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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】摩耗アセンブリ
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/28 20060101AFI20240228BHJP
   E21B 10/46 20060101ALI20240228BHJP
   E21B 10/42 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
E02F9/28 A
E21B10/46
E21B10/42
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555165
(86)(22)【出願日】2022-03-03
(85)【翻訳文提出日】2023-09-19
(86)【国際出願番号】 US2022018805
(87)【国際公開番号】W WO2022192073
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】63/160,408
(32)【優先日】2021-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518269669
【氏名又は名称】エスコ・グループ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】ロスカ,マイケル・ビー
(72)【発明者】
【氏名】ゼニアー,スコット・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】リーダム,キャメロン・アール
(72)【発明者】
【氏名】スタンゲランド,ケヴィン・エス
【テーマコード(参考)】
2D015
2D129
【Fターム(参考)】
2D015JA04
2D015JA06
2D129BA04
(57)【要約】
ノーズを有する基部およびソケットを有する摩耗部材を含む掘削装置に、摩耗部材を固定するための摩耗アセンブリ。ノーズおよびソケットはそれぞれ、その前方および後方部分に一つまたは複数の相補的な安定化面が提供される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
土木作業機器用摩耗部材であって、
支持基部を受けるために前記摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞であって、前方部分および後方部分を有する、取り付け空洞を含み、
前記前方部分が、前記取り付け空洞の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、前記取り付け空洞の前方端で前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面に向かって、または前記第一の前方ベアリング表面から離れて、および前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁が、前記支持基部上の相補的表面に当接し、および
前記後方部分が、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、前記第一の後方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面に向かって、または前記第一の後方ベアリング表面から離れて、および前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記後方ベアリング表面が、前記支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材。
【請求項2】
前記前方部分の前記第二の前方ベアリング表面が、前記後方部分の前記第二の後方表面とは異なる角度で収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項3】
前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面に向かって収束し、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面に向かって収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項4】
前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面に向かって収束し、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面から離れて収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項5】
前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面から離れて収束し、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面に向かって収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項6】
前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面から離れて収束し、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面から離れて収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項7】
前記第二の前方ベアリング表面が下向きに収束し、前記第二の後方ベアリング表面が上向きに収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項8】
前記第二の前方ベアリング表面が上向きに収束し、前記第二の後方ベアリング表面が下向きに収束する、請求項1に記載の摩耗部材。
【請求項9】
支持基部を軸方向に受けるために後方端に開口する取り付け空洞を含み、前記取り付け空洞が前方部分および後方部分を含み、
前記前方部分が、前方ベアリング表面と、前記前方部分の周囲の周りに延在する前記前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、前記取り付け空洞の前方端で前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁が前記支持基部上の相補的表面に当接し、
前記後方部分が、後方ベアリング表面と、前記後方部分の周囲の周りに延在する、隣接する後方ベアリング表面間の後方かどとを含み、前記前方ベアリング表面の各々が前記後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、前記後方ベアリング表面が、前記支持基部上の相補的表面に当接する、土木作業機器用摩耗部材。
【請求項10】
前記後方ベアリング表面の各々が、前記前方かどのうちの一つと軸方向に整列している、請求項9に記載の摩耗部材。
【請求項11】
前記前方ベアリング表面の二つが、上向きまたは下向き方向の一方で外側に収束し、前記後方ベアリング表面の二つが、前記上向きまたは下向き方向の他方で外側に収束する、請求項9に記載の摩耗部材。
【請求項12】
前記前方ベアリング表面の二つが、上向きまたは下向き方向の一方で内側に収束し、前記後方ベアリング表面の二つが、前記上向きまたは下向き方向の他方で外側に収束する、請求項9に記載の摩耗部材。
【請求項13】
前記支持基部に前記摩耗部材を固定するためのロックを受けるように前記取り付け空洞と連通するロック開口部を含む、請求項1~12に記載の摩耗部材。
【請求項14】
前記取り付け空洞が、前記基部が前記取り付け空洞内に受けいれられる方向に延在する長手方向軸を含み、前記前方および後方ベアリング表面の各々が、前記長手方向軸に実質的に平行に軸方向に延在する、請求項1~13に記載の摩耗部材。
【請求項15】
前記取り付け空洞が、前記基部が前記取り付け空洞内に受けいれられる方向に延在する長手方向軸を含み、前記前方および後方ベアリング表面の各々が、前記長手方向軸に対して5度以下の角度で軸方向に延在する、請求項1~14に記載の摩耗部材。
【請求項16】
前記前方および後方部分がそれぞれ、前記取り付け空洞の長手方向軸に垂直な五角形形状の断面を有する、請求項1~15に記載の摩耗部材。
【請求項17】
前記取り付け空洞が、前記基部が前記取り付け空洞内に受けいれられる方向に延在する長手方向軸を含み、前記前方および後方ベアリング表面の各々が、前記長手方向軸に対して5度以下の角度で軸方向に延在する、請求項1~16に記載の摩耗部材。
【請求項18】
前記前方部分が、前記取り付け空洞の前方端で前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁を含む、請求項1~17に記載の摩耗部材。
【請求項19】
摩耗アセンブリであって、
取り付け部分を有する支持基部と、
前記支持基部を受けるために、前記摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を有する、土木作業機器用摩耗部材であって、前記取り付け空洞が、前方部分および後方部分を有し、前記前方部分が前記取り付け空洞の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、前記取り付け空洞の前方端で前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面に向かって、または前記第一の前方ベアリング表面から離れて、前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁が、前記支持基部上の相補的表面に当接し、前記後方部分が、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、前記第一の後方ベアリング表面と反対の、前記取り付け空洞の前記頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面に向かって、または前記第一の後方ベアリング表面から離れて、前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記後方ベアリング表面が前記支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、
前記支持基部に前記摩耗部材を固定するためのロックと、を含む、摩耗アセンブリ。
【請求項20】
前記取り付け部分が、ノーズであり、前記ノーズが前方部分および後方部分を有し、前記ノーズの前記前方部分が、前記ノーズの頂部または底部側のノーズ第一の前方ベアリング表面と、ノーズ第一の前方ベアリング表面と反対の、前記ノーズの前記頂部または底部側の二つのノーズ第二の前方ベアリング表面と、前記ノーズの前方端で前記ノーズ前方ベアリング表面に対して横断するノーズ前方ベアリング壁とを含み、二つのノーズ第二の前方ベアリング表面のそれぞれが、前記ノーズの第一の前方ベアリング表面に向かって、または前記ノーズの第一の前方ベアリング表面から離れて、前記ノーズの前記頂部または底部側のノーズ中央部分に向かって収束し、前記ノーズ前方ベアリング表面および前記ノーズ前方ベアリング壁が、前記摩耗部材の前記取り付け空洞の前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁に当接し、および前記ノーズ後方部分が、前記ノーズの第一の前方ベアリング表面と反対の、前記ノーズの前記頂部または底部側のノーズ第一の後方ベアリング表面と、前記ノーズ第一の後方ベアリング表面と反対の、前記ノーズの頂部または底部側の二つのノーズ第二の後方ベアリング表面と、を含み、前記二つのノーズ第二の後方ベアリング表面の両方が、前記ノーズ第一の後方ベアリング表面に向かって、または前記ノーズ第一の後方ベアリング表面から離れて、前記頂部または底部側のノーズ中央部分に向かって収束し、前記ノーズ後方ベアリング表面が、前記摩耗部材の前記取り付け空洞上の後方ベアリング表面に当接する、請求項19に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項21】
摩耗アセンブリであって、
取り付け部分を有する支持基部と、
支持基部を受けるために、前記摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を含む、土木作業機器用摩耗部材であって、前記取り付け空洞が、前方部分および後方部分を含み、前記前方部分が、頂部前方ベアリング表面と、前記頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つの底部前方ベアリング表面とを含み、前記後方部分が、底部後方ベアリング表面および前記底部後方ベアリング表面から離れて収束する二つの頂部後方ベアリング表面を含み、前記前方ベアリング表面および前記後方ベアリング表面が、前記支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、
前記支持基部に前記摩耗部材を固定するためのロックと、を含む、摩耗アセンブリ。
【請求項22】
前記支持基部が、前方部分および後方部分を有するノーズを含み、前記ノーズの前記前方部分が、ノーズ頂部前方ベアリング表面と、前記頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つのノーズ底部前方ベアリング表面とを含み、前記後方部分が、ノーズ底部後方ベアリング表面と、前記底部後方ベアリング表面から離れて収束する、二つのノーズ頂部後方ベアリング表面とを含み、前記ノーズの前記前方ベアリング表面および前記後方ベアリング表面が、前記取り付け空洞の前記前方ベアリング表面および前記後方ベアリング表面に当接する、請求項21に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項23】
摩耗アセンブリであって、
取り付け部分を有する支持基部と、
支持基部を軸方向に受けるために、後方端に開口する取り付け空洞を含む、土木作業機器用摩耗部材であって、前記取り付け空洞が、前方部分および後方部分を含み、前記前方部分が、前方ベアリング表面と、前記前方部分の周囲の周りに延在する前記前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、前記取り付け空洞の前方端で前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁が、前記支持基部上の相補的表面に当接し、および前記第二の部分が、後方ベアリング表面と、前記後方部分の周囲の周りに延在する、隣接する後方ベアリング表面の間の後方かどと、を含み、前記前方ベアリング表面の各々が、前記後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、前記後方ベアリング表面が前記支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、
前記支持基部に前記摩耗部材を固定するためのロックと、を含む、摩耗アセンブリ。
【請求項24】
前記支持基部が、前方部分および後方部分を有するノーズを含み、前記前方部分が、ノーズ前方ベアリング表面と、前記ノーズの前記前方部分の周囲の周りに延在する前記ノーズ前方ベアリング表面の隣接するものの間のノーズ前方かどと、前記ノーズの前方端で前記ノーズ前方ベアリング表面に対して横断するノーズ前方ベアリング壁とを含み、前記ノーズ前方ベアリング表面および前記ノーズ前方ベアリング壁が、前記取り付け空洞上の相補的表面に当接し、前記第二の部分が、ノーズ後方ベアリング表面と、前記ノーズの前記後方部分の周囲の周りに延在する隣接するノーズ後方ベアリング表面の間のノーズ後方かどと、を含み、前記ノーズ前方ベアリング表面の各々が、前記ノーズ後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、前記ノーズ後方ベアリング表面が、前記摩耗部材の前記取り付け空洞上の相補的表面に当接する、請求項23に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項25】
摩耗部材をその上に取り付けるための取り付け部分を含み、前記取り付け部分が、前方部分と、後方部分とを含み、
前記前方部分が、前記取り付け部分の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け部分の前記頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、前記取り付け部分の前方端の前記前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前記二つの第二の前方ベアリング表面が、前記第一の前方ベアリング表面から離れて、前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記前方ベアリング表面および前記前方ベアリング壁が、前記摩耗部材上の相補的表面に当接し、および
前記後方部分が、前記第一の前方ベアリング表面と反対の、前記取り付け部分の前記頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、前記第一の後方ベアリング表面と反対の、前記取り付け部分の前記頂部または底部側の二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、前記第二の後方ベアリング表面が、前記第一の後方ベアリング表面から離れて、前記頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前記後方ベアリング表面が、前記摩耗部材上の相補的表面に当接する、バケットのリップ。
【請求項26】
摩耗アセンブリであって、
ノーズの長手方向軸に軸方向に実質的に平行に延在する複数のベアリング表面を含む前記ノーズを画定する基部であって、前記ベアリング表面が一般に、前記基部の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、前記遠位端とは反対の、前記ノーズの前記近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含む、基部と、
前記基部上に取り付けられる取り付け空洞を画定する摩耗部材であって、前記取り付け空洞が、前記ノーズの前記ベアリング表面に相補的ベアリング表面で形成され、前記相補的ベアリング表面が、一般に、前記取り付け空洞の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、前記遠位端とは反対の、前記取り付け空洞の前記近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含み、前記基部および摩耗部材の前記複数の後方ベアリング表面が、前記基部および摩耗部材の前方ベアリング表面が、前記基部および取り付け空洞の前記後方部分のかどと軸方向に整列されるように、前記基部および摩耗部材の前記複数の前方ベアリング表面からオフセットされる、摩耗部材と、
前記摩耗部材を前記基部に固定するためのロックと、を含む、摩耗アセンブリ。
【請求項27】
前記基部および摩耗部材の前記後方ベアリング表面が、前記基部および取り付け空洞の前記前方部分のかどとそれぞれ軸方向に整列している、請求項26に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項28】
前記基部および摩耗部材の前記複数の前方および後方ベアリング表面が、少なくとも3つの側面を含む、請求項26または27に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項29】
前記基部および摩耗部材の前記複数の前方および後方ベアリング表面が、長さが不均一である、請求項26~28に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項30】
前記基部および摩耗部材の前記複数の前方および後方ベアリング表面が、前記長手方向軸の周りに五角形および180度回転した五角形を形成する、請求項26~29に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項31】
前記基部および摩耗部材の前記複数の前方および後方ベアリング表面が、前記基部および摩耗部材のそれぞれ上の移行表面によって分離される、請求項26~30に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項32】
前記複数の前方および後方ベアリング表面が相補的表面を有し、前記相補的表面が、凹面、凸面、直線面、および/または複数の角度セグメントのうちの一つによって少なくとも画定される、請求項26~31に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項33】
摩耗アセンブリであって、
ノーズの長手方向軸に実質的に平行に軸方向に延在する複数のベアリング表面を含む前記ノーズを画定する基部であって、前記ベアリング表面が、一般に、前記基部の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、前記遠位端とは反対の、前記ノーズの前記近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含み、前記基部の前記前方および後方ベアリング表面が一般に五角形形状を画定し、前記基部の前記後方ベアリング表面が、前記基部の前記前方ベアリング表面に対して前記長手方向軸の周りで180度回転して配置される、基部と、
前記基部上に取り付けられる取り付け空洞を画定する摩耗部材であって、前記取り付け空洞が、前記ノーズの前記ベアリング表面に対して相補的ベアリング表面で形成され、前記相補的ベアリング表面が、一般に、前記取り付け空洞の遠位端に沿って形成される複数の相補的前方ベアリング表面と、前記遠位端とは反対の、前記取り付け空洞の前記近位端上に形成される複数の相補的後方ベアリング表面とを含む、摩耗部材と、
前記摩耗部材を前記基部に固定するためのロックと、を含む、摩耗アセンブリ。
【請求項34】
前記前方部分の前記第一のベアリング表面が、前記後方部分の前記第二のベアリング表面とは異なる角度で収束する、請求項33に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項35】
前記前方および後方部分が五角形のように形状付けられる、請求項33または34に記載の摩耗アセンブリ。
【請求項36】
後方ベアリング表面が、前記取り付け空洞の前記前方部分のかどと軸方向に整列している、請求項35に記載の摩耗アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、「Wear Assembly」と題する2021年3月12日に出願された米国仮特許出願第63/160,408号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本開示は、摩耗部材を土木作業機器に固定するための摩耗アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
摩耗部品は一般に、バケット、カッターヘッド、ドラムロールなどの土木作業機器の前方縁部に沿って取り付けられ、摩耗から機器を保護し、掘削作業を強化する。摩耗部品は、歯、シュラウド、アダプター、翼シュラウド、ピックなどを含み得る。こうした摩耗部品は、典型的には、基部、摩耗部材、および摩耗部材を基部に取り外し可能に保持するためのロックを含む。
【0004】
歯に関して、基部は、典型的には、機器の前方縁部(例えば、バケットのリップ)に固定されるノーズを含む。ノーズは、前方縁部の一体部分として、または溶接または機械的取り付けによって前方縁部に固定される一つまたは複数のアダプターの一部として形成され得る。ポイントまたはアダプターがノーズの上に収まっている。ポイントは、地面を貫通して破壊するために、前方掘削縁部に狭くなる。組み立てられたノーズおよびポイントは、ノーズに対してポイントを解放可能に保持するために、ロックが受けいれられる、開口部を協働的に画定する。
【0005】
この種の摩耗部品は通常、厳しい条件と重い荷重下に置かれる。従って、摩耗部材はある期間で摩耗し、交換する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、摩耗寿命、使用済み重量を減らすための材料の利用、ロック機構のための設計における柔軟性、安定性、強度および/または交換の容易さを強化するために摩耗部材を土木作業機器に固定するための改善された摩耗アセンブリ、に関する。
【0007】
一実施例では、摩耗部材は、支持基部を受けるために、摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を含む。取り付け空洞は、前方部分および後方部分を有する。前方部分が、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、取り付け空洞の前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、二つの第二の前方ベアリング表面が、第一の前方ベアリング表面に向かって、または第一の前方ベアリング表面から離れて、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、支持基部上の相補的表面に当接する。後方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、第一の後方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、第二の後方ベアリング表面が、第一の後方ベアリング表面に向かって、または第一の後方ベアリング表面から離れて、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0008】
一実施例では、摩耗部材は、支持基部を受けるために、摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を含む。取り付け空洞は、前方部分および後方部分を有する。前方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、取り付け空洞の頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、取り付け空洞の前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、二つの第二の前方ベアリング表面が、第一の前方ベアリング表面に向かって、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、支持基部上の相補的表面に当接する。後方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、第一の後方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、第二の後方ベアリング表面が、第一の後方ベアリング表面に向かって、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0009】
別の実施例では、土木作業機器用の摩耗部材は、支持基部を軸方向に受けるため後方端に開口する取り付け空洞を含む。取り付け空洞は、前方部分および後方部分を含み、前方部分が、前方ベアリング表面と、前方部分の周囲の周りに延在する前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、取り付け空洞の前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が支持基部上の相補的表面に当接する。第二の部分は、後方ベアリング表面と、後方部分の周囲の周りに延在する隣接する後方ベアリング表面の間の後方かどとを含み、前方ベアリング表面の各々は、後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、後方ベアリング表面は、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0010】
別の実施例では、土木作業機器用摩耗部材が、支持基部を受けるために、摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を含み、取り付け空洞が、前方部分および後方部分を含み、前方部分が、頂部前方ベアリング表面と、頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つの底部前方ベアリング表面とを含み、後方部分が、底部後方ベアリング表面および底部後方ベアリング表面から離れて収束する二つの頂部後方ベアリング表面を含み、前方ベアリング表面および後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0011】
さらなる実施例では、摩耗アセンブリは、取り付け部分を有する支持基部と、支持基部を受けるために、摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を有する、土木作業機器用摩耗部材であって、取り付け空洞が、前方部分および後方部分を有し、前方部分が、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、取り付け空洞の前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、二つの第二の前方ベアリング表面が、第一の前方ベアリング表面に向かって、または第一の前方ベアリング表面から離れて、頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、支持基部上の相補的表面に当接し、後方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、第一の後方ベアリング表面と反対の、取り付け空洞の頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、第二の後方ベアリング表面が、第一の後方ベアリング表面に向かって、または第一の後方ベアリング表面から離れて、頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、後方ベアリング表面が支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、摩耗部材を支持基部に固定するロックとを含む。
【0012】
さらに別の実施例では、摩耗アセンブリが、取り付け部分を有する支持基部と、支持基部を受けるために、摩耗部材の後方端に開口する取り付け空洞を含む、土木作業機器用摩耗部材であって、取り付け空洞が、前方部分および後方部分を含み、前方部分が、頂部前方ベアリング表面と、頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つの底部前方ベアリング表面とを含み、後方部分が、底部後方ベアリング表面および底部後方ベアリング表面から離れて収束する二つの頂部後方ベアリング表面を含み、前方ベアリング表面および後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、摩耗部材を支持基部に固定するロックとを含む。
【0013】
一実施例では、摩耗アセンブリが、取り付け部分を有する支持基部と、支持基部を軸方向に受けるために、後方端に開口する取り付け空洞を含む、土木作業機器用摩耗部材であって、取り付け空洞が、前方部分および後方部分を含み、前方部分が、前方ベアリング表面と、前方部分の周囲の周りに延在する前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、取り付け空洞の前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、支持基部上の相補的表面に当接し、および第二の部分が、後方ベアリング表面と、後方部分の周囲の周りに延在する、隣接する後方ベアリング表面の間の後方かどとを含み、前方ベアリング表面の各々が、後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、後方ベアリング表面が支持基部上の相補的表面に当接する、摩耗部材と、摩耗部材を支持基部に固定するロックとを含む。
【0014】
別の実施例では、土木作業機器用の摩耗部材が第二の摩耗部材を受けるために、摩耗部材の前方端に取り付けるためのノーズを含む。ノーズが前方部分および後方部分を有する。前方部分が、ノーズの頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、第一の前方ベアリング表面と反対の、ノーズの頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、ノーズの前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、二つの第二の前方ベアリング表面が、第一の前方ベアリング表面から離れて、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、支持基部上の相補的表面に当接する。後方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、ノーズの頂部または底部側の、第一の後方ベアリング表面と、第一の後方ベアリング表面と反対の、ノーズの頂部または底部側の、二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、第二の後方ベアリング表面が、第一の後方ベアリング表面に向かって、および頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0015】
さらに別の実施例では、土木作業機器用の摩耗部材は、第二の摩耗部材を受けるための摩耗部材の前方端にノーズを含む。ノーズは、前方部分および後方部分を含み、前方部分が頂部前方ベアリング表面と、頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つの底部前方ベアリング表面とを含み、および後方部分が底部後方ベアリング表面および底部後方ベアリング表面から離れて収束する二つの上部後方ベアリング表面を含み、前方ベアリング表面および後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0016】
さらなる実施例では、土木作業機器用の摩耗部材は、第二の摩耗部材を軸方向に受けるためのノーズを含む。ノーズが、前方部分および後方部分を含み、前方部分が、前方ベアリング表面と、前方部分の周囲の周りに延在する前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、ノーズの前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、第二の摩耗部材の取り付け部分上の相補的表面に当接し、第二の部分が、後方ベアリング表面と、後方部分の周囲の周りに延在する、隣接する後方ベアリング表面の間の後方かどとを含み、前方ベアリング表面の各々が、後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、後方ベアリング表面が、第二の摩耗部材の取り付け部分上の相補的表面に当接する。
【0017】
一実施例では、バケットのリップは、その上に摩耗部材を取り付けるための取り付け部分を含む。取り付け部分が前方部分および後方部分を含む。前方部分が、取り付け部分の頂部または底部側の第一の前方ベアリング表面と、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け部分の頂部または底部側の二つの第二の前方ベアリング表面と、取り付け部分の前方端の前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、二つの第二の前方ベアリング表面が、第一の前方ベアリング表面から離れて、頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、摩耗部材上の相補的表面に当接する。後方部分が、第一の前方ベアリング表面と反対の、取り付け部分の頂部または底部側の第一の後方ベアリング表面と、第一の後方ベアリング表面と反対の、取り付け部分の頂部または底部側の二つの第二の後方ベアリング表面とを含み、第二の後方ベアリング表面が、第一の後方ベアリング表面から離れて、頂部または底部側の中央部分に向かって収束し、後方ベアリング表面が、摩耗部材上の相補的表面に当接する。
【0018】
別の実施例では、バケットのリップは、その上に摩耗部材を取り付けるための取り付け部分を含む。取り付け部分が前方部分および後方部分を含む。前方部分が頂部前方ベアリング表面と、頂部前方ベアリング表面から離れて収束する二つの底部前方ベアリング表面とを含み、および後方部分が底部後方ベアリング表面と、底部後方ベアリング表面から離れて収束する二つの上部後方ベアリング表面とを含み、前方ベアリング表面および後方ベアリング表面が、支持基部上の相補的表面に当接する。
【0019】
さらに別の実施例では、バケットのリップは、その上に摩耗部材を取り付けるための取り付け部分を含む。取り付け部分が前方部分および後方部分を含む。前方部分が、前方ベアリング表面と、前方部分の周囲の周りに延在する前方ベアリング表面の隣接するものの間の前方かどと、ノーズの前方端で前方ベアリング表面に対して横断する前方ベアリング壁とを含み、前方ベアリング表面および前方ベアリング壁が、第二の摩耗部材の取り付け部分上の相補的表面に当接し、第二の部分が、後方ベアリング表面と、後方部分の周囲の周りに延在する、隣接する後方ベアリング表面の間の後方かどとを含み、前方ベアリング表面の各々が、後方かどのうちの一つと軸方向に整列し、後方ベアリング表面が、第二の摩耗部材の取り付け部分上の相補的表面に当接する。
【0020】
一実施例では、摩耗アセンブリは、ノーズの長手方向軸に軸方向に実質的に平行に延在する複数のベアリング表面を含むノーズを画定する基部を含み、ベアリング表面が一般に、基部の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、遠位端とは反対の、ノーズの近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含む。摩耗部材が、基部上に取り付けられる取り付け空洞を画定し、取り付け空洞が、ノーズのベアリング表面に相補的なベアリング表面で形成され、相補的ベアリング表面が、一般に、取り付け空洞の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、遠位端とは反対の、取り付け空洞の近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含み、基部および摩耗部材の複数の後方ベアリング表面が、基部および摩耗部材の前方ベアリング表面が、基部および取り付け空洞の後方部分のかどと軸方向に整列されるように、基部および摩耗部材の複数の前方ベアリング表面からオフセットされ、ロックが摩耗部材を支持基部に固定する。
【0021】
別の実施例では、摩耗アセンブリが、ノーズの長手方向軸に実質的に平行に軸方向に延在する複数のベアリング表面を含むノーズを画定する基部を含み、ベアリング表面が、一般に、基部の遠位端に沿って形成される複数の前方ベアリング表面と、遠位端とは反対の、ノーズの近位端上に形成される複数の後方ベアリング表面とを含み、基部の前方および後方ベアリング表面が一般に五角形形状を画定し、基部の後方ベアリング表面が、基部の前方ベアリング表面に対して長手方向軸の周りで180度回転して配置される。摩耗部材が、基部上に取り付けられる取り付け空洞を画定し、取り付け空洞が、ノーズのベアリング表面に対して相補的ベアリング表面で形成され、相補的ベアリング表面が、一般に、取り付け空洞の遠位端に沿って形成される複数の相補的前方ベアリング表面と、遠位端とは反対の、取り付け空洞の近位端上に形成される複数の相補的後方ベアリング表面とを含み、ロックが摩耗部材を支持基部に固定する。
【0022】
別の実施例では、摩耗部材は、前方および後方部分の各々が、一方向に収束する二つの第一のベアリング表面と、反対方向に収束する二つの第二のベアリング表面とを有する取り付け空洞を含む。前方部分の第一のベアリング表面は、後方部分の第二のベアリング表面とは異なる角度で収束する。
【0023】
さらなる実施例では、摩耗部材は、支持基部を受けるために後方端に開口する取り付け空洞を含む。取り付け空洞は、前方部分および後方部分によって画定され、各々が頂部壁、底部壁、および側壁を有し、長手方向軸を有する。複数の前方ベアリング表面は、一般に、取り付け空洞の遠位端に沿って形成され、複数の後方ベアリング表面は、遠位端とは反対の取り付け空洞の近位端上に形成される。後方ベアリング表面は、前方ベアリング表面がソケットの後方部分のかどと軸方向に整列し、後方ベアリング表面がソケットの前方部分のかどと軸方向に整列するように、前方ベアリング表面からオフセットされる。
【0024】
もう一つの実施例では、摩耗部材は、頂部壁と頂部壁と反対の二つの収束ベアリング表面を有する前方部分と、底部壁と底部壁と反対の二つの収束ベアリング表面を有する後方部分とを有する取り付け空洞を含み、基部上の相補的表面に当接する。
【0025】
一実施例では、摩耗アセンブリは、基部と、基部および取り付け空洞をそれぞれ画定する摩耗部材とを含み、これらは、ノーズおよび取り付け空洞の長手方向軸に実質的に平行に軸方向に延在する相補的ベアリング表面で形成される。複数の前方ベアリング表面は、一般に、基部および取り付け空洞の遠位端に沿って形成され、複数の後方ベアリング表面は、基部の近位端および遠位端と反対の取り付け空洞上に形成される。複数の後方ベアリング表面は、前方ベアリング表面が、基部および取り付け空洞の後方部分のかどと軸方向に整列し、後方ベアリング表面が、基部および取り付け空洞の前方部分のかどと軸方向に整列するように、複数の前方ベアリング表面からオフセットされる。
【0026】
別の実施例では、摩耗アセンブリは、基部および、基部および取り付け空洞を画定する摩耗部材を含み、これらは摩耗アセンブリの長手方向軸に実質的に平行に延在する相補的ベアリング表面で形成される。複数の前方ベアリング表面は、一般に、基部および取り付け空洞の遠位端に沿って形成され、複数の後方ベアリング表面は、基部の近位端および遠位端と反対の取り付け空洞上に形成される。複数の前方ベアリング表面は、一般に五角形形状を画定する。複数の後方ベアリング表面は、一般に五角形形状を画定し、複数の後方ベアリング表面は、前方ベアリング表面に対して長手方向軸の周りを180度回転して配置される。
【0027】
もう一つの実施例では、摩耗アセンブリは、ノーズおよび基部の相補的なソケットを含み、摩耗部材はそれぞれ、前部に一般に五角形構成、後部に逆五角形構成で形成される。この構造は、高強度およびより長い有効寿命を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、リップの一部を含む、本開示による摩耗アセンブリおよびリップの斜視図である。
図2A図2Aは、図1の摩耗アセンブリおよびリップの分解図である。
図2B図2Bは、リップの一部分を有する本開示による第二の摩耗アセンブリの分解図である。
図3図3は、図1の摩耗アセンブリの第一の摩耗部材の斜視図である。
図4図4は、図3の第一の摩耗部材のノーズの上面図である。
図5図5は、図3の第一の摩耗部材のノーズの底面図である。
図6図6は、図3の第一の摩耗部材のノーズの側面図である。
図7図7は、図3の第一の摩耗部材のノーズを示す底面斜視図である。
図8図8は、図3の第一の摩耗部材のノーズを示す正面図である。
図9図9は、図1の摩耗アセンブリの第二の摩耗部材の部分後方斜視図である。
図10図10は、図9の第二の摩耗部材の背面図である。
図11図11は、線11~11に沿って切り取った、図10の第二の摩耗部材の部分断面図である。
図12図12は、リップの一部分を有する、本開示による第三の摩耗アセンブリのノーズの分解図である。
図13図13は、図12の第三の摩耗アセンブリの第一の摩耗部材の斜視図である。
図14図14は、図12の第一の摩耗部材のノーズの上面図である。
図15図15は、図12の第一の摩耗部材のノーズの底面図である。
図16図16は、図12の第一の摩耗部材のノーズの側面図である。
図17図17は、図12の第一の摩耗部材のノーズの正面図である。
図18図18は、図12の第三摩耗アセンブリの第二の摩耗部材の部分後方斜視図である。
図19図19は、図18の第二の摩耗部材の背面図である。
図20図20は、線20~20に沿って切り取った、図19の第二の摩耗部材の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1および2Aの例では、摩耗アセンブリ10は、アダプター14のノーズ19に取り外し可能に固定される摩耗部材45を有する歯11を含み、これは次に、土木作業機器の支持構造または基部12上に取り付けられる。考察を容易にするために、バケットの掘削縁部12への歯11の取り付けが本明細書に開示されるが、他の種類の摩耗部材および/または他の種類の土木作業機器を使用し得る。例えば、摩耗部材が図示の実施例のポイント45である一方で、摩耗部材は、中間アダプター、シュラウド、翼シュラウドなどであり得る。同様に、図示した支持構造はバケットのリップである一方で、支持構造はバケット側壁の前方縁部、ドレッジカッターヘッド、ローリングドラム、ブレードなどであり得る。本出願では、上、下、内側、外側、前方、後方、鉛直、または水平などの相対的な用語が、図1を参照した説明の便宜上使用されるが、その他の配向も可能である。
【0030】
一実施例では、掘削縁部12は、バケットのリップ(例えば、ケーブルショベルのディッパー)によって画定され、先導表面16、内側面18および外側面20を含む。図示の実施形態では、内側面18および外側面20を貫通する貫通穴またはキー溝24が掘削縁部12に設けられている(図2A)。ウィスラースタイルのリップおよびアダプターが示されるが、本明細書に開示されるような摩耗部材45は、幅広い種類の土木作業機械上で使用することができ、(穴の有無に関わらず)他の種類の掘削縁部に固定することができ、他の種類のアダプター、ノーズなどに固定することができ、および/またはさまざまな方法で支持構造に固定することができる。先導表面16は、湾曲した表面として示されるが、他の変形が可能である。掘削縁部12の小さな部分のみが図面に示されるが、掘削縁部12は、他の歯をバケットに取り付けるための一連の貫通穴24を含み得る。さまざまな構造および/または他の摩耗部品(図示せず)も、掘削縁部の他の部品上に提供され得る。
【0031】
図2Aに示されるように、基部は、ネジ山付きウェッジ62およびスプール64、ならびに米国特許第第7,171,771号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているスタビライザ90などの他の機構を有するロック60によって掘削縁部12に固定されたアダプター14であるが、その他のロック構成も可能である。例えば、アダプターは、溶接、ボルト、その他のロックなどによって、掘削縁部に固定することができる。図示した歯11は、他の構成が可能であるが、ポイントの形態の摩耗部材45、摩耗キャップ13、およびアダプター14で含む。
【0032】
図2Bに示される例において、基部は、別々に固定されたアダプター(例えば、図2A)の代わりに、キャストリップの一部として前方に突出するノーズである。この実施例では、摩耗アセンブリ10′は、ポイントの形態の摩耗部材14′、または鋳造掘削縁部12′のノーズ19′に嵌合する中間アダプター、および摩耗キャップ13′を含む、歯11′である。摩耗部材が中間アダプターである場合、ポイントまたは先端(図示せず)は、摩耗部材の前方端のノーズ上に取り付けられ得る。ロック17′は、例えば、米国特許第9,222,243号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるなど、摩耗部材を基部に取り外し可能に固定するために使用される。ロック17′を使用して、先端(図示せず)を中間アダプター14′に固定し、中間アダプター14′をノーズ19′に固定することができる。この実施例では、どちらの場合も同じタイプのロックが使用されるが、異なるロックを使用できる。例えば、ロックが参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第63/176,065号に開示される。あるいは、ロック17を使用して、ポイント45をノーズ19′に固定し得る。本明細書では、摩耗アセンブリ構成要素(例えば、中間アダプター)は、議論の文脈において、構成要素が摩耗部材を支持しているか、および/またはそれ自体が基部によって支持されるかどうかに応じて、摩耗部材および/または基部のいずれかと呼んでもよい。
【0033】
図3を参照すると、アダプター14は、接地貫通ポイント45を支持し、それらを掘削縁部12に固定する。アダプター14は、ポイント45を取り付けるための前方突出ノーズ19、および掘削縁部12をストラドルする二分岐脚48a、48bを有する取り付け端部70を含む。上部脚48aは、掘削縁部12の内側面18と係合するように位置し、下部脚48bは、掘削縁部12の外側面20と係合するように位置する。上部脚48aおよび下部脚48bはそれぞれ、穴58aおよび58bを含み、それを通してロック60が挿入され得る。穴58a、58bは、アダプター14がバケット掘削縁部12上に適切に配置されるとき、穴58a、58bが貫通穴24と整列して、ロック60がそれと嵌合できるように配置される(図2A)。脚48a、48bは、湾曲部分68を介して接続される。
【0034】
図4~8を参照すると、ノーズ19は、前方部分26、後方部分28、および移行部分27(図6)を有する本体25を有する。本体25は、前方部分26から後方部分28へと後方に延在する。移行部分27は、ノーズ19の前方部分26と後方部分28との間に配置される。後方部分28は、アダプター14に移行する混合領域に隣接している。
【0035】
前方部分26は、掘削作業中の地面への貫通を改善する流線型輪郭を提示する。図示の例では、前方部分26は、前方ベアリング表面30、31、32、33、34と、前方ベアリング表面30~34に対して横断する前方ベアリング壁36とを含むが、他の変形が可能である。より具体的には、前方ベアリング表面は、頂部ベアリング表面30、側部ベアリング表面31、34、および底部ベアリング表面32、33を含む。前方ベアリング表面30~34および前方壁36は、摩耗部材45の取り付け空洞またはソケット70の前部で相補的表面に当接する。前方壁36は、後方荷重L3に抵抗する(図1)である。ベアリング表面30~34は、その幅および長さ全体、またはその一部にわたってポイント内の相補的表面に当接し得る。図示の例では、前方ベアリング表面30~34は概ね平面であるが、軸方向軸および/または横断軸周りを曲がる幅広い凸形状または凹形状、またはその平坦表面との任意の組み合わせなどの曲線で形成され得る。前方ベアリング表面30~34は、移行セクション27に後方に延在する。前方ベアリング表面30~34は、前方表面36から後方に延在し、長手方向軸35に実質的に平行に軸方向に延在し、摩耗部材45の支持を安定化するのに役立つ。用語「実質的に平行な」は、製造目的および/または除去の容易さのために、平行な表面、ならびに長手方向角度から小さな角度(例えば、約0~7度)でそれるものを含むことが意図される。前方ベアリング表面は、長手方向軸35から後方方向に、5度以下の角度で、最も好ましくは3度以下の角度で軸方向にそれることが好ましい。長手方向軸35は、ノーズ14および摩耗部材45内の取り付け空洞70の長手方向軸である。長手方向軸35は、取り付け空洞70内に取り付けられるとき、前方壁36の中心が沿って移動する直線として概ね画定され得る。長手方向軸に実質的に平行に延在するベアリング表面30~34は、本明細書では安定化表面とも呼ばれている。安定化表面は、鉛直、横方向、および組み合わせの荷重に対して、ノーズ19に取り付けられる摩耗部材45を安定化することを意味する。
【0036】
図示した実施形態では、前方壁36および前方部分26は、一般に五角形形状を有するが、他の表面を、一つまたは複数のかどに設けることができる。一部の実施例では、前方壁は他の多角形形状を有し得る。一部の実施例では、前方壁36は、好ましくは、前方壁36および頂部表面30が鋭角Xにあるように、任意選択的に長手方向軸に傾斜し得るが、軸に対して垂直な他のものまたは他の配向も可能である。例えば、前面は、平面であることが好ましいが、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。図8の配向では、頂部表面30は、水平面に対して実質的に平行である。底部ベアリング表面32、33はそれぞれ、横方向に互いに向かって下向きに収束し、五角形のかどを作る。他の実施例では、頂部ベアリング表面30、31、34は、五角形の底部であってもよく、ここで五角形は上向きに収束する。さらに他の実施例では、五角形の「頂部」は、いくらかのオフセンター角または横方向であり得る。こうした収束する底部ベアリング表面32、33の使用により、材料の利用率を高め、ポインターの寿命末期の廃棄重量を低減し、摩耗寿命を延ばすことができる。側部ベアリング表面31、34は、上向きに横方向に収束することが好ましい。隣接するベアリング表面30~34は、概ね丸みのある、かど37によって接続され得る。前方部分26のかど37は、隣接するベアリング表面30および34と、ベアリング表面30および31との間の角度α、ベアリング表面31および32とベアリング表面33および34との間の角度β、ならびに底部ベアリング表面32および33との間の角度δを作り出す。一実施例では、角度α、β、δは、それぞれ108度と等しいが、他の組み合わせは可能である。別の実施例では、角度αは、約108~112度であり、角度βは、約95~99度であり、角度δは、約128~132度である。角度α、β、δは、一般に90~135度の範囲であり得るが、他の例では、所与の範囲外であり得る。ノーズの角度および全体的な前面構成(すなわち、ベアリング表面31~34)は、かなり変化し得る。例えば、ベアリング表面の一方の面は、不均一な形状(例えば、不均一な側面の五角形)が生成されるように、ベアリング表面の他方の面とは異なる角度α、βを有し得る。こうした一実施例では、表面30~34は、一側面上のロックをより良く収容するために長さが均一ではあり得ない。
【0037】
図示した実施例(図4~8)では、後方部分28は、後方ベアリング表面51、52、53、54、55を含む。後方ベアリング表面51~55は、移行部分27から後方に延在し、頂部後方ベアリング表面51、55、側面後方ベアリング表面52、54、および底部後方ベアリング表面53を含む。後方ベアリング表面51~55は、強化された強度、除去可能性、および動作のために、前方ベアリング表面30~34に対して段状(すなわち、より広く間隔を空けて)である。前方ベアリング表面30~34と同様に、後方ベアリング表面51~55は、長手方向軸35に対して実質的に平行に軸方向に延在し、摩耗部材45を安定化および支持するのを助ける。例えば、それらは、長手方向軸35に対して小さな角度で後方にそれる。長手方向軸に実質的に平行に延在するベアリング表面51~55も、本明細書では安定化面と呼称される。後方ベアリング表面51~55は、摩耗部材45の取り付け空洞70の対応する表面に当接し、前方ベアリング表面30~34とともに、摩耗部材の安定化表面として機能する。前方および後方ベアリング表面30~34、36、51~55は、掘削作業中に摩耗部材45に印加される、鉛直、側面、回転、および軸方向荷重(例えば、L1、L2、L3、R1)のさまざまな組み合わせに抵抗する摩耗部材45の取り付け空洞70の相補的表面に当接する(図1)である。
【0038】
前方部分26と同様に、後方部分28は一般に五角形形状であることが好ましいが、かどの代わりに他の表面を含めることができる。後方部分28は、前方部分26に対する逆配向を有する。例えば、前方部分26が下向きに収束するベアリング表面を有する場合、後方部分28は上向きに収束する(およびその逆)ベアリング表面を有する。図8を参照すると、頂部後方ベアリング表面51、55は互いに向かって上向きに収束するが、他の構成も可能である。こうした一実施例では、頂部後方ベアリング表面51、53は、下向きに収束し、底部に位置するよう、長手方向軸の周りで向きを変えてもよい。図示した配向では、底部後方ベアリング表面53は、水平面に対して実質的に平行である。底部ベアリング表面53の平坦な性質によって、アダプター14の底部脚48bの一定の厚さを可能にして、底部脚の摩耗率を低減することができる。側面後方ベアリング表面52、54は上向きに収束するが、他の構成も可能である。隣接するベアリング表面51~55は、概ね丸みのある、かど57によって接続され得る。かど57は、底部後方ベアリング表面53と各側面の後方ベアリング表面52および54との間の角度α′、ベアリング表面51および54および55および52との間の角度β′、ならびに頂部後方ベアリング表面51と55との間の角度δ′を生成する。
【0039】
後方ベアリング表面51~55は、前方ベアリング表面30~34の配向に対して180度配向される図示した実施形態にある。一般に、前方部分26のかど37の各々は、後方部分28のベアリング表面51~55の一つと軸方向に整列し、後方部分のかど57の各々は、前方部分26のベアリング表面30~34の一つと軸方向に整列する。隣接する後方ベアリング表面51~55の間の角度は全て108度であってもよく、または前方ベアリング表面に関して上述したような差異があり得る。後方ベアリング表面間の角度は、対応する前方ベアリング表面(すなわち、180度の再配向)と合致し得る。一例として、角度αは、角度α′と同一であってもよく、角度βは、角度β′と同一であってもよく、角度δは、角度δ′と同一であり得る。他の例では、角度α′は角度α′とは異なる可能性があり、角度βは角度βとは異なる可能性があり、および/または角度δは角度δ′とは異なる可能性がある。
【0040】
図示の例では、角度α>角度α′、角度β<角度β′、および角度δ=角度δ′であるが、角度α′、β′、δ′の他の組み合わせが可能である。一実施例では、角度α′は約88~92度であり、角度β′は約117~121度であり、角度δ′は約128~132度である。角度α′、β′、およびδ′は、一般に約85~135度の範囲であり得るが、その他の例では、所与の範囲外であり得る。角度は、機械の予想される荷重および動作の考慮に基づき選択することができる。例えば、角度δ′およびαは、重い鉛直荷重(例えば、下向き荷重L1)が一般に予想される場合、範囲のより大きな端に向かってあり得、その結果、ベアリング表面31、34は、ベアリング表面30に沿って下向き荷重に抵抗するために垂直に近く、ベアリング表面32、33は上向き荷重に抵抗するために鉛直に近くなる。より大きな角度のαおよびδ′の使用はまた、より良好な貫通のためのよりスリムな鉛直プロファイルをもたらし得る。この同じ配置は、その後、後方ベアリング表面にも使用され得る。例えば、鉛直の力によく抵抗し、よりスリムな輪郭を維持するため、角度α′およびδは、より大きな端に向かってもよい。それにもかかわらず、角度の他の配置が可能である。ノーズの一般的な後部構成(すなわち、ベアリング表面51~55)は、実施例によって相当に(例えば、形状および寸法において)変化することができ、前方端構成に対して相当に変化することができる。
【0041】
別の実施例では、不均一な形状が生成されるように、後方ベアリング表面51~55の一方の側面は、後方ベアリング表面51~55の他方の側面とは異なる角度α′、β′を有し得る。この場合、表面51~55は長さが均一ではあり得ない。こうした一実施例では、前方および後方部分の一方または両方のベアリング表面は、他の側面と比較して、ノーズの一方の側面上に異なる長さおよび/または異なるかど角を有し得る。
【0042】
一部の実施例では、底部後方ベアリング表面53は、側部ベアリング表面52、54(図4~5および8)の傾斜を考慮して、頂部後方ベアリング表面51、55よりも長い横方向延長部を有し得る。他の実施例では、頂部後方ベアリング表面51、55は、底部後方ベアリング表面53の長さと等しいか、またはより短い横方向延長部を有し得る。その他の変形も可能である。後方ベアリング表面は、平面であってもよく、または広曲線(凸形または凹形)で形成され得る。別の方法として、後方ベアリング表面51~55は、前方ベアリング表面30~34について上記で開示したように、長手方向軸および/または横方向軸の周りの幅広の凸曲線または凹曲線などの曲線で形成され得る。
【0043】
前方および後方ベアリング表面30~34、51~55の組み合わせは、摩耗部材45をノーズ19上で、すなわち、下記で論じる取り付け空洞70内の相補的ベアリング表面で安定的に支持する。このように、前方および後方ベアリング表面30~34、51~55は、鉛直、側面および組み合わせ荷重に対して、ノーズ19全体の周りの安定化を提供することができる。前方底部ベアリング表面32、33は、これがノーズ19の前方端における寿命末期の摩耗に沿うように、下向きの尖った五角形を有する。同様に、頂部後方ベアリング表面51、55は、これがノーズ19の後方端における寿命末期の摩耗に沿うように、上向きの尖った五角形を有する。後方底部ベアリング表面は、これが底部脚48bの特徴と整合するため、水平(例えば、リップ中心線に平行)であることが好ましい。前方頂部ベアリング表面は水平であり、下向きの荷重によく抵抗する。
【0044】
移行部分27は、好ましくは、ノーズ強度および貫通性を高めるために、長手方向軸に実質的に平行よりも大きい角度で後方に軸方向に延在する移行表面40~44、46~50を含む。図示した実施形態では、移行表面は、頂部移行表面40、41、42、側面移行表面43、44、46、47、および底部表面48、49、50を含む。移行部分27は、前方部分26のベアリング表面30~34を後方部分28のかど表面57に変形する。同様に、移行部分27は、前方部分26のかど面37を後方部分28のベアリング表面51~55に変形する。図示の例では、底部かど表面37(また、五角形形状の頂部ポイントに関連する)は、底部ベアリング表面53などに移行するために、底部移行表面49に隣接する。
【0045】
それぞれの側面移行表面43、44、46、47の一方または両方は、ロックカットアウト部分59およびロック穴61を含み得る。穴は、ブラインド穴とすることができる。両側に穴が設けられる場合、穴はそれぞれ、ブラインド穴であってもよく、またはノーズの貫通穴の両端であり得る。カットアウト部分59は、ロック17を歯11の中心の近くに配置することを可能にし、それによってポイント45の側壁の厚さを減少させる。一部の実施例では、側面移行表面43、44、46、47は、実質的に鉛直平面と整列して、略鉛直側壁を生成する。この配置により、特定のロックの変形を、オペレーターが摩耗部材を設置および取り外すのにより人間工学的にすることができる。
【0046】
図9~11を参照すると、摩耗部材45は、ポイントの形態で、ノーズ19に嵌合するように図示されるが、摩耗部材は、他の構成および/または目的を有してもよく、例えば、摩耗部材は、中間アダプター14′または他の摩耗部材であり得る。図示した実施形態では、摩耗部材45は、前方作業端部66および後方取り付け端部74を含む。作業端部66は、取り付け端部74からの直線ビット突出部として示されるが、そうである必要はない。ビットは長手方向軸35からオフセットされ得る。取り付け端部74は、摩耗部材45を土木作業機器(図示せず)上に支持するためのノーズ19を受けるソケット70で形成される。ソケット70は、各々が内部頂部壁、底部壁、および側壁を有する、前方および後方部分94、96によって形成される。後方部分96は、ノーズ19の混合領域を補完する第二の混合領域に隣接している。好ましくは、ソケット70は、ノーズ19に相補的な形状を有するが、いくつかの変形を含めることができる。
【0047】
一実施例では、ソケット70は、ソケット70の前方部分94に複数の前方ベアリング表面130~134を含む。図示の例では、ソケット70の前方部分94は、一般に五角形形状であり、ノーズ19の前方部分26の少なくとも一部分に合致するために、底部ベアリング表面132、133、頂部ベアリング表面130、および側部ベアリング表面131、134を含むが、他の形状が可能である。前方壁98もまた、ベアリングである。例えば、表面130~134は平面であることが好ましいが、それらは、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。隣接する前方ベアリング表面は、概ね丸みのある、かど137によって接続され得る。後方に延在する各ベアリング表面130~134の長さは、ノーズ19の前方部分26と同等であり得るが、他の構成も可能である。例えば、各ベアリング表面130~134の長さは、前方ベアリング表面30~34の長さよりも小さくてもよい。この場合、ベアリング表面30~34の一部分のみが一度に係合される。前方壁98は、前方壁36を補完するために、長手方向軸35に対して傾斜または垂直であり得る。例えば、前方壁98は、前面36の横方向角度と整列する横方向角度であり得る。
【0048】
図10を参照すると、ソケット70は、ソケット70の後方部分96または開放端に複数のベアリング表面151~155を含む。図示の例では、ソケット70の後方部分96は、一般に五角形形状であり、ノーズ19の後方部分28の少なくとも一部分に合致するため、底部ベアリング表面153、頂部ベアリング表面151、155、および側部ベアリング表面152、154を含む。例えば、表面151~155は平面であることが好ましいが、それらは、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。頂部後方ベアリング表面151、155はそれぞれ、底部前方ベアリング表面132、133がソケット70の前方部分96で収束する、かど137から180度シフトして、五角形のかど157に対して横方向に上向きに収束する。傾斜したベアリング表面132、133および151、155は、他方から180度対称的にシフトされることが好ましい。隣接するベアリング表面151~155は、概ね丸みのある、かど157によって接続され得る。各ベアリング表面151~155の長さおよび/または幅は、ノーズ19の後方部分28のベアリング表面51~55と同等であり得るが、他の構成も可能である。例えば、各ベアリング表面151~155の長さおよび/または幅は、後方ベアリング表面51~55の長さよりも小さくてもよい。この場合、ベアリング表面51~55の一部分のみが、一度に係合される。後方ベアリング表面151~155は、アダプター14のノーズ19を受けるために、ポイント45の後方端74に空洞開口部164を画定する。
【0049】
好ましくは、ポイントのベアリング表面130~134、151~155は、ノーズ19上に形成されるものと合致するように設計され、すなわち、ノーズのベアリング表面30~34、51~55が長手方向軸35に対して約2度の角度でそれる場合、その後、ソケット70のベアリング表面130~134、151~155もまた、長手方向軸35に対して約1~2度の角度でそれる。
【0050】
下向きの鉛直構成要素を有する荷重(ここでは鉛直荷重L1と呼ばれる)が、ポイント45の掘削縁部66に沿って印加されるとき、ポイント45は、ノーズから前方に転がるように付勢される。例えば、下向きの荷重L1がポイント45の掘削縁部66(図1)の頂部に印加される場合、ポイント45は、ソケット70の前方ベアリング表面130が、ノーズ19の前方端26でベアリング表面30に当接するように、ノーズ19上で前方に回転するように付勢される。ポイント45の底部、後方部分96はまた、ソケット70の後方ベアリング表面153が、ノーズ19の後方部分下側ベアリング表面53に当接するように、ノーズ19の底部後方部分に対して上向きに引かれる。結果として、ポイント45は、基部の強度および安定性を増加させ、摩耗を低減し、より小さなロック17の使用を可能にする、ノーズ19上に安定的に支持される。別の実施例では、上向きの鉛直荷重がポイント45の掘削縁部66の底部に印加される場合、ポイントは、ソケット70の前方ベアリング表面132、133が、ノーズの前方端でベアリング表面32、33に当接するように、ノーズ19上で上向きに回転し、かつ外に回転するように付勢される。また、ポイントの頂部後方部分96は、ソケット70の後方ベアリング表面151、155が後方上部ベアリング表面51、55に当接するように、ノーズの底部後方部分に対して下向きに引かれる。表面30~34、52、54、130~134、152、および154は、例えば、側面荷重(L2)に対して同じように機能する。ノーズのベアリング表面32、33、51、55の角度付き配向は、ソケット70のベアリング表面132、133、151、155が側面および鉛直の荷重に耐えることを可能にする。
【0051】
ノーズ19およびソケット70の前面および背面の横方向に傾斜した表面32、33、51、55、132、133、151、155は、鉛直および側面の荷重に抵抗し、かつ、ポイントが掘削作業で地面を通り抜けて強制され、安定した取り付けと摩耗の低減をもたらすように、荷重がシフトするにつれて、ポイントとノーズとの間のシフトを低減することができる。
【0052】
ソケット70の頂部壁、底部壁、および側壁141~150は、前方部分94から後方部分96まで延在する。ソケット70の頂部壁、底部壁、および側壁141~150は、一般にソケット70の前方部分94に向かって収束し、移行セクションの表面については、一般により大きな後方部分からより小さな前方部分へと移行するので、幅広い変形が可能である。図11の図示の例では、頂部壁、底部壁、および側壁の141~150は輪郭が付けられているが、他の構成も可能である。頂部壁、底部壁、および側壁141~150は、前方部分94の前方ベアリング表面130~134を後方部分96のかど表面157に変形する。同様に、頂部壁、底部壁、および側壁141~150は、後方ベアリング表面151~155をかど表面137に変形する。
【0053】
図示したポイント45は、ポイント45がノーズ19上に組み立てられるとき、アダプター14のロック穴61と概ね整列する各側面上に開口部140を含む(図2)。ロック穴61および開口部140は、ロック17を受けるためのロック開口部160を集合的に画定する(図1)。各開口部140は、ロック17を受けるためのポイント45の側壁144~147のうちの一つに位置する。開口部140は、図示されたノーズ19のロック穴61と嵌合するように、概ね円形であり得るが、他の構成が可能である。例えば、側壁144~147はそれぞれ、ロックの一部が嵌合するための突出ポケットを含み得るが、他の構成が可能である。ソケット70内で、各開口部140は、その内側および外側の両方上で開き、そうでなければ、内部表面162によって画定される。内部表面162は、その上に保持構造166を有し得る。ポイント45は一つのロック17によってのみ固定され得るが、図示したポイント45は二つのロック開口部140を含み、一つは各側壁144~147に沿って二つのロック17が取り付けられるが、他の構成も可能である。単一または複数のロックはまた、摩耗部材および基部の他の表面に配置され得る。非対称摩耗(例えば、隅歯)の状況では、単一のロックを他方の面に交換し得る。二つの開口部140を有する場合、ポイント45は、センサー、プラグ、および/または米国特許出願公開第16/888,389号および第16/125,636号(これらの両方の全体が参照により本明細書に組み込まれる。)に記載されているような寿命終了アタッチメントなどのアタッチメントのために、ロック開口部140のうちの一つを代替的に利用することができる。ロック開口部140は同一であると図示されるが、他の構成も可能である。
【0054】
上述のように、ロック17は、摩耗部材を基部に取り外し可能に固定するために使用される。ロック17が穴160に挿入されるとき、穴61の内部62に抵抗し、ポイント45の開口部140の少なくとも側壁162と係合して、ノーズ19からのポイント45の解除を防止する。一般に、ロック17は、ポイント45をノーズ19への保持のための本体165、および出荷位置およびロック位置の両方について、穴160内にロック17を固定するための、ポイント45の突出部における保持構造166と係合するためのカラーを含む。ロック17は、米国特許第9,222,243号のピンおよびカラーロックを含むロックのタイプであってもよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。ロック17は、ノーズ19が取り付けられている間にロック17がロック開口部140内に留まることを可能にする穴内の出荷位置、およびアダプター14のロック穴61内のロック17で、ポイント45をアダプター14にロックするロック位置を含み得る。
【0055】
他の多くのロック設計を使用して、摩耗部材をノーズに固定することができる。例えば、ロック17は、アセンブリ内に打ち込まれる、従来的なサンドイッチピン構造であり得る。こうしたロックはまた、周知の様式で、ノーズおよびポイントの中心の貫通穴を鉛直または水平に通過し得る。
【0056】
図12~20の例では、摩耗アセンブリ210は、第二の摩耗部材または中間アダプター214のノーズ272に取り外し可能に固定される摩耗部材または先端245を有する歯211を含み、これは次に、土木作業機器の支持構造または基部212上に取り付けられる。
【0057】
図示の例には、中間アダプターを有する歯が含まれるが、歯211は中間アダプターを省略することができる。例えば、ポイントは、ノーズ272に類似した形状の一体型のノーズまたは基部アダプターのノーズに直接取り付けることができる。さらに、ノーズ272のような形状の基部は、シュラウド、翼シュラウドなどの他の摩耗部材を支持し得る。同様に、図示した支持構造はバケットのリップである一方で、支持構造はバケット側壁の前方縁部、ドレッジカッターヘッド、ローリングドラム、ブレードなどであり得る。ロック217は、例えば、米国特許第9,222,243号(参照により本明細書に組み込まれる)に開示されるように、基部および先端に対する歯を中間アダプターに取り外し可能に固定するために使用される。この実施例では、どちらの場合も同じタイプのロックが使用されるが、異なるロックを使用できる。例えば、ロックが参照により本明細書に組み込まれる米国仮特許出願第63/176,065号に開示される。
【0058】
図示の例では、掘削縁部212は、図2Bの掘削縁部12′と実質的に類似している。基部212は、別々に固定されたアダプター(例えば、図2A)の代わりに、キャストリップの一部として前方に突出するノーズ219を含むように図示される。それにもかかわらず、基部アダプターは、図示された一体ノーズの代わりに、掘削縁部(図2Aに示す)に固定され得る。中間アダプター214は、掘削縁部212上の接地貫通チップ245を支持する。中間アダプター214は、先端245を取り付けるための前方突出ノーズ272と、掘削縁部ノーズ219を受けるための取り付け端部274とを含む。この実施例では、ノーズ219および空洞270は、ノーズ19および空洞70と同じ設計を有するが、例えば、米国特許第7,882,649号などのノーズおよび空洞、ノーズ272および空洞274の設計に類似したノーズおよび空洞など、異なる設計を有することができる。
【0059】
図13図17を参照すると、ノーズ272は、前方部分226、後方部分228、および移行部分227(図16)を有する本体225を有する。本体225は、前方部分226から後方部分228へと後方に延在する。この実施例では、移行部分227は、鉛直および水平に延在するが、製造および/またはリリースの容易な目的のために可能なテーパとは別に、一方向(例えば、鉛直)に延在することができる。移行部分227は、ノーズ272の前方部分226と後方部分228との間に配置される。後方部分228は、取り付け空洞270を画定する中間アダプター214の後方本体に移行する、混合領域に隣接している。
【0060】
図示の例では、前方部分226は、前方ベアリング表面230、231、232、233、234と、前方ベアリング表面230~234に対して横断する前方ベアリング壁236とを含むが、他の変形が可能である。より具体的には、前方ベアリング表面は、頂部ベアリング表面230、232、側部ベアリング表面231、234、および底部ベアリング表面233を含む。前方ベアリング表面230~234および前方壁236は、第二の摩耗部材245の取り付け空洞またはソケット274の前部で相補的表面に当接する。
【0061】
前方壁236は、後方荷重L3(図1に示すように)に抵抗する。ベアリング表面230~234は、その幅および長さ全体、またはその一部にわたってポイント内の相補的表面に当接し得る。図示の例では、前方ベアリング表面230~234は、概ね平面であるが、軸方向および/または横断軸周りを曲がる幅広い凸形状または凹形状、またはその平坦表面との任意の組み合わせなどの曲線で形成され得る。前方ベアリング表面230~234は、移行セクション227に後方に延在する。
【0062】
前方ベアリング表面230~234は、前方表面236から後方に延在し、長手方向軸235に実質的に平行に軸方向に延在し、第二の摩耗部材245の支持を安定化するのに役立つ。用語「実質的に平行な」は、製造目的および/または除去の容易さのために、平行な表面、ならびに長手方向角度から小さな角度(例えば、約0~7度)でそれるものを含むことが意図される。前方ベアリング表面は、長手方向軸235から後方方向に、5度以下の角度で、最も好ましくは3度以下の角度で軸方向にそれることが好ましい。長手方向軸235は、ノーズ272および第二の摩耗部材245内の取り付け空洞274の長手方向軸である。長手方向軸235は、取り付け空洞274内に取り付けられるとき、前方壁236の中心が沿って移動する直線として概ね画定され得る。長手方向軸に実質的に平行に延在するベアリング表面230~234も、本明細書では安定化面と呼称される。安定化表面は、鉛直、横方向、および組み合わせの荷重に対して、ノーズ272に取り付けられる摩耗部材245を安定化することを意味する。
【0063】
図示した実施形態では、前方壁236および前方部分226は、一般に五つの側面形状を有するが、他の表面を、一つまたは複数のかどに設けることができる。一部の実施例では、前方壁は他の多角形形状を有し得る。図示の例では、前方壁236は長手方向軸235に垂直である。他の実施例では、前方壁236は、好ましくは、前方壁236および頂部表面230が鋭角にあるように任意選択的に長手方向軸に傾斜し得るが、他の配向が可能である。図示の例では、前面は平面であるが、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。
【0064】
図17の配向では、底部表面233は、水平面に対して実質的に平行である。頂部ベアリング表面230、232はそれぞれ、横方向に互いに向かって下向きに収束し、五角形の逆のかど237を生成する。他の実施例では、頂部ベアリング表面230、232が前方部分226の底部であってもよく、逆方向または内向きの表面が(図示するような下向きではなく)上向きに収束するように、ノーズ272を反転させることができる。図示の例では、側部ベアリング表面231、234は、上向きに横方向に収束するが、それらは、鉛直または下向きに収束し得る。
【0065】
隣接するベアリング表面230~234は、概ね丸みのある、かど237によって接続され得るが、他の構成が可能である。別の実施例では、表面230~234は、縁で交わってもよい。前方部分226のかど237は、隣接するベアリング表面231、234とベアリング表面233との間の角度γ(例えば、116度)、ベアリング表面231、234とベアリング表面230、232との間の角度ε(例えば、52度)、および頂部ベアリング表面230と232との間の角度θ(例えば、205度)を生成する。角度γ、ε、θは一般に50~230度の範囲(2±度以内)であるが、指定された範囲外の他の例も可能である。ノーズ(すなわち、ベアリング表面230~234)の角度および全体的な前面構成は、かなり変化し得る。例えば、ベアリング表面230~234の一方の面は、非不均一な形状(例えば、鉛直軸五角形の周りに不均一または非鏡面)が生成されるように、他の面とは異なる角度のγ、ε、を有することができる。こうした一実施例では、表面230~234は、一側面上のロックをより良く収容するために長さが均一ではあり得ない。
【0066】
後方部分228は、後方ベアリング表面251、252、253、254、255を含む。後方ベアリング表面251~255は、移行部分227から後方に延在し、頂部後方ベアリング表面251、側面後方ベアリング表面252、254、および底部後方ベアリング表面253、255を含む。後方ベアリング表面251~255は、強化された強度、除去可能性、および動作のために、前方ベアリング表面230~234に対して段状(すなわち、より遠くに離間)である。ノーズ272の後方部分228は、ノーズ19の前方部分26と類似した形状および配向(例えば、下向きの五角形)と整列し得るが、他の構成も可能である。
【0067】
上述のように、ノーズ19および272はそれぞれ、前方および後方部分を有する。ノーズ19では、前方部分上の底部表面および後方部分上の頂部表面は、長手方向軸から離れた方向に収束する。ノーズ272では、前方部分上の頂部表面は長手方向軸に向かってある方向に収束し、一方で後方部分上の底部表面は長手方向軸235から離れて収束する。その他の変形も可能である。例えば、前方部分上の収束表面は、ノーズ(または取り付け空洞)の頂部または底部上であってもよく、および/または長手方向軸から離れて、またはその方へ収束し得る。同様に、前方部分設計にかかわらず、後方部分上の収束表面は、ノーズ(または取り付け空洞)の頂部または底部上であってもよく、および/または長手方向軸から離れて、またはその方へ収束し得る。
【0068】
ベアリング表面251~255は、前方ベアリング表面230~234とともに、長手方向軸235と実質的に平行に軸方向に延在し、摩耗部材245を安定化および支持するのを助ける。例えば、それらは、長手方向軸35に対して小さな角度で後方にそれる。長手方向軸に実質的に平行に延在するベアリング表面251~55も、本明細書では安定化表面と呼称される。後方ベアリング表面251~255は、摩耗部材245の取り付け空洞274の対応する表面に当接し、前方ベアリング表面230~234とともに、摩耗部材245の安定化表面として機能する。前方ベアリング表面230~234、236は、掘削作業中に摩耗部材245に印加される、鉛直、側面、回転、および軸方向荷重(例えば、図1に見られるL1、L2、L3、R1)のさまざまな組み合わせに抵抗する、摩耗部材245の取り付け空洞274の相補的表面に当接する。
【0069】
前方部分226と同様に、後方部分228は、一般に五角形形状であることが好ましい。後方部分228は、前方部分226に対して逆方向(例えば、180度回転)を有する。その点で、かど237は、後方部分228のベアリング表面251~255と整列し、逆もまた同様であり、かど257は、前方ベアリング表面230~234と整列する。後方ベアリング表面251~255は、前方ベアリング表面230~234の配向に対して180度配向される図示した実施形態にある。
【0070】
図示の例では、前方および後方部分226、228は、各々が下向きに収束するベアリング表面を有する。ベアリング表面は、同じ角度に整列し得ない。図17を参照すると、底部後方ベアリング表面253、253は、互いに向かって下向きに収束するが、他の構成も可能である。こうした一実施例では、底部後方ベアリング表面253、255は、それらが上向きに収束し、頂部表面上に位置するように、長手方向軸の周りで向きを変えてもよい。この実施例では、表面230、232が底部表面上にあるように回転されることが想定される。図示した配向では、頂部後方ベアリング表面251は、水平面に対して実質的に平行である。側面後方ベアリング表面252、254は上向きに収束するが、他の構成も可能である。隣接するベアリング表面251~255は、概ね丸みのある、かど257によって接続され得る。かど257は、頂部後方ベアリング表面251と側面後方ベアリング表面252および254との間の角度α′′、側面後方ベアリング表面252、254と底部後方ベアリング表面253、255との間の角度β′′、および底部後方ベアリング表面253と255との間の角度δ′′を生成する。一実施例では、α′′、β′′、δ′′は、ノーズ19のα、β、δと実質的に類似している。
【0071】
別の実施例では、後方ベアリング表面251~255の一方の面は、不均一形状または鉛直軸形状の周りの非ミラー形状が生成されるように、後方ベアリング表面251~255の他方の面とは異なる角度α′′、β′′を有し得る。この場合、表面251~255は、長さが均一ではあり得ない。こうした一実施例では、前方および後方部分の一方または両方のベアリング表面は、他の側面と比較して、ノーズの一方の側面上に異なる長さおよび/または異なるかど角を有し得る。別の方法として、後方ベアリング表面251~255は、前方ベアリング表面230~234について上記で開示したように、長手方向軸および/または横方向軸の周りの幅広の凸曲線または凹曲線などの(平坦ではなく)曲線で形成され得る。
【0072】
移行部分227は、好ましくは、ノーズ強度および貫通性を高めるために、長手方向軸に実質的に平行よりも大きい角度で後方に軸方向に延在する、移行表面240~244、246~250を含む。図示した実施形態では、移行表面は、頂部移行表面240、241、242、側面移行表面243、244、246、247、および底部表面248、249、250を含む。移行部分227は、前方部分226のベアリング表面230~234を後方部分228のかど表面257に変形する。同様に、移行部分227は、前方部分226のかど面237を後方部分228のベアリング表面251~255に変形する。図示の例では、底部かど表面237(また、五角形形状の頂部ポイントに関連する)は、底部ベアリング表面253などに移行するために、底部移行表面248に隣接する。
【0073】
それぞれの頂部移行表面240、241、242および底部移行表面250の一方または両方は、ロックカットアウト部分259およびロック穴261を含み得る。穴は、ブラインド穴とすることができる。カットアウト部分259は、ロック217を先端245の中心の近くに配置することを可能にする。この配置により、特定のロックの変形を、オペレーターが摩耗部材を設置および取り外すのにより人間工学的にすることができ、ロックを摩耗から保護することができる。
【0074】
図18~20を参照すると、先端の形態の摩耗部材245は、ノーズ272に嵌合するように図示されるが、摩耗部材は、他の構成および/または目的を有し得る。図示した実施形態では、摩耗部材245は、前方作業端部266および後方取り付け端部274を含む。動作端部266は、取り付け端部274からの直線ビット突出部として示されるが、そうである必要はない。ビットは長手方向軸35からオフセットされ得る。取り付け端部274は、摩耗部材245を土木作業機器上に支持するためのノーズ272を受けるソケット274で形成される。ソケット274は、それぞれが内部頂部壁、底部壁、および側壁を有する、前方および後方部分294、296によって形成される。後方部分296は、ノーズ272の混合領域を補完する第二の混合領域に隣接している。好ましくは、ソケット274は、ノーズ272に相補的な形状を有するが、いくつかの変形を含めることができる。
【0075】
一実施例では、ソケット274は、ソケット274の前方部分294に複数の前方ベアリング表面330~334を含む。図示の例では、ソケット274の前方部分294は、一般に五角形形状であり、ノーズ272の前方部分226の少なくとも一部分に合致するため、底部ベアリング表面333、頂部ベアリング表面330、332、および側部ベアリング表面331、334を含むが、他の形状が可能である。前方壁298もまた、ベアリングである。例えば、表面330~334は平面であることが好ましいが、それらは、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。隣接する前方ベアリング表面は、概ね丸みのある、かど337によって接続され得る。後方に延在する各ベアリング表面330~334の長さは、ノーズ272の前方部分226と同等であり得るが、他の構成も可能である。例えば、各ベアリング表面330~334の長さは、前方ベアリング表面230~234の長さよりも小さくてもよい。この場合、ベアリング表面330~334の一部分のみが、一度に係合される。前方壁298は、前方壁236を相補するために、長手方向軸235に対して傾斜または垂直であり得る。
【0076】
ソケット274は、ソケット274の後方部分296または開放端に複数のベアリング表面351~355を含む。図示の例では、ソケット274の後方部分296は、一般に五角形形状であり、ノーズ272の後方部分228の少なくとも一部分に合致するため、底部ベアリング表面353、355、頂部ベアリング表面351、および側部ベアリング表面352、354を含む。例えば、表面351~355は平面であることが好ましいが、それらは、凸状、凹状、湾曲状、または角度セグメントからなることができる。底部後方ベアリング表面353、355はそれぞれ、前方部分298の五つの側面形状の底部かど337に対して横方向に180度シフトして下向きに収束する。底部後方ベアリング表面333は、ソケット274の後方部分298でかど357に収束する。傾斜したベアリング表面330、332および353、355は、他方から180度対称的にシフトされるが、それらは同じ方向(例えば、下向き)に傾斜している。隣接するベアリング表面351~355は、概ね丸みのある、かど357によって接続され得る。各ベアリング表面351~355の長さおよび/または幅は、ノーズ272の後方部分228のベアリング表面251~255と同等であり得るが、他の構成も可能である。例えば、各ベアリング表面351~355の長さおよび/または幅は、後方ベアリング表面251~255の長さよりも小さくてもよい。この場合、ベアリング表面351~355の一部分のみが、一度に係合される。後方ベアリング表面351~355は、中間アダプター214のノーズ272を受けるために、ポイント245の後方端274で空洞開口部274を画定する。
【0077】
好ましくは、ポイント245のベアリング表面330~334、351~355は、ノーズ272上に形成されるものと合致するように設計される。すなわち、ノーズのベアリング表面230~234、251~255が長手方向軸235に対して約2度の角度でそれる場合、その後、ソケット274のベアリング表面330~334、351~355もまた、長手方向軸235に対して約1~2度の角度でそれる。
【0078】
ソケット274の頂部壁、底部壁、および側壁は、前方部分294から後方部分296まで延在する。ソケット274の頂部壁、底部壁、および側壁は、一般にソケット274の前方部分294に向かって収束し、移行セクションの表面については、一般により大きな後方部分からより小さな前方部分に移行する限り、幅広い変形が可能である。頂部壁、底部壁、および側壁は、前方部分294の前方ベアリング表面330~334を後方部分296のかど表面357に変形する。同様に、頂部壁、底部壁、および側壁は、後方ベアリング表面351~355をかど表面337に変形する。
【0079】
図示した先端245は、先端245がノーズ272上に組み立てられるとき、アダプター214のロック穴261と概ね整列する頂部および底部上に開口部340を含む。ロック穴261および開口部340は、ロック217を受けるためのロック開口部261を集合的に画定する(図12)。上述のように、ロック217が、摩耗部材を基部に取り外し可能に固定するために使用される。ロック217は、米国特許第9,222,243号のピンおよびカラーロックを含むロックのタイプであってもよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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【国際調査報告】