(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】エアロゾル発生システム及びそれを使用する方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20240229BHJP
A24F 40/65 20200101ALI20240229BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20240229BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/65
A24F40/40
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552224
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-08-28
(86)【国際出願番号】 EP2022056971
(87)【国際公開番号】W WO2022200165
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ブーチュイギュア,レイス・スリマン
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA03
4B162AB01
4B162AB12
4B162AC02
4B162AC04
4B162AC34
4B162AD12
4B162AD20
4B162AD27
4B162AD41
(57)【要約】
エアロゾル発生システム(10)は、ケース(12)と気化器(14)とを含み、ケース(12)は、肯定的な認証結果の場合にのみ、ケース(12)からの気化器(14)の取り外しを可能し、且つ/又は否定的な認証結果の場合にケース(12)からの気化器(14)の取り外しを不能にするように適合された認証手段を有する。ケース(12)と気化器(14)とを含むエアロゾル発生システム(10)を使用する方法において、ケース(12)からの気化器(14)の取り外しは、認証手段から肯定的な認証結果が得られた場合にのみ可能にされ、且つ/又は否定的な認証結果の場合に不能にされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース(12)と、
気化器(14)と
を含み、
前記ケース(12)は、肯定的な認証結果の場合にのみ、前記ケース(12)からの前記気化器(14)の取り外しを可能にし、且つ/又は、否定的な認証結果の場合に、前記ケース(12)からの前記気化器(14)の取り外しを不能にするように適合された、認証手段を有する、
エアロゾル発生システム(10)。
【請求項2】
前記ケース(12)及び/又は電話機などのモバイル装置に設けられた少なくとも1つの認証インターフェースをさらに含む、
請求項1に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項3】
少なくとも1つの認証インターフェースは、RFID、Bluetooth及び/又は生体検知に基づく、
請求項2に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項4】
前記気化器(14)の取り外しは、形状記憶合金を有する要素並びに/又は電力が供給若しくは除去されることによってロックを作動させるように適合された少なくとも1つの磁石、ソレノイド及び/若しくはモータを有する電気ロックによって不能にされる、
請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項5】
前記気化器(14)の取り外しは、前記気化器(14)に係合する且つ/又はその移動を阻止する、少なくとも1つの第1の係止若しくは阻止要素(16)によって不能にされる、
請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1の係止又は阻止要素(16)は、摺動可能及び/又は回動可能である、
請求項5に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項7】
前記気化器(14)は、凹部、特に溝(20)又は穴を含み、
前記係止又は阻止要素(16)は、前記凹部に進入することができるピンである、
請求項5または6に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項8】
前記ピン(16)は、前記ケース(12)内で摺動可能であり、且つ前記凹部(18)内に突出する位置に摺動され得る、
請求項5~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項9】
前記気化器(14)の取り外しは、前記気化器(14)を収容するチャンバ若しくは凹部(18)に関連する扉(22)若しくは蓋に係合する且つ/又はその移動を阻止する、
少なくとも1つの第2の係止若しくは阻止要素(24)によって不能にされる、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項10】
前記少なくとも1つの第2の係止又は阻止要素(24)は、摺動可能及び/又は回動可能である、
請求項9に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項11】
前記認証手段は、前記気化器(14)を検知した後の所定時間後に前記気化器(14)の取り外しを不能にするように適合される、
請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項12】
前記所定時間は、モバイル装置によって設定され得る、
請求項11に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項13】
例えば、前記ケースから前記気化器を取り出すための移動が傾斜移動から始まるように構成される、
請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項14】
前記気化器(14)は、前記ケース(12)の凹部(18)内に入れ子にされ、
ユーザが、段を中心に前記気化器を傾斜させるために前記気化器(14)の下端に圧力を加えることができるように、前記凹部(18)の下端に隙間が設けられる、
請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生システム(10)。
【請求項15】
ケース(12)と気化器(14)とを含むエアロゾル発生システム(10)を使用する方法であって、
前記ケース(12)からの前記気化器(14)の取り外しは、認証インターフェースから肯定的な認証結果が得られた場合にのみ可能にされ、且つ/又は、否定的な認証結果の場合に不能にされる、
方法。
【請求項16】
少なくとも1つの第1の係止又は阻止要素(16)は、前記気化器(14)の取り外しを可能にするために摺動される、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記気化器(14)は、凹部、特に溝(20)又は穴を含み、
前記係止又は阻止要素(16)は、前記凹部に進入することができるピンである、
請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記ピン(16)は、前記ケース(12)内で摺動され、且つ前記凹部(18)内に突出する位置に摺動する、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つの第2の係止又は阻止要素(24)は、前記気化器(14)の取り外しを可能にするために回動される、
請求項15または16に記載の方法。
【請求項20】
認証手段は、前記気化器(14)を検知した後の所定時間後に前記気化器(14)の取り外しを不能にする、
請求項15~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記所定時間は、モバイル装置によって設定される、
請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ケース(12)から前記気化器(14)を取り出すための移動は、傾斜移動から始まる、
請求項15~21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記気化器(14)は、前記ケース(12)の凹部(18)内に入れ子にされ、
前記凹部(18)の下端に隙間が設けられ、
ユーザは、前記気化器(14)が、その後、段を中心に傾斜するように前記気化器(14)の下端に圧力を加える、
請求項15~22のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置及びそれを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生装置は、紙巻きタバコなどの従来の喫煙物品の代替品として人気が高まっている。このような装置では、意図しない使用を防止することが望ましい。
【0003】
これに関連して、米国特許出願公開第2018/0271149号明細書は、カートリッジの認証を教示しており、蒸気吸入装置は、肯定的な認証結果の場合にのみ蒸気吸入のために有効にされる。同様の教示は、国際公開第2020/0234165号パンフレット及び国際公開第2020/132127号パンフレットから導き出せる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それにもかかわらず、意図しない使用をより確実に防止する必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは、請求項1に記載のエアロゾル発生システムによって達成される。
【0006】
したがって、ケースは、肯定的な認証結果の場合にのみ、ケースからの気化器の取り外しを可能にし、且つ/又は否定的な認証結果の場合にケースからの気化器の取り外しを不能にするように適合された認証手段を有する。換言すれば、本発明は、電池を充電し、且つ/又は認証結果に応じて蒸気吸入のために気化器を有効にするだけでなく、肯定的な認証結果がない限り、気化器がケースから取り外されることを阻止できるという発想に基づいている。否定的な認証結果の場合、気化器の取り外しが不能にされ、及び/又は肯定的な認証結果の場合にのみ、気化器の取り外しが可能にされる。
【0007】
さらに、気化器がケース内に配置されると直ちに、肯定的な認証結果がない限り、取り外しを不能にすることができる。これにより、意図しない使用が確実に防止され、気化器がケースの外にあるときに気化器を使用することができ、ケースから気化器を取り外すのに認証が必要であるため、特に分かりやすい。これにより、いかなるシステムも上回る利点が提供され、任意の認証システムが気化器自体に存在し得る。本発明によれば、ケースに設けられた認証手段は、例えば、取り外しを可能又は不能にするロックであり得る。ケースは、有利には、持ち運び可能であり得、前述のように気化器を充電するように適合させることができ、追加的に例えば気化器を洗浄するように適合させることもできる。
【0008】
概して、本発明が適用され得るケースの種類及び形状は、自由度が高い。特に、気化器へのアクセスを可能にする任意の種類の扉又は蓋を設けることができるが、気化器をいかなる方法でも覆うことなくケースに保持するか、又はケース内に入れ子にすることもでき、例えば磁石及び/又は摩擦のみにより保持することができる。この場合、ケースからの気化器の取り外しを可能にするのに必要ないかなる移動も阻止することができる。これは、単にケースから気化器を分離させる移動であり得、結果として気化器が入れ子状態又は取り付けられた状態で確実に保持される。しかしながら、例えば気化器をケースから取り出すための移動が傾斜移動から始まる場合、傾斜移動のみを阻止することができる。気化器がケース内に完全に入れ子にされ、気化器のいずれの部分も気化器の把持を可能にしない限り、本明細書で与えられる教示により、取り外しが依然として不能にされる。前述のタイプの移動阻止は、肯定的な認証結果の場合に気化器へのアクセスを可能にする扉、蓋、スライダ又は同様の構成要素にも適用される。
【0009】
好ましい実施形態は、さらなる請求項に記載される。
【0010】
システムが、ケース及び/又は電話機などのモバイル装置に設けられた少なくとも1つの認証インターフェースを有する場合、さらにユーザに利益がもたらされる。この認証インターフェースは、例えば、認証信号を提供するように適合された任意の装置と通信するための指紋読取装置及び/又はBluetooth手段であり得る。このような信号は、例えば、認証インターフェースがモバイル装置に設けられる場合、無線方式で交換することもできる。最後に、認証インターフェースは、例えば、緑色光による肯定的な認証結果を示すための光などの表示ニーズを含み得る。
【0011】
上で既に示したように、認証インターフェースは、例えば、RFID、Bluetooth及び/又は指紋などの生体検知に基づき得る。
【0012】
気化器の取り外しは、例えば、形状記憶合金を有する要素並びに/又は電力が供給若しくは除去されることによってロックを作動させるように適合された少なくとも1つの磁石、ソレノイド及び/若しくはモータを有する電気ロックによって不能にされ得る。これらの実施形態の全ては、実装が容易であり、気化器の係止を確実に行う。
【0013】
特に、気化器及び/若しくは気化器を収容するチャンバ若しくは凹部に関連する扉に係合し、且つ/又はその移動を阻止する、実装が容易な係止又は阻止要素が提供され得る。このように、気化器へのアクセス及び/又は気化器の取り外しは、簡便な手段により防止され得る。
【0014】
前述の手法の1つとして、気化器の取り外しは、気化器に係合する少なくとも1つの第1の係止若しくは阻止要素によって不能にされ、且つ/又はその移動を阻止する。この構成は、気化器自体を阻止するため、例えば、ケースが、気化器にアクセスするための追加の扉又は蓋を含まない構成に特に有用である。
【0015】
実施形態によれば、気化器は、凹部、特に溝又は穴を含み、係止又は阻止要素は、凹部に進入することができるピンである。したがって、気化器の取り外しは、溝に係合するピンにより確実に阻止され得る。
【0016】
特に、ピンは、ケース内で摺動可能であり、且つ凹部内に突出する位置に摺動され得、これは、信頼性が高く且つ安全な機構を提供する。
【0017】
別の実施形態によれば、気化器の取り外しは、気化器を収容するチャンバ若しくは凹部に関連する扉若しくは蓋に係合する少なくとも1つの第2の係止若しくは阻止要素によって不能にされ、且つ/又はその移動を阻止する。ケースの扉又は蓋は、気化器へのアクセスを提供し得る。第2の係止又は阻止要素が扉又は蓋に係合している場合、気化器へのアクセスが確実に妨げられる。
【0018】
第1の係止若しくは阻止要素及び/又は第2の係止若しくは阻止要素は、摺動可能及び/又は回動可能であり得、第1の係止若しくは阻止要素及び/又は第2の係止若しくは阻止要素の両方は、実装が容易である。
【0019】
ケース内の気化器を検知した後の所定時間後に気化器の取り外しを不能にするように適合された認証手段により、意図しない使用を防止する信頼性がさらに改善される。換言すれば、気化器がケース内に配置されると、一定の時間間隔後、肯定的な認証結果が生じるまで気化器の取り外しが阻止される。所定時間は、例えば、1~60分の範囲であり得る。
【0020】
上述の所定時間は、有利には、ケースに設けられた認証手段と通信する電話機などのモバイル装置によって設定され得る。
【0021】
さらなる好ましい実施形態によれば、エアロゾル発生システムは、例えば、ケースから気化器を取り出すための移動が傾斜移動から始まるように構成される。これにより、エアロゾル発生システムのコンパクトな設計が可能となる。
【0022】
さらに、気化器は、ケースの凹部内に入れ子にされ得る。加えて、ユーザが、段を中心に気化器を傾斜させるために気化器の下端に圧力を加えることができるように、凹部の下端に隙間が設けられ得る。結果的に、気化器は、ケース内に収容されたときに入れ子位置に保持される。さらに、このような構成は、気化器を取り外す際の取り扱いが容易であり、ユーザにとって自明である。
【0023】
本発明は、ケースからの気化器の取り外しが、認証インターフェースから肯定的な認証結果が得られた場合にのみ可能にされ、且つ/又は否定的な認証結果の場合に不能にされる、エアロゾル発生システムを使用する方法も提供する。これにより、基礎となるシステムに関して上で述べたものと同じ利点が得られる。これに関連して、システムに関して上で説明し且つ以下で説明する任意の特徴を方法に適用することができ、逆も同様であることに留意すべきである。
【0024】
以下では、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図2】非係止状態にある第1の実施形態の切断図を示す。
【
図5】非係止状態にある第2の実施形態の一部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1に示すエアロゾル発生システム10の実施形態では、気化器14は、ケース12の適切な凹部18(
図2及び
図3を参照されたい)内に入れ子にされる。(
図1によれば)凹部18の下端における適切な隙間(視認できない)のため、ユーザは、気化器の下端に圧力を加えることができ、次いで、気化器は、矢印Aで示すように段(図では視認できない)を中心に傾斜し、その結果、気化器を取り外すことができる。
【0027】
図2及び
図3により詳細に示すように、気化器14は、ピン16(第1の係止又は阻止要素の例)が進入することができる、穴又は他の任意のタイプの凹部として形成することもできる溝20を含む。ピン16は、ケース12内で摺動可能であり、詳細には凹部18内に突出する位置まで摺動され得る。
【0028】
図3から分かるように、気化器14が凹部18内に配置されたときに溝20に係合するピン16により、気化器14の取り外しを阻止することができる。特に、ピン16は、肯定的な認証結果の場合にのみ、
図2に示す位置まで後退されるように適合させることができ、そのような状況下でのみケース12からの気化器14の取り外しを可能にする。したがって、ピン16は、係止要素又は部材を構成し、ピン16と溝20との組み合わせは、この場合、認証手段を構成し、ピン16の後退は、例えば、プリント回路基板上の主制御ユニットなどの好適なコントローラによって制御され得る。コントローラは、典型的には、指紋センサ又は無線通信インターフェースなどの認証インターフェースから認証情報を受信し、ピン16の移動を適切に制御する。移動自体は、例えば、少なくとも1つの磁石、ソレノイド又はモータによりもたらすことができる。特に、ソレノイドは、ピン16の直線運動をもたらすために使用することができる。制御及び移動をもたらすことに関する上記の詳細の全ては、以下で説明する実施形態にも当てはまる。以下で説明するような回動可能な認証手段の場合、電気モータが特に好適であるが、形状記憶合金も使用することができる。これは、あらゆる種類の電気ロックにも当てはまる。
【0029】
さらに、気化器14は、この場合、ケース12の凹部18内に完全に入れ子にされるため、気化器14の取り外しは、典型的には、傾斜により開始される。このような移動は、本発明の主旨に沿って、気化器14と、
図2及び
図3で視認できる凹部18の底部との間の空間に存在することができる、好適な取り外し可能な、特に後退可能な阻止部材により阻止することもできる。特に、気化器が傾斜のために進入する必要がある隙間又は空間をかかる阻止部材が塞ぐ限り、この移動は、阻止され、気化器14の把持を可能にする気化器14のいずれの部分も露出しないため、気化器14をケース12から取り出すことができない。したがって、そのような阻止部材は、認証手段を構成する。
【0030】
図4~
図7の実施形態によれば、
図4に切断図で示すように、気化器14へのアクセスを可能にするケース12の扉又は蓋22を阻止することにより、同じ効果が達成される。蓋22及びヒンジ26の詳細は、一方における
図4と、他方における
図5及び
図6とで異なるが、回動可能な蓋に関する原理は、同じままである。
【0031】
特に、(
図5及び
図6によれば)ヒンジ26を中心に反時計回り方向に回動させることにより、蓋22を開くことができる。
図5に示す状況では、回動可能なフック24(第2の係止又は阻止要素の例)は、蓋22に設けられた適切な溝20に係合していないため、
図7に示すように蓋を開くことができ、気化器を取り外すことができる。
【0032】
しかしながら、
図6に示すように、図示の場合にフックを時計回り方向に約4分の1回動させると、閉じた蓋が阻止され、気化器の取り外しが防止される。したがって、フックは、係止要素部材を構成し、フック24と溝20との組み合わせは、この場合、認証手段を構成する。
【0033】
図8の実施形態は、本質的に
図5の実施形態のものに対応するが、この場合、
図9に示すように、蓋22を阻止するために、第1の実施形態のものと同様の摺動可能なピン16が設けられる。特に、この状況では、ピン16は、蓋22に設けられた適切な溝又は穴28に進入しており、ケース12の残り部分に向かって突出する突起30で示す実施形態では、蓋22を開くことができない。対照的に、
図10は、ピン16の後退により可能にされる開いた蓋を示す。
【国際調査報告】