(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】10進計算機の基礎技術原理及び実現方法
(51)【国際特許分類】
G06F 7/491 20060101AFI20240228BHJP
G06F 15/02 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
G06F7/491
G06F15/02 330L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023546372
(86)(22)【出願日】2020-10-17
(85)【翻訳文提出日】2023-04-12
(86)【国際出願番号】 CN2020121715
(87)【国際公開番号】W WO2022073253
(87)【国際公開日】2022-04-14
(31)【優先権主張番号】202011074626.9
(32)【優先日】2020-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523134439
【氏名又は名称】閔少維
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】閔少維
【テーマコード(参考)】
5B019
【Fターム(参考)】
5B019HA02
(57)【要約】
電子計算機の分野に属する10進電子計算機の原理及び実現方法を開示する。本発明のコ
アは、シングルビット10進データを使用し、10ビットのハードウェアである計算レジ
スタ群は、10進数を使用して計算を行い、1つの数値ビットは10種類の状態を持ち、
10進データの演算と出力を直接行う。10進計算機は最下層において10進計算レジス
タハードウェアからなるCPU、補助クロス制御回路、10進メモリ、10進オペレーテ
ィングシステムを採用することにより、完全な10進計算機システムを構成することであ
る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10進計算機の基礎技術原理及び実現方式であって、
10進計算機は、シングルビットデータとして10進データ記述方式を採用し、シングル
ビット数字が10種類の状態を持ち、
10進データを計算機ハードウェアである計算レジスタの計算基礎とし、10進データ及
びレジスタを使用して計算を行うことを特徴とする10進計算機の基礎技術原理及び実現
方式。
【請求項2】
シングルビットデータは10ビットであり、シングルビット数字は10種類の表記状態を
持つことを特徴とする請求項1に記載の10進計算機。
【請求項3】
シングルビットデータは10ビットであるが、表記数字は1ビットしか必要とせず、
シングルビットデータは10ビットであるので、シングルビットビット表記数字を除いて
、他の2ビットから9ビットを組み合わせて使用すると、合計で1000以上の状態があ
り、2~9ビットの組み合わせは10進計算機の文字、演算子、オペレータを表記し、2
文字の組み合わせはUicodeコードを完全に表記することを特徴とすることを特徴と
する請求項1に記載の10進計算機。
【請求項4】
10ビットのデータでは、シングルビットが数字である以外、残りのマルチビットの組み
合わせは、文字、演算子、オペレータ、Uicodeコードであり、
シングルビット演算子とオペレータの組み合わせは完全な演算マシンコードであり、この
マシンコードは直接高級コンピュータプログラミング言語の演算制御子を使用して表現さ
れ、すなわちマシンコードのプログラミングは高級言語を直接使用して行うことが可能で
あることを特徴とする請求項3に記載の10進計算機。
【請求項5】
基礎となる基本的なハードウェアである計算レジスタは、10ビット状態で記述された1
0進レジスタを採用し、かつ、複数のシングルビット10進レジスタを組み合わせて配列
すると、加算レジスタ群、減算レジスタ群、乗算レジスタ群、除算レジスタ群が構成され
、計算機コアCPUに必要な各種ハードウェア計算に必要な他の各種の計算レジスタ群に
も組み合わされ得ることを特徴とする請求項1に記載の10進計算機。
【請求項6】
シングルビットレジスタは10進数であり、マルチビットの10進レジスタは、マルチビ
ットのハードウェアレジスタ群を構成し、配列されたマルチビット10進レジスタ群は、
マルチビットのデータの計算をマルチビット同時に並列に行うことができ、また、複数組
のデータを同時に1つのレジスタ群に入力することにより、複数組のデータを一度に入力
して並列計算を行うことができることを特徴とする請求項1に記載の10進計算機。
【請求項7】
一般によく使われるデータはすべて10進であるので、10進計算機による計算は2進に
変換して計算する必要がなく、通常10進データを2進に変換して計算してから10進に
再変換するとデータ精度が損なわれるが、10進計算機自体は10進計算を直接行うこと
を特徴とする10進計算機請求項1に記載の10進計算機。
【請求項8】
10進計算機は、マルチビット同期計算であって、計算はデータによって、1ステップの
みで完了する場合と、複数ステップで完了する場合とがあるため、10進計算機は、対応
するクロスコントローラを開発し、データの計算が完了した直後に結果を出力する必要が
あり、クロスコントローラは、10進計算機において複数のレジスタ群の動作タイミング
を制御し、特殊な補助計算コントローラであることを特徴とする請求項1に記載の10進
計算機。
【請求項9】
10進データは10ビットであるので、10進データメモリはシングルビット10ビット
の新しいハードウェアメモリを用いることを特徴とする請求項1に記載の10進計算機。
【請求項10】
直接10進計算を行うため、計算機のデータ計算が簡単であり、レジスタの配列・組み合
わせが簡単であり、マルチビット計算レジスタを容易に組み合わせることができ、本発明
のシステムは、初期には100ビット10進データに基づいて設計された100ビット1
0進計算機として設計され、後は必要に応じてレジスタの配列数を増やしてより多くのビ
ットの10進計算機も組み合わせることができることを特徴とする請求項1に記載の10
進計算機。
【請求項11】
上記の技術的な説明によれば、10進演算レジスタ群があり、10進数があり、10ビッ
トで表される各種文字、10ビット演算制御子及び10ビットのオペレータがあり、10
進データメモリがあり、10進計算専用クロスコントローラがあり、これらの基本ユニッ
トは10進計算に必要な完全な10進計算機のCPU及び対応する10進計算原理のすべ
てのハードウェアシステムを構成する請求項1~10に記載の10進計算機。
【請求項12】
10進データの直接演算には10進計算機ハードウェアが使用され、10進計算機は、デ
ータが10種類の記述状態を有するという特徴と、シングルビットデータが10ビットで
あるという特徴に基づいて、シングルビットデータの10ビット状態の計算に適している
10進計算機オペレーティングシステムが開発されている請求項11に記載の10進計算
機。
【請求項13】
計算機は40ビット以上のアドレス及び100ビット以上のデータビット幅と十分に多く
のアドレスビット及びデータビット幅を有し、直接ハードウェアアドレッシングは数千テ
ラバイトのデータに達することができるので、計算の大部分及びソフトウェアコード(直
接実行可能なマシンコード)をメモリに常駐させて計算を加速し、通常データベースでよ
く使用されるデータの一部をメモリに常駐させて計算を加速することを特徴とする請求項
10及び12に記載の10進計算機オペレーティングシステム。
【請求項14】
高速アドレッシング及び高速計算のために十分にデータアドレッシング空間があるので、
大量のプログラムコード、データベースの一部は、計算アプリケーションデータの一部と
してメモリに常駐し、高速アクセス及び計算を行うことができる請求項13に記載の10
進計算機オペレーティングシステム。
【請求項15】
シングルビット10進データは10種類の状態を持ち、10進計算機入出力IOポートは
、複数の状態を記述することができるので、出力状態レジスタの制御情報とIOに必要な
入出力状態とを1ステップで入力又は出力することを特徴とする請求項3、13に記載の
10進計算機操作システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子計算機の大概念に属する10進電子計算機の分野(10進計算機ソフトウ
ェア、ハードウェアシステムアーキテクチャ、10進計算機に特に必要なレジスタ群間の
クロスコントローラ群、10進計算機命令システム、10進計算レジスタ及び10進計算
機アーキテクチャ内の各種サブシステムを含む)、10進電子計算機のオペレーティング
システム、10進電子計算機の記憶システムである。
【背景技術】
【0002】
1946年にアメリカ人が初めて現代的な意味での電子計算機(組み込み式マイクロ計算
機や各種のパソコン、各種の大型スパコンを含む)を発明して以来、最初の4ビット電子
計算機、8ビット電子計算機、16ビット電子計算機、32ビット電子計算機、そして現
在の64ビット電子計算機など、市場のすべての電子計算機は2進法を用いてプログラミ
ングと計算を行っており、2進計算機はほとんどがフォン・ノイマンアーキテクチャの計
算機である。2進には0と1の2つの数字しかなく、他のすべての数字、文字、制御文字
、各種命令、データ記憶など、計算機が使用する必要があるその他の技術スキームと実現
方式は、すべて0と1の様々な複雑な配列・組み合わせにより実現される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
技術的な課題を説明する段落をここに入力する。
【0004】
1.現在、いわゆる計算機は、1946年の伝統的な2進計算機から発展したものであり
、2進計算機の最大の不都合はデータがあまりにも単純で、各データビットは1ビットだ
けで、0と1の2つの状態しかなく、したがって、複雑な内容を表示するには、非常に複
雑な論理の組み合わせを通じてその唯一性を表示する必要がある。
【0005】
2.現在、通常、どんな計算も10進を使用して行われるのであり、10進の単純な進法
関係(個位、10位、百位、千位、万位など)は非常に理解しやすくて、また学習が容易
であり、一方、2進数を理解するのは非常に面倒で、2進データを理解するにはこれを1
0進に変換する必要があるので、一般的な専門家でない人は全く普段2進数に触れていな
いし、2進数を理解することができない。
【0006】
3.2進はこの優位性のため機械上で表現するのに便利で、1データビットの高低レベル
を利用して2進の0と1の2つの数字を正確に表現することができる。したがって、従来
、シングルビット10進データを表現できる合理的なレジスタモデル、すなわちシングル
ビットデータを直接レジスタで記述するための優れた方法が見出されていなかった。
【0007】
4.上記の1~3の原因のため、10進は2進と比べて非常に優れているが、10進計算
機は発展していないし、開発する人さえいない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明のコア技術原理の解決手段について説明する。
【0009】
1.本発明は、10進計算機技術におけるシングルビットデータの10種類の状態の新し
い記述方式を開発した。本発明のレジスタは2進レジスタと同様に10個の数字の状態を
非常に正確に記述することができる。
【0010】
2.10個以上の数を1つのシングルビット10進レジスタで記述する。その後、これら
を組み合わせてマルチビットレジスタ群にし、本発明の10進計算機の最小コアユニット
にする。
【0011】
3.レジスタ群:10進計算機に必要な各種加算レジスタ、減算レジスタ、乗算レジスタ
、除算レジスタなどの他の各種レジスタやレジスタ群については、上記2つの最も基本的
なレジスタの実現方式によりマルチビットのレジスタを組み合わせることによって、必要
とする各種レジスタ群を実現することができる。
【0012】
4.10進レジスタからなる計算機は1つのレジスタから10ビットの状態を出力するの
で、異なる機能レジスタ群と異なる機能モジュールの間で多くの各種モジュールがデータ
の伝達と交換を制御する必要があり、このようなモジュールはクロスコントローラと呼ば
れ、10進計算機は前記の1~4の技術的特徴があるので、全体のコア計算構造モデルと
補助用のクロスコントローラモデルは従来の2進の各種制御モジュールとは全く異なり、
必要に応じて設計された従来には全くない新しいものが多い。
【0013】
5.本発明では、データビットには10ビットがあり、数字として使用する場合、そのう
ちの1ビットだけが使用されるからである。しかし、10ビットのビットでは1000以
上の組み合わせが可能であり、数字以外のさまざまな組み合わせを利用すると、文字、演
算子、制御子、UNICODEコード(2データビットを使用)などの複雑なコードを表
現するために、他の2~9ビットの組み合わせを利用してシングルビットのデータを実現
することができる。これらの演算子、制御子、Unicodeコードは、1ビットデータ
で表現可能な命令セットシステムを構成する。
【0014】
6.以上の命令セットシステムを通じてハードウェアレジスタ群の作動を制御することに
より、様々な必要な計算を行うことができ、10進データに必要なデータ記憶システム、
入出力IOシステム、外付けインタフェース、電源などの計算機の必要なサブシステムと
協力して、10進計算機の全体システムが実現される。
【発明の効果】
【0015】
有益な効果
以下、本発明の有益な効果を説明する。
【0016】
1.10進は2進よりはるかに理解しやすく、学習は簡単で、2進のような複雑なものを
学ぶ必要はない。2進を完全に理解するのは難しいが、10進は加減乗除だけ十分理解で
きる。
【0017】
2.10進計算機は高い精度で計算を行う。10進の小数の一部(実際にはほとんどの)
は、2進の小数数として正確に表すことができず、たとえば、PYTHONでは、0.1
と0.2の和は通常理解している0.3ではなく、0.300000000000000
04である。2進から10進への変換は常に精度の問題があるが、10進はそれ自体が変
換を必要としないため、計算には絶対的な計算精度が保証される。
【0018】
3.2進計算機は現在最高64ビット(2進数)であり(4ビットから8ビットまで、1
6ビットまで、32ビットまで、そして64ビットまで数十年かかった)、もし128ビ
ット又は256ビットまでやり遂げるならば、設計作業は想像できないほど複雑かつ巨大
であり、64ビット2進計算機が10進に変換されると20ビットになり、一方、10進
計算機は実際のニーズに応じて、100ビット、1000ビット、さらには更に多くのビ
ットのものを簡単に設計することができ、しかも設計も計算は非常に便利で、直接に物理
的なオーバーレイを行うだけで十分である。
【0019】
4.2進計算機による計算は、すべて単純なレジスタに基づいて機械の命令周期でジャン
プして、シリアル計算を行うものである。10進計算機はマルチビット並列計算を直接行
い、計算速度と計算効率は2進計算機の数千~数万倍に達する。
【0020】
5.超低消費電力:10進計算は簡単で、ビットごとに計算機のレジスタ動作電源を制御
することも可能であり、消費電力は普通の計算機の数10分の1しかなく、大型計算機の
場合、同等の計算能力の下で、消費電力は普通の計算機の数千から数万分の1しかない。
【0021】
6.操作入出力が計算機のI/Oポートを通じて行われる。従来の2進計算機はレジスタ
を設定してから入力又は出力を複数のステップで操作する必要があったが、本発明の10
進計算機では、レジスタの設定と入出力操作は1ステップだけで同時に実施することがで
きる。
【0022】
7.高い計算効率:10進計算機はNビットデータの並列計算が可能であり、複雑な変換
を必要とせず、マシン言語を直接実行できる。
【0023】
8.10進計算機の1ビットの計算機データビットは10BITであり、1000以上の
状態を記述することができ、数字、文字、UNICODE、演算子や関数を表すことがで
きる、データは2進の複雑な組み合わせを必要とせず、すべての計算は1つのデータビッ
ト制御で行われてもよく、これにより、データ効率と後に続く計算効率を最大限にする。
【0024】
9.10進計算機のプログラミング言語は非常に簡単で、効率が高い。マシン言語は高級
言語(マシン言語は基礎となる基本的なハードウェアレジスタを直接操作して計算を行う
ことができる)であり、高級言語でプログラミングしたものは直接実行可能なコードであ
り、1行のコードは2進計算機では数十行から数百数千行のコード計算を行うことができ
、小学生であっても、加減乗除ができれば、大卒者の専門的なプログラミング作業を担当
することができる。
【0025】
10.従来の計算機のオペレーティングシステム構造モデルを変更し、40ビット以上の
幅のアドレスラインを導入し、100ビットを超える幅の10進データラインを導入する
。10進計算機はテラバイト級の直接アドレッシング空間を持っている。外部記憶を必要
とする、数GBの大規模なアプリケーションはすべてメモリRAMに直接常駐することが
でき、2進計算機では、大規模なアプリケーションを起動して実行するには数分がかかる
のに対して、10進計算機では、0.001秒未満であり、クリックすると開くことがで
きる。
【0026】
11.10進計算機は、データベースの実行モードを変更し、数GBから数十GBのデー
タベースをメモリに常駐させることができ、データを問い合わせ、データサービスを提供
する場合、応答速度は、2進計算機よりも数万倍に向上する。
【0027】
12.10進計算機の内部の異なるソフトウェア間の呼び出しは、自分のソフトウェアを
操作するのと同じ速度と効率があり、例えばXXを微信のモーメンツに転送するときに、
途中にいかなる停止や遅延もなり、今後、従来のアンドロイド機器のようにしばらく使う
と遅くなるということを徹底的に解決できる。
【0028】
13.現在、中国国内で最も先進的な「神威」計算機は、本発明の新しいシステムでは、
ただ1つのパソコンのような小さいシャーシだけを必要とし、数十億元の費用がかかる計
算機は、本発明の最新のシステムでは10,000元未満の費用しかかからない。
【0029】
14.従来のハイエンドチップの製造プロセスは3~5nmの限界を突破することができ
ず、コストは非常に高く、1回のテープアウトには数千万ドルから数億ドルまでの費用が
必要である。一方、10進計算機は、計算効率が高く、消費電力が低いので、3~5nm
のような複雑な製造プロセスを使用する必要がない。一般的な生産技術だけで十分であり
、このため、極めて低い生産・製造コストで、現在の最高性能の計算機のレベルを達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】10進計算機の10進の基本的なレジスタモデルである。図においては、1はシングルビット10進レジスタの出力ポートを示し、2はシングルビット10進レジスタの出力端子の10ビッを示し、3はレジスタのボロー状態の出力端子を示し、4は、10進レジスタ計算データの入力端子を示し、5は10進レジスタのキャリー状態の出力端子を示し、6は、10進レジスタのキャリー入力端子の10ビッを示し、7は10進レジスタの内部コア論理回路を示す。
【
図2】10進計算機の基本原理アーキテクチャ図である。図においては、1は演算レジスタ群を示し、2は、10ビットの入出力データを記憶するメモリを示し、3は、10進計算機の入出力インタフェースを示し、4は、10進計算機の各種クロスコントローラを示す。
【
図3】10計算機レジスタの多層計算原理アーキテクチャ図である。
【
図4】10進計算機の異なるレジスタ群の異なる計算層間のデータインターリービング計算モデルである。
【発明を実施するための最良な形態】
【0031】
最良な実施形態
1.本発明の基本レジスタ、レジスタ群及び付随するコントローラを利用して、10進計
算機のコア部品であるCPUを設計する。
【0032】
2.本設計のCPUを従来の2進計算機の各種周辺機器と直接接続し、従来の各種の既製
の周辺機器を直接駆動することで、10進計算機の1つの新しいアプリケーションを完成
することができる。
【0033】
3.本発明によって使用される計算カーネルは様々な10進レジスタ群であり、内部命令
セットのマシンコードを対応する10進レジスタに変換する必要があり、また、従来の計
算機の他のオペレーティングシステムが本発明の10進計算機ハードウェアシステム上で
使用する必要があり、このため、基礎となるマシン命令及び計算コード論理の一部も対応
する調整を行う必要がある。一方、高級言語で設計されたさまざまな計算機コードは、基
本的なコンパイルの過程で10進計算機と合わせるハードウェア命令を使用する必要があ
る。
【0034】
4.本発明の計算機のシングルビットデータは10ビットなので、従来の計算機が使用す
る8ビットに記憶されたコードと数字は本発明のシステム上で調整すると、直接互換性を
持って使用することができるが、本発明のシステムは新たに10進計算機に記憶された1
0ビットのデータは従来の2進計算機上では記憶できないし識別もできないので、10進
計算機は、データ上で従来の2進計算機のデータアプリケーションと互換性を持つ。
本発明の実施形態
【0035】
以下、本形態の具体的なレジスタ、データ表現方式、演算子、制御子、及びその他の関連
する説明を説明する。
【0036】
(一)10進計算機のハードウェアの実施形態:全体構造モデルは上記の記載及び
図2を
参照する。
【0037】
1.ハードウェア回路においては、10進の加算レジスタ、減算レジスタなどの各種の必
要なハードウェアレジスタ群が設計されている。
【0038】
2.ハードウェア回路においては、クロスコントローラが設計されており、クロスコント
ローラは各種計算用レジスタを組み合わせて接続する。
【0039】
3.アドレスライン幅が40ビット以上(実際なニーズに応じて組み合わせられる)、デ
ータライン幅が100ビット以上(実際なニーズに応じて組み合わせられる)であり、直
接ハードウェアアドレッシングのアドレッシング空間は確立されて、内部FLASHアド
レス、RAMアドレスとしてもよく、また、その他の高速ハードウェアアドレッシングが
可能である。
【0040】
4.クロスコントローラとラッチを介して、外部の通常のIOポート、UARTシリアル
ポート、USBポート、I2Cインタフェース、SPIインタフェース、HDMIインタ
フェース、SATAインタフェースなどの各種外付けインタフェースを接続して、計算機
の外部入出力システム(IO入出力、キーボード、ディスプレイなど)を構成する。
【0041】
5.外部では、SATAやUSBポートなどを介して外部ハードディスクなど10進デー
タを使用する専用メモリを接続する。
【0042】
6.上記のハードウェア構造システムは、専用のBIOSブートローダによって、完全な
10進計算機システムとして起動できる。
【0043】
(二)10進計算機のオペレーティングシステム:組み込み型マイクロシステムから大型
スパコンのオペレーティングシステムの実現方式まで、応用シーンに応じて分類する必要
がある。異なるハードウェアモジュールを搭載する製品を選択して使用し、その中では、
ハードウェア部分CPU内部に搭載されている関連レジスタはビット長が異なり、数が異
なる。以下では、2進計算機に対して特に改良した改良設計について説明するが、特に説
明していないその他のものは従来の2進計算機における成熟技術を使用することができる
。
【0044】
大規模オペレーティングシステム:大規模な研究・科学計算用。
【0045】
a)データ幅は80~100ビットで、各ビットは10ビットである。
【0046】
b)(D1,0-D1,9);(D2,0-D2,9);……(D100,0-D100
,9)まで。
【0047】
c)予約済みアドレスラインは40ビットである。30ビットは1Gになり、80ビット
データ幅を使用すると、合計は80Gとなり、最大1024×80Gのハードウェアアド
レッシング空間を持つことが可能である。
【0048】
d)このアドレッシングアドレスに専用チップを直接装着してRAM内のデータベースキ
ャッシュとすることができ、専用チップをデータベースキャッシュとして設計すれば、チ
ップと外部記憶デバイスとの間にDMAチャネルを確立して記憶管理を行うことができる
。
【0049】
e)BIOSアドレス:0から始まる1Mを内部BIOSと内部ROM(FLASH)ア
ドレスとする。大規模システムは80/100ビットデータであり、合計80M/100
Mの記憶空間になる。
【0050】
f)マルチユーザーアプリケーションのニーズに対応する。
【0051】
中規模オペレーティングシステム:企業のサーバレベルアプリケーション向け。
【0052】
a)データ幅は60ビットであり、各ビットは10ビットである。
【0053】
b)(D1,0-D1,9);(D2,0-D2,9);……(D60,0-D60,9
)まで。
【0054】
c)予約済みアドレスラインは40ビットである。30ビットは1Gである。60ビット
のデータ幅は合計で60Gとなり、最大1024×60Gのハードウェアアドレッシング
空間を持つことが可能である。
【0055】
d)このアドレッシングアドレスに専用チップを直接装着してRAM内のデータベースキ
ャッシュとすることができ、専用チップをデータベースキャッシュとして設計すれば、チ
ップと外部記憶デバイスとの間にDMAチャネルを確立して記憶管理を行うことができる
。
【0056】
e)BIOSアドレス:0から始まる1Mを内部BIOSと内部ROM(FLASH)ア
ドレスとする。大規模システムは60ビットデータであり、合計60Mの記憶空間である
。
【0057】
f)マルチユーザーアプリケーションのニーズに対応する。
【0058】
小規模オペレーティングシステム:一般的なパソコンや携帯電話などで使用されている。
【0059】
a)データ幅は40ビットであり、各ビットは10ビットである。
【0060】
b)(D1,0-D1,9);(D2,0-D2,9);……(D40,0-D40,9
)まで。
【0061】
c)予約済みアドレスラインは40ビットである。30ビットは1Gになり、40ビット
は合計60Gになり、最大1024×40Gのハードウェアアドレス空間があり、このア
ドレスから空間を割り付けてRAM内のデータベースとすることができる。
【0062】
d)BIOSアドレス:0から始まる1Mを内部BIOSと内部ROM(FLASH)ア
ドレスとする。小規模システムは40ビットデータ幅であり、合計40Mの記憶空間であ
る。
【0063】
マイクロオペレーティングシステム:イクロ組み込み製品向け。
【0064】
a)データ幅が20ビット、1ビット当たり10ビットであるデータ線200を採用する
。
【0065】
b)(D1,0-D1,9);(D2,0-D2,9);……(D20,0-D20,9
)まで。
【0066】
c)予約済みアドレスラインは40ビットである。30ビットは1Gであり、20ビット
データ幅は合計で20Gであり、最大1024×20Gのハードウェアアドレッシング空
間を持つことが可能である。
【0067】
d)0から始まる1Mを内部BIOSと内部ROM(FLASH)アドレスとし、マイク
ロシステムは20ビット幅であり、合計20Mの記憶空間であり、起動情報とプログラム
はすべてこの空間に記憶することができる。
【0068】
5.以上のシステムの核心原理構造はすべて同じで、使用する命令はすべて同じで(一部
の大型計算レジスタにおける小規模システムは使用する必要がない)、使用するファイル
とファイルフォーマットはすべて同じで、システムの間で直接の区別はなく、ただ異なる
必要と異なるハードウェアモジュールの需要に基づいて異なるモジュールをロードする。
あるモジュールはあるシステムの中でロードする必要がなく、あるロードしても異なる機
能のモジュールをロードする。デバッグ及び表示出力部としては、モニタがあってもよい
し、プログラムが実行した印刷結果をシリアルポートのみで出力してもよい。必要に応じ
て画像表示デスクトップに出力するものもあれば、表示デスクトップに出力しないものも
ある。
【0069】
基盤となるブートローダBIOS:マスク硬化を使用するか、基盤となるシリアルポート
を使用して書き込みを行う。
【0070】
7.ソフトウェアモジュールの呼び出し:同様の各種機能モジュールを提供するとともに
、アプリケーションモジュール市場を開放し、開発者が必要に応じて選択して呼び出すこ
とができ、これにより、アプリケーション開発を大幅に簡素化する。
【0071】
8.本発明の計算機の周辺機器及びインタフェース(特に改善する必要はないもの):従
来の成熟製品をそのまま使用して接続できる。改善の余地があるインタフェースは互換性
のある設計を行い、後で新しく開発された製品は最新のものにアップグレードしていく。
【0072】
デフォルトでサポートされている外部ハードウェアインタフェース。
【0073】
A.RAM:システムによって異なるビット幅のアドレスとデータ線幅がサポートされて
いるが、現時点では10ビットのサポートのみが検討されている。
【0074】
外付けインタフェース:標準シリアルポート、50~200個をサポート。実際のチップ
開発は必要に応じて拡張可能である。
【0075】
C.外付けインタフェース:USBポート2.0、USBポート3.0。必要に応じて最
大200~500個をサポート。実際のチップ開発は必要に応じて拡張可能である。
【0076】
外付けインタフェース:I2Cインタフェース、20~50個のインタフェースをサポー
ト、各インタフェースはXXアドレスをサポート。実際のチップ開発は必要に応じて拡張
可能である。
【0077】
E.外付けインタフェース:SPIインタフェース、20~50個をサポート。実際のチ
ップ開発は必要に応じて拡張可能である。
【0078】
F.外付けインタフェース:単線データインタフェースで、データの往復送信をサポート
。実際のチップ開発は必要に応じて拡張可能である。
【0079】
G.外付け記憶インタフェース:SATA及び光ファイバ接続。
【0080】
外付けインタフェース:モニタはHDMIインタフェースを搭載した。6~20種類の標
準規格のドットマトリクスディスプレイをデフォルトでサポート。リフレッシュレートは
100~200Hz以上。システムによってデフォルトでサポートされる解像度はいくつ
かあり、その他はソフトウェア拡張機能とソフトウェア接続機能を使用している。
【0081】
外付けインタフェース:10M~80Gの光ネットワークインタフェース。
【0082】
J.その他の外付けインタフェース:WANネットワークポート。USB2.0又はUS
B 3.0で拡張可能。
【0083】
ソフトウェア仮想マシンを提供する。古いオペレーティングシステムをこのマシン上で実
行できるようにする。計算機は、大規模なハードウェアアドレッシングアドレスを管理し
、大規模なアプリケーションソフトウェアとデータの一部をメモリに常駐させることがで
きる。
【0084】
11.ソフトウェア間のクロスプラットフォーム呼び出し:許可されている場合、異なる
ソフトウェアは、RAM内のアドレスに基づいて、他のソフトウェア関連インタフェース
を直接呼び出すことができる。呼び出してから、関連するプロセスマネージャを介して外
部メモリ又はネットワークメモリにデータを同期する。事実上のクラウドオペレーティン
グシステムとなり、オフラインでも利用に支障がない迅速操作体験を提供する。
【0085】
12.設計は全く新しいアーキテクチャのオペレーティングシステムを採用して、メモリ
アドレスの割り当て表を追加する。大規模なアプリケーションソフトウェアの場合、使用
者が望むならば、その特定のアプリケーションソフトウェアに固定アドレスのRAMを割
り当てることができ、このように固定RAMアドレスを割り当てた大規模なアプリケーシ
ョンソフトウェアは数秒以内に起動することができる(ソフトウェアが故障して、再ロー
ドする必要がある場合を除き、たとえ計算機が再起動しても、メモリに常駐したこの部分
の内容は再ロードする必要がない)。他のソフトウェアの呼び出しやアクセスを必要とす
る場合は、まず固定メモリアドレスを照会して呼び出し許可を申請して、RAM内部デー
タベースに対して読み取り書き込み変更許可を申請することができる。
【0086】
現在のデータベースを改善して、新しいデータベースの応用アーキテクチャを確立する。
一部のデータベースをメモリに常駐させて、条件が許可されコストの要求がない場合、1
0~40GB以上の専用チップをRAM内部データベースとして搭載し、すべての個人ア
プリケーションソフトウェアに関するデータベース、外部データベースを内部にコピーし
てN個以上のデータベースモデル(アプリケーションソフトウェアによってデータベース
モデルが定義される)を確立することができる。経済的な要件がある場合、RAMアドレ
スの一部だけをデータベースとして割り当てて、ネットワークと外部メモリのデータベー
スを直接RAMにコピーし、まず、近端でデータベースを高速で操作する。次に、データ
ベースは外部メモリにデータを自動的に転送して記録し(内部データベースを外部に保存
するためのDMAチャネル)、ネットワーク記憶は同期して行われるが、データが毎回変
更されない場合やまず同期する必要がない場合は、内部データベースが直接読み取られて
使用される。そのため、ネットワークデータトラフィックが大幅に削減され、操作と使用
に遅延がなく、ユーザーに究極のエクスペリエンスを提供する。
【0087】
14.外部記憶空間の内部直接アドレッシング空間内のファイルインデックスを作成する
。CPU自体のデータとアドレスラインの帯域幅が十分なため、直接アドレッシング空間
に大量のデータを保存することができるが、一部の巨大なデータはやはり外部記憶デバイ
ス(例えば、従来のハードディスク)に保存する必要がある。では、内蔵記憶において外
部記憶と同期して外部ファイル記憶のディレクトリインデックスを作成することができる
。このようにすることで、外部記憶のデータをすばやく検索して読み書きすることができ
、外部記憶の読み書き操作の速度を大幅に向上させることができる。
【0088】
三)データ記憶
10進の1ビットあたり10BITビット幅のデータ記憶方式を採用している。
【0089】
2.単一の記憶ユニットは、データ及び他の様々なシンボルを記憶することができる。
【0090】
3.新しいクラウド記憶と計算システムを構築する。パソコンとその他の一般的な電子機
器について、ネットワークにおいて、計算機全体のファイルからハードウェア全体のシス
テムのCOPYと同期のデータ記憶システムを置き換える前のネットワークのクラウドデ
ィスク;これにより、個人データの安全性を確保する。また、より大型のスパコンを使っ
て、パソコンでは達成しにくいタスク(アンドロイドやLINUXシステムのコンパイル
など、パソコンを使っては、何日も何晩もかかるタスク)を達成することができる。これ
により、個人がスパコンを使えるようにし、スパコンの利用をより十分にし、個人の仕事
の効率をより高くし、社会資源のより合理的な利用を実現し、経済効果を生むことができ
る。
【0091】
(四)データ表現方法と付属説明:数字表現方式、計算の文字表現方式、演算子表現方式
、制御子表現方式、Unicodeコード表現方式;他の符号化方式。
【0092】
【0093】
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
h)他の説明
【0100】
1.数字表現方法:通常の数字は0~9の数字の列であり、小数点がある数字の場合、小
数点は前から後ろに数えることも、後ろから前に数えることもできる。
【0101】
A.通常認識の数字の書き方(10進)-1045.235。
【0102】
B.10進マシン認識書き方01045235(-3)では、最初の0は負の数を表し、
(-3)は小数点が最後からの3番目の数字の前にあることを表す。
【0103】
符号化方式(4、5、6ビットを占めるシンボルの組合せを用いて符号化):2ビットシ
ンボル又は2ビットシンボル+1ビットの数字をUNICODEコードとして用いる。こ
のうち4ビット符号化シンボル(210個)、5ビット符号化シンボル(252個)及び
6ビット符号化シンボル(210個)は、合計252×210×2×2=211680個
の符号化があり、1ビットの数字を加えると合計2116800+211680個のコー
ドがある。
【産業上の利用可能性】
【0104】
以下、産業上の利用可能性を説明する段落を入力する。
【0105】
1.本発明の上記の技術的態様により、基礎となるレジスタ、命令セットを直接配列して
組み合わせて設計し、さらに完全な計算機CPUを設計することができる。そして、周辺
の計算機ハードウェアデバイスと組み合わせると、完全な計算機を構成することができる
。
【0106】
2.10進計算機は対応する10進計算機のハードウェアレジスタ命令のソフトウェアコ
ードと協力して、10進計算機のオペレーティングシステムを設計する。
【0107】
3.以上のハードウェアとソフトウェアシステムを組み合わせた10進計算機は、計算性
能の上で従来の2進計算機より効率を大幅に向上させることができ、シングルビットコス
トを大幅に削減することができる。そして、現在の2進計算機のあらゆる産業分野での同
様の応用を達成することができる。
配列表無料コンテンツ
【0108】
配列表無料コンテンツを説明する段落をここに入力する。
【国際調査報告】