(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】強化されたアップリング電力制御
(51)【国際特許分類】
H04W 52/14 20090101AFI20240228BHJP
H04W 52/24 20090101ALI20240228BHJP
H04W 52/32 20090101ALI20240228BHJP
H04W 52/54 20090101ALI20240228BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240228BHJP
【FI】
H04W52/14
H04W52/24
H04W52/32
H04W52/54
H04W72/232
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556911
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-28
(86)【国際出願番号】 US2022020168
(87)【国際公開番号】W WO2022197600
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/081025
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/087373
(32)【優先日】2021-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/118257
(32)【優先日】2021-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2021/124550
(32)【優先日】2021-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ワーン,グオトーン
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィドフ,アレクセイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE10
5K067GG08
(57)【要約】
マルチ送受信ポイント(TRP)オペレーションにおけるアップリンク電力制御のための装置及びシステムを説明する。異なるTRPへのサウンディング基準信号(SRS)の電力制御は、ダウンリンク制御情報(DCI)において指示される。SRS電力制御調整状態は、TRPへの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)電力制御調整状態に関連し得るか又は別個であってもよく、DCI内の追加ビットを使用して、順序に基づいて内因的に、あるいは外部的に指示され得る。複数のSRSリソースセットがコードブックベースの送信に送信され、これは、SRSリソースインデックス(SRI)とパスロス基準信号、空間関係、P0及びアルファ値との間のマッピングに使用される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第5世代ノードB(gNB)のための装置であって、当該装置は:
マルチ送受信ポイント(TRP)オペレーション対応のユーザ機器(UE)に、ダウンリンク制御情報(DCI)を含む物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を送信することであって、前記DCIは送信電力制御(TPC)コマンドを含み、前記TPCコマンドはサウンディング基準信号(SRS)のためのものであり、前記TPCコマンドは前記UEのマルチTRPオペレーションにおける各TRPの電力制御調整状態を示すように構成されることと、
前記UEから、前記TPCコマンドに依存した電力を有する前記SRSを受信することと、
を行うように前記gNBを構成する処理回路と、
前記TPCコマンドを記憶するよう構成されるメモリと、
を備える装置。
【請求項2】
前記処理回路は、前記UEのシングルTRPオペレーションのために、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1又は0_2を、前記DCIとして使用するように前記gNBを構成する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記UEのマルチTRPオペレーションのために、前記DCIは、SRS電力制御に適用される複数のTPCコマンドを含み、前記SRSは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)電力制御調整状態とは別個の複数のSRS電力制御調整状態で構成される、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1又は0_2であるか、又はDCIフォーマット2_3であり、
各SRS電力制御状態は、
第1PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態と、第2PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態と、前記第1及び第2PUSCH電力制御調整状態とは別個の第1SRS電力制御状態と、前記第1及び第2PUSCH電力制御調整状態とは別個の第2SRS電力制御状態とのうちの1つからの第1選択、又は、
SRS電力制御調整によって指示される前記第1PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、h
b,f,c(i,l)、l=0と、前記SRS電力制御調整によって指示される前記第2PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、h
b,f,c(i,l)、l=1と、前記第1及び第2PUSCH電力制御調整状態とは別個のSRS電力制御状態とのうちの1つからの第2選択、
のうちの1つとして指示される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1又は0_2であるか、又はDCIフォーマット2_3であり、
前記DCIは、
異なるTPCコマンドフィールド、又は
単一のTPCコマンドフィールドであって、該単一のTPCコマンドフィールドのコードポイントが前記TPCコマンドを示す、単一のTPCコマンドフィールドと、
のうちの1つで提供される2つのTPCコマンドを含み、
各TPCコマンドは、異なるTRPに向かうSRS送信に適用される、
請求項1乃至4のいずれかに記載の装置。
【請求項6】
第1TPCコマンドが第1TRPへの第1SRS送信に適用され、第2TPCコマンドが第2TRPへの第2SRS送信に適用される、前記TPCコマンドとSRS電力制御状態との間の関係が暗黙的に指示されること、又は、
各TPCコマンドが第1SRS電力制御状態に適用されるか又は第2SRS電力制御状態に適用されるかを示す追加ビットによって、前記TPCコマンドと前記SRS電力制御状態との間の前記関係が明示的に指示されること、
のうちの一方である、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
マルチTRPオペレーションとシングルTRPオペレーションとの間の動的切り替えが、前記SRSの電力制御状態構成によって指示されること、又は、
複数のSRS電力制御パラメータのうちの少なくとも1つが、前記DCIにおけるリリース17の未使用ビットを介して再構成されること、
のうちの少なくとも一方であり、前記SRS電力制御パラメータのうちの少なくとも1つは、SRS電力制御調整状態、パスロス基準信号、空間関係、P0値及びアルファ値を含むパラメータのセットから選択される、
請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1又は0_2であり、
前記UEがマルチTRPオペレーション及びシングルTRPオペレーションのどちらであるかに関わらず、開ループ電力制御のみが前記SRSに適用される、
請求項1乃至7のいずれかに記載の装置。
【請求項9】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1又は0_2であり、
前記DCIがマルチTRPオペレーションのための第1TPCコマンド及び第2TPCコマンドを含む場合、前記第1TPCコマンドは、第1TRPに向かうPUSCH送信又はSRS送信に関連付けられ、前記第2TPCコマンドは、第2TRPに向かうPUSCH送信又はSRS送信に関連付けられ、
前記DCIが、前記第1TRPに向かう単一のTRP PUSCH送信のみをスケジューリングし、前記第2TRPに向かうSRS送信をトリガする場合、前記第1TPCコマンドは、前記第1TRPに向かうPUSCH電力制御状態に関連付けられ、前記第2TPCコマンドは、前記第2TRPに向かうSRS電力制御状態に関連付けられる、
請求項1乃至8のいずれかに記載の装置。
【請求項10】
前記DCIは、単一のTRP 物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信のみをスケジューリングし、
1つのTPCコマンドのみが前記DCIに含まれ、
前記DCIは、前記PUSCHとは異なるTRPに向かうSRS送信をトリガし、
開リープ電力制御のみが前記SRS送信に適用される、
請求項1乃至9のいずれかに記載の装置。
【請求項11】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1又は0_2であるか、DCIフォーマット0_0であるか、又はDCIフォーマット2_2のうちの1つであり、
前記DCIは、第1TPCコマンド及び第2TPCコマンドを含み、
前記第1TPCコマンドは、第1TRPへの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)及びSRSに適用され、
前記第2TPCコマンドは、第2TRPへのPUSCH及びSRSに適用され、
最新の第1及び第2TPCコマンドは、それぞれ、少なくとも前記第1TRP及び前記第2TRPに向かう現在のSRSに使用され、前記最新の第1及び第2TPCコマンドは、前記現在のSRSの送信に先立って、前記UEへの送信のために符号化される、
請求項1乃至10のいずれかに記載の装置。
【請求項12】
マルチTRPオペレーションでは、複数のSRSリソースセットがコードブック及び非コードブックベースの送信に使用され、
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1又は0_2であり、
前記DCIは、異なるSRSリソースセットからのSRSリソースを各々が示す、第1及び第2SRSリソースインデックス(SRI)フィールドを含み、
PUSCH電力制御状態は、明示的又は暗黙的に、
異なるSRSリソースセットに関連付けられるか、又は
前記第1及び第2SRIフィールドによって指示されること、
の少なくとも一方であり、
前記PUSCH電力制御状態の暗黙的指示は、第1SRIが第1PUSCH電力制御状態に適用され、第2SRIが第2PUSCH電力制御状態に適用されるSRI順序に基づく、
請求項1乃至11のいずれかに記載の装置。
【請求項13】
前記第1SRIが、第1PUSCH電力制御状態であるSRS電力制御状態を有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを指示し、前記第2SRIが、第2PUSCH電力制御状態であるSRS電力制御状態を有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを指示すること、
前記第1SRIが、より低い識別子(ID)を有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを指示し、前記第2SRIが、より高いIDを有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを指示すること、又は、
前記PUSCH電力制御状態が、対応するSRSリソースセットのSRS電力制御状態によって指示されること、
のうちの1つである、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
特定のSRSリソースセットの明示的な構成は、前記第1SRI及び第2SRIが前記特定のSRSリソースセットに使用されるか否かに基づいており、前記特定のSRSリソースセットについて構成されるSRS電力制御状態が、対応するSRIに対するPUSCH電力制御状態を指示すること、又は、
PUSCH電力制御のためのパスロス基準信号、空間関係、P0値及びアルファ値を含む特性と各SRIとの間のマッピングが、マルチTRPオペレーションにおける複数のSRSリソースセットをサポートすること、
のうちの少なくとも一方であり、前記マッピングは、
無線リソース制御(RRC)シグナリングのSRI-PUSCH-PowerControlパラメータにおけるパラメータsri-PUSCH-PathlossReferenceRS-Id及びsri-P0-PUSCH-AlphaSetIdが各々、第1PUSCH電力制御状態に適用される第1値と、第2PUSCH電力制御状態に適用される第2値という2つの値のうちの1つを指示すること、
前記SRI-PUSCH-PowerControlにおける追加のsri-PUSCH-PathlossReferenceRS-Id及び追加のsri-P0-PUSCH-AlphaSetIdが各々、前記第2PUSCH電力制御状態に適用されること、又は、
マルチTRPオペレーションについて、第1SRI-PUSCH-PowerControlが第1TRPに適用され、第2SRI-PUSCH-PowerControlが第2TRPに適用されること、
のうちの1つによって指示される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
無線リソース制御(RRC)シグナリングは、SRS電力制御調整状態、SRS閉ループ電力制御インデックス、P0値及びアルファ値を含む、パラメータセットを定義する、
請求項1乃至14のいずれかに記載の装置。
【請求項16】
前記UEが、Rel-17ジョイントダウンリンク/アップリンク(DL/UL)送信構成インジケータ(TCI)状態又はRel-17セパレートDL/UL TCI状態をサポートする場合、前記TCI状態は、SRS電力制御調整状態、SRS閉ループ電力制御インデックス、パスロス基準信号、P0値又はアルファ値を含む、SRSパラメータのうちの少なくとも1つに関連付けられる、
請求項1乃至15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
マルチ送受信ポイント(TRP)オペレーション対応のユーザ機器(UE)のための装置であって、当該装置は、
第5世代ノードB(gNB)から、ダウンリンク制御情報(DCI)を含む物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を受信することであって、前記DCIは送信電力制御(TPC)コマンドを含み、前記TPCコマンドはサウンディング基準信号(SRS)のためのものであり、前記TPCコマンドは前記UEのマルチTRPオペレーションにおける各TRPの電力制御調整状態を示すように構成されることと、
前記gNBに、前記TPCコマンドによって示される電力を使用して前記SRSを送信することと、
を行うように前記UEを構成する処理回路と、
前記DCIを記憶するよう構成されるメモリと、
を備える装置。
【請求項18】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1又は0_2であり、
前記DCIは、異なるSRSリソースセットからのSRSリソースを各々が示す、第1及び第2SRSリソースインデックス(SRI)フィールドを含み、
PUSCH電力制御状態は、明示的又は暗黙的に、
異なるSRSリソースセットに関連付けられるか、又は
前記第1及び第2SRIフィールドによって指示されること、
の少なくとも一方であり、
PUSCH電力制御のためのパスロス基準信号、空間関係、P0値及びアルファ値を含む特性と各SRIとの間のマッピングが、マルチTRPオペレーションにおける複数のSRSリソースセットをサポートする、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
第5世代ノードB(gNB)の1つ以上のプロセッサによる実行のための命令を記憶する非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体であって、前記命令が実行されると、前記1つ以上のプロセッサは、
マルチ送受信ポイント(TRP)オペレーション対応のユーザ機器(UE)に、ダウンリンク制御情報(DCI)を含む物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を送信することであって、前記DCIは送信電力制御(TPC)コマンドを含み、前記TPCコマンドはサウンディング基準信号(SRS)のためのものであり、前記TPCコマンドは前記UEのマルチTRPオペレーションにおける各TRPの電力制御調整状態を示すように構成されることと、
前記UEから、前記TPCコマンドに依存した電力を有する前記SRSを受信することと、
を行うように前記gNBを構成する、非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項20】
前記DCIは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1又は0_2であり、
前記DCIは、異なるSRSリソースセットからのSRSリソースを各々が示す、第1及び第2SRSリソースインデックス(SRI)フィールドを含み、
PUSCH電力制御状態は、明示的又は暗黙的に、
異なるSRSリソースセットに関連付けられるか、又は
前記第1及び第2SRIフィールドによって指示されること、
の少なくとも一方であり、
PUSCH電力制御のためのパスロス基準信号、空間関係、P0値及びアルファ値を含む特性と各SRIとの間のマッピングが、マルチTRPオペレーションにおける複数のSRSリソースセットをサポートする、
請求項19に記載の非一時的コンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年3月16日出願の国際出願第PCT/CN2021/081025号、2021年4月15日出願の国際出願第PCT/CN2021/087373号、2021年9月14日出願の国際出願第PCT/CN2021/118257号及び2021年10月19日出願の国際出願第PCT/CN2021/124550号の優先権の利益を主張し、これらは各々、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
技術分野
実施形態は、次世代(NG)無線通信に関する。特に、いくつかの実施形態は、アップリンク電力制御に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代(5G)ネットワークを含み、とりわけ第6世代(6G)ネットワークを含み始めている新しい無線(new radio、NR)無線システムの使用と複雑さは、ネットワークリソースを使用するデバイスUEのタイプの増加と、これらのUE上で動作するビデオストリーミングのような様々なアプリケーションによって使用されているデータの量及び帯域幅との双方に起因して高まっている。通信デバイスの数及び多様性の大幅な増加により、ルータ、スイッチ、ブリッジ、ゲートウェイ、ファイアウォール及びロードバランサを含む対応するネットワーク環境は、ますます複雑になっている。予想されるように、新しい技術の出現には多くの問題がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図面では、必ずしも縮尺通りに描かれていないが、同様の数字は異なる図における同様の構成要素を説明することがある。異なる接尾辞を有する同様の数字は、同様の構成要素の異なる例を表してよい。図面は、一般的に、限定ではなく例として、本文書で議論される様々な実施形態を図示する。
【0005】
【
図1A】いくつかの態様によるネットワークのアーキテクチャを示す図である。
【0006】
【
図1B】いくつかの態様による非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示す図である。
【0007】
【
図1C】いくつかの態様による非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示す図である。
【0008】
【
図2】いくつかの実施形態による通信デバイスのブロック図である。
【0009】
【
図3】いくつかの態様によるサウンディング基準信号(Sounding Reference Signal、SRS)電力制御状態を示す図である。
【0010】
【
図4】いくつかの態様による別のSRS電力制御状態を示す図である。
【0011】
【
図5】いくつかの態様による送信/受信ポイント(transmission/reception point、TRP)送信を示す図である。
【0012】
【
図6】いくつかの態様による別のTRP送信を示す図である。
【0013】
【
図7】いくつかの態様によるTRPコマンド送信を示す図である。
【0014】
【
図8】いくつかの態様によるSRSアンテナ切り替えのための電力制御を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下の説明及び図面は、当業者が実施することができるように具体的な実施形態を十分に例示する。他の実施形態は、構造的、論理的、電気的、プロセス的及び他の変化を組み込んでもよい。いくつかの実施形態の部分及び特徴は、他の実施形態の部分及び特徴に含まれてもよく、あるいはそれらと置き換えられてもよい。請求項に記載される実施形態は、それらの請求項のすべての利用可能な均等物を包含する。
【0016】
図1Aは、いくつかの態様によるネットワークのアーキテクチャを示す。ネットワーク140Aは、6G機能に拡張され得る、3GPP(登録商標) LTE/4G及びNGネットワーク機能を含む。したがって、5Gについて言及するが、これは6G構造、システム及び機能に可能な限り拡張することが理解されよう。ネットワーク機能を、専用ハードウェア上の個別のネットワーク要素として、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェアインスタンスとして、かつ/又は適切なプラットフォーム、例えば専用ハードウェア又はクラウドインフラストラクチャ上でインスタンス化される仮想化機能として実装することができる。
【0017】
ネットワーク140Aは、ユーザ機器(UE)101及びUE102を含むように示されている。UE101及び102は、スマートフォン(例えば1つ以上のセルラネットワークに接続可能なハンドヘルドタッチスクリーン・モバイルコンピューティングデバイス)として図示されているが、ポータブル(ラップトップ)又はデスクトップコンピュータ、ワイヤレスハンドセット、ドローン、あるいは有線及び/又は無線通信インタフェースを含む任意の他のコンピューティングデバイスのような、任意のモバイル又は非モバイルコンピューティングデバイスも含んでよい。UE101及び102を、本明細書では集合的にUE101と呼ぶことができ、UE101を使用して、本明細書で開示される技術のうちの1つ以上を実行することができる。
【0018】
本明細書に記載される無線リンクのいずれか(例えばネットワーク140A又は任意の他の図示されるネットワークにおいて使用されるような)は、任意の例示的な無線通信技術及び/又は標準に従って動作し得る。任意のスペクトル管理スキームは、例えば専用のライセンスされたスペクトル、ライセンスされていないスペクトル、(ライセンスされた)共有スペクトル(例えば2.3~2.4GHz、3.4~3.6GHz、3.6~3.8GHz及び他の周波数におけるライセンスされた共有アクセス(Licensed Shared Access、LSA)及び3.55~3.7GHz及び他の周波数におけるスペクトルアクセスシステム(Spectrum Access System、SAS)のような)を含む。異なるシングルキャリア又は直交周波数領域多重化(Orthogonal Frequency Domain Multiplexing、OFDM)モード(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMA等)、特に3GPP NRは、OFDMキャリアデータビットベクトルを、対応するシンボルリソースに割り当てることによって使用され得る。
【0019】
いくつかの態様では、UE101及び102のいずれかは、モノのインターネット(IoT)UE又はセルラIoT(CIoT)UEを含むことができ、これは、短命なUE接続を利用する低電力IoTアプリケーションのために設計されたネットワークアクセス層を含むことができる。いくつかの態様では、UE101及び102のいずれかは、ナローバンド(NB)IoT UE(例えば拡張(enhanced)NB-IoT(eNB-IoT)UE及び更なる拡張(Further Enhanced)(FeNB-IoT)UE等)を含むことができる。IoT UEは、公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)、近接性ベースのサービス(Proximity-Based Service、ProSe)又はデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信、センサネットワーク又はIoTネットワークを介してMTCサーバ又はデバイスとデータを交換するために、マシン・ツー・マシン(M2M)又はマシンタイプ通信(machine-type communications、MTC)のような技術を利用することができる。データのM2M又はMTC交換は、マシン開始されるデータの交換であり得る。IoTネットワークは、IoT UEを相互接続することを含み、該IoT UEは、短命な接続を有する(インターネットインフラストラクチャ内の)一意に識別可能な組み込みコンピューティングデバイスを含み得る。IoT UEは、IoTネットワークの接続を容易にするために、バックグラウンドアプリケーション(例えばキープアライブメッセージ、ステータス更新等)を実行し得る。いくつかの態様では、UE101及び102のいずれかが、拡張MTC(eMTC)UE又は更なる拡張MTC(FeMTC)UEを含むことができる。
【0020】
UE101及び102は、無線アクセスネットワーク(RAN)110と接続する、例えば通信可能に結合するよう構成され得る。RAN110は、例えばE-UTRAN(Evolved Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)Terrestrial Radio Access Network)、NG RAN(NextGen RAN)又は何らか他のタイプのRANであってよい。
【0021】
UE101及び102は、それぞれ接続103及び104を利用し、接続103及び104は各々、物理通信インタフェース又は層(以下で更に詳細に説明される)を含み、この例では、接続103及び104は、通信結合を可能にするエアインタフェースとして図示されており、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーション(GSM(登録商標))プロトコル、符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワークプロトコル、プッシュ・トゥー・トーク(PTT)プロトコル、PTTオーバー・セルラ(POC)プロトコル、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)プロトコル、3GPP長期進化(LTE)プロトコル、5Gプロトコル、6Gプロトコル等のようなセルラ通信プロトコルと一致することができる。
【0022】
一態様では、UE101及び102は更に、ProSeインタフェース105を介して通信データを直接交換し得る。ProSeインタフェース105は、代替的に、これらには限定されないが、物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)、物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)、物理サイドリンク・ブロードキャストチャネル(PSBCH)及び物理サイドリンク・フィードバックチャネル(PSFCH)を含む、1つ以上の論理チャネルを含むサイドリンク(SL)インタフェースと呼ばれることもある。
【0023】
UE102は、接続107を介してアクセスポイント(AP)106にアクセスするように構成されるよう示されている。接続107は、任意のIEEE802.11プロトコルと一致する接続のような、ローカル無線接続を含むことができ、これに従って、例えばAP106はワイヤレスフィデリティ(WiFi(登録商標))ルータを含むことができる。この例では、AP106は、無線システムのコアネットワークに接続することなくインターネットに接続されるように示されている(以下で更に詳細に説明する)。
【0024】
RAN110は、接続103及び104を可能にする1つ以上のアクセスノードを含むことができる。これらのアクセスノード(AN)は、基地局(BS)、ノードB、進化(evolved)ノードB(eNB)、次世代(第5又は第6世代)ノードB(gNB)、RANノード等と呼ばれることがあり、地上局(例えば地上アクセスポイント)又は地理的エリア(例えばセル)内でカバレッジを提供する衛星局を含むことができる。いくつかの態様において、通信ノード111及び112は、送信/受信ポイント(TRP)とすることができる。例では、通信ノード111及び112がノードB(例えばeNB又はgNB)であるとき、1つ以上のTRPは、ノードBの通信セル内で機能することができる。RAN110は、マクロセル、例えばマクロRANノード111を提供するための1つ以上のRANノードと、フェムトセル又はピコセル(例えばマクロセルと比較して、より小さなカバレッジエリア、より小さなユーザ容量又はより高い帯域幅を有するセル)、例えば低電力(LP)RANノード112を提供するための1つ以上のRANノードを含み得る。
【0025】
RANノード111及び112のいずれかが、エアインタフェースプロトコルを終端させることができ、UE101及び102に対する最初の接点とすることができる。いくつかの態様では、RANノード111及び112のいずれかは、これらに限定されないが、無線ベアラ管理、アップリンク及びダウンリンク動的無線リソース管理及びデータパケットスケジューリング、並びにモビリティ管理のような無線ネットワークコントローラ(RNC)機能を含む、RAN110のための様々な論理機能を果たすことができる。一例では、ノード111及び/又は112のいずれかは、gNB、eNB又は別のタイプのRANノードとすることができる。
【0026】
RAN110は、S1インタフェース113を介してコアネットワーク(CN)120に通信可能に結合されるように示されている。諸態様において、CN120は、進化パケットコア(evolved packet core、EPC)ネットワーク、次世代パケットコア(NPC)ネットワーク又は何らかの他のタイプのCN(例えば
図1B~
図1Cに関連して図示されるような)であってよい。この態様では、S1インタフェース113は2つの部分に分割される:すなわち、RANノード111及び112とサービスゲートウェイ(S-GW)122との間でトラフィックデータを搬送するS1-Uインタフェース114と、RANノード111及び112とMME121との間のシグナリングインタフェースであるS1-モビリティ管理エンティティ(MME)インタフェース115とに分割される。
【0027】
この態様では、CN120は、MME121、S-GW122、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ(P-GW)123及びホーム加入者サーバ(HSS)124を含む。MME121は、レガシー・サービング・ジェネラルパケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)サポートノード(SGSN)の制御プレーンと同様の機能を有し得る。MME121は、ゲートウェイ選択及び追跡エリアリスト管理のようなアクセスにおけるモビリティの側面を管理し得る。HSS124は、ネットワークエンティティの通信セッションの処理をサポートするために加入関連情報を含む、ネットワークユーザのためのデータベースを含み得る。CN120は、モバイル加入者の数、機器の容量、ネットワークの編成等に応じて、1つ又はいくつかのHSS124を含み得る。例えばHSS124は、ルーティング/ローミング、認証、許可、ネーミング/アドレッシング解決、位置依存性等のサポートを提供することができる。
【0028】
S-GW122は、RAN110に向けてS1インタフェース113を終端させてよく、RAN110とCN120との間でデータパケットをルーティングし得る。加えて、S-GW122は、インターRANノード(inter-RAN node)ハンドオーバのためのローカルモビリティアンカーポイントであってよく、また、3GPP間モビリティのためのアンカーも提供し得る。S-GW122の他の責任には、合法的インターセプト(lawful intercept)、課金(charging)及び何らかのポリシーエンフォースメントが含まれ得る。
【0029】
P-GW123は、PDNに向けてSGIインタフェースを終端させてよい。P-GW123は、インターネットプロトコル(IP)インタフェース125を介して、CN120と、アプリケーションサーバ184(あるいは、アプリケーション機能(AF)とも呼ばれる)を含むネットワークのような外部ネットワークとの間でデータパケットをルーティングし得る。P-GW123はまた、外部ネットワーク131Aにデータを通信することもでき、外部ネットワーク131Aは、インターネット、IPマルチメディアサブシステム(IPS)ネットワーク及び他のネットワークを含むことができる。一般に、アプリケーションサーバ184は、コアネットワーク(例えばUMTSパケットサービス(PS)ドメイン、LTE PSデータサービス等)とともにIPベアラリソースを使用するアプリケーションを提供する要素であり得る。この態様では、P-GW123は、IPインタフェース125を介してアプリケーションサーバ184に通信可能に結合されるように示されている。アプリケーションサーバ184はまた、CN120を介してUE101及び102のための1つ以上の通信サービス(例えばボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)セッション、PTTセッション、グループ通信セッション、ソーシャルネットワーキングサービス等)をサポートするように構成されることもできる。
【0030】
P-GW123は更に、ポリシーエンフォースメント及び課金データ収集のためのノードであってもよい。ポリシー及び課金ルール機能(PCRF)126は、CN120のポリシー及び課金制御要素である。非ローミングシナリオでは、いくつかの態様において、UEのインターネットプロトコル接続性アクセスネットワーク(IP-CAN)セッションに関連付けられるホーム公衆陸上移動体ネットワーク(HPLMN)内に単一のPCRFが存在し得る。トラフィックのローカルブレイクアウトを伴うローミングシナリオでは、UEのIP-CANに関連付けられる2つのPCRFが存在し得る:すなわち、HPLMN内のホームPCRF(H-PCRF)と、VPLMN(Visited Public Land Mobile Network)内のV-PCRF(Visited PCRF)が存在し得る。PCRF126は、P-GW123を介してアプリケーションサーバ184に通信可能に結合され得る。
【0031】
いくつかの態様において、通信ネットワーク140Aは、IoTネットワーク、あるいはライセンスされた(5G NR)及びライセンスされていない(5G NR-U)スペクトルにおける通信を使用する5G新しい無線ネットワークを含む、5G又は6Gネットワークとすることができる。現在のIoTを可能にするものの1つがナローバンドIoT(NB-IoT)である。ライセンスされていないスペクトルにおけるオペレーションは、ライセンスされていないスペクトルにおける二重接続(DC)オペレーション及びスタンドアロンLTEシステムを含んでよく、これに従って、LTEベースの技術は、MulteFireと呼ばれる、ライセンスされていないスペクトルにおける「アンカー」を使用することなく、ライセンスされていないスペクトルにおいてのみ動作する。将来のリリース及び5Gシステムでは、ライセンスされたスペクトル並びにライセンスされていないスペクトルにおけるLTEシステムにおける更に強化されたオペレーションが期待される。そのような強化されたオペレーションは、サイドリンクリソース割り当てのための技術と、NRサイドリンクV2X通信のためのUE処理挙動を含むことができる。
【0032】
NGシステムアーキテクチャ(又は6Gシステムアーキテクチャ)は、RAN110及び5Gコアネットワーク(5GC)120を含むことができる。NG-RAN110は、gNB及びNG-eNBのような複数のノードを含むことができる。CN120(例えば5Gコアネットワーク/5GC)は、アクセス及びモビリティ機能(AMF)及び/又はユーザプレーン機能(UPF)を含むことができる。AMF及びUPFは、NGインタフェースを介してgNB及びNG-eNBに通信可能に結合されることができる。より具体的には、いくつかの態様において、gNB及びNG-eNBは、NG-CインタフェースによってAMFに接続されることができ、NG-UインタフェースによってUPFに接続されることができる。gNB及びNG-eNBは、Xnインタフェースを介して互いに結合されることができる。
【0033】
いくつかの態様では、NGシステムアーキテクチャは、様々なノード間の基準点を使用することができる。いくつかの態様では、gNB及びNG-eNBの各々を、基地局、モバイルエッジサーバ、スモールセル、ホームeNB等として実装することができる。いくつかの態様において、gNBは、5Gアーキテクチャにおけるマスターノード(MN)とすることができ、NG-eNBは、二次ノード(SN)とすることができる。
【0034】
図1Bは、いくつかの態様による非ローミング5Gシステムアーキテクチャを示す。特に、
図1Bは、基準点表現における5Gシステムアーキテクチャ140Bを示し、これは、6Gシステムアーキテクチャに拡張され得る。より具体的には、UE102は、RAN110並びに1つ以上の他の5GCネットワークエンティティと通信することができる。5Gシステムアーキテクチャ140Bは、AMF132、セッション管理機能(SMF)136、ポリシー制御機能(PCF)148、アプリケーション機能(AF)150、UPF134、ネットワークスライス選択機能(NSSF)142、認証サーバ機能(AUSF)144、統合データ管理(UDM)/ホーム加入者サーバ(HSS)146のような複数のネットワーク機能(NF)を含む。
【0035】
UPF134は、データネットワーク(DN)152への接続を提供することができ、これは、例えばオペレータサービス、インターネットアクセス又は第三者サービスを含むことができる。AMF132は、アクセス制御及びモビリティを管理するために使用されることができ、また、ネットワークスライス選択機能性も含むことができる。AMF132は、UEベースの認証、許可、モビリティ管理等を提供することができ、アクセス技術とは独立であってよい。SMF136は、ネットワークポリシーに従って様々なセッションをセットアップ及び管理するように構成されることができる。したがって、SMF136は、セッション管理及びUEへのIPアドレスの割り当てに関与し得る。また、SMF136は、データ転送のためにUPF134を選択して制御することもある。SMF136は、UE101の単一セッション又はUE101の複数セッションに関連付けられてよい。すなわち、UE101は、複数の5Gセッションを有し得る。異なるSMFを各セッションに割り当てることができる。異なるSMFの使用は、各セッションを個別に管理することを可能にし得る。その結果、各セッションの機能性は互いに独立であってよい。
【0036】
UPF134は、所望のサービスタイプに応じて1つ以上の構成で展開されることができ、データネットワークに接続され得る。PCF148は、(4G通信システムにおけるPCRFと同様に)ネットワークスライシング、モビリティ管理及びローミングを使用するポリシーフレームワークを提供するよう構成されることができる。UDMは、(4G通信システムにおけるHSSと同様に)加入者プロファイル及びデータを記憶するよう構成されることができる。
【0037】
AF150は、所望のQoSをサポートするためにポリシー制御に関与するPCF148へのパケットフローに関する情報を提供し得る。PCF148は、UE101のためにモビリティ及びセッション管理ポリシーを設定し得る。この目的のために、PCF148は、パケットフロー情報を使用して、AMF132及びSMF136の適切なオペレーションのための適切なポリシーを決定し得る。AUSF144は、UE認証のためのデータを記憶し得る。
【0038】
いくつかの態様では、5Gシステムアーキテクチャ140Bは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)168B、並びにコールセッション制御機能(CSCF)のような複数のIPマルチメディア・コアネットワーク・サブシステムエンティティを含む。より具体的には、IMS168Bは、CSCFを含み、これは、プロキシCSCF(P-CSCF)162BE、サービングCSCF(S-CSCF)164B、緊急CSCF(E-CSCF)(
図1Bには図示せず)又は問い合わせCSCF(I-CSCF)166Bとして動作することができる。P-CSCF162Bは、IMサブシステム(IMS)168B内のUE102のための第1接触点となるように構成されることができる。S-CSCF164Bは、ネットワーク内のセッション状態に対処するように構成されることができ、E-CSCFは、正しい緊急センタ又はPSAPへの緊急要求のルーティングのような、緊急セッションの特定の態様に対処するように構成されることができる。I-CSCF166Bは、オペレータのネットワーク内で、そのネットワークオペレータの加入者に又はそのネットワークオペレータのサービスエリア内に現在位置しているローミング加入者に向けられた、すべてのIMS接続のための接触点として機能するように構成されることができる。いくつかの態様において、I-CSCF166Bを、別のIPマルチメディアネットワーク170E、例えば異なるネットワークオペレータによって操作されるIMSに接続することができる。
【0039】
いくつかの態様において、UDM/HSS146は、アプリケーションサーバ160Eに結合されることができ、アプリケーションサーバ160Eは、電話アプリケーションサーバ(TAS)又は別のアプリケーションサーバ(AS)を含むことができる。S-CSCF164B又はI-CSCF166Bを介して、AS160BをIMS168Bに結合することができる。
【0040】
基準点表現は、対応するNFサービスの間に対話が存在する可能性があることを示す。例えば
図1Bは、以下の基準点を示す:すなわち、N1(UE102とAMF132の間)、N2(RAN110とAMF132の間)、N3(RAN110とUPF134の間)、N4(SMF136とUPF134の間)、N5(PCF148とAF150の間、図示せず)、N6(UPF134とDN152の間)、N7(SMF136とPCF148の間、図示せず)、N8(UDM146とAMF132の間、図示せず)、N9(2つのUPF134の間、図示せず)、N10(UDM146とSMF136の間、図示せず)、N11(AMF132とSMF136の間、図示せず)、N12(AUSF144とAMF132の間、図示せず)、N13(AUSF144とUDM146の間、図示せず)、N14(2つのAMF132の間、図示せず)、N15(非ローミングシナリオの場合はPCF148とAMF132の間又はローミングシナリオの場合はPCF148と訪問先ネットワークとAMF132の間、図示せず)、N16(2つのSMFの間、図示せず)及びN22(AMF132とNSSF142の間、図示せず)。
図1Bに示されていない他の基準点表現も使用することができる。
【0041】
図1Cは、5Gシステムアーキテクチャ140C及びサービスベースの表現を示す。
図1Bに示されるネットワークエンティティに加えて、システムアーキテクチャ140Cは、ネットワーク公開機能(NEF)154及びネットワークリポジトリ機能(NRF)156も含むことができる。いくつかの態様において、5Gシステムアーキテクチャは、サービスベースとすることができ、ネットワーク機能間の対話を、対応するポイントツーポイント基準点Niによって、又はサービスベースのインタフェースとして表すことができる。
【0042】
いくつかの態様では、
図1Cに示されるように、サービスベースの表現は、他の許可されたネットワーク機能がそれらのサービスにアクセスすることを可能にする、制御プレーン内のネットワーク機能を表すために使用されることができる。この点に関して、5Gシステムアーキテクチャ140Cは、以下のサービスベースのインタフェースを含むことができる:Namf 158H(AMF132によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nsmf 158I(SMF136によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nnef 158B(NEF154によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Npcf 158D(PCF148によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nudm 158E(UDM146によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Naf 158F(AF150によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nnrf 158C(NRF156によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nnssf 158A(NSSF142によって提示されるサービスベースのインタフェース)、Nausf 158G(AUSF144によって提示されるサービスベースのインタフェース)。
図1Cに示されていない他のサービスベースのインタフェース(例えばNudr、N5g-eir及びNudsf)も使用することができる。
【0043】
NR-V2Xアーキテクチャは、ランダムパケット到着時間とサイズを有する周期的通信及び非周期的通信を含む、様々なトラフィックパターンを有する高信頼性・低レイテンシのサイドリンク通信をサポートする。本明細書で開示される技術は、サイドリンクNR V2X通信システムを含む、動的トポロジーを有する分散通信システムにおいて、高信頼性をサポートするために使用されることができる。
【0044】
図2は、いくつかの実施形態による通信デバイスのブロック図を示す。通信デバイス200は、専用コンピュータ、パーソナルコンピュータ又はラップトップコンピュータ(PC)、タブレットPC又はスマートフォンのようなUE、eNBのような専用ネットワーク機器、ネットワークデバイスとして動作するようにサーバを構成するソフトウェアを実行するサーバ、仮想デバイス、あるいはそのマシンによって取られるアクションを指定する命令(順次又は他)を実行することができる任意のマシンであってよい。例えば通信デバイス200は、
図1A~
図1Cに示されるデバイスのうちの1つ以上として実装されてもよい。本明細書に記載される通信は、受信エンティティ(例えばgNB、UE)による受信のために送信エンティティ(例えばUE、gNB)による送信前に符号化され、受信エンティティによる受信後に復号化されてよいことに留意されたい。
【0045】
本明細書で説明される実施例は、ロジック又は複数の構成要素、モジュール又は機構を含み得るか、又はその上で動作し得る。モジュール及び構成要素は、指定された動作を実行することができる有形のエンティティ(例えばハードウェア)であり、特定の方法で構成又は配置され得る。一例では、回路は、モジュールとして指定された方法で(例えば内部で又は他の回路のような外部エンティティに対して)配置され得る。一例では、1つ以上のコンピュータシステム(例えばスタンドアロン、クライアント又はサーバコンピュータシステム)又は1つ以上のハードウェアプロセッサの全体又は一部は、ファームウェア又はソフトウェア(例えば命令、アプリケーション部分又はアプリケーション)によって、指定された動作を実行するように動作するモジュールとして構成されてよい。一例では、ソフトウェアは、機械読取可能媒体上に存在し得る。一例では、ソフトウェアは、モジュールの基礎となるハードウェアによって実行されるとき、ハードウェアに、指定された動作を実行させる。
【0046】
したがって、用語「モジュール」(及び「構成要素」)は、有形のエンティティを包含する、すなわち、指定された方法で動作するように、あるいは本明細書に記載された任意の動作の一部又はすべてを実行するように、物理的に構築され、具体的に構成され(例えばハードワイヤされ)又は一時的に(例えば過渡的に)構成される(例えばプログラムされる)エンティティであるように理解される。モジュールが一時的に構成される例を考慮すると、モジュールの各々は、一度にインスタンス化される必要はない。例えばモジュールがソフトウェアを使用して構成される汎用ハードウェアプロセッサを含む場合、汎用ハードウェアプロセッサは、異なる時間にそれぞれ異なるモジュールとして構成されてもよい。したがって、ソフトウェアは、例えばある時点で特定のモジュールを構成し、異なる時点で異なるモジュールを構成するようにハードウェアプロセッサを構成し得る。
【0047】
通信デバイス200は、ハードウェアプロセッサ(又は同等に処理回路)202(例えば中央処理ユニット(CPU)、GPU、ハードウェアプロセッサコア又はそれらの任意の組合せ)、メインメモリ204及び静的メモリ206を含んでよく、これらの一部又はすべては、インターリンク(例えばバス)208を介して互いに通信し得る。メインメモリ204は、リムーバブルストレージ及び非リムーバブルストレージ、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれか又はすべてを含み得る。通信デバイス200は、ビデオディスプレイのようなディスプレイユニット210、英数字入力デバイス212(例えばキーボード)及びユーザインタフェース(UI)ナビゲーションデバイス214(例えばマウス)を更に含み得る。一例では、ディスプレイユニット210、入力デバイス212及びUIナビゲーションデバイス214は、タッチスクリーンディスプレイであってよい。通信デバイス200は、ストレージデバイス(例えばドライブユニット)216、信号生成デバイス218(例えばスピーカ)、ネットワークインタフェースデバイス220、及び例えば全地球測位システム(GPS)センサやコンパス、加速度計又は他のセンサのような1つ以上のセンサを更に含み得る。通信デバイス200は、1つ以上の周辺デバイス(例えばプリンタ、カードリーダ等)を通信又は制御するために、シリアル(例えばユニバーサルシリアルバス(USB)、パラレル、あるいは他の有線又は無線(例えば赤外線(IR)、近距離無線通信(NFC)等)接続のような出力コントローラを更に含み得る。
【0048】
ストレージデバイス216は、非一時的機械読取可能媒体222(以下、単に機械読取可能媒体と称する)を含んでよく、その上には、本明細書に記載される技術又は機能のいずれか1つ以上を具体化するか又はこれらによって利用されるデータ構造又は命令224(例えばソフトウェア)の1つ以上のセットが記憶される。命令224はまた、完全に又は少なくとも部分的に、通信デバイス200による実行中にメインメモリ204内に、静的メモリ206内に、及び/又はハードウェアプロセッサ202内に存在してもよい。機械読取可能媒体222は単一媒体として図示されているが、「機械読取可能媒体」という用語は、1つ以上の命令224を記憶するように構成された単一媒体又は複数媒体(例えば集中型又は分散型データベース、及び/又は関連するキャッシュ及びサーバ)を含み得る。
【0049】
「機械読取可能媒体」という用語は、通信デバイス200による実行のための命令を記憶、符号化又は搬送することができ、かつ通信デバイス200に本開示の技術のうちのいずれか1つ以上を実行させることができるか、あるいはそのような命令によって使用されるか又はそれに関連するデータ構造を記憶、符号化又は搬送することができる任意の媒体を含み得る。非限定的な機械読取可能媒体の例は、固体メモリ、光学及び磁気媒体を含み得る。機械読取可能媒体の具体的な例は、半導体メモリデバイス(例えば電気的にプログラム可能な読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM))及びフラッシュメモリデバイスのような不揮発性メモリ;内部ハードディスク及びリムーバブルディスクのような磁気ディスク;光磁気ディスク;ランダムアクセスメモリ(RAM);並びにCD-ROM及びDVD-ROMディスクを含み得る。
【0050】
命令224は更に、複数の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)転送プロトコル(例えばフレームリレー、インターネットプロトコル(IP)、送信制御プロトコル(TCP)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)等)のいずれか1つを利用してネットワークインタフェースデバイス220を介して、送信媒体226を使用して通信ネットワーク上で送受信され得る。例示の通信ネットワークは、とりわけローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、パケットデータネットワーク(例えばインターネット)、携帯電話ネットワーク(例えばセルラネットワーク)、従来型電話(Plain Old Telephone、POTS)ネットワーク及び無線データネットワークを含み得る。ネットワークを介した通信は、Wi-Fiとして知られるIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格ファミリー、WiMaxとして知られるIEEE802.16規格ファミリー、IEEE802.15.4規格ファミリー、LTE(Long Term Evolution)規格ファミリー、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)規格ファミリー、P2P(peer-to-peer)ネットワーク、次世代(NG)/第5世代(5G)のような1つ以上の異なるプロトコルを含み得る。一例では、ネットワークインタフェースデバイス220は、送信媒体226に接続するための1つ以上の物理的ジャック(例えばEthernet(登録商標)、同軸又は電話ジャック)又は1つ以上のアンテナを含み得る。
【0051】
「回路」という用語は、本明細書で使用されるとき、説明される機能性を提供するように構成される、電子回路、論理回路、プロセッサ(共有、専用又はグループ)及び/又はメモリ(共有、専用又はグループ)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルデバイス(FPD)(例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、複合PLD(CPLD)、ハイキャパシティPLD(HCPLD)、構造化ASIC又はプログラマブルSoC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)のようなハードウェア構成要素を指すか、その一部であるか、又はこれらを含むことに留意されたい。いくつかの実施形態において、回路は、1つ以上のソフトウェア又はファームウェアプログラムを実行して、説明された機能性の少なくとも一部を提供し得る。「回路」という用語は、そのプログラムコードの機能性を実行するために使用されるプログラムコードと、1つ以上のハードウェア要素の組合せ(又は電気又は電子システムで使用される回路の組合せ)を指すこともある。これらの実施形態では、ハードウェア要素とプログラムコードの組合せは、特定のタイプの回路と呼ばれることがある。
【0052】
したがって、本明細書で使用されるとき、「プロセッサ回路」又は「プロセッサ」という用語は、一連の算術又は論理演算を逐次的かつ自動的に実行すること、あるいはデジタルデータを記録し、記憶し、かつ/又は転送することができる回路を指すか、その一部であるか又は含む。「プロセッサ回路」又は「プロセッサ」という用語は、1つ以上のアプリケーションプロセッサ、1つ以上のベースバンドプロセッサ、物理的中央処理ユニット(CPU)シングルコア又はマルチコアプロセッサ、並びに/あるいはプログラムコードやソフトウェアモジュール、及び/又は機能プロセスのようなコンピュータ実行可能命令を実行又は他の方法で動作させることができる任意の他のデバイスを指すことがある。
【0053】
本明細書に記載される無線リンクのいずれかは、これらに限定されないが、以下を含む以下の無線通信技術及び/又は規格のいずれか1つ以上に従って動作し得る:すなわち、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)無線通信技術、GPRS(General Packet Radio Service)無線通信技術、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)無線通信技術及び/又は3GPP(登録商標)(Third Generation Partnership Project)無線通信技術、例えばUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、FOMA(Freedom of Multimedia Access)、3GPP LTE(Long Term Evolution)、3GPP LTE Advanced(Long Term Evolution Advanced)、CDMA2000(Code division multiple access 2000)、CDPD(Cellular Digital Packet Data)、Mobitex、3G(Third Generation)、CSD(Circuit Switched Data)、HSCSD(High-Speed Circuit-Switched Data)、UMTS(3G))(Universal Mobile Telecommunications System (Third Generation))、W-CDMA(UMTS)(Wideband Code Division Multiple Access (Universal Mobile Telecommunications System))、HSPA(High Speed Packet Access)、HSDPA(High-Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access)、HSPA+(High Speed Packet Access Plus)、UMTS-TDD(Universal Mobile Telecommunications System-Time-Division Duplex)、TD-CDMA(Time Division-Code Division Multiple Access)、TD-CDMA(Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access)、3GPP Rel.8(Pre-4G)(3rd Generation Partnership Project Release 8 (Pre-4th Generation))、3GPP Rel.9(3rd Generation Partnership Project Release 9)、3GPP Rel.10(3rd Generation Partnership Project Release 10)、3GPP Rel.11(3rd Generation Partnership Project Release 11)、3GPP Rel. 12(3rd Generation Partnership Project Release 12)、3GPP Rel.13(3rd Generation Partnership Project Release 13)、3GPP Rel.14(3rd Generation Partnership Project Release 14)、3GPP Rel.15(3rd Generation Partnership Project Release 15)、3GPP Rel.16(3rd Generation Partnership Project Release 16)、3GPP Rel.17(3rd Generation Partnership Project Release 17)及び後続のリリース(Rel.18、Rel.19等)、3GPP 5G、5G、5G NR(5G New Radio)、3GPP 5G新しい無線、3GPP LTE Extra、LTE-Advanced Pro、LAA(LTE Licensed-Assisted Access)、MuLTEfire、UTRA(UMTS Terrestrial Radio Access)、E-UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access)、LTE Advanced(4G)(Long Term Evolution Advanced (4th Generation))、cdmaOne(2G)、CDMA2000(3G)(Code division multiple access 2000 (Third generation))、EV-DO(Evolution-Data Optimized or Evolution-Data Only)、AMPS(1G)(Advanced Mobile Phone System (1st Generation))、TACS/ETACS(Total Access Communication System/Extended Total Access Communication System)、D-AMPS(2G)(Digital AMPS (2nd Generation))、PTT(Push-to-talk)、MTS(Mobile Telephone System)、IMTS(Improved Mobile Telephone System)、AMTS(Advanced Mobile Telephone System)、OLT(Norwegian for Offentlig Landmobil Telefoni, Public Land Mobile Telephony)、MTD(Swedish abbreviation for Mobiltelefonisystem D又はMobile telephony system D)、Autotel/PALM(Public Automated Land Mobile)、ARP(Finnish for Autoradiopuhelin, "car radio phone")、NMT(Nordic Mobile Telephony)、Hicap(High capacity version of NTT (Nippon Telegraph and Telephone))、CDPD(Cellular Digital Packet Data)、Mobitex、DataTAC、iDEN(Integrated Digital Enhanced Network)、PDC(Personal Digital Cellular)、CSD(Circuit Switched Data)、PHS(Personal Handy-phone System)、WiDEN(Wideband Integrated Digital Enhanced Network)、iBurst、3GPPジェネリックアクセスネットワーク(GAN規格)とも呼ばれるUMA(Unlicensed Mobile Access)、Zigbee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、WiGig(Wireless Gigabit Alliance)規格、一般にmmWave規格(WiGig、IEEE 802.11ad、IEEE 802.11ay等のような、10~300GHz超で動作する無線システム)、300GHz及びTHz超で動作する技術、(3GPP/LTEベース又はIEEE 802.11p又はIEEE 802.11bd及び他)ビークル対ビークル(V2V)及びビークル対X(Vehicle-to-X)及びビークル対インフラストラクチャ(V2I)及びインフラストラクチャ対ビークル(I2V)通信技術、3GPPセルラV2X、DSRC(Dedicated Short Range Communications)通信システム、例えばインテリジェント輸送システム及び他のもの)(典型的には、5850MHz~5925MHz又はそれ以上で動作する(典型的にはCEPT Report 71における変更提案(change proposals)に従って最大5935MHzまで))、欧州ITS-G5システム(すなわち、ITS-G5A(すなわち、5,875GHz~5,905GHzの周波数範囲のセーフティ関連アプリケーション(safety re-lated applications)のためのITS専用の欧州ITS周波数帯域におけるITS-G5のオペレーション)、ITS-G5B(すなわち、5,855GHz~5,875GHzの周波数範囲のITS非セーフティ・アプリケーション専用の欧州ITS周波数帯域におけるオペレーション)、ITS-G5C(すなわち、5,470GHz~5,725GHzの周波数範囲におけるITSアプリケーションのオペレーション)を含む、IEEE802.11pベースのDSRCの欧州フレーバ(European flavor))、700MHz帯域(715MHz~725MHzを含む)における日本のDSRC、IEEE802.11bdベースのシステム等。
【0054】
本明細書に記載される態様は、専用のライセンスされたスペクトル、ライセンスされていないスペクトル、ライセンス免除スペクトル、(ライセンスされた)共有スペクトル(LSA=2.3~2.4GHz、3.4~3.6GHz、3.6~3.8GHz及び更なる周波数におけるライセンスされた共有アクセス、及びSAS=スペクトルアクセスシステム/CBRS=3.55~3.7GHz及び更なる周波数における市民ブロードバンド無線システム(Citizen Broadband Radio System))を含む任意のスペクトル管理スキームのコンテキストにおいて使用され得る。適用可能なスペクトルバンドは以下を含む:IMT(国際移動電気通信)スペクトル、並びに他のタイプのスペクトル/帯域、例えば国内割り当て帯域(450~470MHz、902~928MHz(注:例えば米国(FCC Part 15)で割り当てられる)、863~868.6MHz(注:例えば欧州連合(ETSI EN 300 220)で割り当てられる)、915.9-929.7MHz(注:例えば日本で割り当てられる、917~923.5MHz(注:例えば韓国で割り当てられる)、755~779MHz及び779-787MHz(注:例えば中国で割り当てられる)、790~960MHz、1710~2025MHz、2110~2200MHz、2300~2400 MHz、2.4~2.4835GHz(注:グローバルに利用可能なISMバンドであり、Wi-Fiテクノロジファミリ(11b/g/n/ax)によって、及びBluetooth(登録商標)によっても使用される)、2500~2690MHz、698~790MHz、610~790MHz、3400~3600MHz、3400~3800MHz、3800~4200MHz、3.55~3.7GHz(注:例えば米国において市民ブロードバンド無線サービスのために割り当てられる)、5.15~5.25GHz及び5.25~5.35GHz及び5.47~5.725GHz及び5.725~5.85GHzバンド(注:例えば米国(FCC part 15)において割り当てられる)、合計500MHzのスペクトルの4つのU-NII帯域から成る)、5.725~5.875GHz(注:例えば欧州連合(ETSI EN 301 893)において割り当てられる)、5.47~5.65GHz(注:例えば韓国で割り当てられる)、5925~7125MHz及び5925~6425MHz 帯域(注:それぞれ米国及び欧州連合で検討中であり、次世代Wi-Fiシステムは、動作帯域として6GHzスペクトルを含むことが期待されるが、2017年12月の時点では、Wi-Fiシステムはこの帯域ではまだ許可されていない。規制は2019年から2020年の間に完了する予定である。)、IMT-advancedスペクトル、IMT-2020スペクトル(3600~3800MHz、3800~4200MHz、3.5GHz帯域、700MHz帯域、24.25~86GHz範囲内の帯域等を含むことが期待される)、FCCの「Spectrum Frontier」5G構想の下で利用可能にされるスペクトル(27.5~28.35GHz、29.1~29.25GHz、31~31.3GHz、37~38.6GHz、38.6~40GHz、42~42.5GHz、57~64GHz、71~76GHz、81~86GHz及び92~94GHz等を含む)、5.9GHzのITS(Intelligent Transport Systems)帯域(典型的には5.85~5.925GHz)及び63~64GHz、WiGigに現在割り当てられている帯域(例えばWiGig Band1(57.24~59.40GHz)、WiGig Band2(59.40~61.56GHz)及びWiGig Band3(61.56~63.72GHz)及びWiGig Band4(63.72~65.88GHz)、57~64/66GHz(注:この帯域は、MGWS(Multi-Gigabit Wireless Systems)/WiGigのためのニアグローバルな名称(near-global designation)を有する)。米国(FCC part 15)では合計14GHzスペクトルを割り当てており、一方、欧州連合(固定のP2PのためのETSI EN 302 567 及び ETSI EN 301 217-2)は合計9GHzスペクトルを割り当て、70.2GHz~71GHz帯域、65.88GHz~71GHzの間の任意の帯域、76~81GHzのように現在自動車レーダーアプリケーションに割り当てられている帯域、94~300GHz以上を含む将来の帯域を割り当てる。スキームは、特に400MHz及び700MHz帯域が有望な候補であるTVホワイトスペース帯域(典型的には790MHz未満)のような帯域に二次的に使用されることができる。セルラ用途に加えて、PMSE(Program Making and Special Events)、医療、健康、手術、自動車、低レイテンシ、ドローン等の用途のような、バーティカル市場の特定の用途を扱うことができる。
【0055】
本明細書に記載される態様は、例えば層1ユーザへの最高の優先度、次いで層2ユーザへの優先度、次いで層3ユーザへの優先度等のように、スペクトルへの優先順位付けされたアクセスに基づいて、異なるタイプのユーザ(例えば低/中/高優先度等)に対する使用の階層的な優先順位付けを導入することによって、スキームの階層的適用を可能にすることも実装することができる。
【0056】
本明細書に記載される態様を、OFDMキャリアデータビットベクトルを、対応するシンボルリソースに割り当てることによって、異なるシングルキャリア又はOFDMフレーバ(CP-OFDM、SC-FDMA、SC-OFDM、フィルタバンクベースのマルチキャリア(FBMC)、OFDMA等)、特に3GPP NR(新しい無線)にも適用することができる。
【0057】
AP、eNB、NR又はgNBのような機能の一部はネットワーク側について定義されるが、この用語は典型的に、3GPP 5G及び6G通信システム等のコンテキストで使用されることに留意されたい。また、UEもこの役割を果たし、AP、eNB又はgNBとして機能することもある、すなわち、ネットワーク機器について定義される機能の一部又はすべてが、UEによって実装され得る。
【0058】
上記のように、NR Rel-15仕様では、様々なタイプのSRSリソースセットがサポートされる。SRSリソースセットは、「usage」のパラメータで構成され、このパラメータを、「beamManagement」、「codebook」、「nonCodebook」又は「antennaSwitching」に設定することができる。「beamManagement」にについて構成されるSRSリソースセットは、SRSを使用したビーム取得及びアップリンクビーム指示に使用される。「codebook」及び「nonCodebook」について構成されるSRSリソースセットは、送信プレコーディング行列インデックス(transmission precoding matrix index、TPMI)による明示的指示又はSRSリソースインデックス(SRI)による暗黙的指示によるULプレコーディングを決定するために使用される。最後に、「antennaSwitching」について構成されるSRSリソースセットは、時間領域デュプレックス(TDD)システムにおけるチャネルの相互関係を利用することにより、UEにおけるSRS測定を使用してDLチャネル状態情報(CSI)を取得するために使用される。SRS送信では、時間領域挙動は周期的、半永続的又は非周期的であり得る。SRSリソースセットのためのRRC構成は以下のとおりである:
【表1】
【0059】
SRSリソースセットが「aperiodic」として構成されるとき、SRSリソースセットはトリガ状態の構成も含む(aperiodicSRS-ResourceTrigger、aperiodicSRS-ResourceTriggerList)。トリガ状態は、どのダウンリンク制御情報(DCI)コードポイントが、対応するSRSリソースセット送信をトリガするかを定義する。
【0060】
非周期的SRS(aperiodic SRS)は、DCI内のSRS要求フィールドを介してトリガされ得る。SRS要求フィールドは、DCIフォーマット0_1/0_2/1_1/1_2/2_3によって搬送され得る。DCIフォーマット0_1/0_2は、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)をスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット1_1/1_2は、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)をスケジューリングするために使用され、DCIフォーマット2_3は、UEのグループについて非周期的SRSをトリガするために使用されることに留意されたい。
【0061】
RRC構成では、パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesは、SRS電力制御状態がPUSCHに従うべきか又はPUSCHとは別個であるかを定義する。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在しない場合、SRS電力制御は、第1PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわちhb,f,c=fb,f,c(i,0)である。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がsameAsFci2である場合、SRS電力制御は、第2PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわち、hb,f,c=fb,f,c(i,1)である。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がseparateClosedLoopである場合、SRS電力制御は別個の電力制御状態で構成される。
【0062】
PUSCHの出力電力は、以下の式で示される:
【数1】
【0063】
パラメータは次のとおりである:b:UL BWPインデックス;f:キャリア(Carrier)インデックス;c:サービングセル;j:パラメータセット構成インデックス;l:PUSCH電力制御調整状態インデックス;i:PUSCH送信機会(transmission occasion);qd:異なるビームに対応する、パスロス計算に使用される基準信号インデックス。一般に、式内の各構成要素は次のとおりである:PCMAX:UE最大出力電力;P0_PUSCH:PUSCH電力を受信したターゲット;M:リソースブロック数での帯域幅;α:パスロス補償係数;PL:パスロス(ビーム固有);Δ:MCSに従う調整;fb,f,c(i,l):gNBからの送信電力制御(TPC)コマンドに従う調整、ここでl∈{0,1}である。
【0064】
同様に、SRSの出力電力は以下により導出される:
【数2】
【0065】
パラメータは次のとおりである:
【0066】
パラメータは次のとおりである:b:UL BWPインデックス;f:キャリアインデックス;c:サービングセル;qs:SRSリソースセットID;l:SRS電力制御調整状態インデックス;i:SRS送信機会;qd:異なるビームに対応する、パスロス計算に使用される基準信号インデックス。SRS電力制御について、式内の各構成要素は次のとおりである:PCMAX:UE最大出力電力;P0_SRS:SRS電力を受信したターゲット;M:リソースブロック数での帯域幅;α:パスロス補償係数;PL:パスロス(ビーム固有);hb,f,c(i,l):gNBからのTPCコマンドに従う調整。SRSについての電力制御調整状態は、PUSCHの電力制御調整状態と同じであっても異なっていてもよい。
【0067】
しかしながら、これに関していくつかの問題が生じる。リリース17では、SRSが、スケジューリングPUSCHを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされ得ることが合意されている。この場合、PUSCHは送信されないので、別個の電力制御状態がSRSに適用され得る。しかしながら、マルチTRPオペレーションでは、UEは、コードブック/非コードブックベースの送信のために2つのSRSリソースセットを用いて構成され得る。異なるTRPに向かう複数のSRSリソースセットが同じDCIを介してトリガされる場合、同じ別個の電力制御状態が適用されるが、これは、SRS送信が異なるTRPへ向かうため望ましくない。
【0068】
図3は、いくつかの態様によるSRS電力制御状態を示す。特に、
図3において、SRS電力制御状態は、スケジューリングPUSCHを伴わないDCI 0_1/0_2に関するものであり、複数のTRPの構成による問題を示す。加えて、スケジューリングPUSCHを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるSRSについて、2つのTPCコマンドが存在すべきであり、単一のTRPと複数のTRPとの間の動的切り替えもサポートされるべきである。
【0069】
マルチTRPオペレーションのシナリオにおいて、DCIフォーマット2_3によってトリガされるSRSについても同じ問題が観察される可能性がある。
【0070】
マルチTRPオペレーションに関する別の問題は、単一のTRPとマルチTRPとの間の動的切り替えのサポートを含む。PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるSRSについて、DCIが1つのTRPに対してのみPUSCH送信をスケジューリングするが、SRS要求が2つのTRPに対してSRS送信をトリガする場合、SRSについての電力制御状態は問題となる可能性がある。
図4は、いくつかの態様による別のSRS電力制御状態を示す。
【0071】
例えばSRSリソースセットA及びBで構成されるUEのケースを考える。SRSリソースセットAは、第1PUSCH電力制御状態と同じ、すなわち、f
b,f,c(i,0)と同じ電力制御状態で構成され、SRSリソースセットBは、第2PUSCH電力制御状態と同じすなわち、f
b,f,c(i,1)と同じ電力制御状態で構成され、第1TRP(TRP#1、第1PUSCH電力制御状態に対応する)へのPUSCH送信をスケジューリングするDCIがまた、SRSリソースセットA及びBの両方をトリガする場合、次いで、SRSリソースセットBが第2PUSCH電力制御状態に従うかどうかが問題である。なぜなら、PUSCHは第2TRPに送信されないからである。
図4は、PUSCHをスケジューリングするDCI 0_1/0_2についてのSRS電力制御状態を示す。
【0072】
加えて、UEは、マルチTRPオペレーションにおけるPUSCH送信のために、2つの電力制御状態(l∈{0,1})で構成され得る。どの電力制御状態が適用されるかは、SRIと電力制御状態lとの間のマッピングによって決定され得る。この場合、マッピングは、SRI-PUSCH-PowerControlにおけるRRCパラメータsri-PUSCH-ClosedLoopIndexによって提供される:
【表2】
【0073】
しかしながら、Rel-17では、マルチTRPオペレーションにおけるコードブック/非コードブックベースの送信について、SRSリソースセットの最大数は2であることが合意されている。これは、異なるTRPへの送信が異なるSRSリソースセットによって区別されることを意味する。例えば第1SRSリソースセットは第1TRPに対応し、第2SRSリソースセットは第2TRPに対応する。この場合、PUSCH電力制御状態は、SRIとは異なるSRSリソースセットから導出されるべきである。したがって、マルチTRPオペレーションをサポートするためのSRS及びPUSCH電力制御強化に関する方法が本明細書において提示される。
【0074】
シナリオA:PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるSRS
【0075】
いくつかの実施形態では、単一のTRPオペレーションについて、SRSが、スケジューリングPUSCHを伴わずにDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるとき、DCI内で搬送されるTPCコマンドはSRS電力制御に適用される。仕様変更の例が以下に示される。TS 38.213 v16.4.0のセクション7.3.1のSRS電力制御について、以下のとおりである:
【0076】
サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP b及びSRS送信機会iのためのSRS電力制御調整状態について:
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、SRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合、
h
b,f,c(i,l)=f
b,f,c(i,l) であり、ここで、f
b,f,c(i,l)が、節7.1.1で説明されるように、現在のPUSCH電力制御調整状態であるか;あるいは
srs-PowerControlAdjustmentStateが、SRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合であり、かつ、tpcアキュムレーション(tpc-Accumulation)が提供されない場合、以下のとおりである。
【数3】
【0077】
ここで、δSRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられる。
【0078】
δSRS,b,f,c(m)は、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2に含まれるTPCコマンドである。
【0079】
srs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供される場合、
hb,f,c(i)=δSRS,b,f,c(i) である。
【0080】
UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP bのPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供されない場合、以下のとおりである。
【数4】
【0081】
ここで、δSRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられる。
【0082】
δSRS,b,f,c(m)は、節11.4で説明されるように、DCIフォーマット2_3のPDCCHにおいて他のTPCコマンドと一緒にコーディングされる。
【0083】
...
【0084】
いくつかの実施形態では、マルチTRPオペレーションにおいて、SRS電力制御状態は、PUSCHとは別個の2つの電力制御調整状態を含むように拡張される。2つの別個の電力制御状態は、SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合、SRS電力制御に適用され得る。SRS電力制御状態は、以下のうちの1つ:すなわち、第1PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、第2PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、PUSCHとは別個の第1電力制御状態又はPUSCHとは別個の第2電力制御状態のうちの1つであってよい。
【0085】
例えばsrs-PowerControlAdjustmentStatesの値は、{sameAsFci2, separateClosedLoop-1, separateClosedLoop-2}であり得る。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在しない場合、SRS電力制御は、第1PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわち、hb,f,c=fb,f,c(i,0)である。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がsameAsFci2である場合、SRS電力制御は、第2PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわち、hb,f,c=fb,f,c(i,1)である。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がseparateClosedLoop-1である場合、SRSは別個の第1電力制御状態で構成される。パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がseparateClosedLoop-2である場合、SRSは別個の第2電力制御状態で構成される。
【0086】
TS38.213 v16.4.0のセクション7.3.1のSRS電力制御の仕様変更の例:
【0087】
サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP b及びSRS送信機会iのためのSRS電力制御調整状態について:
【0088】
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、SRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示す場合、
hb,f,c(i,l)=fb,f,c(i,l) であり、ここで、fb,f,c(i,l)は、節7.1.1で説明されるように、現在のPUSCH電力制御調整状態を示す。
【0089】
あるいは、UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP bのPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつtpcアキュムレーションが提供されていない場合、以下のとおりである。
【数5】
【0090】
ここで、δSRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられる。
【0091】
δSRS,b,f,c(m,l)は、節11.4で説明されるように、DCIフォーマット2_3のPDCCHにおいて他のTPCコマンドと一緒にコーディングされるか、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2に含まれるTPCコマンド値である。
【0092】
UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP bのPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつtpcアキュムレーションが提供される場合、
hb,f,c(i,l)=δSRS,b,f,c(i,l) であり、UEは、DCIフォーマット2_3又はPUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2、SRS送信機会iの第1シンボルの前のKSRS,minシンボルを検出し、ここで、δSRS,b,f,cの絶対値は、表7.1.1-1で提供される。
【0093】
別の実施形態では、SRSは、依然として、既存の3つの電力制御調整状態、すなわち、第1PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態と、第2PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態と、PUSCHとは別個の電力制御状態を使用する。SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCI 0_1/0_2によってトリガされる場合、DCIはSRS電力制御調整hb,f,c(i,l)について考慮されるべきである。SRSが、第1PUSCH電力制御状態と同じであるように構成される場合、l=0である。SRSが、第2PUSCH電力制御状態と同じであるように構成される場合、l=0である。
【0094】
仕様変更の例は以下のように示される。TS38.213 v16.4.0のセクション7.3.1のSRS電力制御について、以下のとおりである:
【0095】
サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP b及びSRS送信機会iのためのSRS電力制御調整状態について:
【0096】
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、SRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合、
hb,f,c(i,l)=fb,f,c(i,l) であり、ここで、fb,f,c(i,l)は、節7.1.1で説明されるように、現在のPUSCH電力制御調整状態を示す。
【0097】
あるいは、srs-PowerControlAdjustmentStateが、SRS送信とPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供されていない場合、
【数6】
であり、ここで、δ
SRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられ、δ
SRS,b,f,c(m)は、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2に含まれるTPCコマンド値であり、srs-PowerControlAdjustmentStatesが第1PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態を示す場合、l=0であり、srs-PowerControlAdjustmentStatesが第2PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態を示す場合、l=1である。
【0098】
srs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示し、SRSが、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされる場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供される場合、
hb,f,c(i,l)=δSRS,b,f,c(i,l) であり、ここで、srs-PowerControlAdjustmentStatesが第1PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態を示す場合、l=0であり、srs-PowerControlAdjustmentStatesが第2PUSCH電力制御状態と同じ電力制御状態を示す場合、l=1である。
【0099】
UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP b及びSRS送信機会i上のPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供されていない場合、
【数7】
であり、ここで、δ
SRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられ、δ
SRS,b,f,c(m)は、節11.4で説明されるように、DCIフォーマット2_3のPDCCHにおいて他のTPCコマンドと一緒にコーディングされる。
【0100】
別の実施形態では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCI 0_1/0_2によってトリガされるSRSでは、マルチTRPオペレーションにおいて、2つのTPCコマンドがDCI 0_1/0_2に含まれる。各TPCコマンドは、それぞれのTRPに向かうSRS送信に適用される。2つのTPCコマンドフィールドがDCIに含まれてよく、各TPCコマンドフィールドは1つのTPCコマンドを含む。あるいは、1つのTPCコマンドフィールドのみがDCIに含まれ、DCIフィールドのコードポイントが2つのTPCコマンドを示してもよい。
【0101】
SRS電力制御状態へのTPCコマンドの適用は、暗黙的又は明示的に示され得る。暗黙的指示では、例えば第1TPCコマンドは、第1TRPへのSRS送信に適用される、すなわち、第1電力制御状態を有するSRSに適用される。第2TPCコマンドは、第2TRPへのSRS送信に適用される、すなわち、第2電力制御状態を有するSRSに適用される。トリガされたSRSは、電力制御状態構成に従って対応するTPCコマンドを選択する。
【0102】
図5は、いくつかの態様によるTRP送信を示す。特に、
図5は、SRSを指示するためのPUSCHを伴わないDCI 0_1/0_2によるTPCの例示的な適用を示す。明示的指示では、TPCコマンドが第1SRS電力制御状態に適用されるか又は第2SRS電力制御状態に適用されるかを示す追加ビットが追加される。
【0103】
マルチTRPオペレーションとシングルTRPオペレーション間の動的切り替えもサポートされる。一例では、2つのTPCコマンドが常にDCIに含まれる。単一のTPCコマンドが適用されるか又は両方のTPCコマンドが適用されるかは、トリガされたSRSの電力制御状態構成によって更に決定される。別の例では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCI 0_1/0_2において、単一のTPCコマンドが含まれるか又は2つのTPCコマンドが含まれるかは構成可能である。
【0104】
この実施形態は、シングルDCIマルチTRPオペレーションと、マルチDCIマルチTRPオペレーションの両方に適用可能であり得る。別の例では、この実施形態は、シングルDCIマルチTRPオペレーションにのみ適用可能であり得る。マルチDCIマルチTRPオペレーションでは、1つのTPCコマンドのみがDCIに含まれる。
【0105】
別の実施形態では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされたSRSについて、未使用フィールドを再利用して、SRSのパラメータを再構成してもよい。以下のSRS電力制御パラメータのうちの1つ、いくつか又はすべては、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2の未使用ビットを介して再構成され得る。
【0106】
SRS電力制御調整状態 - 適用可能なSRS電力制御調整状態のうちの1つが、DCIを介して動的に指示され得る。例えばSRSのためのRRC構成の電力制御状態は、第1PUSCH電力制御状態と同じである。DCIにおいて、状態は異なる状態として、例えばPUSCHとは別個の電力制御状態又は(2つの別個の電力制御状態が存在する場合)第1別個の電力制御状態として再構成され得る。
【0107】
パスロス基準信号 - パスロス基準信号のリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能なパスロス基準信号が、SRSについて指示され得る。
【0108】
空間関係 - 空間関係のリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能な空間関係が、SRSについて指示され得る。
【0109】
P0及びアルファ値 - P0のリスト及びアルファのリスト、又はP0とアルファのリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能なP0及びアルファが、SRSについて指示され得る。
【0110】
注:この実施形態は、シングルTRPオペレーションとマルチTRPオペレーションの両方に適用され得る。
【0111】
別の実施形態では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされたSRSについて、マルチTRPオペレーション又はシングルTRPオペレーションのいずれであっても、開ループ電力制御のみが、トリガされたSRSに適用される、すなわち、hb,f,c(i,l)=0である。
【0112】
別の例では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされたSRSについて、トリガされたSRSは、アルファ値及び/又はP0値で構成されてよく、これは、開ループ電力制御が、トリガされたSRSについて実行されることを暗黙的に意味する。
【0113】
別の実施形態では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされたSRSについて、PUSCHと同じ電力制御状態を有するSRSのみをトリガすることができる。別の代替形態では、PUSCHと同じ又は別個の電力制御状態を有するSRSを、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガすることができる。
【0114】
シナリオB:DCIフォーマット2_3によってトリガされるSRS
【0115】
一実施形態では、マルチTRPオペレーションにおいて、DCIフォーマット2_3によってトリガされるSRSについて、SRS電力制御は、PUSCHとは別個の2つの電力制御調整状態を含むように拡張され得る。2つの別個の電力制御調整状態は、SRSがDCIフォーマット2_3によってトリガされる場合に、SRS電力制御に適用され得る。SRS電力制御状態は、以下のうちの1つ:すなわち、第1PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、第2PUSCH電力制御調整状態と同じ電力制御状態、PUSCHの電力制御状態とは別個の第1電力制御状態、PUSCHの電力制御状態とは別個の第2電力制御状態、のうちの1つであり得る。
【0116】
例えばsrs-PowerControlAdjustmentStatesの値は、{sameAsFci2, separateClosedLoop-1, separateClosedLoop-2}であり得る。この場合、パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在しない場合、SRS電力制御は、第1PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわち、hb,f,c=fb,f,c(i,0)である;パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がsameAsFci2である場合、SRS電力制御は、第2PUSCH電力制御調整状態に従うべきである、すなわちhb,f,c=fb,f,c(i,1)である;パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がseparateClosedLoop-1である場合、SRSは第1別個の電力制御状態で構成される;パラメータsrs-PowerControlAdjustmentStatesが存在し、値がseparateClosedLoop-2である場合、SRSは第2別個の電力制御状態で構成される。
【0117】
仕様変更の例は以下のように示される。TS38.213 v16.4.0のセクション7.3.1のSRS電力制御について、以下のとおりである:
【0118】
サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP b及びSRS送信機会iのためのSRS電力制御調整状態について:
【0119】
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、SRS送信及びPUSCH送信について同じ電力制御調整状態を示す場合、
hb,f,c(i,l)=fb,f,c(i,l) であり、ここで、fb,f,c(i,l)は、節7.1.1で説明されるように、現在のPUSCH電力制御調整状態を示す。
【0120】
あるいは、UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP bのPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつ、tpcアキュムレーションが提供されていない場合、以下のとおりである:
【数8】
【0121】
ここで、δSRS,b,f,c値は、表7.1.1-1で与えられる。
【0122】
δSRS,b,f,c(m,l)は、節11.4で説明されるように、DCIフォーマット2_3のPDCCHにおいて他のTPCコマンドと一緒にコーディングされる。
【0123】
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、第1PUSCH電力制御状態を示す場合、l=0であり、srs-PowerControlAdjustmentStatesが、第2PUSCH電力制御状態を示す場合、l=1である。
【0124】
UEが、サービングセルcのキャリアfのアクティブUL BWP bのPUSCH送信のために構成されていない場合、又はsrs-PowerControlAdjustmentStatesがSRS送信とPUSCH送信との間の別個の電力制御調整状態を示す場合であり、かつtpcアキュムレーションが提供されている場合、
hb,f,c(i,l)=δSRS,b,f,c(i,l) であり、UEは、DCIフォーマット2_3、又はPUSCHのスケジューリングを伴わないDCIフォーマット0_1/0_2、SRS送信機会iの第1シンボルの前のKSRS,minシンボルを検出し、ここで、δSRS,b,f,cの絶対値は、表7.1.1-1で提供される。
【0125】
srs-PowerControlAdjustmentStatesが、第1別個のPUSCH電力制御状態を示す場合、l=0であり、srs-PowerControlAdjustmentStatesが、第2別個のPUSCH電力制御状態を示す場合、l=1である。
【0126】
別の実施形態では、DCI 2_3によってトリガされるSRSについて、マルチTRPオペレーションでは、DCI 2_3に含まれる2つのTPCコマンドが存在し得る。各TPCコマンドは、それぞれのTRPに向かうSRS送信に適用される。2つのTPCコマンドフィールドがDCIに含まれてよく、各TPCコマンドフィールドは1つのTPCコマンドを含む。あるいは、1つのTPCコマンドフィールドのみがDCIに含まれ、DCIフィールドのコードポイントが2つのTPCコマンドを示してもよい。
【0127】
SRS電力制御状態へのTPCコマンドの適用は、暗黙的又は明示的に指示され得る。暗黙的指示では、例えば第1TPCコマンドは、第1TRPへのSRS送信に適用される、すなわち、第1電力制御状態を有するSRSに適用される。第2TPCコマンドは、第2TRPへのSRS送信に適用される、すなわち、第2電力制御状態を有するSRSに適用される。トリガされたSRSは、電力制御状態構成に従って対応するTPCコマンドを選択する。
図6は、いくつかの態様による別のTRP送信を示す。特に、
図6は、SRSへのDCI 2_3よるTPCの例示的な適用を示す。
【0128】
明示的指示では、TPCコマンドが第1SRS電力制御状態に適用されるか又は第2SRS電力制御状態に適用されるかを示す追加ビットが追加され得る。
【0129】
マルチTRPオペレーションとシングルTRPオペレーション間の動的切り替えもサポートされる。一例では、2つのTPCコマンドが常にDCI 2_3に含まれる。単一のTPCコマンドが適用されるか又は両方のTPCコマンドが適用されるかは、トリガされたSRSの電力制御状態構成によって更に決定される。別の例では、PUSCHのスケジューリングを伴わないDCI 2_3において、単一のTPCコマンドが含まれるか又は2つのTPCコマンドが含まれるかは構成可能である。
【0130】
この実施形態は、シングルDCIマルチTRPオペレーションと、マルチDCIマルチTRPオペレーションの両方に適用可能であり得る。あるいは、この実施形態は、シングルDCIマルチTRPオペレーションにのみ適用可能であってよく、マルチDCIマルチTRPオペレーションでは、1つのTPCコマンドのみがDCIに含まれる。
【0131】
別の実施形態では、DCIフォーマット2_3によってトリガされたSRSについて、以下のSRS電力制御パラメータのうちの1つ、いくつか又はすべては、SRSを再構成するために、DCIフォーマット2_3の未使用ビットを介して再構成され得る。
【0132】
SRS電力制御調整状態 - 適用可能なSRS電力制御調整状態のうちの1つが、DCIを介して動的に指示され得る。例えばSRSのためのRRC構成の電力制御状態は、第1PUSCH電力制御状態と同じである。DCIにおいて、状態は異なる状態として、例えばPUSCHとは別個の電力制御状態又は(2つの別個の電力制御状態が存在する場合)第1別個の電力制御状態として再構成され得る。
【0133】
パスロス基準信号 - パスロス基準信号のリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能なパスロス基準信号が、SRSについて指示され得る。
【0134】
空間関係 - 空間関係のリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能な空間関係が、SRSについて指示され得る。
【0135】
P0及びアルファ値 - P0のリスト及びアルファのリスト、又はP0とアルファのリストは、RRCによって構成され得る。DCIにおいて、適用可能なP0及びアルファが、SRSについて指示され得る。
【0136】
この実施形態は、シングルTRPオペレーションとマルチTRPオペレーションの両方に適用され得る。加えて、PUSCHとは別個の2つの電力制御状態を有することは、いくつかの又はすべてのSRS使用、すなわち、アンテナ切り替え、ビーム管理、コードブック/非コードブックに適用され得る。PUSCHとは別個の2つの電力制御状態を有することは、DCI 0_1/0_2/1_1/1_2/2_3のような、SRSをトリガすることができるいくつかの又はすべてのDCIフォーマットに適用され得る。
【0137】
シナリオC:PUSCHのスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるSRS
【0138】
一実施形態では、マルチTRPオペレーションにおいて、PUSCHのスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1/0_2によってトリガされるSRSについて、DCIが単一のTRP PUSCH送信をスケジューリングするが、同じDCIが複数のTRPに向かうSRS送信をトリガする場合、TPCコマンドの適用に不一致が存在する可能性がある。別の場合は、DCIが、TRP#Aに向かう単一のTRP送信をスケジュールし、同じDCIがTRP#Bに向かうSRS送信をトリガする。
【0139】
一例では、マルチTRPオペレーションのためにDCIに含まれる2つのTPCコマンド(TPCコマンド#0と#1)が常に存在する場合、TPCコマンド#0は、TRP#Aに向かうPUSCH/SRS送信に使用されてよく(f
b,f,c(i,0),h
b,f,c(i,0))、TPCコマンド#1は、TRP#Bに向かうPUSCH/SRS送信に使用されてよい(f
b,f,c(i,1),h
b,f,c(i,1))。DCIが、TRP#Aに向かう単一のTRP PUSCH送信をスケジュールするのみであり、同じDCIが異なるTRP、すなわちTRP#Bに向かうSRSをトリガする場合、TPCコマンド#0は、TRP#Aに向かうPUSCH電力制御状態に適用される(トリガされる場合、TRP#Aに向かうSRSにも適用される)。TPCコマンド#1は、PUSCHにより省略されるが、TRP#Bに向かうSRS電力制御状態に適用される、すなわち、h
b,f,c(i,1)。
図7は、いくつかの態様によるTRPコマンド送信を示す。特に、
図7は、PUSCH及びSRSへのTPCコマンドの例示的な適用を示す。あるいは、TRP#Bに向かうSRS送信について、開ループ電力制御のみが適用される、すなわち、h
b,f,c(i,1)=0。
【0140】
別の例では、DCIが単一のTRP PUSCH送信をスケジュールするのみであるとき、1つのTPCコマンドのみがDCIに含まれる場合、同じDCIが異なるTRPに向かうSRSをトリガする場合は、開ループ電力制御のみが、PUSCHとして異なるTRPに向かうSRS送信に適用される。あるいは、TPCコマンドは、送信が同じTRPに向かうものであるか異なるTRPに向かうものであるかに関わらず、SRS送信に適用され得る。
【0141】
別の実施形態では、PUSCHのスケジューリングを伴うDCIフォーマット0_1/0_2に対して、DCIで搬送されるTPCコマンドは、PUSCH、PUCCH及びSRSを含む、すべてのアップリンクチャネル/信号に対して(又は少なくともPUSCH及びSRSに対して)TPCコマンドとして解釈され得る。2つのTPCコマンドがDCIに含まれる場合、第1TPCコマンドは、第1TRPへのすべてのアップリンクチャネル/信号(PUSCH/PUCCH/SRS又は少なくともPUSCH/SRS)に適用され、第2TPCコマンドは、第2TRPへのすべてのアップリンクチャネル/信号(PUSCH/PUCCH/SRS、又は少なくともPUSCH/SRS)に適用される。この実施形態は、DCIフォーマット0_0及びDCIフォーマット2_2のような、PUSCHをスケジューリングし、かつTPCコマンドを搬送する、他のDCIフォーマットにも適用され得る。一例では、1つのTRPに向かうSRS送信について、対応するTRPに適用する最新のTPCコマンドが、SRS電力制御のために使用されるべきであり、これは、DCIフォーマット0_0/0_1/0_2/2_2によって搬送されてよく、SRSの送信に先立って受信される。
【0142】
シナリオD:マルチTRPにおけるPUSCH電力制御
【0143】
一実施形態では、マルチTRPオペレーションにおけるコードブック/非コードブックベースの送信のために、SRSリソースセットの数は2に増加される。PUSCHをスケジューリングするDCI 0_1/0_2には、2つのSRIフィールドが含まれ、各SRIフィールドは異なるSRSリソースセットからのSRSリソースを示す。この場合、PUSCH電力制御状態は、異なるSRSリソースセットに明示的又は暗黙的に関連付けられてよく、あるいは第1又は第2SRIフィールドによって明示的/暗黙的に示されてもよい。
【0144】
一例では、SRIの順序は、PUSCH電力制御状態を暗黙的に示すことができ、第1SRIは第1PUSCH電力制御状態に適用され、第2SRIは第2PUSCH電力制御状態に適用される。第1SRIは、第1PUSCH電力制御状態と同じになるように設定されたSRS電力制御状態を有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを示す。第2SRIは、第2PUSCH電力制御状態と同じになるように設定されたSRS電力制御状態を有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを示す。
【0145】
あるいは、第1SRIは、より低いIDを有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを示し、第2SRIは、より高いIDを有するSRSリソースセットからの1つのSRSリソースを示す。PUSCH電力制御状態は更に、対応するSRSリソースセットのSRS電力制御状態によって示されることがある。例えば第1SRIについて、関連するSRSリソースセットが第2PUSCH電力制御状態と同じもので構成される場合、第1SRIは第2PUSCH電力制御状態に適用される。
【0146】
別の例では、SRSリソースセットは、SRSリソースセットにDCI内の第1SRIが使用されるか又は第2SRIが使用されるかを示す新しいパラメータで明示的に構成されてもよい。SRSリソースセットのために構成されるSRS電力制御状態は更に、SRIのためのPUSCH電力制御状態を示してもよい。例えばSRSリソースセット#Bは、第1SRIを使用するように明示的に構成され、SRSリソースセット#Bは、第2PUSCH電力制御状態と同じもので構成される。次に、第1SRIが第2PUSCH電力制御状態に適用される。
【0147】
一実施形態では、PUSCH電力制御のためのSRIとパスロスRS/アルファ/P0との間のマッピングは、マルチTRPオペレーションにおける複数のSRSリソースセットを有する構成をサポートすべきである、すなわち、TRP固有のPUSCH電力制御パラメータを定義すべきである。
【0148】
一例では、RRCにおけるパラメータsri-PUSCH-PathlossReferenceRS-Id及びsri-P0-PUSCH-AlphaSetIdは、2つの値を示し得る。第1値は、第1PUSCH電力制御状態に適用され、第2値は、第2PUSCH電力制御状態に適用される。あるいは、1つの追加のsri-PUSCH-PathlossReferenceRS-Id及び1つの追加のsri-P0-PUSCH-AlphaSetIdが、第2PUSCH電力制御状態に適用されるSRI-PUSCH-PowerControlに含まれる。RRC情報要素(Information Element、IE)SRI-PUSCH-PowerControlに対する修正の例は以下のように示される。
【表3】
【0149】
別の例では、SRI-PUSCH-PowerControlの2つのグループが、各TRPに対して1つ、マルチTRPオペレーションのために導入され得る。SRI-PUSCH-PowerControlの第1グループは、第1TRP(第1PUSCH電力制御状態)に適用され、SRI-PUSCH-PowerControlの第2グループは、第2TRP(第2PUSCH電力制御状態)に適用される。修正の例は以下のように示される。
【表4】
【0150】
PUSCH電力制御を実行するとき、UEは、まず、SRIフィールドに従ってPUSCH電力制御状態(第1SRIフィールドであるか、第2SRIフィールドであるかに従って、対応するPUSCH電力制御状態)を決定する。次に、1つのPUSCH電力制御状態に対して、対応するパスロスRS、P0及びアルファが、SRIコードポイント及びPUSCH電力制御状態に従って決定される。
【0151】
シナリオE:SRS電力制御パラメータ更新
【0152】
一実施形態では、マルチTRPオペレーションにおけるSRSについて、メディアアクセス制御-制御要素(MAC-CE)が、以下のパラメータ:すなわち、SRS電力制御調整状態又はSRS閉ループ電力制御インデックス、パスロス基準信号、空間関係、P0値、アルファ値、のうちの1つ又はいくつか又はすべてを更新するために導入され得る。
【0153】
MAC-CEは、以下のタイプのSRS:すなわち、非周期的(Aperiodic)、半永続的(Semi-persistent)、周期的(Periodic)のSRSのうちの1つ、いくつか又はすべてについて、上記のSRSパラメータを更新するために使用され得る。
【0154】
MAC-CEは、SRSの以下の利用:すなわち、コードブック、非コードブック、アンテナ切り替え(antennaSwitching)、ビーム管理(beamManagement)のうちの1つ、いくつか又はすべてについて、上記のSRSパラメータを更新するために使用され得る。
【0155】
MAC-CEは、1つ又は複数のSRSリソースセットについて上記のSRSパラメータを更新するために使用され得る。あるいは、MAC-CEは、1つのSRSリソースセット内の1つ又は複数のSRSリソースについて上記のSRSパラメータを更新するために使用され得る。一例では、以下のパラメータ:すなわち、SRS電力制御調整状態、又はSRS閉ループ電力制御インデックス、パスロス基準信号、空間関係、P0値、アルファ値、のうちの1つ又はいくつか又はすべてが、RRCによってパラメータセットとして定義され得る(あるいは、SRS電力制御調整状態、P0及びアルファがパスロス基準信号IE又は空間関係IEに追加され得る)。
【0156】
RRCは、UEに対してパラメータセットのリスト、すなわち複数のパラメータセットを構成し得る。MAC-CEは、SRSのために適用されるべき1つのパラメータセットを(パラメータセットIDによって)指示し得る。あるいは、パラメータセットは、パスロス基準信号ID又は空間関係IDによって暗黙的に指示され得る。
【0157】
別の例では、RRCは、以下のパラメータ:すなわち、SRS電力制御調整状態又はSRS閉ループ電力制御インデックス、P0値、アルファ値からなるパラメータセットを定義し得る。
【0158】
RRCは、UEに対してパラメータセットのリスト、すなわち複数のパラメータセットを構成し得る。MAC-CEは、SRSのために適用されるべき1つのパラメータセットを(パラメータセットIDによって)指示してよく、また、SRSのために適用されるべきパスロス基準信号ID/空間関係IDを指示してもよい。
【0159】
別の実施形態では、UEがRel-17ジョイント(Rel-17 joint)DL/UL送信構成インジケータ(Transmission Configuration Indicator、TCI)状態又はRel-17セパレート(Rel-17 separate)DL/UL TCI状態をサポートする場合、TCI状態は、SRSのための以下のパラメータ:すなわち、SRS電力制御調整状態又はSRS閉ループ電力制御インデックス、パスロス基準信号、P0値、アルファ値のうちの1つ、いくつか又はすべてに関連付けられ得る。
【0160】
gNBがUEに対してTCI状態を示すとき、関連するパラメータがSRS送信に適用され得る。
【0161】
別の例では、アンテナ切り替えを伴うSRSの場合、上記に列挙されたSRSパラメータは、指示されたジョイントDL/UL TCI状態又はセパレートDL/UL TCI状態に従うべきである。あるいは、アンテナ切り替えを伴うSRSの場合、SRS送信のためのビームは、セパレートDL TCI状態に従うべきであり、上記で列挙されたSRSパラメータは、セパレートUL TCI状態に従ってよい。あるいは、上記で列挙されたSRSパラメータはMAC-CEに従うべきである。
【0162】
別の例では、ビーム管理を伴うSRSの場合、SRSがgNB Rxビームをリファイン(refine)する場合、上記で列挙されたSRSパラメータは、指示されたジョイントDL/UL TCI状態又はセパレートUL TCI状態に従うべきである。SRSがUE Txビームをリファインする場合、TCI状態はSRSに適用されず、上記で列挙されたSRSパラメータはMAC-CEに従ってよい。あるいは、ビーム管理を伴うSRSに対して、上記で列挙されたSRSパラメータはMAC-CEに従うべきである。
【0163】
別の例では、非コードブックを伴うSRSの場合、関連するCSI-RSが構成されている場合、上記で列挙されたSRSパラメータはMAC-CEに従う必要がある。関連するCSI-RSが構成されていない場合、上記で列挙されたSRSパラメータは、指示されたジョイントDL/UL TCI状態又はセパレートUL TCI状態に従うべきである。
【0164】
シナリオF:PDCCH反復を伴う電力制御
【0165】
一実施形態では、イントラスロット反復及びインタースロット反復を含むPDCCH反復が有効にされるとき、TPCコマンド(PUSCH又はPUCCH又はSRSのための)がDCIに含まれる場合、複数のPDCCH反復によって搬送されるTPCコマンドは、PUSCH/PUCCH/SRSに対してアップリンク電力制御を行うとき、対応する閉ループ電力制御状態に対して1回だけ考慮され、TPCアキュムレーションが有効にされることと、TPCアキュムレーションが無効にされることの両方を含む。
【0166】
シナリオG:アンテナ切り替えのための電力制御
【0167】
一実施形態では、アンテナ切り替えを伴うSRSの場合、Tx電力は、同じDCIによってトリガされた1つ又は複数の非周期的SRSリソースセットにわたるSRSリソースの間で同じに維持される。これは、閉ループ電力制御が適用されるとき、かつ/又は開ループ電力制御が適用されるときに使用され得る。
【0168】
図8は、いくつかの態様によるSRSアンテナ切り替えのための電力制御を示す。例えば閉ループ電力制御では、同じDCIによってトリガされたアンテナ切り替えのための非周期的SRSリソースセット間でTPCコマンドが受信される場合、
図8の例によって示されるように、TPCコマンドは無視される。あるいは、gNBは、同じDCIによってトリガされたアンテナ切り替えのための非周期的SRSリソースセット間でTPCコマンドを送信しない。
【0169】
TS 38.213のセクション7.3.1における仕様変更の例は、以下のとおりである:srs-PowerControlAdjustmentStatesが、SRS送信及びPUSCH送信に対して同じ電力制御調整状態を示す場合、SRS送信機会iに対する電力制御調整状態の更新は、SRSリソースセットqs内の各SRSリソースの始めに発生し、そうでない場合、電力制御調整状態SRS送信機会iの更新は、SRSリソースセットqs内の最初に送信されたSRSリソースの始めに発生する。アンテナ切り替えを伴うSRSでは、複数のSRSリソースセットが同じDCIによってトリガされる場合、電力制御調整の更新は、第1SRSリソースセットの最初に送信されたSRSリソースの始めにのみ発生する。
【0170】
別の例では、アンテナ切り替えを伴うSRSでは、複数のSRSリソースセットが同じDCIによってトリガされる場合、SRSリソースセットは単一のSRS送信機会として扱われる。
【0171】
別の実施形態では、アンテナ切り替えを伴うSRSでは、周期(サイクル)中に周期的/半永続的SRSリソースセット内のすべてのSRSリソース間で同じTx電力が維持され、すべてのSRSリソースを送信することによってすべての受信アンテナを鳴らす。どのSRSリソース送信がサイクルの開始点として使用されるかは、gNBによって予め定義されるか又は構成/指示され得る。例えば周期的/半永続的SRSリソースセットが4つのSRSリソースを含む場合、4つのSRSリソースを送信するサイクル中に同じTx電力がSRSに適用される。
【0172】
実施形態は、特定の例示的実施形態を参照して説明されてきたが、本開示のより広い範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正及び変更が行われてよいことは明らかであろう。したがって、本明細書及び図面は、限定的な意味ではなく例示的な意味で解釈されるべきである。本明細書の一部を形成する添付図面は、限定ではなく例示として、本主題が実施され得る特定の実施形態を示す。図示された実施形態は、当業者が本明細書に開示された教示を実施することができるように十分に詳細に説明されている。本開示の範囲から逸脱することなく、構造的及び論理的置換及び変更を行うことができるように、他の実施形態が利用され、そこから派生されてもよい。したがって、この詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、様々な実施形態の範囲は、添付の請求項のみによって、そのような請求項が権利を有する均等物の全範囲とともに定義される。
【0173】
本主題は、単に便宜のために、本出願の範囲をいずれかの単一の発明概念に自発的に限定する意図なしに、1つ以上が実際に開示されている場合、個々に及び/又は集合的に「実施形態」という用語によって本明細書中で言及されることがある。したがって、特定の実施形態が本明細書で例示され、記載されているが、同じ目的を達成するように計算された任意の配置が、示される特定の実施形態に置換され得ることが理解されるべきである。本開示は、様々な実施形態のいずれか及びすべての適応又は変形をカバーすべきである。上記実施形態と本明細書で具体的に記載されていない他の実施形態の組合せは、上記記載を検討すると、当業者に明らかになるであろう。
【0174】
本明細書において、用語「a」又は「an」は、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ」又は「1つ以上」のいずれかの他の例又は使用と独立に、1つ、又は1つより多くを含むように使用される。本文書において、用語「又は」は、非排他的な又は、を指すように使用され、例えば「A又はB」は、別段の指示がない限り、「Aを含むがBを含まない」、「Bを含むがAを含まない」及び「A及びB」を含む。本文書において、用語「含む(including)」及び「in which」は、それぞれの用語「備える(comprising)」及び「wherein」の平易な英語の等価物として使用される。また、以下の請求項において、用語「含む」及び「備える」は、オープンエンドである、すなわち、請求項においてそのような用語の後に列挙された要素に加えて要素を含む、システム、UE、物品、構成、式又はプロセスは、依然としてその請求項の範囲内にあるとみなされる。さらに、以下の請求項において、用語「第1」、「第2」及び「第3」等は、単にラベルとして使用されており、それらの対象に数値要件を課すことは意図されていない
【0175】
本開示の要約は、読者が技術開示の性質を迅速に確認することを可能にする要約を要求する、37C.F.R.§1.72(b)に従うために提供される。これは、請求項の範囲又は意味を解釈又は限定するために使用されないという了解の下に提示されている。加えて、前述の詳細な説明では、本開示を簡素化するために、様々な特徴が単一の実施形態にグループ化されていることが分かる。この開示方法は、特許請求に係る実施形態が各請求項に明示的に記載されているものより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明的主題は、単一の開示された実施形態のすべての特徴よりも少ない特徴にある。したがって、以下の特許請求の範囲は詳細な説明に組み込まれ、各請求項は別個の実施形態として独立している。
【国際調査報告】