(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】調整可能なインプラント、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/72 20060101AFI20240227BHJP
A61F 2/28 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
A61B17/72
A61F2/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550576
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 US2022016907
(87)【国際公開番号】W WO2022182582
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510116244
【氏名又は名称】ニューベイシブ スペシャライズド オーソペディックス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ペ,ヨンサム
(72)【発明者】
【氏名】ファム,コア
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ニールス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ズイデン,エヴェレット
(72)【発明者】
【氏名】エマーソン,デイヴ
(72)【発明者】
【氏名】ウィルト,カイル
【テーマコード(参考)】
4C097
4C160
【Fターム(参考)】
4C097AA02
4C097AA10
4C097AA11
4C097BB01
4C097ZZ00
4C160LL24
4C160LL27
4C160LL43
4C160LL70
(57)【要約】
本開示の態様は、ハウジングに対して移動可能な調整可能部分を含む、患者に埋め込まれるように構成される調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、インプラントの動作を強化するための様々なスマートコンポーネントを含むことができる。スマートコンポーネントは、動作を管理するためのコントローラと、超音波データを外部インターフェイス装置と通信するためのトランスデューサとを含み得る。追加のスマートコンポーネントは、加えられた負荷を測定するためのハウジング内のロードセルと、調整可能部分の角度位置を測定するためのセンサと、加えられた力を測定するためのデュアルセンサ構成と、リードスイッチと、半圧電トランスデューサと、エネルギ収集器と、を含み得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に埋め込まれるように構成される調整可能なインプラントであって、当該調整可能なインプラントは、
ハウジングと、
該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、
前記ハウジングに対する前記調整可能部分の移動中又は前記ハウジングに対する骨の運動中に、前記インプラントに加えられる負荷を測定するための前記ハウジング内のロードセルと、を含む、
調整可能なインプラント。
【請求項2】
前記ロードセルは少なくとも1つのセンサを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項3】
前記ロードセルは前記ハウジングに結合される、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項4】
前記ロードセルは、ピンを介して前記ハウジングに結合される、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項5】
前記ハウジング内のコントローラであって、前記ロードセルによって測定された前記負荷に基づいて伸延力及び圧縮力のうちの少なくとも1つを決定するように構成されるコントローラをさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項6】
前記ロードセルと前記コントローラとを結合する配線をさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項7】
前記ハウジング内の前記配線を取り囲むポリマー製ハウジングをさらに含む、請求項6に記載の調整可能なインプラント。
【請求項8】
前記伸延力及び前記圧縮力のうちの前記少なくとも1つを外部インターフェイス装置に送るように構成されるトランスデューサをさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項9】
骨アンカーをその中に受け入れるための前記ハウジング内の開口をさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項10】
前記ロードセルは、前記骨アンカーをその中に受け入れて前記ロードセルを前記骨に結合するための、前記ハウジング内の前記開口に対応する開口をその中に含む、請求項9に記載の調整可能なインプラント。
【請求項11】
前記ロードセルの前記開口は、前記ハウジング内の前記開口の直径よりも小さい直径を有する、請求項10に記載の調整可能なインプラント。
【請求項12】
前記ロードセルは、第1の歪みゲージ及び第2の歪みゲージを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項13】
外部装置が当該調整可能なインプラントの閾値距離内にあることに応答して前記コントローラの電源をオンにし、前記外部装置が当該調整可能なインプラントの前記閾値距離外にあることに応答して前記コントローラの電源をオフにするように構成されるリードスイッチをさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項14】
前記ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと、
該アクチュエータの回転量を決定するように構成されるセンサと、をさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項15】
前記ロードセルによって取得したデータをデジタル化し、該データを超音波信号に変調するように構成されるコントローラと、
前記デジタル化したデータを含む前記超音波信号を外部インターフェイス装置に送信するように構成されるトランスデューサと、をさらに含む、請求項14に記載の調整可能なインプラント。
【請求項16】
前記データには、前記インプラントに加えられる前記負荷、前記インプラントの伸延長さ、前記インプラントの圧縮長さ、前記インプラントの伸延力、及び前記インプラントの圧縮力のうちの少なくとも1つが含まれる、請求項15に記載の調整可能なインプラント。
【請求項17】
方法であって、当該方法は、
調整可能なインプラントを調整するステップであって、該調整可能なインプラントは、ハウジングと、該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、負荷を測定するための前記ハウジング内のロードセルとを有する、ステップと、
前記ロードセルを用いて、前記ハウジングに対する前記調整可能部分の移動中又は前記ハウジングに対する骨の運動中に、前記インプラントに加えられる負荷を測定するステップと、を含む、
方法。
【請求項18】
ハウジングが、骨アンカーを受け入れるための開口をその中に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ロードセルは、前記骨アンカーをその中に受け入れて前記ロードセルを前記骨に結合するための、前記ハウジング内の前記開口に対応する開口をその中に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ロードセルの前記開口は、前記ハウジング内の前記開口の直径よりも小さい直径を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記負荷を測定するステップは、前記ロードセルを使用して前記骨アンカーに加えられる前記負荷を測定するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記測定した負荷を外部インターフェイス装置に送るステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
外部インターフェイス装置から治療命令を受信するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記治療命令に基づいて前記インプラントを調整するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記測定した負荷に基づいて伸延力、圧縮力、伸延長さ、及び圧縮長さのうちの少なくとも1つを決定するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
調整可能なインプラントであって、当該調整可能なインプラントは、
ハウジングと、
該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、
前記ハウジング内に位置付けされ、該ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと、
該アクチュエータに隣接して位置付けされ、前記アクチュエータの角度位置を監視するように構成されるセンサと、を含む、
調整可能なインプラント。
【請求項27】
前記センサに通信可能に結合され、該センサから角度位置データを受信するように構成されるコントローラをさらに含む、請求項26に記載の調整可能なインプラント。
【請求項28】
前記コントローラは、前記角度位置データを処理することに応答して、前記アクチュエータの回転数を決定するように構成される、請求項27に記載の調整可能なインプラント。
【請求項29】
前記コントローラは、前記アクチュエータの前記回転数に基づいて前記調整可能なインプラントの伸延長さ又は圧縮長さを計算するように構成される、請求項28に記載の調整可能なインプラント。
【請求項30】
前記回転数、伸延長さ、圧縮長さのうちの少なくとも1つを含むデータを外部インターフェイス装置に送信するように構成されるトランスデューサをさらに含む、請求項29に記載の調整可能なインプラント。
【請求項31】
前記センサは、アクチュエータ磁石の磁場を検出するホール効果センサを含む、請求項26に記載の調整可能なインプラント。
【請求項32】
前記ホール効果センサは、一方向ホール効果センサ、回転ホール効果センサ、及び4ホール素子構成を有する回転ホール効果センサのうちの1つを含む、請求項31に記載の調整可能なインプラント。
【請求項33】
外部装置が当該調整可能なインプラントの閾値距離内にあることに応答して前記コントローラの電源をオンにし、前記外部装置が前記調整可能なインプラントの前記閾値距離外にあることに応答して前記コントローラの電源をオフにするように構成されるリードスイッチをさらに含む、請求項27に記載の調整可能なインプラント。
【請求項34】
前記ハウジングに加えられる線形力を測定するための歪みゲージを有するロードセルをさらに含む、請求項26に記載の調整可能なインプラント。
【請求項35】
方法であって、当該方法は、
調整可能なインプラントを調整するステップであって、前記調整可能なインプラントは、ハウジングと、該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、前記ハウジング内に位置付けされ、該ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと、該アクチュエータに隣接して位置付けされ、前記アクチュエータの角度位置を監視するように構成されるセンサとを含む、ステップと、
前記角度位置の監視に基づいて前記アクチュエータの回転数を決定するステップと、
前記アクチュエータの前記回転数に基づいて前記調整可能なインプラントの伸延長さ又は圧縮長さを計算するステップと、を含む、
方法。
【請求項36】
前記調整可能なインプラントは、前記ハウジング内に位置付けされ、前記センサに通信可能に結合されるコントローラをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記センサはホール効果センサを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記回転数、前記伸延長さ、又は前記圧縮長さのうちの少なくとも1つを含むデータを外部インターフェイス装置に送信するステップをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記調整可能なインプラントは、データを送信するために前記ハウジング内に位置付けされるトランスデューサをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記調整可能部分を調整するために、前記外部インターフェイス装置から治療命令を受信するステップをさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項41】
前記治療命令は、前記計算した伸延長さ又は圧縮長さに基づく、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記コントローラ及びセンサは、外部装置の接近に応答してリードスイッチによって起動及び停止される、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
調整可能なインプラントであって、当該調整可能なインプラントは、
ハウジングと、
該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、
前記ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成される第1のアクチュエータであって、第2のアクチュエータを内部に有する外部調整装置によって作動される第1のアクチュエータと、
該第1のアクチュエータの位置を測定するように構成される第1のセンサと、
前記外部調整装置内の前記第2のアクチュエータの位置を測定するように構成される第2のセンサと、を含む、
調整可能なインプラント。
【請求項44】
前記第1のセンサはホール効果センサである、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項45】
前記ホール効果センサは一方向性ホール効果センサである、請求項44に記載の調整可能なインプラント。
【請求項46】
前記第2のセンサはホール効果センサである、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項47】
前記ホール効果センサが全方向ホール効果センサである、請求項46に記載の調整可能なインプラント。
【請求項48】
前記第1のセンサと前記第2のセンサとの間に位置付けされるコントローラであって、所与の時間における前記第1及び第2のアクチュエータの互いに対する位置を決定するように構成されるコントローラをさらに含む、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項49】
前記第1のアクチュエータは回転永久磁石を含み、前記第2のアクチュエータは少なくとも1つの回転永久磁石を含む、請求項48に記載の調整可能なインプラント。
【請求項50】
前記コントローラは、前記第1のアクチュエータの前記回転永久磁石の位置と、前記第2のアクチュエータの前記少なくとも1つの回転永久磁石の位置とを監視するように構成される、請求項49に記載の調整可能なインプラント。
【請求項51】
前記コントローラは、前記第1のアクチュエータの前記回転永久磁石の前記位置と、前記第2のアクチュエータの前記少なくとも1つの回転永久磁石の前記位置とに基づいて、前記調整可能なインプラントの伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項50に記載の調整可能なインプラント。
【請求項52】
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサに関連付けられたデータを外部インターフェイス装置に送信するように構成されるトランスデューサをさらに含む、請求項43に記載の調整可能なインプラント。
【請求項53】
方法であって、当該方法は、
調整可能なインプラントを調整するステップであって、前記調整可能なインプラントは、ハウジングと、該ハウジングに対して移動可能な調整可能部分とを有する、ステップと、
前記調整可能なインプラントの第1のアクチュエータの位置を測定するステップであって、前記第1のアクチュエータは、前記ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成される、ステップと、
外部調整装置の第2のアクチュエータの位置を測定するステップであって、前記外部調整装置は、前記調整可能なインプラントの前記第1のアクチュエータを作動させるように構成される、ステップと、
所与の時間における前記第1のアクチュエータの前記位置と前記第2のアクチュエータの前記位置とに基づいて、伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮長さのうちの少なくとも1つを決定するステップと、を含む、
方法。
【請求項54】
前記調整可能なインプラントは、第1のセンサ及び第2のセンサを含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記第1のアクチュエータの前記位置を測定するステップは、前記第1のセンサを介して前記第1のアクチュエータの前記位置を測定するステップを含み、前記第2のアクチュエータの前記位置を測定するステップは、前記第2のセンサを介して前記第2のアクチュエータの前記位置を測定するステップを含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1のセンサは第1のホール効果センサを含み、前記第2のセンサは第2のホール効果センサを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記第1のホール効果センサは一方向ホール効果センサを含み、前記第2のホール効果センサは全方向ホール効果センサを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記調整可能なインプラントは、第1のセンサと第2のセンサとの間に位置付けされるコントローラをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項59】
前記コントローラを使用して、前記伸延力、前記伸延トルク、前記圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つを決定するステップをさらに含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記伸延力、前記伸延トルク、前記圧縮力、及び圧縮トルクのうちの前記少なくとも1つを、トランスデューサを介して外部インターフェイス装置に送るステップをさらに含む、請求項53に記載の方法。
【請求項61】
前記伸延力、前記伸延トルク、前記圧縮力、及び前記圧縮トルクのうちの少なくとも1つに基づいて治療命令を決定するステップをさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記治療命令に基づいて前記調整可能なインプラントを調整するステップをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
調整可能なインプラントであって、当該調整可能なインプラントは、
ハウジングと、
該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、
前記ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成される第1のアクチュエータであって、第2のアクチュエータを内部に有する外部調整装置によって作動される第1のアクチュエータと、
前記ハウジング内の第1の位置に配置され、前記第2のアクチュエータに対する前記第1のアクチュエータの第1の磁場を測定するように構成される第1のセンサと、
前記ハウジング内の第2の位置に配置され、前記第2のアクチュエータに対する前記第1のアクチュエータの第2の磁場を測定するように構成される第2のセンサと、
前記第1の磁場及び前記第2の磁場を解析することによって少なくとも1つの力を決定するコントローラと、を含む、
調整可能なインプラント。
【請求項64】
前記第1のアクチュエータは第1の回転永久磁石を含み、前記第2のアクチュエータは第2の回転永久磁石を含む、請求項63に記載の調整可能なインプラント。
【請求項65】
前記コントローラは、第2の永久磁石に対する前記第1の回転永久磁石の位置を監視するように構成される、請求項64に記載の調整可能なインプラント。
【請求項66】
前記コントローラは、前記調整可能なインプラントの伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項64に記載の調整可能なインプラント。
【請求項67】
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサは多次元ホール効果センサを含む、請求項63に記載の調整可能なインプラント。
【請求項68】
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサに関連付けられたデータを外部インターフェイス装置に送信するように構成されるトランスデューサをさらに含む、請求項63に記載の調整可能なインプラント。
【請求項69】
外部装置がハウジングに接近することに応答して、前記コントローラ又は前記第1及び第2のセンサのうちの少なくとも1つを起動及び停止するように構成されるリードスイッチをさらに含む、請求項63に記載の調整可能なインプラント。
【請求項70】
方法であって、当該方法は、
ハウジング及び調整可能部分を有する調整可能なインプラントを調整するステップであって、前記調整可能なインプラントは、外部調整装置の第2のアクチュエータの移動に応じて、前記ハウジングに対して前記調整可能部分の移動を生じさせるように構成される第1のアクチュエータを有する、ステップと、
前記ハウジング内の第1の位置に位置付けされた第1のセンサを使用して、前記第2のアクチュエータに対する前記調整可能なインプラントの前記第1のアクチュエータの第1の磁場を測定するステップと、
前記ハウジング内の第2の位置に位置付けされた第2のセンサを使用して、前記第2のアクチュエータに対する前記調整可能なインプラントの前記第1のアクチュエータの第2の磁場を測定するステップと、
前記第1の磁場及び前記第2の磁場を解析することによって少なくとも1つの力を決定するステップと、を含む、
方法。
【請求項71】
前記第1のアクチュエータは第1の回転永久磁石を含み、前記第2のアクチュエータは第2の回転永久磁石を含む、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記第1のアクチュエータは第1の回転永久磁石を含み、前記第2のアクチュエータは第2の回転永久磁石を含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記調整可能なインプラント内のコントローラの実施態様が、前記調整可能なインプラントの伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つを決定するように構成される、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサは多次元ホール効果センサを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサに関連付けられたデータを、トランスデューサを介して外部インターフェイス装置に送信するステップをさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項76】
外部装置が前記ハウジングに接近することに応答して、リードスイッチを使用して、コントローラ又は前記第1及び第2のセンサのうちの少なくとも1つを起動及び停止するステップをさらに含む、請求項70に記載の方法。
【請求項77】
前記伸延力、前記伸延トルク、前記圧縮力、及び前記圧縮トルクの少なくとも1つに基づいて、前記調整可能なインプラントに対する治療命令を決定するステップをさらに含む、請求項73に記載の方法。
【請求項78】
前記治療命令に基づいて前記調整可能なインプラントを調整するステップをさらに含む、請求項77に記載の方法。
【請求項79】
信号送信装置であって、当該信号送信装置は、
ハウジングと、
該ハウジング内に位置付けされ、内径及び外径を有する半円筒形の圧電トランスデューサと、
前記内径に隣接して位置付けされた金属製裏当てと、
前記ハウジング内に位置付けされ、前記半円筒形の圧電トランスデューサ及び前記金属製裏当てを実質的に取り囲むパッケージと、を含み、
前記半円筒形の圧電トランスデューサは、超音波信号を介してデータを受信機に指向性送信するように構成される、
信号送信装置。
【請求項80】
前記圧電トランスデューサは、1KHz~1MHzの圧電トランスデューサである、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項81】
前記ハウジングはチタン製ハウジングを含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項82】
前記ハウジングは、非鉄系の生体適合性金属を含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項83】
前記パッケージはチタン製パッケージを含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項84】
前記パッケージは、非鉄系の生体適合性金属を含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項85】
前記金属製裏当てはステンレス鋼を含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項86】
前記金属製裏当ては、半円筒形の金属製裏当てである、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項87】
前記ハウジング内に位置付けされたフィラーをさらに含む、請求項79に記載の信号送信装置。
【請求項88】
前記フィラーはフッ素系オイルを含む、請求項87に記載の信号送信装置。
【請求項89】
前記フィラーはシリコーンオイルを含む、請求項87に記載の信号送信装置。
【請求項90】
前記フィラーはスーパーエポキシを含む、請求項87に記載の信号送信装置。
【請求項91】
インプラントであって、当該インプラントは、
インプラントハウジングと、
該インプラントハウジング内に位置付けされた信号送信装置と、を含み、
該信号送信装置は、
内径及び外径を有する部分的に円筒形の圧電トランスデューサと、
前記内径に隣接して位置付けされた金属製裏当てと、
前記ハウジング内に位置付けされ、前記部分的に円筒形の圧電トランスデューサ及び前記金属製裏当てを実質的に取り囲む半導体パッケージと、を含み、
前記部分的に円筒形の圧電トランスデューサは、超音波信号を介してデータを受信機に指向性送信するように構成される、
インプラント。
【請求項92】
前記圧電トランスデューサは、100KHz~1MHzの圧電トランスデューサである、請求項91に記載のインプラント。
【請求項93】
前記インプラントハウジングはチタン製ハウジングを含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項94】
前記インプラントハウジングは非鉄系の生体適合性金属を含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項95】
パッケージはチタン製パッケージを含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項96】
パッケージは非鉄系の生体適合性金属を含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項97】
前記金属製裏当てはステンレス鋼を含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項98】
前記金属製裏当ては部分的に円筒形の金属製裏当てである、請求項91に記載のインプラント。
【請求項99】
前記インプラントハウジング内に位置付けされたフィラーをさらに含む、請求項91に記載のインプラント。
【請求項100】
前記フィラーは、フッ素系オイル、シリコーンオイル、及びスーパーエポキシである、請求項99に記載のインプラント。
【請求項101】
前記信号送信装置は、前記インプラントに関連するデータを外部インターフェイス装置に送信するように構成される、請求項91に記載のインプラント。
【請求項102】
前記信号送信装置は、前記インプラントが埋め込まれる患者に対して横方向に信号を向けるように構成される、請求項101に記載のインプラント。
【請求項103】
患者の体内に埋め込まれるように構成されるインプラントであって、当該インプラントは、
コントローラと、
当該インプラントを体内に有する患者の運動中に、前記インプラントから与えられるエネルギを収集するように構成されるエネルギ収集コンポーネントと、
該エネルギ収集コンポーネントによって収集した前記エネルギを蓄積するように構成されるエネルギ蓄積コンポーネントと、を含み、
前記エネルギ収集コンポーネントによって収集した前記エネルギによって、前記コントローラに電力が供給される、
インプラント。
【請求項104】
前記エネルギ収集コンポーネントと前記エネルギ蓄積コンポーネントとを結合する配線をさらに含む、請求項103に記載のインプラント。
【請求項105】
前記配線は、前記エネルギ収集コンポーネントと前記エネルギ蓄積コンポーネントとの間に配置されたプリント回路基板を含む、請求項104に記載のインプラント。
【請求項106】
プリント回路基板は、前記エネルギ収集コンポーネントによって収集される前記エネルギの電圧を調整するように構成される電力管理ユニットを含む、請求項103に記載のインプラント。
【請求項107】
前記エネルギ蓄積コンポーネントを前記コントローラに結合する配線をさらに含む、請求項104に記載のインプラント。
【請求項108】
前記エネルギ収集コンポーネントは圧電トランスデューサを含む、請求項103に記載のインプラント。
【請求項109】
前記圧電トランスデューサは、前記インプラントのハウジングの内面に結合される、請求項108に記載のインプラント。
【請求項110】
前記圧電トランスデューサは、前記患者の動きによる引張応力又は圧縮応力を受ける前記インプラントの位置で前記ハウジングの内面に結合される、請求項109に記載のインプラント。
【請求項111】
前記圧電トランスデューサはトランシーバであり、該トランシーバは、無線周波数を介して外部インターフェイス装置と通信するように構成される、請求項110に記載のインプラント。
【請求項112】
前記圧電トランスデューサはトランシーバであり、該トランシーバは、超音波を介して外部インターフェイス装置と通信するように構成される、請求項110に記載のインプラント。
【請求項113】
前記エネルギ収集コンポーネントによって収集した前記エネルギによって、前記圧電トランスデューサに電力が供給される、請求項110に記載のインプラント。
【請求項114】
ハウジングと、
該ハウジングに対して伸縮自在に動くように構成される調整可能部分と、をさらに含む、請求項109に記載のインプラント。
【請求項115】
前記エネルギ蓄積コンポーネントは、前記ハウジング内に配置された前記調整可能部分の端部で該調整可能部分の内面に結合される、請求項114に記載のインプラント。
【請求項116】
方法であって、当該方法は、
患者の体内にインプラントを埋め込むステップと、
インプラントを体内に埋め込んだ患者が移動する間に、インプラントに加えられる応力からエネルギを収集するステップと、
該収集したエネルギを使用して、前記インプラントのコントローラ及びトランスデューサのうちの少なくとも1つに電力を供給するステップと、を含む、
方法。
【請求項117】
トランスデューサを介して、前記患者の体外に位置付けされた外部インターフェイス装置にデータを送信するステップをさらに含む、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記データには、伸延力、伸延トルク、伸延長さ、圧縮力、圧縮トルク、圧縮長さ、圧縮応力、引張応力、生物学的状態、及び前記インプラントの位置のうちの少なくとも1つが含まれる、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記コントローラを介して、外部インターフェイス装置から治療命令を受信するステップをさらに含む、請求項117に記載の方法。
【請求項120】
前記治療命令は、伸延長さ、伸延力、伸延トルク、伸延時間、圧縮長さ、圧縮力、圧縮トルク、及び圧縮時間のうちの少なくとも1つを含む、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
前記インプラントを埋め込むステップは、前記インプラントを前記患者の体内の骨の髄内管内に埋め込むステップを含む、請求項116に記載の方法。
【請求項122】
前記インプラントを埋め込むステップは、前記インプラントを前記患者の体内の第1の骨部分及び第2の骨部分に結合するステップを含む、請求項116に記載の方法。
【請求項123】
前記第2の骨部分が前記第1の骨部分に対して移動するように前記インプラントを調整するステップをさらに含む、請求項122に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2021年2月23日に出願した米国仮出願第63/152,562号の利益を主張する。
【0002】
本明細書で説明する主題は、調整可能なインプラント、調整可能なインプラントシステム、及び関連方法に関する。
【背景技術】
【0003】
伸延骨形成は、様々な欠損を有する患者において新しい骨を成長させるために使用されてきた技術である。例えば、四肢延長は、骨(例えば、大腿骨又は脛骨)の長さを増大させ得る技術である。骨に皮質骨切除術又は骨切り術を行うことにより、骨の切断が行われ、結果として生じる骨の2つの部分が特定の速度(1日あたり1.0mm)で離れることができ、2つの部分が離れるにつれて、それら2つの部分の間で新しい骨が再生できるようになる。この四肢延長技術は、以前の骨折が正しく治癒しなかった患者、或いは成長板が成熟する前に病気又は損傷を受けた患者等、一方の肢が他方の肢よりも長い場合に使用される。一部の患者では、身長を伸ばすことが、望まれており、両方の大腿骨及び/又は両方の脛骨を長くして患者の身長を高くすることによって達成される。
【0004】
四肢延長は、外部固定を使用して行われることが多く、外部伸延フレームが皮膚を貫通するピンによって骨の2つの部分に取り付けられる。ピンは感染部位となる可能性があり、ピンを配置する部位は治療プロセス全体を通してやや開いた創傷「ピントラクト(pin tract)」のままであるため、患者にとって痛みを伴うことがよくある。創外固定フレームもかさばるため、患者が快適に座ったり、寝たり、移動したりすることが困難になる。米国特許出願公開第2011/0060336号に記載されるような髄内延長装置も存在し、この文献は参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様は、患者に埋め込まれるように構成される調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、ハウジングに対して移動可能な調整可能部分と;ハウジングに対する調整可能部分の移動中又はハウジングに対する骨の運動中に、インプラントに加えられる負荷を測定するためのハウジング内のロードセルと;を含み得る。
【0006】
本開示の第2の態様は、方法に関する。この方法は、調整可能なインプラントを調整するステップであって、調整可能なインプラントは、ハウジングと、ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、負荷を測定するためのハウジング内のロードセルとを有する、ステップと;ロードセルを用いて、ハウジングに対する調整可能部分の移動中又はハウジングに対する骨の運動中に、インプラントに加えられる負荷を測定するステップと;を含む。
【0007】
本開示の第3の態様は、調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、ハウジングと;ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、ハウジング内に位置付けされ、ハウジングに対して調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと;アクチュエータに隣接して位置付けされ、アクチュエータの角度位置を監視するように構成されるセンサと;を含む。
【0008】
本開示の第4の態様は、方法に関する。この方法は、調整可能なインプラントを調整するステップであって、調整可能なインプラントは、ハウジングと、ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、ハウジング内に位置付けされ、ハウジングに対して調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと、アクチュエータに隣接して位置付けされ、アクチュエータの角度位置を監視するように構成されるセンサとを含む、ステップと;センサを介してアクチュエータの角度位置を感知するステップと;アクチュエータの回転数に基づいて、調整可能なインプラントの伸延長さ又は圧縮長さを計算するステップと;を含む。
【0009】
本開示の第5の態様は、調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、ハウジングと;ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と;ハウジングに対して調整可能部分を移動させるように構成される第1のアクチュエータであって、第2のアクチュエータを内部に有する外部調整装置によって起動される第1のアクチュエータと;第1のアクチュエータの位置を測定するように構成される第1のセンサと;外部調整装置内の第2のアクチュエータの位置を測定するように構成される第2のセンサと;を含む。
【0010】
本開示の第6の態様は、方法に関する。この方法は、調整可能なインプラントを調整するステップであって、調整可能なインプラントは、ハウジングと、ハウジングに対して移動可能な調整可能部分とを有する、ステップと;調整可能なインプラントの第1のアクチュエータの位置を測定するステップであって、第1のアクチュエータは、ハウジングに対して調整可能部分を移動させるように構成される、ステップと;外部調整装置の第2のアクチュエータの位置を測定するステップであって、外部調整装置は、調整可能なインプラントの第1のアクチュエータを作動させるように構成される、ステップと;所与の時間における第1のアクチュエータの位置と第2のアクチュエータの位置とに基づいて、伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮長さのうちの少なくとも1つを決定するステップと;を含む。
【0011】
本開示の第7の態様は、調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、ハウジングと;ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と;ハウジングに対して調整可能部分を移動させるように構成される第1のアクチュエータであって、第2のアクチュエータを内部に有する外部調整装置によって作動される第1のアクチュエータと;ハウジング内の第1の位置に配置され、第2のアクチュエータに対する第1のアクチュエータの第1の磁場を測定するように構成される第1のセンサと;ハウジング内の第2の位置に配置され、第2のアクチュエータに対する第1のアクチュエータの第2の磁場を測定するように構成される第2のセンサと;第1の磁場及び第2の磁場を解析することによって少なくとも1つの力を決定するコントローラと;を含む。
【0012】
本開示の第8の態様は、方法に関する。この方法は、ハウジング及び調整可能部分を有する調整可能なインプラントを調整するステップであって、調整可能なインプラントは、外部調整装置の第2のアクチュエータの移動に応答して、ハウジングに対して調整可能部分の移動を生じさせるように構成される第1のアクチュエータを有する、ステップと;ハウジング内の第1の位置に位置付けされた第1のセンサを使用して、第2のアクチュエータに対する調整可能なインプラントの第1のアクチュエータの第1の磁場を測定するステップと;ハウジング内の第2の位置に位置付けされた第2のセンサを使用して、第2のアクチュエータに対する調整可能なインプラントの第1のアクチュエータの第2の磁場を測定するステップと;第1の磁場及び第2の磁場を解析することによって少なくとも1つの力を決定するステップと;を含む。
【0013】
本発明の第9の態様は、信号送信装置に関する。信号送信装置は、ハウジングと;ハウジング内に位置付けされ、内径及び外径を有する半円筒形の圧電トランスデューサと;内径に隣接して位置付けされた金属製裏当てと;ハウジング内に位置付けされ、半円筒形の圧電トランスデューサ及び金属製裏当てを実質的に取り囲む半導体パッケージと;を含む。
【0014】
本開示の第10の態様は、調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、インプラントハウジングと;インプラントハウジング内に位置付けされる信号送信装置とを含み、信号送信装置は、内径及び外径を有する半円筒形の圧電トランスデューサと;内径に隣接して位置付けされた金属製裏当てと;ハウジング内に位置付けされ、半円筒形の圧電トランスデューサ及び金属製裏当てを実質的に取り囲む半導体パッケージと、を含む。
【0015】
本開示の第11の態様は、調整可能なインプラントに関する。調整可能なインプラントは、ハウジングと;外部調整装置によって供給される力の適用時にハウジングに対して移動可能である調整可能部分と;ハウジング内に配置され、ハウジング内に位置付けされたアクチュエータの角度位置を測定するように構成されるセンサと;センサに通信可能に結合され、アクチュエータの角度位置に基づいて伸延力及び伸延長さのうちの少なくとも1つを決定するように構成されるコントローラと;コントローラ及びセンサのうちの少なくとも1つを起動させるように構成されるスイッチと;を含む。
【0016】
本開示の第12の態様は、方法に関する。この方法は、調整可能なインプラントを提供するステップであって、調整可能なインプラントは、ハウジングと、外部調整装置によって供給される力の適用時にハウジング内のアクチュエータが作動するとハウジングに対して移動可能な調整可能部分とを含む調整可能なインプラントと、アクチュエータの角度位置を感知するように構成されるセンサと、センサに通信可能に結合され、アクチュエータの角度位置に基づいて伸延力及び伸延長さのうちの少なくとも1つを決定するように構成されるコントローラとを含む、ステップと;外部調整装置が調整可能なインプラントに対して閾値近傍にあるとき、コントローラ及びセンサのうちの少なくとも1つを作動させるステップと、を含む。
【0017】
本開示の第13の態様は、患者の体内に埋め込まれるように構成されるインプラントに関する。インプラントは、コントローラと;インプラントを体内に有する患者の運動中に、インプラントに与えられるエネルギを収集する(harvest:採取)ように構成されるエネルギ収集(harvesting)コンポーネントと;を含み、エネルギ収集コンポーネントによって収集したエネルギによって、コントローラに電力が供給される。
【0018】
本開示の第14の態様は、方法に関する。この方法には、患者の体内にインプラントを埋め込むステップと;インプラントを体内に埋め込んだ患者が運動する間に、インプラントに加えられる応力からエネルギを収集するステップと;収集したエネルギを使用して、インプラントのコントローラ及びトランスデューサのうちの少なくとも1つに電力を供給するステップと;を含む。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付図面は、本明細書に開示する主題の特定の態様を示し、詳細な説明とともに、開示する実施態様に関連する原理のいくつかを説明するのに役立つ。
【
図1】本開示の実施形態による調整可能なインプラントの側面図である。
【
図2】
図1による調整可能なインプラントの断面図である。
【
図3】領域Aにおける調整可能なインプラントの作動部品の拡大断面図である。
【
図4】領域Bにおける調整可能なインプラントの拡大断面図である。
【
図5】本開示の実施形態による調整可能なインプラントのロードセルの斜視図である。
【
図6】インプラントのアクチュエータの磁石の斜視図である。
【
図7】本開示の実施形態による、センサ、コントローラ、トランスデューサ、及び電源コンポーネントの概略図である。
【
図8】領域Bにおける、ロードセルのない調整可能なインプラントの代替実施形態の拡大断面図である。
【
図9】本開示の実施形態による、第1のセンサ、第2のセンサ、コントローラ、トランスデューサ、及び電源コンポーネントの概略図である。
【
図10】インプラントの磁石と外部調整装置の磁石との関係の位相シフト図である。
【
図11】一実施形態による
図8の調整可能なインプラントによる伸延力/トルクを決定するために使用されるシステムの概略図である。
【
図12】デュアルセンサを使用して磁場を解析するための様々な技術の概略図である。
【
図13】本発明の実施形態による信号送信装置の斜視図である。
【
図14】本開示の実施形態による、インプラントのハウジング内の信号送信装置の断面図である。
【
図15】本開示の実施形態によるエネルギ収集システムの概略図である。
【
図16】例示的な外部インターフェイス装置を示す図である。
【
図17】本発明の実施形態による外部調整装置の正面図である。
【
図18】本開示の実施形態による外部調整装置の側断面図である。
【
図19】内部モータ速度センサを有するモータを含む磁石駆動システムの断面図である。
【
図20】本開示の実施形態による例示的なコンピューティングシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
主題の図面は必ずしも縮尺通りではないことに留意されたい。図面は、主題の典型的な態様のみを描くことを意図しており、従って、開示する主題の範囲を限定するものとして考慮すべきではない。図面において、同様の参照符号は図面同士の間で同様の要素を表す。
【0021】
本開示は、調整可能なインプラント、調整可能なインプラントシステム、及び関連する方法の様々な実施形態について説明する。本明細書で説明する実施形態は、髄外肢延長装置/システム、髄内肢延長装置/システム、調整可能な脊椎装置/システムとして使用することができる。本明細書で説明する実施形態は、例えば脊柱側弯症の治療等の脊椎固定装置/システムに使用できることも企図される。より具体的には、本開示は、調整可能なインプラントがより効率的且つ分かりやすく機能するのを可能にするスマート電子機器を有する調整可能なインプラントに関する。
【0022】
特定の実施形態では、2つの骨部分の互いに対する位置を調整するためのシステムが提供される。このシステムは、(1)患者の体内に固定された様々なスマートコンポーネントを有する調整可能なインプラント100(
図1~
図4)、(2)患者の体外に位置付けされた外部調整装置400(外部遠隔制御「ERC」とも呼ばれる)(
図17~
図19)、及び(3)例えば、調整可能なインプラント100内のスマートコンポーネントと相互作用するためのコンピュータ、タブレット、スマートフォン、1つ又は複数のアプリ等の外部インターフェイス装置305(
図16)を含む。代替の実施形態では、外部インターフェイス装置305によって提供される機能の一部又は全ては、外部調整装置400に統合される。
【0023】
I.インプラントに関する一般的な議論
図1は、調整可能なインプラント(すなわち、伸延/圧縮(compression:圧迫)装置)100の斜視図を示す。図示されるように、調整可能なインプラント100は、ハウジング102と、ハウジング102に対して移動可能な調整可能部分104とを含む。調整可能部分104は、ハウジング102に対して伸縮自在に移動するように構成された伸延ロッドを含んでもよい。ハウジング102は、ハウジング102を第1の骨部分に結合するための骨アンカーをその中に受け入れるように構成される少なくとも1つの固定開口106を含む。調整可能部分104は、調整可能部分104を第2の骨部分に結合するための骨アンカーをその中に受け入れるように構成される少なくとも1つの固定開口108を含む。こうして、ハウジング102に対する調整可能部分104の移動中に、第2の骨部分も第1の骨部分に対して移動することができる。
【0024】
骨を成長させ、又は長くするために、骨は、既存の分離を有するか、又は(例えば、骨切り術によって)意図的に切断又は破壊されてこの分離を形成し、骨を第1のセクション及び第2のセクションに分割する。切断は、インプラント100を埋め込んで固定する前に行ってもよく、又はインプラント100を埋め込んだ後に、例えば可撓性のジグリ(Gigli)鋸を使用して行ってもよい。本明細書で説明するように、調整可能部分104は、ハウジング102に対して収縮及び/又は後退するように構成される。インプラント100は、非侵襲的な遠隔制御によって、ハウジング102に対して調整可能部分104を制御した正確な並進移動させることができるように構成され、こうして、調整可能部分104をハウジング102に結合した骨セグメントに固定する、骨セグメントの正確な並進が制御される。
【0025】
治療期間中に、骨は定期的に伸延され、新たな分離が生じ、そこに骨形成が起こり得る。「定期的に伸延される」とは、毎日又は数日毎等であり得る、規則的又は定期的に伸延が生じることを示すのを意味する。例示的な伸延速度は1日当たり1ミリメートルであるが、他の伸延速度を使用してもよい。すなわち、典型的な伸延計画には、インプラント100の長さを毎日約1ミリメートルずつ増大させることが含まれ得る。これは、例えば、1日に4回伸延することによって行うことができ、各回0.25mmの伸延となる。以下により詳細に開示するように、インプラント100は、磁気駆動システムを有し、これにより、調整可能部分104をハウジング102から伸縮自在に延ばすことが可能となるため、骨の第1のセクションと第2のセクションとが互いに引き離される。インプラント100は、骨の融合を制御するために定期的に圧縮することもできる。
【0026】
図2は、
図1に示されるインプラント100の断面図を示し、その一端に、ハウジング102が調整可能部分104を受け入れるための開口部118を有することを示す。
図2では、2つのセクションA及びBも強調表示されており、これらは
図3及び
図4にさらに詳細に示される。
図3は、インプラント100の作動部品の拡大断面図を概略的に示し、
図4は、インプラント100の様々な「スマートコンポーネント」の拡大断面図を示す。
【0027】
図3に示されるように、1つ又は複数のOリング119が、調整可能部分104とハウジング102との間で調整可能部分104の周りに位置付けされ得る。いくつかの実施形態では、調整可能部分104の外面の一部及び/又はハウジング102の内面の一部は、Oリング119を収容するために凹んでいてもよい。Oリング119は、インプラント100を埋め込んだときに体液がハウジング102に入らないように、ハウジング102と調整可能部分104との間の適切なシールを促進するのに役立ち得る。ハウジング102は、エンドキャップ120の取り付けによって他端で密封して閉じられる。エンドキャップ120は、溶接、接着、又は他の結合技術によってハウジング102に取り付けられ得る。さらに、シールを提供するのに役立つように、エンドキャップ120とハウジング102との間にOリング(図示せず)を設けてもよい。使用中に、調整可能部分104は、アクチュエータ121によってハウジング102から駆動される。アクチュエータは、送りねじ122及び円筒形の永久磁石123を含むことができる。送りねじ122はナット126の内側で回転し、ナット126は、送りねじ122が配置される調整可能部分104のキャビティに隣接する内面に固定される。ナット126は、送りねじ122と調整可能部分104との間に位置付けされる。送りねじ122は、磁石ハウジング124内に収容される円筒形の永久磁石123に間接的に機械的に結合される。本明細書でより詳細に説明するように、外部調整装置400(
図17~
図19)によって磁気的に駆動される円筒形の永久磁石123の回転により、送りねじ122の回転が行われる。送りねじ122の回転は、ハウジング102に対する調整可能部分104の軸方向の移動に変換される。
【0028】
円筒形の永久磁石123は、磁石ケース126内に例えばエポキシ等の接着剤を用いて固定して収容される。磁石ケース126は、磁石ハウジング124に対して回転する。円筒形の磁石123は、Nd-Fe-B等の希土類磁石であってもよく、及び磁石ケース126内で保護されることに加えてパリレン(Parylene)又は他の保護コーティングでコーティングされてもよく、例えば、エポキシで密閉ポッティングされる。磁石ケース126は、一端でラジアル軸受134の内部に取り付けられる車軸132を含む。この構成により、円筒形の磁石134が最小のねじり抵抗で回転できるようになる。メンテナンス部材136が、円筒形の永久磁石123に近接及び/又は隣接して位置付けされ得る。メンテナンス部材136は、インプラント100が患者の動きによって誤って調整されるのを防ぐ。メンテナンス部材136は、磁石123に近接して軸方向に間隔を置いて位置付けされる。メンテナンス部材136は、400系のステンレス鋼等の透磁性材料から作製される。メンテナンス部材136は、例えば、ギャップによって分離された2つの離間したタブを有する略円筒形の形状とすることができる。(例えば、外部調整装置を使用して)インプラント100を調整していないときに、半径方向に分極した円筒形の磁石の磁極はタブに磁気的に引き付けられる。しかしながら、非常に大きな回転磁場の影響により磁石123が強制的に回転させられると、磁石123はタブの小さな吸引力に打ち勝つ。メンテナンス部材136は、エンドキャップ120及び/又はハウジング102と係合するためのフランジ付き延長部及び/又はフランジ付き延長フィンガも含む。メンテナンス部材の更なる詳細が、2018年7月26日に出願した、米国特許出願公開第2019/0015138号に見出すことができ、この文献はその全体が記載されるかのように参照により本明細書に組み込まれる。2011年8月4日に出願した、米国特許第8,734,488号及び2012年6月15日に出願した、米国特許出願第13/525,058号に開示されるような他のメンテナンス部材も使用することができ、それぞれの文献は、全体が記載されるかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
磁石ハウジング126は、その反対側の他端に、第1の遊星歯車セット144に取り付けられた車軸142を含む。車軸142は、第1の遊星歯車セット144の太陽歯車を含み、太陽歯車は、第1の遊星歯車セット144の遊星歯車を回転させる。第1の遊星歯車セット144は、回転速度を低下させ、その結果として円筒形の磁石123から送りねじ122に伝達されるトルクを増大させるように機能する。第2の遊星歯車セット146及び第3の遊星歯車セット148は、更なる減速及びトルク増大のために、第1の遊星歯車セット144と送りねじ136との間にも示される。所望の速度及びトルク伝達を達成するために、遊星歯車セットの数及び/又は歯車の歯の数を調整することができる。
【0030】
遊星歯車セット144、146、148は、遊星歯車出力シャフト152に出力する。遊星歯車出力シャフト152は、スラスト軸受154を通って延び、送りねじ結合キャップ156に(溶接等によって)固定される。送りねじ122は、ロックピン158によって送りねじ結合キャップ156に固定され、ロックピン158は送りねじ122の孔及び送りねじ結合キャップ156の孔を通って延びる。ロックピン保持器162が、ロックピン158を取り囲むシリンダであり、このアセンブリを一緒に保持する。この方法で送りねじ122を磁石/ギヤアセンブリの残りの部分に取り付けることにより、設計が過度に拘束されず、こうして送りねじ122がナット126とかじりつかないことが保証される。さらに、生体適合性グリース及び/又は、例えば、Krytox(登録商標)(Krytoxは、E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANYの登録商標である)等のフッ素系オイルを、可動部品(送りねじ、ナット、ベアリング、ハウジング、及び伸延シャフト)に使用して、摩擦損失を最小限に抑えることができる。送りねじ122は、伸延シャフト104のキャビティ内で自由に回転することができ、短い長さのナット126と係合するだけでよく、この特徴も摩擦損失を最小限に抑える。
【0031】
II.スマートコンポーネント
特定の実施形態では、インプラント100の動作を強化する1つ又は複数のスマートコンポーネントについて説明する。
図4に示されるように、様々なスマートコンポーネントは、作動部品(すなわち、アクチュエータ121)から分離されたハウジング102内のチャンバ内に位置付けされ得る。
【0032】
これらの機能強化の中核となるのは、例えばデータ処理及び記憶動作を提供するコントローラ302であり、高性能マイクロコントローラ(MCU)、プログラマブル・システム・オン・チップ(PSoC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他の任意のタイプのコントローラ又はマイクロコンピュータを含む、当技術分野で知られ使用される任意のタイプのコントローラであってよい。コントローラ302はプリント回路基板に配置することができ、プリント回路基板は、他の電子回路を含み、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)、デジタル/アナログコンバータ(DAC)、オペアンプ、メモリ、又は他の任意の電気部品を含む、他の電気部品を接続することができる。コントローラ302はさらに、周波数シンセサイザ(すなわち、トランシーバ用の搬送波を生成する)、電力増幅器、ノイズフィルタ(すなわち、搬送波を調整する)、電力及び読取り歪みゲージ(すなわち、力センサ制御)を含んでもよく、また、以下で説明するように、グラフィカルユーザインターフェイスを介してユーザと対話するコンピュータ実行可能命令等によって、搬送波、電力等を調整するように構成してもよい。
【0033】
さらに、特定の実施形態では、コントローラ302に結合したトランスデューサ304は、例えば超音波又は超音波通信を使用して外部インターフェイス装置305(
図16)とデータを交換するための通信プラットフォームを提供する。特定の実施形態では、通信プラットフォームは、音波又は機械振動を誘発し、音波を電子信号に変換する任意の装置を含み得、その装置には、例えば、圧電トランスデューサ、単結晶超音波トランスデューサ、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)超音波トランスデューサ、圧電ポリフッ化ビニリデン(PVDF)超音波トランスデューサ、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)、圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(PMUT)、又は当技術分野で知られ使用される任意の超音波トランスデューサが含まれる。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサは、薄膜超音波トランスデューサ、平面超音波トランスデューサ、管状超音波トランスデューサ、半管状超音波トランスデューサ等のうちの1つ又は複数を含み得る。例えば、薄膜超音波トランスデューサの利点は、超音波トランスデューサの厚みを薄くすることである。例えば、平面超音波トランスデューサの利点は、送信特性及び受信特性が改善されることである。例えば、管状超音波トランスデューサの利点は、多方向(360°半径方向)の送信及び受信である。超音波トランスデューサのタイプは、調整可能なインプラント100の用途を補完するように選択され得る。別の実施形態では、トランスデューサ304は、高周波トランスデューサを含むことができる。トランスデューサ304は、コントローラから命令及びデータを受信するように構成され、そのような命令及びデータを、例えば超音波又は高周波を介して外部調整装置400(
図17~
図19)及び/又は外部インターフェイス装置305に送信するように構成される。トランスデューサ304はまた、外部インターフェイス装置305又は外部調整装置400からデータ及び/又は治療命令を受信するように構成される。本明細書で説明する様々な実施形態は通信プラットフォームに超音波装置を利用しているが、任意の無線装置又は技術、例えばラジオ、Bluetooth等も同様に利用できることが理解される。
【0034】
インプラント100のスマートコンポーネントに電力を供給するために、1つ又は複数の電源コンポーネント310が使用され得る。電源コンポーネント310は、少なくとも1つのバッテリエネルギ蓄積装置を含む。例えば、少なくとも1つのリチウムイオンバッテリ又は酸化銀バッテリを使用することができる。しかしながら、本開示の態様から逸脱することなく、現在知られている他の任意の、又は今後開発される医療グレードのエネルギ蓄積装置を使用してもよい。
【0035】
様々なスマートコンポーネントの更なる詳細を以下に提供する。インプラントは、以下の構成要素のうちの1つ又は複数を含み得ることが理解される。
【0036】
A.ロードセル
図4及び
図5を参照すると、ロードセル306は、ハウジング102内に位置付けされ、調整可能なインプラント100に加えられる線形負荷、すなわち力を測定するように構成される。測定可能な負荷の例示的な種類には、「骨負荷」及び「伸長伸延(elongation distraction)」が含まれる。骨負荷は、例えば、立つ、歩く、持ち上げる等の体重支持活動によって生じる骨にかかる応力の量を測定する。伸長伸延(又は収縮)は、インプラント100を調整しているとき、すなわち、ハウジング102に対する調整可能部分104の運動中に、骨に与えられる応力の量を指す。
【0037】
図4に示されるように、ハウジング102とロードセル306との両方はそれぞれ、骨アンカー(図示せず)をその中に受け入れるための1つ又は複数の開口106、334を含む。ロードセル306の開口334は、ハウジング102とは対照的に、骨アンカーをロードセル306に主に固定できるように、ハウジング102内の開口106よりも小さい直径を有する。この構成は、それに応じて、直線的な力が加わると、ロードセル306がハウジング内でスライドできるようになる。負荷は、例えば、インプラントの調整(すなわち、ハウジング102に対する調整可能部分104)から、又は骨アンカー(例えば、ハウジング102に対する骨)を介してロードセルに力が加えられる骨負荷活動から生じ得る。次に、ロードセル306の直線運動により、骨又は調整可能なインプラント100に加えられる負荷をロードセル306によって検出することが可能になる。図示の例では、2つの開口がインプラント100内で角度を付けて示される。他の構成、例えば、1つ、3つ、又は4つの垂直な開口等を利用することもできると理解される。
【0038】
ロードセル306は、例えば歪みゲージ等の少なくとも1つのセンサを含む。
図5に示されるように、ロードセル306は、第1の部分312を有する実質的に管状本体308を含み、第1の部分312の外径は、管状本体308の残りの部分314の外径よりも小さい。特定の実施形態では、ロードセルは、力を電気信号に変換する力トランスデューサを含む。ロードセルに加えられる力が増大すると、例えば電気抵抗の変化に基づいて、電気信号が比例して変化する。図示されるように、ロードセル306の第1の部分312は、第1の感知要素316及び第2の感知要素318を有する歪みゲージを含み、これら第1及び第2の感知要素316、318は、例えば、0~10mmの範囲である変位を測定する電圧出力を生成するホイートストンブリッジ構成で構成される。従って、線形応力が骨及び/又はインプラント100に与られると、ロードセル306は、コントローラ302によって負荷値に変換される電圧を生成することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、ロードセル306は、第1の端部でロードセル306内のピンホール322(
図5)を通って延びるピン320(
図4)を介してハウジング102内に結合される。しかしながら、ロードセル306をハウジング102に結合するための他の手段は、本開示の態様から逸脱することなく、例えば2020年7月17日に出願した米国特許第63/053,036号に開示するような保持部材等を使用することもでき、この文献は、あたかもその全体が記載されるかのように参照により組み込まれる。
【0040】
第1の端部の反対側で、ロードセル306は、配線324を介してコントローラ302に結合され得る。いくつかの実施形態では、保護ハウジング(例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のポリマーから構成される)326が、ハウジング326内のロードセル306に隣接して位置付けされ得る。保護ハウジング326は、ハウジング326内でロードセル306からコントローラ302までの配線324を実質的に取り囲み、ハウジング102内の配線324を保護する。
【0041】
図7に示されるように、コントローラ302は、配線324を介してロードセル306から電気信号を受け取り、負荷特性、例えば伸延力及び/又は伸延長さを計算するように構成される。さらに、この構成は、インプラント100を圧縮(compression:圧迫)装置として使用するときに、ロードセル306によって測定される負荷に基づいて圧縮力及び/又は圧縮長さを決定するように構成することができる。コントローラ302は、ロードセル306によって得られたデータをデジタル化し、そのデータを処理し、そのデータを超音波信号に変調して、トランスデューサ304によってトランシーバ307を介して外部インターフェイス装置305に通信するように構成される。外部インターフェイス装置305及びトランシーバ307はそれぞれ患者の体外に位置付けされる。
【0042】
ロードセル306を伴う例示的な方法は、インプラント100を患者の体内、例えば骨の髄内管内に埋め込むことを含む。骨切り術は、第1の骨部分及び第2の骨部分を形成するために行われる。ハウジング102は第1の骨部分に結合され、調整可能部分104は第2の骨部分に結合される。この方法はまた、ハウジング102と、ハウジングに対して移動可能な調整可能部分/ロッド104と、ハウジング102に対する調整可能部分104の運動中にインプラント100に加えられる負荷を測定するための、ハウジング102内のロードセル306とを有するインプラント100を調整することを含む。この方法はまた、ハウジング102に対する調整可能部分104の運動中にインプラント100に加えられる負荷を測定することを含む。より具体的には、負荷の測定は、ロードセル306を使用して、ハウジング102の開口106及びロードセルの開口334内に位置付けされた骨アンカー(図示せず)に加えられる負荷を測定することを含む。この方法はまた、測定した負荷を、トランスデューサ304及びトランシーバ307を介して外部インターフェイス装置305に送信することを含むことができる。次に、医療専門家は、外部インターフェイス装置305から測定した負荷データを閲覧し、測定した負荷を使用して追加のデータ、例えば伸延力、伸延トルク、及び伸延長さ、或いは圧縮力、圧縮トルク、及び圧縮長さ等を決定することができる。次に、医療専門家は、そのようなデータに基づいて治療命令を決定することができる。インプラント100及び/又は外部調整装置400は、治療命令を受け取り、治療命令に基づいてインプラント100を調整することができる。
【0043】
B.アクチュエータ位置感知
アクチュエータ121の角(すなわち、回転)運動を測定し追跡することによって、アクチュエータ121の位置、例えば、アクチュエータ121がどの位伸延されるか、又は圧縮されるかを決定するために、位置感知を設けてもよい。これを達成するために、
図4に示されるようなセンサ336を利用して、調整可能なインプラント100のアクチュエータ121の角度位置を監視することができる。より具体的には、センサ336は、例えば磁場強度、極性、及び動的方向のうちの少なくとも1つを測定することによって、アクチュエータ121(
図3)の磁石123の角度位置を監視するように構成される。例えば、
図6に示すように、センサ336は、双極子モーメントの位置、又はアクチュエータ121の磁石123が磁石を通って長手方向に延びる軸線の周りで回転するときのアクチュエータ121の磁石123の磁場の方向を表すベクトルV
極、0°~360°の可能な角度を表すV
軸を監視する。
【0044】
一実施形態では、センサ336は、ホール効果センサ、より具体的には、例えばプリント回路基板上に実装された一方向ホール効果センサを含むことができる。センサ336はまた、例えば4ホール素子構成を含み得る回転ホール効果センサを含むことができる。センサ336は、アクチュエータ121に隣接して、及び/又はアクチュエータ121に近接して位置付けされる。より具体的には、センサ336は、センサ336がアクチュエータ121の磁石123から発せられる磁場を監視し、角度位置データを収集できるように位置付けされる。例えば、一実施形態では、全回転する度に、センサ336は所定の信号を出力することができる。他の実施形態では、センサ336は、部分回転、例えば、4ホール素子構成によって決定される1/4回転毎に、所定の信号を出力することができる。
【0045】
図7の例示的なシステム図に示されるように、センサ336は、(例えば、配線を介して)コントローラ302に通信可能に結合され、コントローラ302は、センサ336からアクチュエータ121の角度位置データを受信するように構成される。一実施形態では、コントローラ302は、アクチュエータ121の回転数(又は部分回転数)に基づいて、調整可能なインプラント100の伸延長さ又は圧縮長さを計算及び/又は決定するように構成される。より具体的には、アクチュエータ121の回転数を送りねじ122(
図3)の回転数に相関付けし(例えば、ルックアップテーブルを用いて)、次にこれを使用してインプラント100の全体の伸延長さ又は圧縮長さを決定することができる。代替実施形態では、収集した回転データは単純にデジタル化して外部インターフェイス装置305に送信するためにパッケージ化することができ、外部インターフェイス装置305は伸延長さ又は圧縮長さを計算することができる。
【0046】
特定の実施形態では、コントローラ302は、(例えば、配線を介して)トランスデューサ304に通信可能に結合され、回転数等のデータを外部インターフェイス装置305に送信して医療専門家及び/又は患者が閲覧できるように構成される。より具体的には、患者の体外に位置付けされたトランシーバ307を使用して、トランスデューサ304によって送信された信号を、外部インターフェイス装置305によって消化可能(digestible:処理可能)及び解釈可能な有意義なデータに復調することができる。信号が復調されると、外部トランシーバ307は、復調したデータを外部インターフェイス装置305に送信することができる。
【0047】
アクチュエータの位置感知を伴う例示的な方法は、インプラント100を患者の体内、例えば骨の髄内管内に埋め込むことを含む。骨切り術は、第1の骨部分及び第2の骨部分を形成するために行われる。ハウジング102は第1の骨部分に結合され、調整可能部分104は第2の骨部分に結合される。この方法はまたインプラント100を調整することを含み、インプラント100は、ハウジング102と、ハウジング102に対して移動可能な調整可能部分/ロッド104と、ハウジング102内に位置決めされ、ハウジング102に対して調整可能部分104を運動させるように構成されるアクチュエータ121と、アクチュエータ121に隣接して位置付けされ、インプラント100のアクチュエータ121の角度位置を監視するように構成されるセンサと、を有する。この方法はまた、センサ336を介して、アクチュエータ121の角度位置、より具体的には、アクチュエータ121の磁石123を感知することを含む。磁石123の角度位置は、磁石123の回転数を決定するために使用することができる。この方法はまた、磁石123/アクチュエータ121の回転数に基づいてインプラント100の伸延長さ又は圧縮長さを計算することを含む。より具体的には、ハウジング102内に位置付けされ、センサ336に通信可能に結合されるコントローラ302は、インプラント100の伸延長さ又は圧縮長さを決定するように構成される。伸延長さ、圧縮長さ、又はアクチュエータ121の回転数のうちの少なくとも1つは、ハウジング102内に位置付けされるトランスデューサ304及び患者の体外に位置付けされるトランシーバ307を介して外部インターフェイス装置305に送信することができる。次に、医療専門家は、外部インターフェイス装置305を介して、決定した伸延長さ及び/又はアクチュエータ121の回転数を閲覧することができる。次に、医療専門家は、そのようなデータに基づいて治療命令を決定することができる。インプラント100及び/又は外部調整装置400は、治療命令を受け取り、治療命令に基づいてインプラント100を調整することができる。
【0048】
C.デュアルマグネット負荷センサ
1.インプラント及び外部磁石の感知
更なる実施形態では、圧縮/伸延力を測定するためにロードセル306を使用する代わりに、又はロードセル306を使用することに加えて、
図8~
図12で説明するようなデュアルセンサ構成が、調整可能なインプラント100に関連する力負荷を測定するために実装され得る。
図8に示されるように、(例えば、アクチュエータ位置感知システムに関して本明細書で説明するように)調整可能なインプラント100のアクチュエータ121の位置及び/又は磁場情報を測定するように構成される第1のセンサ336と、外部調整装置400の外部アクチュエータ磁石440の位置及び/又は磁場情報を測定するように構成される第2のセンサ346とが、インプラント100が含まれる(
図17~
図19)。次に、2つの関連する磁石のモーメントがアルゴリズムを用いて評価され、例えば、トルク及び/又は圧縮/伸延力が決定される。
【0049】
第1のセンサ336及び第2のセンサ346はそれぞれ、例えば、磁場強度、極性、及び動的方向のうちの少なくとも1つを測定するように構成される例えばホール効果センサ等の少なくとも1つのセンサを有するプリント回路基板を含む。一例では、第1のセンサ336は、内部アクチュエータ磁石123の位置を読み取るための一方向性ホール効果センサを含み、第2のセンサ346は、外部調整装置400の外部アクチュエータ440の磁石の位置を読み取るための全方向ホール効果センサを含む。
【0050】
第1のセンサ336は、アクチュエータ121に隣接して、及び/又はアクチュエータ121に近接して位置付けすることができ、差動強度測定を行うように構成される多重(multiple)ホール効果センサを含むことができる。一実施形態では、第1のセンサ336は回転ホール効果センサ(例えば、4ホール効果センサ)を含むことができ、第2のセンサ346は3つの軸線の磁気強度を測定するように構成される。第2のセンサ346は、コントローラ302は第1のセンサ336と第2のセンサとの間に位置付けされるように、外部磁石及び内部磁石が例えばコントローラ302の第1のセンサ336とは反対側で少なくとも結合することができる。コントローラ302は、第1及び第2のセンサ336、346によって取得したデータに基づいて、所与の時間における第1のアクチュエータ336及び第2のアクチュエータ440の互いに対する位置を決定するように構成される。より具体的には、コントローラ302は、アクチュエータ121の回転磁石123(
図3)の位置と、外部調整装置400内の外部アクチュエータ440の少なくとも1つの回転永久磁石の位置とを監視するように構成される。
【0051】
図10は、外部調整装置400の外部アクチュエータ440の磁石の位相シフトを表す線Aと、インプラント100の磁石123の位相シフトを表す線Bとを含む位相シフト図を示す。図示されるように、磁石123は、ギヤアセンブリ(遊星歯車144、146、148)及び送りねじ122が調整可能部分104と相互作用することによって磁石123に加わるトルクに少なくとも部分的に起因して、アクチュエータ440に遅れることがあり、それによって位相角を決定することができる。遅れ/位相角を解析することにより、結合状態、失速状態、力測定、偽関節(non-union)状態、固定(consolidation)状態等を決定することができる。例えば、線Bが線Aよりも大幅に遅れている場合に、失速状態が発生している可能性がある。
【0052】
図11は、伸延力又は伸延トルク、或いは圧縮力又は圧縮トルクがどのように計算され得るかを示す概略図を示す。一実施形態では、センサ336は、インプラントアクチュエータ121からの回転磁場を監視し、磁石123の角度位置を提供する。センサ346は、外部調整装置400のアクチュエータ440の回転磁場を監視し、例えば、磁場のx、y、z成分、ヨー、ピッチ、ロールを提供する。アルゴリズム337を使用して、外部調整装置400の回転磁石440の角度位置、及び/又はセンサ346から回転磁石440の距離を処理し、インプラント磁石123の角度位置及び回転磁石440の角度位置に基づいて、1つ又は複数の力(例えば、伸延力及び伸延トルク、及び/又は圧縮力及び圧縮トルク)を決定することができる。いくつかの実施形態では、アルゴリズム337は、1つ又は複数の関数又はルックアップテーブルをセンサ336、346からの読取り値に適用することによって1つ又は複数の力を計算する。いくつかの例では、センサ336、346からの読取り値は、力情報を出力するために角度位置及び/又は磁場データに関して訓練された機械学習アルゴリズムへの入力として提供される。
【0053】
図9は、コントローラ302がセンサ336、346からデータを取り込んで処理する関連システム図を示す。処理されると、トランスデューサ304は、第1のセンサ336及び第2のセンサ346に関連付けられたデータを外部インターフェイス装置305に送信して、医療専門家及び/又は患者が閲覧できるように構成される。より具体的には、患者の体外に位置付けされた外部トランシーバ307を使用して、トランスデューサ304によって送信された信号を、外部インターフェイス装置305によって消化可能且つ解釈可能な有意義なデータに復調することができる。信号が復調されると、トランシーバ307は、復調したデータを外部インターフェイス装置305に送信することができる。実施態様に応じて、コントローラ302又は外部システムのいずれかが、センサ336、346によって取り込まれた測定値から力情報を計算するためのアルゴリズムを実装することができる。いくつかの例では、アルゴリズムは、1つ又は複数の関数又はルックアップテーブルをセンサ336、346によって取り込んだ測定値に適用することによって、伸延/圧縮力/伸延トルク/圧縮トルクを計算する。いくつかの実施形態では、測定値は、伸延力/トルクデータに基づいて訓練された機械学習アルゴリズムへの入力として提供され、伸延力/トルクは出力として提供される。
【0054】
図12の上半分は、インプラント磁石123と外部(ERC)磁石との間の関係を説明する。図の左側に示されるように、外部磁石及びインプラント磁石が結合する。中央では、ERC磁石が傾斜すると、インプラント磁石がすぐに追従し、トルクが発生せずに
これら2つの磁石(外部磁石及びインプラント磁石)が同相であることを示す。図の右側では、インプラント磁石の傾きがERC磁石よりも遅れており、逆トルクを示している。
【0055】
デュアルセンサ構成を伴う例示的な方法は、インプラント100を患者の体内、例えば骨の髄内管内に埋め込むことを含む。骨切り術は、第1の骨部分及び第2の骨部分を形成するために行われる。ハウジング102は第1の骨部分に結合され、調整可能部分104は第2の骨部分に結合される。ハウジング102と、ハウジング102に対して移動可能な調整可能部分104とを有するインプラント100が調整される。ハウジング102に対して調整可能部分104を移動させるように構成されるアクチュエータ121の位置が、センサ336を介して測定される。インプラント100のアクチュエータ121を作動させるように構成される外部調整装置400のアクチュエータ414、416の位置が、センサ336を介して測定される。伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つが、アクチュエータ121の位置及びアクチュエータ414、416の位置に基づいて決定される。本明細書で説明するように、センサ336は一方向ホール効果センサを含み、センサ346は全方向ホール効果センサを含む。コントローラ302は、センサ336、346の間に位置付けされ、伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つを決定する。伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び圧縮トルクのうちの少なくとも1つが、トランスデューサ304を介して、及びトランシーバ307を介して外部インターフェイス装置305に送信される(
図7及び
図9)。次に、医療専門家は、外部インターフェイス装置を介して、決定した伸延力、伸延トルク、圧縮力、及び/又は圧縮トルクを閲覧することができる。次に、医療専門家は、そのようなデータに基づいて治療命令を決定することができる。インプラント100及び/又は外部調整装置400は、治療命令を受け取り、治療命令に基づいてインプラント100を調整することができる。
【0056】
2.デュアルインプラント磁石感知
インプラント100内の負荷を測定するための代替実施形態では、
図12の下半分に示されるように、デュアル多次元センサ341、343を利用して、外部調整装置400の外部磁石440に対するインプラントの磁石123に関連付けられた2つの別個の磁場の読取り値を取得する。従来の構成とは異なり、この構成は、外部調整装置400の位置とは無関係に、1つ又は複数の関連する力を決定する。代わりに、2つのセンサ341、343は、例えば、外部磁石がインプラント磁石123と相互作用するときに、外部調整装置400の外部磁石440に対するインプラント磁石123の磁場(すなわち、磁場ベクトル)を読み取るために、ハウジング内の異なる位置に戦略的に配置される。次に、感知した磁場の結果は、コントローラ102によって評価され、負荷値(つまり、力)を決定することができる。多次元センサ341、343は、例えば、多次元の磁場ベクトルを読み取るように構成される3次元又は多軸ホール効果センサを含み得る。
【0057】
このアプローチについて、
図12の下半分を参照してさらに説明する。インプラント磁石123のモーメントが外部磁石のモーメントに従うときに、磁場のベクトル又は磁力線は同じである。しかしながら、インプラント磁石123のモーメントが外部磁石440のモーメントより遅れる場合に、インプラント磁石に近いベクトル345は、インプラント磁石123から遠く離れたベクトル347よりも遅れることになる。つまり、磁力線は、それら2つのモーメントが同じ方向を向いているときに、インプラントの軸線に平行である。ただし、インプラント磁石のモーメントが遅れると、図に示されるように磁力線が螺旋状又は歪んで見える。モーメントの回転は次の式で説明できる。
θ=tan(xの大きさ/yの大きさ)
【0058】
特定の実施形態では、インプラント磁石123からさらに離れたセンサ343のモーメント347が参照として使用され、インプラント磁石に近いセンサ341が遅れを観測すると、角度がその参照から差し引かれる。この遅れは、例えば、インプラント100が伸延されたときの軟組織に対する抵抗力である反力に正比例する反トルクによって引き起こされる。
【0059】
角度遅れを線形力に相関させるために、線形力は、インプラント100の両端を拘束できる力ゲージが装備された試験器具、例えばERC固定具によって校正することができる。インプラント100がERCによって伸長されると、線形力が記録される。同じアプローチで、2つの磁石の間の失速及び結合/結合解除を監視し、空間内で移動する外部磁石の位置を特定することができる。
【0060】
D.半円筒形のピエゾ信号送信
図13及び
図14を参照すると、さらに別の実施形態では、説明するトランスデューサ304は、データを通信するための半円筒形の圧電トランスデューサ502を含む信号送信装置500を含むことができる。
図4及び
図7のトランスデューサ304と同様に、信号送信装置500は、例えば医療専門家及び/又は患者が閲覧できるように、調整可能なインプラント100に関連するデータを外部調整装置400又は外部インターフェイス装置305に送信するように構成される。例えば、患者の体外に位置付けされたトランシーバ307(
図7)を使用して、信号送信装置500によって送信された信号を、例えば外部インターフェイス装置305によって消化可能且つ解釈可能な有意義なデータに復調することができる。信号が復調されると、トランシーバ307は、復調したデータを外部インターフェイス装置305に送信することができる。
【0061】
信号送信装置500は、調整可能なインプラント100を体内に埋め込んだ患者に対して指向性信号を送信するように構成される。
図13及び
図14に示すように、信号送信装置500は、ハウジング102内に位置付けされたパッケージ504内に配置される半円筒形の圧電トランスデューサ502を含むことができる。ハウジング102は、任意の金属製ハウジングを含むことができる。一実施形態では、ハウジング102はチタン製ハウジングを含むことができる。別の実施形態では、ハウジング102は、例えばBiodur(登録商標)(BiodurはCRS HOLDINGS,INC.の登録商標である)ハウジング等の非鉄系の生体適合性金属を含むことができる。図示されるように、半円筒形の圧電トランスデューサ502は、内径506(
図14)及び外径508(
図14)を含む。金属製裏当て510は、内径506に隣接して位置付けされる。金属製裏当て510は、例えば、ステンレス鋼を含むことができる。金属製裏当て510は、半円筒形の金属製裏当てであってもよい。半圧電トランスデューサ502と金属製裏当て510との間には、フィラー511(
図14)が配置されており、これには、圧電トランスデューサ及びハウジングの音響インピーダンスに厳密に一致する任意の粘性材料(例えば、水、鉱油、音響ゲル等)を含めることができる。例示的な実施形態では、フィラー511は、例えば、生体適合性エポキシ、Krytox(登録商標)(KrytoxはE.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANYの登録商標である)等のフッ素系オイル、及びシリコンオイルのうちの少なくとも1つを含むことができる。パッケージ512は、ハウジング102内に位置付けされ、半円筒形の圧電トランスデューサ502及び金属製裏当て510を実質的に取り囲む。図示されるように、パッケージ504は、半円筒形の圧電トランスデューサ502の外径508に隣接して位置付けされる。半圧電トランスデューサ502と半導体パッケージ504との間には、フィラー513が配置される。パッケージ504は、電源コンポーネント310を収容することもできる。フィラー513は、スーパーエポキシ、Krytox(登録商標)等のフッ素系オイル(Krytoxは、E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANYの登録商標である)、及びシリコンオイルのうちの少なくとも1つを含むことができる。半円筒形の圧電トランスデューサ502は、1KHz~10MHz、例えば250KHzの圧電トランスデューサであり得る。フィラー514は、ハウジング504内に位置付けされ、パッケージ504、半円筒形の圧電トランスデューサ502、及び金属製裏当て510を実質的に取り囲むことができる。一実施形態では、フィラー514は、スーパーエポキシ、Krytox(登録商標)(KrytoxはE.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANYの登録商標である)等のフッ素系オイル、及びシリコンオイルのうちの少なくとも1つを含む。
【0062】
図14の矢印505で示されるように、信号送信装置500のこの構成は、外部インターフェイス装置305及び/又はトランシーバ307によって信号を受信できるように、患者に対して所望の方向(例えば、患者から横方向)に強い信号を確実に送信する。この半円筒形の構成では、金属製裏当て510は、信号505が例えば半径180度以内に集中するように反射板として機能する。従って、完全な360度の配置に比べて、より少ない電力で強い信号強度を実現することができる。信号送信装置500は半円筒形(すなわち、180度)圧電トランスデューサ502を含むが、他の部分的に円筒形のトランスデューサ、例えば、3/4円筒形のトランスデューサ、1/4円筒形のトランスデューサ等も同様に利用できることに留意されたい。
【0063】
さらに別の実施形態では、圧電トランスデューサは、インプラントハウジングに適合させる任意の断面形状、例えば、楕円形、長方形、多角形等を有することができる。そのような場合に、トランスデューサは、半分のピエゾ構成と同様の方法で信号を指向性集束させるように構成することができる。例えば、信号を所望の方向(すなわち、360度未満)に集束させるために、1/3の楕円形、半楕円形等の断面を実装してもよい。さらに別の場合には、信号を所望の方向に流すために位相アレイトランスデューサ構成を実装してもよい。
【0064】
信号送信装置500内には、プリント回路基板516も位置付けされる。プリント回路基板516は、その上にコントローラ302(
図4~
図9)を含むことができる。さらに、プリント回路基板516は、使用時にスイッチ344(
図4及び
図8)及びセンサ346(
図8~
図9)を含むことができる。
【0065】
例示的な実施形態では、外部インターフェイス装置305の外部トランシーバ307は、脚等の身体部分に対して横方向に配置され得る。この場合に、外部インターフェイス装置305は、同時に使用され得る外部調整装置400とは別の独立したスタンドアロン装置である。トランシーバは、例えば脚の前に設置される外部調整装置400とは異なるスペースを占めるように構成することができる。
【0066】
E.エネルギ収集(harvesting)システム
図15に示されるように、別の実施形態では、インプラント100は、インプラント100に関連するエネルギ、例えば機械エネルギ、熱エネルギ等を捕捉し、そのエネルギを電気エネルギに変換するエネルギ収集システムを含むことができる。システムは、エネルギ収集コンポーネント602、電力管理ユニット600、エネルギ蓄積コンポーネント310、及びセンサ606を含むことができる。エネルギ蓄積コンポーネント310は、例えば、様々なスマートコンポーネント等の、負荷604に電力を供給するバッテリを含むことができる。センサ606は、システムの管理を容易にするために、例えば、収集される、使用されるエネルギの量等を決定するために使用され得る。
【0067】
一実施形態では、トランスデューサ304(
図4)及び/又は半円筒形の圧電トランスデューサ502(
図13及び
図14)は、インプラント100を体内に埋め込んだ患者の運動中にインプラント100に与えられるエネルギを収集するように構成することができる。すなわち、トランスデューサ304、502自体がエネルギ収集コンポーネント602として機能する。この実施形態では、蓄電コンポーネント310は、トランスデューサ304から収集したエネルギを蓄積するように構成される。しかしながら、トランスデューサ304とは別個のエネルギ収集コンポーネント602には、本開示の態様から逸脱することなく、例えば、磁石及びコイル、電磁石、及びRF収集器(harvester)等の構成要素を設けることができる。さらに
図4を参照すると、トランスデューサ304によって収集したエネルギは、コントローラ302、トランスデューサ304、ロードセル306、1つ又は複数のセンサ336、346、及び/又はインプラント100の任意の他のスマートコンポーネントのうちの少なくとも1つに電力を提供するように構成され得る。配線によって、トランスデューサ304及びエネルギ蓄積コンポーネント310を結合することができ、それによってトランスデューサ304によって収集したエネルギが、エネルギ蓄積コンポーネント310に伝達され、必要に応じてトランスデューサ304に電力を供給するためにトランスデューサ304に戻すことができる。配線は、エネルギ収集コンポーネントによって収集されるエネルギの電圧を調整するように構成される電力管理ユニット600をその上に有するプリント回路基板を含むことができる。
図15に示されるように、電力管理ユニット600は、エネルギ収集コンポーネント602(例えば、トランスデューサ304、502)から電圧信号を収集し、エネルギ蓄積コンポーネント310内に蓄積できるレベルまで収集された電圧を調整又は修正する。
【0068】
エネルギ収集コンポーネント602は、周囲のエネルギ、例えば、振動、電磁気、磁気、熱等を捕捉し、それを電気エネルギに変換するために配置される。電圧は、例えばトランスデューサ304が歪みを受けているときに誘発される。多くの場合に、電圧は負の電位と正の電位との間で変動するAC形式になる。一実施形態では、整流器は、正の電圧のみを収集するために使用され、そうでない場合は、正及び負が相殺される。電力をエネルギ形式に効率的に保存するために、生の電力は、多くの場合、電流フローマネージャによって調整される。スイッチは、スマートコンポーネントのうちの1つのコンポーネント等の負荷604への電力の流入及び流出を伝達するために配置される。トランスデューサ304がエネルギ収集器として機能する場合に、同じ又は別の圧電トランスデューサを、例えば超音波信号を誘導するために通信に使用してもよい。
【0069】
また、エネルギ蓄積コンポーネント310が収集したエネルギをコントローラ302、センサ336、346及びロードセル306にも供給できるように、エネルギ蓄積コンポーネント310をこれらのコンポーネントに接続する配線もある。上述したように、トランスデューサ304は圧電トランスデューサであってもよい。この実施形態では、トランスデューサ304は、ハウジング102の内面に結合される。より具体的には、トランスデューサ304は、患者の動きによる引張応力又は圧縮応力を受けるインプラント100の位置でハウジング102の内面に結合される。トランスデューサ304は、患者の運動中にインプラント100に加えられる曲げ力によりインプラント100によって生成される応力からエネルギを収集する。従って、この実施形態では、インプラント100のスマートコンポーネントは、患者の動きから直接収集したエネルギによって電力を供給される。特定の実施形態では、トランスデューサ304、502は、通信装置とエネルギ収集装置との両方として機能することができる。他の実施形態では、インプラント100は、通信用の第1のトランスデューサと、エネルギ収集用の第2のトランスデューサとを含む。
【0070】
エネルギ収集を使用する例示的な方法は、インプラント100を患者の体内、例えば骨の髄内管内に埋め込むことを含む。骨切り術は、第1の骨部分及び第2の骨部分を形成するために行われる。ハウジング102は第1の骨部分に結合され、調整可能部分104は第2の骨部分に結合される。この方法はさらに、インプラント100を体内に埋め込んだ患者による運動中にインプラント100に加わる応力からエネルギを収集し、収集したエネルギを使用してスマートコンポーネントの少なくとも1つに電力を供給することを含む。本明細書で議論するように、エネルギ収集システムは、患者の体外に位置付けされたトランシーバ307(
図7及び
図9)を介して外部インターフェイス装置305(
図7及び
図9)にデータを送信するように構成されるトランスデューサ304を含むことができる。データには、伸延力、伸延トルク、伸延長さ、圧縮力、圧縮トルク、圧縮長さ、圧縮応力、引張応力、生物学的状態、及びインプラント100の位置のうちの少なくとも1つが含まれ得る。次に、医療専門家は、データを見て治療命令(例えば、伸延長さ、伸延時間、伸延力、圧縮長さ、圧縮時間、圧縮力)を決定し、そのような命令を、外部インターフェイス装置305を介してインプラント100及び/又は外部調整装置400に送信することができる。インプラント100は、調整可能部分104がハウジング102に対して移動するように調整される。こうして、第2の骨部分が第1の骨部分に対して移動する。
【0071】
F.リードスイッチ
様々な実施形態において、インプラント100は、
図4に示されるように、1つ又は複数のスマートコンポーネントを使用していないときに電力を節約するスイッチ344を含むことができる。一例では、スイッチ344は、(少なくとも1つの磁石440を内部に有する外部調整装置400から等の)印加磁場によって動作するリードスイッチ等の電気スイッチを含むことができる。この例では、リードスイッチは、磁場が印加されると回路を閉じるか又は完了するように構成される常開リードスイッチとすることができる。スイッチ344は、例えば、外部調整装置400(
図17~
図19)が調整可能なインプラント110に近接しているときに、任意の構成要素、例えば、コントローラ302、トランスデューサ304、ロードセル306、センサ等を起動させるように構成することができる。スイッチ344は、調整可能なインプラント100と外部調整装置400との間の閾値距離(例えば、2~4インチ)に達したときに起動する(すなわち、オンになる)ように構成することができる。スイッチ344は、外部調整装置400が調整可能なインプラント100に対して閾値距離よりも遠い場合、又は閾値距離の範囲外にある場合に構成要素を停止するように構成することができ、それによって外部調整装置400が調整可能なインプラント100に対して閾値距離より遠くにある場合に、活性化可能な構成要素が休止状態又はオフ状態になるようにすることができる。スイッチ344は、配線(図示せず)を介して活性化可能な構成要素に動作可能に結合される。スイッチ344は、電源コンポーネント310を必要とするインプラント100内の一部又は全てのコンポーネントのための電力管理システムと併せて利用することができる。特定の実施形態では、リードスイッチ344は、コントローラ302を起動するように構成することができ、コントローラ302は、他のスマートコンポーネントの電力を管理することができる(例えば、必要に応じてそれらコンポーネントをオン及びオフにする)。
【0072】
リードスイッチを伴う例示的な方法は、ハウジング102と、外部調整装置400によって供給される力の適用時にハウジング102に対して移動可能な調整部分104と、調整可能なインプラント100のアクチュエータ121の位置を感知及び監視するように構成されるセンサ336と、ハウジング102内に位置付けされ、センサ336に通信可能に結合されるコントローラ302とを含むインプラント100を提供することを含む。この方法はまた、インプラント100を患者の体内、例えば骨の髄内管内等に埋め込むことを含む。骨切り術は、第1の骨部分及び第2の骨部分を形成するために行われる。ハウジング102は第1の骨部分に結合され、調整可能部分104は第2の骨部分に結合される。この方法はまた、外部調整装置400がインプラント100の閾値近傍内にあるときに、コントローラ302、トランスデューサ304、及び/又はセンサのうちの少なくとも1つを起動させることを含む。この方法は、外部調整装置400がインプラント100の閾値近傍の範囲外にあるときに、コントローラ302、トランスデューサ304、及び/又はセンサのうちの少なくとも1つを停止することも含む。一実施形態では、外部調整装置400が閾値近傍内にあるときにリードスイッチを介して起動されると、センサ336は、アクチュエータ121の角度位置を感知する。コントローラ302は、外部調整装置400が閾値近傍内にあるときに、センサ336から角度位置データを受け取り、そのデータをデジタル化するように構成される。コントローラ302はまた、外部調整装置400がインプラント100に近接している場合に、デジタル化したデータをトランスデューサ304に送信するように構成される。一実施形態では、トランスデューサ304は、高周波を介して外部インターフェイス装置305と通信するように構成される。別の実施形態では、トランスデューサ304は、超音波を介して外部インターフェイス装置と通信するように構成される。トランスデューサ304は、外部調整装置400が調整可能なインプラントに対して閾値距離内にあるときに、伸延力、伸延トルク、伸延長さ、圧縮力、圧縮トルク、及び圧縮長さのうちの少なくとも1つを通信する。
【0073】
G.外部インターフェイス装置
図16は、身体101に埋め込まれたインプラント装置100と相互作用するように構成される例示的な外部インターフェイス装置305を示す。外部インターフェイス装置305は、患者の皮膚上又は皮膚の近くに配置され、ユーザが、例えばトランスデューサ304、502を介してインプラント100内のコントローラと相互作用する(例えば、通信する、制御する等)ことができるようにハンドヘルド装置を含むことができる。特定の実施形態では、装置305は、インプラント100と通信する(すなわち、データを受信し、データを送信する)ように構成される外部トランシーバ307を含んでもよい。特定の実施形態では、トランシーバ307は、インプラント100内のトランスデューサ304、502との間で超音波信号を送受信することができるトランスデューサ309を含む。装置305は、例えばオペレータが、装置305、1つ又は複数の電源コンポーネント313、プロセッサ315、及び通信システム317を制御し、それらと対話することができるコントローラ/GUI311も含むことができる。外部トランシーバ307は、例えば、超音波、無線周波数、又は他のタイプの信号を介して通信するように構成され得る。超音波が使用される場合に、トランスデューサ309は、トランスデューサ304、502に関して議論したタイプのトランスデューサのいずれかを含むことができる。コントローラ311は、外部インターフェイス装置305を管理するように構成され、コントローラ302(
図4)に関して議論したタイプのコントローラのいずれかを含むことができる。電源コンポーネント313は、外部インターフェイス装置305に電力を供給するように構成され、電源コンポーネント310(
図4)に関して議論した電源コンポーネントのいずれかを含むことができる。装置305は、ユーザが、スマートコンポーネントによって生成されたデータを含む、装置305を介してインプラントから送信される情報を閲覧及び管理できるようにするスマート装置301(例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ等)と相互作用するように構成され得る。スマート装置301は、装置305を介してインプラント100にデータ及びコマンドを送信するように構成することもできる。スマート装置301は、ダウンロード可能なアプリで実装することができる。スマート装置301により、患者又は医療専門家がインプラント100及び外部インターフェイス装置305と容易に対話できるようになる。いくつかの実施形態では、スマート装置301及び外部インターフェイス装置305の特徴は単一の装置に統合される。
【0074】
III.外部調整装置の一般的な説明
アクチュエータ121の作動は、2009年11月20日に出願した米国特許第8,382,756号、2011年6月29日に出願した米国特許第9,248,043号、2012年6月6日に出願した米国特許第9,078,711号、2012年10月18日に出願した米国特許第9,044,281号、2011年6月29日に出願した米国出願第13/172,598号、2015年4月28日に出願した米国出願第14/698,665号、2015年11月4日に出願した米国特許第14/932,904号、2016年12月12日に出願した米国特許第16/004,099号、及び2020年2月7日に出願した国際特許出願PCT/US2020/017338号に記載されるような外部調整装置(外部インターフェイス装置305)によって引き起こされ、制御することができ、これらの文献は全て、あたかもその全体が記載されるかのように参照により本明細書に組み込まれる。
【0075】
外部調整装置400は、ハンドル402及びディスプレイ403を有するハウジング401を含むことができる。ハンドル402は、ハウジング401から上向きに延びて示される。いくつかの実施形態では、ディスプレイ403は、外部調整装置400のハウジング401と一体化され得る。図示の実施形態では、外部調整装置400は、ディスプレイ403を有する取り外し可能なコントローラ410を受け入れるように構成され、ディスプレイ403は、取り外し可能なコントローラ410の一体部分である。
【0076】
例示的な実施形態によれば、コントローラ410はハンドヘルド電子装置であってもよい。ハンドヘルド電子装置は、例えば、スマートフォン、タブレット、及び他の任意の既知のハンドヘルド電子装置であってもよい。ハンドヘルド電子装置は、ディスプレイ及び/又は1つ又は複数の無線通信プロトコル(例えば、Wi-Fi又はBluetooth(登録商標))を含み、それらに動作可能に接続され得る。ハンドヘルド電子装置のディスプレイは、使用中にディスプレイ403がユーザに情報を伝達し、ユーザからの命令を受け取ることができるように、外部調整装置400の上面に隣接して配置され得る。
【0077】
例えば、いくつかの実施形態では、ディスプレイ403は、ユーザにグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を提示することができる。ディスプレイ403は、例えば容量性タッチスクリーン技術を含む、1つ又は複数のタッチスクリーン又はタッチスクリーン技術を含んでもよい。GUIは、治療計画に対応し得る調整命令をユーザに伝達し、治療計画に従って調整可能なインプラントを調整する際にユーザを案内することができる。さらに、GUIは、外部調整装置400を起動及び制御するように構成される1つ又は複数のタッチスクリーンデジタルボタンを含んでもよい。
【0078】
図17は、外部調整装置400の正面図を示し、外部調整装置400は、電源入力422及びデータ接続ポート412を含む。さらに、ハウジング401の底面は、患者の体に合わせて形成し、磁石440と調整可能なインプラント100(
図14)の磁石118(
図3)との間の距離(GAP:ギャップ)を最小化するように構成される曲率を含んで示される。電源入力422は、AC電源を取り外し可能に受け入れるように構成され得る。データ接続ポート412は、データ通信ケーブルを取り外し可能に受け入れるように構成され得る。データ通信ケーブルは、外部調整装置400を第3の(tertiary)装置に接続して、コントローラ410のソフトウェアを更新すること、及びコントローラ410からデータをダウンロードすることのうちの1つ又は複数を行うように構成され得る。
【0079】
図18は、第1の実施形態による外部調整装置400の側断面図を示す。図示の外部調整装置400は、ハウジング401、コントローラ410、内部蓄電装置420、モータ430、及び少なくとも1つの磁石440を含む。
【0080】
内部蓄電装置420及びコントローラ440の無線通信機能は、外部調整装置400の無線動作を提供することができる。内部蓄電装置420は、動作中の電源コードの必要性をなくすことができる。コントローラ410は、かさばる外部制御モジュールの必要性をなくす低電圧制御システムを提供することができる。そして、無線通信機能、例えばRF、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)のうちの1つ又は複数により、外部調整装置400及びコントローラ410の遠隔操作が可能になり得る。遠隔操作は、同じ部屋にある1つ又は複数の第3の装置によって実現することも、インターネットを介して地球の反対側にある第3の装置によって実現することもできる。
【0081】
いくつかの実施形態では、コントローラ410は、外部調整装置400のハウジング401内に配置された制御基板であってもよい。ディスプレイ403は、例えば、LED、LCD、OLED、他の既知のディスプレイ及びタッチスクリーン技術を含む、任意のタイプのディスプレイ403を含み得る。制御インターフェイスボード411は、外部調整装置400と1つ又は複数の第3の装置との間の通信を可能にする、1つ又は複数の通信回路、例えばWi-Fi、セルラーネットワーク、又はBluetooth(登録商標)のうちの1つ又は複数を含むか、又はそれと通信することができる。
【0082】
図18において、コントローラ410は、少なくとも1つの相互接続によってコントローラインターフェイスボード411に動作可能に接続された状態で示される。いくつかの実施形態では、この接続は、図示されるような物理的接続を介して確立され得、いくつかの実施形態では、例えばBluetooth(登録商標)等の無線接続を介して確立され得る。制御インターフェイスボード411は、電力インターフェイスボード421、蓄電装置420、及びアクチュエータ430のうちの1つ又は複数にさらに接続され得る。
【0083】
コントローラ410は、滅菌野の外側からユーザによる外部調整装置400の遠隔操作を可能にする第3の装置によって遠隔アクセス可能且つ遠隔制御可能であってもよい。
【0084】
外部調整装置400は、内部蓄電装置420も含んで示される。蓄電装置420は、バッテリ、キャパシタ、及び当技術分野で知られ使用される他の任意の蓄電装置を含むことができる。蓄電装置は充電可能であってもよく、外部調整装置400は、外部電源を用いて蓄電装置420を充電する再充電回路を含んでもよい。外部電源、例えば電源は、電源入力を介して蓄電装置の再充電回路に動作可能に接続され得る。蓄電装置420、及び/又は再充電回路の少なくとも一部は、外部調整装置400の表面に隣接して配置され得、電源充電ケーブルを外部調整装置400に接続できるようにする。いくつかの実施形態では、再充電回路は、誘導を利用して電力を無線で伝送することにより、内部蓄電装置420のワイヤレス充電を可能にする。いくつかの実施形態では、再充電回路は、配電盤421及び蓄電装置400のうちの1つ又は複数の一部であってもよく、又はこれらに接続してもよい。
【0085】
図示の実施形態では、蓄電装置420はバッテリである。バッテリ420は、外部調整装置400の表面に隣接して外部調整装置400のシャーシに取り付けられ、電源入力422で外部調整装置400に電源を接続できるようにする。バッテリ420は、モータ430と相互作用し、モータ430に電力を伝達するように構成された電力インターフェイスボード421を含む。電力インターフェイスボード421は、モータ430及び制御インターフェイスボード411のうちの1つ又は複数からコントローラ410に電気エネルギを伝達し得る。
【0086】
外部調整装置400のアクチュエータは、電子モータ430を含む。外部調整装置400のドライバは、電子モータ430に回転可能に結合した磁石440を含む。モータ430は、コントローラ410、制御インターフェイスボード411、電力インターフェイスボード421、及び内部蓄電装置420のうちの1つ又は複数に動作可能に接続され得る。図示の実施形態では、電子モータ430は、電力インターフェイスボード421によって内部蓄電装置420に動作可能に接続される。電力インターフェイスボード421は、電源入力422及び内部蓄電装置420のうちの1つ又は複数から電子モータ430に電気エネルギを伝達する配電回路を含んでもよい。電力インターフェイスボード421はまた、制御インターフェイスボード411に動作可能に接続され、コントローラ410からの制御情報をモータ430に中継することもできる。いくつかの実施形態では、コントローラ410は、モータ430と直接通信することができ、いくつかの実施形態では、コントローラ410は、無線接続、例えばBluetooth(登録商標)接続を介して電子モータに接続することができる。
【0087】
モータ430は、磁石440を回転させることができるあらゆる種類のモータを含むことができる。モータ430は電気モータであり、回転速度センサ432を含むことができる。回転速度センサ432は、制御インターフェイスボード411及びコントローラ410のうちの1つ又は複数に接続され、これと通信する。いくつかの実施形態では、内部速度センサ432は、例えば、エンコーダ及び電子モータのデジタル出力のうちの1つ又は複数を含み得る。いくつかの実施形態では、モータ430は、回転速度データをコントローラ410に無線で通信するように構成される。
【0088】
図19は、第1の実施形態による外部調整装置400のモータ430及び磁石440の拡大断面図を示す。磁石440は、1つ又は複数の連結器431によってモータ430に回転可能に結合された状態で示される。図示の実施形態では、磁石440は、内面442を有し、テーパ状の輪郭を有する内部キャビティ441を含む。磁石駆動シャフト433は、テーパ状の輪郭を有する磁石接触面434を含んだ状態で示される。磁石駆動シャフト433のテーパ状の輪郭は、磁石440の内面442のテーパ状の輪郭と連通するように構成される。これにより、摩擦嵌めによって磁石440を磁石駆動シャフト433に固定することが可能になり、磁石440は、キャップ435及び連通するテーパ状の輪郭によって磁石駆動シャフト433上に保持されるように構成される。いくつかの実施形態では、磁石440は、接着材料を使用して磁石駆動シャフト433に取り付けてもよい。
【0089】
磁石440は、径方向に分極した円筒形の磁石、永久磁石、電磁石、及び当技術分野で知られ使用される任意の他の磁気要素を含む任意の磁気要素を含むことができる。磁石440は、調整可能なインプラント100の永久磁石118と磁気的に結合し、永久磁石118を回転させて調整可能なインプラント100を調整するように構成される。磁石440が回転すると、回転磁場が生成され、調整可能なインプラント100の磁気的に結合した永久磁石118に力を加えることにより、永久磁石118の回転とその後の調整可能なインプラント100の調整とが誘発される。
【0090】
いくつかの実施形態では、外部調整装置400は、磁石440の回転速度を監視するように構成される1つ又は複数のセンサを含む。いくつかの実施形態では、センサは、磁気センサ、例えばハウジング401、プレート、及びシャーシのうちの1つ又は複数に配置されたホール効果センサを含み、磁石440に隣接して配置され得る。いくつかの実施形態では、センサは光センサを含む。磁石には、光センサと連動して機能する1つ又は複数の円形の光学式エンコーダストリップが含まれ得る。米国特許出願第14/932,904号には、非侵襲的に調整可能なインプラントによって生成される力を非侵襲的に検出するための様々なシステム及び方法が記載されており、その文献の全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0091】
図示の実施形態では、外部調整装置400は、モータ角速度(V)の変化を検出するように構成される1つ又は複数の回転速度センサ432を有するモータ430を含み、それにより以下に説明するように、調整可能なインプラント100の永久磁石118の回転を非侵襲的に検出する。モータ430は、ERC磁石の近くにインプラント又は鉄材料がない場合、又は磁石440に磁気的に結合される場合に、モータの回転中及び対応する磁石440の回転中にモータ角速度(V)がほとんど変化しないトルク特性を有する。
【0092】
磁石118を有する調整可能なインプラント100が回転磁石440に近接し、例えば磁石440に磁気的に結合されるときに、両方の磁石の磁極は、1回転当たり2回、モータ430に負荷の変化を引き起こす。これにより、磁石440の角速度が増加又は減少し、その変化は回転速度センサ432によって検出可能である。
【0093】
1つ又は複数の例示的なコンピューティング環境100を使用して、本明細書で説明する技術を実装することができる。コンピューティング環境100は、データに基づいて出力を生じさせるように構成される1つ又は複数の仮想コンピュータ又は物理コンピュータのセットである。多くの例において、コンピューティング環境100は、ワークステーション、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、サーバ、モバイルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、組込みコンピュータ、他のコンピュータ、又はそれらの組合せである。他の例では、コンピューティング環境は、仮想マシン、コンピュータのグループ、他のコンピューティング環境、又はそれらの組合せである。
【0094】
図示した例では、コンピューティング環境1000は、ネットワーク1002に結合した1つ又は複数のプロセッサ1010、メモリ1020、及びインターフェイス1030を含む。ネットワーク1002は、通信可能に結合されるコンピューティング環境及び関連するハードウェアのグループ、例えば、ローカルエリアネットワーク、インターネット、他のネットワーク、又はそれらの組合せ等である。
【0095】
1つ又は複数のプロセッサ1010は、命令を取得して実行するように構成される1つ又は複数の物理的コンポーネント又は仮想コンポーネントである。多くの例では、1つ又は複数のプロセッサ1010は中央処理装置であるが、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、グラフィックス処理装置、テンソル処理装置、他のプロセッサ、又はそれらの組合せ等の他の形態をとることもできる。
【0096】
メモリ1020は、データ又は命令等の情報を記憶するように構成される1つ又は複数の物理的コンポーネント又は仮想コンポーネントである。いくつかの例では、メモリ1020は、コンピューティング環境のメインメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ)又は長期保存メモリ(例えば、ソリッドステートドライブ)を含む。メモリは、一時的又は非一時的なコンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読記憶媒体であり得る。
【0097】
インターフェイス1030は、コンピューティング環境1000が出力を提供する、又は入力を受信できる1つ又は複数のコンポーネントのセットである。例えば、インターフェイス1030は、1つ又は複数のセンサ、ボタン、ポインタ、キーボード、マウス、ジェスチャ制御、タッチ制御(例えば、タッチ感知ストリップ又はタッチスクリーン)、ア視線追跡装置、音声認識制御(例えば、適切な自然言語処理コンポーネントに接続されたマイク)、他のユーザ入力コンポーネント、又はそれらの組合せ等の1つ又は複数のユーザ入力コンポーネントを含むことができる。インターフェイス1030は、1つ又は複数のライト、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバックコンポーネント、他のユーザ出力コンポーネント、又はそれらの組合せ等の1つ又は複数のユーザ出力コンポーネントを含むことができる。インターフェイス1030は、1つ又は複数のポート(例えば、USBポート、THUNDERBOLT(登録商標)ポート、シリアルポート、パラレルポート、イーサネットポート)等、他の装置に出力を提供するか、又は他の装置から入力を受信するように構成される1つ又は複数のコンポーネント、或いは無線通信コンポーネント(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、ZIGBEE(登録商標)、又は他のプロトコル等の1つ又は複数の無線周波数プロトコルに従って通信するように構成されるコンポーネント)をさらに含むことができる。
【0098】
コンピューティング環境1000は、1つ又は複数の追加のコンポーネント、又はコンポーネント同士の間の接続(例えば、バス)を含むことができる。
【0099】
コンピューティング環境1000は、本明細書で説明する1つ又は複数の態様を実現するように構成することができる。コンピューティング環境をそのように構成し、本明細書で説明する機能を実行するためのアルゴリズム、ステップ、又は手順は、コンピュータ機能を実現する方法に関する当技術分野の知識を考慮して、本明細書の記載から理解することができる。
【0100】
コンピューティング環境1000は、本明細書で説明する1つ又は複数の態様を実現するように構成することができる。コンピューティング環境をそのように構成し、本明細書で説明する機能を実行するためのアルゴリズム、ステップ、又は手順は、コンピュータ機能を実現する方法に関する当技術分野の知識を考慮して、本明細書の記載から理解することができる。
【0101】
そのようなコンピュータ機能を実現するための例示的な技術には、デスクトップ及びブラウザベースのアプリケーション(例えば、本明細書で説明する態様を実現するアプリケーション)を実装するためのプラグアンドプレイ能力のフルスタックを提供するフレームワーク及び技術が含まれる。これらのフレームワークは、NODEJS又はKATANA等のHTTPサーバと、CHROMIUM EMBEDDED FRAMEWORK又はJAVA(登録商標)/.NET CORE webビュー等の埋め込み可能なwebブラウザコントロールを搭載又は使用するデスクトップwebアプリケーションを提供することができる。クライアント側のフレームワークは、デスクトップ及びwebシェルにプラグアンドプレイ機能を追加することでその概念を拡張し、デスクトップ上及びwebアプリケーションとの両方で実行できるアプリを提供することができる。従来の.NETランタイムを対象としてMICROSOFTによって構築されたOWIN(Open Web Interface.NET)コンポーネントのセットを使用して、1つ又は複数のコンポーネントを実装することができる。KATANA、及びその定義によるOWINでは、ミドルウェア(OWIN準拠のモジュール)をパイプラインにチェーンすることができるため、webサーバミドルウェアを構築するためのモジュール式アプローチが提供される。例えば、クライアント側のフレームワークは、SIGNALR、セキュリティ、HTTPサーバ自体等のモジュールを備えたKATANAパイプラインを使用することができる。プラグアンドプレイ機能は、利用可能なプラグインからアプリを実行時にアセンブリできるフレームワークを提供することができる。プラグアンドプレイ・フレームワーク上に構築されたアプリには数十のプラグインを含めることができ、インフラストラクチャレベルの機能を提供するものと、ドメイン固有の機能を提供するものとがある。CHROMIUM EMBEDDED FRAMEWORKは、C#又はJAVA(登録商標)等の様々な言語のバインディングを備えたCHROMIUMブラウザエンジンを埋め込むためのオープンソースフレームワークである。OWINは、標準インターフェイスを定義することで
ASP.NETアプリケーションとIISとの間の関係を分離することを目的とした、.NET webアプリケーションとwebサーバとの間のインターフェイスの標準である。
【0102】
このようなコンピュータ機能又はアルゴリズムを実装するための更なる例示的な技術には、プログラミング言語及び関連するライブラリによって、又はそれらと共に提供されるフレームワーク及び技術が含まれる。例えば、C、C++、C#、PYTHON(登録商標)、JAVA(登録商標)、JAVASCRIPT(登録商標)、RUST、アセンブリ、HASKELL、他の言語、又はそれらの組合せ等の言語を使用することができる。このような言語には、1つ又は複数の標準ライブラリ又はコミュニティが提供するライブラリを含める、又はそれらに関連付けることができる。当業者の手にかかるそのようなライブラリは、データの受信、処理、提供、提示を含む、本明細書の説明に基づくソフトウェアの作成を容易にすることができる。PYTHON(登録商標)及びC++のライブラリの例には、OPENCV(例えば、コンピュータビジョン及び画像処理技術を実装するために使用できる)、TENSORFLOW(登録商標)(例えば、機械学習及び人工知能技術を実装するために使用できる)、及びGTK(例えば、ユーザインターフェイス要素を実装するために使用される)が含まれる。更なる例には、PYTHON(登録商標)用のNUMPY(例えば、データ処理技術を実装するために使用できる)が含まれる。さらに、他のソフトウェアは、本明細書で説明する1つ又は複数の態様を実現するために対話できるアプリケーションプログラミングインターフェイスを提供することができる。例えば、コンピューティング環境用のオペレーティングシステム(例えば、MICROSOFT CORP.のWINDOWS(登録商標)、APPLE INC.のMACOS(登録商標)、又はCANONICAL LTD.のUBUNTU等のLINUXベースのオペレーティングシステム)、又は本明細書の別のコンポーネント(例えば、KUKA ROBOTICS CORPORATIONによるIIQKA.OS又はSUNRISE.OS等のロボットのオペレーティングシステム、ここで、ロボットはKUKA ROBOTICS CORPORATIONのモデルである)は、本明細書で説明する態様を実現するために使用可能なアプリケーションプログラミングインターフェイス又はライブラリを提供することができる。更なる例として、ナビゲーションシステム、レーザコンソール、ワイヤレスカード、ディスプレイ、モータ、センサ、又は別のコンポーネントのプロバイダは、ハードウェアコンポーネント(例えば、センサ、カメラ、ワイヤレスカード、モータ、又はレーザー発生器)を提供するだけでなく、コンポーネントに関する機能を実現するために使用できるソフトウェアコンポーネント(例えば、ライブラリ、ドライバ、又はアプリケーション)も提供することができる。
【0103】
上記の説明及び特許請求の範囲において、「少なくとも1つの」又は「1つ又は複数の」等の語句の後に、要素又は特徴の接続リストが続く場合がある。「及び/又は」という用語は、2つ以上の要素又は特徴のリストに現れ得る。使用する文脈によって暗黙的又は明示的に矛盾しない限り、そのような語句は、列挙した要素又は特徴のいずれかを個別に、又は列挙した要素又は特徴のいずれかを他の列挙した要素又は特徴と組み合わせて意味することを意図している。例えば、「A及びBの少なくとも1つ」、「A及びBのうちの1つ又は複数」、「A及び/又はB」という語句はそれぞれ「A単独、B単独、又はA及びBの組合せ」を意味するものとする。同様の解釈は、3つ以上の項目を含むリストにも適用される。例えば、「A、B、及びCの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ又は複数」、「A、B、及び/又はC」はそれぞれ、「A単独、B単独、C単独、A及びBの組合せ、A及びCの組合せ、B及びCの組合せ、又はA、B、及びCの組合せ」を意味するものとする。上記及び特許請求の範囲における「に基づいて」という用語の使用は、「少なくとも部分的に基づいて」を意味することを意図しており、列挙していない特徴又は要素も許容される。
【0104】
本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定することを意図するものではない。本明細書で使用する「第1」、「第2」等の用語は、順序、量、又は重要性を示すものではなく、むしろある要素を別の要素から区別するために使用され、「1つの(a,an)」という用語は、本明細書では、数量の制限を示すものではなく、むしろ参照する品目の少なくとも1つが存在することを示す。さらに、本明細書で使用される「備える、有する、含む(comprises,comprising)」という用語は、記載した特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の特徴、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント、及び/又はグループの存在又は追加を排除するものではないことも理解されよう。本明細書で使用する場合に、「実質的に」とは、大部分、完全に特定されたこと、又は本開示と同じ技術的利点を提供するわずかな逸脱を指す。
【0105】
前述の説明で述べた実施態様は、本明細書で説明する主題と一致する全ての実施態様を表すものではない。むしろ、それらの実施態様は、説明した主題に関連する態様と一致するいくつかの例に過ぎない。本明細書ではいくつかの変形例を詳細に説明したが、他の修正又は追加も可能である。特に、本明細書に記載したものに加えて、更なる特徴及び/又は変形を提供することができる。例えば、上述の実施態様は、開示した特徴の様々な組合せ及びサブコンビネーション、及び/又は本明細書に開示したものにさらに1つ又は複数の特徴の組合せ及びサブコンビネーションを対象とすることができる。さらに、添付の図に示され、及び/又は本明細書で説明する論理フローは、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序又は連続した順序を必ずしも必要とするわけではない。以下の特許請求の範囲には、他の実施態様又は実施形態が含まれ得る。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に埋め込まれるように構成される調整可能なインプラントであって、当該調整可能なインプラントは、
ハウジングと、
該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、
前記ハウジングに対する前記調整可能部分の移動中又は前記ハウジングに対する骨の運動中に、前記インプラントに加えられる負荷を測定するための前記ハウジング内のロードセルと、を含む、
調整可能なインプラント。
【請求項2】
前記ロードセルは少なくとも1つのセンサを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項3】
前記ロードセルは前記ハウジングに結合される、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項4】
前記ロードセルは、ピンを介して前記ハウジングに結合される、請求項3に記載の調整可能なインプラント。
【請求項5】
前記ハウジング内のコントローラであって、前記ロードセルによって測定された前記負荷に基づいて伸延力及び圧縮力のうちの少なくとも1つを決定するように構成されるコントローラをさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項6】
前記ロードセルと前記コントローラとを結合する配線をさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項7】
前記ハウジング内の前記配線を取り囲むポリマー製ハウジングをさらに含む、請求項6に記載の調整可能なインプラント。
【請求項8】
前記伸延力及び前記圧縮力のうちの前記少なくとも1つを外部インターフェイス装置に送るように構成されるトランスデューサをさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項9】
骨アンカーをその中に受け入れるための前記ハウジング内の開口をさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項10】
前記ロードセルは、前記骨アンカーをその中に受け入れて前記ロードセルを前記骨に結合するための、前記ハウジング内の前記開口に対応する開口をその中に含む、請求項9に記載の調整可能なインプラント。
【請求項11】
前記ロードセルの前記開口は、前記ハウジング内の前記開口の直径よりも小さい直径を有する、請求項10に記載の調整可能なインプラント。
【請求項12】
前記ロードセルは、第1の歪みゲージ及び第2の歪みゲージを含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項13】
外部装置が当該調整可能なインプラントの閾値距離内にあることに応答して前記コントローラの電源をオンにし、前記外部装置が当該調整可能なインプラントの前記閾値距離外にあることに応答して前記コントローラの電源をオフにするように構成されるリードスイッチをさらに含む、請求項5に記載の調整可能なインプラント。
【請求項14】
前記ハウジングに対して前記調整可能部分を移動させるように構成されるアクチュエータと、
該アクチュエータの回転量を決定するように構成されるセンサと、をさらに含む、請求項1に記載の調整可能なインプラント。
【請求項15】
前記ロードセルによって取得したデータをデジタル化し、該データを超音波信号に変調するように構成されるコントローラと、
前記デジタル化したデータを含む前記超音波信号を外部インターフェイス装置に送信するように構成されるトランスデューサと、をさらに含む、請求項14に記載の調整可能なインプラント。
【請求項16】
前記データには、前記インプラントに加えられる前記負荷、前記インプラントの伸延長さ、前記インプラントの圧縮長さ、前記インプラントの伸延力、及び前記インプラントの圧縮力のうちの少なくとも1つが含まれる、請求項15に記載の調整可能なインプラント。
【請求項17】
方法であって、当該方法は、
調整可能なインプラントを調整するステップであって、該調整可能なインプラントは、ハウジングと、該ハウジングに対して移動可能である調整可能部分と、負荷を測定するための前記ハウジング内のロードセルとを有する、ステップと、
前記ロードセルを用いて、前記ハウジングに対する前記調整可能部分の移動中又は前記ハウジングに対する骨の運動中に、前記インプラントに加えられる負荷を測定するステップと、を含む、
方法。
【請求項18】
ハウジングが、骨アンカーを受け入れるための開口をその中に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ロードセルは、前記骨アンカーをその中に受け入れて前記ロードセルを前記骨に結合するための、前記ハウジング内の前記開口に対応する開口をその中に含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ロードセルの前記開口は、前記ハウジング内の前記開口の直径よりも小さい直径を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記負荷を測定するステップは、前記ロードセルを使用して前記骨アンカーに加えられる前記負荷を測定するステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記測定した負荷を外部インターフェイス装置に送るステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
外部インターフェイス装置から治療命令を受信するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記治療命令に基づいて前記インプラントを調整するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記測定した負荷に基づいて伸延力、圧縮力、伸延長さ、及び圧縮長さのうちの少なくとも1つを決定するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【国際調査報告】