(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】マルチメディアリソースの推薦方法、装置、機器、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240227BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555640
(86)(22)【出願日】2022-06-06
(85)【翻訳文提出日】2023-09-11
(86)【国際出願番号】 CN2022097098
(87)【国際公開番号】W WO2022262603
(87)【国際公開日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】202110675393.6
(32)【優先日】2021-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111680341.4
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 昊
(57)【要約】
本願の実施例は、マルチメディアリソースの推薦方法、装置、機器、記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を開示する。ここで、方法は、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するステップと、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するステップであって、表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトと隣接オブジェクトとのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される、ステップと、マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するステップであって、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、ステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアリソースの推薦方法であって、電子機器に応用され、
ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するステップであって、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとは、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である、ステップと、
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するステップであって、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される、ステップと、
マルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するステップであって、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、ステップと、を含む、マルチメディアリソースの推薦方法。
【請求項2】
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定するステップと、
前記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定する前記ステップは、
前記K個の第1関係タイプのうちのh番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットを取得するステップであって、前記特徴パラメータセットは、前記h番目の第1関係タイプの重み付け行列と前記h番目の第1関係タイプのバイアスベクトルと、を含み、h=1、2、…、Kである、ステップと、
前記h番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの前記h番目の第1関係タイプ下でのターゲットオブジェクト中間特徴を決定し、且つ前記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトの前記h番目の第1関係タイプ下での隣接オブジェクト中間特徴を決定するステップと、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を決定するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報は、前記h番目の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報であり、Tは、1よりも大きい正の整数であり、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトがt回目の反復のときに、前記h番目の第1関係タイプに分類されるターゲット確率を取得するステップであって、tは、正の整数であり、且つtは、Tよりも小さく、t=1、2、…、(T-1)である、ステップと、
前記ターゲット確率と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴を決定するステップと、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴とに対して演算処理を行い、前記h番目の第1関係タイプのt+1回目の反復のときの関係特徴情報を得るステップと、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、前記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得するステップであって、前記第1特徴情報セットは、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの複数の第2関係タイプのうち、個々の第2関係タイプに対応する関係特徴情報を含み、前記第2特徴情報セットは、前記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの複数の第3関係タイプのうち、個々の第3関係タイプに対応する関係特徴情報を含む、ステップと、
関係予測モデルを利用して、前記ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプに対応する関係特徴情報、前記第1特徴情報セット、及び前記第2特徴情報セットに対して予測処理を行い、前記関係予測モデルが出力した予測結果を得るステップであって、前記関係予測モデルは、L層のグラフ畳み込みネットワーク層を含み、Lは、1よりも大きい正の整数である、ステップと、
前記予測結果に対して過学習処理を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るステップと、を含み、
前記関係予測モデルにおいて、g層目のグラフ畳み込みネットワーク層の入力データは、g-1層目のグラフ畳み込みネットワーク層の出力データに対して過学習処理を行った後に得られるデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記マルチメディアリソースセットを取得することは、
マルチメディアリソースの閲覧情報を取得するステップであって、前記閲覧情報には、前記マルチメディアリソースを閲覧したQ個のオブジェクトのオブジェクト識別子が含まれ、Qは、正の整数である、ステップと、
前記Q個のオブジェクトのオブジェクト識別子に基づいて、前記Q個のオブジェクトの表現ベクトルを取得するステップと、
前記Q個のオブジェクトの表現ベクトルに対して融合処理を行い、且つ融合処理の結果に対して平均プーリング処理を行って、前記マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得るステップと、を含み、
前記マルチメディアリソースセットには前記マルチメディアリソースのリソース特徴情報が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から前記第1マルチメディアリソースを決定することは、
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定するステップと、
前記マルチメディアリソースセットのうちの、前記ターゲットオブジェクトとの一致度が一致度閾値よりも高いマルチメディアリソースを第1マルチメディアリソースとして決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定する前記ステップは、
前記マルチメディアリソースセットのうちの前記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報と前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報とを結合処理し、結合特徴セットを得るステップと、
多層パーセプトロンを採用して前記結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルを得るステップと、
個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルに基づいて、前記第1関係タイプに対応する重み付けを決定するステップと、
前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトル、及び個々の第1関係タイプに対応する重み付けに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記第2マルチメディアリソースとの一致度を決定するステップと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
関連関係情報セットを取得するステップであって、前記関連関係情報セットは、オブジェクト情報セットと、関係情報セットと、を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報セットに基づいてN個のネットワークノードを生成するステップであって、前記N個のネットワークノードのうちの個々のネットワークノードは、1つのオブジェクトに対応し、且つ個々のネットワークノードには前記ネットワークノードと対応するオブジェクトのオブジェクト情報が携えられており、Nは、正の整数である、ステップと、
もし前記関係情報セットが前記N個のネットワークノードのうちの第1ネットワークノードに対応するオブジェクトが第2ネットワークノードのオブジェクトとインタラクション行動を有することを指示するなら、前記インタラクション行動に基づいて前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのリンク情報を生成し、関連情報ネットワークグラフを得るステップと、
前記関連情報ネットワークグラフに基づいて、前記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを決定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けは、前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとの間の関連度に基づいて決定される重み付けを含み、前記リンク重み付けは、前記関連度に正比例し、前記関連度は、前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのターゲット期間内のインタラクション情報に基づいて決定されるものであり、前記インタラクション情報は、累積インタラクション回数、累積インタラクション時間、インタラクション頻度、及びインタラクション内容のうちの少なくとも一項を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記関連情報ネットワークグラフに基づいて、前記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードを開始点として前記関連情報ネットワークグラフにおいてランダムに遊走してM本の軌跡を得るステップであって、各軌跡の歩長は、Pであり、M、及びPは、いずれも正の整数である、ステップと、
前記M本の軌跡において携えられるオブジェクト情報に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルを決定するステップと、を含み、
i番目のネットワークノードからj番目のネットワークノードまで遊走する確率は、ターゲットリンク重み付けに正比例し、前記ターゲットリンク重み付けは、前記i番目のネットワークノードと前記j番目のネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けであり、i、及びjは、いずれも正の整数であり、iは、jに等しくなく、且つi、及びjは、いずれもN以下である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
マルチメディアリソースの推薦装置であって、取得ユニットと、処理ユニットと、を含み、
前記取得ユニットは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するように構成され、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数であり、
前記処理ユニットは、前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するように構成され、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、及びマルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するように構成され、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、マルチメディアリソースの推薦装置。
【請求項13】
電子機器であって、記憶装置と、プロセッサと、を含み、
前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶されており、
プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、請求項1~11のいずれか一項に記載のマルチメディアリソースの推薦方法を実現する、電子機器。
【請求項14】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるときに、請求項1~11のいずれか一項に記載のマルチメディアリソースの推薦方法が実現される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、
コンピュータ機器のプロセッサは、前記コンピュータ可読記憶媒体から前記コンピュータ命令を読み出し、且つ前記コンピュータ命令を実行するときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を実現する、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータの技術分野に関し、マルチメディアリソースの推薦方法、装置、機器、コンピュータ可読記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品に関するが、これらに限定されない。
【0002】
本願は、出願番号が202110675393.6であり、出願日が2021年6月17日である中国特許出願、及び出願番号が202111680341.4であり、出願日が2021年12月30日である中国特許出願に基づき提案され、且つ上記2つの中国特許出願の優先権を主張し、上記2つの中国特許出願の全部の内容は、ここで、参照として本願に組み込まれている。
【背景技術】
【0003】
コンピュータ技術の発展に伴い、ネットワークにおいて大量のマルチメディアリソースが出現してきた。現状では、大半のマルチメディアリソースの推薦アルゴリズムにより完成されたマルチメディア推薦等の操作は、十分に正確ではなく、一致度が比較的低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、マルチメディアリソースの推薦方法、装置、機器、記憶媒体、及びコンピュータプログラム製品を提供し、推薦の正確性をよりよく向上させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、マルチメディアリソースの推薦方法を提供し、電子機器に応用され、
ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するステップであって、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である、ステップと、
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るステップであって、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される、ステップと、
マルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するステップであって、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、ステップと、を含む。
【0006】
本願の実施例は、マルチメディアリソースの推薦装置をさらに提供し、取得ユニットと、処理ユニットと、を含み、
前記取得ユニットは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するように構成され、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数であり、
前記処理ユニットは、前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するように構成され、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、及びマルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するように構成され、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。
【0007】
本願の実施例は、電子機器をさらに提供し、記憶装置と、プロセッサと、を含み、前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶されており、プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、前記マルチメディアリソースの推薦方法を実現する。
【0008】
本願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体にコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行されるときに、前記マルチメディアリソースの推薦方法が実現される。
【0009】
本願は、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムを提供し、該コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み出し、プロセッサは、該コンピュータ命令を実行して、該コンピュータ機器に前記マルチメディアリソースの推薦方法を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本願の実施例において、ターゲットオブジェクトに向けて推薦する第1マルチメディアリソースを決定する必要があるときには、まず、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得する。ここで、隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、ターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有する第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、且つターゲットオブジェクトと上記第1隣接オブジェクトとをK個の第1関係タイプに分類する。次に、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトと隣接オブジェクトとのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される。従って、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクト、及びターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有する第1隣接オブジェクトの表現ベクトルを統合している。最後に、マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信する。第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づきマルチメディアリソースセットの中から決定され、且つ第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースであるため、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプによって、ターゲットオブジェクトの関心のあるポイントをより正確で全面的に掘り起こすことができ、それにより推薦の精度を向上させることができる。
【0011】
本願の実施例、又は従来技術における技術的手段をより明確に説明するために、以下、実施例、又は従来技術の記述に使用される必要がある図面を紹介する。以下の記述における図面は、単に本願のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労働を必要としない前提下で、さらにこれらの図面に基づいて他の図面を獲得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦シーンの図である。
【
図2】本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例が提供する別のマルチメディアリソースの推薦方法のフローチャートである。
【
図4a】本願の実施例が提供するオブジェクトの関連情報ネットワークグラフの模式図である。
【
図4b】本願の実施例が提供する関連情報ネットワークグラフに基づくグラフ畳み込みモデルの模式図である。
【
図5】本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦装置の構造模式図である。
【
図6】本願の実施例が提供する電子機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願の実施例における図面と併せて、本願の実施例における技術的手段を明確に、完全に記述する。
【0014】
本願の実施例は、人工知能(Artificial Intelligence、AI)、及び機械学習(Machine Learning、ML)に関する。本願の実施例が提供する電子機器(スマート機器と呼ばれてもよい)は、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプに基づき、ターゲットオブジェクトに向けてマルチメディアリソースを推薦することができる。
【0015】
本願の実施例は、関連情報ネットワークグラフを構築する過程において、オブジェクト間のインタラクション行動をリンク情報に変換するときに、一種、又は複数種の人工知能ソフトウェアの技術に関する可能性があり、たとえば、オブジェクト間に送信される(短い)ビデオの特徴を抽出するときには、コンピュータビジョンの技術に関する可能性があり、オブジェクト間に送信される音声の特徴を抽出するときには、音声処理の技術に関する可能性があり、オブジェクト間に送信されるテキスト情報の特徴を抽出するときには、自然言語処理の技術に関する可能性がある。
【0016】
また、本願の実施例は、さらに人工知能クラウドサービス、及びブロックチェーン(Blockchain)に関するものであってもよい。本願の実施例は、主に、マルチメディア推薦プラットフォーム(すなわち、人工知能クラウドサービス)によってオブジェクトにマルチメディアリソースを推薦することに関する。
【0017】
本願の実施例において、スマート機器は、ブロックチェーンネットワークの中からオブジェクトの関連関係を取得し、更に確実な関連関係に基づきターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースを推薦することができ、分析して得られたオブジェクトの表現特徴情報とマルチメディアリソースのリソース特徴情報とをブロックチェーンにアップロードすることで、その後の使用を容易にすることもできる(たとえば、1つの期間内に、あるマルチメディアリソースのリソース特徴情報は、複数のオブジェクトの表現特徴情報とマッチングする必要がある可能性があり、マルチメディアリソースのリソース特徴情報をブロックチェーンにアップロードすると、マルチメディアリソースの推薦を支援する他のネットワークノードがマルチメディアリソースを推薦するときに直接使用することを容易にすることができる)。
【0018】
図1に参照されるように、
図1は、本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦シーンの図である。
図1に示すように、マルチメディアリソースの推薦シーンには端末機器101とサーバ102とが含まれる。ここで、端末機器101は、ターゲットオブジェクトに使用される機器であり、端末機器101は、スマートフォン(例えば、Androidフォン、及びiOSフォン等)、タブレットコンピュータ、ポータブルパーソナルコンピュータ、及びモバイルインターネット機器(Mobile Internet Devices、MID)等の機器を含んでもよいが、これらに限定されない。端末機器には表示装置が配置され、表示装置は、ディスプレイ、表示スクリーン、及びタッチスクリーン等であってもよく、タッチスクリーンは、タッチ制御スクリーン、及びタッチ制御パネル等であってもよく、本願の実施例は、これを限定しない。
【0019】
サーバ102とは、端末機器101から送信されたターゲットオブジェクトの識別子に基づいて、パーソナライズされたマルチメディアリソースの推薦を提供することができるバックグラウンド機器を指し、端末機器101から送信されたターゲットオブジェクトの識別子に基づいてターゲットオブジェクトに推薦される第1マルチメディアリソースを決定した後に、サーバ102は、端末機器101に該第1マルチメディアリソースを返すことができる。ページ103は、本願が提供する端末機器101がサーバ102から送信された第1マルチメディアリソースに基づいて表示するページ模式図である。サーバ102は、独立した物理サーバであってもよく、複数の物理サーバで構成されるサーバクラスター、又は分散システムであってもよく、さらに、クラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウド記憶、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメイン名サービス、セキュリティサービス、CDN、ビッグデータ、及び人工知能プラットフォーム等の基本的なクラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドサーバであってもよい。また、複数のサーバを1つのブロックチェーンネットワークに組み立てることができ、個々のサーバは、ブロックチェーンネットワークにおける1つのノードである。端末機器101とサーバ102との間は、有線通信、又は無線通信の方式によって直接、又は間接的に接続することができ、本願では、ここで制限されない。
【0020】
本願の実施例において、マルチメディアリソースは、ビデオリソース、オーディオリソース、及び画像リソース等であってもよく、本願の実施例においては、マルチメディアリソースがビデオリソースであることを例として説明する。端末101にはビデオ視聴アプリケーションプログラム(App、Application)がインストールされてもよく、端末が該ビデオ視聴Appを起動する操作命令を受信したときに、ターゲットオブジェクトの識別子をサーバ102に送信した後に、サーバ102は、ターゲットオブジェクトの識別子に基づきターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定する。該表現特徴情報は、ターゲットオブジェクト、及びターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有する第1隣接オブジェクトの表現ベクトルを融合しており、サーバ102は、複数のビデオの中から、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が最も高い1つ、又は複数のターゲットビデオを決定し、且つ端末101に送信する。端末101は、ビデオ視聴Appを起動した後に、ホームページで該ターゲットビデオを提示することができる。つまり、サーバ102は、ターゲットユーザとターゲットユーザの隣接ユーザとの関係タイプによって、ターゲットユーザの関心のあるポイントを掘り起こすため、履歴記録によってユーザの関心のあるポイントを掘り起こすことに比べて、より正確であり、それにより、ビデオ推薦の精度を向上させることができる。
【0021】
説明する必要がある点として、
図1に示されるマルチメディアリソースの推薦シーンにおいて、端末機器、及びサーバの数は、単に一例であり、たとえば、端末機器、及びサーバの数は、複数であってもよく、本願は、端末機器、及びサーバの数を限定しない。
【0022】
いくつかの実施例において、マルチメディアリソースの推薦シーンにおいて、マルチメディアリソースの推薦装置が搭載される端末機器101のみが含まれてもよく、端末機器101は、オブジェクトがマルチメディアプラットフォームを開いた後に、搭載されるマルチメディアリソースの推薦装置によってターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースを推薦する(例えば、インターフェース103において、推薦されるマルチメディアリソースを表示する)。
【0023】
理解できるように、本願の具体的な実施形態においては、オブジェクト情報、マルチメディア情報、及びオブジェクトのインタラクション行動等の関連するデータに関して、本願の上記の実施例が具体的な製品、又は技術に適用されるときには、オブジェクトの許可、又は同意を獲得する必要があり、且つ関連データの収集、使用、及び処理は、関連国や地域の関連する法律法規、及び基準に準拠する必要がある。
【0024】
図1に示されるマルチメディアリソースの推薦シーンにおいて、マルチメディアリソースの推薦プロセスは、主に以下のステップを含む。
【0025】
(1)サーバ102は、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得する。1つの実施例において、サーバ102は、関連情報ネットワークグラフに基づきターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得し、関連情報ネットワークグラフは、ソーシャルプラットフォームにおける各々のオブジェクトのインタラクション行動に基づき構築されるものである。隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、いわゆる第1隣接オブジェクトとは、ターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有するオブジェクトを指す。同様に、いわゆる第2隣接オブジェクトとは、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトとインタラクション行動を有し、且つターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有さないオブジェクトを指し、更に、ターゲットオブジェクトと第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である。
【0026】
(2)サーバ102は、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される。1つの実施例において、サーバ102は、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得て(すなわち、ターゲットオブジェクトの表現ベクトル、及び隣接オブジェクトの表現ベクトルによって、第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定する)、K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によってターゲットオブジェクトを表現し、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。つまり、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報により共同で表現される(すなわち、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプに基づき得られる)。
【0027】
(3)サーバ102は、マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、ターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースセットのうちの第1マルチメディアリソース(マルチメディアリソースセットのうち、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソース、すなわち、ターゲットオブジェクトにとって最も興味のある可能性があるマルチメディアリソース)を推薦する。1つの実施例において、マルチメディアリソースセットのうちの個々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報は、該マルチメディアリソースをクリックしたオブジェクトの表現ベクトルによって得られる。
【0028】
本願の実施例において、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得し、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトと隣接オブジェクトとのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、ターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースセットのうちの第1マルチメディアリソースを推薦する。これから分かるように、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプによって、ターゲットオブジェクトの関心のあるポイントを掘り起こし、更に推薦の正確性をよりよく向上させる。
【0029】
図2に参照されるように、
図2は、本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦方法のフローチャートである。本願の実施例の上記方法は、スマート機器に応用され、該スマート機器は、たとえば、上記に言及された幾つかのオブジェクトに使用される端末機器であってもよく、特別な機能を持つ幾つかのサーバであってもよい。以下、
図2と併せて、本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦方法の各々のステップを説明する。
【0030】
S201:ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得する。
【0031】
隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、第1隣接オブジェクトとは、ターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有するオブジェクトを指し、第2隣接オブジェクトとは、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトとインタラクション行動を有し、且つターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有さないオブジェクトを指す。
【0032】
一種の実施形態において、サーバは、関連情報ネットワークグラフに基づきターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得し、該関連情報ネットワークグラフは、ソーシャルプラットフォームにおける各々のオブジェクトのインタラクション行動に基づき構築されるものである。インタラクション行動は、インスタントメッセージング、ファイル共有、及び画像共有を含むが、これらに限定されない。ターゲットオブジェクトと第1隣接オブジェクトとは、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である。説明する必要がある点として、K個の第1関係タイプの分類は、実際のニーズに基づいて設定することができ、たとえば、K個の第1関係タイプは、関連関係に基づいて分類されてもよく、インタラクション行動の累積時間に基づいて分類されてもよく、さらに、ターゲットオブジェクトと第1隣接オブジェクトとの1回目のインタラクション行動の時間に基づいて分類されてもよい、等々である。
【0033】
S202:ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。
【0034】
ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される。
【0035】
ターゲットオブジェクトの表現ベクトルは、ターゲットオブジェクトの特徴を表現することに用いられる。1つの実施例において、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルは、ターゲットオブジェクト自体に携えられるオブジェクト特徴情報に基づき得られるものであってもよく、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルに基づき得られるものであってもよく、さらに、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクト~第S隣接オブジェクトの表現ベクトルに基づき得られるものであってもよく、Sは、正の整数である。理解できるように、Sは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルに携えられるオブジェクト特徴情報の量に正比例する。同様に、隣接オブジェクトの表現ベクトルセットにおいて、各々のターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルは、第1隣接オブジェクト自体に携えられるオブジェクト特徴情報に基づき得られるものであってもよく、該第1隣接オブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルに基づき得られるものであってもよく、さらに、該第1隣接オブジェクトの第1隣接オブジェクト~第S隣接オブジェクトの表現ベクトルに基づき得られるものであってもよい。
【0036】
ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、1つの特徴ベクトルであってもよく、1つの特徴行列であってもよい。ターゲットオブジェクトの表現特徴情報には該ターゲットオブジェクトのオブジェクト特徴情報が携えられている。一種の実施形態において、サーバは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得る(例えば、ターゲットオブジェクトの表現ベクトル、及び隣接オブジェクトの表現ベクトルによって、第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定する)。K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得た後に、サーバは、K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によってターゲットオブジェクトを表現し、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。つまり、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報により共同で表現される(すなわち、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプに基づき得られる)。
【0037】
S203:マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信する。
【0038】
上記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。マルチメディアリソースセットは、予め設定されたものであってもよく、マルチメディアリソースプラットフォームがデータベースにおけるマルチメディアリソースに基づいてリアルタイムに更新して得たものであってもよい。
【0039】
一種の実施形態において、マルチメディアリソースセットのうちの個々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報は、該マルチメディアリソースを閲覧するオブジェクトの表現ベクトルによって得られる。サーバは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、ターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースセットのうちの第1マルチメディアリソースを推薦する。第1マルチメディアリソースは、マルチメディアリソースセットのうちの、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソース、すなわち、ターゲットオブジェクトにとって最も興味のある可能性があるマルチメディアリソースである。
【0040】
本願の実施例において、ターゲットオブジェクトに推薦される第1マルチメディアリソースを決定する必要があるときに、まず、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得する。ここで、隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、ターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有する第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、且つターゲットオブジェクトと上記第1隣接オブジェクトとをK個の第1関係タイプに分類する。次に、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクトと隣接オブジェクトとのK個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、従って、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報は、ターゲットオブジェクト、及びターゲットオブジェクトとインタラクション行動を有する第1隣接オブジェクトの表現ベクトルを統合している。最後に、マルチメディアリソースセットを取得し、且つターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信する。第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づきマルチメディアリソースセットの中から決定され、且つ第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースであるため、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプによって、ターゲットオブジェクトの関心のあるポイントをより正確で全面的に掘り起こすことができ、それにより推薦の精度を向上させることができる。
【0041】
図3に参照されるように、
図3は、本願の実施例が提供する別のマルチメディアリソースの推薦方法のフローチャートである。本願の実施例の上記方法は、スマート機器に応用され、該スマート機器は、たとえば、上記に言及された幾つかのオブジェクトに使用される端末機器であってもよく、特別な機能を持つ幾つかのサーバであってもよい。上記方法は、下記ステップを含む。
【0042】
S301:関連関係情報セットを取得し、且つ関連関係情報セットに基づいて関連情報ネットワークグラフを生成する。
【0043】
関連関係情報セットは、オブジェクト情報セットと、関係情報セットと、を含む。
【0044】
一種の実施形態において、スマート機器は、オブジェクト情報セットに基づいてN個のネットワークノードを生成し、N個のネットワークノードのうちの個々のネットワークノードは、1つのオブジェクトに対応し、且つ個々のネットワークノードには、該ネットワークノードと対応するオブジェクトのオブジェクト情報が携えられており、Nは、正の整数である。各々のネットワークノードの間のリンクは、各々のネットワークノードに対応するオブジェクトの間のインタラクション行動に基づいて決定される。もし関係情報セットがN個のネットワークノードのうちの第1ネットワークノードに対応するオブジェクトが第2ネットワークノードのオブジェクトとインタラクション行動を有することを指示するなら、インタラクション行動に基づいて第1ネットワークノードと第2ネットワークノードとのリンク情報を生成し、関連情報ネットワークグラフを得る。
【0045】
更に、スマート機器は、関係情報セットに基づいて関連情報ネットワークグラフにおける各々のリンクの重み付けを決定することができる。いくつかの実施例において、第1ネットワークノードと第2ネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けは、第1ネットワークノードと第2ネットワークノードとの間の関連度に基づいて決定される重み付けを含む。リンク重み付けは、関連度に正比例し、関連度は、第1ネットワークノードと第2ネットワークノードとのターゲット期間内のインタラクション情報に基づいて決定されるものであり、上記インタラクション情報は、累積インタラクション回数、累積インタラクション時間、及びインタラクション頻度のうちの少なくとも一項を含む。
【0046】
1つの実施例において、まず、オブジェクトの関連情報ネットワークグラフG=(A,X)を定義する。全体のオブジェクトの数は、Nであり、Aは、オブジェクト関連行列であり、Xは、オブジェクト特徴情報である。一般的に言えば、オブジェクト関連行列Aは、複数種の情報を含む必要があり、例えば、オブジェクトのチャットの数、オブジェクトのチャットの頻度、及びインタラクティブ頻度等の行動の特徴である。スマート機器は、オブジェクトの行動履歴に基づき、各々のオブジェクトに対応するネットワークノードをオブジェクトの関連情報ネットワークグラフとして接続し、オブジェクト間のリンクは、オブジェクトの関連の程度により決められる。2つのオブジェクトの間に比較的多くインタラクション行動がある場合、2つのオブジェクトの連結線の重み付けは、比較的高く、2つのオブジェクトの間のインタラクション行動が比較的少ない場合、2つのオブジェクトの連結線の重み付けは、比較的低い。2つのオブジェクトの間にインタラクション行動がない場合、2つのオブジェクトの間に連結線がない。ここで、オブジェクトのインタラクション行動の判断は、オブジェクトのインタラクション行動の回数、インタラクション行動の累積時間、インタラクション頻度の順序付け、及びターゲット期間内のインタラクションの日数等の変数を併せて決めることができる。
【0047】
図4aは、本願の実施例が提供するオブジェクトの関連情報ネットワークグラフの模式図である。
図4aに示すように、ネットワークノードu1、及びu2に対応するオブジェクトのインタラクション回数が比較的多く、ネットワークノードu1、及びu3に対応するオブジェクトのインタラクション回数が比較的少ないと仮定すると、ネットワークノードu1とu2との間の連結線の重み付けは、ネットワークノードu1とu3との間の連結線の重み付けよりも大きい。ネットワークノードu1に対応するオブジェクトは、ネットワークノードu2、及びu3に対応するオブジェクトを除く他のオブジェクトとインタラクションがないと仮定すると、u1は、他のネットワークノードと連結線がない。また、オブジェクトiとオブジェクトjとの間の関連の程度をより良好に記述するために、2つのオブジェクトのインタラクション回数をc
ijとすることができ、この場合、オブジェクトiとオブジェクトjとの間の関係は、log(1+c
ij)として表現することができる。つまり、オブジェクト関連行列Aにおいて、A
ij=log(1+c
ij)である。
【0048】
更に、関連情報ネットワークグラフを得た後に、スマート機器は、関連情報ネットワークグラフに基づいて、N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを得る(すなわち、ベクトルによって個々のオブジェクトを記述する)。その目的は、ベクトルによってオブジェクトのインタラクション行動を記述し、関連関係が近いオブジェクトのベクトル表現を比較的近くし、これに対応するように、関連関係が遠いオブジェクトについて、ベクトル表現の相違点を比較的大きくすることである。1つの例では、関連情報ネットワークグラフに基づき、ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードを開始点として関連情報ネットワークグラフにおいてランダムに遊走してM本の軌跡を得る。各軌跡の歩長は、Pであり、ここで、M、及びPは、いずれも正の整数であり、M本の軌跡において携えられるオブジェクト情報に基づいて、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルを得る。ここで、i番目のネットワークノードからj番目のネットワークノードまで遊走する確率は、ターゲットリンク重み付けに正比例し、ターゲットリンク重み付けは、i番目のネットワークノードとj番目のネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けである。i、及びjは、いずれも正の整数であり、iは、jに等しくなく、且つi、及びjは、いずれもN以下である。つまり、Aijが大きいほど、ネットワークノードiからネットワークノードjまで遊走する確率は、大きくなる。
【0049】
1つの実施例において、スマート機器は、ベクトル化埋め込み等の方法によってオブジェクトを表現し、一般的に用いられるベクトル化埋め込め方法は、Node2Vecノード埋め込み等の教師なしオブジェクト埋め込み方法を含む。Node2Vecノード埋め込み方法を例とすると、関連情報ネットワークグラフに基づき、グラフにおけるターゲットネットワークノードから出発し、複数本の軌跡をランダムに遊走し、その後、遊走した全部の軌跡をコーパスとしてword2vecワードベクトル埋め込みアルゴリズムモデルに入力する。word2vecワードベクトル埋め込みアルゴリズムモデルによってコーパスを処理し、ターゲットネットワークノードに対応するターゲットオブジェクトの表現ベクトルを得る。グラフにおける異なるオブジェクトに対応するネットワークノードの間の連結線の重み付けが異なるため、ベクトル化埋め込みを行う過程で、重み付けの影響を考慮して重み付け付きのランダム遊走を使用することができる(すなわち、ネットワークノードiからネットワークノードjまで遊走する確率は、Aijに正比例する)。同様に、上記方法に従って、スマート機器は、関連情報ネットワークグラフにおけるすべてのノードに対応するオブジェクトの表現ベクトルで構成された行列を得ることができ、Xとすると、X={x1、x2、…、及びxN}である。ここで、xiは、i番目のオブジェクトの表現ベクトルを表現する。
【0050】
S302:ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得する。
【0051】
一種の実施形態において、関連情報ネットワークグラフにおけるすべてのノードに対応するオブジェクトの表現ベクトルで構成された行列Xを得た後に、スマート機器は、行列Xからターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得することができる。
【0052】
S303:ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得る。
【0053】
図4bは、本願の実施例が提供する関連情報ネットワークグラフに基づくグラフ畳み込みモデルの模式図である。
図4bに示すように、V0は、ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードであり、V1~V8は、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトに対応するネットワークノードである。一種の実施形態において、V1~V8は、同じ集約重み付け、及び同じマッピング関数を持ち、簡単に言えば、つまり、V1~V8とV0との関連の程度を考慮せずに、V1~V8によるV0に対する影響力が同じであると考えられる。
【0054】
別の一種の実施形態において、V1~V8は、V0が異なる方式によって関連関係を確立するオブジェクトであり、オブジェクトに対する影響力が同じでない(例えば、インタラクション頻度がより高い隣接オブジェクトはターゲットオブジェクトに対する影響力がより高い)ため、V1~V8によるV0に対する影響力が同じであると簡単に考えてはならない。これに対して、異なるオブジェクトは区分する必要がある(例えば、オブジェクトを、接続確立の原因、関係タイプ、関連関係確立の累積時間、及びインタラクション頻度等の要素に従って複数種類に分ける)。実践した結果、実際の応用においては、関連関係の形成原因を直接取得することが困難であることが見いだされた。
【0055】
1つの実施例において、スマート機器は、予め設定された規則に従ってターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトをK個の第1関係タイプに分類し、K個の第1関係タイプのうちのh番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットを取得する。特徴パラメータセットは、h番目の第1関係タイプの重み付け行列とh番目の第1関係タイプのバイアスベクトルと、を含む(例えば、予め設定された規則に従って、h番目の第1関係タイプの重み付け行列Whとh番目の第1関係タイプのバイアスベクトルbhとを初期化する)。たとえば、h番目の第1関係タイプの重み付け行列Whとh番目の第1関係タイプのバイアスベクトルbhとをランダムに初期化し、且つトレーニング過程で、勾配降下法によってh番目の第1関係タイプの重み付け行列Whとh番目の第1関係タイプのバイアスベクトルbhとを更新する。最終的に、h番目の第1関係タイプの更新後の重み付け行列Whとh番目の第1関係タイプのバイアスベクトルbhとを得る。同様に、スマート機器は、上記方法に基づき各々の第1関係タイプの重み付け行列とバイアスベクトルとを得ることができる。
【0056】
更に、h番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットによって、ターゲットオブジェクトのh番目の第1関係タイプにおけるターゲットオブジェクト中間特徴(すなわち、ターゲットオブジェクトの陰的表現)を計算し、且つターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトのh番目の第1関係タイプにおける隣接オブジェクト中間特徴(すなわち、第1隣接オブジェクトの陰的表現)を計算する。オブジェクトiのh番目の第1関係タイプにおける陰的表現zi,hは、下記式1として表現することができる。
【0057】
【0058】
ここで、||x||2は、xのノルムを計算することを表現しており、ノルムで割る操作は、ベクトルの長さによる区分に対する影響を取り除くためである。σ(x)は、活性化関数(例えば、sigmoid関数、tanh関数、及びRelu関数等)であり、[数2]は、h番目の第1関係タイプの重み付け行列Whの転置行列であり、xiは、オブジェクトiの表現ベクトルであり(ステップS301における行列Xから得ることができる)、bhは、h番目の第1関係タイプのバイアスベクトルである。上記式1に基づき、スマート機器は、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトとの陰的表現を決定することができる。
【0059】
【0060】
1つの実施例において、ターゲットオブジェクトの陰的表現とターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの陰的表現とを決定した後に、スマート機器は、ターゲットオブジェクトの陰的表現とターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの陰的表現とに基づいて、h番目の第1関係タイプの関係特徴情報chを得て、下記式2として表現することができる。
【0061】
【0062】
ここで、ネットワークノードuは、
図4bにおけるV0(すなわち、ターゲットオブジェクトに対応するネットワークノード)に対応し、(v|(u,v)∈G)は、
図4bにおけるV1~V8(すなわち、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトに対応するネットワークノード)に対応し、p
v,hは、オブジェクトvがh番目の第1関係タイプに割り当てられる確率を表現することに用いられ、p
v,h≧0、且つ[数4]であり、z
u,hは、ターゲットオブジェクトのh番目の第1関係タイプにおける陰的表現であり、z
v,hは、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトのh番目の第1関係タイプにおける陰的表現である。p
v,hの値は、第1関係タイプの数に基づいて決められ、一種の具体的な実施形態において、[数5]であり、たとえば、オブジェクトAの第1関係タイプの数が5である(すなわち、オブジェクトAの関連関係は、5類に分類される)と仮定すると、[数6]である。上記式2に基づき、スマート機器は、K個の第1関係タイプの関係特徴情報を決定することができる。
【0063】
【0064】
別の実施例において、h番目の第1関係タイプの関係特徴情報は、h番目の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報であり、Tは、1よりも大きい正の整数である。スマート機器は、ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトがt回目の反復のときに、h番目の第1関係タイプに分類されるターゲット確率[数7]を取得し、tは、正の整数であり、且つtは、Tよりも小さく、次に、スマート機器は、ターゲット確率([数8])とターゲットオブジェクトの各々の隣接オブジェクト中間特徴(すなわち、第1隣接オブジェクトの陰的表現(zv,h))とに基づいて、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴([数9])を計算し、ターゲットオブジェクト中間特徴(すなわち、ターゲットオブジェクトの陰的表現(zu,h))とターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴とに対して演算処理を行い、h番目の第1関係タイプのt+1回目の反復のときの関係特徴情報を得て、ここで、ターゲット確率は、下記式3[数10]として表現することができる。
【0065】
【0066】
ここで、指数関数exp(x)は、xの指数を計算することを表現し、[数11]は、zv,hの転置行列であり、[数12]は、t回目の反復のときに、h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を表現する。[数13]は、下記式4[数14]として表現することができる。
【0067】
【0068】
ここで、ネットワークノードuは、
図4bにおけるV0(すなわち、ターゲットオブジェクトに対応するネットワークノード)に対応し、(v|(u,v)∈G)は、
図4bにおけるV1~V8(すなわち、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトに対応するネットワークノード)に対応し、[数15]は、t-1回目の反復のときに、オブジェクトvがh番目の第1関係タイプに割り当てられる確率を表現することに用いられ、z
u,hは、ターゲットオブジェクトのh番目の第1関係タイプにおける陰的表現であり、z
v,hは、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトのh番目の第1関係タイプにおける陰的表現である。ここで、オブジェクトvがh番目の第1関係タイプに割り当てられる確率の初期値[数16]は、第1関係タイプの数に基づいて決められ、一種の具体的な実施形態において、[数17]であり、たとえば、オブジェクトAの第1関係タイプの数が5である(すなわち、オブジェクトAの関連関係は、5類に分類される)と仮定すると、[数18]である。上記式3、及び式4に基づき反復演算を行って、スマート機器は、K個の第1関係タイプの関係特徴情報(個々の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報)を決定することができる。実践した結果、T回の反復によってオブジェクトvがh番目の第1関係タイプに割り当てられる確率を最適化し、異なる第1関係タイプによるオブジェクトvに対する影響を区別することができ、マルチメディアリソース推薦の正確率をよりよく向上させることができることが見い出された。
【0069】
【0070】
S304:K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によってターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。
【0071】
一種の実施形態において、スマート機器は、個々の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報を、該第1関係タイプの関係特徴情報(例えば、[数19])として決定し、更に、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報yu=[c1,c2,…,cK]を得る。
【0072】
【0073】
別の一種の実施形態において、スマート機器は、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得し、第1特徴情報セットは、ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの複数の第2関係タイプのうち、個々の第2関係タイプに対応する関係特徴情報(例えば、[数20])を含み、第2特徴情報セットは、ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの複数の第3関係タイプのうち、個々の第3関係タイプに対応する関係特徴情報(例えば、[数21])を含み、R、及びSは、正の整数であり、且つR、S、及びKは、同じであってもよく異なってもよい(同じであるときに、個々のオブジェクトと該オブジェクトの第1隣接オブジェクトとの間は、いずれもK個の第1関係タイプに分類され、異なるときに、個々のオブジェクトと該オブジェクトの第1隣接オブジェクトとの間は、数が異なる第1関係タイプに分類される)。スマート機器がターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得する具体的な実施形態は、ステップS301~ステップS303を参照することができる。第1特徴情報セットによってターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現特徴情報[数22]を得ることができ、同様に、第2特徴情報セットによってターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの表現特徴情報[数23]を得ることができ、第L特徴情報セットによってターゲットオブジェクトの第L隣接オブジェクトの表現特徴情報[数24]を得ることができる。
【0074】
【数20】
【数21】
【数22】
【数23】
【数24】
【0075】
ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプに対応する関係特徴情報、及び第1特徴情報セット~第L特徴情報セットを関係予測モデルの入力として、関係予測モデルが出力した予測結果を得る。関係予測モデルは、L層のグラフ畳み込みネットワーク層を含み、Lは、正の整数であり、予測結果に対して過学習処理を行い、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。ここで、関係予測モデルにおいて、g層目のグラフ畳み込みネットワーク層の入力データは、g-1層目のグラフ畳み込みネットワーク層の出力データに対して過学習処理を行った後に得られるデータを含む。
【0076】
例として、関係予測モデルのl層目の入力は、ターゲットオブジェクトのl-1層目での処理結果[数25]、及びターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトのl-1層目での処理結果セット[数26]であり、lは、正の整数であり、且つlは、L以下であり、関係予測モデルのl層目を採用して入力データを処理することは、下記式5[数27]として表現することができる。
【0077】
【0078】
次に、関係予測モデルのl層目の出力データに対して過学習処理を行って、ターゲットオブジェクトのl層目での処理結果[数28]を得る。
[数29]
【0079】
【0080】
ここで、f(l)(x)は、関係予測モデルのl層目によってxを処理することを表現し、dropout(x)は、xに対して過学習処理を行うことを表現し、[数30]の値は、xuに初期化される。ターゲットオブジェクトのL層目での処理結果[数31]は、下記式7[数32]として表現することができる。
【0081】
【0082】
説明する必要がある点として、Uuとyuとの区別については、yuは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルとターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルとによって得られ、Uuは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルとターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトル~第L隣接オブジェクトの表現ベクトルとによって得られる(yuに対してより多くの特徴情報をカバーする)。
【0083】
S305:マルチメディアリソースセットを取得し、上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信する。
【0084】
上記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。
【0085】
一種の実施形態において、マルチメディアリソースセットには複数のマルチメディアリソースのリソース特徴情報が含まれる。スマート機器は、マルチメディアリソースの閲覧情報を取得する。閲覧情報には該マルチメディアリソースを閲覧したQ個のオブジェクトのオブジェクト識別子が含まれる。Qは、正の整数であり、Q個のオブジェクトのオブジェクト識別子に基づいて、Q個のオブジェクトの表現ベクトルを取得し(例えば、ステップS301における行列Xの中から取得する)、Q個のオブジェクトの表現ベクトルに対して融合処理を行い(例えば、Q個のオブジェクトの表現ベクトルを重ね合わせる)、且つ融合処理の結果に対して平均プーリング(mean pooling)処理を行い、マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得る。仮に該マルチメディアリソースを閲覧するオブジェクトのリストが(u1、u2、u3、u4、…uH)であるとすると、ここで、Hは、該マルチメディアリソースを閲覧したすべてのオブジェクトの合計である。もし該マルチメディアリソースのリソース特徴情報がimとして表現されるなら、下記式8[数33]となる。
【0086】
【0087】
ここで、[数34]は、オブジェクトuhの表現ベクトルである。同様に、スマート機器は、上記式8に基づき、マルチメディアリソースセットにおけるすべてのマルチメディアリソースのリソース特徴情報を得ることができ、これらのリソース特徴情報は、行列Iに記録することができ、I={i1,i2,…,iN}である。
【0088】
【0089】
いくつかの実施例において、スマート機器は、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、ターゲットオブジェクトとマルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定する。
【0090】
一種の実施形態において、スマート機器は、多層パーセプトロン(Muti-Layer Percetron、MLP)によって個々の第1関係タイプとマルチメディアリソースiとの関係を予測し、次に、アテンションメカニズムによって、異なる第1関係タイプの好みを総合的に考慮し、最終的に、ターゲットオブジェクトu、及びマルチメディアリソースiの予測結果を得ることができる。
【0091】
スマート機器は、マルチメディアリソースセットのうちのマルチメディアリソースのリソース特徴情報とターゲットオブジェクトの表現特徴情報とを結合し、結合特徴セットを得て(すなわち、該マルチメディアリソースのリソース特徴情報と、[cu,1,cu,2,…,cu,K]のうちの個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報とを結合し、K個の結合特徴を得る)、且つ多層パーセプトロンを採用して結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと該マルチメディアリソースとの関係ベクトルを得る。ターゲットオブジェクトのk番目の第1関係タイプとマルチメディアリソースiとの関係ベクトルは、下記式9[数35]として表現することができる。
【0092】
【0093】
ここで、x||yは、ベクトルxとベクトルyとを結合することを表現し、MLP1(x)は、第1多層パーセプトロンを採用してxを処理することを表現する。上記式9に基づき、スマート機器は、第1多層パーセプトロンによって結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、各々の第1関係タイプと各々のマルチメディアリソースとの関係ベクトルを得ることができる。
【0094】
各々の第1関係タイプとマルチメディアリソースとの関係ベクトルを得た後に、スマート機器は、個々の第1関係タイプとマルチメディアリソースとの関係ベクトルに基づいて、該第1関係タイプに対応する重み付けを計算する。ターゲットオブジェクトのk番目の第1関係タイプ、及びマルチメディアリソースiの重み付けは、下記式10[数36]として表現することができる。
【0095】
【0096】
ここで、指数関数exp(x)は、xの指数を計算することを表現し、σ(x)は、活性化関数(例えば、sigmoid関数)であり、[数37]は、アテンションベクトルであり、[数38]は、関係ベクトルとアテンションベクトルとを内積演算することを表現する。上記式10に基づき、スマート機器は、ターゲットオブジェクトの各々の第1関係タイプと各々のマルチメディアリソースとの間の重み付けを決定することができる。
【0097】
ターゲットオブジェクトの個々の第1関係タイプとマルチメディアセットにおけるマルチメディアリソースとの間の重み付けを得た後に、スマート機器は、K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプとマルチメディアリソースとの関係ベクトル、及び個々の第1関係タイプに対応する重み付けに基づいて、ターゲットオブジェクトとマルチメディアリソースとの一致度を得て、ターゲットオブジェクトとマルチメディアリソースiとの一致度は、下記式11[数39]として表現することができる。
【0098】
【0099】
ここで、MLP2(x)は、第2多層パーセプトロンを採用してxを処理することを表現する。上記式11に基づき、スマート機器は、第2多層パーセプトロンによって、ターゲットオブジェクトとマルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を得ることができる。
【0100】
いくつかの実施例において、スマート機器は、一致度が高いものから低いものの順序でマルチメディアリソースセットのうちのマルチメディアリソースを順序付けし、且つターゲット位置の前に配列され、且つ一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースを第1マルチメディアリソースとして決定する。次に、ターゲットオブジェクトに向けて第1マルチメディアリソースを推薦する。1つの実施例において、第1マルチメディアリソースは、マルチメディアリソースセットのうちの、ターゲットオブジェクトとの一致度が最も高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。
【0101】
別の一種の実施形態において、マルチメディアリソースを推薦する前に、スマート機器は、トレーニングデータを採用して式1~式11におけるパラメータを最適化することができる(すなわち、ラベル付けされたデータと式1~式11によって決定された予測データとを比較し、且つ損失関数によって式1~式11におけるパラメータを調整することで、ラベル付けされたデータと予測データとの間の相違点を低減させ、損失関数が収束するまで続ける)。トレーニングが完了した後に、スマート機器は、全部のオブジェクトの表現ベクトルを取得し、ターゲットオブジェクトuのマルチメディアリソース取得要求を検出したときに、上記ステップS301~ステップS305を実行することによって、ターゲットオブジェクトuとマルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの類似度を比較し、その後、ターゲットオブジェクトに推薦条件を満たすマルチメディアリソースを推薦する。
【0102】
本願の実施例は、
図2の実施例を基に、関連関係情報セットによって関連情報ネットワークグラフを構築する。更にターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを得る。ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトとの陰的表現によって、第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得る。更にターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得て、マルチメディアリソースを視聴したオブジェクトの表現ベクトルによって、マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得る。更にターゲットオブジェクトの表現特徴情報とマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づき、ターゲットオブジェクトにマルチメディアリソースを推薦する。これから分かるように、ターゲットオブジェクトとターゲットオブジェクトの隣接オブジェクトとの関係タイプによって、ターゲットオブジェクトの関心のあるポイントを掘り起こし、更に推薦の正確性をよりよく向上させる。
【0103】
上記では、本願の実施例の方法を述べているが、本願の実施例の上記解決手段のより良好な実施を容易にするために、これに対応して、以下では本願の実施例の装置について説明する。
【0104】
図5に参照されるように、
図5は、本願の実施例が提供するマルチメディアリソースの推薦装置の構造模式図である。マルチメディアリソースの推薦装置500は、取得ユニット501と、処理ユニット502と、を含み、該装置は、スマート機器に搭載されてもよく、スマート機器は、端末機器、及びサーバを含んでもよい。
図5に示されるマルチメディアリソースの推薦装置は、上記
図2、及び
図3に記述される方法の実施例における一部、又は全部の機能を実行することに用いることができる。ここで、各々のユニットの記述は、以下の通りである。
【0105】
取得ユニット501は、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するように構成され、上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、上記ターゲットオブジェクトと上記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である。
【0106】
処理ユニット502は、上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るように構成されている。上記表現特徴情報は、上記ターゲットオブジェクトの上記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される。そしてマルチメディアリソースセットを取得し、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信するように構成されている。上記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。
【0107】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得て、上記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によって上記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るように構成される。
【0108】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記K個の第1関係タイプのうちのh番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットを取得することであって、上記特徴パラメータセットは、上記h番目の第1関係タイプの重み付け行列と上記h番目の第1関係タイプのバイアスベクトルと、を含む、ことと、上記h番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットによって、上記ターゲットオブジェクトの上記h番目の第1関係タイプ下でのターゲットオブジェクト中間特徴を決定し、且つ上記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトの上記h番目の第1関係タイプ下での隣接オブジェクト中間特徴を決定することと、上記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、上記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を得ることと、を行うように構成される。
【0109】
1つの実施例において、上記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報は、上記h番目の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報であり、Tは、1よりも大きい正の整数である。上記処理ユニット502は、さらに、上記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトがt回目の反復のときに、上記h番目の第1関係タイプに分類されるターゲット確率を取得することであって、tは、正の整数であり、且つtは、Tよりも小さい、ことと、上記ターゲット確率と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴を決定することと、上記ターゲットオブジェクト中間特徴と上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴とに対して演算処理を行い、上記h番目の第1関係タイプのt+1回目の反復のときの関係特徴情報を得ることと、を行うように構成される。
【0110】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、上記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得することであって、上記第1特徴情報セットは、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの複数の第2関係タイプのうち、個々の第2関係タイプに対応する関係特徴情報を含み、上記第2特徴情報セットは、上記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの複数の第3関係タイプのうち、個々の第3関係タイプに対応する関係特徴情報を含む、ことと、関係予測モデルを利用して、上記ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプに対応する関係特徴情報、上記第1特徴情報セット、及び上記第2特徴情報セットに対して予測処理を行い、上記関係予測モデルが出力した予測結果を得ることであって、上記関係予測モデルは、L層のグラフ畳み込みネットワーク層を含み、Lは、正の整数である、ことと、上記予測結果に対して過学習処理を行い、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得ることと、を行うように構成される。ここで、上記関係予測モデルにおいて、g層目のグラフ畳み込みネットワーク層の入力データは、g-1層目のグラフ畳み込みネットワーク層の出力データに対して過学習処理を行った後に得られるデータを含む。
【0111】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、第2マルチメディアリソースの閲覧情報を取得することであって、上記閲覧情報には、上記第2マルチメディアリソースを閲覧したQ個のオブジェクトのオブジェクト識別子が含まれ、Qは、正の整数である、ことと、
上記Q個のオブジェクトのオブジェクト識別子に基づいて、上記Q個のオブジェクトの表現ベクトルを取得することと、
上記Q個のオブジェクトの表現ベクトルに対して融合処理を行い、且つ融合処理の結果に対して平均プーリング処理を行って、上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得ることと、を行うように構成され、上記マルチメディアリソースセットには上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報が含まれる。
【0112】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、上記ターゲットオブジェクトと上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定し、上記マルチメディアリソースセットのうちの、上記ターゲットオブジェクトとの一致度が一致度閾値よりも高いマルチメディアリソースを第1マルチメディアリソースとして決定するように構成される。
【0113】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記マルチメディアリソースセットのうちの上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報と上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報とを結合し、結合特徴セットを得て、多層パーセプトロンを採用して上記結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルを得て、個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルに基づいて、該第1関係タイプに対応する重み付けを計算し、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトル、及び個々の第1関係タイプに対応する重み付けに基づいて、上記ターゲットオブジェクトと上記第2マルチメディアリソースとの一致度を得るように構成される。
【0114】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、関連関係情報セットを取得することであって、上記関連関係情報セットは、オブジェクト情報セットと、関係情報セットと、を含む、ことと、上記オブジェクト情報セットに基づいてN個のネットワークノードを生成することであって、上記N個のネットワークノードのうちの個々のネットワークノードは、1つのオブジェクトに対応し、且つ個々のネットワークノードには該ネットワークノードと対応するオブジェクトのオブジェクト情報が携えられており、Nは、正の整数である、ことと、もし上記関係情報セットが上記N個のネットワークノードのうちの第1ネットワークノードに対応するオブジェクトが第2ネットワークノードのオブジェクトとインタラクション行動を有することを指示するなら、上記インタラクション行動に基づいて上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのリンク情報を生成し、関連情報ネットワークグラフを得ることと、上記関連情報ネットワークグラフに基づいて、上記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを得ることと、を行うように構成される。
【0115】
1つの実施例において、第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けは、上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとの間の関連度に基づいて決定される重み付けを含み、上記リンク重み付けは、上記関連度に正比例し、上記関連度は、上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのターゲット期間内のインタラクション情報に基づいて決定されるものであり、上記インタラクション情報は、累積インタラクション回数、累積インタラクション時間、インタラクション頻度、及びインタラクション内容のうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
1つの実施例において、上記処理ユニット502は、さらに、上記ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードを開始点として上記関連情報ネットワークグラフにおいてランダムに遊走してM本の軌跡を得ることであって、各軌跡の歩長は、Pであり、ここで、M、及びPは、いずれも正の整数である、ことと、上記M本の軌跡において携えられるオブジェクト情報に基づいて、上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルを得ることと、を行うように構成される。ここで、i番目のネットワークノードからj番目のネットワークノードまで遊走する確率は、ターゲットリンク重み付けに正比例し、上記ターゲットリンク重み付けは、上記i番目のネットワークノードと上記j番目のネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けであり、i、及びjは、いずれも正の整数であり、iは、jに等しくなく、且つi、及びjは、いずれもN以下である。
【0117】
本願の1つの実施例によれば、
図2、及び
図3に示されるマルチメディアリソースの推薦方法に係る一部のステップは、
図5に示されるマルチメディアリソースの推薦装置における各々のユニットにより実行されてもよい。たとえば、
図2の中に示されるステップS201は、
図5に示される取得ユニット501により実行されてもよく、ステップS202、及びステップS203は、
図5に示される処理ユニット502により実行されてもよい。
図3の中に示されるステップS301、及びステップS302は、
図5に示される取得ユニット501により実行されてもよく、ステップS303~ステップS305は、
図5に示される処理ユニット502により実行されてもよい。
図5に示されるマルチメディアリソースの推薦装置における各々のユニットのそれぞれ、又は全部は、1つ、又は複数の他のユニットを組み合わせて構成されてもよく、又はそのうちのある(幾つかの)ユニットは、さらに、機能的により小さい複数のユニットに分けて構成されてもよく、これらは、同様な操作を実現することができ、本願の実施例の技術的効果の実現に影響を与えない。上記ユニットは、ロジック機能に基づき分類され、実際の応用において、1つのユニットの機能は、複数のユニットにより実現されてもよく、又は複数のユニットの機能は、1つのユニットにより実現される。本願の他の実施例において、マルチメディアリソースの推薦装置は、他のユニットを含んでもよく、実際の応用において、これらの機能は、他のユニットにより協働して実現されてもよく、且つ複数のユニットにより協働して実現されてもよい。
【0118】
本願の別の実施例によれば、中央処理ユニット(CPU)、ランダムアクセス記憶媒体(RAM)、及び読み出し専用記憶媒体(ROM)等の処理素子と記憶素子とを含むコンピュータ等の汎用コンピューティング装置において、
図2、及び
図3の中に示された対応する方法に係る各ステップを実行できるコンピュータプログラム(プログラムコードを含む)を動作させることによって、
図5の中に示されるマルチメディアリソースの推薦装置を構成し、且つ本願の実施例のマルチメディアリソースの推薦方法を実現することができる。上記コンピュータプログラムは、たとえば、コンピュータ可読記録媒体に記録されてもよく、且つコンピュータ可読記録媒体によって上記コンピューティング装置に搭載されて、その中で動作してもよい。
【0119】
同一の発明の技術的思想に基づき、本願の実施例に提供されるマルチメディアリソースの推薦装置が課題を解決する原理、及び有益な効果は、本願の方法の実施例におけるマルチメディアリソースの推薦装置が課題を解決する原理、及び有益な効果と類似しているため、方法の実施の原理、及び有益な効果を参照することができる。
【0120】
図6に参照されるように、
図6は、本願の実施例が提供する電子機器の構造模式図であり、上記電子機器600は、少なくとも、プロセッサ601と、通信インタフェース602と、メモリ603と、を含む。ここで、プロセッサ601、通信インタフェース602、及びメモリ603は、バス、又は他の方式によって接続することができる。本願の実施例において、プロセッサ601は、メモリ603における実行可能なプログラムコードを動作させることによって、以下の操作を実行することに用いられる。
【0121】
通信インタフェース602によってターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得し、上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、上記ターゲットオブジェクトと上記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数であり、
上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得て、上記表現特徴情報は、上記ターゲットオブジェクトの上記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、
マルチメディアリソースセットを取得し、且つ上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ上記第1マルチメディアリソースを上記ターゲットオブジェクトに送信し、上記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである。
【0122】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る具体的な実施例は、以下の通りである。
【0123】
上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得て、
上記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によって上記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る。
【0124】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと上記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を得る具体的な実施例は、以下の通りである。
【0125】
上記K個の第1関係タイプのうちのh番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットを取得し、上記特徴パラメータセットは、上記h番目の第1関係タイプの重み付け行列と上記h番目の第1関係タイプのバイアスベクトルと、を含み、
上記h番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットによって、上記ターゲットオブジェクトの上記h番目の第1関係タイプ下でのターゲットオブジェクト中間特徴を決定し、且つ上記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトの上記h番目の第1関係タイプ下での隣接オブジェクト中間特徴を決定し、
上記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、上記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を得る。
【0126】
いくつかの実施例において、上記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報は、上記h番目の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報であり、Tは、1よりも大きい正の整数であり、プロセッサ601が上記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、上記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を得る具体的な実施例は、以下の通りである。
【0127】
上記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトがt回目の反復のときに、上記h番目の第1関係タイプに分類されるターゲット確率を取得し、tは、正の整数であり、且つtは、Tよりも小さく、
上記ターゲット確率と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴を決定し、
上記ターゲットオブジェクト中間特徴と上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴とに対して演算処理を行い、上記h番目の第1関係タイプのt+1回目の反復のときの関係特徴情報を得る。
【0128】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報によって上記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る具体的な実施例は、以下の通りである。
【0129】
上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、上記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得し、上記第1特徴情報セットは、上記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの複数の第2関係タイプのうち、個々の第2関係タイプに対応する関係特徴情報を含み、上記第2特徴情報セットは、上記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの複数の第3関係タイプのうち、個々の第3関係タイプに対応する関係特徴情報を含み、
関係予測モデルを利用して、上記ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプに対応する関係特徴情報、上記第1特徴情報セット、及び上記第2特徴情報セットに対して予測処理を行い、上記関係予測モデルが出力した予測結果を得て、上記関係予測モデルは、L層のグラフ畳み込みネットワーク層を含み、Lは、正の整数であり、
上記予測結果に対して過学習処理を行い、上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得て、
ここで、上記関係予測モデルにおいて、g層目のグラフ畳み込みネットワーク層の入力データは、g-1層目のグラフ畳み込みネットワーク層の出力データに対して過学習処理を行った後に得られるデータを含む。
【0130】
いくつかの実施例において、プロセッサ601がマルチメディアリソースセットを取得する具体的な実施例は、以下の通りである。
【0131】
第2マルチメディアリソースの閲覧情報を取得し、上記閲覧情報には、上記第2マルチメディアリソースを閲覧したQ個のオブジェクトのオブジェクト識別子が含まれ、Qは、正の整数であり、
上記Q個のオブジェクトのオブジェクト識別子に基づいて、上記Q個のオブジェクトの表現ベクトルを取得し、
上記Q個のオブジェクトの表現ベクトルに対して融合処理を行い、且つ融合処理の結果に対して平均プーリング処理を行って、上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得て、
上記マルチメディアリソースセットには上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報が含まれる。
【0132】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、上記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定する具体的な実施例は、以下の通りである。
【0133】
上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、上記ターゲットオブジェクトと上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定し、
上記マルチメディアリソースセットのうちの、上記ターゲットオブジェクトとの一致度が一致度閾値よりも高いマルチメディアリソースを第1マルチメディアリソースとして決定する。
【0134】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、上記ターゲットオブジェクトと上記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定する具体的な実施例は、以下の通りである。
【0135】
上記マルチメディアリソースセットのうちの上記第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報と上記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報とを結合処理し、結合特徴セットを得て、
多層パーセプトロンを採用して上記結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルを得て、
個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルに基づいて、上記第1関係タイプに対応する重み付けを決定し、
上記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと上記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトル、及び個々の第1関係タイプに対応する重み付けに基づいて、上記ターゲットオブジェクトと上記第2マルチメディアリソースとの一致度を決定する。
【0136】
いくつかの実施例において、プロセッサ601は、メモリ603における実行可能なプログラムコードを動作させることによって、以下の操作をさらに実行する。
【0137】
関連関係情報セットを取得し、上記関連関係情報セットは、オブジェクト情報セットと、関係情報セットと、を含み、
上記オブジェクト情報セットに基づいてN個のネットワークノードを生成し、上記N個のネットワークノードのうちの個々のネットワークノードは、1つのオブジェクトに対応し、且つ個々のネットワークノードには該ネットワークノードと対応するオブジェクトのオブジェクト情報が携えられており、Nは、正の整数であり、
もし上記関係情報セットが上記N個のネットワークノードのうちの第1ネットワークノードに対応するオブジェクトが第2ネットワークノードのオブジェクトとインタラクション行動を有することを指示するなら、上記インタラクション行動に基づいて上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのリンク情報を生成し、関連情報ネットワークグラフを得て、
上記関連情報ネットワークグラフに基づいて、上記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを得る。
【0138】
いくつかの実施例において、上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けは、上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとの間の関連度に基づいて決定される重み付けを含み、上記リンク重み付けは、上記関連度に正比例し、上記関連度は、上記第1ネットワークノードと上記第2ネットワークノードとのターゲット期間内のインタラクション情報に基づいて決定されるものであり、上記インタラクション情報は、累積インタラクション回数、累積インタラクション時間、インタラクション頻度、及びインタラクション内容のうちの少なくとも1つを含む。
【0139】
いくつかの実施例において、プロセッサ601が上記関連情報ネットワークグラフに基づいて、上記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを得る具体的な実施例は、以下の通りである。
【0140】
上記ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードを開始点として上記関連情報ネットワークグラフにおいてランダムに遊走してM本の軌跡を得て、各軌跡の歩長は、Pであり、ここで、M、及びPは、いずれも正の整数であり、
上記M本の軌跡において携えられるオブジェクト情報に基づいて、上記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルを得て、
ここで、i番目のネットワークノードからj番目のネットワークノードまで遊走する確率は、ターゲットリンク重み付けに正比例し、上記ターゲットリンク重み付けは、上記i番目のネットワークノードと上記j番目のネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けであり、i、及びjは、いずれも正の整数であり、iは、jに等しくなく、且つi、及びjは、いずれもN以下である。
【0141】
同一の発明の技術的思想に基づき、本願の実施例において提供される電子機器が課題を解決する原理、及び有益な効果は、本願の方法の実施例におけるマルチメディアリソースの推薦方法が課題を解決する原理、及び有益な効果と類似しており、方法の実施の原理、及び有益な効果を参照することができる。
【0142】
本願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記コンピュータ可読記憶媒体に1つ、又は複数の命令が記憶されており、上記1つ、又は複数の命令は、プロセッサによりロードされ、且つ上記方法の実施例に記載のマルチメディアリソースの推薦方法を実行することに適する。
【0143】
本願の実施例は、命令を含むコンピュータプログラム製品をさらに提供し、それがコンピュータにおいて動作するときに、コンピュータに上記方法の実施例に記載のマルチメディアリソースの推薦方法を実行させる。
【0144】
本願の実施例は、コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムをさらに提供し、該コンピュータプログラム製品、又はコンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、該コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み出し、プロセッサは、該コンピュータ命令を実行し、該コンピュータ機器に上記マルチメディアリソースの推薦の方法を実行させる。
【0145】
本願の実施例の方法におけるステップは、実際のニーズに応じて、順序の調整、組み合わせ、及び削除を行うことができる。
【0146】
本願の実施例の装置におけるモジュールは、実際のニーズに応じて、組み合わせ、分類、及び削除を行うことができる。
【0147】
当業者であれば理解できるように、上記実施例の各種の方法における全部、又は一部のステップは、プログラムによって関連ハードウェアに命令を出して完了することができ、該プログラムは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、可読記憶媒体は、フラッシュディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスク等を含んでもよい。
【0148】
上記の開示は、本願の一種の好ましい実施例にすぎず、勿論、これにより本願の特許請求の範囲を限定することができず、当業者であれば理解できるように、上記実施例を実現する全部、又は一部のプロセス、及び本願の特許請求の範囲に従って行われる均等物への変更は、依然として発明がカバーする範囲に属する。
【符号の説明】
【0149】
101 端末
102 サーバ
500 推薦装置
501 取得ユニット
502 処理ユニット
600 電子機器
601 プロセッサ
602 通信インタフェース
603 メモリ
【手続補正書】
【提出日】2023-09-11
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器により実行される、マルチメディアリソースの推薦方法であって、 ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するステップであって、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとは、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数である、ステップと、
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するステップであって、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定される、ステップと、
マルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するステップであって、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、ステップと、を含む、マルチメディアリソースの推薦方法。
【請求項2】
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定するステップと、
前記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報を決定する前記ステップは、
前記K個の第1関係タイプのうちのh番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットを取得するステップであって、前記特徴パラメータセットは、前記h番目の第1関係タイプの重み付け行列と前記h番目の第1関係タイプのバイアスベクトルと、を含
む、ステップと、
前記h番目の第1関係タイプの特徴パラメータセットに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの前記h番目の第1関係タイプ下でのターゲットオブジェクト中間特徴を決定し、且つ前記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトの前記h番目の第1関係タイプ下での隣接オブジェクト中間特徴を決定するステップと、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を決定するステップと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報は、前記h番目の第1関係タイプのT回目の反復のときの関係特徴情報であり、Tは、1よりも大きい正の整数であり、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記h番目の第1関係タイプの関係特徴情報を決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの各々の第1隣接オブジェクトがt回目の反復のときに、前記h番目の第1関係タイプに分類されるターゲット確率を取得するステップであって、tは、正の整数であり、且つtは、Tよりも小さ
い、ステップと、
前記ターゲット確率と各々の隣接オブジェクト中間特徴とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴を決定するステップと、
前記ターゲットオブジェクト中間特徴と前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの集約特徴とに対して演算処理を行い、前記h番目の第1関係タイプのt+1回目の反復のときの関係特徴情報を得るステップと、を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記K個の第1関係タイプにそれぞれ対応するK個の関係特徴情報に基づいて前記ターゲットオブジェクトに対して特徴分析を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得る前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの第1特徴情報セットと、前記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの第2特徴情報セットとを取得するステップであって、前記第1特徴情報セットは、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの複数の第2関係タイプのうち、個々の第2関係タイプに対応する関係特徴情報を含み、前記第2特徴情報セットは、前記ターゲットオブジェクトの第2隣接オブジェクトの複数の第3関係タイプのうち、個々の第3関係タイプに対応する関係特徴情報を含む、ステップと、
関係予測モデルを利用して、前記ターゲットオブジェクトのK個の第1関係タイプに対応する関係特徴情報、前記第1特徴情報セット、及び前記第2特徴情報セットに対して予測処理を行い、前記関係予測モデルが出力した予測結果を得るステップであって、前記関係予測モデルは、L層のグラフ畳み込みネットワーク層を含み、Lは、1よりも大きい正の整数である、ステップと、
前記予測結果に対して過学習処理を行い、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を得るステップと、を含み、
前記関係予測モデルにおいて、g層目のグラフ畳み込みネットワーク層の入力データは、g-1層目のグラフ畳み込みネットワーク層の出力データに対して過学習処理を行った後に得られるデータを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記マルチメディアリソースセットを取得することは、
マルチメディアリソースの閲覧情報を取得するステップであって、前記閲覧情報には、前記マルチメディアリソースを閲覧したQ個のオブジェクトのオブジェクト識別子が含まれ、Qは、正の整数である、ステップと、
前記Q個のオブジェクトのオブジェクト識別子に基づいて、前記Q個のオブジェクトの表現ベクトルを取得するステップと、
前記Q個のオブジェクトの表現ベクトルに対して融合処理を行い、且つ融合処理の結果に対して平均プーリング処理を行って、前記マルチメディアリソースのリソース特徴情報を得るステップと、を含み、
前記マルチメディアリソースセットには前記マルチメディアリソースのリソース特徴情報が含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から前記第1マルチメディアリソースを決定することは、
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定するステップと、
前記マルチメディアリソースセットのうちの、前記ターゲットオブジェクトとの一致度が一致度閾値よりも高いマルチメディアリソースを第1マルチメディアリソースとして決定するステップと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報と、前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースのリソース特徴情報とに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記マルチメディアリソースセットのうちの各々のマルチメディアリソースとの一致度を決定する前記ステップは、
前記マルチメディアリソースセットのうち
の第2マルチメディアリソースのリソース特徴情報と前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報とを結合処理し、結合特徴セットを得るステップと、
多層パーセプトロンを採用して前記結合特徴セットのうちの各々の結合特徴を処理し、前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルを得るステップと、
個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトルに基づいて、前記第1関係タイプに対応する重み付けを決定するステップと、
前記K個の第1関係タイプのうち、個々の第1関係タイプと前記第2マルチメディアリソースとの関係ベクトル、及び個々の第1関係タイプに対応する重み付けに基づいて、前記ターゲットオブジェクトと前記第2マルチメディアリソースとの一致度を決定するステップと、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
関連関係情報セットを取得するステップであって、前記関連関係情報セットは、オブジェクト情報セットと、関係情報セットと、を含む、ステップと、
前記オブジェクト情報セットに基づいてN個のネットワークノードを生成するステップであって、前記N個のネットワークノードのうちの個々のネットワークノードは、1つのオブジェクトに対応し、且つ個々のネットワークノードには前記ネットワークノードと対応するオブジェクトのオブジェクト情報が携えられており、Nは、正の整数である、ステップと、
もし前記関係情報セットが前記N個のネットワークノードのうちの第1ネットワークノードに対応するオブジェクトが第2ネットワークノードのオブジェクトとインタラクション行動を有することを指示するなら、前記インタラクション行動に基づいて前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのリンク情報を生成し、関連情報ネットワークグラフを得るステップと、
前記関連情報ネットワークグラフに基づいて、前記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを決定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けは、前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとの間の関連度に基づいて決定される重み付けを含み、前記リンク重み付けは、前記関連度に正比例し、前記関連度は、前記第1ネットワークノードと前記第2ネットワークノードとのターゲット期間内のインタラクション情報に基づいて決定されるものであり、前記インタラクション情報は、累積インタラクション回数、累積インタラクション時間、インタラクション頻度、及びインタラクション内容のうちの少なくとも一項を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記関連情報ネットワークグラフに基づいて、前記N個のネットワークノードに対応するN個のオブジェクトの表現ベクトルを決定する前記ステップは、
前記ターゲットオブジェクトに対応するターゲットネットワークノードを開始点として前記関連情報ネットワークグラフにおいてランダムに遊走してM本の軌跡を得るステップであって、各軌跡の歩長は、Pであり、M、及びPは、いずれも正の整数である、ステップと、
前記M本の軌跡において携えられるオブジェクト情報に基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルを決定するステップと、を含み、
i番目のネットワークノードからj番目のネットワークノードまで遊走する確率は、ターゲットリンク重み付けに正比例し、前記ターゲットリンク重み付けは、前記i番目のネットワークノードと前記j番目のネットワークノードとのリンク情報におけるリンク重み付けであり、i、及びjは、いずれも正の整数であり、iは、jに等しくなく、且つi、及びjは、いずれもN以下である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
マルチメディアリソースの推薦装置であって、取得ユニットと、処理ユニットと、を含み、
前記取得ユニットは、ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとを取得するように構成され、前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットには、前記ターゲットオブジェクトの第1隣接オブジェクトの表現ベクトルが含まれ、前記ターゲットオブジェクトと前記第1隣接オブジェクトとの間は、K個の第1関係タイプに分類され、Kは、正の整数であり、
前記処理ユニットは、前記ターゲットオブジェクトの表現ベクトルと前記隣接オブジェクトの表現ベクトルセットとに基づいて、前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報を決定するように構成され、前記表現特徴情報は、前記ターゲットオブジェクトの前記K個の第1関係タイプのうち、各々の第1関係タイプに対応する関係特徴情報に基づいて決定され、及びマルチメディアリソースセットを取得し、且つ前記ターゲットオブジェクトの表現特徴情報に基づいて、前記マルチメディアリソースセットの中から第1マルチメディアリソースを決定し、且つ前記第1マルチメディアリソースを前記ターゲットオブジェクトに送信するように構成され、前記第1マルチメディアリソースは、ターゲットオブジェクトの表現特徴情報との一致度が一致度閾値よりも高い1つ、又は複数のマルチメディアリソースである、マルチメディアリソースの推薦装置。
【請求項13】
電子機器であって、記憶装置と、プロセッサと、を含み、
前記記憶装置にコンピュータプログラムが記憶されており、
プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、請求項1~11のいずれか一項に記載のマルチメディアリソースの推薦方法を実現する、電子機器。
【請求項14】
コンピュータプログラムであって
、コンピュータ機器のプロセッサ
が前記コンピュータプログラムを実行するときに、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法を
実施するように構成された、コンピュータプログラム。
【国際調査報告】