(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(54)【発明の名称】装着ブラケットアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60R 9/048 20060101AFI20240228BHJP
B60R 9/052 20060101ALI20240228BHJP
【FI】
B60R9/048
B60R9/052
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557338
(86)(22)【出願日】2022-03-19
(85)【翻訳文提出日】2023-09-14
(86)【国際出願番号】 AU2022050250
(87)【国際公開番号】W WO2022192968
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523052317
【氏名又は名称】ライノ ラック オーストラリア ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルファクラニー,タレク
(72)【発明者】
【氏名】コネラン,アダム
【テーマコード(参考)】
3D020
【Fターム(参考)】
3D020AA01
3D020AB01
3D020AD21
(57)【要約】
本発明は、物品を装着部位に装着するための装着ブラケットアセンブリであって、装着部位に固定するように構成された装着構造体、及び受容構造体を少なくとも含む、ブラケットベースと、アダプタベースの受容構造体と相補的な係合構造体を少なくとも含む、ブラケットアダプタと、を備え、ブラケットアダプタは、ブラケットベースの配向に対して係合配向で配向して、係合構造体を第1の方向に直線的に摺動させて受容構造体と係合させることによって、ブラケットベースに装着される、装着ブラケットアセンブリに関する。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を装着部位に装着するための装着ブラケットアセンブリであって、前記アセンブリが、
前記装着部位に固定するように構成された装着構造体、及び受容構造体を少なくとも含む、ブラケットベースと、
前記アダプタベースの前記受容構造体と相補的な係合構造体を少なくとも含む、ブラケットアダプタと、を備え、
前記ブラケットアダプタが、前記ブラケットベースの配向に対して係合配向で配向して、前記係合構造体を第1の方向に直線的に摺動させて前記受容構造体と係合させることによって、前記ブラケットベースに装着される、装着ブラケットアセンブリ。
【請求項2】
前記受容構造体が、前記第1の方向に対して鋭角で延在するように配置された少なくとも1つのガイド面を備え、
前記係合構造体が、前記受容構造体の前記少なくとも1つのガイド面に平行に延在し、それと相補的である少なくとも1つの相補面を備え、
前記係合構造体が直線的に摺動して前記受容構造体と係合した時点で、前記少なくとも1つのガイド面及び前記少なくとも1つの相補面が互いに隣接して接触する、請求項1に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項3】
前記受容構造体が、その長さの一部分にわたって前記第1の方向に延在するガイドレールを備え、
前記係合構造体が、前記ガイドレールの近位に直線的に摺動するように適合されたレール受容部分を備えている、請求項2に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項4】
前記少なくとも1つのガイド面が、前記ガイドレールの外向き面であり、
前記少なくとも1つの相補面が、前記レール受容部分の内向き面である、請求項3に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項5】
前記ガイドレール及び前記レール受容部分のうちの一方が、そこから延在し、前記第1の方向に実質的に平行な長さを有する二次ガイド突起を備え、
前記レール受容部分及び前記ガイドレールのうちの他方が、前記二次ガイド突起を中に受容するように適合された二次スロットを備えている、請求項3又は請求項4に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項6】
前記二次ガイド突起の少なくとも1つの外向き面が、前記少なくとも1つのガイド面を提供し、
前記二次スロットの少なくとも1つの内向き面が、前記少なくとも1つの相補面を提供する、請求項5に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項7】
前記受容構造体が、摺動止め具であって、前記摺動止め具から延在し、タブスロットを形成するように配置された少なくとも1つのフランジを有する、摺動止め具を備え、
前記係合構造体が、タブであって、係合要素から延在し、前記ブラケットアダプタが前記係合配向で配向されたときに前記第1の方向に延在し、前記係合構造体が直線的に摺動して前記受容構造体と係合したときに前記タブスロットによって受容されるように配置されている、タブを備えている、請求項2~6のいずれか一項に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのガイド面が、前記タブスロットに隣接した前記少なくとも1つのフランジの面であり、
前記少なくとも1つの相補面が、前記タブスロットによって受容される前記タブの面である、請求項7に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項9】
前記受容構造体が、前記第1の方向に実質的に平行に延在する指向面を更に備え、
前記係合構造体が、前記ブラケットアダプタが前記係合配向で配向されたときに前記第1の方向に実質的に平行に延在する摺動面を更に備えている、請求項3~8のいずれか一項に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項10】
前記受容構造体が、前記ガイドレールと並んで配置され、前記ガイドレールから離間され、前記ガイドレールと実質的に平行に延在する、更なるガイドレールを備え、
前記係合構造体の前記レール受容部分が、前記ガイドレール及び前記更なるガイドレールの両方を受容してそれらの近位に直線的に摺動するように適合され、
更に、前記係合構造体が直線的に摺動して前記受容構造体と係合した時点で、前記ガイドレールと更なるガイドレールとの間の空間内にキャビティが形成される、請求項3~9のいずれか一項に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項11】
前記ブラケットアダプタを通って延在する第1のアパーチャと、前記ブラケットベースを通って延在する第2のアパーチャと、を更に備え、
前記第1及び第2のアパーチャがそれぞれ、そこを通して締結具を受容するように適合され、
前記係合構造体が直線的に摺動して前記受容構造体と係合した時点で、前記第1及び第2のアパーチャが互いに整列する、先行請求項のいずれか一項に記載の装着ブラケットアセンブリ。
【請求項12】
装着ブラケットアセンブリキットであって、
先行請求項のいずれか一項に記載の少なくとも1つのブラケットベースと、
先行請求項のいずれか一項に記載の第1のブラケットアダプタであって、第1の物品タイプを固定することを可能にするように適合された物品固定手段を更に備えている、第1のブラケットアダプタと、
先行請求項のいずれか一項に記載の第2のブラケットアダプタであって、第2の物品タイプを固定することを可能にするように適合された物品固定手段を更に備えている、第2のブラケットアダプタと、を備え、
前記第1の物品タイプ及び第2の物品タイプが、異なる物品タイプである、装着ブラケットアセンブリキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の詳細
本出願は、2021年3月19日にオーストラリアで出願されたAU2021/900810号の優先権を主張するものであり、当該出願の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本発明は、概して、車両アクセサリの分野に関するものであり、より具体的には、車両アクセサリをルーフトップカーゴキャリアに装着する手段に関するものである。
【背景技術】
【0003】
装着ブラケットは、広範囲の物品を様々な装着部位に固定する手段である。装着ブラケットアセンブリの1つの特定のスタイルは、適合性を提供するように、物品を装着部位に迅速に装着する、及びそこから取り外す能力を提供することを意図している。しかしながら、先行技術の装着ブラケットアセンブリは、多くの場合、固定された構成要素と取り外し可能な構成要素との間に起こる「結合」などの欠点に悩まされ、ユーザが物品を「交換する」能力を妨げる。その他には、構成要素が互いに適切に係合することを確実にするために、複雑な装着手段を有すること、又は(典型的には、物品が取り付けられた状態の)取り外し可能な構成要素を正確に位置付ける必要があること、が挙げられる。これは、物品がとりわけ大きい、扱い難い、又は重い場合には困難である。
【0004】
したがって、固定された構成要素と取り外し可能な構成要素との間に詰まり又は結合が起こる傾向などの先行技術の欠点に対処しながら、アクセサリを容易かつ迅速にルーフトップカーゴキャリアに装着及び取り外すことを可能にする、及び/又は正確な操作の必要性を低減することによって、固定された構成要素に対する取り外し可能な構成要素の装着し易さを促進することを可能にする、「ユニバーサル」システムを提供することが好都合になる。
【0005】
更に、複数の異なるアクセサリが装着され得る汎用的な装着点をルーフトップカーゴキャリアに提供し、ユーザが、自分の現在の必要性に応じて自分の車両のロードアウトに適合させることを可能にすることが好都合になる。
【発明の概要】
【0006】
発明の開示
第1の態様では、本発明は、物品を装着部位に装着するための装着ブラケットアセンブリであって、装着部位に固定するように構成された装着構造体、及び受容構造体を少なくとも含む、ブラケットベースと、アダプタベースの受容構造体と相補的な係合構造体を少なくとも含む、ブラケットアダプタと、を備える、装着ブラケットアセンブリに関し、ブラケットアダプタは、ブラケットベースの配向に対して係合配向で配向して、係合構造体を第1の方向に直線的に摺動させて受容構造体と係合させることによって、ブラケットベースに装着される。
【0007】
一実施形態では、受容構造体は、第1の方向に対して鋭角で延在するように配置された少なくとも1つのガイド面を備え、係合構造体は、受容構造体の少なくとも1つのガイド面に平行に延在し、それと相補的である、少なくとも1つの相補面を備え、係合構造体が直線的に摺動して受容構造体と係合した時点で、少なくとも1つのガイド面及び少なくとも1つの相補面が互いに隣接して接触する。
【0008】
一実施形態では、受容構造体は、その長さの一部分にわたって第1の方向に延在するガイドレールを備え、係合構造体は、ガイドレールの近位に直線的に摺動するように適合されたレール受容部分を備えている。
【0009】
一実施形態では、少なくとも1つのガイド面は、ガイドレールの外向き面であり、少なくとも1つの相補面は、レール受容部分の内向き面である。
【0010】
一実施形態では、ガイドレール及びレール受容部分のうちの一方は、そこから延在し、第1の方向に実質的に平行な長さを有する二次ガイド突起を備え、レール受容部分及びガイドレールのうちの他方は、二次ガイド突起を中に受容するように適合された二次スロットを備えている。
【0011】
一実施形態では、二次ガイド突起の少なくとも1つの外向き面は、少なくとも1つのガイド面を提供し、二次スロットの少なくとも1つの内向き面は、少なくとも1つの相補面を提供する。
【0012】
一実施形態では、受容構造体は、摺動止め具であって、摺動止め具から延在し、スロットを形成するように配置された少なくとも1つのフランジを有する、摺動止め具を備え、係合構造体は、タブであって、係合要素から延在し、ブラケットアダプタが係合配向で配向されたときに第1の方向に延在し、係合構造体が直線的に摺動して受容構造体と係合したときにスロットによって受容されるように配置される、タブを備えている。
【0013】
更なる一実施形態では、少なくとも1つのガイド面は、形成されたタブスロットに隣接した少なくとも1つのフランジの面であり、少なくとも1つの相補面は、スロットによって受容されるタブの面である。
【0014】
一実施形態では、受容構造体は、第1の方向に実質的に平行に延在する指向面を更に備え、係合構造体は、ブラケットアダプタが係合配向で配向されたときに第1の方向に実質的に平行に延在する摺動面を更に備えている。
【0015】
一実施形態では、受容構造体は、ガイドレールと並んで配置され、ガイドレールから離間され、ガイドレールと実質的に平行に延在する、更なるガイドレールを備え、係合構造体のレール受容部分は、係合構造体が直線的に摺動して受容構造体と係合した時点で、ガイドレールと更なるガイドレールとの間の空間内にキャビティが形成されるように、ガイドレール及び更なるガイドレールの両方を受容してそれらの近位に直線的に摺動するように適合される。
【0016】
一実施形態では、装着ブラケットアセンブリは、ブラケットアダプタを通って延在する第1のアパーチャと、ブラケットベースを通って延在する第2のアパーチャと、を更に備え、第1及び第2のアパーチャはそれぞれ、そこを通してねじ付き締結具を受容するように適合され、係合構造体が直線的に摺動して受容構造体と係合した時点で、第1及び第2のアパーチャが互いに整列する。
【0017】
予め設定された発明の更なる実施形態は、装着ブラケットアセンブリキットに関するものであり得、該キットは、上の実施形態のうちのいずれか1つの少なくとも1つのブラケットベースと、上の実施形態のうちのいずれか1つの第1のブラケットアダプタであって、第1の物品タイプを固定することを可能にするように適合された物品固定手段を更に備えている、第1のブラケットアダプタと、上の実施形態のうちのいずれか1つの第2のブラケットアダプタであって、第2の物品タイプを固定することを可能にするように適合された物品固定手段を更に備えている、第2のブラケットアダプタと、を備え、第1の物品タイプ及び第2の物品タイプは、異なる物品タイプである。
【0018】
更なる実施形態が本明細書に開示され得る。本明細書に含まれる本開示を読んだ時点で当業者に明らかになり得るこれらの及び他の実施形態は、本発明の範囲内にあるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
ここで、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
【
図1A-1B】
図1A及び
図1Bは、使用中であり、例示的な装着部位に装着された本発明の一実施形態を表す。
【
図5】
図5は、本発明のブラケットベースの代替の実施形態を表す。
【
図11】本発明の一実施形態のいくつかの可能な装着配置を表す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
第1の態様では、本発明は、アクセサリを車両に装着するなどの、物品を装着部位に装着する手段に関する。一実施形態では、
図1A及び
図1Bを参照すると、本発明は、物品12を装着部位14に装着するための装着ブラケットアセンブリ10を備え得、該装着ブラケットアセンブリは、装着部位14に固定するように構成された装着構造体18、及び受容構造体20を少なくとも含む、ブラケットベース16と、アダプタベース16の受容構造体20と相補的な係合構造体24を少なくとも含む、ブラケットアダプタ22と、を備えている。当業者は、
図1A及び
図1Bに表される装着部位14が、一般的な装着部位を表すものと解釈されるべきであること、及び本発明が、特定のタイプの装着部位に載置可能であることに限定されるものと解釈されるべきではないことを認識するであろう。
【0021】
一実施形態では、
図2を参照すると、ブラケットアダプタ22は、ブラケットベース16の配向に対して係合配向26で配向して、係合構造体24を第1の方向28に直線的に摺動させて受容構造体20と係合させることによって、ブラケットベース16に装着されるように適合され得る。一実施形態では、係合配向26は、係合プロセス中に変化しない。すなわち、2つの構成要素を完全に係合させるために、ブラケットアダプタ22も、ブラケットベースも、係合配向26から離れて回転させる必要はない。
【0022】
一実施形態では、
図3A及び
図3Bを参照すると、受容構造体20は、鋭角で第1の方向28に延在するように配置された、少なくとも1つのガイド面30を備え得る。かかる実施形態では、係合構造体24は、受容構造体20の少なくとも1つのガイド面30に実質的に平行に延在し、それと相補的である、少なくとも1つの相補面32を備え得る。係合構造体24が直線的に摺動して受容構造体20と係合した時点で、少なくとも1つのガイド面30及び少なくとも1つの相補面32が、互いに隣接して接触し得る。
【0023】
理論によって本発明の範囲を限定するものではないが、ブラケットベース16内へのブラケットアダプタ22の挿入方向(すなわち、第1の方向28)と平行ではないガイド面を組み込むことで、取り外し可能なブラケットアセンブリ10の機能が向上し得ると考えられる。例えば、ガイド面30及び相補面32が第1の方向28に平行ではないので、ブラケットベース16への又はブラケットベース16からのブラケットアダプタ22の装着も、取り外しも、相補面32をガイド面30に沿って摺動させる必要がない。これは、ガイド面と相補面32-1、32-2との間の界面摩擦が存在しないこと、又は大幅に低減されることを意味し得る。これは、そうでない場合には上述した構成要素を互いに装着する又は互いから取り外すユーザの能力に影響を及ぼし得るブラケットベース16とブラケットアダプタ22との間の「結合」の発生を改善する、打ち消す、又は無効にし得る。
【0024】
非平行ガイド面30及び合致する相補面32が提供し得る更なる利点は、ブラケットベース16及びブラケットアダプタ22を互いに整列させる際の容易さが改善されることである。
図3A及び
図3Bを更に参照すると、ブラケットアダプタ22は、ブラケットアダプタ22が係合配向26にある状態で、係合構造体24の第1の端部36を受容構造体20の第1の端部34の近位に位置付けて、第1の方向28の係合構造体24を直線的に摺動させることによって、ブラケットベース16に装着される。ガイド面30が第1の方向28に対して鋭角であるので、受容構造体20の第1の端部34は、係合構造体24の第1の端部36よりも狭い幅を有し得る。当業者が認識し得るように、これは、係合プロセスの開始時に横方向に完全に整列させる必要がないという点で、ブラケットベース16及びブラケットアダプタ22の相対的に横方向の位置付けにおいていくらかの余裕を提供し得る。係合構造体24を直線的に摺動させて受容構造体20と係合させた時点で、鋭角を有するガイド面30は、(相補面32及びガイド面30を互いに沿って摺動させることによって)ブラケットアダプタを横方向に付勢し、したがって、ブラケットベース16及びブラケットアダプタ22を横方向に整列させる。これは、大きい、重い、又は扱い難い物品12を装着部位14に装着しているので、ブラケットベース16及びブラケットアダプタ22を正確に整列させることがより困難である場合に特に有益であり得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、
図3A及び
図3Bに表されるように、受容構造体20は、対のガイド面30-1、30-2を備え得、係合構造体は、対の相補面32-1、32-2を備え得る。これにより、上述した利点が更に高められ得る。しかしながら、当業者は、単一のガイド面30及び相補面32によっても依然として上述した利点が達成可能であることを認識するであろう。
【0026】
一実施形態では、
図4A及び
図4Bを参照すると、受容構造体20は、その長さの少なくとも一部分にわたって第1の方向28に実質的に平行に延在するガイドレール38を備え得、係合構造体24は、ガイドレール38の近位に直線的に摺動することができるように適合されたレール受容部分40を備え得る。ガイドレール38は、レール受容部分40が該ガイドレールに沿って摺動することによって、係合構造体24を正しい位置に案内する手段を提供し得る。
【0027】
本明細書で使用される場合、「実質的に延在する」とは、ガイドレール38が第1の方向28と正確に平行でなければならないことを意味するものと解釈されるべきではない。
【0028】
更なる一実施形態では、ガイド面30は、ガイドレール38の面30Aであり得、相補面32は、レールガイド面30Aに相補的であるように配置されたレール受容部分40の面32Aであり得る。かかる実施形態では、ガイドレール38は、ガイド面30Aを提供するように、第1の方向28に対して鋭角に配置され得る。代替的に、全体的に第1の方向28に実質的に平行であり得るが、少なくとも1つの面が該第1の方向に対して鋭角であり、したがって、ガイド面30Aを提供するように、ガイドレール38は、その長さに沿って段階的に厚くなり得る。本発明の目的で、上述したガイドレール38の配置のいずれかは、第1の方向に実質的に平行に延在するものとみなされる。当業者は、(
図1A及び
図1Bに表されるようなブラケットアセンブリ10の完全に係合した形態などの)係合構造体24をその正しい位置に案内する役割を果たすガイドレールを提供し、一方でまた、第1の方向28に対して鋭角であるガイド面30Aを提供する他の方法が存在し得ること、及びそうした方法の一部又は全部が、本発明の目的を逸脱しない範囲で利用され得ることを認識するであろう。
【0029】
図4Aは、ガイドレール38の外向き面であるガイド面30Aを表し、
図4Bは、レール受容部分40の内向き面である相補面32Aを表すが、当業者は、この配置が一例に過ぎないことを認識するであろう。例えば、逆の配置もまた本発明の範囲に含まれ得る。ブラケットベース16の代替の実施形態を表す
図5を参照すると、ガイドレール38は、更なるガイドレール38Bを提供することなどによって、スロット46Aによって表されるように、その長さにわたって延在するスロット46を形成するように適合され得る。代替的に、スロット46は、スロット46Bによって表されるように、ガイドレールに切り込まれ得、彫刻され得、又は形成され得る。レール受容部分(図示せず)は、1つ又は複数のガイドレールによって形成されたスロット内へと直線的に摺動するように成形されたプロングを備え得る。かかる実施形態では、ガイド面30Aは、ガイドレールの一方又は両方の内向き面であり得、相補面32Aは、プロング(図示せず)の外向き面であり得る。
【0030】
一実施形態では、
図6A及び
図6Bを参照すると、ガイドレールは、そこから延在し、第1の方向28に実質的に平行な長さを有する二次ガイド突起42を備え得る。係合構造体24のレール受容部分40は、二次ガイド突起42を中に受容するように適合された二次スロット44を備え得る。二次ガイド突起42及び二次スロット44は、ブラケットアダプタ22がブラケットベース16と正しく係合するように、係合構造体24が第1の方向28に直線的に摺動することを促進するための追加のガイダンスを提供し得る。更に、ガイドレール38は、ブラケットアダプタ22が横方向にドリフトすることによってずれるのを防止するためのガイドを提供することができるが、二次ガイド突起42は、ブラケットアダプタ22がブラケットベース16から真っすぐに離れることを抑制し得る。
【0031】
更なる一実施形態では、
図7及び挿入
図A(二次スロット44を表すブラケットアダプタ22の端面図である)を参照すると、ガイド面30は、二次ガイド突起の面30Bであり得、相補面32は、二次スロット44の面32Bである。これは、ガイドレールの面が第1のガイド面30Aを提供することに加えられ得るか、又はその代わりになり得る。
【0032】
当業者は、上の実施形態が、上記のように、「突起」がガイドレール38の上にあり、「スロット」がレール受容部分内にあるものとして説明しているが、これらの2つの要素を単純に逆にすることが本発明の範囲から逸脱しないこと、及びブラケットアセンブリが、機械的に同様の利点を達成するために、逆の配置を利用し得ることを認識するであろう。
図5を再度参照すると、代替の実施形態では、ガイドレール38は、二次ガイドスロット46Bを備え得、一方で、レール受容部分40は、該二次ガイドスロットと係合する二次突起(図示せず)を備え得る。かかる実施形態では、ガイド面30Bは、二次ガイドスロット46Bの面であり得、相補面32Bは、二次突起の面であり得る。
【0033】
一実施形態では、
図7を更に参照し、ブラケットアダプタ22の第1の端部を表す挿入
図Bを参照すると、受容構造体20は、係合構造体の第1の端部36を受容して、その直線的摺動を適当な位置で停止させるように配置された摺動止め52を備え得る。更なる一実施形態では、摺動止めは、そこから延在する少なくとも1つのフランジ54を備え得、該フランジは、タブスロット56を形成するように配置される。かかる実施形態では、係合構造体24は、ブラケットアダプタ22が係合配向26で配向されたときに第1の方向28に延在し、係合構造体24が直線的に摺動して受容構造体20と係合するときにタブスロット56によって受容されるように配置されたタブ58を備え得る。更なる一実施形態では、形成されたタブスロット56に面するフランジ54の少なくとも1つの面は、少なくとも1つのガイド面30Cを提供し、少なくとも1つの相補面32は、タブスロット56によって受容されるタブ58の面32Cである。これは、ガイドレール38によってガイド面30Aを提供すること、及び/又は二次突起42若しくは二次スロット44によってガイド面30Bを提供することに加えられ得るか、又はその代わりになり得る。
【0034】
一実施形態では、
図8A及び
図8Bを参照すると、受容構造体20は、様々な異なるガイド面30A~Cを備え得、係合構造体24は、合致する相補面32A~Cを備え得る。係合構造体20は、ガイド面30A~Cのうちのいずれか1つ、ガイド面30A~Cのうちのいずれか2つ、3つ全てを備え得、更には、先に説明した実施形態で表されるものを越えて、第1の方向28に対して鋭角に延在するように配置された追加のガイド面30を備え得る。受容構造体24は、適切に合致する相補面32を有し得る。
【0035】
一実施形態では、受容構造体20は、第1の方向28に実質的に平行である指向面48を備え得、係合構造体24は、ブラケットアダプタ22が係合配向26で配向されたときに、同じく第1の方向28に実質的に平行である摺動面50を備え得る。更なる一実施形態では、摺動面50は、指向面48に沿って実質的に直線的に摺動するよう配置される。指向面48及び/又は摺動面50は、第1の方向28及び/又は係合配向26を画定する手段を提供し得る。
【0036】
受容構造体20がガイドレール38、38Aを備えている一実施形態では、ガイドレール38Aと並んで配置され、ガイドレール38Aからから離間され、ガイドレール38Aと実質的に平行に延在する、更なるガイドレール38Bを備え得る。かかる実施形態では、係合構造体のレール受容部分40は、ガイドレール38Aと更なるガイドレール38Bとの間の空間内にキャビティが形成されるように、ガイドレール及び更なるガイドレールの両方を受容して、両方の近位に直線的に摺動するように成形、構成、又は別様に適合され得る。
図9A~
図9Cを参照すると、ガイドレール38A及び更なるガイドレール38Bを備えている受容構造体20を有し、それらの間に第1のキャビティ部分52-1を備えた、ブラケットベース16の一実施形態が表されている。また、ガイドレール38A、38Bの両方を受容するように適合され、その中に第2のキャビティ部分52-2を有するレール受容部分40を備えている係合構造体24を有するブラケットアダプタ22の一実施形態も表されている。また、物品14をブラケットアダプタ22の面に固定する一対のねじ付き締結具60の端部も示されている。特に
図9Cを参照すると、ブラケットアダプタ22が第1の方向28に直線的に摺動したときに、第1のキャビティ部分52-1及び第2のキャビティ部分52-2が整列して、キャビティ52を形成する。
【0037】
一実施形態では、
図9A及び
図9Bを更に参照すると、装着ブラケットアセンブリ10は、ブラケットアダプタ22を通って延在する第1のアパーチャ62と、ブラケットベース16を通って延在する第2のアパーチャ64と、を更に備え得る。第1のアパーチャ62及び第2のアパーチャ64はそれぞれ、そこを通るねじ付き締結具を受容するように適合され得、係合構造体24が直線的に摺動して受容構造体20と係合した時点で互いに整列するように更に適合され得る。装着ブラケットアセンブリ10は、整列した第1のアパーチャ62及び第2のアパーチャ64を通過するねじ付き締結具によって一緒に締結され得る。更なる一実施形態では、第1のアパーチャ62及び第2のアパーチャ64は、互いに第1の方向28に整列する。
【0038】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、様々な異なる物品を受容することができる装着ベースを提供する手段を提供することである。
図10A~
図10Cを参照すると、いくつかの実施形態では、ブラケットアダプタ22は、物品をそこに固定する手段66を備え得る。かかる実施形態では、ブラケットベース16は、様々な異なる物品固定手段66A~Cであるが同様の係合構造体24を有するブラケットアダプタ22A~Cを受容することができ得る。
【0039】
図10A~
図10Cの各図は、物品固定手段66A~Cの非限定的な実施例を表す。例えば、
図10Aは、少なくとも1つのアパーチャを備え、少なくとも1つのねじ付き締結具によって物品をそこに固定することを可能にする、物品固定手段66Aを表す。
図10Bは、ローラピボットマウントを備え、回転する能力を必要とする物品をそこに装着することを可能にする、物品固定手段66Bの実施例を表す。いくつかの例示的な物品は、格納式オーニング、(例えば、貨物の摺動移動を可能にするための)ローラ、又は例えば可撓性スレッド、ロープ、ワイヤ、ケーブル、若しくはチェーンを巻き取るための、リールであり得る。
図10Cは、アダプタ22Cに対してある角度で配置された装着アパーチャが存在する、物品固定手段66Cの更なる一実施例を提供する。
図10Cに表される例示的なブラケットアダプタ22Cは、ある角度範囲で装着することができる物品-例えば、装着可能な光源-を装着することが可能であり得、又は
図10Aに表される例示的なブラケットアダプタ22Aによって与えられる位置とは異なる位置に物品を装着することが可能であり得る。当業者は、本発明の範囲が、任意の特定の物品固定手段66A~Cに限定されるべきではないこと、及び
図10A~
図10Cが、物品固定手段66を用い得るいくつかの形態の非限定的な実施例であることを認識するであろう。
【0040】
一実施形態では、
図11を参照すると、装着構造体18は、ブラケットベース16を複数の配向の装着部位14に装着することを可能にするように構成され得る。
図11は、各々がブラケットベース16の一実施形態であり、異なる装着部位12A、12Bに装着される、2つのブラケットベース16A、16Bを表す。少なくとも
図11に表される実施形態では、装着構造体18は、ダイヤモンド形状で配置された4つのアパーチャ68A~Dを備え、第1のアパーチャ68A及び第2のアパーチャ68Bは、特定の間隔を有し、第3のアパーチャ68C及び第4のアパーチャ68Dは、同じ特定の間隔を有する。このように、ブラケットベース16は、装着構造体18の対応するアパーチャを通してねじ付き締結具を延在させることによって同じ特定の間隔を有する少なくとも一対の受容アパーチャを備えている装着部位に装着され得る。当業者は、
図11に表される実施形態が、例示的なものに過ぎないこと、及び装着構造体18が、本発明の目的を逸脱しない範囲で、当技術分野で知られている様々な形態のうちのいずれかを用い得ることを認識するであろう。
【0041】
更なる一実施形態では、本発明は、上の実施形態のうちのいずれか1つのブラケットベース16と、上の実施形態のうちのいずれか1つ以上の少なくとも2つのブラケットアダプタ22と、を備えている、キットを備え得る。更なる一実施形態では、第1のブラケットアダプタ22は、第1の物品固定手段66を備え得、第2のブラケットアダプタは、第2の物品固定手段66を備え得、物品固定手段66はそれぞれ、そこに異なるタイプの物品を固定するように適合される。
【0042】
上で好適な実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、当業者には、そうした実施形態に限定されるのではなく、具体的に説明した実施形態以外の数多くの他の形態、変形形態、修正形態で具現化され得ることが認識されるであろう。本発明は、全てのそのような変形形態及び修正形態を含む。また、本発明は、本明細書において言及される又は示されるステップ、特徴、構成要素、及び/又はデバイスの全てを個別に又は集合的に含み、ステップ又は特徴の全ての又は任意の2つ以上の組み合わせを含む。
【0043】
本明細書では、別途文脈が明確に示していない限り、「備える」という単語は、「~だけからなる」などの単語の排他的な意味を有することを意図するものではなく、「少なくとも~を含む」という意味において、非排他的な意味を有することを意図する。同じことが、対応する文法的な変化を伴う、「備える」などの単語の他の形態にも当てはまる。
【0044】
本明細書で使用される選択された用語の他の定義は、「発明を実施するための形態」内に見出され得、本明細書全体に適用され得る。別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての他の科学用語及び技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
【0045】
本文書においてなされるいかなる保証も、本発明のいくつかの実施形態に関連するものと理解されるべきであり、本発明の全ての実施形態についてなされた保証であることが意図されるものではない。本発明の全ての実施形態に適用されるとみなされる保証がある場合は、出願人/特許権者は、後に本明細書からそれらを削除する権利を留保し、いずれの国においても、特許の査定又はその後の付与に関して、そのような保証に依存するものではない。
【国際調査報告】