(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】経口製品及び製造の方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/185 20060101AFI20240227BHJP
A24B 13/00 20060101ALI20240227BHJP
A24B 15/30 20060101ALI20240227BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20240227BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240227BHJP
A61K 36/258 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/685 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/706 20060101ALI20240227BHJP
A61K 36/53 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/522 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/405 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/375 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/4415 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/714 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/197 20060101ALI20240227BHJP
A61K 31/198 20060101ALI20240227BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240227BHJP
A61K 47/36 20060101ALI20240227BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240227BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240227BHJP
A61K 47/44 20170101ALI20240227BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20240227BHJP
【FI】
A61K31/185
A24B13/00
A24B15/30
A61P3/00
A61P25/00
A61P43/00
A61K36/258
A61K31/685
A61K31/706
A61K36/53
A61K31/522
A61K31/405
A61K31/375
A61K31/4415
A61K31/714
A61K31/197
A61K31/198
A61K47/26
A61K47/36
A61K47/12
A61K9/20
A61K47/44
A61K9/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555252
(86)(22)【出願日】2022-03-08
(85)【翻訳文提出日】2023-10-30
(86)【国際出願番号】 IB2022052066
(87)【国際公開番号】W WO2022189977
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホルトン・ジュニア,ダレル・ユージーン
(72)【発明者】
【氏名】ハッチェンス,ロナルド・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】メイブ,ジェレミー・バレット
(72)【発明者】
【氏名】スピールバウアー,クリステン・アン
(72)【発明者】
【氏名】ランプ,マシュー・エバン
(72)【発明者】
【氏名】オーデン,ロス・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ザワトツキ,マイケル・アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルディ,アンソニー・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ルオジエ
(72)【発明者】
【氏名】アーリヤル,シュベチュア
【テーマコード(参考)】
4B043
4C076
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4B043BB21
4B043BB22
4B043BB24
4B043BC03
4B043BC18
4B043BC23
4B043BC24
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC01
4C076CC21
4C076CC40
4C076DD43
4C076DD46
4C076DD67
4C076EE30
4C076EE53
4C076FF68
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA18
4C086BC14
4C086BC18
4C086CB07
4C086DA39
4C086DA41
4C086EA17
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4C086MA52
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4C086ZC21
4C086ZC80
4C088AB18
4C088AB38
4C088AC11
4C088BA06
4C088BA08
4C088BA37
4C088MA08
4C088MA35
4C088MA37
4C088NA10
4C088ZA01
4C088ZC21
4C088ZC80
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA45
4C206GA18
4C206GA22
4C206JA18
4C206MA03
4C206MA05
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA72
4C206NA10
4C206ZA01
4C206ZC21
4C206ZC80
(57)【要約】
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン、カンナビノイド、カンナビノイド様物質、テルペン又はその組合せから選択される少なくとも1種の有効成分を含む口腔使用のために構成されている組成物が提供されている。組成物は、糖アルコール、及び任意選択的に脂質又は結合剤を含む1種以上の充填剤を含む。組成物は、チュアブル剤、錠剤、パステル剤又は融解剤の形態であり得る。さらに、このような組成物を調製する方法も提供されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔使用のために構成されているチュアブル剤の形態での組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;
組成物の総重量に基づいて少なくとも50重量%の量での1種以上の糖アルコール;
ペクチン;並びに
有機酸、ゲル化剤又はその両方
を含み、
均一な混合物である、
組成物。
【請求項2】
1種以上の糖アルコールがイソマルト及びマルチトールの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物の総重量に基づいて約10~約25重量%の量でのイソマルト;
組成物の総重量に基づいて約50~約75重量%の量でのマルチトール;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのペクチン
を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
有機酸がクエン酸である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、及び任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;及び
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて約0.1~約0.6重量%の量で存在する、
請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、及び任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて約1.5~約4重量%の量で存在し;及び
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて約0.25~約2重量%の量で存在する、
請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
少なくとも1種の有効成分が、
テアニン;
テアニン及びトリプトファン;又は
テアニン及びビタミンB6、ビタミンB12若しくはその両方
を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;及び
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在する、
請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
水、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
ニコチンを含まない、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
タバコを含まない、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
口腔使用のために構成されている錠剤の形態での組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;
グルコース多糖ブレンド;並びに
糖アルコール
を含み、
錠剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、
組成物。
【請求項19】
グルコース多糖ブレンドが、組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;及び
糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて約30~約45重量%の量で存在する、
請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである、請求項18又は19に記載の組成物。
【請求項21】
糖アルコールが、イソマルトである、請求項18~20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、及び任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;及び
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて約0.4~約0.6重量%の量で存在する、
請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、及び任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;及び
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて約3~約4重量%の量で存在する、
請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;及び
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在する、
請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項18~29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
ニコチンを含まない、請求項18~30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
タバコを含まない、請求項18~31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
口腔使用のために構成されている融解剤の形態での組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;
糖アルコール;並びに
脂質
を含み、
融解剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、
組成物。
【請求項34】
糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;及び
脂質が、組成物の総重量に基づいて約35~約50重量%の量で存在する、
請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
脂質が約29℃以上の融点を有する、請求項33又は34に記載の組成物。
【請求項36】
脂質が約36℃~約45℃の融点を有する、請求項33~35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
脂質が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びその組合せからなる群から選択される油であり、油が、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい、請求項33~36のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである、請求項33~37のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項39】
糖アルコールが、イソマルトである、請求項33~38のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項40】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、及び任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項41】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;及び
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて約0.3~約0.5重量%の量で存在する、
請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、請求項40に記載の組成物。
【請求項44】
少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、及び任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;及び
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて約1.5~約2.5重量%の量で存在する、
請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;及び
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在する、
請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項49】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項46に記載の組成物。
【請求項50】
甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、請求項33~49のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項51】
ニコチンを含まない、請求項33~50のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項52】
タバコを含まない、請求項33~51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
少なくとも1種の有効成分が、
a)組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのタウリン;
組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量でのビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのクエン酸ナトリウム;
b)組成物の総重量に基づいて約1~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのGABA;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量でのレモンバーム抽出物;又は
c)組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約0.2~約0.6重量%の量でのニンジン;及び任意選択的に、
組成物の総重量に基づいて約0.3~約1.5重量%の量でのシチコリン又はヒマワリレシチン
の組合せである、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
マグネシウムをさらに含む、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
少なくとも1種の有効成分が、
a)組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのタウリン;
組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量でのビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのクエン酸ナトリウム;
b)組成物の総重量に基づいて約1~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのGABA;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量でのレモンバーム抽出物;又は
c)組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約0.2~約0.6重量%の量でのニンジン;及び任意選択的に、
組成物の総重量に基づいて約0.3~約1.5重量%の量でのシチコリン又はヒマワリレシチン
の組合せである、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項56】
マグネシウムをさらに含む、請求項55に記載の組成物。
【請求項57】
少なくとも1種の有効成分が、
a)組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのタウリン;
組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量でのビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのクエン酸ナトリウム;
b)組成物の総重量に基づいて約1~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのGABA;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量でのレモンバーム抽出物;又は
c)組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約0.2~約0.6重量%の量でのニンジン;及び任意選択的に、
組成物の総重量に基づいて約0.3~約1.5重量%の量でのシチコリン又はヒマワリレシチン
の組合せである、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項58】
マグネシウムをさらに含む、請求項57に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒト用途を意図している組成物に関する。組成物は、口腔使用のために構成されており、使用中に香味料及び/又は有効成分などの物質を送達する。このような製品は、タバコ若しくはタバコ由来の製品を含み得るか、又はタバコを含まない代替物であり得る。
【背景技術】
【0002】
タバコは、いわゆる「無煙」形態で楽しむことができる。特に人気のある無煙タバコ製品は、いくつかの形態の加工したタバコ又はタバコ含有製剤を使用者の口に入れることにより利用されている。このような無煙タバコ製品用の従来の形式は、湿潤型スナッフ、スヌース及び噛みタバコを含み、無煙タバコ製品は、典型的に、粒状タバコ、顆粒状タバコ又は刻まれたタバコからほぼ完全に形成されており、無煙タバコ製品は、使用者により分配されるか又は使い捨てのパウチ又は小袋などの個々のポーションで使用者に与えられるかのいずれかである。無煙製品の他の伝統的な形態は、圧縮された形態又は凝集された形態、例えばプラグ、錠剤又はペレットを含む。代替的な製品の形式、例えばタバコ含有ガム及びタバコと他の植物材料との混合物もまた知られている。例えば、Schwartzの米国特許第1,376,586号明細書;Pittman等の米国特許第4,513,756号明細書;Sensabaugh,Jr.等の米国特許第4,528,993号明細書;Story等の米国特許第4,624,269号明細書;Tibbettsの米国特許第4,991,599号明細書;Townsendの米国特許第4,987,907号明細書;Sprinkle,III等の米国特許第5,092,352号明細書;White等の米国特許第5,387,416号明細書;Williamsの米国特許第6,668,839号明細書;Williamsの米国特許第6,834,654号明細書;Atchley等の米国特許第6,953,040号明細書;Atchley等の米国特許第7,032,601号明細書;及びAtchley等の米国特許第7,694,686号明細書;Williamsの米国特許出願公開第2004/0020503号明細書;Quinter等の米国特許出願公開第2005/0115580号明細書;Strickland等の米国特許出願公開第2006/0191548号明細書;Holton,Jr.等の米国特許出願公開第2007/0062549号明細書;Holton,Jr.等の米国特許出願公開第2007/0186941号明細書;Strickland等の米国特許出願公開第2007/0186942号明細書;Dube等の米国特許出願公開第2008/0029110号明細書;Robinson等の米国特許出願公開第2008/0029116号明細書;Robinson等の米国特許出願公開第2008/0173317号明細書;Neilsen等の米国特許出願公開第2008/0209586号明細書;Essen等の米国特許出願公開第2009/0065013号明細書;及びAtchleyの米国特許出願公開第2010/0282267号明細書並びにArnarp等のWO2004/095959に記載されている、無煙タバコ製剤の種類、成分及び加工方法を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【0003】
タバコ材料を様々な結合剤及び充填剤と組み合わせる無煙タバコ製品の構成は、ロゼンジ剤、パステル剤、ゲル剤、押し出された形態などを含む例示的な製品の形式のものがより最近では提案されている。例えば、Engstrom等の米国特許出願公開第2008/0196730号明細書;Crawford等の米国特許出願公開第2008/0305216号明細書;Kumar等の米国特許出願公開第2009/0293889号明細書;Gao等の米国特許出願公開第2010/0291245号明細書;Mua等の米国特許出願公開第2011/0139164号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0037175号明細書;Hunt等の米国特許出願公開第2012/0055494号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0138073号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0138074号明細書;Holton,Jr.の米国特許出願公開第2013/0074855号明細書;Holton,Jr.の米国特許出願公開第2013/0074856号明細書;Mua等の米国特許出願公開第2013/0152953号明細書;Jackson等の米国特許出願公開第2013/0274296号明細書;Moldoveanu等の米国特許出願公開第2015/0068545号明細書;Marshall等の米国特許出願公開第2015/0101627号明細書;及びLampe等の米国特許出願公開第2015/0230515号明細書に記載されている製品の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第1376586号明細書
【特許文献2】米国特許第4513756号明細書
【特許文献3】米国特許第4528993号明細書
【特許文献4】米国特許第4624269号明細書
【特許文献5】米国特許第4991599号明細書
【特許文献6】米国特許第4987907号明細書
【特許文献7】米国特許第5092352号明細書
【特許文献8】米国特許第5387416号明細書
【特許文献9】米国特許第6668839号明細書
【特許文献10】米国特許第6834654号明細書
【特許文献11】米国特許第6953040号明細書
【特許文献12】米国特許第7032601号明細書
【特許文献13】米国特許第7694686号明細書
【特許文献14】米国特許出願公開第2004/0020503号明細書
【特許文献15】米国特許出願公開第2005/0115580号明細書
【特許文献16】米国特許出願公開第2006/0191548号明細書
【特許文献17】米国特許出願公開第2007/0062549号明細書
【特許文献18】米国特許出願公開第2007/0186941号明細書
【特許文献19】米国特許出願公開第2007/0186942号明細書
【特許文献20】米国特許出願公開第2008/0029110号明細書
【特許文献21】米国特許出願公開第2008/0029116号明細書
【特許文献22】米国特許出願公開第2008/0173317号明細書
【特許文献23】米国特許出願公開第2008/0209586号明細書
【特許文献24】米国特許出願公開第2009/0065013号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2010/0282267号明細書
【特許文献26】国際公開第2004/095959号
【特許文献27】米国特許出願公開第2008/0196730号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2008/0305216号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0293889号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2010/0291245号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2011/0139164号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2012/0037175号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2012/0055494号明細書
【特許文献34】米国特許出願公開第2012/0138073号明細書
【特許文献35】米国特許出願公開第2012/0138074号明細書
【特許文献36】米国特許出願公開第2013/0074855号明細書
【特許文献37】米国特許出願公開第2013/0074856号明細書
【特許文献38】米国特許出願公開第2013/0152953号明細書
【特許文献39】米国特許出願公開第2013/0274296号明細書
【特許文献40】米国特許出願公開第2015/0068545号明細書
【特許文献41】米国特許出願公開第2015/0101627号明細書
【特許文献42】米国特許出願公開第2015/0230515号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、一般に、口腔使用のために構成されている組成物であって、少なくとも1種の有効成分及び1種以上の充填剤を含む、組成物を提供する。組成物は、チュアブル剤(chewable)の形態、錠剤の形態、又は融解物の形態であり得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、本開示は、口腔使用のために構成されているチュアブル剤の形態での組成物であって、カンナビノイド、カンナビノイド様物質(cannabimimetic)、テルペン、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;組成物の総重量に基づいて少なくとも50重量%の量での1種以上の糖アルコール;ペクチン;並びに有機酸、ゲル化剤又はその両方を含み、均一な混合物である、組成物を提供する。
【0007】
一実施形態において、1種以上の糖アルコールは、イソマルト及びマルチトールの組合せである。一実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて約10~約25重量%の量のイソマルト;組成物の総重量に基づいて約50~約75重量%の量のマルチトール;及び組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量のペクチンを含む。
【0008】
一実施形態において、有機酸はクエン酸である。一実施形態において、ゲル化剤はカルシウム塩である。一実施形態において、カルシウム塩は二リン酸カルシウムである。
【0009】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はカフェインを含む。
【0010】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はテアニンを含む。
【0011】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はタウリンを含む。
【0012】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はGABAを含む。
【0013】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はトリプトファンを含む。
【0014】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方、例えば約0.008重量%~約0.07重量%の総重量でビタミンB6及びB12を含む。
【0015】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はビタミンCを含む。
【0016】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はニンジンを含む。
【0017】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0018】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はCBDを含む。
【0019】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;テアニンは組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.1~約0.6重量%の量である。一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0020】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在し;GABAは組成物の総重量に基づいて約1.5~約4重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.25~約2重量%の量である。
【0021】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;タウリンは組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;ビタミンCは組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在する。一実施形態において、組成物はクエン酸三ナトリウムをさらに含む。一実施形態において、組成物はビタミンB6、ビタミンB12又はその両方をさらに含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。
【0022】
一実施形態において、組成物は、水、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む。
【0023】
一実施形態において、組成物は、マグネシウム、例えば元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量でのマグネシウムをさらに含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0024】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0025】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0026】
別の態様において、口腔使用のために構成されている錠剤の形態での組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;グルコース多糖ブレンド;並びに糖アルコールを含み、錠剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物が提供される。
【0027】
一実施形態において、グルコース多糖ブレンドは、組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて約30~約45重量%の量で存在する。一実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである。一実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0028】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はカフェインを含む。
【0029】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はテアニンを含む。
【0030】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はタウリンを含む。
【0031】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はトリプトファンを含む。
【0032】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はGABAを含む。
【0033】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方、例えば約0.008重量%~約0.07重量%の総重量でビタミンB6及びB12を含む。
【0034】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はビタミンCを含む。
【0035】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はニンジンを含む。
【0036】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0037】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、テアニン、及び任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;テアニンは組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.4~約0.6重量%の量である。一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0038】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン及びタウリンの組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。
【0039】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;GABAは組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約3~約4重量%の量である。
【0040】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はテアニン及びトリプトファンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン及びビタミンB6、B12又はその組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン、トリプトファン及びビタミンB6、B12又はその組合せを含む。
【0041】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン及びタウリンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;タウリンは組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;ビタミンCは組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在する。一実施形態において、組成物はクエン酸三ナトリウムをさらに含む。
【0042】
一実施形態において、組成物は、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む。
【0043】
一実施形態において、組成物は、マグネシウム、例えば元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量でのマグネシウムをさらに含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0044】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0045】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0046】
別の態様において、口腔使用のために構成されている融解剤(meltable)の形態での組成物であって、カンナビノイド、カンナビノイド様物質、テルペン、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;糖アルコール;並びに脂質を含み、融解剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物が提供される。
【0047】
一実施形態において、糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;脂質は、組成物の総重量に基づいて約35~約50重量%の量で存在する。一実施形態において、脂質は約29℃以上の融点を有する。一実施形態において、脂質は約36℃~約45℃の融点を有する。一実施形態において、脂質は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、ココナッツ油、綿実油及びその組合せからなる群から選択される油であり、油は、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。
【0048】
一実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである。一実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0049】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はカフェインを含む。
【0050】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はテアニンを含む。
【0051】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はタウリンを含む。
【0052】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はGABAを含む。
【0053】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はトリプトファンを含む。
【0054】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方、例えば約0.008重量%~約0.07重量%の総重量でビタミンB6及びB12を含む。
【0055】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はビタミンCを含む。
【0056】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はニンジンを含む。
【0057】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0058】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はCBDを含む。
【0059】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;テアニンは組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.3~約0.5重量%の量である。
【0060】
一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0061】
一実施形態において、カフェインの少なくとも一部はカプセル化された形態で存在する。
【0062】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;GABAは組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約1.5~約2.5重量%の量である。
【0063】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分はテアニン及びトリプトファンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン及びビタミンB6、B12又はその組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、テアニン、トリプトファン及びビタミンB6、B12又はその組合せを含む。
【0064】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;タウリンは組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;ビタミンCは組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在する。
【0065】
一実施形態において、カフェインの少なくとも一部はカプセル化された形態で存在する。
【0066】
一実施形態において、組成物はクエン酸ナトリウムをさらに含む。
【0067】
一実施形態において、組成物は、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加の成分をさらに含む。
【0068】
一実施形態において、組成物は、マグネシウム、例えば元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量でのマグネシウムをさらに含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0069】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0070】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0071】
別の態様において、本明細書に開示されているチュアブル剤、錠剤、又は融解する形態での組成物を提供し、少なくとも1種の有効成分は、
a)組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのタウリン;
組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量でのビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのクエン酸ナトリウム;
b)組成物の総重量に基づいて約1~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのGABA;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量でのレモンバーム抽出物;
c)組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約0.2~約0.6重量%の量でのニンジン;及び任意選択的に、
組成物の総重量に基づいて約0.3~約1.5重量%の量でのシチコリン又はヒマワリレシチン;又は
d)組成物の総重量に基づいて約0.1%~約30重量%の量でのカンナビノイド、カンナビノイド様物質、テルペン又はその組合せ
の組合せである。
【0072】
本開示は、限定されないが、以下の実施形態を含む:
実施形態1:口腔使用のために構成されているチュアブル剤の形態での組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;組成物の総重量に基づいて少なくとも50重量%の量での1種以上の糖アルコール;ペクチン;並びに有機酸、ゲル化剤又はその両方を含み、均一な混合物である、組成物。
【0073】
実施形態2:1種以上の糖アルコールがイソマルト及びマルチトールの組合せである、実施形態1に記載の組成物。
【0074】
実施形態3:組成物の総重量に基づいて約10~約25重量%の量のイソマルト;組成物の総重量に基づいて約50~約75重量%の量のマルチトール;及び組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量のペクチンを含む、実施形態1又は2に記載の組成物。
【0075】
実施形態4:有機酸がクエン酸である、実施形態1~3のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0076】
実施形態5:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0077】
実施形態6:カフェインが組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;テアニンが組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;ニンジンが組成物の総重量に基づいて約0.1~約0.6重量%の量で存在する、実施形態1~5のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0078】
実施形態7:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態1~6のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0079】
実施形態8:少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0080】
実施形態9:テアニンが組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在し;GABAが組成物の総重量に基づいて約1.5~約4重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.25~約2重量%の量である、実施形態1~8のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0081】
実施形態10:少なくとも1種の有効成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1種以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0082】
実施形態11:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1種又はその両方を含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0083】
実施形態12:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0084】
実施形態13:カフェインが組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;タウリンが組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在し;ビタミンCが組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量で存在する、実施形態1~12のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0085】
実施形態14:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態1~13のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0086】
実施形態15:水、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、実施形態1~14のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0087】
実施形態16:ニコチンを含まない、実施形態1~15のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0088】
実施形態17:タバコを含まない、実施形態1~16のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0089】
実施形態18:口腔使用のために構成されている錠剤の形態での組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;グルコース多糖ブレンド;並びに糖アルコールを含み、錠剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物。
【0090】
実施形態19:グルコース多糖ブレンドが組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;糖アルコールが組成物の総重量に基づいて約30~約45重量%の量で存在する、実施形態18に記載の組成物。
【0091】
実施形態20:糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである、実施形態18又は19に記載の組成物。
【0092】
実施形態21:糖アルコールが、イソマルトである、実施形態18~20のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0093】
実施形態22:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0094】
実施形態23:カフェインが組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;テアニンが組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;ニンジンが組成物の総重量に基づいて約0.4~約0.6重量%の量で存在する、実施形態18~22のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0095】
実施形態24:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態18~23のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0096】
実施形態25:少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0097】
実施形態26:テアニンが組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;GABAが組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約3~約4重量%の量である、実施形態18~25のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0098】
実施形態27:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0099】
実施形態28:カフェインが組成物の総重量に基づいて約3~約5重量%の量で存在し;タウリンが組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在し;ビタミンCが組成物の総重量に基づいて約4~約6重量%の量で存在する、実施形態27に記載の組成物。
【0100】
実施形態29:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態28に記載の組成物。
【0101】
実施形態30:少なくとも1種の有効成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1種以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0102】
実施形態31:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0103】
実施形態32:甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、実施形態18~31のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0104】
実施形態33:ニコチンを含まない、実施形態18~32のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0105】
実施形態34:タバコを含まない、実施形態18~33のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0106】
実施形態35:口腔使用のために構成されている融解剤の形態での組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、トリプトファン、テアニン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の有効成分;糖アルコール;並びに脂質を含み、融解剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物。
【0107】
実施形態36:糖アルコールが組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量で存在し;脂質が組成物の総重量に基づいて約35~約50重量%の量で存在する、実施形態35に記載の組成物。
【0108】
実施形態37:脂質が約29℃以上の融点を有する、実施形態35又は36に記載の組成物。
【0109】
実施形態38:脂質が約36℃~約45℃の融点を有する、実施形態35~37のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0110】
実施形態39:脂質が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びその組合せからなる群から選択される油であり、油が、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい、実施形態35~38のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0111】
実施形態40:糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである、実施形態35~38のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0112】
実施形態41:糖アルコールが、イソマルトである、実施形態35~40のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0113】
実施形態42:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0114】
実施形態43:カフェインが組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;テアニンが組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;ニンジンが、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約0.3~約0.5重量%の量である、実施形態42に記載の組成物。
【0115】
実施形態44:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態43に記載の組成物。
【0116】
実施形態45:カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、実施形態42に記載の組成物。
【0117】
実施形態46:少なくとも1種の有効成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0118】
実施形態47:テアニンが組成物の総重量に基づいて約2~約4重量%の量で存在し;GABAが組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、存在する場合、組成物の総重量に基づいて約1.5~約2.5重量%の量である、実施形態46に記載の組成物。
【0119】
実施形態48:少なくとも1種の有効成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0120】
実施形態49:カフェインが組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量で存在し;タウリンが組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在し;ビタミンCが組成物の総重量に基づいて約3.5~約4.5重量%の量で存在する、実施形態48に記載の組成物。
【0121】
実施形態50:カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、実施形態48に記載の組成物。
【0122】
実施形態51:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態48に記載の組成物。
【0123】
実施形態52:少なくとも1種の有効成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1種以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0124】
実施形態52:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0125】
実施形態53:甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せから選択される少なくとも1種の追加成分をさらに含む、実施形態35~52のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0126】
実施形態54:ニコチンを含まない、実施形態35~53のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0127】
実施形態55:タバコを含まない、実施形態35~54のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0128】
実施形態56:少なくとも1種の有効成分が、
a)組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのタウリン;
組成物の総重量に基づいて約2~約6重量%の量でのビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%の量でのクエン酸ナトリウム;
b)組成物の総重量に基づいて約1~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのGABA;及び
組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量でのレモンバーム抽出物;又は
c)組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でのカフェイン;
組成物の総重量に基づいて約1.5~約5重量%の量でのテアニン;
組成物の総重量に基づいて約0.2~約0.6重量%の量でのニンジン;及び任意選択的に、
組成物の総重量に基づいて約0.3~約1.5重量%の量でのシチコリン又はヒマワリレシチン
の組合せである、実施形態1、18、又は35のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0129】
実施形態57:マグネシウム、例えば元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量でのマグネシウムをさらに含む、実施形態1~56のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0130】
本開示のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明を読むことで明らかになる。本発明は、上述の実施形態の2、3、4個、又はそれ以上の任意の組合せを含み、このような特徴又は要素が本明細書における具体的な実施形態の記載と明白に組み合わされるか否かに関わらず、本開示に記載されている任意の2、3、4個、又はそれ以上の特徴又は要素の組合せを含む。本開示は、統括的に読まれることを意図しているので、開示されている発明の任意の別個の特徴又は要素は、その様々な態様及び実施形態のいずれかにおいて、文脈で明らかに他を示していない限り、組み合わされることを意図していると考えるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0131】
本開示は、口腔使用のために構成されている組成物であって、少なくとも1種の有効成分及び1種以上の充填剤を含む、組成物を提供する。1種以上の充填剤は、一般に、糖アルコール又は糖アルコールの組合せを含む。少なくとも1種の有効成分は、1種以上のボタニカル材料、刺激剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、ニコチン成分、カンナビノイド、カンナビノイド様物質、テルペン、医薬剤又はその組合せを含み得る。組成物は、チュアブル剤の形態、錠剤の形態、又は融解物の形態であり得る。
【0132】
次に、本開示は、その例示的な実施形態を参照して以下でより完全に記載されている。これらの例示的な実施形態は、本開示が十分で完全となり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために記載されている。実際に、本開示は、多くの異なる形態において具現化され得るが、本明細書に記載されている実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書及び特許請求の範囲で使用した場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で明らかに他を示していない限り、複数の指示対象を含む。「乾燥重量パーセント」又は「乾燥重量基準」の参照は、乾燥成分(すなわち、水を除く全ての成分)に基づいた重量を指す。「湿重量」の参照は、水を含む組成物の重量を指す。別段示されない限り、組成物の「重量パーセント」の参照は、組成物の総湿重量(すなわち、水を含む。)を反映する。
【0133】
本明細書に記載されている組成物は、少なくとも1種の有効成分及び1種以上の充填剤を含む。一部の実施形態において、組成物は、結合剤、有機酸、水、甘味料、塩、香味料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びその組合せをさらに含み得る。組成物内の様々な成分の相対量は様々であり得、典型的に、経口組成物に対して所望の感覚的及び性能の特質を提供するように選択される。組成物の個々の成分の例は、本明細書において以下に記載されている。
【0134】
充填剤
本明細書に記載されている組成物は、1種以上の充填剤を含む。充填剤は、多数の機能、例えば、質感及び食感などのある特定の官能特性の向上、製品の凝集性又は圧縮性の向上などを満たすことができる。
【0135】
充填剤の量は様々であり得るが、典型的に、組成物の総重量に基づいて組成物の約20重量%より高く、最大で約75重量%である。組成物内の充填剤の典型的な範囲は、組成物の総重量の約20~約75重量%であり得、例えば、約20、約25又は約30~約35、約40、約45又は約50重量%(例えば、約20~約50重量%又は約25~約45重量%)であり得る。ある特定の実施形態において、充填剤の量は、組成物の総重量に基づいて少なくとも約20重量%であり、例えば、少なくとも約25%又は少なくとも約30%又は少なくとも約35%又は少なくとも約40%である。
【0136】
一般に、充填剤は、多孔性粒状材料であり、セルロース系である。例えば、好適な充填剤は、任意の非タバコの植物材料又はその誘導体であり、このような供給源由来のセルロース材料を含む。セルロースの非タバコの植物材料の例は、穀物(例えば、モロコシ、オーツムギ、オオムギ、ライムギ、ソバなど)、サトウダイコン(例えば、International Fiber Corporationから入手可能なFIBREX(登録商標)ブランドの充填剤)、ブラン繊維及びその混合物を含む。非タバコの植物材料の誘導体の非限定例は、(例えば、ジャガイモ、コムギ、コメ、トウモロコシ由来の)デンプン、天然セルロース及び改質セルロース材料を含む。潜在的な充填剤の追加の例は、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、マンニトール、キシリトール及びソルビトールを含む。充填剤の組合せもまた使用することができる。
【0137】
「デンプン」とは、本明細書で使用した場合、任意の供給源由来の純粋なデンプン、改質デンプン又はデンプン誘導体を指すことができる。デンプンは、典型的に、粒状形態で、ほぼ全ての緑色植物並びに様々な種類の植物組織及び器官(例えば、種子、葉、根茎、根、塊茎、シュート、果実、穀類及び茎)において存在する。デンプンは、組成物並びに粒状の形状及びサイズにおいて様々であり得る。多くの場合、異なる供給源由来のデンプンは、異なる化学的及び物理的な特質を有する。特異的なデンプンは、組成物に特異的な官能特性を付与するデンプン材料の能力に基づいて組成物の包含のために選択することができる。様々な供給源由来のデンプンを使用することができる。例えば、デンプンの主な供給源は、穀物(例えば、コメ、コムギ及びモロコシ)並びに根菜類(例えば、ジャガイモ及びキャッサバ)を含む。デンプンの供給源の他の例は、ドングリ、クズウコン、アラカチャ、バナナ、オオムギ、マメ(例えば、ソラマメ、ヒラマメ、リョクトウ、エンドウ、ヒヨコマメ)、パンノキ、ソバ、カンナ、クリ、サトイモ、カタクリ、クズ、マランガ、キビ、オーツムギ、オカ、タシロイモ、サゴ、ソルガム、サツマイモ、キノア、ライムギ、タピオカ、タロイモ、タバコ、シログワイ及びヤムイモを含む。ある特定のデンプンは改質デンプンである。改質デンプンは、多くの場合その高い熱特性を改変するように設計されている1つ以上の構造的改質が行われている。一部のデンプンは、遺伝的改質により開発されており、「遺伝的改質」デンプンであると見なされている。他のデンプンは、化学的、酵素的又は物理的な手段により得られ、その後改質される。例えば、改質デンプンは、化学反応、例えばエステル化、エーテル化、酸化、酸触媒による脱重合(希薄化)若しくは塩基の存在下での酸化、漂白、グリコシル基転移及び脱重合(例えば、触媒の存在でのデキストリン化)、架橋、アセチル化、ヒドロキシプロピル化並びに/又は部分加水分解に曝されているデンプンであり得る。酵素処置は、天然デンプンを、酵素の単離物若しくは濃縮物、微生物の酵素及び/又は植物材料に内在する酵素、例えばトウモロコシデンプンを改質するトウモロコシ核に存在するアミラーゼに曝すことを含む。他のデンプンは、熱処置、例えばアルファ化、デキストリン化及び/又は冷水膨張処理により改質されている。ある特定の改質デンプンは、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン、トリメタリン酸ナトリウムでエステル化したリン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、無水酢酸でエステル化した酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化した酢酸デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化グリセロール架橋デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルグリセロール架橋デンプン及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む。
【0138】
一部の実施形態において、充填剤は、糖代替物、例えばアルロース、可溶性タピオカ繊維及びイヌリンの1種以上を含む。
【0139】
潜在的な充填剤の追加の例は、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース及び糖アルコールを含む。充填剤の組合せもまた使用することができる。一部の実施形態において、充填剤は、グルコース及びデンプン由来の多糖の混合物を含む又は混合物である。グルコース及びデンプン由来の多糖のこのような1つの好適な混合物は、JRS PHARMA LP、USA、2981 Route 22、Patterson、NY 12563-2359から入手可能なEMDEX(登録商標)である。
【0140】
一部の実施形態において、充填剤は1種以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全に水素化された形態を有する単糖類又は二糖類に由来するポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリトリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール及びその組合せ(例えば、水素化されたデンプン加水分解物)を含む。イソマルトは、2つの二糖類の等モル混合物であり、各々は、以下:グルコース及びマンニトール(α-D-グルコピラノシド-1,6-マンニトール);並びにグルコース及びソルビトール(α-D-グルコピラノシド-1,6-ソルビトール)の2種の糖からなる。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールはイソマルトを含む。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールはイソマルトである。
【0141】
一部の実施形態において、充填剤は、イソマルト及びEMDEX(登録商標)の組合せを含む。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールは、イソマルト及びEMDEX(登録商標)の組合せである。
【0142】
一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールは、2種又は3種の糖アルコールの組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールの組合せは、イソマルト及びマルチトールを含む又はこれらである。一部の実施形態において、糖アルコールの組合せは、経口製品に対する所望の属性をもたらすため、加工能力を向上させるため、又はその両方に使用することができる。適切な糖アルコールの選択は、経口製品の所望の物理特性、存在する他の成分(例えば結合剤及び含有水分量(moisture content))に基づいて決定して、任意の所与の経口製品について遭遇し得る加工の問題(例えば流動性、乾燥時間、硬化時間、ゲル化など)を解決することができる。
【0143】
糖アルコールの総量は様々であり得るが、典型的に、組成物の総重量に基づいて組成物の約30重量%より高く、最大で約95重量%である。組成物中の糖アルコールの典型的な範囲は、例えば、約35、約40、約45、約50又は約55~約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90又は約95重量%であり得る。ある特定の実施形態において、糖アルコールの量は、組成物の総重量に基づいて少なくとも約50重量%であり、例えば、少なくとも約55重量%又は少なくとも約60%若しくは少なくとも約65%若しくは少なくとも約70%若しくは少なくとも約75%若しくは少なくとも約80%若しくは少なくとも約85%である。
【0144】
特定の実施形態において、糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%、例えば約35、約40又は約45~約50又は約55重量%の量のイソマルトである。
【0145】
特定の実施形態において、糖アルコールは、約10~約25重量%、例えば、約10、約15、約20又は約25重量%の量のイソマルト;及び約50~約75重量%、例えば、約50、約55、約60、約65重量%、約70、約75重量%の量のマルチトールの組合せである。
【0146】
特定の実施形態において、充填剤は、組成物の総重量に基づいて約30~約50重量%、例えば約30、約35、約40、約45又は約50重量%の量のイソマルト;及び組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%、例えば約35、約40、約45又は約50重量%の量のグルコース-多糖ブレンド(例えばEMDEX(登録商標))の組合せである。
【0147】
脂質
一部の実施形態において、組成物は脂質を含む。このような組成物は、一部の実施形態において、本明細書において以下にさらに記載されている「融解剤」又は「融解する」組成物として記載することができる。存在する場合、組成物の脂質は、典型的に、動物又は植物材料由来の脂、油又はワックス物質(すなわち、植物由来の脂)であり、典型的に、大部分のトリグリセリドをより少ない量の遊離脂肪酸及びモノ又はジグリセリドと共に含む。ある特定の実施形態において、脂質は、室温(すなわち、25℃)で固体又は半固体であり、使用者の口腔の温度に曝されると少なくとも部分的に液化する(すなわち「融解する」)ことが可能である。植物由来の脂の例は、約10~約26個の炭素原子又は約14~約20個の炭素原子又は約14~約18個の炭素原子の炭素長を有する飽和又は不飽和脂肪酸鎖(その大部分はトリグリセリド構造内で結合している。)で主に構成されている。
【0148】
一部の実施形態において、脂質は、油、特に分留油を含む食品等級の油を含む。このような油は、限定されないが、植物油(例えば、アサイー油、アーモンド油、アマランサス油、杏仁油、リンゴ種子油、アルガン油、アボカド油、ババス油、ビーチナッツ油、ベン油、ツルレイシ油、黒種子油、クロスグリ種子油、ルリジサ種子油、ボルネオタローナッツ油、ヒョウタン油、ブラジルナッツ油、バッファローゴード油、バターナッツスクワッシュ種子油、ケープチェストナッツ油、キャノーラ油、キャロブカシュー油、カカオバター、オナモミ油、ココナッツ油、トウモロコシ油、コフネヤシ油、コリアンダー種子油、綿実油、ナツメヤシ種子油、ディカ油(dika oil)、エグシ種子油、マツヨイグサ油、アマナズナ油、アマニ油(flaxseed oil)、ブドウ種子油、グレープフルーツ種子油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプ油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラルレマンティア(lallemantia)油、レモン油、アマニ油(linseed oil)、マカダミヤ油、マフラ油、マルラ油、メドウフォーム種子油、モンゴンゴナッツ油、マスタード油、ニガー種子油、ナツメグバター、オクラ種子油、オリーブ油、オレンジ油、パーム油、パパイヤ種子油、ラッカセイ油、ペカン油、シソ種子油、カキ種子油、ペキー油、ピリナッツ油、松の実油、ピスタチオ油、ザクロ種子油、ケシ種子油、プラカシー油、プルーン核油、カボチャ種子油、キノア油、ラムティル油(ramtil oil)、アブラナ種子油、米糠油、ロイル油(royle oil)、サチャインチ油、ベニバナ油、メキシコクロテツ油、セジェ油(seje oil)、ゴマ油、シアバター、ダイズ油、ヒマワリ油、タラミラ油、チャ種子油、アザミ油、タイガーナッツ油、タバコ種子油、トマト種子油、クルミ油、スイカ種子油、コムギ胚芽油及びその組合せ)、動物油(例えば、ウシ脂、バッファロー脂、ヒツジ脂、ヤギ脂、ブタ脂、ラード、ラクダ脂、タロー、液体マーガリン、魚油、魚肝油、クジラ油、アザラシ油及びその組合せ)並びに鉱物油を含む。
【0149】
ある特定の実施形態において、本開示の植物由来の脂は、パーム油(分留パーム油を含む)、パーム核油、ダイズ油、綿実油及びその混合物を含む。一実施形態において、脂質は、パーム油及びパーム核油のブレンドである。脂質は、例えば、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。脂質の例示的な実施形態は、AarhusKarlshamn USA Inc.から入手可能な商品名CEBES(登録商標)、CISAO(登録商標)又はCONFAO(登録商標)で購入することができる。
【0150】
脂質の融点は、典型的に、約29℃以上、例えば約29℃~約49℃又は約36℃~約45℃又は約38℃~約41℃である。一部の実施形態において、約36℃未満の融点を有する脂質の使用は、製品の保存又は取扱いの間に起こり得る融解により有利ではない。脂質の融点を決定するための一試験は、Mettler滴下点法(ASTM D3954-15、Standard Test Method for Dropping Point of Waxes、ASTM International、West Conshohocken、PA、2015年、www.astm.org.)である。
【0151】
存在する場合、組成物内の脂質の量は様々であり得る。ある特定の実施形態において、脂質の量は、組成物の乾燥重量基準に対して少なくとも約10パーセント、少なくとも約20パーセント又は少なくとも約30パーセントである。ある特定の実施形態において、脂質の量は、組成物の乾燥重量基準に対して約70パーセント未満、約60パーセント未満又は約50重量パーセント未満である。例示的な脂質の重量範囲は、約10~約70乾燥重量パーセント、例えば約35~約50乾燥重量パーセントを含む。一部の実施形態において、脂質の量は、全組成物の約35、約40、約45又は約50重量パーセントである。
【0152】
一部の実施形態において、組成物は脂質を含む。一実施形態において、脂質は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びその組合せからなる群から選択される油であり、油は、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。一実施形態において、脂質は、中硬度のトランス水素化フィリング油脂、例えばAarhusKarlshamn USA Inc.、131 Marsh Street、Port Newark、NJ 07114で購入することができるConfao(登録商標)5である。
【0153】
有効成分
本明細書に開示されている組成物は、1種以上の有効成分を含む。本明細書で使用した場合、「有効成分」とは、以下:API(有効医薬成分)、食品添加物、天然医薬及びヒトへの影響を有し得る天然に存在する物質の分類のいずれかに属する1種以上の物質を指す。有効成分の例は、体内で1つ以上の生体機能に影響を及ぼすと知られている任意の成分、例えば、疾患の診断、治療、緩和、処置若しくは予防において薬理学的活性若しくは他の直接作用をもたらす又はヒトの身体の構造若しくは任意の機能に影響を及ぼす(例えば、中枢神経系において刺激作用を提供する、活性化効果、解熱若しくは鎮痛作用、若しくは身体における別の有用な効果を有する。)成分を含む。一部の実施形態において、有効成分は、栄養補助食品、栄養補強食品、「ファイトケミカル」又は「機能性食品」と一般に呼ばれる種類の物であり得る。これらの種類の添加剤は、時折、1つ以上の有利な生物学的効果(例えば、健康増進、疾患予防又は他の医薬特性)をもたらす天然に存在する供給源(例えば、ボタニカル材料)から典型的に利用可能である物質を包含するものとして当該技術分野において定義されているが、薬物として分類又は調節されない。
【0154】
有効成分の非限定例は、ボタニカル成分、刺激剤、アミノ酸、ニコチン成分並びに/又は医薬成分、栄養成分及び薬効成分(例えば、ビタミン、例えばA、B3、B6、B12及びC、並びに/又はカンナビノイド、例えばテトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール(CBD))の分類に入るものを含む。これらの分類の各々は、本明細書において以下にさらに記載されている。有効成分の特定の選択は、特定の製品の所望の風味、質感及び所望の特質に応じて様々である。さらに、前述の種類の有効成分のいずれかは、組成物、最終製品又はその両方においてカプセル化して、化学分解を避けるか、又は限定されないが、カフェイン、ビタミンA及び鉄(Fe)を含むこれらの活性剤の強い味覚を軽減することができる。加えて、これらのカプセル化された活性剤は、それらの溶解性及び/又は生物学的利用能を高めるために、組成物において賦形剤と対にする必要があり得る。これらの賦形剤の非限定例は、ベータ-カロテン、リコピン、ビタミンD、ビタミンE、補酵素Q10、ビタミンK及びクルクミンを含む。
【0155】
存在する有効成分の特定の百分率は、特定の製品の所望の特質に応じて様々である。典型的に、有効成分又はその組合せは、組成物の少なくとも約0.001重量%の総濃度で存在し、例えば、約0.001%~約20%の範囲の総濃度で存在する。一部の実施形態において、有効成分又は有効成分の組合せは、組成物の総重量に基づいて約0.1%w/w~約10重量%の濃度で存在し、例えば、約0.5%w/w~約10%、約1%~約10%、約1%~約5重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、有効成分又は有効成分の組合せは、組成物の総重量に基づいて約0.001重量%、約0.01重量%、約0.1重量%又は約1重量%、最大で約20重量%の濃度で存在し、例えば、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%又は約20重量%の濃度で存在する。具体的な有効成分にさらに好適な範囲は、本明細書において以下に示されている。
【0156】
ボタニカル
一部の実施形態において、有効成分はボタニカル成分を含む。本明細書で使用した場合、用語「ボタニカル成分」又は「ボタニカル」とは、任意の植物材料又は真菌由来の材料を指し、その天然形態での植物材料及び天然の植物材料由来の植物材料、例えば、植物材料由来の抽出物若しくは単離物又は処置された植物材料(例えば、熱処置、発酵、漂白若しくは材料の物理的及び/若しくは化学的性質を改変することが可能である他の処置加工を施した植物材料)を含む。本開示の目的のために、「ボタニカル」は、限定されないが、「ハーブ材料」を含み、ハーブ材料は、持続的な木質組織を発生させず、その医薬的又は感覚的な特質に多くの場合価値を有する種子産生植物(例えば、ティー又はチザン)を指す。「非タバコ」としてのボタニカル材料の参照は、タバコ材料を除外することを意図する(すなわち、いかなるタバコ属(Nicotiana)の種も含まない。)。一部の実施形態において、本明細書に開示されている組成物は、いかなるタバコ材料も含まないとして特徴付けることができる(例えば、本明細書に開示されている任意の実施形態は、いかなるタバコ材料も完全に又は実質的に含み得ない。)。「実質的に含まない」とは、タバコ材料が意図して添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、0.001重量%未満のタバコ又は0.0001重量%若しくは0重量%のタバコを有すると特徴付けることができる。
【0157】
存在する場合、ボタニカルは、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.01%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%又は約0.5%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。
【0158】
本開示に有用なボタニカル材料は、限定されないが、その混合物を含む本明細書に記載されている化合物及び供給源のいずれかを含み得る。この種類のある特定のボタニカル材料は、時折、栄養補助食品、栄養補強食品、「ファイトケミカル」又は「機能性食品」を指す。ある特定のボタニカルは、植物材料又はその抽出物として、伝統的なハーブ薬での使用を見出されており、本明細書にさらに記載されている。ボタニカル又はボタニカル由来の材料の非限定例は、アシュワガンダ、バコパ・モンニエラ(Bacopa monniera)、バオバブ、バジル、ケンテルラ・アシアチカ(Centella asiatica)、サイコ、カモミール、サクラの花、クロロフィル、シナモン、柑橘類、クローブ、ココア、ノムシタケ属(cordyceps)、クルクミン、ダミアナ、ドルステニア・アリフォリア(Dorstenia arifolia)、ドルステニア・オドラタ(Dorstenia odorata)、エッセンシャルオイル、ユーカリ、フェンネル、ガルピミア・グラウカ(Galphimia glauca)、ショウガ、ギンコ・ビローバ(Ginkgo biloba)、ニンジン(例えば、パナクス・ギンセング(Panax ginseng))、緑茶、グリフフォニア・シムプリキフォリア(Griffonia simplicifolia)、ガラナ、アサ、ヘンプ、ホップ、ジャスミン、カエムプフェリア・パルウィフロラ(Kaempferia parviflora)(タイニンジン)、カバ、ラベンダー、レモンバーム、レモングラス、カンゾウ、ルテイン、マカ、抹茶、ナルドスタキュス・キネンシス(Nardostachys chinensis)、ウィオラ・オドラタ(Viola odorata)の油性抽出物、ペパーミント、ケルセチン、レスベラトロール、リゾマ・ガストロジアエ(Rhizoma gastrodiae)、イワベンケイ属(Rhodiola)、ルイボス、バラのエッセンシャルオイル、ローズマリー、スケレチウム・トルツオスム(Sceletium tortuosum)、マツブサ属(Schisandra)、タツナミソウ、スペアミント抽出物、カンショウ、テルペン、チザン、ターメリック、ツルネラ・アプロジシアカ(Turnera aphrodisiaca)、バレリアン、ホワイトマルベリー及びイエルバマテを含む。一部の実施形態において、ボタニカル材料はカプセル化された形態である。
【0159】
一部の実施形態において、有効成分はレモンバームを含む。レモンバーム(メリスサ・オフフィキナリス(Melissa officinalis))は、ミント(シソ科(Lamiaceae))と同じ科に由来する穏やかにレモンの香りのするハーブである。ハーブは、ヨーロッパ、北アフリカ及び西アジア原産である。レモンバームのティー並びにエッセンシャルオイル及び抽出物は、伝統薬及び代替薬で使用されている。一部の実施形態において、有効成分はレモンバーム抽出物を含む。一部の実施形態において、レモンバーム抽出物は、組成物の総重量に基づいて約1~約4重量%の量で存在する。
【0160】
一部の実施形態において、有効成分はニンジンを含む。ニンジンは、トチバニンジン属(Panax)の植物の根であり、ニンジンは、特有のステロイドサポニンであるファイトケミカル(ジンセノサイド)及びジントニンの存在により特徴付けられている。ニンジンは、エナジードリンク又はハーブティーにおける栄養補助食品として及び伝統薬における使用を見出す。栽培種は、チョウセンニンジン(P.ギンセング(P.ginseng))、サンシチニンジン(P.ノトギンセング(P.notoginseng))及びアメリカニンジン(P.クインクエホリウス(P.quinquefolius))を含む。アメリカニンジン及びチョウセンニンジンは、存在する様々なジンセノサイドの種類及び量が様々である。一部の実施形態において、ニンジンは、アメリカニンジン又はチョウセンニンジンである。具体的な実施形態において、有効成分はチョウセンニンジンを含む。一部の実施形態において、ニンジンは、組成物の総重量に基づいて約0.4~約0.6重量%の量で存在する。
【0161】
刺激剤
一部の実施形態において、有効成分は1種以上の刺激剤を含む。本明細書で使用した場合、用語「刺激剤」とは、中枢神経系及び/又は身体の活性を増大させる材料を指し、例えば、集中、認知、活力、気分、覚醒などを向上させる。刺激剤の非限定例は、カフェイン、テアクリン、テオブロミン及びテオフィリンを含む。テアクリン(1,3,7,9-テトラメチル尿酸)は、構造的にカフェインと関連し、刺激、鎮痛及び抗炎症の効果を有するプリンアルカロイドである。本刺激剤は、天然であり得る、天然に由来し得るか、又は完全に合成され得る。例えば、ある特定のボタニカル材料(ガラナ、チャ、コーヒー、ココアなど)は、例えばカフェイン又は関連するアルカロイドの存在による刺激効果を有し得、したがって「天然」刺激剤である。「天然に由来する」とは、刺激剤(例えば、カフェイン、テアクリン)が、その天然の(例えば、ボタニカルの)マトリックスの外側の精製形態であることを意味する。例えば、カフェインは、ボタニカル供給源(例えば、チャ)から抽出及び精製により得ることができる。「完全に合成されている」とは、刺激剤が化学合成により得られていることを意味する。一部の実施形態において、有効成分はカフェインを含む。一部の実施形態において、カフェインはカプセル化された形態で存在する。カプセル化されたカフェインの一例は、Balchem Corp.、52 Sunrise Park Road、New Hampton、NY、10958から入手可能なVitashure(登録商標)である。
【0162】
存在する場合、刺激剤又は刺激剤の組合せ(例えば、カフェイン、テアクリン及びその組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.1%w/w~約15重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて約1.5~約6重量%の量でカフェインを含む。
【0163】
アミノ酸
一部の実施形態において、有効成分はアミノ酸を含む。本明細書で使用した場合、用語「アミノ酸」とは、アミン(-NH2)及びカルボキシル(-COOH)又はスルホン酸(SO3H)官能基を側鎖(R基)と共に含有する有機化合物を指し、側鎖は、各アミノ酸に特異的である。アミノ酸は、タンパク質新生又は非タンパク質新生であり得る。「タンパク質新生」とは、アミノ酸がタンパク質中で見出された12種の天然に存在するアミノ酸の1つであることを意味する。タンパク質新生アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリンを含む。「非タンパク質新生」とは、いずれかのアミノ酸がタンパク質において天然で見出されないか、又は細胞内機構により直接生成されない(例えば、翻訳後修飾の生成物である。)ことを意味する。非タンパク質新生アミノ酸の非限定例は、ガンマアミノ酪酸(GABA)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テアニン(L-γ-グルタミルエチルアミド)、ヒドロキシプロリン及びベータアラニンを含む。一部の実施形態において、有効成分はテアニンを含む。一部の実施形態において、有効成分はGABAを含む。一部の実施形態において、有効成分は、テアニン及びGABAの組合せを含む。一部の実施形態において、有効成分は、テアニン、GABA及びレモンバームの組合せである。一部の実施形態において、有効成分は、テアニン及びトリプトファンの組合せを含む。一部の実施形態において、有効成分は、テアニン及び1種以上のビタミンB群の組合せを含む。一部の実施形態において、有効成分は、カフェイン、テアニン及び任意選択的にニンジンの組合せである。一部の実施形態において、有効成分はタウリンを含む。一部の実施形態において、有効成分は、カフェイン及びタウリンの組合せである。
【0164】
操作のいかなる理論にも束縛されず、ある特定のアミノ酸、例えばテアニン、トリプトファン、GABA又はタウリンが、特に他の有効成分、例えばカフェイン又はある特定のボタニカルと合わせる場合、気分、不安のレベル、集中、又は認知能力に有益な影響を有することができると考えられている。
【0165】
存在する場合、アミノ酸又はアミノ酸の組合せ(例えば、テアニン、タウリン、GABA、トリプトファン及びその組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.01%w/w~約15重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。
【0166】
一実施形態において、少なくとも1種の有効成分は、約0.03重量%~約1重量%又は約0.05重量%~約0.5重量%の量でのトリプトファンを含む。
【0167】
ビタミン及び鉱物
一部の実施形態において、有効成分は、ビタミン又はビタミンの組合せを含む。本明細書で使用した場合、用語「ビタミン」とは、哺乳動物における代謝の正常な機能にとって必要とされる必須微量栄養素である有機分子(又は関連する分子のセット)を指す。ヒトの代謝に必要とされる13種のビタミンが存在し、ビタミンは、ビタミンA(オールトランスレチノール、オールトランスレチニルエステル並びにオールトランスベータ-カロテン及び他のプロビタミンAであるカロテノイドとして)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸又はフォレート)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェノール及びトコトリエノール)並びにビタミンK(キノン)である。一部の実施形態において、有効成分はビタミンCを含む。一部の実施形態において、有効成分は、ビタミンC、カフェイン及びタウリンの組合せである。一部の実施形態において、有効成分はビタミンB6及びB12の1種以上を含む。一部の実施形態において、有効成分はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1種以上を含む。存在する場合、ビタミン又はビタミンの組合せ(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC又はその組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.0001%~約6重量%の濃度であり、例えば、約0.0001、約0.001、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%又は約0.1%w/w~約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%又は約6重量%の濃度である。
【0168】
一部の実施形態において、有効成分は、約0.008重量%~約0.06重量%又は約0.01重量%~約0.04重量%の量でビタミンB6を含む。
【0169】
一部の実施形態において、有効成分は、約0.0001重量%~約0.007重量%又は約0.0005重量%~約0.001重量%の量でビタミンB12を含む。
【0170】
一部の実施形態において、有効成分は、約0.008重量%~約0.07重量%の総重量でビタミンB6及びビタミンB12の組合せを含む。
【0171】
一部の実施形態において、有効成分はビタミンAを含む。一部の実施形態において、ビタミンAはカプセル化されている。
【0172】
一部の実施形態において、有効成分は鉱物を含む。本明細書で使用した場合、用語「鉱物」とは、哺乳動物における様々な系の正常な機能にとって必要とされる必須微量栄養素である無機分子(又は関連する分子のセット)を指す。鉱物の非限定例は、鉄、亜鉛、銅、セレニウム、クロム、コバルト、マンガン、カルシウム、リン、硫黄、マグネシウムなどを含む。一部の実施形態において、有効成分は鉄を含む。鉄の好適な供給源は、限定されないが、鉄塩、例えば硫酸第一鉄及びグルコン酸第一鉄を含む。一部の実施形態において、鉄はカプセル化されている。
【0173】
抗酸化剤
一部の実施形態において、有効成分は1種以上の抗酸化剤を含む。本明細書で使用した場合、用語「抗酸化剤」とは、フリーラジカル反応を停止させることにより酸化を防止又は抑制し、一部の種類の細胞損傷を遅延又は防止することができる物質を指す。抗酸化剤は、天然に存在し得るか、又は合成であり得る。天然に存在する抗酸化剤は、食品及びボタニカル材料で見出された物を含む。抗酸化剤の非限定例は、ある特定のボタニカル材料、ビタミン、ポリフェノール及びフェノール誘導体を含む。
【0174】
抗酸化の特質を伴うボタニカル材料の例は、限定されないが、アサイーベリー、アルファルファ、オールスパイス、アナトー種子、杏仁油、バジル、セイヨウヤマハッカ、ヤグルマハッカ、黒コショウ、ブルーベリー、ルリジサ種子油、キランソウ、カカオ、ショウブの根、チクマハッカ、カツアバ、カイエンペッパー、チャーガ茸、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモ皮、ブドウ種子、ニンジン、ギンコ・ビローバ、セントジョーンズワート、ノコギリヤシ、緑茶、紅茶、ブラックコホシュ、カイエンヌ、カモミール、クローブ、カカオパウダー、クランベリー、タンポポ、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ゴールデンシール、サンザシ、ハイビスカスの花、アマチャヅル、カバ、ラベンダー、カンゾウ、マヨラナ、オオアザミ、ミント(ハッカ)、ウーロン茶、ビートの根、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、メグサハッカ、ペパーミント、ムラサキツメクサ、ルイボス(レッド又はグリーン)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリセージ、セイバリー、スペアミント、スピルリナ、アカニレ樹皮、ソルガムの高タンニンのブラン、ソルガムの高タンニンの穀類、ウルシノキのブラン、ヒレハリソウの葉及び根、クコの実、ゴツコラ、タイム、ターメリック、クマコケモモ、バレリアン、野生ヤマノイモの根、トウリョクジュ、ヤーコンの根、イエロードック、イエルバマテ、イエルバサンタ、バコパ・モンニエラ(bacopa monniera)、ウィタニア・ソムニフェラ(withania somnifera)、ヤマブシタケ及びシリュブム・マリアヌム(silybum marianum)を含む。このようなボタニカル材料は、新鮮な形態若しくは乾燥形態、エッセンシャルオイルで提供され得るか、又は抽出物の形態であり得る。ボタニカル材料(並びにその抽出物)は、多くの場合、抗酸化効果をもたらすとして知られている様々なクラス由来の化合物、例えば、鉱物、ビタミン、イソフラボン、フィトステロール、硫化アリル、ジチオールチオン、イソチオシアネート、インドール、リグナン、フラボノイド、ポリフェノール及びカロテノイドを含む。ボタニカルの抽出物又は油で見出された化合物の例は、アスコルビン酸、ラッカセイの内果皮、レスベラトロール、スルホラファン、ベータ-カロテン、リコピン、ルテイン、補酵素Q、カルニチン、ケルセチン、ケンペロールなどを含む。例えば、Santhosh等.、Phytomedicine、12(2005)、216~220頁を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0175】
他の好適な抗酸化剤の非限定例は、クエン酸、ビタミンE又はその誘導体、トコフェノール、エピカテコール、エピガロカテコール、エピガロカテコールガレート、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、4-ヘキシルレゾルシノール、テアフラビン、テアフラビンモノガレートA又はB、テアフラビンジガレート、フェノール酸、グリコシド、クエルシトリン、イソクエルシトリン、ヒペロシド、ポリフェノール、カテコール、レスベラトロール、オレウロペイン、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)及びその組合せを含む。
【0176】
存在する場合、抗酸化剤は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.001%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.001%、約0.005%、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%又は約0.5%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%の濃度である。
【0177】
ニコチン成分
ある特定の実施形態において、有効成分はニコチン成分を含む。「ニコチン成分」とは、存在するニコチンの少なくとも一部の経口吸収をもたらすのに好適な任意の形態のニコチン(例えば、遊離塩基又は塩)を意味する。典型的に、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基及びニコチン塩からなる群から選択される。一部の実施形態において、ニコチン成分は、その遊離塩基の形態でのニコチンであり、ニコチン成分は、例えば、微晶質セルロース-ニコチン担体複合体を形成する微晶質セルロース材料において容易に吸収され得る。例えば、Hanssonの米国特許出願公開第2004/0191322号明細書における遊離塩基の形態でのニコチンの議論を参照し、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0178】
一部の実施形態において、ニコチン成分の少なくとも一部は、塩の形態で利用することができる。ニコチンの塩は、Cox等の米国特許第2,033,909号明細書及びPerfetti、Beitrage Tabakforschung Int.、12:43~54頁(1983)に記載されている成分の種類及び技術を使用して提供することができ、これらの文献は、参照により本明細書に組み込む。加えて、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer,Inc.及びK&K Laboratories,Division of ICN Biochemicals,Inc.などの供給元から入手可能である。典型的に、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基、ニコチン塩、例えば、塩酸塩、二塩酸塩、モノタータレート、酒石酸水素塩、硫酸塩、サリチル酸塩及びニコチン塩化亜鉛からなる群から選択される。
【0179】
一部の実施形態において、ニコチンの少なくとも一部は、ニコチンの樹脂複合体の形態であり得、ニコチンは、ニコチンポラクリレックスなどのイオン交換樹脂に結合しており、ニコチンは、例えば、Amberlite IRP64、Purolite C115HMR又はDoshion P551などのポリメタクリル酸に結合しているニコチンである。例えば、Lichtneckert等の米国特許第3,901,248号明細書を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。別の例は、Carbopol 974Pなどとのニコチン-ポリアクリルカルボマー複合体である。一部の実施形態において、ニコチンは、ニコチンポリアクリル複合体の形態で存在し得る。
【0180】
典型的に、ニコチン成分(遊離塩基として計算)は、存在する場合、組成物の少なくとも約0.001重量%の濃度であり、例えば、約0.001%~約10%の範囲の濃度である。一部の実施形態において、ニコチン成分は、典型的に、組成物の総重量に基づいて遊離塩基として計算すると、約0.1%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、ニコチン成分は、組成物の総重量に基づいて遊離塩基として計算すると、約0.1%w/w~約3重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w~約2.5%、約0.1%~約2.0%、約0.1%~約1.5%又は約0.1%~約1重量%の濃度で存在する。
【0181】
一部の実施形態において、本開示の製品又は組成物は、いかなるニコチン成分も含まないと特徴付けることができる(例えば、本明細書に開示されている任意の実施形態は、いかなるニコチン成分も完全に又は実質的に含み得ない。)。「実質的に含まない」とは、ニコチンが、例えば、ボタニカル材料に天然に存在し得る微量を超えて意図して添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、遊離塩基として計算して、0.001重量%未満のニコチン又は0.0001重量%若しくは0重量%のニコチンを有すると特徴付けることができる。
【0182】
一部の実施形態において、有効成分は、ニコチン成分を含む(例えば、本開示の任意の製品又は組成物は、本明細書に開示されている任意の有効成分又は有効成分の組合せを含むことに加えて、ニコチン成分をさらに含み得る。)。
【0183】
カンナビノイド
一部の実施形態において、有効成分は1種以上のカンナビノイドを含む。本明細書で使用した場合、用語「カンナビノイド」とは、内因性カンナビノイド系としても知られ、脳内の神経伝達物質の放出を改変する細胞内のカンナビノイド受容体に作用するあるクラスの多様な化学化合物を指す。これらの受容体タンパク質に対する配位子は、動物により体内で天然に生成された内因性カンナビノイド;アサで見出されたフィトカンナビノイド;及び人工的に製造された合成カンナビノイドを含む。アサで見出されるカンナビノイドは、限定されないが、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)を含む。ある特定の実施形態において、カンナビノイドは、アサの主要な精神活性化合物であるテトラヒドロカンナビノール(THC)及び植物の別の主要な構成要素であるが、精神活性が欠如しているカンナビジオール(CBD)から選択される。上記の化合物の全ては、植物材料由来の単離物の形態で使用することができるか、又は合成により誘導されることができる。
【0184】
一部の実施形態において、カンナビノイドは、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)及びカンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、テトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)及びその混合物からなる群から選択される。一部の実施形態において、カンナビノイドは少なくともテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む。一部の実施形態において、カンナビノイドはテトラヒドロカンナビノール(THC)である。一部の実施形態において、カンナビノイドは少なくともカンナビジオール(CBD)を含む。一部の実施形態において、カンナビノイドはカンナビジオール(CBD)である。一部の実施形態において、CBDは合成CBDである。カンナビノイド及び開示されている経口製品内に存在し得るその特定の百分率の選択は、経口製品の所望の風味、質感及び他の特質に応じて様々である。
【0185】
あるいは、有効成分はカンナビノイド様物質であり得るが、カンナビノイド様物質は、カンナビノイドと類似した内因性カンナビノイド系において生物学的効果を有するアサ以外の植物由来のあるクラスの化合物である。例は、ヤンゴニン、アルファ-アミリン又はベータ-アミリン(テルペンとしても分類されている。)、シアニジン、クルクミン(ターメリック)、カテキン、ケルセチン、サルビノリンA、N-アシルエタノールアミン及びN-アルキルアミド脂質を含む。このような化合物は、カンナビノイドに対して本明細書に記載されているのと同じ量及び比で使用することができる。
【0186】
存在する場合、カンナビノイド(例えばCBD)又はカンナビノイド様物質は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、組成物の少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.1重量%~約30重量%、例えば約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%又は約30重量%の範囲の濃度である。一部の実施形態において、本明細書に開示されている組成物は、組成物の総重量に基づいて約0.1~約30重量%又は約1~約20重量%の量でCBDを含む。
【0187】
テルペン
本開示における使用に好適な有効成分はまた、テルペンとして分類することができ、テルペンの多くは、鎮静効果などの生物学的効果を伴う。テルペンは、一般式(C5H8)nを有し、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンを含むことが理解されている。テルペンは、構造において非環式、単環式又は二環式であり得る。一部のテルペンは、カンナビノイド又はカンナビノイド様物質と組み合わせて使用した場合、アントラージュ効果をもたらす。例は、単体で又は組み合わせて使用することができる、ベータ-カリオフィレン、リナロール、リモネン、ベータ-シトロネロール、酢酸リナリル、ピネン(アルファ又はベータ)、ゲラニオール、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソ-メントン、ピペリトン、ミルセン、ベータ-ブルボネン及びゲルマクレンを含む。
【0188】
一部の実施形態において、テルペンは、フィトカンナビノイド産生植物、例えばカンナビス・サティバ(cannabis sativa)種の株由来の植物、例えばアサに由来するテルペンである。この点に関して好適なテルペンは、10個の炭素原子を含むこれらのテルペンであるいわゆる「C10」テルペン、及び15個の炭素原子を含むこれらのテルペンであるいわゆる「C15」テルペンを含む。一部の実施形態において、有効成分は2種以上のテルペンを含む。例えば、有効成分は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、又はそれ以上の本明細書で定義されているテルペンを含み得る。一部の実施形態において、テルペンは、ピネン(アルファ及びベータ)、ゲラニオール、リナロール、リモネン、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソ-メントン、ピペリトン、ミルセン、ベータ-ブルボネン、ゲルマクレン並びにその混合物から選択される。
【0189】
医薬成分
一部の実施形態において、有効成分は有効医薬成分(API)を含む。APIは、治療的、予防的又は診断的使用に適した任意の公知の薬剤であり得る。これらは、例えば、治療的、予防的又は診断的活性を有する、合成有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖類及び他の糖類、脂質、リン脂質、無機化合物(例えば、マグネシウム、セレニウム、亜鉛、ナイトレート)、神経伝達物質又はその前駆体(例えば、セロトニン、5-ヒドロキシトリプトファン、オキシトリプタン、アセチルコリン、ドーパミン、メラトニン)並びに核酸配列を含み得る。APIの非限定例は、鎮痛剤及び解熱剤(例えば、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、3-(4-イソブチルフェニル)プロパン酸)、ホスファチジルセリン、ミオイノシトール、ドコサヘキサエン酸(DHA、オメガ-3)、アラキドン酸(AA、オメガ-6)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、ベータ-ヒドロキシ-ベータ-メチルブチレート(HMB)、シチコリン(シチジン-5’-ジホスフェート-コリン)及びコチニンを含む。一部の実施形態において、有効成分はシチコリンを含む。一部の実施形態において、有効成分は、シチコリン、カフェイン、テアニン及びニンジンの組合せである。一部の実施形態において、有効成分はヒマワリレシチンを含む。一部の実施形態において、有効成分は、ヒマワリレシチン、カフェイン、テアニン及びニンジンの組合せである。
【0190】
APIの量は様々であり得る。例えば、存在する場合、APIは、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.001%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%又は約1%~約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10重量%の濃度である。
【0191】
一部の実施形態において、組成物は、いかなるAPIも実質的に含まない。「いかなるAPIも実質的に含まない」とは、組成物が、任意の医学的状態を処置することを意図している任意の食品医薬品局(FDA)で承認された治療剤などの、本明細書で定義されているいかなるAPIの存在も含有せず、具体的には除外することを意味する。
【0192】
ある特定の実施形態において、有効成分は、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びその組合せからなる群から選択される。例えば、有効成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含み得る。別の実施形態において、有効成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。さらなる実施形態において、有効成分は、テアニン、テアニン及びトリプトファン、テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1種以上、又はトリプトファン、テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1種以上を含む。さらにさらなる実施形態において、有効成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含み、任意選択的に1種以上のビタミンB群(例えばビタミンB6又はB12)をさらに含む。マグネシウム塩(例えばグルコン酸マグネシウム)は、上記の組合せのいずれか、特にテアニンを含む組合せに添加することができる。
【0193】
一部の実施形態において、本明細書に記載されている有効成分は、加工の間、又は経口製品の保存の際、分解(例えば酸化、光分解、熱、蒸発)に感受性があり得る。このような実施形態において、有効成分(例えばカフェイン、ビタミンA及び鉄(Fe))はカプセル化することができるか、又はマトリックスは充填剤、結合剤などで改質して、有効成分に向上した安定性をもたらすことができる。例えば、結合剤、例えば機能性セルロース(例えば限定されないが、ヒドロキシプロピルセルロースを含むセルロースエーテル)は、分解に対するこのような活性剤の安定性を向上させるのに利用することができる。加えて、カプセル化された活性剤は、それらの溶解性及び/又は生物学的利用能を高めるために、組成物において賦形剤と対にする必要があり得る。好適な賦形剤の非限定例は、ベータ-カロテン、リコピン、ビタミンD、ビタミンE、補酵素Q10、ビタミンK及びクルクミンを含む。
【0194】
他の実施形態において、重量に対して有効成分の所望の濃度を提供するために、有効成分の初期量は穏やかな分解損失を補償するのに増加させることができる。したがって、本明細書に開示されている量より大きい初期量が本開示で企図されている。
【0195】
水
組成物の含有水分量(例えば、水含有量(water content))は、製品の消費者が使用する前、所望の特性によって様々であり得る。典型的に、組成物は、使用者の口腔に挿入する前に、約60重量%未満の水であり、一般に約1~約60重量%の水、例えば、約5~約55重量%、約10~約50重量%、約20~約45重量%、又は約25~約40重量%の水であり、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%、及び少なくとも約20重量%の水量を含む。
【0196】
塩
一部の実施形態において、組成物は、典型的に、組成物に所望の感覚的な属性をもたらすのに十分な量で利用されている塩(例えばアルカリ金属塩)を含む。好適な塩の非限定例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、粉末食塩、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウムなどを含む。一部の実施形態において、塩は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム又はその組合せである。一部の実施形態において、塩は、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム又はその組合せである。
【0197】
存在する場合、塩の代表的な量は、約0.1重量%以上、約0.5重量%以上、約1.0重量%以上又は約1.5重量%以上であるが、典型的に、組成物の総重量の約10%以下又は約7.5%以下若しくは約5%以下(例えば、約0.1~約5重量%)を構成する。
【0198】
甘味料
本開示による組成物の感覚的な特性を改善するために、1種以上の甘味料が添加され得る。甘味料は、天然若しくは人工的な形態で又は天然及び人工甘味料の組合せとして、任意の甘味料又は甘味料の組合せであり得る。天然甘味料の例は、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、イソマルツロース、マンノース、ガラクトース、ラクトース、アルロース、可溶性タピオカ繊維、イヌリン、ステビア、ハチミツなどを含む。人工甘味料の例は、スクラロース、マルトデキストリン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、ネオテームなどを含む。一部の実施形態において、甘味料は1種以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全に水素化された形態を有する単糖類又は二糖類に由来するポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリトリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール及びその組合せ(例えば、水素化されたデンプン加水分解物)を含む。一部の実施形態において、甘味料は、スクラロース、アセスルファムK又はその組合せである。
【0199】
存在する場合、甘味料又は甘味料の組合せは、組成物の約0.01~約20重量%以上を構成し、例えば、組成物の総重量に基づいて約0.01~約0.1、約0.1~約1重量%、約1~約5重量%、約5~約10重量%又は約10~約20重量%を構成することができる。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約0.01~約0.1重量%の濃度で存在し、例えば、組成物の約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09又は約0.1重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約0.1~約0.5重量%の濃度で存在し、例えば、組成物の約0.1、約0.2、約0.3、約0.4又は約0.5重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約1~約3重量%の濃度で存在する。
【0200】
着香剤
一部の実施形態において、組成物は着香剤を含む。本明細書で使用した場合、「着香剤」、「香味料」又は「風味剤」は、経口製品に伴う感覚的な特質を改変することが可能である任意の風味のあるか、又は香気のある物質である。着香剤により改質され得る感覚的な特質の例は、味覚、食感、しっとり感、清涼感/温感及び/又は芳香性/香気を含む。着香剤は、天然又は合成であり得、それにより付与された香味料の特徴は、限定されないが、爽やか、甘い、ハーブ、菓子、フローラル、フルーティ又はスパイシーとして記載され得る。香味料の具体的な種類は、限定されないが、バニラ、コーヒー、チョコレート/ココア、クリーム、ミント、スペアミント、メントール、ペパーミント、トウリョクジュ、ユーカリ、ラベンダー、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブ、カスカリラ、ビャクダン、ハチミツ、ジャスミン、ショウガ、アニス、セージ、カンゾウ、レモン、オレンジ、リンゴ、モモ、ライム、サクランボ、イチゴ、三叉神経センセート、テルペン及び任意のその組合せを含む。また、Leffingwell等、Tobacco Flavoring for Smoking Products、R.J.Reynolds Tobacco Company(1972)を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。着香剤はまた、ユーカリなどの湿潤化剤、清涼化剤又は平滑化剤と見なされている成分を含み得る。これらの香味料は、ニート(すなわち単独で)又は複合物で提供することができ、濃縮物又は香味料の包装体(例えばスペアミント及びメントール、オレンジ及びシナモン、ライム、パイナップルなど)として利用することができる。成分の代表的な種類はまた、White等の米国特許第5,387,416号明細書;Strickland等の米国特許出願公開第2005/0244521号明細書;及びQuinter等のPCT出願公開第WO05/041699号に記載されており、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。一部の例において、着香剤は、噴霧乾燥した形態又は液体形態で提供され得る。
【0201】
組成物で利用されている着香剤の量は様々であり得るが、典型的に最大で約10重量%であり、ある特定の実施形態は、組成物の総重量に基づいて少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.5~約10重量%、約1~約5重量%又は約2~約4重量%の着香剤の含有量により特徴付けられている。
【0202】
味覚改質剤
本明細書に開示されている組成物の官能特性を改善するために、組成物は、例えば本明細書に記載されている風味を隠す、改変する、遮断するか、又は改善するために機能することができる組成物の1つ以上の味覚改質化剤(「味覚改質剤」)を含み得る。このような味覚改質剤の非限定例は、鎮痛又は麻酔ハーブ、スパイス及び知覚された清涼感(例えばメントール、ユーカリ、ミント)、温感(例えばシナモン)又は痛み(例えばカプサイシン)の感覚を生じさせる香味料を含む。ある特定の味覚改質剤は、2個以上の重複する分類に入っている。
【0203】
一部の実施形態において、味覚改質剤は、苦味、甘味、塩味又は酸味の味覚の1つ以上を改質する。一部の実施形態において、味覚改質剤は疼痛受容体を標的とする。一部の実施形態において、組成物は、苦味を有する有効成分及び苦味の認識を隠す又は遮断する味覚改質剤を含む。一部の実施形態において、味覚改質剤は、例えば別の成分(例えば有効成分)の苦味を隠す、使用者の口腔内の疼痛受容体(例えばバニロイド受容体)を標的とする物質である。好適な味覚改質剤は、限定されないが、カプサイシン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、アデノシン一リン酸(AMP)、ラクチゾール又はその組合せを含む。
【0204】
存在する場合、味覚改質剤の代表的な量は、約0.01重量%以上、約0.1重量%以上又は約1.0重量%以上であるが、典型的に、組成物の総重量の約10重量%未満(例えば、組成物の総重量の約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%又は約0.5重量%~約1重量%、約5重量%又は約10重量%)を構成する。
【0205】
結合剤
結合剤(又は結合剤の組合せ)は、ある特定の実施形態において、所望の物理的属性及び物理的完全性を組成物にもたらすのに十分な量で利用することができ、結合剤はまた、多くの場合、増粘化剤又はゲル化剤として機能する。典型的な結合剤は、有機若しくは無機又はその組合せであり得る。代表的な結合剤は、セルロース誘導体(例えば、セルロースエーテル)、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、デンプン系結合剤、ペクチン、ガム、カラギーナン、プルラン、ゼインなど及びその組合せを含む。一部の実施形態において、結合剤はペクチン若しくはカラギーナン又はその組合せを含む。
【0206】
組成物で利用されている結合剤の量は、結合剤及び所望の組成物の特性に基づいて様々であり得るが、典型的に最大で約30重量%であり、ある特定の実施形態は、組成物の総重量に基づいて少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.5~約30重量%又は約1~約10重量%の結合剤の含有量により特徴付けられている。
【0207】
ある特定の実施形態において、結合剤は、ガム、例えば天然ガムを含む。本明細書で使用した場合、天然ガムとは、結合特性を有し、増粘化剤又はゲル化剤として有用でもある天然起源の多糖材料を指す。植物由来の代表的な天然ガムは、典型的にある程度水溶性であるが、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ゲランガム及びその組合せを含む。存在する場合、天然ガムの結合剤材料は、典型的に、組成物の総重量に基づいて最大で約5重量%、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、又は約1重量%~約2、約3、約4、又は約5重量%の量で存在する。
【0208】
一部の実施形態において、結合剤はペクチンを含む。ペクチンは、炭水化物に関連する天然ポリマーであり、酸性ヘテロ多糖(多数の単糖単位を含む多糖)である。炭水化物とは異なり、ペクチンのC-6位置は、ヒドロキシメチル基の代わりにカルボン酸(又は対応するメチルエステル若しくはカルボキサミド)基を含有する。主要なサブユニットはガラクツロン酸として知られ、L-ラムノースと共重合することができる。他の糖は、側鎖置換基として特徴付けられる。ペクチンは増粘化剤及びゲル化剤として作用する。供給源、例えばリンゴの搾りかす、柑橘類の皮、砂糖製造由来のサトウダイコン廃棄物、種子採取から廃棄されるヒマワリの頭部、マンゴー廃棄物、及び他の市販のペクチンから単離されたペクチンが使用することができる。ある特定の糖と組み合わせて、酸性条件下(例えば、約2.5~約5のpH)、又はゲル化剤(カルシウム又は他の二価のアルカリ土類元素)の存在下、ペクチンは、本明細書に開示されている組成物に対してゲル剤又はガムの粘調度をもたらし得る。一部の実施形態において、結合剤は低メトキシペクチンを含む。好適な低メトキシペクチンは、例えば、CP Kelco、Atlanta、GA、USAから入手可能な「GENU(登録商標)ペクチン型LM-104AS」を含む。一部の実施形態において、結合剤はゲル化剤と組み合わせた低メトキシペクチンを含む。一部の実施形態において、ゲル化剤は、カルシウムイオン、例えば、限定されないが、二リン酸カルシウムを含む。一部の実施形態において、結合剤は、本明細書において以下に記載されている有機酸と組み合わせた高メトキシペクチンを含む。一部の実施形態において、結合剤はクエン酸と組み合わせた高メトキシペクチンを含む。
【0209】
存在する場合、ペクチン結合剤は、典型的に、組成物の総重量に基づいて最大で約3重量%、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9、又は約1~約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9、又は約3重量%の量で存在する。
【0210】
一部の実施形態において、経口製品に対する所望の属性をもたらすため、加工能力を向上させるため、又はその両方のために、デンプン、ペクチン、カラギーナン、寒天、ガムなどの様々な組合せなどの結合剤の組合せが使用することができる。所望の属性の例は、限定されないが、口当たり、質感、硬さ、咀嚼可能性及び溶解速度を含む。
【0211】
有機酸
一部の実施形態において、組成物は有機酸を含む。本明細書で使用した場合、用語「有機酸」とは、酸性特性により特徴付けられている有機(すなわち炭素系)化合物を指す。典型的に、有機酸は、カルボン酸(-CO2H)又はスルホン酸(-SO2OH)などの比較的弱い酸である(すなわち、これらは水の存在下で完全に分離しない。)。本明細書で使用した場合、有機酸の参照は、意図して添加されている有機酸を意味する。この点に関して、有機酸は、別の混合物成分の成分(例えば、タバコ材料などの混合物成分中に本質的に存在し得る少量の有機酸)として本質的に存在するに過ぎないものとは異なり、特異的な混合物成分として意図して添加することができる。一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は、ニート(すなわち、その遊離酸、本来の固体若しくは液体形態)又は溶液として、例えば水に添加されている。一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は、本明細書において以下に記載されているように塩の形態で添加されている。
【0212】
好適な有機酸は、典型的に、ある範囲の親油性(すなわち、水及び有機溶解性の適切なバランスを与える極性)を有する。親油性は、水相と親油相、通常、それぞれ水とオクタノールとの間の分子の分配計数であるlogPを用いて従来、評価されている。典型的に、有機酸の親油性は、約-2~約6.5であり得る。
【0213】
一部の実施形態において、有機酸は、オクタノールより水において可溶性であり得る(すなわち、約-2~約-1などの負のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、水よりオクタノールにおいてほぼ等しく可溶性であり得る(すなわち、約0のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、水よりオクタノールにおいてより可溶性であり得る(すなわち、約1~約6.5などの正のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、約1.5~約5.0、例えば約1.5、約2.0、約2.5、又は約3.0~約3.5、約4.0、約4.5、又は約5.0のlogP値を有する。
【0214】
一部の実施形態において、有機酸は、約1.5~約4.0、例えば約1.5、約2.0、約2.5、又は約3.0~約3.5、約4.0、約4.5、又は約5.0のlogP値を有する。特に好適な有機酸は、約1.7~約4、例えば約2.0、約2.5、又は約3.0~約3.5、又は約4.0のlogP値を有する。具体的な実施形態において、有機酸は約2.5~約3.5のlogP値を有する。一部の実施形態において、この範囲外の有機酸もまた、本明細書において以下にさらに記載されているように、様々な目的に対して、様々な量で利用することができる。例えば、一部の実施形態において、有機酸は、約4.5より高い、例えば約4.5~約8.0のlogP値を有し得る。特に、ある特定の溶媒又は可溶化剤の存在(例えばグリセリン又はプロピレングリコールの組成物の包含)は、親油性の範囲を広げることができる(すなわち、4.5より高い、例えば約4.5~約8.0のlogPの値)。
【0215】
一部の実施形態において、有機酸は、カルボン酸又はスルホン酸である。カルボン酸又はスルホン酸の官能基は、例えば1~20個の炭素原子(C1~C20)を有する、任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基に結合することができる。一部の実施形態において、有機酸は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールカルボン酸又はスルホン酸である。
【0216】
本明細書で使用した場合、「アルキル」とは、任意の直鎖又は分岐鎖炭化水素を指す。アルキル基は、飽和している(すなわち全てsp3炭素原子を有する。)ことができるか、又は不飽和である(すなわち少なくとも一か所の不飽和を有する。)ことができる。本明細書で使用した場合、用語「不飽和」とは、アルキル基内の1つ以上の場所における炭素-炭素、sp2二重結合の存在を指す。不飽和アルキル基は、モノ又はポリ不飽和であり得る。代表的な直鎖アルキル基は、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル及びn-ヘキシルを含む。分岐鎖アルキル基は、限定されないが、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル及び2-メチルブチルを含む。代表的な不飽和アルキル基は、限定されないが、エチレン又はビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニルなどを含む。アルキル基は、非置換であり得るか、又は置換され得る。
【0217】
「シクロアルキル」とは、本明細書で使用した場合、炭素環式基を指し、炭素環式基は、単環式又は二環式であり得る。シクロアルキル基は、単環として3~7個の炭素原子を有する環又は二環として7~12個の炭素原子を有する環を含む。単環式シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。シクロアルキル基は、非置換であってよく又は置換されていてもよく、一か所以上の不飽和(例えば、シクロペンテニル又はシクロヘキセニル)を含み得る。
【0218】
用語「アリール」とは、本明細書で使用した場合、炭素環式芳香族基を指す。アリール基の例は、限定されないが、フェニル及びナフチルを含む。アリール基は、非置換であってよく又は置換されていてもよい。
【0219】
「ヘテロアリール」及び「ヘテロシクロアルキル」とは、本明細書で使用した場合、それぞれ芳香族環系又は非芳香族環系を指し、1つ以上の環原子は、ヘテロ原子、例えば窒素、酸素及び硫黄である。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル基は、最大で20個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルは、3~7の環員(例えば、2~6個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する単環式又は7~10の環員(例えば、4~9個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する二環式、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系であり得る。ヘテロアリール基の例は、一例として、限定されないが、ピリジル、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、1H-インダゾリル、プリニル、4H-キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH-カルバゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル及びイサチノイルを含む。ヘテロシクロアルキルの例は、一例として、限定されないが、ジヒドロイピリジル(dihydroypyridyl)、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ビス-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、キヌクリジニル及びモルホリニルを含む。ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキル基は、非置換であってよく又は置換されていてもよい。
【0220】
「置換されている」とは、本明細書で使用し、上記のアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルのいずれかに適用されている場合、1つ以上のハロゲン原子が各々独立して置換基と置き換わっていることを意味する。典型的な置換基は、限定されないが、-Cl、Br、F、アルキル、-OH、-OCH3、NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-CN、-NC(=O)CH3、-C(=O)-、-C(=O)NH2及び-C(=O)N(CH3)2を含む。基が「任意選択的に置換されている」と記載された場合は必ず、その基は、各状況に対して独立して選択される上記の置換基の1つ以上と置換することができる。一部の実施形態において、置換基は、1つ以上のメチル基又は1つ以上のヒドロキシル基であり得る。
【0221】
一部の実施形態において、有機酸はアルキルカルボン酸である。アルキルカルボン酸の非限定例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを含む。一部の実施形態において、有機酸はアルキルスルホン酸である。アルキルスルホン酸の非限定例は、プロパンスルホン酸及びオクタンスルホン酸を含む。
【0222】
一部の実施形態において、アルキルカルボン酸又はスルホン酸は、1つ以上のヒドロキシル基で置換されている。非限定例は、グリコール酸、4-ヒドロキシ酪酸及び乳酸を含む。
【0223】
一部の実施形態において、有機酸は、2個以上のカルボン酸基又は2個以上のスルホン酸基(例えば、2、3個以上のカルボン酸基)を含み得る。非限定例は、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸及びグルタル酸を含む。多数のカルボン酸(例えば、2~4個のカルボン酸基)を含有する有機酸において、カルボン酸基の1つ以上はエステル化することができる。非限定例は、コハク酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチル、クエン酸モノメチル又はジメチルなどを含む。
【0224】
一部の実施形態において、有機酸は、2個以上のカルボン酸基及び1つ以上のヒドロキシル基を含み得る。このような酸の非限定例は、酒石酸、クエン酸などを含む。一部の実施形態において、有機酸は、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム又はその組合せである。
【0225】
一部の実施形態において、有機酸は、アリールカルボン酸又はアリールスルホン酸である。アリールカルボン酸及びアリールスルホン酸の非限定例は、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸及びp-トルエンスルホン酸を含む。
【0226】
好適な有機酸の追加の非限定例は、2,2-ジクロロ酢酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-オキソグルタル酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、樟脳酸(+)、カンファー-10-スルホン酸(+)、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パモ酸、ピログルタミン酸、セバシン酸、ステアリン酸及びウンデシレン酸を含む。
【0227】
好適な酸の例は、限定されないが、表1の有機酸のリストを含む。
【0228】
【0229】
一部の実施形態において、有機酸は、ジ又はポリ酸のモノエステル、例えばコハク酸モノオクチル、フマル酸モノオクチルなどである。
【0230】
有機酸の選択は、logP値に加えて、又はlogP値に関わらず、追加の特性にさらに依存し得る。例えば、有機酸は、ヒトの消費に安全であると認識されているものでなければならず、許容される風味、臭気、揮発性、安定性などを有する。適切な有機酸の決定は、当業者の権限内にある。
【0231】
一部の実施形態において、有機酸は、安息香酸、トルイル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸又はオクタン酸である。一部の実施形態において、有機酸は、安息香酸、オクタン酸又はデカン酸である。一実施形態において、有機酸はオクタン酸である。
【0232】
一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は単一の有機酸である。一部の実施形態において、2つ以上の有機酸が存在し得る。例えば、組成物は、2つ又は3つ又は4つ又はそれ以上の有機酸を含み得る。したがって、「有機酸」に対する本明細書における参照は、2つ以上の有機酸の混合物を企図する。多数の有機酸の相対量は様々であり得る。例えば、組成物は、等量の2つ若しくは3つ若しくはそれ以上の有機酸を含み得るか、又は異なる相対量を含み得る。この手法において、組合せに対する所望の平均logP範囲をもたらす他の有機酸と組み合わせる場合、所望の範囲外のlogP値を有するある特定の有機酸(例えばクエン酸又はミリスチン酸)を含むことが可能である。一部の実施形態において、目的、例えば、限定されないが、所望の官能特性、安定性、香味料成分などを提供するために所望の範囲外のlogP値を有する組成物に有機酸を含むことが望ましい可能性がある。さらに、ある特定の親油性有機酸は、(例えばニコチンに対する等モル以上の量で)唯一の有機酸としてのそれらの存在を妨げる望ましくなく香味料及び又は香気の特質を有する。理論に束縛されることを望まないが、異なる有機酸の組合せが所望のイオン対をもたらし得るが、組成物における任意の単一の有機酸の濃度が感覚的な予想から好ましくないことが分かる閾値未満を維持すると考えられている。
【0233】
例えば、一部の実施形態において、有機酸は、例えば約0.2モル当量のオクタン酸又はその塩、及び0.2モル当量のデカン酸又はその塩と組み合わせた、ニコチンに対して約1~約5以上のモル当量の安息香酸を含み得る。
【0234】
一部の実施形態において、有機酸は、安息香酸、トルイル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸及びオクタン酸からなる群から選択されるいずれか2つの有機酸の組合せである。一部の実施形態において、有機酸は、安息香酸、オクタン酸及びデカン酸、又は安息香酸及びオクタン酸の組合せである。一部の実施形態において、組成物は、安息香酸、トルイル酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、デカン酸及びオクタン酸の1種以上に加えて、クエン酸を含む。
【0235】
一部の実施形態において、組成物は有機酸のアルカリ金属塩を含む。例えば、有機酸の少なくとも一部は、アルカリ金属塩の形態での組成物に存在し得る。好適なアルカリ金属塩は、リチウム、ナトリウム及びカリウムを含む。一部の実施形態において、アルカリ金属は、ナトリウム又はカリウムである。一部の実施形態において、アルカリ金属はナトリウムである。一部の実施形態において、組成物は有機酸及び有機酸のナトリウム塩を含む。
【0236】
一部の実施形態において、組成物は、安息香酸及び安息香酸ナトリウム、オクタン酸及びオクタン酸ナトリウム、デカン酸及びデカン酸ナトリウム、又はその組合せを含む。
【0237】
組成物中に存在する有機酸の量は様々であり得る。一般に、混合物は、組成物の総重量に基づいて、1つ以上の有機酸として存在する約0.1~約10重量%の有機酸を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%又は約10重量%の有機酸を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて約0.1~約0.5重量%の有機酸を含み、例えば、約0.1、約0.15、約0.2、約0.25、約0.3、約0.35、約0.4、約0.45又は約0.5重量%を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて約0.25~約0.35重量%の有機酸を含み、例えば、約0.25、約0.26、約0.27、約0.28、約0.29又は約0.3~約0.31、約0.32、約0.33、約0.34又は約0.35重量%を含む。有機酸の塩が添加されている(例えば、クエン酸ナトリウム)場合、重量パーセントは、存在し得るいかなる対イオンも含まない、遊離酸の重量に基づいて計算されている。
【0238】
ある特定の実施形態において、有機酸を包含することは、組成物に約4.0~約9.0、例えば約4.5~約7.0、又は約5.5~約7.0、約4.0~約5.5、又は約7.0~約9.0のpHをもたらすのに十分である。一部の実施形態において、有機酸を包含することは、組成物に約4.5~約6.5、例えば、約4.5、約5.0、又は約5.5~約6.0、又は約6.5のpHをもたらすのに十分である。一部の実施形態において、有機酸は、組成物に約5.5~約6.5、例えば、約5.5、約5.6、約5.7、約5.8、約5.9、又は約6.0~約6.1、約6.2、約6.3、約6.4、又は約6.5のpHをもたらすのに十分である量において提供される。他の実施形態において、鉱酸(例えば塩酸、硫酸、リン酸など)は、所望の値に組成物のpHを調整するために添加する。
【0239】
一部の実施形態において、組成物は、遊離塩基のニコチンベースで、約2~約10又は2~約5モル当量の有機酸、そのアルカリ金属塩又はその組合せをニコチンに含む。一部の実施形態において、有機酸、そのアルカリ金属塩又はその組合せは、約2、約3、約4、又は約5~約6、約7、約8、約9、又は約10のニコチンとのモル比で存在する。2つ以上の有機酸、そのアルカリ金属塩又はその両方が存在する実施形態において、このようなモル比が存在する有機酸の全体を反映することは理解すべきである。
【0240】
一部の実施形態において、有機酸の有機酸のナトリウム塩に対する比は、約0.1~約10、例えば約0.1、約0.25、約0.3、約0.5、約0.75、又は約1~約2、約5、又は約10である。例えば、一部の実施形態において、有機酸及びそのナトリウム塩の両方は、組成物の他の成分に添加し、有機酸は、過剰なナトリウム塩に、等モル量のナトリウム塩に、又はナトリウム塩の画分として添加する。当業者は、相対量が組成物の所望のpH並びに所望のイオン強度により決定されることを認識している。例えば、有機酸は組成物の所望のpHレベルをもたらす量で添加され得るが、アルカリ金属(例えばナトリウム)塩はイオン対の所望の程度をもたらす量で添加される。当業者が理解する通り、組成物に存在する有機酸(すなわちプロトン化された形態)の量は、組成物に存在するアルカリ金属塩又は共役塩基形態と比較して、組成物のpH及び有機酸のpKaによって、並びに組成物に最初に添加されている実際の相対的量によって様々である。
【0241】
有機酸(例えば、クエン酸)は、ニート(すなわち固体として)又は溶液に、例えば水に添加することができる。一部の実施形態において、有機酸は50%の水溶液として添加されている。
【0242】
緩衝化剤
ある特定の実施形態において、本開示の組成物は、pH調整剤又は緩衝化剤を含み得る。使用することができるpH調整剤及び緩衝化剤の例は、限定されないが、金属水酸化物(例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)並びに他のアルカリ金属緩衝剤、例えば金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム若しくは炭酸ナトリウム)又は金属重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリウムなどを含む。好適な緩衝剤の非限定例は、アルカリ金属の酢酸塩、グリシン酸塩、リン酸塩、グリセロリン酸塩、クエン酸塩、炭酸塩、炭素水素塩、ホウ酸塩又はその組合せを含む。一部の実施形態において、緩衝剤は、重炭酸ナトリウムである。
【0243】
存在する場合、緩衝化剤は、典型的に、組成物の重量に基づいて約5重量%未満の量で存在し、例えば、組成物の総重量に基づいて約0.1重量%~約5重量%、例えば、約0.1重量%~約1重量%又は約0.1重量%~約0.5重量%の量で存在する。
【0244】
着色剤
着色剤は、所望の物理的属性を組成物にもたらすのに十分な量で利用することができる。着色剤の例は、様々な染料及び色素、例えばカラメル色素及び二酸化チタンを含む。クルクミン、ビート果汁抽出物、スピルリナなどの天然着色剤;また、様々な合成色素もまた使用することができる。組成物において利用されている着色剤の量は様々であり得るが、存在する場合、典型的に、組成物の総重量に基づいて最大で約3重量%であり、例えば、約0.1重量%、約0.5重量%又は約1重量%~約3重量%である。
【0245】
湿潤剤
ある特定の実施形態において、1つ以上の湿潤剤は、組成物において利用することができる。湿潤剤の例は、限定されないが、グリセリン、プロピレングリコールなどを含む。含まれている場合、湿潤剤は、典型的に、所望の湿潤属性を組成物にもたらすのに十分な量で提供される。さらに、一部の例において、湿潤剤は、型に沈積させるために所望の流動特性を組成物に付与することができる。存在する場合、湿潤剤は、典型的に、組成物の重量の約5重量%以下(例えば、約0.1~約5重量%)、例えば、組成物の総重量に基づいて約0.1重量%~約1重量%又は約1重量%~約5重量%を構成する。
【0246】
口腔ケア添加剤
一部の実施形態において、組成物は口腔ケア成分(又はこのような成分の混合物)を含む。経口ケア成分は、歯のう蝕若しくは欠損を阻害する、歯周病を阻害する、口腔内痛を軽減する、歯をホワイトニングするか、又は歯の着色を阻害する、唾液の刺激を誘発する、息の悪臭を阻害する、息をさっぱりさせるなどの能力を提供する。例えば、有効量の成分、例えばタイム油、ユーカリ油及び亜鉛(例えば、Discus Dental製のZYTEX(登録商標)として市販されている製剤の成分など)は、組成物に組み込むことができる。本組成物内に所望の有効量で組み込むことができる成分の他の例は、Takahashi等、Oral Microbiology and Immunology、19(1)、61~64頁(2004);Thistleの米国特許第6,083,527号明細書;並びにJakubowskiの米国特許出願公開第2006/0210488号明細書及びCummins等の米国特許出願公開第2006/02228308号明細書に記載されている口腔ケア組成物の種類の中に組み込まれている物を含むことができる。タバコ含有製剤の他の例示的な成分は、RoquetteによるMALTISORB(登録商標)及びNatraRxによるDENTIZYME(登録商標)として販売されている製剤に含有している物を含む。存在する場合、経口ケア添加剤の代表的な量は、組成物の総乾燥重量の少なくとも約1%であり、多くの場合少なくとも約3%であり、頻繁には少なくとも約5%である。組成物内の口腔ケア添加剤の量は、組成物の総乾燥重量の典型的に約30%を超えず、多くの場合約25%を超えず、頻繁には約20%を超えない。
【0247】
加工助剤
造粒、混合又は成形などの組成物の下流の加工に対して必要ならば、流動助剤もまた、組成物の流動性を向上させるために組成物に添加することができる。一部の実施形態において、組成物(例えば、溶解物及び噛み物の形態)は、流滴剤、例えば油、シリコーンなどで処置された表面であり得る。例示的な流動助剤は、微結晶質セルロース、シリカ、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、カルナバワックス及びその組合せを含む。一部の実施形態において、流動助剤は、フマル酸ステアリルナトリウムである。
【0248】
存在する場合、流動助剤の代表的な量は、組成物の総乾燥重量の少なくとも約0.5パーセント又は少なくとも約1パーセントを構成することができる。好ましくは、組成物内の流動助剤の量は、組成物の総乾燥重量の、約5パーセントを超えず、頻繁には約3パーセントを超えない。
【0249】
乳化剤
ある特定の実施形態において、乳化剤は添加することができる。一部の実施形態において、乳化剤はレシチンである。例えば、レシチン(例えば、ダイズレシチン又はヒマワリレシチン)は、組成物に添加して、組成物により滑らかな質感特性をもたらし、例えば組成物の残存している成分を含む脂質の流動性及び混合を改善することができる。乳化剤(例えば、レシチン)は、組成物の約0.01~約5乾燥重量%の量で使用することができ、例えば、組成物の総重量に基づいて約0.1~約2.5%又は約0.1~約1.0%の量で使用することができる。
【0250】
他の添加剤
他の添加剤は、開示されている組成物に含むことができる。例えば、組成物は、他の材料又は成分と加工する、ブレンドする、製剤化する、合わせる及び/又は混合することができる。添加剤は人工的であり得るか、又はハーブ若しくは生物学的供給源から得る若しくは由来することができる。さらなる種類の添加剤の例は、増粘化剤若しくはゲル化剤(例えば、魚ゼラチン)、乳化剤、保存剤(例えば、ソルビン酸カリウムなど)、崩壊助剤、より高い水溶性を有する組成物に比較的水溶性であるように選択された亜鉛若しくはマグネシウム塩(例えば、グルコン酸マグネシウム若しくはグルコン酸亜鉛)若しくは低い水溶性を有する組成物に比較的難水溶性であるように選択された亜鉛若しくはマグネシウム塩(例えば、酸化マグネシウム若しくは酸化亜鉛)又はその組合せを含む。例えば、Mua等の米国特許第9,237,769号明細書、Holton、Jr.等の米国特許第7,861,728号明細書、Gao等の米国特許出願公開第2010/0291245号明細書及びHolton、Jr.等の米国特許出願公開第2007/0062549号明細書に記載されている、それらの代表的な成分、成分の組合せ、それらの成分の相対量並びにそれらの成分を利用するための手法及び方法を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。このような追加的な添加剤の典型的な包括範囲は、添加剤の性質及び機能並びに最終組成物の意図している効果に応じて様々であり得、例示的な範囲は、組成物の総重量に基づいて最大で約10重量%(例えば、約0.1~約5重量%)である。
【0251】
一部の実施形態において、組成物はマグネシウム塩を含む。好適なマグネシウム塩の非限定例は、グルコン酸マグネシウムである。一部の実施形態において、組成物は、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量でのマグネシウムを含む。
【0252】
前述の添加剤は、一緒になって(例えば、添加剤製剤)又は別々に(例えば、個々の添加剤成分が、最終組成物の調製に関与する異なる段階で添加することができる。)利用することができる。さらに、前述の種類の添加剤は、最終製品又は組成物で提供されているようにカプセル化することができる。例示的なカプセル化された添加剤は、例えば、AtchleyのWO2010/132444に記載されており、この文献は、以前に参照により本明細書に組み込まれている。
【0253】
口腔使用のために構成されている
本明細書において提供されるのは、口腔使用のために構成されている組成物である。用語「口腔使用のために構成されている」とは、本明細書で使用した場合、組成物が、使用中、使用者の口腔内の唾液が組成物の成分(例えば、着香剤及び/又は有効成分)の1つ以上を使用者の口腔に送り込むような形態で提供されることを意味する。ある特定の実施形態において、組成物は、使用者の口腔、使用者の消化器系又はその両方の粘膜を通して使用者に成分を送達するように調整されており、一部の例において、前記成分は、製品が使用された場合、口腔内の粘膜を通して吸収され得るか、又は消化管を通して吸収され得る有効成分(限定されないが、例えば、刺激剤、ビタミン、アミノ酸、ボタニカル又はその組合せを含む。)である。
【0254】
本明細書に記載されている口腔使用のために構成されている組成物は、ゲル剤、パステル剤、ガム、噛み物、融解物、錠剤、ロゼンジ剤、散剤及びパウチ剤を含む様々な形態をとり得る。本開示のある特定の組成物は固体の形態である。ある特定の組成物は、例えば、以下の特質:パリパリ感、つぶつぶ感、噛み応え、ねばねば感、粘り気、ふわふわ感、滑らかさ及び/又はクリーミーさの1つ以上を呈することができる。ある特定の実施形態において、所望の質感特性は、付着性、凝集性、密度、乾燥、脆さ、粒状性、ガム性、硬度、重さ、吸湿性、放湿性、マウスコーティング、粗度、滑性、滑らかさ、粘度、湿り度及びその組合せからなる群から選択することができる。
【0255】
本明細書に開示されている組成物は、丸剤、錠剤、球剤、ストリップ剤、フィルム剤、シート剤、コイン剤、キューブ剤、ビーズ剤、卵形剤、オブロイド剤、シリンダー剤、豆状剤、スティック剤又はロッド剤を含む、様々な形状に形成することができる。組成物の断面形状は様々であり得、例示的な断面形状は、円形、正方形、楕円形、長方形などを含む。このような形状は、移動ベルト、ニップ、押出機、造粒デバイス、圧縮成形デバイスなどの機器を使用する様々な手法で形成することができる。
【0256】
錠剤
ある特定の実施形態において、組成物は圧縮されたペレット又は成形されたペレットの形態である。例示的なペレットの重量は、約250mg~約1500mg、例えば約250mg~約700mg、又は約700mg~約1500mgの範囲である。ペレットは、伝統的な丸剤又は錠剤の形状を含む、様々な形状のいずれかを有し得る。一般に、錠剤の形態での組成物は、グルコース多糖ブレンド及び糖アルコールを含む。一実施形態において、グルコース多糖ブレンドは、組成物の総重量に基づいて約35~約50重量%の量で存在し;糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて約30~約45重量%の量で存在する。一部の実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0257】
本開示の組成物は溶解可能であり得る。本明細書で使用した場合、用語「溶解する」、「溶解すること」及び「溶解可能」とは、口腔内で水分と相互作用し、溶液内に入る水溶性成分を有し、それにより組成物の穏やかな消費を引き起こす組成物を指す。一態様によると、溶解可能な組成物は、完全に溶解するまでの所与の時間、使用者の口内に持続することが可能である。溶解速度は、約1分以下~約60分の広範囲にわたって様々であり得る。例えば、迅速に放出する組成物は、典型的に、所望の成分(例えば有効成分、香味料など)を約2分以下、多くの場合、約1分以下(例えば約50秒以下、約40秒以下、約30秒以下、又は約20秒以下)、溶解及び/又は放出する。溶解は、融解、機械的破壊(例えば咀嚼)、酵素的若しくは他の化学的分解、又は組成物の成分間の相互作用の破壊などの任意の手段により起こり得る。他の実施形態において、製品は、使用者の口内において製品の滞留の間に溶解しない。
【0258】
パステル剤
一部の実施形態において、本明細書に開示されている製品は、口腔使用のための溶解可能で容易に咀嚼可能なパステル剤製品の形態であり得る。本明細書で使用した場合、用語「パステル剤」とは、最終製品が硬化した固体ゲル剤であるように、液体又はゲル組成物、例えばゲル剤又は結合剤を含む組成物を固化させることにより作製された溶解可能な経口製品を指す。あるいは、パステル剤製品は軟質パステル剤と呼ばれ得る。ある特定の実施形態において、本開示のパステル剤製品は、迅速に崩壊せずに口腔内における容易な咀嚼動作に耐えられるのに十分な凝集性により特徴付けられている。本開示のパステル剤製品は、典型的に、従来のチューインガムで見出される高度に変形可能な咀嚼の質を呈しない。例えば、Cantrell等の米国特許第9,204,667号明細書;Cantrell等の米国特許第9,775,376号明細書;Marshall等の米国特許第10,357,054号明細書に記載されている、無煙タバコパステル剤、パステル剤製剤、パステル剤の構成、パステル剤の特質及びパステル剤を製剤化又は製造するための技術を参照願うが、これらの文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0259】
本開示のパステル剤製品は、典型的に、約10重量パーセント未満の量での少なくとも1種の有効成分(例えばニコチン化合物)、ガム、及び充填剤成分としての糖アルコールを含む組成物を含む。本明細書において以下に議論されている任意の有効成分(例えばタバコ材料及び/又は有効成分)は、本開示によるパステル剤組成物における有効成分として使用するのに好適であることを意味する。このような有効成分は、単一の有効成分として又は1種以上の他の有効成分と組み合わせて添加することができる。一部の実施形態において、有効成分は、液体形態又は乾燥粉末若しくは粒状形態で提供され得る。上述した通り、有効成分は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント~約10重量パーセント、例えば約0.1重量パーセント、約0.5重量パーセント、約1重量パーセント、約1.5重量パーセント、約2重量パーセント、約2.5重量パーセント、約3重量パーセント、約3.5重量パーセント、約4重量パーセント、又は約4.5重量パーセント~約5.5重量パーセント、約6重量パーセント、約6.5重量パーセント、約7重量パーセント、約7.5重量パーセント、約8重量パーセント、約8.5重量パーセント、約9重量パーセント、約9.5重量パーセント、又は約10重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、有効成分は、組成物の総重量に基づいて、約10重量パーセント未満、約9重量パーセント未満、約8重量パーセント未満、約7重量パーセント未満、約6重量パーセント未満、約5重量パーセント未満、約4重量パーセント未満、約3重量パーセント未満、約2重量パーセント、又は約1重量パーセント未満の量で存在し得る。
【0260】
ガム(又は2種以上のガムの組合せ)は、所望の物理的属性及び物理的完全性をパステル剤製品にもたらすのに十分な量で利用することができる。一部の実施形態において、ガムは経口製品における結合剤成分として機能し得る。ガムの代表的な量は、組成物の総乾燥重量の少なくとも約5パーセント又は少なくとも約10パーセントを構成することができる。ある特定の実施形態において、組成物のガムは、組成物の総重量に基づいて少なくとも約30重量パーセント、少なくとも約35重量パーセント、少なくとも約40重量パーセント、少なくとも約45重量パーセント、又は少なくとも約50重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、組成物におけるガムは、組成物の総重量に基づいて約35重量パーセント~約55重量パーセントの量で存在し得る。好ましくは、パステル剤製品内のガムの総量は組成物の総重量の約55パーセントを超えない。多くの場合、所望の組成物内のガムの量は、組成物の総重量の、約65パーセントを超えず、頻繁には約60パーセントを超えない。
【0261】
ある特定の実施形態において、ガムは天然ガムを含む。特に、天然ガム(例えばアラビアガムなど)は、軟化剤としてパステル剤製品に組み込まれ得る。有利には、軟化剤としての天然ガムの使用は、パステル剤組成物、特に本明細書に記載されている組成物を形成するのに必要な所望の質感をもたらす。特に、天然ガム(例えばアラビアガム)の量が増加し、その後糖アルコールの量が低下することで、得られるパステル剤製品における柔らかさが有利に増すことができることは留意しなければならない。本明細書で使用した場合、天然ガムとは、軟化剤として有用である天然起源の多糖材料を指す。植物由来の代表的な天然ガムは、典型的にある程度水溶性であるが、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ゲランガム及びその組合せを含む。好ましくは、アラビアガムは、本開示のパステル剤組成物に組み込まれる場合、上述の軟化の特質をもたらす例示的な天然ガムとして使用することができる。
【0262】
一部の実施形態において、ガムは、任意選択的に、結合剤の形態でのタバコ由来の材料を含み、1種以上の追加の結合剤成分と組み合わせることができる。例えば、特定の一実施形態において、ガム成分は、本明細書に記載されているタバコ由来の結合剤と組み合わせてアラビアガムを含む。このような実施形態において、組成物内のタバコ由来の結合剤の量は、組成物の重量基準に対して少なくとも約0.5パーセント又は少なくとも約1パーセント又は少なくとも約1.5パーセントである。例示的な重量範囲は、約0.5~約10重量パーセント、より多くの場合約1~約5重量パーセントである。
【0263】
上述した通り、本開示のパステル剤製品は、充填剤成分の形態での少なくとも1種の糖アルコールを含み得る。糖アルコールは、このような材料がいくらかの甘さの一因になり、最終製品の所望のチュアブル剤の特質を破壊しないので、本開示のパステル剤において充填剤成分として特に有利である。一部の実施形態において、イソマルトは唯一の充填剤成分として組み込むことができる。糖アルコールは、典型的に、水溶液又は懸濁液、例えば約50~約90重量パーセントの固体の含有量での溶液又は懸濁液の形態で本開示の組成物に添加する。糖アルコールのさらなる充填剤成分との組合せもまた使用することができる。充填剤成分は、多くの場合、多数の機能、例えば、質感及び食感などのある特定の官能特性の向上、製品の凝集性又は圧縮性の向上などを満たす。一部の実施形態において、充填剤は、糖代替物、例えばアルロース、可溶性タピオカ繊維及びイヌリンの1種以上を含む。このような糖代替物は、糖アルコールの代替物であり得るか、又は1種以上の糖アルコールと組み合わせて使用することができる。
【0264】
存在する場合、充填剤の代表的な量は、有機及び/又は無機の充填剤に関わらず、組成物の総重量に基づいて少なくとも約10パーセント、少なくとも約20パーセント、又は少なくとも約25パーセントを構成することができる。好ましくは、組成物内の充填剤の量は、組成物の総重量の、約50パーセントを超えず、頻繁には約40パーセントを超えない。典型的な充填剤の範囲は、約15重量パーセント~約50重量パーセント、約25重量パーセント~約45重量パーセント、又は約30重量パーセント~約40重量パーセントである。
【0265】
代表的なパステル剤の組成物及び製品は、製品の総重量に基づいて、約10重量パーセント以下の少なくとも1種の有効成分、約0.01~約2パーセントの甘味料、約0.1~約5パーセントの湿潤剤、約25~約45パーセントの少なくとも1種の糖アルコール充填剤、約35~約55パーセントの少なくとも1種のガム、約0.1~約5パーセントの少なくとも1種の着香剤、及び約0.1~約5パーセントの塩を組み込むことができる。成分の特定の百分率及び選択は、所望の風味、質感及び他の特質に応じて様々である。
【0266】
パステル剤の形態での本開示の経口製品は、様々な量の水を含有し得る。例えば、パステル剤製品の水含有量は、製品の最終形態を決定するように指定した範囲内で提供され得る。製品の消費で使用する前の本明細書に記載されているパステル剤製品の水含有量は、製品の最終形態を決定することに加えて、所望の特性及び特質によってこのような範囲内で様々であり得る。例えば、パステル型製品は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約5~約20重量パーセントの範囲で水含有量を有する。好ましくは、使用者の口腔に挿入する前の製品の単一の単位内で存在するパステル剤製品の含有水分量は、製品単位の総重量に基づいて約5~約25重量パーセント、多くの場合約8~約20重量パーセント、より多くの場合約10~約15重量パーセントの範囲内である。一部の実施形態において、パステル剤製品の含有水分量は、製品の総重量に基づいて少なくとも約5重量パーセント、少なくとも約10重量パーセント、少なくとも約15重量パーセント、又は少なくとも約20重量パーセントの量であり得る。
【0267】
ロゼンジ剤
一部の実施形態において、本明細書に開示されている製品は、口腔使用のために構成されている溶解可能なロゼンジ剤製品の形態であり得る。本発明の例示的なロゼンジ型の製品は、ロゼンジ剤、錠剤、マイクロタブ又は他の錠剤型の製品の形態を有する。例えば、Shawの米国特許第4,967,773号明細書;Acharyaの米国特許第5,110,605号明細書;Damの米国特許第5,733,574号明細書;Santusの米国特許第6,280,761号明細書;Andersson等の米国特許第6,676,959号明細書;Wilhelmsenの米国特許第6,248,760号明細書;及び米国特許第7,374,779号明細書;Wilhelmsenの米国特許出願公開第2001/0016593号明細書;Liu等の米国特許出願公開第2004/0101543号明細書;Mcneightの米国特許出願公開第2006/0120974号明細書;Chau等の米国特許出願公開第2008/0020050号明細書;Gin等の米国特許出願公開第2009/0081291号明細書;及びAxelsson等の米国特許出願公開第2010/0004294号明細書に記載されている、ニコチン含有ロゼンジ剤、ロゼンジ剤製剤、ロゼンジ剤の様式及び構成、ロゼンジ剤の特質並びにロゼンジ剤を製剤化又は製造するための技術の種類を参照願うが、これらの文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0268】
ロゼンジ剤製品は、一般に、「硬質」として記載されており、この手法において軟質ロゼンジ剤(すなわちパステル剤)から区別される。硬質ロゼンジ剤は非晶状態において糖及び/又は炭水化物の混合物である。これらは水性シロップから作製されるが、最初に存在する水は、シロップが加工の間に沸騰することで蒸発させ、最終製品の含有水分量は非常に低く、例えば0.5重量%~1.5重量%である。硬質で粘着性ではないロゼンジ剤を得るために、融解物の温度は、一般に、硬い亀裂状態に達しなければならず、例示的な温度範囲は149℃~154℃である。
【0269】
ロゼンジ型の製品は、一部の実施形態において、半透明性又は透明性を呈し得る。製品の所望の透明性又は半透明性は、任意の公知の方法により定量化することができる。例えば、タービジメトリー(又はネフェロメトリー)及び比色分析などの光学的方法は、それぞれ製品の白濁(光散乱)及び色(光吸収)を定量化するのに使用することができる。半透明性はまた、光源に製品をかざすだけで、光が拡散的に材料又は製品を通過するかを決定することによる目視検査により確認することができる。
【0270】
本開示のロゼンジ型の製品は、少なくとも1種の有効成分に加えて様々な異なる添加剤を組み込むことができ、ロゼンジ型の製品を調製するための当該技術分野で通常知られている様々な異なる方法によって調製することができる。例示的な組成物、製品及びこのような製品を調製する方法は、本明細書において以下に詳述される。
【0271】
本開示のロゼンジ剤製品は、典型的に、約2重量パーセント未満の量での少なくとも1種の有効成分(例えばニコチン化合物)、少なくとも約80重量パーセントの量での糖代替物、及び糖アルコールシロップを含む組成物を含む。本明細書において以下に議論されている任意の有効成分(例えばタバコ材料及び/又は有効成分)は、本明細書において提供されているロゼンジ剤組成物における有効成分として使用するのに好適であることを意味する。このような有効成分は、単一の有効成分として又は1種以上の他の有効成分と組み合わせて添加することができる。一部の実施形態において、有効成分は、液体形態又は乾燥粉末若しくは粒状形態で提供され得る。上述した通り、有効成分は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量パーセント~約10重量パーセント、例えば約0.1重量パーセント~約10重量パーセント、例えば約0.1重量パーセント、約0.5重量パーセント、約1重量パーセント、約1.5重量パーセント、約2重量パーセント、約2.5重量パーセント、約3重量パーセント、約3.5重量パーセント、約4重量パーセント、又は約4.5重量パーセント~約5.5重量パーセント、約6重量パーセント、約6.5重量パーセント、約7重量パーセント、約7.5重量パーセント、約8重量パーセント、約8.5重量パーセント、約9重量パーセント、約9.5重量パーセント、又は約10重量パーセントの量で存在する。一部の実施形態において、有効成分は、組成物の総重量に基づいて、約10重量パーセント未満、約9重量パーセント未満、約8重量パーセント未満、約7重量パーセント未満、約6重量パーセント未満、約5重量パーセント未満、約4重量パーセント未満、約3重量パーセント未満、約2重量パーセント、又は約1重量パーセント未満の量で存在し得る。
【0272】
一部の実施形態において、ロゼンジ剤製品は糖代替物を含む。糖代替物は、典型的に、純粋、固体形態(例えば顆粒又は粉末の形態)で提供される。ある特定の実施形態において、糖代替物は乾燥し、非常に低い水含有量を含む。例えば、糖代替物は、約5重量%未満の水、約3重量%未満の水、約2重量%未満の水又は約1重量%未満の水を含み得る。
【0273】
ある特定の実施形態において、糖代替物はガラス状のマトリックスを形成することが可能である。ガラス状のマトリックスの形成は、通常、半透明/透明の外観により特徴付けられる。典型的に、糖代替物は実質的に非吸湿性である。非吸湿性材料は、典型的に、空気からの有意量の水分を吸収、吸着、及び/又は保持しない。例えば、一部の実施形態において、糖代替物は、2週間、25℃、80%の相対湿度の条件に曝露した際、約50%未満の水の重量増加を呈する。典型的に、糖代替物は、2週間、25℃、80%の相対湿度の条件に曝露した際、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、又は約1%未満の重量増加を呈する。非吸湿性材料は、湿度に曝露した際により粘着性を持たせるロゼンジ剤製品の傾向を低下させる利点を提供することができる。
【0274】
糖代替物は、任意のシュガーレス材料(すなわち、スクロースを含まない材料)であり得、天然であり得るか、又は合成により製造することができる。本明細書に記載されている製品で使用される糖代替物は栄養になり得るか、又は栄養になり得ない。例えば、糖代替物は、通常、糖アルコールである。本発明によって有用であり得る糖アルコールは、限定されないが、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール(ribotol)、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、イジトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、ポリグリシトール及びその混合物を含む。例えば、ある特定の実施形態において、糖アルコールはエリトリトール、ソルビトール及びイソマルトからなる群から選択される。ロゼンジ剤組成物における糖代替物の量は様々であり得るが、典型的に、組成物の少なくとも約75重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約85重量%、又は少なくとも約90重量%、又は少なくとも約95重量%である。
【0275】
ある特定の実施形態において、糖代替物は1種以上の糖アルコールを含む。例えば、一実施形態において、糖代替物はイソマルトである。イソマルトは、典型的に、イソマルツロースへのスクロースの酵素的再配置と、続く6-O-α-D-グルコピラノシド-D-ソルビトール(1,6-GPS)及び1-O-α-D-グルコピラノシド-D-マンニトール-二水和物(1,1-GPM-二水和物)の等モル組成物を得るための水素化により作製される二糖である。
【0276】
一部の実施形態において、糖代替物は、アルロース、可溶性タピオカ繊維及びイヌリンの1種以上である。このような糖代替物は、糖アルコールの代替物であり得るか、又は1種以上の糖アルコールと組み合わせて使用することができる。
【0277】
一部の実施形態において、本開示のロゼンジ剤製品は、シロップ、例えば糖シロップ又は糖アルコールシロップを含み得る。「糖アルコールシロップ」とは、本明細書で使用した場合、例えば、約40%より高い固体を有する、好ましくは約50%より高い固体、約60%より高い固体、約70%より高い固体、又は約80%より高い固体を有する、水において糖アルコールの濃厚溶液を指すことを意図している。典型的に、糖アルコールシロップの固体の含有量は、言及した糖アルコールを主に含む(すなわち、マルチトールシロップは、典型的に、乾燥基準に対して約80%より高い、約85%より高いか、又は約90重量%より高いマルチトールを含む。)。糖アルコールシロップは、一般に、糖アルコールの水中の溶液を加熱し、混合物を冷却して、粘性組成物を得ることにより調製される。得られるシロップは、典型的に、比較的高い濃度の糖アルコール及び比較的高い安定性により特徴付けられている(すなわち、糖アルコールは、典型的に、例えば室温で溶液から結晶化しない。)。
【0278】
シロップ、例えば糖アルコールシロップは、望ましくは、融解した糖代替物の再結晶化に影響を及ぼすことが可能である。本開示によって特に有用である一例示的な糖アルコールはマルチトールシロップである。他の糖アルコールシロップが使用することができ、限定されないが、コーンシロップ、ゴールデンシロップ、糖蜜、キシリトール、マンニトール、グリセロール、エリトリトール、トレイトール、アラビトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、イジトール、イソマルト、ラクチトール及びポリグリシトールのシロップを含む。このような糖アルコールシロップは、市販の供給源から調製することができるか、又は得ることができる。例えば、マルチトールシロップは、Corn Products Specialty Ingredientsのような供給元から市販されている。糖アルコールシロップが好ましい場合があるが、糖シロップは、ある特定の実施形態において、糖アルコールシロップの代わりに、又は糖アルコールシロップと組み合わせて使用することができる。例えば、一部の実施形態において、コーンシロップ、ゴールデンシロップ及び/又は糖蜜を使用することができる。
【0279】
ロゼンジ剤組成物の混合物に添加した糖アルコールシロップの量は、典型的に、融解形態における糖代替物のゆっくりとした再結晶化に必要な量である。再結晶化が所望の特質(例えば半透明性/透明性の所望のレベル)で材料を提供するのに十分にゆっくりであることを確実にするために、残存している成分の組成に応じて糖アルコールシロップの量で様々となる可能があることは留意しなければならない。したがって、糖アルコールシロップの量は様々であり得るが、典型的に、ロゼンジ剤製品の混合物の約0.1重量%~約2重量%、多くの場合約0.5重量%~約1.5重量%の範囲であり、より多くの場合約1重量%であり得る。ある特定の実施形態において、糖アルコールシロップの量はより高く、例えば、混合物の最大で約2重量%、混合物の最大で約5重量%、混合物の最大で約10重量%、又は混合物の最大で約20重量%である。
【0280】
代表的なロゼンジ剤の組成物及び製品は、製品の総重量に基づいて、約10重量パーセント以下の少なくとも1種の有効成分、約0.01~約2パーセントの人工甘味料、約1~約5パーセントの湿潤剤、約1~約5パーセントの天然甘味料、少なくとも約80パーセントの糖代替物、約0.1~約10パーセントの糖アルコールシロップ、最大で約5パーセントの量での1種以上の風味剤、及び最大で約3パーセントの量での塩を組み込むことができる。成分の特定の百分率及び選択は、所望の風味、質感及び他の特質に応じて様々である。
【0281】
ロゼンジ剤の形態での本開示の経口製品は、様々な量の水を含有し得る。製品の消費で使用する前の本明細書に記載されているロゼンジ剤の水含有量は、製品の最終形態を決定することに加えて、所望の特性及び特質によってこのような範囲内で様々であり得る。例えば、ロゼンジ型製品は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約0.1~約5重量パーセントの範囲で水含有量を有する。好ましくは、使用者の口腔に挿入する前の製品の単一の単位内で存在するロゼンジ剤製品の含有水分量は、製品単位の総重量に基づいて約5重量パーセント未満、約3重量パーセント未満、約2重量パーセント、又は約1重量パーセント未満である。一部の実施形態において、本明細書に記載されているロゼンジ剤製品の含有水分量は、製品の総重量に基づいて約0.1~約5重量パーセント、約0.5~約3重量パーセント、又は約1~約2重量パーセントの範囲内であり得る。
【0282】
噛み物
一部の実施形態において、組成物はチュアブル剤であり得、組成物が、咀嚼の際に軽度に弾力又は「反発性」を有し、所望の程度の展性を有することを意味する。チュアブル剤の形態での組成物は、全体的に溶解し得るか、又はある特定の成分(例えば有効成分、香味料、甘味料)のみが溶解する溶解しないガムの形態であり得、溶解しないマトリックスが残される。チュアブル剤の実施形態は、一般に、結合剤、例えば天然ガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、デンプン又はその組合せを含む。一部の実施形態において、結合剤はペクチンを含む、又はペクチンである。
【0283】
代表的な噛み物の組成物及び製品は、製品の総重量に基づいて、約10重量パーセント以下の少なくとも1種の有効成分、結合剤(例えばペクチン、寒天、カラギーナン、デンプン又はその組合せ)、約0.01~約2パーセントの甘味料、少なくとも約50パーセントの1種以上の糖アルコール、及び約0.1~約5パーセントの少なくとも1種の着香剤を組み込むことができる。成分の特定の百分率及び選択は、所望の風味、質感及び他の特質に応じて様々である。一部の実施形態において、チュアブル剤の形態での組成物は、組成物の総重量に基づいて少なくとも50重量%の量での1種以上の糖アルコールと共にペクチン及び有機酸を含む。一実施形態において、糖アルコールは、イソマルト及びマルチトールの組合せである。一般に、ペクチンは組成物の総重量に基づいて約1~約3重量%で存在し、有機酸、ゲル化剤又はその両方はペクチンを架橋させるために存在する。一部の実施形態において、糖代替物は、糖アルコールの代替物であり得るか、又は1種以上の糖アルコールと組み合わせて使用することができる。好適な糖代替物は、アルロース、可溶性タピオカ繊維、イヌリン及びその組合せを含む。
【0284】
噛み物の形態での本開示の経口製品は、様々な量の水を含有し得る。例えば、噛み物製品の水含有量は、製品の最終形態を決定するように指定した範囲内で提供され得る。製品の消費で使用する前の本明細書に記載されている噛み物製品の水含有量は、製品の最終形態を決定することに加えて、所望の特性及び特質によってこのような範囲内で様々であり得る。例えば、噛み物型製品は、典型的に、組成物の総重量に基づいて約10~約20重量パーセント、例えば約12~約18重量パーセントの範囲で水含有量を有する。
【0285】
融解物
一部の実施形態において、組成物は、その全体を参照により本明細書に組み込む、例えばCantrell等の米国特許出願公開第2012/0037175号明細書に議論されている融解剤であり得る。本明細書で使用した場合、「融解物」、「融解すること」及び「融解剤」とは、固体状態から液体状態に変化する組成物の能力を指す。すなわち、融解することは、通常、熱の適用により、物質(例えば、本明細書に開示されている組成物)が固体から液体に変化する場合に起こる。本明細書に開示されている組成物に対する熱の適用は、使用者の口腔の内部温度によりもたらされる。ゆえに、用語「融解剤」とは、組成物が固体から液体に相の変化が起こるので、使用者の口腔内で液化することが可能である組成物を指し、湿潤と相互作用する組成物の水溶性成分として口腔内で溶解するに過ぎない組成物の中で、粘着性の消失を通して口腔内で崩壊するに過ぎない組成物を区別することを意図している。一般に、融解剤組成物は、本明細書において上記に記載されている脂質を含む。一部の実施形態において、融解剤の形態における組成物は、組成物の総重量に基づいて約35~約50重量%の量の脂質及び組成物の総重量に基づいて約35~約55重量%の量の糖アルコールを含む。一部の実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はその組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。一部の実施形態において、糖代替物は、糖アルコールの代替物であり得るか、又は1種以上の糖アルコールと組み合わせて使用することができる。好適な糖代替物は、アルロース、可溶性タピオカ繊維、イヌリン及びその組合せを含む。
【0286】
組成物及び経口製品の調製
組成物の様々な成分(例えば、充填剤、有効成分など)が組み合わされる手法は、様々であり得る。そのため、例えば粉末状組成物成分を含む組成物全体は、本質的に比較的均質で(例えば、均一で)あり得る。液体又は乾燥固体の形態であり得る上述の成分は、組成物の任意の残存している成分と混合する前の前処置の工程において混合させるか、又は全ての他の液体若しくは乾燥成分と一緒に単に混合させることができる。本開示の組成物は、例えば、充填剤、甘味料、塩などの乾燥成分を乾燥ブレンドすることによって調製している。ある特定の実施形態において、水は、本段階で乾燥ブレンドに添加することができる。加えて、例えば有効成分及び/又は着香剤を乾燥ブレンドに噴霧し、続いて混合することによって添加することは任意選択である。
【0287】
組成物の様々な成分は、当該技術分野で知られている任意の混合技術又は機器を使用して一緒になって接触する、組み合わせるか、又は混合することができる。組成物成分を緊密に接触させる任意の混合法、例えば、撹拌を可能にする羽根車又は他の構造を特徴とする混合装置は、使用することができる。混合機器の例は、キャスティングドラム、コンディショニングシリンダー又はドラム、液体噴霧装置、コニカル型ブレンダー、リボンブレンダー、Littleford Day,Inc.製のFKM130、FKM600、FKM1200、FKM2000及びFKM3000として入手可能なミキサー、Plough Share型のミキサーシリンダー、Hobartミキサーなどを含む。また、例えば、Solomon等の米国特許第4,148,325号明細書;Korte等の米国特許第6,510,855号明細書;及びWilliamsの米国特許第6,834,654号明細書に記載されている方法の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。一部の実施形態において、組成物を形成する成分は、その混合物が組成物を形成するためのデンプン成形するプロセスにおいて使用することができるように調製されている。組成物を製剤化する手法及び方法は、当業者には明らかである。また、例えば、Solomon等の米国特許第4,148,325号明細書;Korte等の米国特許第6,510,855号明細書;及びWilliamsの米国特許第6,834,654号明細書、Ridgway等の米国特許第4,725,440号明細書及びBolder等の米国特許第第6,077,52号明細書4に記載されている方法の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【0288】
錠剤製品を調製する方法
一部の実施形態において、組成物は圧縮されたペレット又は錠剤の形態である。一実施形態において、ペレット又は錠剤を作製するためのプロセスは最初にバルク充填剤(例えばEMDEX(登録商標))及び有効成分を混合することを含む。次いで、残存している組成物成分(例えば糖アルコール及び任意の他の所望の成分、例えば結合剤、着色剤、甘味料、香味料など)を添加する。任意選択的に、着色剤は、別々の工程において組成物成分の1つに添加し、その後、組成物の残存している成分と混合することができる。組成物を混合することは、任意の混合デバイスを使用して実施することができる。次いで、最終組成物を、従来の打錠技術を使用してペレット又は錠剤の形態に圧縮し、任意選択的にコーティングする。圧縮された組成物ペレットを、ペレットの形態で任意の関連する製剤成分を含む組成物を圧縮成形し、任意選択的に各ペレットをオーバーコート材料でコーティングすることにより製造することができる。例示的な圧縮成形デバイス、例えば圧縮成形プレスは、Vector Corporation製のColton2216及びColton2247並びにFette Compacting製の1200i、2200i、3200、2090、3090及び4090として入手可能である。圧縮成形されたペレット化した組成物に外側のコーティング層を提供するためのデバイスは、Thomas Engineering製のCompuLab24、CompuLab36、Accela-Cota48及びAccela-Cota60として入手可能である。存在する場合、コーティングは、典型的に、フィルム形成ポリマー、例えばセルロースポリマー、任意選択的な可塑剤、及び任意選択的な風味剤、着色剤、塩、甘味料又は本明細書に記載されている種類の他の添加剤を含む。コーティング組成物は、通常、本質的に水性であり、当該技術分野で知られている任意のペレット又は錠剤のコーティング技術、例えばパンコーティングを使用して適用することができる。例示的なフィルム形成ポリマーは、セルロースポリマー、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースを含む。例示的な可塑剤は、モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸トリエチルの水溶液又は乳剤を含む。追加の潜在的なコーティングは、食品等級のセラック、カルナバワックスなどのワックス及びその組合せを含む。
【0289】
パステル剤製品を調製する方法
本明細書に上述されているパステル剤製品を製剤化及び製造するのに使用する手法及び方法は様々であり得る。例えば、パステル剤製品を形成する組成物は、その混合物がパステル剤製品を形成するためのデンプン成形するプロセスにおいて使用することができるように調製されている。例示的なパステル剤の製造プロセスは、Ridgway等の米国特許第4,725,440号明細書及びBolder等の米国特許第6,077,524号明細書に記載されているが、これらの文献は、参照により本明細書に組み込む。一部の実施形態において、パステル剤製品を形成する組成物は、その混合物がパステル剤製品を形成するためのデンプンを含まないで成形するプロセス(例えば、成形するプロセスにおいてデンプンベースの成分を含まない。)において使用することができるように調製されている。
【0290】
一実施形態において、プロセスはガムを加熱すること、任意選択的にそのガム成分を水で水和すること、次いで少なくとも1種の有効成分を加熱したガム成分に撹拌することを含む。一般に、ガムは、数秒~数分間、約60℃~約80℃の範囲の温度まで加熱することができる。一部の実施形態において、ガムは、約71℃の温度まで加熱し、その後、少なくとも1種の有効成分に撹拌し、少なくとも1種の有効成分がそこに溶解することを可能にする。一部の例において、水性混合物を、水性混合物を形成するために1種以上の添加剤(例えば塩、甘味料、湿潤剤、乳化剤、着香剤など)を水と混合することにより別々の容器で形成する。次いで、水性混合物を加熱したガム(そこに添加されている少なくとも1種の有効成分を含む。)と混合して、スラリーの形態で混合物を形成することができる。
【0291】
一部の実施形態において、少なくとも1種の糖アルコール成分を、この混合物に別々に添加することができるか、又は、他の実施形態において、少なくとも1種の糖アルコールを、混合物に添加する前にガム及び有効成分と合わせることができる。一部の例において、少なくとも1種の糖アルコールを、さらに別の別々の容器で加熱し、別々に混合物に添加することができる。例えば、一部の実施形態において、少なくとも1種の糖アルコール(任意選択的にイソマルト/マルチトール/エリトリトールを含み得る。)は、混合物に添加する前に約160℃~約190℃の範囲の温度まで加熱することができる。一部の実施形態において、少なくとも1種の糖アルコールは、少なくとも約160℃、少なくとも約170℃、少なくとも約180℃又は少なくとも約190℃の温度まで加熱することができる。一部の例において、加熱した糖アルコールは、混合物に添加する前に約120℃~約160℃の範囲の温度まで冷却することが可能である。一部の実施形態において、例えば、加熱した糖アルコールは、混合物に添加する前に約160℃以下、約150℃以下、約140℃以下又は約130℃以下の温度まで冷却することができる。
【0292】
一部の例において、加熱した(任意選択的に冷却した)糖アルコールを、混合物(例えば加熱したガム、少なくとも1種の有効成分、及び水性混合物を含む。)と合わせ、ホイップアタッチメントを伴う高剪断ミキサー又はHobart混合ボウルを使用して、パステル剤組成物を提供することができ、これもスラリーの形態であり得る。次いで、パステル剤組成物を、例えばパステル剤組成物内のあらゆる乾燥成分を溶解するために、ある期間高温まで加熱する、例えば、約1~約3分の期間、約40℃~約80℃まで加熱する、典型的に約71℃まで加熱することができる。加熱する工程は、少なくとも約50℃、少なくとも約60℃又は少なくとも約70℃の温度で加熱すると特徴付けることができる。パステル剤組成物は、典型的に、組成物の総重量に基づいて少なくとも約40重量パーセントの水の含有水分量を有する。
【0293】
一部の態様によると、パステル剤組成物は、スラリーの形態では、任意選択的に、型に受ける前又は他の加工工程に曝される前に脱気する工程又はプロセスにかけることで、スラリー混合物に存在する気泡を軽減又は排除することができる。スラリー内に取り込まれている気泡は、パステル剤製品の最終重量に影響を及ぼす場合があり、最終製品の単位間で均質な重量の欠如をもたらし得る。したがって、任意の脱気する方法及びシステムは、スラリー材料からこのような気泡を除去するために利用することができる。例えば、スラリーは、減圧下(すなわち大気圧未満)に置いて、スラリー混合物の気泡を追い出すことができる。一部の例において、真空脱気のプロセスを利用することができ、スラリー混合物は減圧を使用してスラリー混合物を脱気するための真空脱気器に置かれる。一部の例において、スラリー混合物は、約1~約10分間、典型的に約3~約5分間、真空下にあり得る。脱気する工程を観察し、したがって気体状の成分をスラリー混合物から制御しながら除去するために調整することができる。
【0294】
加熱し、脱気したスラリー混合物の粘度を、例えば、Brookfield粘度計HAシリーズ、SC4ウォータージャケット、27/13Rサンプルチャンバー及びNo.27スピンドルを使用して測定することができる。パステル剤組成物は、約38℃の温度まで加熱した場合は約5.7パスカル秒(Pa・s)~約6.2Pa・s、約43℃の温度まで加熱した場合は約4.9Pa・s~約5.4Pa・s、約50℃の温度まで加熱した場合は約4.2Pa・s~約4.7Pa・sの粘度を有し得る。一部の例において、所望のその粘度をもたらすように、過剰な水をパステル剤組成物に添加することができる。
【0295】
次いで、所望の粘度を達成すると、加熱したパステル剤組成物を、例えばデンプン型などの型に沈積させ得る。本明細書にさらに記載されているプロセスがデンプン型を使用してパステル剤製品を形成することを対象とするが、例えば、デンプンを含まない型、ペクチン型、プラスチックトレイ型、シリコーントレイ型、金属トレイ型、ネオプレントレイ型などの他の種類の型はプロセスで使用することができることは留意されたい。
【0296】
デンプン型の使用を含む例において、デンプン型は予め乾燥して、デンプン型自体から含有水分量を除去することができる。すなわち、スラリー又は粘性パステル剤組成物を受ける前に、デンプン型を高温に曝して、デンプン型において水分を排除することができる。例えば、一部の例において、デンプン型は、約10~15重量パーセントの含有水分量を最初に有する。このようなレベルの水分は、得られた製品の均質性に対する効果を潜在的に有する。この点に関して、デンプン型におけるある特定の水分レベルは、製品にしわ又はふやけの影響を与える潜在性があり、結果として最終製品の外観がしわになるか、又はしわが寄ることがある。したがって、デンプン型を高温で乾燥させて、デンプン型の総重量に基づいて約4~約10重量パーセント、好ましくは約6~約8重量パーセントにデンプン型の含有水分量を低下させることができる。このような工程をとることにより、製品は、一部の例において、外観においてより均質で一貫し得る。さらに、パステル剤組成物を受け取る場合にデンプン型自体を高温にするように、デンプン型を高温まで加熱した後、パステル剤組成物を受け取ることができる。
【0297】
パステル剤組成物は、高温で、例えば、約40℃~約80℃(例えば少なくとも約40℃又は少なくとも約50℃)、典型的に約60℃でデンプン型に留まる。パステル剤組成物は、高温で所定の期間、例えば約12~48時間、典型的に約24時間保持することができることで、パステル剤組成物をパステル剤形態に硬化及び固化させることが可能となるが、パステル剤組成物の含有水分量を所望の最終水分レベルにする。上述した通り、一部の実施形態において、パステル剤製品の所望の最終水分レベルは、製品単位の総重量に基づいて約5~約25重量パーセント、又は約8~約20重量パーセント、又は約10~約15重量パーセントの範囲内であり得る。この点に関して、硬化とは、一般に、水分損失が生じ、組成物の粘度を上昇する、化学的及び物理的変化(例えば、結晶化、架橋、ゲル化、フィルム形成など)が生じ始める凝固プロセスを指す。パステル剤組成物を冷却し、その後、デンプン型から取り外す。一部の例において、パステル剤組成物を冷蔵された温度で又は周囲温度未満で冷却することが可能である。送風機/振とう機を使用して、デンプン型から除去した後にパステル剤組成物からデンプン残余を除去することができる。
【0298】
次いで、パステル剤組成物は、組成物が所望の水分、形状及び形態に平衡化することを可能にするのに好適な時間及び温度で後硬化することが可能になる。時間及び温度は、本発明から逸脱せずに様々であり得、製品の所望の最終特質の一部に依存し得る。一実施形態において、後硬化は、型から取り出した後、少なくとも約20時間、周囲温度で行う。得られたパステル剤製品は、約0.5グラム~約5グラムで秤量する個別の一片で提供され得るが、本開示の態様はこのような重量で限定されない。
【0299】
パステル剤組成物の硬化時間及び温度は所望により様々であり得る。この点に関して、このような変数は、パステル剤製品の最終的な外観に影響を及ぼし得る。例えば、長い硬化時間及び/又は低い硬化温度はパステル剤製品の最終的な外側の構成又は輪郭に影響を及ぼし得る。すなわち、製剤の乾燥及び/又は硬化する速度は、製品の最終特性に影響を及ぼし得る。一部の例において、例えば、低い硬化温度及び長い硬化時間は、比較的滑らかな外部表面を有するパステル剤製品を生じ得る。対照的に、より短い時間の間により高い温度で硬化することで、製品におけるざらつき又はしわのある外観をもたらすことができる。
【0300】
本開示の他の態様によると、パステル剤製品を調製するのに型を使用するよりむしろ、最終パステル剤製品を押し出す押出しプロセスを利用することができる。一部の例において、スラリー形態でのパステル剤組成物をシートに形成することができ、例えば約15重量パーセント~約25重量パーセントの水の含有水分量に乾燥することは可能になって、粘着性又は粘り気のある材料を形成するが、これは物理的な取扱いが可能な形態である。次いで、材料は、例えばミキサーを使用してより小さい一片に細断又は切断することができる。次いで、細断した材料を、押出しデバイスを通して、型で達成することが困難であるか、又は不可能であり得る形状を含む所望の任意の形状/サイズに押し出すことができる。一部の例において、次いで、押し出した製品を乾燥して、所望の含有水分量を達成することができる。類似する種類のプロセスは、例えば、Smylie等の米国特許第3,806,617号明細書に記載されており、この文献は、参照により本明細書に組み込む。さらに、パステル剤組成物は、別の組成物で同時押出しプロセスに曝され得る。
【0301】
形状、例えばロッド剤及びキューブ剤は、所望の断面(例えば円形又は正方形)を有するダイを通して材料を最初に押出し、続いて、任意選択的に所望の長さに押し出した材料を切断することにより形成され得る。タバコ材料を押し出すための技術及び機器は、Wursburgの米国特許第号3,098,492明細書;Tamol等の米国特許第4,874,000号明細書;Graves等の米国特許第4,880,018号明細書;Keritsis等の米国特許第4,989,620号明細書;Luke等の米国特許第5,072,744号明細書;White等の米国特許第5,829,453号明細書;及びWhite等の米国特許第6,182,670号明細書に記載されているが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。使用に有効な例示的な押出し機器は、食物若しくはガムの押出機、又は工業用パスタ押出機、例えばイタリアのEmiliomiti,LLCから入手可能なモデルTP200/300を含む。一部の例において、単一の機械、例えば、Buss AGから入手可能なニーダーシステムは、本明細書に記載されているプロセスの多数の工程を達成することが可能であり得る。
【0302】
パステル剤製品は、任意の好適な所定の成形又は形態で提供することができ、最も好ましくは、丸剤、ペレット、錠剤、コイン剤、ビーズ剤、卵形剤、オブロイド剤、キューブ剤などの一般的成形を有する形態で提供することができる。パステル剤製品の食感は、好ましくは、使用中により大きい展性を徐々にもたらす咀嚼の際に軽度に弾力又は「反発性」を有する、わずかに咀嚼可能で溶解可能な質を有する。一態様によると、パステル剤製品は、好ましくは、完全に溶解するまでの約10~15分、使用者の口内に持続することが可能である。好ましくは、製品は、任意の実質的な程度まで、その使用者の口腔においてあらゆる残留物が残らず、使用者の口腔に滑らかな、ワックス様の、又はぬるぬるした感覚を付与しない。
【0303】
一部の実施形態によると、パステル剤組成物を、デンプン型から取り外した後、乾燥する前にコーティング物質でコーティングすることができる。例えば、艶出しするか、又は粘着防止のコーティング物質、例えば、CAPOL410(Centerchem,Inc.から入手可能)を、パステル剤組成物に適用して、流動性の良い特性を提供することができる。外側のコーティングはまた、本開示のパステル剤製品の保存安定性を改善し、脆弱性及び粉立ちを軽減することにより包装プロセスを改善する助けとなり得る。外側のコーティング層を本開示の製品にもたらすためのデバイスは、パンコーター及び噴霧コーターを含み、特に、Thomas Engineering製のCompuLab24、CompuLab36、Accela-Cota48及びAccela-Cota60として入手可能であるコーティングデバイスを含む。
【0304】
例示的な外側のコーティングは、フィルム形成ポリマー、例えばセルロースポリマー、任意選択的な可塑剤、及び任意選択的な風味剤、着色剤、塩、甘味料又は本明細書に記載されている種類の他の添加剤を含む。コーティング組成物は、通常、本質的に水性であり、当該技術分野で知られている任意のペレット又は錠剤のコーティング技術、例えばパンコーティングを使用して適用することができる。例示的なフィルム形成ポリマーは、セルロースポリマー、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースを含む。例示的な可塑剤は、モノステアリン酸グリセリン及びクエン酸トリエチルの水溶液又は乳剤を含む。
【0305】
一実施形態において、コーティング組成物は、最大で約75重量パーセントのフィルム形成ポリマー溶液(例えばコーティング製剤の総重量に基づいて約40~約70重量パーセント)、最大で約5重量パーセントの可塑剤(例えば約0.5~約2重量パーセント)、最大で約5重量パーセントの甘味料(例えば約0.5~約2重量パーセント)、最大で約10重量パーセントの1種以上の着色剤(例えば約1~約5重量パーセント)、最大で約5重量パーセントの1種以上の風味剤(例えば約0.5~約3重量パーセント)、NaClなどの最大で約2重量パーセントの塩(例えば約0.1~約1重量パーセント)、及び残部の水を含む。例示的なコーティング組成物及び適用の方法は、2010年9月7日に出願されたHunt等の米国出願第12/876,785号明細書に記載されており、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0306】
上記の説明が各製品単位を通して均質である組成物に焦点を当てているが、製品はまた、同じ製品単位において異なる特性を有する多数の異なる製剤と形成することができる。例えば、2種の異なる組成物は、単一の型に沈積させて、層状の製品を製造することができる。さらに、2種の異なる組成物は同時に押し出して、その断面を通して異なる特質を有する製品を形成し得る。このようなプロセスを使用して、製品の第1の部分が第1の速度(例えばより迅速な速度)で溶解し、第2の部分が第2のよりゆっくりとした速度で溶解するような異なる溶解速度を特徴とする2種の異なる組成物を有する製品を提供することができる。
【0307】
ロゼンジ剤製品を調製する方法
本明細書に上述されているロゼンジ剤製品を製剤化及び製造するのに使用する手法及び方法は様々であり得る。例えば、組成物は、ハードボイルド糖菓の調製のために通常使用される任意の方法を介して調製することができる。硬い糖菓の調製のための例示的な方法は、例えば、LFRA Ingredients Handbook、Sweeteners、Janet M.Dalzell編、Leatherhead Food RA(1996年12月)、21~44頁で見出すことができ、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0308】
典型的に、成分の第1の混合物を調製する。成分の第1の混合物の組成物は様々であり得るが、糖代替物を典型的に含み、様々な追加の物質(例えば糖アルコールシロップ、NaCl、保存剤、さらなる甘味料、水及び/又は着香剤)を含有し得る。ある特定の実施形態において、糖代替物、塩及びバニリンを含む。他の実施形態において、第1の混合物は糖代替物及び糖アルコールシロップを含む。典型的に、成分の第1の混合物は有効成分を含有しないが、一部の実施形態において、有効成分は成分の第1の混合物に組み込むことができる。
【0309】
成分の第1の混合物を融解するまで加熱し、その後、混合物を硬い亀裂状態まで又は硬い亀裂状態を超えて加熱する。菓子を作製する際、硬い亀裂状態は、加熱した混合物のスレッド(親指と人差し指との間で冷却したシロップのサンプルを引っ張ることにより得られる)が砕けやすい温度、又はシロップを成形しようとして亀裂が生じる温度として定義される。本方法によると、硬い亀裂状態を達成する温度は、製品混合物の具体的な構造によって様々であり得るが、一般に、約145℃~約170℃である。典型的に、混合物は約171℃を超えて加熱しないが、この温度はカラメル化が生じ始める温度である。本開示のプロセスにおいて、混合物は、典型的に、硬い亀裂状態の温度以上に加熱し、次いで冷却する。加熱は大気圧で又は真空下で行うことができる。典型的に、本発明の方法は大気圧で行う。
【0310】
例示的な一実施形態において、成分の第1の混合物は高い百分率のイソマルトを含み、混合物を約143℃まで加熱する。全ての成分が溶解すると、温度を、硬い亀裂状態を超えて(例えば約166℃まで)上昇させる。混合物をこの温度まで加熱し、次いで熱源から取り外して、混合物を冷却することを可能にする。
【0311】
ある特定の実施形態において、有効成分、任意選択的に上述されている追加の成分(例えば追加の甘味料、充填剤、風味剤及び水)を、第2の混合物に別々に合わせる。第2の混合物を、典型的に成分の第1の混合物を熱源から取り外した後、成分の第1の混合物に添加する。第2の混合物の追加は、一部の実施形態において、成分の加熱した第1の混合物が所定の温度まで(例えばある特定の実施形態において、約132℃まで)冷却した後にのみ起こり得る。ある特定の実施形態において、1種以上の風味剤を第2の混合物に添加し、直後に混合物を成分の第1の加熱した混合物に追加する。ある特定の風味剤は揮発性であり、ゆえに、混合物はいくらか冷却した後に好ましくは添加される。
【0312】
次いで、合わせた混合物を所望の成形に形成する。ある特定の実施形態において、混合物を型に直接注ぐ、所望の成型に形成する(例えばロール成形若しくはプレス加工する)、又は押し出す。所望により、混合物を押し出す、又は射出成形することができる。ある特定の実施形態において、混合物は、囲まれたシステムにおいて所望の成形の型に形成されるか、又は押し出されるが、低温を必要とし、ある特定の混合物成分の蒸発を限定し得る。例えば、このようなシステムは、限定されないが、風味剤を含む揮発性成分の蒸発を限定し得る。ロゼンジ剤を製造する他の方法はまた、本明細書に包含されることが意図される。
【0313】
本明細書に記載されているような食品等級のロゼンジ剤製品の製造に伴う典型的な条件は、熱及び温度(すなわち、様々な成分が製造中に曝露する熱の程度及び製造環境の温度)、含有水分量(例えば、個別の成分内及び最終組成物内に存在する水分の程度)、製造環境内の湿度、雰囲気制御(例えば窒素雰囲気)、製造プロセス中の様々な成分により経験されている気流、並びに他の類似する種類の因子の制御を含む。加えて、製品製造に関与する様々なプロセス工程は、ある特定の溶媒及び加工助剤の選択、熱及び放射の使用、冷蔵及び低温の条件、成分の混合速度などを含み得る。製造条件はまた、様々な成分の形態(例えば、固体、液体、又は気体)、固体形態の成分の粒径又は結晶性、液体形態での成分の濃度などの選択により制御することができる。成分は、押出し、圧縮、噴霧などの技術により所望の組成物に加工することができる。
【0314】
ある特定の実施形態において、ロゼンジ剤製品は、透明又は半透明であり得る。本明細書で使用した場合、「半透明」又は「半透明性」とは、あるレベルの光が拡散的に通過することを可能にする材料を指す。ある特定の実施形態において、本開示のロゼンジ剤製品は程度がとても高い透明性を有するので、材料が「透明」又は「透明性」を呈するとして分類され、光が著しく拡散せずに自由に通過することを可能にする材料として定義される。ロゼンジ剤製品の透明性は、不透明(光が透過しない材料を指す)と反対に、あるレベルの半透明性を有する。透明性/半透明性は、当該技術分野で通常使用されている任意の手段により決定することができるが、通常、ある範囲の波長(例えば約400~700nm)にわたる分光光度的な光透過により測定される。あるいは、タービジメトリー(又はネフェロメトリー)及び比色分析などの光学的方法は、それぞれ本明細書において提供されているロゼンジ剤製品の白濁(光散乱)及び色(光吸収)を定量化するのに使用することができる。半透明性はまた、光源に材料(例えば抽出物)又は製品をかざすだけで、光が拡散的に製品を通過するかを決定することによる目視検査により確認することができる。
【0315】
噛み物製品を調製する方法
一部の実施形態において、組成物はチュアブル剤の形態である。チュアブル剤の形態での組成物の調製のため、一般に、結合剤(例えばペクチン、寒天、カラギーナン、デンプン又はその組合せ)を、糖アルコール、甘味料又はその組合せの全て又は一部で予めブレンドする。水を添加し、混合物を撹拌しながら沸騰するまで加熱する。残存しているあらゆる糖アルコール又は甘味料を、有効成分と続く緩衝剤と共に沸騰する混合物に添加する。混合物を約50~約80のBrix度まで調理した。熱を取り除き、風味剤を着色剤及び酸剤又は架橋剤と共に添加し、混合物を完全に合わせる。組成物を周囲温度で保存のために型に沈積させる。
【0316】
一部の実施形態において、組成物はデンプン型に沈積させる。成形した形状でのデンプンのトレイを調製し、少なくとも1~2時間60℃で予め加熱する。デンプンは本明細書に上で開示されているような任意のデンプンであり得る。一部の実施形態において、デンプンはトウモロコシデンプンである。
【0317】
一部のデンプン型の実施形態において、ペクチン結合剤をイソマルトの一部と予めブレンドする。水を添加し、混合物を撹拌しながら沸騰するまで加熱する。マルチトールシロップ及び残存しているあらゆるイソマルトを、有効成分と続くクエン酸三ナトリウムと共に沸騰する混合物に添加する。混合物を78のBrix度で調理する。熱を取り除き、甘味料(例えばスクラロース及びアセスルファムK)並びに風味剤を、着色剤及びクエン酸溶液(又はリン酸二カルシウム)と共に添加し、混合物を完全に合わせる。熱い組成物を周囲温度で保存のためにデンプン型に沈積させる。得られる噛み物をデンプン型から取り外し、任意の過剰なデンプンを除去する。
【0318】
他のデンプン型の実施形態において、ガム粉末(例えばペクチン、寒天、カラギーナン、デンプン又はその組合せ)を塊がなくなるまで水と混合する。イソマルト、マルチトールシロップ及びスクラロースを一緒に混合し、混合物を82~104℃まで加熱する。ガム粉末溶液をイソマルト/マルチトール溶液に添加し、完全に混合する。有効成分、色素及び香味料を上記の溶液に添加し、完全に混合する。50~80のBrix度を達成するまで、混合物を93~104℃で調理した。クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物の水中の溶液を調製し、熱い混合物に添加する。次いで、任意のゲル化剤(例えばリン酸二カルシウム溶液)を必要ならば混合物に添加する。熱い混合物を調製したデンプン型に沈積させ、終夜オーブンに60℃で、又は正常な設定を達成するまで保持する。得られる噛み物をデンプン型から取り外し、任意の過剰なデンプンを除去する。一部の実施形態において、噛み物をCAPOLでコーティングする。
【0319】
他の実施形態において、組成物はデンプンを含まない型に沈積させる。このような実施形態において、ガム粉末(例えばペクチン、寒天、カラギーナン、デンプン又はその組合せ)を塊がなくなるまで水と混合する。マルチトールシロップ、スクラロース、任意選択的にイソマルトを一緒に混合し、混合物を82~104℃まで加熱する。ガム粉末溶液をマルチトール溶液に添加し、完全に混合する。有効成分、色素及び香味料を添加し、混合物を完全に混合する。50~80のBrix度を達成するまで、混合物を93~104℃で調理した。クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物の水中の溶液を調製し、熱い混合物に添加して、約2.5~約4のpHを達成する。次いで、任意のゲル化剤(例えばリン酸二カルシウム溶液)を必要ならば混合物に添加する。熱い混合物を、デンプンを含まない型に沈積させ、正常な設定を達成するまで室温で放置する。
【0320】
噛み物組成物を、所定の期間、例えば約10~約24時間又は48時間、噛み物組成物を硬化及び固化させることを可能にするように、型(デンプン型又はデンプンを含まない型)に保持する。
【0321】
本開示の他の態様によると、噛み物製品を調製するのに型を使用するよりむしろ、押出しプロセスを利用することができ、最終噛み物製品をパステル剤押出し方法に関して本明細書に上述されているように押し出す。
【0322】
融解物製品を調製する方法
一部の実施形態において、組成物は融解物の形態である。融解剤組成物の調製のため、脂質は、典型的に、脂質が液化させるように融解温度よりわずかに高くまで加熱させている。任意選択的に、有効成分、着香剤及び/又はレシチンを、本段階で液化させた脂質に添加することができる。したがって、液化させた脂質の全て又は一部は、乾燥ブレンドとブレンドさせ、組成物が所望のレベルの均一性に達するまで又は所望の質感特性が達成されるまで混合することができる。混合物は、(例えば、乾燥ロール機において)粒径が約20ミクロン未満になるまで粉砕する。粉砕したイソマルト-パーム油は、任意の残存している脂質と合わせ、乾燥成分及び香味料をその中に混合する。基剤は、全体的に、液体の粘調度まで加温させている。
【0323】
一部の実施形態において、糖アルコール(例えばイソマルト)をミキサーボウルに添加し、総脂質の一部(例えば融解したパーム油)を塩及び乳化剤と共に添加する。追加の脂質を付着性の塊が形成されるまで混合しながら添加する。塊状の混合物を3個のロール製粉機に少しずつ移し、50ミクロン未満又は約20ミクロンの粒径に加工する。精製した混合物をミキサーボウルに移し、残存している脂質を混合しながら添加する。混合物を必要に応じて加温して、液体の粘調度を維持する。甘味料、香味料及び有効成分を混合しながら添加する。均一な組成物を得られるまで混合し続ける。混合物を約10~15分などの期間、静置する。組成物は、例えば組成物をシート状の構造に注ぎ、冷却し、次いで構造を個別の部分に切断することによって又は組成物を型に沈積し、冷却させることによって別々の部分に分けることができる。型はデンプン型又はデンプンを含まない型であり得る。特定の実施形態において、型はデンプンを含まない。
【0324】
融解物組成物を、所定の期間、例えば約1~約15分、型(デンプン型又はデンプンを含まない型)に保持して、融解物組成物を冷却し、固化させることを可能にする。任意選択的に、融解物組成物を含有する型を冷蔵により冷却して、凝固を促進することができる。
【0325】
本開示の他の態様によると、融解物製品を調製するのに型を使用するよりむしろ、押出しプロセスを利用することができ、最終融解物製品をパステル剤押出し方法に関して本明細書に上述されているように押し出す。
【0326】
本発明の多くの変形例及び他の実施形態は、上記の説明で提示された教示の利点を有する本発明が関係する当業者によって想起される。したがって、本発明が開示されている具体的な実施形態に限定されず、変形例及び他の実施形態が添付されている特許請求の範囲内に含まれていることを意図していることは理解すべきである。具体的な用語が本明細書で利用されているが、これらは一般的で説明する意味でのみ使用され、限定を目的としない。
【実施例】
【0327】
本発明の態様は、以下の実施例によってより完全に説明され、以下の実施例は、本発明のある特定の態様を説明するために記載され、その限定として解釈されるべきではない。
【0328】
実施例1. デンプン型に調製したカフェイン、タウリン及びビタミンCを含むパステル剤
パステル剤の形態において、口腔使用のために構成されている経口製品は、以下の手法において提供される。
【0329】
水性混合物は調製される。水性混合物を、水、塩、甘味料(スクラロース)、湿潤剤(グリセリン)、及び着香剤を混合することにより形成する。次に、ガム(アラビアガム)溶液を約71℃の温度まで加熱し、少なくとも1種の有効成分(例えばカフェイン、タウリン及びアスコルビン酸を含む。)を加熱したガム成分に撹拌する。次いで、加熱したガム(そこに少なくとも1種の有効成分を含む。)を水性組成物に添加して、混合物を形成する。次いで、少なくとも1種の糖アルコール(例えばイソマルト、マルチトール及びエリトリトールを含む。)を約175℃の温度まで加熱し、次いで約150℃の温度まで冷却する。次いで、冷却した糖アルコールを混合物に添加し、Hobart混合ボウルを撹拌して、パステル剤組成物を形成し、冷却する。
【0330】
パステル剤組成物を約71℃まで加熱し、次いでデンプン型に沈積させる。パステル剤組成物は、約60℃で約24時間、デンプン型に留める。パステル剤組成物を冷却し、次いでデンプン型から取り外す。次いで、経口組成物を周囲の室温で約24時間硬化して、口腔使用のために構成されているパステル剤製品を提供する。以下の表2は、本明細書に記載されているように調製した最終経口製品において各々の個別の成分の相対百分率を説明する。
【0331】
【0332】
実施例2. デンプン型で調製したカフェイン、タウリン及びビタミンCを含むチュアブル剤
本開示の実施形態によるチュアブル剤の形態での組成物を、充填剤の混合物、有効成分としてのカフェイン、タウリン及びビタミンCの混合物、並びに本明細書に開示されている追加の成分(塩、甘味料、着香剤、水、結合剤、クエン酸、ゲル化剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物中のその濃度は、表3に示されている。
【0333】
ペクチン結合剤をイソマルトの一部と予めブレンドした。水を添加し、混合物を撹拌しながら沸騰するまで加熱した。マルチトールシロップ及び残存しているあらゆるイソマルトを、有効成分(例えばカフェイン、タウリン及びビタミンC)と続くクエン酸三ナトリウムと共に沸騰する混合物に添加した。混合物を78のBrix度で調理した。熱を取り除き、甘味料(例えばスクラロース及びアセスルファムK)、着色剤並びに風味剤を、クエン酸及びリン酸二カルシウムと共に添加し、混合物を完全に合わせ、組成物を周囲温度で保存のためにデンプン型に沈積させた。噛み物重量は、各々2600mgであった。
【0334】
【0335】
実施例3. デンプンを含まない型におけるチュアブル剤
本開示の実施形態によるチュアブル剤の形態での組成物を、充填剤の混合物、有効成分、及び本明細書に開示されている追加の成分(塩、甘味料、着香剤、水、結合剤、クエン酸、ゲル化剤)を含有する組成物から調製する。組成物の成分及び重量%での組成物中のその濃度は、表4に示されている。
【0336】
【0337】
ペクチンを塊がなくなるまで水と混合する。マルチトールシロップ、イソマルト及びスクラロースを一緒に混合し、混合物を82~104℃まで加熱する。ペクチン溶液をマルチトール/イソマルト溶液に添加し、完全に混合する。有効成分、色素及び香味料を添加し、混合物を完全に混合する。約50~約80のBrix度を達成するまで、混合物を93~104℃で調理した。クエン酸及びクエン酸三ナトリウム二水和物の水中の溶液を調製し、熱い混合物に添加して、約2.5~約4のpHを達成する。次いで、リン酸二カルシウムを混合物に添加する。熱い混合物を、デンプンを含まない型に沈積させ、正常な設定を達成するまで室温で放置する。
【0338】
実施例4. デンプンを含まない型で調製したテアニン、GABA及びレモンバームを含む融解剤
本開示の実施形態による融解剤の形態での組成物を、充填剤、脂質、有効成分としてのテアニン、GABA及びレモンバームの混合物、並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、着香剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物中のその濃度は、表5に示されている。
【0339】
パーム油の一部を融解し、ミキサーにおいてイソマルトと混合した。混合物を乾燥ロール製粉機に移し、粒径が20ミクロン未満になるまで粉砕した。ミキサーにおいて、粉砕したイソマルト-パーム油を、パーム油の残存した部分と合わせた。基剤を液体の粘調度まで加温した。ヒマワリ油、乾燥成分及び香味料を混合した。イソマルト-パーム油-成分の混合物を加熱した沈積用漏斗(depositing funnel)に移した。適切な重量のサンプルを、デンプンを含まない成形型に沈積させた。必要ならば、型を振動機に設置して、確実に充填させた。製品を冷却し、固化させ、次いで、型から取り外した。融解物重量は、各々1300mgであった。
【0340】
【国際調査報告】