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特表2024-509994空洞を有するカバー要素を備えるエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-05
(54)【発明の名称】空洞を有するカバー要素を備えるエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/20 20200101AFI20240227BHJP
   A24F 40/42 20200101ALI20240227BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240227BHJP
【FI】
A24F40/20
A24F40/42
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556941
(86)(22)【出願日】2022-03-18
(85)【翻訳文提出日】2023-09-15
(86)【国際出願番号】 EP2022057230
(87)【国際公開番号】W WO2022195105
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】21163644.4
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【弁理士】
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】アウ ゼー チーク
(72)【発明者】
【氏名】チョン カイ シン
(72)【発明者】
【氏名】マーテネン テーム ヘンリク
(72)【発明者】
【氏名】エオウ ヨン タウル
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AC04
4B162AC12
(57)【要約】
本発明は、エアロゾル発生物品を受けるように適合された開口部(4)を有するハウジング(2)、閉位置と開位置との間でハウジング(2)に対して移動するように適合されたカバー要素(3)を含むエアロゾル発生装置(1)に関し、閉位置では、カバー要素(3)が、開口部(4)を少なくとも部分的に覆い、開位置では、開口部(4)が少なくとも部分的に覆われておらず、カバー要素(3)がカバー要素空洞(10)を形成し、ガイド要素(14)がハウジング(2)から突出し、ガイド要素(14)が、カバー要素空洞(10)内に受けられる。本発明はさらに、エアロゾル発生装置(1)の開口部(4)を開閉する方法、およびエアロゾル発生装置(1)のハウジング(2)上のカバー要素(3)の組立方法に関する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生物品を受けるように適合された開口部を有するハウジングと、
閉位置と開位置との間で前記ハウジングに対して移動するように適合されたカバー要素と、を備え、
前記閉位置では、前記カバー要素が前記開口部を少なくとも部分的に覆い、
前記開位置では、前記開口部が少なくとも部分的に覆われておらず、
前記カバー要素がカバー要素空洞を形成し、
ガイド要素が前記ハウジングから突出し、
前記ガイド要素が前記カバー要素空洞内に受けられる、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ガイド要素が、少なくとも前記カバー要素が前記閉位置にある時に、前記カバー要素上の前記ハウジングに向かって抑制力を加えるように適合される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記カバー要素および前記ガイド要素のうちの一方が突起部を備え、前記カバー要素および前記ガイド要素のうちの他方が第一の凹部および第二の凹部を備え、前記カバー要素が前記閉位置にある時、前記突起部および前記第一の凹部が互いに係合し、前記カバー要素が前記開位置にある時、前記突起部および前記第二の凹部が互いに係合する、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記ガイド要素が脚を備え、前記脚が前記ハウジングの内側から前記ハウジングの外側まで延在し、弾性要素が前記ハウジングの内側で前記脚と係合する、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記弾性要素が、前記ハウジング内のばね空洞内に配置され、前記ばね空洞が開口部を有し、前記脚が前記ばね空洞の前記開口部を通って延在し、前記ばね空洞が、前記ハウジングの内側区画に対して気密に閉じられる、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ガイド要素がヘッドを備え、前記ヘッドが前記カバー要素空洞内に受けられ、前記ヘッドが前記脚の幅よりも大きい幅を有する、請求項4または5に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記カバー要素が、前記ハウジングに隣接する表面に、前記ガイド要素の前記脚が通って延在するガイドスロットを備え、前記ヘッドが前記ガイドスロットの隣の前記カバー要素空洞の内表面と係合する、請求項4~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記カバー要素が、底部および上部キャップを備え、前記カバー要素空洞が前記上部キャップと前記底部との間に形成される、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記カバー要素が、前記ハウジング内のガイド凹部に誘導される、少なくとも一つのガイド突起部を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を含み、前記エアロゾル発生物品がエアロゾル形成基体を含む、エアロゾル発生システム。
【請求項11】
エアロゾル発生装置の開口部を閉じる方法であって、
前記開口部が、エアロゾル発生物品を受けるように適合され、
前記開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置と、カバー要素が前記開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置との間で、前記カバー要素が移動され、
前記カバー要素がガイド要素に対して移動し、
前記ガイド要素が、前記カバー要素を、前記ハウジングに向かって少なくとも前記閉位置に引っ張る、方法。
【請求項12】
前記カバー要素が第一の経路に沿って移動され、前記カバー要素が前記開位置と前記閉位置との間で前記第一の経路に沿って移動される時、前記ガイド要素が前記第一の経路とは異なる方向に弾性的に移動する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
特に請求項1~9のいずれか一項に記載の、エアロゾル発生装置のハウジング上のカバー要素の組立方法であって、
-前記カバー要素の底部を、前記エアロゾル発生装置の前記ハウジングの上面上に配置するステップと、
-ばね空洞内に配置された弾性要素が脚内のノッチと係合するように、前記底部のガイドスロットを通して前記ハウジング内の前記ばね空洞の前記開口部内にガイド要素の前記脚を挿入するステップと、を含む、組立方法。
【請求項14】
-カバー要素空洞が形成されるように、前記底部上に上部キャップを配置するステップをさらに含み、前記ガイド要素のヘッドが前記カバー要素空洞内に配置される、請求項13に記載の組立方法。
【請求項15】
-前記弾性要素を前記ばね空洞内に位置付け、前記ばね空洞を閉鎖部分で閉じるステップをさらに含む、請求項13または14に記載の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカバー要素を備えるエアロゾル発生装置に関する。本発明はまた、エアロゾル発生装置の開口部を開閉する方法、およびエアロゾル発生装置のハウジング上のカバー要素の組立方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。公知の手持ち式の電気的に作動する喫煙システムは一般に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル発生装置で使用するために特別に設計されたエアロゾル発生物品を加熱するための電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置を備える。一部の実施例において、エアロゾル発生物品は、たばこロッドまたはたばこプラグなどのエアロゾル形成基体を備え、またエアロゾル発生装置の中に収容されたヒーターは、エアロゾル発生物品がエアロゾル発生装置の中へと挿入された時に、エアロゾル形成基体の中へと挿入される、またはその周りに配置される。代替的な電気的に作動する喫煙システムでは、エアロゾル発生物品は、容器に入っていないたばこなどのエアロゾル形成基体を収容するカプセルを備えてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知の電気的に作動する喫煙システムにおいて、エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置のヒーターチャンバー内に受けられうる。一部のエアロゾル発生装置は、エアロゾル発生装置が使用されていない時に、ユーザーがヒーターチャンバーの開口部上をスライドできるスライド式カバー要素を備えうる。しかしながら、エアロゾル発生装置が使用されていない時にスライド式カバー要素が誤って開くと、ごみや異物がヒーターチャンバーを汚染し、ヒーターを損傷しうる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本発明の一実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図を示す。
図2】カバー要素の断面図を示す。
図3】カバー要素の上部キャップのないエアロゾル発生装置の部分斜視図を示す。
図4】カバー要素およびガイド要素のないエアロゾル発生装置の部分斜視図を示す。
図5】カバー要素、ガイド要素および弾性要素の底部の部分斜視図を示す。
図6】ガイド要素の斜視図を示す。
図7】エアロゾル発生装置の部分断面斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の第一の態様によれば、エアロゾル発生物品を受けるように適合された開口部を有するハウジング、閉位置と開位置との間でハウジングに対して移動するように適合されたカバー要素を備えるエアロゾル発生装置が提供され、閉位置では、カバー要素が少なくとも部分的に開口部を覆い、開位置では、開口部が少なくとも部分的に覆われていない。開口部は、閉位置においてカバー要素によって完全に覆われていることが好ましい。開口部は開位置で完全に覆われていないことが好ましい。カバー要素は、カバー要素空洞を形成し、ガイド要素はハウジングから突出し、カバー要素空洞内に受けられる。特に、ガイド要素は、カバー要素空洞内に部分的に配置される。ガイド要素は、好ましくは、カバー要素空洞の内表面と係合する。カバー要素空洞は、ハウジングに面するカバー要素の側面でのみ開くことが好ましい。カバー要素は、開口部を開閉するためのコンパクトなスライド機構を可能にしうる。特に、ガイド要素は、消費者に見えず、損傷や汚染にさらされることもない。
【0006】
カバー要素は、第一の経路に沿った閉位置と開位置との間の移動に適合されてもよい。第一の経路は、横方向であってもよく、またはエアロゾル発生装置の横方向に少なくとも構成要素を有してもよい。第一の経路は、直線状または湾曲状であってもよい。横方向は、垂直であってもよく、またはエアロゾル発生装置の長軸方向に垂直な構成要素を有してもよい。長軸方向は、エアロゾル発生装置の主延長方向、すなわち、エアロゾル発生装置がその最大長を有する方向であってもよい。エアロゾル発生装置の直立した配向では、長軸方向は高さ方向であり、横方向は水平方向であってもよい。横方向は、エアロゾル発生装置の幅方向に対して垂直であってもよい。「上」および「下」に関する以下の表示は、長軸方向を高さ方向とする。
【0007】
エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生物品が加熱チャンバー内に少なくとも部分的に配置されるように、エアロゾル発生装置の開口部を通して長軸方向に挿入されてもよい。エアロゾル発生物品が加熱チャンバーの停止要素または端部表面と当接する時、エアロゾル発生物品の口側端部分は、加熱チャンバーから長軸方向に突出し得る。
【0008】
ガイド要素は、少なくともカバー要素が閉位置にある時に、カバー要素上のハウジングに向かって抑制力を加えるように適合されてもよい。これにより、カバー要素をハウジングに向かって引っ張ることが可能になる。カバー要素とハウジングとの間のクリアランス公差を、最小限に抑えることが可能である。カバー要素とハウジングとの間に塵や他の汚染物が侵入することが減少または回避されうる。
【0009】
カバー要素は、カバー要素が閉位置に配置される時に、ハウジングと接触し、開口部の周りに延在する封止要素を備えてもよい。特に、封止要素は、封止凹部内に、またはハウジングに面するカバー要素の下面上に提供されてもよい。封止要素と接触しているハウジングの上面は、カバー要素の下面に対して、好ましくは少なくとも部分的に相補的であり、好ましくは実質的に平坦である。ハウジングに向かってカバー要素上のガイド要素によって加えられる力は、封止効率を改善し得る。
【0010】
ガイド要素は、ハウジングに向かってある方向に弾性的に付勢されてもよい。好ましくは、弾性バイアスは弾性要素によって提供され、これはガイド要素の一部であってもよく、またはガイド要素と係合してもよい。ガイド要素は、弾性要素によって長軸方向に下向きに引っ張られてもよい。
【0011】
ガイド要素は、弾性要素によって長軸方向に下向きに引っ張られてもよい。別の方法として、または追加的に、ガイド要素は、引っ張られることに加えて、または引っ張られる代わりに、長軸方向に下向きに押されてもよい。弾性要素は、ガイド要素上に下向きに作用し得る。弾性要素は、ばね付きの板であってもよい。弾性要素は、カバー要素の内側に配置されてもよい。弾性要素は、ハウジングの上面に取り付けられてもよい。弾性要素は、上部から、カバー要素内からガイド要素と係合してもよい。
【0012】
カバー要素およびガイド要素のうちの一方は突起部を含み、カバー要素およびガイド要素の他方は凹部を含み、ここで突起部および凹部は、カバー要素が閉位置にある時に互いに係合する。特に、ガイド要素は突起部を含み、カバー要素は第一の凹部を含み、ここでカバー要素が閉位置にある時に、突起部および第一の凹部が互いに係合する。カバー要素は閉位置に保持され、誤って開く可能性が低減され得る。
【0013】
特に、閉位置から開始してスライドを開始する第一の経路に沿ったカバー要素上の必要な解放力は、突起部および凹部の幾何学的形状および抑制力によって決定される。好ましくは、閉位置からの解放力は、開位置と閉位置との間の中間位置の解放力の二倍以上、好ましくは五倍以上である。特に、中間位置における解放力は、カバー要素とハウジングとの間の静止摩擦によって決定される。
【0014】
カバー要素が閉位置に達すると、消費者が触覚反応、特にクリックを感じるように、突起部および凹部が係合する。
【0015】
カバー要素およびガイド要素のうちの一方は突起部を備え、カバー要素およびガイド要素のうちの他方は凹部を備え、ここで、突起部および凹部は、カバー要素が開位置にある時に互いに係合する。特に、ガイド要素は突起部を含み、カバー要素は第二の凹部を含み、突起部および第二の凹部は、カバー要素が開位置にある時に互いに係合する。カバー要素は開位置に保持され、誤って閉じる可能性を低減することができる。開位置からの解放力は、開位置と閉位置との間の中間位置の解放力の二倍以上、好ましくは五倍以上であることが好ましい。
【0016】
カバー要素およびガイド要素のうちの一方は、突起部を備えてもよく、カバー要素およびガイド要素のうちの他方は、第一の凹部および第二の凹部を備えてもよく、ここで、カバー要素が閉位置にある時、突起部および第一の凹部は互いに係合し、また、カバー要素が開位置にある時、突起部および第二の凹部は互いに係合する。
【0017】
カバー要素およびガイド要素のうちの一方は、凹部を備えてもよく、カバー要素およびガイド要素のうちの他方は、第一の突起部および第二の突起部を備えてもよく、ここで、カバー要素が閉位置にある時、凹部および第一の突起部は互いに係合し、また、カバー要素が閉位置にある時、凹部および第二の突起部は互いに係合する。
【0018】
カバー要素が開位置に達すると、消費者が触覚反応、特にクリックを感じるように、突起部および凹部が係合する。
【0019】
特に、カバー要素は、第一の経路に沿った同じ位置、および幅方向の両側に二つの凹部を備えてもよい。ガイド要素は、第一の経路に沿った同じ位置、および幅方向の両側に二つの突起部を備えてもよい。
【0020】
ガイド要素は、突起部を凹部内に押し込むように適合されてもよい。特に、突起部が凹部内に押し込まれる力は、ガイド要素がハウジングに向かって押し出される抑制力に対する反力である。したがって、三つの機能が提供され、すなわち、カバー要素をハウジングに密接に保持し、カバー要素を閉位置または開位置に固定し、カバーが閉位置または開位置に到達した時に触覚フィードバックを提供する。
【0021】
ガイド要素は、脚を備えてもよく、脚は、ハウジングの内側からハウジングの外側まで延在し、弾性要素は、脚をハウジングの内側に係合し得る。弾性要素は、ハウジングの内側に完全に配置されてもよい。これにより、弾性要素が破損する可能性が減少し、装置の外観および清掃性が向上する。特に、弾性要素は、脚をハウジングの内側に向かって押し付ける。代替的な実施形態では、脚自体は弾性要素であってもよい。
【0022】
弾性要素はラッチばねであってもよい。特に、ラッチばねは、曲げシート金属部品として形成され得る。あるいは、ラッチばねは、らせん状のワイヤばねとして形成されてもよい。これにより、比較的高い弾性力、長い耐久性が可能となり、弾性要素のためのスペースはほとんど必要でなくなる
【0023】
弾性要素は、ハウジング内のばね空洞内に配置されてもよく、ばね空洞は開口部を有し、脚は開口部を通って延在する。ばね空洞は、ハウジングの内側区画に対して気密に閉じてもよい。内側区画は、制御電子機器、ヒーターまたは電池を含みうる。これにより、開口部を通ってばね空洞に入る液体や塵が、装置内でさらに内側区画に移動し、損傷をもたらす可能性を防ぎ得る。
【0024】
ばね空洞は、ハウジングのキャップ内に一体的に形成されてもよい。組立を改善するために、ばね空洞は、底部壁などの下側閉鎖部分によって閉じられてもよい。下側閉鎖部分は、ばね空洞の側面壁に対して封止要素で封止されてもよい。封止要素は、ガスケットであってもよい。封止要素は、特に制御電子機器を含みうる、装置の内側区画に対してばね空洞を封止し得る。ばね空洞の開口部は、その形状が脚の断面に対応し、したがってクリアランスを最小限に抑えている。
【0025】
弾性要素は、ヘッドを備えてもよく、ヘッドは、カバー要素のカバー要素空洞内に受けられ、ヘッドは、脚の幅よりも大きい幅を有する。ヘッドは、ヘッドの主延長部が第一の経路に垂直な幅方向、特に横方向に垂直になるように配置されてもよい。ヘッドの少なくとも一つの突起部分は、脚にわたって幅方向に突出してもよく、カバー要素と係合してもよい。突起部分は、幅方向のヘッドの両側に提供されてもよい。
【0026】
カバー要素は、ガイド要素の脚が延在するハウジングに隣接する表面にガイドスロットを備えてもよく、ヘッドは、ガイドスロットの隣のカバー要素空洞の内表面と係合する。特に、ヘッドは、ガイドスロットの両側のカバー要素空洞の内表面と係合する。幅方向のヘッドの断面は、幅方向のカバー要素空洞の断面に対する必要な公差に対応しうる。
【0027】
カバー要素は、底部および上部キャップを備えてもよく、カバー要素空洞は、上部キャップと底部との間に形成される。底部は、平底板であってもよい。好ましくは、ガイドスロットは底部に提供される。上部キャップは、カバー要素空洞を限定する凹面を有してもよい。カバー要素を、少なくとも二つの部分、すなわち、上部キャップおよび底部から組み立てることにより、効率的な組立動作が可能になる。上部キャップは、底部に固定されてもよく、特に、接着剤、形態適合、特にスナップ嵌合、またはそれらの組み合わせによって固定されてもよい。あるいは、カバー要素は、一部品のみであってもよい。この場合、ヘッドは、第一の配向でガイドスロットに挿入され、その後、カバー要素空洞の内側と係合するように回転することが好ましい。
【0028】
カバー要素は、ハウジング内のガイド表面に沿って誘導される、少なくとも一つのガイド突起部を備えてもよい。特に、二つのガイド突起部は、カバー要素の幅方向の両側に配置される。特に、二つのガイド表面がハウジング内に提供され、第一の経路に沿って延在する。好ましくは、ガイド表面は、ハウジングの上部で側壁に配置される。側壁は、第一の経路に沿って少なくとも部分的に延在し、特にガイド表面の領域で長軸方向に突出し得る。ガイド表面は、好ましくは、第一の経路に沿って延在し、第一の経路に垂直な方向に湾曲または直線状である。
【0029】
代替的な実施形態では、カバー要素は、ハウジング内のガイド凹部に誘導される、少なくとも一つのガイド突起部を含み得る。特に、二つのガイド突起部は、カバー要素の幅方向の両側に配置される。特に、二つのガイド凹部がハウジング内に提供され、第一の経路に沿って延在する。好ましくは、ガイド凹部は、ハウジングの上部で側壁に配置される。側壁は、第一の経路に沿って少なくとも部分的に延在し、特にガイド凹部の領域で長軸方向に突出し得る。ガイド凹部は、側壁内のガイドスロットであってもよい。
【0030】
ガイド突起部は剛性であってもよい。代替的な実施形態では、ガイド突起部は、公差を補償するために、特にギャップの変化に対処するために、弾性であってもよい。ガイド突起部は、ブレードばねとして形成されてもよい。ガイド突起部は、抑制力に供される時に、その最も突出した端部がガイド突起部の厚さよりも変位する場合に弾性とみなされうる。そうでなければ、ガイド突起部は剛性であるとみなされうる。ガイド突起部の最も突出した端部は、抑制力に供される時、ガイド突起部の厚さの二倍以上、特に、五倍を超えて変位され得る。
【0031】
本発明の第二の態様によると、本明細書に記載の実施形態のいずれかによる、本発明の第一の態様によるエアロゾル発生装置を備えるエアロゾル発生システムが提供されている。また、エアロゾル発生システムはエアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品を備える。本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、加熱された時に、エアロゾルを形成しうる揮発性化合物を放出するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。
【0032】
エアロゾル形成基体は、たばこのプラグを備えてもよい。たばこプラグは、たばこ葉、たばこの茎の破片、再構成たばこ、均質化したたばこ、押出成形たばこ、および膨化たばこのうちの一つ以上を含有する、粉末、顆粒、ペレット、断片、スパゲッティ、細片、またはシートのうちの一つ以上を含んでもよい。随意に、たばこプラグは、たばこプラグの加熱に伴い放出される追加的なたばこまたは非たばこの揮発性風味化合物を含有してもよい。随意に、たばこプラグはまた、例えば追加的なたばこまたは非たばこの揮発性風味化合物を含むカプセルを包含してもよい。こうしたカプセルは、たばこプラグの加熱中に溶融してもよい。別の方法として、または追加的に、こうしたカプセルは、たばこプラグの加熱前、加熱中、または加熱後に押しつぶされてもよい。
【0033】
たばこプラグが均質化したたばこ材料を含む場合、均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。均質化したたばこ材料はシートの形態であってもよい。均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5パーセントより大きいエアロゾル形成体含有量を有してもよい。別の方法として、均質化したたばこ材料は、乾燥重量基準で5~30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有してもよい。均質化したたばこ材料シートは、たばこ葉ラミナおよびたばこ葉の茎のうちの一方または両方を粉砕することによって、または別の方法で細かく砕くことによって得られた粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよく、別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、例えばたばこの処理、取り扱いおよび輸送中に形成されたたばこダスト、たばこの微粉およびその他の粒子状たばこ副産物のうちの一つ以上を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこを凝集するのを補助するために、一つ以上の固有の結合剤(すなわち、たばこ内因性結合剤)、または一つ以上の外来性結合剤(すなわち、たばこ外因性結合剤)、またはこれらの組み合わせを含んでもよい。別の方法として、または追加的に、均質化したたばこ材料シートは、たばこおよび非たばこ繊維、エアロゾル形成体、湿潤剤、可塑剤、風味剤、充填剤、水性および非水性の溶媒、ならびにこれらの組み合わせを含むがこれらに限定されないその他の添加剤を含んでもよい。均質化したたばこ材料シートは、粒子状たばこおよび一つ以上の結合剤を含むスラリーをコンベヤーベルトまたはその他の支持表面上にキャスティングすることと、キャストスラリーを乾燥させて均質化したたばこ材料シートを形成することと、均質化したたばこ材料シートを支持表面から取り外すこととを一般的に含むタイプのキャスティングプロセスによって形成されていることが好ましい。
【0034】
エアロゾル発生物品は、およそ30ミリメートル~およそ100ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5ミリメートル~およそ13ミリメートルの外径を有してもよい。
【0035】
エアロゾル発生物品は、たばこプラグの下流に位置付けられたマウスピースを備えてもよい。マウスピースは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。マウスピースは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。マウスピースは、およそ7ミリメートルの長さであることが好ましいが、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの長さを有することができる。
【0036】
たばこプラグは、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。たばこプラグは、およそ12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0037】
たばこプラグの直径は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルであってもよい。
【0038】
好ましい実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ40ミリメートル~およそ50ミリメートルの全長を有する。エアロゾル発生物品は、およそ45ミリメートルの全長を有することが好ましい。エアロゾル発生物品は、およそ7.2ミリメートルの外径を有することが好ましい。
【0039】
本発明の第三の態様によれば、エアロゾル発生装置の開口部を開閉する方法が提供され、開口部が、エアロゾル発生物品を受けるように適合され、カバー要素が、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置と、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置との間で、第一の経路に沿って、特に開口部に対して横方向に移動される。カバー要素は、ガイド要素に対して移動し、ガイド要素は、少なくとも閉位置においてカバー要素をハウジングに向かって引く。したがって、カバー要素とハウジングとの間の公差クリアランスを低減することができ、これにより開口部の閉鎖を改善することができる。開口部は、閉位置においてカバー要素によって完全に覆われていることが好ましい。
【0040】
特に、カバー要素は、カバー要素が閉位置に配置される時、ハウジングと接触し、開口部の周りに延在する封止要素を含む。
【0041】
特に、カバー要素およびガイド要素のうちの一方は突起部を備え、カバー要素およびガイド要素のうちの他方は凹部を備え、ここで、突起部および凹部は、カバー要素が閉位置にある時に互いに係合する。
【0042】
特に、カバー要素およびガイド要素のうちの一方は突起部を備え、カバー要素およびガイド要素のうちの他方は凹部を備え、ここで、突起部および凹部は、カバー要素が開位置にある時に互いに係合する。
【0043】
ガイド要素は、カバー要素が開位置と閉位置との間の第一の経路に沿って移動される時、第一の経路とは異なる方向に弾性的に移動し得る。したがって、弾性要素の弾性電位を増加させることによって、第一の経路に沿った移動に対する反力が、ガイド要素に対するカバー要素の移動に沿って変化され得る。したがって、特定の位置、特に開位置、閉位置、または開位置、および閉位置における触覚応答が提供されうる。さらに、カバー要素は、望ましくない移動に対して、開位置、閉位置、または開位置および閉位置に保持されうる。
【0044】
ガイド要素は、開位置と閉位置との間の移動全体を通して、カバー要素をハウジングに向かって引っ張ってもよい。したがって、カバー要素とハウジングとの間のクリアランスは、移動全体を通して最小限に維持されてもよく、第一の経路の外側のカバー要素の移動は、カバー要素の正確な誘導を可能にするように減少されてもよい。
【0045】
ガイド要素の引っ張り力は、カバー要素の少なくとも一つのガイド突起部を、ハウジング内のガイド凹部の壁に押し付けることができる。ガイド突起部は、カバー要素の側面に提供されてもよい。特に、ガイド凹部は、ハウジングの突出した側壁内に配置される。好ましくは、ガイド凹部は、カバー要素の両側に配置されてもよい。ガイド凹部は、特に第一の経路に沿って延在する。
【0046】
本発明の第四の態様によれば、カバー要素がガイド要素に対して移動し、ハウジングの開口部を改良された封止特性で閉じる一方で、カバー要素をエアロゾル発生装置のハウジングに向かって弾性的に押すためのガイド要素の使用が提供される。
【0047】
本発明の第五の態様によれば、エアロゾル発生装置のハウジング上のカバー要素の組立方法が提供され、特に、本発明の第一の態様によれば、カバー要素の底部が、エアロゾル発生装置のハウジングの上面上に配置され、次いで、ガイド要素の脚が、ハウジング内のばね空洞の開口部内に底部のガイドスロットを通して挿入され、ばね空洞内に配置された弾性要素が、脚のノッチと係合する。したがって、脚は、ばね空洞に嵌合する形態によって固定される。ガイド要素のヘッドは、底部の上面と係合し得るため、底部は、ハウジングの上面上にスライド可能に取り付けられる。弾性要素は、底部をハウジングに向かって引っ張り得る。
【0048】
その後、カバー要素空洞が形成されるように上部キャップが底部上に配置されてもよく、ガイド要素のヘッドがカバー要素空洞内に配置される。したがって、ガイド要素はもはや見えなくなり、保護される。
【0049】
脚をばね空洞に挿入する前に、弾性要素はばね空洞内に位置付けられてもよく、ばね空洞はその後閉鎖部分で閉じられてもよい。閉鎖部分は、下側閉鎖部分、特に底部壁であってもよい。ガスケットなどの封止要素は、ばね空洞の下部閉鎖部分と側壁との間に配置されてもよい。閉鎖部分は、開口部よりもばね空洞の反対側に配置されてもよい。
【0050】
本発明の第六の態様によれば、開口部を含むエアロゾル発生装置が提供され、開口部が、エアロゾル発生物品を受けるように適合され、カバー要素が、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置と、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置との間で、開口部に対して第一の方向に移動するように適合され、カバー要素が、ガイド要素に対して移動するように適合され、ガイド要素が、カバー要素をハウジングに向かって少なくとも閉位置に引っ張るように適合される。
【0051】
本発明の第一または第六の態様による装置は、本発明の第三の態様の方法によって使用されうる。本発明の第三の態様による方法は、その実施形態のいずれかにおいて、本発明の第一または第六の態様による装置を使用することによって行われてもよい。本発明の第四の態様によるガイド要素の使用は、本発明の第一または第六の態様による装置を用いて、本発明の第三の態様による方法からの方法ステップを使用することによって行われてもよい。第五の態様による組立方法は、本発明の第一または第六の態様による装置を組立てるために使用されうる。
【0052】
本発明は特許請求の範囲に定義されている。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供する。
【0053】
これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0054】
実施例1:
エアロゾル発生物品を受けるように適合された開口部を有するハウジングと、閉位置と開位置との間でハウジングに対して移動するように適合されたカバー要素とを備え、閉位置では、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆い、開位置では、開口部が少なくとも部分的に覆われておらず、カバー要素がカバー要素空洞を形成し、ハウジングからガイド要素が突出し、ガイド要素がカバー要素空洞内に受けられる、エアロゾル発生装置。
実施例2:
エアロゾル発生物品の横方向である第一の経路に沿って、カバー要素が閉位置と開位置との間で移動するように適合され得る、実施例1に記載のエアロゾル発生装置。
実施例3:
ガイド要素が、少なくともカバー要素が閉位置にある時に、カバー要素上のハウジングに向かって抑制力を加えるように適合される、実施例1または2に記載のエアロゾル発生装置。
実施例4:
カバー要素が閉位置に配置される時に、カバー要素が、ハウジングと接触し、開口部の周りに延在する封止要素を含む、実施例1~3のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例5:
ガイド要素がハウジングに向かってある方向に弾性的に付勢される、実施例1~4のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例6:
カバー要素およびガイド要素のうちの一方が突起部を備え、カバー要素およびガイド要素の他方が凹部を備え、カバー要素が閉位置にある時、突起部および凹部が互いに係合する、実施例1~5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例7:
カバー要素およびガイド要素のうちの一方が突起部を含み、カバー要素およびガイド要素の他方が凹部を含み、カバー要素が開位置にある時、突起部および凹部が互いに係合する、実施例1~6のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例8:
カバー要素およびガイド要素のうちの一方が突起部を備え、カバー要素およびガイド要素のうちの他方が第一の凹部および第二の凹部を備え、カバー要素が閉位置にある時、突起部および第一の凹部が互いに係合し、カバー要素が閉位置にある時、突起部および第二の凹部が互いに係合する、実施例1~5のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例9:
ガイド要素が、突起部を凹部内に押し込むように適合される、実施例6~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例10:
ガイド要素が脚を備え、脚がハウジングの内側からハウジングの外側まで延在し、弾性要素がハウジングの内側で脚と係合する、実施例1~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例11:
弾性要素がラッチばねである、実施例11に記載のエアロゾル発生装置。
実施例12:
弾性要素がハウジング内のばね空洞内に配置され、ばね空洞が開口部を有し、脚がばね空洞の開口部を通って延在し、ばね空洞がハウジングの内側区画に対して気密に閉じられる、実施例10または11に記載のエアロゾル発生装置。
実施例13:
ガイド要素がヘッドを備え、ヘッドがカバー要素空洞内に受けられ、ヘッドが脚の幅よりも大きい幅を有する、実施例12に記載のエアロゾル発生装置。
実施例14:
カバー要素が、ガイド要素の脚が延在するハウジングに隣接する表面にガイドスロットを備え、ヘッドが、ガイドスロットの隣のカバー要素空洞の内表面と係合する、実施例13に記載のエアロゾル発生装置。
実施例15:
カバー要素が、底部および上部キャップを備え、カバー要素空洞が上部キャップと底部との間に形成される、実施例1~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例16:
カバー要素が、ハウジング内のガイド凹部に誘導される、少なくとも一つのガイド突起部を含む、実施例1~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例17:
実施例1~14のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置およびエアロゾル発生物品を備え、エアロゾル発生物品が、エアロゾル形成基体を備える、エアロゾル発生システム。
実施例18:
開口部が、エアロゾル発生物品を受けるように適合され、カバー要素が、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置と、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置との間で移動され、カバー要素がガイド要素に対して移動し、ガイド要素が、カバー要素をハウジングに向かって少なくとも閉位置に引っ張る、エアロゾル発生装置の開口部を開閉する方法。
実施例19:
カバー要素が、カバー要素空洞を形成し、ガイド要素がカバー要素空洞内に受けられる、実施例18に記載の方法。
実施例20:
カバー要素が、カバー要素が閉位置に配置される時にハウジングと接触し、開口部の周りに延在する封止要素を含む、実施例18または19に記載の方法。
実施例21:
カバー要素およびガイド要素のうちの一方が突起部を含み、カバー要素およびガイド要素の他方が凹部を含み、カバー要素が閉位置にある時、突起部および凹部が互いに係合する、実施例18~20のいずれか一つに記載の方法。
実施例22:
カバー要素およびガイド要素のうちの一方が突起部を備え、カバー要素およびガイド要素の他方が凹部を備え、カバー要素が開位置にある時、突起部および凹部が互いに係合する、実施例18~20のいずれか一つに記載の方法。
実施例23:
カバー要素が第一の経路に沿って移動し、カバー要素が、開位置と閉位置との間の第一の経路に沿って移動される時、ガイド要素が第一の経路とは異なる方向に弾性的に移動する、実施例18~20のいずれか一つに記載の方法。
実施例24:
ガイド要素が、開位置と閉位置との間の移動全体にわたって、カバー要素をハウジングに向かって引っ張る、実施例18~23のいずれか一つに記載の方法。
実施例25:
ガイド要素の引っ張り力が、カバー要素の少なくとも一つのガイド突起部を、ハウジング内のガイド凹部の壁に押し付ける、実施例18~24のいずれか一つに記載の方法。
実施例26:
カバー要素がガイド要素に対して移動している間に、改善された封止特性でハウジングの開口部を閉じる、カバー要素をエアロゾル発生装置のハウジングに向かって弾性的に押し付けるためのガイド要素の使用。
実施例27:
特に実施例1~17または30のいずれか一つに記載の、エアロゾル発生装置のハウジング上のカバー要素の組立方法であって、
-カバー要素の底部を、エアロゾル発生装置のハウジングの上面上に配置するステップと、
-ばね空洞内に配置された弾性要素が脚内のノッチと係合するように、底部のガイドスロットを通してハウジング内のばね空洞の開口部内にガイド要素の脚を挿入するステップと、を含む、組立方法。
実施例28:
カバー要素空洞が形成されるように、底部上に上部キャップを配置するステップをさらに含み、ガイド要素のヘッドがカバー要素空洞内に配置される、実施例27に記載の組立方法。
実施例29:
弾性要素をばね空洞内に位置付け、ばね空洞を閉鎖部分で閉鎖するステップをさらに含む、実施例27または28に記載の組立方法。
実施例30:
開口部が、エアロゾル発生物品を受けるように適合され、カバー要素が、開口部が少なくとも部分的に覆われていない開位置と、カバー要素が開口部を少なくとも部分的に覆う閉位置との間で開口部に対して第一の方向に移動するように適合され、カバー要素が、ガイド要素に対して移動するように適合され、ガイド要素が、カバー要素をハウジングに向かって少なくとも閉位置に引っ張るように適合される、開口部を含むエアロゾル発生装置。
【0055】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに説明する。
【0056】
本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置1は、図1の直立配向で示されている。エアロゾル発生装置1は、ハウジング2と、ハウジング2上に横方向100の第一の経路に沿ってスライド可能に配置されたカバー要素3とを備える。ハウジング2は、主に長軸方向の高さ方向200に延在し、幅方向300の延在は比較的小さい。
【0057】
その閉位置では、カバー要素3は、図4に示すように、加熱チャンバー5の開口部4を覆う。開位置では、カバー要素3は、ロッド形状のエアロゾル発生物品が、加熱チャンバー5の開口部4を通して挿入され得ることを可能にする。エアロゾル発生物品の口側端部分は、典型的には、開口部4の上に突出し、エアロゾル発生物品が加熱チャンバー5内で加熱されると、エアロゾル発生物品は、実質的にたばこのように消費されうる。
【0058】
ハウジング2は、上面6を備え、それに沿ってカバー要素3をスライド移動させることができる。さらに、ハウジング2は、上面6を包含する縁部部分7を含む。縁部部分7は、ハウジング2の上部で側壁を形成する上面6を超えて長軸方向200に突出する。閉位置では、カバー要素3は、横方向100の一方の側で縁部部分7に隣接して配置される。開位置では、カバー要素3は、横方向100の反対側の縁部部分7に配置される。
【0059】
図2では、カバー要素3の断面図が示されている。カバー要素3は、上部キャップ8を備え、上部キャップ8は底部9上に配置され、底部9に接続される。上部キャップ8は、底部9に固定される。底部9と上部キャップ8との間には、カバー要素空洞10が提供される。ガイドスロット11は、底部9の横方向100に延在する。第一の凹部12および第二の凹部13は、ガイドスロット11の対向する端部に隣接して提供される。特に、整列された対の第一の凹部12および整列された対の第二の凹部13が、ガイドスロット11の両側に提供される。
【0060】
図3に示すように、ガイド要素14はハウジング2上に配置される。特に、ガイド要素14は、高さ方向200に弾性的に移動可能である。ガイド要素14は、図5に示すように、ラッチばねの形態の弾性要素15によって長軸方向200に下向きに引っ張られ、ガイド要素14は、カバー要素3をハウジング2に向かって引っ張るようになる。特に、ガイド要素14は、ハウジング2のばね空洞16内に部分的に配置される。弾性要素15は、ばね空洞16内に完全に配置される。
【0061】
ガイド要素14は、カバー要素3のカバー要素空洞10内に配置されるヘッド17を備える。ガイド要素14は、ばね空洞16内に少なくとも部分的に配置される脚18をさらに含む。ノッチ19は脚18内に形成される。弾性要素15は、ノッチ19と係合して、下向き長軸方向200に弾性力を加え、ガイド要素14をばね空洞16の内側に向かって引っ張る。
【0062】
図6に示すように、突起部20は、ガイド要素14のヘッド17の下側に提供される。突起部20は、図3に示すようにカバー要素3が閉位置にある時、カバー要素3の第一の凹部12と係合する。カバー要素3が開位置にある時、ガイド要素14の突起部20は、第二の凹部13と係合する。閉位置と開位置との間のスライド移動の間、突起部20は、カバー要素3の底部9上のガイドスロット11に隣接して平行に延在する、スライド面21に沿ってスライドする。凹部12または13における突起部20の係合は、クリックの形態の触覚反応を提供し、カバー要素3が開位置または閉位置に到達したことを消費者に確認する。
【0063】
カバー要素3は、幅方向300の各側にガイド突起部22を備えてもよい。ガイド突起部22は、縁部部分7の曲面23と係合する。
【0064】
図7に示すように、弾性要素15が配置されるばね空洞16は、底部壁の形態で閉鎖部分24によってその下側で閉じられる。特に、ばね空洞16が制御電子機器を含むハウジング区画に対して封止されるように、ガスケットまたは接着剤が閉鎖部分24の周りに提供される。
【0065】
本発明による方法の実施形態によれば、カバー要素3は、図1に示す閉位置から横方向100の第一の経路に沿って移動され、ガイド要素14のヘッド17の突起部20は第一の凹部12と係合する。ガイド要素14は、突起部20が第一の凹部12から係合解除されるように、カバー要素3が移動する間、静止したままである。次に、カバー要素3は、底部9のスライド面21が、ガイド要素14のヘッド17の突起部20に沿って滑るように移動される。カバー要素3が開位置に達すると、突起部20は第二の凹部13に係合し、その結果、消費者は触覚反応を感じる。この位置では、開口部4は完全には覆われておらず、消費者は、加熱チャンバー5にロッド形状のエアロゾル発生物品を挿入してもよい。
【0066】
本発明による組立方法の一実施形態では、最初に、ラッチばねの形態の弾性要素15が、下方からばね空洞16に挿入される。次に、ばね空洞は、ばね空洞16の底部壁の形態で下側閉鎖部分24によって閉じられる。次に、図4に示す状態で、カバー要素3の底部9は、ハウジング2の上面6上に位置する。ガイド要素14は、その脚18と共にガイドスロット11を通って挿入され、ばね空洞16内に押し込まれ、ここでラッチばね15は、ガイド要素14のノッチ19と係合する。ラッチばね15は、ガイド要素14のヘッド17が、その突起部20でスライド面21上または一対の凹部12、13の一つに押し付けられるように、ガイド要素14を下向きに引っ張る。したがって、単純な直線的な挿入動作によって、ガイド要素14はラッチばね15に固定され、ガイド要素14はハウジング2の上面6と底部9を密着した状態に保つ。次に、上部キャップ8は、好ましくはスナップイン要素によって底部9に固定される。したがって、カバー要素3の組立は完了する。
【0067】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的において、別途示されていない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数字は、すべての場合において用語「約」によって修飾されるものとして理解されるべきである。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。したがって、この文脈では、数Aは、A±10%のAとして理解される。この文脈内において、数Aは、数Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられ得る。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用されるような一部の事例において、それによってAが逸脱する量が特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を与えないという条件で、上記に列挙される割合だけ逸脱してもよい。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】