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特表2024-510242配送ロボット、ならびに配送ロボットの制御方法および制御デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】配送ロボット、ならびに配送ロボットの制御方法および制御デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/00 20060101AFI20240228BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
B65G1/00 501C
B65G61/00 530
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556832
(86)(22)【出願日】2021-12-17
(85)【翻訳文提出日】2023-11-13
(86)【国際出願番号】 CN2021138977
(87)【国際公開番号】W WO2022193760
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】202110276375.0
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 洋
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022CC03
3F022LL07
3F022MM11
3F022PP01
3F022PP03
3F022QQ08
(57)【要約】
本開示は、流通配送の分野に関する配送ロボット、ならびに配送ロボットの制御方法および制御デバイスを提供する。本開示によれば、配送ロボット本体の上面が、十分に利用される。タッチスクリーンが、この上面の一方の側に鉛直方向に配置され、荷物輪郭計測ユニットが、配送ロボット本体のこの上面およびタッチスクリーンの上に配置されることにより、荷物のサイズがある範囲を超過するか否かが、非常に好都合かつ迅速に判定され得るようになり、重力感知デバイスが、この上面の下方に配置されることにより、配送ロボットは、荷物の計量および価格決定、ならびに荷物の総重量が前出の範囲を超過するか否かの判定を自動的に行うことが可能になり、作業が単純かつ好都合になり、効率性が高い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送ロボットであって、
配送ロボット本体と、
前記配送ロボット本体の上面の下方に配置された重力感知デバイスと、
前記配送ロボット本体の前記上面の一方の側に鉛直方向に配置されたタッチスクリーンと、
送達すべきパッケージの外部輪郭が送達可能なパッケージの最大外部輪郭を超過するか否かを検出するためのパッケージ輪郭検出ユニットであって、前記配送ロボット本体の前記上面および前記タッチスクリーンの上に配置された、パッケージ輪郭検出ユニットと、
を備える、配送ロボット。
【請求項2】
前記パッケージ輪郭検出ユニットは、
前記配送ロボット本体の前記上面の上の前記送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の赤外線感知デバイスまたは第1の輪郭識別情報の中の1つまたは複数と、
前記タッチスクリーン上の前記送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の赤外線感知デバイスまたは第2の輪郭識別情報の中の1つまたは複数と、
を備える、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項3】
前記タッチスクリーンは、引上げ可能タッチスクリーンである、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項4】
前記重力感知デバイスが送達すべき前記パッケージを感知した後に、前記タッチスクリーン上の前記送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ラインの位置に位置する前記パッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、前記配送ロボット本体の前記上面と同一平面内に位置するまで、前記タッチスクリーンを上昇させるように制御するように構成されたプロセッサをさらに備える、請求項3に記載の配送ロボット。
【請求項5】
前記タッチスクリーンは、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する第1の表示エリア、前記重力感知デバイスにより感知されるパッケージ重量情報に関する第2の表示エリア、パッケージの計量および価格決定の情報に関する第3の表示エリア、およびパッケージの送達または配送に関する制御ボタンエリアの中の1つまたは複数を備える、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項6】
対象ユーザにパッケージ配送情報を送信するように構成された通信ユニットをさらに備える、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項7】
送達すべき前記パッケージのサイズがある範囲を超過せず、送達すべき前記パッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過しない場合に、送達開始の制御ボタンが前記タッチスクリーン上に表示されるように制御し、ユーザが前記送達開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に送達すべき前記パッケージを送達するために、空のコンパートメントを開くように制御し、前記コンパートメントが閉じられたことを検出したときに、配送開始の制御ボタンが前記タッチスクリーン上に表示されるように制御し、前記ユーザが前記配送開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に、前記配送ロボットに配送を開始させるように制御するように構成された、プロセッサをさらに備える、請求項1に記載の配送ロボット。
【請求項8】
配送ロボットの制御方法であって、
配送ロボット本体の上面の下方に配置された重力感知デバイスの感知データにより、送達すべきパッケージが前記配送ロボット本体の前記上面の上に配置されたことを感知するステップと、
前記配送ロボット本体の前記上面およびタッチスクリーンの上に配置されたパッケージ輪郭検出ユニットにより、送達すべき前記パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定するステップと、
現時点において前記重力感知デバイスにより感知される送達すべき前記パッケージの重量と、以前に感知および記録された送達済みのパッケージの重量と、により、送達すべき前記パッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過するか否かを判定するステップと、
送達すべき前記パッケージの前記サイズが前記範囲を超過せず、送達すべき前記パッケージおよび前記送達済みのパッケージの前記総重量が前記最大搬送重量を超過しない場合に、送達すべき前記パッケージを送達するために空のコンパートメントを開くように制御するステップと、
配送を開始するように前記配送ロボットを制御するステップと、
を含む、制御方法。
【請求項9】
送達すべき前記パッケージが前記配送ロボット本体の前記上面の上に配置されたことを感知した後に、前記タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ラインの位置に位置する前記パッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、前記配送ロボット本体の前記上面と同一平面内に位置するまで、前記タッチスクリーンを上昇させるように制御するステップをさらに含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項10】
送達すべき前記パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定する前記ステップは、
前記パッケージ輪郭検出ユニットが、前記配送ロボット本体の前記上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の赤外線感知デバイスと、前記タッチスクリーン上の前記送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の赤外線感知デバイスと、を備える場合に、前記第1の赤外線感知デバイスおよび前記第2の赤外線感知デバイスの感知データにより、送達すべき前記パッケージの前記サイズが前記範囲を超過するか否かを判定するステップ
を含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項11】
送達すべき前記パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定する前記ステップは、
前記パッケージ輪郭検出ユニットが、前記配送ロボット本体の前記上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の輪郭識別情報と、前記タッチスクリーン上の前記送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の輪郭識別情報と、を備える場合に、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する前記タッチスクリーン上の制御ボタンの制御データにより、送達すべき前記パッケージの前記サイズが前記範囲を超過するか否かを判定するステップであって、前記制御データは、前記第1の輪郭識別情報および前記第2の輪郭識別情報との送達すべき前記パッケージの外部輪郭の比較に基づき、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する前記制御ボタンをユーザが制御することによって取得される、ステップ
を含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項12】
現時点において前記重力感知デバイスにより感知される送達すべき前記パッケージの前記重量にしたがって、送達すべき前記パッケージの配送価格を計算するステップをさらに含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項13】
送達すべき前記パッケージの前記サイズが前記範囲を超過するか否か、送達すべき前記パッケージの前記重量、送達すべき前記パッケージおよび送達済みのパッケージの前記総重量が前記最大搬送重量を超過するか否か、ならびに送達すべき前記パッケージの前記配送価格の中の1つまたは複数を、表示のために前記タッチスクリーンに送信するステップをさらに含む、請求項12に記載の制御方法。
【請求項14】
通信ユニットにより対象ユーザにパッケージ配送情報を送信するステップであって、前記パッケージ配送情報は、ピックアップポイント、配送車両番号、エクスプレス配達情報、ピックアップコード、コンパートメント番号、および配送状況の中の1つまたは複数を含む、ステップをさらに含む、請求項8に記載の制御方法。
【請求項15】
配送ロボットの制御デバイスであって、メモリと、前記メモリに結合されたプロセッサであって、前記メモリ内に格納された命令に基づき請求項8から14のいずれか一項に記載の配送ロボットの制御方法を実施するように構成される、プロセッサと、を備える、制御デバイス。
【請求項16】
コンピュータプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行された場合に請求項8から14のいずれか一項に記載の配送ロボットの制御方法の前記ステップを実行する、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2021年3月15日に出願された中国発明出願番号202110276375.0に基づくものであり、その優先権を主張する。この中国出願は、参照によりその全体が本開示に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、物流配送の分野に関し、詳細には配送ロボットならびに配送ロボットの制御方法および制御デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
インテリジェントロジスティクスの発展により、配送ロボットによるユーザへのパッケージの配達が可能になり、それにより非接触配送の目的が達成され得る。
【0004】
配送者が、配送ロボットへパッケージを送達することが可能な状態にある場合に、この配送者は、このパッケージのサイズが配送ロボットのコンパートメントサイズよりも大きいか否かを肉眼で観察および判定する必要があり、さらにはパッケージがコンパートメント内に詰込み可能であるか否かを手作業により試みる必要があるため、不便かつ非効率である。
【0005】
配送者は、価格を決定するために重量計を使用することによりパッケージを計量する。パッケージは、パッケージの重量に関わらず配送のために配送ロボットに詰め込まれ、それにより多くの場合において配送ロボットは、積載重量超過で既に運行しているため、これにより配送ロボットの性能および寿命に深刻な影響を及ぼす。
【0006】
配送者は、手作業による計量および価格決定を実施し、この価格は、ユーザへの送信前に手作業によりアプレットに入力される。これらは、面倒かつ非効率である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のいくつかの実施形態は、配送ロボットを提供する。この配送ロボットは、
配送ロボット本体と、
配送ロボット本体の上面の下方に配置された重力感知デバイスと、
配送ロボット本体の上面の一方の側に鉛直方向に配置されたタッチスクリーンと、
送達すべきパッケージの外部輪郭が送達可能パッケージの最大外部輪郭を超過するか否かを検出するためのパッケージ輪郭検出ユニットであって、配送ロボット本体の上面およびタッチスクリーンの上に配置された、パッケージ輪郭検出ユニットと、
を備える。
【0008】
いくつかの実施形態では、パッケージ輪郭検出ユニットは、
配送ロボット本体の上面の上の送達可能パッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の赤外線感知デバイスまたは第1の輪郭識別情報の中の1つまたは複数と、
タッチスクリーン上の送達可能パッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の赤外線感知デバイスまたは第2の輪郭識別情報の中の1つまたは複数と、
を備える。
【0009】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンは、引上げ可能タッチスクリーンである。
【0010】
いくつかの実施形態では、配送ロボットは、重力感知デバイスが送達すべきパッケージを感知した後に、タッチスクリーン上の送達可能パッケージの側部の最大面積の最下輪郭ラインの位置に位置するパッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、配送ロボット本体の上面と同一平面内に位置するまで、タッチスクリーンを上昇させるように制御するように構成されたプロセッサをさらに備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、タッチスクリーンは、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する第1の表示エリア、重力感知デバイスにより感知されるパッケージ重量情報に関する第2の表示エリア、パッケージの計量および価格決定の情報に関する第3の表示エリア、およびパッケージの送達または配送に関する制御ボタンエリアの中の1つまたは複数を備える。
【0012】
いくつかの実施形態では、配送ロボットは、対象ユーザにパッケージ配送情報を送信するように構成された通信ユニットをさらに備える。
【0013】
いくつかの実施形態では、配送ロボットは、送達すべきパッケージのサイズがある範囲を超過せず、送達すべきパッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過しない場合に、送達開始の制御ボタンがタッチスクリーン上に表示されるように制御し、ユーザが送達開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に送達すべきパッケージを送達するために、空のコンパートメントを開くように制御し、コンパートメントが閉じられたことを検出したときに、配送開始の制御ボタンがタッチスクリーン上に表示されるように制御し、ユーザが配送開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に、配送ロボットに配送を開始させるように制御するように構成された、プロセッサをさらに備える。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態は、配送ロボットの制御方法を提供する。この方法は、
配送ロボット本体の上面の下方に配置された重力感知デバイスの感知データにより、送達すべきパッケージが配送ロボット本体の上面の上に配置されたことを感知するステップと、
配送ロボット本体の上面およびタッチスクリーンの上に配置されたパッケージ輪郭検出ユニットにより、送達すべきパッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定するステップと、
現時点において重力感知デバイスにより感知される送達すべきパッケージの重量と、以前に感知および記録された送達済みのパッケージの重量とにより、送達すべきパッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過するか否かを判定するステップと、
送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過せず、送達すべきパッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過しない場合に、送達すべきパッケージを送達するために空のコンパートメントを開くように制御するステップと、
配送を開始するように配送ロボットを制御するステップと、
を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、この制御方法は、送達すべきパッケージが配送ロボット本体の上面の上に配置されたことを感知した後に、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ラインの位置に位置するパッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、配送ロボット本体の上面と同一平面内に位置するまで、タッチスクリーンを上昇させるように制御するステップをさらに含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、送達すべきパッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定するステップは、パッケージ輪郭検出ユニットが、配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の赤外線感知デバイスと、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の赤外線感知デバイスとを備える場合に、第1の赤外線感知デバイスおよび第2の赤外線感知デバイスの感知データにより、送達すべきパッケージのサイズが範囲を超過するか否かを判定するステップを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、送達すべきパッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを判定するステップは、パッケージ輪郭検出ユニットが、配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の輪郭識別情報と、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の輪郭識別情報とを備える場合に、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関するタッチスクリーン上の制御ボタンの制御データにより、送達すべきパッケージのサイズが範囲を超過するか否かを判定するステップであって、制御データが、第1の輪郭識別情報および第2の輪郭識別情報との送達すべきパッケージの外部輪郭の比較に基づき、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する制御ボタンをユーザが制御することによって取得される、ステップを含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、制御方法は、現時点において重力感知デバイスにより感知される送達すべきパッケージの重量にしたがって、送達すべきパッケージの配送価格を計算するステップをさらに含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、制御方法は、送達すべきパッケージのサイズが範囲を超過するか否か、送達すべきパッケージの重量、送達すべきパッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過するか否か、ならびに送達すべきパッケージの配送価格の中の1つまたは複数を、表示のためにタッチスクリーンに送信するステップをさらに含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、制御方法は、通信ユニットにより対象ユーザにパッケージ配送情報を送信するステップであって、パッケージ配送情報が、ピックアップポイント、配送車両番号、エクスプレス配達情報、ピックアップコード、コンパートメント番号、および配送状況の中の1つまたは複数を含む、ステップをさらに含む。
【0021】
本開示のいくつかの実施形態は、配送ロボットの制御デバイスを提供する。この制御デバイスは、メモリと、メモリに結合されたプロセッサであって、メモリ内に格納された命令に基づき配送ロボットの前出の制御方法を実施するように構成される、プロセッサとを備える。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態は、コンピュータプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行された場合に配送ロボットの前出の制御方法のステップを実行する。
【0023】
次に、これらの実施形態または関連技術の説明において用いる必要のある図面を簡単に説明する。本開示は、これらの添付の図面を参照として進められる以降の詳細な説明によってさらに明快に理解されよう。
【0024】
以降の説明において、これらの図面は、本開示の実施形態の一部にすぎず、当業者は、創造的努力を用いるまでもなく他の図面を利用できることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの三次元図である。
図1b】本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの正面図である。
図1c】本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの背面図である。
図1d】本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの内部アセンブリの概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの制御方法の概略流れ図である。
図3a】本開示のいくつかの実施形態によるタッチスクリーン上における送達成功の表示の概略図である。
図3b】本開示のいくつかの実施形態によるタッチスクリーン上における送達失敗の表示の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本開示の実施形態における図面を参照として、本開示の実施形態における技術的解決策を明確かつ完全に説明する。
【0027】
別様のことが明示されない限りは、本開示における「第1の」、「第2の」、等の表現は、例えば規模または時間的順序などの意味を示唆せず、それぞれ異なる対象物を識別するために使用される。
【0028】
従来の配送ロボットは、パッケージ配送機能のみを有しており、その結果として例えばパッケージサイズがある範囲を超過するか否か、パッケージの計量および価格決定、ならびにパッケージの総重量がある範囲を超過するか否かなどの配送に関連する判定が、面倒かつ非効率である。
【0029】
本開示の実施形態では、配送ロボット本体の上面が十分に利用される。この上面の一方の側にタッチスクリーンを鉛直方向に配置し、配送ロボット本体のこの上面およびタッチスクリーンの上にパッケージ輪郭検出ユニットを配置することにより、パッケージサイズがある範囲を超過するか否かが、非常に好都合かつ迅速に判定され得るようになり、この上面の下方に配置される重力感知デバイスを使用することにより、配送ロボットは、パッケージの計量および価格決定、ならびにパッケージの総重量がある範囲を超過するか否かの判定を自動的に行うことが可能になり、そのため作業が単純かつ効率的になる。
【0030】
配送ロボットの配送プロセスの一例は、以下の通りである。
配送者が、配送ロボットのコンパートメント内にパッケージを送達する。
配送ロボットが、例えばインドアマップビッグデータなどのマップビッグデータを利用することにより配送場所の位置を正確に取得し、配送を開始させる。
配送ロボットが、例えば赤外線、レーダ検出、ならびにロボット-エレベータ協調および感知などの技術を利用することにより、配送において標的位置へとパッケージを正確に配達する。
ユーザが、ピッキング場所に現れ、コードをスキャニングし、配送ロボットのコンパートメントからパッケージを取り出し、こうして無人配送タスクが完了する。これは、屋内での無人配送状況または他の配送状況にも適用可能である。
【0031】
図1aは、本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの三次元図を示す。
【0032】
図1bは、本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの正面図を示す。
【0033】
図1cは、本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの背面図を示す。
【0034】
図1dは、本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの内部アセンブリの概略図を示す。
【0035】
以下、図1a~図1dを参照として配送ロボット10を説明する。
【0036】
配送ロボット10は、配送ロボット本体11を備える。1つまたは複数のコンパートメント14が、パッケージの装填のために配送ロボット本体11内に構成される。典型的には、1つのコンパートメントが、1つのパッケージを装填される。
【0037】
配送ロボット10は、配送ロボット本体11の上面の一方の側に鉛直方向に配置されたタッチスクリーン12をさらに備える。タッチスクリーン12は、例えば引上げ可能なものであることが可能である。タッチスクリーン12は、タッチスクリーン12を保護するために、使用上の必要性に応じて上げ下げすることが可能である。タッチスクリーン12は、例えばガラスタッチスクリーンである。
【0038】
配送ロボット10は、送達すべきパッケージの外部輪郭が送達可能なパッケージの最大外部輪郭を超過するか否かを検出するためのパッケージ輪郭検出ユニットをさらに備え、このパッケージ輪郭検出ユニットは、配送ロボット本体のこの上面の上およびタッチスクリーンの上に配置され、例えば配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って、およびタッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置される。
【0039】
パッケージ輪郭検出ユニットの一実装形態は、以下の通りである。配送ロボット本体11の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って、第1の輪郭識別情報131を配置し、タッチスクリーン12上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って、第2の輪郭識別情報132を配置する。第1の輪郭識別情報131および第2の輪郭識別情報132により、送達可能なパッケージの最大サイズが画定され得る。第1の輪郭識別情報131および第2の輪郭識別情報132は、例えば補助ラインなどの識別形態をとり得る。配送者は、これらの輪郭識別情報により画定された送達可能なパッケージの最大サイズの補助に基づき、パッケージの外部輪郭を観察し、第1の輪郭識別情報および第2の輪郭識別情報とパッケージの外部輪郭とを比較することにより、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かを非常に好都合かつ迅速に判定することが可能となり、次いでパッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関してタッチスクリーン12上の制御ボタンをタップすることにより、配送ロボットは、パッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを認識することが可能となる。
【0040】
パッケージ輪郭検出ユニットのもう1つの実装形態は、以下の通りである。配送ロボット本体11の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って、第1の赤外線感知デバイス171を配置し、タッチスクリーン12上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って、第2の赤外線感知デバイス172を配置する。第1の赤外線感知デバイス171および第2の赤外線感知デバイス172は、一括して赤外線感知デバイス17と呼ぶ。パッケージが、赤外線感知デバイス17により画定された送達可能なパッケージの最大サイズを超過する場合には、赤外線感知デバイス17により発せられる赤外線信号が、遮断されることになり、配送ロボットは、パッケージのサイズが前出の範囲を超過することを赤外線感知データの変化によって認識し、それによりパッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを完全に自動的に感知する。
【0041】
パッケージ輪郭検出ユニットの上記の2つの実装形態は、同時使用が可能である。すなわち、第1の赤外線感知デバイスおよび第1の輪郭識別情報が、配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って同時に配置され、第2の赤外線感知デバイスおよび第2の輪郭識別情報が、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って同時に配置される。
【0042】
配送ロボット10は、配送ロボット本体11の上面の下方に配置された重力感知デバイス18をさらに備える。パッケージの重量が、この重力感知デバイス18により感知され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、配送ロボットは、例えばメモリ16、メモリ16に結合されたプロセッサ15、および通信ユニット19などのアセンブリをさらに備える。プロセッサ15は、メモリ16、赤外線感知デバイス17、重力感知デバイス18、通信ユニット19、タッチスクリーン12(様々な制御ボタンを含む)、およびコンパートメント14(またはコンパートメント14の開閉制御手段)と電気的に接続される。
【0044】
メモリ16およびプロセッサ15は、一括して配送ロボットの制御デバイス156と呼ぶ。プロセッサ15は、メモリ16に格納された命令に基づき配送ロボットの制御方法を実施するように構成される。これについては、以降で詳細に説明する。メモリ16は、例えばシステムメモリおよび固定不揮発性記憶媒体等を備えることが可能である。システムメモリは、例えばオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、ブートローダ、および他のプログラム等を格納している。
【0045】
いくつかの実施形態では、プロセッサ15は、重量と価格との間の関係にしたがってパッケージの重量に基づきパッケージの配達価格を計算するように構成される。価格決定ルールが設定され得る。それにより、パッケージの自動計量および価格決定の機能が実現される。
【0046】
いくつかの実施形態では、プロセッサ15は、送達すべきパッケージと送達済みのパッケージとの総重量が、現時点において重力感知デバイス18により感知された送達すべきパッケージの重量と、以前に感知および記録された送達済みのパッケージの重量とに基づき、最大搬送重量を超過するか否かを判定するように構成され、それによりパッケージの総重量が前出の範囲を超過するか否かを自動的に判定する。
【0047】
いくつかの実施形態では、プロセッサ15は、重力感知デバイス18が送達すべきパッケージを感知した後に、タッチスクリーン12上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ライン位置に位置するパッケージ輪郭検出ユニットの一部分が配送ロボット本体の上面と同一平面内に位置するまで、タッチスクリーン12を上昇させるように制御するように構成され、これによりタッチスクリーン12の自動上昇が実現される。さらに、タッチスクリーン12は、ボタントリガ等の様式でも上昇し得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、図3aに示すように、タッチスクリーン12は、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する第1の表示エリアと、重力感知デバイス18により感知されたパッケージ重量情報に関する第2の表示エリアと、パッケージの計量および価格決定の情報に関する第3の表示エリアと、パッケージの送達または配送に関する制御ボタンエリアとの中の、1つまたは複数を備える。
【0049】
いくつかの実施形態では、プロセッサ15は、送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過せず、送達すべきパッケージおよび送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過しない場合に、タッチスクリーン12上に送達開始の制御ボタンを表示するように制御し、ユーザが送達開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に、空のコンパートメント14を経由して配送ロボット内に送達すべきパッケージを送達するためにこのコンパートメント14を開くように制御し、このコンパートメント14が閉じたことを検出したときにタッチスクリーン12上に配送開始の制御ボタンを表示するように制御し、ユーザが配送開始の制御ボタンをタップしたことを検出した後に、配送ロボットに配送を開始させるように制御するように構成される。
【0050】
いくつかの実施形態では、通信ユニット19は、対象ユーザにパッケージ配送情報を送信するように構成される。通信ユニット19は、プロセッサ15の制御に基づき対象ユーザにパッケージ配送情報を送信することができる。パッケージ配送情報は、ピックアップポイント、配送車両番号、エクスプレス配達情報、ピックアップコード、コンパートメント番号、および配送状況の中の1つまたは複数を含む。通信ユニット19は、様々なセルラー無線通信技術、wifi(ワイヤレスフィデリティ)無線通信技術、または他の無線通信技術の利用により通信機能を実装することが可能である。
【0051】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による配送ロボットの制御方法の概略流れ図を示す。配送ロボットの制御方法は、例えば配送ロボットの制御デバイス156またはプロセッサ15によって実行され得る。
【0052】
図2に示すように、配送ロボットの制御方法は、ステップS21~ステップS28を含む。
【0053】
ステップS21では、配送ロボット本体11の上面の下方に配置された重力感知デバイス18のデータを感知することにより、送達すべきパッケージが配送ロボット本体11の上面の上に配置されたことが感知される。
【0054】
配送者が、配送ロボット本体11の上面の上に送達すべきパッケージを配置し、この上面の下方に配置された重力感知デバイス18が、重量変化を感知し、プロセッサ15に感知データを送信し、プロセッサ15は、この感知データにおける変化により、送達すべきパッケージが配送ロボット本体11の上面の上に配置されたことを感知する。
【0055】
ステップS22では、タッチスクリーン12は、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ライン位置に位置するパッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、配送ロボット本体の上面と同一平面内に位置するまで、上昇するように制御される。
【0056】
プロセッサ15が、送達すべきパッケージが配送ロボット本体11の上面の上に配置されたことを感知した後に、プロセッサ15は、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の最下輪郭ライン位置に位置するパッケージ輪郭検出ユニットの一部分が、配送ロボット本体の上面と同一平面内に位置するように、タッチスクリーン12があるプリセット位置まで上昇するように制御する。
【0057】
ステップS23では、配送ロボット本体11の上面の上およびタッチスクリーン12の上に配置されたパッケージ輪郭検出ユニットにより、送達すべきパッケージのサイズがある範囲を超過するか否かが判定される。
【0058】
一実装形態は、以下の通りである。パッケージ輪郭検出ユニットが、配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の輪郭識別情報と、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の輪郭識別情報とを備える場合に、ユーザ(例えば配送者)は、これらの輪郭識別情報により画定される送達可能なパッケージの最大サイズの補助に基づき、パッケージの外部輪郭を観察し、第1の輪郭識別情報および第2の輪郭識別情報とパッケージの外部輪郭とを比較することによって、パッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを非常に好都合かつ迅速に判定することができる。次いで、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関する制御ボタンをタッチスクリーン12上においてタップすることにより、配送ロボットは、パッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを認識することが可能となり、これにしたがってプロセッサ15は、パッケージのサイズがある範囲を超過するか否かに関するタッチスクリーン上の制御ボタンの制御データにより、送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを判定する。
【0059】
もう1つの実装形態は、以下の通りである。パッケージ輪郭検出ユニットが、配送ロボット本体の上面の上の送達可能なパッケージの底部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第1の赤外線感知デバイスと、タッチスクリーン上の送達可能なパッケージの側部の最大面積の輪郭ラインに沿って配置された第2の赤外線感知デバイスとを備える場合に、プロセッサ15は、第1の赤外線感知デバイスおよび第2の赤外線感知デバイスの感知データによって、送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かを判定する。例えば、パッケージが、赤外線感知デバイス17により画定される送達可能なパッケージの最大サイズを超過する場合には、赤外線感知デバイス17により発せられる赤外線信号が、遮断されることになり、プロセッサ15は、パッケージのサイズが前出の範囲を超過することを赤外線感知データの変化に基づき認識する。したがって、人間の介入を必要とすることなく、パッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否かに関する完全自動感知を実現することができる。
【0060】
ステップS24では、現時点において重力感知デバイス18により感知される送達すべきパッケージの重量と、以前に感知および記録された送達済みのパッケージの重量とにしたがって、送達すべきパッケージと送達済みのパッケージの総重量が最大搬送重量を超過するか否かが判定される。
【0061】
プロセッサ15は、現時点において重力感知デバイス18により感知される送達すべきパッケージの重量と、コンパートメントに既に送達された送達済みのパッケージの以前に感知および記録された重量とを加算することにより、パッケージの総重量を計算し、パッケージの総重量が配送ロボットの最大搬送重量を超過するか否かを判定する。
【0062】
ステップS23およびステップS24は、順序に関わらずに実行される。
【0063】
ステップS25では、送達すべきパッケージの配送価格が、現時点において重力感知デバイス18により感知される送達すべきパッケージの重量にしたがって計算される。
【0064】
プロセッサ15は、重量と価格との間の関係にしたがってパッケージの重量に基づきパッケージの配達価格を計算する。価格決定ルールが設定され得る。それにより、パッケージの自動計量および価格決定の機能が実現される。
【0065】
ステップS26では、送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過せず、送達すべきパッケージと送達済みのパッケージとの総重量が最大搬送重量を超過しない場合に、空のコンパートメント14は、送達すべきパッケージが空のコンパートメント14を経由して配送ロボット内に送達されるように、開かれるように制御される。
【0066】
送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過するか、またはパッケージの総重量が最大搬送重量を超過する場合に、送達は実現されず、配送者により処理されることが要求される。
【0067】
空のコンパートメント14および送達すべきもう1つのパッケージが依然として存在する場合には、ステップS21~ステップS26が反復されて、送達を継続することが可能である。
【0068】
ステップS27では、送達の完了後に、配送ロボットは、配送を開始するように制御される。
【0069】
送達プロセスでは、プロセッサ15は、送達すべきパッケージのサイズが前出の範囲を超過するか否か、送達すべきパッケージの重量、送達すべきパッケージと送達済みのパッケージとの総重量が最大搬送重量を超過するか否か、および送達すべきパッケージの配送価格の中の1つまたは複数を、表示のためにタッチスクリーン12に送信を行い得る。また、プロセッサ15は、制御の必要性に応じて、配送者による操作にとって好都合になるように、パッケージの送達または配送に関する制御ボタンをタッチスクリーン12上に表示することも可能である。
【0070】
図3aに示すように、パッケージサイズの項目、パッケージ重量の項目、およびパッケージ価格の項目のすべてに関してチェックマークがタッチスクリーン12上に表示され、これにより、パッケージサイズが前出の範囲を超過しないことと、パッケージの総重量が最大搬送重量を超過しないことと、パッケージ価格の計算が完了していることとが示唆される。次いで、配送者は、「送達開始」制御ボタンをタップすることが可能となり、空のコンパートメントが開かれ、パッケージが、このコンパートメントを経由して配送ロボットへと送達され、次いでこのコンパートメントが閉じられ、タッチスクリーン12上の制御ボタンが、「送達開始」から「配送開始」へと変更される。「配送開始」制御ボタンがタップされると、配送ロボットは、パッケージの配送を開始する。パッケージ重量の項目は、現在のパッケージの重量を表示するのみならず、最大搬送重量に対するパッケージの総重量のパーセンテージをさらに表示し得る。それにより、配送者は、配送ロボットの残りの送達キャパシティを認識する。
【0071】
図3bに示すように、パッケージのサイズが前出の範囲を超過する場合には、サイズの問題が、タッチスクリーン12a上のパッケージサイズの項目に表示され、例えば「パッケージがサイズ超過、コンパートメント内への送達は不可」などが表示される。パッケージの総重量が最大搬送重量を超過する場合には、重量の問題が、タッチスクリーン12上のパッケージ重量の項目に表示され、例えば「パッケージが重量超過、ロボットによる配送不可」などが表示される。配送者は、パッケージ送達に影響しているこれらの問題を適時に認識し、これらの問題を適時に調整または対処することが可能となる。
【0072】
ステップS28では、パッケージ配送情報が、通信ユニット19により対象ユーザへ送信される。パッケージ配送情報は、ピックアップポイント、配送車両番号、エクスプレス配達情報(例えばエクスプレス配達会社、クーリエ番号等)、ピックアップコード、コンパートメント番号、および配送状況(例えば配送中、ピックアップポイントに到着済み、等)の中の1つまたは複数を含む。
【0073】
プロセッサ15は、通信ユニット19にパッケージ配送情報を送信し、通信ユニット19は、固有の通信機能を利用することにより関連する対象ユーザにパッケージ配送情報を送信する。
【0074】
本開示の実施形態では、配送ロボット本体の上面が、十分に利用される。この上面の一方の側にタッチスクリーンを鉛直方向に配置し、配送ロボット本体のこの上面およびタッチスクリーンの上にパッケージ輪郭検出ユニットを配置することにより、パッケージサイズがある範囲を超過するか否かが、非常に好都合かつ迅速に判定され得るようになり、この上面の下方に配置される重力感知デバイスを使用することにより、配送ロボットは、パッケージの計量および価格決定、ならびにパッケージの総重量がある範囲を超過するか否かの判定を自動的に行うことが可能になり、そのため作業が単純かつ効率的になる。
【0075】
本開示のいくつかの実施形態は、コンピュータプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。このコンピュータプログラムは、プロセッサにより実行された場合に、これらの実施形態における配送ロボットの制御方法のステップを実行する。
【0076】
本開示の実施形態は、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として構成され得る点を、当業者には理解されたい。したがって、本開示は、ハードウェア全体の実施形態、ソフトウェア全体の実施形態、またはソフトウェアおよびハードウェアの態様の組合せの実施形態の形態をとり得る。さらに、本開示は、コンピュータプログラムコードを内部に組み込んだ1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリ等を含むが、これらに限定されない)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形態をとり得る。
【0077】
本開示は、本開示の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照として説明される。これらの流れ図および/またはブロック図の各流れおよび/または各ブロック、ならびにこれらの流れ図および/またはブロック図の各流れおよび/または各ブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令により実装され得る点を理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータのプロセッサまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスにより実行される命令が流れ図の中の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の中の1つまたは複数のブロックにおいて指定される機能を実行するための手段をもたらすように、マシンを作製するために汎用コンピュータのプロセッサ、専用コンピュータ、内臓プロセッサ、または他のプログラマブルデータ処理デバイスに対して設定され得る。
【0078】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリ内に格納されることも可能であり、コンピュータ可読メモリ内に格納された命令が、流れ図の中の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の中の1つまたは複数のブロックにおいて指定される機能を実行する命令手段を含む製品をもたらすように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスをある特定の様式で作動させるように誘導することができる。
【0079】
さらに、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデバイスの上で実行される命令が、流れ図の中の1つまたは複数の流れおよび/またはブロック図の中の1つまたは複数のブロックに指定される機能を実行するためのステップを実現するように、コンピュータ実装プロセスをもたらすために、一連の動作ステップがコンピュータまたは他のプログラマブルデバイスの上において実施されるように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理デバイスの上にローディングすることも可能である。
【0080】
上記の説明は、本開示の好ましい実施形態にすぎず、本開示を限定するために使用されるものではない。本開示の趣旨および原理に含まれるあらゆる修正、均等な代替、および改善等はいずれも、本開示の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0081】
10 配送ロボット
11 配送ロボット本体
12 タッチスクリーン
12a タッチスクリーン
131 第1の輪郭識別情報
132 第2の輪郭識別情報
14 コンパートメント
15 プロセッサ
16 メモリ
156 制御デバイス
17 赤外線感知デバイス
171 第1の赤外線感知デバイス
172 第2の赤外線感知デバイス
18 重力感知デバイス
19 通信ユニット
図1a
図1b
図1c
図1d
図2
図3a
図3b
【国際調査報告】