(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】水提供システム内の水/エネルギーの無駄の低減
(51)【国際特許分類】
F24H 4/02 20220101AFI20240228BHJP
F24H 4/04 20060101ALI20240228BHJP
F24H 1/18 20220101ALI20240228BHJP
F24H 15/269 20220101ALI20240228BHJP
F24H 15/414 20220101ALI20240228BHJP
【FI】
F24H4/02 C
F24H4/04
F24H1/18 G
F24H15/269
F24H15/414
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547809
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(85)【翻訳文提出日】2023-09-26
(86)【国際出願番号】 IB2022051061
(87)【国際公開番号】W WO2022168032
(87)【国際公開日】2022-08-11
(32)【優先日】2021-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523293529
【氏名又は名称】オクトパス エナジー ヒーティング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】OCTOPUS ENERGY HEATING LIMITED
【住所又は居所原語表記】UK House, 164-182 Oxford Street, London, W1D 1NN, UNITED KINGDOM
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100192924
【氏名又は名称】石井 裕充
(72)【発明者】
【氏名】ピーター コノヴァルチック
【テーマコード(参考)】
3L122
【Fターム(参考)】
3L122AA04
3L122AA23
3L122AA53
(57)【要約】
流出口へ提供される給水を制御するための水提供システムについてのヒータ配置システムであって、前記流出口は、ユーザに熱水を提供するように配置され、前記ヒータ配置システムは、前記流出口から遠隔で配置された水加熱装置と、前記水加熱装置と通信可能に接続された制御部と、を備え、前記制御部は、a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定し、b)前記タイマの経過時間が第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始する、ように構成される、ヒータ配置システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流出口へ提供される給水を制御するための水提供システムについてのヒータ配置システムであって、前記流出口は、ユーザに熱水を提供するように配置され、前記ヒータ配置システムは、
前記流出口から遠隔で配置された水加熱装置と、
前記水加熱装置と通信可能に接続された制御部と、
を備え、
前記制御部は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定し、
b)前記タイマの経過時間が第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始する、
ように構成され、前記制御部は、
c)前記タイマの前記経過時間が前記第1の閾値時間値より高い第2の閾値時間値を超えたときに、前記流出口に供給される水の流れを停止するように構成され、
前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定され、前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
ヒータ配置システム。
【請求項2】
請求項1に記載のヒータ配置システムにおいて、前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを備える、ヒータ配置システム。
【請求項3】
請求項2に記載のヒータ配置システムにおいて、前記熱エネルギー貯蔵装置は、相変化物質装置である、ヒータ配置システム。
【請求項4】
請求項3に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質がパラフィンワックスである、ヒータ配置システム。
【請求項5】
請求項4に記載のヒータ配置システムにおいて、前記パラフィンワックスが、40度から60度の温度で溶解する、ヒータ配置システム。
【請求項6】
請求項3、4又は5に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質の潜熱容量が、約180kJ/kg乃至230kJ/kgの間であり、おそらく液相中で2.27Jg
-1K
-1、固相中で2.1Jg
-1K
-1の特定の熱容量である、ヒータ配置システム。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載のヒータ配置システムにおいて、
前記制御部は、c)水の使用データを収集し、使用報告を生成するように構成されている、ヒータ配置システム。
【請求項8】
水提供システムにおける流出口へ提供される給水を制御する方法であって、前記流出口は、水加熱装置からユーザに熱水を提供するように配置され、前記方法は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定することと、
b)前記タイマの経過時間が、第1の閾値時間値よりも高い第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始することであって、前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定される、ことと、
を含み、
前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記熱エネルギー貯蔵装置は相変化材料装置である、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記相変化材料がパラフィンワックスである、方法。
【請求項12】
機械可読コードを含むコンピュータ可読媒体であって、前記機械可読コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
通信チャネルを介して水提供システムの動作を制御するように構成された制御モジュールであって、
前記水提供システムは、本管からの水を熱するよう構成された加熱システムを含み、前記制御モジュールによって制御され、
前記水提供システムは、1つ以上の流出口にてユーザに、前記加熱システムによって熱された水を提供するよう構成され、
前記制御モジュールは、請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行するよう構成されたソフトウェア又は予め構成されたハードウェア論理構成要素を有する、制御モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、水提供システムにおける水/エネルギーの流れの供給物管理、例えば、建物内の複数の流出口(給湯栓)に熱水(温水)を供給する水提供システムのためのヒータ配置システムに関する。特に、本開示は、水及び/又はエネルギーを節約する水提供システムにおける、流出口への水及び/又はエネルギーの排出量の低減に関する。
【背景技術】
【0002】
商業的、国内的を問わず、年中無休の熱水が必要になる。熱水の提供には、クリーンな(清浄な)水と熱源の両方が必要であることは言うまでもない。加熱された水を供給するために、しばしば集中化された水提供システムに加熱システムが提供されて、例えばユーザによって設定された所定の温度まで水を加熱する。使用される熱源は、従来、1つ以上の電気加熱要素または天然ガスの燃焼である。
【0003】
現在、供給物として清浄水が注目されている。清浄水が乏しくなるにつれて、清浄水の保全に関する国民への啓蒙活動や、通気式シャワーや水流を減らす給水栓、動きを感知しないときに水の流れを止めるモーションセンサを備えたシャワーやタップ、水の使用量を減らすシステムや装置の整備などが行われてきた。しかしながら、これらのシステムと装置は、単一の特定の使用に制限され、問題のある水の使用習慣に限定された影響しか与えない。
【0004】
エネルギー消費の環境影響に対する懸念が高まる中、最近、国内の熱水を提供する方法として、熱ポンプ技術の使用が注目されている。熱ポンプは、熱源から蓄熱体へ熱エネルギーを伝達する装置である。熱ポンプは、熱源から熱リザーバに熱エネルギーを移す作業を遂行するために電力を必要とするが、一般に、少なくとも3または4の実績係数を有するので、電力抵抗ヒータ(電気加熱構成要素)よりも効率的である。これは、電気的抵抗ヒータと比較して、同じ電力使用で、熱ポンプを介してユーザに発熱量の3 時間または4 時間を提供できることを意味する。
【0005】
熱エネルギーを運ぶ熱伝達媒体は冷媒として知られている。空気(例えば、外気、又は家の中の高温の部屋からの空気)又は地中の熱源(例えば、地上ループ又は水で満たされたボアホール)からの熱エネルギーは、受熱熱交換器によって抽出され、含有された冷媒に移送される。これより高いエネルギーの冷媒は圧縮され、これによりかなり温度が上昇し、このとき高温の冷媒は熱交換器を介して加熱水ループへ熱エネルギーを交換する。熱水供給の文脈において、熱ポンプによって抽出された熱は、熱エネルギー貯蔵部として作用する断熱された槽内で水に移され得、加熱された水は、必要な時に後に使用され得る。熱水は、必要に応じて、例えば水道栓、シャワー、ラジエータなどの1つまたは複数の流出口に迂回させることができる。しかし、熱ポンプは、一般的に、所望の気温まで水分を得るのに、電気抵抗ヒータと比較してより多くの時間を必要とする。
【0006】
異なった家庭、職場、商業空間は、異なった要件と熱水利用の嗜好を持っているので、熱ポンプが電力ヒータの実用的な代替となるためには、熱水供給の新しい方法が望ましい。また、エネルギー・水を節約するためには、水やエネルギーの流れがいつ浪費されているかを検知し、そのような廃棄物を回避するために適切な措置を講じることが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0007】
本願発明は、請求項1に記載の流出口に提供される給水を制御するための水提供システムについてのヒータ配置システムを提供する。
【0008】
本願発明は、請求項8に記載の、流出口に提供される給水を制御する方法を提供する。
【0009】
本願発明は、請求項12及び13に記載の、対応するコンピュータプログラム製品及び制御モジュールを更に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
以下、本開示の実施形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0011】
【
図1】
図1は、例示的な水提供システムの概略図である。
【
図2】
図2は、例示的な水提供システムにおけるエネルギーおよび/または水の流れを一時的に低減することに関与するステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
前述の観点から、本開示は、家庭環境における水力とエネルギーを含む供給物の使用を制御するための様々な手法を提供する。一実施形態によれば、流出口の下に物体がないと判断されたときに、流出口から出てくる熱水の流量及び/又は温度が減少する。このため、水(水の流量が低いため)及び/又はエネルギー(水の温度が低いため)の使用が要求されないとき、その使用量が減少する。相補的な実施形態によれば、第1の期間にわたって流出口が熱水を連続的に提供していると判定された場合には、音声や閃光などの警告が発せられ、流出口がより長い秒間、熱水を連続的に提供していると判定された場合には、熱水の提供を停止し、不必要と判断された場合には、水及び/又はエネルギーの使用量を低減し、さらにフラッディング(洪水)を防止することができる。さらなる相補的な実施形態によれば、報告が、例えば、それらの使用習慣を修正するようにユーザに促すために、収集された熱水使用データに基づいて生成されてもよい。以下の実施形態では、個人住宅や商業施設などの建物内のタップ、シャワー、ラジエータなどを含む複数の流出口に、集中型水加熱システムによって熱水を提供する。水加熱システムは、1つまたは複数の電気発熱体に供給されるエネルギー量によって制御される温度まで、冷水を直接的に加熱するための1つまたは複数の電気発熱体を含むことができる。水加熱システムは、さらに、例えば周囲から熱エネルギーを取り出すための熱ポンプの形態で、及び/又は例えば熱エネルギー記憶部内に蓄積された熱エネルギーの量によって決定される温度まで冷水を加熱するために後に取り出されるべき熱エネルギーを貯蔵するための相変化物質を含む、水を加熱するための、より直接的でない、より遅く作用するがコスト節約及び環境に優しい熱源を含むことができる。水加熱システムは、例えば、1つまたは複数の電気加熱要素に供給される電力を調節し、熱ポンプに供給される電力を起動し、または他の方法で制御し、調節するように構成された水加熱システムに通信可能に結合された制御モジュールによって制御される。
【0013】
水提供システム
本技術の実施形態では、冷水および熱水は、タップ、シャワー、ラジエータなどを含む複数の流出口への中央集中型水提供システムによって、国内または商業用の建物のために提供される。一実施形態による例示的な水提供システムを
図1に示す。本実施形態では、水提供システム100は制御モジュール110を含み、制御モジュール110は機械学習アルゴリズム120を含み得る。制御モジュール110は、通信可能に結合され、例えば、システムの内部および外部の水の流れを制御するように構成された1つまたは複数のバルブの形成で構成される流量制御130、周囲からの熱を抽出し、熱水に使用される熱エネルギー貯蔵部150に抽出された熱を蓄積するように構成された(接地源またはエア源)熱ポンプ140、および電気加熱要素160に供給されるエネルギーの量を制御することによって、好みの温度まで冷水を直接熱するように構成された1つまたは複数の電気加熱要素160を含む、水提供システムの様々な要素を制御するように構成される。熱水は、熱エネルギー貯蔵部150によって熱されるか、または電気加熱要素160によって熱されるかにかかわらず、必要に応じて1つまたは複数の流出口に送られる。実施形態では、熱ポンプ140は、周囲から熱エネルギー貯蔵部150内の熱エネルギー貯蔵媒体に熱を抽出する。熱エネルギー貯蔵媒体は、他のソースによっても高温になる場合がある。熱エネルギー貯蔵媒体は、望ましい動作温度に達するまで熱され、次に、例えば、本管からの冷水は、熱エネルギー貯蔵媒体により所望の温度まで熱することができる。次に、熱水をシステム内の様々な流出口に供給することができる。
【0014】
本実施形態では、制御モジュール110は、複数のセンサ170-1、170-2、170-3、..、170-nからの入力を受信するように構成される。複数のセンサ170-1、170-2、170-3、..、170-nは、例えば、屋内および/または屋外に配置される1つ以上の気温センサ、1つ以上の水温センサ、1つ以上の水圧センサ、1つ以上のタイマ、1つ以上のモーションセンサを含み、GPS信号受信機、カレンダ、例えば、乗員によって運ばれ、他チャネルを介して制御モジュールと他するスマートフォン上の気象予報アプリなど、水提供システム100に直接的にリンクされない他のセンサを含むことができる。制御モジュール110は、本実施形態では、受け取った入力を用いて様々な制御機能を実行するように構成されており、例えば、熱エネルギー貯蔵部150への流量制御130を通る水の流れ、又は水を加熱するための電気加熱要素160を制御する。熱ポンプは、一般に、電気抵抗ヒータと比較して水を加熱するのに、エネルギー効率がより高いが、熱ポンプは、水を加熱するために使用できるまでに、十分な量の熱エネルギーを熱エネルギー貯蔵媒体内に移動させるのに、必要な時間を要し、したがって、熱ポンプは、電気抵抗ヒータと比較して、同じ温度まで同じ量の水を加熱するのに、より長い時間を要する。さらに、いくつかの実施形態では、熱ポンプ140は、例えば、熱エネルギー貯蔵媒体として、発熱時に固体から液体に変化する相変化材料を使用することができる。それゆえ、熱ポンプが、固体から液体へとPCMを変えるのに充分な量の熱を最初に移し、それが固体化することが許されていれば、それがゆがみのある熱貯蔵媒体の温度をさらに上げることができるようにするのに、追加の時間が必要とされることがある。この水加熱のアプローチは遅いが、電気加熱構成要素に比べて、熱水へのエネルギー消費が少ないので、全体的にエネルギーが節約され、熱水を提供するためのコストが低減される。
【0015】
相変化材料
本実施形態では、相変化材料を熱ポンプの熱貯蔵媒体として使用することができる。相変化材料の一つの適当なクラスは、国内の高温給水のために、および熱ポンプと組合せて使用するために、関心温度で固体液相変化を有するパラフィンワックスである。特に興味深いのは、40~60度(°C)の範囲の温度で溶解するパラフィンワックスであり、この範囲内では、ワックスは、特定の用途に適するように、様々な温度で溶解することが見出される。代表的な潜熱は約180kJ/kg~230kJ/kgで、液相では2.27Jg-1K-1、固相では2.1Jg-1K-1の特定の熱量である。融合の潜在熱を使用して、非常に大量のエネルギーを保存できることがわかる。より多くのエネルギーは、相変化液をその融点よりも上に熱することによっても保存することができる。例えば、オフピーク時に電力コストが比較的安い場合、熱エネルギー貯蔵部を「過熱」するために、通常より高い温度に熱エネルギー貯蔵部を「充電」する(満たす)ように熱ポンプを作動させることができる。
【0016】
適切なワックスの選択肢は、48℃前後の融点を持つもの、例えば、セントリコサンC23、または、パラフィンC20-C33で、熱ポンプが51℃前後の温度で作動することを要求し、一般的な家庭用熱水の場合、例えば、キッチンタップ、シャワー/バスルームタップに十分な、45℃前後の充分な温度まで熱することができるものである。必要に応じて、水温を下げるために冷水を流量に追加することができる。熱ポンプの温度実績について考慮した。一般に、熱ポンプで加熱された流体の入出力の最高気温の差異は、10℃程度になることもあるが、5℃~7℃程度に抑えることが望ましい。
【0017】
パラフィンワックスは熱エネルギー貯蔵媒体として使用するための好ましい材料であるが、他の適当な材料も使用することができる。例えば、ソルトハイドレートは、現在のもののような潜在熱貯蔵システムにも適している。この文脈におけるソルトハイドレートは、無機塩と水の混合物であり、その相転移はそれらの水のすべてまたは大部分の損失を含む。相転移では、水分結晶は、無水(またはそれ以下の水分)の塩分と水に分割される。ソルトハイドレートの利点は、パラフィンワックス(2~5倍)よりもはるかに高い熱伝導性を持ち、相転移に伴うボリューム変化がはるかに小さいことである。現在のアプリケーションに適したソルトハイドレートは、Na2S2O3・5H2Oで、これは48°Cから49°C程度の溶解点を持ち、200~220kJ/kgの潜熱を持つ。
【0018】
MLA の概要
MLA (Machine Learning Algorithms) には、技術的に知られているさまざまなタイプがある。広義には、MLAの3つのタイプがある。すなわち教師あり学習ベースのMLA、教師なし学習ベースのMLA、強化学習ベースのMLAである。
【0019】
教師あり学習MLA処理は、目標-結果変数(または従属変数)に基づいており、これは所定の予測子(独立変数)のセットから予測される。これらの一連の変数を使用して、MLA は(訓練中に)希望する出力をマッピングする機能を生成する。この訓練過程は、MLAが検証データ上で望ましい精度水準を達成するまで継続する。教師あり学習ベースのMLA の実施例としては、回帰、決定木、ランダムフォレスト、ロジスティック回帰などがある。
【0020】
教師なし学習MLAは、目標または結果変数それ自体の予測を伴わない。このようなMLAは、値の集団をさまざまなグループにクラスタ化するために使用され、これは特定の介入のために顧客をさまざまなグループにセグメント化するために広く使用されている。
教師なし学習MLA の実施例には、Aprioriアルゴリズム、K-means などがある。
【0021】
強化学習MLAは、特定の決定を行うように訓練される。訓練中、MLA は訓練自体にさらされる。訓練自体では、トライアルアンドエラーを使用して訓練を継続する。MLAは過去の経験から学び、正確な決定を下すために、可能な限り最善の知識を獲得しようと試みる。MLAの強化学習の実施例はMarkov Decision Processである。
【0022】
異なる構造またはトポロジを有するMLAの異なるタイプが、種々の作業のために使用され得ることが理解されるべきである。MLAの一つの特定のタイプは、ニューラルネットワーク(NN)としても知られる人工ニューラルネットワーク(ANN)を含む。
【0023】
ニューラルネットワーク(NN)
一般的に、与えられたNNは、人造「ニューロン」の相互接続群から成り、それは、計算へのコネクショニスト手法を用いて情報を処理する。NNは、入出力間の複雑な関係を(実際に関係を知らなくても)モデリングしたり、データ内のパターンを見つけたりするために使用される。NNは、最初に訓練フェーズで条件付けられ、そこでは、NNを適合させて適切なアウトプットを生成するための情報と、既知の一連の「インプット」が提供される(モデル化しようとする所与の状況について)。この訓練段階の間、与えられたNNは学習されている状況に適応し、与えられたNNが(学習されたものに基づいて)新しい状況において与えられた入力に対して合理的な予測出力を提供できるように、その構造を変化させる。このように、与えられた状況に対して複雑な統計的配置や数学的アルゴリズムを決定しようとするのではなく、与えられたNNは、ある状況に対する「感覚」に基づいて「直感的」な答えを提供することを目的としている。このように、与えられたNNは訓練された「ブラックボックス」とみなされ、「ボックス」で何が起こるかが重要でない状況において、与えられた入力の集合に対する合理的な答えを決定するために使用することができる。
【0024】
NNは、与えられた入力に基づいて出力を知ることが重要であるが、その出力がどのように導出されるかはそれほど重要ではないか、重要ではない多くの状況で一般的に使用されている。例えば、NNは、サーバ間のウェブトラフィックの分布を最適化するために、また、フィルタリング、クラスタリング、信号分離、圧縮、ベクトル生成などを含むデータプロセッシングにおいて、一般に使用される。
【0025】
ディープニューラルネットワーク
本技術のいくつかの非限定的な実施形態では、NNはディープニューラルネットワークとして実装可能である。NNはNNの種々のクラスに分類でき、これらのクラスの一つは反復ニューラルネットワーク(RNN)を含むことを理解すべきである。
【0026】
反復ニューラルネットワーク(RNN)
RNNは、一連のインプットを処理するために、その「内部状態」(ストアドメモリ)を使用するようになっている。これにより、RNNは、例えば、分割されていない手書き文字認識や音声認識などのタスクに適している。RNNのこれらの内部状態は制御可能であり、「ゲート」状態または「ゲート」メモリと呼ばれる。
【0027】
また、RNN自体もRNNの様々なサブクラスに分類できることにも注意すべきである。例えば、RNは、長期短期メモリ(LSTM)ネットワーク、ゲート付きリカレント単位(GRU)、双方向RNN(BRNN)などを含む。
【0028】
LSTMネットワークは、非常に短く離散的なタイムステップの間に発生した事象を、ある意味で「メモリ」することを要求するタスクを学習することができるディープラーニングシステムである。
LST ネットワークのトポロジは、実行するために「学習」する特定の作業に基づいて変化する可能性がある。たとえば、LSTM ネットワークは、イベント間で比較的長い遅延が発生したり、低頻度と高頻度でイベントが共に発生したりするタスクを実行することを学習できる。
特定のゲート機構を有するRNNは、GRUと呼ばれる。LSTMネットワークとは異なり、GRUは「出力ゲート」を持たないため、LSTMネットワークよりもパラメータが少なくなる。BRNは、逆方向に接続されたニューロンの「隠れ層」を持ち、将来の状態だけでなく過去の情報を使用できる可能性がある。
【0029】
残差ニューラルネットワーク(ResNet)
本技術の非限定的な実施形態を実装するために使用できるNNの別の例は、残差ニューラルネットワーク(ResNet)である。
【0030】
深いネットワークは、エンドツーエンドの多層方式で低/中/高レベルの特徴と分類器を自然に統合し、特徴の「レベル」は、積層層の数(深さ)によって豊かにすることができる。
【0031】
要約すると、本技術の文脈における1つ以上のMLAの少なくとも一部の実施は、訓練段階と使用中相の2つの相に大まかに分類することができる。まず、与えられたMLAは、1つ以上の適切な訓練データ集合を用いて訓練段階で訓練される。次に、与えられたMLAが、インプットとして期待するデータとアウトプットとして提供するデータを学習すると、与えられたMLAは、使用中のフェーズで使用中のデータを使用して実行される。
【0032】
図2は、例えば家庭での供給物利用を制御するための方法の実施形態を示す。方法は、S2001にて始まる。このとき、流出口(例えば、バスルームシンクタップ)がユーザによって起動または開かれると、流出口から遠隔で配置された水加熱システムによって供給された熱水を受ける。水加熱システムは、
図1の制御モジュール110によって制御される。これは、流出口から遠隔に配置され、流出口の下の物体(例えば、手を洗っている人の手)の存在を検知するための流出口またはその近くに配置されたセンサ(例えば、
図1に示されるセンサ170-nの1つ)と通信する。S2002において、制御モジュール110は、センサ部から信号を受信し、S2003において物体が流出口の下に存在するかどうかを判断する。制御モジュールが、物体が存在すると判断すると、方法はS2002に戻り、制御モジュールはセンサ部からの信号を監視し続ける。制御モジュールが流出口の下に物体が存在しないと判断すると、S2004において、制御モジュールは水加熱システムを制御して、流出口に供給される加熱水の温度を低下させ、かつ/または流出口に供給される加熱水の流量を低下させる。次いで、方法はS2002に戻り、制御モジュールはセンサ部からの信号を監視し続ける。その際、熱水は引き続き流出口に供給されるが、エネルギーおよび/または水の使用量は減少する。たとえば、ユーザがタップの下で熱水を使って手を洗うとき、ユーザがタップの下から手を取り除いて、たとえば石鹸に達すると、制御モジュールが温度を下げ、熱水の流れを節約することができる。次に、ユーザが手をタップに戻すと、温度と熱水の流れを最初のレベルに戻すことができる。
【0033】
ユーザがタップを切るのを忘れる場合がある。従って、別の実施形態において、または先の実施形態に加えて、熱水を供給するために起動される流出口に対して、制御モジュールと通信するタイマが起動され、経過時間が記録される。S2005において、制御モジュールは、タイマから信号を受信して、流出口からの熱水の連続供給のための経過時間Tを決定する。制御モジュールがS2006で経過時間Tが所定の第1閾値Tlを超えていないと判断すると、方法がS2005に戻り、制御モジュールはタイマからの信号を監視し続ける。制御モジュールは、経過時間Tが第1の閾値Tlを超えているとS2006で判断した場合、S2007で警告シーケンスを開始し、これは、音声を発生させるか、または流出口またはその近傍で光信号を起動して、加熱された水がもはや必要でない場合に流出口を切るようにユーザに促す時間Tlの間、流出口が継続的に開いてしていたことをユーザに警告することを含むことができる。S2008で、制御モジュールは、第1の閾値Tlよりも高い所定の第2の閾値T2を超える経過時間Tがあるか否かを判定する。経過時間Tが第2の閾値T2を超えていないと判定された場合、方法はS2005に戻り、制御モジュールはタイマからの信号を監視し続ける。制御モジュールが、経過時間Tが第2の閾値T2を超えているとS2008で決定した場合、制御モジュールは、次に、流出口が完全に閉じられるように熱水システムを制御し、これにより、S2009で流出口への熱水の供給が停止される。その際、熱水が不要になってもエネルギーや水は無駄にならない。例えば、ユーザが手を洗った後でタップを切ることを忘れた場合や、子供が遊びのためにタップを離れた場合、熱水の供給は、エネルギーと水とを節約するために自動的に止まることができる。あらかじめ決められた値であることに加えて、特定の建物における水流の過去の利用に基づいて訓練された人工知能アルゴリズム(深層学習、または他のMLAなど)に従って、予測値を導出することによって、T1およびT2の2つの閾値を決定することもできる。このような水の利用が特定の世帯または商業ビルにとって通常であるような状況では、警告は生成されず、水はオフにならない。
【0034】
一実施形態では、経時的に収集された熱水使用データ(S2010)を使用ツールとして生成するために使用レポート(S2011)を使用して、エネルギーおよび水使用量を削減するために、それらの使用習慣を確認し、潜在的に修正することをユーザに促すことができる。
【0035】
制御モジュール110は、上述の機能を実行するためにソフトウェアでプログラムされ、
図2のステップに示される。代わりに、制御モジュールは、上述の機能を実行するためにハードウェアロジックにハード配線される。
【0036】
当業者には理解されるであろうが、本技術は、システム、方法、またはコンピュータプログラムプロダクト(製品)として具現化することができる。したがって、本技術は、完全にハードウェアな形成、完全にソフトウェアな形成、またはソフトウェアとハードウェアを組み合わせた形成の形態をとることができる。
【0037】
さらに、本技術は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードが具体化されたコンピュータ読み取り可能な媒体に具体化されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。コンピュータ可能な媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読媒体は、例えば、電子式、磁気式、光学式、電磁気式、赤外線式、または半導体システム、装置、または装置、または上記の適当な組合せに限定されるものではない。
【0038】
本技術の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書くことができる。
【0039】
例えば、本技術の動作を実行するためのプログラムコードは、Cのような従来のプログラミング言語におけるソース、オブジェクトまたは実行可能コード、またはアセンブリコード、ASIC (アプリケーション特定の集積回路)またはFPGA (フィールドプログラマブルゲートアレイ)を設定または制御するためのコード、またはVerilog(登録商標)またはVHDL (超高速集積回路ハードウェア記述言語)のようなハードウェア記述言語のためのコードを含むことができる。
【0040】
コード構成要素は、手続き、方法などとして具現化することができ、ネイティブ命令セットの直接機械命令から高いレベルコンパイルまたは解釈された言語構成体まで、任意の抽象レベルで命令または命令シーケンスの形成をとることができるサブ構成要素を含むことができる。
【0041】
また、当業者であれば、本技術の好ましい実施形態による論理方法の全部または一部を、方法のステップを実行するための論理素子を含む論理装置内で適切に実施することができ、そのような論理素子が、例えば、プログラマブル論理アレイまたはアプリケーション固有の集積回路内の論理ゲートのような成分を含むことができることは明らかである。このような論理配置は、例えば、固定または送信可能なキャリア媒体を使用して記憶および送信可能な仮想ハードウェア記述子言語を使用して、このようなアレイまたは回路内の論理構造を一時的または永久的に確立するための要素を可能にする際に、さらに実施可能である。
【0042】
本明細書に記載する実施例および条件付き言語は、読者が本技術の原理を理解するのを助けるものであり、その範囲をこのような具体的に引用される実施例および条件に限定するものではない。当業者は、本明示的に説明または図示はしないが、本技術の原理を具体化し、特許請求範囲によって定義される範囲内に含まれる様々な構成を考案することができることは理解されよう。
【0043】
さらに、理解を助けるために、上記の説明は、本技術の比較的単純化された実装を記述することができる。当業者には理解されるように、本技術の種々の実施はより複雑であり得る。
【0044】
場合によっては、本技術への修正の有用な例であると信じられているものも記載され得る。これは単に理解の補助として行われ、また、現在の技術の範囲を制限したり、範囲を規定したりすることではない。これらの修正は、網羅的なリストではなく、当業者は、本技術の範囲内ではあるが、他の修正を行うことができる。
【0045】
さらに、修正の例が示されていない場合、修正は不可能であり、かつ/または記載されているものは、本技術の当該元素を実施する唯一の方法であると解釈すべきではない。さらに、本明細書では、技術の原則、側面、および実施、ならびにそれらの特定の事例は、それらが現在既知であるか、または将来開発されるかにかかわらず、それらの構造的および機能的等価物の両方を包含することが意図されている。従って、例えば、本技術の原理を具体化する説明回路の概念図をここに記載するブロック図が表すことは当業者には理解されるであろう。同様に、任意のフローチャート、フローダイアグラム、状態遷移図、疑似コードなどは、コンピュータ可読媒体で実質的に表現され、そのようにして、そのようなコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かにかかわらず、コンピュータまたはプロセッサによって実行される種々の処理を表すことが理解されよう。
【0046】
図に示された様々な要素の機能は、専用のハードウェアと、適切なソフトウェアに関連してソフトウェアを実行することができるハードウェアとを使用して提供されてもよい。プロセッサまたは制御モジュールによって提供される場合、機能は、単一の専用プロセッサ、単一の共有プロセッサ、または複数の個々のプロセッサによって提供され、その一部は共有されてもよい。さらに、「プロセッサ」または「コントローラ」という用語の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に意味するものと解釈すべきではなく、限定されるものではなく、ランダムアクセスメモリおよび不揮発性記憶部を記憶するためのディジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、アプリケーション特定の集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、ソフトウェアを記憶するための読み出し専用メモリ(ROM)を含み得る。他のハードウェア、従来および/またはカスタムを含むこともできる。
【0047】
ソフトウェアのモジュール、またはソフトウェアであると暗示されている単なるモジュールは、本明細書では、処理ステップおよび/またはテキスト記述の実績を示すフローチャート元素または他の元素の任意の組合せとして表すことができる。このようなモジュールは、明示的または暗黙的に示されるハードウェアによって実行され得る。
【0048】
当業者には、本技術の範囲から逸脱することなく、前記の例示的な実施形態に多くの改良および修正を加えることができることは明らかである。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流出口へ提供される給水を制御するための水提供システムについてのヒータ配置システムであって、前記流出口は、ユーザに熱水を提供するように配置され、前記ヒータ配置システムは、
前記流出口から遠隔で配置された水加熱装置と、
前記水加熱装置と通信可能に接続された制御部と、
を備え、
前記制御部は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定し、
b)前記タイマの経過時間が第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始
し、
c)前記タイマの前記経過時間が前記第1の閾値時間値より高い第2の閾値時間値を超えたときに、前記流出口に供給される水の流れを停止する
、ように構成され、
前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定され、前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
ヒータ配置システム。
【請求項2】
請求項1に記載のヒータ配置システムにおいて、前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを備える、ヒータ配置システム。
【請求項3】
請求項2に記載のヒータ配置システムにおいて、前記熱エネルギー貯蔵装置は、相変化物質装置である、ヒータ配置システム。
【請求項4】
請求項3に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質がパラフィンワックスである、ヒータ配置システム。
【請求項5】
請求項4に記載のヒータ配置システムにおいて、前記パラフィンワックスが、40度から60度の温度で溶解する、ヒータ配置システム。
【請求項6】
請求項3、4又は5に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質の潜熱容量が、約180kJ/kg乃至230kJ/kgの間であり、おそらく液相中で2.27Jg
-1K
-1、固相中で2.1Jg
-1K
-1の特定の熱容量である、ヒータ配置システム。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載のヒータ配置システムにおいて、
前記制御部は、c)水の使用データを収集し、使用報告を生成するように構成されている、ヒータ配置システム。
【請求項8】
水提供システムにおける流出口へ提供される給水を制御する方法であって、前記流出口は、水加熱装置からユーザに熱水を提供するように配置され、前記方法は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定することと、
b)前記タイマの経過時間が、第1の閾値時間値よりも高い第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始すること
と、
c)前記タイマの前記経過時間が前記第1の閾値時間値より高い第2の閾値時間値を超えたときに、前記流出口に供給される水の流れを停止することと、
を含み、
前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定され
、
前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記熱エネルギー貯蔵装置は相変化材料装置である、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記相変化材料がパラフィンワックスである、方法。
【請求項12】
機械可読コードを含むコンピュータ可読媒体であって、前記機械可読コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
通信チャネルを介して水提供システムの動作を制御するように構成された制御モジュールであって、
前記水提供システムは、本管からの水を熱するよう構成された加熱システムを含み、前記制御モジュールによって制御され、
前記水提供システムは、1つ以上の流出口にてユーザに、前記加熱システムによって熱された水を提供するよう構成され、
前記制御モジュールは、請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行するよう構成されたソフトウェア又は予め構成されたハードウェア論理構成要素を有する、制御モジュール。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流出口へ提供される給水を制御するための水提供システムについてのヒータ配置システムであって、前記流出口は、ユーザに熱水を提供するように配置され、前記ヒータ配置システムは、
前記流出口から遠隔で配置された水加熱装置と、
前記水加熱装置と通信可能に接続された制御部と、
を備え、
前記制御部は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定し、
b)前記タイマの経過時間が第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始し、
c)前記タイマの前記経過時間が前記第1の閾値時間値より高い第2の閾値時間値を超えたときに、前記流出口に供給される水の流れを停止する、ように構成され、
前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定され、前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
ヒータ配置システム。
【請求項2】
請求項1に記載のヒータ配置システムにおいて、前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを備える、ヒータ配置システム。
【請求項3】
請求項2に記載のヒータ配置システムにおいて、前記熱エネルギー貯蔵装置は、相変化物質装置である、ヒータ配置システム。
【請求項4】
請求項3に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質がパラフィンワックスである、ヒータ配置システム。
【請求項5】
請求項4に記載のヒータ配置システムにおいて、前記パラフィンワックスが、40度から60度の温度で溶解する、ヒータ配置システム。
【請求項6】
請求項3、4又は5に記載のヒータ配置システムにおいて、前記相変化物質の潜熱容量が、約180kJ/kg乃至230kJ/kgの間であり、おそらく液相中で2.27Jg
-1K
-1、固相中で2.1Jg
-1K
-1の特定の熱容量である、ヒータ配置システム。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか一項に記載のヒータ配置システムにおいて、
前記制御部は、c)水の使用データを収集し、使用報告を生成するように構成されている、ヒータ配置システム。
【請求項8】
水提供システムにおける流出口へ提供される給水を制御する方法であって、前記流出口は、水加熱装置からユーザに熱水を提供するように配置され、前記方法は、
a)前記流出口が開かれたことを検出すると、初期時間値からカウントを開始するためのタイマを設定することと、
b)前記タイマの経過時間が
、第1の閾値時間値を過ぎた場合に警告を開始することと、
c)前記タイマの前記経過時間が前記第1の閾値時間値より高い第2の閾値時間値を超えたときに、前記流出口に供給される水の流れを停止することと、
を含み、
前記第1の閾値時間値及び前記第2の閾値時間値は、前記制御部によって実行される人工知能アルゴリズムによって設定され、
前記人工知能アルゴリズムは、前記第1の閾値時間値および前記第2の閾値時間値を、前記水提供システムの過去の使用に基づいて予測する、
方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、
前記水加熱装置は、熱ポンプと熱エネルギー貯蔵装置とを含む、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、前記熱エネルギー貯蔵装置は相変化材料装置である、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記相変化材料がパラフィンワックスである、方法。
【請求項12】
機械可読コードを含むコンピュータ可読媒体であって、前記機械可読コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行させる、コンピュータ可読媒体。
【請求項13】
通信チャネルを介して水提供システムの動作を制御するように構成された制御モジュールであって、
前記水提供システムは、本管からの水を熱するよう構成された加熱システムを含み、前記制御モジュールによって制御され、
前記水提供システムは、1つ以上の流出口にてユーザに、前記加熱システムによって熱された水を提供するよう構成され、
前記制御モジュールは、請求項8乃至11の何れか一項に記載の前記方法を実行するよう構成されたソフトウェア又は予め構成されたハードウェア論理構成要素を有する、制御モジュール。
【国際調査報告】