後、前記第1締付装置523を用いて前記下部支持部材522を上部に回転させることにより、前記腕金Sにしっかりと固定されるのである。
【0111】
このとき、前記第1締付装置523は、本発明の出願人が出願して登録を受けた韓国登録特許第10-2082150号の「緩み方向過負荷防止クラッチ型締付装置」であって、絶縁スティックなどを用いて作動することにより、前記下部支持部材522を上下に回転させることができ、前記下部支持部材522を下部に回転させるとき、過負荷により、腕金型ジャンパー線支持部材500が腕金Sから急激に離脱するのを防止して安全に絶縁作業を仕上げることができるようにする効果を実現させる。
【0112】
また、前記固定部520は、内側上部に上部が結合される軽腕金固定部材524を含んで構成できるが、前記軽腕金固定部材524は、軽腕金の場合、単一型腕金とは異なり、上面が湾曲して形成されていないため、軽腕金にしっかりと固定できるように下面が水平に形成されることを特徴とする。すなわち、前記固定部520は、必要時に前記軽腕金固定部材524を着脱して単一型腕金と軽腕金に応じて設置されることにより、作業効率を向上させることができる。
【0113】
前記位置調節部530は、前記ベースフレーム510に沿って摺動して結合される本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの上下位置を調節することができるようにするだけでなく、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの後方が回転可能に結合されるようにすることにより、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの角度を調節して、切断されたジャンパー線Wの固定が円滑に行われるようにする効果を実現させる。
【0114】
このとき、前記位置調節部530は、前記ベースフレーム510に摺動可能に結合される移動ボディ531と、前記移動ボディ531の後方に設置され、前記移動ボディ531の摺動を固定又は固定解除するロック部532と、前記移動ボディ531の前面に突設され、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCのベースボディ100、すなわち後方ボディ110の後方が回転可能に結合される結合突起533と、を含んで構成される。
【0115】
さらに、前記結合突起533に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが結合される他の実施形態として、図27に示すように、前記結合突起533に絶縁ロープ(図示せず)の一端を固定させ、前記絶縁ロープの他端に前記トラップ型活線端末絶縁キャップCのベースボディ100、すなわち後方ボディ110の後方を結合してより自由に前記トラップ型活線端末絶縁キャップCが使用できるようにすることができる。
【0116】
前記移動ボディ531は、前記ベースフレーム510に摺動可能に前記ベースフレーム510を包んで結合され、前記ロック部532を介して摺動して位置調節された後に固定されることにより、前記移動ボディ531の前面に突設された結合突起533によって後方が結合される本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの上下位置が調節されるのである。
【0117】
このとき、前記ロック部532は、移動ボディ531の内部後方に設置されるが、前面がベースフレーム510の一側面に対して密接又は離隔する固定ブロック532aと、前記固定ブロック532aの後方に前方が内挿されて結合されるが、前方にヒンジホール(図示せず)が形成され、ヒンジ軸(図示せず)で前記固定ブロック532aの後方に前方がヒンジ結合され、前方のヒンジホールが前後方向に長さを有する長孔の形態で形成されるリンクバー532bと、前記移動ボディ531の後方に前方が内側に内挿されて設置されるが、前方が移動ボディ531にヒンジ結合されて設置され、前方末端が前記リンクバー532bの後方とヒンジ結合されて回転することにより、前記リンクバー532bの後方を上部後方又は下部後方に移動させて前記固定ブロック532aを後方に移動させる調節環532cと、前記移動ボディ531の内部後方に設置され、前記固定ブロック532aを前方に弾性支持する加圧弾性部材532dと、を含んで構成されることを特徴とする。
【0118】
また、前記固定ブロック532aは、前方に設置されて突出するパッキン532a-1を含んで構成され、前記パッキン532a-1は、前記加圧弾性部材532dによって前記固定ブロック532aが加圧されることにより、ベースフレーム510の後面に密接して位置調節部530がベースフレーム510に沿って摺動した後に位置が固定できるようにする。
【0119】
すなわち、前記ロック部532は、前記加圧弾性部材532dによって固定ブロック532aの後方が加圧され、前記パッキン532a-1がベースフレーム510の後面に密接することにより、前記位置調節部530が前記ベースフレーム510に固定され、前記位置調節部530を上方に移動するとき、前記調節環532cを上方に回転させてリンクバー532bを介して前記固定ブロック532aを後方に移動させることにより、前記パッキング532a-1がベースフレーム510の後面から離隔するようにして位置を調節することができるようにする。
【0120】
このとき、前記ロック部532は、前記調節環532cを上部又は下部のいずれかの方向に回転させても前記固定ブロック532aが後方に移動するので、作業者が前記調節環532cを上部に回転させることにより、自然に前記位置調節部530を上部に移動させることができ、作業者が前記調節環532cを下部に回転させることにより、自然に前記位置調節部530を下部に移動させることができる。
【0121】
言い換えれば、前記位置調節部530は、前記ロック部432を介して上部又は下部に摺動した後に固定されることにより、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの上下位置を調節することができるようにする。
【0122】
前記結合突起533は、上述したベースボディ100の後方、すなわち、後方ボディ110の後方に形成される結合部113の結合孔113aと対応する形状に形成されるものであって、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの角度が円滑に調節されてて自由回転できるように円筒状に形成され、外周縁に軸受(図示せず)が追加的に設置できる。このとき、前記結合孔113aも、前記結合突起533又は軸受が設置された結合突起533と対応する形状である円筒状に形成されるのは自明であろう。
【0123】
また、前記結合突起533は、前記移動ボディ531の後面の両側に一対が突設され、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが前記位置調節部530の前方両側に一対結合されるようにすることにより、切断された一対のジャンパー線Wを一対のトラップ型活線端末絶縁キャップCに円滑に固定させて絶縁保護できるようにする効果を実現させる。
【0124】
また、前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面上部に突設され、「v」形状の下面が形成された突出部(図示せず)を含んで構成され、前記結合突起533は、前記突出部の下部に位置するように形成され、前記突出部は、前記結合突起533に結合された本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの上部方向への回転を制限して作業が円滑に行われるようにするだけでなく、詳細に後述される上部電線固定部材534が前記位置調節部530の前方に離隔して設置されるようにする。
【0125】
上記と関連して、前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面上部、すなわち前記突出部に一側面の上部が回転可能に結合され、下面の前方にジャンパー線Wが収容できる上部収容溝534aが形成された上部電線固定部材534と、上部が上部電線固定部材534の下面後方を貫通して螺合される第2締付装置535と、後方に前記第2締付装置535が貫通して螺合され、前記上部電線固定部材534の下部に離隔して設置され、上面前方にジャンパー線Wが収容できる下部収容溝536aが形成された下部電線固定部材536と、を含んで構成される。
【0126】
前記上部電線固定部材534、第2締付装置535及び下部電線固定部材536は、ジャンパー線Wを切断する前に、前記上部収容溝534aと下部収容溝536aに前記ジャンパー線Wを収容させて固定するか、或いは切断されていないジャンパー線Wを収容させて固定することにより、電線の新設、交換又は捕集作業がスムーズに行われるようにするという効果を実現させる。
【0127】
このとき、前記上部電線固定部材534は、前述したように、前記突出部によって前記位置調節部530の前面、すなわち移動ボディ531の前面から離隔して設置されるので、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが結合突起533に円滑に結合できるようにし、前記位置調節部530に回転可能に結合されることにより、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCを前記結合突起533に設置する前に、回転して前記結合突起533の前方を開放し、前記結合突起533に本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCを設置した後、再び回転して原位置することにより、前記結合突起533に設置された本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが離脱することを防止する。
【0128】
上記と関連して、前記上部電線固定部材534、第2締付装置535及び下部電線固定部材536は、前記第2締付装置535を回転させて前記第2締付装置535が前記上部電線固定部材534の上部に移動するとともに、下部電線固定部材536が共に上部に移動して、前記上部収容溝534aと下部収容溝536aとの離隔距離が近づくにつれて、前記上部収容溝534aと下部収容溝536aとの間にジャンパー線Wが収容されて固定されるようにする。
【0129】
すなわち、簡単に説明すると、前記下部電線固定部材536は、前記第2締付装置535が回転するにつれて昇降し、前記上部収容溝534aと下部収容溝536aとの間にジャンパー線Wが固定又は固定解除されるようにする。このとき、前記第2締付装置535は、第1締付装置523と同様に絶縁スティックなどを用いて回転することにより、前記下部電線固定部材536を昇降させることができる。
【0130】
また、前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面下部に突設される回転調節部537を含んで構成されるが、前記回転調節部537は、前述した突出部のように、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの回転、すなわち下部方向の回転を制限して作業が円滑に行われるようにする。
【0131】
一方、前記上部電線固定部材534は、前記位置調節部530、すなわち、前記移動ボディ531の前面に回転可能に結合されるが、回転する角度を調節した後に固定させることができるように構成されることが好ましい。これは、下部電線固定部材536と共に回転して、切断されていないジャンパー線Wをより円滑かつ柔軟に収容溝534aに固定させるためである。
【0132】
具体的には、前記上部電線固定部材534を回転させて角度を調節した後に固定させる構成を考察すると、前記位置調節部530は、前記移動ボディ531の前面下部に突設され、上下方向に貫通孔537aが形成される回転調節部537と、前記回転調節部537の貫通孔537aの下部に内挿されて結合され、上部に前記貫通孔537aに沿って昇降する係止部材538aを有する回転固定部材538と、を含んで構成され、前記上部電線固定部材534は、後方下面に左右方向に複数個が形成されるが、前記回転固定部材538の係止部材538aが引き込み/引き出し可能に形成される角度調節溝534dを含んで構成される。
【0133】
前記回転調節部537は、上述したように、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCの下部方向の回転を制限しながら貫通孔537aが形成され、前記貫通孔537aに回転固定部材538の上部が結合されて前記回転固定部材538の係止部材538aが上部に移動するにつれて、前記上部電線固定部材534の角度調節溝534dのいずれか一つに前記係止部材538aの上部が引き込まれて前記上部電線固定部材534が回転せずに固定される。
【0134】
付け加えれば、前記係止部材538aの昇降は、前記回転固定部材538の上部が前記回転調節部537の貫通孔537aに結合され、前記回転固定部材538に係止部材538aが貫通して結合されるが、螺合されることにより、作業者によって前記係止部材538aが回転すると、昇降する。
【0135】
すなわち、前記上部電線固定部材534の角度調節は、前記係止部材538aが下降している状態であるか、或いは作業者によって前記係止部材538aが回転して下降した後、作業者が前記上部電線固定部材534を回転させ、再び作業者が前記係止部材538aを回転させて上昇させると、前記上部電線固定部材534の後方下面に形成された角度調節溝534dのいずれかに前記係止部材538aの上部が引き込まれることにより行われる。
【0136】
一方、前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、図27図29に示すように、張線器に形成されたフックを掛けて前記張線器が作業前に一緒に準備できるように張線器環520aが備えられ、張線器結合孔520bが形成された他の実施形態の形態で構成できる。
【0137】
具体的には、前記腕金型ジャンパー線支持部材500の他の実施形態は、一実施形態と同様に、ベースフレーム510、固定部520及び位置調節部530を含んで構成されるが、前記固定部520の上面に備えられる張線器環520aを含んで構成されることを特徴とする。
【0138】
前記張線器環520aは、図28に示すように、前記腕金型ジャンパー線支持部材500を腕金Sに設置する前に、張線器のフック(図示せず)が掛かって結合されるようにし、前記腕金型ジャンパー線支持部材500が腕金Sに設置された後、作業者が別途に張線器を引き上げることなく、簡便かつ便利に張線器が使用できるようにする効果を実現させる。
【0139】
また、前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、前述した一実施形態と同様に前方が開放されており、前記開放された前方にヒンジ結合されて開閉されるドア520cを含んで構成されるが、前記ドア520cは、前記腕金型ジャンパー線支持部材500の固定部520に腕金Sが内挿され、前記固定部520の開放された前方を閉鎖した後に固定されることにより、前記腕金Sから離脱することを防止してより安全な作業が行われるようにする効果を実現させる。
【0140】
また、前記腕金型ジャンパー線支持部材500は、上述した一実施形態と同様に前記ベースフレーム510の上部と結合されるように形成されるが、後方に形成される結合部521を含んで構成され、前記結合部521を介して、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが腕金Sの上部又は下部に位置することができるようにする。
【0141】
このとき、前記結合部521は、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCが腕金Sの上部に位置するように前記ベースフレーム510に結合される場合、前述した張線器環520aに張線器を掛けて結合するとき、前記張線器が固定部520の前方に位置して開放された前方に位置することにより、前記張線器によって前記腕金型ジャンパー線支持部材500を腕金Sに設置することが難しい可能性があるので、前記張線器を固定部520の後方に位置するように掛けて結合することができる張線器結合孔520bを含んで構成できる。
【0142】
さらに説明すると、前記張線器結合孔520bは、前記結合部521の中央に位置するように形成され、前記ベースフレーム510に前記固定部520、すなわち結合部521が安定かつ堅固に結合されるようにする。
【0143】
また、前記固定部520は、下部に貫通して螺合されて昇降する第1締付装置523を含んで構成され、前記第1締付装置523は、腕金Sが固定されるようにして、前記腕金型ジャンパー線支持部材500が前記腕金Sにしっかりと固定された状態を維持することができるようにする効果を実現させる。
【0144】
すなわち、前記第1締付装置523は、前記固定部520の内側に腕金Sが内挿される際に、下降しており、前記腕金Sが内挿されると上昇して、前記腕金Sの下部に密接して支持されるとともに、前記腕金Sの上部が前記固定部520の内側上面に密接するように、前記腕金Sを上部方向に加圧することにより、前記腕金Sに前記腕金型ジャンパー線支持部材500がしっかりと設置されるようにする。
【0145】
また、他の実施形態の腕金型ジャンパー線支持部材500は、一実施形態と同様に、内側上部に上部が結合される軽腕金型固定部材524を含んで構成でき、前記軽腕金固定部材524を介して単一型腕金及び軽腕金の両方に設置できる。
【0146】
その結果、本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCは、ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500を用いて、固定された位置に設置されることにより、切断されたジャンパー線Wを一定の位置に固定させて包んで絶縁保護することにより、高圧電流による安全上の事故を防止することができるようにするとともに、作業の効率性を向上させることができる。
【0147】
次に、上述した本発明のトラップ型活線端末絶縁キャップCを用いたジャンパー線の間接活線絶縁工法を考察すると、まず、作業が必要なジャンパー線Wの周囲にハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500を設置する第1準備段階(S10)と、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500にトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方を結合する第2準備段階(S20)と、切断されたジャンパー線Wの末端を前記トラップ型活線端末絶縁キャップCに挿入して固定させる締結段階(S40)と、を含んで構成される。
【0148】
具体的には、前記第1準備段階(S10)は、作業が必要なジャンパー線W、すなわちジャンパー線の周囲に張力が形成された電線L又は懸垂碍子又は腕金Sのいずれか一つが利用可能であるか否かを作業者が判断し、一対のハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500を、張力が形成された電線L又は懸垂碍子又は腕金Sに設置する段階である。このとき、前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400は、ジャンパー線Wが切断されると、その切断部に沿って設置されることが好ましい。
【0149】
前記第2準備段階(S20)は、第1準備段階(S10)で設置された前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400又は腕金型ジャンパー線支持部材500にトラップ型活線端末絶縁キャップCの後方、すなわち、後方ボディ110の後方に形成された結合部113を結合するものであって、一対の前記ハンガー型ジャンパー線支持部材400のクイックリンク430にそれぞれ1つのトラップ型活線端末絶縁キャップCを設置するか、或いは1つ~2つのトラップ型活線端末絶縁キャップCを前記腕金型ジャンパー線支持部材500の結合突起533に結合する。
【0150】
このとき、前記第2準備段階(S20)は、前記腕金型ジャンパー線支持部材500を用いるとき、本作業が不要であるが、作業をしようとするジャンパー線Wの周囲に位置し、別途の固定が必要なジャンパー線Wが存在する場合、前記ジャンパー線Wを前記上部収容溝534aと下部収容溝536aとの間に固定させる固定段階(S25)をさらに含んで構成できる。
【0151】
その後、作業者が絶縁スティックなどを用いて安全に仮固定された状態を維持し、直ちに前記締結段階(S40)が行われるようにする。
【0152】
前記締結段階(S40)は、切断されたジャンパー線Wの末端をそれぞれ異なるトラップ型活線端末絶縁キャップC、すなわち、第2準備段階(S20)で一対のハンガー型ジャンパー線支持部材400に設置された一対のトラップ型活線端末絶縁キャップC、又は腕金型ジャンパー線支持部材500に設置された一対のトラップ型活線端末絶縁キャップCに挿入し、固定させて絶縁保護する。
【0153】
このとき、前記締結段階(S40)の前には、作業者が切断されるジャンパー線Wの長さ、及び切断された後にジャンパー線Wの末端が向かう方向を考慮して、作業者がトラップ型活線端末絶縁キャップCの位置を調節する第3準備段階(S26)をさらに含んで構成できる。
【0154】
付け加えれば、前記第3準備段階(S26)は、ハンガー型ジャンパー線支持部材400が使用される場合、作業者が一対のトラップ型活線端末絶縁キャップCを絶縁スティックなどを用いて前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの位置と開放された前方の方向を設定する。
【0155】
また、前記第3準備段階(S26)は、腕金型ジャンパー線支持部材500が使用される場合、切断された電線を腕金Sの上部又は下部で固定させるかを決定して、固定部520の上部又は下部に形成された結合部521を介してベースフレーム510の上部に結合させ、位置調節部530を前記ベースフレーム510に沿って摺動させて位置を調節し、作業者が一対のトラップ型活線端末絶縁キャップCを絶縁スティックなどを用いて上部方向に回転させて、前記トラップ型活線端末絶縁キャップCの位置と開放された前方の方向を設定する。この場合、高圧電流の安全性を向上させるために、多数の作業者を必要とする可能性があるのは自明であろう。
【0156】
以上、本発明の好適な実施形態を参照して説明したが、これらの実施形態に限定されるものではなく、上記の実施形態を通じて、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明の要旨を逸脱することなく様々に変更実施することができる。
【符号の説明】
【0157】
C トラップ型活線端末絶縁キャップ
S 腕金
W ジャンパー線
L 電線(ジャンパー線以外の電線を称する)
100 ベースボディ
110 後方ボディ
112 作動孔
120 前方ボディ
122 設置溝
124 弾性部材
200 把持部材
210 リンク
220 歯部
300 作動ヘッド
310 作動溝
320 弾性支持部
400 ハンガー型ジャンパー線支持部材
410 結合フック
412 第1フック
412a レール溝
412b 第1補助レール溝
414 離脱防止レバー
414a 補助突起
416 第2フック
420 絶縁ロープ
500 腕金型ジャンパー線支持部材
510 ベースフレーム
520 固定部
520a 張線器環
520b 張線器結合孔
521 結合部
522 下部支持部材
523 第1締付装置
524 軽腕金固定部材
530 位置調節部
531 移動ボディ
532 ロック部
532a 固定ブロック
532b リンクバー
532c 調節環
532d 加圧弾性部材
532a-1 パッキン
533 結合突起
534 上部電線固定部材
534a 上部収容溝
534b 固定孔
534d 角度調節溝
535 第2締付装置
536 下部電線固定部材
536a 下部収容溝
537 回転調節部
537a 貫通孔
538 回転固定部材
538a 係止部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
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図17
図18
図19
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図26
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図28
図29
【国際調査報告】