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特表2024-510208ダイカストマシンの製造方法及びダイカストマシン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】ダイカストマシンの製造方法及びダイカストマシン
(51)【国際特許分類】
   B22D 17/26 20060101AFI20240228BHJP
【FI】
B22D17/26 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023555535
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 IB2022052090
(87)【国際公開番号】W WO2022189991
(87)【国際公開日】2022-09-15
(31)【優先権主張番号】102021000005498
(32)【優先日】2021-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519258770
【氏名又は名称】イタルプレッセガウス・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】ITALPRESSEGAUSS S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(74)【代理人】
【識別番号】100224616
【弁理士】
【氏名又は名称】吉村 志聡
(72)【発明者】
【氏名】ブレッシャ-ニ,ミケ―レ
(57)【要約】
トグル継手を備えるダイカストマシン(1)、又はトグル継手を備えていないダイカストマシン(100)において、水平方向の柱(10,100)のねじ山セクション(12)又は成形セクション(112)は、先ず旋削プロセスを実行し、次に圧延プロセスを実行することによって作製される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半完成シリンダー(40)からトグル継手を備えるダイカストマシン(1)の水平方向の柱(10)を製造する方法であって、
水平方向の前記柱(10)は、前記ダイカストマシンの固定面(4、6)に接続するためのねじ山(14)を含む少なくとも1つのねじ山セクション(12)を有し、
前記半完成シリンダー(40)に対して旋削プロセスを実行して、前記ねじ山(14)の少なくとも一部分の予備プロファイルを形成するステップと、
次に、前記予備プロファイルに対して圧延プロセスを実行して、前記ねじ山(14)の前記一部分の最終プロファイルを得るステップと、
を含み、
前記旋削プロセスにより、少なくとも前記ねじ山(14)の溝において、前記最終プロファイル(46)に対してストック(45)を有する前記予備プロファイル(44)が形成され、
前記ストック(45)は、材料の加工硬化を得るように、0.5から4mm、好ましくは1.8から3.5mm、より好ましくは2から3mmの厚さを有する、
方法。
【請求項2】
前記柱の前記ねじ山のピッチは14mm以上(P≧14mm)である、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記圧延プロセスは、前記予備プロファイルの側面及び溝に対して実行される、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項によって製造された水平方向の前記柱(10)を少なくとも1つを含む、トグル継手を備えるダイカストマシン(1)。
【請求項5】
水平方向の前記柱(10)は、6mm以上の深さ(H)を有する前記ねじ山(14)を含む前記ねじ山セクション(12)を有し、
少なくとも前記ねじ山セクションの溝の底部には、残留圧縮応力状態がある、
請求項4に記載のダイカストマシン(1)。
【請求項6】
半完成シリンダー(40)からトグル継手を備えていないダイカストマシン(100)の水平方向の柱(110)を製造する方法であって、
水平方向の前記柱(110)は、前記ダイカストマシン(100)の係止爪部(122)と係合するための少なくとも1つの成形セクション(114)を有し、
前記成形セクション(114)には、それぞれの周方向の溝(118)を形成するように、隆起した複数の周方向のリブ(116)が長手方向において離間して設けられ、
前記半完成シリンダー(40)に対して旋削プロセスを実行して、前記成形セクション(114)の少なくとも一部分の予備プロファイルを形成するステップと、
次に、前記予備プロファイルに対して圧延プロセスを実行して、前記成形セクション(114)の前記一部分の最終プロファイルを得るステップと、
を含み、
前記旋削プロセスにより、少なくとも前記周方向の溝(118)において、前記最終プロファイル(46)に対してストック(45)を有する前記予備プロファイル(44)が形成され、
前記ストック(45)は、0.5から4mm、好ましくは1.8から3.5mm、より好ましくは2から3mmの厚さを有する、
方法。
【請求項7】
前記柱の前記周方向のリブのピッチは14mm以上(P≧14mm)である、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記圧延プロセスは、前記予備プロファイルの側面及び溝に対して実行される、
請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項によって製造された水平方向の前記柱(110)を少なくとも1つを含む、トグル継手を備えていないダイカストマシン(100)。
【請求項10】
水平方向の前記柱(110)は、6mm以上の深さ(H)を有する前記周方向の溝(118)を含む前記成形セクション(114)を有し、
少なくとも前記周方向の溝の底部には、残留圧縮応力状態がある、
請求項9に記載のトグル継手を備えていないダイカストマシン(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はダイカストマシンの分野に関し、具体的には、トグル継手を有さないタイプ又はトグル継手を有するタイプの、特にアルミニウム合金及び他の金属のダイカストマシンに関する。特に、本発明は、ダイカストマシンの水平方向の柱のねじ山又は溝を製造するための革新的な方法、及び前記柱を備えるダイカストマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
現在既知の解決策によれば、ダイカストマシンは、所定の長手方向延長部を有する基部を備えている。当該基部には、垂直方向の第1の固定面と、垂直方向の第1の固定面から長手方向に離間した垂直方向の第2の固定面とが取り付けられる。更に、当該装置は、第1の固定面と第2の固定面との間に配置され、長手方向に移動可能な垂直方向の可動面を備える。
【0003】
垂直方向の2つの固定面は、水平方向の柱によってしっかりと接続されており、可動面は基部上で案内され、水平方向の柱に沿って摺動可能に支持される。
【0004】
第1の固定面は第1のハーフ金型(したがって、固定ハーフ金型をも称す)を支持し、可動面は第2のハーフ金型(可動ハーフ金型)を担持する。2つのハーフ金型は2つの相補的な部品で構成され、これら2つの部品が一緒になってダイカストマシンによって得られる製品の模様を規定する。
【0005】
マシンは射出ユニットを更に備え、射出ユニットは、2つのハーフ金型が結合されたときに溶融金属を金型内に送り込む。射出ユニットは基部によって支持され、第1の固定面の外面の前に配置される。
【0006】
第1の固定面に対する可動面の移動及びロックは、通常、2つの技術を利用して実現される。1つ目は、移動には油圧シリンダーを使用し、ロックにはトグル継手(toggle)システムを使用する(トグル継手を備えるマシン)。2つ目は、移動には油圧シリンダーを使用し、ロックには、可動面の後ろに配置され、柱上で閉じる係止爪部(locking jaw)を使用する(トグル継手を備えていないマシン)。
【0007】
トグル継手を備えるマシンでは、水平方向の柱の両端にねじが切られて、一方側が第1の固定面にしっかりと取り付けられ、他方側が第2の固定面にしっかりと固定される。
【0008】
トグル継手を備えていないマシンでは、水平方向の柱の片側にねじが切られて、第1の固定面にしっかりと取り付けられ、中央部分には複数の周方向の溝を有し、この部分に係止爪部が係合される。
【0009】
前述したねじ山又は前述した周方向の溝の実装は、ダイカストマシンの信頼性にとって非常に重要である。マシンの通常の動作中に、柱は非常に激しい疲労サイクルによる牽引応力を受け、ねじ山又は溝の底部では集中した高い牽引応力を受け、更に、柱のネジ山と関連するナットのネジ山との接触領域、又は、柱のリブと関連する爪部のリブとの間には、高い圧縮応力が集中する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ダイカストマシンの水平方向の柱のねじ山又は周方向の溝を製造するための革新的な方法を提供し、マシンの信頼性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、請求項1に記載の方法によって達成される。従属請求項は、本発明の更なる有利な実施形態を開示する。
【0012】
本発明による方法の特徴及び利点は、添付の図面を参照して例示的且つ非限定的な例として提供される以下の説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による、トグル継手を備えているダイカストマシンを示す図
図2図1のマシンの水平方向の柱を示す図
図3図2の部分IIIの断面図であって、ねじ山の形状を強調的示す図
図4a】本発明の一実施形態による柱の製造方法を概略的に示す図
図4b】本発明の一実施形態による柱の製造方法を概略的に示す図
図4c】本発明の一実施形態による柱の製造方法を概略的に示す図
図4d】圧延プロセスを模式的に示す図
図5】三角形メートルねじの標準プロファイルを概略的に示す図
図6】台形メートルねじの標準プロファイルを概略的に示す図
図7】本発明の他の実施形態による、トグル継手を備えていないダイカストマシンを示す図
図8図7のマシンの水平方向の柱を示す図
図9図8の細部IVの拡大図であって、柱の成形セクションを強調表示する図
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照すると、本発明によるトグル継手を備えるダイカストマシンは、長手方向に延びる基部2と、垂直方向の第1の固定面4と、第1の固定面4から長手方向に離間した垂直方向の第2の固定面6と、第1の固定面4と第2の固定面6との間に配置され、命令に応じて水平方向に移動可能な垂直方向の可動面8と、を備える。
【0015】
好ましくは、前記第2の固定面の位置は、金型の高さの関数として調整可能である。
【0016】
2つの固定面である固定面4と固定面6とは、一般的には鋼製の単一部品であって、長手方向に延びる水平方向の柱10によってしっかりと接合されている。可動面8は、基部2上で案内され、水平方向の柱10によって摺動可能に支持され、第1の固定面4から、及び第1の固定面4に向かう長手方向の移動を行う。
【0017】
第1の固定面4の内面4aには、第1のハーフ金型(又は固定ハーフ金型)が配置されている。第1の固定面4の内面4aに面する可動面8の内面8aには、可動ハーフ金型が配置されている。2つのハーフ金型は相補的な部品で構成されており、互いに結合すると、ダイカストマシンによって得られる製品の形状に対応する金型の模様が形成される。
【0018】
マシン1は、金型キャビティが閉じられているときに、金型キャビティ内に溶融金属を送り込む射出ユニット20を更に備える。
【0019】
マシン1は、少なくとも1つの油圧シリンダー30とトグル継手システム40とを更に備える。油圧シリンダー30は、例えば、第2の固定面6を横切るように配置され、可動面8と接続して可動面8を長手方向に移動させる。トグル継手システム40は、例えば、第2の固定面6と可動面8との間に配置され、金型が閉じた位置において、第1の固定面4と係合する位置にある可動面8をロックする。
【0020】
各水平方向の柱10は、第1の固定面4に固定された第1の端部10’と、第2の固定面6に固定された第2の端部10’’との間で、それぞれの柱軸Xに沿って長手方向に延在する。前記第1の端部10’と前記第2の端部10’’において、水平方向の柱10は、所定のピッチP及び深さHを特徴とするねじ山14を備えるそれぞれのねじ山セクション12を有する。
【0021】
ねじ山の基本寸法、特に深さHは、ピッチPの関数として規定される。例えば、三角形メートルねじの場合、ISO 261規格「汎用メートルねじ-一般設計」に準拠し(図5)、又は、台形ねじの場合は、UNI ISO 2901÷2904規格に準拠する(図6)。
【0022】
好ましくは、柱10のねじ山14は、規格によるピッチPと深さHとの間の対応関係に準拠するが、様々なプロファイル、例えば、様々な溝の底部形状を有する。
【0023】
本発明によれば、水平方向の柱10のねじ山14は旋削プロセス(turning process)及び圧延プロセスによって得られる。旋削プロセスにおいて、予備プロファイルが作成され、その後、圧延プロセスにおいて、予備プロファイルに対して圧延プロセスが実行される。これによって、最終プロファイルが形成される。
【0024】
言い換えれば、滑らかな表面を有する半完成シリンダー40(図4a)から始まり、ねじ切られるセクション42に対して旋削プロセスが実行され、すなわち、機械的な切り除く処理を行う。これにより、最終プロファイル46に対して、ストック45を有する予備プロファイル44が形成される。ストック45は、少なくともねじ山の溝において形成される(図4b)。
【0025】
例えば、ストックは、好ましくは0.5から4ミリメートルの厚さ、好ましくは1.8から3.5ミリメートルの厚さ、より好ましくは2から3ミリメートルの厚さを有する。
【0026】
続いて、予備プロファイル、又は少なくともねじ山の溝に対応する部分に対して、圧延プロセスが実行される。すなわち、熱間の塑性変形又は冷間の塑性変形(すなわち、対象製品に対して、加熱を伴う処理又は加熱を伴わない処理)による機械的処理が行われる。このプロセスにおいて、ストックの塑性変形により、最終プロファイル46(図4c)が形成される。
【0027】
上記の寸法を有するストックに圧延を施すことにより、材料の加工硬化が得られ、これによって疲労に対する耐性が向上するとともに、ねじ山を公称寸法にすることができる。一方、プラスチック材料を加工する機械の分野では、ねじの一部のみにおいて、数十分の一ミリメートルのストックに対して仕上げ圧延が行われ、ねじの残りの部分は実質的に既に公称寸法を有しており、材料の加工硬化は一切行われない。
【0028】
例えば、圧延プロセスは、ローラ50’、50’’、50’’を用いて行われ、通常、ローラ50’、50’’、50’’の回転軸が正三角形の頂点に配置されるか、又は正三角形の頂点に対向して配置される(図4d)。
【0029】
有利なことに、この方法は、旋削プロセスで残されたストックの塑性変形によって得られた溝の底部は、残留圧縮応力状態を有する。これにより、部品の疲労耐性が大幅に向上するため、非常に信頼性の高いねじを得ることができる。
【0030】
言い換えれば、圧延はねじ山の側面と溝との両方に対して行われ、ねじの全体を公称寸法に合わせる。一方、プラスチック加工機械の製造で行われる類似のプロセスでは、仕上げ圧延は溝の底部のみに対し、数十分の一ミリメートルのストックに対して行われる。
【0031】
さらに、有利なことに、この方法は、最初の旋削プロセスでは材料の一部を除去し、その後、ストックのみに対して圧延処理するため、ねじ山のピッチ、そして溝の深さがかなり大きい場合、例えば、10ミリメートル以上である場合でも、圧延によって最終プロファイルを得るように処理することが可能である。そうでなければ、塑性変形を得るには非常に高度な動作が必要となるため、初期半完成シリンダー上で直接に圧延による処理は技術的に不可能となる。
【0032】
特に、出願人は、最大深さ5ミリメートル又は6ミリメートルのねじ山を得るためのみには、完全な圧延プロセス(すなわち、予備の旋削プロセスなし)によって処理することが可能であることを見出した。更に深いねじ山の場合には、必要な力が非常に大きくなるため、完全な圧延プロセスが非現実的になる。
【0033】
しかしながら、本発明による方法を使用すると、旋削プロセスで材料の一部が除去されるとともに、圧延を効果的に実行するためのストックが残るため、(例えば、直径200ミリメートルの柱上で)6ミリメートルを超える深さを有するねじ山を得ることが可能である。
【0034】
例えば、39NiCrMo4鋼製の直径230mmの初期半完成シリンダーに本発明による方法を適用した実験的テストでは、最初の旋削プロセスで1.6ミリメートルのストックを残した後、圧延プロセスによってピッチP=16mmの台形ねじが得られた。テストの結果により、当該ねじは、完全な圧延によって得られるピッチP=8mmの台形ねじと同等以上の機械的特性を備えていることが示された。
【0035】
換言すれば、より小さいピッチのねじ山を有する柱の場合には、圧延のみによって処理することが可能であるため、本発明による方法は、好ましくは、ピッチP=14mm以上のねじ山を有する柱の製造に適用される。
【0036】
本発明の更なる態様によれば、図7を参照すると、トグル継手のないダイカストマシン100は、上述したトグル継手を備えるマシンと同様の構造的及び機能的特徴を有するが、金型が閉じられる状態における第1の固定面4と係合する位置にある可動面8をロックするための係止爪部122を備える。
【0037】
好ましくは、係止爪部122は可動面8によって支持され、具体的には、可動面8の外面8bに適用される。更に、好ましくは、当該係止爪部122は、アクチュエータ、例えば、油圧アクチュエータによって作動される。
【0038】
このような実施形態(図8及び図9)では、各水平方向の柱110は、第1の固定面4に固定される第1の端部110'と、第2の固定面6に支持される第2の端部110''との間で、それぞれの柱軸Xに沿って長手方向に延在する。水平方向の柱110は、第1の端部110’においてねじ山セクション112を有し、ねじ山セクション112は、好ましくは、水平方向の柱10のねじ山セクション12について前述した方法によって作製される。
【0039】
更に、各水平方向の柱110は、第1の端部110’と第2の端部110’’との間の中間位置には、成形セクション114を有する。成形セクション114の上で係止爪部122が強制的に締め付けられ、半径方向の係止によって金型を閉じる。
【0040】
各成形セクション114は、隆起した複数の周方向のリブ116を備え、周方向のリブ116は、長手方向に離間して配置されてそれぞれの周方向の溝118を形成する。
【0041】
本発明によれば、成形セクション114、すなわち、周方向のリブ116及び周方向の溝118は、ねじ山14について前述したように、予備プロファイルを形成する旋削プロセスと、その後の、予備プロファイルに対して行われ、最終プロファイルを形成する圧延プロセスとによって得られる。
【0042】
前述したように、このような成形セクション114を製造する方法により、溝の底部は、圧延プロセスによる残留圧縮応力状態を有するため、特に信頼性の高い水平方向の柱を得ることができる。
【0043】
当業者が特有のニーズを満たすために上記方法に変更を加えることができることが明らかであり、それらの全ては、以下の特許請求の範囲で規定される保護の範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】