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特表2024-509905デュアルアクティブプロトコルスタックフォールバックの後の無線リンク障害のための自己組織化ネットワーク報告に対する拡張
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】デュアルアクティブプロトコルスタックフォールバックの後の無線リンク障害のための自己組織化ネットワーク報告に対する拡張
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240227BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20240227BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20240227BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240227BHJP
   H04B 17/24 20150101ALI20240227BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W24/08
H04W36/08
H04W24/02
H04B17/24
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555143
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-11-01
(86)【国際出願番号】 IB2022052057
(87)【国際公開番号】W WO2022189972
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】63/158,782
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
3.WCDMA
4.Blu-ray
5.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(74)【代理人】
【識別番号】100199705
【弁理士】
【氏名又は名称】仙波 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(72)【発明者】
【氏名】ベレシー, マルコ
(72)【発明者】
【氏名】ラーマチャンドラ, プラディーパ
(72)【発明者】
【氏名】パリチェレッテロージナイ, アリ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067EE24
5K067JJ37
5K067JJ39
5K067LL05
5K067LL14
(57)【要約】
自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための、無線デバイスによって実施される方法が提供される。本方法は、ソースセル(「セル」)から、セルに接続されている間、ターゲットセルへのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信することを含み、ターゲットセルへのハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、5デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される。本方法は、ハンドオーバを試みる間に障害を経験することを含む。本方法は、障害に関連する第1の障害情報を格納することを含む。本方法は、障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、セルへのDAPSフォールバックを実施することを含む。本方法は、セルに接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験することを含む。本方法は、RLFを経験することに関連する第2の障害情報を格納することを含む。本方法は、第1または第2の障害情報をSONのほうへ送信することを含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための、無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)によって実施される方法であって、前記方法は、
ソースセル(600)から、前記ソースセル(600)に接続されている間、前記ソースセル(600)からターゲットセル(602)へのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信すること(801)であって、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、ハンドオーバコマンドを受信すること(801)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に障害を経験すること(803)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の前記障害に関連する第1の障害情報を格納すること(805)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記ソースセル(600)へのDAPSフォールバックを実施すること(807)と、
前記ソースセル(600)に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験すること(809)と、
前記RLFを経験することに関連する第2の障害情報を格納すること(811)と、
前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記SONのほうへ送信すること(813)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することが、前記DAPSフォールバックの後に前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の障害情報を削除すること(901)
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の障害情報が削除されたことをロギングすること(903)
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の障害情報を格納することが、前記第1の障害情報を無線リンク障害(RLF)報告に格納すること(1001)を含む、または前記第2の障害情報を格納することが、前記第2の障害情報を前記RLF報告に格納することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-fallback情報を格納すること(1101)を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-conn-failure情報を格納すること(1201)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを始動することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すconn-time-failure情報を格納すること(1301)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の障害情報を格納することが、前記DAPSフォールバックを実施した後に前記RLFを前記経験することを示すフォールバックフラグ情報を格納すること(1401)を含み、前記フォールバックフラグ情報は、time-conn-failure情報またはconn-time-failureが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の障害であって、前記無線デバイスがそれに少なくとも部分的に基づいて前記DAPSフォールバックを実施した前記障害の経験と、前記RLFの経験との間の経過した時間を表すかどうかを決定するために使用され得る、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すタイミング情報を格納すること(1501)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記DAPSフォールバックを実施することとの間の経過した時間を示すフォールバックタイミング情報を格納すること(1601)を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の障害情報を格納することが、前記DAPSフォールバックを実施することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することとの間の持続時間中に、サービングセル、ターゲットセル(602)、または近隣するセルに関連する利用可能な無線測定を示す無線測定情報を格納すること(1701)を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納すること(1801)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバを始動することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-to-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納すること(1901)を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
自己組織化ネットワーク(SON)における基地局(2360、2520、2612A、2612B、2612C、2720)によって実施される方法であって、前記方法は、
無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)から第1の障害情報または第2の障害情報を受信すること(2001)と、
デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に前記無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定すること(2003)と、
前記DAPSフォールバックを実施した後に前記無線デバイスが前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2005)と
を含む、方法。
【請求項16】
前記無線デバイスが、前記DAPSフォールバックを実施する前におよび第1のセルからソースセル(600)へのハンドオーバを完了することから所定の時間ウィンドウ内に前記RLFを経験したかどうかを決定すること(2101)と、
前記無線デバイスが、前記DAPSフォールバックを実施する前におよび前記第1のセルから前記ソースセル(600)への前記ハンドオーバを完了することから前記所定の時間ウィンドウ内に前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2103)と
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の障害情報に少なくとも部分的に基づいてハンドオーバを試みる間に障害を経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定すること、または前記第2の障害情報に少なくとも部分的に基づいてRLFを経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定すること(2201)と、
前記他の基地局が、1つまたは複数のハンドオーバパラメータ最適化することを含むハンドオーバ設定を最適化することを可能にするために、前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記他の基地局にフォワーディングすること(2203)と
をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
自己組織化ネットワーク(SON)において動作するように設定された無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)であって、前記無線デバイスが、
処理回路(2401)と、
前記処理回路に結合されたメモリ(2415)とを備え、前記メモリは、前記処理回路によって実行されたとき、前記無線デバイスに、
ソースセル(600)から、前記ソースセル(600)に接続されている間、前記ソースセル(600)からターゲットセル(602)へのハンドオーバを試みるためのソースハンドオーバコマンドを受信すること(801)であって、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、ソースハンドオーバコマンドを受信すること(801)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に障害を経験すること(803)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の前記障害に関連する第1の障害情報を格納すること(805)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記ソースセル(600)へのDAPSフォールバックを実施すること(807)と、
前記DAPSフォールバックの後に前記ソースセル(600)に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験すること(809)と、
前記無線リンク障害を経験することに関連する第2の障害情報を格納すること(811)と、
前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記SONのほうへ送信すること(813)と
を含む動作を実施させる命令を含む、無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)。
【請求項19】
前記メモリが、前記処理回路によって実行されたとき、前記無線デバイスに請求項2から14のいずれか一項に記載の動作を実施させるさらなる命令を含む、請求項18に記載の無線デバイス。
【請求項20】
処理回路(2370、2560)と、
前記処理回路に結合されたメモリ(2380、2590)と
を備える基地局(2360、2520)であって、前記メモリは、前記処理回路によって実行されたとき、前記基地局に、
無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信すること(2001)と、
デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に前記無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定すること(2003)と、
前記DAPSフォールバックを実施した後に前記無線デバイスが前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2005)と
を含む動作を実施させる命令を含む、基地局(2360、2520)。
【請求項21】
前記メモリが、前記処理回路によって実行されたとき、前記基地局に、請求項16または17に記載の動作を実施させるさらなる命令を含む、請求項20に記載の基地局(2360)。
【請求項22】
自己組織化ネットワーク(SON)において動作するように設定された無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520)の処理回路によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、それにより、前記プログラムコードの実行は、前記無線デバイスに、
ソースセル(600)から、前記ソースセル(600)に接続されている間、前記ソースセル(600)からターゲットセル(602)へのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信すること(801)であって、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、ハンドオーバコマンドを受信すること(801)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に障害を経験すること(803)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の前記障害に関連する第1の障害情報を格納すること(805)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記ソースセル(600)へのDAPSフォールバックを実施すること(807)と、
前記DAPSフォールバックの後に前記ソースセル(600)に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験すること(809)と、
前記無線リンク障害を経験することに関連する第2の障害情報を格納すること(811)と、
前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記SONのほうへ送信すること(813)と
を含む動作を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項23】
前記非一時的記憶媒体が、請求項2から11のいずれか一項に記載の動作を実施するために前記無線デバイスの処理回路によって実行されるべきさらなるプログラムコードを含む、請求項22に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項24】
基地局(2360、2520)の処理回路によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品であって、それにより、前記プログラムコードの実行は、前記基地局(2360、2520)に、
無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信すること(2001)と、
デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に前記無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定すること(2003)と、
前記DAPSフォールバックを実施した後に前記無線デバイスが前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2005)と
を含む動作を実施させる、コンピュータプログラム製品。
【請求項25】
前記非一時的記憶媒体が、請求項16または17に記載の動作を実施するために前記基地局の処理回路によって実行されるべきさらなるプログラムコードを含む、請求項24に記載のコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に通信に関し、より詳細には、無線通信をサポートする、通信方法ならびに関係するデバイスおよびノードに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPPにおける無線通信システム
【0003】
図1に示されている簡略化された無線通信システムについて考えると、UE102があり、UE102は、1つまたは複数のアクセスノード103~104と通信し、1つまたは複数のアクセスノード103~104は、ネットワークノード106に接続される。アクセスノード103~104は、無線アクセスネットワーク100の一部である。
【0004】
3GPP TS36.300 v.16.2.0において指定されているような、(Long Term Evolution(LTE)または4Gとも呼ばれる)3GPPエボルブドパケットシステム(EPS)標準仕様、および関係する仕様に従う無線通信システムでは、アクセスノード103~104は、一般に、エボルブドノードB(eNB)に対応し、ネットワークノード106は、一般に、モビリティ管理エンティティ(MME)および/またはサービングゲートウェイ(SGW)のいずれかに対応する。eNBは、無線アクセスネットワーク100の一部であり、無線アクセスネットワーク100は、この場合、E-UTRAN(拡張ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク)であり、MMEおよびSGWは、両方とも、EPC(エボルブドパケットコアネットワーク)の一部である。eNBは、X2インターフェースを介して相互接続され、S1インターフェースを介してEPCに接続され、より詳細には、S1-Cを介してMMEに、およびS1-Uを介してSGWに接続される。
【0005】
一方、3GPP TS38.300において指定されているような、(新無線(New Radio:NR)または5Gとも呼ばれる)3GPP 5Gシステム(5GS)標準仕様、および関係する仕様に従う無線通信システムでは、アクセスノード103~104は、一般に、5GノードB(gNB)に対応し、ネットワークノード106は、一般に、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)ならびに/またはユーザプレーン機能(UPF)のいずれかに対応する。gNBは、無線アクセスネットワーク100の一部であり、無線アクセスネットワーク100は、この場合、NG-RAN(次世代無線アクセスネットワーク)であり、AMFおよびUPFは、両方とも、5Gコアネットワーク(5GC)の一部である。gNBは、Xnインターフェースを介して相互接続され、NGインターフェースを介して5GCに接続され、より詳細には、NG-Cを介してAMFに、およびNG-Uを介してUPFに接続される。
【0006】
NRとLTEとの間の高速モビリティをサポートし、コアネットワークの変更を回避するために、LTE eNBも、NG-U/NG-Cを介して5G-CNに接続され、Xnインターフェースをサポートすることができる。5GCに接続されたeNBは、次世代eNB(ng-eNB)と呼ばれ、NG-RANの一部と見なされる。5GCに接続されたLTEは、本明細書でこれ以上説明されないが、本明細書でLTEおよびNRについて説明されるソリューション/特徴の大部分が、5GCに接続されたLTEにも適用されることに留意されたい。本明細書では、LTEという用語は、さらなる指定なしに使用されるとき、LTE-EPCを指す。
【0007】
LTEおよびNRにおけるRRC_CONNECTEDにおけるモビリティ
【0008】
RRC_CONNECTED状態におけるモビリティは、ハンドオーバとしても知られる。ハンドオーバの目的は、たとえば、モビリティにより、(ソースセル接続としても知られる)ソース無線接続を使用するソースアクセスノードから、(ターゲットセル接続としても知られる)ターゲット無線接続を使用するターゲットアクセスノードにUEを移動させることである。ソース無線接続は、ソースアクセスノードによって制御されるソースセルに関連する。ターゲット無線接続は、ターゲットアクセスノードによって制御されるターゲットセルに関連する。言い換えれば、ハンドオーバ中に、UEは、ソースセルからターゲットセルに移動する。ソースアクセスノードまたはソースセルは、「ソース」と呼ばれることがあり、ターゲットアクセスノードまたはターゲットセルは、「ターゲット」と呼ばれることがある。
【0009】
いくつかの場合には、ソースアクセスノードおよびターゲットアクセスノードは、異なるeNBまたはgNBなど、異なるノードである。これらの場合は、ノード間ハンドオーバ、eNB間ハンドオーバまたはgNB間ハンドオーバとも呼ばれる。他の場合には、ソースアクセスノードおよびターゲットアクセスノードは、同じeNBおよびgNBなど、同じノードである。これらの場合は、ノード内ハンドオーバ、eNB内ハンドオーバまたはgNB内ハンドオーバとも呼ばれ、ソースセルとターゲットセルとが同じアクセスノードによって制御される場合をカバーする。また他の場合には、ハンドオーバは、同じセル内で(したがって、また、そのセルを制御する同じアクセスノード内で)実施され、これらの場合はセル内ハンドオーバとも呼ばれる。
【0010】
したがって、ソースアクセスノードおよびターゲットアクセスノードが、特定のUEのハンドオーバ中に所与のアクセスノードによってサーブされる役割を指すことを理解されたい。たとえば、所与のアクセスノードは、1つのUEのハンドオーバ中にソースアクセスノードとして働き得るが、そのアクセスノードは、異なるUEのハンドオーバ中にターゲットアクセスノードとしても働く。また、所与のUEのノード内またはセル内ハンドオーバの場合、同じアクセスノードは、そのUEのためのソースアクセスノードとターゲットアクセスノードの両方として働く。
【0011】
E-UTRANまたはNG-RAN中のRRC_CONNECTED UEは、サービングセルおよび近隣セルの測定を実施するようにネットワークによって設定され得、UEによって送られた測定報告に基づいて、ネットワークは、近隣セルへのUEのハンドオーバを実施することを判定し得る。ネットワークは、次いで、ハンドオーバコマンドメッセージ(LTEでは、mobilityControlInfoと呼ばれるフィールドをもつRRC接続再設定メッセージ、およびNRでは、reconfigurationWithSyncフィールドをもつRRC再設定メッセージ)をUEに送る。
【0012】
これらの再設定は、実際は、(EUTRA-EPCの場合、X2またはS1インターフェースを介して、あるいはNG-RAN-5GCの場合、XnまたはNGインターフェースを介して)ソースアクセスノードからの要求時にターゲットアクセスノードによって準備され、ソースアクセスノードからの要求中で提供される既存の無線リソース制御(RRC)設定およびUE能力と、意図されたターゲットセルおよびターゲットアクセスノードにおけるそれ自体の能力およびリソース状況とを考慮に入れる。ターゲットアクセスノードによって提供される再設定パラメータは、たとえば、ターゲットアクセスノードにアクセスするためにUEによって必要とされる情報、たとえば、ランダムアクセス設定、ターゲットアクセスノードによって割り振られる新しいC-RNTI(セル無線ネットワーク一時識別子)、およびUEがターゲットアクセスノードに関連する新しいセキュリティ鍵を計算することを可能にするセキュリティパラメータを含んでおり、したがって、UEは、ターゲットアクセスノードにアクセスすると、新しいセキュリティ鍵に基づいて暗号化され、完全性保護されたSRB1(シグナリング無線ベアラ1)上でのハンドオーバ完了メッセージ(LTEでは、RRC接続再設定完了メッセージ、およびNRでは、RRC再設定完了メッセージ)を送ることができる。
【0013】
図2は、例としてLTEを使用する、ハンドオーバプロシージャ中の、UEと、(ソースgNB、ソースeNBまたはソースセルとしても知られる)ソースアクセスノードと、(ターゲットgNB、ターゲットeNBまたはターゲットセルとしても知られる)ターゲットアクセスノードとの間のシグナリングフローを要約する。
【0014】
図2では、ステップ1において、UEは、データがソースアクセスノードに送信されている、間隔の間に、測定報告をソースアクセスノードに送信し、ソースアクセスノードは、そのデータをサービングゲートウェイに送信する。
【0015】
ステップ2において、ソースアクセスノードは、ハンドオーバが実施されるべきであると決定する。これは、測定報告に基づき得る。ステップ3において、ソースアクセスノードは、ターゲットアクセスノードにハンドオーバ要求を送信する。ステップ5において、ソースアクセスノードは、UEにRRC接続再設定メッセージを送信する。
【0016】
ステップ6において、UEは、ソースアクセスノードからデタッチする。ステップ7において、ソースアクセスノードは、ターゲットアクセスノードに順序番号(SN)ステータス転送を送信する。ソースアクセスノードは、UEから受信された任意のデータをターゲットアクセスノードにフォワーディングする。
【0017】
ステップ8において、UEおよびターゲットアクセスノードは、ターゲットアクセスノードを介してSGWのほうへユーザデータを送信することを始動するためにランダムアクセスプロシージャを実施する。ステップ9において、UEは、ターゲットアクセスノードにRRC接続再設定完了メッセージを送信する。UEは、次いで、ターゲットアクセスノードにユーザデータを送信する。
【0018】
ステップ10において、ターゲットアクセスノードは、MMEに経路切替え要求を送信する。ステップ11において、MMEおよびSGWは、ソースアクセスノードからターゲットアクセスノードに経路を変更するために経路切替え関係シグナリングを実施する。UEのユーザデータは、次いで、ターゲットアクセスノードとSGWとの間で流れることができる。SGWは、エンドマーカーをソースアクセスノードに送信し、ソースアクセスノードは、エンドマーカーをターゲットアクセスノードにフォワーディングする。ステップ12において、MMEは、ターゲットアクセスノードに経路切替え要求確認応答を送信する。ステップ13において、そのターゲットアクセスノードは、ソースアクセスノードにUEコンテキスト解放メッセージを送信する。
【0019】
ハンドオーバ中のユーザプレーンのハンドリング
【0020】
以下のサブセクションにおいて説明されるように、必要とされるサービス品質(QoS)に応じて、シームレスハンドオーバまたはロスレスハンドオーバのいずれかが各ユーザプレーン無線ベアラについて適宜に実施される。
【0021】
シームレスハンドオーバ
【0022】
シームレスハンドオーバは、無線リンク制御(RLC)非確認型モード(UM)上でマッピングされたユーザプレーン無線ベアラについて適用される。これらのタイプのデータは、一般に、ロスに対して適度に耐性があるが、遅延に対してあまり耐性がない(たとえば、音声サービス)。したがって、シームレスハンドオーバは、複雑さおよび遅延を最小限に抑えるように設計されるが、いくつかのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)サービスデータユニット(SDU)のロスを生じ得る。
【0023】
ハンドオーバにおいて、シームレスハンドオーバが適用される無線ベアラについて、ヘッダ圧縮コンテキストを含むPDCPエンティティがリセットされ、カウント値が0にセットされる。ハンドオーバにおいて新しい鍵が生成されるので、カウント値を維持するためのセキュリティ理由がない。送信がまだ開始していないUEにおけるPDCP SDUは、ハンドオーバの後に、ターゲットアクセスノードに送信されることになる。ソースアクセスノードでは、まだ送信されていないPDCP SDUは、X2/Xnインターフェースを介してターゲットアクセスノードにフォワーディングされ得る。送信がすでに開始したが、成功裡に受信されていないPDCP SDUは、失われることになる。これは、ハンドオーバにおいてソースアクセスノードとターゲットアクセスノードとの間でコンテキスト(たとえば、設定情報)が転送される必要がないので、複雑さを最小限に抑える。
【0024】
ロスレスハンドオーバ
【0025】
PDCPデータPDUに追加されたSNに基づいて、ハンドオーバ中の順序配信を保証し、さらには、完全ロスレスハンドオーバ機能を提供し、ハンドオーバより前に受信がまだ確認応答されていないPDCP SDUの再送信を実施することが可能である。このロスレスハンドオーバ機能は、主に、1つのPDCP SDUのロスが伝送制御プロトコル(TCP)の反応によりデータレートの急激な低減を生じることがある、ファイルダウンロードなどの遅延耐性サービスのために使用される。
【0026】
ロスレスハンドオーバは、RLC確認型モード(AM)上でマッピングされたユーザプレーン無線ベアラについて適用される。RLC AMが使用されるとき、送信されたが、RLCレイヤによってまだ確認応答されていないPDCP SDUが、PDCPレイヤ中の再送信バッファに記憶される。
【0027】
ダウンリンク(DL)におけるロスレスハンドオーバを保証するために、ソースアクセスノードは、再送信バッファに記憶されたDL PDCP SDU、ならびにゲートウェイから受信されたフレッシュなDL PDCP SDUを(再)送信のためにターゲットアクセスノードにフォワーディングする。ソースアクセスノードは、コアネットワークゲートウェイ(LTE/EPCにおけるSGW、LTE/5GCおよびNRにおけるUPF)から、ソースアクセスノードに送られる最後のパケット(いわゆる「エンドマーカー」パケット)を示す指示を受信する。ソースアクセスノードはまた、この指示をターゲットアクセスノード104にフォワーディングし、したがって、ターゲットアクセスノードは、ターゲットアクセスノードがゲートウェイから直接受信されたパケットの送信をいつ開始することができるかを知る。
【0028】
アップリンク(UL)におけるロスレスハンドオーバを保証するために、UEは、ターゲットアクセスノードにおいてPDCP再送信バッファに記憶されたUL PDPC SDUを再送信する。その再送信は、ハンドオーバコマンドの受信時に実施されたPDCP再確立によってトリガされる。ソースアクセスノードは、解読および復元の後に、順序外れで受信されたすべてのPDCP SDUをターゲットアクセスノードにフォワーディングすることになる。したがって、ターゲットアクセスノード104は、ハンドオーバ中に維持されたPDCP SNに基づいて、ソースアクセスノード103から受信されたPDCP SDU、およびUEから受信された再送信されたPDCP SDUを並べ替え、正しい順序でゲートウェイにそれらを配信することができる。
【0029】
ロスレスハンドオーバの追加の特徴は、いわゆる選択的再送信である。いくつかの場合には、PDCP SDUが成功裡に受信されたが、対応するRLC確認応答が成功裡に受信されていないことが起こり得る。この場合、ハンドオーバの後に、RLCレイヤから受信された正しくないステータスに基づいてUEまたはターゲットアクセスノードによって始動された不要な再送信があり得る。これらの不要な再送信を回避するために、PDCPステータス報告が、ターゲットアクセスノードからUEに、およびUEからターゲットアクセスノードに送られ得る。ハンドオーバの後にPDCPステータス報告を送るべきかどうかは、各無線ベアラについておよび各方向について独立して設定される。
【0030】
Rel-16デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)ハンドオーバ
【0031】
Rel-14 MBBの短所に対処し、約0msの中断時間を達成するために、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)ハンドオーバとしても知られる、メークビフォアブレーク(MBB:Make-Before-Break)の拡張バージョンが、LTEとNRの両方についてRel-16のために指定されている。
【0032】
DAPSハンドオーバは、UEが、ハンドオーバのためのRRCメッセージ(たとえば、マスタセルグループ(MCG)のためのreconfigurationWithSyncをもつRRC再設定)の受信の後に、およびターゲットgNBへの成功したランダムアクセスの後にソースセルを解放するまで、ソースgNB接続を維持する、ハンドオーバプロシージャとして規定される。
【0033】
DAPSハンドオーバ中に、UEは、ソースセルおよびターゲットセルから同時に送信することおよび受信することが可能であると仮定される。実際には、これは、UEがデュアル送信/受信(Tx/Rx)チェーンを装備することを必要とし得る。デュアルTx/Rxチェーンはまた、潜在的に、DAPSハンドオーバが周波数間ハンドオーバなどの他のハンドオーバシナリオにおいてサポートされることを可能にする。
【0034】
LTEの場合のDAPSノード間ハンドオーバの一例が、以下の図3に示されている。図3では、ステップ401~405が、上記で説明された図2のステップ1~5に類似する。ステップ409~412が、上記で説明された図2のステップ10~13に類似する。
【0035】
ステップ405において、(ベアラごとにセットされた)ハンドオーバコマンド中の「DAPS HO」指示、たとえばマスタセルグループ、MCGのためのreconfigurationWithSyncをもつRRC再設定を受信したとき、UEは、(DAPSが設定されたベアラについて)ターゲットアクセスノードに関連するターゲットセルへの接続を確立しながら、ソースアクセスノードに関連するソースセルへの接続を維持する。すなわち、UEは、それぞれのベアラについて中断なしにステップ405~408の間にソースアクセスノードを介してDL/ULユーザプレーンデータを送るおよび受信することができる。また、ステップ408の後に、UEは、通常のHOプロシージャと同様に、UL/DLユーザプレーンデータ送信のために利用可能なターゲットリンクを有する。
【0036】
所与のベアラのためのDAPS設定は、以下で示されているように、DAPSが設定されるべき各データ無線ベアラ(DRB)について、RadioBearerConfigの一部として提供され、RadioBearerConfig IEが、MCGのためのreconfigurationWithSyncをもつRRC再設定中に含まれる。
【0037】
DAPSハンドオーバの場合、UEは、ソースセルを解放する、すなわちターゲットによって送信されるdaps-SourceReleaseメッセージまで、ソースgNBからのダウンリンクユーザデータ受信を継続し、ターゲットgNBへの成功したランダムアクセスプロシージャまでソースgNBへのアップリンクユーザデータ送信を継続する。それをするために、UEは、ハンドオーバの全持続時間の間、すなわちHO完了情報を含んでいるRRC再設定完了が送信されるまで、ソースセルに関する無線リンク監視(RLM)を実施し続けるべきである。それは、たとえば、UEが、可能な同期外れ指示、ソースとのRLC再送信がしきい値を超えるかどうかなどを監視し続けるべきであることを暗示する。明らかに、DAPSを実施する間にソースセルにおいてRLFが発生した場合、UEはソース接続を解放するが、UEは、ターゲットへのDAPS HOを継続することができる。
【0038】
前に説明されたように、DAPS HOが設定されたUEは、ハンドオーバがターゲットにおいて完了されるまで、すなわちRRC再設定完了がターゲットに送信されるまで、ソースセルのほうへのUL送信を継続することができることに留意されたい。DLでは、代わりに、ソースネットワークノード(たとえばソースgノードB)は、(RRC再設定完了を受信した後に)ターゲットによって送信されるdaps-SourceReleaseメッセージ中で伝達されるソース設定解放がUEによって受信されるまで、DLデータを送り続けることができる。したがって、ソースセルへのULデータ送信がハンドオーバ完了を越えて延長されないことになるが、HARQ ACK/NACKおよび他の可能なレイヤ1制御シグナリングなど、ソースセルへのいくつかのUL送信が、ハンドオーバ完了の後にソースセルのほうへ実施されるべきである。
【0039】
RRCによってトリガされるハンドオーバ機構は、DAPSハンドオーバを除いて、UEが、少なくとも、媒体アクセス制御(MAC)エンティティをリセットし、RLCを再確立することを必要とし、ここで、ハンドオーバコマンドの受信時に、UEは、
・ ターゲットについてのMACエンティティ(すなわち異なる/新しいMACエンティティ)を作成する、
・ DAPSが設定された各DRBについて、ターゲットについてのRLCエンティティと、関連するDTCH論理チャネルとを確立する、
・ DAPSが設定されたDRBについて、ソースおよびターゲットについて別個のセキュリティおよびロバストヘッダ圧縮(ROHC)機能をPDCPエンティティに再設定し、それらを、それぞれソースおよびターゲットによって設定されたRLCエンティティに関連付ける、
・ ソースの解放までソース設定の残りを保持する。
【0040】
RRCでは、UEアクションは、以下のように規定される。
【0041】
同期を伴う再設定
UEは、同期を伴う再設定を実行するために以下のアクションを実施するものとする。
...
1> DAPSベアラが設定されない場合、
2> 稼働している場合、対応するSpCellのためのタイマーT310を停止する、
...
1> DAPSベアラが設定された場合、
2> ソースセルグループについてのMACエンティティと同じ設定で、ターゲットセルグループについてのMACエンティティを作成する、
2> 各DAPSベアラについて、
3> ソースセルグループについてのものと同じ設定で、ターゲットセルグループについての(1つまたは複数の)RLCエンティティを確立する、
3> ソースセルグループについてのものと同じ設定で、ターゲットセルグループについての論理チャネルを確立する、
...
2> ターゲットセルグループ中でnewUE-Identityの値をC-RNTIとして適用する、
2> 受信されたspCellConfigCommonに従ってターゲットSpCellについての下位レイヤを設定する、
2> 受信されたreconfigurationWithSync中に含まれる場合、前にカバーされなかった任意の追加のフィールドに従ってターゲットSpCellについての下位レイヤを設定する。
...
【0042】
RLCベアラ追加/修正
【0043】
rlc-BearerToAddModList IE中で受信された各RLC-BearerConfigについて、UEは、以下を行うものとする。
1> UEの現在の設定が、同じセルグループ内の受信されたlogicalChannelIdentityをもつRLCベアラを含んでいる場合、
2> RLCベアラがDAPSベアラに関連する場合、
3> 受信されたrlc-Configに従って、ターゲットセルグループについての(1つまたは複数の)RLCエンティティを再設定する、
3> 受信されたmac-LogicalChannelConfigに従って、ターゲットセルグループについての論理チャネルを再設定する、
2> 他の場合、
...
【0044】
MACエンティティ設定
【0045】
UEは、以下を行うものとする。
1> SCG MACが現在のUE設定の一部ではない場合(すなわち、SCG確立)、
2> SCG MACエンティティを作成する、
1> DAPSベアラが設定された場合、
2> tag-ToReleaseListおよびtag-ToAddModListを除く受信されたmac-CellGroupConfigに従って、ターゲットセルグループについてのMACメイン設定を再設定する、
...
【0046】
ステップ406において、ソースアクセスノードは、UL PDCP受信側ステータスと、第1のフォワーディングされるDL PDCP SDUのSNとを示すSNステータス転送メッセージをターゲットアクセスノードに送る。アップリンクPDCP SN受信側ステータスは、少なくとも、第1の失われたUL SDUのPDCP SNを含み、UEがターゲットセル中で再送信する必要がある順序外れUL SDUがある場合、そのようなSDUの受信ステータスのビットマップを含み得る。SNステータス転送メッセージはまた、第1の失われたUL SDUのハイパーフレーム番号(HFN)、ならびにターゲットアクセスノードにおけるカウント保存についてのHFN DLステータスを含んでいる。
【0047】
ターゲットアクセスノードとの接続セットアップが成功すると、すなわちステップ408においてハンドオーバ完了メッセージを送った後に、UEは、(UEが成功したランダムアクセスの後にターゲットのみを使用するULにおいて、を除いて)2つのデータリンク、ソースアクセスノードへのデータリンクとターゲットアクセスノードへのデータリンクとを維持する。ステップ408の後に、UEは、ターゲットアクセスノードセキュリティ鍵と圧縮コンテキストとを使用する通常のHOプロシージャと同様に、ターゲットアクセスノード上にULユーザプレーンデータを送信する。したがって、両方のノードへの同時ULユーザデータ送信の必要がなく、これは、2つのノード間でのUE電力分割を回避し、さらには、UE実装を簡略化する。周波数内ハンドオーバの場合、一度に1つのノードにULユーザプレーンデータを送信することはまた、UL干渉を低減し、これは、ネットワーク側における成功した復号の見込みを増加させる。
【0048】
UEは、ソースリンクが解放されるまで、ソースアクセスノードとターゲットアクセスノードの両方についてのセキュリティおよび圧縮コンテキストを維持する必要がある。UEは、PDUが送信されるセルに基づいて、PDCP PDUについて使用されるべきセキュリティ/圧縮コンテキストを弁別することができる。
【0049】
パケット複製を回避するために、UEは、ステップ408において、最後に受信されたPDCP SNを示すPDCPステータス報告をハンドオーバ完了メッセージとともに送り得る。PDCPステータス報告に基づいて、ターゲットアクセスノードは、複製PDCPパケット(すなわち同一の順序番号をもつPDCP PDU)、すなわちソースセルにおいてUEによってすでに受信されたPDCPパケットをUEに送ることを回避することができる。
【0050】
ステップ413におけるソースセルの解放は、たとえば、(図に示されていない)ターゲットアクセスノードからの明示的メッセージによって、または解放タイマーの満了などの何らかの他のイベントによってトリガされ得る。
【0051】
ソースアクセスノードがステップ405の後に(すなわちUEにハンドオーバコマンドを送った後に、「早いパケットフォワーディング」としても知られる)パケットデータフォワーディングを開始することの代替として、ターゲットアクセスノードは、パケットデータフォワーディングをいつ開始すべきかをソースアクセスノードに示し得る。たとえば、パケットデータフォワーディングは、より後の段階において、ターゲットセルへのリンクが確立されたとき、たとえばUEがターゲットセルにおいてランダムアクセスを実施した後に、またはUEがターゲットアクセスノードにRRC接続再設定完了メッセージを送ったとき、開始し得る(「後のパケットフォワーディング」としても知られる)。より後の段階においてソースアクセスノードにおいてパケットデータフォワーディングを開始することによって、ターゲットセルからUEによって受信される複製されたPDCP SDUの数が、潜在的に、より少なくなり、それによって、DLレイテンシがやや低減されることになる。しかしながら、より後の段階においてパケットデータフォワーディングを開始することはまた、たとえば、UEとソースアクセスノードとの間の接続が、ターゲットアクセスノードへの接続が確立される前に失われる場合、ロバストネスと低減されたレイテンシとの間のトレードオフである。そのような場合、UEへのDLデータ転送の短い中断があることになる。
【0052】
図4は、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)ハンドオーバにおけるUE側におけるプロトコルスタックを示す。各ユーザプレーン無線ベアラは、関連するPDCPエンティティを有し、関連するPDCPエンティティは、2つの関連するRLCエンティティ、すなわち、ソースセルのために1つとターゲットセルのために1つとを有する。PDCPエンティティは、ソースセルとターゲットセルとについて異なるセキュリティ鍵およびROHCコンテキストを使用するが、(UL送信のための)SN割り当てと(DL受信のための)並べ替え/複製検出とは、共通である。
【0053】
NRの場合、ベアラにQoSフローをマッピングすることを担当する、PDCPの上の、SDAP(サービスデータアプリケーションプロトコル)と呼ばれる追加のプロトコルレイヤがあることに留意されたい。このレイヤは、図4に示されておらず、本明細書で詳細に説明されないものとする。
【0054】
DAPSハンドオーバ障害
【0055】
NRにおいて、タイマーベースのハンドオーバ障害プロシージャがサポートされる(すなわち、UEは、同期を伴う再設定をもつRRC再設定を受信したときにタイマーT304を開始し、成功したときにタイマーを停止し、満了時に、ハンドオーバ障害を宣言する)。ハンドオーバ障害から回復するために、RRC接続再確立プロシージャが使用される。
【0056】
しかしながら、DAPS HOが障害があるとき、UEは、ソースリンクが解放されていない場合、RRC接続再確立をトリガすることなしに、ソースセル設定にフォールバックする可能性を有し、ソースセルとの接続を再開し、ソースを介してDAPS HO障害を報告する。ソースセルへのそのようなフォールバックは、ソースセルに関するRLFが、T304タイマーが満了する時間においてまだ宣言されていない場合にのみ、発生し得る。UEがソースセルにフォールバックすると、UEは、UEがターゲットセルのほうへのDAPS HOに障害があったことを示すための障害情報をソースセルに発行する。
【0057】
そうではなく、ソースセルに関するRLFが、ターゲットへのDAPSハンドオーバが障害がある時間において、すなわちタイマーT304が満了した時間において、すでに発生した場合、UEは、再確立のために、ソースおよびターゲットとは異なる第3のセルを選択する。
【0058】
3GPPにおける自己組織化ネットワーク(SON)
【0059】
自己組織化ネットワーク(SON)は、モバイル無線アクセスネットワークのプランニング、設定、管理、最適化および修復を、より簡単におよびより高速に行うように設計された自動化技術である。SON機能および挙動が、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)およびNGMN(次世代モバイルネットワーク)などの団体によって生成された一般に認められたモバイル産業推奨において規定および指定されている。
【0060】
3GPPでは、SONエリア内でのプロセスが、自己設定プロセスと自己最適化プロセスとに分類される。自己設定プロセスは、新たに展開されるノードが、システム動作のための必要な基本設定を得るために自動インストールプロシージャによって設定されるプロセスである。
【0061】
このプロセスは、動作前(pre-operational)状態において働く。動作前状態は、eNBが、電源投入され、バックボーンコネクティビティを有するときから、RF送信機がオンに切り替えられるまでの状態として理解される。
【0062】
図5に示されているように、以下のような、動作前状態においてハンドリングされる機能、すなわち、
・ 基本セットアップ、および
・ 初期無線設定
が、自己設定プロセスによってカバーされる。基礎セットアップ機能のうちのいくつかが、図5中のA-1~A-4に示されている。初期無線設定のうちのいくつかが、図5中のB-1~B-2に示されている。
【0063】
自己最適化プロセスは、ネットワークを自動調節するために、UEおよびアクセスノード測定および性能測定が使用されるプロセスとして規定される。
【0064】
このプロセスは、動作状態において働く。動作状態は、RFインターフェースがさらにオンに切り替えられた状態として理解される。
【0065】
図5に示されているように、以下のような、動作状態においてハンドリングされる機能、すなわち、
・ 最適化/適応
が、自己最適化プロセスによってカバーされる。最適化/適応機能のうちのいくつかが、図5中のC-1およびC-2に示されている。
【0066】
LTEでは、動的設定、自動近隣関係(ANR)、モビリティ負荷分散、モビリティロバストネス最適化(MRO)、エネルギー節約のためのRACH最適化およびサポートなどの特徴を含む、3GPP TS36.300セクション22.2において説明されるような、自己設定および自己最適化のサポートが指定されている。
【0067】
NRでは、3GPP TS38.300セクション15において説明されるような、Rel-15における動的設定、自動近隣関係(ANR)などの自己設定特徴から開始する、自己設定および自己最適化のサポートが同様に指定されている。NR Rel-16では、モビリティロバストネス最適化(MRO)などの自己最適化特徴を含む、より多くのSON特徴が指定されている。
【0068】
3GPPにおけるモビリティロバストネス最適化(MRO)
【0069】
シームレスハンドオーバは、3GPP技術の主要な特徴である。成功したハンドオーバは、データ送信のあまりに多くの中断を引き起こすことなしに、UEが、異なるセルのカバレッジエリアにおいて動き回ることを保証する。しかしながら、ネットワークが、時間内にUEを「正しい」近隣セルにハンドオーバすることに障害があるシナリオがあることになり、そのようなシナリオでは、UEは、無線リンク障害(RLF)またはハンドオーバ障害(HOF)を宣言することになる。
【0070】
HOFおよびRLF時に、UEは、UEが、確実に、できるだけすぐに戻ることを試みており、したがって、UEが再び到達可能であり得るように、自律アクションをとり、すなわち、セルを選択し、再確立プロシージャを始動することを試み得る。RLFは、UEが、UE自体とネットワークとの間の利用可能な信頼できる通信チャネル(無線リンク)がないことを了解したときのみ、UEによって宣言されるので、RLFは、不十分なユーザ体感を引き起こすことになる。また、接続を再確立することは、UEが再びデータをネットワークと交換することができるまで、新たに選択されたセルとのシグナリング(ランダムアクセスプロシージャ、RRC再確立要求、RRC再確立RRC再確立完了、RRC再設定およびRRC再設定完了)を必要とし、いくらかのレイテンシを加える。
【0071】
仕様(3GPP TS36.331)によれば、無線リンク障害のための可能な原因は、以下のうちの1つであり得る。
1) 無線リンク監視関係タイマーT310の満了、
2) 測定報告関連タイマーT312の満了(T310が稼働していたときに測定報告を送ったにもかかわらず、このタイマーの持続時間内にネットワークからハンドオーバコマンドを受信しないこと)、
3) RLC再送信の最大数に達したとき、
4) MACエンティティからランダムアクセス問題指示を受信したとき
【0072】
RLFは、性能およびユーザ体感を劣化させる再確立につながるので、より遅いRLFを回避するために、RLFの理由を理解し、モビリティ関係パラメータ(たとえば、測定報告のトリガ条件)を最適化することを試みることが、ネットワークのためである。ネットワークにおけるMRO関係報告ハンドリングの規格化の前に、UEのみが、RLFの時間において無線品質がどのようなものであったか、RLFを宣言する実際の理由が何であるかなどに関連する何らかの情報に気づいていた。ネットワークがRLFの理由を識別するために、ネットワークは、UEと、また、近隣する基地局の両方からのより多くの情報を必要とする。
【0073】
LTEにおけるMROソリューションの一部として、Rel-9 RAN2作業におけるRRC仕様において、RLF報告プロシージャが導入された。それは、UEが、RLFの瞬間において関連情報をロギングし、後で、(たとえば再確立の後に)UEが接続することに成功したターゲットセルに報告することになることが規格化されたという点で、RRC仕様(TS36.331)に影響を及ぼした。それはまた、RLF報告を受信したeノードBが、障害が生起されたeノードBにフォワーディングすることができるので、gノードB間インターフェース、すなわち、X2AP仕様(3GPP TS36.423)に影響を及ぼした。
【0074】
UEによって生成されるRLF報告について、RLF報告のコンテンツが、後続のリリースにおいてさらなる詳細により拡張された。最新のLTE RRC仕様に基づく測定報告中に含まれる測定値は、以下である。
1) 最後のサービングセル(PCell)の測定量(RSRP、RSRQ)。
2) 異なるRAT(EUTRA、UTRA、GERAN、CDMA2000)の異なる周波数における近隣セルの測定量。
3) WLAN Apに関連する測定量(RSSI)。
4) Bluetoothビーコンに関連する測定量(RSSI)。
5) 利用可能な場合、(ロケーション座標と速度とを含む)ロケーション情報
6) 利用可能な場合、最後のサービングセルのグローバル一意識別情報、他の場合、最後のサービングセルのPCIおよびキャリア周波数。
7) PCellの追跡エリアコード。
8) 「ハンドオーバコマンド」メッセージの最後の受信から経過した時間。
9) 前のサービングセルにおいて使用されたC-RNTI。
10) UEに1のQCI値を有するDRBが設定されたか否か。
【0075】
RLFが宣言された後に、RLF報告はロギングされ、VarRLF-Report中に含み、UEが、セルを選択し、再確立に成功すると、RLF報告は、ターゲットセルにその利用可能性に気づかせるために、RLF報告が、RRC再確立完了メッセージ中で利用可能なRLF報告を有するという指示を含む。次いで、フラグ「rlf-ReportReq-r9」をもつUEInformationRequestメッセージを受信すると、UEは、UEInformationResponseメッセージ中に(上記で説明されたように、UE変数VarRLF-Reportに格納された)RLF報告を含め、ネットワークに送るものとする。
【0076】
UEからのRLF報告と、UEがそれ自体でどのセルを再確立したかに関する知識とに基づいて、元のソースセルは、RLFが、カバレッジホールにより引き起こされたのか、ハンドオーバ関連パラメータ設定により引き起こされたのかを推論することができる。RLFがハンドオーバ関連パラメータ設定によるものであると見なされた場合、元のサービングセルは、さらに、早すぎるハンドオーバ、遅すぎるハンドオーバ、または間違ったセルクラスへのハンドオーバとして、ハンドオーバ関係障害を分類することができる。これらのハンドオーバ障害クラスは、以下で手短に説明される。
1) ハンドオーバ障害が「遅すぎるハンドオーバ」事例により発生したかどうか
a. 元のサービングセルは、元のサービングセルが、特定のターゲットセルのほうへのハンドオーバに関連するUEにハンドオーバコマンドを送ることに障害があるとき、およびUEがRLFの後にこのターゲットセルにおいてそれ自体で再確立した場合、ハンドオーバ障害を「遅すぎるハンドオーバ」であると分類することができる。
b. 元のサービングセルからの例示的な修正アクションは、ハンドオーバ判定を行うことにつながるイベントトリガ測定報告をIEがいつ送るかを制御する、ターゲットセルのほうへのCIO(セル個別オフセット)を減少させることによって、やや早くこのターゲットセルのほうへのハンドオーバプロシージャを始動することであり得る。
2) ハンドオーバ障害が「早すぎるハンドオーバ」事例により発生したかどうか
a. 元のサービングセルは、元のサービングセルが、ハンドオーバに関連するUEにハンドオーバコマンドを送ることに成功しているが、UEがこのターゲットセルのほうへのランダムアクセスを実施することに障害があるとき、ハンドオーバ障害を「早すぎるハンドオーバ」であると分類することができる。
b. 元のサービングセルからの例示的な修正アクションは、ハンドオーバ判定を行うことにつながるイベントトリガ測定報告をIEがいつ送るかを制御する、ターゲットセルのほうへのCIO(セル個別オフセット)を増加させることによって、やや遅くこのターゲットセルのほうへのハンドオーバプロシージャを始動することであり得る。
3) ハンドオーバ障害が「間違ったセルへのハンドオーバ」事例により発生したかどうか
a. 元のサービングセルは、元のサービングセルが特定のターゲットセルのほうへこのUEのためのハンドオーバを実施することを意図するが、UEが、RLFを宣言し、第3のセルにおいてそれ自体で再確立したとき、ハンドオーバ障害を「間違ったセルへのハンドオーバ」であると分類することができる。
b. 元のサービングセルからの修正アクションは、ターゲットセルのほうへのCIO(セル個別オフセット)を減少させることによって、またはUEが、再確立セルのほうへのCIOを増加させることによってやや早く再確立したセルのほうへのハンドオーバを始動することを介して、やや遅くのターゲットセルのほうへのハンドオーバにつながる測定報告プロシージャを始動することであり得る。
【発明の概要】
【0077】
現在、(1つまたは複数の)ある課題が存在する。現在のRLFフレームワークでは、フォールバックの後のRLFのシナリオが考慮されない。特に、現在のRLFフレームワークによると、UEは、VarRLF-Reportに、第1のセルから第2のセルへのハンドオフに関係するRLF情報を格納することになる。その後、RLFがフォールバックの後に第1のセルにおいて経験されるとき、UEは、VarRLF-Report中の前のRLF報告を消去(たとえば、削除)し、新しいRLF報告を作成することになり、これは、たとえば、前のハンドオーバに関連する情報、たとえば、前のPCellID、最新のハンドオーバからのRLFの時間などを含む。この時点で、UEは、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバに関係する情報をすでに消去したので、ネットワークは、1)そのようなRLFが、セルから第1のセルへのハンドオーバの直後に、たとえば、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバの前に発生したかどうか、その場合、ネットワークは、そのようなハンドオーバを他のセルから第1のセルへの「早すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る、または2)そのようなRLFが、第1のセルから第2のセルへの障害があったハンドオーバの後に発生したかどうか、その場合、ネットワークは、そのハンドオーバを、セルBからの「遅すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る、を決定する可能性に有しないことになる。
【0078】
したがって、そのようなあいまいさは、ネットワークが、それが、(たとえば、「早すぎる」HOを回避するために)最適化される必要がある他のセルのハンドオーバ設定であるべきであるのか、(たとえば、「遅すぎる」HOを回避するために)第1のセルのハンドオーバ設定であるべきであるのかを決定することを妨害することになる。
【0079】
したがって、DAPSフォールバックの後のRLFの発生の場合にRLF情報を含める方法が提供される。
【0080】
いくつかの実施形態によれば、自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための、無線デバイスによって実施される方法が提供される。本方法は、ソースセルから、ソースセルに接続されている間、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信することを含み、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される。本方法は、ソースセル(600)からターゲットセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することを含む。本方法は、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを試みる間の障害に関連する第1の障害情報を格納することを含む。本方法は、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、ソースセルへのDAPSフォールバックを実施することを含む。本方法は、ソースセルに接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験することを含む。本方法は、第1の障害情報または第2の障害情報をSONのほうへ送信することを含む。
【0081】
類似する無線デバイス、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品が提供される。
【0082】
いくつかの実施形態は、(1つまたは複数の)以下の技術的利点のうちの1つまたは複数を提供し得る。本開示で説明される様々な実施形態は、UEが、RLF-Report中で「DAPSフォールバックの後のRLF」のシナリオを反映することを可能にし、また、ネットワークが、同じRLF-report内で、どのパラメータ/情報が、第1のセルと第2のセルとの間のハンドオーバのための「DAPSフォールバックの後のRLF」事例に関連するか、およびどのパラメータが、別のセルから第1のセルへの前のハンドオーバに関連するかを明確に区別することを可能にする。
【0083】
他の実施形態によれば、自己組織化ネットワーク(SON)における、基地局によって実施される方法が提供される。本方法は、無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信することを含む。本方法は、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定することを含む。本方法は、DAPSフォールバックを実施した後に無線デバイスがRLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む。
【0084】
類似する基地局、コンピュータプログラム、およびコンピュータプログラム製品が提供される。
【0085】
本開示のさらなる理解を提供するために含まれ、本出願に組み込まれ、本出願の一部をなす、添付の図面は、発明概念のいくつかの非限定的な実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1】簡略化された無線通信システムの図である。
図2】ハンドオーバプロシージャ中のUEとソースアクセスノードとターゲットアクセスノードとの間のシグナリングフローを示すシグナリング図である。
図3】DAPSハンドオーバを示すシグナリング図である。
図4】UE側のデュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)の一例を示すブロック図である。
図5】自己設定/自己最適化機能を示すブロック図である。
図6】いくつかの実施形態による、DAPSフォールバックの後のRLFのシナリオを示すブロック図である。
図7】いくつかの他の実施形態による、DAPSフォールバックの後のRLFのシナリオを示すブロック図である。
図8】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図9】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図10】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図11】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図12】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図13】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図14】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図15】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図16】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図17】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図18】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図19】いくつかの実施形態による、ユーザ機器の動作を示すフローチャートである。
図20】いくつかの実施形態による、ネットワークノードの動作を示すフローチャートである。
図21】いくつかの実施形態による、ネットワークノードの動作を示すフローチャートである。
図22】いくつかの実施形態による、ネットワークノードの動作を示すフローチャートである。
図23】いくつかの実施形態による、無線ネットワークのブロック図である。
図24】いくつかの実施形態による、ユーザ機器のブロック図である。
図25】いくつかの実施形態による、仮想化環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0087】
次に、添付の図面を参照しながら、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。発明概念の実施形態の例が示されている、実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。しかしながら、発明概念は、多くの異なる形態で具現され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本発明概念の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。これらの実施形態は相互排他的でないことにも留意されたい。一実施形態からの構成要素が、別の実施形態において存在する/使用されると暗に仮定され得る。
【0088】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連のある技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同様に、実施形態のいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目標、特徴、および利点は、以下の説明から明らかになる。
【0089】
前に示されたように、フォールバックの後のRLFは、現在のRLFフレームワークにおいて考慮されない。フォールバックの後のRLFは、図6に示されている。
【0090】
図6を参照すると、UE(たとえば、UE2400)は、ブロック601において、セルA604からHOコマンドを受信し、UEは、ブロック603において、ランダムアクセスプロシージャを介してセルB600へのハンドオーバを実施することに成功する。次いで、ソースセルB600は、ブロック605において、UEのためのDAPS HOをトリガし、これはUEによって受信される。UEは、UEがソースセルB600と通信することを続けることができるように、ソースセルB600とのMAC設定を保つ間、ブロック607において、ターゲットセルC602のほうへのランダムアクセスプロシージャをトリガする。しかしながら、このシナリオでは、UEは、ブロック609におけるハンドオーバ障害、たとえば、T304タイマーが満了する、により、セルC602のほうへのハンドオーバを完了せず、その結果、UEは、ブロック611において、ソースセルB600へのDAPSフォールバックを実施する。UEは、ブロック613において、VarRLF-ReportにHO障害情報を格納し、ブロック615において、HO障害情報を伴う障害情報をソースセルB600に送信する。その後、依然としてセルB600中にある間、UEは、ブロック617において、セルB600においてRLFを経験し、UEは、ステップ619において、VarRLF-ReportコンテナにRLF情報を格納し、RLF情報は、ネットワークに送信され、SON目的のために使用され得る。
【0091】
問題は、現在のRLFフレームワークによると、図6に示されている「フォールバックの後のRLF」のシナリオが考慮されないことである。特に、現在のRLFフレームワークによると、UEは、VarRLF-Reportに、セルB600からセルC602へのHOFに関係するRLF情報を格納することになる。その後、RLFがフォールバックの後にセルB600において経験されるとき、UEは、VarRLF-Report中の前のRLF報告を消去(たとえば、削除)し、新しいRLF報告を作成することになり、これは、たとえば、前のハンドオーバに関連する情報、たとえば、前のPCellID、最新のハンドオーバからのRLFの時間などを含む。この時点で、UEは、セルB600からセルC602へのHO障害に関係する情報をすでに消去したので、ネットワークは、1)そのようなRLFが、セルA604からセルB600へのハンドオーバの直後に、たとえば、セルB600からセルC602へのHOFの前に発生したかどうか、その場合、ネットワークは、そのようなHOをセルA604からセルB600への「早すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る、または2)そのようなRLFが、セルB600からセルC602への障害があったHOの後に発生したかどうか、その場合、ネットワークは、そのハンドオーバを、セルB600からの「遅すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る、を決定する可能性に有しないことになる。
【0092】
したがって、そのようなあいまいさは、ネットワークが、それが、(たとえば、「早すぎる」HOを回避するために)最適化される必要があるセルAのハンドオーバ設定であるべきであるのか、(たとえば、「遅すぎる」HOを回避するために)セルBのハンドオーバ設定であるべきであるのかを決定することを妨害することになる。
【0093】
たとえば、セルB600におけるRLFの後に、UEは、現在のレガシー仕様によると、timeConnFailure、たとえば、接続障害までの、最後のHO初期化から経過した時間を含めることになる。この場合、最後のHO初期化は、セルB600がHOコマンドをセルC602に送ったときに発生した。しかしながら、現在のRLF-Reportは、ネットワークが、そのような時間が、RLFとセルB600からセルC602へのトリガされた(およびHOFを生じた)HOとの間の経過した時間を表すのか、RLFとセルA604からセルB600へのトリガされた(成功した)HOとの間の経過した時間を表すのかを決定することを可能にしない。
【0094】
本明細書で提案される様々な実施形態は、UEが、RLF-Report中で図6に示されている「DAPSフォールバックの後のRLF」のシナリオを反映することを可能にし、また、ネットワークが、同じRLF-report内で、どのパラメータ/情報が、セルBとセルCとの間のハンドオーバのための「DAPSフォールバックの後のRLF」事例に関連するか、およびどのパラメータが、セルAからセルBへの前のハンドオーバに関連するかを明確に区別することを可能にする。
【0095】
専門用語
【0096】
「セルA」という用語は、UEがそこから「セルB」と言われる第2のセルへのハンドオーバを実行する、分散ユニット(DU)によってホストされる第1のセルを指す。
【0097】
「セルB」という用語は、UEが第1のセルからそこへのハンドオーバを実行する、およびUEがそこから「セルC」と言われる第3のセルへのハンドオーバを実行する、DUによってホストされる第2のセルを指す。
【0098】
「セルC」という用語は、UEが第2のセルからそこへのハンドオーバを実行する、DUによってホストされる第3のセルを指し、前記ハンドオーバ実行は、ハンドオーバ障害(HOF)を生じる。
【0099】
本明細書で説明される様々な実施形態におけるUEは、(以下で説明される図24のブロック図の構造を使用して実装された)UE2400を指し、発明概念のいくつかの実施形態による、図8図19のフローチャートを参照しながら説明されることになる。たとえば、モジュールが図24のメモリ2415に記憶され得、これらのモジュールは、モジュールの命令がそれぞれの通信デバイス処理回路2401によって実行されたとき、処理回路2401がフローチャートのそれぞれの動作を実施するような命令を提供し得る。
【0100】
図6に戻ると、いくつかの態様では、図6に示されているシナリオは、いくつかの実施形態におけるUE2400によって実行される以下のアクションを含む。
1. ブロック601において、セルA604からセルB600へのHOコマンドを受信すること。
2. ブロック603において、セルB600におけるHOを成功裡に完了すること。
3. ブロック605において、セルB600に接続される間、reconfigurationWithSyncを含む、およびセルC602のほうへのハンドオーバのためのDAPSが設定された1つまたは複数のベアラを伴う、RRC再設定メッセージを受信すること。
4. ブロック607において、セルC602のほうへのHOを実行すること。
5. ブロック609において、セルC602のほうへのHOを実行する間、HO障害、たとえば、T304満了を経験すること。
6. ブロック611において、セルB600へのフォールバックを実施すること、たとえば、DAPS障害を示す障害情報メッセージをセルB600に送信すること。
7. ブロック613において、ステップ5において経験されたHO障害に関連する第1のRLF-Reportを格納すること。
8. ブロック716において、セルB600におけるRLFを経験すること。
9. 随意に、RLF-Report変数中に含まれる情報をクリアすること
10. ブロック619において、ステップ8(すなわち、ブロック617)において経験されたRLFに関連する第2のRLF-Reportを格納すること。
【0101】
第1および第2のRLF報告とその中に含まれる情報との間の関連が、図7に示されている。
【0102】
図7を参照すると、第1のRLF情報701は、セルC602へのHO障害に関する情報を含んでいる。第2のRLF情報703は、セルB600への接続におけるRLF障害に関する情報を含んでいる。
【0103】
図8図12は、自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するために無線デバイス(たとえば、UE2400)が実施する、様々な実施形態を示す。図8を参照すると、ブロック801において、UE2400は、ソースセル600から、ソースセル600に接続されている間、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信し、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される。これは、図6および図7におけるブロック605において実施される動作に類似する。
【0104】
ブロック803において、UE2400は、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験する。これは、図6および図7におけるブロック609において実施される動作に類似する。ブロック805において、UE2400は、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間の障害に関連する第1の障害情報を記憶(格納)する。これは、図6および図7のブロック613において実施される動作に類似する。
【0105】
ブロック807において、UE2400は、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、ソースセル600へのDAPSフォールバックを実施する。これは、図6および図7のブロック611において実施される動作に類似する。
【0106】
ブロック809において、UE2400は、ソースセル600に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験する。これは、図6および図7のブロック617において実施される動作に類似する。様々な実施形態では、UE2400は、DAPSフォールバックの後にソースセル600に接続されている間にRLFを経験する。
【0107】
ブロック811において、UE2400は、RLFを経験することに関連する第2の障害情報を記憶(格納)する。
【0108】
ブロック813において、UE2400は、第1の障害情報または第2の障害情報を自己組織化ネットワークのほうへ送信する。
【0109】
図10図19は、障害情報を格納する様々な実施形態を示す。
【0110】
第1の障害情報または第2の障害情報は、無線リンク障害報告に格納され得る。これは、図10に示されている。
【0111】
図10を参照すると、ブロック1001において、UE2400は、第1の障害情報を無線リンク障害(RLF)報告に格納するか、または第2の障害情報を格納し、ソース障害情報をRLF報告に格納することを含む。
【0112】
以下の様々な実施形態は、UE2400が、上記で説明されたものおよび関係するRL障害など、シナリオを表すために、Var-RLF報告中に含まれるRLF報告に格納するものとする情報を開示する。
【0113】
例示的な実施形態
【0114】
第1の例示的な実施形態では、第2のRLF-Reportは、UEがセルB600からセルC602へのHOについてのHO障害を経験した時間と、UEがセルB600におけるRLFを経験する時間との間のフェーズに関係する情報(場合によっては、UEがセルA604からのHOの後にセルB600において接続された時間に関係する情報をも含む)、たとえば、ステップ5とステップ9との間の時間において収集された情報を含む。
【0115】
そのような第2のRLF-Reportは、以下の情報のうちのいずれかを含み得る。
・ timeSinceFallback:フォールバック、たとえば、UE2400が、DAPS失敗指示を含んでいる障害情報メッセージを送信した時間、またはUE2400がHOFを宣言した時間と、前記RLFとの間の経過した時間。これは、図11のブロック1101に示されており、第2の障害情報を格納することは、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することと、ソースセル600に接続されている間にRLFを経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-fallback情報を格納することを含む。
・ timeConnFailure(レガシータイマー):対応するハンドオーバ実行が成功したか否かにかかわらず、reconfigurationWithSyncを含む最後のRRC再設定メッセージの受信と、前記RLFとの間の経過した時間。
図12および図13は、timeConnFailureに基づく様々な実施形態を示す。図12のブロック1201において、UE2400は、ハンドオーバコマンドを受信することと、ソースセル600に接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-conn-failure情報を格納する。図13のブロック1301において、UE2400は、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを始動することと、ソースセル600に接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すconn-time-failure情報を格納する。
・ fallbackFlag:RLFがフォールバックの後に発生したことを示すフラグ、フラグは、timeConnFailureが、前記RLFと、UE2400がそのときにフォールバックを実施した、成功しなかったハンドオーバ実行(たとえば、セルB600からセルC602へのハンドオーバ)との間の時間を表すのか、前記RLFと、成功したハンドオーバ実行(たとえば、セルA604からセルB600へのハンドオーバ)との間の時間を表すのかを決定するためにネットワークによって使用され得る。同様に、ネットワークは、このようにして、含まれた無線測定がフォールバックイベントの後に収集されたと決定することになる。これは、図14のブロック1401において示され、UE2400は、DAPSフォールバックを実施した後にRLFを経験することを示すフォールバックフラグ情報を格納し、フォールバックフラグ情報は、time-conn-failure情報またはconn-time-failureが、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間の障害であって、無線デバイスがそれに少なくとも部分的に基づいてDAPSフォールバックを実施した障害の経験と、RLFの経験との間の経過した時間を表すかどうかを決定するために使用され得る。
・ timeSinceLastSuccHO:成功したハンドオーバ実行を生じたreconfigurationWithSyncを含む最後のRRC再設定メッセージの受信と、RLFが経験されるまでの間の経過した時間。この場合、これは、セルA604から受信されたreconfigurationWithSyncを含むRRC再設定メッセージと、セルB600におけるRLFが経験されるまでの間の経過した時間である。したがって、この場合、前記第2のRLF報告は、セルA604からのHOからの、UE2400がセルB600に接続された時間に関連する情報をも含む。
・ ハンドオーバコマンドを受信することと、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を提供する情報。これは、図15のブロック1501に示されており、UE2400は、ハンドオーバコマンドを受信することと、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を示すタイミング情報を格納する。
・ ハンドオーバコマンドを受信することと、DAPSフォールバックを実施することとの間の経過した時間を提供する情報。これは、図16のブロック1601に示されており、UE2400は、ハンドオーバコマンドを受信することと、DAPSフォールバックを実施することとの間の経過した時間を示すフォールバックタイミング情報を格納する。
・ セルB600へのフォールバックの後の、およびセルB600におけるRLFの前の、サービングセル、ターゲットセルおよび近隣するセルの最新の利用可能な無線測定。これは、図17のブロック1701によって示されており、UE2400は、DAPSフォールバックを実施することと、ソースセルに接続されている間にRLFを経験することとの間の持続時間中に、サービングセル、ターゲットセル、または近隣するセルに関連する利用可能な無線測定を示す無線測定情報を格納する。
・ ソースからの切断を生じたHOコマンドの受信(セルAにおけるHOコマンドを受信する時間)からDAPS HOコマンドを受信する時間(セルBにおけるDAPS HOコマンドを受信する時間)までの経過した時間を提供する情報。
・ 前記HOコマンドが受信された、関連するセル識別子(セルAおよびセルB)に関係する情報。
・ UE2400が前のRLF報告をクリアした場合、UE2400は、UE2400がRLF報告変数のために前のRLF報告のコンテンツをクリアしたことをロギングする。これは、図9に示されており、UE2400は、ブロック901において、ソースセル600に接続されている間にRLFを経験することに少なくとも部分的に基づいて、第1の障害情報を削除する。ブロック903において、UE2400は、第1の障害情報が削除されたことをロギングする。
【0116】
第2の例示的な実施形態では、UE2400は、2つの連続する障害の間の時間、たとえば、第1の障害と第2の障害との間の経過した時間をロギングし、第2の障害は、VarRLF-Reportから第1のRLF報告のコンテンツをクリア/削除することをトリガした障害である。
【0117】
この指示(すなわち、2つの連続する障害の間の時間)は、できるだけすぐにRLF報告のコンテンツをフェッチするためにネットワークによって使用され得、さもなければ、連続する障害は、前の障害情報を損なうことがあり、ネットワークが将来においてそのような障害を回避するためにDAPS HO設定を最適化することを妨害する。
【0118】
この第2の例示的な実施形態では、第1のRLF-Reportは、HO障害に関係する、たとえば、UE2400がセルC602へのHOのためにHOコマンドを受信した時間と、HO障害が経験された時間との間の、またはフォールバックが実施されるまでの、フェーズを含む、UE2400がセルB600に接続されたフェーズに関係する、情報を含む。たとえば、そのような第1のRLF報告は、以下の情報を含み得る。
・ timeSinceLastSuccHOandNextUnsuccHO:成功したハンドオーバ実行を生じるreconfigurationWithSyncを含む最後のRRC再設定メッセージの受信と、HOFまでの、または不成功のハンドオーバ実行を生じるreconfigurationWithSyncを含む最後のRRC再設定メッセージの受信までの間の経過した時間。
・ HO実行の前の、サービングセル、ターゲットセルおよび近隣するセルの最新の利用可能な無線測定、
・ timeSinceLastUnsuccHO:不成功のハンドオーバ実行を生じるreconfigurationWithSyncを含む最後のRRC再設定メッセージの受信と、HOFが経験されるまでの間の経過した時間、すなわち、セルB600からセルC602へのHOのためのHOコマンドの受信と、セルB600におけるHOFとの間の経過した時間。これは、図18のブロック1801に示されており、UE2400は、ハンドオーバコマンドを受信することと、ソースセルからターゲットセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納する。
・ ハンドオーバを始動することと、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を提供する情報。これは、図19のブロック1901に示されており、UE2400は、ハンドオーバを始動することと、ソースセル600からターゲットセル602へのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-to-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納する。
・ ソースからの切断を生じたHOコマンドの受信(セルA604におけるHOコマンドを受信する時間)からDAPS HOコマンドを受信する時間(セルB600におけるDAPS HOコマンドを受信する時間)までの経過した時間を提供する情報。
・ 前記HOコマンドが受信された、関連するセル識別子(セルA604およびセルB600)に関係する情報。
【0119】
1つの方法では、UEは、セルB600からセルC602へのHOについてのHO障害を経験すると、またはフォールバック時に、VarRLF-Reportに、第1のエントリ中に、第1のRLF情報701をロギングする。セルB600におけるRLFを経験すると、UEは、VarRLF-Report中の格納されたエントリ、たとえば、第1のRLF情報を削除し、第2のRLFに関連する第2のRLF情報703をロギングする。これは、上記で説明されたように、図9に示されている。
【0120】
第2の方法では、セルB600におけるRLFを経験すると、UE2400は、第1のRLF情報701を表す格納されたエントリを削除しない。むしろ、UE2400は、VarRLF-Report中に、第2のRLFを表す第2のエントリを含める。この第2の方法は、UE2400が、UEがフォールバックを実施した同じセル、たとえば、不成功のHOを生じるHOコマンドを送信したセルにおける、RLFを経験する場合に実施され得る。さもなければ、第1のエントリは、UE2400が、セルB600とは異なるセルにおける第3のRLF、または第2のHO障害を得る場合に削除され得る。
【0121】
第3の方法では、UE2400は、セルB600からセルC602へのHOについてのHO障害、またはセルC602からセルB600へのフォールバック時の障害を経験すると、VarRLF-Reportに、第1のエントリに、第1のRLF報告に関連する第1のRLF情報701を格納する。UE2400は、セルB600におけるRLFを経験すると、そのような第1のエントリに、第2のRLF情報703を表す情報を付加する。この第3の方法は、UE2400が、UE2400がフォールバックを実施した同じセル、たとえば、不成功のHOを生じるHOコマンドを送信したセルにおける、RLFを経験する場合に実施され得る。
【0122】
第1の方法と同様の、第4の方法では、UE2400は、セルB600からセルC602へのHOについてのHO障害を経験すると、またはフォールバック時に、VarRLF-Reportに、第1のエントリ中に、第1のRLF情報701をロギングする。セルB600におけるRLFを経験すると、UE2400は、VarRLF-Report中の格納されたエントリ、たとえば、第1のRLF情報701を削除し、第2のRLFに関連する情報、たとえば、第2のRLF情報703をロギングする。さらに、第2のRLF報告中に、UE2400は、前の成功裡に完了したハンドオーバに関係する情報、たとえば、セルAからセルBへのハンドオーバに関係する情報をも含める。UEは、そのようなハンドオーバのソースセル(セルA)と、そのようなハンドオーバから障害を宣言する時間までの経過した時間(セルAからのHOコマンド受信とセルB600におけるRLFの時間との間の時間)とを含める。
・ VarRLF-Report中の前の格納されたエントリを削除/クリアすると、UE2400は、2400がRLF報告変数のために前のRLF報告のコンテンツをクリアしたことをロギングする。
○ クリアすることのこの指示は、できるだけすぐにRLF報告のコンテンツをフェッチするためにネットワークによって使用され得、さもなければ、連続する障害は、前の障害情報を損なうことがあり、ネットワークが将来においてそのような障害を回避するためにDAPS HO設定を最適化することを妨害する。
【0123】
例示的なネットワーク実施形態
【0124】
図20図22は、SONにおける基地局2360、2520、2612A、2612B、2612C、2720が実施し得る動作の様々な実施形態を示す。以下の説明では、基地局2360は、それらの動作について説明するために使用されるものとする。
【0125】
図20を参照すると、ブロック2001において、基地局2360は、無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信する。
【0126】
上記の実施形態中に含まれる情報(第1の障害情報および/または第2の障害情報)を受信すると、ネットワーク(たとえば、基地局)は、セルAからセルB600へのHOについての、セルB600からセルC602へのHOについての、セルB600から第4のセル、たとえば、セルDへのHOについての、HO設定および関係するパラメータを最適化することが可能である。
【0127】
たとえば、上記の情報から、ネットワークが、RLFがフォールバックの後に発生したと決定した場合、ネットワークは、そのような障害を、別のセルへの十分に早いHOをトリガしなかった、セルB600についての「遅すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る。したがって、基地局2360は、ブロック2003において、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定する。ブロック2005において、基地局2360は、DAPSフォールバックを実施した後に無線デバイスがRLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化する。
【0128】
別の例では、上記の情報から、ネットワークが、RLFが、フォールバックの前に、およびセルAからセルB600への最後の成功したHOから時間ウィンドウ内に発生したと決定した場合、UE2400は、そのような障害を、セルAからセルB600へのHOについての「早すぎるHO」としてカテゴリー分類し得る。したがって、図21を参照すると、ブロック2101において、基地局2360は、無線デバイスが、DAPSフォールバックを実施する前におよび第1のセルからソースセルへのハンドオーバを完了することから所定の時間ウィンドウ内にRLFを経験したかどうかを決定する。ブロック2103において、基地局2360は、無線デバイスが、DAPSフォールバックを実施する前におよび第1のセルからソースセルへのハンドオーバを完了することから所定の時間ウィンドウ内にRLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化することを行う。
【0129】
また別の例では、ネットワークノード(たとえば、基地局または管理ノード)が、第1の障害情報および/または第2の障害情報を受信し得、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、ハンドオーバを試みる間に障害を経験することに関連する、または無線リンク障害を経験することに関連する、基地局の識別情報を決定し得る。いくつかの態様では、ネットワークノードは、受信された情報中に含まれるセル情報に少なくとも部分的に基づいて、基地局の識別情報を決定し得る。ネットワークノードは、受信された情報を決定された基地局にフォワーディングし得る。このようにして、ネットワークノードは、基地局が、たとえば、(i)RLFが、フォールバックの前に、およびセルAからセルB600への最後の成功したHOから時間ウィンドウ内に発生したという、または(ii)RLFがフォールバックの後に発生したというなどの、障害情報を決定することと、障害情報を決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化することとを可能にし得る。これは、図22に示されている。図22を参照すると、ブロック2201において、基地局2360は、第1の障害情報に少なくとも部分的に基づいてハンドオーバを試みる間に障害を経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定する、または第2の障害情報に少なくとも部分的に基づいてRLFを経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定する。ブロック2203において、基地局2360は、他の基地局が、1つまたは複数のハンドオーバパラメータ最適化することを含むハンドオーバ設定を最適化することを可能にするために、第1の障害情報または第2の障害情報を他の基地局にフォワーディングする。
【0130】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、図23に示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、図23の無線ネットワークは、ネットワーク2306、ネットワークノード2360および2360B、ならびに無線デバイス(たとえば、UE)2310、2310B、および2310Cを図示する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含み得る。示されている構成要素のうち、ネットワークノード2360および無線デバイス(WD)2310は、追加の詳細とともに図示される。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にし得る。
【0131】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを含み、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0132】
ネットワーク2306は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0133】
ネットワークノード2360およびWD2310は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、リレー局、ならびに/あるいは有線接続を介してかまたは無線接続を介してかにかかわらず、データおよび/または信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加し得る、任意の他の構成要素またはシステムを備え得る。
【0134】
本明細書で使用されるネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供する、および/または、無線ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0135】
図23では、ネットワークノード2360は、処理回路2370と、デバイス可読媒体2380と、インターフェース2390と、補助機器2384と、電源2386と、電力回路2387と、アンテナ2362とを含む。図23の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード2360は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード2360の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体2380は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0136】
同様に、ネットワークノード2360は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード2360が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード2360は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体2380)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ2362がRATによって共有され得る)。ネットワークノード2360は、ネットワークノード2360に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な示されている構成要素の複数のセットをも含み得る。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップまたはチップのセット、およびネットワークノード2360内の他の構成要素に統合され得る。
【0137】
処理回路2370は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路2370によって実施されるこれらの動作は、処理回路2370によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0138】
処理回路2370は、単体で、またはデバイス可読媒体2380などの他のネットワークノード2360構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード2360機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。たとえば、処理回路2370は、デバイス可読媒体2380に記憶された命令、または処理回路2370内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路2370は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0139】
いくつかの実施形態では、処理回路2370は、無線周波数(RF)トランシーバ回路2372とベースバンド処理回路2374とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路2372とベースバンド処理回路2374とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路2372とベースバンド処理回路2374との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0140】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体2380、または処理回路2370内のメモリに記憶された、命令を実行する処理回路2370によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路2370によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路2370は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路2370単独に、またはネットワークノード2360の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード2360によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0141】
デバイス可読媒体2380は、限定はしないが、永続ストレージ、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路2370によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体2380は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、表などのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路2370によって実行されることが可能であり、ネットワークノード2360によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体2380は、処理回路2370によって行われた計算および/またはインターフェース2390を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路2370およびデバイス可読媒体2380は、統合されていると見なされ得る。
【0142】
インターフェース2390は、ネットワークノード2360、ネットワーク2306、および/またはWD2310の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。示されているように、インターフェース2390は、たとえば有線接続上でネットワーク2306との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末2394を備える。インターフェース2390は、アンテナ2362に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ2362の一部であり得る、無線フロントエンド回路2392をも含む。無線フロントエンド回路2392は、フィルタ2398と増幅器2396とを備える。無線フロントエンド回路2392は、アンテナ2362および処理回路2370に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ2362と処理回路2370との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路2392は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路2392は、デジタルデータを、フィルタ2398および/または増幅器2396の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ2362を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ2362は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路2392によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路2370に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0143】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード2360は別個の無線フロントエンド回路2392を含まないことがあり、代わりに、処理回路2370は、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路2392なしでアンテナ2362に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路2372の全部または一部が、インターフェース2390の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース2390は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末2394と、無線フロントエンド回路2392と、RFトランシーバ回路2372とを含み得、インターフェース2390は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路2374と通信し得る。
【0144】
アンテナ2362は、無線信号を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ2362は、無線フロントエンド回路2392に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ2362は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ2362は、ネットワークノード2360とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード2360に接続可能であり得る。
【0145】
アンテナ2362、インターフェース2390、および/または処理回路2370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ2362、インターフェース2390、および/または処理回路2370は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0146】
電力回路2387は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード2360の構成要素に供給するように設定される。電力回路2387は、電源2386から電力を受信し得る。電源2386および/または電力回路2387は、それぞれの構成要素に好適な形態で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード2360の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源2386は、電力回路2387および/またはネットワークノード2360中に含まれるか、あるいは電力回路2387および/またはネットワークノード2360の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード2360は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路2387に電力を供給する。さらなる例として、電源2386は、電力回路2387に接続された、または電力回路2387中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0147】
ネットワークノード2360の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくつかの態様を提供することを担当し得る、図23に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード2360は、ネットワークノード2360への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード2360からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード2360のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能にし得る。
【0148】
本明細書で使用される無線デバイス(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。別段に記載されていない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換的に使用され得る。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば、冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連する他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0149】
示されているように、無線デバイス2310は、アンテナ2311と、インターフェース2314と、処理回路2320と、デバイス可読媒体2330と、ユーザインターフェース機器2332と、補助機器2334と、電源2336と、電力回路2337とを含む。WD2310は、WD2310によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、WD2310内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0150】
アンテナ2311は、無線信号を送るおよび/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、インターフェース2314に接続される。いくつかの代替実施形態では、アンテナ2311は、WD2310とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD2310に接続可能であり得る。アンテナ2311、インターフェース2314、および/または処理回路2320は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ2311は、インターフェースと見なされ得る。
【0151】
示されているように、インターフェース2314は、無線フロントエンド回路2312とアンテナ2311とを備える。無線フロントエンド回路2312は、1つまたは複数のフィルタ2318と増幅器2316とを備える。無線フロントエンド回路2312は、アンテナ2311および処理回路2320に接続され、アンテナ2311と処理回路2320との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路2312は、アンテナ2311に結合されるか、またはアンテナ2311の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD2310は別個の無線フロントエンド回路2312を含まないことがあり、むしろ、処理回路2320は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ2311に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路2322の一部または全部が、インターフェース2314の一部と見なされ得る。無線フロントエンド回路2312は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路2312は、デジタルデータを、フィルタ2318および/または増幅器2316の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ2311を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ2311は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路2312によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路2320に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0152】
処理回路2320は、単体で、またはデバイス可読媒体2330などの他のWD2310構成要素と併せてのいずれかで、WD2310機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路2320は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体2330に記憶された命令、または処理回路2320内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0153】
示されているように、処理回路2320は、RFトランシーバ回路2322、ベースバンド処理回路2324、およびアプリケーション処理回路2326のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。いくつかの実施形態では、WD2310の処理回路2320は、SOCを備え得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路2322、ベースバンド処理回路2324、およびアプリケーション処理回路2326は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路2324およびアプリケーション処理回路2326の一部または全部は1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路2322は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路2322およびベースバンド処理回路2324の一部または全部は同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路2326は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路2322、ベースバンド処理回路2324、およびアプリケーション処理回路2326の一部または全部は、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路2322は、インターフェース2314の一部であり得る。RFトランシーバ回路2322は、処理回路2320のためのRF信号を調整し得る。
【0154】
いくつかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体2330に記憶された命令を実行する処理回路2320によって提供され得、デバイス可読媒体2330は、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路2320によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路2320は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路2320単独に、またはWD2310の他の構成要素に限定されないが、全体としてWD2310によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0155】
処理回路2320は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路2320によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路2320によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をWD2310によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0156】
デバイス可読媒体2330は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、表などのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路2320によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体2330は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路2320によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路2320およびデバイス可読媒体2330は、統合されていると見なされ得る。
【0157】
ユーザインターフェース機器2332は、人間のユーザがWD2310と対話することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであり得る。ユーザインターフェース機器2332は、ユーザへの出力を作り出すように、およびユーザがWD2310への入力を提供することを可能にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD2310にインストールされるユーザインターフェース機器2332のタイプに応じて変動し得る。たとえば、WD2310がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD2310がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。ユーザインターフェース機器2332は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含み得る。ユーザインターフェース機器2332は、WD2310への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路2320が入力情報を処理することを可能にするために、処理回路2320に接続される。ユーザインターフェース機器2332は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器2332はまた、WD2310からの情報の出力を可能にするように、および処理回路2320がWD2310からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器2332は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器2332の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD2310は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から利益を得ることを可能にし得る。
【0158】
補助機器2334は、概してWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊化されたセンサー、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器2334の構成要素の包含、および補助機器2334の構成要素のタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動し得る。
【0159】
電源2336は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD2310は、電源2336から、本明細書で説明または指示される任意の機能を行うために電源2336からの電力を必要とする、WD2310の様々な部分に電力を配信するための、電力回路2337をさらに備え得る。電力回路2337は、いくつかの実施形態では、電力管理回路を備え得る。電力回路2337は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD2310は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路2337はまた、いくつかの実施形態では、外部電源から電源2336に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源2336の充電のためのものであり得る。電力回路2337は、電源2336からの電力に対して、その電力を、電力が供給されるWD2310のそれぞれの構成要素に好適であるようにするために、任意のフォーマッティング、変換、または他の修正を実施し得る。
【0160】
図24は、本明細書で説明される様々な態様による、UEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連のあるデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連しないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連しないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連するか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表し得る。UE24200は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。図24に示されているUE2400は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、図24はUEであるが、本明細書で説明される構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0161】
図24では、UE2400は、入出力インターフェース2405、無線周波数(RF)インターフェース2409、ネットワーク接続インターフェース2411、ランダムアクセスメモリ(RAM)2417と読取り専用メモリ(ROM)2419と記憶媒体2421などとを含むメモリ2415、通信サブシステム2431、電源2413、および/または任意の他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路2401を含む。記憶媒体2421は、オペレーティングシステム2423と、アプリケーションプログラム2425と、データ2427とを含む。他の実施形態では、記憶媒体2421は、他の同様のタイプの情報を含み得る。いくつかのUEは、図24に示されている構成要素のすべてを利用するか、またはそれらの構成要素のサブセットを利用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動し得る。さらに、いくつかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0162】
図24では、処理回路2401は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路2401は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態マシンなど、マシン可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶されたマシン命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態マシン、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路2401は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に好適な形式での情報であり得る。
【0163】
図示された実施形態では、入出力インターフェース2405は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE2400は、入出力インターフェース2405を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、UE2400への入力およびUE2400からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。UE2400は、ユーザがUE2400に情報をキャプチャすることを可能にするために、入出力インターフェース2405を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含み得る。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同様のセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0164】
図24では、RFインターフェース2409は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース2411は、ネットワーク2443Aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク2443Aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク2443Aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース2411は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース2411は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装し得る。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0165】
RAM2417は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス2402を介して処理回路2401にインターフェースするように設定され得る。ROM2419は、処理回路2401にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM2419は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体2421は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。一例では、記憶媒体2421は、オペレーティングシステム2423と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム2425と、データファイル2427とを含むように設定され得る。記憶媒体2421は、UE2400による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶し得る。
【0166】
記憶媒体2421は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体2421は、UE2400が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、またはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体2421中に有形に具現され得、記憶媒体2421はデバイス可読媒体を備え得る。
【0167】
図24では、処理回路2401は、通信サブシステム2431を使用してネットワーク2443Bと通信するように設定され得る。ネットワーク2443Aとネットワーク2443Bとは、同じ1つまたは複数のネットワークまたは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム2431は、ネットワーク2443Bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム2431は、IEEE802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機2433および/または受信機2435を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機2433および受信機2435は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0168】
示されている実施形態では、通信サブシステム2431の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム2431は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含み得る。ネットワーク2443bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク2443Bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源2413は、UE2400の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0169】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE2400の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE2400の複数の構成要素にわたって区分され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム2431は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路2401は、バス2402上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路2401によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路2401と通信サブシステム2431との間で区分され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0170】
図25は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境2500を示す概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含み得る、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0171】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部または全部は、ハードウェアノード2530のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境2500において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0172】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション2520によって実装され得る。アプリケーション2520は、処理回路2560とメモリ2590とを備えるハードウェア2530を提供する、仮想化環境2500において稼働される。メモリ2590は、処理回路2560によって実行可能な命令2595を含んでおり、それにより、アプリケーション2520は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0173】
仮想化環境2500は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路2560を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス2530を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路2560は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ2590-1を備え得、メモリ2590-1は、処理回路2560によって実行される命令2595またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)2570を備え得、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)2570は物理ネットワークインターフェース2580を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路2560によって実行可能なソフトウェア2595および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、マシン可読記憶媒体2590-2をも含み得る。ソフトウェア2595は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ2550をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン2540を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0174】
仮想マシン2540は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ2550またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス2520の事例の異なる実施形態が、仮想マシン2540のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0175】
動作中に、処理回路2560は、ソフトウェア2595を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ2550をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ2550は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ2550は、仮想マシン2540に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0176】
図25に示されているように、ハードウェア2530は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア2530は、アンテナ25225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア2530は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション2520のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)25100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0177】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理ストレージ上にコンソリデートするために使用され得る。
【0178】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン2540は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン2540の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン2540のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア2530のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0179】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ2530の上の1つまたは複数の仮想マシン2540において稼働する特定のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図25中のアプリケーション2520に対応する。
【0180】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機25220と1つまたは複数の受信機25210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット25200は、1つまたは複数のアンテナ25225に結合され得る。無線ユニット25200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード2530と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0181】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード2530と無線ユニット25200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム25230を使用して、実現され得る。
【0182】
実施形態
グループAの実施形態
1. 自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための、無線デバイスによって実施される方法であって、方法は、
- 第1のセルから、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバを試みるための第1のハンドオーバコマンドを受信することと、
- 第1のハンドオーバコマンドに少なくとも部分的に基づいて、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバを完了することと、
- 第2のセルから、第2のセルに接続されている間、第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みるための第2のハンドオーバコマンドを受信することであって、第2のセルから第3のセルへのハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、第2のハンドオーバコマンドを受信することと、
- 第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することと、
- 第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間の障害に関連する第1の障害情報を格納することと、
- 第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、第2のセルへのDAPSフォールバックを実施することと、
- 第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することと、
- 無線リンク障害を経験することに関連する第2の障害情報を格納することと、
- 第1の障害情報または第2の障害情報を送信することと
を含む、方法。
2. - 第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、第1の障害情報を削除すること
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
3. - 第4のセルへのハンドオーバを試みる間に無線リンク障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、第1の障害情報を削除すること
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
4. - 別のハンドオーバ障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、第1の障害情報を削除すること
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
5. 第2の障害情報を格納することが、第2の障害情報を第1の障害情報に付加することを含む、実施形態1に記載の方法。
6. 第2の障害情報を格納することが、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバを完了することに関連するハンドオーバ情報を格納することを含む、実施形態1に記載の方法。
7. - 第1の障害情報を削除すること、および第1の障害情報を削除することに関連する情報をロギングすること
をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
8. 第1の障害情報を格納することが、第1の障害情報を無線リンク障害(RLF)報告に格納することを含む、または第2の障害情報を格納することが、第2の障害情報をRLF報告に格納することを含む、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9. 第2の障害情報を格納することが、第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することと、第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-fallback情報を格納することを含む、実施形態1から8のいずれか1つに記載の方法。
10. 第2の障害情報を格納することが、第2のハンドオーバコマンドを受信することと、第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-conn-failure情報を格納することを含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
11. 第2の障害情報を格納することが、DAPSフォールバックを実施した後に無線リンク障害を経験することを示すフォールバックフラグ情報を格納することを含み、フォールバックフラグ情報は、time-conn-failure情報が、第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することであって、無線デバイスがそれに少なくとも部分的に基づいてDAPSフォールバックを実施した、障害を経験することと、無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を表すかどうかを決定するために使用され得る、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12. 第2の障害情報を格納することが、DAPSフォールバックを実施することと、第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の持続時間中に、サービングセル、ターゲットセル、または近隣するセルに関連する利用可能な無線測定を示す無線測定情報を格納することを含む、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
13. 第2の障害情報を格納することが、第1のセルから第2のセルへのハンドオーバを完了することと、第2のセルに接続されている間に無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-last-successful-HO情報を格納することを含む、実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法。
14. - 第1の障害と第2の障害とを含む2つの連続する障害の間の経過した時間を示すconsecutive-failure-time情報をロギングすることであって、第2の障害が、第1の障害情報の削除をトリガする、consecutive-failure-time情報をロギングすること
をさらに含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
15. 第2の障害情報を格納することが、第2のハンドオーバコマンドを受信することと、第2のセルから第3のセルへのハンドオーバを試みる間に障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-last-unsuccessful-HO情報を格納することを含む、実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法。
16. - ユーザデータを提供することと、
- 基地局への送信を介してホストコンピュータにユーザデータをフォワーディングすることと
をさらに含む、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
グループBの実施形態
17. 基地局によって実施される方法であって、方法は、
- 無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信することと、
- 無線デバイスが、DAPSフォールバックを実施する前におよび第1のセルから第2のセルへのハンドオーバを完了することから所定の時間ウィンドウ内に無線リンク障害を経験したと決定することと、
- 決定に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化することと
を含む、方法。
18. 基地局によって実施される方法であって、方法は、
- 無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信することと、
- DAPSフォールバックを実施した後に無線デバイスが無線リンク障害を経験したと決定することと、
- 決定に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化することと
を含む、方法。
19. 基地局によって実施される方法であって、方法は、
- 無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信することと、
- 第1の障害情報に少なくとも部分的に基づいてハンドオーバを試みる間に障害を経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定すること、または第2の障害情報に少なくとも部分的に基づいて無線リンク障害を経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定することと、
- 他の基地局が、1つまたは複数のハンドオーバパラメータ最適化することを含むハンドオーバ設定を最適化することを可能にするために、第1の障害情報または第2の障害情報を他の基地局にフォワーディングすることと
を含む、方法。
20. - ユーザデータを取得することと、
- ユーザデータをホストコンピュータまたは無線デバイスにフォワーディングすることと
をさらに含む、実施形態17から19のいずれか1つに記載の方法。
グループCの実施形態
21. 自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための無線デバイスであって、無線デバイスが、
- グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
- 無線デバイスに電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、無線デバイス。
22. 基地局であって、
- グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
- 基地局に電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、基地局。
23. 自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するためのユーザ機器(UE)であって、UEは、
- 無線信号を送り、受信するように設定されたアンテナと、
- アンテナおよび処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整するように設定された、無線フロントエンド回路であって、
- 処理回路が、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
無線フロントエンド回路と、
- 処理回路に接続され、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にするように設定された、入力インターフェースと、
- 処理回路に接続され、処理回路によって処理されたUEからの情報を出力するように設定された、出力インターフェースと、
- 処理回路に接続され、UEに電力を供給するように設定された、バッテリーと
を備える、ユーザ機器(UE)。
24. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
- ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
- ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
- セルラネットワークが、無線インターフェースと処理回路とを有する基地局を備え、基地局の処理回路が、グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
通信システム。
25. 基地局をさらに含む、実施形態24に記載の通信システム。
26. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態24または25に記載の通信システム。
27. - ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
- UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える、
実施形態24から26のいずれか1つに記載の通信システム。
28. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、基地局が、グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
29. 基地局においてユーザデータを送信することをさらに含む、実施形態28に記載の方法。
30. ユーザデータが、ホストコンピュータにおいて、ホストアプリケーションを実行することによって提供され、方法が、UEにおいて、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、実施形態28または29に記載の方法。
31. 基地局と通信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、UEが、実施形態28から30のいずれか1つを実施するように設定された、無線インターフェースと処理回路とを備える、ユーザ機器(UE)。
32. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
- ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
- ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備え、
- UEが、無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの構成要素が、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
通信システム。
33. セルラネットワークが、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む、実施形態32に記載の通信システム。
34. - ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された、
実施形態32または33に記載の通信システム。
35. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
36. UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに含む、実施形態35に記載の方法。
37. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、
- ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース
を備え、
- UEが、無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの処理回路が、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
通信システム。
38. UEをさらに含む、実施形態37に記載の通信システム。
39. 基地局をさらに含み、基地局が、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されたユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える、実施形態37または38に記載の通信システム。
40. - ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定された、
実施形態37から39のいずれか1つに記載の通信システム。
41. - ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、
- UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより要求データに応答してユーザデータを提供するように設定された、
実施形態37から40のいずれか1つに記載の通信システム。
42. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されたユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
43. UEにおいて、基地局にユーザデータを提供することをさらに含む、実施形態42に記載の方法。
44. - UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより、送信されるべきユーザデータを提供することと、
- ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することと
をさらに含む、実施形態42または43に記載の方法。
45. - UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
- UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、入力データが、ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによって提供される、入力データを受信することと
をさらに含み、
- 送信されるべきユーザデータが、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される、実施形態42から44のいずれか1つに記載の方法。
46. ホストコンピュータを含む通信システムであって、ホストコンピュータが、ユーザ機器(UE)から基地局への送信から発生したユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備え、基地局が、無線インターフェースと処理回路とを備え、基地局の処理回路が、グループBの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、通信システム。
47. 基地局をさらに含む、実施形態46に記載の通信システム。
48. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、実施形態46または47に記載の通信システム。
49. - ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
- UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供するように設定された、
実施形態46から48のいずれか1つに記載の通信システム。
50. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法は、
- ホストコンピュータにおいて、基地局から、基地局がUEから受信した送信から発生したユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの実施形態のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
51. 基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに含む、実施形態50に記載の方法。
52. 基地局において、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動することをさらに含む、実施形態50または51に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
【手続補正書】
【提出日】2023-12-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己組織化ネットワーク(SON)における障害情報を報告するための、無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)によって実施される方法であって、前記方法は、
ソースセル(600)から、前記ソースセル(600)に接続されている間、前記ソースセル(600)からターゲットセル(602)へのハンドオーバを試みるためのハンドオーバコマンドを受信すること(801)であって、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、ハンドオーバコマンドを受信すること(801)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に障害を経験すること(803)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の前記障害に関連する第1の障害情報を格納すること(805)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記ソースセル(600)へのDAPSフォールバックを実施すること(807)と、
前記ソースセル(600)に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験すること(809)と、
前記RLFを経験することに関連する第2の障害情報を格納すること(811)と、
前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記SONのほうへ送信すること(813)と
を含む、方法。
【請求項2】
前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することが、前記DAPSフォールバックの後に前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記第1の障害情報を削除すること(901)
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の障害情報が削除されたことをロギングすること(903)
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の障害情報を格納することが、前記第1の障害情報を無線リンク障害(RLF)報告に格納すること(1001)を含む、または前記第2の障害情報を格納することが、前記第2の障害情報を前記RLF報告に格納することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-fallback情報を格納すること(1101)を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-conn-failure情報を格納すること(1201)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを始動することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記無線リンク障害を経験することとの間の経過した時間を示すconn-time-failure情報を格納すること(1301)を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の障害情報を格納することが、前記DAPSフォールバックを実施した後に前記RLFを前記経験することを示すフォールバックフラグ情報を格納すること(1401)を含み、前記フォールバックフラグ情報は、time-conn-failure情報またはconn-time-failureが、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の障害であって、前記無線デバイスがそれに少なくとも部分的に基づいて前記DAPSフォールバックを実施した前記障害の経験と、前記RLFの経験との間の経過した時間を表すかどうかを決定するために使用され得る、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すタイミング情報を格納すること(1501)を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記DAPSフォールバックを実施することとの間の経過した時間を示すフォールバックタイミング情報を格納すること(1601)を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の障害情報を格納することが、前記DAPSフォールバックを実施することと、前記ソースセル(600)に接続されている間に前記RLFを経験することとの間の持続時間中に、サービングセル、ターゲットセル(602)、または近隣するセルに関連する利用可能な無線測定を示す無線測定情報を格納すること(1701)を含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバコマンドを受信することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-since-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納すること(1801)を含む、または、
前記第2の障害情報を格納することが、前記ハンドオーバを始動することと、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することとの間の経過した時間を示すtime-to-last-unsuccessful-HOタイミング情報を格納すること(1901)を含む、
請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
自己組織化ネットワーク(SON)における基地局(2360、2520、2612A、2612B、2612C、2720)によって実施される方法であって、前記方法は、
無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)から第1の障害情報または第2の障害情報を受信すること(2001)と、
デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に前記無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定すること(2003)と、
前記DAPSフォールバックを実施した後に前記無線デバイスが前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2005)と
を含む、方法。
【請求項15】
前記無線デバイスが、前記DAPSフォールバックを実施する前におよび第1のセルからソースセル(600)へのハンドオーバを完了することから所定の時間ウィンドウ内に前記RLFを経験したかどうかを決定すること(2101)と、
前記無線デバイスが、前記DAPSフォールバックを実施する前におよび前記第1のセルから前記ソースセル(600)への前記ハンドオーバを完了することから前記所定の時間ウィンドウ内に前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2103)と
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の障害情報に少なくとも部分的に基づいてハンドオーバを試みる間に障害を経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定すること、または前記第2の障害情報に少なくとも部分的に基づいてRLFを経験することに関連する他の基地局の識別情報を決定すること(2201)と、
前記他の基地局が、1つまたは複数のハンドオーバパラメータ最適化することを含むハンドオーバ設定を最適化することを可能にするために、前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記他の基地局にフォワーディングすること(2203)と
をさらに含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
自己組織化ネットワーク(SON)において動作するように設定された無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)であって、前記無線デバイスが、
処理回路(2401)と、
前記処理回路に結合されたメモリ(2415)とを備え、前記メモリは、前記処理回路によって実行されたとき、前記無線デバイスに、
ソースセル(600)から、前記ソースセル(600)に接続されている間、前記ソースセル(600)からターゲットセル(602)へのハンドオーバを試みるためのソースハンドオーバコマンドを受信すること(801)であって、前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバに関連する1つまたは複数のベアラに、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)が設定される、ソースハンドオーバコマンドを受信すること(801)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に障害を経験すること(803)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間の前記障害に関連する第1の障害情報を格納すること(805)と、
前記ソースセル(600)から前記ターゲットセル(602)への前記ハンドオーバを試みる間に前記障害を経験することに少なくとも部分的に基づいて、前記ソースセル(600)へのDAPSフォールバックを実施すること(807)と、
前記DAPSフォールバックの後に前記ソースセル(600)に接続されている間に無線リンク障害(RLF)を経験すること(809)と、
前記無線リンク障害を経験することに関連する第2の障害情報を格納すること(811)と、
前記第1の障害情報または前記第2の障害情報を前記SONのほうへ送信すること(813)と
を含む動作を実施させる命令を含む、無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520、2691、2692、2730)。
【請求項18】
前記メモリが、前記処理回路によって実行されたとき、前記無線デバイスに請求項2から13のいずれか一項に記載の動作を実施させるさらなる命令を含む、請求項17に記載の無線デバイス。
【請求項19】
処理回路(2370、2560)と、
前記処理回路に結合されたメモリ(2380、2590)と
を備える基地局(2360、2520)であって、前記メモリは、前記処理回路によって実行されたとき、前記基地局に、
無線デバイスから第1の障害情報または第2の障害情報を受信すること(2001)と、
デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)フォールバックを実施した後に前記無線デバイスが無線リンク障害(RLF)を経験したかどうかを決定すること(2003)と、
前記DAPSフォールバックを実施した後に前記無線デバイスが前記RLFを経験したと決定することに少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のハンドオーバパラメータを最適化することを含む、ハンドオーバ設定を最適化すること(2005)と
を含む動作を実施させる命令を含む、基地局(2360、2520)。
【請求項20】
前記メモリが、前記処理回路によって実行されたとき、前記基地局に、請求項15または16に記載の動作を実施させるさらなる命令を含む、請求項19に記載の基地局(2360)。
【請求項21】
自己組織化ネットワーク(SON)において動作するように設定された無線デバイス(2310、2310B、2310C、2400、2520)の処理回路によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備えるコンピュータプログラムであって、それにより、前記プログラムコードの実行は、前記無線デバイスに、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項22】
基地局(2360、2520)の処理回路によって実行されるべきプログラムコードを含む非一時的記憶媒体を備えるコンピュータプログラムであって、それにより、前記プログラムコードの実行は、前記基地局(2360、2520)に、請求項14から16のいずれか一項に記載の方法を実行させる、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】