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特表2024-510068エスカレーション管理及びジャーニーマイニング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】エスカレーション管理及びジャーニーマイニング
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240228BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023537324
(86)(22)【出願日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 US2021064803
(87)【国際公開番号】W WO2022140512
(87)【国際公開日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】17/130,125
(32)【優先日】2020-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FACEBOOK
2.LinkedIn
3.TWITTER
(71)【出願人】
【識別番号】399048205
【氏名又は名称】ポインティリスト,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティール, ウィル
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
複数の顧客のジャーニー及び/又はタイムラインは、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。タイムライン上で、課題又はインシデントに関する関心イベントは、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。エスカレーション管理は、適切な応答及び/又はリソースを使用して、高レベルの顧客不満又はサービスプロバイダの評判への損害をもたらす可能性があるインシデント、問題、及び顧客状況に対処し、解決することを対象とする。ジャーニーマイニングは、顧客及び顧客のジャーニーにわたるパターンを使用して、ジャーニー内の事柄が予想されたものとは異なってどこに進んだかを決定することを対象とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、前記タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、
前記課題の原因を決定することと、
他の顧客に対する前記課題の影響を決定することと、
前記影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記課題を識別する前に、ストレージから前記タイムラインを取り出すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記課題を識別する前に、前記タイムラインを生成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記課題に関連する機会又はリスクを決定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することが、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タイムラインが、前記顧客のジャーニーに基づいている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記課題を識別し、前記課題の原因を決定するために、前記タイムラインを分析することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記分析の結果をグラフィカルユーザインターフェースに出力することを更に含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記エスカレーション管理によって提供される手順変更を監視することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
方法であって、
顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、前記タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、
前記タイムライン及び前記課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいて、ユーザに提供することと、
前記グラフィカルユーザインターフェースにおいて、前記ユーザからノートを受信することと、
前記ノートで前記タイムラインに注釈を付けることと、
前記課題に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記コンピューティングデバイス及び主題専門家(SME)コンピューティングデバイスを介して、前記ユーザとSMEとの間のインラインコラボレーションを提供することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記課題の原因を決定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
他の顧客に対する前記課題の影響を決定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記影響を決定することが、ジャーニー構築を使用することを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記課題を識別する前に、ストレージから前記タイムラインを取り出すことを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記課題を識別する前に、前記タイムラインを生成することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記課題に関連する機会又はリスクを決定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
エスカレーション管理を実行することが、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記タイムラインが、前記顧客のジャーニーに基づいている、請求項10に記載の方法。
【請求項20】
方法であって、
第1のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、前記第1のタイムラインが、第1の複数のイベントを含む、提供することと、
第2のタイムラインを前記コンピューティングデバイスに提供することであって、前記第2のタイムラインが、第2の複数のイベントを含む、提供することと、
共有インシデントを決定するために、前記第1のタイムラインを前記第2のタイムラインと比較することと、
前記共有インシデントの原因を決定することと、
是正措置を決定することと、
前記是正措置を出力することと、を含む、方法。
【請求項21】
前記第1のタイムラインが、第1の顧客のタイムラインであり、前記第2のタイムラインが、前記第1の顧客とは異なる第2の顧客のタイムラインである、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のタイムライン及び前記第2のタイムラインをストレージから受信することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のタイムライン及び前記第2のタイムラインを提供することが、前記コンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースに前記第1のタイムライン及び前記第2のタイムラインを表示することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記共有インシデントの前記原因を決定することが、前記共有インシデントをもたらした前記第1のタイムライン及び前記第2のタイムラインにおける1つ以上のパターンを決定することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
少なくとも1つの追加のタイムラインに関して、前記共有インシデントを分析することを更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記少なくとも1つの追加のタイムラインが、前記第1の顧客及び前記第2の顧客とは異なる追加の顧客のタイムラインである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
方法であって、
顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことと、
前記取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、
前記ジャーニーを出力することと、を含む、方法。
【請求項28】
前記ジャーニーに基づいて、リスク又は機会を決定することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記リスク又は前記機会を出力することを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
他の顧客に対する前記ジャーニーの影響を決定することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記ジャーニーに基づいて、エスカレーション管理を実行することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
前記データをストレージから受信することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記ジャーニーを構築することが、グラフィカルユーザインターフェースを介してユーザによって実行される、請求項27に記載の方法。
【請求項34】
ユーザが前記ジャーニーにイベントを追加することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照及び優先権の主張)
本出願は、2020年12月22日に出願された米国特許出願第17/130,125号、発明の名称「Escalation Management and Journey Mining」に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
いかなる顧客中心の産業においても、ビジネスの成功は、顧客ジャーニー全体によって決まる。最近では、顧客ジャーニーに沿ったイベントを表すデータ点は、データベースに記録され得、これらのデータ点を集約して、企業業績を評価するのに不可欠な主要業績評価指標(key performance indicator、KPI)を測定することができるが、これらのKPIを駆動する根本原因を、基礎データから直接確認することができない。これは、根本原因がジャーニー(経時的に展開する異種の相互関連イベントのセット)内に含まれ、データ点の単純な集約、及びそれらのデータ点に対する機械学習でさえ、真のジャーニー分析の複雑さを突破することができないためである。
【0003】
ジャーニーは、顧客が広告を見たかどうか、顧客がいつウェブサイトを訪問したか、顧客が何を購入したか、又は顧客が誰であるかによって定義することができるだけでなく、顧客がこれまでに行った全て、それらのイベントが時間的に互いにどのように関連しているか、及び誰又は何がそれらのイベントに関与したかによっても定義することができる。ジャーニーを分析することは、イベント間のギャップと、それらのイベントに関与したときの顧客の状態と、を含む、顧客の相互作用の全てを同時に分析することを必要とする。ジャーニーを通信及び理解するには、この膨大な複雑さを非分析ユーザに直観的な形態で伝えるデータを視覚化し相互作用する新しい方法が必要である。
【0004】
従来のシステムは、そのような機能を提供することができない。マーケティングチームは、KPIを監視し、傾向、すなわちマーケティングデータ又は他の顧客関連データの現在のスナップショット又は集約に関する「スライスアンドダイス(slice and dice)」結果を追跡することができるが、これは、利用可能なデータの限られたサブセットの限られた(古くなっていることが多い)ビューのみを提供する。例えば、マーケティングチームは、期間当たりの総売上高が何であるかを知っており、複数の次元で掘り下げ、マーケティングチームは、誰が最も利益のある顧客であるかを識別することができ、又は、例えば、ネットプロモータースコア(Net Promoter Score、NPS)に従うことができる。しかしながら、マルチチャネル及びマルチプロセス編成において、これらのメトリックにおける傾向又は変動を説明する顧客経験(ブランドの顧客の知覚を形成する相互作用及び他のイベント)を決定することは、不可能ではないにしても、非常に困難である。実際には、各顧客は、組織を通る固有の経路を辿り、これらの経路は、異なる結果をもたらす。これらの経路及びメトリックに対するそれらの影響を理解することは、顧客ジャーニーを成形し、ビジネスパフォーマンスを最大化するための新しい能力を必要とする。
【0005】
特定のチャネル、プロセス又は組織においてデータを保持するサイロを越えることによって、及び各顧客ジャーニーの保全性を保つことによって、質問の新しい世界が可能になる。例えば、会社のネットプロモータースコアが何であるかを知ることに加えて、マーケティング担当者は、顧客との相互作用がどのようにNPSに影響を及ぼすかを効果的に理解し、彼らがどこでアクションを取るべきかを識別し、全体的なスコアを改善するために顧客体験を再形成することが可能であり得る。
【0006】
したがって、顧客ジャーニーは、マーケティングチームが担う全てのマーケティングメトリック及びビジネスアウトカムの背後にあるので、マーケティングチームは、各メトリックの背後にあるストーリー、どのドライバーがそれに影響を及ぼすか、及びビジネス価値を最大化するために顧客ジャーニーをどのように成形するかを明らかにすることに特化したソリューションを必要とする。
【0007】
エスカレーション管理は、高レベルの顧客不満又はサービスプロバイダの評判への損害をもたらす可能性があるインシデント、問題、及び顧客状況に対処するプロセスである。エスカレーション管理は、正しいレベルで、かつ正しいリソースを用いて、それらのタイプの問題及び課題に対処し、解決することに関する。エスカレーション管理及び機会調査(例えば、NPS上昇)は、データ(例えば、顧客履歴、通話トランスクリプト、自然言語処理など)、及びデータ品質に依存する。現在、エスカレーション管理及び機会調査(例えば、NPS上昇)は、成功裏に、かつ効率的に達成することが困難である。実行可能な推奨を生成し、推奨の実現可能性を検証することは、従来的に実行することが困難である。
【0008】
これらの及び他の考慮事項に関して、本開示の様々な態様及び実施形態が提示される。
【発明の概要】
【0009】
エスカレーション管理及びジャーニーマイニングを対象とするシステム及び方法が提供される。複数の顧客のジャーニー及び/又はタイムラインは、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。タイムライン上で、課題又はインシデントに関する関心イベントは、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。エスカレーション管理は、適切な応答及び/又はリソースを使用して、高レベルの顧客不満又はサービスプロバイダの評判への損害をもたらす可能性があるインシデント、問題、及び顧客状況に対処し、解決することを対象とする。ジャーニーマイニングは、顧客及び顧客のジャーニーにわたるパターンを使用して、ジャーニー内の事柄が予想されたものとは異なってどこに進んだかを決定することを対象とする。
【0010】
一実装形態では、方法は、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、課題の原因を決定することと、他の顧客に対する課題の影響を決定することと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む。
【0011】
一実装形態では、方法は、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信することと、ノートでタイムラインに注釈を付けることと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む。
【0012】
一実装形態では、方法は、第1のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第1のタイムラインが、第1の複数のイベントを含む、提供することと、第2のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第2のタイムラインが、第2の複数のイベントを含む、提供することと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を含む。
【0013】
一実装形態では、方法は、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を含む。
【0014】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、課題の原因を決定することと、他の顧客に対する課題の影響を決定することと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を実行させる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0015】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信することと、ノートでタイムラインに注釈を付けることと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0016】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、第1のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第1のタイムラインが、第1の複数のイベントを含む、提供することと、第2のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第2のタイムラインが、第2の複数のイベントを含む、提供することと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0017】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0018】
一実装形態では、システムは、顧客のタイムラインにおける課題を識別するように構成されている、課題識別エンジンであって、タイムラインが、課題識別エンジンと、課題の原因を決定するように構成されているタイムライン分析エンジンと、他の顧客に対する課題の影響を決定するように構成されている影響決定エンジンと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行するように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0019】
一実装形態では、システムは、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、を行うように構成されている、課題識別エンジンと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信するように構成されているノートテイキングエンジンと、ノートでタイムラインに注釈を付けるように構成されているタイムライン分析エンジンと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行するように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0020】
一実装形態では、システムは、第1のタイムラインを受信することであって、第1のタイムラインは第1の複数のイベントを含む、受信することと、第2のタイムラインを受信することであって、第2のタイムラインは第2の複数のイベントを含む、受信することと、を行うように構成されているコンピューティングデバイスと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、を行うように構成されているタイムライン分析エンジンと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を行うように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0021】
一実装形態では、システムは、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことを行うように構成されているタイムライン分析エンジンと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を行うように構成されているジャーニー構築エンジンと、を備える。
【0022】
この概要は、詳細な説明において以下で更に説明される概念の選択を簡略化された形態で紹介するために提供されている。この概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は本質的な特徴を識別することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定するために使用されることも意図されていない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
前述の概要、並びに例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むとより良く理解される。実施形態を例示する目的で、実施形態の例示的な構成が図面に示されている。しかしながら、実施形態は、開示された特定の方法及び手段に限定されない。図面は以下の通りである。
図1】本開示による、ジャーニー内のイベントの例示的な視覚表現を示す。
図2】本開示による、顧客ジャーニー全体の例示的な視覚表現を示す。
図3】エスカレーション管理及びジャーニーマイニングのための例示的な環境の図である。
図4】本開示による、システムによって実行可能な例示的な動作の大まかな概要を示す動作フロー図である。
図5】エスカレーション管理のための方法の実装形態の動作フローである。
図6】エスカレーション管理のための方法の別の実装形態の動作フローである。
図7】ジャーニーマイニングのための方法の実装形態の動作フローである。
図8】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図9】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図10】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図11】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図12】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図13】本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェースを示す。
図14】例示的な実施形態及び態様が実装され得る例示的なコンピューティング環境を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
ここで、システムは、この詳細な説明、概要、並びに具体的に考察又は別様に開示される任意の好ましい及び/又は特定の実施形態と併せて読まれることが意図される、含まれた図面を参照して、以下でより十分に説明されるであろう。しかしながら、このシステムは、多くの異なる形態で具現化され得、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。代わりに、これらの実施形態は、本開示が徹底的で完全であり、本発明の全範囲を当業者に十分に伝えるように、例示としてのみ提供される。
【0025】
この説明は、添付の特許請求の範囲を限定することを意図しない例を提供する。図は、概して、実施例の特徴を示し、同様の参照番号が、同様の要素を指すために使用されることが理解及び認識される。本明細書における「一実施形態」又は「実施形態」又は「例示的な実施形態」への言及は、説明される特定の特徴、構造、又は特性が、本明細書に説明される少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味し、特徴、構造、又は特性が、本明細書に説明される全ての実施形態に存在することを暗示するものではない。
【0026】
開示されたシステム及び方法を実行するために使用され得るコンポーネントが、本明細書で更に開示される。これら及び他のコンポーネントが本明細書で開示され、これらのコンポーネントの組み合わせ、サブセット、相互作用、グループなどが開示されるとき、これらの各々の様々な個々の組み合わせ及び集合的な組み合わせ及び順列の具体的な参照が明示的に開示されない場合があるが、各々は、全てのシステム及び方法について本明細書で具体的に企図され、説明されることが理解される。これは、開示された方法におけるステップを含むがこれに限定されない本出願の全ての態様に適用される。したがって、実行することができる様々な追加のステップが存在する場合、これらの追加のステップの各々は、開示された方法の任意の特定の実施形態又は実施形態の組み合わせを用いて実行することができることが理解される。
【0027】
当業者によって理解されるように、本明細書で説明されるシステム及び方法は、全体的にハードウェアの実施形態、全体的にソフトウェアの実施形態、又はソフトウェア態様とハードウェア態様とを組み合わせた実施形態の形態を採ることができる。更に、システム及び方法は、記憶媒体において具現化されるコンピュータ可読プログラム命令(例えば、コンピュータソフトウェア)を有するコンピュータ可読記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形態を採り得る(本明細書の図14も参照)。一態様では、システム及び方法は、特定のステップを実行するように構成されたハードウェア(例えば、マイクロコントローラ)の形態を採り得る。より詳細には、本システム及び方法は、ウェブ実装コンピュータソフトウェアの形態を採り得る。中央に配置されたサーバ、遠隔に配置されたサーバ、又はクラウドサービスは、本システム及び方法の実施形態を実装し得る。ハードディスク、CD-ROM、光記憶装置、又は磁気記憶装置を含む任意の好適なコンピュータ可読記憶媒体を利用することができる。
【0028】
システム及び方法の実施形態は、方法、システム、装置、及びコンピュータプログラム製品のブロック図及びフローチャート図を参照して本明細書で説明される。ブロック図及びフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及びフローチャート図のブロックの組み合わせは、それぞれ、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置上で実行される命令が、フローチャートの1つ以上のブロックにおいて指定された機能を実装するための手段を創出するように、汎用コンピュータ、クラウドサービスに見られるコンピュータ及びコンポーネント、又は他のプログラム可能なデータ処理装置上にロードされて機械を作製することができる。一態様では、コンピュータプログラム命令は、以下で説明する機能及び方法を実行するために専用コンピュータ又はサーバ上にロードされ得る。
【0029】
それらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体内のプログラム命令が、フローチャートのブロックで指定された機能を実装するためのコンピュータ可読命令を含む製品を作り出すように、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置に特定の方法で機能するように指示することができるコンピュータ可読メモリ内に記憶され得る。コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置上にロードされて、一連の動作ステップをコンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成し、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行する命令が、フローチャートのブロックにおいて指定された機能を実装するためのステップを提供するようにすることもできる。
【0030】
したがって、ブロック図及びフローチャート図のブロックは、指定された機能を実行するための手段の組み合わせ、指定された機能を実行するためのステップの組み合わせ、及び指定された機能を実行するためのプログラム命令手段をサポートする。ブロック図及びフローチャート図の各ブロック、並びにブロック図及びフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能若しくはステップを実行する専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装され得ることも理解されよう。
【0031】
本明細書で更に詳細に考察されるシステム及び方法は、ユニットから構成されるものとして説明される。当業者は、ユニットが機能的な説明であり、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェア及びハードウェアの組み合わせがそれぞれの機能を実行し得ることを理解するであろう。1つの例示的な態様では、ユニットはコンピュータを含むことができる。この例示的な動作環境は、動作環境の一例にすぎず、動作環境アーキテクチャの使用又は機能の範囲に関していかなる限定も示唆するものではない。また、動作環境は、例示的な動作環境に示されたコンポーネントのいずれか1つ又は組み合わせに関して何らかの依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。
【0032】
一態様では、本システム及び方法は、多数の他の汎用又は専用コンピューティングシステム環境又は構成で動作可能であり得る。システム及び方法とともに使用に好適であり得る周知のコンピューティングシステム、環境、及び/又は構成の例は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ラップトップデバイス、クラウドサービス、モバイルデバイス(例えば、スマートフォン、タブレットなど)、及びマルチプロセッサシステムを含むが、これらに限定されない。更なる例は、セットトップボックス、プログラム可能な家庭用電化製品、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、企業サーバ、上記のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などを含む。
【0033】
開示されたシステム及び方法の処理は、ソフトウェアコンポーネントによって実行することができる。開示されたシステム及び方法は、1つ以上のコンピュータ又は他のデバイスによって実行される、プログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令の一般的なコンテクストで説明することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データ型を実装するコンピュータコード、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。開示された方法は、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行されるグリッドベース及び分散コンピューティング環境においても実施することができる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及びリモートの両方のコンピュータ記憶媒体に配置することができる。
【0034】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」は、文脈が明らかに別のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。範囲は、本明細書において、「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までとして表現され得る。そのような範囲が表現される場合、別の実施形態は、1つの特定の値から、及び/又は他の特定の値までを含む。同様に、値が先行詞「約」の使用によって近似値として表される場合、特定の値が別の実施形態を形成することが理解されるであろう。更に、範囲の各々の終点は、他の終点に関して、及び他の終点とは独立しての両方で重要であることが理解されるであろう。
【0035】
「任意選択の」又は「任意選択で」は、その後に記載されるイベント又は状況が起こる場合、又は怒らない場合があること、並びにその記載が、上記イベント又は状況が起こる場合及び起こらない場合を含むことを意味する。
【0036】
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、「含む(comprise)」という語、並びに「含んでいる(comprising)」及び「含む(comprises)」などのその語の変形は、「含むが、これらに限定されない」ことを意味し、例えば、他の添加物、成分、完全体又はステップを除外することを意図しない。「例示的」は、「の例」を意味し、好ましい又は理想的な実施形態の指示を伝えることを意図するものではない。「など(such as)」は、限定的な意味で使用されるのではなく、説明のために使用される。
【0037】
本発明の実施形態に関連して、「イベント」は、電子メールが送信されるなど、特定の時点で発生するアクションである。「除外イベント」は、特定の期間にわたって開かれていない電子メールなど、除外されるイベントが発生してはならない他のイベントに対する期間である。「イベントタイプ」は、イベントに対して予想されるイベントカテゴリ及び属性を定義する。「ラベル」は、カテゴリデータフィールドのタイプである。「ラベル名」は、ラベルの名前である。「値」は、イベント内の数値フィールドを定義する。「値名」は、値の名前である。「単位」は、パーセンテージなどの値の単位を定義する。「イベントデータフィールド」は、イベントに関連付けられたラベル、値、及び/又は単位を記述する。「イベント分類」は、イベントをカテゴリによって階層に編成することを記述する。「アクター」は、イベントに関与する人、場所、又は物である。「アクター状態」は、時間の関数としてのアクターへのイベントデータフィールドのマッピング及び変換である。「アクター役割」は、あるイベントに対するアクターの役割を定義する。「アクタータイプ」は、アクターカテゴリと、アクターに対して予想されるアクター状態とを定義する。「トレンド」は、イベント、イベントデータフィールド又はアクター状態が時間とともにどのように変化するかを記述する。「ドロップアウト」は、イベントに入ったアクターの数と、連続したイベントのいずれかに入った同じアクターの数との差である。「コネクション」は、2つのイベント間のリンクであり、それらの共有アクター及び時間的距離を指定する。「関心イベント」は、ユーザが分析することを望むメトリックを有するイベントである。「ストーリー」は、共通のアクター及びそれらの時間的関係によって接続されたイベントのセットを表すパターンである。「ジャーニー」は、顧客などの単一タイプのアクターのためのストーリーである。「ドライバー」は、特定の顧客ジャーニーに正又は負の影響を与えるイベントである。「ドライバー強度」は、発生回数とは無関係に、発生ごとのメトリックに対する正又は負の影響の程度である。「ドライバーインパクト」は、ドライバー強度に発生回数を乗じたものを定義する。「パス」は、ストーリー又はジャーニーにおける一連のイベントの選択である。「トリガ」は、比較可能な挙動を検出し、アクションを開始するために、個々のレベルでリアルタイムに監視される選択パスである。「メトリック」は、KPIの計算を強調する測定値を提供し、したがって、ストーリー内のイベントデータフィールド及びアクター状態から引き出されたデータから構成される。「ストーリークエリ」は、プラットフォームデータセットから収集するためにメトリック及びストーリーを指定する専門言語の要求である。「結果」は、ストーリークエリ又はストーリー実行から返されるメトリック値である。「フィルタリング/グループ化」は、任意のイベント又はアクターレベルのフィルタ又はグループの全てのストーリー/ジャーニー/パスにおけるグループ化及びフィルタリングを定義する。
【0038】
図1は、本開示による、ジャーニー100内のイベントの例示的な視覚表現を示す。顧客110は、ジャーニー100に沿った一連のイベント120、130、140、150、160に沿って進む。イベント140などのイベントは、アナリスト又は管理者などのユーザにとって関心イベントであり得る。本明細書で更に説明されるように、ジャーニーにおけるイベントは、タイムラインを作成するために使用され得、及び/又はタイムラインの中に含まれ得る。更に、関心イベント140は、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。
【0039】
各顧客は、1つ以上のイベントを含む自分のそれぞれのジャーニーに進むことができる。各顧客のジャーニーにおけるイベントの一部又は全ては、別の顧客のジャーニーにおけるイベントと同じである可能性がある。本明細書で更に説明されるように、複数の顧客のジャーニー及び/又はタイムラインは、エスカレーション管理及び/又はジャーニーマイニングにおいて使用され得る。
【0040】
イベント表現は、各顧客によって追跡された複数の独立した個々のイベントの集合体である。図1の矢印は、2つのイベント及びそれらの時間的関係をリンクする顧客を表す。関心イベントは、そこから及びそこへストーリーが構築されるアンカーである。
【0041】
ジャーニー100は、グラフのノードがイベント(例えば、イベント120、130、140、150、160)を表し、エッジが各イベントにおける1人以上の顧客(例えば、顧客110)並びにイベントの時間的関係(例えば、イベント130が30分以内にイベント120に続く)を表すグラフ視覚化の形態を採ることができる。ジャーニーは、実生活で経時的に発生した文字通りの「人間が読める」ストーリーをレイアウトするイベント及び顧客を含むことができる。ストーリーは、互いに収束又は分岐する代替のジャーニーを表す分岐を含むことができる。「イベント」は、データベース内の行に類似する離散データ点である。特定の実施形態では、全てのイベントは、タイムスタンプ、指定されたタイプ(例えば、「ログイン」又は「購入」)、及び少なくとも1人の顧客を有することが要求される。イベントは、記録された顧客アクションを表すために使用することができるが、それらは、アドレス記録の更新若しくは作成、又は人口統計若しくはセグメンテーションデータの割り当てなどの静的データに対する変更を表すために使用することもできる。特定の実施形態では、イベントは顧客に関連付けられる必要はない。例えば、製品価格を変更すること、又は調達注文を出すこともイベントであり得る。特定の実施形態では、イベントは、他のイベントへの直接参照を含まないが、代わりに、それらを一緒に間接的にリンクする共通アクターを共有することができる。顧客は、イベントに関与する人々、個人、主題、エンティティなどである。例えば、「購入」というタイプのイベントに関して、顧客は、顧客、店舗、従業員、及び複数の製品顧客を含み得る。顧客は、リレーショナルデータベースにおいて外部キーが使用される方法と同様の方法でシステムによって使用され得る。特定の実施形態では、顧客は、イベント間の関係を示すためにタイムスタンプと併せて「キー」として使用される。
【0042】
特定の実施形態では、グラフのノードは、イベントをフィルタリングするためのパターンを表す。すなわち、グラフ内のノードは、個々のイベント(すなわち、データ点)それ自体を表さない。ノード及びエッジは、データセット内の一致する発生を見つけ、イベント及び顧客の類似パターンの集約を可能にするために一緒に使用されるパターンを表す。
【0043】
特定の実施形態では、グラフ内の各個々のノードは、データプール内のイベントに対するそれぞれのフィルタを指定する。これらのフィルタは、イベントタイプを含み、任意選択で、タイムスタンプに対する境界及びイベントのパラメータに対する制約を含む。例えば、ノードは、2014年5月に22ドルを超える値でクレジットカードによって支払われた購入イベントを見つけるフィルタを表し得る。
【0044】
同様に、特定の実施形態では、グラフ内のエッジは、ノード間の関係、具体的には、共有された顧客、及び2つのイベントパターン(ノード)間の時間的関係を指定する。これは、データ点の2つのセットが共通の外部キーを使用して結合されるSQLステートメントにおける「join-on」節に類似している。
【0045】
2つのイベントが時間的に有することができる様々なタイプの関係があり、例えば、イベントAはイベントBの前又は後である。イベントAが、イベントBの前及び/又は後の特定の時間内である。イベントAは、イベントBの前の最も最近のイベントであるか、又はイベントBの最も近くに続き、イベントAは、イベントBのn個のイベント内にある。
【0046】
例示的なシステムの機能/動作を開示する更なる詳細が以下に提供される。説明は、本明細書で開示されるシステムの趣旨及び範囲から逸脱することなく同様の機能を提供するように当業者によって修正され得るシステムの特定の実装形態を提供することに留意されたい。
【0047】
図2は、本開示による、顧客ジャーニー200全体の例示的な視覚表現を示す。図2に示す顧客ジャーニー200は、例示的な顧客ライフサイクルにわたる顧客ジャーニーの一例である。特定の実施形態では、システムは、イベント、メトリック、及びKPIを分類及びグループ化する分類法及び階層を作成する。各グループは、顧客ライフサイクルにおけるステップを表す。イベントは、複数の分類法及び階層の一部であり得る。例えば、「カートに追加」というイベントは、以下のカテゴリ、すなわち、「コンバージョン」、「ウェブ」、「購入」にあり、「ライフサイクル」、「チャネル」、又は「販売プロセス」などの異なる階層内にあり得る。このアプローチは、「ライフサイクル」、「チャネル」又は「販売プロセス」の観点から、異なるファセットにおける顧客ジャーニーの視覚化及び分析を可能にする。
【0048】
図3は、エスカレーション管理及びジャーニーマイニングのための例示的な環境300の図である。エスカレーション管理は、適切な応答及び/又はリソースを使用して、高レベルの顧客不満又はサービスプロバイダの評判への損害をもたらす可能性があるインシデント、問題、及び顧客状況に対処し、解決することを対象とする。ジャーニーマイニングは、顧客及び顧客のジャーニー(及び/又はマイクロジャーニー)にわたるパターンを使用して、ジャーニー内の事柄が予想されたものとは異なってどこに進んだかを決定することを対象とする。ジャーニーマイニングは、ジャーニー及び/又はマイクロジャーニーにおけるパターンを使用して、例えば、根本原因、顧客体験向上機会、及び公称又は予想パスからの変動を明らかにするとともに、メトリック又はKPIに対する総影響を含む機会及び変動のサイジングを容易にする。
【0049】
ジャーニーマイニングは、多くの(例えば、50を超える)データソース及び広範囲の時間枠にわたる数千のタッチポイントを処理することができる。ジャーニーマイニングは、自然言語処理(natural language processing、NLP)、イベント属性、フリーテキスト、及び通話録音のようなコンテクストデータを組み込むことができる。ジャーニーマイニングは、実行可能な推奨に確実につながる。ジャーニーマイニングは、個々の顧客レベル(例えば、エスカレーション管理)及び全体における主要な挙動を識別することができる。
【0050】
図3に示すように、システムは、本明細書で説明される動作が実行されることを可能にするいくつかのコンポーネント及びサブシステムに関して説明され得る。示されているように、例示的なシステムは、概して、イベント、顧客、タイムライン、及び/又はジャーニーを取得し、データをシステムによって使用可能な形式に集約することができる。システムは、本明細書で更に説明されるように、エスカレーション管理及びジャーニーマイニングのための能力を提供することができる。
【0051】
システムは、様々な好適な環境で用いることができる。例えば、本システムは、消費者マーケティングにおいて、特に、顧客の相互作用、関与、保持、損失、及び再活性化を追跡することを含む、顧客のジャーニーの後に、用いられ得る。しかしながら、データ構造及び処理方法は、データを収集し、それをモデル化及び最適化のために使用することが望ましい任意の産業用途において使用され得る。このような用途としては、ヘルスケア、製造、人材、教育、ホスピタリティ、バイオエンジニアリング、及びソーシャルサービス産業が挙げられ得るが、これらに限定されない。
【0052】
例示的な実施形態では、イベント、顧客、ストーリー、及びジャーニーなどのデータ又はメトリックに関連付けられたタイムスタンプは、収集及び記憶され得る。特定の実施形態では、全てのエントリは、対応するタイムスタンプによって定義され、データが、他のタイムスタンプ及び関連付けられたデータが時間的に関連する場合に、処理、分析、及び視覚化されることを可能にし得る。データ構造の各エントリをタイムスタンプによって定義することができ、タイムスタンプに関連する全てのデータをタイムスタンプフォーマットで維持することができるので、本開示は、特定の実施形態では、全ての利用可能なデータチャネルにわたってデータを収集し、顧客に関連付けられた全てのデータの完全性を保存するシステムを提供する。
【0053】
例示的なシステムの別の実装形態では、異なる(及び関連する)データソースが、システムに関連付けられたデータベースへのバッチ入力又はストリーミング入力を通じて自動的に収集され得る。システム及びデータベースは、ローカルサーバ又は遠隔構成のいずれかに記憶され、「クラウド」ベースのシステム、又はそれらの間の任意の好適な組み合わせを実現し得る。すなわち、いくつかの実施形態は、特定のストレージソリューション又は環境に限定されない。
【0054】
システムによって受信することができる未加工又は事前処理された情報の例示的なソースは、電子メールデータ、ソーシャルメディアデータ(例えば、Facebook、LinkedIn、Twitterなどからのフィード)、販売促進物(例えば、電子クーポン)、コールセンタデータ、顧客関係管理(customer relationship management、CRM)データ、モバイルマーケティングデータ、業務データ(例えば、収益、販売レポートなど)、及びポイントオブセールデータ(例えば、支払い形式、顧客アイデンティティなど)を含む。しかしながら、特定の実施形態では、システムは、特定のタイプのデータに限定されることを意図していない。代わりに、システムは、異種及び/又は関連システム内の企業によって使用及び追跡されるデータを取得し、システムによる効率的な検索、分析、及び表現を可能にするフォーマットで、このデータを集約及び/又は記憶することができる。本明細書で更に説明されるように、データは、イベント、コネクション、顧客、及びストーリーを通じて関連付けられ得る。例えば、システムは、イベントごとにタイムスタンプ及びタイプを作成することによってデータを関連付け、それを1人以上の顧客に関連付けることができる。
【0055】
上記で参照したように、イベントは、少なくとも1人の顧客に関連する時点で発生するアクション又は観察であり、イベントデータ点は、少なくともタイムスタンプ、イベントタイプ、及び少なくとも1人の顧客から構成され得る。イベントデータ点は、カテゴリデータ、数値データ、地理データ、及び非構造化データなどの他の属性を含み得る。イベントは、顧客を共有し得る。コネクションは、共有された顧客及び時間における相対的な位置を指定することによって、2つのイベントを互いに関連付ける。ストーリーは、共有されたコネクションを介して関連する2つ以上のイベントを表すパターンである。システムは、グラフのノードが概してイベントを表し、エッジが概してコネクションを表すグラフによってストーリーを視覚的に提示し得る。特定のタイプの顧客に関連する1つ以上のストーリーを含むジャーニーは、将来の相互作用を最適化することができるように、どのイベント、イベント属性、及びイベントシーケンスが顧客のアウトカムに最も影響を及ぼすかの直観的な理解を可能にする形態で、システムによってグラフィカルに提示することができる。システムはまた、パフォーマンスを最適化するために将来のアクションをグラフィカルに表すことができる。
【0056】
顧客302は、ジャーニーに沿ってイベント(例えば、ジャーニー100に沿ったイベント120、130、140、150、160)を実行する。ジャーニーのイベントは、ストレージ304に記憶され得る。更に、1つ以上の顧客タイムライン306などの1つ以上のタイムラインは、ストレージ304に記憶され得る。
【0057】
ユーザ352(例えば、会社のアナリスト、代表者、従業員、同僚であり得る)は、ユーザコンピューティングデバイス355を使用して、ネットワーク308を介してストレージ304(顧客タイムライン306を含む)にアクセスし得る。いくつかの実施形態において、ユーザ352は、人間のアナリストではなく、仮想アナリストであり得る。
【0058】
コンピューティングデバイス310は、ユーザコンピューティングデバイス355及びストレージ304と通信して、様々な機能、動作、能力、及び/又はデータをユーザコンピューティングデバイス355(したがってユーザ352)に提供し得る。コンピューティングデバイス310は、いくつかの実装形態では、デスクトップ分析製品において実装され得るか、又はデスクトップ分析製品において具現化され得る。実装形態に応じて、出力デバイス398は、有線接続又は無線接続のいずれかでコンピューティングデバイス310と通信し得る。
【0059】
いくつかの実装形態では、主題専門家(subject matter expert、SME)392(人間又は仮想のいずれかである)は、SMEコンピューティングデバイス395を使用して、例えば、ネットワーク358を介して、ユーザコンピューティングデバイス355及びコンピューティングデバイス310と通信し得る。
【0060】
ネットワーク308、358は各々が、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)、セルラー電話ネットワーク、及びパケット交換ネットワーク(例えば、インターネット)を含む様々なネットワークタイプであり得る。ネットワーク308及び358は、実装形態に応じて、同じネットワークであり得るか、又は異なるネットワークであり得る。1つのユーザコンピューティングデバイス355、1つのコンピューティングデバイス310、1つのSMEコンピューティングデバイス395、1つのストレージ304、及び1つの出力デバイス398のみが図3に示されているが、サポートされ得るコンピューティングデバイス310、355、395、ストレージ304、及び出力デバイス398の数に制限はない。
【0061】
ユーザコンピューティングデバイス355、SMEコンピューティングデバイス395、コンピューティングデバイス310、及び出力デバイス398は各々が、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレット、セットトップボックス、車両ナビゲーションシステム、及びビデオゲームコンソールなどの様々なコンピューティングデバイスを使用して実装され得る。他のタイプのコンピューティングデバイスがサポートされ得る。好適なコンピューティングデバイスが、コンピューティングデバイス1400として図14に示されている。
【0062】
いくつかの実装形態では、コンピューティングデバイス310は、課題識別エンジン315と、ノートテイキングエンジン320と、タイムライン分析エンジン325と、ジャーニー構築エンジン330と、影響決定エンジン335と、エスカレーション管理エンジン340と、を備える。本明細書で更に説明するように、コンピューティングデバイス310及びその様々なエンジン315、320、325、330、335、340は、エスカレーション管理及びジャーニーマイニングを通じて、ユーザ352がより良いサービス及び情報を顧客302に提供するのを支援する。
【0063】
課題識別エンジン315は、1人以上の顧客の1つ以上のタイムラインを分析し、その中の1つ以上の課題を識別するように構成されている。課題は、実装形態に応じて既定される任意のタイプのイベントであり得る。課題の例は、顧客がヘルプセンターに連絡すること、顧客が購入を中止すること、顧客がショッピングカートを空にすること、顧客が既定の時間量にわたってジャーニーを停止すること、顧客がログオフすること、あるいはオンライン体験又はジャーニーから退出することを含み得る。
【0064】
いくつかの実装形態では、人間のユーザは(自動化されたシステムとは対照的に)、自身が観察しているタイムラインに適用される自身のビジネスコンテクストに基づいて、課題を識別し得る。
【0065】
いくつかの実装形態では、人間のユーザは、人工知能(artificial intelligence、AI)で増強され得る。例えば、以前の人間の入力に基づいて、機械学習システムが、課題として以前に示されたインシデントの統計的特性を学習し、これらの特性の知識を使用して、目下の調査に関連する可能性のある課題を識別する。課題識別エンジン315は、完全に自動化され得るか、又は課題識別の独自のプロセスを加速するために、人間のユーザに補足情報を提供し得る。正確な識別を強化し、将来の不正確さを抑制するために、課題識別エンジン315の出力との人間の対話を機械学習モデルに更に組み込むことができる。統計的特性は、以下のような時系列データの特徴に依存し得る:特定の典型的な問題となり得るイベントの発生、属性、タイムスタンプ、又は他のメタデータなど、その他は良性のイベントの特定の品質、又は2つ以上のイベント間の時間的関係。上記のいずれも、人間アナリストのコンテクストであっても、一般に課題の対象となり得ることに留意されたい。課題は、特定のイベントタイプの単純な発生に制約されるだけではない。モデルは、人口統計などの顧客の属性を更に組み込むことができる。
【0066】
いくつかの実装形態では、課題識別エンジン315は、顧客についてのイベント履歴を取り出し、それをユーザのためのタイムライン視覚表現においてレンダリングし、ユーザ対話を介して、個々のイベントの基礎となるメタデータへのアクセスも提供するように構成されている。
【0067】
課題識別エンジン315はまた、タイムラインに示されるイベントのフィルタリングを提供するように構成され得る。フィルタリングは、包括的又は排他的のいずれかとすることができ、特定のイベントタイプ及び/又はそれらのイベントに関する特定のメタデータのセットであり得る(例えば、ウェブサイトからのイベントのみを表示する、又は内部プロセスに関連するイベントを表示しない)。
【0068】
ノートテイキングエンジン320は、本明細書で更に説明されるように、ユーザ352が、タイムライン、又はその中の課題及び/若しくはイベントに関するノートを、ユーザコンピューティングデバイス355上に表示されるインターフェースに入力することを可能にするように構成されている。いくつかの実装形態では、全てのノートは、タイムライン上のイベント又はイベント間のタイムライン上のポイントのいずれかのタイムライン視覚表現にピン留めされる。ノートは、例えば、失敗又は成功などの観察結果にフラグを立てるために、根本原因及びインシデントを示すために、又はタスク若しくは質問を他のユーザにアドレス指定又は割り当てることによるコラボレーションのために使用され得る。
【0069】
タイムライン分析エンジン325は、本明細書で更に説明されるように、タイムラインを比較し、1つ以上のジャーニーにおけるイベントに関連するパターンについてタイムラインを分析し、識別されたパターンに関連する根本原因を含むこれらのパターン若しくはイベント及び/又は課題を識別することなどによって、タイムラインを分析するように構成されている。いくつかの実装形態では、人間のユーザは(自動化されたシステムとは対照的に)は、自身が観察しているタイムラインに適用される自身のビジネスコンテクストに基づいて、1つ以上の根本原因を識別し得る。複数のタイムラインの場合、潜在的な根本原因を探すときに人間のユーザのための探索空間を狭めるのを助けるために、タイムライン分析エンジン325によって、タイムラインを横切って共通点が決定され得る。
【0070】
タイムライン分析エンジン325は、完全に自動化され得るか、又は根本原因識別の独自のプロセスを加速するために、人間のユーザに補足情報を提供し得る。
【0071】
ジャーニー構築エンジン330は、本明細書で更に説明するように、ユーザ352が、1つ以上の顧客タイムライン及び/又はパターンからのイベント及び/又は情報、あるいは識別されたパターンに関連するイベント及び/又は課題を使用して、新規ジャーニーを作成(構築)することを可能にするように構成されている。より具体的には、ジャーニー構築エンジン330を用いて、ユーザ352は、イベントを順番に配置し、イベント間の「コネクション」プロパティを指定し(互いの特定の時間内に、特定のイベントプロパティを共有するなど)、それらの属性/メタデータでイベントをフィルタリングする機能を有する。更に、複数のジャーニーをアフォーダンスとして作成して、例えば、表示されたタイムラインにおいて複数のジャーニーパターンを強調表示すること、異なるが関連するジャーニーからタイムラインをインポートすること、複数のジャーニーに関与した顧客のタイムラインをインポートすることを行うことができる。
【0072】
ジャーニー構築エンジン330を使用して、ジャーニーに関与した顧客の追加タイムラインをフェッチし、手動又は自動分析のためにそれらをユーザインターフェースに追加することができる。ジャーニー構築エンジン330は、ジャーニーの発生をタイムラインにおいて強調表示することができる。
【0073】
ジャーニー中の可視タイムラインにおけるイベントを使用することに加えて、ユーザは、システムに既知であるが、現在閲覧されているタイムラインには必ずしも存在しない、他のイベントを手動で追加し得る。
【0074】
影響決定エンジン335は、識別されたパターンが他の顧客のジャーニー又はタイムラインに対して有する(又は有し得る)影響を決定するように構成されている。これにより、分析されているジャーニー又はタイムラインに関連付けられたエンティティが、その顧客ベースの中で課題がどの程度の規模であり得るかを決定することを可能にする。
【0075】
いくつかの実装形態では、影響決定エンジン335は、ジャーニーに関与した顧客の総数又はジャーニーが発生した総回数を取得及び提供することができる。影響決定エンジン335は、ジャーニー内の各ノードにおいて「ファネル」タイプの統計を提供することができ、移動を前進した又は完了した顧客の数及び割合、並びに途中の各イベントにおいてドロップアウトした顧客の数を提供する。
【0076】
影響決定エンジン335は、ジャーニー内のイベントにおける属性のいずれかに対して集計及び算術演算を実行する機能を有するカスタム計算及びチャートの作成を可能にする。影響決定エンジン335はまた、ジャーニーに関与した顧客の属性(例えば、年齢範囲による関与者の数、顧客の平均NPSスコア)、並びに顧客がジャーニーを進むにつれてそれらの属性の混合がどのように変化するかを分析するチャートの作成を可能にする。
【0077】
上記の関数は、コスト、収益、顧客満足度、又は任意の他のメトリックに対するジャーニーの影響を定量化する機能を提供する。その効果は、複数のタイムラインから識別されたパターンを取り、その同じ行動パターンを有していた顧客の数の総数を取得し、そのパターンの発生が任意のメトリックの変化とどのように対応するかを定量化することである。この機能を使用して、潜在的な「サイレントデトラクタ」、又は問題のある挙動/イベントパターンを有していた可能性があるが、彼らにフラグを立てる/カウントすることを可能にした最終的な結果インシデントを有していなかった顧客を定量化することもできる。
【0078】
エスカレーション管理エンジン340は、1人以上の個々の顧客及び/又はエンティティの顧客ベースの一部又は全てに関する課題を是正し、それのための計画を立て、かつ/又はそれを防止するための適切なアクションを決定及び/又は実施するように構成されている。エスカレーション管理エンジン340は、他のエンジン、特にノートテイキングエンジン320によって生成された作業生産物からレポート及び/又は成果物を自動的に作成する機能を有する。したがって、プラットフォーム内で、意図された視聴者にレポートを配信することができる。レポートの消費者はまた、基礎となる顧客のタイムライン及び分析を見るためにレポートを「掘り下げる」ことができる。
【0079】
いくつかの実装形態では、影響決定エンジン335及び/又はエスカレーション管理エンジン340は、顧客302(すなわち、最終顧客)及びユーザ352のエンティティ(例えば、組織)の両方の相互利益のためのより良好なアウトカムに向けて対話を誘導又は変更するために使用され得る機会を識別する。
【0080】
エスカレーション管理成果物には、様々なテンプレートを使用することができる。テンプレートは、異なるユースケース及びシナリオの特定のニーズに対処するために作成され得る。ノート、測定値、ジャーニー、チャート、顧客リスト、及び自由形式要約フィールド内のデータなど、分析の異なる態様を成果物に含めることができる。
【0081】
分析及び/又は成果物(例えば、コンピューティングデバイス310からの出力されたタイムライン又はデータ)は、アナリストコンピューティングデバイス355及び/又は出力デバイス398などの1人以上のユーザ又はユーザコンピューティングデバイスに出力又は表示され得る。グラフィカルインターフェースを介して、ユーザ352は、質問を明確化するか、又は追加の分析を要求し得る。ユーザ352は、成果物をクリックして、分析内の詳細な基礎データストーリーを閲覧し得る。
【0082】
SMEコンピューティングデバイス395は、本明細書で更に説明されるような様々な実装形態において、(ユーザコンピューティングデバイス355を介して)ユーザ352と通信するためにSME392によって使用され得る。
【0083】
システムは、クラウドベースのデータベース構造を通じてサービスとしてのソフトウェア(software as a service、SaaS)モデルとして提供され得ることが企図されている。しかしながら、他の実施形態は、局所化された全体又は一部のデータストレージを含み得る。加えて、システムを実装するプロセッサ及びコンピュータの正確な位置は、実施形態によって異なり得る。いくつかの実施形態では、システム全体は、グラフィカルインターフェースが提供されるクライアント(ユーザ)サービスデバイス、例えば、携帯電話、コンピュータなどを除いて、エンドユーザ(例えば、ユーザ352又はエンティティに関連付けられた他のユーザ若しくは管理者)に対して遠隔に常駐し得、一方、他の実施形態では、システム全体は、エンドユーザに対してローカルに常駐し得る。したがって、システムのコンポーネントの正確な位置は、開示される本発明のシステムの機能の用途の理解にとって必ずしも重要ではない場合がある。
【0084】
いくつかの実施形態では、システム300は、1つ以上のソースからデータを受信し、コンピューティングデバイス310、355、395のうちの1つ以上に関連付けられたストレージ304又は他のストレージにデータを記憶し得る。これは、過去のイベントのバッチ転送を通して、又は本明細書で提供されるようにリアルタイムで行われ得る。データ管理者は、様々な異なるフォーマットであり得るデータを取得し、本明細書で説明するシステムによって使用されるデータを準備し得る。例えば、データは、イベントの時間、イベントのタイプ、イベントの主題、及び/又はイベントを実行する顧客などの詳細を相互に関連付けるようにフォーマットされ得る。少なくとも1つの実施形態では、データは、少なくともタイムスタンプ及びデータが関連するイベントの識別を通じて他のデータと相互関連するようにフォーマットされる。次いで、データは、システム300の1つ以上のコンポーネントによる効率的な検索のために、ストレージ304又は他のデータメモリに記憶され得る。
【0085】
データが、使用可能なフォーマットにフォーマット又は変換される(又はシステム要件に従って記憶される)と、次いで、データは、ユーザコンピューティングデバイス355を介してユーザ352などのユーザに提供するためにシステムによって使用され得る。そうするために、クライアントアプリケーションは、パーソナルコンピュータ又はモバイルデバイス(例えば、電話又はタブレット)などのサードパーティクライアントデバイス(例えば、ユーザコンピューティングデバイス355)上に提供され得る。クライアントデバイスは、ユーザがシステムと対話し得るグラフィカルインターフェースを更に提供し得る。いくつかの実施形態では、この対話は、ユーザが、システムによって提供される特定のプリセットクエリを選択すること、又はシステムによって提供されるオプションに基づいて、追加のクエリを構築することを伴い得る。例えば、ユーザコンピューティングデバイス355(及び/又はSMEコンピューティングデバイス395)上のクライアントアプリケーションを通して、ユーザ(ユーザ352又はSME 392など)は、例えば、同じ期間にわたる製品又はサービス販売に影響を及ぼす、特定の期間内のイベントのセットを見ることを要求し得る。次いで、クライアントアプリケーションは、システムが要求されたクエリを実行し、要求された情報を配信することを要求することができ、要求された情報は、本明細書で提供されるような直感的なグラフィカルインターフェースで提供することができる。これは、クエリをコンピューティングデバイス310に直接送信することによって行うことができる。次に、コンピューティングデバイス310は、クエリを構築及び実行して(利用可能なデータに対して論理演算のセットを実行して)、使用可能な結果をクライアントアプリケーションに返すことができる。加えて、クライアントアプリケーションはまた、ストレージ304及び/又は他のデータメモリから直接情報を要求し、取り出し得、この情報は、同様にグラフィカルインターフェースを介してユーザに提供することができる。
【0086】
したがって、システムは、イベント、顧客、及びストーリーを互いに関連付けるために、データの理解しやすいグラフィカルな解釈を提供することができ、それによってシステムのユーザにフィードバック手段を提供する。
【0087】
図4は、本開示による、システム(例えば、システム300)によって実行可能な例示的な動作400の大まかな概要を示す動作フロー図である。
【0088】
410において、図3及び/又は図14に関して説明するようなシステムが、ジャーニー選択を受信する。実装形態に応じて、ユーザ(例えば、アナリスト)は、ストレージ304などのストレージから以前に生成されたジャーニーを選択し得るか、又は本明細書に説明されるように、(例えば、ジャーニー構築エンジンを使用して)ジャーニーを構築するようにシステムに命令し得る。
【0089】
420において、410で選択されたジャーニーの分析が開始(例えば、選択)され、430において分析が実行される。いくつかの実装形態では、ユーザ(例えば、アナリスト)は、グラフィカルユーザインターフェース上の開始ボタンをクリックして、420において分析を開始し得る。430において、分析は、顧客のデータ(例えば、顧客のジャーニーからのジャーニーデータ)を単独で、又はサードパーティデータと併せて使用して実行される。そのようなデータは、例えば、実装形態に応じて、図3及び/又は図14に関して説明するシステムに関連付けられたストレージ(例えば、ストレージ304などのデータリポジトリ)に記憶され、及び/又はそこから取り出され得る。この動作は、実装形態に応じて、課題識別エンジン315及び/又はタイムライン分析エンジン325によって実行され得る。
【0090】
分析され得る特徴は、発生(イベントが少なくとも1回発生したか否か)、頻度(イベントが発生した回数)、時間間隔(現イベントとマイルストーンイベントとの間の時間量)、ルート時間間隔(マイルストーンイベントとターゲットイベントとの間の時間量)、時間サイクル(指定された期間を有する周期性)などを含む。ジャーニーは、課題である、又は場合によっては課題であり得る、又は課題になり得るイベントを識別、又は別様に決定するように分析され得る。いくつかの実装形態では、個々の顧客のジャーニー及び/又はタイムライン(履歴)が、エスカレーション管理及び機会調査のために分析される。この分析は、実装形態に応じて、様々なメトリックを測定及び/又は計算することと、アクション、メトリック、及び/又は結果を比較することと、顧客タイムラインのうちの1つ以上に注釈を付けることと、を含み得る。
【0091】
いくつかの実装形態では、430における分析は、特定の課題、イベント、又は問題につながった、顧客履歴並びにそれらのパターン及び挙動と、会話フロー及び会話の分析と、を調べる。
【0092】
440において、分析に基づく出力が生成され、例えば、ユーザ(例えば、アナリスト)に提供される。システムは、ユーザインターフェース又は他のディスプレイ又は出力デバイス398などの出力デバイスを介して、例えばユーザ(アナリスト)に出力を提供する。出力は、実装形態に応じて、イベント、タイムライン、課題、ジャーニーなどであり得る。エンティティ(例えば、顧客が関与しているビジネス)に関するリスク又は機会は、タイムラインから直接ジャーニーを構築することによって決定され得、440において出力として提供され得る。同様の課題、イベント、又は状況を有する顧客のリストが、アナリスト又はエンティティなどのユーザによるその後の使用のために、440で生成され、出力され得る。出力は、ユーザが(例えば、レビュー、注釈付けなどによって)対話することができるグラフィカルインターフェースなどのユーザインターフェースにおいて提供され得る。
【0093】
450において、アナリスト又は他のユーザは、分析の結果を使用し、次いで、出力及び/又は手順(例えば、エスカレーション手順、リスク、機会などを対象とする)を(例えば、出力に注釈を付けることなどによって)更新及び/又は調整し得る。この動作は、実装形態に応じて、ノートテイキングエンジン320及び/又はエスカレーション管理エンジン340によって実行され得る。
【0094】
460において、変更(すなわち、更新及び/又は調整)は、それらの有効性などを決定するために(例えば、アナリスト又はエンティティなどのユーザによって)監視され得る。ケース管理ワークフローは、ケースを作成及び割り当て、それらの進捗を追跡し、実行可能な成果物を生成するために使用され得る。
【0095】
図5は、エスカレーション管理のための方法500の実装形態の動作フローである。方法500は、本開示によるシステム(例えば、システム300)によって実行可能であり得る。
【0096】
510において、(例えば、エンティティの)顧客のタイムラインが生成されるか、又はストレージから取り出される。タイムラインは、一連のイベントを有する。顧客タイムラインは、いくつかの実装形態では、ストレージ304内に維持されたアクタータイムライン306のうちの1つであり得る。
【0097】
520において、タイムラインは、1つ以上の課題(例えば、予想されるものからの逸脱を示すイベント、既定のイベントなど)を識別するために分析される。この動作は、実装形態に応じて、課題識別エンジン315及び/又はタイムライン分析エンジン325によって実行され得る。
【0098】
530において、課題の原因が決定される。いくつかの実装形態では、課題に関する1つ以上の機会及び/又はリスクが決定され得る。この動作は、実装形態に応じて、課題識別エンジン315及び/又はタイムライン分析エンジン325によって実行され得る。
【0099】
540において、課題が(例えば、エンティティの)他の顧客に関して有し得る影響が決定される。この動作は、いくつかの実装形態では、影響決定エンジン335によって実行され得る。
【0100】
550において、エスカレーション管理のための1つ以上の成果物が生成され、例えば、アナリストコンピューティングデバイス又は他の出力デバイスに出力される。この動作は、いくつかの実装形態では、エスカレーション管理エンジン340によって実行され得る。
【0101】
図6は、エスカレーション管理のための方法600の別の実装形態の動作フローである。方法600は、本開示によるシステム(例えば、システム300)によって実行可能であり得る。
【0102】
610において、顧客タイムラインにおけるイベントに関する課題が、例えば、課題識別エンジン315によって識別される。課題に関する「ケース」が生成され、ユーザ352などのアナリストに送信される。いくつかの実装形態では、ケースは、キューにサブミットされ、次いで、その後、例えば、既定の時間にユーザに送信され得る。
【0103】
620において、ケースは、例えば、ユーザコンピューティングデバイス355を介して、ユーザによって受け入れられる。630において、ユーザは、課題を示すイベントを含むタイムライン(すなわち、データによって表される履歴)を含むケースをレビューする。ユーザは、ユーザコンピューティングデバイス355上に表示されたグラフィカルユーザインターフェースにおいてケースをレビューし、グラフィカルユーザインターフェースを介してケースのノートに注釈を付け得る。ノートテイキングエンジン320は、ケースのノートテイキング及び注釈付けを容易にし得る。
【0104】
640で、ユーザは、インラインコラボレーションを使用して、SMEコンピューティングデバイス395を介してSME392などの1人以上のSME(人間の主題専門家)と観察結果を考察し得る。ケースのノートは、ユーザコンピューティングデバイス355上に提供されるグラフィカルユーザインターフェースを介して、ユーザ352によって更に注釈を付けられ得る。
【0105】
650において、ユーザは、課題の根本原因を識別し、顧客の満足度を高めるためにエスカレーション管理のリスク及び/又は機会を決定し得る。ユーザは、この情報をケースノートに提供するか、又は別様にこの情報を出力し得る。
【0106】
660において、例えば、影響決定エンジン335を使用して、課題の総影響を決定し得る。一実装形態では、統合型ジャーニービルダを使用して、課題の総影響の規模を決定し、課題が多くの顧客に影響を及ぼす大きな課題であるかどうかを決定又は推定し得る。
【0107】
670において、例えば、エスカレーション管理エンジン340によって、エスカレーション管理のための成果物が生成及び配布されるか、又は別様に実施される。
【0108】
図7は、ジャーニーマイニングのための方法700の実装形態の動作フローである。方法700は、本開示によるシステム(例えば、システム300)によって実行可能であり得る。
【0109】
710において、第1の顧客のタイムラインが、例えば、ストレージ304の1つ以上の顧客タイムライン306から受信又は取り出される(すなわち、第1のタイムライン)。720において、第2の顧客のタイムラインが、例えば、ストレージ304の1つ以上の顧客タイムライン306から受信又は取得される(すなわち、第2のタイムライン)。
【0110】
730において、第1のタイムライン及び第2のタイムラインは、ユーザコンピューティングデバイス355上に提供されるグラフィカルユーザインターフェース上に表示される(例えば、一緒にピン留めされる)など、ユーザに一緒に表示され得る。
【0111】
740において、第1のタイムライン及び第2のタイムラインは、共有インシデント(例えば、各タイムライン上の同様のイベント)を決定するために互いに比較され得る。第1の顧客及び第2の顧客は、両方ともが、同時に、同じイベントの後に、何らかの共通点で、などにおいてコールセンターに電話をかけるなど、共有インシデントを有する場合がある。実装形態に応じて、共有インシデントは、ほぼ同じ日時に、又は異なる時刻及び/若しくは日に発生する場合がある。この比較は、いくつかの実装形態ではタイムライン分析エンジン325によって、並びに/又はユーザ352及び/若しくはユーザコンピューティングデバイス355を用いて実行され得る。
【0112】
750において、2つのタイムラインにおけるどのパターン(例えば、2つのタイムラインの共通イベント、共通部分など)が共有インシデントにつながったかが決定される。このようにして、2人の顧客に類似の挙動(例えば、両方の顧客がコールセンターに電話をかける、又はそれらが有する何らかの共有インシデント)をもたらしたパターンがあるかどうかが決定され得る。この決定は、いくつかの実装形態ではタイムライン分析エンジン325によって、並びに/又はユーザ352及び/若しくはユーザコンピューティングデバイス355を用いて実行され得る。
【0113】
760において、インシデントの対処及び/又は防止を対象とする是正措置が決定及び出力され得る。是正措置の決定及び出力は、いくつかの実装形態では、エスカレーション管理エンジン340によって、並びに/又はユーザ352及び/若しくはユーザコンピューティングデバイス355を用いて実行され得る。
【0114】
770において、いくつかの実装形態では、1人以上の追加の顧客の1つ以上のタイムラインが選択され、追加され、(例えば、ユーザコンピューティングデバイス355の)グラフィカルユーザインターフェース上に表示され、かつ/又は分析され得る。このようにして、これらの1つ以上のタイムラインはまた、共有インシデントに対する更なる分析のために、第1及び第2のタイムラインとともにピン留めされ得る。この分析は、いくつかの実装形態ではタイムライン分析エンジン325によって、並びに/又はユーザ352及び/若しくはユーザコンピューティングデバイス355を用いて実行され得る。
【0115】
780において、770の追加の分析を使用して、インシデントの対処及び/又は防止を対象とする(760のものに対する)追加又は代替の是正措置が決定及び出力され得る。是正措置の決定及び出力は、いくつかの実装形態では、エスカレーション管理エンジン340によって、並びに/又はユーザ352及び/若しくはユーザコンピューティングデバイス355を用いて実行され得る。
【0116】
図8は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース800を示す。グラフィカルユーザインターフェース800は、実装形態に応じて、例えば、ユーザコンピューティングデバイス355、SMEコンピューティングデバイス395、コンピューティングデバイス310、及び/又は出力デバイスなどのコンピューティングデバイス上に表示されるか、又は別様に提供され得る。
【0117】
例示的なグラフィカルユーザインターフェース800では、第1の顧客805の第1のタイムライン810が、第2の顧客815の第2のタイムライン820とともに示されている。各タイムラインは、特定のイベントを有する特定の顧客を示す。
【0118】
これらの2つのタイムラインは、ここでは一緒にピン留めされると見なされ得る。第1のタイムライン810のモバイルウェルカムイベント812、及び第2のタイムライン820のモバイルアプリ情報イベントなど、様々なイベントが各タイムラインに示されている。第1のタイムライン810及び第2のタイムライン820の各々における呼に対応する共有インシデント850が示されている。第1のタイムライン810及び/又は第2のタイムライン820のパターン及び/又はイベントを決定及び/又は分析して、どのアクションが共有インシデントにつながった可能性があるか、並びに現在及び/又は将来の共有インシデントに対処するためにどの是正措置(例えば、エスカレーション管理)を取ることができるかを明らかにし得る。
【0119】
ユーザは、共有インシデントにおいてなど、ユーザが選択するそれぞれの時点が何であれ、タイムラインを互いにピン留めすることができるが、これは限定を意図するものではない。いくつかの実装形態では、タイムラインは、イベントの順序、及びタイムラインを横切る(複数のタイムライン間の)イベントの時間における相対位置が同等になるようにスケーリングされる。したがって、例えば、タイムラインB内のイベント2がタイムラインA内のイベント1の右側にある場合、これは、各タイムライン上のピン留め点に関して、顧客Aがイベント1を有した後に顧客Bがイベント2を有したことを意味する。
【0120】
グラフィカルユーザインターフェース800は、タイムライン及び/又はジャーニーが、ほぼリアルタイムで、かつ異種のデータソースから作成、表示、及び/又は分析され得るエリア802を提供し得る。システムによって収集された情報は、このグラフィカルユーザインターフェース800を介して評価及び分析され得る。選択されたモデリングに基づくイベントの発生率は、グラフィカルユーザインターフェース800のタイムラインエリア(エリア802の一部)においてシステムによって提供され得る。例えば、タイムラインは、経時的なストーリーの分布を示し得る。ユーザは、特定の開始及び終了日を選択することによって特定の期間に焦点を合わせることができ、エリア802は、この新しい期間に基づいて、システムによって自動的にリフレッシュすることができる。
【0121】
図9は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース900を示す。インターフェース900は、顧客アカウント周辺の基礎データ(例えば、電話のタイプ、電話表示URLのサイズなど)を示す様々なタブ905を提供する。関連付けられたイベントに対応するノートセクション925が提供される。各イベントは、ユーザが、例えば、タイムライン及び/又はイベントに関連付けられた思考、ノート、及び/又は観察結果を記録することができる、関連付けられたノートセクションを有し得る。ボタンは、ユーザがユーザのノートを順番にスキップすることを可能にする。ユーザは、顧客の履歴内の関心のあるものを見て、共有イベント(すなわち、共有インシデント)につながった関心のあるもの(例えば、根本原因であり得るもの)についてノートを取る。ノートテイキングエンジン320は、このようにしてイベントノート及びタイムラインノートを受信し、維持するために使用され得る。
【0122】
図10は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース1000を示す。ユーザが、イベント(すなわち、選択されたノード)を使用して、タイムライン(又はジャーニー)を作成又は別様に構築することを可能にするエリア1020(すなわち、ジャーニーキャンバス)が提供される。ユーザは、「イベント追加」1030を選択し、次いで、作成しているタイムライン又はジャーニーにイベントを追加し得る。次に、ユーザが「適用」選択(図示せず)を行うと、新規ジャーニーが作成される。ユーザは、「タイムラインから」1032を選択することによって、表示されたタイムライン(例えば、第1のタイムライン又は第2のタイムライン)からイベントを追加し得、又は「手動選択」1035を選択することによって、(例えば、ストレージ内のライブラリから、又はグラフィカルユーザインターフェース1000上に表示されない他のタイムラインから)イベントを手動で選択し得る。ジャーニー構築エンジン330は、このようにタイムライン又はジャーニーを作成するために使用され得る。
【0123】
1つ以上のジャーニーから選択されたイベントを使用して、新規ジャーニーを作成することによって、アナリストなどのユーザは、何人の人々(例えば、顧客)が同様のインシデント又は課題を有したかを決定し、それらの人々(例えば、顧客)の人口統計をチェックし、他のタイプの分析を実行し、したがって、多くの人々(例えば、顧客)が遭遇したか又は遭遇する可能性があるインシデント又は課題に対する解決策を決定することが可能であり得る。
【0124】
図11は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース1100を示す。ユーザがイベントを使用して、タイムライン(又はジャーニー)を作成又は別様に構築することを可能にするために提供されるエリア1110では、構築されているジャーニー1115が表示される。ジャーニー1115は、イベント1120などのイベントを含む。これらのイベントは、タイムライン1130からの1つ以上のイベントなど、顧客タイムラインにおけるイベントに基づき得る。
【0125】
図12は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース1200を示す。ユーザがイベントを使用して、タイムライン(又はジャーニー)を作成又は別様に構築することを可能にするために提供されるエリア1210では、構築されているジャーニー1215が表示される。ジャーニー1215は、イベント1230などのイベントと、イベント間の時間情報(時間情報1220など)と、を含む。イベント及び時間情報は、例えば、1つ以上の顧客タイムラインにおけるイベントに基づき得る。
【0126】
図13は、本開示による例示的なグラフィカルユーザインターフェース1300を示す。ユーザがイベントを使用して、タイムライン(又はジャーニー)を作成又は別様に構築することを可能にするために提供されるエリア1310では、構築されているジャーニー1315が表示される。ジャーニー1315は、イベント1340などのイベントを含み、イベント1340周辺のデータに関する様々な選択可能アクション1342を示す。このアクション1342は、様々な顧客タイムライン1320及び1330から生成されたデータを提供し得る。
【0127】
図14は、例示的な実施形態及び態様が実装され得る例示的なコンピューティング環境1400を示す。特定の実施形態を本明細書で説明してきたが、本開示は、明示的に対処されるものを超えて、様々な文脈及び技術分野に適用されることが可能であると理解されるべきである。
【0128】
更に、本明細書で説明する論理動作がソフトウェアで実装される場合、プロセスは、任意のタイプのコンピューティングアーキテクチャ又はプラットフォーム上で実行し得る。例えば、図14を参照すると、本発明の実施形態が実装され得る例示的なコンピューティングデバイスが示されている。特に、システムは、図14に示すコンピューティングデバイス1400などの1つ以上のコンピューティングデバイスを使用して動作し得る。図14は、例示的な実施形態及び態様が実装され得る例示的なコンピューティング環境を示す。コンピューティングデバイス環境は、好適なコンピューティング環境の一例にすぎず、使用又は機能の範囲に関していかなる限定も示唆するものではない。
【0129】
多数の他の汎用又は専用コンピューティングデバイス環境又は構成を使用し得る。使用に好適であり得る周知のコンピューティングデバイス、環境、及び/又は構成の例は、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、ネットワークパーソナルコンピュータ(personal computer、PC)、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、組み込みシステム、上記のシステム又はデバイスのいずれかを含む分散コンピューティング環境などを含むが、これらに限定されない。
【0130】
コンピュータによって実行されるプログラムモジュールなどのコンピュータ実行可能命令が使用され得る。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含む。通信ネットワーク又は他のデータ伝送媒体を介してリンクされたリモート処理デバイスによってタスクが実行される分散コンピューティング環境が使用され得る。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュール及び他のデータは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及びリモートの両方のコンピュータ記憶媒体に位置し得る。
【0131】
図14を参照すると、本明細書で説明される態様を実装するための例示的なシステムは、コンピューティングデバイス1400などのコンピューティングデバイスを含む。その最も基本的な構成では、コンピューティングデバイス1400は、通常、少なくとも1つの処理ユニット1402及びメモリ1404を含む。コンピューティングデバイスの正確な構成及びタイプに応じて、メモリ1404は、揮発性(ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)など)、不揮発性(読取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、フラッシュメモリなど)、又はその2つの何らかの組み合わせであり得る。この最も基本的な構成は、図14に破線1406で示されている。
【0132】
コンピューティングデバイス1400は、追加の特徴/機能を有し得る。例えば、コンピューティングデバイス1400は、限定はしないが、磁気又は光学ディスク又はテープを含むがそれらに限定されない追加のストレージ(リムーバブル及び/又は非リムーバブル)を含むことができる。そのような追加のストレージは、リムーバブルストレージ1408及び非リムーバブルストレージ1410によって図14に示されている。
【0133】
コンピューティングデバイス1400は、通常、様々なコンピュータ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、デバイス1400によってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。
【0134】
コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される揮発性及び不揮発性、並びにリムーバブル及び非リムーバブル媒体を含む。メモリ1404、リムーバブルストレージ1408、及び非リムーバブルストレージ1410は全て、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラム読み出し専用メモリ(electrically erasable program read-only memory、EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)若しくは他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用することができ、コンピューティングデバイス1400によってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体は、コンピューティングデバイス1400の一部であり得る。
【0135】
コンピューティングデバイス1400は、デバイスが他のデバイスと通信することを可能にする通信接続1412を含み得る。コンピューティングデバイス1400はまた、キーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイスなどの入力デバイス1414を有し得る。ディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力デバイス1416も含まれ得る。これら全てのデバイスは、当該技術分野において周知であり、ここで詳細に考察される必要はない。
【0136】
一実装形態では、方法は、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、課題の原因を決定することと、他の顧客に対する課題の影響を決定することと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む。
【0137】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含む。本方法は、課題を識別する前に、ストレージからタイムラインを取り出すことを更に含む。本方法は、課題を識別する前に、タイムラインを生成することを更に含む。本方法は、課題に関連する機会又はリスクを決定することを更に含む。影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することは、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む。タイムラインは、顧客のジャーニーに基づいている。本方法は、課題を識別し、課題の原因を決定するためにタイムラインを分析することを更に含む。本方法は、分析の結果をグラフィカルユーザインターフェースに出力することを更に含む。本方法は、エスカレーション管理によって提供される手順変更を監視することを更に含む。
【0138】
一実装形態では、方法は、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信することと、ノートでタイムラインに注釈を付けることと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む。
【0139】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含む。本方法は、コンピューティングデバイス及び主題専門家(SME)コンピューティングデバイスを介して、ユーザとSMEとの間のインラインコラボレーションを提供することを更に含む。本方法は、課題の原因を決定することを更に含む。本方法は、他の顧客に対する課題の影響を決定することを更に含む。影響を決定することは、ジャーニー構築を使用することを含む。本方法は、課題を識別する前に、ストレージからタイムラインを取り出すことを更に含む。本方法は、課題を識別する前に、タイムラインを生成することを更に含む。本方法は、課題に関連する機会又はリスクを決定することを更に含む。エスカレーション管理を実行することは、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む。タイムラインは、顧客のジャーニーに基づいている。
【0140】
一実装形態では、方法は、第1のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第1のタイムラインが、第1の複数のイベントを含む、提供することと、第2のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第2のタイムラインが、第2の複数のイベントを含む、提供することと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を含む。
【0141】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含む。第1のタイムラインは、第1の顧客のタイムラインであり、第2のタイムラインは、第1の顧客とは異なる第2の顧客のタイムラインである。本方法は、第1のタイムライン及び第2のタイムラインをストレージから受信することを更に含む。第1のタイムライン及び第2のタイムラインを提供することは、コンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースに第1のタイムライン及び第2のタイムラインを表示することを含む。共有インシデントの原因を決定することは、共有インシデントをもたらした第1のタイムライン及び第2のタイムラインにおける1つ以上のパターンを決定することを含む。本方法は、少なくとも1つの追加のタイムラインに関して共有インシデントを分析することを更に含む。少なくとも1つの追加のタイムラインは、第1の顧客及び第2の顧客とは異なる追加の顧客のタイムラインである。
【0142】
一実装形態では、方法は、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を含む。
【0143】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含む。本方法は、ジャーニーに基づいて、リスク又は機会を決定することを更に含む。本方法は、リスク又は機会を出力することを更に含む。本方法は、他の顧客に対するジャーニーの影響を決定することを更に含む。本方法は、ジャーニーに基づいて、エスカレーション管理を実行することを更に含む。本方法は、データをストレージから受信することを更に含む。ジャーニーを構築することは、グラフィカルユーザインターフェースを介してユーザによって実行される。本方法は、ユーザがジャーニーにイベントを追加することを更に含む。
【0144】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、課題の原因を決定することと、他の顧客に対する課題の影響を決定することと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を実行させる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0145】
実装形態は、以下の特徴のうちのいくつか又は全てを含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題を識別する前に、ストレージからタイムラインを取り出させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題を識別する前に、タイムラインを生成させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題に関連付けられた機会又はリスクを決定させる命令を更に含み得る。影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することは、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む。タイムラインは、顧客のジャーニーに基づいている。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題を識別し、課題の原因を決定するためにタイムラインを分析させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、分析の結果をグラフィカルユーザインターフェースに出力させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、エスカレーション管理によって提供される手順変更を監視させる命令を更に含み得る。
【0146】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信することと、ノートでタイムラインに注釈を付けることと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0147】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、コンピューティングデバイス及び主題専門家(SME)コンピューティングデバイスを介して、ユーザとSMEとの間のインラインコラボレーションを提供させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題の原因を決定させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、他の顧客に対する課題の影響を決定させる命令を更に含み得る。影響を決定することは、ジャーニー構築を使用することを含む。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題を識別する前に、ストレージからタイムラインを取り出させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題を識別する前に、タイムラインを生成させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、課題に関連付けられた機会又はリスクを決定させる命令を更に含み得る。エスカレーション管理を実行することは、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む。タイムラインは、顧客のジャーニーに基づいている。
【0148】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、第1のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第1のタイムラインが、第1の複数のイベントを含む、提供することと、第2のタイムラインをコンピューティングデバイスに提供することであって、第2のタイムラインが、第2の複数のイベントを含む、提供することと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0149】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含み得る。第1のタイムラインは、第1の顧客のタイムラインであり、第2のタイムラインは、第1の顧客とは異なる第2の顧客のタイムラインである。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、第1のタイムライン及び第2のタイムラインをストレージから受信させる命令を更に含み得る。第1のタイムライン及び第2のタイムラインを提供することは、コンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースに第1のタイムライン及び第2のタイムラインを表示することを含む。共有インシデントの原因を決定することは、共有インシデントをもたらした第1のタイムライン及び第2のタイムラインにおける1つ以上のパターンを決定することを含む。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、少なくとも1つの追加のタイムラインに関して共有インシデントを分析させる命令を更に含み得る。少なくとも1つの追加のタイムラインは、第1の顧客及び第2の顧客とは異なる追加の顧客のタイムラインである。
【0150】
一実装形態では、システムは、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を行わせる命令を記憶するメモリと、を備える。
【0151】
実装形態は、以下の特徴の一部又は全てを含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ジャーニーに基づいて、リスク又は機会を決定させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、リスク又は機会を出力させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、他の顧客に対するジャーニーの影響を決定させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、ジャーニーに基づいて、エスカレーション管理を実行させる命令を更に含み得る。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、データをストレージから受信させる命令を更に含み得る。ジャーニーを構築することは、グラフィカルユーザインターフェースを介してユーザによって実行される。命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、少なくとも1つのプロセッサに、イベントをジャーニーに追加させる命令を更に含み得る。
【0152】
一実装形態では、システムは、顧客のタイムラインにおける課題を識別するように構成されている課題識別エンジンであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、課題認識エンジンと、課題の原因を決定するように構成されているタイムライン分析エンジンと、他の顧客に対する課題の影響を決定するように構成されている影響決定エンジンと、影響に基づいて、エスカレーション管理を実行するように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0153】
一実装形態では、システムは、顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、タイムライン及び課題をコンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザに提供することと、を行うように構成されている、課題識別エンジンと、グラフィカルユーザインターフェースにおいてユーザからノートを受信するように構成されているノートテイキングエンジンと、ノートでタイムラインに注釈を付けるように構成されているタイムライン分析エンジンと、課題に基づいて、エスカレーション管理を実行するように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0154】
一実装形態では、システムは、第1のタイムラインを受信することであって、第1のタイムラインは第1の複数のイベントを含む、受信することと、第2のタイムラインを受信することであって、第2のタイムラインは第2の複数のイベントを含む、受信することと、を行うように構成されているコンピューティングデバイスと、共有インシデントを決定するために、第1のタイムラインを第2のタイムラインと比較することと、共有インシデントの原因を決定することと、を行うように構成されているタイムライン分析エンジンと、是正措置を決定することと、是正措置を出力することと、を行うように構成されているエスカレーション管理エンジンと、を備える。
【0155】
一実装形態では、システムは、顧客タイムラインからのイベント、顧客タイムラインからの情報、顧客タイムラインからのパターン、顧客タイムラインのパターンからのイベント、又は顧客タイムラインのパターンに関連する課題のうちの少なくとも1つを含むデータを取り出すことを行うように構成されているタイムライン分析エンジンと、取り出されたデータを使用して、ジャーニーを構築することと、ジャーニーを出力することと、を行うように構成されているジャーニー構築エンジンと、を備える。
【0156】
本明細書で使用される場合、「can」、「may」、「optionally」、「can optionally」、及び「may optionally」という用語は、互換的に使用され、状態が生じる場合並びに状態が生じない場合を含むことを意味する。
【0157】
本明細書で説明する様々な技法は、ハードウェアコンポーネント若しくはソフトウェアコンポーネントに関連して、又は適切な場合には両方の組み合わせに関連して実装され得ることを理解されたい。使用することができる例示的なタイプのハードウェアコンポーネントは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、特定用途向け集積回路(Application-specific Integrated Circuit、ASIC)、特定用途向け標準製品(Application-specific Standard Product、ASSP)、システムオンチップシステム(System-on-a-chip system、SOC)、複合プログラマブルロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device、CPLD)などを含む。本開示の主題の方法及び装置、又はその特定の態様若しくは部分は、フロッピーディスケット、CD-ROM、ハードドライブ、又は任意の他の機械可読記憶媒体などの有形媒体に具現化されたプログラムコード(すなわち、命令)の形態を採ることができ、プログラムコードがコンピュータなどの機械にロードされて実行されると、機械は本開示の主題を実施するための装置となる。
【0158】
例示的な実装形態は、1つ以上のスタンドアロンコンピュータシステムのコンテクストにおいて本開示の主題の態様を利用することに言及し得るが、主題はそのように限定されず、むしろ、ネットワーク又は分散コンピューティング環境などの任意のコンピューティング環境に関連して実装され得る。更に、本明細書で開示される主題の態様は、複数の処理チップ又はデバイスにおいて、又は複数の処理チップ又はデバイスにわたって実装され得、同様に、複数のデバイスにわたって記憶が行われ得る。そのようなデバイスは、例えば、パーソナルコンピュータ、ネットワークサーバ、及びハンドヘルドデバイスを含み得る。
主題は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義される主題は、上述の特定の特徴又は動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-10-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
顧客のタイムラインにおける課題を識別することであって、前記タイムラインが、前記顧客のジャーニーに基づいており、前記タイムラインが、複数のイベントを含む、識別することと、
前記課題の原因を決定する前に、前記課題を最初に識別するために前記タイムラインを分析することによって、前記課題の原因を決定することと、
前記課題に関連付けする機会又はリスクを決定することと、
ジャーニービルディングを使用して、他の顧客に対する前記課題の影響を決定することと、
前記影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記課題を識別する前に、ストレージから前記タイムラインを取り出すことを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記課題を識別する前に、前記タイムラインを生成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記影響に基づいて、エスカレーション管理を実行することが、エスカレーション管理のための成果物を生成して出力することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記エスカレーション管理によって提供される手順変更を監視することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
是正措置を策定するための方法であって、
コンピューティングデバイスを用いて第1の顧客タイムラインにアクセスすることであって、前記第1の顧客タイムラインが、第1の複数のイベントを含む、アクセスすることと、
前記コンピューティングデバイスを用いて第2の顧客タイムラインにアクセスすることであって、前記第2の顧客タイムラインが、第2の複数のイベントを含む、アクセスすることと、
前記第1の顧客タイムラインを前記第2の顧客タイムラインと比較して、共有インシデントが両方の顧客タイムラインに共通であるかどうかを決定することと、
前記共有インシデントを分析して、是正課題が前記共有インシデントに関連付けられているかどうかを決定することと、
前記是正課題を識別すると、前記是正措置を生成することであって、前記是正措置が、前記共有インシデントに関連付けられた前記是正課題の原因に対処することを意味する、生成することと、
前記是正措置を使用して、現在の前記共有インシデントに関連付けられた前記是正課題に対処すること、又は類似の共有インシデントが将来発生したときに前記共有インシデントに関連付けられた前記是正課題に対処することと、を含む、方法。
【請求項7】
前記第1の顧客タイムラインが、第1の顧客のタイムラインであり、前記第2の顧客タイムラインが、第2の顧客のタイムラインであり、前記第1の顧客が、前記第2の顧客とは異なる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の顧客タイムライン及び前記第2の顧客タイムラインをデータベースから受信することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の顧客タイムライン及び前記第2の顧客タイムラインを提供することが、前記コンピューティングデバイスのグラフィカルユーザインターフェースに前記第1の顧客タイムライン及び前記第2の顧客タイムラインを表示することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記共有インシデントに対する前記是正措置を生成することが、前記共有インシデントをもたらした前記第1及び前記第2の顧客タイムラインの両方における1つ以上のパターンを決定することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの追加の顧客タイムラインに関して、前記共有インシデントを分析することを更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの追加の顧客タイムラインが、第3の顧客から選択され、前記第3の顧客が、前記第1及び前記第2の顧客の両方とは異なる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ジャーニーマイニングのためのジャーニーを構築する方法であって、
顧客タイムラインから少なくとも1つのイベントのデータを取り出すことと、前記顧客タイムラインから情報を取得することと、
前記顧客タイムラインから1つ以上のパターンを生成することと、
前記1つ以上のパターンから少なくとも1つの関心イベントを識別することと、
前記関心イベントに関連する1つ以上の課題を識別することと、
前記1つ以上の識別された課題に基づいて、他の顧客に対する影響を決定するために、前記取り出されたデータを使用して、前記ジャーニーを構築することと、
前記ジャーニーを分析して、前記イベント又は前記識別された課題のいずれか又は両方のうちの1つが、他の以前に分析されたジャーニーと比較したときに最初に予想されたものとは異なって起こったかどうかを決定することと、を含む、方法。
【請求項14】
前記ジャーニーに基づいて、リスク又は機会を決定することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ジャーニーに基づいて、前記リスク又は前記機会に関してエスカレーション管理分析を実行することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記データをコンピュータ可読記憶媒体から受信することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記ジャーニーを構築することが、コンピュータプログラムと通信するグラフィカルユーザインターフェースとのユーザの対話を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
ユーザが前記顧客タイムラインに新規イベントを追加することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記共有インシデントが両方の顧客タイムラインに共通であるかどうかが、前記共有インシデントのタイムスタンプを分析することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項20】
前記共有インシデントが両方の顧客タイムラインに共通であるかどうかが、両方の顧客タイムラインに共通であるイベント又はアクションを分析することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項21】
前記ジャーニーを分析することが、前記ジャーニーをマイニングすることを含む、請求項13に記載の方法。
【国際調査報告】