(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】メッシュネットワークにおけるクロック同期
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20240228BHJP
H04W 84/18 20090101ALI20240228BHJP
【FI】
H04W56/00 130
H04W84/18
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555223
(86)(22)【出願日】2022-02-22
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 US2022017376
(87)【国際公開番号】W WO2022191985
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523325484
【氏名又は名称】ランディス・ギア・テクノロジー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LANDIS+GYR TECHNOLOGY, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】ハリス,ローレンス エス
(72)【発明者】
【氏名】ローウェル,アラン ビー
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067DD30
5K067EE25
5K067FF06
(57)【要約】
メッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法は、予め決められた時間区間の間に、第1の送信ノードから、送信された時間を示す時間情報をそれぞれ含む複数の一次ビーコンを受信することと、一次ビーコンの各々が送信された時間を、一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を蓄積することで、第1の時間同期誤差を生成することと、第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較することと、第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、指定された時間期間に関するビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を第1の送信ノードに送信することとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法であって、
上記方法は、受信ノードによって、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信することを含み、
上記一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記受信ノードは、上記第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
上記方法は、
上記一次ビーコンの各々が送信された時間を、上記受信ノードにおけるクロックによって示される上記一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
上記予め決められた時間区間の間に上記第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を累積することで、第1の時間同期誤差を生成することと、
上記第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、指定された時間期間に関するビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を上記第1の送信ノードに送信することとを含む、
方法。
【請求項2】
上記時間差を累積することは、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
増大されたレートでビーコンを受信するための上記指定された時間期間が満了した後で、上記受信ノードによって、第2の時間同期誤差を決定することと、
上記第2の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、上記ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を上記第1の送信ノードに送信することとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
上記受信ノードが上記指定された時間期間の間に追加要求を送信することは禁止される、
請求項3記載の方法。
【請求項5】
上記第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信することとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項6】
上記方法は、上記受信ノードによって、上記予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信することを含み、
上記二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記受信ノードは、上記第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
上記方法は、
上記二次ビーコンの各々が送信された時間を、上記受信ノードにおけるクロックによって示される上記二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
上記予め決められた時間区間の間に上記第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を累積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
上記第2の時間同期誤差を上記第1の時間同期誤差に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第2の時間同期誤差より大きいと決定することに応答して、上記受信ノードにより、一次関連付けを上記第1の送信ノードから上記第2の送信ノードに変更させることとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項7】
ローカル時間を維持するように構成されたクロックと、
データ及び命令を格納するように構成されたメモリと、
メッシュネットワークと通信するように構成された無線装置と、
上記クロック、上記メモリ、及び上記無線装置と通信するプロセッサとを備えるネットワーク装置であって、
上記プロセッサは、上記無線装置を介して、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信するように構成され、
上記一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記ネットワーク装置は、上記第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
上記プロセッサは、
上記一次ビーコンの各々が送信された時間を、上記クロックによって示される上記一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定し、
上記予め決められた時間区間の間に上記第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を累積することで、第1の時間同期誤差を生成し、
上記第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較し、
上記第1の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、上記無線装置を介して、ビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を上記第1の送信ノードに送信するように構成された、
ネットワーク装置。
【請求項8】
上記ネットワーは第1のカウンタをさらに備え、
上記第1のカウンタは、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することで、上記一次ビーコンに関する時間差を累積するように構成された、
請求項7記載のネットワーク装置。
【請求項9】
上記プロセッサは、上記無線装置を介して、上記第1の要求に基づく指定された時間期間にわたる増大されたビーコン送信レートを有する上記第1の送信ノードからの一次ビーコンを受信するようにさらに構成され、
上記増大されたビーコン送信レートは、上記指定された時間期間が満了するときに終了する、
請求項7記載のネットワーク装置。
【請求項10】
上記プロセッサは、上記指定された時間期間が満了した後に上記第1の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、上記ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を上記第1の送信ノードに送信するようにさらに構成された、
請求項9記載のネットワーク装置。
【請求項11】
上記プロセッサは、上記ネットワーク装置が上記指定された時間期間の間に追加要求を送信することを禁止するようにさらに構成された、
請求項10記載のネットワーク装置。
【請求項12】
上記プロセッサは、
上記第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較し、
上記第1の時間同期誤差が上記第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信するようにさらに構成された、
請求項7記載のネットワーク装置。
【請求項13】
上記プロセッサは、上記予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信するようにさらに構成され、
上記二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記ネットワーク装置は、上記第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
上記プロセッサは、
上記二次ビーコンの各々が送信された時間を、上記クロックによって示される上記二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定し、
上記予め決められた時間区間の間に上記第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を累積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
上記第2の時間同期誤差を上記第1の時間同期誤差に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第2の時間同期誤差を超過すると決定することに応答して、上記ネットワーク装置の一次関連付けを上記第1の送信ノードから上記第2の送信ノードに変更するようにさらに構成された、
請求項7記載のネットワーク装置。
【請求項14】
上記ネットワークは第2のカウンタをさらに備え、
上記第2のカウンタは、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することで、上記二次ビーコンに関する時間差を累積するように構成された、
請求項13記載のネットワーク装置。
【請求項15】
メッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法を受信ノードの1つ又は複数のプロセッサに実行させるための命令を格納した非一時的コンピュータ可読媒体であって、
上記プロセッサにより実行可能な命令は、下記の動作を実行するための命令を含み、
上記動作は、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信することを含み、
上記一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記受信ノードは、上記第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
上記動作は、
上記一次ビーコンの各々が送信された時間を、ローカルクロックによって決定される上記一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
上記予め決められた時間区間の間に上記第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を蓄積することで、第1の時間同期誤差を生成することと、
上記第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、ビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を上記第1の送信ノードに送信することとを含む、
非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
上記非一時的コンピュータ可読媒体は、上記第1の要求に基づく指定された時間期間にわたる増大されたビーコン送信レートで上記一次ビーコンを受信することを含む動作を実行するための命令をさらに含み、
上記増大されたビーコン送信レートは、上記指定された時間期間が満了するときに終了する、
請求項15記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
上記非一時的コンピュータ可読媒体は、上記指定された時間期間が満了した後に上記第1の時間同期誤差が上記第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、上記ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を上記第1の送信ノードに送信するを含む動作を実行するための命令をさらに含む、
請求項16記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
上記指定された時間期間の間に追加要求が送信されることが禁止される、
請求項17記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
上記第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信することとを含む動作を実行するための命令をさらに含む、
請求項15記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
上記非一時的コンピュータ可読媒体は、上記予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信することを含む動作を実行するための命令をさらに含み、
上記二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
上記受信ノードは、上記第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
上記非一時的コンピュータ可読媒体は、
上記二次ビーコンの各々が送信された時間を、上記二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
上記予め決められた時間区間の間に上記第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を蓄積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
上記第2の時間同期誤差を上記第1の時間同期誤差に対して比較することと、
上記第1の時間同期誤差が上記第2の時間同期誤差を超過すると決定することに応答して、ビーコンを受信するために上記一次関連付けを上記第1の送信ノードから上記第2の送信ノードに変更することとを含む動作を実行するための命令をさらに含む、
請求項15記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メッシュネットワークにおけるクロック同期に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書において別途述べていない限り、このセクションに記載した内容は、本願の請求項に対する従来技術ではなく、このセクションに含むことで従来技術として自認したものではない。
【0003】
時間スロットチャネルホッピング(Time Slotted Channel Hopping:TSCH)メッシュネットワークの無線ノードは、宛先ノードがリッスンしているように、チャネルを切り換えるべき場合と、送信又は受信すべき場合とをノードが認識するように、時間を高精度に追跡する。ネットワークノードは、メッシュネットワークにおける近傍ノードからのビーコンを受信することで、より正確な時間同期を維持する。各ネットワークノードは、ビーコン受信の間におけるノードに関するローカル時間同期を維持する局部発振器を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、あるノードのための局部発振器の精度は、時間経過にともなって劣化することがあり、時間同期を維持するためにビーコンがより頻繁に受信されることを必要とすることがある。時間経過にともなう発振器ドリフトに適応するために高いビーコンメッセージの密度が選択されてもよいが、ビーコンメッセージの個数を増大させることは、メッシュネットワーク全体に大きなトラフィック負荷を生じさせ、このことは、性能上の問題を引き起こす場可能性がある。
【0005】
メッシュネットワークにおいてノードの時間同期を維持するための装置及び方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
様々な態様によれば、メッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法が提供される。
いくつかの態様では、本方法は、受信ノードによって、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信することを含んでもよく、
一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
受信ノードは、第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
本方法は、
一次ビーコンの各々が送信された時間を、受信ノードにおけるクロックによって示される一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を蓄積することで、第1の時間同期誤差を生成することと、
第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、指定された時間期間に関するビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を第1の送信ノードに送信することとを含んでもよい。
時間差を累積することは、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することを含んでもよい。
【0007】
本方法は、
増大されたレートでビーコンを受信するための指定された時間期間が満了した後で、受信ノードによって、第2の時間同期誤差を決定することと、
第2の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を第1の送信ノードに送信することとをさらに含んでもよい。
受信ノードが指定された時間期間の間に追加要求を送信することが禁止されてもよい。
【0008】
本方法は、
第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信することとをさらに含んでもよい。
【0009】
本方法は、受信ノードによって、予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信することさらに含んでもよく、
二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
受信ノードは、第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
本方法は、
二次ビーコンの各々が送信された時間を、クロックによって示される二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を累積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
第2の時間同期誤差を第1の時間同期誤差に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第2の時間同期誤差より大きいと決定することに応答して、受信ノードにより、一次関連付けを第1の送信ノードから第2の送信ノードに変更させることとをさらに含んでもよい。
【0010】
様々な態様によれば、ネットワーク装置が提供される。
いくつかの態様では、ネットワーク装置は、
ローカル時間を維持するように構成されたクロックと、
データ及び命令を格納するように構成されたメモリと、
メッシュネットワークと通信するように構成された無線装置と、
クロック、メモリ、及び無線装置と通信するプロセッサとを備えてもよい。
プロセッサは、無線装置を介して、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信するように構成されてもよく、
一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
ネットワーク装置は、第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
プロセッサは、
一次ビーコンの各々が送信された時間を、クロックによって示される一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定し、
予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を累積することで、第1の時間同期誤差を生成し、
第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較し、
第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、無線装置を介して、ビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を第1の送信ノードに送信するように構成されてもよい。
【0011】
ネットワーク装置は、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することで、一次ビーコンに関する時間差を累積するように構成された第1のカウンタをさらに含んでもよい。
【0012】
プロセッサは、無線装置を介して、第1の要求に基づく指定された時間期間にわたる増大されたビーコン送信レートを有する第1の送信ノードからの一次ビーコンを受信するようにさらに構成されてもよく、
増大されたビーコン送信レートは、指定された時間期間が満了するときに終了する。
プロセッサは、指定された時間期間が満了した後に第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を第1の送信ノードに送信するようにさらに構成されてもよい。
プロセッサは、ネットワーク装置が指定された時間期間の間に追加要求を送信することを禁止するようにさらに構成されてもよい。
【0013】
プロセッサは、
第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較し、
第1の時間同期誤差が第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信するようにさらに構成されてもよい。
【0014】
プロセッサは、予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信するようにさらに構成されてもよく、
二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
ネットワーク装置は、第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
プロセッサは、
二次ビーコンの各々が送信された時間を、クロックによって示される二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定し、
予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を累積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
第2の時間同期誤差を第1の時間同期誤差に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第2の時間同期誤差を超過すると決定することに応答して、ネットワーク装置の一次関連付けを第1の送信ノードから第2の送信ノードに変更するようにさらに構成されてもよい。
【0015】
ネットワーク装置は、各決定された時間差を符号付き整数値として加算することで、二次ビーコンに関する時間差を累積するように構成された第2のカウンタをさらに含んでもよい。
【0016】
様々な態様によれば、非一時的コンピュータ可読媒体が提供される。
いくつかの態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、受信ノードの1つ又は複数のプロセッサに下記の動作を実行させる命令を含んでもよく、
本動作は、予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから複数の一次ビーコンを受信することを含み、
一次ビーコンの各々は、各一次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
受信ノードは、第1の送信ノードに対する一次関連付けを有し、
本動作は、
一次ビーコンの各々が送信された時間を、ローカルクロックによって決定される一次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
予め決められた時間区間の間に第1の送信ノードから受信された各一次ビーコンに関する時間差を累積することで、第1の時間同期誤差を生成することと、
第1の時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、ビーコン送信のレートを増大させる第1の要求を第1の送信ノードに送信することとを含む。
【0017】
本動作は、第1の要求に基づく指定された時間期間にわたる増大されたビーコン送信レートで一次ビーコンを受信することをさらに含んでもよく、
増大されたビーコン送信レートは、指定された時間期間が満了するときに終了する。
【0018】
本動作は、指定された時間期間が満了した後に第1の時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して、ビーコン送信のレートを増大させる第2の要求を第1の送信ノードに送信することをさらに含んでもよく、
指定された時間期間の間に追加要求が送信されることが禁止されてもよい。
【0019】
本動作は、
第1の時間同期誤差を第2のしきい値に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第2のしきい値を超過すると決定することに応答して、中央システムに通知を送信することとをさらに含んでもよい。
【0020】
本動作は、予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから複数の二次ビーコンを受信することをさらに含んでもよく、
二次ビーコンの各々は、各二次ビーコンが送信された時間を示す時間情報を含み、
受信ノードは、第2の送信ノードに対する二次関連付けを有し、
本動作は、
二次ビーコンの各々が送信された時間を、二次ビーコンの各々が受信された時間に対して比較することで、時間差を決定することと、
予め決められた時間区間の間に第2の送信ノードから受信された各二次ビーコンに関する時間差を累積することで、第2の時間同期誤差を生成することと、
第2の時間同期誤差を第1の時間同期誤差に対して比較することと、
第1の時間同期誤差が第2の時間同期誤差を超過すると決定することに応答して、ビーコンを受信するために一次関連付けを第1の送信ノードから第2の送信ノードに変更することとをさらに含んでもよい。
【0021】
様々な実施形態によって、従来技術を上回る多数の利点が達成される。例えば、様々な実施形態は、ネットワークに対する同期を失う可能性があるメッシュネットワークにおけるノードを事前に識別する装置及び方法を提供する。いくつかの実施形態では、ノードは、同期問題が好ましい親ノードによって引き起こされるか、それとも、ノード自体によって引き起こされるかを決定してもよい。同期問題に関する通知は、ノードによって中央システムに周期的に送信されてもよい。これら及び他の実施形態は、その利点及び特徴の多くとともに、下記のテキスト及び添付の図面に関連してさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示のいくつかの態様に係るチャネルホッピングプロトコルの例を示す図である。
【
図2】本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワークにおける親ノード及び子ノードの例を示す図である。
【
図3】本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワークのノードの例を示すブロック図である。
【
図4】本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法の例を示すフローチャートである。
【
図5】本開示のいくつかの態様に係るビーコン送信レートを調整する方法の例を示すフローチャートである。
【
図6】本開示のいくつかの態様に係るユーティリティ管理システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
様々な実施形態の態様及び特徴は、添付図面を参照して実施例を説明することで、より明らかになるであろう。
【0024】
所定の実施形態について説明するが、これらの実施形態は例示としてのみ提示され、保護の範囲を制限することを意図していない。本願において説明した装置、方法、及びシステムは、さまざまな他の形式で実施されてもよい。さらに、保護の範囲から外れることなく、本願において説明した例示的な方法及びシステムの形態における様々な省略、置き換え、及び変更が行われてもよい。
【0025】
例えばIEEE802.15.4で定義されたような時間スロットチャネルホッピング(time-slotted channel hopping:TSCH)ネットワークは、リソースプロバイダ(例えば、公益事業会社、ホームオートメーションプロバイダ、産業用オートメーションプロバイダなど)のための通信ネットワークを提供することができる。資源提供者は、TSCHノード(例えば、電力メーター、ルータなど)又はエンドポイント(endpoint:EP)と、リソース(例えば、電力、熱、水など)の消費をモニタリング又は管理するために使用される低エネルギー(LE)装置又はLEエンドポイント(LEEP)との間で通信するためにTSCHネットワークを用いてもよい。いくつかの場合には、ノードは、スマート電力グリッド及びスマートホーム技術において使用可能である、モノのインターネット(IoT)の機能を可能にした装置であってもよい。TSCHは、装置間の通信のために、一連の時間スロット及び複数のチャネル周波数を使用する。TSCHネットワークに関して実施例を図示及び説明するが、本開示の態様は、保護の範囲から離れることなく、他の時間同期されたネットワークに適用されてもよい。
【0026】
図1は、本開示のいくつかの態様に係るチャネルホッピングプロトコルの例を示す図である。チャネルホッピングプロトコルは、ホッピングパターンにおける各時間スロットについてチャネル周波数又はチャネルを定義する。ネットワークにおいて通信する各ノードは、チャネルホッピングプロトコルに従ってチャネルホッピングを行ってもよい。
図1を参照すると、時間スロット120に対応するチャネルホッピングプロトコル110のためのホッピングパターンは、チャネル4、チャネル6、チャネル3、チャネル5、チャネル7であってもよく、すなわち、それは、時間スロット1にチャネル4を関連付け、時間スロット2にチャネル6を関連付け、時間スロット3にチャネル3を関連付け、時間スロット4にチャネル5を関連付け、時間スロット5にチャネル7を関連付けてもよい。時間スロットは例えば25ミリ秒であってもよく、この場合、毎秒40個の時間スロットになる。他の時間スロット長が使用されてもよい。
図1に示すように、ホッピングパターンの第1の反復125aは時間スロット1~5(122a~122e)を含み、ホッピングパターンの第2の反復125bは時間スロット6~10(123a~123e)を含み、ホッピングパターンの第3の反復125cは時間スロット11~15(124a~124e)を含む。
【0027】
TSCHメッシュネットワークの無線ノードは、宛先ノードがリッスンしているように、チャネルの切り換え及び送信を同期させるために、時間を高精度で追跡する。各ネットワーク装置は、発振器、例えば、温度補償水晶発振器(Temperature Controlled Crystal Oscillator:TCXO)を含んでもよく、ネットワークに対する時間同期のためにローカルクロックを維持する。発振器によって提供される精度より高い精度に時間同期を維持するために、進行中に、メッシュネットワークにおける親ノード(装置)から子ノード(装置)にビーコンメッセージ(本願では「ビーコン」とも呼ぶ)が送信される。
【0028】
図2は、本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワーク200における親ノード及び子ノードの例を示す図である。本明細書で使用されるように、用語「ノード」、「ネットワークノード」、及び「ネットワーク装置」は、メッシュネットワークにおいて通信できる装置を意味するために、交換可能にしようされうる。ビーコンは、親ノードによって周期的に、例えば7分ごとに2~3回、送信されてもよい。他の時間期間、及び/又は、時間期間ごとのビーコン数が使用されてもよい。
図2は、子ノード210が、好ましい親ノード220に対する一次関連付けを有し、好ましい親ノード220から時間同期のためのビーコン222を受信してもよいことを示す。子ノード210は、好ましい親ノード220を介して、中央システム(例えば、ユーティリティプロバイダのヘッドエンドシステム)に、データパケット、例えばリソース(例えば、電気、水道、ガスなど)の使用情報、通知など)を送信してもよい。子ノード210が、例えばTCXOのドリフトの結果、ビーコン222によって提供される時間に対してそのローカル時間がずれすぎていると決定する場合、子ノード210は、好ましい親ノード220に、拡張ビーコン要求(enhanced beacon request:EBR)212を送信してもよい。EBR212は、好ましい親ノード220により、それが送信するビーコン222の個数を増大させてもよい。
【0029】
いくつかの場合、子ノード210は、オプションで、バックアップの親ノード230に対する二次関連付けを有し、バックアップの親ノード230から時間同期のためのビーコン232を受信してもよい。バックアップの親ノード230は、メッシュネットワーク200における他の近傍ノードであってもよい。子ノード210は、バックアップの親ノード230からのオプションで受信されたビーコン232を、好ましい親ノード220から受信されたビーコン222に対する時間比較のために使用してもよい。2つのビーコンから受信された時間を比較することによって、子ノード210は、時間ドリフトが、それ自体の内部発振器のドリフトに起因するのか、それとも、好ましい親220によって提供されるビーコン222における時間不正確性に起因するのかを決定してもよい。時間ドリフトが、好ましい親220によって提供されたビーコン222における不正確性に起因すると子ノード210が決定する場合、子ノード210は、バックアップの親ノード230をその好ましい親ノードにしてもよい。
【0030】
図2は、TCXOを有するネットワークノードを示すが、本開示の範囲から離れることなく、他のタイプの発振器が使用されてもよい。さらに、
図2は、1つの子ノードと通信する親ノードを示すが、親ノードは1つよりも多くの子ノードと通信してもよく、例えば、親ノードは、20~30個又はそれより多くの子ノードと通信してもよい。親ノードは、それが通信する子ノードのアドレスを含む近傍テーブルを維持してもよい。
【0031】
発振器は、時間経過にともなってドリフトする可能性があり、このことは、ネットワーク装置の時間同期に影響しうる。例えば、ネットワーク装置が最初にサービス開始するとき、発振器は、1.5ppm(parts-per-million)の公称短期ドリフトを有する場合がある。この短期ドリフトレートは、ネットワーク装置がネットワークに対する同期を約30分間にわたって維持することを可能にしうる。AMI(Advanced Metering Initiative)アプリケーションにおいて使用されるTSCHネットワーク装置は、10年を超える動作寿命を有する可能性がある。時間経過にともない、発振器の精度は劣化して10ppmに近づき、それによって、ネットワーク装置の短期同期時間を約5分間まで低減する。
【0032】
本開示の態様によれば、ノードの好ましい親及びオプションでバックアップの親から受信されたビーコンメッセージにおける時間情報に基づいて、TSCHネットワークにおける各ノードの時間ドリフトを測定及び追跡する方法が提供される。メッシュネットワークにおける各ノードのプロセッサは、本方法を実行するように動作可能であってもよい。
図3は、本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワークのノード300の例を示すブロック図である。
【0033】
図3を参照すると、ノード300は、プロセッサ310、メモリ320、クロック330、発振器340、無線装置350、オプションの計量装置360、及び親変更選択論理回路370を含んでもよい。プロセッサ310は、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、コンピュータ、マイクロコントローラ、プログラマブルコントローラ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラミング可能な装置であってもよい。プロセッサ310は、ノード300の全体動作を制御する命令を実行してもよい。プロセッサ310は、エネルギー使用、電圧、電流などを含むがこれらに限定されない、計量装置360によって生成されたデータを受信してもよく、このデータに対する動作又はデータの処理を実行してもよい。
【0034】
メモリ320は、ソリッドステート記憶装置のような記憶装置又は他の記憶装置であってもよく、揮発性及び不揮発性記憶装置又はメモリの組み合わせであってもよい。いくつかの実施例では、メモリの一部がプロセッサ310に含まれてもよい。メモリ320は、プロセッサ310によって実行可能な命令と、計量装置360によって生成されたデータと、プロセッサ310によって実行可能な他のアプリケーションとを格納するように構成されてもよい。メモリ320は、ノード300が通信する子ノードのアドレスを含む近傍テーブルを格納してもよい。
【0035】
クロック330は、プロセッサ310によって実装されるか、又は、プロセッサ310とは別個の回路であってもよい。クロック330は、親ノードからの時間情報を含むビーコンを受信する間におけるノード300の時間同期のための時間基準を提供しうる。発振器340は、温度補償水晶の発振器(TCXO)であってもよく、又は、他のタイプの発振器、例えば、電圧制御水晶発振器(VCXO)、恒温槽制御水晶発振器(OCXO)、セラミック振動子、などであってもよいが、これらに限定されない。発振器340は、クロック330、プロセッサ310、無線装置350、及び/又はノードの他の構成要素のための周波数基準を提供してもよい。
【0036】
無線装置350は、例えばAMIプロトコルを含むがそれに限定されない、当該分野において既知である様々な有線又は無線プロトコルを介して通信するように動作可能である有線又は無線トランシーバであってもよい。無線装置350は、ノード300がメッシュネットワーク(例えばAMIネットワーク)における他のノードと通信して、ビーコンを受信し、EBR、親変更選択メッセージ、などを送信することを可能にしうる。無線装置350はまた、データ及び通知信号をユーティリティプロバイダ(例えばヘッドエンドシステム)に送信し、更新されたプログラム命令、ファームウェア更新、他の設定内容に対する更新、又は他の通信のうちのいずれかを受信してもよい。発振器340は、無線装置350のための時間基準を提供してもよい。
【0037】
計量装置360は、様々なセンサを含んでもよく、例えば、電圧測定装置(例えば計器用変圧器)、電流測定装置(例えば変流器)などを含んでもよいが、これらに限定されず、また、顧客構内におけるエネルギー使用量をモニタリング及び/又は記録してもよい。計量装置360は、プロセッサによって、例えば、プロセッサ310によって、又は、ノード300に含まれる他のプロセッサによって制御されてもよい。計量装置360は、様々なセンサから受信された信号を、プロセッサによって処理されうるディジタル値に変換するように構成されたアナログディジタル(A/D)変換器を含んでもよい。
【0038】
計量装置360は、エネルギー使用量に関する情報を、プロセッサ310及び/又は無線装置350を介してヘッドエンドシステムに通知してもよい。例えば、計量装置360は、顧客構内130における合計エネルギー使用量を連続的にモニタリング及び記録してもよい。本開示の様々な態様によれば、計量装置360は、顧客構内におけるエネルギー使用量に関する曜日及び時刻をモニタリング及び/又は記録し、その情報をヘッドエンドシステムに通知してもよい。さらに、計量装置360は、検出するセンサとして動作してもよく、及び/又は、異常な測定値及び/又はイベントを記録してもよい。例えば平均消費電力、ピーク電力などを含むがそれに限定されない、他の情報が、計量装置360によってモニタリング及び通信されてもよい。
【0039】
親変更選択論理回路370は、ノード300が、現在の好ましい親ノードから時間同期ビーコンを受信し続けるべきか否かを決定してもよい。好ましい親ノードに関する時間同期誤差が過大であると決定する場合、親変更選択論理回路370は、新たな好ましい親ノード、例えばバックアップの親ノードを選択してもよく、変更を示すメッセージを現在の好ましい親ノード及び新たな好ましい親ノードに送信してもよい。親変更選択論理回路370はさらに、新たな好ましい親ノードからビーコンを受信するようにノードを構成してもよい。親変更選択論理回路370は、例えば、受信信号強度値(RSSI)として決定されたものとして弱い受信信号強度を含むがそれに限定されない、追加又は代替の理由により、ノード300が異なる好ましい親ノードを選択すべきであると決定してもよい。
【0040】
本開示の態様によれば、子ノードは、子ノードのローカルクロック時間と、好ましい親ノードから同期ビーコンを介して受信された時間との間の同期誤差(例えば時間ドリフト)を決定してもよい。例えば、子ノードは、同期誤差を、指定された時間期間にわたる、子ノードのローカルクロック時間と、各受信されたビーコンに含まれる送信時間情報との間の累積された時間差として決定してもよい。同期誤差がしきい値を越える場合、子ノードは、親ノードによって送信されたビーコンに関して、ビーコン密度を増大させる(例えば、ビーコン送信間の時間間隔を減少させる)メッセージを好ましい親ノードに送信してもよい。このことは、増大されたビーコンレートを有する単一の無線ホップを(例えば、子ノードのための送信時間期間の間のみにおいて)生成しうる。ネットワークにおける他の親ノードは、公称送信レートにおいてビーコンを送信し続けてもよい。したがって、メッシュネットワーク全体にわたるすべてのノードのビーコンレートを増大させることで引き起こされるネットワーク性能上の問題を回避することができる。
【0041】
好ましい親は、指定された時間期間にわたって、増大されたビーコンレートでビーコンを送信し続けてもよい。代替として、好ましい親ノードは、子ノードが異なる親、例えばバックアップの親ノードに変更するまで、増大されたビーコンレートでビーコンを送信し続けてもよい。
【0042】
同期誤差を決定するために、子ノードは、指定された時間期間にわたって、好ましい親ノードから受信されたビーコンによって提供される送信時間情報と、子ノードのローカルクロックとの間の時間差を累積してもよい。子ノードは、時間差を累積するための1つ又は複数のカウンタを実装してもよい。カウンタは、プロセッサ(例えばプロセッサ310)によって、又は、プロセッサとは別個の回路によって実装されてもよい。
【0043】
時間差はマイクロ秒(μs)で測定されてもよく、符号付き整数値であってもよい。累積された時間差は、マイクロ秒を単位として累積時間差(cumulative time difference)(例えば時間同期誤差)を提供してもよい。子ノードのプロセッサ(例えばプロセッサ310)は、累積時間差を、ppmを単位とする時間同期誤差に変換してもよい。指定された時間期間は、時間同期の約10ppmのドリフトレートに等価な時間期間より短い時間期間であってもよい。例えば、10ppmのドリフトレートの場合、指定された時間期間が約5分より短い場合、許容可能な時間差は約3000μsであってもよい。
【0044】
7分ごとに約2~3個のビーコンを含む公称ビーコン送信レートの場合、子ノードは、指定された5分の時間期間内において2つ又は3つのビーコンを受信してもよい。時間同期誤差を決定する一例として、子ノードが、指定された5分の時間期間内において好ましい親ノードから3つのビーコンを受信すると仮定する。子ノードのプロセッサ(例えばプロセッサ310)によって決定される、第1の受信されたビーコンによって提供される時間情報と、子ノードのローカルクロックによって示される第1の時間との間の時間差は、800μsであってもよい。第2の受信されたビーコンによって提供される時間情報と、子ノードのローカルクロックによって示される第2の時間との間の時間差は、700μsであってもよい。第3の受信されたビーコンによって提供される時間情報と、子ノードのローカルクロックによって示される第3の時間との間の時間差は、900μsであってもよい。
【0045】
子ノードのプロセッサ(例えばプロセッサ310)は、指定された5分の時間期間もわたり800μs+700μs+900μs=2400μsの累積時間差を、時間同期誤差として決定してもよい。マイクロ秒を単位とする時間同期誤差は、プロセッサによって、ppmを単位とする時間同期誤差に変換されてもよい。例えば、2400のμs時間同期誤差は、8ppmの時間同期誤差と等価である。累積時間差は符号付き整数値であってもよい。本実施例の場合、時間同期誤差(例えば累積時間差)は、指定された5分の時間期間の間において3000μsより短く、指定された10ppmのドリフトレート内に残るべきである。時間同期誤差が小さい、例えば約0.5~1.0ppmである場合、それに応じて、子ノードはそのローカルクロックを調整してもよい。約0.5~1.0ppmよりも小さい時間同期誤差の場合、子ノードはそのローカルクロックを調整しなくてもよい。好ましい親ノードから受信されたビーコンに関する個々の時間差及び時間同期誤差は、子ノードのメモリ(例えばメモリ320)に格納されてもよい。
【0046】
いくつかの場合には、子ノードは、バックアップの親ノード、例えば
図2に示したバックアップの親ノード230からビーコンを受信してもよい。バックアップの親ノードは、メッシュネットワークにおける近傍ノードであってもよい。バックアップの親ノードが利用可能である場合、子ノードは、好ましい親ノードの場合について上に説明したものと同じ方法で、指定された時間期間にわたって、バックアップの親から受信されたビーコンと、子ノードのローカルクロックとの間の時間同期誤差を決定及び累積してもよい。バックアップの親ノードから受信されたビーコンに関する個々の時間差及び時間同期誤差は、子ノードのメモリ(例えばメモリ320)に格納されてもよい。
【0047】
子ノードは、時間同期誤差に基づいて実行される動作を決定してもよい。時間同期誤差が上限しきい値、例えば約3ppm又は他の値を超過すると子ノードが決定する場合、子ノードは、ビーコンが送信されるレートを増大させる(例えば、時間間隔を減少させる)拡張ビーコン要求(EBR)を好ましい親ノードに送信してもよい。例えば、好ましい親ノードは、5分区間ごとに2つ又は3つのビーコンから、5分区間ごとに4つ又は5つのビーコンまで、ビーコン送信レートを増大してもよい。他のビーコン送信レートが使用されてもよい。上限しきい値は、プログラミング可能な値として構成可能であってもよい。
【0048】
好ましい親ノードは、指定された時間期間、例えば4時間又は他の時間期間にわたって、増大されたレートでビーコンを送信してもよい。
子ノードからEBRを受信していない、ネットワークにおける他の親ノードは、公称送信レートでビーコンを送信し続けてもよい。指定された時間期間の後、親ノードは、公称のビーコン送信レート(例えば、5分期間において2つ又は3つのビーコン)でビーコンを送信するように復帰してもよい。子ノードは、EBR時間期間の間に時間同期誤差を累積し続けてもよい。指定された時間期間が満了した後で、時間同期誤差が上限しきい値を越えると子ノードが再び決定する場合、子ノードは、再びビーコン送信レートを増大させるもう1つのEBRを好ましい親ノードに送信してもよい。子ノードは、指定された時間期間の間に追加のEBRを送信することを妨げられてもよい。
【0049】
EBRを受信したとき、好ましい親ノードは、より短いビーコン間隔を要求する子ノードのネットワークアドレスと、要求のタイムリミットとを含むリスト、例えば近傍テーブルを更新してもよい。好ましい親ノードは、1つよりも多くの子ノードからEBRを受信してもよく、その各々をリストに含めてもよい。好ましい親ノードは、次いで、各受信されたEBRに関する指定された時間期間にわたって増大された送信レートでビーコンを送信するようにビーコン間隔を調整してもよい。好ましい親ノードは、指定された時間期間の間に、EBRが他の子ノードから受信された場合、増大された送信レートでビーコンが送信される時間期間を延長してもよい。例えば、増大されたレートでビーコンを送信するための指定された時間期間が4時間である場合、増大された送信レートでビーコンを2時間にわたって送信した後にEBRが他の子ノードから受信されたならば、好ましい親ノードは、増大されたレートでビーコンを6時間にわたって送信し続ける。
【0050】
各子ノードに関する指定された時間期間であって、好ましい親ノードがEBRを受信した時間期間を追跡するために、好ましい親ノードによってカウンタが実装されてもよい。カウンタは、好ましい親ノードのプロセッサによって、又は、プロセッサとは別個の回路によって実装されてもよい。好ましい親ノードは、周期的にリストをチェックすることで、いずれかの子ノードに関してタイムリミットが満了したか否か、又は、子ノードが異なる好ましい親に移動したか否かを決定してもよい。未処理のEBRを有する子ノードがもはや存在しない場合、好ましい親ノードは、ビーコン間隔を公称ビーコン間隔に戻してもよい。
【0051】
子ノードはまた、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を、警戒限界しきい値に対して比較してもよい。
警戒限界しきい値は、上限しきい値、例えば10ppm又は他の値より大きくてもよい。警戒限界しきい値は、プログラミング可能な値として構成可能であってもよい。時間同期誤差が警戒限界しきい値を超過すると子ノードが決定する場合、子ノードは、ノードが過大な時間ドリフトを体験中でありメッシュネットワークに対する同期を失う可能性があることを示す通知を、ネットワーク管理者(例えばヘッドエンドシステム)に送信してもよい。例えば、EBR期間の間に時間同期誤差が警戒限界しきい値を超過する場合、子ノードは、修理又は交換が必要かもしれないことを示す通知を送信してもよい。
【0052】
いくつかの場合には、子ノードはまた、バックアップの親ノードからビーコンを受信してもよく、好ましい親ノードの場合と同じ方法で、バックアップの親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。そのような場合、子ノードのプロセッサは、好ましい親ノードの時間同期誤差を、バックアップの親ノードの時間同期誤差に対して比較してもよい。好ましい親ノード及びバックアップの親ノードに関する時間同期誤差が、互いの指定された値、例えば20%又は他のプログラミング可能な値の範囲内にある場合、時間ドリフトは主として子ノード自体に起因する可能性がある。子ノードは、時間ドリフトが子ノードによって引き起こされることを示す通知をヘッドエンドシステムに送信してもよい。
【0053】
子ノード及び好ましい親ノードの間の時間同期誤差が、子ノード及びバックアップの親ノードの間の時間同期誤差より大きいと子ノードのプロセッサが決定する場合、プロセッサは、好ましい親ノードに関する時間同期誤差が過大であることを示す信号を親変更選択論理回路(例えば親変更選択論理回路370)に送ってもよい。親変更選択論理回路は、子ノードが異なる好ましい親ノードに同期すべきであると決定してもよい。親変更選択論理回路は、バックアップの親ノードに、それが好ましい親ノードになったことを示すメッセージを送信してもよく、以前の好ましい親ノードに、それがもはや子ノードに関する好ましい親ノードではないことを示すメッセージを送信してもよい。親変更選択論理回路はまた、現在の好ましい親ノードとしての以前のバックアップのノードからビーコンを受信するように子ノードを構成してもよい。
【0054】
図4は、本開示のいくつかの態様に係るメッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する方法400の例を示すフローチャートである。
図4を参照すると、ブロック410において、子ノードは、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。子ノードは、指定された時間期間にわたって、好ましい親ノードから受信されたビーコンによって提供される送信時間情報と、子ノードのローカルクロックとの間の時間差を累積することで、累積時間同期誤差を決定してもよい。
【0055】
時間差及び累積時間同期誤差はマイクロ秒(μs)で測定されてもよく、符号付き整数値であってもよい。累積された時間差は、マイクロ秒を単位として累積時間差(例えば時間同期誤差)を提供してもよい。子ノードのプロセッサ(例えばプロセッサ310)は、累積時間差を、ppmを単位とする時間同期誤差に変換してもよい。指定された時間期間は、時間同期の約10ppmのドリフトレートに等価な時間期間より短い時間期間であってもよい。時間差及び累積時間同期誤差は子ノードのメモリに格納されてもよい。
【0056】
ブロック415において、子ノードは、オプションで、バックアップの親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。バックアップの親ノードが利用可能である場合、子ノードは、指定された時間期間にわたって、バックアップの親ノードから受信されたビーコンによって提供される送信時間情報と、子ノードのローカルクロックとの間の時間差を累積することで、累積時間同期誤差を決定してもよい。時間差及び時間同期誤差は、子ノードのメモリに格納されてもよい。
【0057】
ブロック420において、好ましい親ノードに関する累積時間同期誤差が第1のしきい値に対して比較されてもよい。子ノードのプロセッサは、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を第1のしきい値に対して比較してもよい。第1のしきい値は、時間同期誤差に関する上限しきい値、例えば約3ppm又は他の値であってもよい。
【0058】
ブロック425において、時間同期誤差が第1のしきい値を超過するか否かが決定されてもよい。時間同期誤差が第1のしきい値を超過しないと決定することに応答して(425-N)、本方法はブロック410に進み、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。時間同期誤差が第1のしきい値を超過すると決定することに応答して(425-Y)、ブロック430において、子ノードは、拡張ビーコン要求(EBR)を好ましい親ノードに送信してもよい。EBRは、好ましい親ノードにより、指定された時間期間にわたって、ビーコンが送信されるレートを増大させてもよい(例えば、時間間隔を減少させる)。
【0059】
ブロック435において、好ましい親ノードに関する累積時間同期誤差が第2のしきい値に対して比較されてもよい。第2のしきい値は、時間同期誤差に関する警戒限界しきい値であってもよく、上限しきい値、例えば約10ppm又は他の値より大きい。警戒限界しきい値を越える時間同期誤差は、子ノードがメッシュネットワークに対する時間同期を失いうる徴候である可能性がある。
【0060】
ブロック440において、時間同期誤差が第2のしきい値を超過するか否かが決定されてもよい。時間同期誤差が第2のしきい値を超過しないと決定することに応答して(440-N)、本方法はブロック410に進み、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。時間同期誤差が第2のしきい値を超過すると決定することに応答して(440のY)、ブロック445において、中央システム、例えばヘッドエンドシステム又は他の外部システムに対する通知が生成されてもよい。子ノードのプロセッサは、時間同期誤差によりノードがメッシュネットワークに対する時間同期を失いうることを示す通知を、無線装置(例えば無線装置350)を介してヘッドエンドシステムに送信してもよい。時間同期に対処するために、システム管理者(例えばユーティリティプロバイダ)によって是正処置、例えば、ノードの修理又は交換が行われてもよい。
【0061】
ブロック450において、バックアップの親ノードが利用可能であるか否かが決定されてもよい。バックアップの親ノードが利用可能ではないと決定することに応答して(450-N)、本方法はブロック410に進み、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。バックアップの親ノードが利用可能であると決定することに応答して(450-Y)、ブロック455において、好ましい親ノードに関する時間同期誤差が、バックアップ親ノードに関する時間同期誤差に対して比較されてもよい。子ノードのプロセッサは、好ましい親の時間同期誤差を、バックアップの親の同期誤差に対して比較してもよい。
【0062】
ブロック460において、好ましい親及びバックアップの親の時間同期誤差が、互いの指定された値、例えば20%又は他のプログラミング可能な値の範囲内にあるか否かが決定されてもよい。時間同期誤差が互いに同様であると決定することに応答して(460-Y)、本方法はブロック410に進み、好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。好ましい親及びバックアップの親に関する同様の時間同期誤差は、時間同期誤差が主として子ノードによって引き起こされていることを示しうる。システム管理者(例えばユーティリティプロバイダ)によって、時間同期誤差に対処するための動作、例えば、ノードの修理又は置換が行われてもよい。
【0063】
時間同期誤差が互いに同様ではないと決定することに応答して(460-N)、ブロック465において、子ノードは、バックアップノードを好ましい親ノードになるように変更してもよい。好ましい親ノードに関する時間同期誤差が、バックアップ親ノードに関する時間同期誤差よりも大きいと決定することは、好ましい親ノードが時間ドリフトの主因であることを示しうる。子ノードのプロセッサは、好ましい親ノードに関する時間同期誤差が、ネットワークに対する時間同期を維持するための許容範囲内にはないことを示す信号を、親変更選択論理回路(例えば親変更選択論理回路370)に送ってもよい。親変更選択論理回路は、異なる好ましい親ノード、例えばバックアップの親ノードを選択してもよく、変更を示すメッセージを現在の好ましい親ノード及び選択された好ましい親ノードに送信してもよい。親変更選択論理回路370はさらに、選択された好ましい親ノードからビーコンを受信するようにノードを構成してもよい。本方法は、ブロック410に進み、新たに選択された好ましい親ノードに関する時間同期誤差を決定してもよい。
【0064】
図4に示す特定の動作は、本開示の実施形態に係るメッシュネットワークにおいてノードの同期を維持する特定の方法を提供する。代替の実施形態によれば、他の動作のシーケンスが実行されてもよい。例えば、本開示の代替の実施形態は、上で概説した動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、
図4に示した個々の動作は、個々の動作に適切に様々なシーケンスで実行されうる複数のサブステップを含んでもよい。さらに、特定のアプリケーションに依存して、追加動作が追加されてもよく、又は除去されてもよい。
【0065】
方法400は、非一時的なコンピュータ可読媒体、例えば、メモリ320、又は当業者には既知の他の非一時的なコンピュータ可読媒体を含むがこれらに限定されない媒体において具体化されてもよく、この非一時的なコンピュータ可読媒体には、プロセッサ、コンピュータ、又は他のプログラマブル装置に本方法の動作を実行させるためのコンピュータ実行可能な命令を含むプログラムが格納されている。
【0066】
図5は、本開示のいくつかの態様に係るビーコン送信レートを調整する方法500の例を示すフローチャートである。
図5を参照すると、ブロック510において、ノードは、公称送信レートでビーコンを送信してもよい。例えば、好ましい親ノードは、その子ノードによって受信されるビーコンを周期的に送信してもよい。ビーコンは、例えば7分の時間期間を含むがそれに限定されない、予め決められた時間期間の間に、3~5回送信されてもよい。他の送信レート及び時間期間が使用されてもよい。
【0067】
ブロック520において、ノードは、拡張ビーコン要求(EBR)を受信してもよい。ノードは、好ましい親ノードであってもよく、子ノードからEBRを受信してもよい。EBRは、増大されたビーコン送信レートを要求する子ノードのアドレスを示してもよい。好ましい親ノードは、受信されたEBRの発信元である子ノードのアドレスと、各要求の時間期間とのリスト(例えば近傍テーブル)を維持してもよい。
【0068】
ブロック530において、増大されたレートでビーコンが送信されてもよい。好ましい親ノードは、指定された時間期間、例えば4時間又は他の時間期間にわたって、EBRが受信されたビーコン送信レートを増大してもよい。
【0069】
ブロック540において、増大されたビーコン送信レートの時間期間がモニタリングされてもよい。好ましい親ノードは、増大された送信を子ノードが受信する指定された時間期間をモニタリングしてもよい。各子ノードに関する指定された時間期間であって、好ましい親ノードがEBRを受信した時間期間を追跡するために、好ましい親ノードによってカウンタが実装されてもよい。カウンタは、好ましい親ノードのプロセッサによって、又は、プロセッサとは別個の回路によって実装されてもよい。
【0070】
ブロック550において、ノードは、EBRに関する予め決められた時間期間が満了したか否かを決定してもよい。好ましい親ノードは、子ノードアドレスのリストを周期的にチェックすることで、いずれかの子ノードに関して予め決められた時間期間が満了したか否か、又は、子ノードが異なる好ましい親に移動したか否かを決定してもよい。予め決められた時間期間が満了していないと決定することに応答して(550-N)、本方法はブロック530に進み、増大されたレートでビーコンを送信し続けてもよい。好ましい親ノードがEBRを受信したすべての子ノードに関して、予め決められた時間期間が満了したと決定することに応答して(550-Y)、本方法はブロック510に進み、公称レートでビーコンを送信してもよい。
【0071】
図5に示す特定の動作は、本開示の実施形態に係るビーコン送信レートを調整する特定の方法を提供する。代替の実施形態によれば、他の動作のシーケンスが実行されてもよい。例えば、本開示の代替の実施形態は、上で概説した動作を異なる順序で実行してもよい。さらに、
図5に示した個々の動作は、個々の動作に適切に様々なシーケンスで実行されうる複数のサブステップを含んでもよい。さらに、特定のアプリケーションに依存して、追加動作が追加されてもよく、又は除去されてもよい。
【0072】
方法500は、非一時的なコンピュータ可読媒体、例えば、メモリ、又は当業者には既知の他の非一時的なコンピュータ可読媒体を含むがこれらに限定されない媒体において具体化されてもよく、この非一時的なコンピュータ可読媒体には、プロセッサ、コンピュータ、又は他のプログラマブル装置に本方法の動作を実行させるためのコンピュータ実行可能な命令を含むプログラムが格納されている。
【0073】
図6は、本開示のいくつかの態様に係るユーティリティ管理システム600を示す図である。
図6を参照すると、ユーティリティ管理システム600は、ノード605、ヘッドエンドシステム610、及び記憶装置620を含んでもよい。ヘッドエンドシステム610及びノード605は、配電グリッド140に接続されてもよい。ノード605は、無線メッシュネットワーク、例えばAMIネットワークに接続された電力メーターであってもよい。ノード605は、顧客構内630におけるエネルギー使用量をモニタリング及び/又は記録し、エネルギー使用量に関する情報をヘッドエンドシステム610に通知してもよい。ノード605は、状態通知及び他の情報をヘッドエンドシステム610に伝えてもよい。
【0074】
図6は、説明の簡単化のために1つのノード605を示すが、複数のノード605がユーティリティ管理システム600に含まれてもよい。すべてのノードが電力メーターでなくてもよい。さらに、メーター及びヘッドエンドシステム又は他の外部システムの間に複数のネットワークが存在してもよく、これらを介して通知が送信されてもよい
【0075】
本願において説明した実施例及び実施形態は、例示のみを目的とする。その点で、当業者には様々な変更又は変形が明らかになるであろう。これらは、本願の精神及び範囲と、添付した特許請求の範囲内に含まれるべきものである。
【国際調査報告】