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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-04
(54)【発明の名称】ボギー
(51)【国際特許分類】
   B61F 5/52 20060101AFI20240226BHJP
【FI】
B61F5/52
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558263
(86)(22)【出願日】2022-01-05
(85)【翻訳文提出日】2023-09-21
(86)【国際出願番号】 CN2022070216
(87)【国際公開番号】W WO2023273285
(87)【国際公開日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】202110753132.1
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516183897
【氏名又は名称】中▲車▼青▲島▼四方▲機車車▼輌股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CRRC QINGDAO SIFANG CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.88 Jinhongdong Road, Chengyang District, Qingdao, Shandong, 266111, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100224672
【弁理士】
【氏名又は名称】深田 孝徳
(72)【発明者】
【氏名】マ リジュン
(72)【発明者】
【氏名】ザン ゼンシャン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン ヤンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ゾウ シャオロン
(72)【発明者】
【氏名】リ インミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ドンシャオ
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ ホンヨン
(72)【発明者】
【氏名】リ ジーロン
(72)【発明者】
【氏名】イン ハオ
(72)【発明者】
【氏名】クアイ ロンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ユグァン
(72)【発明者】
【氏名】リ グァンクァン
(72)【発明者】
【氏名】フェン ゼン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ダハイ
(57)【要約】
【課題】ボギーのホイールベースを小さくして、小曲線通過能力を強化させるためのボギーを提供することを目的とする。
【解決手段】ボギーであって、ヒンジ連結機構(1)と、縦方向に沿って延在して、横方向に間隔を空けた2つの側梁(2)であって、2つの前記側梁(2)の間には、縦方向に間隔を空けた2つの横梁(3)が接続されている側梁(2)と、を含み、前記横梁(3)は中間セグメントと、前記中間セグメントの両側にあるエッジセグメントとを含み、2つの前記中間セグメントの、横方向の同一側にある端部の間には縦梁(4)が接続され、前記ヒンジ連結機構(1)は2つの前記縦梁(4)に取り付けられ、前記エッジセグメントの少なくとも一部は横方向で前記中間セグメントから離れた方向に沿って内部に徐々に傾斜している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒンジ連結機構(1)と、縦方向に沿って延在して、横方向に間隔を空けた2つの側梁(2)を含み、2つの前記側梁(2)の間には、縦方向に間隔を空けた2つの横梁(3)が接続されているボギーであって、前記横梁(3)は中間セグメント(31)と、前記中間セグメント(31)の両側にあるエッジセグメント(32)とを含み、2つの前記中間セグメント(31)の、横方向の同一側にある端部の間には縦梁(4)が接続され、前記ヒンジ連結機構(1)は2つの前記縦梁(4)に取り付けられ、前記エッジセグメント(32)の少なくとも一部は、横方向で前記中間セグメント(31)から離れた方向に沿って内部に徐々に傾斜していることを特徴とするボギー。
【請求項2】
前記中間セグメント(31)と前記エッジセグメント(32)との接続箇所の垂直方向サイズは、前記側梁(2)と前記エッジセグメント(32)との接続箇所の垂直方向サイズより小さく、前記エッジセグメント(32)の少なくとも一部の垂直方向サイズは、横方向で前記中間セグメント(31)から離れた方向に沿って徐々に小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のボギー。
【請求項3】
前記エッジセグメント(32)は箱型梁構造であり、前記中間セグメント(31)は円管梁構造であることを特徴とする請求項2に記載のボギー。
【請求項4】
各前記側梁(2)には何れも、縦方向に沿って間隔を空けて配置された2組のエアバネユニットが設けられ、各組の前記エアバネユニットは何れも少なくとも1つの空気バネ(21)を含み、各前記空気バネ(21)は直列接続されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のボギー。
【請求項5】
各前記空気バネ(21)には何れもオリフィスが設けられ、前記ボギーには、垂直方向制振装置が設けられていないことを特徴とする請求項4に記載のボギー。
【請求項6】
前記ヒンジ連結機構(1)は第1ヒンジ連結台(11)と、第2ヒンジ連結台(12)とを含み、前記第1ヒンジ連結台(11)は、横方向に間隔を空けて配置された2つの支持体(111)を含み、前記支持体(111)には、開口が上向きである支持溝(111a)が設けられ、前記支持溝(111a)の少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、前記第2ヒンジ連結台(12)は芯軸(121)の取付に用いられ、前記芯軸(121)の軸方向の両端部には支持部(121a)が形成され、前記支持部(121a)の少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、組立状態で、前記支持部(121a)の縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の縦方向壁面の少なくとも一部は、前記支持溝(111a)の縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の溝側壁の少なくとも一部に接触していることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のボギー。
【請求項7】
前記支持部(121a)の少なくとも下端部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、対向配置された2つの楔状面(121a―1)を含み、2つの前記楔状面(121a―1)の間は底面(121a―2)によって連結され、前記楔状面(121a―1)と前記底面(121a―2)との間には稜部(121a―3)が形成され、
前記支持溝(111a)の溝側壁は第1側壁面(111a―1)と、傾斜度が前記楔状面(121a―1)と一致する第2側壁面(111a―2)とを含み、前記第1側壁面(111a―1)は前記第2側壁面(111a―2)の下方にあり、前記第1側壁面(111a―1)と前記第2側壁面(111a―2)とは弧面によって遷移し、前記楔状面(121a―1)は前記第2側壁面(111a―2)に接触して、下へ前記第2側壁面(111a―2)から突出することで、前記稜部(121a―3)は宙吊り状態になるように配置されることを特徴とする請求項6に記載のボギー。
【請求項8】
前記支持溝(111a)の溝底壁(111a―3)と前記第1側壁面(111a―1)とは弧面によって遷移することを特徴とする請求項7に記載のボギー。
【請求項9】
前記第1ヒンジ連結台(11)の縦方向の一側には、車体と連結するための取付板(112)が設けられ、前記支持体(111)の縦方向で前記取付板(112)から離れた側には補強ブロック(113)が設けられ、前記補強ブロック(113)の少なくとも一部は前記支持溝(111a)の溝底壁(111a―3)の上方にあることを特徴とする請求項6に記載のボギー。
【請求項10】
前記支持体(111)と連結して、前記芯軸(121)を締め付ける締め付けブロック(122)をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のボギー。
【請求項11】
前記第1ヒンジ連結台(11)には単一牽引ロッド(114)がさらに接続されることを特徴とする請求項6に記載のボギー。
【請求項12】
トーションバー(51)と、トルクアーム(52)と、連結ロッド(53)とを含む横転防止トーションバー装置(5)をさらに備え、前記トーションバー(51)の両端には軸受台(511)が設けられ、前記軸受台(511)は前記エッジセグメント(32)の底部に取り付けられ、前記連結ロッド(53)は前記側梁(2)の横方向内側にあることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載のボギー。
【請求項13】
前記軸受台(511)は平行四辺形を呈し、前記連結ロッド(53)の少なくとも一部は折曲されることで、前記エッジセグメント(32)を退避することを特徴とする請求項12に記載のボギー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は鉄道車両の技術分野に関して、具体的にボギーに関している。
【0002】
本出願は2021年07月02日にて中国特許庁に提出され、出願番号が2021107531321であり、発明名称が「ボギー」ある中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は本出願に援用されている。
【背景技術】
【0003】
一般的に、ヒンジ連結式ボギーは2つの車体を積載するため、そのホイールベースが大きくなり、最大、2.9メートルに達するので、その小曲線通過能力が悪くて、リムの磨耗が早く、車輪形状修整、交換による車両運休などの直接及び間接的な損失も大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は,そのホイールベースを小さくして、小曲線の通過能力を向上し、さらに、リム磨耗を低減して、形状修整周期を延長して、コストを節約するためのボギーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本出願はボギーを提供し、ヒンジ連結機構と、縦方向に沿って延在して、横方向に間隔を空けた2つの側梁を含み、2つの前記側梁の間には、縦方向に間隔を空けた2つの横梁が接続されており、前記横梁は中間セグメントと、前記中間セグメントの両側にあるエッジセグメントとを含み、2つの前記中間セグメントの、横方向の同一側にある端部の間には縦梁が接続され、前記ヒンジ連結機構は2つの前記縦梁に取り付けられ、前記エッジセグメントの少なくとも一部は、横方向で前記中間セグメントから離れた方向に沿って内部に徐々に傾斜している。
【0006】
上記構造によれば、2つの中間セグメントの間の縦方向ピッチが大きいため、ヒンジ連結機構の取付に対して空間を作って、両エッジセグメントの少なくとも一部は、横方向で中間セグメントから離れた方向に沿って内部に徐々に傾斜することで、ブレーキ機構に対して空間を作って、ボギーのホイールベースを小さくして、小曲線通過能力を強化させ、さらに、リム磨耗を低減して、形状修整周期を延長して、コストを節約する。
【0007】
好ましくは、前記中間セグメントと前記エッジセグメントとの接続箇所の垂直方向サイズは、前記側梁と前記エッジセグメントとの接続箇所の垂直方向サイズより小さく、前記エッジセグメントの少なくとも一部の垂直方向サイズは、横方向で前記中間セグメントから離れた方向に沿って徐々に小さくなっている。
【0008】
好ましくは、前記エッジセグメントは箱型梁構造であり、前記中間セグメントは円管梁構造である。
【0009】
好ましくは、各前記側梁には何れも、縦方向に沿って間隔を空けて配置された2組のエアバネユニットが設けられ、各組の前記エアバネユニットは何れも少なくとも1つの空気バネを含み、各前記空気バネは直列接続されるように配置される。
【0010】
好ましくは、各前記空気バネには何れもオリフィスが設けられ、前記ボギーには、垂直方向制振装置が設けられていない。
【0011】
好ましくは、前記ヒンジ連結機構は第1ヒンジ連結台と、第2ヒンジ連結台とを含み、前記第1ヒンジ連結台は、横方向に間隔を空けて配置された両支持体を含み、前記支持体には、開口が上向きである支持溝が設けられ、前記支持溝の少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、前記第2ヒンジ連結台は芯軸の取付に用いられ、前記芯軸の軸方向の両端部には支持部が形成され、前記支持部の少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、組立状態で、前記支持部の縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の縦方向の壁面の少なくとも一部は、前記支持溝の縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の溝側壁の少なくとも一部に接触している。
【0012】
好ましくは、前記支持部の少なくとも下端部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、対向配置された2つの楔状面を含み、両前記楔状面の間は底面によって連結され、前記楔状面と前記底面との間には稜部が形成され、前記支持溝の溝側壁は第1側壁面と、傾斜度が前記楔状面と一致する第2側壁面とを含み、前記第1側壁面は前記第2側壁面の下方にあり、前記第1側壁面と前記第2側壁面とは弧面によって遷移し、前記楔状面は前記第2側壁面に接触して、下へ前記第2側壁面から突出することで、前記稜部は宙吊り状態になるように配置される。
【0013】
好ましくは、前記支持溝の溝底壁と前記第1側壁面とは弧面によって遷移する。
【0014】
好ましくは、前記第1ヒンジ連結台の縦方向の一側には、車体と連結するための取付板が設けられ、前記支持体の縦方向で前記取付板から離れた側には補強ブロックが設けられ、前記補強ブロックの少なくとも一部は前記支持溝の溝底壁の上方にある。
【0015】
好ましくは、前記支持体と連結して、前記芯軸を締め付ける締め付けブロックをさらに含む。
【0016】
好ましくは、前記第1ヒンジ連結台には単一牽引ロッドがさらに接続される。
【0017】
好ましくは、トーションバーと、トルクアームと、連結ロッドとを含む横転防止トーションバー装置をさらに備え、前記トーションバーの両端には軸受台が設けられ、前記軸受台は前記エッジセグメントの底部に取り付けられ、前記連結ロッドは前記側梁の横方向内側にある。
【0018】
好ましくは、前記軸受台は平行四辺形を呈し、前記連結ロッドの少なくとも一部は折曲されることで、前記エッジセグメントを退避する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本出願が提供するボギーの具体的な実施形態の構造模式図である。
図2図1の平面図である。
図3】側梁、横梁及び縦梁の接続構造図である。
図4】ヒンジ連結機構の構造模式図である。
図5】支持部と支持溝との突き合わせ箇所の局所拡大図である。
図6】第1ヒンジ連結台の構造模式図である。
図7図6の正面図である。
図8】本出願が提供するボギーの底面視野角での局所構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
当業者が本出願の技術案をよりよく理解するために、以下、図面及び具体的な実施例を結合して本出願をさらに詳しく説明する。
【0021】
本明細書に記載の「第1」、「第2」などの用語は順序及び/又は重要性に対する特別な限定ではなく、構造及び/又は機能が同様又は類似する2つの以上の構造或いは部材を便利に記載するためのものである。
【0022】
本明細書において、鉄道列車の走行方向を縦方向とし、鉄道列車の走行平面内において、当該縦方向に垂直する方向を横方向とし、鉄道列車の走行平面に垂直する方向を垂直方向とし、垂直方向は上下方向も指し、走行平面に相対的に近接する方向を下とし、走行平面から相対的に離れた方向を上とする。
【0023】
図1図3を参照し、図1は本出願が提供するボギーの具体的な実施形態の構造模式図であり、図2図1の平面図であり、図3は側梁、横梁及び縦梁の接続構造図である。
【0024】
図1図3に示すように、本出願は輪対6と車体とを接続するボギーを提供し、ヒンジ連結機構1と、縦方向に沿って延在して、横方向に間隔を空けた両側梁2であって、両側梁2の間には、縦方向に間隔を空けた両横梁3が接続される両側梁2と、を含み、横梁3は中間セグメント31と、中間セグメント31の両側にあるエッジセグメント32とを含み、両中間セグメント31の、横方向の同一側にある端部の間には縦梁4が接続され、ヒンジ連結機構1は両縦梁4に取り付けられ、エッジセグメント32の少なくとも一部は横方向で中間セグメント31から離れた方向に沿って、内部に徐々に傾斜している。
【0025】
ここで、「内部」は、当該ボギーの縦方向中心線に相対的に近接する位置であり、当該縦方向中心線は縦方向中心を通過して、横方向に沿って延在している線である。
【0026】
上記構造によれば、両中間セグメント31の間の縦方向ピッチが大きいため、ヒンジ連結機構1の取付に対して空間を作って、両エッジセグメント32の少なくとも一部は、横方向で中間セグメント31から離れた方向に沿って内部に徐々に傾斜することで、ブレーキ機構7に対して空間を作って、ボギーのホイールベースを小さくして、小曲線通過能力を強化させ、さらに、リム磨耗を低減して、形状修整周期を延長して、コストを節約する。
【0027】
ここで、本出願の実施例は、エッジセグメント32の横方向サイズ、エッジセグメント32の傾斜部分の横方向サイズ及びエッジセグメント32の傾斜部分と横方向との間の夾角を限定していなく、具体的に実施する場合、当業者は実際ニーズに応じて選択でき、使用要求を満たしていればよい。
【0028】
一般的に、側梁2には車体を支持するための空気バネユニット(即ち、エアバネユニット)が設けられ、十分な支持性能を有することを保証するために、側梁2の垂直方向サイズを何れも大きくして、横梁3の垂直方向サイズを小さくすることで、ボギーの重量を減らす。
【0029】
このように、中間セグメント31と側梁2との垂直方向サイズの異なりに合うために、中間セグメント31と側梁2とを接続するためのエッジセグメント32の垂直方向サイズは変化してもよい。詳細に、中間セグメント31とエッジセグメント32との接続箇所の垂直方向サイズは、側梁2とエッジセグメント32との接続箇所の垂直方向サイズより小さく、エッジセグメント32の少なくとも一部の垂直方向サイズは、横方向で中間セグメント31から離れた方向に沿って徐々に小さくなっている。
【0030】
このようなサイズ要求に基づいて、エッジセグメント32に対して箱型梁構造を採用することで、加工を便利にして、この場合、エッジセグメント32の傾斜部分の天板及び底板は何れも略平行四辺形を呈し、中間セグメント31は等径であるように配置される円管梁構造であり、円管梁を採用すれば、取得により便利である。
【0031】
ここで、上記のエッジセグメント32に対して箱型梁構造を採用し、中間セグメント31に対して円管梁構造を採用する解決策は本出願の実施例の例示的な説明のみであり、具体的に実施する場合、エッジセグメント32及び中間セグメント31に対して他の形態の梁体構造を採用してもよく、機能の実現に影響しなければよい。
【0032】
以上のように、通常、側梁2には車体と連結するためのエアバネユニットが設けられる。縦方向で隣接する2つの車体を接続するボギーに対して、各側梁2には何れも、縦方向に沿って間隔を空けて配置された2組のエアバネユニットが設けられ、各組のエアバネユニットは1つの車体を接続し、各組のエアバネユニットは何れも少なくとも1つの空気バネ21を含み、使用の時、各空気バネ21は何れも直列接続されるように配置される。
【0033】
このように、各空気バネ21内の気体は互いに流動して、各空気バネ21の内圧は一致に保持され、具体的な実践において、1つの高度弁を使用すれば、各空気バネ21の空気補充・排出を制御でき、両側車体の同期昇降を実現して、制御操作を簡略化し、また、両側車体の人数の異なり、即ち、荷重の異なりによる、ヒンジ連結機構1の内部の垂直方向の付加荷重を低減して、ヒンジ連結機構1の荷重状態を改良する。
【0034】
各空気バネ21には何れもオリフィス(図示せず)が設けられることで、垂直方向制振装置として機能する。従って、本出願が提供するボギーには、垂直方向制振装置が設けられていないことで、ボギー空間を節約して、製造コストを低減する。
【0035】
ここで、各空気バネ21は互いに隔離され、さらに、各空気バネ21に対して高度弁を個別に配置することで、空気補充・排出を制御する解決策も可能であり、同じように、空気バネ21にはオリフィスが設けられず、さらに、垂直方向制振装置を配置する解決策も可能である。
【0036】
図4図7を参照し、図4はヒンジ連結機構の構造模式図であり、図5は支持部と支持溝との突き合わせ箇所の局所拡大図であり、図6は第1ヒンジ連結台の構造模式図であり、図7図6の正面図である。
【0037】
さらに、図4に示すように、ヒンジ連結機構1は第1ヒンジ連結台11と、第2ヒンジ連結台12とを含み、第1ヒンジ連結台11は、横方向に間隔を空けて配置された両支持体111を含み、支持体111には、開口が上向きである支持溝111aが設けられ、支持溝111aの少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなって、第2ヒンジ連結台12は芯軸121の取付に用いられ、芯軸121の軸方向の両端部には支持部121aが形成され、支持部121aの少なくとも一部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなっている。組立状態で、支持部121aの縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の縦方向の壁面の少なくとも一部は、支持溝111aの縦方向サイズが徐々に小さくなっている部分の溝側壁の少なくとも一部に接触している。
【0038】
通常のU字状溝と円形断面芯軸とが係合する解決策と違って、本出願の実施例の、少なくとも一部が上から下へ先細りとなっているように配置される支持部121aと支持溝111aとが係合する解決策は、芯軸121の垂直方向位置決めの確実性をよりよく保証し、支持部121aと支持溝111aの溝側壁とは面接触であるため、受力面積がより大きく、応力集中を低減して、ヒンジ連結機構1の使用寿命を延長する。
【0039】
さらに、図5に示すように、支持部121aの少なくとも下端部の縦方向サイズは上から下へ徐々に小さくなり、対向配置された2つの楔状面121a―1を含み、両楔状面121a―1の間は底面121a―2によって連結され、楔状面121a―1と底面121a―2との間には稜部121a―3が形成され、支持溝111aの溝側壁は第1側壁面111a―1と、傾斜度が楔状面121a―1と一致する第2側壁面111a―2とを含み、第1側壁面111a―1は第2側壁面111a―2の下方にあり、第1側壁面111a―1と第2側壁面111a―2とは弧面によって遷移し、楔状面121a―1は第2側壁面111a―2に接触して、下へ第2側壁面111a―2から突出することで、稜部121a―3は宙吊り状態になるように配置される。このように、支持部121aと支持溝111aの溝側壁との間の線接触を回避して、さらに、応力集中の現象をよりよく回避する。
【0040】
支持溝111aの溝底壁111a―3と第1側壁面111a―1とは弧面によって遷移されてもよく、これによって、溝底壁111a―3と溝側壁との間の滑らかな遷移を保証して、さらに、応力弱点の発生を回避する。
【0041】
図4を引き続いて参照し、第1ヒンジ連結台11、第2ヒンジ連結台12の縦方向の一側には何れも取付板112が設けられ、両者の取付板112は縦方向で対向配置され、2つの車体とそれぞれ連結される。
【0042】
図6図7を結合して、第1ヒンジ連結台11に対して、支持体111の縦方向で取付板112から離れた側には補強ブロック113がさらに設けられ、補強ブロック113の少なくとも一部は支持溝111aの溝底壁の上方にある。このように、第1ヒンジ連結台11の、支持溝111aの根元部での断面面積を大きくして、さらに、曲げ・せん断抵抗断面係数を増やし、縦方向牽引力及び衝撃荷重を伝達する時、支持体111は十分な積載能力を有する。
【0043】
本出願が提供するボギーは、支持体111と連結して、芯軸121を締め付ける締め付けブロック122をさらに含む。図4を結合し、締め付けブロック122には3つのスルーホールが設けられ、縦方向両側の2つのスルーホールは接続部材を組み立てることで、支持体111と連結し、中間にあるスルーホールは捨て穴(芯軸121の対応位置には縦穴が設けられる)であり、取り外しワークと係合して、芯軸121と支持体111に対して構造離間を行って、金属象嵌、締まり嵌めによる歪み、金属の錆びなどによる取り外し困難という問題を解決する。
【0044】
締め付けブロック122の縦方向の両側端には、下へ延在しているフックがさらに設けられ、支持溝111aの2つの側壁に係止されることができ、全体の剛性及び積載性能を向上する。
【0045】
第1ヒンジ連結台11には、縦方向牽引力を伝達するための単一牽引ロッド114がさらに接続される。両ロッド構造に対して、単一牽引ロッド114の構造が簡単であり、重量が軽く、メンテナンスに便利であり、コストがより低い。無論、具体的に実施する場合、両ロッドの構造の採用も可能である。
【0046】
図8を参照し、図8は本出願が提供するボギーの底面視野角での局所構造模式図である。
【0047】
本出願が提供するボギーは、トーションバー51と、トルクアーム52と、連結ロッド53とを含む横転防止トーションバー装置5をさらに備え、トーションバー51の両端には軸受台511が設けられ、ここで、トーションバー51、トルクアーム52、連結ロッド53及び軸受台511の接続構造に対して限定していなく、具体的に実施する場合、当業者は従来技術を参照して配置すればよい。
【0048】
具体的に、本出願の実施例において、図8に示すように、軸受台511はエッジセグメント32の底部に取り付けられることで、着脱・メンテナンスを便利にして、連結ロッド53は側梁2の横方向内側にあり、これによって、連結ロッド53の横方向サイズを小さくして、ボギー空間を効果的に節約して、さらに、ボギーのバネ間質量を低減する。
【0049】
エッジセグメント32には傾斜部分が存在するため、軸受台511は平行四辺形を呈することで、エッジセグメント32の底板に合う。連結ロッド53の少なくとも一部には折曲が存在し、これによって、エッジセグメント32の傾斜設計を退避する。
【0050】
以上は本発明の好適な実施形態のみであり、ここで、当業者にとって、本発明の原理から離脱しないことを前提として、いくつかの改良及び修飾を行ってもよく、これらの改良及び修飾も本発明の保護範囲に該当している。
【符号の説明】
【0051】
1 ・・・ヒンジ連結機構;
11 ・・・第1ヒンジ連結台;
111 ・・・支持体;
111a ・・・支持溝;
111a―1 ・・・第1側壁面;
111a―2 ・・・第2側壁面;
111a―3 ・・・溝底壁;
112 ・・・取付板;
113 ・・・補強ブロック;
114 ・・・単一牽引ロッド;
12 ・・・第2ヒンジ連結台;
121 ・・・芯軸;
121a ・・・支持部;
121a―1 ・・・楔状面;
121a―2 ・・・底面;
121a―3 ・・・稜部;
122 ・・・締め付けブロック;
2 ・・・側梁;
21 ・・・空気バネ;
3 ・・・横梁;
31 ・・・中間セグメント;
32 ・・・エッジセグメント;
4 ・・・縦梁;
5 ・・・横転防止トーションバー装置;
51 ・・・トーションバー;
511 ・・・軸受台;
52 ・・・トルクアーム;
53 ・・・連結ロッド;
6 ・・・輪対;
7 ・・・ブレーキ機構。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】