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特表2024-510132FPR1のモジュレーター及びそれを使用する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】FPR1のモジュレーター及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 231/14 20060101AFI20240228BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 25/16 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 21/00 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 17/02 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 27/02 20060101ALI20240228BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20240228BHJP
   A61K 31/415 20060101ALI20240228BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20240228BHJP
   C07D 401/04 20060101ALI20240228BHJP
   C07D 405/04 20060101ALI20240228BHJP
   C07D 413/04 20060101ALI20240228BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20240228BHJP
   C07D 405/08 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
C07D231/14 CSP
A61P25/00
A61P25/28
A61P25/16
A61P25/08
A61P21/00
A61P17/02
A61P9/00
A61P3/02
A61P9/10
A61P35/00
A61P11/00
A61P27/02
A61P37/08
A61K31/415
A61K31/4439
C07D401/04
C07D405/04
C07D413/04
A61K31/42
C07D405/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553189
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-08-29
(86)【国際出願番号】 CN2022081416
(87)【国際公開番号】W WO2022194240
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/081363
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523329356
【氏名又は名称】バイオフロント・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ティエンウェイ・マ
(72)【発明者】
【氏名】フェン・シ
(72)【発明者】
【氏名】リチャオ・ファン
(72)【発明者】
【氏名】ジェン・ファン
(72)【発明者】
【氏名】フア・ヴィオラ・リン
(72)【発明者】
【氏名】ユエ・シャオ
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063BB01
4C063CC22
4C063CC51
4C063CC78
4C063CC81
4C063DD12
4C063DD22
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC36
4C086BC67
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA08
4C086GA16
4C086MA02
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA01
4C086ZA06
4C086ZA16
4C086ZA33
4C086ZA36
4C086ZA89
4C086ZB13
4C086ZB26
(57)【要約】
ホルミルペプチド受容体1(FPR1)のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、状態の処置に使用することを含む、式Iの化合物、これを含む組成物、及びこれを使用する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
[式中:
(i)各Z1及びZ2は、独立して、O、S、N、NR4、C(R4)2、及びCR4から選択され、Z1及びZ2のうちの少なくとも1つはO、S、N、又はNR4であり、
R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)Y1は存在しないか、又はO、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びZ2は、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iv)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、炭素環式基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項2】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アルケニル基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が、直鎖及び分枝アルキル基から選択される、請求項1に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項3】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項1又は2に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項4】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項3に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項5】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項4に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項6】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項4に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項7】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項1又は2に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項8】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項7に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項9】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項8に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項10】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項8に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項11】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項1又は2に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項12】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項11に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項13】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項12に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項14】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式、場合によって置換されているアルケニル基、及び場合によって置換されている複素環基から選択される、請求項1又は2に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項15】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項16】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項17】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項16に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項18】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項16に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項19】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項20】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項1から19のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項21】
R3が、場合によって置換されているC2~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項1から20のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項22】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項21に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項23】
式(IIA)の化合物:
【化2】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項24】
式(IIB)の化合物:
【化3】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びNR4は、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項25】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が、直鎖及び分枝アルキル基から選択される、請求項23又は24に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項26】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項23又は24に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項27】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項26に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項28】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項27に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項29】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項27に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項30】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項23又は24に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項31】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項30に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項32】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項31に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項33】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項31に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項34】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項23又は24に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項35】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項34に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項36】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項35に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項37】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式又は複素環基から選択される、請求項23又は24に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項38】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項23から37のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項39】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項23から38のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項40】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項40に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項41】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項40に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項42】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項23から38のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項43】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項23から38のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項44】
R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項23から43のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項45】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項44に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項46】
R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、請求項23から45のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項47】
R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、請求項45に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項48】
式(IIIA)の化合物:
【化4】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項49】
式(IIIB)の化合物:
【化5】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項50】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が、直鎖及び分枝アルキル基から選択される、請求項48又は49に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項51】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項48又は49に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項52】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項51に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項53】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項52に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項54】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項52に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項55】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項48又は49に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項56】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項55に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項57】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項56に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項58】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項56に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項59】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項48又は49に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項60】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項59に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項61】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項60に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項62】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式又は複素環基から選択される、請求項48又は49に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項63】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項48から62のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項64】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項48から63のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項65】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項64に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項66】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項64に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項67】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項48から62のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項68】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項48から62のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項69】
R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項48から68のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項70】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項69に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項71】
R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、請求項48から70のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項72】
R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、請求項71に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項73】
式(IVA)の化合物:
【化6】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項74】
式(IVB)の化合物:
【化7】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項75】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、請求項73又は74に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項76】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項73又は74に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項77】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項76に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項78】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項77に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項79】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項77に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項80】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項73又は74に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項81】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項80に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項82】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項81に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項83】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項81に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項84】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項73又は74に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項85】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項84に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項86】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項85に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項87】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式又は複素環基から選択される、請求項73又は74に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項88】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項73から87のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項89】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項73から88のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項90】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項89に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項91】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項89に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項92】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項73から87のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項93】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項73から87のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項94】
R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項73から93のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項95】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項94に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項96】
式(VA)の化合物:
【化8】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項97】
式(VB)の化合物:
【化9】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項98】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が、直鎖又は分枝アルキル基から選択される、請求項96又は97に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項99】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項96又は97に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項100】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項99に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項101】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項100に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項102】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項100に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項103】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項96又は97に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項104】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項103に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項105】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項104に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項106】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項104に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項107】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項96又は97に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項108】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項107に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項109】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項108に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項110】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式又は複素環基から選択される、請求項96又は97に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項111】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項96から110のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項112】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項96から111のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項113】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項112に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項114】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項112に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項115】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項96から110のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項116】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項96から110のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項117】
R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項96から116のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項118】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項117に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項119】
R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、請求項96から118のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項120】
R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、請求項119に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項121】
式(VIA)の化合物:
【化10】
[式中:
(i)Y1は存在しないか又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
式中R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項122】
式(VIB)の化合物:
【化11】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項123】
R1が、環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、請求項121又は122に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項124】
R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項121又は122に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項125】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項124に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項126】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項125に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項127】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、請求項125に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項128】
R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項121又は122に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項129】
R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項128に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項130】
R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項129に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項131】
R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項129に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項132】
R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項121又は122に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項133】
R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項132に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項134】
R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、請求項133に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項135】
R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式又は複素環基から選択される、請求項121又は122に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項136】
R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項121から135のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項137】
R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項121から136のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項138】
R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項137に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項139】
R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項137に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項140】
R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項121から136のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項141】
R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、請求項121から135のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項142】
R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、請求項121から141のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項143】
R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、請求項142に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項144】
R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、請求項121から143のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項145】
R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、請求項144に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
【請求項146】
以下から選択される化合物
【化12A】
【化12B】
【化12C】
【化12D】
【化12E】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【請求項147】
請求項1から146のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項148】
ホルミルペプチド受容体1(FPR1)のシグナル伝達により媒介される疾患、障害又は状態を処置又は緩和するための方法であって、治療有効量の、請求項1から146のいずれか一項に記載の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、若しくは薬学的に許容される塩、又は請求項147に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
【請求項149】
疾患、障害、又は状態がCNSに関係し、脳卒中、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、前頭側頭認知症、血管性認知症、正常圧水頭症、てんかん、発作性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症、テイサックス病、サンドホフ病、家族性痙性対麻痺、脊髄小脳変性症(SCA)、フリードライヒ運動失調症、ウィルソン病、メンケス症候群、皮質下梗塞を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脊髄性筋萎縮症、筋ジストロフィー、シャルコーマリートゥース病、神経線維腫症、フォンヒッペルリンドウ疾患、脆弱X症候群、痙性対麻痺、結節性硬化症、ワールデンブルグ症候群、ジストニー、良性本態性振戦、遅発性ジストニー、遅発性ジスキネジー、トゥレット症候群、失調性症候群、シャイドレーガー症候群、オリーブ橋小脳変性症、線条体黒質変性、ギランバレー症候群、カウザルギー、複合性局所性疼痛症候群I及びII型、糖尿病性ニューロパシー、及びアルコール性ニューロパシー、三叉神経ニューロパシー、三叉神経痛、メニエール症候群、舌咽神経痛、嚥下障害、発声困難、脳神経麻痺、ミエロパシー、外傷性脳損傷、外傷性脊髄損傷、放射線脳損傷、多発性硬化症、髄膜炎後症候群、プリオン病、脊髄炎、神経根炎、糖尿病に関連するタンパク異常血症、トランスチレチン誘発性ニューロパシー、HIVに関連するニューロパシー、ライム病に関連するニューロパシー、帯状疱疹に関連するニューロパシー、手根管症候群、足根管症候群、アミロイド誘発性ニューロパシー、ハンセン病ニューロパシー、ベル麻痺、圧迫性ニューロパシー、サルコイドーシス誘発性ニューロパシー、多発性神経炎、重金属誘発性ニューロパシー、遷移金属誘発性ニューロパシー、薬物誘発性ニューロパシー、軸索性脳損傷、脳症、慢性疲労症候群、及び悪性神経膠腫から選択される、請求項148に記載の方法。
【請求項150】
疾患、障害、又は状態が脳卒中(血栓性、塞栓性、血栓塞栓性、出血性、静脈収縮性、及び静脈性)である、請求項148又は149に記載の方法。
【請求項151】
疾患、障害、又は状態が外傷性脳損傷である、請求項148又は149に記載の方法。
【請求項152】
疾患、障害、又は状態が悪性神経膠腫である、請求項148又は149に記載の方法。
【請求項153】
悪性神経膠腫が、神経膠芽腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起神経膠腫、退形成性乏突起星細胞腫、退形成性上衣腫、及び退形成性神経節膠腫から選択される、請求項152に記載の方法。
【請求項154】
悪性神経膠腫が神経膠芽腫である、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
疾患、障害、又は状態が、急性呼吸促迫症候群、ドライアイ症候群、及びアレルギー性結膜炎から選択される、請求項148に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、疾患の処置に対して有用な化合物に関する。より具体的には、本開示は、ホルミルペプチド受容体(FPR)、例えば、FPR1に結合して、これらの活性をモジュレートすることによって、不均衡なFPR媒介性シグナル伝達を減少させる又は排除する化合物に関するものであり、この不均衡なFPR媒介性シグナル伝達は、例えば、中枢神経系(CNS)の疾患又は障害、例えば、脳卒中、外傷性脳損傷(TBI)、神経膠芽腫及び悪性神経膠腫、並びに他の組織の疾患又は障害、例えば、急性呼吸促迫症候群、ドライアイ症候群、及びアレルギー性結膜炎を含む一連の疾患に対する病因の根底をなす。
【背景技術】
【0002】
損傷又は病原体感染後の身体のホメオスタシスの回復は、生物の生存を確実にするのに重大である。生理学的創傷治癒及び先天性免疫応答は、侵入する病原体又は損傷した病変からの可溶性伝達物質の放出により開始される。一時的に調節された相互作用的修復プロセスは、例えば、多くのケモカイン、サイトカイン、急性期タンパク質、浸潤性及び組織常在細胞、線維芽細胞、神経細胞、並びに血管系を含む。損傷が持続する又は規模が大きな場合、生理学的外傷修復又は抗感染応答は病的になる可能性があり、過剰な炎症、浮腫、過度の線維症及び瘢痕、臓器機能不全、急性呼吸促迫症候群(ARDS)、敗血症をもたらし、最終的には臓器不全及び/又は死亡をもたらす。したがって、炎症及び解決応答の規模及び期間の有効な調節は、生命体のホメオスタシスにとって重大である。組織損傷又は病原体感染(細菌、ウイルス、菌類、及び/又は微生物による)後、一連のホルミルペプチド、ダメージ関連分子パターン(DAMP)分子、炎症性脂質伝達物質(例えば、ロイコトリエン及びリポキシン)、及び急性期タンパク質(例えば、アネキシン)が、侵入する病原体、損傷した細胞、及び組織病変から放出される。3種のホルミルペプチド受容体(FPR1、FPR2、及びFPR3)はヒトにおいてこれらの走化性及び活性化分子に対する主要センサーとして機能する。FPRは、好中球、マクロファージ、Tリンパ球、樹状細胞、上皮細胞、線維芽細胞、ミクログリア、及びアストロサイト上で多く発現する。化学活性分子と急性タンパク質のFPRへの結合は、白血球を動員し、スーパーオキシド及びサイトカインの産生を刺激し、ミクログリア及びアストロサイトを活性化し、損傷修復及び宿主防御に対して重大な他の炎症応答及び解決応答を引き起こす。
【0003】
他方では、不均衡なFPR受容体媒介性シグナル伝達は、病的炎症性応答をもたらし、損傷又は感染症の後に多数の疾患、例えば、脳卒中又は外傷性脳損傷(TBI)後の脳浮腫、機能障害、及び臓器不全を含む疾患を引き起こす可能性がある。加えて、病原体、組織ストレス、及び組織傷害に誘発されたFPR媒介性シグナル伝達の慢性的活性化は、脳がん、胃がん、及びパーキンソン病の病因に関わる。
【0004】
脳卒中は全世界で死因の第1位であり、処置オプションは限定される。FPRはミクログリア、アストロサイト、及び脳血管系に多く発現する。脳内出血(ICH)の開始後、死んでゆく脳細胞、活性化した血小板、ミクログリア、及びアストロサイトは、一連の炎症促進伝達物質、急性期タンパク質、及びDAMPを放出し、これらがひいてはFPR1を活性化する。FPR1活性化は、白血球浸潤、反応性酸素種(ROS)産生、及びサイトカイン放出を誘発し、これらはICH後の炎症性応答の最初の波を構成し、血腫周囲浮腫の発生及び脳卒中における悪化した腫瘤効果(mass effect)に寄与する。
【0005】
TBIは、世界中で能力障害の1番の原因である。TBIの地球規模の発生率は年間、100,000人当たり200人と予測されている。重症のTBIは多くの場合、行動障害、脳の萎縮、認知症、脳の永久損傷をもたらし、最終的には死亡をもたらす。TBIは、処置オプションが限定されており、FPR1の活性化はTBIの最初の炎症過程の媒介に関与している。
【0006】
神経膠芽腫及び悪性神経膠腫は最も一般的な原発性脳腫瘍である。個体数100,000人当たり約6人の年間発症率である。悪性神経膠腫は現在のところ有効な処置がない。FPR1は、グリア細胞、アストロサイト、及び脳血管系に多く発現する。損傷、ストレス、及び病原体により生じる走化性リガンドとのその相互作用は脳がんの病態生理に関わる。
【0007】
ARDSは、肺への流体の漏出及び弱い血液酸素化を引き起こす、命に関わる肺の損傷である。100,000個体数当たりの年間発症率は約70人であり、ARDSは、過去の感染症又は外傷により入院した患者に一般的に生じ、処置オプションが少なく、重症例に関する死亡率は40%を超える。ミトコンドリアのホルミル化ペプチドはARDS患者の肺液及び血清において上昇し、FPR1シグナル伝達の活性化は急性肺損傷の主要な推進力として関わる。
【0008】
アレルギー性結膜炎(AC)及びドライアイ症候群(DES)は、眼の炎症性障害の中で最も一般的な2種であり、予測される発生率は成人個体数の40%にまで達する。AC及びDESに対する現在の処置オプションは、症状を部分的に緩和するだけであり、これらの障害は継続して患者の生活の質に強い悪影響を与えている。FPRは結膜、すなわち眼の粘膜組織層に発現し、これらの発現は炎症の設定において上昇する。よって、FPRシグナル伝達の活性化はAC及びDESの病因の潜在的な伝達物質である。
【0009】
前述を考慮して、脳卒中、TBI、神経膠芽腫、神経膠腫、ARDS、AC、及びDESに対して現在利用可能な、限定された処置オプションに対して効果的に対処できる新規治療剤及び代替の機序が依然として必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際特許出願WO2013/075083
【特許文献2】国際特許出願WO2013/075084
【特許文献3】国際特許出願WO2013/078320
【特許文献4】国際特許出願WO2013/120104
【特許文献5】国際特許出願WO2014/124418
【特許文献6】国際特許出願WO2014/151142
【特許文献7】国際特許出願WO2015/023915
【特許文献8】米国特許第4,938,949号
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】S. M. Bergeら、J. Pharmaceutical Sciences、1977、66巻、1~19頁
【非特許文献2】Lloyd (1999)、The Art、Science and Technology of Pharmaceutical Compounding
【非特許文献3】Remington: The Science and Practice of Pharmacy,第21版、2005、D.B. Troy編、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia
【非特許文献4】Encyclopedia of Pharmaceutical Technology、J. Swarbrick及びJ. C. Boylan編、1988~1999、Marcel Dekker、New York
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の1つの態様は、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を提供し、これらはホルミルペプチド受容体1(FPR1)のシグナル伝達により媒介される疾患の処置に利用することができる。例えば、以下の構造式Iの化合物:
【0013】
【化1】
【0014】
[式中、
(i)各Z1及びZ2は、独立して、O、S、N、NR4、C(R4)2、及びCR4から選択され、Z1及びZ2のうちの少なくとも1つはO、S、N、又はNR4であり、
R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びZ2は、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iv)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員のヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩が本明細書で開示される。
【0015】
本開示の一態様では、式Iの化合物は、以下に示す化合物1~44、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される。
【0016】
一部の実施形態では、本開示は、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、医薬組成物は、以下に示す化合物1~44から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含み得る。これらの組成物は追加の薬学的活性剤を更に含み得る。
【0017】
本開示の別の態様は、対象においてホルミルペプチド受容体1(FPR1)のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、又は状態を処置する方法であって、治療有効量の式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の実施形態では、処置の方法は、以下に示す化合物1~44から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を、対象に投与することを含む。
【0018】
本明細書で開示されている一部の実施形態では、処置の方法は、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩と同じ医薬組成物として、或いは別個の組成物としてのいずれかでの、それを必要とする対象への追加の薬学的活性剤の投与を含む。本明細書で開示されている一部の実施形態では、処置の方法は、以下に示す化合物1~44から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を、同じ組成物又は別個の組成物のいずれかで追加の薬学的活性剤を投与することを含む。
【0019】
FPR1活性をモジュレートする方法であって、治療有効量の式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を対象に投与することを含む方法もまた本明細書で開示される。本明細書で開示されている一部の実施形態では、FPR1をモジュレートする方法は、以下に示す化合物1~44から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物を対象に投与することを含む。一部の実施形態では、FPR1活性をモジュレートする方法は、前記FPR1を、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物と接触させることを含む。本明細書で開示されている一部の実施形態では、FPR1をモジュレートする方法は、FPR1を、以下に示す化合物1~44から選択される化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物と接触させることを含む。
【発明を実施するための形態】
【0020】
I.定義
「a」又は「an」という用語は、名詞を参照する際に本明細書で使用される場合、「少なくとも1つ」という表現を包含し、したがって、名詞の単数と複数の両方の単位を包含する。例えば、「追加の薬剤」は単一の又は2種以上の追加の薬剤を意味する。
【0021】
「FPR1」又は「ホルミルペプチド受容体1」という用語は、本明細書で使用される場合、ヒトにおいてFPR1遺伝子によってコードされている細胞表面受容体タンパク質を意味する。FPR1は、多種多様な好中球の機能的応答を調節し、例えば、上に記載された疾患を含む様々な疾患の病因において重要な役割を果たす。
【0022】
「FPR1モジュレーター」という用語は、本明細書で使用される場合、FPR1で媒介されるいずれか1種又は複数の免疫応答又はシグナル伝達事象を変化させる能力を有し、FPR1アゴニスト又はFPR1アンタゴニストのいずれかになり得る有機化学小分子化合物(≦10kDa)を指す。FPR1モジュレーターがアゴニストである場合、化合物は、例えば、受容体と結合して受容体を活性化することにより、FPR1で媒介されるいずれか1種又は複数の免疫応答又はシグナル伝達事象を、これらの天然の状態から増加させる能力を有する。FPR1モジュレーターがアンタゴニストである場合、化合物は、例えば、受容体上のアゴニスト結合部位又はアロステリック結合部位を遮断して、作用の減少又は阻害を達成することにより、FPR1で媒介されるいずれか1種又は複数の免疫応答又はシグナル伝達事象を、これらの天然の状態から減少させる又は阻害する能力を有する。
【0023】
「化合物」という用語は、本開示の化合物を指す場合、立体異性体の一群(例えば、ラセミ体の一群、cis/trans立体異性体の一群、又は(E)及び(Z)立体異性体の一群)として他に指摘されていない限り、同一の化学構造を有する分子の一群を指す。ただし、分子の構成原子の間で同位体の変化形は存在し得るものとする。よって、示された重水素原子を含有する特定の化学構造で表される化合物は、その構造内で指定された重水素位置の1つ又は複数において水素原子を有する、より低量のアイソトポローグを含有することも当業者には明白である。本開示の化合物内のこのようなアイソトポローグの相対量は、例えば、化合物を生成するために使用されている試薬の同位体の純度及び化合物を調製するために使用される様々な合成ステップにおける同位体の組込みの効率を含むいくつかの要因に依存する。しかし、上に記載されているように、このようなアイソトポローグの相対量は全体的に化合物の49.9%未満である。他の実施形態では、このようなアイソトポローグの相対量は全体的に化合物の47.5%未満、40%未満、32.5%未満、25%未満、17.5%未満、10%未満、5%未満、3%未満、1%未満、又は0.5%未満である。
【0024】
本明細書で使用される場合、「場合によって置換されている」は「置換又は非置換である」という句と交換可能である。一般的に、「置換されている」という用語は、付与された構造内の水素基を、特定された置換基の基で置き換えることを指す。他に指摘されていない限り、「場合によって置換されている」基は、基の各置換可能な位置において置換基を有していてもよく、任意の所与の構造内の1つより多くの位置が、特定された基から選択される1つより多くの置換基で置換されていてもよく、置換基はすべての位置において同じでも、異なってもよい。本開示により想定される置換基の組合せは、安定した又は化学的に可能な化合物の形成もたらす組合せである。
【0025】
「アイソトポローグ」という用語は、その同位体の組成においてのみ化学構造が異なる種を指す。更に、特に述べられていない限り、本明細書で示されている構造はまた、1つ又は複数の同位体濃縮された原子が存在することのみが異なる化合物を含むことが意図されている。例えば、水素が重水素又はトリチウムで置き換えられていること、又は炭素が13C又は14Cで置き換えられていることを除いて、本発明の構造を有する化合物は本開示の範囲内である。
【0026】
他に指摘されていない限り、本明細書で示されている構造はまたすべての異性体形態の構造、例えば、ラセミ混合物、cis/trans異性体、幾何(又は立体配座)異性体、例えば、(Z)及び(E)二重結合異性体、並びに(Z)及び(E)立体配座異性体を含むことが意図されている。したがって、本発明の化合物の幾何及び立体配座混合物は本開示の範囲内である。特に述べられていない限り、本開示の化合物のすべての互変異性形態は本開示の範囲内である。
【0027】
「互変異性体」という用語は、本明細書で使用される場合、一緒に平衡状態で存在し、原子、例えば、水素原子、又は分子内の基の移動により簡単に交換可能な化合物の2種以上の異性体のうちの1種を指す。
【0028】
「立体異性体」は本明細書で使用される場合、エナンチオマー及びジアステレオマーを指す。
【0029】
本明細書で使用される場合、「重水素化誘導体」とは、基準化合物と同じ化学構造を有するが、1個又は複数の水素原子が重水素原子(「D」又は「2H」)で置き換えられている化合物を指す。合成に使用される化学物質の起源に応じて、天然同位体存在度の一部の変化形が合成した化合物に生じることが認識される。自然に豊富な安定した水素同位体の濃度は、この変化形にもかかわらず、本明細書に記載されている重水素化誘導体の安定した同位体置換の程度と比較して、低く、重要でない。よって、特に述べられていない限り、本開示の化合物の「重水素化誘導体」について言及されている場合、通常約0.015%のその天然同位体存在度より十分上のレベルで少なくとも1個の水素が重水素で置き換えられている。一部の実施形態では、本明細書で開示される重水素化誘導体は、各重水素原子に対する同位体濃縮係数、少なくとも3500(各指定された重水素において52.5%重水素結合)、少なくとも4500(各指定された重水素において67.5%の重水素結合)、少なくとも5000(各指定された重水素において75%の重水素結合)、少なくとも5500(各指定された重水素において82.5%の重水素結合)、少なくとも6000(各指定された重水素において90%の重水素結合)、少なくとも6333.3(各指定された重水素において95%の重水素結合)、少なくとも6466.7(各指定された重水素において97%の重水素結合)、又は少なくとも6600(各指定された重水素において99%の重水素結合)を有する。
【0030】
「同位体濃縮係数」という用語は、本明細書で使用される場合、同位体存在度と、特定された同位体の天然存在度との間の比を意味する。
【0031】
「アルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、完全に飽和している直鎖又は分枝の、置換又は非置換の炭化水素鎖を意味する。特に明記しない限り、アルキル基は1~30個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1~20個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1~10個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1~8個の脂肪族炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1~6個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は1~4個のアルキル炭素原子を含有する。他の実施形態では、アルキル基は1~3個のアルキル炭素原子を含有する。及び更に他の実施形態では、アルキル基は1~2個のアルキル炭素原子を含有する。一部の実施形態では、アルキル基は置換されている。一部の実施形態では、アルキル基は非置換である。一部の実施形態では、アルキル基は直鎖又は直鎖状又は非分枝である。一部の実施形態では、アルキル基は分枝である。
【0032】
「シクロアルキル」という用語は、完全に飽和した、単環式C3~8炭化水素又はスピロ環式、縮合、若しくは架橋した二環式若しくは三環式C8~14炭化水素を指し、前記二環系の中の任意の個々の環は3~7員を有する。一部の実施形態では、シクロアルキル基は置換されている。一部の実施形態では、シクロアルキル基は非置換である。一部の実施形態では、シクロアルキルはC3~C12シクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルはC3~C8シクロアルキルである。一部の実施形態では、シクロアルキルはC3~C6シクロアルキルである。単環式シクロアルキルの非限定的例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンタニル、及びシクロヘキシルが挙げられる。
【0033】
「カルボシクリル」という用語は、「シクロアルキル」という用語を包含し、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含有するので部分的に飽和しているが、ただし芳香族ではない、単環式C3~8炭化水素又はスピロ環式、縮合、若しくは架橋した二環式若しくは三環式C8~14炭化水素を指し、前記二環系の任意の個々の環は3~7員を有する。二環式カルボシクリルは、例えば、フェニルに縮合している単環式炭素環の組合せを含む。一部の実施形態では、カルボシクリル基は置換されている。一部の実施形態では、カルボシクリル基は非置換である。一部の実施形態では、カルボシクリルはC3~C12カルボシクリルである。一部の実施形態では、カルボシクリルはC3~C10カルボシクリルである。一部の実施形態では、カルボシクリルはC3~C8カルボシクリルである。単環式カルボシクリルの非限定的例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンタニル、シクロヘキシル、及びシクロペンテニル、シクロヘキセニルが挙げられる。
【0034】
「アルケニル」という用語は、本明細書で使用される場合、1つ又は複数の二重結合を含有する直鎖又は分枝の、置換又は非置換の炭化水素鎖を意味する。一部の実施形態では、アルケニル基は置換されている。一部の実施形態では、アルケニル基は非置換である。一部の実施形態では、アルケニル基は直鎖、直鎖状、又は非分枝である。一部の実施形態では、アルケニル基は分枝である。一部の実施形態では、アルケニル基は環式である。一部の実施形態では、アルケニル基はC3~C12アルケニル基である。一部の実施形態では、アルケニル基はC3~C8アルケニル基である。一部の実施形態では、アルケニル基はC3~C6アルケニル基である。アルケニル基の非限定的例として、アリル、ブテニル、ペンテニル、シクロペンテニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、及びヘプテニルが挙げられる。
【0035】
「ヘテロシクリル」という用語は、本明細書で使用される場合、1つ又は複数の環員が独立してヘテロ原子から選択される、非芳香族の(すなわち、完全に飽和しているか、又は1つ若しくは複数の不飽和単位を含有するので部分的に飽和であるが、ただし芳香族ではない)、単環式、又はスピロ環式、縮合、若しくは架橋した二環式若しくは三環式環系を意味する。二環式ヘテロシクリルとして、例えば、単環式環の以下の組合せが挙げられる:単環式ヘテロシクリルに縮合した単環式ヘテロアリール;別の単環式ヘテロシクリルに縮合した単環式ヘテロシクリル;フェニルに縮合した単環式ヘテロシクリル;単環式カルボシクリル/シクロアルキルに縮合した単環式ヘテロシクリル;及び単環式カルボシクリル/シクロアルキルに縮合した単環式ヘテロアリール。一部の実施形態では、「ヘテロシクリル」基は、1つ又は複数の環員が、独立して、例えば、酸素、硫黄、窒素、及びリンから選択されるヘテロ原子である3~14環員を含有する。一部の実施形態では、二環式又は三環式環系の中の各環は3~7環員を含有する。一部の実施形態では、複素環は少なくとも1つの不飽和の炭素-炭素結合を有する。一部の実施形態では、複素環は少なくとも1つの不飽和の炭素-窒素結合を有する。一部の実施形態では、複素環は、独立して、酸素、硫黄、窒素、及びリンから選択される1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は窒素原子である1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は酸素原子である1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、それぞれ独立して窒素及び酸素から選択される2個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は、それぞれ独立して窒素及び酸素から選択される3個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、複素環は置換されている。一部の実施形態では、複素環は非置換である。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは3~12員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは4~10員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは3~8員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは5~10員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは5~8員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは5又は6員ヘテロシクリルである。一部の実施形態では、ヘテロシクリルは6員ヘテロシクリルである。単環式ヘテロシクリルの非限定的例として、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、アゼチジニル、オキセタニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル(dihyropyranyl)、及びテトラヒドロピリジニルが挙げられる。
【0036】
「ヘテロ原子」という用語は、任意の酸化形態の窒素又は硫黄、又はケイ素;四級化形態の任意の塩基性窒素、又は;複素環式環の置換可能な窒素、例えばN(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリル等の場合)、NH(ピロリジニル等の場合)又はNR+(N置換ピロリジニル等の場合)を含む、酸素、硫黄、及び窒素のうちの1種又は複数を意味する。
【0037】
「不飽和」という用語は、本明細書で使用される場合、部分が1つ又は複数の不飽和単位又は不飽和度を有することを意味する。不飽和とは、化合物内のすべての利用可能な原子価結合が置換基により満たされているわけではない状態にあり、よって化合物は二重結合又は三重結合を含有する。
【0038】
「アルコキシ」という用語は、本明細書で使用される場合、上で定義されたようなアルキル基を指し、アルキル基の1個の炭素は酸素(「アルコキシ」)原子で置き換えられているが、ただし、酸素原子は2個の炭素原子の間で連結しているものとする。
【0039】
「ハロゲン」という用語は、F、Cl、Br、及びI、すなわち、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードをそれぞれ含む。
【0040】
本明細書で使用される場合、「シアノ」又は「ニトリル」基は-C≡Nを指す。
【0041】
本明細書で使用される場合、「芳香族環」は、[4n+2]p軌道電子(式中、nは0~6の整数である)で構成される非局在化したpi電子軌道を有する、コンジュゲートされた、平面環系を含有する炭素環式又は複素環式環を指す。「非芳香族」環とは、芳香族環に対して上に記載された必要条件を満たさず、完全に飽和していても、部分的に飽和していてもよい炭素環式又は複素環を指す。芳香族環の非限定的例として、以下の通り更に定義されるアリール及びヘテロアリール環が挙げられる。
【0042】
単独で、又は「アリールアルキル」、「アリールアルコキシ」又は「アリールオキシアルキル」等の場合のようにより大きな部分の一部として使用される「アリール」という用語は、合計5~14の環員を有する単環式又はスピロ環式、縮合、若しくは架橋した二環式若しくは三環式環系を指し、この系の中のすべての環は炭素原子のみを含有する芳香族環であり、二環式又は三環式環系の中の各環は3~7の環員を含有する。アリール基の非限定的例として、フェニル(C6)及びナフチル(C10)環が挙げられる。一部の実施形態では、アリール基は置換されている。一部の実施形態では、アリール基は非置換である。
【0043】
「ヘテロアリール」という用語は、合計5~14の環員を有する単環式又はスピロ環式、縮合若しくは架橋した二環式若しくは三環式環系を指し、この系の中の少なくとも1つの環は芳香族であり、この系の中の少なくとも1つの環は1個又は複数のヘテロ原子を含有し、二環式又は三環式環系の中の各環は3~7環員を含有する。二環式ヘテロアリールとして、例えば、単環式環の以下の組合せ:別の単環式ヘテロアリールに縮合した単環式ヘテロアリール;及びフェニルに縮合した単環式ヘテロアリールが挙げられる。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は置換されている。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は、例えば、窒素、酸素、及び硫黄から選択される1個又は複数のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は1個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は2個のヘテロ原子を有する。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は5環員を有する単環式環系である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は6環員を有する単環式環系である。一部の実施形態では、ヘテロアリール基は非置換である。一部の実施形態では、ヘテロアリールは3~12員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは3~10員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは3~8員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは5~10員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは5~8員ヘテロアリールである。一部の実施形態では、ヘテロアリールは5又は6員ヘテロアリールである。単環式ヘテロアリールの非限定的例はピリジニル、ピリミジニル、チオフェニル、チアゾリル、及びイソオキサゾリルである。
【0044】
「スピロ環式環系」とは、2つ以上の環式環を有する環系を指し、環は2つごとに共通の原子を1個のみ共有する。
【0045】
本開示に使用することができる適切な溶媒の非限定的例として、水、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、ジクロロメタン又は“塩化メチレン"(CH2Cl2)、トルエン、アセトニトリル(MeCN)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸メチル(MeOAc)、酢酸エチル(EtOAc)、ヘプタン、酢酸イソプロピル(IPAc)、酢酸tert-ブチル(t-BuOAc)、イソプロピルアルコール(IPA)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン(2-MeTHF)、メチルエチルケトン(MEK)、tert-ブタノール、ジエチルエーテル(Et2O)、メチル-tert-ブチルエーテル(MTBE)、1,4-ジオキサン、及びN-メチルピロリドン(NMP)が挙げられる。
【0046】
本開示に使用することができる適切な塩基の非限定的例として、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)、カリウムtert-ブトキシド(KOtBu)、炭酸カリウム(K2CO3)、N-メチルモルホリン(NMM)、トリエチルアミン(Et3N;TEA)、ジイソプロピル-エチルアミン(i-Pr2EtN; DIPEA)、ピリジン、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化リチウム(LiOH)及びナトリウムメトキシド(NaOMe;NaOCH3)が挙げられる。
【0047】
開示化合物の薬学的に許容される塩が本明細書で開示されている。化合物の塩は、酸と化合物の塩基性基、例えばアミノ官能基等、又は塩基と化合物の酸性基、例えば、カルボキシル官能基等との間で形成される。
【0048】
「薬学的に許容される」という用語は、本明細書で使用される場合、健全な医学的な判断の範囲内にあり、過度の毒性、刺激、アレルギー反応等を生じることなく、ヒト及び他の哺乳動物の組織に接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合う成分を指す。「薬学的に許容される塩」とは、レシピエントへの投与により、本開示の化合物を直接的又は間接的に提供することが可能である任意の無毒性の塩を意味する。適切な薬学的に許容される塩は、例えば、S. M. Bergeら、J. Pharmaceutical Sciences、1977、66巻、1~19頁に開示された塩である。
【0049】
薬学的に許容される塩を形成するために一般的に利用される酸として、無機酸、例えば、二硫化水素、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸及びリン酸、並びに有機酸、例えば、パラ-トルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、バイタルトリック酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラ-ブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸及び酢酸、並びに関連した無機酸及び有機酸が挙げられる。よって、このような薬学的に許容される塩として、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、アセテート、プロピオネート、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸エステル、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-ジオエート、ヘキシン-1,6-ジオエート、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニルブチレート、クエン酸塩、乳酸塩、β-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホネート、ナフタレン-2-スルホネート、マンデル酸塩及び他の塩が挙げられる。一部の実施形態では、薬学的に許容される酸付加塩として、鉱酸、例えば、塩酸及び臭化水素酸と形成される塩、及び有機酸、例えば、マレイン酸と形成される塩が挙げられる。
【0050】
適当な塩基から誘導される薬学的に許容される塩として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、及びN+(C1~4アルキル)4塩が挙げられる。本開示はまた、本明細書で開示される化合物の任意の塩基性窒素含有基の四級化を想定している。アルカリ及びアルカリ土類金属塩の適切な非限定的例として、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、及びマグネシウムが挙げられる。薬学的に許容される塩のさらなる非限定的例として、対イオン、例えば、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン及びスルホン酸アリールを使用して形成されるアンモニウム、第四級アンモニウム、及びアミンカチオンが挙げられる。薬学的に許容される塩の他の適切な、非限定的例として、ベシル酸塩及びグルコサミン塩が挙げられる。
【0051】
「対象」という用語は、これらに限定されないがヒトを含む動物を指す。
【0052】
「治療有効量」という用語は、そのために化合物が投与される所望の作用(例えば、FPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、及び状態の症状を改善する、FPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、及び状態若しくはその症状の重症度を軽減する、及び/又はFPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、及び状態若しくはその症状の進行を減少させる)をもたらす化合物の量を指す。治療有効量の正確な量は、処置の目的に依存し、公知の技術を使用して当業者により確かめられる(例えば、Lloyd (1999)、The Art、Science and Technology of Pharmaceutical Compoundingを参照されたい)。
【0053】
本明細書で使用される場合、「処置」という用語及びその同族語は疾患進行を減速させる又は停止することを指す。「処置」及びその同族語は、本明細書で使用される場合、これらに限定されないが、以下を含む:完全又は部分的な緩解、FPR1シグナル伝達で媒介される疾患、障害、及び状態並びに及び疾患に関連する合併症の危険性の低下。これらの症状のいずれかの重症度を改善又は軽減することは、当技術分野で公知の方法及び技術に従い簡単に評価する、又は続いて開発することができる。
【0054】
「約」及び「およそ」という用語は、組成物又は剤形の成分の用量、量、又は質量パーセントに関連して使用された場合、特定された用量、量、又は体重パーセントから得られる薬理効果と同等の薬理効果をもたらすことが当業者により認識されている、特定された用量、量、若しくは質量パーセントの値又は用量、量、若しくは質量パーセントの範囲を含む。
【0055】
II.化合物及び組成物
第1の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式Iの化合物:
【0056】
【化2】
【0057】
[式中、
(i)各Z1及びZ2は、独立して、O、S、N、NR4、C(R4)2、及びCR4から選択され、Z1及びZ2のうちの少なくとも1つはO、S、N、又はNR4であり、
R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)Y1は存在しないか、又はO、S、及びNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、炭素環式基、複素環基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びZ2は、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iv)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、直鎖及び分枝ヘテロアルケニル基、炭素環式基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
-OC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)OC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-N(C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基)2
-NHC(O)C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-C(O)NHC1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
-NHアリール基、
-N(アリール基)2
-NHC(O)アリール基、
-C(O)NHアリール基、
-NHヘテロアリール基、
-N(ヘテロアリール基)2
-NHC(O)ヘテロアリール基、
-C(O)NHヘテロアリール基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員のヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【0058】
第2の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IIA又はIIBのうちの1つの化合物:
【0059】
【化3】
【0060】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0061】
第3の実施形態では、本開示の化合物は以下の構造式IIIA又はIIIBのうちの1つの化合物:
【0062】
【化4】
【0063】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0064】
第4の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式IVA又はIVBのうちの1つの化合物:
【0065】
【化5】
【0066】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0067】
第5の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式VA又はVBのうちの1つの化合物:
【0068】
【化6】
【0069】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0070】
第6の実施形態では、本開示の化合物は、以下の構造式VIA又はVIBのうちの1つの化合物:
【0071】
【化7】
【0072】
その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1の実施形態に定義されている通りである。
【0073】
第7の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2はアリール基であり、R3は、直鎖及び分枝アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0074】
第8の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0075】
第9の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0076】
第10の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0077】
第11の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0078】
第12の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0079】
第13の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリールから選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0080】
第14の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0081】
第15の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0082】
第16の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0083】
第17の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0084】
第18の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0085】
第19の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R1は、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0086】
第20の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0087】
第21の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0088】
第22の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0089】
第23の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0090】
第24の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0091】
第25の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R2は、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0092】
第26の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R3は、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0093】
第27の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0094】
第28の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0095】
第29の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0096】
第30の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R4は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択され、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0097】
第31の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R'は水素であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0098】
第32の実施形態では、本開示の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩において、R"は水素であり、本明細書で具体的に定義されていないすべての他の可変要素は、第1、第2、第3、第4、第5、又は第6の実施形態のうちのいずれか1つに定義されている通りである。
【0099】
ある特定の実施形態では、本開示の少なくとも1つの化合物は、Table 1(表1)に示されている化合物1~44、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される。
【0100】
【化8A】
【0101】
【化8B】
【化8C】
【化8D】
【化8E】
【0102】
本開示の別の態様は、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される少なくとも1つの化合物、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物、及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0103】
一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は薬学的に許容されるビヒクル及び薬学的に許容されるアジュバントから選択される。一部の実施形態では、薬学的に許容される担体は、薬学的に許容される充填剤、崩壊剤、界面活性剤、結合剤、及び滑沢剤から選択される。
【0104】
本開示の医薬組成物は、併用療法に利用することができる、すなわち、本明細書に記載されている医薬組成物は追加の薬学的活性剤を更に含むことができることもまた認識されたい。或いは、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される化合物を含む医薬組成物、或いは前述のいずれかを含む医薬組成物は、別個の組成物として、追加の薬学的活性剤を含む組成物と並行して、その前、又はその後に投与することもできる。
【0105】
上に記載されているように、本明細書で開示される医薬組成物は薬学的に許容される担体を含む。薬学的に許容される担体はアジュバント及びビヒクルから選択することができる。薬学的に許容される担体は、本明細書で使用される場合、例えば、特定の所望の剤形に適合した、いずれか及びすべての溶媒、希釈剤、他の液体ビヒクル、分散補助剤、懸濁助剤、界面活性剤、等張剤、増粘剤、乳化剤、保存剤、固体結合剤、及び滑沢剤から選択することができる。Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第21版、2005、D.B. Troy編、Lippincott Williams & Wilkins、Philadelphia及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technology、J. Swarbrick及びJ. C. Boylan編、1988~1999、Marcel Dekker、New Yorkは、医薬組成物の製剤化に使用されている様々な担体及びその調製のための公知の技術を開示している。従来の任意の担体が、例えば、任意の望ましくない生物学的作用を生じることにより、又はさもなければ医薬組成物の他の任意の成分と有害な方式で相互作用することにより、本開示の化合物と不相容性である場合を除き、その使用は本開示の範囲内であると想定される。適切な薬学的に許容される担体の非限定的例として、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝液物質(例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、及びソルビン酸カリウム)、植物飽和脂肪酸、水、塩、及び電解質の部分的グリセリド混合物(例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、及び亜鉛塩)、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、羊毛脂、糖(例えば、ラクトース、グルコース及びスクロース)、デンプン(例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン)、セルロース及びその誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース)、粉末状トラガント、麦芽、ゼラチン、タルク、賦形剤(例えば、ココアバター及び坐剤ワックス)、油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油)、グリコール(例えば、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール)、エステル(例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル)、寒天、緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム)、アルギン酸、パイロジェンを含まない水、等張生理食塩水、リンガー液、エチルアルコール、リン酸緩衝液、無毒性相容性滑沢剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム)、着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤、芳香剤、保存剤、及び抗酸化剤が挙げられる。
【0106】
III.処置及び使用の方法
本開示の別の態様では、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、FPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、又は状態を処置するのに使用するためのものである。別の態様では、FPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、又は状態を処置するための医薬の製造のための、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の使用が本明細書で開示される。更に別の態様では、対象においてFPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、又は状態を処置する方法であって、治療有効量の、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物を投与することを含む方法が本明細書で開示される。
【0107】
一部の実施形態では、疾患、障害、又は状態は中枢神経系(CNS)にする。一部の実施形態では、疾患、障害、又は状態は、脳卒中、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、前頭側頭認知症、血管性認知症、正常圧水頭症、てんかん、発作性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症(spinal motor atrophy)、テイサックス病、サンドホフ病(Sandoff diseases)、家族性痙性対麻痺、脊髄小脳変性症(SCA)、フリードライヒ運動失調症、ウィルソン病、メンケス症候群、皮質下梗塞を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脊髄性筋萎縮症、筋ジストロフィー、シャルコーマリートゥース病、神経線維腫症、フォンヒッペルリンドウ疾患、脆弱X症候群、痙性対麻痺(paraplesia)、結節性硬化症、ワールデンブルグ症候群、ジストニー、良性本態性振戦、遅発性ジストニー、遅発性ジスキネジー、トゥレット症候群、失調性症候群、シャイドレーガー症候群、オリーブ橋小脳変性症、線条体黒質変性(degenration)、ギランバレー症候群、カウザルギー、複合性局所性疼痛症候群I及びII型、糖尿病性ニューロパシー、並びにアルコール性ニューロパシー、三叉神経ニューロパシー、三叉神経痛、メニエール症候群、舌咽(glossopharangela)神経痛、嚥下障害、発声困難、脳神経麻痺、ミエロパシー(myelopethies)、外傷性脳損傷、外傷性脊髄損傷、放射線脳損傷、多発性硬化症、髄膜炎後(post-menengitis)症候群、プリオン病、脊髄炎(myelities)、神経根炎、糖尿病に関連するタンパク異常血症、トランスチレチン誘発性ニューロパシー、HIVに関連するニューロパシー、ライム病に関連するニューロパシー、帯状疱疹に関連するニューロパシー、手根管症候群、足根管症候群、アミロイド誘発性ニューロパシー、ハンセン病ニューロパシー、ベル麻痺、圧迫性ニューロパシー、サルコイドーシス誘発性ニューロパシー、多発性神経炎、重金属誘発性ニューロパシー、遷移金属誘発性ニューロパシー、薬物誘発性ニューロパシー、軸索性脳損傷、脳症、慢性疲労症候群、及び悪性神経膠腫から選択される。
【0108】
一実施形態では、疾患、障害、又は状態は、脳卒中(血栓性、塞栓性、血栓塞栓性、出血性、静脈収縮性、及び静脈性)である。一実施形態では、疾患、障害、又は状態は外傷性脳損傷である。一実施形態では、疾患、障害、又は状態は悪性神経膠腫である。一実施形態では、悪性神経膠腫は神経膠芽腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起神経膠腫(anaplastic oligdendroglioma)、退形成性乏突起星細胞腫、退形成性上衣腫、及び退形成性神経節膠腫から選択される。一実施形態では、悪性神経膠腫は神経膠芽腫である。
【0109】
本開示の別の態様では、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、FPR1活性をモジュレートするのに使用するためのものである。別の態様では、FPR1活性をモジュレートするための医薬の製造のための、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物の使用が本明細書で開示される。更に別の態様では、FPR1活性をモジュレートする方法であって、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、治療有効量の本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物を対象に投与することを含む方法が本明細書で開示される。更に別の態様では、FPR1活性をモジュレートする方法であって、前記FPR1を、対象に対して、式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩を含む、本明細書に記載されている化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物と接触させることを含む方法が本明細書で開示される。
【0110】
式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~8、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、例えば、FPR1のシグナル伝達により媒介される疾患、障害、又は状態の処置のために、1日1回、1日2回、又は1日3回投与されてもよい。
【0111】
一部の実施形態では、2mg~1500mg又は5mg~1000mgの式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、1日1回、1日2回、又は1日3回投与される。
【0112】
式I、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IVA、IVB、VA、VB、VIA、及びVIBの化合物、化合物1~18、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩、或いはその医薬組成物は、例えば,経口、非経口、舌下、局所的、直腸、経鼻、口腔内頬側、経膣、経皮的、パッチ、ポンプでの投与により又は埋め込みリザーバーを介して投与されてもよく、医薬組成物はそれに応じて製剤化される。非経口投与として、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内、経上皮、経鼻、肺内、髄腔内、直腸及び局所的投与モードが挙げられる。非経口投与は、選択された期間にわたり連続注入により行うこともできる。本開示において想定されている他の形態の投与は、国際特許出願WO2013/075083、国際特許出願WO2013/075084、国際特許出願WO2013/078320、国際特許出願WO2013/120104、国際特許出願WO2014/124418、国際特許出願WO2014/151142、及び国際特許出願WO2015/023915に記載されている。
【0113】
本明細書に記載されている化合物又は薬学的に許容されるその塩の有用な用量又は治療有効量は、これらのin vitro活性及び動物モデルにおけるin vivo活性を比較することにより決定することができる。マウス及び他の動物における有効な用量をヒトに対して外挿するための方法は本技術分野で公知である。例えば、米国特許第4,938,949号を参照されたい。
【0114】
当業者であれば、化合物の量が開示されている場合、化合物の薬学的に許容される塩形態の関連する量は、化合物の遊離塩基の濃度と同等の量であることを認識している。本明細書で開示される化合物、薬学的に許容される塩、溶媒和物、及び重水素化誘導体の量は、基準化合物の遊離塩基形態に基づく。例えば、「式Iの化合物から選択される少なくとも1つの化合物及びその薬学的に許容される塩1000mg」は、式I)の化合物1000mg及び式Iの化合物1000mgと同等の式Iの化合物の薬学的に許容される塩の濃度を含む。
【0115】
非限定的な例示的実施形態
1.式(I)の化合物:
【0116】
【化9】
【0117】
[式中、
(i)各Z1及びZ2は、独立して、O、S、N、NR4、C(R4)2、及びCR4から選択され、Z1及びZ2のうちの少なくとも1つはO、S、N、又はNR4であり、
R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びZ2、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iv)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、及び
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
2.R1が、環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、実施形態1の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
3.R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態1又は2の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
4.R1が少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態3の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
5.R1が少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態4の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
6.R1が少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態4の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
7.R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態1又は2の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
8.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態7の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
9.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態8の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
10.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態8の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
11.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態1又は2の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
12.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態11の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
13.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態12の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
14.R1が、場合によって置換されている3~6員炭素環式、場合によって置換されているアルケニル基、及び場合によって置換されている複素環基から選択される、実施形態1又は2の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
15.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態1~14のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
16.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態1~15のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
17.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態16の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
18.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態16の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
19.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態1~15のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
20.R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態1~19のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
21.R3が、場合によって置換されているC2~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態1~20のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
22.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態21の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
23.式(IIA)の化合物:
【0118】
【化10】
【0119】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、及び
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
24.式(IIB)の化合物:
【0120】
【化11】
【0121】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択されるか、又はR1及びNR4は、これらが結合している原子と一緒になって、シクロアルキル基、複素環基、アリール基、若しくはヘテロアリール基を形成し、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)R4は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(v)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
25.R1が、環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、実施形態23又は24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
26.R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態23又は24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
27.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態26の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
28.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態27の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
29.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態27の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
30.R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態23又は24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
31.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態30の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
32.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態31の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
33.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態31の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
34.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態23又は24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
35.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態34の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
36.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態35の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
37.R1が、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択される、実施形態23又は24の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
38.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態23~37のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
39.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態23~38のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
40.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態40の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
41.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態40の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
42.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態23~38のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
43.R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態23~38のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
44.R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態23~43のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
45.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態44の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
46.R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、実施形態23~45のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
47.R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、実施形態45の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
48.式(IIIA)の化合物:
【0122】
【化12】
【0123】
[式中、
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
49.式(IIIB)の化合物:
【0124】
【化13】
【0125】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
50.R1が環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、実施形態48又は49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
51.R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態48又は49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
52.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態51の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
53.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態52の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
54.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態52の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
55.R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態48又は49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
56.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態55の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
57.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
58.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態56の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
59.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態48又は49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
60.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態59の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
61.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態60の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
62.R1が、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択される、実施形態48又は49の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
63.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態48~62のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
64.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態48~63のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
65.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態64の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
66.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態64の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
67.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態48~62のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
68.R2がC1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態48~62のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
69.R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態48~68のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
70.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態69の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
71.R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、実施形態48~70のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
72.R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、実施形態71の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
73.式(IVA)の化合物:
【0126】
【化14】
【0127】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
74.式(IVB)の化合物:
【0128】
【化15】
【0129】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、及び
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
75.R1が環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、実施形態73又は74の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
76.R1が場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態73又は74の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
77.R1が少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態76の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
78.R1が少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態77の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
79.R1が少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態77の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
80.R1が場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態73又は74の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
81.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態80の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
82.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態81の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
83.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態81の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
84.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態73又は74の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
85.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態84の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
86.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態85の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
87.R1が、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択される、実施形態73又は74の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
88.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態73~87のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
89.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態73~88のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
90.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態89の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
91.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態89の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
92.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態73~87のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
93.R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態73~87のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
94.R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態73~93のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
95.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態94の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
96.式(VA)の化合物:
【0130】
【化16】
【0131】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
97.式(VB)の化合物:
【0132】
【化17】
【0133】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
98.R1が、環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖又は分枝アルキル基から選択される、実施形態96又は97の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
99.R1が、5及び6員アリール基から選択される場合によって置換されている、実施形態96又は97の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
100.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態99の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
101.R1が少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態100の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
102.R1が少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態100の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
103.R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態96又は97の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
104.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態103の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
105.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態104の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
106.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態104の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
107.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態96又は97の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
108.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態107の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
109.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態108の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
110.R1が、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択される、実施形態96又は97の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
111.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態96~110のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
112.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態96~111のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
113.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態112の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
114.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態112の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
115.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態96~110のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
116.R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態96~110のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
117.R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態96~116のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
118.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態117の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
119.R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、実施形態96~118のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
120.R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル(cycloputyl)、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、実施形態119の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
121.式(VIA)の化合物:
【0134】
【化18】
【0135】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択され、
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
【0136】
122.式(VIB)の化合物:
【0137】
【化19】
【0138】
[式中:
(i)Y1は存在しないか、又は結合、O、S、若しくはNR5から選択される
R5は、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(ii)R1は、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、アルケニル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iii)各R2及びR3は、独立して、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
(iv)各R'及びR"は、独立して、水素、直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基から選択され、
直鎖、分枝、及び環式アルキル基、複素環基、アリール基、並びにヘテロアリール基は、以下の基:
ハロゲン基、
ヒドロキシ、
チオール、
アミノ、
シアノ、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルキル基、
C2~C6直鎖、分枝、及び環式アルケニル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ヒドロキシアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式アルコキシ基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式チオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアミノアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロチオアルキル基、
C1~C6直鎖、分枝、及び環式ハロアルコキシ基、
ベンジルオキシ、ベンジルアミノ、及びベンジルチオ基、
3~6員ヘテロシクロアルケニル基、
3~6員複素環基、並びに
5及び6員ヘテロアリール基
から選択される少なくとも1つの基で場合によって置換されている]、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩。
123.R1が、環式アルキル基、複素環基、アリール基、及びヘテロアリール基から選択され、R2がアリール基であり、R3が直鎖及び分枝アルキル基から選択される、実施形態121又は122の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
124.R1が、場合によって置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態121又は122の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
125.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態124の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
126.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態125の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
127.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員アリール基から選択される、実施形態125の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
128.R1が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態121又は122の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
129.R1が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態128の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
130.R1が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態129の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
131.R1が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態129の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
132.R1が、場合によって置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態121又は122の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
133.R1が、少なくとも1つのアルコキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態132の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
134.R1が、少なくとも1つのメトキシ基で置換されている3~6員環式アルキル基から選択される、実施形態133の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
135.R1が、場合によって置換されている3~6員複素環基から選択される、実施形態121又は122の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
136.R2が、場合によって置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態121~135のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
137.R2が、少なくとも1つのハロゲン基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態121~136のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
138.R2が、少なくとも1つのフルオロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態137の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
139.R2が、少なくとも1つのクロロで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態137の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
140.R2が、少なくとも1つのシアノで置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態121~136のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
141.R2が、C1~C6直鎖、C3~C6分枝、及びC3~C6環式アルキル基から選択される少なくとも1つの基で置換されている5及び6員ヘテロアリール基から選択される、実施形態121~135のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
142.R3が、場合によって置換されているC1~C10直鎖及びC2~C10分枝アルキル基から選択される、実施形態121~141のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
143.R3が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、及び1,2,2-トリメチルプロピルから選択される、実施形態142の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
144.R4が、場合によって置換されているC1~C10直鎖、C2~C10分枝アルキル基、及びC3~C6環式アルキル基から選択される、実施形態121~143のいずれか1つの化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
145.R4が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、シクロブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、sec-ペンチル、ネオ-ペンチル、1,2,2-トリメチルプロピル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルから選択される、実施形態144の化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩。
146.上に記載された44の列挙された化合物、その互変異性体、その化合物若しくは互変異性体の重水素化誘導体、又は前述のものの薬学的に許容される塩から選択される化合物。
147.実施形態1~146のいずれか1つによる化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
148.ホルミルペプチド受容体1(FPR1)のシグナル伝達により媒介される疾患、障害又は状態を処置又は緩和するための方法であって、治療有効量の、実施形態1~146のいずれか1つによる化合物、互変異性体、重水素化誘導体、又は薬学的に許容される塩又は実施形態147による医薬組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、方法。
149.疾患、障害、又は状態がCNSに関係しており、脳卒中、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、前頭側頭認知症、血管性認知症、正常圧水頭症、てんかん、発作性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症、テイサックス病、サンドホフ病、家族性痙性対麻痺、脊髄小脳変性症(SCA)、フリードライヒ運動失調症、ウィルソン病、メンケス症候群、皮質下梗塞を伴う常染色体優性脳動脈症(CADASIL)、脊髄性筋萎縮症、筋ジストロフィー、シャルコーマリートゥース病、神経線維腫症、フォンヒッペルリンドウ疾患、脆弱X症候群、痙性対麻痺、結節性硬化症、ワールデンブルグ症候群、ジストニー、良性本態性振戦、遅発性ジストニー、遅発性ジスキネジー、トゥレット症候群、失調性症候群、シャイドレーガー症候群、オリーブ橋小脳変性症、線条体黒質変性、ギランバレー症候群、カウザルギー、複合性局所性疼痛症候群I及びII型、糖尿病性ニューロパシー、並びにアルコール性ニューロパシー、三叉神経ニューロパシー、三叉神経痛、メニエール症候群、舌咽神経痛、嚥下障害、発声困難、脳神経麻痺、ミエロパシー、外傷性脳損傷、外傷性脊髄損傷、放射線脳損傷、多発性硬化症、髄膜炎後症候群、プリオン病、脊髄炎、神経根炎、糖尿病に関連するタンパク異常血症、トランスチレチン誘発性ニューロパシー、HIVに関連するニューロパシー、ライム病に関連するニューロパシー、帯状疱疹に関連するニューロパシー、手根管症候群、足根管症候群、アミロイド誘発性ニューロパシー、ハンセン病ニューロパシー、ベル麻痺、圧迫性ニューロパシー、サルコイドーシス誘発性ニューロパシー、多発性神経炎、重金属誘発性ニューロパシー、遷移金属誘発性ニューロパシー、薬物誘発性ニューロパシー、軸索性脳損傷、脳症、慢性疲労症候群、及び悪性神経膠腫から選択される、実施形態148の方法。
150.疾患、障害、又は状態が脳卒中(血栓性、塞栓性、血栓塞栓性、出血性、静脈収縮性、及び静脈性)である、実施形態148又は149の方法。
151.疾患、障害、又は状態が外傷性脳損傷である、実施形態148又は149の方法。
152.疾患、障害、又は状態が悪性神経膠腫である、実施形態148又は149の方法。
153.悪性神経膠腫が、神経膠芽腫、退形成性星細胞腫、退形成性乏突起神経膠腫退形成性乏突起星細胞腫、退形成性上衣腫、及び退形成性神経節膠腫から選択される、実施形態152の方法。
154.悪性神経膠腫が神経膠芽腫である、実施形態153の方法。
155.疾患、障害、又は状態が、急性呼吸促迫症候群(ARDS)、アレルギー性結膜炎(AC)、及びドライアイ症候群(DES)から選択される、実施形態148又は149の方法。
【実施例
【0139】
(実施例1)
化合物の合成
本開示を完全に理解するため、以下の実施例が開示される。これらの実施例は例証的目的のためのみのものであり、本開示をいかなる方法によっても限定すると解釈されるものではないことを理解されたい。
【0140】
すべての特定の及び一般的な化合物、並びにそれらの化合物を作製するために開示された中間体は、本開示の一部であると考えられる。
【0141】
本開示の化合物は、標準的な化学の慣習に従い又は本明細書に記載されている通りに作製することができる。以下の合成スキーム全体にわたり、並びに式(I)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、及び(IIIc)の化合物、化合物1~135、それらの化合物のいずれかの薬学的に許容される塩、前述のいずれかの溶媒和物、及び前述のいずれかの重水素化誘導体を調製するための説明において、以下の略語が使用される:
略語
Boc2O=二炭酸ジ-tert-ブチル
DCM=ジクロロメタン
DIEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン又はN-エチル-N-イソプロピル-プロパン-2-アミン
DMAP=ジメチルアミノピリジン
DMA=ジメチルアセトアミド
DME=ジメトキシエタン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EtOAc/EA=酢酸エチル
EtOH=エタノール
HOAc=酢酸
KOAc=酢酸カリウム
LiHMDS=リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
MeMgBr=臭化メチルマグネシウム
MeOH=メタノール
NaOAc=酢酸ナトリウム
NBS=N-ブロモスクシンイミド
Pd(dppf)2Cl2=[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)
PTSA=p-トルエンスルホン酸一水和物
rt=室温(周辺温度)
T3P=2,4,6-トリプロピル-1,3,5,2,4,6-トリオキサトリホスホリナン-2,4,6-トリオキシド
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TsCl=p-トルエンスルホニルクロリド
【0142】
化合物1:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0143】
【化20】
【0144】
ステップ1.メチル4-アミノ-3-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:メチル4-アミノ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(1.0g、6.4mmol)のDCM(20mL)中溶液に、N2下、NBS(1.37g、7.7mmol)を0℃で加えた。生成した溶液を0℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=1:3)で精製して、生成物メチル4-アミノ-3-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として得た(0.96g、64%)。質量(m/z):234.1、236.1[M+H]+
【0145】
一般的ステップA.メチル4-アミノ-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:メチル4-アミノ-3-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(1.0g、4.3mmol)、(4-フルオロフェニル)ボロン酸(896mg、6.4mmol)及びNa2CO3(1.35g、12.8mmol)の、ジオキサンとH2O(33mL、10/1(v/v))の混合溶媒中溶液に、N2下で、Pd(dppf)Cl2(312mg、0.42mmol)を加えた。生成した混合物を100℃で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をコンビフラッシュ(PE/EA=1:1)で精製して、生成物メチル4-アミノ-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート黄色の固体として得た(856mg、80%)。質量(m/z):250.1[M+H]+
【0146】
一般的ステップB1.メチル4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:4-アミノ-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(150mg、0.60mmol)のTHF(10mL)中溶液に、N2下、-78℃でLiHMDS(1.2mL、THF中1N溶液、1.2mmol)を滴下添加した。生成した溶液を-78℃で1時間撹拌してから、4-シアノベンゼンスルホニルクロリド(182mg、0.90mmol)を加えた。混合物を-78℃で3時間更に撹拌してから、反応物をNH4Cl飽和水溶液(20mL)でクエンチした。水性媒体をEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=1:1)で精製して、生成物メチル4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として得た(164mg、65%)。質量(m/z):437.0[M+Na]+
【0147】
一般的ステップC.4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の調製:4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(100mg、0.24mmol)の、MeOHとH2O(8mL、3:1(v/v))の混合溶媒中溶液に、NaOH(96mg、2.4mmol)を加えた。生成した混合物をN2下、60℃で16時間撹拌した。有機溶媒を減圧下で除去した。水性媒体を1N HCl水溶液で、pH5~6に酸性化し、次いでEA(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として得た(73mg、75%)。質量(m/z):401.0[M+H]+
【0148】
一般的ステップD.(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物1)の調製:4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(73mg、0.18mmol)のDCM(10mL)中溶液に、(S)-3,3-ジメチルブタン-2-アミン(27mg、0.27mmol)、DIEA(117mg、0.91mmol)及びT3P(173mg、0.54mmol)を逐次的に加えた。生成した溶液をN2下、周辺温度で3時間撹拌し、次いでH2O(50mL)で分配した。混合物をDCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮し、粗残渣をコンビフラッシュ(DCM/MeOH=10:1)で精製して、生成物(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物1)を白色の固体として得た(54mg、61%)。質量(m/z):484.0[M+H]+
【0149】
化合物2:3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-N-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0150】
【化21】
【0151】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(600mg、85%)。質量(m/z):390.1[M+H]+
【0152】
ステップ2.一般的ステップCに従い、3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として調製した(605mg、99%)。質量(m/z):376.1[M+H]+
【0153】
ステップ3.一般的ステップDに従い、3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-N-プロピル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物2)を白色の固体として調製した(57mg、51%)。質量(m/z):417.0[M+H]+
【0154】
化合物3:(S)-N-(sec-ブチル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0155】
【化22】
【0156】
ステップ1.一般的ステップDに従い、(S)-N-(sec-ブチル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物3)を白色の固体として調製した(39mg、35%)。質量(m/z):431.0[M+H]+
【0157】
化合物4:3-(4-フルオロフェニル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0158】
【化23】
【0159】
ステップ1.一般的ステップDに従い、3-(4-フルオロフェニル)-N-(2-ヒドロキシエチル)-1-メチル-4-(フェニルスルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物4)を白色の固体として調製した(27mg、24%)。質量(m/z):418.9[M+H]+
【0160】
化合物5:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0161】
【化24】
【0162】
ステップ1.一般的ステップAに従い、メチル4-アミノ-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(456mg、85%)。質量(m/z):233.1[M+H]+
【0163】
ステップ2.一般的ステップB1に従い、メチル4-((4-クロロ-N-((4-クロロフェニル)スルホニル)フェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(400mg、79%)。質量(m/z):580.8[M+H]+
【0164】
ステップ3.4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸の調製:メチル4-((4-クロロ-N-((4-クロロフェニル)スルホニル)フェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(400mg、0.68mmol)のEtOH(10mL)中溶液に、KOH(77mg、1.37mmol)を加えた。生成した混合物をN2下、95℃で12時間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残渣を分取逆相HPLC[カラム:Gemini-C18、150×21.2mm、5μm;溶離液:H2O中10~50%MeCN(0.1%TFA)]で精製して、生成物4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として得た(50mg、18%)。質量(m/z):392.8[M+H]+
【0165】
ステップ4.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(ピリジン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物5)を白色の固体として調製した(55mg、90%)。質量(m/z):475.6[M+H]+
【0166】
化合物6:N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0167】
【化25】
【0168】
ステップ1.一般的ステップDに従い、(1s,4s)-4-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチルシクロヘキサン-1-カルボキサミドを黄色の油状物質として調製した(9.2g、71%)。質量(m/z):188.1[M+H]+
【0169】
ステップ2.(1s,4s)-N,4-ジメトキシ-N-メチルシクロヘキサン-1-カルボキサミドの調製:(1s,4s)-4-ヒドロキシ-N-メトキシ-N-メチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド(9.2g、49mmol)のDMF(100mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%分散液、2.95g、73mmol)を0℃で加えた。生成した混合物をN2下、周辺温度で30分間撹拌してから、MeI(10.5g、73mmol)を加えた。反応混合物をN2下、周辺温度で16時間更に撹拌し、次いで水(200mL)で希釈した。水溶液をEA(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物(1s,4s)-N,4-ジメトキシ-N-メチルシクロヘキサン-1-カルボキサミドを褐色の固体として得た(4.1g、40%)。質量(m/z):202.0[M+H]+
【0170】
ステップ3.1-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)エタン-1-オンの調製:(1s,4s)-N,4-ジメトキシ-N-メチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド(3.1g、15mmol)のTHF(20mL)中溶液に、MeMgBr(7.7mL、2-メチルTHF中3N溶液、23mmol)N2下、0℃で滴下添加した。生成した溶液をN2下、周辺温度で3時間撹拌し、次いでNH4Cl飽和水溶液(30mL)で希釈した。水性媒体をEA(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄した、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)で精製して、生成物1-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)エタン-1-オンを黄色の油状物質として得た(2.4g、100%)。質量(m/z):157.1[M+H]+
【0171】
ステップ4.(一般的ステップE)エチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソブタノエートの調製:1-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)エタン-1-オン(2.41g、15.4mmol)及びシュウ酸ジエチル(2.25g、15.4mmol)のTHF(30mL)中溶液に、LiHMDS(15.4mL、THF中1N溶液、15.4mmol)をN2下、-78℃で滴下添加した。生成した溶液をN2下、-78℃で1時間撹拌し、次いで水(40mL)で希釈した。水溶液をEA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物エチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソブタノエートを黄色の油状物質として得た(3.9g、100%)。質量(m/z):257.1[M+H]+
【0172】
ステップ5.(一般的ステップF)rac-エチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソ-3-((E)-フェニルジアゼニル)ブタノエートの調製:アニリン(4.91g、52.8mmol)の5N塩酸水溶液(10mL)中撹拌溶液に、亜硝酸ナトリウム(3.64g、52.8mmol)の水(10mL)中氷冷却溶液を0℃で滴下添加した。生成した溶液を0℃で1時間撹拌し、次いでエチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソブタノエート(4.5g、18mmol)及び酢酸ナトリウム(2.89g、35.2mmol)の、エタノールと水(30mL、1:1(v/v))の混合溶媒中氷冷懸濁液に滴下添加した。混合物を0~5℃で16時間更に撹拌し、次いで水(50mL)で希釈した。水溶液をEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物rac-エチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソ-3-((E)-フェニルジアゼニル)ブタノエートを黄色の固体として得た(3.7g、58%)。質量(m/z):361.0[M+H]+
【0173】
ステップ6.(一般的ステップG)エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:メチルヒドラジン硫酸塩(1.19g、8.25mmol)のEtOH(5mL)中溶液を、5N NaOH水溶液で、pH8~9に塩基性化し、次いでrac-エチル4-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-2,4-ジオキソ-3-((E)-フェニルジアゼニル)ブタノエート(2.0g、5.5mmol)のHOAc(15mL)中溶液に加えた。生成した溶液を60℃で3時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1~2:1)で精製して、生成物エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として(600mg、29%)、及びその位置異性体エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを褐色の固体として(750mg、37%)得た。
エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート:質量(m/z):371.1[M+H]+、Rt=1.489分(2.0分);
エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート:質量(m/z):371.1[M+H]+、Rt=1.369分(2.0分)
【0174】
ステップ7.(一般的ステップH)エチル4-アミノ-3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(600mg、1.6mmol)の、EtOH(16mL)と水(2mL)の混合溶媒中溶液に、Na2S2O4(2.8g、16mmol)を加えた。生成した溶液を100℃で16時間撹拌し、次いで有機溶媒を真空下で除去した。水溶液を水(30mL)で希釈し、次いでEA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=2:1)で精製して、生成物エチル4-アミノ-3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として得た(170mg、37%)。質量(m/z):282.2[M+H]+
【0175】
ステップ8.(一般的ステップB2)エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:エチル4-アミノ-3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(170mg、0.60mmol)、TsCl(172mg、0.90mmol)及びDMAP(74mg、0.60mmol)のピリジン(10mL)中溶液を、周辺温度で3時間撹拌し、次いで濾過した。沈殿物を10%EA/PEですすぎ、乾燥させて、生成物エチル3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として得た(330mg、純度60%、76%)。これを次のステップで更に精製せずに使用した。質量(m/z):436.0[M+H]+
【0176】
ステップ9.一般的ステップCに従い、3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を褐色の固体として調製した(150mg、64%)。質量(m/z):408.1[M+H]+
【0177】
ステップ10.一般的ステップDに従い、N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物6)を黄色の固体として調製した(100mg、55%)。質量(m/z):491.2[M+H]+
【0178】
化合物7:N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
【0179】
【化26】
【0180】
ステップ1.一般的ステップGに従い、エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(700mg,純度60%、86%)。これを次のステップで更に精製せずに使用した。質量(m/z):357.1[M+H]+
【0181】
ステップ2.1-(tert-ブチル)3-エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-1,3-ジカルボキシレートの調製:エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート(650mg、純度60%、1.1mmol)、TEA(368mg、3.6mmol)及びDMAP(22mg、0.18mmol)のDCM(15mL)中溶液に、Boc2O(596mg、2.7mmol)を加えた。生成した溶液を周辺温度で3時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=5:1)で精製して、生成物1-(tert-ブチル)3-エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-1,3-ジカルボキシレートを黄色の固体として得た(110mg、22%)。質量(m/z):457.1[M+H]+
【0182】
ステップ3.1-(tert-ブチル)3-エチル4-アミノ-5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-1,3-ジカルボキシレートの調製:1-(tert-ブチル)3-エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((E)-フェニルジアゼニル)-1H-ピラゾール-1,3-ジカルボキシレート(700mg、1.53mmol)のMeOH(7mL)中溶液に、N2下で10%Pd/C(140mg、20%wt/wt)を加えた。反応フラスコを真空下で真空排気し、次いでH2(1atm)を再充填した。生成した混合物をH2雰囲気下、周辺温度で16時間撹拌し、次いでセライトを介して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、生成物1-(tert-ブチル)3-エチル4-アミノ-5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-1,3-ジカルボキシレートを無色の油状物質として得た(610mg、86%)。質量(m/z):268.1[M-C5H8O2+H]+
【0183】
ステップ4.一般的ステップB2に従い、エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(137mg、23%)。質量(m/z):422.0[M+H]+
【0184】
ステップ5.一般的ステップCに従い、5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を黄色の固体として調製した(87mg、62%)。質量(m/z):393.8[M+H]+
【0185】
ステップ6.一般的ステップDに従い、N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(化合物7)を白色の固体として調製した(17mg、15%)。質量(m/z):477.8[M+H]+
【0186】
化合物8:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
【0187】
【化27】
【0188】
ステップ1.一般的ステップEに従い、エチル2,4-ジオキソ-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ブタノエートを褐色の油状物質として調製した(900mg、50%)。質量(m/z):229.0[M+H]+
【0189】
ステップ2.一般的ステップFに従い、rac-エチル(E)-2,4-ジオキソ-3-(フェニルジアゼニル)-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ブタノエートを褐色の固体として調製した(1.38g、100%)。質量(m/z):332.8[M+H]+
【0190】
ステップ3.一般的ステップGに従い、エチル(E)-1-メチル-4-(フェニルジアゼニル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを褐色の固体として(630mg、32%)、その位置異性体であるエチル(E)-1-メチル-4-(フェニルジアゼニル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として一緒に調製した(350mg、17%)。
エチル(E)-1-メチル-4-(フェニルジアゼニル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレート:質量(m/z):342.9[M+H]+、Rt=1.417分(2.0分)
エチル(E)-1-メチル-4-(フェニルジアゼニル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート:質量(m/z):342.9[M+H]+、Rt=1.530分(2.0分)
【0191】
ステップ4.一般的ステップHに従い、エチル4-アミノ-1-メチル-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(230mg、39%)。質量(m/z):254.1[M+H]+
【0192】
ステップ5.一般的ステップB2に従い、エチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを調製した褐色の固体として(450mg、純度60%、60%)、これを次のステップで更に精製せずに使用した。質量(m/z):427.7[M+H]+
【0193】
ステップ6.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を褐色の固体として調製した(300mg、71%)。質量(m/z):399.7[M+H]+
【0194】
ステップ7.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(化合物8)を白色の固体として調製した(20mg、41%)。質量(m/z):482.8[M+H]+
【0195】
化合物9:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0196】
【化28】
【0197】
ステップ1.一般的ステップHに従い、エチル4-アミノ-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを無色の油状物質として調製した(100mg、42%)。質量(m/z):254.1[M+H]+
【0198】
ステップ2.一般的ステップB2に従い、エチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを無色の油状物質として調製した(75mg、42%)。質量(m/z):428.0[M+H]+
【0199】
ステップ3.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を無色の固体として調製した(80mg、82%)。質量(m/z):400.1[M+H]+
【0200】
ステップ4.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物9)を白色の固体として調製した(30mg、31%)。質量(m/z):482.7[M+H]+
【0201】
化合物10:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-シクロプロピル-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0202】
【化29】
【0203】
ステップ1.一般的ステップGに従い、エチル(E)-1-シクロプロピル-4-(フェニルジアゼニル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の油状物質として調製した(600mg、23%)。質量(m/z):368.9[M+H]+
【0204】
ステップ2.一般的ステップHに従い、エチル4-アミノ-1-シクロプロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(220mg、42%)。質量(m/z):280.0[M+H]+
【0205】
ステップ3.一般的ステップB2に従い、エチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-シクロプロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(200mg、58%)。質量(m/z):453.7[M+H]+
【0206】
ステップ4.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-シクロプロピル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の油状物質として調製した(200mg、100%)。質量(m/z):425.6[M+H]+
【0207】
ステップ5.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-シクロプロピル-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物10)を白色の固体として調製した(97mg、31%)。質量(m/z):508.7[M+H]+
【0208】
化合物11:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド
【0209】
【化30】
【0210】
ステップ1.エチル5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキシレートの調製:エチル2,4-ジオキソ-4-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)ブタノエート(500mg、2.2mmol)及びヒドロキシルアミン塩酸塩(181mg、2.6mmol)のEtOH(15mL)中溶液をN2下、90℃で5時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣を水(20mL)及びEA(30mL)との間で分配し、水性媒体をEA(30mL×2)で更に抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物エチル5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキシレートを褐色の油状物質として得た(425mg、86%)。質量(m/z):226.0[M+H]+
【0211】
ステップ2.一般的ステップCに従い、5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボン酸を黄色の固体として調製した(160mg、81%)。質量(m/z):219.9[M+Na]+
【0212】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドを黄色の固体として調製した(145mg、91%)。質量(m/z):281.0[M+H]+
【0213】
ステップ4.(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-4-ニトロ-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドの調製:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド(145mg、0.52mmol)の濃縮H2SO4(6mL)中溶液に、100%HNO3(2mL)を加えた。生成した溶液を周辺温度で16時間撹拌し、次いで氷冷水(20mL)でゆっくりと希釈した。水溶液をEA(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮して、生成物(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-4-ニトロ-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドを黄色の固体として得た(120mg、71%)。質量(m/z):325.9[M+H]+
【0214】
ステップ5.(S)-4-アミノ-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドの調製:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-4-ニトロ-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド(50mg、0.15mmol)及びNH4Cl(41mg、0.77mmol)の、EtOH(4mL)と水(1mL)の混合溶媒中溶液に、Zn粉末(50mg、0.77mmol)を加えた。生成した混合物を70℃で3時間撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮した。残渣を水(15mL)とEA(10mL)との間で分配し、水性媒体をEA(10mL×2)で更に抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)で洗浄した、Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を濃縮乾燥させて、生成物(S)-4-アミノ-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミドを黄色の固体として得た(33mg、72%)。質量(m/z):296.0[M+H]+
【0215】
ステップ6.一般的ステップB2に従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド(実施例11)を白色の固体として調製した(14mg、26%)。質量(m/z):469.9[M+H]+
【0216】
化合物12:(S)-4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド
【0217】
【化31】
【0218】
ステップ1.一般的ステップB2に従い、(S)-4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)イソオキサゾール-3-カルボキサミド(化合物12)を白色の固体として調製した(16mg、9%)。質量(m/z):475.8[M+H]+
【0219】
化合物13:N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
【0220】
【化32】
【0221】
ステップ1.一般的ステップHに従い、エチル4-アミノ-5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(290mg、45%)。質量(m/z):282.1[M+H]+
【0222】
ステップ2.一般的ステップB2に従い、エチル5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(330mg、純度60%、62%)。質量(m/z):436.0[M+H]+
【0223】
ステップ3.一般的ステップCに従い、5-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸を褐色の固体として調製した(150mg、64%)。質量(m/z):408.0[M+H]+
【0224】
ステップ4.一般的ステップDに従い、N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-5-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(化合物13)を黄色の固体として調製した(200mg、52%)。質量(m/z):491.1[M+H]+
【0225】
化合物14:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0226】
【化33】
【0227】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル5-ブロモ-2-メチル-4-[(4-メチルベンゼン)スルホンアミド]ピラゾール-3-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(2.6g、80%)。質量(m/z):387.8[M+H]+
【0228】
ステップ2.一般的ステップCに従い、5-ブロモ-2-メチル-4-[(4-メチルベンゼン)スルホンアミド]ピラゾール-3-カルボン酸を黄色の固体として調製した(2.36g、90%)。質量(m/z):373.8[M+H]+
【0229】
ステップ3.一般的ステップDに従い、5-ブロモ-4-[(4-メチルベンゼン)スルホンアミド]-N-[(2S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル]-2-メチルピラゾール-3-カルボキサミドを黄色の固体として調製した(1.3g、50%)。質量(m/z):456.7[M+H]+
【0230】
ステップ4.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物14)を白色の固体として調製した(22mg、25%)。質量(m/z):499.0[M+H]+
【0231】
化合物15:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(3-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0232】
【化34】
【0233】
ステップ1.2-(3-(メトキシメチル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの調製:1-ブロモ-3-(メトキシメチル)ベンゼン(500mg、2.5mmol)のジオキサン(20mL)中溶液に、N2下、ビス(ピナコラト)ジボロン(947mg、3.7mmol)、KOAc(1.21g、12.4mmol)及びPd(dppf)Cl2(182mg、0.25mmol)を加えた。生成した混合物をN2下、90℃で16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)で精製して、生成物2-(3-(メトキシメチル)フェニル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを無色の油状物質として得た(404mg、65%)。質量(m/z):249.0[M+H]+
【0234】
ステップ2.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(3-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物15)を白色の固体として調製した(12mg、16%)。質量(m/z):498.8[M+H]+
【0235】
化合物16:(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0236】
【化35】
【0237】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物16)を黄色の固体として調製した(15mg、21%)。質量(m/z):460.9[M+H]+
【0238】
化合物17:tert-ブチル(S)-4-(5-((3,3-ジメチルブタン-2-イル)カルバモイル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート
【0239】
【化36】
【0240】
ステップ1.一般的ステップAに従い、tert-ブチル(S)-4-(5-((3,3-ジメチルブタン-2-イル)カルバモイル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-3-イル)-3,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(化合物17)を白色の固体として調製した(27mg、31%)。質量(m/z):581.7[M+Na]+
【0241】
化合物18:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0242】
【化37】
【0243】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4,4-ジメチルシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物18)を白色の固体として調製した(20mg、31%)。質量(m/z):486.8[M+H]+
【0244】
化合物19:4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1S,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0245】
【化38】
【0246】
ステップ1.4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イルトリフルオロメタンスルホネートの調製:
4-メトキシシクロヘキサン-1-オン(2g、15.6mmol)のTHF(20mL)中撹拌溶液に、LiHMDSのTHF(23.4mL、1N、23.4mmol)中溶液を、-78℃で加えた。生成した溶液を-78℃で30分間撹拌してから、1,1,1-トリフルオロ-N-フェニル-N-(トリフルオロメタン)スルホニルメタンスルホンアミド(6.68g、18mmol)のTHF(10mL)中溶液を加えた。混合物を-78℃で1時間更に撹拌し、次いでNH4Cl飽和水溶液(50mL)で希釈した。水溶液をEA(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過した。濾液を真空下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=5:1)で精製して、生成物4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イルトリフルオロメタンスルホネートを褐色の油状物質として得た(2.4g、60%)。
【0247】
ステップ2.2-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの調製:
4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イルトリフルオロメタンスルホネート(1g、3.8mmol)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.16g、4.56mmol)及びKOAc(1.12g、11.4mmol)のジオキサン(20mL)中溶液に、Pd(dppf)Cl2(140mg、0.19mmol)を加えた。反応混合物をN2下、100℃で16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=10:1)で精製して、生成物2-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランを黄色の油状物質として得た(500mg、58%)。
【0248】
ステップ3.一般的ステップAに従い、メチル4-アミノ-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(260mg、99%)。質量(m/z):266.1[M+H]+
【0249】
ステップ4.(一般的ステップI)メチル4-アミノ-3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートの調製:
メチル4-アミノ-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレート(260mg、0.98mmol)及び10%Pd/C(52mg、20%wt/wt)のMeOH(10mL)中混合物を、H2雰囲気下、周辺温度で16時間撹拌した。生成した混合物を、セライトを介して濾過し、濾液を真空下で濃縮した。粗残渣を分取TLC(PE/EA=2:1)で精製して、生成物メチル4-アミノ-3-((1s,4s)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを淡褐色の固体として得た(150mg、57%)。質量(m/z):268.1[M+H]+
【0250】
ステップ5.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを淡褐色の固体として調製した(230mg、92%)。質量(m/z):442.0[M+H]+
【0251】
ステップ6.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の固体として調製した(180mg、80%)。質量(m/z):427.9[M+H]+
【0252】
ステップ7.一般的ステップDに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1S,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物19)を黄色の固体として調製した(160mg、74%)。質量(m/z):511.0[M+H]+
【0253】
化合物20:4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1S,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0254】
【化39】
【0255】
ステップ1.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(140mg、83%)。質量(m/z):447.9[M+H]+
【0256】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として調製した(150mg、88%)。質量(m/z):434.1[M+H]+
【0257】
ステップ3.一般的ステップDに従い、4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1S,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物20)を白色の固体として調製した(40mg、28%)。質量(m/z):517.1[M+H]+
【0258】
化合物21:4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1S,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0259】
【化40】
【0260】
ステップ1.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として調製した(550mg、62%)。質量(m/z):433.1[M+H]+
【0261】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-((1S,4S)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の固体として調製した(470mg、78%)。質量(m/z):418.9[M+H]+
【0262】
ステップ3.一般的ステップDに従い、4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-((1s,4R)-4-メトキシシクロヘキシル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物21)を白色の固体として調製した(114mg、20%)。質量(m/z):501.9[M+H]+
【0263】
化合物22:4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0264】
【化41】
【0265】
ステップ1.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを無色の油状物質として調製した(66mg、39%)。質量(m/z):462.1[M+Na]+
【0266】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を調製した白色の固体として調製した(50mg、78%)。質量(m/z):426.1[M+H]+
【0267】
ステップ3.一般的ステップDに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-メトキシシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物22)を白色の固体として調製した(38mg、63%)。質量(m/z):509.2[M+H]+
【0268】
化合物23:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0269】
【化42】
【0270】
ステップ1.一般的ステップAに従い、メチル4-アミノ-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(2g、80%)。質量(m/z):294.0[M+H]+
【0271】
ステップ2.一般的ステップIに従い、メチル4-アミノ-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを褐色の固体として調製した(2g、100%)。質量(m/z):296.1[M+H]+
【0272】
ステップ3.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(330mg、62%)。質量(m/z):469.8[M+H]+
【0273】
ステップ4.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として調製した(320mg、90%)。質量(m/z):455.8[M+H]+
【0274】
ステップ5.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物23)を白色の固体として調製した(206mg、53%)。質量(m/z):539.2[M+H]+
【0275】
化合物24:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0276】
【化43】
【0277】
ステップ1.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の油状物質として調製した(415mg、65%)。質量(m/z):468.0[M+H]+
【0278】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の油状物質として調製した(400mg、82%)。質量(m/z):454.1[M+H]+
【0279】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-7-エン-8-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物24)を白色の固体として調製した(225mg、47%)。質量(m/z):537.2[M+H]+
【0280】
化合物25:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0281】
【化44】
【0282】
ステップ1.一般的ステップAに従い、メチル4-アミノ-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(1.22g、96%)。質量(m/z):238.1[M+H]+
【0283】
ステップ2.一般的ステップIに従い、メチル4-アミノ-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の油状物質として調製した(1.19g、96%)。質量(m/z):240.0[M+H]+
【0284】
ステップ3.一般的ステップB2に従い、メチル4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として調製した(1.76g、87%)。質量(m/z):405.0[M+H]+
【0285】
ステップ4.一般的ステップCに従い、4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の油状物質として調製した(250mg、78%)。質量(m/z):391.2[M+H]+
【0286】
ステップ5.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-3-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物25)を白色の固体として調製した(75mg、24%)。質量(m/z):474.2[M+H]+
【0287】
化合物26:(S)-4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0288】
【化45】
【0289】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として調製した(370mg、71%)。質量(m/z):430.0[M+H]+
【0290】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の固体として調製した(360mg、90%)。質量(m/z):416.0[M+H]+
【0291】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-シクロプロピルフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物26)を白色の固体として調製した(165mg、45%)。質量(m/z):499.0[M+H]+
【0292】
化合物27:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0293】
【化46】
【0294】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル3-(4-フルオロフェニル)-4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として調製した(230mg、43%)。質量(m/z):420.1[M+H]+
【0295】
ステップ2.一般的ステップCに従い、3-(4-フルオロフェニル)-4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として調製した(200mg、86%)。質量(m/z):406.1[M+H]+
【0296】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-4-((4-メトキシフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物27)を白色の固体として調製した(39mg、15%)。質量(m/z):489.1[M+H]+
【0297】
化合物28:(S)-4-((4-シアノ-2-フルオロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0298】
【化47】
【0299】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル4-((4-シアノ-2-フルオロフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを白色の固体として調製した(220mg、57%)。質量(m/z):433.0[M+H]+
【0300】
ステップ2.一般的ステップCに従い、4-((4-シアノ-2-フルオロフェニル)スルホンアミド)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の固体として調製した(210mg、97%)。質量(m/z):418.8[M+H]+
【0301】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-4-((4-シアノ-2-フルオロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物28)を白色の固体として調製した(27mg、11%)。質量(m/z):501.8[M+H]+
【0302】
化合物29:(S)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0303】
【化48】
【0304】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物29)を白色の固体として調製した(28mg、42%)。質量(m/z):494.8[M+H]+
【0305】
化合物30:(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド及び化合物31:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0306】
【化49】
【0307】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物30)を黄色の固体として調製した(15mg、21%)。質量(m/z):460.9[M+H]+
【0308】
ステップ2.(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物31)の調製:
(S)-3-(3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(30.0mg、0.065mmol)のi-PrOHとDCM(5mL、9:1(v/v))の混合溶媒中溶液に、Mn(dpm)3(0.870mg、0.0014mmol)及びフェニルシラン(14.1mg、0.130mmol)を0℃で加えた。生成した溶液をN2下、周辺温度で16時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。粗残渣を分取TLC(PE/EA=1:1)で精製して、生成物(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシテトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物31)を白色の固体として得た(12.6mg、36%)。質量(m/z):460.9[M-17]+
【0309】
化合物32:3-(4-シアノシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0310】
【化50】
【0311】
ステップ1.一般的ステップAに従い、3-(4-シアノシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-((S)-3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物32)を白色の固体として調製した(41mg、55%)。質量(m/z):483.9[M+H]+
【0312】
化合物33:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(2-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0313】
【化51】
【0314】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(2-(メトキシメチル)フェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物33)を白色の固体として調製した(35mg、38%)。質量(m/z):499.0[M+H]+
【0315】
化合物34:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0316】
【化52】
【0317】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-3-(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物34)を白色の固体として調製した(25mg、25%)。質量(m/z):538.9[M+H]+
【0318】
化合物35:(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(3-イソブトキシフェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0319】
【化53】
【0320】
ステップ1.4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(2-メチルプロポキシ)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロランの調製:
3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェノール(1.00g、4.5mmol)のDMF(10mL)中混合物に、K2CO3(1.87g、13.5mmol)及び1-ブロモ-2-メチルプロパン(0.740g、5.4mmol)を加えた。生成した混合物を100℃で16時間撹拌し、次いでH2O(50mL)で希釈した。水溶液をEA(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE:EA=0~7%)で精製して、生成物4,4,5,5-テトラメチル-2-[3-(2-メチルプロポキシ)フェニル]-1,3,2-ジオキサボロランを無色の油状物質として得た(600mg、44%)。質量(m/z):277.0[M+H]+
【0321】
ステップ2.一般的ステップAに従い、(S)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(3-イソブトキシフェニル)-1-メチル-4-((4-メチルフェニル)スルホンアミド)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物35)を白色の固体として調製した(38mg、29%)。質量(m/z):526.9[M+H]+
【0322】
化合物36:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド&化合物37:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0323】
【化54】
【0324】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル3-ブロモ-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(200mg、19%)。質量(m/z):407.6[M+H]+
【0325】
ステップ2.一般的ステップCに従い、3-ブロモ-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を白色の固体として調製した(150mg、78%)。質量(m/z):393.7[M+H]+
【0326】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-3-ブロモ-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドを白色の固体として調製した(150mg、74%)。質量(m/z):476.6[M+H]+
【0327】
ステップ4.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物36)を白色の固体として調製した(30mg、25%)。質量(m/z):514.8[M+H]+
【0328】
ステップ5.一般的ステップIに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物37)を白色の固体として調製した(7mg、27%)。質量(m/z):516.9[M+H]+
【0329】
化合物38:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0330】
【化55】
【0331】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(4-フルオロフェニル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物38)を白色の固体として調製した(20mg、19%)。質量(m/z):493.1[M+H]+
【0332】
化合物39:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(2-(ジフルオロメチル)フェニル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0333】
【化56】
【0334】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-3-(2-(ジフルオロメチル)フェニル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物39)を黄色の固体として調製した(5.1mg、4%)。質量(m/z):525.1[M+H]+
【0335】
化合物40:(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(5-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0336】
【化57】
【0337】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-クロロフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(5-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物40)を白色の固体として調製した(34.0mg、57%)。質量(m/z):519.8[M+H]+
【0338】
化合物41:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(2,4-ジフルオロフェニル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0339】
【化58】
【0340】
ステップ1.一般的ステップB1に従い、メチル3-ブロモ-4-((4-シアノ-N-((4-シアノフェニル)スルホニル)フェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシレートを黄色の固体として調製した(11g、82%)。質量(m/z):585.6[M+Na]+
【0341】
ステップ2.一般的ステップCに従い、3-ブロモ-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸を黄色の固体として調製した(8.2g、96%)。質量(m/z):384.8[M+H]+
【0342】
ステップ3.一般的ステップDに従い、(S)-3-ブロモ-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミドを黄色の固体として調製した(5.3g、46%)。質量(m/z):467.9[M+H]+
【0343】
ステップ4.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(2,4-ジフルオロフェニル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物41)を白色の固体として調製した(360mg、23%)。質量(m/z):502.1[M+H]+
【0344】
化合物42:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(2-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0345】
【化59】
【0346】
ステップ1.3-ブロモ-2-(メトキシメチル)ピリジンの調製:
(3-ブロモピリジン-2-イル)メタノール(500mg、2.7mmol)のTHF(10mL)中溶液に、NaH(鉱油中60%、128mg、3.2mmol)をN2下、0℃で加えた。生成した混合物を0℃で30分間撹拌してから、MeI(417mg、2.9mmol)を加えた。溶液をN2下、周辺温度で16時間更に撹拌し、次いでH2O(20mL)で希釈した。水溶液をEA(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、次いで濾過した。濾液を真空下で濃縮して、生成物3-ブロモ-2-(メトキシメチル)ピリジンを無色の油状物質として得た(504mg、93%)。質量(m/z):202.0[M+H]+
【0347】
ステップ2.(2-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)ボロン酸の調製:
3-ブロモ-2-(メトキシメチル)ピリジン(500mg、2.47mmol)のジオキサン(5mL)中溶液に、B2Pin2(943mg、3.71mmol)、KOAc(1.21g、12.4mmol)及びPd(dppf)Cl2(181mg、0.24mmol)を加えた。生成した混合物をN2下、90℃で1時間撹拌し、次いで真空下で濃縮した。粗残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(PE/EA=0~50%)で精製して、生成物(2-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)ボロン酸を黄色の油状物質として得た(210mg、50%)。質量(m/z):168.1[M+H]+
【0348】
ステップ3.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-3-(2-(メトキシメチル)ピリジン-3-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物42)を白色の固体として調製した(12mg、13%)。質量(m/z):510.8[M+H]+
【0349】
化合物43:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド及び化合物44:(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
【0350】
【化60】
【0351】
ステップ1.一般的ステップAに従い、(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキサ-1-エン-1-イル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物43)を白色の固体として調製した(28mg、13%)。質量(m/z):505.8[M+H]+
【0352】
ステップ2.一般的ステップIに従い、(S)-4-((4-シアノフェニル)スルホンアミド)-3-(4,4-ジフルオロシクロヘキシル)-N-(3,3-ジメチルブタン-2-イル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(化合物44)を白色の固体として調製した(8.5mg、11%)。質量(m/z):507.9[M+H]+
【0353】
(実施例2)
化合物によるhFPR1のモジュレーションを検出及び測定するためのin vitroアッセイ
【0354】
環状アデノシン一リン酸(cAMP)アッセイ
hFPR1を安定的に過剰発現するCHO-K1細胞を、1×刺激緩衝液(LANCE Ultra cAMPキット、Perkin Elmer社、TRF0263)中に384-ウェル細胞培養物プレート(2,000/ウェル/5μL)にプレーティングした。1μLの化合物溶液(0.2%DMSOを含有するddH2O中に調製)を各ウェルに加えた。プレートを短時間遠心分離し、細胞を5%CO2中37℃で10分間インキュベートした。次いで、2.5μMホルスコリン及び0.25nM WKYMVm(FPR1アゴニスト、GLPBIO、GC15140)を含有する4μLの溶液を各ウェルに加えた。5μLのEu-cAMP溶液(検出緩衝液中での製造業者の推奨する作用濃度に希釈した、LANCE Ultra cAMPキット)及び5μLのULight抗cAMP溶液(検出緩衝液、LANCE Ultra cAMPキット中で希釈)を各ウェルに加えた。プレートを短時間遠心分離し、細胞を室温で1時間インキュベートした。665nm及び620nmでの試料からの蛍光発光を、Perkin Elmer Envision装置で測定した。
【0355】
反応性酸素種(ROS)アッセイ
ヒト全血を収集し、ACK溶解緩衝液(ThermoFisher社、A1049201)を、血液試料の容量の3倍加え、赤血球を溶解した。試料を氷上で15分間インキュベートし、インキュベーションの間穏やかに2回混合した。次いで、10mLのDPBSを加え、試料を8分間遠心分離した。上澄み液を除去した後、残留する細胞を、3%FBSを含有するRPMI1640培地に再懸濁し、再度10分間遠心分離した。上澄み液を除去後、細胞を再度、3%FBSを含有するRPMI1640培地に再懸濁した。APC標識したCD11b抗体(Biolegend社、101211)及びFITC標識したCD66b抗体(Biolegend社、305104)によるFACS分析を使用することより、好中球細胞カウント数を決定した。次いで、好中球を96ウェルプレート(300,000/ウェル)にプレーティングした。プレートを遠心分離し、上澄み液を除去した。細胞を80μLの化合物溶液(3%FBSを含有するRPMI1640培地中に調製)に再懸濁させ、次いで室温で15分間インキュベートした。次いで、DCFH-DA(製造業者、Yeasen Biotechnology社、50101ES01の推奨する濃度で)及びfMLP(500nM)を含有する20μLの溶液を加えた。細胞は、5%CO2中、37℃で20分間、光を遠ざけた状態でインキュベートした。インキュベーション後、細胞を氷上に5分間配置し、200μLの氷冷DPBSで2回洗浄し、次いで100μL/ウェルを氷冷DPBS中に再懸濁させた。各試料からの蛍光を485nm励起及び535nm発光において測定した。
【0356】
それぞれTable 1(表1)の実施例で例示されている通り、FPR1媒介性細胞シグナル伝達の調節に対する本開示の化合物の作用を、FPR1アゴニストの存在下でのヒト好中球中の細胞cAMPレベルの変化及び抗反応性酸素種の形成をモニタリングすることにより測定した。
【0357】
***:IC50<100nM,; **:100nM<IC50<1μM; *:1μM<IC50<25μM
NA:25μMまで活性なし;ND:未決定
【0358】
【表1】
【0359】
他の実施形態
本開示は、単に例示的な実施形態を提供する。当業者であれば、本開示及び特許請求の範囲から、以下の特許請求の範囲に定義されている本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、その中に様々な変化、修正及び変化形を作製ことができることを簡単に認識するであろう。
【国際調査報告】