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特表2024-509869リラキシン-3/RXFP3系のための小分子アンタゴニスト
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  • 特表-リラキシン-3/RXFP3系のための小分子アンタゴニスト 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】リラキシン-3/RXFP3系のための小分子アンタゴニスト
(51)【国際特許分類】
   A61K 45/00 20060101AFI20240227BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240227BHJP
   C07D 413/12 20060101ALI20240227BHJP
   A61K 31/454 20060101ALI20240227BHJP
   C07D 413/14 20060101ALI20240227BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20240227BHJP
   C07D 271/06 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 25/32 20060101ALI20240227BHJP
   A61P 25/30 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P43/00 111
C07D413/12 CSP
A61K31/454
C07D413/14
A61K31/4439
C07D271/06
A61P3/04
A61P25/24
A61P25/32
A61P25/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554005
(86)(22)【出願日】2022-03-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-05
(86)【国際出願番号】 US2022019115
(87)【国際公開番号】W WO2022192126
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】63/158,045
(32)【優先日】2021-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507021506
【氏名又は名称】リサーチ トライアングル インスティテュート
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ジン, チュンヤン
(72)【発明者】
【氏名】ゲイ, エレイン
【テーマコード(参考)】
4C063
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063AA05
4C063BB03
4C063BB09
4C063CC58
4C063CC75
4C063CC92
4C063DD04
4C063DD11
4C063EE01
4C084AA17
4C084NA14
4C084ZA12
4C084ZA18
4C084ZA70
4C084ZC42
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC71
4C086GA02
4C086GA04
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA09
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA12
4C086ZA18
4C086ZA70
4C086ZC42
(57)【要約】
リラキシン-3活性を阻害することができるリラキシンファミリーペプチド3受容体(RXFP3)の非ペプチド、小分子アンタゴニストが、記載されている。化合物は、アリールアミドで置換されたピロリドン又はピペリドンを含むことができる。また、アンタゴニストを調製する方法、並びにアンタゴニストを使用して、肥満、アルコール依存症、並びに他の薬物乱用及び/又は薬物中毒関連状態などの疾患、障害、及び状態を治療する方法も、記載されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リラキシンファミリーペプチド3受容体(RXFP3)に対する阻害活性を有する化合物であって、前記化合物が、非ペプチジル小分子化合物であり、任意選択で、前記化合物が、約10マイクロモル(μM)以下のリラキシン-3の存在下のRXFP3に対する半値阻害濃度IC50を有し、更に任意選択で、前記化合物が、アリールアミド置換、N-置換ガンマ(γ)又はデルタ(δ)ラクタムである、化合物。
【請求項2】
前記化合物が、式(I)の構造であって、
【化90】
式中、
Lが、
【化91】
であり、
nが、1~3の整数であり、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、
mが、0~3の整数であり、
pが、0~3の整数であり、
qが、0~3の整数であり、
Aが、フェニル及びピリジニルから選択され、
Bが、5員複素環基であり、
Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C1~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドからなる群から選択され、
各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(I)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Bが、1,2,4-オキサジアゾールである、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
mが、1、2、又は3であり、Rが、置換又は非置換フェニル、置換又は非置換の5員ヘテロアリール、及び置換又は非置換の6員ヘテロアリールから選択される、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項5】
が、フェニル、5員ヘテロアリール、又は6員ヘテロアリールであり、前記フェニル、5員ヘテロアリール、又は6員ヘテロアリールが、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C1~C6アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドからなる群のうちの1つ以上で置換されている、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
nが、2である、請求項2~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
前記化合物が、
【化92】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
nが、1である、請求項2~5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
前記化合物が、
【化93】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
前記化合物が、式(II)の構造であって、
【化94】
式中、
mが、0~3の整数であり、
pが、0~3の整数であり、
qが、0~3の整数であり、
Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドからなる群から選択され、
各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(II)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
Dが、存在せず、Rが、C1~C6非置換アルキル又はC1~C6置換アルキルであり、任意選択で、Rが、C1~C6置換アルキルであり、前記C1~C6アルキルが、フェニル又は置換フェニルによって置換されている、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
mが、1であり、Rが、ピリジニルであり、前記化合物が、
【化95】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
Dが、存在し、Dが、フェニル及びピリジニルからなる群から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
が、メチル、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、チオフェニル、及びフラニルからなる群から選択される、請求項13に記載の化合物。
【請求項15】
が、ピリジニルであり、Dが、ピリジニルであり、任意選択で、qが、0である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
前記化合物が、
【化96】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
Dが、フェニルである、請求項13に記載の化合物。
【請求項18】
qが、0又は1であり、Rが、C1~C6置換又は非置換アルキル、ハロ、C1~C6アルコキシ、及びアミノから選択され、任意選択で、Rが、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びジメチルアミノから選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、フェニル又は置換フェニルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が、
【化97】
【化98】
及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
が、C1~C6アルキルである、請求項17に記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物が、
【化99】
又はその薬学的に許容される塩である、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
mが、1であり、Rが、ヘテロアリールである、請求項17に記載の化合物。
【請求項24】
が、ピリジニル、チオフェニル、及びフラニルから選択される、請求項23に記載の化合物。
【請求項25】
が、フラン-2-イル、チオフェン-2-イル、又はチオフェン-3-イルであり、qが、1であり、Rが、C1~C6アルキルであり、任意選択で、メチルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
前記化合物が、
【化100】
及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
が、フラン-2-イルであり、qが、1であり、Rが、ハロ又は置換C1~C6アルキルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項28】
前記化合物が、
【化101】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項27に記載の化合物。
【請求項29】
が、ピリジニル、任意選択で、3-ピリジニルである、請求項24に記載の化合物。
【請求項30】
qが、1であり、Rが、C1~C6置換アルキル又はハロから選択され、任意選択で、Rが、-CF、クロロ、又はブロモから選択される、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
前記化合物が、
【化102】
【化103】
【化104】
【化105】
及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
前記化合物が、式(III)の構造であって、
【化106】
式中、
mが、0~3の整数であり、
pが、0~3の整数であり、
qが、0~3の整数であり、
Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドからなる群から選択され、
各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(III)の構造、又は
その薬学的に許容される塩を有する、請求項8に記載の化合物。
【請求項33】
mが、1であり、Rが、フェニルであり、Dが、フェニルであり、前記化合物が
【化107】
及びその薬学的に許容される塩である、請求項32に記載の化合物。
【請求項34】
前記化合物が、式(IV)の構造であって、
【化108】
式中、
mが、0~3の整数であり、
pが、0~3の整数であり、
qが、0~3の整数であり、
Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換又は非置換アリール、及び置換又は非置換ヘテロアリールから選択され、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールからなる群から選択され、
が、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、
各Rが、独立して、置換又は非置換C1~C6アルキル、置換又は非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換又は非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換又は非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドからなる群から選択され、
各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(IV)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項8に記載の化合物。
【請求項35】
mが、1であり、Rが、フェニルであり、Dが、フェニルであり、Rが、メチル又は水素であり、前記化合物が、
【化109】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
前記化合物が、リラキシンファミリーペプチド受容体1(RXFP1)及び/又はリラキシンファミリーペプチド受容体4(RXFP4)と比較して、RXFP3を選択的に阻害する、請求項1~35のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
前記化合物が、RXFP1のIC50よりも少なくとも約10倍低いRXFP3のIC50を有し、任意選択で、前記化合物が、RXFP1のIC50よりも少なくとも約100倍低いRXFP3のIC50を有する、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物。
【請求項39】
疾患又は状態を治療する方法であって、RXFP3受容体における生物学的活性の阻害又はそれを介したシグナル伝達が、前記疾患又は状態の治療を必要とする対象において望ましく、前記方法が、有効量の請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物又は請求項38に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項40】
前記疾患又は状態が、肥満、抗精神病薬誘発性体重増加、うつ病に関連する過食症、アルコール依存症、並びに他の薬物乱用、及び/又は薬物中毒関連障害から選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記対象が、ヒトである、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
薬物乱用及び/若しくは薬物中毒、中毒性行動、又は薬物乱用及び/若しくは薬物中毒に関連する症状、行動、若しくは状態の予防又は阻害のための方法であって、それを必要とする対象に、有効量の請求項1~37のいずれか一項に記載の化合物又は請求項38に記載の薬学的組成物を投与することを含む、方法。
【請求項43】
薬物乱用及び/又は薬物中毒に関連する前記行動が、薬物使用(自己投与)及び/又は薬物探索行動を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記薬物乱用及び/又は薬物中毒が、アルコール乱用及び/又はアルコール中毒を含む、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記対象が、ヒトである、請求項42に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本開示の主題は、2021年3月8日に出願された米国仮特許出願第63/158,045号の利益を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示の主題は、リラキシン-3/RXFP3系の小分子アンタゴニストに関する。本開示の主題は、更に、小分子アンタゴニストの調製、並びにアンタゴニストを使用して、アルコール依存症、肥満、及び薬物中毒などの疾患を治療する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
アルコール依存症は、依然として重大な臨床問題であり、感情的、社会的、経済的な大きな犠牲を払っている。米国では、アルコールは、予防可能な死因の第3位である。疾病管理予防センターによると、アルコール依存症のコストは、2010年に2490億ドルに達した。ナルトレキソン及びアカンプロサートなどのアルコール依存症の現在の薬物療法は、薬物コンプライアンスの問題、低い有効性、及び重篤な副作用のために不十分である。したがって、追加の生物学的標的に基づく薬剤及び/又は再発を防ぐことができる薬剤など、アルコール依存症を治療するための追加の治療剤が必要である。
【0004】
リラキシン-3及びその同族Gタンパク質共役受容体(GPCR)、リラキシンファミリーペプチド受容体3(RXFP3)は、ストレスへの応答、摂食、報酬の動機付け、及び概日リズムを含む、生理学的機能の範囲に関与する新たに特定された神経ペプチド系である。Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034、及びKumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061を参照のこと。したがって、リラキシン-3/RXFP3活性を調節することができる化合物は、不安、肥満、及び薬物依存などの多くの疾患及び状態を治療する可能性がある。RXFP3特異的ペプチドアンタゴニスト及び遺伝子操作された動物モデルを使用する研究は、アルコール依存症及び関連疾患を治療するための治療ツールとしてのRXFP3アンタゴニストの使用を支持する。しかしながら、ペプチドアンタゴニストは、代謝的に不安定であり、血液脳関門を通過しない。したがって、それらは、中央注射を介して投与されなければならず、それらの研究及び治療の可能性を制限する。
したがって、リラキシン-3/RXFP3、特に非ペプチド及び/又は低分子RXFP3アンタゴニストを調節することができる追加の化合物に対する継続的な必要性が存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034
【非特許文献2】Kumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
いくつかの実施形態では、本開示の主題は、リラキシンファミリーペプチド3受容体(RXFP3)に対する阻害活性を有する化合物であって、当該化合物が、非ペプチジル小分子化合物であり、任意選択で、当本化合物が、約10マイクロモル(μM)以下のリラキシン-3の存在下のRXFP3に対する半値阻害濃度IC50を有し、更に任意選択で、当該化合物が、アリールアミド置換、N-置換ガンマ(γ)又はデルタ(δ)ラクタムである、化合物を提供する。いくつかの実施形態では、本化合物は、式(I)の構造であって、
【化1】
式中、Lが、
【化2】
であり、nが、1~3の整数であり、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、mが、0~3の整数であり、pが、0~3の整数であり、qが、0~3の整数であり、Aが、フェニル及びピリジニルから選択され、Bが、5員複素環基であり、Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C1~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(I)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。いくつかの実施形態では、Bは、1,2,4-オキサジアゾールである。
【0007】
いくつかの実施形態では、mは、1、2、又は3であり、Rは、置換又は非置換のフェニル、置換又は非置換の5員ヘテロアリール、及び置換又は非置換の6員ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、フェニル、5員ヘテロアリール、又は6員ヘテロアリールであり、当該フェニル、5員ヘテロアリール、又は6員ヘテロアリールは、C1~C6アルキル、C2~C6アルケニル、C1~C6アルコキシ、C3~C6シクロアルキル、ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群のうちの1つ以上で置換されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、Lは、
【化3】
であり、nは、2である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化4】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0009】
いくつかの実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化5】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0010】
いくつかの実施形態では、本化合物は、式(II)の構造であって、
【化6】
式中、mは、0~3の整数であり、pは、0~3の整数であり、qは、0~3の整数であり、Dは、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rは、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rは、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rは、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(II)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0011】
いくつかの実施形態では、Dは、存在せず、Rは、C1~C6非置換アルキル又はC1~C6置換アルキルであり、任意選択で、Rは、C1~C6置換アルキルであり、C1~C6アルキルは、フェニル又は置換フェニルによって置換されている。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、ピリジニルであり、本化合物は、
【化7】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0012】
いくつかの実施形態では、Dは、存在し、フェニル及びピリジニルを含む群から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、チオフェニル、及びフラニルを含む群から選択される。
【0013】
いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニルであり、Dは、ピリジニルであり、任意選択で、qは、0である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化8】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0014】
いくつかの実施形態では、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、qは、0又は1であり、Rは、C1~C6置換又は非置換アルキル、ハロ、C1~C6アルコキシ、及びアミノから選択され、任意選択で、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びジメチルアミノから選択される。
【0015】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は置換フェニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化9】
【化10】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
【0016】
いくつかの実施形態では、Rは、C1~C6アルキルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化11】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0017】
いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニル、チオフェニル、及びフラニルから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、フラン-2-イル、チオフェン-2-イル、又はチオフェン-3-イルであり、qは、1であり、Rは、C1~C6アルキルであり、任意選択で、メチルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化12】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
【0018】
いくつかの実施形態では、Rは、フラン-2-イルであり、qは、1であり、Rは、ハロ又は置換C1~C6アルキルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化13】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0019】
いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニルであり、任意選択で、3-ピリジニルである。いくつかの実施形態では、qは、1であり、Rは、C1~C6置換アルキル又はハロから選択され、任意選択で、Rは、CF、クロロ、又はブロモから選択される。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
【0020】
いくつかの実施形態では、本化合物は、式(III)の構造であって、
【化18】
式中、mは、0~3の整数であり、pは、0~3の整数であり、qは、0~3の整数であり、Dは、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rは、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rは、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rは、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(III)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニルであり、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化19】
及びその薬学的に許容される塩である。
【0022】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IV)の構造であって、
【化20】
式中、mは、0~3の整数であり、pは、0~3の整数であり、qは、0~3の整数であり、Dは、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rは、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、Rは、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rは、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル及びアミドを含む群から選択され、各Rは、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(IV)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0023】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニルであり、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル又は水素であり、本化合物は、
【化21】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0024】
いくつかの実施形態では、本化合物は、リラキシンファミリーペプチド受容体1(RXFP1)及び/又はリラキシンファミリーペプチド受容体4(RXFP4)と比較して、RXFP3を選択的に阻害する。いくつかの実施形態では、本化合物は、RXFP1のIC50よりも少なくとも約10倍低いRXFP3の半値阻害濃度IC50を有し、任意選択で、本化合物は、RXFP1のIC50よりも少なくとも約100倍低いRXFP3のIC50を有する。
【0025】
いくつかの実施形態では、本開示の主題は、RXFP3に対して阻害活性を有する非ペプチジル小分子化合物と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物を提供する。
【0026】
いくつかの実施形態では、本開示の主題は、疾患又は状態を治療する方法であって、RXFP3受容体における生物学的活性の阻害又はそれを介したシグナル伝達が、当該疾患又は状態の治療を必要とする対象において望ましく、当該方法が、当該対象に、有効量のRXFP3に対する阻害活性を有する非ペプチジル小分子化合物又はその薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、肥満、抗精神病薬誘発性体重増加、うつ病に関連する過食症、アルコール依存症、並びに他の薬物乱用、及び/又は薬物中毒関連障害から選択される。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0027】
いくつかの実施形態では、本開示の主題は、薬物乱用及び/若しくは薬物中毒、中毒性行動、又は薬物乱用及び/若しくは薬物中毒に関連する症状、行動、若しくは状態の予防若しくは阻害のための方法であって、それを必要とする対象に、有効量のRXFP3に対する阻害活性を有する非ペプチジル小分子化合物又はその薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒に関連する行動は、薬物使用(自己投与)及び/又は薬物探索行動を含む。いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒は、アルコール乱用及び/又はアルコール中毒を含む。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0028】
本開示の主題の目的は、RXFP3の非ペプチジル小分子アンタゴニスト、並びにアンタゴニストを含む薬学的組成物、及びアンタゴニストを使用してアルコール依存症などの疾患を治療する方法を提供することである。
【0029】
本明細書において、本開示される主題の特定の目的が本開示される主題によって全体的又は部分的に対処されることが本明細書において上述されたが、他の目的及び態様は、本明細書において以下に最もよく説明される添付の実施例と関連して捉えられるとき、説明が進むにつれて明らかになるであろう。
【0030】
本開示の主題は、以下の図面を参照することにより、より良く理解され得る。図面の構成要素は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに本開示の主題の原理を示すことに重点が置かれる。本開示の主題の更なる理解は、添付の図面の図示に示される実施形態を参照することにより得ることができる。示される実施形態は、本開示の主題を実施するためのシステムの単なる例示であるが、概して、その更なる目的及び利点とともに、本開示の主題の構成及び動作方法の両方が、図面及び以下の説明を参照することにより、より容易に理解され得る。図面は、添付の特許請求の範囲又はその後に修正された特許請求の範囲に具体的に記載されている、この本開示の主題の範囲を限定することを意図したものではなく、本開示の主題を明確にし、例示することを意図したものである。
【0031】
本開示の主題をより完全な理解するために、ここで、以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】RXFP3 cAMP蓄積アッセイにおけるリラキシン-3活性の阻害のための代表的な化合物(RLX-1、RLX-24、及びRLX-33)の濃度応答曲線を示す。
図2】カルシウム動員アッセイにおける代表的な化合物(RLX-24及びRLX-33)によるリラキシン-3活性の阻害を示す。
図3】RXFP3 ERK1/2リン酸化アッセイにおけるリラキシン-3活性の阻害のための代表的な化合物(RLX-24及びRLX-33)の濃度応答曲線を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで、代表的な実施形態が示されている添付の実施例を参照して、本開示の主題を、以下により完全に説明する。しかしながら、本開示の主題は、異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が詳細かつ完全であり、実施形態の範囲を当業者に完全に伝達するように提供される。
【0034】
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示の主題が属する当業者によって通常理解されているものと同じ意味を有する。本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、それらの全体において参照により組み込まれる。
【0035】
本明細書及び特許請求の範囲を通じて、所与の化学式又は名称は、別途具体的に示されない限り、そのような異性体及び混合物が存在する全ての光学及び立体異性体並びにそのラセミ混合物を包含するものとする。
【0036】
I.定義
長年の特許法の慣例に従って、「a」、「an」、及び「the」という用語は、本出願で使用される場合、特許請求の範囲を含む「1つ以上」を指す。したがって、例えば、「溶媒」に対する参照は、1つ以上の溶媒、2つ以上の溶媒などの混合物を含む。
【0037】
別途示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される原料の量、反応条件などを表す全ての数は、全ての例において「約」という用語によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、別途逆の意味が示されない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本開示の主題によって求められる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
【0038】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、重量、モル当量、時間、温度などの測定可能な値を指す場合、そのような変数が、開示された方法を実行するのに適切であるため、特定の量から、一例においては±20%又は±10%、別の例においては±5%、別の例においては±1%、更に別の例においては±0.1%の変動を包含することを意味する。
【0039】
「及び/又は」という用語は、2つ以上の作業、条件、又は成果を説明するために使用される場合、列挙された条件の両方が含まれるか、又は2つの列挙された条件のうちの1つのみが含まれる状況を指す。
【0040】
「含むこと(comprising)」という用語は、「含むこと(including)」、「含有すること(containing)」、又は「を特徴とすること(characterized by)」と同義であり、包括的又はオープンエンドであり、追加の、列挙されていない要素又は方法ステップを除外しない。「含む(comprising)」は、特許請求の範囲の言語で使用される当業者の用語であり、これは、指定された要素は必須であるが、他の要素が加えられることが可能であり、依然として特許請求の範囲内に構成を形成することを意味する。
【0041】
本明細書で使用される場合、「~からなる」という句は、特許請求の範囲で特定されていないあらゆる要素、ステップ、又は成分を除外するものである。「~からなる(consists of)」という句が、プリアンブルの直後ではなく、特許請求の範囲の本文の節に出現する場合、「~からなる(consists of)」という句は、その節に記載される要素のみを限定し、他の要素は、全体として特許請求の範囲から除外されない。
【0042】
本明細書で使用される場合、「本質的に~からなること(consisting essentially of)」という句は、特許請求の範囲を特定されている材料又はステップに限定するとともに、特許請求されている主題の基本的特徴及び新規の特徴に実質的に影響を及ぼさないものを限定する。
【0043】
「含むこと(comprising)」、「からなること(consisting of)」、及び「本質的に~からなること(consisting essentially of)」という用語に関して、これらの3つの用語のうちの1つが本明細書で使用される場合、本開示の主題及び特許請求されている主題は、他の2つの用語のうちのいずれかの使用を含むことができる。
【0044】
本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、C1~20を含めた、直鎖(linear)(すなわち、「直鎖(straight-chain)」)、分岐鎖、又は環状、飽和鎖、又は少なくとも部分的かつ場合によっては完全に不飽和な(すなわち、アルケニル及びアルキニル)炭化水素鎖を指し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、及びアレニル基を含む。「分岐」とは、メチル、エチル、又はプロピルなどの低級アルキル基が直鎖アルキル鎖に結合しているアルキル基を指す。「低級アルキル」とは、1~約8個の炭素原子(すなわち、C1~8アルキル)、例えば、1、2、3、4、5、6、7、又は8個の炭素原子を有するアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、「低級アルキル」は、C1~6又はC1~5アルキル基を指すことができる。「高級アルキル」は、約10~約20個の炭素原子、例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の炭素原子を有するアルキル基を指す。ある特定の実施形態では、「アルキル」は、具体的には、C1~8直鎖アルキルを指す。他の実施形態では、「アルキル」は、具体的には、C1~8分岐鎖アルキルを指す。
【0045】
アルキル基は、任意選択で、同一又は異なってもよい1つ以上のアルキル基置換基で置換され得る(「置換アルキル」)。「アルキル基置換基」という用語には、アルキル、置換アルキル、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アリールアミノ、アシル、ヒドロキシル、アリールオキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルオキシル、アラルキルチオ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、オキソ、及びシクロアルキルが含まれるが、これらに限定されない。アルキル鎖に沿って、1つ以上の酸素、硫黄、又は置換若しくは非置換の窒素原子を任意選択で挿入することができ、窒素置換基は、水素、低級アルキル(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも称される)、又はアリールである。
【0046】
したがって、本明細書で使用される場合、「置換アルキル」という用語は、本明細書で定義されるように、アルキル基の1つ以上の原子又は官能基が、例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、エステル、アシル、アミド、スルホニル、サルフェート、及びメルカプトを含む別の原子又は官能基で置き換えられている、アルキル基を含む。
【0047】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含む、上記で定義したアルキル基を指す。例示的なアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ブタジエニル、及びアレニル基が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、任意選択で、同一又は異なってもよい1つ以上のアルキル基置換基で置換され得、アルキル(飽和又は不飽和)、置換アルキル(例えば、-CFなどであるが、これに限定されない、ハロ置換及びペルハロ置換アルキル)、シクロアルキル、ハロ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル、アシル、アルコキシル、アリールオキシル、アラルコキシル、チオアルキル、チオアリール、チオアラルキル、アミノ(例えば、アミノアルキル、アミノジアルキル、アミノアリールなど)、スルホニル、及びスルフィニルを含むが、これらに限定されない。
【0048】
「環状」及び「シクロアルキル」は、約3~約10個の炭素原子、例えば、3、4、5、6、7、8、9、又は10個の炭素原子の非芳香族単環式又は多環式環系を指す。いくつかの実施形態では、シクロアルキル環系は、3~6個の炭素原子を含む。シクロアルキル基は、任意選択で、部分的に不飽和であり得る。シクロアルキル基はまた、任意選択で、本明細書に定義されるアルキル基置換基で置換され得る。環状アルキル鎖に沿って、1つ以上の酸素、硫黄、又は置換若しくは非置換の窒素原子を任意選択で挿入することができ、窒素置換基は、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、又は置換アリールであり、したがって、複素環基を提供する。代表的な単環式シクロアルキル環としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。更に、シクロアルキル基は、任意選択で、上記で定義されるアルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレンなどの連結基で置換され得る。このような場合、シクロアルキル基は、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルなどと称され得る。更に、多環式シクロアルキル環としては、アダマンチル、オクタヒドロナフチル、デカリン、カンファー、カンファン、及びノルアダマンチルが挙げられる。
【0049】
「アリール」という用語は、本明細書において、単一の芳香族環、あるいは一緒に縮合されるか、共有結合的に結合されるか、又は共通の基に結合している、例えば、限定されないが、メチレン又はエチレン部分などであるが、これらに限定されない、複数の芳香族環であり得る芳香族置換基を指すために使用される。共通の連結基はまた、ベンゾフェノンのようなカルボニル、又はジフェニルエーテルのような酸素、又はジフェニルアミンのような窒素であり得る。「アリール」という用語は、具体的には、複素環式芳香族化合物(すなわち、「ヘテロアリール」)を包含する。芳香族環は、とりわけ、フェニル、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン、及びベンゾフェノンを含むことができる。特定の実施形態では、「アリール」という用語は、約5~約10個の炭素原子、例えば、5、6、7、8、9、又は10個の炭素原子を含み、5員及び6員の炭化水素及び複素環芳香族環を含む環状芳香族を意味する。
【0050】
アリール基は、任意選択で、同一又は異なってもよい1つ以上のアリール基置換基で置換され得(「置換アリール」)、「アリール基置換基」は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、アラルキルオキシル、カルボキシル、アシル、ハロ、ニトロ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アシルオキシル、アシルアミノ、アロイルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アリールチオ、アルキルチオ、アルキレン、及び-NR’R’’を含み、R’及びR’’は、各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、及びアラルキルであり得る。
【0051】
したがって、本明細書で使用される場合、「置換アリール」という用語は、本明細書で定義されるように、アリール基の1つ以上の原子又は官能基が、例えば、アルキル、置換アルキル、ハロゲン、アリール、置換アリール、アルコキシル、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、及びメルカプトを含む別の原子又は官能基で置き換えられている、アリール基を含む。
【0052】
アリール基の具体的な例としては、シクロペンタジエニル、フェニル、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、イソチアゾール、イソオキサゾール、ピラゾール、ピラジン、トリアジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、インドール、カルバゾール、ナフチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
本明細書で単独で、又は別の基の一部として使用される場合、「複素環式(heterocyclic)」、「複素環式(heterocycle)」、又は「ヘテロシクロ(heterocyclo)」は、環状アルキル又はアリール炭素鎖に沿って挿入される、1個以上のヘテロ原子(例えば、酸素、硫黄、及び置換若しくは非置換ニトロテンから選択される1、2、若しくは3個のヘテロ原子)を含む、脂肪族(例えば、完全に若しくは部分的に飽和したヘテロシクロ)又は芳香族(例えば、ヘテロアリール)単環式又は二環式環系を指す。単環式環系は、酸素、窒素、及び硫黄から独立して選択される1個、2個、3個、又は4個のヘテロ原子を含有する任意の5員環又は6員環によって例示される。5員環は、0~2個の二重結合を有し、6員環は、0~3個の二重結合を有する。単環式環系の代表的な例としては、エチレンオキシド、アゼチジン、アゼピン、アジリジン、ジアゼピン、1,3-ジオキソラン、ジオキサン、ジチアン、フラン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、イソチアゾール、イソチアゾリン、イソチアゾリジン、イソオキサゾール、イソキサゾリン、イソキサゾリジン、モルホリン、オキサジアゾール、オキサジアゾリン、オキサジアゾリジン、オキサゾール、オキサゾリン、オキサゾリジン、ピペラジン、ピペリジン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオフェン(別名チオラン)、テトラジン、テトラゾール、チアジアゾール、チアジアゾリン、チアジアゾリジン、チアゾール、チアゾリン、チアゾリジン、チオフェン、チオモルホリン、チオモルホリンスルホン、チオピラン、トリアジン、トリアゾール、トリチアンなどが挙げられるが、これらに限定されない。二環式環系は、本明細書に定義されるアリール基、本明細書に定義されるシクロアルキル基、又は本明細書に定義される別の単環式環系に縮合される上記の単環式環系のうちのいずれかによって例示される。二環式環系の代表的な例としては、例えば、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾピラン、ベンゾチオピラン、ベンゾジオキシン、1,3-ベンゾジオキソール、カルバゾール、シンノリン、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、ナフチリジン、イソベンゾフラン、イソベンゾチオフェン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、フタラジン、プリン、ピラノピリジン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、キナゾリン、テトラヒドロイソキノリン、テトラヒドロキノリン、チオピラノピリジンなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらの環は、その四級化誘導体を含み、任意選択で、1つ以上のアルキル及び/又はアリール基置換基で置換され得る。
【0054】
「アラルキル」という用語は、-アルキル-アリール基を指し、任意選択で、アルキル及び/又はアリール基は、1つ以上のアルキル及び/又はアリール基置換基を含む。
【0055】
「アルキレン」は、1~約20個の炭素原子、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の二価脂肪族炭化水素基を指すことができる。アルキレン基は、直鎖状、分岐状、又は環状であり得る。アルキレン基はまた、任意選択で、不飽和であり、及び/又は1つ以上の「アルキル基置換基」で置換され得る。アルキレン基に沿って、1つ以上の酸素、硫黄、又は置換若しくは非置換の窒素原子(本明細書では「アルキルアミノアルキル」とも称される)を任意選択で挿入することができ、窒素置換基は、前述のアルキルである。例示的なアルキレン基としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CH-CH-)、プロピレン(-(CH-)、シクロヘキシレン(-C10-)、-CH=CH-CH=CH-、-CH=CH-CH-、-(CH-N(R)-(CH-が挙げられ、式中、q及びrの各々は、独立して、0~約20の整数、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20であり、Rは、水素又は低級アルキルであり、メチレンジオキシル(-O-CH-O-)、及びエチレンジオキシル(-O-(CH-O-)が挙げられる。アルキレン基は、約2~約3個の炭素原子を有し得、更に6~20個の炭素を有し得る。
【0056】
「アリーレン」は、置換又は非置換であり得る、二価のアリール基を指す。
【0057】
「アラルキレン」という用語は、アルキレン及びアリーレン基の組み合わせを含む二価基(例えば、-アリーレン-アルキレン-、アルキレン-アリーレン-アルキレン-、アリーレン-アルキレン-アリーレンなど)を指す。
【0058】
本明細書で使用される場合、「アシル」という用語は、カルボン酸基の-OHが別の置換基で置換されている有機カルボン酸基を指す。したがって、アシル基は、RC(=O)-によって表すことができ、式中、Rは、本明細書で定義されるアルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリール基である。このように、「アシル」という用語は、具体的には、フェナシル基などのアリールアシル基を含む。アシル基の具体例としては、アセチル及びベンゾイルが挙げられる。
【0059】
「アルコキシル」は、アルキル-O-基を指し、式中、アルキルは、上で記載されるとおりであり、置換アルキルを含む。本明細書で使用される場合、「アルコキシル」という用語は、例えば、メトキシル、エトキシル、プロポキシル、イソプロポキシル、ブトキシル、t-ブトキシル、及びペントキシルを指すことができる。「オキシアルキル」という用語は、「アルコキシル」と互換的に使用することができる。
【0060】
「アリールオキシル」は、アリール-O-基を指し、式中、アリール基は、上で記載されるとおりであり、置換アリールを含む。本明細書で使用される場合、「アリールオキシル」という用語は、フェニルオキシル又はヘキシルオキシル、並びにアルキル、置換アルキル、又はアルコキシル置換フェニルオキシル若しくはヘキシルオキシルを指すことができる。
【0061】
「アラルキル」は、アリール-アルキル-又は-アルキル-アリール基を指し、アリール及びアルキルは、上で記載されるとおりであり、置換アリール及び置換アルキルを含み得る。したがって、「置換アラルキル」は、1つ以上のアルキル又はアリール基置換基を含むアラルキル基を指すことができる。例示的なアラルキル基としては、ベンジル、フェニルエチル、及びナフチルメチルが挙げられる。
【0062】
「アラルキルオキシル」又は「アラルコキシル」は、アラルキル-O-基を指し、式中、アラルキル基は、上で記載されるとおりである。例示的なアラルキルオキシル基は、ベンジルオキシルである。
【0063】
「カルボニル」という用語は、-C(=O)-基を指す。「カルボニル炭素」という用語は、カルボニル基の炭素原子を指す。アシル基、無水物、アルデヒド、エステル、ラクトン、アミド、ケトン、炭酸塩、及びカルボン酸などであるが、これらに限定されない、他の基には、カルボニル基が含まれる。
【0064】
「カルボキシル」という用語は、-C(=O)OH又は-C(=O)O基を指す。
【0065】
「酸塩化物」という用語は、-C(=O)Cl基を指すことができる。
【0066】
本明細書で使用される場合、「ハロ」又は「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード基を指す。
【0067】
「スルホニル」という用語は、-S(=O)R基を指し、式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールである。「アルキルスルホニル」という用語は、-S(=O)R基を指し、式中、Rは、アルキル又は置換アルキルである。
【0068】
「スルフィニル」という用語は、-S(=O)R基を指し、式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、又は置換アリールである。
【0069】
「エステル」という用語は、R’-O-C(=O)-基を指し、カルボニル炭素は、別の炭素原子に結合し、R’は、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールであり、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールは、任意選択で置換されている。「エステル化」という用語は、カルボン酸又はその誘導体(例えば、酸塩化物)を含有する化合物と、ヒドロキシル基(例えば、アルコール又はフェノール)を含有する化合物とを接触させることによってエステルを形成することを指すことができる。
【0070】
「アミド」という用語は、R’-NR”-C(=O)-基を指し、カルボニル炭素は、別の炭素原子に結合し、R’及びR”は、独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールであり、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、又はアリールは、任意選択で置換されている。
【0071】
本明細書で使用される場合、以下のような式によって一般的に表される構造は、
【化22】
環構造、例えば、3-炭素、4-炭素、5-炭素、6-炭素などであるが、これらに限定されず、置換基R基を含む脂肪族及び/又は芳香族環状化合物を指し、R基は、存在するか又は存在しないことができ、存在する場合、1つ以上のR基は各々、環構造の1つ以上の利用可能な炭素原子で置換され得る。R基の有無及びR基の数は、整数nの値によって決定される。各R基は、1つを超える場合、別のR基ではなく、環構造の利用可能な炭素で置換される。例えば、構造は、
【化23】
式中、nは、0~2の整数であり、
【化24】
などを含むが、これらに限定されない化合物基を含む。
【0072】
芳香族環又は複素環の芳香族環の名前付き原子が「不在」であると定義される場合、名前付き原子は、直接結合によって置き換えられる。連結基又はスペーサー基が存在しないと定義される場合、連結基又はスペーサー基は、直接結合によって置き換えられる。
【0073】
「アミン」という用語は、式N(R)を有する分子、又はそのプロトン化形態を指し、各Rは、独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換アラルキルであるか、又は2つのR基がアルキレン又はアリーレン基を一緒に形成する。「一級アミン」という用語は、少なくとも2つのR基がHであるアミンを指す。「二級アミン」という用語は、1つのR基のみがHであるアミンを指す。「アルキルアミン」という用語は、2つのR基がHであり、他方のR基がアルキル又は置換アルキルであるアミンを指すことができる。「ジアルキルアミン」は、2つのR基がアルキルであるアミンを指すことができる。「アリールアミン」は、1つのR基がアリールであるアミンを指すことができる。アミンはまた、プロトン化され得る、すなわち、式[NH(R)を有し得る。
【0074】
「アミノ」という用語は、基-N(R)を指し、式中、各Rが独立して、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、又は置換アラルキルである。「アミノアルキル」及び「アルキルアミノ」という用語は、基-N(R)を指すことができ、式中、各Rは、H、アルキル、又は置換アルキルであり、少なくとも1つのRは、アルキル又は置換アルキルである。
【0075】
「シアノ」という用語は、-C≡N基を指す。
【0076】
本明細書で使用される場合、「ハロ」、「ハロゲン化物」、又は「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード基を指す。
【0077】
「ヒドロキシル」及び「ヒドロキシ」という用語は、-OH基を指す。
【0078】
「メルカプト」及び「チオール」という用語は、-SH基を指す。
【0079】
「オキソ」という用語は、炭素原子が酸素原子によって置き換えられている、本明細書に先に記載されている化合物を指す。
【0080】
「ニトロ」という用語は、-NO基を指す。
【0081】
「チオアルキル」という用語は、基-SRを指すことができ、式中、Rは、H、アルキル、置換アルキル、アラルキル、置換アラルキル、アリール、及び置換アリールから選択される。同様に、「チオアラルキル」及び「チオアリール」という用語は、-SR基を指し、式中、Rは、それぞれ、アラルキル及びアリールである。
【0082】
「独立して選択される」という用語が使用される場合、言及される置換基(例えば、基R及びRなどのR基、又は基X及びY)は、同一又は異なり得る。例えば、R及びRは両方とも置換アルキルであり得るか、又はRは、水素であり得、Rは、置換アルキルなどであり得る。
【0083】
「R」、「R’」、「X」、「Y」、「Y’」、「A」、「A’」、「B」、「L」、又は「Z」という名前の基は、一般に、本明細書で別途指定されない限り、その名前を有する基に対応するものとして当該技術分野で認識される構造を有するであろう。例示の目的のために、上に記載される特定の代表的な「R」、「X」、及び「Y」基を、以下に定義する。これらの定義は、本開示の検討するに際し、当業者に明らかであろう定義を、補足かつ例示するが、排除するものではないことを意図している。
【0084】
本明細書で使用される「治療」及び「治療すること」などの用語は、動物又は哺乳動物、特にヒトにおける疾患及び/若しくは状態の任意の治療を指し、(i)疾患、障害、及び/若しくは状態に罹患しやすい可能性がある、又は疾患、障害、及び/若しくは状態を引き起こす可能性がある薬剤に曝露されるリスクがあるが、まだそれを有すると診断されていない人において疾患、障害、及び/若しくは状態が発生するのを予防することと、(ii)疾患、障害、及び/若しくは状態を阻害すること、すなわち、その発達を阻止することと、(iii)疾患、障害、及び/若しくは状態を緩和すること、すなわち、疾患、障害、及び/若しくは状態の退縮を引き起こすことと、を含む。
【0085】
本明細書で使用される場合、「保護基」は、任意の好適な保護基を含み、「保護形態」は、水素などの原子が除去され、対応する保護基で置き換えられた置換基を指す。保護基は、既知である。一般に、T.H.Greene and P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley&Sons,New York(1999)を参照のこと。例としては、ヒドロキシ保護基(保護された形態のヒドロキシを生成するための)、カルボキシ保護基(保護された形態のカルボン酸を生成するための)、アミノ保護基(保護された形態のアミノを生成するための)、スルフヒドリル保護基(保護された形態のスルフヒドリルを生成するための)などが挙げられるが、これらに限定されない。特定の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ベンジルオキシカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニル、4-ブロモベンジルオキシカルボニル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、メトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル、2-フルフリルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、アセチル、ホルミル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチル、フェノキシアセチル、ベンゾイル、メチル、t-ブチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、3-メチル-3-ブテニル、アリル、ベンジル、パラ-メトキシベンジルジフェニルメチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロフリル、メトキシメチル、メチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、メタンスルホニル、パラ-トルエンスルホニル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bn)、及びトリメチルシリル(TMS)など;ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t-ブチルアセチル、フェニルスルホニル、ベンジル、t-ブチルオキシカルボニル(Boc)、及びベンジルオキシカルボニル(Cbz)など;並びに1-エトキシエチル及びメトキシメチルなどのヘミチオアセタール、チオエステル、又はチオカーボネートなど。
【0086】
「小分子」という用語は、約900ダルトン未満の分子量を有する化合物を指す。いくつかの実施形態では、分子量は、約850ダルトン未満、約800ダルトン未満、約750ダルトン未満、約700ダルトン未満、約650ダルトン未満、約600ダルトン未満、又は約550ダルトン未満である。
【0087】
「非ペプチジル」という用語は、アミノ酸の残基を含むポリアミド化合物を含まない化合物を指す。
【0088】
II.一般的な考察
リラキシン-3は、リラキシン/インスリンスーパーファミリーに属する、新たに同定された神経ペプチドである。Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034、及びKumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061を参照のこと。リラキシン-3の同族受容体は、Gαi/oタンパク質共役受容体(GPCR)であるRXFP3(正式にはGPR135)である。リラキシン-3は、アデニリルシクラーゼの阻害及び細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)1/2リン酸化の刺激をもたらすRXFP3に結合し、活性化する。リラキシン-3は、主に、外側視床下部(LH)、視床下部室傍核(PVN)、扁桃体(Amy)、分界条床核(BNST)、及び海馬を含む、広範囲のRXFP3豊富な前脳領域に投影する脳幹核(NI)GABA作動性ニューロンにおいて発現される。複数のエビデンスは、リラキシン-3/RXFP3ニューラルネットワークが、ストレスへの応答、摂食及び代謝、報酬の動機付け、並びに概日リズムを含む、相互に関連する機能の範囲を調節することを示唆している。Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034、及びKumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061を参照のこと。したがって、リラキシン-3/RXFP3系を調節することができる化合物は、ストレス関連障害、肥満、及び薬物中毒などのいくつかの疾患を治療するための治療可能性を有する。Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034、及びKumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061を参照のこと。
【0089】
II.A.リラキシン-3及びストレス応答
リラキシン-3/RXFP3系は、ストレス応答の調節に関与している。NI中のリラキシン-3含有ニューロンは、コルチコトロピン放出因子(CRF)及びその受容体を発現する。Ma et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1034を参照のこと。ラットにおいて、リラキシン-3ニューロンは、CRF投与によって活性化され、NIにおけるリラキシン-3の発現は、水泳ストレスに応答して増加する。Banerjee et al.,Neuropharmacology2010,58,145を参照のこと。同様に、反復強制水泳は、リラキシン-3の発現を増加させることが実証されているが、CRF受容体-1アンタゴニストアンタラミンを用いた前処理は、応答を減弱させる。より関連性の高い行動研究のセットでは、リラキシン-3の中枢投与(i.c.v.)は、ラットにおける上昇+迷路試験及びショックプローブ埋没試験において抗不安作用を示した。Ryan et al.,Behav.Brain Res.2013,244,142を参照のこと。同様に、特定のRXFP3アゴニストペプチドのi.c.v.注入は、明暗箱及び上昇した十字迷路における不安様行動を低減した。特に、反復強制水泳試験において、RXFP3アゴニスト投与は、不安試験への以前の曝露の「ストレス」にさらされたラットにおいて不動性を低下させたが、実験的にナイーブなラットにおいてはそうではなかった。まとめると、これらの研究は、抗不安剤及び抗うつ剤としてのRXFP3アゴニストの可能性を示唆している。
【0090】
II.B.リラキシン-3及び食物摂取
薬理学的研究は、リラキシン-3及び選択的RXFP3アゴニストペプチドが、外側脳室及び様々な視床下部領域への急性送達後、ラットにおいて強く食欲増進作用があることを一貫して実証した。Kumar et al.,Br.J.Pharmacol.2017,174,1061を参照のこと。加えて、RXFP3アゴニストの慢性送達はまた、摂餌量及び体重を増加させた。Ganella et al.,Gene Ther.2013,20,703を参照のこと。更に、RXFP3アンタゴニストペプチドの同時投与は、急性RXFP3アゴニスト注射によって誘発される給餌の増加を防止することができた。Smith et al.,Behav.Brain Res.2014,268,117及びHaugaard-Kedstrom et al.,J.Am.Chem.Soc.2011,133,4965を参照のこと。これらの知見は、抗精神病薬誘発性体重増加及びうつ病に関連する過食症の管理を含む摂食障害の治療におけるRXFP3アンタゴニストの治療上の可能性を実証する。
【0091】
II.C.リラキシン-3及び薬物中毒
応力系と依存症との関係は、特にCRFが両方で中心的な役割を果たしているため、近年かなりの研究の焦点となっている。Zorrilla et al.,Front.Neuroendocrinol.2014,35,234を参照のこと。最近の研究では、薬物使用及び乱用に関連する行動におけるリラキシン-3/RXFP3シグナル伝達の潜在的な役割が実証されている。リラキシン-3mRNAの発現とアルコール摂取との正の相関は、アルコール嗜好性ラットにおいて観察されている。Ryan et al.,Drug Alcohol Depend.2014,140,8を参照のこと。加えて、RXFP3ノックアウトマウスは、減衰したストレス誘発アルコール嗜好を示した。Walker et al.,PloS one 2015,10 e0122504を参照のこと。更に、特定のRXFP3アンタゴニストペプチドのラットへの中枢投与は、アルコール自己投与を減少させ、アルコール探索の手がかり及びストレス誘発性の回復の両方を減弱させた。Ryan et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 2013,110,20789を参照のこと。対照的に、RXFP3アンタゴニストペプチドは、自己投与又はスクロース探索の回復に影響を及ぼさず、アルコールに対する特異的効果を示唆している。これらの知見は、アルコール使用障害を治療するための新規の治療ツールとして、リラキシン-3/RXFP3アンタゴニストを使用することを支持する。
【0092】
III.リラキシン-3/RXFP3系のための小分子アンタゴニスト
リラキシン-3/RXFP3系の新たな薬理学的含意にもかかわらず、RXFP3の小分子アンタゴニストは、これまでに記載されていない。現在記載されているRXFP3ペプチドアンタゴニストは、代謝的に不安定であり、中央注射による投与を必要とするため、潜在的な治療法として制限がある。リラキシン-3は、その内因性受容体RXFP3、並びにリラキシンファミリー内の2つの受容体サブタイプであるRXFP1及びRXFP4に結合し、活性化する。この交差活性は、脳内のRXFP3及びRXFP1の重複発現プロファイルとともに(RXFP4はげっ歯類の脳内で発現されない)、選択的RXFP3リガンドを、RXFP3機能の正確な解明に重要なものにする。小分子リガンドの開発を促進させるために、ハイスループットスクリーニングのための安定したRXFP3-CHO細胞ベースのcAMP機能アッセイが開発されている。以下の実施例2を参照のこと。GPCRファーマコフォア特徴に焦点を当てた19,000人のメンバーの化学ライブラリーをスクリーニングし、1つの構造ファミリーに属する3つのヒットを同定した。以下の構造を有するRLX-1は、
【化25】
5.3μMのIC50を有する機能的RXFP3アンタゴニストとして同定された。RLX-1は、親CHO細胞において100μMまでの濃度でのcAMPレベルの促進又は阻害のいずれにも影響を及ぼさず、そのリラキシン-3活性の阻害がRXFP3受容体によって媒介されることを示した。加えて、RLX-1は、RXFP3アゴニスト活性を有しなかった。
【0093】
焦点構造-活性関係(SAR)研究は、サブマイクロモル範囲の効力を有するRLX-1のいくつかの類似体を産生した。リラキシン-3活性を阻害する化合物の効力(IC50)は、試験化合物の濃度応答曲線の存在下で単一濃度のリラキシン-3ペプチドを実行することによって決定された。選択した化合物のIC50値を、以下の実施例2の表1に示す。これらの化合物は、記載される小分子RXFP3アンタゴニストの最初のシリーズを表すと考えられる。実施例2の表1に示されるように、IC50値がそれぞれ、1.3μM、1.2μM、及び2.9μMであるRLX-19、RLX-24、及びRLX-33は、最も強力な化合物の中に入る。RLX-33は、最大30μMの試験された全ての濃度で、RXFP1で活性を有しないため、RXFP1と比較してRXFP3に対して高度に選択的である。
【0094】
したがって、いくつかの実施形態では、本開示の主題は、RXFP3に対してアンタゴニスト活性を有する非ペプチジル小分子化合物を提供する。いくつかの実施形態では、本化合物は、約10マイクロモル(μM)未満のリラキシン-3の存在下のRXFP3のIC50を有することができる。いくつかの実施形態では、本化合物は、約5μM未満又は約2μM未満のIC50を有する。いくつかの実施形態では、本化合物は、約1μMのIC50を有する。
【0095】
いくつかの実施形態では、本化合物は、RXFP1及び/又はRXFP4と比較して、RXFP3を選択的に阻害する。いくつかの実施形態では、本化合物は、RXFP1のIC50よりも少なくとも約5倍低いRXFP3のIC50を有する。いくつかの実施形態では、本化合物は、RXFP1のIC50よりも少なくとも約10倍低い(例えば、少なくとも約10倍低い、少なくとも約25倍低い、又は少なくとも約50倍低い)RXFP3のIC50を有する。いくつかの実施形態では、本化合物は、RXPF1のIC50よりも少なくとも約100倍低いRXFP3のIC50を有する。
【0096】
本開示の小分子化合物は、約900ダルトン未満(例えば、約850未満、約800未満、約750未満、約700未満、約650未満、約600未満、又は約550ダルトン未満)の分子量を有することができる。いくつかの実施形態では、本化合物は、N-置換ガンマ(γ)又はデルタ(δ)ラクタム(すなわち、N-置換2-ピロリドン又はN-置換2-ピペリジノン)を含むことができ、ラクタム環の炭素原子に結合したアシル置換基を更に含む。いくつかの実施形態では、アシル置換基は、アミドである。いくつかの実施形態では、アシル置換基は、N-アリールアミドである。例えば、N-アリールアミドは、アミド窒素原子に結合したフェニル又はピリジン基を含むことができ、フェニル又はピリジン基は、任意選択で、少なくとも1つの5員複素環を含む、1つ以上の置換基で更に置換され得、5員複素環もまた、更に置換することもできる。いくつかの実施形態では、5員複素環は、少なくとも1個の窒素原子及び少なくとも1個の酸素原子を含む。
【0097】
いくつかの実施形態では、本化合物は、式(I)の構造であって、
【化26】
式中、Lが、
【化27】
であり、nが、1~3の整数であり、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、mが、0~3の整数であり、pが、0~3の整数であり、qが、0~3の整数であり、Aが、フェニル及びピリジニルから選択され、Bが、5員複素環基であり、Dが存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rが、水素、アルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換アルキル)、アルケニル(例えば、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル)、シクロアルキル(例えば、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rが、独立して、アルキル(例えば、置換若しくは非置換C1~C6アルキル)、アルケニル(例えば、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル)、シクロアルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rが、独立して、アルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換アルキル)、アルケニル(例えば、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル)、シクロアルキル(例えば、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択される、式(I)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0098】
5員複素環Bは、1、2、又は3個のヘテロ原子を含む任意の好適な5員複素環であり得る。いくつかの実施形態では、Bは、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、及びトリアゾールを含むが、これらに限定されない群から選択され得る。いくつかの実施形態では、Bは、少なくとも1個又は2個の窒素原子を含む。いくつかの実施形態では、Bは、オキサジアゾールである。いくつかの実施形態では、Bは、1,2,4-オキサジアゾールである。
【0099】
いくつかの実施形態では、mは、1、2、又は3である。いくつかの実施形態では、mは、1である。
【0100】
いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換アリール又はヘテロアリール基である。いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換フェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、置換又は非置換の5員又は6員のヘテロアリール基(例えば、ピリジニル、チオフェニル、又はフラニル)である。いくつかの実施形態では、mは、1、2、又は3であり、Rは、置換又は非置換のフェニル、置換又は非置換の5員ヘテロアリール、及び置換又は非置換の6員ヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態では、Rフェニル、5員ヘテロアリール、又は6員ヘテロアリール基は、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、アルケニル(例えば、C2~C6アルケニル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、シクロアルキル(例えば、C3~C6シクロアルキル)、ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含むが、これらに限定されない、1つ以上のアリール基置換基で更に置換される。
【0101】
いくつかの実施形態では、nは、2であり、化合物は、ピペリジノンを含む。いくつかの実施形態では、ピペリジノンは、N-ベンジル置換ピペリジノンである。いくつかの実施形態では、Aは、フェニルである。いくつかの実施形態では、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化28】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0102】
いくつかの実施形態では、nは、1であり、化合物は、ピロリドンを含む。いくつかの実施形態では、ピロリドンは、N置換ピロリドンである。いくつかの実施形態では、フェニル又はピリジン基Aは、1,2,4-オキサジアゾールの3位で炭素に結合している。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化29】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0103】
いくつかの実施形態では、フェニル又はピリジン基Aは、1,2,4-オキサジアゾールの5位で炭素に結合している。いくつかの実施形態では、本化合物は、式(II)の構造であって、
【化30】
式中、mが、0~3の整数であり、pが、0~3の整数であり、qが、0~3の整数であり、Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rが、水素、アルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換アルキル)、アルケニル(例えば、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル)、シクロアルキル(例えば、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rが、独立して、アルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換アルキル)、アルケニル(例えば、C3~C6置換若しくは非置換アルケニル)、シクロアルキル(C1~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、アルコキシ(C1~C6アルコキシ)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rが、独立して、アルキル(例えば、C1~C6置換若しくは非置換アルキル)、アルケニル(例えば、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル)、シクロアルキル(例えば、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択される、式(II)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。いくつかの実施形態では、pは、0である。
【0104】
いくつかの実施形態では、Dは、存在せず、qは、1である。したがって、いくつかの実施形態では、R基は、Bに直接結合している。いくつかの実施形態では、Dは、存在せず、qは、1であり、Rは、置換又は非置換アルキル(例えば、C1~C6非置換アルキル又はC1~C6置換アルキル)である。いくつかの実施形態では、Rは、置換アルキル(すなわち、C1~C6置換アルキル)であり、アルキル基は、フェニル又は置換フェニルによって置換されている。したがって、いくつかの実施形態では、1,2,4-オキサジアゾール基は、ベンジル又は置換ベンジルによって置換されている。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、アリール又はヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化31】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0105】
いくつかの実施形態では、Dが、存在する。Dは、例えば、フェニル基、5員ヘテロアリール基、又は6員ヘテロアリール基であり得る。いくつかの実施形態では、Dは、少なくとも1つの窒素を含む6員ヘテロアリール基である。いくつかの実施形態では、Dは、フェニル又はピリジニルである。いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、アリール、置換アリール、及びヘテロアリールから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、フェニル、置換フェニル、ピリジニル、チオフェニル、及びフラニルから選択される。
【0106】
いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、ピリジニルであり、Dは、ピリジニルであり、qは、0である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化32】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0107】
いくつかの実施形態では、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、qは、1又は2であり、Rは、アルキル(例えば、C1~C6置換又は非置換アルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)、ハロ、及びアミノから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、メトキシ、及びジメチルアミノから選択される。いくつかの実施形態では、qは、0である。
【0108】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニル又は置換フェニルであり、任意選択で、当該置換フェニルは、1つ以上のアルキル(例えば、C1~C6アルキル)、ハロ、又はアルコキシ(例えば、C1~C6アルコキシ)によって置換されたフェニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化33】
【化34】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
【0109】
いくつかの実施形態では、Rは、アルキル(例えば、C1~C6非置換アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルなど)である。いくつかの実施形態では、Rは、メチルである。いくつかの実施形態では、mは、1である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化35】
又はその薬学的に許容される塩である。
【0110】
いくつかの実施形態では、mは、1であり、Rは、ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニル、チオフェニル、又はフラニルから選択される。いくつかの実施形態では、Rは、フラン-2-イル、チオフェン-2-イル、又はチオフェン-3-イルである。いくつかの実施形態では、qは、1であり、Rは、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)であり、任意選択で、メチルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化36】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含むが、これらに限定されない群から選択される。
【0111】
いくつかの実施形態では、Rは、フラン-2-イルである。いくつかの実施形態では、qは、1であり、Rは、ハロ又は置換アルキル(例えば、C1~C6置換アルキル、任意選択で、ペルハロアルキル)である。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化37】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0112】
いくつかの実施形態では、Rは、ピリジニルである。いくつかの実施形態では、Rは、3-ピリジニルである。いくつかの実施形態では、qは、0である。いくつかの実施形態では、qは、1又は2であり、Rは、ハロ、アルキル(例えば、C1~C6アルキル)、置換アルキル(例えば、置換C1~C6アルキル)、アルコキシ(例えば、C1~C6アルキル)、及びアミノ(例えば、ジアルキルアミノ)から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、-CF、クロロ、又はブロモである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、又はイソプロピルである。いくつかの実施形態では、Rは、メトキシである。いくつかの実施形態では、Rは、ジメチルアミノである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
及びそれらの薬学的に許容される塩を含む群から選択される。
【0113】
いくつかの実施形態では、本化合物は、式(III)の構造であって、
【化42】
式中、mが、0~3の整数であり、pが、0~3の整数であり、qが、0~3の整数であり、Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドを含む群から選択され、各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(III)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0114】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニルであり、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、本化合物は、
【化43】
及びその薬学的に許容される塩である。
【0115】
いくつかの実施形態では、本化合物は、式(IV)の構造であって、
【化44】
式中、mが、0~3の整数であり、pが、0~3の整数であり、qが、0~3の整数であり、Dが、存在するか、又は存在せず、存在する場合、置換若しくは非置換アリール及び置換若しくは非置換ヘテロアリールから選択され、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、Rが、水素、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、置換若しくは非置換アリール、及び置換若しくは非置換ヘテロアリールを含む群から選択され、各Rが、独立して、置換若しくは非置換C1~C6アルキル、置換若しくは非置換C3~C6アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル及びアミドを含む群から選択され、各Rが、独立して、C1~C6置換若しくは非置換アルキル、C2~C6置換若しくは非置換アルケニル、C3~C6置換若しくは非置換シクロアルキル、C1~C6アルコキシ、置換若しくは非置換ヘテロシクロ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキルスルホニル、エステル、及びアミドから選択される、式(IV)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する。
【0116】
いくつかの実施形態では、Rは、フェニルであり、Dは、フェニルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル又は水素であり、本化合物は、
【化45】
及びそれらの薬学的に許容される塩から選択される。
【0117】
上に示されるように、開示される化合物が薬学的に許容される塩を含むことができることを理解されたい。そのような塩としては、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される塩基性付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩、並びにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0118】
酸付加塩としては、無機酸並びに有機酸の塩が挙げられる。好適な無機酸の代表的な例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などが挙げられる。好適な有機酸の代表的な例としては、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモン酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、安息香酸塩、ヒドロキシナフトエート、グリセロリン酸塩、ケトグルタル酸などが挙げられる。
【0119】
塩基性付加塩としては、エチレンジアミン、N-メチル-グルカミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N-ベンジルフェネチルアミン、ジエチルアミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、水酸化テトラメチルアンモニウム、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、エフェナミン、デヒドロアビエチルアミン、N-エチルピペリジン、ベンジルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、塩基性アミノ酸、例えば、リジン及びアルギニンジクロヘキシルアミンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
金属塩の例には、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム塩などが含まれる。アンモニウム及びアルキル化アンモニウム塩の例としては、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基の例としては、リジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミン、コリンなどが挙げられる。
【0121】
IV.薬学的組成物
本明細書に開示される化合物は、所望の投与経路に適合された日常的な手順に従って製剤化され得る。したがって、いくつかの実施形態では、本開示の主題は、治療有効量の上記に開示された化合物(例えば、式(I)又は式(II)の化合物)と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物を提供する。治療有効量は、インビトロ又はインビボモデルで化合物を試験し、次いで対象となる対象、例えばヒトにおける用量についてそこから外挿することによって決定され得る。治療有効量は、本組成物で治療される対象に望ましくない副作用がない場合に、治療上有用な効果を発揮するのに十分であるべきである。
【0122】
薬学的に許容される担体は、当業者に周知であり、約0.01~約0.1M、好ましくは0.05Mのリン酸緩衝液又は0.8%の生理食塩水を含むが、これらに限定されない。そのような薬学的に許容される担体は、水性又は非水性溶液、懸濁液、及びエマルジョンであり得る。本開示の主題での使用に好適な非水溶媒の例としては、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油などの植物油、及びオレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステルが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の主題での使用に好適な水性担体としては、水、エタノール、アルコール/水溶液、グリセロール、エマルジョン、又は生理食塩水及び緩衝媒体を含む懸濁液が挙げられるが、これらに限定されない。経口担体は、エリキシル剤、シロップ剤、カプセル剤、錠剤などであり得る。
【0123】
本開示の主題での使用に好適な液体担体は、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップ剤、エリキシル剤、及び加圧化合物を調製する際に使用され得る。活性成分は、水、有機溶媒、両方の混合物、又は薬学的に許容される油若しくは脂肪などの薬学的に許容される液体担体に溶解又は懸濁され得る。液体担体は、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、防腐剤、甘味料、香味剤、懸濁剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定剤、又はオスモ調節剤などの他の好適な薬学的添加剤を含有し得る。
【0124】
本開示の主題での使用に好適な液体担体としては、水(上記のような添加剤、例えば、セルロース誘導体、好ましくはカルボキシメチルセルロースナトリウム溶液を部分的に含有する)、アルコール(一価アルコール及び多価アルコール、例えば、グリコールを含む)及びそれらの誘導体、並びに油(例えば、分画ココナッツ油及びラッカセイ油)が挙げられるが、これらに限定されない。非経口投与のために、担体は、オレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルなどの油性エステルも含み得る。滅菌液体担体は、非経口投与用の化合物を含む滅菌液体形態で有用である。本明細書に開示される加圧化合物のための液体担体は、ハロゲン化炭化水素又は他の薬学的に許容される推進剤であり得る。
【0125】
本開示の主題での使用に好適な固体担体としては、ラクトース、デンプン、グルコース、メチル-セルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸ジカルシウム、マンニトールなどの不活性物質が挙げられるが、これらに限定されない。固体担体は、香料剤、潤滑剤、可溶化剤、懸濁剤、充填剤、流動促進剤、圧縮補助剤、結合剤、又は錠剤崩壊剤として作用する1つ以上の物質を更に含むことができ、これは、封入材料であることもできる。粉末では、担体は、微細に分割された活性化合物と混合された微細に分割された固体であり得る。錠剤では、活性化合物は、好適な割合で必要な圧縮特性を有する担体と混合され、所望の形状及びサイズで圧縮される。粉末及び錠剤は、好ましくは、最大99%の活性化合物を含有する。好適な固体担体としては、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、ポリビニルピロリジン、低融点ワックス、及びイオン交換樹脂が挙げられる。
【0126】
本開示の主題での使用に好適な非経口担体としては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸化リンゲル及び固定油が挙げられるが、これらに限定されない。静脈内担体には、流体及び栄養補充剤、電解質補充剤(リンゲルデキストロースに基づくものなど)などが含まれる。保存剤及び他の添加剤はまた、例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、及び不活性ガスなども存在し得る。
【0127】
本開示の主題での使用に好適な担体は、当該技術分野で既知の従来の技術を使用して、必要に応じて、崩壊剤、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤などと混合することができる。担体は、当該技術分野で一般に知られているように、化合物と有害に反応しない方法を使用して滅菌することもできる。化合物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液又はエマルジョンなどの形態をとり得、懸濁剤、安定剤、及び/又は分散剤などの製剤化剤を含有し得る。本明細書に開示される化合物はまた、移植又は注入のための調製物としても製剤化され得る。したがって、例えば、本化合物は、好適な高分子若しくは疎水性材料(例えば、許容される油中のエマルジョンとして)若しくはイオン交換樹脂とともに、又は難溶性の誘導体として(例えば、難溶性の塩として)製剤化され得る。あるいは、有効成分は、使用前に、好適なビヒクル、例えば、滅菌の発熱物質を含まない水で構成するための粉末形態であり得る。これらの投与方法の各々に好適な製剤は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,A.Gennaro,ed.,20th edition,Lippincott,Williams&Wilkins,Philadelphia,Paに見出され得る。
【0128】
例えば、非経口投与のための製剤は、一般的な賦形剤として、滅菌水又は生理食塩水、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物由来の油、水素化ナフタレンなどを含有し得る。具体的には、生体適合性の生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコリドコポリマー、又はポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマーは、活性化合物の放出を制御するのに有用な賦形剤であり得る。他の潜在的に有用な非経口送達システムとしては、エチレン-酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム、及びリポソームが挙げられる。吸入投与のための製剤は、賦形剤として、例えば、ラクトースを含有するか、又は例えば、ポリオキシエチレン-9-アウリルエーテル、グリココール酸塩及びデオキシコール酸塩を含有する水溶液、又は点鼻薬の形態で又は鼻腔内に塗布されるゲルとして投与するための油性溶液であり得る。非経口投与のための製剤はまた、口腔投与のためのグリココール酸塩、直腸投与のためのメトキシサリチル酸塩、又は膣投与のためのクエン酸を含むことができる。
【0129】
更に、静脈内投与のための製剤は、滅菌等張性水性緩衝液中の溶液を含むことができる。必要に応じて、製剤はまた、注射部位の疼痛を緩和するために、可溶化剤及び局所麻酔薬を含むこともできる。一般に、成分は、例えば、活性剤の量を示すアンプル又はサシェなどの密封されている容器内の乾燥した凍結乾燥粉末又は水を含まない濃縮物として、単位剤形で別々に又は一緒に混合して供給される。本化合物が注入によって投与される場合、それは、滅菌された医薬品グレードの水、生理食塩水、又はデキストロース/水を含有する注入ボトルで、製剤中で分配することができる。本化合物が注射によって投与される場合、注射用滅菌水又は生理食塩水のアンプルを提供して、投与前に成分を混合することができるようにすることができる。
【0130】
好適な製剤には、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、殺菌性抗生物質、及び製剤を意図するレシピエントの体液と等張にする溶質を含有し得る水性及び非水性の滅菌注射液、並びに懸濁剤及び増粘剤を含み得る水性及び非水性の滅菌懸濁液が更に含まれる。
【0131】
本化合物は、局所投与のために更に製剤化され得る。好適な局所製剤には、液体、ローション、クリーム、又はゲルの形態の1つ以上の化合物が含まれる。局所投与は、治療領域に直接塗布することによって達成することができる。例えば、そのような塗布は、製剤(ローション又はゲルなど)を治療領域の皮膚に摩擦することによって、又は液体製剤を治療領域にスプレー塗布によって達成することができる。
【0132】
いくつかの製剤では、細胞とインプラントとの間の相互作用を改善するために、バイオインプラント材料を化合物でコーティングすることができる。
【0133】
化合物の製剤は、少量の湿潤剤若しくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含有することができる。化合物を含む製剤は、液体溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、丸薬、カプセル、徐放製剤、又は粉末であり得る。
【0134】
化合物は、トリグリセリドなどの従来の結合剤及び担体とともに、坐剤として製剤化することができる。
【0135】
経口製剤は、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの医薬品グレードなどの標準的な担体を含むことができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、本開示の主題の化合物を含む薬学的組成物は、化合物の放出を制御し、それによって徐放性又は持続放出化合物を提供する薬剤を含むことができる。
【0137】
V.治療方法
理論又は作用機序に拘束されることを望まないが、脳内の「正常な」リラキシン-3シグナル伝達は、生存に有利であり、例えば、覚醒、注意、動機付けを広く増加させ、学習及び記憶を促進すると考えられている。しかしながら、病理学的状況では、応力系が過活動で機能不全である場合、リラキシン-3シグナル伝達が過剰に刺激され得る。これが慢性である場合、進行中の過活動リラキシン-3シグナル伝達(すなわち、脳内のリラキシン-3の進行中の上昇レベル)は、健康に有害となり、したがって、アンタゴニストは、治療上有用となる。RXFP3などのGタンパク質共役受容体は、様々な疾患状態において、発現及び又は活性化において変化することができ、したがって、それ自体が、治療剤の開発のための標的を表すと考えられる。
【0138】
したがって、いくつかの実施形態では、本開示の主題は、疾患若しくは状態の治療を必要とする対象において、異常な発現及び/若しくは活性若しくはリラキシン-3に関連する、又はRXFP3受容体の異常な発現及び/若しくは活性に関連する疾患若しくは状態を治療する方法であって、当該対象に、有効量の上述の小分子RXFP3アンタゴニスト化合物又はそのような化合物を含む薬学的組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、疾患又は状態は、RXFP3受容体における生物学的活性の阻害、又はRXFP3受容体を介したシグナル伝達が望ましい疾患又は状態である。
【0139】
本開示の主題の方法に関して、好ましい対象は、脊椎動物対象である。好ましい脊椎動物は、温血動物であり、好ましい温血動物は、哺乳動物である。本開示の方法によって治療される対象は、望ましくはヒトであるが、本開示の主題の原理は、「対象」という用語に含まれる全ての脊椎動物種に対する有効性を示すことを理解されたい。この文脈では、脊椎動物は、リラキシン-3及び/又はRXFP3に関連する疾患又は状態の治療が望ましい任意の脊椎動物種であると理解されたい。本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒト対象及び動物対象の両方を含む。したがって、獣医学的治療用途は、本開示の主題に従って提供される。
【0140】
このように、本開示の主題は、ヒトなどの哺乳動物、並びにシベリアトラなどの絶滅の危機に瀕しているために重要な哺乳動物、ヒトによる消費のために農場で飼育された動物などの経済的に重要な哺乳動物、及び/又はペットとして若しくは動物園で飼育された動物などのヒトにとって社会的に重要な動物の処置を提供する。そのような動物の例としては、ネコ及びイヌなどの肉食動物、ブタ(pig)、ブタ(hog)、及びイノシシを含むブタ(swine)、ウシ(cattle)、ウシ(oxen)、ヒツジ、キリン、シカ、ヤギ、バイソン、及びラクダなどの反すう動物及び/又は有蹄動物、並びにウマが挙げられる。また、動物園で絶滅の危機に瀕している及び/又は飼育されている鳥類、並びに鳥類、より具体的には、家禽、すなわち、七面鳥、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ホロホロ鳥などの家禽の処置を含む、鳥の処置も提供され、これらは、ヒトにとっても経済的に重要であるためである。したがって、家畜ブタ、反すう動物、有蹄動物、ウマ(競走馬を含む)、家禽などが含まれるが、これらに限定されない、家畜類の処置も、提供される。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0141】
リラキシン-3又はRXFP3受容体の異常な発現及び/又は活性に関連する疾患及び状態としては、例えば、不安障害、肥満及び/又は摂食障害、気分障害、認知障害、神経発達障害、人格障害、精神病性障害、アルコール依存症、及び他の薬物乱用関連障害が挙げられる。本開示の方法に従って治療可能な不安障害としては、例えば、全般性不安障害(GAD)、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、強迫性障害(OCD)、パニック障害、社会恐怖症、広場恐怖症、又は他のより特定の恐怖症が挙げられる。摂食障害としては、食欲不振、多食症、及び過食が挙げられるが、これらに限定されない。気分障害には、躁うつ病(双極性障害)、大うつ病、及び産後うつ病が含まれるが、これらに限定されない。認知障害としては、例えば、認知症、注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症及び自閉症スペクトラム障害(ASD)、ダウン症候群、外傷性脳損傷(TBI)、失読症などが挙げられる。人格障害としては、例えば、境界性人格障害が挙げられる。精神病性障害としては、統合失調症及び妄想性障害が挙げられるが、これらに限定されない。アルコール中毒及び薬物乱用関連障害には、アルコール、ニコチン、又は他の薬物(例えば、アヘン剤、カンナビノイド、吸入剤、並びにコカイン、アンフェタミン、及びメタンフェタミンなどの精神刺激剤)への乱用及び/又は中毒が含まれ得る。更なる状態には、薬物関連の多動性又は多覚醒状態が含まれる。
【0142】
より具体的には、RXFP3受容体における生物学的活性の阻害、又はRXFP3受容体を介したシグナル伝達が望ましい疾患又は状態としては、肥満、アルコール依存症、並びに他の薬物乱用及び/又は薬物依存関連障害が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、肥満は、抗精神病薬誘発性の体重増加又はうつ病に関連する過食症に関連している。例えば、体重増加は、アミスルプリド、アセナピン、ベンペリドール、クロルプロマジン、クロザピン、フルペンチキソール、ハロペリドール、イロペリドン、ロキサピン、オランザピン、パリペリドン、リスペリドン、ペルフェナジン、ピモジド、ピポチアジン、プロマジン、クエチアピン、セルチンドール、スルピリド、トリフルオペラジン、及びズクロペンチオキソールなどであるが、これらに限定されない、第1又は第2世代の抗精神病薬の使用に関連付けられ得る。
【0143】
更なる例として、本明細書に例示されるように、本開示のRXFP3アンタゴニストは、薬物の使用、乱用、及び/又は中毒(薬物、アルコール、及びニコチン中毒を含む)、中毒行動、並びに薬物乱用及び薬物中毒に関連する症状及び状態の治療に応用され得る。アルコール依存症の1つの問題は、一般的な薬物中毒と同様に、この障害の慢性的な再発性である。この行動パターンは、げっ歯類で効果的にモデル化することができ、多くの研究が、薬物プライミング、心理的ストレス、又は薬物利用可能性に以前に関連付けられた手がかりの再提示の能力を実証し、その後の薬物報酬がなくても、消滅後の薬物探索行動を回復させる。
【0144】
アルコール、アヘン剤、カンナビノイド、ニコチン、及び精神刺激剤のような薬物への中毒は、典型的には、中毒者によって示される多くの有害又は否定的な行動に関連しており、その行動は、薬物の使用又は乱用への再発を悪化、延長、又は誘発し、中毒を強化又は悪化させ、又は中毒及び中毒性行動パターンへの再発を誘発し得る。薬物の使用又は中毒に関連する否定的な行動の他の例には、不安、不快感、ストレス反応性、及び手がかり反応性が含まれる。
【0145】
いくつかの実施形態では、本開示の主題は、薬物乱用及び/若しくは薬物中毒、中毒性行動、又は薬物乱用及び/若しくは薬物中毒に関連する症状、行動、若しくは状態の予防若しくは阻害のための方法であって、それを必要とする対象に、有効量の本明細書に開示の小分子RXFP3化合物、又はそのような化合物を含む薬学的に許容される組成物を投与することを含む、方法を提供する。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。
【0146】
いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒に関連する行動は、薬物使用(すなわち、自己投与)及び/又は薬物探索行動を含む。いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒は、アルコール乱用及び/又はアルコール添加(すなわち、アルコール依存症)を含む。いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒は、ニコチン乱用及び/又はニコチン添加を含む。いくつかの実施形態では、薬物乱用及び/又は薬物中毒は、アヘン乱用及び/又はアヘン添加を含む。
【0147】
本明細書に開示される化合物の有効量は、アルコール又は別の薬物乱用の自己投与の減少又は停止、体重減少、体重増加の欠如など)であるが、これらに限定されない、顕著な効果を生じるのに十分な量を含む。本開示の主題の治療化合物中の活性成分の実際の投与量レベルは、特定の対象及び/又は用途に対して所望の治療応答を達成するのに有効である活性化合物の量を投与するように変化し得る。好ましくは、最小用量を投与し、用量制限毒性の不在下で、用量を最小有効量に漸増させる。治療上有効な用量の決定及び調整、並びにそのような調整をいつ、どのように行うかの評価は、当業者に既知である。
【0148】
VI.リラキシン-3/RXFP3系のための小分子アンタゴニストを調製する方法
本開示のアンタゴニストは、当該技術分野で既知の標準的な合成方法を使用して調製することができる。例えば、本化合物は、本開示に基づいて当業者に明らかであろう、以下の本明細書に記載の方法又はその変形によって作製することができる。必要に応じて、当該技術分野で既知の保護基を、本化合物の合成中に利用することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、アンタゴニストは、置換アナリン又はアミノピリジンをN置換ラクタム(すなわち、N置換ピロリドン又はN置換ピペリジノン)の酸塩化物と接触させて、アミドを形成することによって調製される。しかしながら、アミド結合の調製に対する他のアプローチも、使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、酸塩化物は、カルボン酸、無水物、又は活性化エステル(例えば、N-ヒドロキシスクシンイミジル(NHS)エステル、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)のエステル、ニトロフェノールのエステル、又はペンタフルオロフェノールのエステル)によって置換され得る。有機合成及び/又はペプチド合成の分野で典型的に使用されるカルボジイミドなどのカップリング剤も、使用され得る。
【0150】
【化46】
スキーム1.RXFP3アンタゴニストの調製のためのアニリン中間体の一般的な合成。
いくつかの実施形態では、アンタゴニストの合成は、好適な置換アニリン又はアミノピリジンの合成を含む。例えば、本開示のアンタゴニストの合成に使用するための4-(3-置換1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)アニリン中間体を、上記のスキーム1に示されるように調製した。Conole et al.,Bioorg.Med.Chem.2014,22,2220を参照のこと。より具体的には、還流トルエン中の炭酸カリウム(KCO)を使用する適切なN-ヒドロキシルイミドアミドBとの4-ニトロベンゾイルクロリド(A)のカップリングにより、1,2,4-オキサジアゾールCを得た。硫化ナトリウム(NaS)によるニトロ基の還元により、4-(3-置換1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)アニリンDを得た。
【0151】
【化47】
スキーム2.RLX-1-33及びRLX-35への一般的な合成経路。
RLX-1-33及びRLX-35などの、ピロリドン含有酸塩化物中間体及びピロリドン含有アンタゴニスト化合物を、上記のスキーム2に示す経路に従って合成した。より具体的には、ジクロロメタン(CHCl)中の5-オキソ-1-置換ピロリジン-3-カルボン酸Eと塩化チオニル(SOCl)との反応により、酸塩化物Fを得た。スキーム1からのアニリンDとのFの縮合により、標的化合物を得た。本開示の主題、RLX化合物1-33及びRLX-35のいくつかの例示的なピロリドン含有アンタゴニストの合成に関する追加の詳細を、以下の実施例1に記載する。
【0152】
【化48】
スキーム3.RLX-34の合成。
例示的なピペリジノン含有アンタゴニストRLX-34などのピペリジノン含有アンタゴニストは、上記のスキーム3に示すように合成することができる。スキーム3に示すように、ジメチルスルホキシド(DMSO)中の水酸化カリウムを使用した、メチル2-オキソピペリジン-4-カルボキシレート(G)と塩化ベンジル(H)との反応は、酸性処理後にカルボン酸Iを得た。カルボン酸Iを酸塩化物に変換し(例えば、塩化チオニルを使用して)、続いてRとして4-メチルフェニル基を含む上記のスキーム1からのアニリンDとカップリングすることによって、標的化合物RLX-34を得た。追加のピペリジノン含有アンタゴニストは、他のR基を有するアニリンを使用して、又はIの代わりに様々な置換ベンジルクロリド若しくは他のハロゲン化物を使用して、同じ経路によって調製され得る。RLX-34の合成に関する追加の詳細を、以下の実施例1に記載する。
【0153】
【化49】
スキーム4.RLX-36の合成。
RLX-36などのオキサジアゾールの異なる配向を有する化合物は、上記のスキーム4に示される合成経路に従って調製され得る。スキーム4に示すように、4-ニトロフェニルアセトニトリル(J)とヒドロキシルアミン塩酸塩との反応により、N-ヒドロキシルイミダミドKを得た。イミダミドKと4-メチルベンゾイルクロリド(L)との縮合、続いて得られたオキサジアゾール(M)のニトロ基の還元により、アニリンNを得た。Conole et al.,Bioorg.Med.Chem.2014,22,2220を参照のこと。アニリンNと酸塩化物Oとのカップリングにより、標的化合物RLX-36を得た。追加の化合物は、Lの代わりにメチル以外の他の置換基とともにベンゾイルクロリドを使用することによって、及び/又はOの代わりに異なる窒素置換基(-CH-ピリジニル以外)を有する酸塩化物を使用することによって調製され得る。
【0154】
【化50】
スキーム5.RLX-37~39の合成。
RLX-37などのベンジルピロリジン含有アンタゴニスト化合物、並びにRLX-38及びRLX-39などのベンジルアミン含有アンタゴニスト化合物は、上記のスキーム5に示される経路に従って合成することができる。Rとして4-メチルフェニル基を含むアニリンDを、プロピルホスホン酸無水物(T3P)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)などの標準的なアミドカップリング試薬を使用して、又は(例えば、塩化チオニルを使用して)酸塩化物を形成することによって、適切な酸Pとカップリングさせて、標的化合物RLX-37~39を得た。RLX化合物37~39の合成に関する追加の詳細を、以下の実施例1に記載する。
【実施例
【0155】
以下の実施例は、本開示の主題の代表的な実施形態を実践するために当業者にガイダンスを提供するために含まれている。本開示及び当業者の一般的なレベルに照らして、当業者は、以下の実施例が例示的なものに過ぎず、多数の変更、改変、及び変更が、本開示の主題の範囲から逸脱することなく用いられ得ることを理解することができる。
【0156】
実施例1
RXFP3アンタゴニストの合成
全ての溶媒及び化学物質は、試薬グレードであった。別段の記載がない限り、全ての試薬及び溶媒を、商業的供給元から購入し、受け取ったとおりに使用した。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、予め充填されたカラムを使用して、Teledyne ISCO CombiFlash(登録商標) Rfシステム(Teledyne ISCO Inc.、Lincoln,Nebraska,United States of America)上で行われた。使用される溶媒としては、ヘキサン、酢酸エチル(EtOAc)、ジクロロメタン、及びメタノールが挙げられる。化合物の純度及び特徴付けを、核磁気共鳴(NMR)分光計、質量分析、薄層クロマトグラフ(TLC)、及び高性能液体クロマトグラフ(HPLC)分析の組み合わせによって確立した。H及び13CのNMRスペクトルを、Bruker Avance DPX-300(300MHz)分光計(Bruker Corporation、Billerica,Massachusetts,United States of America)で記録し、CDCl、DMSO-d、又はCDODにおいて、内部基準として、テトラメチルシラン(TMS)(0.00百万分の一(ppm))又は溶媒ピークを用いて測定した。化学シフトは、基準シグナルと比較してppmで報告され、カップリング定数(J)値は、ヘルツ(Hz)で報告される。公称質量スペクトルは、Agilent InfinityLab MSD単一四重極質量分析計システム(ESI)(Agilent Technologies、Santa Clara,California,United States of America)を使用して得られた。高分解能質量分析計(HRMS)は、Agilent1290 Infinity UHPLC-6230飛行時間(TOF)質量分析計(ESI)(Agilent Technologies、Santa Clara,California,United States of America)を使用して得られた。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、EMDプレコーティングシリカゲル60 F254プレート(MilliporeSigma,Merck KGH、Darmstadt,Germany)上で実施し、スポットは、紫外線(UV)光又はヨウ素染色を用いて可視化した。全ての最終化合物は、Waters2996フォトダイオードアレイ検出器(Waters Corporation、Milford,Massachusetts,United States of America)及びPhenomenex SYNGERGI(商標)4mm Hydro-RP80A C18 250×4.6mmカラム(Phenomenex、Torrence,California,United States of Amercia)を装備したWaters2695分離モジュール上で、5%溶媒Bで1分から始まり、続いて5~95%の溶媒Bの15分の勾配、続いて95%溶媒Bの9分の1ミリットル/分(mL/分)の流量を使用して、HPLCによって決定すると純度が95%超であった(溶媒A、0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む水;溶媒B、0.1%TFA及び5%水を含むアセトニトリル;280nmでモニタリングされた吸光度)。
【0157】
RLX 1-39の合成:
【化51】
1-ベンジル-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-1)。室温で、窒素下のCHCl(5mL)中の1-ベンジル-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸(110mg、0.5mmol)の撹拌溶液に、SOCl(0.36mL、50mmol)を添加した。反応混合物を40℃で一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。得られた酸塩化物を、CHCl(5mL)に溶解し、続いて、4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリン(126mg、0.5mmol)及びEtN(0.14mL、1mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、反応混合物をEtOAc(30mL)で希釈し、飽和NaHCO(10mL)及びブライン(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。CHCl中の0~5%MeOHを使用した、シリカゲル上の粗生成物のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、白色の粉末として標的化合物RLX-1(140mg、収率62%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.87(s,1H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、8.02(d,J=9.0Hz,2H)、7.74(d,J=9.0Hz,2H)、7.40-7.20(m,7H)、4.53(d,J=15.0Hz,1H)、4.42(d,J=15.0Hz,1H)、3.75-3.60(m,1H)、3.50(t,J=9.0Hz,1H)、3.35-3.20(m,1H)、2.90(dd,J=18.0,9.0Hz,1H)、2.72(dd,J=18.0,9.0Hz,1H)、2.41(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.99、172.69、170.80、168.95、141.89、141.54、135.56、129.57、129.26、128.92、127.94、127.42、124.10、120.07、119.75、49.29、46.76、38.40、35.02、21.56;HRMS(ESI)m/z C2724[M+H]に対する計算値453.1921、m/z 実測値453.1939。
【0158】
【化52】
1-ベンジル-N-[4-(3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)フェニル]-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-2)。RLX-1の手順に従い、1-ベンジル-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-(3-フェニル-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-2(収率42%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.54(s,1H)、8.25-8.05(m,4H)、7.80-7.65(m,2H)、7.55-7.40(m,3H)、7.35-7.15(m,5H)、4.55(d,J=13.5Hz,1H)、4.43(d,J=13.5Hz,1H)、3.75-3.65(m,1H)、3.52(t,J=9.0Hz,1H)、3.35-3.20(m,1H)、2.91(dd,J =18.0,9.0Hz,1H)、2.75(dd,J=18.0,9.0Hz,1H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.13、172.50、170.66、168.96、141.77、135.60、131.19、129.32、128.92、128.85、128.02、127.95、127.51、126.96、119.75、49.18、46.76、38.56、35.01;HRMS(ESI)m/z C2622[M+H]に対する計算値439.1765、m/z 実測値439.1786。
【0159】
【化53】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-3)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-フェニルピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、白色の粉末として標的化合物RLX-3(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.64(s,1H)、8.15(d,J=9.0Hz,2H)、7.97(d,J=9.0Hz,2H)、7.90(d,J=9.0Hz,2H)、7.68(d,J=6.0Hz,2H)、7.45-7.33(m,4H)、7.15(t,J=7.5Hz,1H)、4.19-3.98(m,2H)、3.59-3.45(m,1H)、2.94-2.72(m,2H)、2.39(s,3H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ174.91、171.73、171.66、168.07、143.27、141.46、139.11、129.72、128.95、128.64、126.95、124.02、123.45、119.45、119.38、117.96、50.43、36.90、35.68、21.02;HRMS(ESI)m/z C2622[M+H]に対する計算値439.1765、m/z 実測値439.1785。
【0160】
【化54】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-(2-フェニルエチル)ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-4)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-(2-フェニルエチル)ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-4(収率43%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.54(s,1H)、8.13(d,J=7.5Hz,2H)、8.02(d,J=7.5Hz,2H)、7.78(d,J=9.0Hz,2H)、7.40-7.20(m,7H)、3.74(dd,J=10.5,7.5Hz,1H)、3.56(t,J=7.5Hz,2H)、3.46(t,J=9.0Hz,1H)、3.33-3.18(m,1H)、2.87(t,J=7.5Hz,2H)、2.80-2.60(m,2H)、2.42(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.15、172.89、170.94、168.90、142.29、141.56、138.35、129.56、129.20、128.60、127.39、126.60、124.02、119.69、119.64、49.80、44.18、38.25、35.00、33.60、21.50;HRMS(ESI)m/z C2826[M+H]に対する計算値467.2078、m/z 実測値467.2092。
【0161】
【化55】
1-[(4-フルオロフェニル)メチル]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-5)。RLX-1の手順に従い、1-[(4-フルオロフェニル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-5(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.06(d,J=9.0Hz,2H)、7.95(d,J=9.0Hz,2H)、7.88(d,J=9.0Hz,2H)、7.23(d,J=9.0Hz,2H)、7.18-7.12(m,2H)、6.95(t,J=9.0Hz,2H)、4.32(d,J=15.0Hz,1H)、4.32(d,J=15.0Hz,1H)、3.59(dd,J=10.5,7.5Hz,1H)、3.38(t,J=9.0Hz,1H)、3.28-3.15(m,1H)、2.82-2.62(m,2H)、2.34(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.14、171.98、169.95、167.94、161.44(d、JC-F=245.3Hz)、141.19、140.63、130.51、128.83(d、JC-F=7.5Hz)、128.60、128.25、126.43、123.05、118.79(d、JC-F=4.5Hz)、118.68、114.77(d、JC-F=21.8Hz)、48.00、45.01、37.10、33.96、20.55;HRMS(ESI)m/z C2723FN[M+H]に対する計算値471.1827、m/z 実測値471.1846。
【0162】
【化56】
1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-6)。RLX-1の手順に従い、1-[(4-メトキシフェニル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-6(収率60%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.5(s,1H)、8.14(d,J=9.0Hz,2H)、7.98(d,J=9.0Hz,2H)、7.86(d,J=9.0Hz,2H)、7.41(d,J=9.0Hz,2H)、7.19(d,J=9.0Hz,2H)、6.92(t,J=9.0Hz,2H)、4.34(s,2H)、3.74(s,3H)、3.55-3.45(m,1H)、3.42-3.32(m,2H)、2.65-2.57(m,2H)、2.40(s,3H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ174.95、171.87、171.84、168.11、158.55、143.32、141.52、129.77、129.05、128.97、128.56、127.00、123.47、119.41、117.91、113.97、55.05、48.66、44.74、37.12、33.85、21.07;HRMS(ESI)m/z C2826[M+H]に対する計算値483.2027、m/z 実測値483.2018。
【0163】
【化57】
1-[(4-メチルフェニル)メチル]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-7)。RLX-1の手順に従い、1-[(4-メチルフェニル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-7(収率45%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.53(s,1H)、8.14(d,J=9.0Hz,2H)、8.03(d,J=9.0Hz,2H)、7.76(d,J=9.0Hz,2H)、7.31(d,J=9.0Hz,2H)、7.14(s,4H)、4.51(d,J=15.0Hz,1H)、4.38(d,J=15.0Hz,1H)、3.66(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.46(t,J=9.0Hz,1H)、3.35-3.22(m,1H)、2.90-2.68(m,2H)、2.42(s,3H)、2.33(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.16、172.93、171.00、168.88、141.55、137.60、132.52、129.55、129.47、129.17、128.06、127.38、124.01、119.63、48.95、46.42、38.09、34.95、21.48、21.01;HRMS(ESI)m/z C2826[M+H]に対する計算値467.2078、m/z 実測値467.2099。
【0164】
【化58】
1-[(3-メチルフェニル)メチル]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-8)。RLX-1の手順に従い、1-[(3-メチルフェニル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-8(収率46%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.75(s,1H)、8.12(d,J=9.0Hz,2H)、8.03(d,J=9.0Hz,2H)、7.73(d,J=9.0Hz,2H)、7.29(d,J=9.0Hz,2H)、7.23-7.16(m,1H)、7.12-6.98(m,3H)、4.49(d,J=15.0Hz,1H)、4.39(d,J=15.0Hz,1H)、3.66(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.51(t,J=9.0Hz,1H)、3.36-3.24(m,1H)、2.95-2.85(m,1H)、2.78-2.66(m,1H)、2.42(s,3H)、2.31(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.99、172.55、170.78、168.95、141.87、141.52、138.67、135.53、129.56、129.26、128.77、128.68、127.43、125.01、124.13、120.08、119.73、49.24、46.72、38.48、35.02、21.56、21.36;HRMS(ESI)m/z C2826[M+H]に対する計算値467.2078、m/z 実測値467.2095。
【0165】
【化59】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-2-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-9)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-2-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-9(収率64%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.83(s,1H)、8.51-8.46(m,1H)、8.13(d,J=9.0Hz,2H)、8.03(d,J=9.0Hz,2H)、7.80-7.68(m,3H)、7.35-7.20(m,4H)、4.77(d,J=16.5Hz,1H)、4.53(d,J=16.5Hz,1H)、3.76(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.66(t,J=9.0Hz,1H)、3.48-3.35(m,1H)、2.94-2.75(m,2H)、2.42(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.12、173.48、171.32、168.88、155.53、149.09、142.32、141.52、137.59、129.54、129.14、127.38、124.04、122.92、122.58、119.94、119.75、49.71、47.78、38.50、34.83、21.51;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値454.1874、m/z 実測値454.1893。
【0166】
【化60】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-10)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-10(収率66%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.21(s,1H)、8.61-8.54(m,2H)、8.12(d,J=9.0Hz,2H)、8.02(d,J=9.0Hz,2H)、7.80-7.66(m,3H)、7.40-7.25(m,3H)、4.64(d,J=15.0Hz,1H)、4.43(d,J=15.0Hz,1H)、3.71(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.52(t,J=9.0Hz,1H)、3.40-3.28(m,1H)、2.90(dd,J=18.0,6.0Hz,1H)、2.71(dd,J=16.5,10.5Hz,1H)、2.42(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.96、172.76、170.59、168.98、148.74、148.68、141.92、141.55、136.69、132.23、129.57、129.30、127.45、124.25、124.13、120.20、119.77、49.16、44.18、38.47、34.82、21.58;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値454.1874、m/z 実測値454.1889。
【0167】
【化61】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-4-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-11)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-4-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-11(収率71%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.82(s,1H)、8.65-8.55(m,2H)、8.15(d,J=9.0Hz,2H)、7.78(d,J=6.0Hz,2H)、7.89(d,J=9.0Hz,2H)、7.45-7.35(m,4H)、4.54(d,J=18.0Hz,1H)、4.47(d,J=18.0Hz,1H)、3.66-3.56(m,1H)、3.52-3.42(m,2H)、2.80-2.57(m,2H)、2.02(s,3H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ174.92、172.58、172.03、168.08、148.49、147.71、143.30、141.48、129.73、128.95、126.96、123.44、122.73、119.41、117.90、49.13、44.43、37.14、33.64、21.03;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値454.1874、m/z 実測値454.1895。
【0168】
【化62】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(チオフェン-2-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-12)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(チオフェン-2-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-12(収率55%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.10(s,1H)、8.03(d,J=9.0Hz,2H)、7.93(d,J=9.0Hz,2H)、7.69(d,J=9.0Hz,2H)、7.20(d,J=9.0Hz,2H)、7.13(dd,J=6.0,3.0Hz,1H)、6.90-6.82(m,2H)、4.63(d,J=16.5Hz,1H)、4.47(d,J=16.5Hz,1H)、3.66(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.53(t,J=9.0Hz,1H)、3.35-3.20(m,1H)、2.79(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.61(dd,J=16.5,10.5Hz,1H)、2.33(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.98、172.52、170.74、168.91、142.00、141.50、137.83、129.52、129.20、127.37、127.09、127.01、125.80、124.04、119.95、119.73、49.10、41.21、38.27、34.97、21.51;HRMS(ESI)m/z C2522S[M+H]に対する計算値459.1485、m/z 実測値459.1504。
【0169】
【化63】
N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(チオフェン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-13)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(チオフェン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-13(収率55%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.18(s,1H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、8.01(d,J=9.0Hz,2H)、7.75(d,J=9.0Hz,2H)、7.30-7.24(m,3H)、7.16-7.12(m,1H)、6.97-6.92(m,1H)、4.49(d,J=16.5Hz,1H)、4.44(d,J=16.5Hz,1H)、3.68(dd,J=12.0,6.0Hz,1H)、3.54(t,J=9.0Hz,1H)、3.38-3.22(m,1H)、2.86(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.70(dd,J=16.5,9.0Hz,1H)、2.40(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.95、172.64、171.01、168.90、142.00、141.51、136.24、129.52、129.18、127.35、127.10、126.86、124.01、、123.01、119.92、119.72、49.42、41.74、38.09、34.97、21.50;HRMS(ESI)m/z C2522S[M+H]に対する計算値459.1485、m/z 実測値459.1501。
【0170】
【化64】
1-[(フラン-2-イル)メチル]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-14)。RLX-1の手順に従い、1-[(フラン-2-イル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-14(収率61%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.18(d,J=9.0Hz,2H)、8.08(s,1H)、8.05(d,J=9.0Hz,2H)、7.75(d,J=9.0Hz,2H)、7.38-7.28(m,3H)、6.35-6.27(m,2H)、4.58(d,J=15.0Hz,1H)、4.44(d,J=15.0Hz,1H)、3.75(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.63(t,J=9.0Hz,1H)、3.35-3.22(m,1H)、2.88(dd,J=18.0,9.0Hz,1H)、2.74(dd,J=16.5,10.5Hz,1H)、2.43(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.97、172.39、170.64、168.95、149.18、142.77、141.81、141.52、129.55、129.27、127.41、124.09、120.14、119.73、110.53、108.87、49.30、39.38、38.50、34.93、21.55;HRMS(ESI)m/z C2522[M+H]に対する計算値443.1714、m/z 実測値443.1727。
【0171】
【化65】
1-メチル-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-15)。RLX-1の手順に従い、1-メチル-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-15(収率46%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.56(s,1H)、8.15(d,J=9.0Hz,2H)、7.98(d,J=9.0Hz,2H)、7.89(d,J=9.0Hz,2H)、7.41(d,J=9.0Hz,2H)、3.63(t,J=9.0Hz,1H)、3.55-3.47(m,1H)、3.44-3.33(m,1H)、2.75(s,3H)、2.60-2.50(m,2H)、2.40(s,3H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ174.91、172.03、171.74、168.06、143.33、141.45、129.72、128.93、126.95、123.45、119.37、117.87、51.03、37.00、33.75、28.84、21.02;MS(ESI)m/z C2120[M+H]に対する計算値377.16、m/z 実測値377.20。
【0172】
【化66】
5-オキソ-N-[4-(3-フェニル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)フェニル]-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-16)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-(3-フェニル-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-16(収率52%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.56(s,1H)、8.53(br s,2H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H)、8.10-8.05(m,2H)、7.88(d,J=9.0Hz,2H)、7.72(d,J=9.0Hz,1H)、7.65-7.55(m,3H)、7.46-7.35(m,1H)、4.47(s,2H)、3.64-3.54(m,1H)、3.48-3.35(m,2H)、2.75-2.55(m,2H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ175.08、172.27、171.92、168.11、148.62、148.25、143.33、135.70、131.53、129.19、128.96、127.02、126.22、119.39、117.83、48.82、42.92、37.12、33.73;HRMS(ESI)m/z C2521[M+H]に対する計算値440.1717、m/z 実測値440.1736。
【0173】
【化67】
N-{4-[3-(3-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-17)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(3-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-17(収率46%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.63(s,1H)、8.58-8.52(m,2H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、7.95-7.88(m,2H)、7.76(d,J=9.0Hz,2H)、7.68-7.63(m,1H)、7.40-7.27(m,3H)、4.59(d,J=15.0Hz,1H)、4.43(d,J=15.0Hz,1H)、3.70(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.51(t,J=9.0Hz,1H)、3.42-3.28(m,1H)、2.88(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.69(dd,J=16.5,10.5Hz,1H)、2.41(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.98、172.88、170.73、168.96、148.87、148.77、142.11、138.58、136.29、131.94、129.17、128.69、127.95、126.67、124.52、124.10、119.86、119.68、49.17、44.10、38.15、34.76、21.26;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値454.1874、m/z 実測値454.1896。
【0174】
【化68】
N-{4-[3-(4-エチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-18)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-エチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-18(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.57(s,1H)、8.65-8.45(m,2H)、8.15(d,J=9.0Hz,2H)、8.00(d,J=6.0Hz,2H)、7.87(d,J=9.0Hz,2H)、7.74(d,J=9.0Hz,1H)、7.45-7.28(m,3H)、4.47(s,2H)、3.64-3.53(m,1H)、4.48-3.35(m,2H)、2.75-2.55(m,4H)、1.23(t,J=7.5Hz,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.92、172.29、171.92、168.08、148.42、148.07、147.59、143.28、135.94、132.62、128.94、128.55、127.07、123.81、123.69、119.39、117.89、48.83、42.90、37.12、33.73、28.06、15.13;HRMS(ESI)m/z C2725[M+H]に対する計算値468.2030、m/z 実測値468.2050。
【0175】
【化69】
N-{4-[3-(3-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-(3-ピリジニルメチル)ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-19)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(3-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用し、白色の粉末として標的化合物RLX-19(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,20μLのCDODを含むCDCl)δ9.91(s,1H)、8.52(dd,J=4.9,1.6Hz,1H)、8.48(d,J=2.2Hz,1H)、8.15(d,J=8.6Hz,2H)、7.95(dt,J=7.8,1.3Hz,1H)、7.85(ddd,J=9.5,2.7,1.5Hz,1H)、7.79(d,J=8.6Hz,2H)、7.71(dt,J=8.0,1.9Hz,1H)、7.49(td,J=8.0,5.7Hz,1H)、7.37(dd,J=7.9,4.9Hz,1H)、7.23(tdd,J=8.4,2.6,1.1Hz,1H)、4.61(d,J=15.1Hz,1H)、4.46(d,J=15.1Hz,1H)、3.68(dd,J=9.7,6.6Hz,1H)、3.53(t,J=9.2Hz,1H)、3.44-3.28(m,1H)、2.95-2.69(m,2H);13C NMR(75MHz,20μLのCDODを含むCDCl)δ175.55、173.41、171.03、167.97、162.85(d,JC-F=246.7Hz)、148.72、148.68、142.56、136.47、130.55(d,JC-F=8.1Hz)、129.19、128.93、124.10、123.13(d,JC-F=3.0Hz)、119.72、119.64、119.30、118.12(d,JC-F=21.2Hz)、114.45(d,JC-F=23.7Hz)、49.01、44.01、37.86、34.61;MS(ESI)m/z C2520FN[M+H]に対する計算値458.16、m/z 実測値458.20。
【0176】
【化70】
N-{4-[3-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-20)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-フルオロフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-20(収率50%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.53(s,1H)、8.53-8.48(m,2H)、8.17-8.08(m,4H)、7.86(d,J=9.0Hz,2H)、7.71-7.64(m,1H)、7.48-7.36(m,3H)、4.46(s,2H)、3.62-3.52(m,1H)、3.47-3.33(m,2H)、2.74-2.55(m,2H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ175.16、172.25、171.92、167.32、163.93(d,JC-F=247.5Hz)、148.84、148.44、143.37、135.46、132.38、129.57(d,JC-F=9.8Hz)、128.98、123.64、122.80(d、JC-F=3.8Hz)、119.39、117.74、116.36(d,JC-F=22.5Hz)、48.81、42.93、37.12、33.73;HRMS(ESI)m/z C2520FN[M+H]に対する計算値458.1623、m/z 実測値458.1642。
【0177】
【化71】
5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-N-(4-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}フェニル)-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-21)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル}アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-21(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.55(s,1H)、8.54-8.49(m,2H)、8.29(d,J=9.0Hz,2H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H)、7.97(d,J=9.0Hz,2H)、7.87(d,J=9.0Hz,2H)、7.73-7.66(m,1H)、7.45-7.38(m,1H)、4.46(s,2H)、3.63-3.52(m,1H)、3.48-3.34(m,2H)、2.75-2.54(m,2H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ175.54、172.26、171.95、167.16、148.66、148.29、143.50、135.67、132.48、131.57、131.15、130.09(q,JC-F=1.5Hz)、129.07、127.90、126.18(q,JC-F=4.0Hz)、123.71、119.41、117.58、48.81、42.92、37.13、33.73;HRMS(ESI)m/z C2620[M+H]に対する計算値508.1591、m/z 実測値508.1613。
【0178】
【化72】
N-{4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-22)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-22(収率49%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.49(s,1H)、8.54(br s,2H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、8.06(d,J=9.0Hz,2H)、7.78-7.65(m,3H)、7.38-7.30(m,1H)、6.98(d,J=9.0Hz,2H)、4.61(d,J=15.0Hz,1H)、4.43(d,J=15.0Hz,1H)、3.86(s,3H)、3.70(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.51(t,J=9.0Hz,1H)、3.38-3.26(m,1H)、2.90(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.69(dd,J=16.5,10.5Hz,1H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.78、172.79、170.63、168.58、161.93、148.96、148.84、141.98、136.27、129.17、129.03、120.02、119.68、119.31、114.22、55.33、49.13、44.13、38.25、34.78;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値470.1823、m/z 実測値470.1841。
【0179】
【化73】
N-(4-{3-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}フェニル)-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-23)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-{3-[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル}アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-23(収率50%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.47(s,1H)、8.55-8.48(m,2H)、8.08(d,J=9.0Hz,2H)、7.96(d,J=9.0Hz,2H)、7.73(d,J=9.0Hz,2H)、7.65-7.60(m,1H)、7.31(dd,J=7.5,4.5Hz,1H)、6.73(d,J=9.0Hz,2H)、4.57(d,J=15.0Hz,1H)、4.41(d,J=15.0Hz,1H)、3.67(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.48(t,J=9.0Hz,1H)、3.36-3.24(m,1H)、3.01(s,6H)、2.89(dd,J=18.0,6.0Hz,1H)、2.67(dd,J=18.0,10.5Hz,1H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.40、172.79、170.64、169.03、152.19、149.03、148.95、141.87、136.13、131.85、129.12、128.61、124.03、120.17、119.66、113.88、111.63、49.13、44.10、40.06、38.20、34.74;HRMS(ESI)m/z C2726[M+H]に対する計算値483.2139、m/z 実測値483.2154。
【0180】
【化74】
N-{4-[3-(4-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-24)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-クロロフェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-24(収率53%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.56(s,1H)、8.53(d,J=3.0Hz,2H)、8.14(d,J=9.0Hz,2H)、8.09(d,J=9.0Hz,2H)、7.87(d,J=9.0Hz,2H)、7.74-7.63(m,3H)、7.43(dd,J=7.5,4.5Hz,1H)、4.47(s,2H)、3.64-3.53(m,1H)、3.50-3.35(m,2H)、2.75-2.55(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.26、172.27、171.94、167.32、148.65、148.29、143.42、136.26、135.68、132.49、129.37、129.00、128.81、125.08、123.73、119.38、117.68、48.82、42.92、37.13、33.74;HRMS(ESI)m/z C2520ClN[M+H]に対する計算値474.1327、m/z 実測値474.1348。
【0181】
【化75】
N-{4-[3-(4-ブロモフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-25)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-ブロモフェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-25(収率52%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.58(s,1H)、8.56-8.51(m,2H)、8.14(d,J=9.0Hz,2H)、8.02(d,J=9.0Hz,2H)、7.87(d,J=9.0Hz,2H)、7.81(d,J=9.0Hz,2H)、7.77-7.70(m,1H)、7.46(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、4.48(s,2H)、3.64-3.54(m,1H)、3.48-3.36(m,2H)、2.75-2.55(m,2H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.27、172.30、171.94、167.43、148.29、147.94、143.42、136.10、132.70、132.29、129.00、128.96、125.42、125.10、123.86、119.38、117.66、48.83、42.89、37.12、33.73;HRMS(ESI)m/z C2520BrN[M+H]に対する計算値518.0822、m/z 実測値518.0846。
【0182】
【化76】
N-{4-[3-(3,4-ジメチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-26)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(3,4-ジメチルフェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-26(収率58%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.58(s,1H)、8.55-8.50(m,2H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、7.90-7.82(m,2H)、7.75(d,J=9.0Hz,2H)、7.68-7.62(m,1H)、7.36-7.30(m,1H)、7.23(d,J=9.0Hz,1H)、4.60(d,J=15.0Hz,1H)、4.42(d,J=15.0Hz,1H)、3.70(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.50(t,J=9.0Hz,1H)、3.38-3.26(m,1H)、2.89(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.69(dd,J=16.5,9.0Hz,1H)、2.31(s,6H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.40、172.79、170.64、169.03、152.19、149.03、148.95、141.87、136.13、131.85、129.12、128.61、124.03、120.17、119.66、113.88、111.63、49.13、44.10、40.06、38.20、34.74;HRMS(ESI)m/z C2725[M+H]に対する計算値468.2030、m/z 実測値468.2049。
【0183】
【化77】
N-{4-[3-(3,4-ジメトキシフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-27)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(3,4-ジメトキシフェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル)アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-27(収率56%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.54-9.44(m,1H)、8.58-8.52(m,2H)、8.12(d,J=9.0Hz,2H)、7.78-7.72(m,3H)、7.68-7.62(m,2H)、7.34(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、6.96(d,J=9.0Hz,1H)、4.62(d,J=15.0Hz,1H)、4.43(d,J=15.0Hz,1H)、3.72(dd,J=10.5,7.5Hz,1H)、3.51(t,J=9.0Hz,1H)、3.38-3.26(m,1H)、2.91(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.70(dd,J=16.5,9.0Hz,1H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ174.82、172.77、170.63、168.62、151.49、149.12、149.02、148.89、142.03、136.21、131.87、129.21、124.07、120.90、119.95、119.65、119.45、111.07、109.99、56.01、55.91、49.09、44.13、38.27、34.78;HRMS(ESI)m/z C2725[M+H]に対する計算値500.1928、m/z 実測値500.1946。
【0184】
【化78】
5-オキソ-N-{4-[3-(ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-28)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(ピリジン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-28(収率48%)を得た。H NMR(300MHz,CDOD)δ8.60-8.55(m,1H)、8.41(d,J=3.0Hz,1H)、8.36(dd,J=6.0,3.0Hz,1H)、8.05(d,J=6.0Hz,1H)、7.98-7.91(m,2H)、7.90-7.82(m,1H)、7.71-7.60(m,3H)、7.46-7.40(m,1H)、7.32(dd,J=7.5,4.5Hz,1H)、4.49(d,J=15.0Hz,1H)、4.41(d,J=15.0Hz,1H)、3.59-3.44(m,2H)、3.34-3.22(m,1H)、2.67(d,J=6.0Hz,2H);13C NMR(75MHz,CDOD)δ177.51、175.73、173.59、169.66、151.16、149.90、149.56、147.43、144.64、139.25、138.01、134.23、130.31、127.43、125.55、124.80、120.98、120.22、50.92、44.88、39.04、35.61;HRMS(ESI)m/z C2420[M+H]に対する計算値441.167、m/z 実測値441.1688。
【0185】
【化79】
5-オキソ-N-{4-[3-(ピリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-29)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(ピリジン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-29(収率46%)を得た。H NMR(300MHz,CDOD)δ9.18-9.13(m,1H)、8.66(dd,J=6.0,3.0Hz,1H)、8.54-8.37(m,3H)、8.03(d,J=9.0Hz,2H)、7.83-7.69(m,3H)、7.58-7.50(m,1H)、7.46-7.38(m,1H)、4.60(d,J=15.0Hz,1H)、4.52(d,J=15.0Hz,1H)、3.70-3.55(m,2H)、3.45-3.33(m,1H)、2.79(d,J=9.0Hz,2H);13C NMR(75MHz,CDOD)δ177.36、175.74、173.61、167.97、152.70、149.91、149.57、148.94、144.65、138.03、136.65、134.25、130.30、125.68、125.55、125.16、120.98、120.19、50.92、44.89、39.04、35.63;HRMS(ESI)m/z C2420[M+H]に対する計算値441.167、m/z 実測値441.1688。
【0186】
【化80】
5-オキソ-N-{4-[3-(ピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-30)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(ピリジン-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]アニリンを使用して、淡黄色粉末として標的化合物RLX-30(収率52%)を得た。H NMR(300MHz,CDOD)δ8.75-8.69(m,2H)、8.54-8.45(m,2H)、8.14-8.04(m,4H)、7.84-7.76(m,3H)、7.48-7.41(m,1H)、4.62(d,J=15.0Hz,1H)、4.53(d,J=15.0Hz,1H)、3.72-3.56(m,2H)、3.46-3.36(m,1H)、2.79(d,J=9.0Hz,2H);13C NMR(75MHz,CDOD)δ177.81、175.78、173.72、168.51、151.41、149.91、149.57、144.79、138.06、136.76、134.26、130.35、125.57、122.95、121.08、120.19、50.94、44.89、39.06、35.63;HRMS(ESI)m/z C2420[M+H]に対する計算値441.167、m/z 実測値441.1688。
【0187】
【化81】
5-オキソ-N-{4-[3-(プロパン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-31)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(プロパン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]アニリンを使用して、黄色粉末として標的化合物RLX-31(収率47%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.76(s,1H)、8.56(br s,2H)、8.02(d,J=9.0Hz,2H)、7.80-7.67(m,3H)、7.37(dd,J=7.5,4.5Hz,1H)、4.58(d,J=15.0Hz,1H)、4.47(d,J=15.0Hz,1H)、3.70(dd,J=9.0,6.0Hz,1H)、3.54(t,J=9.0Hz,1H)、3.48-3.34(m,1H)、3.21-3.06(m,1H)、2.88(dd,J=18.0,6.0Hz,1H)、2.71(dd,J=18.0,9.0Hz,1H)、1.38(d,J=6.0Hz,6H);13C NMR(75MHz,CDOD)δ175.66、174.62、172.97、170.82、148.33、148.27、141.96、136.80、132.30、129.02、124.27、120.04、119.64、49.26、44.04、38.08、34.73、26.78、20.48;HRMS(ESI)m/z C2223[M+H]に対する計算値406.1874、m/z 実測値406.1891。
【0188】
【化82】
1-[(フラン-2-イル)メチル]-5-オキソ-N-(4-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}フェニル)ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-32)。RLX-1の手順に従い、1-[(フラン-2-イル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-{3-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]-1,2,4-オキサジザオール-5-イル}アニリンを使用して、白色の粉末として標的化合物RLX-32(収率75%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.54(s,1H)、8.30(d,J=9.0Hz,2H)、8.17(d,J=9.0Hz,2H)、7.98(d,J=9.0Hz,2H)、7.89(d,J=9.0Hz,2H)、7.64-7.60(m,1H)、6.45-6.41(m,1H)、6.38-6.35(m,1H)、4.46(d,J=15.0Hz,1H)、4.39(d,J=15.0Hz,1H)、3.60(t,J=9.0Hz,1H)、3.49-3.34(m,2H)、2.65-2.55(m,2H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ175.53、171.74、171.66、167.17、149.94、143.50、142.74、130.08、129.07、127.89、126.19、126.14、119.40、117.58、110.42、108.12、48.81、38.43、37.05、33.67;HRMS(ESI)m/z C2519[M+H]に対する計算値497.1431、m/z 実測値497.1454。
【0189】
【化83】
N-{4-[3-(4-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-1-[(フラン-2-イル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-33)。RLX-1の手順に従い、1-[(フラン-2-イル)メチル]-5-オキソピロリジン-3-カルボン酸及び4-[3-(4-クロロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]アニリンを使用して、白色の粉末として標的化合物RLX-33(収率67%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.53(s,1H)、8.13(d,J=9.0Hz,2H)、8.10(d,J=9.0Hz,2H)、7.87(d,J=9.0Hz,2H)、7.68(d,J=9.0Hz,2H)、7.64-7.60(m,1H)、6.45-6.41(m,1H)、6.38-6.35(m,1H)、4.46(d,J=16.5Hz,1H)、4.38(d,J=16.5Hz,1H)、3.59(t,J=9.0Hz,1H)、3.49-3.33(m,2H)、2.63-2.57(m,2H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ175.28、171.74、171.67、167.33、149.95、143.42、142.75、136.27、129.38、129.02、128.82、125.08、119.39、117.69、110.43、108.13、48.82、38.43、37.05、33.68;HRMS(ESI)m/z C2419ClN[M+H]に対する計算値463.1168、m/z 実測値463.1184。
【0190】
【化84】
1-ベンジル-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-2-オキソピペリジン-4-カルボキサミド(RLX-34)。RLX-1の手順に従い、1-ベンジル-2-オキソピペリジン-4-カルボン酸及び4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリンを使用して、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-34(収率52%)を得た。H NMR(300MHz,DMSO-d)δ10.45(s,1H)、8.14(d,J=9.0Hz,2H)、7.98(d,J=9.0Hz,2H)、7.88(d,J=9.0Hz,2H)、7.41(d,J=9.0Hz,2H)、7.35(d,J=9.0Hz,2H)、7.32-7.22(m,3H)、4.55(m,2H)、3.30-3.20(m,2H)、3.05-2.92(m,1H)、2.60-2.50(m,2H)、2.40(s,3H)、2.15-2.02(m,1H)、1.98-1.82(m,1H);13C NMR(75MHz,DMSO-d)δ174.94、172.47、168.07、167.57、143.44、141.46、137.43、129.73、128.94、128.39、127.39、126.96、123.46、119.25、117.73、48.92、45.27、39.57、33.94、25.85、21.03;HRMS(ESI)m/z C2826[M+H]に対する計算値467.2078、m/z 実測値467.2095。
【0191】
【化85】
N-(4-{3-[(4-メチルフェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}フェニル)-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-35)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-{3-[(4-メチルフェニル)メチル]-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル}アニリンを使用して、淡褐色粉末として標的化合物RLX-35(収率53%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.53(s,1H)、8.55-8.46(m,2H)、7.99(d,J=9.0Hz,2H)、7.68(d,J=9.0Hz,2H)、7.78-7.72(m,1H)、7.64-7.58(m,1H)、7.32-7.26(m,1H)、7.24(d,J=9.0Hz,1H)、7.11(d,J=6.0Hz,2H)、4.57(d,J=15.0Hz,1H)、4.38(d,J=15.0Hz,1H)、4.06(s,2H)、3.65(dd,J=10.5,7.5Hz,1H)、3.45(t,J=9.0Hz,1H)、3.32-3.18(m,1H)、2.85(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.64(dd,J=16.5,10.5Hz,1H)、2.30(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.07、172.77、170.61、170.20、149.01、148.88、142.04、136.68、136.14、132.34、131.79、129.31、129.13、128.80、124.02、119.76、119.57、49.07、44.08、38.12、34.71、31.96、20.95;HRMS(ESI)m/z C2725[M+H]に対する計算値468.2030、m/z 実測値468.2049。
【0192】
【化86】
N-{4-[5-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]フェニル}-5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-36)。RLX-1の手順に従い、5-オキソ-1-[(ピリジン-3-イル)メチル]ピロリジン-3-カルボン酸及び4-[5-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]アニリンを使用して、白色の粉末として標的化合物RLX-36(収率57%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.19(s,1H)、8.55-8.00(m,2H)、8.08(d,J=6.0Hz,2H)、8.05(d,J=6.0Hz,2H)、7.72-7.62(m,3H)、7.35-7.25(m,3H)、4.60(d,J=15.0Hz,1H)、4.41(d,J=15.0Hz,1H)、3.68(dd,J=10.5,7.5Hz,1H)、3.49(t,J=9.0Hz,1H)、3.36-3.22(m,1H)、2.90(dd,J=16.5,7.5Hz,1H)、2.71(dd,J=16.5,9.0Hz,1H)、2.43(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.76、172.80、170.45、168.25、149.09、149.04、143.50、140.51、136.12、131.84、129.76、128.38、128.06、124.01、122.95、121.44、119.77、49.14、44.11、38.27、34.78、21.68;HRMS(ESI)m/z C2623[M+H]に対する計算値454.1874、m/z 実測値454.1894。
【0193】
【化87】
1-ベニル-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}-ピロリジン-3-カルボキサミド(RLX-37)。RLX-1の手順に従い、1-ベンジルピロリジン-3-カルボン酸及び4-[5-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]アニリンを使用して、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-37(収率57%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ9.90(s,1H)、8.16(d,J=9.0Hz,2H)、8.06(d,J=9.0Hz,2H)、7.69(d,J=9.0Hz,2H)、7.45-7.23(m,7H)、3.88-3.64(m,2H)、3.24-3.14(m,2H)、3.08-2.96(m,1H)、2.53-2.28(m,6H)、2.20-2.02(m,1H;13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.23、174.87、168.88、142.77、141.36、129.51、129.23、128.81、128.73、127.79、127.43、124.28、119.31、119.21、59.37、56.96、52.45、45.28、28.71、21.55;MS(ESI)m/z C2726[M+H]に対する計算値439.21、m/z 実測値439.20。
【0194】
【化88】
3-[ベンジル(メチル)アミノ]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}プロパンアミド(RLX-38)。5mLのCHCl中の3-[ベンジル(メチル)アミノ]-プロパン酸(39mg、0.2mmol)及びDIPEA(198μL、1.2mmol)の溶液に、4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジザオール-5-イル]アニリン(60mg、0.24mmol)及びT3P(50%DMF溶液、255mg、0.4mmol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、この混合物を減圧下で濃縮した。CHCl中の0~5%MeOHを使用した、シリカゲル上の粗生成物のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-38(30mg、収率35%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ10.91(s,1H)、8.15(d,J=8.7Hz,2H)、8.06(d,J=8.0Hz,2H)、7.73(d,J=8.7Hz,2H)、7.41-7.34(m,5H)、7.31(d,J=8.0Hz,2H)、3.78(s,2H)、2.99(t,J=6.1Hz,2H)、2.77(t,J=6.1Hz,2H)、2.43(s,3H)、2.09(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.25、170.56、168.89、142.58、141.39、135.26、129.77、129.52、129.22、128.84、128.35、127.45、124.27、119.69、119.42、61.46、52.80、40.62、33.38、21.56;MS(ESI)m/z C2626[M+H]に対する計算値427.21、m/z 実測値427.20。
【0195】
【化89】
3-[ベンジルアミノ]-N-{4-[3-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]フェニル}プロパンアミド(RLX-39)。RLX-38の手順に従い、3-{ベンジル[(tert-ブトキシ)カルボニル]アミノ}プロパン酸及び4-[5-(4-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル]アニリンを使用して、対応するtert-ブチルオキシカルボニル(Boc)保護アミド中間体を得た。CHCl中のトリフルオロ酸(TFA)によるBoc保護基の除去は、オフホワイト色の粉末として標的化合物RLX-39(2ステップで収率35%)を得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.15(d,J=8.5Hz,2H)、8.04(d,J=7.9Hz,2H)、7.72(d,J=8.5Hz,2H)、7.44-7.23(m,7H)、3.87(s,2H)、3.04(t,J=5.9Hz,2H)、2.58(t,J=5.9Hz,2H)、2.43(s,3H);13C NMR(75MHz,CDCl)δ175.28、171.28、168.86、142.50、141.46、138.73、129.52、129.21、128.76、128.23、127.61、127.40、124.13、119.51、119.25、53.45、44.64、36.10、21.50;MS(ESI)m/z C2524[M+H]に対する計算値413.20、m/z 実測値413.20。
【0196】
実施例2
RXFP3アンタゴニストの活性
cAMPアッセイ:安定したCHOヒトRXFP3(ES-656-C)細胞株を、PerkinElmer(Waltham,Massachusetts,United States of America)から購入し、LANCE(登録商標)Ultraキット(TRF0262;PerkinElmer、Waltham,Massachusetts,United States of America)とともに使用して、96ウェルプレート中のcAMP蓄積を検出した。アッセイは、ユーロピウムキレート標識cAMPトレーサーと細胞によって産生される非標識cAMPとの間の競合に基づく。cAMP蓄積の増加は、665nmで検出されたTR-FRETシグナルの減少をもたらす。RXFP3は、Gαi/o-共役受容体であり、それ故に、アゴニストのリラキシン-3は、ホルスコリンで刺激したcAMP蓄積を強力に阻害する。cAMP蓄積アッセイにおいて、試験化合物のIC50は、リラキシン-3の存在下で実行された試験化合物の濃度応答曲線から計算された。
CHOヒトRXFP3細胞を、10%FBS、100単位/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、及び400μg/mLのジェネティシンを補充したF12培地中で培養した。1×HBSS、5mMのHEPES(pH7.4)、0.1%BSA安定剤、及び0.5mMのIBMXを含有する刺激緩衝液を、調製した。各試験化合物の濃度応答曲線を、4%DMSO/刺激緩衝液中の所望の最終濃度の4倍で調製し、5μLをアッセイプレートに添加した。単一濃度のアゴニストリラキシン-3を、刺激緩衝液(0.6nM)中の所望の最終濃度の4倍で調製し、5μLをアッセイプレートに添加した。ホルスコリン(1μM)を、刺激緩衝液中の所望の濃度の4倍で調製し、5μLをアッセイプレートに添加した。細胞を、ヴェルセンを入れたフラスコから持ち上げ、270gで5分間回転させた。細胞ペレットを、刺激緩衝液中に再懸濁し、5000個の細胞(5μL)を各ウェルに添加した。室温で30分間インキュベートした後、Eu cAMPトレーサー及びuLIGHT-anticAMP作業溶液を、製造業者の取扱説明書に従って添加した。1時間後、TR-FRETシグナル(ex337nm)を、CLARIOstar多モードプレートリーダー(BMG Biotech、Cary,North Carolina,United States of America)上で読み取った。665nmでの蛍光値を、化合物濃度の対数に対してプロットし、非線形回帰分析(3パラメータ)を使用して、IC50値を生成した(GraphPad Prism,GraphPad Software,Inc.、San Diego,California,United States of America)。図1は、RXFP3 cAMP蓄積アッセイにおけるリラキシン-3活性の阻害のための代表的な化合物(RLX-1、RLX-24、及びRLX-33)の濃度応答曲線を示す。選択したRLX化合物のIC50値を、以下の表1に示す。
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【0197】
カルシウム動員アッセイ:無差別Gαq16は、RXFP3のシグナル伝達を、cAMP阻害からカルシウム動員に移行させることができることが報告されている。Liu et al.,J.Biol.Chem.2003,278,50765を参照のこと。リラキシン-3は、RXFP3及びGαq16を共発現したHEK293細胞において、EC50値が約5nMであるカルシウム動員を強力に刺激した。RLX化合物のアンタゴニスト活性を研究するために、ヒトRXFP3及びGαq16を同時に過剰発現するCHO細胞を使用した機能的カルシウム動員アッセイを開発した。簡言すれば、CHO-Gαq16細胞(RD-HGA16、Molecular Devices)を、10%のFBS、100単位/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、及び200μg/mLのヒグロマイシンを補充したF12培地中で培養した。CHO-Gαq16細胞を、Lipofectamine Plus試薬を使用して、N末端HAタグ付きヒトRXFP3(Genscript)を含有するpcDNA3.1(+)で一過性にトランスフェクトした。24時間後、細胞を、選択抗生物質を用いずに、増殖培地中で30K細胞/ウェルで96ウェルの黒壁アッセイプレートに播種した。細胞を、37℃、5%COで一晩インキュベートした。FLIPRカルシウム5アッセイキット(Molecular Devices)を、製造業者の取扱説明書に従い、軽微な修正を加えて使用した。簡言すれば、再構成された染料を、予備加熱されたアッセイ緩衝液(HBSS、20mMのHEPES、2.5mMのプロベネシド、37℃でpH7.4)中で希釈した。増殖培地を取り除き、細胞をアッセイ緩衝液で穏やかに洗浄した。カルシウム5染料を細胞に添加し、プレートを、37℃、5%COで45分間インキュベートした。様々な濃度の試験アンタゴニストを、所望の最終濃度の10倍で調製した。細胞を、0.25%BSA/1%DMSOの最終濃度で、試験化合物又はビヒクルで、37℃で15分間前処理した。アッセイプレートをFLIPR Tetra機器で読み取った(485nmでの励起、525nmでの検出、Molecular Devices)。蛍光のカルシウム媒介変化を、90秒の期間にわたってモニタリングした。リラキシン-3ペプチド(10nM)を読み取り中に添加し、相対蛍光単位(RFU)での最大応答を測定した。データを、実験全体にわたって、10nMでのリラキシン-3ペプチド応答に正規化した。図2は、カルシウム動員アッセイにおける代表的な化合物(RLX-24及びRLX-33)によるリラキシン-3活性の阻害を示す。
【0198】
ERK1/2リン酸化アッセイ:RXFP3は、Gαi/o依存的様式で細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)1/2リン酸化を刺激することが知られている。van der Westhuizen et al.,Mol.Pharmacol.2007,71,1618を参照のこと。ここでは、ERKシグナル伝達経路におけるRLX化合物のアンタゴニスト活性についても検討した。要約すると、CHOヒトRXFP3細胞(Perkin Elmer、ES-656-C)を96ウェルプレートフォーマットで30K細胞/ウェルで播種した。翌日、増殖培地を取り除き、サプリメントなしでF-12培地に置き換えた。細胞を、4時間血清飢餓状態にした。次いで、細胞を、1%DMSO/0.1%BSAの最終濃度で15分間、様々な濃度の試験化合物又はビヒクルに曝露した。次の細胞を、リラキシン-3ペプチド(1nM)に5分間曝露し、続いて培地を除去し、溶解緩衝液を添加した。次いで、細胞溶解物を、製造業者の取扱説明書(Perkin Elmer、Phosphorylated ERK1/2(T202-Y204)LANCE Ultra細胞検出キット)に従って、Eu標識抗ホスホ-ERK1/2(T202-Y204)抗体及びULight標識抗ERK1/2抗体とインキュベートした。20時間後、TR-FRETシグナル(ex337nm)を、CLARIOstar多モードプレートリーダー(BMG Biotech、Cary,North Carolina,United States of America)上で読み取った。665nmの蛍光値を、リラキシン-3ペプチド(1nM)の応答パーセントに正規化し、化合物濃度応答曲線を、非線形回帰分析(3パラメータ)を使用して生成した(GraphPad Prism,GraphPad Software,Inc.、San Diego,California,United States of America)。図3は、RXFP3 ERK1/2リン酸化アッセイにおけるリラキシン-3活性の阻害のための代表的な化合物(RLX-24及びRLX-33)の濃度応答曲線を示す。
【0199】
本開示の主題の様々な詳細は、本開示の主題の範囲から逸脱することなく変更され得ることを理解されるであろう。更に、前述の説明は、例示のみを目的としたものであり、限定を目的としたものではない。
図1
図2
図3
【国際調査報告】