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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】電動オイルポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04C 15/06 20060101AFI20240227BHJP
【FI】
F04C15/06 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556748
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 CN2022081612
(87)【国際公開番号】W WO2022194266
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202110860993.X
(32)【優先日】2021-07-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110288188.4
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グオ、 ヤオ
(72)【発明者】
【氏名】リウ、 リリ
(72)【発明者】
【氏名】イェ、 ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チアン、 ファンシュ
【テーマコード(参考)】
3H044
【Fターム(参考)】
3H044AA02
3H044BB03
3H044CC13
3H044CC14
3H044DD04
3H044DD12
3H044DD15
3H044DD18
3H044DD21
3H044DD23
3H044DD24
(57)【要約】
電動オイルポンプ(100)は、第1の室(70)の少なくとも一部を有する第1のハウジング(7)と、第1の室(70)に位置する第1のロータユニット(2)とを含み、電動オイルポンプ(100)は、第1のハウジング(7)に固定接続されて少なくとも一部が第1のロータユニット(2)を覆うポンプ蓋(1)を含み、電動オイルポンプ(100)は、第1の室(70)に連通して設けられている流入通路(11)を有し、電動オイルポンプ(100)は、流入通路(11)の上流又は流入通路(11)に位置するフィルター(5)を含み、フィルター(5)は、ポンプ蓋(1)に固定接続され、第1の室(70)に入った作動媒体に対する不純物の濾過を可能にし、不純物による電動オイルポンプ(100)の性能への影響を低減する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の室の少なくとも一部を有する第1のハウジングと前記第1の室に位置する第1のロータユニットとを含み、前記第1のハウジングに固定接続されて少なくとも一部が前記第1のロータユニットを覆うポンプ蓋を含み、前記第1の室に連通して設けられている流入通路を有する電動オイルポンプにおいて、
前記流入通路の上流又は前記流入通路に位置するフィルターを含み、
前記フィルターは、前記ポンプ蓋に固定接続され又は位置制限して設けられていることを特徴とする電動オイルポンプ。
【請求項2】
前記ポンプ蓋は、前記フィルターをインサートとして射出成形されていることを特徴とする請求項1に記載の電動オイルポンプ。
【請求項3】
前記ポンプ蓋は、前記ポンプ蓋の上壁に開口を有して前記電動オイルポンプの高さ方向に沿って前記ポンプ蓋の上壁に対して凹となる収容室を有し、
前記流入通路は、前記ポンプ蓋に成形され、
前記流入通路は、前記収容室と前記第1の室とを連通し、
前記フィルターの少なくとも一部は、前記収容室に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動オイルポンプ。
【請求項4】
前記フィルターの外周壁の少なくとも一部は、前記収容室における対応する少なくとも一部の内周壁に嵌合し、位置制限して接続されていることを特徴とする請求項3に記載の電動オイルポンプ。
【請求項5】
前記フィルターの外周壁の少なくとも一部と前記収容室の内周壁の少なくとも一部との締まり嵌め又は中間嵌めにより、
前記フィルターは、前記ポンプ蓋に固定接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電動オイルポンプ。
【請求項6】
前記フィルターの外周壁は、雄ねじを有し、
前記収容室における対応する内周壁は、雌ねじを有し、
前記雄ねじと前記雌ねじとのねじ嵌めにより、前記フィルターは、前記ポンプ蓋に固定接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電動オイルポンプ。
【請求項7】
前記フィルターは、前記フィルターの外周壁に対して凸となり、前記フィルターの外周壁に沿って連続的に又は離散的に分布している第1の凸部を含み、
前記ポンプ蓋は、前記収容室における対応する内周壁に対して凹となり、前記収容室所対応の内周壁に沿って連続的に又は離散的に分布している第1の凹部を有し、
前記第1の凸部の少なくとも一部は、前記第1の凹部の室に位置し、
前記第1の凸部が前記第1の凹部に密着されることで前記フィルターは、前記ポンプ蓋に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電動オイルポンプ。
【請求項8】
前記ポンプ蓋の材料は、非金属材料を含み、
前記フィルターにおける前記ポンプ蓋と接続するための部分に対応する材料は、非金属材料を含み、
前記フィルターの外周壁の少なくとも一部は、前記収容室における対応する内周壁の少なくとも一部にホットメルトにより接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電動オイルポンプ。
【請求項9】
前記フィルターは、濾過部と支持部とを含み、
前記フィルターは、スクリーンであり、
前記支持部は、射出部品であって少なくとも前記濾過部をインサートとして射出により形成され、
前記フィルターの外周壁は、前記支持部の外周壁の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかの1項に記載の電動オイルポンプ。
【請求項10】
前記支持部は、本体部と前記本体部の内周に位置する接続部とを含み、
前記接続部と前記本体部とは、一体に接続され、
前記接続部は、前記本体部の内周壁に沿って連続的に分布して設けられ、
前記接続部の少なくとも一部は、前記濾過部に周設され、
前記濾過部の一部は、前記接続部に嵌め込んでいることを特徴とする請求項9に記載の電動オイルポンプ。
【請求項11】
前記支持部は、前記接続部の内周に位置する補強リブを含み、
前記補強リブは、前記接続部の内周壁に一体に接続された2つの端部を有し、
前記濾過部の上面と下面の少なくとも一方には、前記補強リブが支持されていることを特徴とする請求項9に記載の電動オイルポンプ。
【請求項12】
前記支持部は、前記接続部の内周に位置する補強リブを含み、
前記補強リブは、前記接続部の内周壁に一体に接続された2つの端部を有し、
前記濾過部の上面と下面の少なくとも一方には、前記補強リブが支持されていることを特徴とする請求項10に記載の電動オイルポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年07月29日に中国特許庁に提出された出願番号が202110860993.Xであり、発明の名称が「電動オイルポンプ」である中国特許出願、及び、2021年03月18日に中国特許庁に提出された出願番号が202110288188.4であり、発明の名称が「電動オイルポンプ」である中国特許出願という2つの中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、援用されることで本出願に結合される。
【0002】
本発明は、車両分野に関わり、特に、車両の潤滑システム及び/又は冷却システムの部品に関わる。
【背景技術】
【0003】
電動オイルポンプは、車両の潤滑システム及び/又は冷却システムに動力源を提供し、その内部の構成が通常ロータユニットを含み、電動オイルポンプが作動する時に、不純物がロータユニットに堆積して電動オイルポンプの作動性能に影響を及ぼす可能性があるため、如何に不純物による電動オイルポンプの性能への影響を低減するかは、設計する過程において考慮する必要がある問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、不純物による電動オイルポンプの性能への影響を低減することに有利な電動オイルポンプを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を実現するために、第1の室の少なくとも一部を有する第1のハウジングと前記第1の室に位置する第1のロータユニットとを含み、前記第1のハウジングに固定接続され、少なくとも一部が、前記第1のロータユニットを覆うポンプ蓋を含み、前記第1の室に連通して設けられている流入通路を有する電動オイルポンプにおいて、前記流入通路の上流又は前記流入通路に位置するフィルターを含み、前記フィルターは、前記ポンプ蓋に固定接続され又は位置制限して設けられている。
【0006】
上記の形態により、フィルターは、第1の室に流入した作動媒体に対する不純物の濾過を可能にし、第1の室への不純物の流入を低減し、第1のロータユニットは、第1の室に位置するため、このように、不純物が第1のロータユニットの回動に影響を及ぼすことを防止し、不純物の堆積により第1のロータユニットが正常に動作しないことを防止し、不純物による電動オイルポンプの性能への影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施形態である電動オイルポンプの立体図である。
図2図1における第1の実施形態である電動オイルポンプの断面図である。
図3図1における電動オイルポンプのポンプ蓋を取り外した後の平面図である。
図4】2つの異なる視野角におけるポンプ蓋の立体図である。
図5図4におけるポンプ蓋の断面図である。
図6】フィルターとポンプ蓋と嵌合の立体図である。
図7】フィルターとポンプ蓋と嵌合の断面図である。
図8図7におけるA部の第1の実施形態である部分構成の拡大図である。
図9図7におけるA部の第2の実施形態である部分構成の拡大図である。
図10図7におけるA部の第3の実施形態である部分構成の拡大図である。
図11図7におけるA部の第4の実施形態である部分構成の拡大図である。
図12】フィルターの第1の実施形態である立体図である。
図13】フィルターの第1の実施形態である平面図である。
図14図13におけるフィルターのA-A方向における断面図である。
図15】フィルターの第2の実施形態である断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下は、図面と実施例を結合して、本発明をさらに説明し、
以下、本実施例における電動オイルポンプは、車両潤滑システム及び/又は冷却システムの作動媒体に、流動する動力を提供することができ、具体的には、車両伝動システムにおける潤滑システム及び/又は冷却システムの作動媒体に、流動する動力を提供することができる。
【0009】
図1図2の電動オイルポンプ100は、ポンプハウジング、第1のロータユニット2、第2のロータユニット3、ステータユニット4及び回路基板ユニット6を含む。
そして、ポンプハウジングは、ポンプ内室を形成することができ、第1のロータユニット2、第2のロータユニット3、ステータユニット4及び回路基板ユニット6は、ポンプ内室に設けられている。
さらに、本実施形態では、ポンプ内室は、第1の室70、第2の室80及び第3の室90を含む。
第1のロータユニット2は、第1の室70に位置し、第2のロータユニット3とステータユニット4は、第2の室80に位置し、回路基板ユニット6は、第3の室90に位置し、さらに、第1の室70は、第2の室80に連通して設けられている。
第2の室80は、第3の室90に連通しなく、電動オイルポンプ100は、さらに、第1の室70に連通して設けられている流入通路11を有している。
作動媒体は、第1のロータユニット2、第2のロータユニット3及びステータユニット4が正常に作動するように、流入通路11を介して、第1の室70に入り、次に、第1の室70から第2の室80に入ることができる。
【0010】
具体的には、ポンプハウジングは、ポンプ蓋1、第1のハウジング7及び第2のハウジング8を含み、電動オイルポンプ100の高さ方向に沿って、ポンプ蓋1の一部は、第1のハウジング7の上方に位置し、この第1のハウジング7の一部は、ポンプ蓋1と第2のハウジング8との間に位置している。
さらに、本実施形態では、流入通路11は、ポンプ蓋1に成形され、第1の室70と第2の室80は、第1のハウジング7に成形されている。
他の実施形態では、第1の室70と第2の室80は、一部が第1のハウジング7に成形されたものであってもよい。
従って、電動オイルポンプ100の高さ方向に沿って、流入通路11は、第1の室70の上方に位置し、この第1の室70は、第2の室80の上方に位置し、第1のロータユニット2は、第1の室70内に位置している。
このように、ポンプ蓋1は、第1のロータユニット2を覆うことができる。
そして、他の実施形態では、ポンプ蓋1は、一部のみが第1のロータユニット2を覆ってもよい。
図2に示すように、電動オイルポンプ100は、スペーサ708を含み、電動オイルポンプ100の高さ方向に沿って、スペーサ708の一部は、第1のハウジング7と第2のハウジング8との間に位置し、第2のロータユニット3とステータユニット4は、スペーサ708の一方側に位置し、回路基板ユニット6は、スペーサ708の他方側に位置し、このスペーサ708と第2のハウジング8との間に形成されたキャビティは、第3の室90を含む。
スペーサ708とポンプハウジングとの間にシール構造が設けられ、第2の室80内の作動媒体は、スペーサ708を介してて第3の室90へ流れることができず、このように、作動媒体が回路基板ユニット6が位置する側に入ることを防止し、作動媒体による回路基板ユニット6の性能への影響を防止し、作動媒体が電動オイルポンプの性能に影響を与えることを防止することができる。
【0011】
図1図2を参照し、ポンプ蓋1は、第1のハウジング7に相対的に固定接続されている。
本実施形態では、ポンプ蓋1は、第1のハウジング7にねじ又はボルトによって接続され、このように設置されることで、電動オイルポンプの着脱をより容易にし、第1のロータユニット2のメンテナンスに有利である。
ポンプ蓋1と第1のハウジング7とは、例えば、挿着、係着など他の方式によって接続されてもよく、第1のハウジング7と第2のハウジング8とは、ねじ又はボルトによって接続されている。
本実施形態では、図1に示すように、スペーサ708の一部は、第1のハウジング7と第2のハウジング8との間に固定され、ねじ又はボルトは、第1のハウジング7、スペーサ708及び第2のハウジング8を順に貫通することで、第1のハウジング7と第2のハウジング8とは間接的に固定接続を実現する。
他の実施形態では、第1のハウジング7と第2のハウジング8とは、ねじ又はボルトによって直接的に固定接続されてもよく、この場合、これに応じてスペーサ708の構成も変化し、例えば、スペーサ708は、第1のハウジング7の内周壁との密着により位置決めを実現して固定されてもよいが、これに限らず、第1のハウジング7と第2のハウジング8とをねじ又はボルトによって接続するという方式は、電動オイルポンプの着脱をより容易にするのに有利である。
本実施形態では、回路基板ユニット6は、スペーサ708と第2のハウジング8との間のキャビティ内に位置するため、このように、電動オイルポンプにおける回路基板ユニット6のメンテナンスにも有利であり、一方、第1のハウジング7と第2のハウジング8との接続をより確実にすることもできる。
【0012】
図2図3を参照し、第1のロータユニット2は、複数の内歯を含む第1のロータ21と、複数の外歯を含む第2のロータ22とを含み、第1のロータユニット2の内歯と第2のロータユニット3の外歯との間に油圧室701を有している。
本実施形態では、油圧室701も、第1の室70の一部であり、第1のロータ21は、第2のロータ22の外周に外挿されている。
電動オイルポンプ100は、流出通路12をさらに含む。
そして、作動媒体は、流入通路11を介して油圧室701に入ることが可能となり、作動媒体は、流出通路12により油圧室701から離れることが可能となり、第1のロータ21と第2のロータ22との間に一定の偏心距離があり、第2のロータ22が回動する場合、第2のロータ22の一部の外歯は、第1のロータ21の一部の内歯に噛み合い、この第1のロータ21を回動させ、第1のロータ21と第2のロータ22が1回転する過程において、油圧室701の容積が変化する。
具体的には、第1のロータユニット2が始点からある角度まで回動すると、油圧室701内の容積が徐々に増大して局所的な真空が形成され、作動媒体が流入通路11から油圧室701に吸入され、第1のロータ21と第2のロータ22が回動し続けると、元々作動媒体が満たされた油圧室701の容積が徐々に減少して作動媒体が押圧されることで、この油圧室701内に入った作動媒体は、流出通路12に押し出されて、流動する動力が発生する。
【0013】
図2を参照し、ステータユニット4は、ステータコア41と、少なくともステータコア41の表面の少なくとも一部に被覆された絶縁ホルダー42と、この絶縁ホルダー42に巻回された巻線43とを含む。
回路基板ユニット6は、制御機能を有し、電動オイルポンプ100が作動する場合、回路基板ユニット6は、ステータユニット4の巻線43に流れる電流を所定の規律に従って変化するように制御することにより、この変化する励起磁場を発生させるようにステータユニット4を制御し、第2のロータユニット3は、磁極を有し、第2のロータユニット3は、励起磁場の作用で回動し、第2のロータユニット3は、直接的又は間接的に第1のロータユニット2を回動させることができる。
本実施形態では、電動オイルポンプ100は、第2のロータユニット3に固定接続され又は位置制限して接続されたポンプ軸15をさらに含む。
このポンプ軸15は、第2のロータユニット3とともに回動可能であり、このポンプ軸15は、第1のロータユニット2の一部を回動させることができる。
具体的に、ポンプ軸15は、第2のロータ22を回動させることができ、ポンプ軸15の軸方向に沿ってポンプ軸15の一端は、第2のロータ22に接続され、ポンプ軸15の他端は、第2のロータユニット3に接続され、この第2のロータユニット3は、ポンプ軸15により第2のロータ22を回動させることで、第1のロータユニット2の回動を可能にする。
本実施形態では、第1の室70の少なくとも一部の作動媒体は、第2の室80に入ることができる。
ステータユニット4は、第2の室80に位置するため、このように、第2の室80内に位置する作動媒体は、ステータユニット4を冷却することができ、ステータユニット4の放熱に有利である。
【0014】
図4図5を参照し、ポンプ蓋1は、収容室10を有している。
本実施形態では、流入通路11と流出通路12とは、いずれもポンプ蓋1に成形され、収容室10は、流入通路11の上方に位置し、収容室10は、電動オイルポンプの外部と流入通路11とを連通し、流入通路11は、収容室10と第1の室70とを連通する。
具体的には、電動オイルポンプの高さ方向に沿って、収容室10は、ポンプ蓋1の上壁に開口が形成され、かつ、ポンプ蓋1の上壁に対して凹となり、流入通路11は、貫通孔になるように成形され、電動オイルポンプの高さ方向に沿って、流入通路11の一端は、収容室10の底壁に開口を有し、流入通路11の他端は、ポンプ蓋1の下壁に開口を有し、流出通路12は、ポンプ蓋1を貫通しておらず、流出通路12は、ポンプ蓋1の下壁とポンプ蓋1の側壁に対して凹となる。
流入通路11は、収容室10と第1の室70との間に位置し、さらに、流入通路11は、収容室10と第1の室70とを連通している。
このように、収容室10は、流入通路11の上流に位置し、電動オイルポンプ100に入った作動媒体は、収容室10を介してり電動オイルポンプ100に入り、次に、作動媒体の一部は、流入通路11を介して第1の室70に入り、その後、作動媒体の一部は、流出通路12により第1の室70から流出する。
【0015】
図2を参照し、電動オイルポンプ100は、作動流体における不純物を濾過することができるフィルター5を含む。
本実施形態では、フィルター5は、ポンプ蓋1に固定接続され、又は、位置制限して設けられ、かつ、電動オイルポンプの高さ方向に沿って、フィルター5は、流入通路11の上流に位置している。
このように、作動媒体は、流入通路11に入ると、まず、フィルター5によって濾過され、その後、流入通路11を介して電動オイルポンプの第1の室70に入り、このように、作動媒体における不純物が第1の室70に入って第1のロータユニット2の動作に影響を及ぼすことを低減する。
なお、第1の室70は、第2の室80に連通しているため、作動媒体における不純物が第2の室80に入って第2のロータユニット3の動作に影響を及ぼすことを低減し、電動オイルポンプ100の作動性能を向上させる。
フィルター5は、流入通路に位置してもよく、フィルターは、流入通路を形成する壁に固定接続されている。
このように、作動媒体における不純物が、第2の室80に入って第2のロータユニット3の動作に影響を及ぼすことを低減可能であり、電動オイルポンプ100の作動性能を向上させる。
【0016】
図6図7を参照し、本実施形態では、フィルター5は、ポンプ蓋1の収容室10に位置し、フィルター5は、収容室10における内周壁に嵌合され位置制限して接続され、これにより、フィルター5をポンプ蓋1に相対的に固定している。
他の実施形態では、フィルター5は、一部のみがポンプ蓋1の収容室10に位置し、フィルター5の外周壁の一部が収容室10における対応する内周壁の一部に嵌合配置されてよく、ここで詳しくは説明しない。
収容室10が流入通路11の上流にあるので、作動媒体は、流入通路11を通る前に、収容室10を先に通過するため、収容室10に位置するフィルター5は、作動媒体における不純物を濾過することができ、収容室10を通った作動媒体における不純物が流入通路11に入ってまた第1の室70に入ることを低減し、第1の室70に位置する第1のロータユニット2の動作への影響を改善する。
【0017】
図8を参照し、一実施形態では、フィルター5とポンプ蓋1とは、締まり嵌め又は中間嵌めという方式により接続されている。
具体的には、フィルター5の外周壁は、収容室10の内周壁に密着されている。
ここでの「密着」とは、両方が締まり嵌め又は中間嵌めにより緊密な接続を実現することを意味する。
他の実施形態では、フィルター5の外周壁の一部は、収容室10の内周壁の一部に密着され、ここで詳しくは説明しない。
【0018】
図9を参照し、他の実施形態では、フィルター5とポンプ蓋1とは、ねじ嵌めという方式により固定接続されている。
具体的には、フィルター5の外周壁には、雄ねじ591を有し、収容室10における対応する内周壁には、雌ねじ191を有し、雄ねじ591と雌ねじ191とのねじ嵌めにより、フィルター5は、ポンプ蓋1に固定接続される。
【0019】
図10を参照し、他の実施形態では、フィルター5は、ポンプ蓋1に係合の方式により固定接続されている。
具体的には、フィルター5は、フィルター5の外周壁に成形され、かつ、フィルター5の外周壁に対して凸となる第1の凸部592を含み、ポンプ蓋1は、収容室10における対応する内周壁に成形され、かつ、収容室10における対応する内周壁に対して凹となる第1の凹部192を有する。
第1の凸部592は、第1の凹部192の室内に位置し、第1の凸部592は、第1の凹部192に係着されることで、フィルター5は、ポンプ蓋1に固定接続される。
本実施形態では、第1の凸部592は、フィルター5の外周壁に沿って離散的に分布して設けられ、第1の凹部192は、収容室10の内周壁に沿って離散的に分布して設けられている。
他の実施形態では、第1の凸部592と第1の凹部192とは、それぞれの周壁に沿って連続的に分布して設けられ、ここで詳しくは説明しない。
【0020】
図11を参照し、他の実施形態では、フィルター5は、ポンプ蓋1にホットメルトという方式により固定接続されている。
具体的には、ポンプ蓋1は、非金属材料であり、フィルター5におけるポンプ蓋1と接続するための部分に対応する材料も非金属材料であり、フィルター5の外周壁は、第1の嵌合面593を有し、収容室10における対応する内周壁は、第2の嵌合面193を有し、第1の嵌合面593と第2の嵌合面193を溶融状態までに加熱して第1の嵌合面593と第2の嵌合面193を嵌合させて冷却することで、フィルター5の外周壁と収容室10における対応する内周壁とは、一体に接続され、両方は、ホットメルトによる接続を完成し、ひいては、フィルター5は、ポンプ蓋1に固定接続される。
【0021】
図12図13及び図14を参照し、フィルター5は、濾過部51と支持部52を含み、本実施形態では、濾過部51は、作動媒体における不純物を濾過するためのスクリーンであり、支持部52は、射出部品である。
本実施形態では、支持部52は、スクリーンからなる濾過部51をインサートとして射出により形成され、支持部52の外周壁は、フィルター5の外周壁を構成している。
他の実施形態では、支持部52は、一部がスクリーンからなる濾過部51をインサートとして射出により形成されてもよく、支持部52は、非射出部品を含んでもよい。
同様に、支持部52は、外周壁の一部のみがフィルター5の外周壁を構成していてもよく、ここで詳しくは説明しない。
本実施形態では、一方では、支持部52は、スクリーンを固定支持するためのものであり、他方では、ポンプ蓋1を接続するためのものであり、支持部52の存在により、フィルター5を収容室10内に固定することがより容易になる。
【0022】
図12図13及び図14を参照し、本実施形態では、支持部52は、本体部521とこの本体部521の内周に位置する接続部522とを含み、本体部521と接続部522とは、一体に接続され、接続部522は、本体部521の内周壁に沿って連続的に分布して設けられている。
本実施例では、本体部521の高さは、接続部522の高さよりも大きく、本体部521の外周壁は、フィルター5の外周壁を構成して、フィルター5の外周壁の面積を大きし、フィルター5と収容室10における対応する内周壁の嵌合面積を大きくすることにより、フィルター5と収容室10との固定接続をより安定させている。
図12図13を結合して、本体部521の下端部は、収容室10の底壁に当接し、このように、フィルター5の実装過程での高さ方向における位置決めに有利である。
本実施形態では、図14に示すように、接続部522は、濾過部51に周設され、又は、接続部522の一部は、濾過部51に周設され、接続部522は、濾過部51の周方向に沿って連続的に分布して設けられ、濾過部51の一部は、接続部522内に嵌め込んで設けられ、濾過部51は、接続部522に固定接続されている。
他の実施形態では、図15に示すように、支持部52は、本体部521を含まず、接続部522の外周壁がフィルター5の外周壁を構成してもよく、このように、フィルター5の構造重量を軽くする。
図14に示すように、図中の点線は、本体部521と接続部522とを人為的に区画したものであり、本体部521と接続部522との構成関係を理解することが意図されている。
【0023】
図12図13及び図14を参照し、本実施形態では、支持部52は、接続部522の内周に位置する補強リブ523を含み、補強リブ523は、2つの端部を有し、さらに、この補強リブ523の2つの端部は、いずれも接続部522の内周壁に一体に射出により接続されている。
このように、補強リブ523は、接続部522の内周において支持する役割を果たし、射出部品支持部52の全体的な構造強度を向上させる。
本実施形態では、図12に示すように、濾過部51の上面と下面にも補強リブ523が支持されており、そのうちの、一方の面の補強リブを第1の補強リブ5231として定義し、他方の面の補強リブを第2の補強リブ5232として定義し、言い換えると、電動オイルポンプの高さ方向に沿って、第1の補強リブ5231と第2の補強リブ5232とは、それぞれ濾過部51の上下両側に位置する。
本実施形態では、補強リブ523は、交差して設けられた2つの第1の補強リブ5231と、交差して設けられた2つの第2の補強リブ5232を含む。
他の実施形態では、濾過部551の上面と下面は、そのうちの一方の面に補強リブ523が支持されてもよく、ここで、補強リブ523の構成形態及び数は、多様な変形が可能である。
本実施形態では、補強リブを設けることにより、濾過部51の構造の安定性を高め、濾過部51は、濾過する過程において作動媒体の衝撃によって脱落しにくい。
【0024】
上述した実施形態は、任意に組み合わせること可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施形態の可能な組合せについて説明していないが、これらの組み合わせに矛盾がない限り、いずれも、本説明に記載された範囲にあるものとみなすべきである。
【0025】
以上の実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明を説明するためのものであり、本明細書は、前記の実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明に対して補正又は均等な置換を行うことが可能であり、本発明の精神及び範囲から逸脱しない全ての改良は、いずれも本発明の範囲に該当している。
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【国際調査報告】