(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス
(51)【国際特許分類】
H01P 5/02 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
H01P5/02 603L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023549908
(86)(22)【出願日】2022-02-04
(85)【翻訳文提出日】2023-08-17
(86)【国際出願番号】 US2022015204
(87)【国際公開番号】W WO2022191937
(87)【国際公開日】2022-09-15
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デューン、ダー-ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】カンキー、エリザベス、ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ローデン、マーティン、イー.
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ローラ、エム.
(57)【要約】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、2つ以上の基板のスタックであって、基板のスタックが上部基板及び底部基板を含み、底部基板への上部基板の接合が、上部基板と底部基板との間の垂直電気接続を作成し、上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、底部基板の底面が底部基板底部メタライゼーションを含む、2つ以上の基板のスタックと、上部基板と底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションと、基板のスタックの上部側に接合された微細加工された上部カバーと、基板のスタックの底部側に接合された微細加工された底部カバーとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上の基板のスタックであって、前記基板のスタックが上部基板及び底部基板を含み、前記底部基板への前記上部基板の接合が、前記上部基板と前記底部基板との間の垂直電気接続を作成し、前記上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、前記底部基板の底面が底部基板底部メタライゼーションを含む、2つ以上の基板のスタックと、
前記上部基板と前記底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションと、
前記基板のスタックの上部側に接合された微細加工された上部カバーと、
前記基板のスタックの底部側に接合された微細加工された底部カバーと
を含む、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス。
【請求項2】
前記基板のスタックが上部基板と底部基板の両方を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記上部基板の上面及び前記底部基板の底面が、ウエハの前面上に一緒に作製される、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
前記上部基板と前記底部基板との間に位置するメタライゼーションをさらに含む、請求項2に記載のデバイス。
【請求項5】
前記上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、前記上部基板の底面が上部基板底部メタライゼーションを含み、前記上部基板が、前記上部基板上部メタライゼーションと前記上部基板底部メタライゼーションとを接続する金属化された上部基板スルー基板ビアをさらに含み、前記金属化された上部基板スルー基板ビアが、前記上部基板上部メタライゼーションと前記上部基板底部メタライゼーションとの間の第1の垂直電気接続を形成する、請求項2に記載のデバイス。
【請求項6】
前記底部基板の底面が底部基板底部メタライゼーションを含み、前記底部基板の上面が底部基板上部メタライゼーションを含み、前記底部基板が、前記底部基板上部メタライゼーションと前記底部基板底部メタライゼーションとを接続する金属化された底部基板スルー基板ビアをさらに含み、前記金属化された底部基板スルー基板ビアが、前記底部基板上部メタライゼーションと前記底部基板底部メタライゼーションとの間の第2の垂直電気接続を形成する、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記底部基板への前記上部基板の接合が、前記上部基板底部メタライゼーションと前記底部基板上部メタライゼーションとの間の第3の垂直電気接続を作成する、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記第1の垂直電気接続を使用して、前記上部基板上部メタライゼーションが、前記上部カバーの外側において前記上部基板底部メタライゼーションに電気的に接続され、前記上部基板底部メタライゼーションの形状が、前記上部カバーの外側における前記第1の垂直電気接続を前記上部カバーの内側における第1の垂直電気接続に接続し、前記第1の垂直電気接続を使用して、前記上部基板底部メタライゼーションが、前記上部カバーの内側で前記上部基板上部メタライゼーションに電気的に接続される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第2の垂直電気接続を使用して、前記底部基板底部メタライゼーションが、前記底部カバーの内側において前記底部基板上部メタライゼーションに電気的に接続され、前記底部基板上部メタライゼーションの形状が、前記底部カバーの内側における前記第2の垂直電気接続を前記上部カバーの外側における前記第3の垂直電気接続に接続し、前記第3の垂直電気接続を使用して、前記底部基板上部メタライゼーションが、前記上部カバーの外側において前記上部基板底部メタライゼーションに電気的に接続され、前記第1の垂直電気接続を使用して、前記上部基板底部メタライゼーションが、前記上部カバーの外側において前記上部基板上部メタライゼーションに電気的に接続される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記第1の垂直電気接続を使用して、前記上部基板上部メタライゼーションが前記上部基板底部メタライゼーションに電気的に接続され、前記第3の垂直電気接続を使用して、前記上部基板底部メタライゼーションが前記底部基板上部メタライゼーションに電気的に接続され、前記第2の垂直電気接続を使用して、前記底部基板上部メタライゼーションが前記底部基板底部メタライゼーションに電気的に接続される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
前記底部基板への前記上部基板の接合が、1又は複数の信号メタライゼーションを形成し、前記信号メタライゼーションの各々が、
a.信号上部基板上部メタライゼーション、
b.前記上部基板に含まれる信号スルー基板ビア、
c.信号上部基板底部メタライゼーション、
d.信号底部基板上部メタライゼーション、
e.前記底部基板に含まれる信号スルー基板ビア、及び
f.信号底部基板底部メタライゼーション
のうちの2つ以上の相互接続を含む、請求項7に記載のデバイス。
【請求項12】
前記上部カバーが上部カバーメタライゼーションを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
前記底部カバーが底部カバーメタライゼーションを含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項14】
前記上部基板への前記上部カバーの接合が、前記上部基板上部メタライゼーションと前記上部カバーメタライゼーションとの間の第1の垂直電気接続を作成し、前記底部基板への前記底部カバーの接合が、前記底部基板上部メタライゼーションと前記底部カバーメタライゼーションとの間の第2の垂直電気接続を作成する、請求項7に記載のデバイス。
【請求項15】
前記上部カバー、前記上部基板、前記底部基板及び前記底部カバーの接合が、基準メタライゼーションを形成し、前記基準メタライゼーションが、
a.前記上部カバーメタライゼーション、
b.基準上部基板上部メタライゼーション、
c.前記上部基板に含まれる基準上部基板スルー基板ビア、
d.基準上部基板底部メタライゼーション、
e.基準底部基板上部メタライゼーション、
f.前記底部基板に含まれる基準底部基板スルー基板ビア、
g.前記基準底部基板底部メタライゼーション、及び
h.前記底部カバーメタライゼーション
のうちの1又は複数を含む、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスを作製するための方法であって、
前記デバイスにおいて使用可能な上部カバーを微細加工することと、
前記デバイスにおいて使用可能な底部カバーを微細加工することと、
ウエハの前面上に一緒に、前記デバイスにおいて使用可能な上部基板の上面と、前記デバイスにおいて使用可能な底部基板の底面とを作製することであって、前記上部基板の前記上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、前記底部基板の前記底面が底面底部メタライゼーションを含む、作製することと、
中間基板メタライゼーションを作製することと、
前記上部基板を前記上部カバーに接合することと、
前記底部基板を前記底部カバーに接合することと、
前記上部基板を前記中間基板メタライゼーションの上面に接合し、前記底部基板を前記中間基板メタライゼーションの底面に接合し、それにより、前記上部基板と前記底部基板との間の垂直電気接続を作成することと
を含む、方法。
【請求項17】
前記作製する工程が、前記上部基板を前記上部カバーに接合する際に使用可能な上部基板-カバー接合バンプを作製することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記上部基板-カバー接合バンプが、接合中に圧潰され、それにより、前記上部基板のわずかな非平面性を補償し、それにより、強い金-金熱圧縮を容易にするように構成される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記作製する工程が、前記底部基板を前記底部カバーに接合する際に使用可能な底部基板-カバー接合バンプを作製することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記底部基板-カバー接合バンプが、接合中に圧潰され、それにより、前記底部基板のわずかな非平面性を補償し、それにより、強い金-金熱圧縮を容易にするように構成される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記作製する工程は、
上部基板-基板接合バンプ及び上部スタンドオフバンプを含む上部基板を作製し、底部基板-基板接合バンプ及び底部スタンドオフバンプを含む底部基板を作製することであって、前記上部スタンドオフバンプが、前記上部基板への前記上部カバーの接合中に前記上部基板-基板接合バンプの圧潰を防止するように構成され、前記底部スタンドオフバンプが、前記底部基板への前記底部カバーの接合中に前記底部基板-基板接合バンプの圧潰を防止するように構成され、前記上部スタンドオフバンプが、前記底部スタンドオフバンプからオフセットされ、前記上部スタンドオフバンプが、前記底部基板-基板接合バンプからオフセットされ、前記底部スタンドオフバンプが、前記上部スタンドオフバンプからオフセットされ、前記底部スタンドオフバンプが、前記上部基板-基板接合バンプからオフセットされ、前記上部スタンドオフバンプが、前記上部基板-基板接合バンプと前記底部基板-基板接合バンプとの間の接合に影響を与えることを回避するように、すべての他のバンプから離間し、前記底部スタンドオフバンプが、前記上部基板-基板接合バンプと前記底部基板-基板接合バンプとの間の接合に影響を与えることを回避するように、すべての他のバンプから離間している、作製すること
をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記上部カバーを微細加工する工程が、上部基板-カバー接合バンプを作製することを含み、前記底部カバーを微細加工する工程が、底部基板-カバー接合バンプを作製することを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
2つ以上の基板のスタックであって、前記基板のスタックが上部基板及び底部基板を含み、前記上部基板の上面及び底面の底部基板が、ウエハの前面上に一緒に作製され、前記上部基板及び前記底部基板のうちの少なくとも1つが、伝送線路、フィルタ、電力スプリッタ、カプラ、及び別の電子的構成要素のうちの少なくとも1つを含み、前記底部基板への前記上部基板の接合が、前記上部基板と前記底部基板との間の垂直電気接続を作成し、前記上部基板の前記上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、前記底部基板の前記底面が底部基板底部メタライゼーションを含む、2つ以上の基板のスタックと、
前記上部基板と前記底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションと、
前記基板のスタックの上部側に接合された微細加工された上部カバーであって、前記上部カバーが上部カバーメタライゼーションを含む、微細加工された上部カバーと、
前記基板のスタックの底部側に接合された微細加工された底部カバーであって、前記底部カバーが底部カバーメタライゼーションを含む、微細加工された底部カバーと
を含む、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスに関する。
【0002】
政府の権利に関する声明
アメリカ合衆国政府は、政府契約第17-C-3186号に従い、本発明に関する権利を有する。
【0003】
関連出願の相互参照
本出願は、本出願と同じ譲受人に譲渡された以下の出願の主題に関係する主題を含む。以下にリストする出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
「FILTER WITH AN ENCLOSURE HAVING A MICROMACHINED INTERIOR USING SEMICONDUCTOR FABRICATION」、Kunkeeら、2020年4月28日出願、シリアル番号16/860,642。
【0005】
「CHANNELIZED FILTER USING SEMICONDUCTOR FABRICATION」、Duanら、2020年6月30日出願、シリアル番号16/916,644。
【発明の概要】
【0006】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは2つ以上の基板のスタックを含み、微細加工された上部カバーがデバイスの上部側に接合され、微細加工された底部カバーがデバイスの底部側に接合され、完全にマイクロエレクトロニクス技術で作製された「Hフレーム」パッケージが形成される。「Hフレーム」は、「モジュール」を形成するためにエレクトロニクスがパッケージングされる両面金属ハウジングを指す。具体的には、文字「H」は、ハウジングの垂直断面の形状を指す。「H」の横棒は、「中央ウェブ」、又は構成要素取付けのための共通の共有フロアを指す。基板伝送線路、プリント回路基板、及び他の電子的構成要素が、中央ウェブの上部側と底部側の両方に接合される。「H」の縦棒は、ハウジングの周囲の垂直壁を指す。
【0007】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、4つ以上の半導体層のスタックを含む。上部半導体及び底部半導体のうちの1又は複数は、デバイスのハウジングを作成する。中間半導体は、電気信号伝送のための表面を提供する基板を含む。上部半導体及び底部半導体のうちの1又は複数は、無線周波数(RF)信号を絶縁するためにキャビティ及び壁のうちの1又は複数を形成するように微細加工される。次いで、上部半導体及び底部半導体のうちの1又は複数が金属化される。上部半導体及び底部半導体のうちの1又は複数の壁の底部に金属バンプが追加される。中間基板がウエハ上で処理される。中間基板上に、伝送線路、フィルタ、他の回路、接地平面、及び接合バンプのうちの1又は複数がめっきされる。中間基板のすべての表面間の電気接続が、基板間のスルーウエハビア及び圧潰された金属接合バンプのうちの1又は複数を使用して提供される。それにより、Hフレームハウジングの2つの側面の間に電気接続が作成される。次いで、4つすべての半導体層が整列され、一緒に接合される。2つの中間基板間の金属化された層は、信号がマイクロエレクトロニクスHフレームハウジングからエスケープすることを、機械的な穴及びコネクタのうちの1又は複数をハウジング内に追加する必要なしに、可能にする。
【0008】
水平面は、圧着を使用して接合される。代替又は追加として、2つ以上の基板のスタックと上側シリコン微細加工キャビティ及び下側シリコン微細加工キャビティを一緒に接合するために、ウエハスケーリング共晶合金接合が使用される。例えば、上側キャビティ及び下側キャビティは、ウエハスケール金-インジウムボンド及びウエハスケール金-金ボンドのうちの1又は複数を使用して中心導体と接合される。例えば、水平面は、金-金熱圧着を使用して接合される。
【0009】
Hフレームデバイスは、垂直電気接続を作るために一緒に接合された2つのチップを有する。Hフレームでは、導電性アートワークを形成し、アートワークに沿って伝播する電気信号を遮蔽するために金の層が使用され得るか、又は、それは、垂直相互接続を可能にするための特徴及び開口部を有し得る。
【0010】
上部チップのアートワークと底部チップのアートワークとは異なり得る。上側チップと下側チップとは、異なる場合でも、同じウエハ上で作製され得る。上部チップの上面と底部チップの底面とは、ウエハの前面上に一緒に作製される。ウエハがチップにダイシングされると、上側チップ及び下側チップは、底面と底面で一緒に接合され得る。所望のチップの数が多いとき、例えば、所望のチップの数が約20個よりも多いとき、上側チップのために第1の専用ウエハを使用し、下側チップのために第2の専用ウエハを使用することも可能である。
【0011】
一例として、本発明の実施形態は、スパイラルインダクタが封止されたキャビティから「エスケープ」することを可能にする、コンパクトな垂直フィードスルー遷移を提供する。
【0012】
デバイスは、上部基板と底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションを含む。上部カバー及び底部カバーにおけるメタライゼーションと、基板に含まれるスルー基板ビアとは、一緒に、パッケージのための連続金属遮蔽、又は「壁」を形成する。スルー基板ビアは、好ましくは金属化される。底部基板上部メタライゼーション及び上部基板底部メタライゼーションのうちの1又は複数を含む中間基板メタライゼーション(「中間」金属層)は、新しいHフレーム内の2つの基板間に挟まれる。バンプが、接合プロセスを通してこれらの2つのメタライゼーションを一緒に結合する。本明細書で使用される「バンプ(bump)」又は「バンプ(bumps)」という用語は、電気接続及び物理接続のうちの1又は複数を作成することを意図した金属マウンドを指す。例えば、電気接続及び物理接続のうちの1又は複数は、金-インジウム熱圧着及び金-金熱圧着のうちの1又は複数を使用して作成される。
【0013】
フィルタ、電力スプリッタ、カプラなどの受動回路が、基板の上部側で直接パターニングされ得る。同様に、パッドが、基板の上部側で直接パターニングされ得る。パッドは、モノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)、キャパシタなど、ディスクリート回路を取り付けるために使用可能である。無線周波数(RF)伝送線路は、マイクロストリップ、共面導波路(CPW)、及びストリップ線路のうちの1又は複数を含み得る。RF伝送線路は、基板、さらには薄い「中央ウェブ」層、すなわち「中間」金属層のいずれかの上部側で進み得る。RF伝送線路は、金属化されたスルー基板ビアによって層を切り替えることができる。RF伝送線路は、スルー基板ビア、基板上のパターニングされたメタライゼーション、金属化されたスルー基板ビアからなる絶縁壁、及びカバーに含まれる垂直壁のうちの1又は複数を含む完全に一体化された遷移で、最小の電気的反射損失を維持しながら異なる線路タイプに遷移することができる。
【0014】
Hフレームの電気入力及び出力において配置された、カバーのうちの1つにおいて作成されたアルコーブは、金属化された壁を有し、電界の方向を(マイクロストリップ線路における)垂直から(信号ビア及びその周囲の接地ビアによって形成されたいわゆる「垂直同軸ケーブル」における)水平に徐々に変換するのを助ける。これは、良好なリターン損失を達成し、並びに放射漏れを抑えるのを助け、正常なRF完全性を有する遷移設計がもたらされる。
【0015】
アルコーブは、エスケープ遷移を作成するために使用されるカバーの外壁の一部である。アルコーブは、良好なRF遷移を容易にするように輪郭付けされる。アルコーブは、壁を破壊しないか又は外壁に穴を導入せず、したがって、カバーの外壁によって提供される環境シールを維持する。
【0016】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、2つ以上の基板のスタックであって、基板のスタックが上部基板及び底部基板を含み、底部基板への上部基板の接合が、上部基板と底部基板との間の垂直電気接続を作成し、上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、底部基板の底面が底部基板底部メタライゼーションを含む、2つ以上の基板のスタックと、上部基板と底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションと、基板のスタックの上部側に接合された微細加工された上部カバーと、基板のスタックの底部側に接合された微細加工された底部カバーとを含む。マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスを作製するための方法は、デバイスにおいて使用可能な上部カバーを微細加工することと、デバイスにおいて使用可能な底部カバーを微細加工することと、ウエハの前面上に一緒に、デバイスにおいて使用可能な上部基板の上面と、デバイスにおいて使用可能な底部基板の底面とを作製することであって、上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、底部基板の底面が底面底部メタライゼーションを含む、作製することと、中間基板メタライゼーションを作製することと、上部基板を上部カバーに接合することと、底部基板を底部カバーに接合することと、上部基板を中間基板メタライゼーションの上面に接合し、底部基板を中間基板メタライゼーションの底面に接合し、それにより、上部基板と底部基板との間の垂直電気接続を作成することとを含む。
【0017】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、2つ以上の基板のスタックであって、基板のスタックが上部基板及び底部基板を含み、上部基板の上面及び底面の底部基板が、ウエハの前面上に一緒に作製され、上部基板及び底部基板のうちの少なくとも1つが、伝送線路、フィルタ、電力スプリッタ、カプラ、及び別の電子的構成要素のうちの少なくとも1つを含み、底部基板への上部基板の接合が、上部基板と底部基板との間の垂直電気接続を作成し、上部基板の上面が上部基板上部メタライゼーションを含み、底部基板の底面が底部基板底部メタライゼーションを含む、2つ以上の基板のスタックと、上部基板と底部基板との間に位置する中間基板メタライゼーションと、基板のスタックの上部側に接合された微細加工された上部カバーであって、上部カバーが上部カバーメタライゼーションを含む、微細加工された上部カバーと、基板のスタックの底部側に接合された微細加工された底部カバーであって、底部カバーが底部カバーメタライゼーションを含む、微細加工された底部カバーとを含む。
【0018】
添付の図面は、様々な代表的な実施形態をより完全に説明するために使用され、本明細書で開示される代表的な実施形態及びそれらの固有の利点をより良く理解するために当業者によって使用され得る視覚表現を提供する。これらの図面において、同様の参照番号は対応する要素を識別する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1A】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1B】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1C】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1D】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1E】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1F】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1G】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図1H】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの図である。
【
図2A】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2B】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2C】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2D】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2E】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2F】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図2G】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の図である。
【
図3A】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図3B】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図3C】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図3D】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図3E】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図3F】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す図である。
【
図4】マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスを作製するための方法400のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1A~
図1Hは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの8つの図面のセットである。
【0021】
図1Aは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100の分解図を示す。
【0022】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100は、上部カバー102を含む。例えば、上部カバー102は半導体を含む。
【0023】
例えば、図示のように、上部カバー102は、3つの上部カバーキャビティ104A~104C、第1の上部カバーキャビティ104Aと、第2の上部カバーキャビティ104Bと、第3の上部カバーキャビティ104Cとを含む。第1の上部カバーキャビティ104Aは、部分的な第1の上部カバーキャビティ104Aを含む。第2の上部カバーキャビティ104Bは、完全に形成された第2の上部カバーキャビティ104Bを含む。第3の上部カバーキャビティ104Cは、部分的な第3の上部カバーキャビティ104Cを含む。
【0024】
例えば、以下でさらに詳細に説明されるように、上部カバー102は、上部カバーキャビティ104A~104Cのうちの1又は複数を形成するように微細加工される。例えば、以下でさらに詳細に説明されるように、上部カバー102は、上部カバーキャビティ104A~104Cのうちの1又は複数を形成するようにめっきされる。例えば、上部カバー102は、上部カバーキャビティ104A~104Cのうちの1又は複数を形成するように、金を使用してめっきされる。
【0025】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100は、底部カバー106をさらに含む。例えば、底部カバー106は半導体を含む。底部カバー106は、1又は複数の底部カバーキャビティ108を含む。例えば、図示のように、底部カバー106は、1つの底部カバーキャビティ108を含む。例えば、以下でさらに詳細に説明されるように、底部カバー106は、底部カバーキャビティ108を形成するように微細加工される。例えば、以下でさらに詳細に説明されるように、底部カバー106は、底部カバーキャビティ108を形成するようにめっきされる。例えば、底部カバー106は、底部カバーキャビティ108を形成するように、金を使用してめっきされる。
【0026】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100は、基板110をさらに含む。必須ではないが好ましくは、基板110は、実質的に平坦な基板110を含む。必須ではないが好ましくは、基板110は、底部カバー106と上部カバー102との間にカプセル化されるように構成される。例えば、基板110は、約200ミクロン~約800ミクロンの厚さを有する。
【0027】
基板110は上部基板112を含む。必須ではないが好ましくは、上部基板112は炭化ケイ素(SiC)を含む。
【0028】
上部基板112は、上部カバー102に動作可能に接続される。好ましくは、上部基板112は、上部カバー102に接合される。上部基板112は、上部基板上面114を含む。必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、例えば、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、及び伝送線路のうちの1又は複数など、Hフレームデバイス100の回路構成要素を含む。
【0029】
必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、上部基板112が上部カバー102に物理的に接合される第1の接合界面114を含む。必須ではないが好ましくは、上部基板112は、上部カバー102に物理的に接合される。例えば、上部基板112は、上部基板上面114において上部カバー102に物理的に接合される。例えば、上部基板112を上部基板上面114において上部カバー102に物理的に取り付けるために、金-金圧着が使用される。例えば、第1の接着剤(
図1Aに図示せず)が、上部基板112を上部基板上面114において上部カバー102に物理的に取り付ける。例えば、第1の接着剤はエポキシを含む。例えば、第1の接着剤は、導電性エポキシを含む。例えば、第1の接着剤は、上部カバー102上で金に圧着することができる金を含む。
【0030】
必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、上部基板上部メタライゼーション116を支持するように構成される。例えば、上部基板上部メタライゼーション116は、約1ミクロン~約13ミクロンの厚さを有する。例えば、上部基板上部メタライゼーション116は、約3.5ミクロンの厚さを有する。例えば、上部基板上部メタライゼーション116は、約5.5ミクロンの厚さを有する。上部基板上部メタライゼーション116は、Hフレームデバイス100において基準導体及び「接地導体」のうちの1又は複数として使用される上部基板上部接地平面116Aを含む。上部基板上部メタライゼーション116Bは、
図1Cにおいて以下でより詳細に説明される、第1の入出力ポート116Bを含む。上部基板上部メタライゼーション116Cは、同じく
図1Cにおいて以下でより詳細に説明される、第2の入出力ポート116Cを含む。上部基板上部メタライゼーション116Dは、信号を伝導するように構成された第1の上部基板上部信号線116Dを含む。
【0031】
上部基板上部メタライゼーション116は、1又は複数の上部基板上部メタライゼーション開口部118A~118Cを含む。例えば、図示のように、上部基板上部メタライゼーション116は、3つの上部基板上部メタライゼーション開口部118A~118C、第1の上部基板上部メタライゼーション開口部118Aと、第2の上部基板上部メタライゼーション開口部118Bと、第3の上部基板上部メタライゼーション開口部118Cとを含む。第1の上部基板上部メタライゼーション開口部118Aは、部分的な第1の上部基板上部メタライゼーション開口部118Aを含む。第2の上部基板上部メタライゼーション開口部118Bは、完全に形成された第2の上部基板上部メタライゼーション開口部118Bを含む。第3の上部基板上部メタライゼーション開口部118Cは、部分的な第3の上部基板上部メタライゼーション開口部118Cを含む。
【0032】
以下でより詳細に説明されるように、第1の上部基板上部メタライゼーション開口部118Aは、第1の上部カバーキャビティ104Aとほぼ整列するように設計される。同様に、以下でより詳細に説明されるように、第2の上部基板上部メタライゼーション開口部118Bは、第2の上部カバーキャビティ104Bとほぼ整列するように設計される。以下でより詳細に説明されるように、第3の上部基板メタライゼーション開口部118Cは、第3の上部カバーキャビティ104Cとほぼ整列するように設計される。
【0033】
上部基板112は、上部基板底面120をさらに含む。上部基板底面120は、Hフレームデバイス100において基準導体及び接地導体のうちの1又は複数として使用される上部基板底部接地平面122Aを含む。
【0034】
必須ではないが好ましくは、上部基板底面120は、上部基板底部メタライゼーション122を支持するように構成される。例えば、上部基板底部メタライゼーション122は、約1ミクロン~約13ミクロンの厚さを有する。例えば、上部基板底部メタライゼーション122は、約3.5ミクロンの厚さを有する。例えば、上部基板底部メタライゼーション122は、約5.5ミクロンの厚さを有する。上部基板底部メタライゼーション122は、上部基板底部接地平面122Aと、第1の上部基板底部信号線122Bと、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cと、第2の上部基板底部信号線122Dとを含む。これらの3つの上部基板底部メタライゼーション122B、122C、及び122Dは、
図2A及び
図2Bでより詳細に説明される。
【0035】
上部基板底部メタライゼーション122は、1又は複数の上部基板底部メタライゼーション開口部123A~123Cを含む。例えば、図示のように、上部基板底部メタライゼーション122は、3つの上部基板底部メタライゼーション開口部123A~123C、第1の上部基板底部メタライゼーション開口部123Aと、第2の上部基板底部メタライゼーション開口部123Bと、第3の上部基板底部メタライゼーション開口部123Cとを含む。
【0036】
上部基板112は、複数の金属化された上部基板スルー基板ビア124A~124Dをさらに含み、上部基板スルー基板ビア124A~124Dは、上部基板上部メタライゼーション116と上部基板底部メタライゼーション122との間の垂直電気接続を提供するように構成される。上部基板112への上部カバー102の接合は、上部基板112と上部カバー102との間の垂直電気接続を作成する。
【0037】
以下でより詳細に説明されるように、上部基板スルー基板信号ビア124A~124Dは、好ましくは、気密封止された電気フィードスルービアである。上部基板スルー基板ビア124A~124Dは、好ましくは、以下でより詳細に説明されるように、上部基板112を通してエッチングし、エッチングによって生成された空隙の内壁をめっきすることによって形成される。好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの少なくとも1つの上面が封止される。例えば、好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのすべての上面が、金を使用して封止される。例えば、好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのすべての上面が、金を使用して封止される。
【0038】
例えば、好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの少なくとも1つの上面が、金を含む固体キャップを使用して封止される。上部基板スルー基板ビア124A~124Dは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aと、第2の上部基板スルー基板ビア124Bと、第3の上部基板スルー基板ビア124Cと、第4の上部基板スルー基板ビア124Dとを含む。以下でより詳細に説明されるように、上部基板スルー基板ビア124A~124Dは、好ましくは、気密封止された電気フィードスルービアである。上部基板スルー基板ビア124A~124Dは、好ましくは、以下でより詳細に説明されるように、上部基板112を通してエッチングし、エッチングによって生成された空隙の内壁をめっきすることによって形成される。好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの少なくとも1つの上面が封止される。例えば、好ましくは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの少なくとも1つの上面が、金を使用して封止される。第2の上部基板スルー基板ビア124B及び第3の上部基板スルー基板ビア124Eの機能が、
図2A及び
図2Bでより詳細に説明される。
【0039】
上部基板112は、複数の上部基板接地ビア125A~125Oをさらに含み、上部基板接地ビア125A~125Oは、電気接地を提供するように構成される。上部基板接地ビア125A~125Oは、第1の上部基板接地ビア125Aと、第2の上部基板接地ビア125Fと、第3の上部基板接地ビア125Kとを含む。第1の上部基板接地ビア125A、第2の上部基板接地ビア125F、第3の上部基板接地ビア125K、及び第4の上部基板接地ビア125Mの機能は、
図1C、
図1D、
図1E、及び
図2Aでより詳細に説明される。
【0040】
基板110は、底部基板126をさらに含む。したがって、基板110は、上部基板112及び底部基板126のスタックを含む。より一般的には、基板110は、2つ以上の基板のスタックを含む。デバイス100は、上部基板112と底部基板126との間に位置するメタライゼーションをさらに含む。
【0041】
必須ではないが好ましくは、底部基板126は炭化ケイ素(SiC)を含む。
【0042】
底部基板126は、底部カバー106に動作可能に接続される。好ましくは、底部基板126は、底部カバー106に接合される。底部基板126は、底部基板底面128を含む。必須ではないが好ましくは、底部基板底面128は、例えば、トランジスタ、キャパシタ、及び伝送線路のうちの1又は複数など、Hフレームデバイス100の回路構成要素を含む。必須ではないが好ましくは、底部基板底面128は、底部基板126が底部カバー106に物理的に接合される第2の接合界面128を含む。必須ではないが好ましくは、底部基板126は、底部カバー106に物理的に接合される。例えば、底部基板126は、底部基板底面128において底部カバー106に物理的に接合される。例えば、上部基板112を底部基板底面128において底部カバー106に物理的に取り付けるために、金-金加圧接合が使用される。例えば、第2の接着剤(
図1Aに図示せず)が、底部基板126を底部基板底面128において底部カバー106に物理的に取り付ける。例えば、第2の接着剤はエポキシを含む。
【0043】
必須ではないが好ましくは、底部基板底面128は、底部基板底部メタライゼーション130を支持するように構成される。例えば、底部基板底部メタライゼーション130は、約1ミクロン~約13ミクロンの厚さを有する。例えば、底部基板底部メタライゼーション130は、約3.5ミクロンの厚さを有する。例えば、底部基板底部メタライゼーション130は、約5.5ミクロンの厚さを有する。
【0044】
底部基板126は、底部基板上面132をさらに含む。底部基板上面132は、上部基板底面120に接合される。以下でより詳細に説明されるように、底部基板上面132は、底部基板上面132と上部基板底面120の両方に含まれる複数の接合バンプを使用して、上部基板底面120に接合される。
【0045】
底部基板上面132と上部基板底面120とは、第3の接合界面134において交わる。必須ではないが好ましくは、底部基板上面132は、底部基板上部メタライゼーション135を支持するように構成される。
【0046】
底部基板上部メタライゼーション135は、底部基板上部接地平面135Aと、第1の底部基板上部信号線135Bと、円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド135Cと、第2の底部基板上部信号線135Dとを含む。第1の上部基板底部信号線122B及び第1の底部基板上部信号線135Bは、一緒に、第1の中間基板信号線122B~135Bを形成し、これは、エスケープ遷移(
図1Aに図示せず、
図2A中の項目210)がデバイス100の内側とデバイス100の外側とを接続するために使用するストリップ線路122B~135Bである。
【0047】
底部基板上部メタライゼーション135は、1又は複数の底部基板上部メタライゼーション開口部136A~136Cを含む。例えば、図示のように、底部基板上部メタライゼーション135は、3つの底部基板上部メタライゼーション開口部136A~136C、第1の底部基板上部メタライゼーション開口部136Aと、第2の底部基板上部メタライゼーション開口部136Bと、第3の底部基板上部メタライゼーション開口部136Cとを含む。
【0048】
以下でより詳細に説明されるように、第1の底部基板上部メタライゼーション開口部136Aは、第1の上部基板底部キャビティ123Aとほぼ整列するように構成される。同様に、第2の底部基板上部メタライゼーション開口部136Bは、第2の上部基板底部キャビティ123Bとほぼ整列するように構成される。同じく、第3の底部基板上部メタライゼーション開口部136Cは、第3の上部基板底部キャビティ123Cとほぼ整列するように構成される。Hフレームデバイス100を設計する際に、第1の上部基板底部キャビティ123Aは、第1の底部基板上部メタライゼーション開口部136Aに形状がほぼ一致する。同様に、Hフレームデバイス100を設計する際に、第2の上部基板底部キャビティ123Bは、第2の底部基板上部メタライゼーション開口部136Bに形状がほぼ一致する。同じく、Hフレームデバイス100を設計する際に、第3の上部基板底部キャビティ123Cは、第3の底部基板上部メタライゼーション開口部136Cに形状がほぼ一致する。
【0049】
例えば、底部基板上部メタライゼーション135は、約1ミクロン~約13ミクロンの厚さを有する。例えば、底部基板上部メタライゼーション135は、約3.5ミクロンの厚さを有する。例えば、底部基板上部メタライゼーション135は、約5.5ミクロンの厚さを有する。底部基板上部メタライゼーション135は、好ましくは、上部基板底部メタライゼーション122と電気的に接触しており、それにより、上部基板底部メタライゼーション122と底部基板上部メタライゼーション135との間の垂直電気接続を作成する。底部基板126への底部カバー106の接合は、底部基板126と底部カバー106との間の第1の垂直電気接続を作成する。
【0050】
第1の垂直電気接続を使用して、上部基板上部メタライゼーション116は、上部カバー102の外側において上部基板底部メタライゼーション122に電気的に接続される。上部基板底部メタライゼーション122の形状は、上部カバー102の外側における第1の垂直電気接続を、上部カバー102の内側における第1の垂直電気接続に接続する。第1の垂直電気接続を使用して、上部基板底部メタライゼーション122は、上部カバー102の内側で上部基板上部メタライゼーション116に電気的に接続される。
【0051】
第2の垂直電気接続を使用して、底部基板底部メタライゼーション130は、底部カバー106の内側において底部基板上部メタライゼーション135に電気的に接続される。
【0052】
底部基板底部メタライゼーション130は、信号を伝導するように構成された底部基板底部信号線137をさらに含む。
【0053】
底部基板底部メタライゼーション130は、1又は複数の底部基板底部メタライゼーション開口部138を含む。図示のように、底部基板メタライゼーション130は、1つの底部基板底部メタライゼーション開口部138を含む。底部基板底部メタライゼーション開口部138は、完全に形成された底部基板底部メタライゼーション開口部138を含む。
【0054】
以下でより詳細に説明されるように、底部基板底部メタライゼーション開口部138は、底部カバーキャビティ108とほぼ整列するように設計される。
【0055】
底部基板126は、複数の底部基板スルー基板ビア140A~140Bをさらに含み、底部基板スルー基板ビア140A~140Bは、底部基板上部メタライゼーション135と底部基板底部メタライゼーション130との間の第2の垂直電気接続を提供するように構成される。底部基板126への底部カバー106の接合は、底部基板126と底部カバー106との間の第2の垂直電気接続を作成する。
【0056】
以下でより詳細に説明されるように、底部基板スルー基板ビア140A~140Bは、好ましくは、気密封止された電気フィードスルービアである。底部基板スルー基板ビア140A~140Bは、好ましくは、以下でより詳細に説明されるように、上部基板112を通してエッチングし、エッチングによって生成された空隙の内壁をめっきすることによって形成される。好ましくは、底部基板スルー基板ビア140A~140Bのうちの少なくとも1つの上面が封止される。例えば、好ましくは、底部基板スルー基板ビア140A~140Bのうちの少なくとも1つの上面が、金を使用して封止される。例えば、好ましくは、底部基板スルー基板ビア140A~140Bのうちの少なくとも1つの上面が、金を含む固体キャップを使用して封止される。例えば、好ましくは、底部基板スルー基板ビア140A~140Bのうちの少なくとも1つの上面が、金からなる固体キャップを使用して封止される。
【0057】
底部基板スルー基板ビア140A~140Bは、第1の底部基板信号ビア140Aと第2の底部基板スルー基板ビア140Bとを含む。これらの2つの底部基板スルー基板ビア140A及び140Bは、
図1H、
図2A、及び
図2Gでより詳細に説明される。
【0058】
底部基板126は、複数の底部基板接地ビア141A~141Nをさらに含み、底部基板接地ビア141A~141Nは、電気接地を提供するように構成される。底部基板接地ビア141A~141Nは、第1の底部基板接地ビア141Aと、第2の底部基板接地ビア141Fと、第3の底部基板接地ビア141Hとを含む。第1の底部基板接地ビア141A、第2の底部基板接地ビア141F、及び第3の底部基板接地ビア141Hの機能は、
図1H、
図2A、及び
図2Bでより詳細に説明される。
【0059】
図1Bは、上部カバー102及び底部カバー106の詳細図を示す。
【0060】
同じく、上部カバー102は、第1の上部カバーキャビティ104Aと、第2の上部カバーキャビティ104Bと、第3の上部カバーキャビティ104Cとを含む。
【0061】
同じく、第1の上部カバーキャビティ104Aは、部分的な第1の上部カバーキャビティ104Aを含む。部分的な第1の上部カバーキャビティ104Aは、上部の第1のキャビティ壁143Aを含む。上部の第1のキャビティ壁143Aは、以下でより詳細に説明されるように、上部カバー102が基板110に接合された後に見えるようになる。
【0062】
同じく、第2の上部カバーキャビティ104Bは、完全に形成された第2の上部カバーキャビティ104Bを含む。第2の上部カバーキャビティ104Bは、第2の上部キャビティ壁143Bを含む。
【0063】
同じく、第3の上部カバーキャビティ104Cは、部分的な第3の上部カバーキャビティ104Cを含む。部分的な第3の上部カバーキャビティ104Cは、上部の第3のキャビティ壁143Cを含む。上部の第3のキャビティ壁143Cは、以下でより詳細に説明されるように、上部カバー102が基板110に接合された後に見えるようになる。
【0064】
上部カバー102は、上部カバーメタライゼーション145をさらに含む。上部カバーメタライゼーション145は、上部カバー102を接地する。それにより、上部カバーメタライゼーション145は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100の全体的な接地構造の不可欠な部分を提供する。例えば、上部カバーメタライゼーション145は、単独で接続された上部カバーメタライゼーション145を含む。例えば、以下でより詳細に説明されるように、上部カバーメタライゼーション145は、微細加工されたシリコンウエハ上で金めっきを実施することによって生成される。
【0065】
上部カバーメタライゼーション145は、金属化された上部キャビティ床146を含む。第2の上部カバーキャビティ104Bは、金属化された上部キャビティ床146を含む。上部カバー102を上部基板120に接合すると、金属化された上部キャビティ床146は、上部カバー102の上部カバー天井146になる。
【0066】
上部カバーメタライゼーション145は、金属化された上部カバー上面147をさらに含む。以下でより詳細に説明されるように、デバイス(
図1A中の項目100)の作製中、金属化された上部カバー上面147は、上部基板上面114上のバンプに接合されて接合を完了する。
【0067】
上部カバーメタライゼーション145は、金属化された第2の上部キャビティ壁143Bをさらに含む。第2の上部カバーキャビティ104Bは、金属化され第2の上部キャビティ壁143Bを含む。
【0068】
底部カバー106は、底部カバーメタライゼーション149をさらに含む。底部カバーメタライゼーション149は、上部カバー102を接地する。それにより、底部カバーメタライゼーション149は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス(
図1A中の項目100)の全体的な接地構造の不可欠な部分を提供する。例えば、底部カバーメタライゼーション149は、単独で接続された底部カバーメタライゼーション149を含む。例えば、以下でより詳細に説明されるように、底部カバーメタライゼーション149は、微細加工されたシリコンウエハ上で金めっきを実施することによって生成される。
【0069】
底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部キャビティ床150を含む。底部カバーキャビティ108は、金属化された底部キャビティ床150を含む。底部カバー106を底部基板126に接合すると、金属化された底部キャビティ床150は、底部カバー106の床150になる。
【0070】
底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部カバー上面151をさらに含む。以下でより詳細に説明されるように、デバイス(
図1A中の項目100)の作製中、金属化された底部カバー上面151は、底部基板底面(
図1A中の項目128)上のバンプに接合されて接合を完了する。
【0071】
底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部キャビティ壁152をさらに含む。底部カバーキャビティ108は、金属化された底部キャビティ壁152を含む。
【0072】
図1Cは、上部基板112の詳細図を示す。同じく、上部基板112は、上部基板上面114と、上部基板上部メタライゼーション116と、上部基板底面120と、上部基板スルー基板ビア124A~124Dと、上部基板接地ビア125A、125F、125K、及び125Mとを含む。同じく、上部基板底面120は、上部基板底部メタライゼーション122を含む。(上部基板底部メタライゼーション122の詳細は、
図1Cでは見えないが、
図2A及び
図2Bでより詳細に説明される。)
【0073】
同じく、上部基板上部メタライゼーション116は、上部基板上部接地平面116Aと、第1の入出力ポート116Bと、第2の入出力ポート116Cと、第1の上部基板上部信号線116Dとを含む。
【0074】
同じく、上部基板112は、第1の入出力ポート116Bをさらに含む。必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、第1の入出力ポート116Bを含む。第1の入出力ポート116Bは、入力信号の受信及び出力信号の送信のうちの1又は複数を行うように構成される。第1の入出力ポート116Bは、第1のポートの第1の接地金属パッド154Aと、第1のポート信号金属パッド154Bと、第1のポートの第2の接地金属パッド154Cとを含む。第1のポートの信号金属パッドは、第2の信号線154Bを含む。
【0075】
第1のポートの第1の接地金属パッド154Aは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板底面120に動作可能に接続される。第1のポートの第2の接地金属パッド154Cは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板接地平面120に動作可能に接続される。
【0076】
上部基板112は、第2の入出力ポート116Cをさらに含む。必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、第2の入出力ポート116Cを含む。第2の入出力ポート116Cは、入力信号の受信及び出力信号の送信のうちの1又は複数を行うように構成される。第2の入出力ポート116Cは、第2のポートの第1の接地金属パッド156Aと、第2のポート信号金属パッド156Bと、第2のポートの第2の接地金属パッド156Cとを含む。第2のポート信号金属パッドは、第3の信号線156Bを含む。
【0077】
第2のポートの第1の接地金属パッド156Aは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板底面120に動作可能に接続される。第2のポートの第2の接地金属パッド156Cは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板底面120に動作可能に接続される。
【0078】
上部基板上部メタライゼーション116は、1又は複数の上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A~158Bをさらに含む。図示のように、上部基板上部メタライゼーション116は、2つの上部基板上部メタライゼーション同心連続バンプ158A、158Bを含み、同心上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bは、上部基板112を上部カバー102に接合するために使用可能である。好ましくは、同心上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0079】
上部基板上部メタライゼーション116は、1又は複数の上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pをさらに含み、上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pは、上部基板112を上部カバー102に接合するために使用可能である。好ましくは、上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0080】
好ましくは、上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bは、上部基板上面114におけるボンドの形成後に異物が上部カバー102に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0081】
好ましくは、上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pは、上部基板上面114におけるボンドの形成後に異物が上部カバー102に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0082】
図1C中の点線161は、
図1Eでより詳細に提供及び説明されるデバイスの詳細図の境界である。
【0083】
図1Dは、上部基板112の分解図を示す。上部基板112は、上部基板上部メタライゼーション116と、上部基板底部メタライゼーション122と、上部誘電体162とを含む。上部誘電体162は電気絶縁体162を含む。同じく、上部基板上部メタライゼーション116は、上部基板スルー基板ビア124A~124Dと、上部基板接地ビア125F、125K、及び125Mと、上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A~158Bと、上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pとを含む。
【0084】
同じく、上部基板上面114、上部基板底面120、及び上部基板スルー基板ビア124A~124Dも示されている。
【0085】
上部基板上部メタライゼーション116は、第1の入出力ポート116Bをさらに含む。上部基板上部メタライゼーション116は、第2の入出力ポート116Cをさらに含む。
【0086】
上部誘電体162は、上部基板上面114と、上部基板底面120と、上部基板スルー基板ビア124A~124Dとを含む。
【0087】
同じく、第1の入出力ポート116Bは、第1のポートの第1の接地金属パッド154Aと、第1のポート信号金属パッド154Bと、第1のポートの第2の接地金属パッド154Cとを含む。同じく、第1のポートの第1の接地金属パッド154Aは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板底部接地平面122Aに動作可能に接続される。第1のポートの第2の接地金属パッド154Cは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板接地平面122Aに動作可能に接続される。
【0088】
同じく、第2の入出力ポート116Cは、第2のポートの第1の接地金属パッド156Aと、第2のポート信号金属パッド156Bと、第2のポートの第2の接地金属パッド156Cとを含む。同じく、第2のポートの第1の接地金属パッド156Aは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板底部接地平面122Aに動作可能に接続される。同じく、第2のポートの第2の接地金属パッド156Cは、上部基板スルー基板ビア124A~124Dのうちの1又は複数によって上部基板接地平面122Aに動作可能に接続される。
【0089】
上部基板底部メタライゼーション122は、接地された上部基板底部接地平面122Aを含む。上部基板底部メタライゼーション122は、信号を伝導するように構成された第1の上部基板底部信号線122Bを含む。同じく、上部基板底部メタライゼーション122は、第1の上部基板底部メタライゼーション開口部123Aと、第2の上部基板底部メタライゼーション開口部123Bと、第3の上部基板底部メタライゼーション開口部123Cとを含む。
【0090】
Hフレームデバイス100を設計する際に、第1の上部基板底部信号線122Bは、底部基板上部信号線(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135B)に形状がほぼ一致する。第1の上部基板底部信号線122Bは、複数の接合バンプ(
図1Dに図示せず)を使用して、第3の接合界面134において、底部基板上部信号線(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135B)に接合される。第1の上部基板底部信号線122B及び第1の底部基板上部信号線(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135B)は、一緒に、第1の中間基板信号線122B~135Bを形成し、これは、エスケープ遷移(
図1Aに図示せず、
図2A中の項目210)がデバイス100の内側とデバイス100の外側とを接続するために使用するストリップ線路122B~135Bである。
【0091】
Hフレームデバイス100を設計する際に、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)に形状がほぼ一致する。円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、複数の接合バンプ(
図1Dに図示せず)を使用して、第3の接合界面134において、円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)に接合される。円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122C及び円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図1Dに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)は、一緒に、ビアパッド122C~135Cを形成し、これは、電気接続及び電気フェンシングのうちの1又は複数を提供するのを助ける。
【0092】
同じく、上部基板底部メタライゼーション122は、円形上部基板底部メタライゼーション122Cと、第2の上部基板底部信号線122Dとをさらに含む。
【0093】
上部基板底部メタライゼーション122は、1又は複数の上部基板底部メタライゼーション連続バンプ163A~163Bをさらに含む。図示のように、上部基板底部メタライゼーション122は、2つの同心上部基板底部メタライゼーション連続バンプ163A、163Bを含み、同心上部基板底部メタライゼーション連続バンプ163A、163Bは、上部基板112を底部基板126に接合するために使用可能である。好ましくは、同心上部基板底部メタライゼーション連続バンプ163A、163Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0094】
上部基板底部メタライゼーション122は、1又は複数の上部基板底部メタライゼーション個別バンプ164A~164Pをさらに含み、上部基板底部メタライゼーション個別バンプ164A~164Pは、上部基板112を底部基板126に接合するために使用可能である。好ましくは、上部基板底部メタライゼーション個別バンプ164A~164Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0095】
好ましくは、上部基板底部メタライゼーション連続バンプ163A、163Bは、上部基板底面120におけるボンドの形成後に異物が基板110に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0096】
好ましくは、上部基板底部メタライゼーション個別バンプ164A~164Pは、上部基板底面120におけるボンドの形成後に異物が基板110に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0097】
図1Eは、上部基板112の一部分を示す、
図1Cの一部分161の詳細図を示す。
図1C中の点線161は、
図1Eに示されているデバイスの詳細図の境界である。
【0098】
同じく、上部基板112は、上部基板上面114と、上部基板上部メタライゼーション116A及び116Cと、上部基板底面120と、上部基板スルー基板ビア124A~124Dと、上部基板接地ビア125F、125K、及び125Mとを含む。
【0099】
同じく、上部基板112は、第2の入出力ポート116Cをさらに含む。必須ではないが好ましくは、上部基板上面114は、第2の入出力ポート116Cを含む。同じく、第2の入出力ポート116Cは、第2のポートの第1の接地金属パッド156Aと、第2のポート信号金属パッド156Bと、第2のポートの第2の接地金属パッド156Cとを含む。
【0100】
第2のポートの第1の接地金属パッド156Aは、第2の上部基板接地ビア125Fによって上部基板底部接地平面122Aに動作可能に接続される。第2のポートの第2の信号金属パッド156Bは、第4の上部基板信号ビア12Dによって第2の上部基板底部信号線122Dに動作可能に接続される。第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、遷移において使用可能な高温上部基板スルー基板ビア124Dを含む。第2のポートの第3の上部金属パッド156Cは、第3の上部基板接地ビア125Kによって上部基板底部接地平面122Aに動作可能に接続される。第3の上部基板接地ビア125Kは、上部基板112及びHフレームデバイス100のうちの1又は複数の一般的な接地を提供するように構成される。第4の上部基板接地ビア125Mは、上部基板112及びHフレームデバイス100のうちの1又は複数の一般的な接地を提供するように構成される。
【0101】
同じく、上部基板上部メタライゼーション116は、1又は複数の上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A~158Bをさらに含む。図示のように、上部基板上部メタライゼーション116は、2つの同心上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bを含み、同心上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bは、上部基板112を上部カバー102に接合するために使用可能である。好ましくは、上部基板上部メタライゼーション同心連続バンプ158A、158Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0102】
同じく、上部基板上部メタライゼーション116は、1又は複数の上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pをさらに含み、上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pは、上部基板112を上部カバー102に接合するために使用可能である。好ましくは、個別バンプ160A~160Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0103】
好ましくは、同じく、上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A、158Bは、上部基板上面114におけるボンドの形成後に異物が上部カバー102に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0104】
図1Fは、底部基板126の詳細図を示す。同じく、底部基板126は、底部基板底面128と、底部基板上面132と、底部基板上部メタライゼーション135(ここでより詳細に示され、したがって、4つの底部基板上部メタライゼーション領域がここに示されている)と、底部基板底部メタライゼーション開口部138と、底部基板スルー基板ビア140A及び140Bと、底部基板接地ビア141F及び141Hとを含む。同じく、底部基板上面132は、底部基板上部メタライゼーション135を含む。同じく、底部基板上部メタライゼーション135は、第1の底部基板の第1のメタライゼーション開口部136Aと、第2の底部基板上部メタライゼーション開口部136Bと、第3の底部基板上部メタライゼーション開口部136Cとを含む。
【0105】
底部基板上部メタライゼーション135Aは、1又は複数の底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A~165Bをさらに含む。図示のように、底部基板上部メタライゼーション135Aは、2つの同心底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A、165Bを含み、同心底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A、165Bは、底部基板126を上部基板112に接合するために使用可能である。好ましくは、同心底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A、165Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0106】
底部基板上部メタライゼーション135Aは、1又は複数の底部基板上部メタライゼーション個別バンプ166A~166Pをさらに含み、底部基板上部メタライゼーション個別バンプ166A~166Pは、底部基板126を上部基板112に接合するために使用可能である。好ましくは、底部基板上部メタライゼーション個別バンプ166A~166Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0107】
好ましくは、底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A、165Bは、表面134におけるボンドの形成後に、上部基板112と底部基板126との間に異物が入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0108】
好ましくは、底部基板上部メタライゼーション個別バンプ166A~166Pは、底部基板上面132におけるボンドの形成後に、上部基板112と底部基板126との間に、水分及び異物のうちの1又は複数が入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールのうちの1又は複数を提供するように構成される。
【0109】
図1F中の点線175は、
図1Hでより詳細に提供及び説明されるデバイスの詳細図の境界である。
【0110】
図1Gは、底部基板126の分解図を示す。同じく、底部基板126は、底部基板底部メタライゼーション130、底部基板上部メタライゼーション135、及び底部基板底部メタライゼーション開口部138を含む。底部基板底部メタライゼーション130は、信号を伝導するように構成された底部基板底部信号線137を含む。
【0111】
底部基板126は、底部誘電体179をさらに含む。底部誘電体179は電気絶縁体を含む。同じく、底部基板上部メタライゼーション135は、底部基板上部メタライゼーション連続バンプ165A~165Bと、底部基板上部メタライゼーション個別バンプ166A~166Pとを含む。
【0112】
同じく、底部基板底面128、底部基板上面132、底部基板スルー基板ビア140A及び140B、並びに底部基板接地ビア141F及び141Hも示されている。
【0113】
底部誘電体179は、底部基板底面128と、底部基板上面132と、底部基板スルー基板ビア140A及び140Bとを含む。
【0114】
底部基板底部メタライゼーション130は、接地された底部基板底部接地平面180を含む。底部基板底部メタライゼーション130は、信号を伝導するように構成された底部基板底部信号線137を含む。
【0115】
底部基板底部メタライゼーション130は、1又は複数の底部基板底部メタライゼーション連続バンプ183A~183Bをさらに含む。図示のように、底部基板底部メタライゼーション130は、2つの同心底部基板底部メタライゼーション連続バンプ183A、183Bを含み、底部基板底部メタライゼーション同心連続バンプ183A、183Bは、底部基板126を底部カバー106に接合するために使用可能である。好ましくは、底部基板底部メタライゼーション同心連続バンプ183A、183Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。好ましくは、底部基板底部メタライゼーション個別バンプ185A~185Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0116】
好ましくは、底部基板底部メタライゼーション連続バンプ183A、183Bは、底部基板底面128におけるボンドの形成後に異物が基板110に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0117】
好ましくは、底部基板底部メタライゼーション個別バンプ185A~185Pは、底部基板底面128におけるボンドの形成後に、底部カバー106に、水分及び異物のうちの1又は複数が入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールのうちの1又は複数を提供するように構成される。
【0118】
図1Hは、底部基板126の一部分を示す、
図1Fの一部分175の詳細図を示す。
図1F中の点線175は、
図1Hに示されているデバイスの詳細図の境界である。
【0119】
同じく、底部基板126は、底部基板底面128と、底部基板上面132と、底部基板上部メタライゼーション135A及び135C~135Dと、底部基板スルー基板ビア140A及び140Bと、底部基板上部メタライゼーション同心連続バンプ165A~165Bと、底部基板上部メタライゼーション個別バンプ164A~164Pと、底部基板底部接地平面180とを含む。好ましくは、同心底部基板底部メタライゼーション連続バンプ165A、165Bは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0120】
底部基板126は、遷移において使用可能な第2の高温底部基板スルー基板ビア140Bを含む第2の底部基板スルー基板ビア140Bを含む。底部基板126は、第2の底部基板接地ビア141F及び第3の底部基板接地ビア141Hをさらに含む。第2の底部基板接地ビア141Fは、底部基板126及びHフレームデバイス100のうちの1又は複数の一般的な接地を提供するように構成される。同様に、第3の底部基板接地ビア141Hは、底部基板126及びHフレームデバイス100のうちの1又は複数の一般的な接地を提供するように構成される。
【0121】
底部基板底部メタライゼーション130は、1又は複数の個別バンプ185A~185Pをさらに含み、個別バンプ185A~185Pは、底部基板126を底部カバー106に接合するために使用可能である。好ましくは、個別バンプ185A~185Pは、関心の最高周波数の約0.1波長未満だけ分離されるように離間している。
【0122】
好ましくは、底部基板底部メタライゼーション連続バンプ183A、183Bは、底部基板底面128における底部カバー106へのボンドの形成後に異物が底部キャビティ(この図に図示せず、
図1A中の項目108)に入るのを防止し、それにより、Hフレームデバイス100を保護するように構成された、環境シールを提供するように構成される。
【0123】
図2A~
図2Gは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおけるストリップ線路及びフィードスルー遷移を使用する回路の7つの図のセットである。
【0124】
図2Aは、Hフレームデバイス100及びHフレームデバイス100によって形成された回路205の図を示す。同じく、上部カバー102と、底部カバー106と、基板110と、上部基板112と、第1の接合界面114と、第1の入出力ポート116Bと、第2の入出力ポート116Cと、第1の上部基板上部信号線116Dと、上部基板底面120と、第1の上部基板底部信号線122Bと、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cと、第2の上部基板底部信号線122Dと、第1の上部基板スルー基板ビア124Aと、第2の上部基板スルー基板ビア124Bと、第3の上部基板スルー基板ビア124Cと、第4の上部基板スルー基板ビア124Dと、第2の上部基板接地ビア125Fと、第3の上部基板接地ビア125Kと、第4の上部基板接地ビア125Mと、底部基板126と、第2の接合界面128と、第3の接合界面134と、底部基板底部信号線137と、第1の底部基板スルー基板ビア140Aと、第2の底部基板スルー基板ビア140Bと、第1のポートの第1の接地金属パッド154Aと、第1のポート信号金属パッド154Bと、第1のポートの第2の接地金属パッド154Cと、第2のポートの第1の接地金属パッド156Aと、第2のポート信号金属パッド156Bと、第2のポートの第2の接地金属パッド156Cとが示されている。この例では、SiC基板110の代表的な厚さは約200ミクロンであり、SiC基板の相対誘電値は約9.7である。
【0125】
回路205は、第1のサブ回路210と、第2のサブ回路220と、第3のサブ回路230とを含む。第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210に動作可能に接続される。例えば、好ましくは、第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210に電気的に接続される。第3のサブ回路230は、第2のサブ回路220に動作可能に接続される。例えば、好ましくは、第3のサブ回路230は、第2のサブ回路220に電気的に接続される。
【0126】
第1のサブ回路210は第1のエスケープ遷移210を含む。第1のサブ回路210は、(上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の外部)と上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の内部との間に信号をもたらすように構成された第1のエスケープ遷移210を含む。この例では、第1のサブ回路210は、上部カバー102の外部からの信号を上部カバー102の内部にもたらす。したがって、第1のサブ回路210は第1のマイクロストリップ210を含む。第1のマイクロストリップ210は、上部基板上面114上を延びる第2の信号線154Bを含む。第1のマイクロストリップ210は、上部基板112と底部基板126との間に配置された上部基板底面120をさらに含む。
【0127】
第1のサブ回路210は、第2の信号線154Bと、第1の上部基板スルー基板ビア124Aと、第1の上部基板底部信号線122Bと、第2の上部基板スルー基板ビア124Bと、第1の上部基板上部信号線116Dの一部分とを含む。第2の信号線154Bは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第2の信号線154Bは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aに電気的に接続される。第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板底部信号線122Bに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板底部信号線122Bに電気的に接続される。第1の上部基板底部信号線122Bは、第2の上部基板スルー基板ビア124Bに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第1の上部基板底部信号線122Bは、第2の上部基板信号ビア124Bに電気的に接続される。第2の上部基板スルー基板ビア124Bは、第1の上部基板信号線116Dに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第2の上部基板スルー基板ビア124Bは、第1の上部基板上部信号線116Dに電気的に接続される。
【0128】
第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210から第3のサブ回路230に信号を供給する垂直フィードスルー回路220又は第2のマイクロストリップ220を含む。第2のマイクロストリップ220は、上部基板上面114上を延びる第1の上部基板上部信号線116Dを含む。第2のマイクロストリップ220は、上部基板112と底部基板126との間に配置された上部基板底面120をさらに含む。
【0129】
第2のサブ回路220は、第1の上部基板信号線116Dの一部分と、第3の上部基板スルー基板ビア124Cと、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cと、第1の底部基板スルー基板ビア140Aと、底部基板底部信号線137の一部分とを含む。第1の上部基板信号線116Dは、第3の上部基板スルー基板ビア124Cに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第1の上部基板信号線116Dは、第3の上部基板スルー基板ビア124Cに電気的に接続される。第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cに動作可能に接続される。
【0130】
好ましくは、図示のように、第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cに電気的に接続される。円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、第1の底部基板スルー基板ビア140Aに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、第1の底部基板スルー基板ビア140Aに電気的に接続される。第1の底部基板スルー基板ビア140Aは、底部基板底部信号線137に動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第1の底部基板スルー基板ビア140Aは、底部基板底部信号線137に電気的に接続される。
【0131】
第3のサブ回路230は第2のエスケープ遷移230を含む。第3のサブ回路230は、(上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の外部)と上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の内部との間に信号をもたらすことのうちの1又は複数を行うように構成された第2のエスケープ遷移230を含む。この例では、第3のサブ回路230は、底部カバー106の内部からの信号を底部カバー106の外部にもたらす。したがって、第3のサブ回路230は第2のマイクロストリップ230を含む。第3のマイクロストリップ230は、上部基板上面114上を延びる第3の信号線156Bを含む。第3のマイクロストリップ230は、上部基板112と底部基板126との間に配置された上部基板底面120をさらに含む。
【0132】
第3のサブ回路230は、底部基板底部信号線137の一部分と、第2の底部基板スルー基板ビア140Bと、第2の上部基板底部信号線122Dと、第4の上部基板スルー基板ビア124Dと、第2のポート信号金属パッド156Bとを含む。底部基板信号線137は、第2の底部基板スルー基板ビア140Bに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、底部基板信号線137は、第2の底部基板スルー基板ビア140Bに電気的に接続される。第2の底部基板スルー基板ビア140Bは、第2の上部基板底部信号線122Dに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第2の底部基板スルー基板ビア140Bは、第2の上部基板底部信号線122Dに電気的に接続される。第2の上部基板底部信号線122Dは、第4の上部基板スルー基板ビア124Dに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第2の上部基板底部信号線122Dは、第4の上部基板スルー基板ビア124Dに電気的に接続される。第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、第2のポート信号金属パッド156Bに動作可能に接続される。好ましくは、図示のように、第4の上部基板信号ビア124Dは、第2のポート信号金属パッド156Bに電気的に接続される。
【0133】
図2Bは、回路205の信号経路の図を示す。同じく、回路205は、第1のサブ回路210と、第2のサブ回路220と、第3のサブ回路230とを含む。同じく、第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210に動作可能に接続される。例えば、好ましくは、同じく、第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210に電気的に接続される。同じく、第3のサブ回路230は、第2のサブ回路220に動作可能に接続される。例えば、好ましくは、同じく、第3のサブ回路230は、第2のサブ回路220に電気的に接続される。
【0134】
同じく、第1の上部基板上部信号線116Dと、第1の入出力ポート154Bと、第2の入出力ポート156Bと、第1の上部基板上部信号線116Dと、第1の上部基板底部信号線122Bと、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cと、第2の上部基板底部信号線122Dと、第1の上部基板スルー基板ビア124Aと、第2の上部基板スルー基板ビア124Bと、第3の上部基板スルー基板ビア124Cと、第4の上部基板スルー基板ビア124Dと、第3の上部基板接地ビア125Hと、第4の上部基板接地ビア125Kと、第1の底部基板スルー基板ビア140Aと、第2の底部基板スルー基板ビア140Bと、底部基板底部信号線137とが示されている。
【0135】
同じく、第1のサブ回路210は、第2の信号線154Bと、第1の上部基板スルー基板ビア124Aと、第1の上部基板底部信号線122Bと、第2の上部基板スルー基板ビア124Bと、第1の上部基板上部信号線116Dの一部分とを含む。同じく、第2の信号線154Bは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aに電気的に接続され、同じく、第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板底部信号線122Bに電気的に接続され、同じく、第1の上部基板底部信号線122Bは、第2の上部基板スルー基板ビア124Bに電気的に接続され、同じく、第2の上部基板スルー基板ビア124Bは、第1の上部基板上部信号線116Dに電気的に接続される。
【0136】
第2のサブ回路220は、第1のサブ回路210から第3のサブ回路230に信号を供給する垂直フィードスルー回路220を含む。同じく、垂直フィードスルー回路220は、上部基板上面(
図2A中の項目114、
図2B中に図示せず)上を延びる第1の上部基板信号線116Dの一部分を含む。同じく、垂直フィードスルー回路220は、第3の上部基板スルー基板ビア124Cと、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cと、第1の底部基板スルー基板ビア140Aと、底部基板底部信号線137の一部分とをさらに含む。同じく、第1の上部基板信号線116Dは、第3の上部基板スルー基板ビア124Cに電気的に接続され、同じく、第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cに電気的に接続され、同じく、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、第1の底部基板スルー基板ビア140Aに電気的に接続され、同じく、第1の底部基板スルー基板ビア140Aは、底部基板底部信号線137に電気的に接続される。
【0137】
第3のサブ回路230は第2のエスケープ遷移230を含む。第3のサブ回路230は、(上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の外部)と上部カバー102及び底部カバー106のうちの1又は複数の内部との間に信号をもたらすように構成された第2のエスケープ遷移230を含む。この例では、第3のサブ回路230は、底部カバー106の内部からの信号を上部カバー102の外部にもたらす。したがって、第3のサブ回路230は第2のマイクロストリップ230を含む。同じく、第2のマイクロストリップ230は、底部基板底部信号線137の一部分と、第2の底部基板スルー基板ビア140Bと、第2の上部基板底部信号線122Dと、第4の上部基板スルー基板ビア124Dと、第2のポート信号金属パッド156Bとを含む。同じく、底部基板底部信号線137は、第2の底部基板底部スルー基板ビア140Bに電気的に接続され、同じく、第2の底部基板底部スルー基板ビア140Bは、第2の上部基板底部信号線122Dに電気的に接続され、同じく、第2の上部基板底部信号線122Dは、第4の上部基板スルー基板ビア124Dに電気的に接続され、同じく、第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、第2のポート信号金属パッド156Bに電気的に接続される。
【0138】
したがって、全体として考慮すると、回路205は、左から右に順に、第2の信号線154B、第1の上部基板スルー基板線124A、第1の上部基板底部信号線122B、第2の上部基板スルー基板ビア124B、第1の上部基板上部信号線116D、第3の上部基板スルー基板ビア124C、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122C、第1の底部基板スルー基板ビア140A、底部基板底部信号線137、第2の底部基板底部スルー基板ビア140B、第2の上部基板底部信号線122D、第4の上部基板スルー基板ビア124D、及び最後に、第2のポート信号金属パッド156Bを含む。
【0139】
回路205を最適化するために、第1のサブ回路210は、第3のサブ回路230とは異なる設計を有し得る。第1のサブ回路210の代表的なインピーダンスZ0は、約50オームである。第2のサブ回路220の代表的なインピーダンスZ0は、約50オームである。第3のサブ回路230の代表的なインピーダンスZ0は、約50オームである。
【0140】
図2Cは、第1のサブ回路210の詳細を示し、これは、Hフレームデバイス100に入る信号の垂直フィードスルー回路210を示す。同じく、Hフレームデバイス100は、上部カバー102と、第1の上部カバーキャビティ104Aと、第2の上部カバーキャビティ104Bと、底部カバー106と、基板110とを含む。同じく、基板110は、上部基板112及び底部基板126を含む。同じく、上部基板112は、上部基板上面114及び上部基板底面120を含む。同じく、上部基板112は、第1の上部基板スルー基板ビア124A及び第2の上部基板スルー基板ビア124Bをさらに含む。第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aの上部において第1の上部基板ビアパッド232に動作可能に接続する。好ましくは、図示のように、第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板ビアパッド232に電気的に接続する。第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1の上部基板スルー基板ビア124Aの底部において第2の上部基板ビアパッド234に動作可能に接続する。
【0141】
図1D及び
図2Eに関して説明されるビアパッド122C~135Cと同様に、ビアパッド122C~135Cを参照すると、第2の上部基板ビアパッド234は、上部基板底部メタライゼーション(
図2Cに図示せず)の一部分を含み、底部基板上部メタライゼーション(
図2Cに図示せず)の一部分をさらに含み、これらは複数の接合バンプ(
図2Cに図示せず)を使用して一緒に結合される。上部基板ビアパッド234は、電気接続及び電気フェンシングのうちの1又は複数を提供するのを助ける。
【0142】
好ましくは、図示のように、第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第2の上部基板ビアパッド234に電気的に接続する。同じく、上部基板上面114は、第1のポート信号金属パッド154B及び第1の上部基板上部信号線116Dを含む。同じく、底部基板126は、底部基板上面132を含み、底部基板上面132は、組立て後に第3の接合界面134において上部基板底面120に結合される。同じく、上部基板底面120は、第1の上部基板底部信号線122Bを含む。同じく、底部基板126は、底部基板底面128をさらに含む。
【0143】
好ましくは、第1のポート信号金属パッド154Bを介して外部からHフレームデバイス100に電子信号が入る。電子信号は、第1のポート信号金属パッド154Bから第1の上部基板ビアパッド232に進む。第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、第1のポート信号金属パッド154Bを、上部基板底面120と底部基板上面132とバンプとを含む第1の上部基板底部信号線122Bに電気的に接続する。第1の上部基板スルー基板ビア124Aは、1層垂直フィードスルー124Bを含む。電子信号は、次いで、第1の上部基板スルー基板ビア124Aから上部基板底面信号線122Bに進み、これは、上部基板底面120と底部基板上面126とバンプとを含む。第1の上部基板底部信号線122Bは、第1のストリップ線路122Bを含み、第1のストリップ線路122Bは、第2の上部カバーキャビティ104Bに入るために、上部カバー102の下を進むように構成され、底部カバー106の上を進むようにさらに構成される。
【0144】
所望の周波数帯域にわたる垂直フィードスルー回路210における反射を最小限に抑えるために、垂直フィードスルー回路210内の特徴の寸法は慎重に設計され得る。反射を最小限に抑えるように慎重に設計され得る寸法は、第1の上部キャビティ104Aの直径、第2の上部キャビティ104Bの直径、第1の上部基板ビアパッド232の直径、第2の上部基板ビアパッド234の直径、及び開口部の直径のうちの1又は複数を含む。(開口部はこの図に示されていないが、開口部の一例は、
図2E中の上部及び底部メタライゼーション開口部262として見ることができる。)特定の用途の要件に応じて、例えば、
図2Cに示されているように、第1の上部基板ビアパッド232及び第2の上部基板ビアパッド234のうちの1又は複数に隣接するより狭いマイクロストリップセクション(又は、「ネック」)など、特徴が、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの設計に含まれ得る。代替又は追加として、マイクロストリップのより狭いセクションは、より広いマイクロストリップセクション(又は、「ショルダー」)に隣接し得る。例えば、そのような設計は、広い周波数帯域にわたって良好なリターン損失を容易にし得る。
【0145】
例えば、設計要件に基づいて周波数帯域が選択される。例えば、最大約20GHzの直流下で動作するように意図されたシステムでは、約100ミクロン~約300ミクロンの厚さを有するSiC基板が選択され得る。例えば、最大約20GHzの直流下で動作するように意図されたシステムでは、約50ミクロン~約150ミクロンのビア直径を有するSiC基板が選択され得る。例えば、約33GHz~約50GHzのQ帯域において動作するように意図されたシステムでは、約75ミクロン~約125ミクロンの厚さを有するSiC基板が選択され得る。
【0146】
次いで、電子信号は、第1のストリップ線路122Bから第2の上部基板スルー基板ビア124Bに進む。第2の上部基板スルー基板ビア124Bは、1層垂直フィードスルー124Cを含む。第2の上部基板スルー基板ビア124Bは、第1のストリップ線路122Bを、上部基板上面114上に位置する第1の上部基板上部信号線116Dに電気的に接続する。信号は、第1の上部基板上部信号線116Dに到達し、第1のサブ回路210を出て、それにより、
図2Cの右側からも出る。
【0147】
図2Dは、第1のサブ回路210について、ギガヘルツ(GHz)単位の周波数258に対する挿入損失デシベル(dB)255及びリターン損失(dB)256のプロットにおいて、挿入損失252及びリターン損失254の代表値を示すシミュレーションデータのグラフ250である。
【0148】
グラフ250によって示されているように、挿入損失254は、周波数帯域258全体にわたって約0.2dB未満である。同じくグラフ250によって示されているように、リターン損失256は、周波数帯域258全体にわたって約20dBを超える。一般に、代表的な挿入損失は、材料、遷移のタイプ、遷移のサイズ、周波数、及び設計のうちの1又は複数に応じて、約0.01dB~約0.5dBにわたる。一般に、代表的なリターン損失は、用途に応じて約15dB~約30dBにわたる。
【0149】
図2Eは、第2のサブ回路220の詳細を示し、これは、Hフレームデバイス100の第2のサブ回路220に入る信号の垂直フィードスルー回路220を示す。同じく、Hフレームデバイス100は、上部カバー102と、底部カバー106と、基板110とを含む。同じく、上部カバー102は第2の上部キャビティ104Bを含む。同じく、第2の上部キャビティ104Bは、第2の上部キャビティ壁143Bを含む。同じく、底部カバー106は、底部キャビティ108を含む。同じく、底部キャビティ108は、底部キャビティ壁152を含む。底部キャビティ108は、約800ミクロンに等しい代表的な底部キャビティ直径260を有する。
【0150】
同じく、基板110は、上部基板112及び底部基板126を含む。同じく、上部基板112は、上部基板上面114及び上部基板底面120を含む。同じく、上部基板上面114は、第1の上部基板上部信号線116Dを含む。同じく、底部基板126は、底部基板上面132を含み、底部基板上面132は、組立て後に第3の接合界面134において上部基板底面120に結合される。同じく、上部基板底面120は、第1の信号底部基板スルー基板ビア140A及び底部基板底部信号線137を含む。底部基板上面132及び上部基板底面120は、基板材料が除去された上部及び底部メタライゼーション開口部262を含み、これは、信号が底部基板上面132及び上部基板底面120を通過することを可能にする。上部及び底部メタライゼーション開口部262は、約600ミクロンに等しい代表的な切り欠き直径265を有する。
【0151】
同じく、底面は、底部基板底面128をさらに含む。
【0152】
電子信号は、好ましくは、第1の上部基板上部信号線116Dを介して第1のサブ回路210から上部基板上面114上の第2のサブ回路220に入る。電子信号は、第2の上部キャビティ壁143Bに突き当たる前に、第1の上部基板上部信号線116Dから第3の上部基板スルー基板ビア124Cに進む。第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、第1の上部基板上部信号線116Dを、
図1Dに関して上記で説明されたビアパッド122C~135Cに電気的に接続する。
【0153】
図1Dに関して上述したように、Hフレームデバイス100を設計する際に、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図2Eに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)に形状がほぼ一致する。円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cは、複数の接合バンプ(
図2Eに図示せず)を使用して、第3の接合界面134において、円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図2Eに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)に接合される。円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122C及び円形底部基板上部メタライゼーションビアパッド(
図2Eに図示せず、
図1Aに示されている項目135C)は、一緒に、ビアパッド122C~135Cを形成し、これは、電気接続及び電気フェンシングのうちの1又は複数を提供するのを助ける。ビアパッド122C~135Cは、約200ミクロンに等しい代表的なビアパッド直径270を有する。
【0154】
第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、第3の接合界面134において底部基板上面132に結合される。第3の上部基板スルー基板ビア124Cは、1層垂直フィードスルー124Eを含む。次いで、電子信号は、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122Cから上部及び底部メタライゼーション開口部240を通って第1の底部基板スルー基板ビア140Aに進む。第1の底部基板スルー基板ビア140Aは、信号を底部基板底部信号線137に電気的に接続する。信号が底部基板底部信号線137に到達すると、信号は、
図2Gにより詳細に示されている、底部キャビティ壁152から離れて第3のサブ回路230に向かって進む反転マイクロストリップとして続く。
【0155】
第2の上部キャビティ壁143B及び底部キャビティ壁152は、垂直フィードスルー遷移回路220の一体構成要素を含む。第2の上部キャビティ壁143B及び底部キャビティ壁152は、垂直フィードスルー遷移回路220内の電界の方向を徐々に変換するのを助ける。第2の上部キャビティ壁143B及び底部キャビティ壁152は、本質的に、第1の上部基板上部信号線116Dと第1の底部基板スルー基板ビア140Aとを接続する垂直チャネルを形成する。第1の上部基板上部信号線116D及び第1の底部基板スルー基板ビア140Aは、各々、1層垂直フィードスルー124E、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122C、及び第1の底部基板スルー基板ビア140Aを介して互いに接続された水平チャネル116D及び137になる。これらの要素は、一緒に、Z字形三次元チャネライゼーション272を形成し、Z字型三次元チャネライゼーション272は、信号がチャネライゼーション272の外部の領域に漏れるのを防止する。チャネライゼーション272のZ字形状は一例であり、本発明の実施形態の範囲内で、他の構成が可能である。チャネライゼーション272は、電子信号が方向の変更及び高さの変更のうちの1又は複数を行うことを可能にする。図示のように、信号は、最初、第1の上部基板上部信号線116Dを通る間、水平であり、1層垂直フィードスルー124E、円形上部基板底部メタライゼーションビアパッド122C、及び第1の底部基板スルー基板ビア140Aを通過する間、垂直になる。次いで、信号は、底部基板底部信号線137を通過する間に再び水平になる。
【0156】
したがって、信号は、底部基板底面128上に位置する底部基板底部信号線137を介して、
図2Eの右側で第2のサブ回路220を出る。したがって、第2のサブ回路220は、垂直フィードスルー遷移220として機能し、第1の上部基板上部信号線116Dを介して上部基板上面114上で信号を受信し、底部基板底面128上で出力信号を生成する。
【0157】
図2Fは、第3のサブ回路230の詳細を示し、これは、Hフレームデバイス100の第3のサブ回路230に入り、Hフレームデバイス100を出る信号の垂直フィードスルー回路230を示す。同じく、Hフレームデバイス100は、上部カバー102と、第3の上部カバーキャビティ104Cと、底部カバー106と、基板110とを含む。同じく、基板110は、上部基板112及び底部基板126を含む。同じく、上部基板112は、上部基板上面114及び上部基板底面120を含む。同じく、上部基板112は、第4の上部基板スルー基板ビア124D及び第4の上部基板接地ビア125Kをさらに含む。同じく、底部基板126は、第2の底部基板スルー基板ビア140Bをさらに含む。同じく、上部基板上面114は、第2のポート信号金属パッド156Bを含む。同じく、底部基板126は、底部基板上面132を含み、底部基板上面132は、組立て後に第3の接合界面134において上部基板底面120に結合される。同じく、上部基板底面120は、第2の上部基板底部信号線122D及び底部基板底部信号線137を含む。同じく、底部基板126は、底部基板底面128をさらに含む。
【0158】
好ましくは、底部基板底部信号線137を介して第2のサブ回路220からHフレームデバイス100に電子信号が入る。電子信号は、底部基板底部信号線137から第2の底部基板スルー基板ビア140Bに進む。第2の底部基板スルー基板ビア140Bは、底部基板底部信号線137を、上部基板底面120上に位置する第2の上部基板底部信号線122Dに電気的に接続する。次いで、電子信号は、第2の底部基板スルー基板ビア140Bから第2の上部基板底部信号線122Dに進む。第2の上部基板底部信号線122Dは、第2のストリップ線路122Dを含み、第2のストリップ線路122Dは、底部キャビティ108を出て第3の上部キャビティ104Cに到達するために、上部カバー102の下を進むように構成され、底部カバー106の上を進むようにさらに構成される。
【0159】
次いで、電子信号は、第2の上部基板底部信号線122Dから第4の上部基板スルー基板ビア124Dに進む。第3の上部基板スルー基板ビア124Dは、1層垂直フィードスルー124Dを含む。
【0160】
第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、第2の上部基板底部信号線122Dを、上部基板上面114上に位置する第2のポート信号金属パッド156Bに電気的に接続する。信号は、第2のポート信号金属パッド156Bに到達し、
図2Fの右側を出て、それにより、第3のサブ回路230を出て、それによりHフレームデバイス100からも出る。
【0161】
第2の底部基板スルー基板ビア140B及び第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、一緒に、オフセット垂直フィードスルー遷移を形成する。垂直に整列されていないが、第2の底部基板スルー基板ビア140B及び第4の上部基板スルー基板ビア124Dは、一緒に、信号線を、底部基板底面128上に位置する底部基板底部信号線137から上部基板上面114上に位置する第2のポート信号金属パッド156Bにもたらし、その後、第3のサブ回路230を出て、それによりHフレームデバイス100を出る。
【0162】
図2Gは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスのための接地構造280の詳細図を示す。接地構造280は、上部カバー接地構造285と、基板接地構造290と、底部カバー接地構造295とを含む。上部カバー接地構造285は、上部基板上面114において基板接地構造290に接続する。底部カバー接地構造295は、底部基板底面128において基板接地構造290に接続する。
【0163】
上部カバー接地構造285は、上部カバーメタライゼーション145を含む。上部カバーメタライゼーション145は、上部カバー102を接地する。それにより、上部カバーメタライゼーション145は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100の全体的な接地構造の不可欠な部分を提供する。例えば、上部カバーメタライゼーション145は、単独で接続された上部カバーメタライゼーション145を含む。例えば、以下でより詳細に説明されるように、上部カバーメタライゼーション145は、微細加工されたシリコンウエハ上で金めっきを実施することによって生成される。上部カバーメタライゼーション145は、金属化された上部カバー上面147を含む。以下でより詳細に説明されるように、デバイス(
図1A中の項目100)の作製中、金属化された上部カバー上面147は、上部基板上面114上のバンプに接合されて接合を完了する。上部カバー上部接地平面116Aは上部基板接地ビア125A~125Kに接続し、上部基板接地ビア125A~125Kは上部基板底部接地平面122Aに接続する。
【0164】
基板接地構造290は、上部カバー上部接地平面116Aを含む上部カバー上部メタライゼーション116と、上部基板底部接地平面122Aを含む上部基板底部メタライゼーション122と、上部基板接地ビア125A~125Kと、底部基板底部メタライゼーション130と、底部基板上部接地平面135Aを含む底部基板上部メタライゼーション135と、底部基板接地ビア141A~141Nとを含む。底部基板上面132は、第3の接合界面134において上部基板底面120に接合される。以下でより詳細に説明されるように、底部基板上面132は、底部基板上面132と上部基板底面120の両方に含まれる複数の接合バンプを使用して、上部基板底面120に接合され、より厚い金属層を形成する。
【0165】
したがって、上部基板底部メタライゼーション122は電気的に接続され、実際に、底部基板上部メタライゼーション135に物理的に接続される。底部基板上部接地平面135Aは、底部基板接地ビア141A~141Nに電気的に接続する。
【0166】
底部カバー106は、底部カバーメタライゼーション149を含む。底部基板接地ビア141A~141Nは、底部カバーメタライゼーション149に電気的に接続し、接地構造を完成する。底部カバーメタライゼーション149は、底部カバー106を接地する。底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部カバー上面151を含む。それにより、底部カバーメタライゼーション149は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス(
図1A中の項目100)の全体的な接地構造の不可欠な部分を提供する。例えば、底部カバーメタライゼーション149は、単独で接続された底部カバーメタライゼーション149を含む。例えば、以下でより詳細に説明されるように、底部カバーメタライゼーション149は、微細加工されたシリコンウエハ上で金めっきを実施することによって生成される。以下でより詳細に説明されるように、デバイス(
図1A中の項目100)の作製中、金属化された底部カバー上面151は、底部基板上面132上のバンプに接合されて接合を完了する。底部カバーメタライゼーション149は底部基板接地ビア141A~141Nに接続し、上部基板接地ビア125A~125Kは上部基板底部接地平面122Aに接続する。
【0167】
底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部キャビティ床150を含む。底部カバーキャビティ108は、金属化された底部キャビティ床150を含む。底部カバー106を底部基板126に接合すると、金属化された底部キャビティ床150は、底部カバー106の床150になる。
【0168】
底部カバーメタライゼーション149は、金属化された底部キャビティ壁152をさらに含む。底部カバーキャビティ108は、金属化された底部キャビティ壁152を含む。
【0169】
接地構造280は、従来のエレクトロニクスモジュール内の金属ハウジングと同等の役割をマイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100内で果たす。接地構造280は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス100を通って進むマイクロ波のための基準メタライゼーションを提供する。接地構造280は、回路要素及び伝送線路のための高絶縁チャネルを形成する。接地構造280は、チャネル内及び接地領域内の共振を所望の周波数まで抑制する。接地構造280は、放射漏れを防止する。接地構造280は、ファラデーケージに類似した電磁シールを提供する。接地構造280は、環境シールのうちの1又は複数を提供する。好ましくは、接地構造280は、環境シールを提供する。
【0170】
図3A~
図3Fは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製方法を示す6つの図のセットである。
【0171】
図3A~
図3Bは、上部基板112への上部カバー102の接合を示す。
【0172】
必須ではないが好ましくは、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスの作製は、上部基板112及び底部基板(
図3A~
図3Bに図示せず、
図3C~
図3D中の項目126)の作製から始まる。代替的に、デバイスの作製は、上部カバー102及び底部カバー(
図3A~
図3Bに図示せず、
図3C~
図3D中の項目106)の作製から始まる。
【0173】
例えば、上部基板112は、約200ミクロン又は約8ミルの厚さで作製される。好ましくは、上部基板112は炭化ケイ素(SiC)を含む。好ましくは、上部基板112は、好ましくは金を含む高精度メタライゼーション特徴をさらに含む。例えば、上部基板112上のメタライゼーションは、高精度のめっきされた金及び蒸着された金のうちの1又は複数を含む。
【0174】
図3Aでは、互いに接合する直前の上部カバー102及び上部基板112が見られる。
【0175】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイス作製プロセスでは、上部カバー102及び底部カバー(
図3A~
図3Bに図示せず、
図3C~
図3D中の項目106)が作製される。例えば、上部カバー102及び底部カバー(
図3A~
図3Bに図示せず、
図3C~
図3D中の項目106)のうちの1又は複数は、深掘り反応性イオンエッチング(DRIE)を使用して作製される。例えば、上部キャビティ(この図に図示せず、
図1A中の項目104A~104C)のうちの1又は複数は、約.635ミリメートル(mm)又は約25ミルの深さで作製される。例えば、底部キャビティ(この図に図示せず、
図1A中の項目108)は、約.635ミリメートル(mm)又は約25ミルの深さで作製される。
【0176】
同じく、上部基板112は、上部基板上面114を含む。同じく、上部基板112は、上部基板底面120をさらに含む。
【0177】
上部基板112は、上部基板上部接地平面116A上に複数の上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bをさらに含む。上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bは、各々、上部基板上部メタライゼーション連続バンプ158A~158B及び上部基板上部メタライゼーション個別バンプ160A~160Pのうちの1又は複数を含む。好ましくは、図示のように、上部基板上面114は、複数の上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bを含む。好ましくは、上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bは、上部基板上面114を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bは、上部基板112を上部カバー102に接合する際に使用可能である。上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bは、接合中に圧潰され、それにより、上部基板上面114のわずかな非平面性を補償し、それにより、強い金-金熱圧縮を容易にするように構成される。例えば、非平面性は、約100mmの直径を有するウエハの場合、約1ミクロン~約3ミクロンの範囲内にあり得る。接合バンプのめっきは、両方が同じ厚さを有する場合、信号チャネルのメタライゼーションのめっきと同時に行われ得る。そうでない場合、接合バンプのめっきは、別個のフォトリソグラフィ及びめっき工程において行われる。
【0178】
例えば、接合バンプは、約15ミクロンの直径を有する。例えば、接合バンプは、約5ミクロンのバンプ高さを有する。例えば、バンプは、約200ミクロンの距離だけ離間している。最大バンプ間隔は、約1/4波長である。好ましくは、バンプ間隔は、約1/10波長である。
【0179】
上部基板112は、上部基板112の底部接地平面122A上に複数の上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bをさらに含み、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bは、底部基板(
図3C~
図3D中の項目126、
図3Aに図示せず)への上部基板112の接合を容易にするように構成される。底部基板(
図3C~
図3D中の項目126、
図3Aに図示せず)への上部基板112の接合は、上部基板112と底部基板126との間の第3の垂直電気接続を作成する。
【0180】
底部基板上部メタライゼーション135の形状は、底部カバー106の内側における第2の垂直電気接続を、上部カバー102の外側における第3の垂直電気接続に接続する。第3の垂直電気接続を使用して、底部基板上部メタライゼーション135は、上部カバー102の外側において上部基板底部メタライゼーション122に電気的に接続される。第1の垂直電気接続を使用して、上部基板上部メタライゼーション116は、上部基板底部メタライゼーション122に電気的に接続される。例えば、第1の垂直電気接続を使用して、上部基板上部メタライゼーション116は、上部カバー102の外側において上部基板底部メタライゼーション122に電気的に接続される。上記のように、第3の垂直接続を使用して、上部基板底部メタライゼーション122は、底部基板上部メタライゼーション135に電気的に接続され、第2の垂直接続を使用して、底部基板上部メタライゼーション135は、底部基板底部メタライゼーション130に電気的に接続される。
【0181】
例えば、底部基板126への上部基板112の接合は、1又は複数の信号メタライゼーションを形成し、信号メタライゼーションの各々が、信号上部基板上部メタライゼーション、上部基板に含まれる信号スルー基板ビア、信号上部基板底部メタライゼーション、信号底部基板上部メタライゼーション、底部基板に含まれる信号スルー基板ビア、及び信号底部基板底部メタライゼーションのうちの2つ以上の相互接続を含む。
【0182】
好ましくは、図示のように、上部基板底面120は、第1の上部基板-基板接合バンプ310A及び第2の上部基板-基板接合バンプ310Bをさらに含む。好ましくは、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bは、上部基板底面120を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。
【0183】
【0184】
図3E及び
図3Fに以下でより詳細に示されるように、底部基板-基板接合バンプ(
図3C~
図3D中の項目310C及び310D、
図3Aに図示せず)は、接合中に上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bと嵌合するように構成される。
【0185】
上部基板底面120は、上部基板底部接地平面122Aの上部に作製された複数の上部スタンドオフバンプ320A及び320Bをさらに含み、これは上部基板底面上のすべてのバンプ320A、310A、310B、及び320Bに対する有効圧力を減少させ、それにより、これらのバンプは、112及び102の接合中に変形しない。好ましくは、図示のように、上部基板底面120は、第1の上部スタンドオフバンプ320A及び第2の上部スタンドオフバンプ320Bをさらに含む。必須ではないが好ましくは、図示のように、第1の上部スタンドオフバンプ320Aは、上部基板-基板接合バンプ310Aと310Bの両方よりも幅広い。必須ではないが好ましくは、図示のように、第2の上部スタンドオフバンプ320Bは、上部基板-基板接合バンプ310Aと310Bの両方よりも幅広い。
【0186】
必須ではないが好ましくは、図示のように、第1の上部スタンドオフバンプ320Aは、上部基板-基板接合バンプ310Aと310Bの両方よりも大きい。必須ではないが好ましくは、図示のように、第2の上部スタンドオフバンプ320Bは、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bよりも大きい。したがって、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは互いに接合しない。
【0187】
好ましくは、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは、上部基板底面120を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。
図3E及び
図3Fにより詳細に示されているように、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは、上部基板への上部カバーの接合中に、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bのうちの1又は複数の圧潰を防止するように構成される。第1の上部スタンドオフバンプ320Aは、底部スタンドオフバンプ320C~320Dの両方からオフセットされる。同様に、第2の上部スタンドオフバンプ320Bも、底部スタンドオフバンプ320C~320Dの両方からオフセットされる。
【0188】
要約すると、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは、上部基板-基板接合バンプ310A~310Bと底部基板-基板接合バンプ310C~310Dとの間の接合を可能にするように、すべての他のバンプ302A、302B、304A、304B、310A~310D、320C、及び320Dから離間し、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、上部基板-基板接合バンプ310A~310Bと底部基板-基板接合バンプ310C~310Dとの間の接合に影響を与えることを回避するように、すべての他のバンプ302A、302B、304A、304B、310A~310D、320A、及び320Bから離間している。
【0189】
したがって、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bに接合しない。
【0190】
図3Bは、上部基板上部接地平面116A上の上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bを使用して上部基板112に接合し、上部アセンブリ330を作成した後の上部カバー102を示す。同じく、上部基板112は、上部基板上面114を含む。同じく、上部基板112は、上部基板底面120をさらに含む。同じく、上部基板112は、上部基板底部接地平面122A上に複数の上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bをさらに含み、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bは、底部基板(
図3C~
図3D中の項目126、
図3Bに図示せず)への上部基板112の接合を容易にするように構成される。底部基板(
図3C~
図3D中の項目126、
図3Aに図示せず)への上部基板112の接合は、上部基板112と底部基板126との間の垂直電気接続を作成する。同じく、上部基板112は、上部基板底部接地平面122A上に複数の上部スタンドオフバンプ320A及び320Bをさらに含む。
【0191】
圧潰後の上部基板-カバーバンプ302A及び302Bのサイズの低減が示されている。この段階では、例示的な圧力は約600メガパスカル(MPa)である。
【0192】
上部カバー102は、上部基板112に接合される。例えば、上部カバー102及び上部基板112は、高確度チップボンダーを使用して一緒に接合される。例えば、上部カバー102及び上部基板112は、強固な金-金熱圧縮ボンドを形成するように一緒に接合される。
【0193】
図3C~
図3Dは、底部基板126への底部カバー106の接合を示す。例えば、底部基板126は、約200ミクロン又は約8ミルの厚さで作製される。好ましくは、底部基板126は炭化ケイ素(SiC)を含む。好ましくは、底部基板126は、高精度メタライゼーション特徴をさらに含む。好ましくは、底部基板126は金をさらに含む。例えば、底部基板126は、高精度のめっきされた金及び蒸着された金のうちの1又は複数を含む。
【0194】
図3Cでは、互いに接合する前の底部カバー106及び底部基板126が見られる。
【0195】
同じく、底部基板126は、底部基板底面128及び底部基板上面132を含む。
【0196】
底部基板126は、底部基板底部接地平面180上に複数の底部基板-カバー接合バンプ304A及び304Bをさらに含む。上部基板-カバー接合バンプ302A及び302Bは、各々、底部基板底部メタライゼーション連続バンプ183A~183B及び底部基板底部メタライゼーション個別バンプ185A~185Pのうちの1又は複数を含む。好ましくは、図示のように、底部基板底面128は、複数の底部基板-カバー接合バンプ304A及び304Bを含む。好ましくは、底部基板-カバー接合バンプ304A及び304Bは、底部基板底面128を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。底部基板-カバー接合バンプ304A及び304Bは、底部基板110を底部カバー106に接合する際に使用可能である。底部基板-カバー接合バンプ304A及び304Bは、接合中に圧潰され、それにより、底部基板底面128のわずかな非平面性を補償し、それにより、強い金-金熱圧縮を容易にするように構成される。例えば、非平面性は、約1ミクロン~約3ミクロンの範囲内にあり得る。
【0197】
底部基板126は、底部基板上部接地平面135A上に複数の底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dをさらに含み、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dは、上部基板(
図3A~
図3B中の項目112、
図3Cに図示せず)への底部基板126の接合を容易にするように構成される。好ましくは、図示のように、底部基板上面132は、第1の底部基板-基板接合バンプ310C及び第2の底部基板-基板接合バンプ310Dをさらに含む。好ましくは、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dは、底部基板上面132を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。
【0198】
図3E及び
図3Fに以下でより詳細に示されるように、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dは、接合中に上部基板-基板接合バンプ(
図3A~
図3B中の項目310A及び310B、
図3Cに図示せず)と嵌合するように構成される。
【0199】
底部基板126は、底部基板上部接地平面135A上に複数の底部スタンドオフバンプ320C及び320Dをさらに含む。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも幅広い。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも大きい。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも幅広い。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも大きい。したがって、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは互いに接合しない。
【0200】
底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板126への底部カバー106の接合中に、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dのうちの1又は複数の圧潰を防止するように構成される。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも大きい。必須ではないが好ましくは、図示のように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dよりも幅広い。したがって、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dに接合しない。
【0201】
図3Dは、底部基板底部接地平面180上の底部基板-カバーバンプ304A及び304Bを使用して底部基板126に接合し、底部アセンブリ340を作成した後の底部カバー106を示す。同じく、底部基板126は、底部基板底面128及び底部基板上面132を含む。同じく、底部基板126は、底部基板上部接地平面135A上に複数の底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dをさらに含み、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dは、上部基板(
図3A~
図3B中の項目112、
図3Dに図示せず)への底部基板126の接合を容易にするように構成される。同じく、底部基板126は、底部基板上部接地平面135A上に複数の底部スタンドオフバンプ320C及び320Dをさらに含む。
【0202】
圧潰後の底部基板-カバーバンプ304A及び304Bのサイズの低減が示されている。この段階では、例示的な圧力は約600メガパスカル(MPa)である。
【0203】
好ましくは、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板上面132を約5ミクロンの厚さにめっきすることによって形成される。
図3E及び
図3Fにより詳細に示されているように、底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板126への底部カバー106の接合中に、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dのうちの1又は複数の圧潰を防止するように構成される。第1の底部スタンドオフバンプ320Cは、上部基板-基板接合バンプ(
図3A~
図3B中の項目310A~310B、
図3Cに図示せず)の両方からオフセットされる。同様に、第2の底部スタンドオフバンプ320Dも、上部基板-基板接合バンプ(
図3A~
図3B中の項目310A~310B、
図3Cに図示せず)の両方からオフセットされる。
【0204】
第1の底部スタンドオフバンプ320Cはまた、上部スタンドオフバンプ(
図3A~
図3B中の項目320A~320B、
図3Cに図示せず)の両方からオフセットされる。同様に、第2の底部スタンドオフバンプ320Dも、上部スタンドオフバンプ(
図3A~
図3B中の項目320A~320B、
図3Cに図示せず)の両方からオフセットされる。したがって、底部基板126への底部カバー106の接合中に、接合からのすべての圧力が底部スタンドオフバンプ320C及び320Dと底部接合バンプ310C及び310Dとの間で分散し、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dが変形されるのを防止する。
【0205】
図3E~
図3Fは、底部基板126への上部基板112の接合を示す。底部基板(
図3C~
図3D中の項目126、
図3Aに図示せず)への上部基板112の接合は、上部基板112と底部基板126との間の垂直電気接続を作成する。同じく、上部基板112は、上部基板上面114及び上部基板底面120を含む。同じく、底部基板126は、底部基板底面128及び底部基板上面132を含む。
【0206】
図3C~
図3D中の底部基板上部接地平面135A上の底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dは、接合中に上部基板底部接地平面122A上の上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bと整列し、嵌合するように構成される。例えば、図示のように、上部基板-基板接合バンプ310Cは、接合中に上部基板-基板接合バンプ310Aと嵌合するように構成される。例えば、図示のように、上部基板-基板接合バンプ310Dは、接合中に上部基板-基板接合バンプ310Bと嵌合するように構成される。
【0207】
上部基板底部接地平面122A上の上部スタンドオフバンプ320A及び320Bは、上部基板112への上部カバー102の接合中に、上部基板-基板接合バンプ310A及び310Bのうちの1又は複数の圧潰を防止するように構成される。
【0208】
上部基板112への上部カバー102の接合は、上部基板上部メタライゼーション116と上部カバーメタライゼーション145との間の垂直電気接続を作成する。同様に、底部基板126への底部カバー106の接合は、底部基板上部メタライゼーション135と底部カバーメタライゼーション149との間の垂直電気接続を作成する。
【0209】
上部カバー102、上部基板112、底部基板126、及び底部カバー106の接合は、基準メタライゼーションを形成し、基準メタライゼーションは、a)上部カバーメタライゼーション145、b)基準上部基板上部メタライゼーション、c)上部基板に含まれる基準上部基板スルー基板ビア、d)基準上部基板底部メタライゼーション、e)基準底部基板上部メタライゼーション、f)底部基板に含まれる基準底部基板スルー基板ビア、g)基準底部基板底部メタライゼーション、及びh)底部カバーメタライゼーション149のうちの1又は複数を含む。
【0210】
底部基板上部接地平面135A上の底部スタンドオフバンプ320C及び320Dは、底部基板126への底部カバー106の接合中に、底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dのうちの1又は複数の圧潰を防止するように構成される。第1の上部スタンドオフバンプ320Aは、底部基板-基板接合バンプ310C~310Dの両方からオフセットされる。同様に、第2の上部スタンドオフバンプ320Bも、底部基板-基板接合バンプ310C~310Dの両方からオフセットされる。
【0211】
底部スタンドオフバンプ320Cは、上部基板-基板接合バンプ310A~310Bの両方からオフセットされる。同様に、底部スタンドオフバンプ320Dも、上部基板-基板接合バンプ310A~310Bの両方からオフセットされる。
【0212】
したがって、底部アセンブリへの上部アセンブリの接合中に、接合からのすべての圧力が、上部基板-基板接合バンプ310A、310B並びに底部基板-基板接合バンプ310C及び310D上にある。
【0213】
図3Eでは、互いに接合する直前の上部アセンブリ330及び底部アセンブリ340が見られる。同じく、上部アセンブリ330は、上部カバー102及び上部基板112を含む。同じく、底部アセンブリ340は、底部カバー106及び底部基板126を含む。
【0214】
同じく、上部アセンブリ330は、上部カバー102及び上部基板112を含む。同じく、上部基板112は、上部基板上面114及び上部基板底面120を含む。同じく、底部基板126は、底部基板底面128及び底部基板上面132を含む。
【0215】
同じく、上部基板底面120は、上部スタンドオフバンプ320A及び320Bを含む。同じく、底部基板上面132は、底部基板上部接地平面135A上に底部基板-基板接合バンプ310C及び310Dを含む。同じく、底部基板132は、上部基板底部接地平面122A上に底部スタンドオフバンプ320A及び320Bをさらに含む。上部基板-基板接合バンプ(
図3E中の項目310A、
図3Fに図示せず)は、底部基板-基板接合バンプ(
図3E中の項目310C、
図3Fに図示せず)と結合して第1の結合接合バンプ350Aを形成し、第1の結合接合バンプ350Aは、上部基板112を底部基板126に接合するのを助けるように構成される。同様に、上部基板-基板接合バンプ(
図3E中の項目310B、
図3Fに図示せず)は、底部基板-基板接合バンプ(
図3E中の項目310D、
図3Fに図示せず)と結合して第2の結合接合バンプ350Bを形成し、第2の結合接合バンプ350Bは、上部基板112を底部基板126に接合するのを助けるように構成される。
【0216】
【0217】
図3Fは、上部アセンブリ330と底部アセンブリ340とを一緒に接合し、それにより、完全なHフレームデバイス100を作成した直後の瞬間を示す。
【0218】
図3Fでは、上部基板-基板接合バンプ(
図3A~
図3B及び
図3E中の項目310A及び310B)及び底部基板-基板接合バンプ(
図3C~
図3E中の項目310C及び310D)の接合及び圧潰後、上部基板-基板接合バンプ(
図3A~
図3B及び
図3E中の項目310A及び310B)と底部基板-基板接合バンプ(
図3C~
図3E中の項目310C及び310D)とは、結合して、接合された単一のバンプになる。
【0219】
図4は、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスを作製するための方法400のフローチャートである。
【0220】
方法400における工程の順序は、
図4に示されている又は以下の説明に記載される順序に制約されない。工程のうちのいくつかは、最終結果に影響を与えることなく異なる順序で行われ得る。
【0221】
工程410において、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおいて使用可能な上部カバーが微細加工される。次いで、ブロック410は、制御をブロック420に移す。
【0222】
工程420において、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおいて使用可能な底部カバーが微細加工される。次いで、ブロック420は、制御をブロック430に移す。
【0223】
工程430において、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおいて使用可能な上部基板の上面と、マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスにおいて使用可能な底部基板の底面とが、ウエハの前面上に一緒に作製され、上部基板の上面は上部基板上部メタライゼーションを含み、底部基板の底面は底面底部メタライゼーションを含む。例えば、上部基板は、パターンめっきされ、ビアエッチングされる。例えば、底部基板は、パターンめっきされ、ビアエッチングされる。次いで、ブロック430は、制御をブロック435に移す。
【0224】
工程435において、中間基板メタライゼーションが作製される。次いで、ブロック435は、制御をブロック440に移す。
【0225】
工程440において、上部基板は、上部カバーに接合される。次いで、ブロック440は、制御をブロック450に移す。
【0226】
工程450において、底部基板は、底部カバーに接合される。次いで、ブロック450は、制御をブロック460に移す。
【0227】
工程460において、上部基板は中間基板メタライゼーションの上面に接合され、底部基板は中間基板メタライゼーションの底面に接合され、それにより、上部基板と底部基板との間の垂直電気接続を作成する。次いで、ブロック460はプロセスを終了する。
【0228】
HフレームSiCコアチップ及びシリコンサブカバーチップのために使用される作製プロセスは、重要な追加機能の鍵である。
【0229】
作製プロセス及び本発明の概念は、アルコーブ、壁、島、半島、及び閉鎖チャンバなど、シリコンサブカバー内の幾何学的形状の使用によって、広範囲の機能を可能にする。
【0230】
微細加工によって達成される優れた寸法正確度、並びにエンクロージャの内部の凹部及び内部の表面の表面平滑性が、本発明の利点である。追加の利点は、再現性の高い特性及び性能を有し、電気損失が低いデバイスを製造する能力を含む。機械加工、放電加工(EDM)、電鋳など、従来の機械的製造技法によって作られた従来技術のエンクロージャは、0.2ミル~1ミルの範囲内の公差を有し、これは、本明細書で説明される半導体技術によって提供される精度よりも1~2桁大きい。
【0231】
例えば、例示的なエンクロージャ内の微細加工された内面は、約9.4μmの山対谷粗さを有する従来技術の機械加工された銅ハウジングと比較して、2μm未満、すなわち1.3μmの山対谷粗さを有する。したがって、本発明の実施形態は、7倍を超える平滑性の改善を提供する。
【0232】
シリコン及びSiCの組立てを達成するために導電性エポキシペーストを利用することができるが、導電性ペーストは、滲出、厚さ変動、空隙及び電気的接触不良など、並びに配置確度に関して、制御するのがより困難な技法を提供する。
【0233】
ビアに関して、高絶縁電磁ビアフェンスを形成するために、基板上の対向する表面上の接地メタライゼーションを接続する直径100ミクロンの金属化されたスルー基板ビアが使用される。シミュレーションは、それらのビアを使用して、400ミクロン(μm)の最小ピッチにおいて離間したときに20GHzにおいて最高40デシベル(dB)の高絶縁を提供することができることを示している。ビアフェンス及び金めっきされたシリコンエンクロージャ壁は、2つの分離された回路の個々の要素が、それら自体の電磁的に遮蔽されたキャビティに効果的に入れられて、クロスカップリングを最小限に抑えることを可能にする。スルーウエハビアは、上部カバーと底部カバーとの間のRFリターン電流のための実質的に連続的な接地連続性を促進し、作製後のフィルタのプローブ試験を可能にする。
【0234】
本発明の実施形態のさらなる利点は、金めっきされたシリコンエンクロージャ壁及びビアフェンスによって形成された「壁」を使用してチャネルを絶縁することができるだけでなく、それらを使用して個々の要素を絶縁することもできることである。本発明の実施形態によれば、個々の要素間の電気的絶縁は、従来技術のオープンフェイスプリント設計に見られる望ましくないクロスカップリングを排除し、したがって、迅速な開発及びコンパクトなレイアウトを可能にする。
【0235】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、それらが温度にわたって安定しており、素晴らしい製造再現性を提供し、機械的応力の下で信頼性があり、大量生産における低コストを提供し、異物破片(FOD)防止のために完全に封止されることである。
【0236】
本発明の実施形態の別の利点は、それらが、片面の従来技術と比較して2倍の「深い」コンパクションを提供し、効果的に回路面積を半減することである。
【0237】
本発明の実施形態の追加の利点は、追加の基板を使用する従来技術の技法と比較して、現在、受動構成要素を基板上に直接プリントすることができることである。本発明の実施形態のまたさらなる利点は、従来技術の平面フィルタで必要とされるサブカバーの必要性を排除し、それにより、中央ウェブに垂直な方向の、すなわち「Z」方向のコンパクションを促進することである。
【0238】
本発明の実施形態のさらに追加の利点は、ハウジング床面積における、すなわち「X-Y」平面におけるコンパクションを低減することである。本発明の実施形態は、構成要素基板の設置のためのヘッドルームを確保する必要性、及び構成要素基板の再加工のためのヘッドルームを確保する必要性のうちの1又は複数を排除する。さらに、本発明の実施形態は、コンパクトなチャネライゼーションの容易な作成を可能にする。本発明の実施形態は、ガラスビーズ、垂直ピン、リボンボンド、中央ウェブ、プラグ、及び異なる層のうちの1又は複数を含む多くの個別の構成要素を含む、中央ウェブを有する従来技術のデバイスよりも100倍コンパクトなデバイスを提供する。著しく対照的に、本発明の実施形態は、上部カバー、上部基板、底部基板、及び底部カバーを含む単純な単一の4層設計を採用し、それにより、新規かつ完全に異なる方法論によって同等のトポロジを達成する。
【0239】
本発明の実施形態のさらなる利点は、デバイスのサイズ及びデバイスの重量のうちの1又は複数が、上部カバー及び底部カバーのうちの1又は複数における半導体の使用によって低減されることである。
【0240】
本発明の実施形態のさらに追加の利点は、上部カバー及び底部カバーのうちの1又は複数の微細加工及びめっきのうちの1又は複数が、正確なキャビティコンパクション、RF絶縁、及び容易な大量生産のうちの1又は複数を可能にすることである。例えば、約130ミクロンの厚さを有する壁が、マイクロストリップの設計において可能である。
【0241】
本発明の実施形態の別の利点は、均質な金-金ボンドを作成するために使用される熱圧着が、極めて強いボンド及び高確度の整列のうちの1又は複数を可能にすることである。本発明の実施形態のさらなる利点は、高確度の整列が、手動組立てを必要とせずに、自動化されたHフレーム構築及び環境保護のうちの1又は複数を可能にすることである。
【0242】
本発明の実施形態のさらに他の利点は、カバーに機械加工されたバンプ及び基板上に作成されたバンプのうちの1又は複数が、強い金-金熱圧縮を生成することである。
【0243】
信号経路のために硬質基板及び高精度マイクロエレクトロニクスめっきを使用することは、より高精度のめっき技法、相互接続のための一貫した大量生産ビアを可能にする。さらに、透明な基板を使用することが、選択的に採用され得る。これは、信頼性の高い信号伝送のためのビアの一貫した整列のために、接合中の層間の整列の増加を提供し得る。さらに、スルーウエハビアを使用することも選択的に採用され得、これは、Hフレームの層間の信号と接地の両方について高度に一貫した相互接続の大量生産を可能にし、それにより、手動組立ての必要性を低減する。
【0244】
本発明の実施形態は、高い精度及び再現性で任意の輪郭の壁を作成する能力を提供する。
【0245】
本発明の実施形態によって提供される別の利点は、従来のHフレーム内の金属中央ウェブを概念的な3層プリント回路基板(PCB)で置き換えることによって、追加のコンパクションが提供されることである。凝縮されたルーティング及びより高い構成要素数のうちの1又は複数により、本発明の実施形態によって、より高いコンパクションが提供される。
【0246】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、大きい製造ばらつき及び電界漏れのうちの1又は複数のリスクを招きながら、多くの入り組んだ部品及び複雑な組立て手順を必要とする、従来技術のフィードスルー遷移を排除することである。著しく対照的に、本発明の実施形態は、単一の製造工程における両方のチップの製造を可能にする。
【0247】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、それらが、リターン損失及び挿入損失に対する最適な性能のための追加コストなしでの入り組んだ特徴を有するRF遷移の設計を可能にし、特に、同じカバーの下の他の領域に対するほぼ完全な絶縁が提供されることを含む。
【0248】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、低い挿入損失及び高いリターン損失を含む。
図2D中のグラフ250によって示されているように、挿入損失254は、周波数帯域258全体にわたって約0.2dB未満である。同じく
図2D中のグラフ250によって示されているように、リターン損失256は、周波数帯域258全体にわたって約20dBを超える。
【0249】
本発明の実施形態によって提供されるさらなる利点は、複数の位置における遷移が基板内で同時に形成され得ることである。
【0250】
開示されたマイクロエレクトロニクスHフレームデバイスには、いくつかの明確な利点がある。このデバイスは、収縮しやすい、従来技術のより柔らかいプリント回路基板層及び従来技術の低温同時焼成セラミック(LTCC)層よりもはるかに良好に画定された形状を有する硬質基板を提供する。より良好に画定された幾何学的形状は、線路インピーダンス及び損失など、より良好に制御されたRF特性、したがって、より予測可能なRF性能を暗示する。
【0251】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、従来技術の従来の機械加工されたHフレームハウジングの典型的な寸法である約102ミルと比較して、接地平面内の端壁及び切り欠きを含むフィードスルー遷移のサイズが、厚さ8ミルの2つの基板のスタックでは約30ミルであることである。本発明の実施形態のさらなる利点は、遷移領域において10倍以上の節約を提供することである。本発明の実施形態によって提供されるまた別の利点は、追加の部品を作成するか、又はそれらを作るのに必要とされる追加の製造工程を追加する必要なしに、フィードスルー遷移を提供することである。本発明の実施形態と従来の従来技術の機械加工されたHフレームデバイスとの間の主な違いは、本発明の実施形態がコンパクトでコストのかからない垂直フィードスルーを提供することである。
【0252】
本発明の実施形態の追加の利点は、三次元フィールドチャネライゼーション及び絶縁を提供することである。本発明の実施形態は、回路要素が、近接して、ただし壁を間に挟んで配置されることを可能にし、これは、潜在的なカップリングを排除し、したがって、よりコンパクトなレイアウトをもたらす。したがって、本発明の実施形態の別の利点は、回路レイアウトのコンパクションである。
【0253】
マイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、確度、精度、及び高い再現性のうちの1又は複数を提供する、環境的及び電磁的に封止された回路パッケージを提供する。
【0254】
本発明の実施形態のさらなる利点は、エッチングされたビアが、より小さいビア直径及びより小さいビアピッチのうちの1又は複数を提供することである。さらに、本発明の実施形態によれば、数万個に達することもある所与の基板内のすべてのビアが同時に作製され、均一性、一貫性、及び品質のうちの1又は複数を促進する。
【0255】
本発明の実施形態は、メタライゼーションをパターニングする際に高い精度を提供する。本発明の実施形態の代表的な線幅誤差は、典型的には少なくとも10倍高い典型的な線幅誤差を有する従来技術の技術と比較して、約1ミクロンである。
【0256】
本発明の実施形態は、独立型パッケージを含む。本発明の実施形態は、他の構成要素を直接作ることができるか、又は他の構成要素を接合することができる上位レベルアセンブリを含む。
【0257】
エレクトロニクスモジュールを構築するための開示された新しい方法、及び新しい電子デバイスは、サイズ、重量、及び電力(SWAP)の一桁の低減を容易にする。開示された新しい方法及び新しいデバイスは、高品質RF製品に備わったRF完全性をも提供する。
【0258】
深いコンパクション、マイクロエレクトロニクス精度、並びに前例のないRFルーティング柔軟性及び製造再現性を有する劇的に異なるエレクトロニクスデバイスシステムについて説明する。
【0259】
本発明の実施形態の別の利点は、利用可能である伝送線路スタイルの汎用性である。開示されたマイクロエレクトロニクスHフレームデバイスは、RF伝送線路が、マイクロストリップ、共面導波路(CPW)、及びストリップ線路のうちの1又は複数を使用して構築されることを可能にする。この柔軟性は、設計者が、最適なRF性能のために異なる領域において適切な線路タイプを選択することを可能にする。
【0260】
エッチングされたビアは、他の技術におけるパンチされた又は穿孔されたビアとは異なり、追加の利点を提供する。エッチングにより、ビア直径とビアピッチの両方がより小さくなり、基板内のすべてのビア、場合によっては数万個のビアが同時に作られ、より均一な、又は一貫した品質が得られる。
【0261】
本発明の実施形態のまたさらなる利点は、スタック内の2つのウエハを結合することが、本質的に、従来の機械加工されたHフレームにおいて40~160ミルの範囲内の典型的な薄さを有する中央ウェブを、わずか数ミクロンの厚さであり得る薄い金属層に圧壊することである。有限の厚さから「0」の厚さの中央ウェブへの変更は、従来のフィードスルーの必要性を排除する。より重要なことに、中央ウェブの圧壊は、設計パラダイムを平面技術の使用に変更し、平面技術において、最適なRF性能のためにパターニングされたメタライゼーションにおいて実現される入り組んだ特徴が、現在、追加コストなしで可能である。
【0262】
本発明の実施形態のさらなる利点は、従来技術に対して容易な組立てである。本発明の実施形態によれば、スタック内の2つのカバーと2つのウエハとを結合することは、マイクロエレクトロニクスHフレームアセンブリを完成させる。これは、金属ハウジングが、最初に、機械加工され、めっきされ、次いで、複数の基板及び構成要素を取り付けられなければならず、次いで、サブカバーが設置されなければならないなど、従来の機械加工されたHフレームと比較して、多大なコスト節約をもたらす。
【0263】
本発明の実施形態によって提供される別の利点は、汎用性のある垂直壁である。カバーは、異物破片(FOD)防止のためにパッケージを完全に封止するだけでなく、必要に応じて垂直壁をも提供する。例えば、垂直壁は、RF経路のチャネライゼーション、安定性のためのキャビティのデモーディング、及び垂直遷移設計における良好な絶縁を提供する。
【0264】
マイクロエレクトロニクスHフレーム内の垂直フィードスルー(
図2E)は、基板上のパターニングされたメタライゼーション、スルー基板ビア、及び微細加工されたカバーによって提供される垂直金属壁のうちの1又は複数を含む。遷移は、リターン損失及び挿入損失に対する最適な性能のための追加コストなしでの入り組んだ特徴、特に、同じカバーの下の他の領域に対するほぼ完全な絶縁を備えて設計される。
【0265】
本発明の実施形態のさらなる利点は、エスケープラインとスパイラルターンとの間の距離が、代表的な従来技術のエアブリッジの約3ミクロンから約200ミクロンのウエハ厚さまで増加することである。間隔の増加は容量結合を低減し、それにより、製造ばらつきに対する性能感度を低減するのを助ける。
【0266】
上記の代表的な実施形態は、例示的な構成においていくつかの構成要素を用いて説明されたが、他の代表的な実施形態が異なる構成及び/又は異なる構成要素を使用して実装され得ることが、当業者には理解されよう。例えば、いくつかの工程及びいくつかの構成要素の順序を本発明の機能を実質的に損なうことなく変えることができることが、当業者には理解されよう。本発明の実施形態の変形形態の数はほぼ無限であることが、当業者にさらに理解されよう。例えば、3つ以上のウエハを含むスタックが使用され得る。例えば、3つのウエハが使用される場合、4つの金属層、4つの異なる垂直RF遷移、及び5面封止カバー及び入出力からエスケープするための2つの金属層が存在することになる。例えば、「上部」及び「底部」のそれぞれの指定は任意である。そのような指定は、本発明を実質的に変えることなく、逆転させることができ、又は他の方法で変更することができる。例えば、基板上にめっきされる代わりに、接合バンプは、上部カバー及び底部カバーのうちの1又は複数の上にめっきされ得る。
【0267】
例えば、上部基板信号ビアの数は、任意であり、提供された特定の例に限定されない。例えば、上部基板接地ビアの数は、任意であり、提供された特定の例に限定されない。例えば、底部基板信号ビアの数は、任意であり、提供された特定の例に限定されない。例えば、底部基板接地ビアの数は、任意であり、提供された特定の例に限定されない。
【0268】
本明細書で詳細に説明された代表的な実施形態及び開示された主題は、限定ではなく例及び例示として提示された。説明された実施形態の形態及び詳細の様々な変更が行われ得、本発明の範囲内にとどまる同等の実施形態をもたらすことが、当業者には理解されよう。したがって、上記の説明における主題は、例示として解釈されるものであり、限定的な意味で解釈されるものではないことが意図される。
【国際調査報告】