(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】陰圧創傷療法装置
(51)【国際特許分類】
A61M 27/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
A61M27/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553200
(86)(22)【出願日】2022-03-23
(85)【翻訳文提出日】2023-09-01
(86)【国際出願番号】 EP2022057668
(87)【国際公開番号】W WO2022200453
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2021-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】397070118
【氏名又は名称】ティージェイ スミス アンド ネフュー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アスケム、ベン、アラン
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィース、ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】エルダー、デイヴィッド、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】グレンクロス、ジェームス、カンニングハム
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、ダニエル、スーザン
(72)【発明者】
【氏名】マドリス、カミロ、パトリック
(72)【発明者】
【氏名】マジョーレ、アンドレア
(72)【発明者】
【氏名】マクラスキー、ジェームス、ドナルド
(72)【発明者】
【氏名】ウェブ、クリストファー、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウィードン、ハンナ、ベイリー
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA39
4C267CC06
4C267JJ02
4C267JJ09
4C267JJ12
4C267JJ14
(57)【要約】
陰圧源、陰圧源と流体連通するキャニスター、および、創傷被覆材と連結する導管を有する陰圧装置が、陰圧を、創傷被覆材の下の空間に提供する。陰圧源のいくつかの配置は、ポンプの出口の下流およびそれと流体連通にある第一のノイズ低減チャンバーおよび第二のノイズ低減チャンバーを有し得る。第一および第二のノイズ低減チャンバーが、ポンプによって生成されるノイズ、および/または陰圧源を通って前進する流体内の圧力パルスのレベルを低減するように構成され得る。
【選択図】
図3F
【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰圧創傷療法装置であって、
入口および出口を含む陰圧源であって、流体流路を介して、創傷被覆材で覆われた創傷に陰圧を提供して、前記創傷から流体を吸引するように構成される陰圧源と、
前記陰圧源の下流の前記流体流路内に位置付けられ、前記陰圧源の前記出口と流体連通する第一のノイズ低減チャンバーであって、第一のノイズ低減チャンバーが、前記創傷から流体を吸引することの結果として生成されるノイズを低減し、および/または前記陰圧源を通って前進する前記流体内の圧力パルスのレベルを減少させるように構成され、入口および出口を含む、第一のノイズ低減チャンバーと、
前記陰圧源の下流の前記流体流路内に位置付けられ、前記第一のノイズ低減チャンバーの前記出口と流体連通する、第二のノイズ低減チャンバーであって、前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記創傷からの流体の吸引の結果として生成されるノイズを低減し、および/または前記陰圧源および前記第一のノイズ低減チャンバーを通って前進する前記流体内の圧力パルスのレベルを低減するように構成され、入口および出口を含む、第二のノイズ低減チャンバーとを含み、
前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記第一のノイズ低減チャンバーから間隔を置いており、
前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記第一のノイズ低減チャンバーとは異なる、陰圧創傷療法装置。
【請求項2】
前記第一のノイズ低減チャンバーが、前記陰圧源によって生成されるノイズを低減し、および/または前記陰圧源を通して前進する前記流体内の圧力パルスのレベルを低減するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記流体流路内に位置付けられ、流体が前記陰圧源に向かって逆方向に流れるのを防ぐように構成される逆止弁をさらに含む、請求項1~2のいずれか一項に記載の装置。
【請求項4】
前記第一のノイズ低減チャンバーが、前記逆止弁によって生成されるノイズを低減するために、前記陰圧源を通って前進する前記流体内の圧力パルスのレベルを低減するように構成される、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第一のノイズ低減チャンバーが、前記逆止弁の上流に位置付けられ、前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記逆止弁の下流に位置付けられる、請求項3~4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記第一のノイズ低減チャンバーと直列に、かつ前記第一のノイズ低減チャンバーの下流に位置付けられる、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記第二のノイズ低減チャンバーが、前記第一のノイズ低減チャンバーよりも装置の排気に対してより近位である、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記第一および第二のノイズ低減チャンバーのうちの少なくとも一つに位置付けられる発泡体をさらに含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第一のノイズ低減チャンバーが、開口部が内側壁の端部と第二の壁の間に形成されるように、第一の壁に隣接して、または第一の壁の反対側に位置付けられる前記第一のノイズ低減チャンバーの前記第一の壁と前記第二の壁との間の距離の大部分にわたって延在する内側壁を含み、前記第一のノイズ低減チャンバーが、前記第一のノイズ低減チャンバーを通過する前記流体が前記内側壁セグメントの前記端部と前記第二の壁との間に形成される前記開口部を通過することを必要とする、前記第一のノイズ低減チャンバーの前記入口と前記出口との間に通路を形成するように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第一のノイズ低減チャンバーおよび前記第二のノイズ低減チャンバーの内部体積が、前記第一のノイズ低減チャンバーまたは前記第二のノイズ低減チャンバーのうちの少なくとも一つの前記入口と流体連通する第一の導管内の体積より大きく、前記第一のノイズ低減チャンバーまたは前記第二のノイズ低減チャンバーのうちの少なくとも一つの前記出口と流体連通する第二の導管内の体積よりも大きい、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
一つまたは複数の圧力センサーおよび電磁弁を含むフローモジュールをさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記陰圧源がモーターを含み、前記装置が、前記モーターに給電するように構成される電源をさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記装置と連結可能であり、陰圧が前記創傷へ前記陰圧源によって提供される結果として前記創傷から吸引される流体を収集するように構成されるキャニスターと、前記キャニスター上の開口部と連結されるキャップとを含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記キャップと連結される、またはそれに支持されるフィルターをさらに含む、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記フィルターがカーボンフィルターを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記キャップと連結される、またはそれに支持される疎水性フィルターをさらに含む、請求項13~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
陰圧創傷療法システムであって、
創傷被覆材によって覆われた創傷に流体接続されるように構成される陰圧源を含むポンプ装置と、
前記ポンプ装置と連結可能であり、陰圧が前記陰圧源によって創傷に提供される結果として前記創傷から吸引される流体を収集するように構成されるキャニスターと、
前記ポンプ装置と連結し、一つまたは複数の移動可能なラッチと連結されるアクチュエーターを含むキャニスター解放機構であって、前記アクチュエーターが押されたときに、前記ポンプ装置に、前記キャニスターを前記ポンプ装置から係合解除させるように構成される、キャニスター解放機構とを含み、
前記一つまたは複数のラッチが、前記一つまたは複数のラッチが前記キャニスターを前記ポンプ装置に固定する第一の位置と、前記一つまたは複数のラッチが、前記アクチュエーターが押されたときに前記キャニスターを前記ポンプ装置からリリースする第二の位置との間を移動するように構成される、陰圧創傷療法システム。
【請求項18】
前記キャニスター上の開口部と連結可能なキャップを含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記キャップ内に位置付けられるか、または前記キャップによって支持されるフィルターを含む、請求項18~19のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記キャップが、前記キャニスター内の滲出液が前記フィルターの少なくとも一部に飛散することを阻止するように、前記フィルターの少なくとも一部とオーバーラップするように構成される表面を含み、シールドが、前記フィルターの第一の主表面の表面積の少なくとも80%とオーバーラップする、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記一つまたは複数のラッチが、前記第一の位置で前記キャニスターと連結されるキャップと係合し、前記第二の位置で前記キャニスターと連結される前記キャップをリリースするように構成される、請求項17~20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項22】
前記キャニスター解放機構が、単一のボタンを押すのみで前記ポンプ装置から前記キャニスターをリリースするように構成される、請求項17~21のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項23】
前記単一のボタンが、前記ポンプ装置のハウジングの外部表面によって支持される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記キャニスター解放機構が、片手操作のみで前記キャニスターを前記ポンプ装置からリリースするように構成される、請求項17~23のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項25】
前記キャニスター解放機構がボタンを含み、前記アクチュエーターが、前記ボタンが押されたときに前記一つまたは複数のラッチを前記第一の位置から前記第二の位置へ移動させるように構成される、請求項17~24のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記ボタンが、前記装置のハウジングの外部表面によって支持される、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記キャニスター解放機構が、前記キャニスター解放機構が起動されたときに、前記キャニスターを前記ポンプアセンブリーから離れて移動させるように構成される、請求項17~26のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項28】
前記キャニスター解放機構が、前記キャニスター解放機構が起動されたときに、前記キャニスターを前記ポンプ装置から押し離すように構成される少なくとも一つの突出部を含む、請求項17~27のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項29】
前記ポンプ装置が、電源コードを、前記ポンプ装置のハウジングの外側から取り外され得る前記パネルを置き換えることによって、置き換えることができるように、前記ハウジングを取り外すことなく、または開くことなく、前記ポンプ装置のハウジングの外側から取り外され得る前記パネルに電気的に接続される電源コードを含む、請求項17~28のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項30】
前記ポンプ装置のユーザーインターフェイスが、水平面の35°以内の角度で配向される前記ポンプ装置の上部表面に位置する、請求項17~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記ポンプ装置が、前記ポンプ装置のハウジングと取り外し可能に連結される一つまたは複数の管支持体を有し、前記ポンプ装置の管が、前記一つまたは複数の管支持体の囲まれた開口部を通って延在し、前記一つまたは複数の管支持体が、前記管が取り外し可能に支持され得る少なくとも一つの追加の開口部を有する、請求項17~30のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項32】
陰圧創傷療法システムであって、
ポンプモーターによって作動される陰圧ポンプと、電池と、ディスプレイと、下部コアアセンブリーと、ハウジング内の上部支持体とを含む装置と、
前記装置と連結可能であり、かつ陰圧が前記陰圧ポンプによって創傷被覆材によって覆われた創傷に提供される結果として創傷から吸引される流体を収集するように構成されるキャニスターと、
前記キャニスター上の開口部と連結されるキャップとを含み、
前記下部コアアセンブリーが、少なくとも前記ポンプモーターおよび前記電池を受けいれ、および支持するように構成され、
前記上部支持体が、前記下部コアアセンブリーと連結され、前記上部支持体が前記下部コアアセンブリーの上方に延在し、
前記上部支持体が、前記ポンプアセンブリーの少なくとも前記ディスプレイを受けいれ、および支持するように構成され、
前記ディスプレイを、前記ハウジングを取り外し、および前記上部支持体を前記ポンプアセンブリーから取り外すことによって、前記ポンプアセンブリーから取り外すことができる、陰圧創傷療法システム。
【請求項33】
前記キャップと連結される、またはそれに支持されるフィルターを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記フィルターがカーボンフィルターを含む、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記キャップと連結される、またはそれに支持される疎水性フィルターをさらに含む、請求項32~34のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項36】
前記キャップが、前記キャニスター内の滲出液が前記フィルターの少なくとも一部に飛散するのを阻止するように、前記フィルターの少なくとも一部とオーバーラップするように構成されるシールドをさらに含み、前記シールドが前記フィルターの第一の主表面の表面積の少なくとも40%とオーバーラップする、請求項32~35のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項37】
キャニスター解放機構をさらに含む、請求項32~36のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項38】
前記キャニスター解放機構が、前記一つまたは複数のラッチが前記キャニスターを前記装置に固定する第一の位置と、前記一つまたは複数のラッチが前記装置から前記キャニスターをリリースする第二の位置との間を移動するように構成される、一つまたは複数のラッチを含む、請求項32~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
請求項1~38のいずれか一項に記載の装置と創傷被覆材とを含むキット。
【請求項40】
請求項1~39のいずれか一項に記載の装置のいずれかを動作させる方法。
【請求項41】
図示および/または記載される装置、システム、および/または方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月23日に出願された英国仮特許出願第2104021.7号、および2021年11月15日に出願された英国仮特許出願第2116401.7号に対する優先権を主張するものであり、その各々全体が、本明細書に完全に記載されるかのように参照により本明細書に組み込まれる。優先権の利益は、35 U.S.C.§119(e)を含むがこれらに限定されない適切な法的根拠に基づき請求される。
【0002】
本明細書に記載される配置は、創傷の治療のための装置、システム、および方法に関するものであり、例えば、陰圧創傷療法被覆材とともに使用するための陰圧源を含む装置、システム、および方法である。
【背景技術】
【0003】
関連技術の説明
多数の異なる種類の創傷被覆材が、ヒトまたは動物の治癒過程を補助するものとして公知である。これらの異なるタイプの創傷被覆材には、異なるタイプの材料および層、例えば、ガーゼ、パッド、発泡体パッド、または多層創傷被覆材が含まれる。局所陰圧(TNP)療法は、真空補助閉鎖療法、陰圧創傷療法、または減圧創傷療法とも称されることがあり創傷の治癒率を改善するための有益な機構として広く認識される。そのような療法は、手術創、開放創、および腹部創などの広範な創傷に適用可能である。TNP療法は、組織浮腫を減少させ、血流を促進させ、肉芽組織の形成を刺激し、過剰な滲出液を除去することによって創傷の閉鎖および治癒を助け、細菌負荷を減少させ得る。従って、創傷への感染を減少させる。その上、TNP療法は、創傷の外部障害を減らし、より迅速な治癒を促す。
【0004】
いくつかの例示的配置の概要
本開示のシステム、方法、および装置は、それぞれ、いくつかの革新的な態様、実装、または態様を有し、その内の一つのみが、本明細書に開示される望ましい属性に責任があるものではない。
【0005】
本明細書では、創傷被覆材によって覆われた創傷に流体接続されるように構成される陰圧源を含むポンプアセンブリーのうちの一つまたは複数と、ポンプアセンブリーと連結可能であり、陰圧が陰圧源によって創傷に提供される結果として、創傷から吸引される流体を収集するように構成されるキャニスターと、ポンプアセンブリーと連結され、一つまたは複数の移動可能なラッチと連結されるアクチュエーターを含むキャニスター解放機構であって、ポンプアセンブリーにキャニスターをポンプアセンブリーから係合解除させるように構成される、キャニスター解放機構とを含み得る、陰圧創傷療法システムの配置が開示される。いくつかの配置では、一つまたは複数のラッチは、一つまたは複数のラッチがキャニスターをポンプアセンブリーに固定する第一の位置と、一つまたは複数のラッチがアクチュエーターが押されたときにキャニスターをポンプアセンブリーからリリースする第二の位置との間で移動するように構成され得る。
【0006】
陰圧創傷療法装置の任意の配置、システム、および本明細書に開示の陰圧創傷療法装置および陰圧創傷療法装置の構成要素を使用する方法は、本明細書に開示されるその他の配置の他のステップ、機能、コンポーネント、および/または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、追加配置において、以下のステップ、特徴、構成要素、および/または詳細のうちの一つまたは複数を、含み、キャニスター上に開口部と連結可能なキャップをさらに含み、キャップ内位置付けられるか、またはキャップによって支持されるフィルターをさらに含み、キャップが、キャニスター内の滲出液がフィルターの少なくとも一部上に飛散するのを阻害するように、フィルターの少なくとも一部とオーバーラップするように構成されるシールドを含み、シールドが、フィルターの第一の主表面の表面積の少なくとも40%とオーバーラップし、一つまたは複数のラッチが、第一の位置でキャニスターと連結されるキャップと係合し、第二の位置でキャニスターと連結されるキャップをリリースするように構成され、キャニスター解放機構が、キャニスターをポンプアセンブリーから単一のボタンのプッシュのみでリリースするように構成され、単一のボタンが、ポンプアセンブリーのハウジングの外部表面によって支持され、キャニスター解放機構が、キャニスターをポンプアセンブリーから片手操作のみでリリースするように構成され、キャニスター解放機構がボタンを含み、アクチュエーターが、ボタンが押されたときに、一つまたは複数のラッチを第一の位置から第二の位置へ移動させるように構成され、ボタンが、装置のハウジングの外部表面によって支持され、キャニスター解放機構が、キャニスター解放機構が起動されたときに、キャニスターをポンプアセンブリーから離れて移動させるように構成され、キャニスター解放機構が、キャニスター解放機構が起動されるときに、キャニスターをポンプアセンブリーから押し離すように構成される少なくとも一つの突出部を含み、ポンプアセンブリーが、電源ソケットおよび/または電源コードが、ポンプアセンブリーのハウジングの外部から取り外され得るパネルを置き換えることによって交換され得るように、ハウジングを取り外すことなく、または開くことなく、ポンプアセンブリーのハウジングの外部から取り外され得るパネルに電気的に接続される電源コードを含み、ポンプアセンブリーのユーザーインターフェイスが、水平面の35°以内の角度で配向されるポンプ装置の上部表面上に位置し、および/またはポンプ装置が、ポンプ装置のハウジングと取り外し可能に連結される一つまたは複数の管支持体を有し、ポンプ装置の管が、一つまたは複数の管支持体の囲まれた開口部を通って延在し、一つまたは複数の管支持体が、管が取り外し可能に支持され得る少なくとも一つの追加の開口部を有する。
【0007】
また、ポンプモーターによって作動される陰圧ポンプと、電池と、ディスプレイと、下部コアアセンブリーと、ハウジング内の上部支持体とを含む装置の一つまたは複数と、装置と連結可能であり、かつ陰圧ポンプによって、陰圧が創傷被覆材によって覆われた創傷に提供される結果として、創傷から吸引された流体を収集するように構成される、キャニスターと、キャニスター上の開口部と連結されるキャップとを含み得る、陰圧創傷療法システムの配置が本明細書に開示される。本明細書に開示される任意の配置では、下部コアアセンブリーは、少なくともポンプモーターおよび電池を受けいれ、および支持するように構成され得る。さらに、いくつかの配置では、上部支持体は、下部コアアセンブリーと連結されてもよく、上部支持体は下部コアアセンブリーの上に延在する。さらに、いくつかの配置では、上部支持体は、少なくともポンプアセンブリーのディスプレイを受けいれ、および支持するように構成されてもよく、またディスプレイは、ハウジングを取り外すことによって、および上部支持体をポンプアセンブリーから取り外すことによって、ポンプアセンブリーから取り外すことができる。
【0008】
陰圧創傷療法システムの配置、および本明細書に開示の陰圧創傷療法システムおよび陰圧創傷療法システムの構成要素を使用する方法は、本明細書に開示されるその他の配置の他のステップ、機能、コンポーネント、および/または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、追加配置において、以下のステップ、特徴、構成要素、および/または詳細のうちの一つまたは複数を、含み、キャップと連結される、またはそれに支持されるフィルターをさらに含み、フィルターがカーボンフィルターを含み、キャップと連結される、またはそれに支持される疎水性フィルターをさらに含み、キャップが、キャニスター内の滲出液がフィルターの少なくとも一部上に飛散するのを阻害するように、フィルターの少なくとも一部とオーバーラップするように構成されるシールドを含み、シールドが、フィルターの第一の主表面の表面積の少なくとも40%、または少なくとも80%、またはそれ以上とオーバーラップし、キャニスター解放機構をさらに含み、キャニスター解放機構が、一つまたは複数のラッチがキャニスターを装置に固定する第一の位置と、一つまたは複数のラッチがキャニスターを装置からリリースする第二の位置との間で移動するように構成される、一つまたは複数のラッチを含む。
【0009】
本明細書には、陰圧創傷療法装置の配置が開示される。いくつかの配置では、陰圧創傷療法装置が、入口および出口を含む、陰圧源であって、流体流路を介して、創傷から流体を吸引するために、創傷被覆材によって覆われた創傷への陰圧を供給するように構成される陰圧源と、陰圧源の下流で流体流路内に位置付けられ、陰圧源の出口と流体連通することができる第一のノイズ低減チャンバーと、および陰圧源の下流で、かつ第一のノイズ低減チャンバーの出口と流体連通する第二のノイズ低減チャンバーと、含むことができる。第二のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーとは異なってもよい。第一のノイズ低減チャンバーが、入口および出口を有してもよく、ポンプによって生成されるノイズ、および/またはポンプを通して前進する流体内の圧力パルスのレベルを低減するように構成され得る。第二のノイズ低減チャンバーが、入口および出口を有してもよく、ポンプおよび第一のノイズ低減チャンバーを通して前進する流体内のポンプおよび/または圧力パルスのレベルによって生成されるノイズを低減するように構成され得る。第二のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーから間隔を置いてもよい。
【0010】
また、陰圧創傷療法装置の配置が本明細書に開示される。いくつかの配置では、陰圧創傷療法装置は、入口および出口を含む、陰圧源を含むことができ、陰圧源は、流体流路を介して、創傷から流体を吸引するために、創傷被覆材によって覆われた創傷に陰圧を提供するように構成される。陰圧創傷療法装置は、陰圧源の下流の流体流路内に位置付けられ、かつ陰圧源の出口と流体連通することができる、第一のノイズ低減チャンバーを含み得る。第一のノイズ低減チャンバーが、入口および出口を含んでもよく、創傷からの流体の吸引の結果として生成されるノイズを低減するように構成され得る。陰圧創傷療法装置はまた、陰圧源の下流の流体流路に位置付けられる、かつ第一のノイズ低減チャンバーの出口と流体連通する第二のノイズ低減チャンバーを含み得る。第二のノイズ低減チャンバーが、入口および出口を含んでもよく、創傷からの流体の吸引の結果として生成されるノイズを低減するように構成され得る。いくつかの配置では、第二のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーから間隔を置いてもよく、第一のノイズ低減チャンバーとは異なってもよい。さらに、第二のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーと直列に、第一のノイズ低減チャンバーの下流位置付けられることができる。また、いくつかの配置では、第二のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーよりも装置の排気に対してより近位であり得る。
【0011】
陰圧創傷療法装置の配置、システム、および本明細書に開示の陰圧創傷療法装置および陰圧創傷療法装置の構成要素を使用する方法は、本明細書に開示されるその他の配置の他のステップ、機能、コンポーネント、および/または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、追加配置において、以下のステップ、特徴、構成要素、および/または詳細のうちの一つまたは複数を、含み、陰圧創傷療法装置が、第一および第二のノイズ低減チャンバーの少なくとも一つに位置付けられる発泡体をさらに含み、第一のノイズ低減チャンバーが、内側壁の端部と第二の壁の間に開口部が形成されるように、第一の壁に隣接して、または第一の壁の反対側に位置付けられる第一のノイズ低減チャンバーの第一の壁と第二の壁との間の距離の大部分にわたって延在する内側壁を含み、第一のノイズ低減チャンバーが、第一のノイズ低減チャンバーを通過する流体が、内側壁セグメントの端部と第二の壁との間に形成される開口部を通過することを必要とする、第一のノイズ低減チャンバーの入口と出口との間に通路を形成するように構成され、第一および第二のノイズ低減チャンバーの内部体積が、第一または第二のノイズ低減チャンバーのうちの少なくとも一つの入口と流体連通する第一の導管内の体積より大きく、第一または第二のノイズ低減チャンバーのうちの少なくとも一つの出口と流体連通する第二の導管内の体積より大きく、一つまたは複数の圧力センサーを含むフローモジュールをさらに含み、一つまたは複数の圧力センサーを含むフローマニホールドをさらに含み、流体流路内に位置付けられ、流体が陰圧源に向かって逆方向に戻るのを防止するように構成される、逆止弁をさらに含み、第一のノイズ低減チャンバーが逆止弁の上流に位置付けられ、第二のノイズ低減チャンバーが逆止弁の下流に位置付けられ、陰圧源がモーターを含み、および装置が、モーターに給電するように構成される電源をさらに含み、装置と連結可能であり、かつ陰圧が創傷に陰圧源によって提供される結果として創傷から吸引される流体を収集するよう構成されるキャニスターと、キャニスター上の開口部と連結されるキャップとを含み、キャップと連結される、またはそれに支持されるフィルターをさらに含み、フィルターがカーボンフィルターを含み、および/またはキャップと連結される、またはそれに支持される疎水性フィルターをさらに含む。
【0012】
いくつかの配置では、陰圧創傷療法装置は、装置ハウジングと、装置ハウジングによって支持され、かつ創傷被覆材によって覆われた創傷に陰圧を提供するように構成される陰圧源とを含み得る。この装置は、陰圧源および創傷被覆材と流体連通するように構成されるキャニスターを含むことができる。キャニスターは、創傷から吸引された流体を保存するように構成されるキャニスターハウジングを含み得る。キャニスターは、キャニスターハウジングに接続され、キャニスターが装置ハウジングに取り外し可能に取り付けられる時に、装置ハウジングに接続されるように構成されるキャップを含み得る。キャニスターは、キャップによって支持される流体レベルセンサーを含むことができ、流体レベルセンサーがキャニスターハウジングの内部内に延在する支持体上に位置付けられる電極を含み、電極は、創傷から吸引される流体と流体連通するように構成される。支持体は、流体が支持体上に位置付けられる電極上に飛散するのを防止するように構成されるフランジを含み得る。流体レベルセンサーは、創傷から吸引された流体が電極と接触したときに、完了した電気回路を検出するように構成され得る。流体レベルセンサーは、電気回路が完了したときにキャニスターのフル状態を検出するように構成され得る。キャニスターは、流体レベルセンサーによって検出されたキャニスターの状態を通信(例えば、無線で)するように構成される電子回路を含み得る。
【0013】
また、前述の段落のいずれかの装置、および/または本明細書に開示されるシステムまたは装置のいずれかの配置、ならびに前述の請求項および創傷被覆材のいずれかの装置を含むキットの配置を操作する方法の配置、が開示される。
【0014】
本明細書で開示される装置配置のいずれかおよび陰圧創傷療法配置のいずれかを含むがこれらに限定されない、本出願で開示される配置または配置のいずれかの特徴、構成要素、または詳細は、新たな配置および配置を形成するために、本明細書に開示される配置または配置のいずれかの他の任意の特徴、構成要素、または、詳細と交換可能に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2A】
図2Aは、ポンプアセンブリーおよびキャニスターを有する陰圧創傷療法装置の等角図である。
【
図2H】
図2Hは、
図2Aに示される陰圧創傷療法装置の等角図であり、ポンプアセンブリーから取り外されたキャニスターを示す。
【
図2I】
図2Iは、
図2Aに示される陰圧創傷療法装置の頂部表面を示し、ユーザーインターフェイスを示す。
【
図3C】
図3C、3D、3E、および3Fは、
図3Aに示されるポンプアセンブリーの一部分の部分的分解図を示す。
【
図3F】同上。
図3G、3H、3I、3J、および3Kは、ポンプアセンブリーの別の配置の一部分を示す。
【
図4A】
図4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、および4Hは、
図3Aに示されるポンプアセンブリーの下部コアアセンブリーを示す。
【
図5A】
図5A、5B、5C、5D、および5Eは、
図3Bに示されるキャニスターのキャップアセンブリーを示す。
【
図6A】
図6A、6B、6C、6D、6E、および6Fは、本明細書に開示される陰圧創傷療法装置のいずれかと併用できるフィルターの変形を示す。
【
図8A】
図8A、8B、8C、および8Dは、本明細書に開示される陰圧創傷療法装置のいずれかと併用できるハンドルの変形を示す。
【
図9】
図9は、陰圧創傷療法装置の制御システムの概略図を例示する。
【
図11A】
図11A、11B、11C、および11Dは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用することができるキャニスターアセンブリーの配置を示す。
【
図12A】
図12A、12B、12C、および12Dは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用することができるキャニスターアセンブリーの別の配置を示す。
【
図13A】
図13A、および13Bは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用することができるキャニスターアセンブリーの別の配置を示す。
【
図14A】
図14A、14B、14C、および14Dは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用することができるキャニスターアセンブリーの別の配置を示す。
【
図15A】
図15Aは、陰圧を創傷に印加するための装置の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【
図16A】
図16Aは、陰圧を創傷に印加するための装置の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【
図17A】
図17Aは、陰圧を創傷に印加するための装置の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【
図18A】
図18Aは、陰圧を創傷に印加するための装置の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に開示される構成は、創傷を治療および/または監視するシステムおよび方法に関する。本明細書に開示される陰圧創傷療法装置のいくつかの配置は、流体流路を介して、創傷被覆材によって覆われた創傷に接続および/または流体的に連結され、創傷に陰圧を提供するように構成される陰圧源を含み得る。
【0017】
本明細書全体を通して、創傷についての言及がなされる。創傷という用語は広く解釈され、皮膚が断裂、切開、もしくは穿孔される、または外傷によって挫傷が引き起こされる開放創および閉鎖創、あるいは患者の皮膚における任意の他の表面もしくは他の病状または不完全状態、あるいは減圧治療によって利益を得る他のものを包含する。従って、創傷は、流体が生成されるか、またはされ得ない、組織の任意の損傷領域として広く定義される。このような創傷の例としては、腹部創傷または他の大きな創傷または切開創、内臓が開いた腹部創傷、腹部コンパートメント症候群、熱傷、外科手術、外傷、胸骨切開術、筋膜切開術、またはその他の状態、のいずれかの結果として生じる部分層熱傷、裂開創傷、急性創傷、亜急性創傷、慢性創傷、亜急性および裂開創傷、外傷性創傷、皮弁および植皮、裂傷、擦り傷、挫傷、打撲傷、糖尿病性潰瘍、褥瘡、ストーマ、外科的創傷、外傷および静脈潰瘍などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0018】
本明細書に開示されるシステムおよび方法の構成は、局所陰圧(「TNP」)または減圧療法システムとともに使用することができる。簡単に言えば、陰圧創傷療法は、組織の浮腫を低減し、血流および顆粒組織形成を促し、過度の滲出液を除去することによって、「治癒が困難な」創傷の多くの形態の閉鎖、および治癒を支援し、細菌負荷(および、それゆえ感染リスク)を低減することができる。さらに、この療法により、創傷の障害を少なくし、より迅速な治癒につなげることができる。TNP療法システムはまた、流体を除去することによって、外科的に閉じられた創傷の治癒を支援することができる。TNP療法は、閉鎖の反対位置の組織を安定化するのに役立つことができる。TNP治療のさらなる有益な使用は、過剰な流体を除去することが重要であり、組織の生存度を確保するために移植片が組織に近接していることが求められる、移植片およびフラップにおいて見出すことができる。
【0019】
本明細書で使用される場合、-XmmHgなどの減圧または陰圧レベルは、760mmHg(または1atm、29.93inHg、101.325kPa、14.696psiなど)に相当し得る、平常の周囲大気圧に対する圧力レベルを表す。従って、-XmmHgの陰圧値は、760mmHgよりもXmmHg低い圧力、または、言い換えれば、(760-X)mmHgの圧力を反映する。加えて、XmmHgよりも「低い」または「小さい」陰圧は、大気圧により近い圧力に相当する(例えば、-40mmHgは-60mmHgよりも低くなる)。-XmmHgよりも「高い」または「大きい」陰圧は、大気圧からより遠い圧力に相当する(例えば、-80mmHgは-60mmHgよりも高くなる)。一部の事例では、局所的な周囲大気圧は、基準点として使用され、そのような局所的な大気圧は、必ずしも、例えば、760mmHgでなくてもよい。
【0020】
本明細書に開示されるシステムおよび方法は、洗滌、洗滌流体の除去、超音波、加熱もしくは冷却、神経刺激、またはこれに類するものなどの減圧療法に加えて、またはその代わりに、他のタイプの治療で使用され得る。一部の事例では、開示されたシステムおよび方法は、追加の療法の適用なしに創傷監視に使用することができる。本明細書に開示のシステムおよび方法は、圧縮被覆材、減圧被覆材、またはこれに類するものを含む、被覆材とともに使用され得る。
【0021】
医師、看護師、またはこれに類するものなどの医療従事者は、例えば、圧力レベルまたは適用時間を指定するTNP処方を提供することができる。しかしながら、治癒プロセスは患者ごとに異なり、処方は、臨床医または医療提供者が処方を考案する際に予想しなかった方法で治癒プロセスに影響を与え得る。医療提供者は、創傷が治癒する(または治癒しない)際に、処方を調整しようとし得るが、こうしたプロセスは、時間がかかり、かつ反復的であり得るさまざまな予約を必要とし得る。本明細書に開示される配置は、TNP処方を効率的に調整し、効果的なTNP療法を送達するシステム、装置、または方法を提供する。
【0022】
創傷療法システム
本明細書に開示される陰圧創傷療法装置またはシステムの任意の実装は、コアアセンブリーを有するポンプアセンブリー(本明細書では装置またはポンプ装置とも呼ぶ)を有し得る。コアアセンブリーのいくつかの配置は、ユーザーインターフェイス、陰圧制御、およびバッテリー動作に必要な電気的および機械的構成要素および特徴の全てまたはほとんど全てを含み得る。コアアセンブリーは、二つのシステムマイクロコントローラーを含み得る電子アセンブリーであり得るプリント回路基板アセンブリー(PCBA)を含み得る。PCBAは、ユーザーインターフェイス、通信インターフェイス、および警報生成のうちの一つまたは複数の動作を制御できるメインコントローラーを含み得る。PCBAは、ポンプの一つまたは複数の動作を制御するか、または温度、ポンプ電圧/電流などの他の信号を監視することができる、モーターコントローラー(ポンプコントローラーと呼ばれる場合もある)を含み得る。本明細書に開示されるシステムの任意の実装は、システムにいくらかの冗長性を提供する二つのマイクロコントローラーを有し得る。この配置では、一方のコントローラーが故障した場合、他方のコントローラーが応答し、システムが安全に故障していることを確認することができる。二つのマイクロコントローラーは、定期的な通信を共有して、他方がまだ機能しているかどうかを確認することができる。任意の配置では、コアアセンブリーは、カラーディスプレイまたはタッチスクリーンのうちの一つまたは複数であり得る、ディスプレイを含み得る。
【0023】
コアアセンブリーの任意の実装は、フローモジュール(またはフローマニホールド)を含み得る。いくつかの配置では、フローモジュールは、組み立てられたときに内部経路を形成する2部品ハウジングを含み得る。フローモジュールは、キャニスター接続、圧力センサー、自己試験電磁弁および逆止弁を最小限の外部管と一体化させるように構成することができる。これにより、内部管が引っかかったりねじれたりする可能性が低減される。フローモジュールは、一つまたは二つまたはそれ以上の圧力センサーを有し得る。フローモジュールは、二つの圧力センサーをそれぞれフローモジュールの電磁弁の両側に配置することができる。圧力センサーは、電磁弁に渡る圧力降下を測定することによって、空気流測定を可能にすることができる。逆止弁を使用して、モーターバレの摩耗によるあらゆる後面漏洩を停止することができる。
【0024】
いくつかの配置では、プラスチック成形物は、コアモジュールまたはコアアセンブリー構造に使用される。ポンプアセンブリー内の各モジュールは、各モジュールが別個のプラスチック成形物上に完全に支持され得るように、別個のプラスチック成形物によって支持され得る。
【0025】
陰圧創傷治療システム100は、ポンプアセンブリー160とキャニスター162との間にキャニスター係止機構を有し得る。いくつかの配置では、係止機構は、キャニスターとねじ止めされてもよく、またはそうでなければ、キャニスター(例えば、溶接、接着など)と連結され得る、キャニスターキャップに選択的に係合または固定することができる、ばね式機構を有し得る。キャニスターリリースボタンを使用して、係止機構の係止を解除し、キャニスターを取り外すことができる。キャニスターの係止/係止解除機構のいくつかの配置は、片手しか持たない、または一つの強い手しか持たない使用者が、キャニスターをポンプアセンブリーから取り外すのを補助するために、片手で操作するように構成され得る。例えば、および限定されるものではないが、キャニスターがキャニスターリリースボタンを押してポンプアセンブリーから取り外され得るように、キャニスター係止機構は係止解除される。陰圧創傷治療システム100は、キャニスター係止機構の係止を解除し、いくつかの配置では、ポンプアセンブリーにキャニスターに力を加え、キャニスターをポンプアセンブリーから物理的に分離させるように構成され得る。他の配置では、陰圧創傷治療システム100は、ユーザーが片手のみを使用して(すなわち、片手操作で)、キャニスターをポンプアセンブリーから取り外すことを可能にするように構成され得る。再び、陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置は、キャニスターが、キャニスターリリースボタンを片手または一つの指で押すことによって、ポンプアセンブリーから比較的容易に分離され得るように構成され得る。いくつかの配置では、この係止機構の使用は、ポンプユニットをわずかにより複雑にする一方で、係止機構が、より単純なキャニスター設計(別個のクリップなし)を可能にし、良好なユーザー体験を提供するため、有益である。下部コアアセンブリーまたは支持体は、電池、ポンプ、およびフローモジュールの支持体を提供することができる。コア上部構成要素は、PCBAおよびディスプレイをサポートできる。
【0026】
図1Aは、陰圧創傷治療システム100(減圧または陰圧創傷療法システム、TNPシステム、または創傷治療システムとも呼ばれる)を概略的に例示する。本明細書に開示される任意の実装例では、要求されないが、陰圧創傷治療システム100は、創傷104(空洞であり得る)の上または内側に設置される創傷充填材102を含み得る。創傷104は、創傷カバー106が創傷104と流体連通し得るように、ドレープであり得る創傷カバー106によってシールされ得る。創傷カバー106と組み合わされた創傷充填材102は、創傷被覆材と称され得る。管または導管108(本明細書では、可撓性吸引アダプターまたは流体コネクターとも称される)を使用して、創傷カバー106を、減圧または陰圧を供給するように構成される創傷療法装置110(全体として、または部分的に「ポンプアセンブリー」と称される場合もある)と接続することができる。導管108は、単一内ルーメン菅であっても、多重内ルーメン管であり得る。コネクター112を使用して、導管または管142を導管108と取り外し可能かつ選択的に連結することができる。
【0027】
本明細書に開示されるシステムのいずれかにおいて、創傷療法装置は、キャニスターレスであってもよく、例えば、および限定されるものではないが、創傷滲出液は、創傷被覆材の中に収集されるか、または別の場所で収集するために導管を介して移される。しかしながら、本明細書に開示される創傷療法装置のいずれかは、キャニスターを含み得るか、またはキャニスターを支持し得る。
【0028】
さらに、本明細書で開示される創傷療法システムのいずれかでは、創傷療法装置のいずれかは、創傷被覆材に装着され得るか、もしくは創傷被覆材によって支持され得、または創傷被覆材に隣接し得る。創傷充填材102は、親水性または疎水性の発泡体、ガーゼ、膨張可能なバッグなどのような、任意の好適なタイプであり得る。創傷充填材102は、創傷充填材102が創傷104の空洞を実質的に充填するように、創傷104に適合可能であり得る。創傷カバー106は、創傷104の上に実質的に流体不浸透性のシールを提供し得る。創傷カバー106は、頂部側および底部側を有し得る。底部側は、例えば、創傷104の周りの皮膚とシールすることによって、創傷104と接着剤で(または任意の他の好適な方法で)シールすることができる。導管108または本明細書で開示される任意の他の導管は、ポリウレタン、PVC、ナイロン、ポリエチレン、シリコーン、または任意の他の適切な材料から形成され得る。
【0029】
創傷カバー106は、導管108の端を受けるように構成されるポート(図示せず)を有し得る。一部の事例では、導管108は、別のやり方では、創傷104内に所望のレベルの減圧を維持するように、減圧を創傷104に供給するために創傷カバー106を通って、または創傷カバー106の下を通過し得る。導管108は、創傷療法装置110によって提供される減圧を創傷104に供給するように、創傷療法装置110と創傷カバー106との間に少なくとも実質的にシールされた流体流路または通路を提供するように構成される任意の好適な物品であり得る。
【0030】
創傷カバー106および創傷充填材102は、単一の物品または一体型の単一ユニットとして提供され得る。一部の事例では、創傷充填材は提供されず、創傷カバー自体が、創傷被覆材とみなされ得る。次いで、創傷被覆材は、導管108を介して、創傷療法装置110の陰圧源に接続され得る。一部の事例では、要求されないが、創傷療法装置110は、小型化され、持ち運び可能とすることができるが、より大きな従来の陰圧源(またはポンプ)を使用することもできる。
【0031】
創傷カバー106は、治療されることになる創傷部位の上に位置し得る。創傷カバー106は、創傷の上に、実質的にシールされた空洞または包囲空間を形成することができる。創傷カバー106は、余剰流体の蒸発を可能にする高い水蒸気浸透性を持つフィルムを有し得、かつ創傷滲出液を安全に吸収するために内部に含有された超吸収性材料を有し得る。一部の事例では、本明細書に記載のTNPシステムの構成要素は、少量の創傷滲出液を滲出する切開創傷に特に適し得る。
【0032】
創傷療法装置110は、滲出液キャニスターの使用の有無に関わらず動作させることができる。一部の事例では、例示されるように、創傷療法装置110は、滲出液キャニスターを含み得る。一部の事例では、導管108を創傷療法装置110から迅速かつ容易に取り外すことができるように創傷療法装置110および導管108を構成することにより、必要に応じて、創傷被覆材またはポンプを変更するプロセスを容易にするか、または改善することができる。本明細書で開示されるポンプアセンブリーのいずれかは、導管108とポンプとの間の任意の適切な接続を有し得る。
【0033】
創傷療法装置110は、およそ-80mmHg、または約-20mmHg~-200mmHgの陰圧を送達し得る。これらの圧力は、正常な周囲大気圧と相対的であり、つまり、-200mmHgが、実際的には約560mmHgであり得ることに留意されたい。一部の事例では、圧力範囲は、約-40mmHgと-150mmHgとの間であり得る。代替的に、-75mmHg以下、-80mmHg以下、または-80mmHg超の圧力範囲を使用することができる。また、一部の事例では、-75mmHgを下回る圧力範囲も使用され得る。あるいは、およそ-100mmHg、またはさらには-150mmHg超の圧力範囲が、創傷療法装置110によって供給され得る。
【0034】
以下でより詳細に記載されるように、陰圧創傷治療システム100は、別個のまたは遠隔コンピューティング装置334′に対する接続332を提供するように構成され得る。接続332′は、有線または無線(Bluetooth、Bluetooth低エネルギー(BLE)、ニアフィールドコミュニケーション(NFC)、WiFi、またはセルラーなど)であり得る。遠隔コンピューティング装置334′は、スマートフォン、タブレット、ラップトップもしくは別のスタンドアローン型のコンピューター、サーバー(クラウドサーバーなど)、別のポンプ装置などであり得る。
【0035】
図1Bは、別の陰圧創傷治療システム100を例示する。陰圧創傷治療システム100は、
図1Bに示され、かつ/または本明細書に記載される陰圧創傷治療システム100′の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかと組み合わせて、またはこれらの代わりに、
図1Aに示される陰圧創傷治療システム100’または
図10に示される陰圧創傷治療システム1400を含むが、これに限定されない、本明細書に開示される他の陰圧創傷治療システムのいずれかの構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有し得る。陰圧創傷治療システム100は、創傷104をシールし得る、創傷104の上に創傷カバー106を有し得る。単一ルーメン菅または多重ルーメン菅などの導管108を使用して、創傷カバー106を、減圧または陰圧を供給するように構成される創傷療法装置110(全体として、または部分的に「ポンプアセンブリー」と称される場合もある)と接続することができる。創傷カバー106は、創傷104と流体連通し得る。
【0036】
図1Bを参照すると、導管108は、近位端部および遠位端部(遠位端部は近位端部よりも創傷104に近い)を有し得るブリッジ部分130と、可撓性吸引アダプター(または導管)108を形成する、ブリッジ部分130の遠位端にあるアプリケーター132と、を有し得る。
図1Bに示される導管108のブリッジ部分130の長さに沿って延在しチャネルのうちの少なくとも一つに接続するように、コネクター134がブリッジ部分130の近位端に配置され得る。キャップ140を、導管108の一部分と連結することができ、一部の事例では、例示されるように、コネクター134に取り付けることができる。キャップ140は、流体がブリッジ部分130の近位端から漏れ出るのを防止する際に有用な場合がある。導管108は、Smith&Nephewが製造したSoft Portであり得る。上述のように、陰圧創傷治療システム100は、導管108を通って創傷104に陰圧を供給することができる装置110などの陰圧源を含み得る。要求されないが、キャニスターまたは装置110はまた、創傷滲出液、および創傷から取り外され得る他の流体を貯蔵するための他の容器を含み得る。
【0037】
装置110は、導管または管142を介してコネクター134に接続され得る。使用時、アプリケーター132は、好適に準備された創傷または創傷104の上に置かれたカバー106内に形成される開口の上に設置され得る。その後、創傷療法装置110が管142を介してコネクター134に接続される状態で、創傷療法装置110を稼働させて、創傷に陰圧を供給することができる。陰圧の印加は、創傷の所望のレベルの治癒が達成されるまで印加され得る。
【0038】
ブリッジ部分130は、下部チャネル材料または層が中間層と底部層との間に位置付けられる状態で、上部層と中間層との間に位置付けられる上部チャネル材料または層を含み得る。上部層、中間層、および下部層は、近位端と遠位端との間に延在する細長い部分を有し得、かつ流体不浸透性の材料、例えば、ポリウレタンなどのポリマーを含み得る。当然のことながら、上部層、中間層、および下部層は各々、半浸透性の材料を含む異なる材料から構築され得ることが理解されよう。一部の事例では、上部層、中間層、および下部層のうちの一つまたは複数は、少なくとも部分的に透明であり得る。いくつかの実例では、上部層および下部層は、上部層および下部層の長さの大部分にわたって湾曲していても、丸みを帯びていても、外向きに凸状であり得る。
【0039】
上部チャネル層および下部チャネル層は、ブリッジ130の近位端から遠位端まで延在する細長い層であってもよく、かつ各々が、好ましくは、例えば、ポリエチレンまたはポリウレタンなどのオープンセル発泡体を含む多孔質材料を含み得る。一部の事例では、上部チャネル層および下部チャネル層のうちの一つまたは複数は、例えば、編まれたもしくは織られたスペーサー布帛(編まれたポリエステル3D布帛、Baltex 7970.RTM.、もしくはGehring 879.RTM.など)、または不織布材料、あるいはテリー織りもしくはループパイル材料から構成され得る。繊維は必ずしも織られるわけではなく、フェルトおよびフ係止繊維材料(Flotex.RTM.などの材料を含む)を含み得る。選択される材料は、好ましくは、創傷滲出液を創傷から離すように導き、陰圧または排出された空気を創傷部位へ伝達するように置かれ、かつまた、ある程度のねじれ抵抗または閉塞抵抗をチャネル層に与え得る。一つの実施例では、上部チャネル層は、ポリウレタンなどのオープンセル発泡体を含み得、下部チャネル層は、布帛を含み得る。別の実施例では、上部チャネル層は、任意選択であり、システムは、代わりに、開いた上部チャネルを備え得る。上部チャネル層は、湾曲しているか、丸みを帯びているか、または上向きに凸状である上部表面と、実質的に平坦な下部表面と、有し得、下部チャネル層は、湾曲しているか、丸みを帯びているか、または下向きに凸状である下部表面と、実質的に平坦な上部表面と、を有し得る。
【0040】
ブリッジ130の任意の構成要素の布帛または材料は、3次元(3D)構造を有し得、一つまたは複数のタイプの繊維は、繊維が全3次元方向に延在する構造を形成する。かかる布帛は、一部の事例では、ウィッキング、流体輸送、または陰圧の伝達を助ける場合がある。一部の事例では、チャネルの布帛または材料は、互いの上に積み重なった、または層状にされた材料のいくつかの層を含み得、これは、一部の事例では、陰圧の印加下で、チャネルが崩壊するのを防止する際に有用な場合がある。導管108のいくつかの実装に使用される材料は、適合可能かつ柔軟性であってもよく、これは、一部の事例では、褥瘡および患者の皮膚に押し付けられた創傷治療システムによって生じ得る他の合併症を回避するのに役立ち得る。
【0041】
上部層、中間層、および下部層の遠位端、ならびにチャネル層は、(創傷部位の上に設置される)該層の遠位端で拡張され得、「涙滴」または他の拡張形状を形成し得る。少なくとも上部層、中間層、および下部層の遠位端、ならびにチャネル層はまた、少なくとも一つの貫通開口を備え得る。この開口は、創傷滲出液を抜くため、および創傷に陰圧を印加するためだけでなく、これらの開口が、これらのそれぞれの層を適切に整列させるために使用され得るため、装置の製造中にも有用な場合がある。
【0042】
いくつかの実装では、制御されたガスリーク部146(ガスリーク部、空気リーク部、または制御された空気リーク部と称される場合もある)は、ブリッジ部分130の上、例えば、ブリッジ部分130の近位端に配置され得る。この空気リーク部146は、空気リーク部146がブリッジ部分130の上部チャネルと流体連通するように、ブリッジ部分130の上部層を通って延在する開口部またはチャネルを含み得る。導管108への吸引の印加時に、ガス(空気など)が、ガスリーク部146を通って入り、ブリッジ部分130の上部チャネルに沿って、ブリッジ部分130の近位端からブリッジ部分の遠位端まで移動し得る。次いで、上部層、中間層、および下部層の遠位端を通して、開口を通過させることによって、ガスをブリッジ部分130の下部チャネル内に吸引することができる。
【0043】
空気リーク部146は、フィルターを含み得る。好ましくは、空気リーク部146は、創傷滲出液または他の流体が空気リーク部146またはフィルターと接触し、空気リーク部146またはフィルターを閉塞または妨害する可能性を最小化するように、ブリッジ部分130の近位端に位置する。いくつかの実例では、フィルターは、微生物および細菌を排除することができ、45μmより大きい粒子を濾過することができ得る、微多孔膜であり得る。好ましくは、フィルターは、1.0μmよりも大きい粒子、より好ましくは、0.2μmよりも大きい粒子を排除することができる。有利には、いくつかの実装は、例えば、水、シャンプーなどの一般的な家庭用液体、および他の界面活性剤に対して、少なくとも部分的に化学的に耐性のあるフィルターを提供し得る。一部の事例では、吸引アダプターへの真空の再印加またはフィルターの露出した外側部分の拭き取りは、フィルターを閉塞する任意の異物を一掃するのに十分であり得る。フィルターは、アクリル、ポリエーテルスルホン、またはポリテトラフルオロエチレンなどの好適に耐性のあるポリマーから構成され得、かつ油性または疎水性であり得る。一部の事例では、ガスリーク部146は、追加の陰圧が導管108に印加されるときに、認め得るほどに増加しない比較的一定のガス流を供給し得る。ガスリーク部146を通るガス流が、追加の陰圧が印加されるときに増加する、陰圧創傷治療システム100の実例では、好ましくは、この増加したガス流は、最小化され、それに印加される陰圧に比例して増加しないことになる。本明細書に開示される陰圧創傷治療システムの任意の実装例で使用され得る、そのようなブリッジ、導管、空気リーク部、およびその他の構成要素、特徴、ならびに詳細のさらなる説明は、本明細書に完全に記載されるかのように全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,801,685号に見出される。
【0044】
本明細書に開示される創傷療法装置(装置110または110′など)のいずれかは、連続的または断続的な陰圧療法を提供し得る。連続的な療法は、0mmHgより上、-25mmHg、-40mmHg、-50mmHg、-60mmHg、-70mmHg、-80mmHg、-90mmHg、-100mmHg、-120mmHg、-125mmHg、-140mmHg、-160mmHg、-180mmHg、-200mmHg、または-200mmHgより下で送達され得る。断続的な療法は、低い陰圧設定値(set point)と高い陰圧設定値との間で送達され得る(設定値(setpoint)と称される場合もある)。低い設定値は、0mmHgより上、-25mmHg、-40mmHg、-50mmHg、-60mmHg、-70mmHg、-80mmHg、-90mmHg、-100mmHg、-120mmHg、-140mmHg、-160mmHg、-180mmHg、または-180mmHgより下に設定され得る。高い設定値は、-25mmHgより上、-40mmHg、-50mmHg、-60mmHg、-70mmHg、-80mmHg、-90mmHg、-100mmHg、-120mmHg、-125mmHg、-140mmHg、-160mmHg、-180mmHg、-200mmHg、または-200mmHgより下に設定できる。断続的治療中、低い設定値での陰圧を第一の時間期間にわたって送達することができ、また第一の時間期間の終了時には、高い設定値での陰圧を第二の時間期間にわたって送達することができる。第二の時間期間の終了時には、低い設定値での陰圧を送達することができる。第一および第二の時間期間は、同じ値または異なる値とすることができる。
【0045】
動作時、創傷充填材102は、創傷104の空洞内に挿入され得、創傷カバー106は、創傷104をシールするように設置され得る。創傷療法装置110は、創傷カバー106に陰圧を提供することができ、創傷充填材102を介して創傷104に伝達され得る。流体(創傷滲出液など)は、導管108を通って引き出され、キャニスター内に貯蔵され得る。一部の事例では、流体は、創傷充填材102または一つまたは複数の吸収層(図示せず)によって吸収される。
【0046】
本出願のポンプアセンブリーおよびシステムとともに利用され得る創傷被覆材としては、Smith&Nephewから入手可能なRenasys-F、Renasys-G、Renasys AB、およびPico被覆材が挙げられ得る。本出願のポンプアセンブリーおよびシステムで使用され得る陰圧創傷療法システムのそのような創傷被覆材およびその他の構成要素のさらなる説明は、米国特許公開WO2012/0116334号、第2011/0213287号、第2011/0282309号、第2012/0136325号、および米国特許第9,084,845号において見出され、その各々はそれらの全体が参照により組み込まれる。一部の事例では、他の好適な創傷被覆材が利用され得る。
【0047】
図2A、2B、2C、2D、2E、2F、2G、2H、および2Iは、陰圧創傷療法装置110の配置を示す。いくつかの配置では、記載されるように、陰圧創傷療法装置110は、ポンプアセンブリー160の多くのサブ構成要素がモジュール内にあるようにグループ化され、設計されるという点で、モジュール設計を有するポンプアセンブリー160を有し得る。ポンプアセンブリー160のさまざまな構成要素のこのモジュラー配置は、ポンプアセンブリー160の不具合のある構成要素の取り外しおよび交換をより容易かつ迅速にすることができる。
【0048】
図示されるように、ポンプアセンブリー160およびキャニスター162は接続され得、それによって創傷療法装置110を形成する。ポンプアセンブリー160は、ユーザーインターフェイス、通信インターフェイス、陰圧生成および制御、ならびに警報生成を含み得る。ポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、ハウジングを含んでもよく、その主な機能は、電子機器およびその他の構成要素を封入または収容することである。ハウジングは、患者の安全を提供し、装置内部から隔離し、ポンプ装置を衝撃損傷から保護し、審美的な魅力を提供することができる。ハウジングはまた、ユーザーが表示を見ることができるように、透明な窓を提供することができる。主ハウジングは、装置およびコンポーネント接続の残りの部分を妨害することなく簡単に取り外すことができ(すなわち、電気コネクターを取り外す必要なく取り外すことができ)、より簡単な修理が可能となる。
【0049】
ポンプアセンブリー160はまた、コアモジュールとも呼ばれるコアアセンブリー(コアアセンブリー212など)を含み得る。コアアセンブリーのいくつかの配置は、ユーザーインターフェイス、陰圧制御、およびバッテリー動作に必要な電気的および機械的構成要素および特徴の全てまたはほとんど全てを含み得る。いくつかの配置では、コアアセンブリーは、ポンプアセンブリーの中央サブアセンブリーであってもよく、また、サービスおよび修理をより容易かつ迅速にするために、ポンプアセンブリーから容易に抽出可能な部品となるように構成され得る。
【0050】
コアアセンブリーは、サービス、クリーニング、およびアセンブリーを容易にするために、別個の構成要素に容易に分離することができる。ポンプアセンブリー160はまた、USBインターフェイス、充電器ポート、およびスピーカを提供することができる後部トリムパネルを含み得る。後部トリムパネルは、装置の誤用で壊れうる、充電器コネクターの迅速な修理を可能にするために簡単に取り外すことができる(例えば、2本のねじおよび関連するねじカバープレートを取り外すことによって)。ポンプアセンブリー160はまた、ハンドルまたは持ち運び用ストラップを含んでもよく、これにより容易に装置の携帯性が可能になる。
【0051】
図2Cを参照すると、ポンプアセンブリー160は、ディスプレイ172を有するインターフェイスパネル170、一つまたは複数のインジケーター174、または例えば、療法の開始および一時停止ボタン180もしくは警報/警告ミュートボタン182を含むが、これに限定されない、一つまたは複数の制御もしくはボタンを含み得る。ディスプレイのレンズのいくつかの配置は、ハードコート層を有するポリカーボネートから、またはポリメチルメタクリレートから作製することができる。インターフェイスパネル170は、ポンプアセンブリー160またはインターフェイスパネル170の任意の機能を制御するために使用され得る、一つまたは複数の入力制御またはボタン184(三つが示される)を有し得る。例えば、および限定されるものではないが、ボタン184のうちの一つまたは複数を使用して、ポンプアセンブリー160をオンもしくはオフにすること、療法を開始もしくは一時停止すること、ポンプアセンブリー160を動作させ、動作を監視すること、ディスプレイ172上に表示されたメニュー内をスクロールすること、またはその他の機能を制御もしくは実施することができる。一部の事例では、コマンドボタン184は、プログラム可能であってもよく、かつ触覚性で柔らかいゴムから作製され得る。
【0052】
いくつかの配置では、インターフェイスパネル170は一般に平面であってもよく、水平面に対してポンプアセンブリー160の前方表面に向かってわずかに角度付けられてもよい。例えば、および限定されるものではないが、インターフェイスパネル170のいくつかの配置は、水平面に対して、20°(またはおよそ20°)、または15°(またはおよそ10°、または10°未満)~30°(またはおよそ30°、または30°超)、または前述の範囲内の任意の角度で前方に角度付けられてもよい。
【0053】
さらに、インターフェイスパネル170は、一つまたは複数のボタン184のうちのどれが稼働中であるかを示すことができる視覚インジケーター186を有し得る。インターフェイスパネル170はまた、さまざまなボタン(例えば、ボタン184)またはディスプレイ172の機能を選択的に係止または係止解除するように構成され得る、係止/係止解除制御またはボタン188を有し得る。いくつかの配置では、係止/係止解除ボタン188が係止状態にある場合、さまざまなその他のボタンのうちの一つまたは複数またはディスプレイを押下することにより、ポンプアセンブリー160が、装置の任意の表示機能または性能機能を変更させることはない。このように、インターフェイスパネル170は、さまざまなボタンまたはディスプレイが偶発的にぶつけられること、または触れられることから保護されることになる。いくつかの配置では、インターフェイスパネル170は、装置および/またはインターフェイスパネル170が係止状態にある間、インターフェイスパネル170上の一つまたは複数のボタンを使用できるが、装置の療法設定への調整は係止状態で係止または防止されるように構成され得る。インターフェイスパネル170は、ポンプアセンブリー160の上部分の上、例えば、および限定されるものではないが、ポンプアセンブリー160の上向き面上に位置し得る。
【0054】
LCDスクリーンなどのスクリーンであり得るディスプレイ172は、インターフェイスパネル170の真ん中の部分に装着され得る。ディスプレイ172は、タッチスクリーンディスプレイであり得る。ディスプレイ172は、指示ビデオなどの視聴覚(AV)コンテンツの再生をサポートし、ポンプアセンブリー160の動作を構成、制御、および監視するためのいくつかのスクリーンまたはグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)をレンダリングすることができる。
【0055】
一つまたは複数のインジケーター174は、照明(LEDなど)であってもよく、アラーム状態およびまたはポンプのステータスの視覚的表示を提供するように構成され得る。例えば、および限定されるものではないが、一つまたは複数のインジケーター174は、ポンプアセンブリー160、または導管108もしくは創傷カバー106を含むが、これに限定されない、陰圧創傷治療システム100のその他の構成要素のステータスの視覚的表示を提供するように構成され得る(通常の動作、低バッテリー、漏れ、キャニスターが満杯、遮断、過圧などの表示を提供するなど)。例えば、および限定されるものではないが、一つまたは複数のインジケーター174は、ユーザーに正常または適切な動作条件、ポンプの故障、ポンプに供給される電力または電源の故障、創傷カバーまたは流路(流体流路と呼ばれることもある)内の漏れの検出、流路の吸引の詰まり、キャニスターの満杯、過圧、および/または他の同様のまたは適切な状態、あるいはそれらの組み合わせ、を警告することを含めて、ポンプアセンブリー160のさまざまな動作条件または故障状態をユーザー(例えば、患者、医療提供者など)に示すことができる。例えば、および限定されるものではないが、一つまたは複数のインジケーター174は、システムOK状態、電池のレベル充電の状態、または電池が能動的に充電されること、および/または警告または警報状態を、ユーザー(例えば、患者、医療提供者など)に表示することができる。視覚的、聴覚的、触覚的インジケーターなどのような任意の一つまたは複数の好適なインジケーターを、さらにまたは代替的に使用することができる。
【0056】
図2Cは、
図2Aに示される創傷療法装置110の背面または後方図を示す。示されるように、ポンプアセンブリー160は、音声を生成するためのスピーカ192を含み得る。例えば、および限定されるものではないが、スピーカ192は、療法送達の偏り、療法送達の不遵守、または任意の他の同様のもしくは好適な病状、あるいはこれらの組み合わせに応答して、音響警報を発生させ得る。スピーカ192は、ディスプレイ172上に表示され得る一つまたは複数の指示ビデオに付随する音響を提供することができる。
【0057】
ポンプアセンブリー160は、抗菌フィルターなどの、ポンプアセンブリー160の一つまたは複数のフィルターへの容易なアクセス(ポンプアセンブリーのケーシング上のアクセスドアなど)を提供するように構成され得る。これにより、ユーザー(医療従事者または患者など)は、かかるフィルターに対するより容易なアクセス、検査、または交換を行うことができる。ポンプアセンブリー160は、ポンプアセンブリー160に電力を供給するため、または内部電源(バッテリーなど)を充電および再充電するための電源ジャックアセンブリー196(電源コードを含むことができる)も含むことができる。ポンプアセンブリー160のいくつかの実装は、一つまたは複数のバッテリーなどの、使い捨てまたは再生可能な電源を含むことができ、その結果、電力ジャックは必要ない。ポンプアセンブリー160は、ポンプアセンブリー160の把持を容易にするために、内部に形成される凹部198を有し得る。
【0058】
キャニスター162は、創傷104から吸い出された流体を保持し得る。例えば、キャニスター162は、800mL(もしくはおよそ800mL)の容量、または300mL以下の容量~1000mL以上の容量、またはこの範囲内の任意の容量レベルを有するキャニスター本体346を有し得る。キャニスター162は、流体流路を形成するためにキャニスター本体346を導管108に接続するための管を含むことができる。キャニスター162は、キャニスター162が流体で満たされたとき、またはユーザーが治療を終えたときなどに、別のキャニスターと交換することができる。
【0059】
いくつかの配置では、キャニスター162は、創傷から抽出された滲出液を貯蔵する低コストの使い捨てアセンブリーを含み得る。キャニスター162は、非滅菌であってもよく、単一のユーザーからの滲出液の回収後に配置され得る一回きりの使用のために設計され得る。キャニスター162は、創傷滲出液を収集し、固化剤の有無を問わず利用可能であり得る。固化剤は、キャニスターに集められた滲出液を固化することができる。キャニスター162は、記載される係止機構を使用して、ポンプアセンブリー160の下に固定され得る。
【0060】
図2Fを参照すると、創傷療法装置110は、キャニスター162のキャニスター本体346と流体連通するキャニスター入口管142を含むことができる。キャニスター入口管142は、導管108と接続するために使用できる被覆材ポートコネクター144と連結され得る。
【0061】
キャニスター162は、ポンプアセンブリー160に対して選択的に連結可能および取り外し可能であり得る。
図2Hを参照すると、一部の事例では、キャニスターリリースボタン202を押して、キャニスター162をポンプアセンブリー160から選択的にリリースすることができる。
図2Cを参照すると、キャニスター162は、ユーザーに、およびキャニスター162内に貯蔵された流体または滲出液の量を示すための、一つまたは複数の充填線または目盛り204を有し得る。
【0062】
創傷療法装置110は、創傷療法装置110を持ち上げるか、または運ぶために使用することができる、ハンドル208を有し得る。ハンドル208は、ポンプアセンブリー160と連結することができ、およびハンドルを、創傷療法装置110またはポンプアセンブリー160を持ち上げるか、もしくは運ぶために上向きに回転させること、またはハンドルが使用されていないときに、よりコンパクトな位置に下部輪郭へと回転させることができるように、創傷療法装置110に対して回転可能であり得る。一部の事例では、ハンドル208は、固定位置でポンプアセンブリー160と連結され得る。ハンドル208は、ポンプアセンブリー160の上部分と連結され得るか、または創傷療法装置110から取り外し可能であり得る。
【0063】
図3Aは、ポンプアセンブリー160の分解図である。ポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、ポンプアセンブリー160の構成要素およびサブ構成要素が、掃除、サービス、交換、またはその他でポンプアセンブリー160から取り外され得る容易さを促進するように設計される。説明するように、ポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、さまざまな構成要素およびサブアセンブリーが、モジュール式でポンプアセンブリー160内に配置および組み立てられて、さまざまな構成要素およびサブアセンブリーが取り外し、掃除、および/またはサービスを容易にするように設計される。いくつかの配置では、ポンプアセンブリー160は、少なくともコアアセンブリー212を封入するようにサイズ設定され構成されるハウジング210を有し得る。ハウジング210は、アクリロニトリルブタジエンスチレン、または任意の他の望ましいまたは適切な材料から作製することができる。
【0064】
コアベースシール214を使用して、収集キャニスター162をポンプアセンブリー160の底部に封止することができる。複数のねじまたは他の締め具215を使用して、コアアセンブリー212をハウジング210に連結することができる。後部トリムアセンブリー216は、一つまたは複数のねじまたは締め具カバー219を有することができる一つまたは複数の締め具217を使用して、ハウジング210と連結され得る。後部トリムアセンブリー216のいくつかの配置は、後部トリムアセンブリー216に含まれ得るプリント回路基板201と連結されるUSBポート199または他の有線接続ポートを有し得る。後部トリムアセンブリー216は、スピーカ192を含んでもよく、その他の構成要素またはコネクター、ボタン、スイッチ、または入力部を有し得る。USBカバー221は、USBポートと取り外し可能に連結され得る。
【0065】
いくつかの配置では、電源コード196は、電源ジャックアセンブリーの一部とすることができ、および/または後部トリムアセンブリー216に直接接続することができる。電源コード196、または電源ジャックアセンブリーのその他の構成要素、または電源コード196と電気的通信するその他の構成要素は、後部トリムアセンブリー216を通って延在し、後部トリムアセンブリー216の電気部品および/またはポンプアセンブリー160のその他の構成要素と電気的に連結され得る。いくつかの配置では、電源コード196を含み得る電源ジャックアセンブリーは、後部トリムアセンブリー216に接続され得る。電源ジャックアセンブリーおよびポンプ装置160は、いくつかの配置では、電源コード196が、サービス技術者がポンプを分解して電源コードを交換し、おそらくは取り外して、新しいはんだ付けされた接続などを作ることを必要とし得る、電源コードがポンプ内の内部電子部品に直接接続されるモデルと比較して、取り外しおよび交換が容易となるように構成することができる。ポンプアセンブリー160のいくつかの配置では、サービス技術者は、電源ジャックアセンブリーを後部トリムアセンブリー216から取り外し、新しい電源ジャックアセンブリーを取り付けて電源コード196を交換するか、または、いくつかの配置では、電源ジャックアセンブリーおよび/または電源コード196が取り付けられて電源コード196を交換するように、後部トリムアセンブリー216を取り外し、交換するだけである。
【0066】
ハンドル208は、ハウジング210に対して旋回するように構成されるハウジング210のポスト209と連結され得る。いくつかの配置では、ハンドルは、熱可塑性エラストマーまたは任意の他の適切なまたは所望の材料から作製することができる。いくつかの配置では、ハンドルは、ハウジング210上に単にクリップまたはスナップ止めするように構成され得る。いくつかの配置では、ハンドル208は、ハウジング210に対して回転するように構成されてもよく、またはハウジング210に強固(非回転可能)に取り付けられてもよい。いくつかの配置では、二つ以上のハンドルキャップ211を使用して、ハンドル208をハウジング210のポスト209に連結するか、またはハンドル208のくぼみまたは凹部213を覆うように使用することができる。キャニスターリリースボタン202は、ハウジング210の開口部203を通って延在し得る。
【0067】
図3Cを参照すると、コアアセンブリー212は、ねじとすることができる、一つまたは複数の、または二つ以上の締め具227を使用してコアアセンブリー212と連結され得る上部コアアセンブリー226を含むことができる。上部コアアセンブリー226は、2.8インチTFTディスプレイ、または3インチディスプレイ、または任意の他の適切なディスプレイを有し得るディスプレイアセンブリー228を含み得る。上部コアアセンブリー226は、ディスプレイアセンブリー228と、プロセッサー、メモリーデバイス、およびディスプレイアセンブリー228およびポンプアセンブリー160を操作するための他の電子部品を含み得る、プリント回路基板230との間に発泡体スペーサー229を含んでもよい。一つまたは複数のケーブルコネクターを使用して、ディスプレイアセンブリー228、プリント回路基板230、およびコアアセンブリー212のその他の構成要素を電子的に連結することができる。さらに、一つまたは複数のボタンおよび/またはインジケーター174、180、182、184、194、および/または他のボタンまたはインジケーターは、プリント回路基板230と電子的におよび/または物理的に連結され得る。ディスプレイアセンブリー228、発泡体スペーサー229、およびプリント回路基板230は、上部コアアセンブリー226の構成要素、およびポンプアセンブリー160の表示に関連する構成要素が、コアアセンブリー212のその他の構成要素から、支持体基部232、およびいくつかの配置では、上部コアアセンブリー226の構成要素に関連付けられるケーブルコネクターを取り外すことによってポンプアセンブリー160から取り外され得るように、締め具227を使用してコアアセンブリー212のその他の構成要素と連結され得る、支持体基部232(本明細書では上部支持体とも呼ぶ)によって支持され得る。
【0068】
図3Dを参照すると、コアアセンブリー212は、収集キャニスター162を通して引き出される空気/流体を受けるように構成され得るフローモジュール236(またはフローマニホールド)を含み得る。例えば、および限定されるものではないが、フローモジュール236は、コネクターインターフェイス372を通って延在する開口部373を通して引き出される空気/流体が、ポンプモジュール248によってフローモジュール236の開口部233を通って引き出され得るように、下部コアアセンブリー254の下部支持部264の開口部235および/または収集キャニスター162のコネクターインターフェイス372と整列することができる開口部233またはポートを有し得る。この配置では、ポンプモジュール248は、フローモジュール236(ポンプモジュール248の上流に位置付けられる)を通して、フローモジュール236の出口開口部またはポートと連通し、およびポンプモジュール248の管コネクター247(例えば、第一の管コネクター247a)と連通する管または導管241を通して、空気/流体を引き込むことができる。本明細書に開示される任意の配置では、管は、1/8インチの内径を有し得る。
【0069】
いくつかの配置では、フローモジュール236は、一つまたは複数の締め具237(三つが示される)を使用して、コアアセンブリー212のその他の構成要素と連結され得る。フローモジュール236は、フローモジュールワイヤストリップ238を使用して、コアアセンブリー212のその他の構成要素と電子的に連結され得る。二つ以上のフロー管、または三つ以上のフロー管を使用して、上記および下記に記載されるように、ポンプモジュール248からキャニスターまたはその他の構成要素への流体流路を提供することができる。フローモジュール236のいくつかの配置は、圧力センサー、または複数の圧力センサーを含み得る。いくつかの配置では、フロー逆止弁242を使用して、ポンプからのキャニスターへの空気の流れを防止できる。いくつかの配置では、逆止弁242は、管と接続するための有刺コネクターを有することができ、アクリルおよびシリコーンを含むがこれに限定されない、任意の適切な材料または材料から作製することができる。
【0070】
逆止弁242は、ポンプモジュール248の管コネクター247(例えば、第二の管コネクター247b)と連結される管または導管240(例えば、第一の導管240a)と連結され得る。第二の導管240bは、逆止弁242の下流のコネクターまたは側面と連結されて、逆止弁242を通過する空気/流体を、以下でより詳細に説明するように、排気チャンバー250(本明細書ではノイズ低減チャンバーまたは第一のノイズ低減チャンバーとも呼ぶ)に伝達することができる。例えば、および限定されるものではないが、第二の導管240bは、排気チャンバー250の入口または開口部255と連結されて、逆止弁242を通って前進した空気/流体を、以下でより詳細に説明する排気チャンバー250に伝達することができる。管クリップ244を使用して、一つまたは複数の管240をコアアセンブリー212に保持することができる。
【0071】
図3Eを参照すると、コアアセンブリー212は、電池モジュール246およびポンプモジュール248を含み得る。カバー249は、ポンプモジュール248の一つまたは複数の側面を覆うことができる。例えば、および限定されるものではないが、カバー249は、ポンプモジュール248の上部、後部、および側面を覆うことができる。ポンプモジュール248は、ポンプモーターを含む。ポンプモジュール248は、管が連結され得る管コネクター247(入口管コネクターおよび出口管コネクターを含み得る)を含み得る。
【0072】
ポンプは、ダイヤフラムポンプ、またはロータリーポンプ、蠕動ポンプ、圧電ポンプ、もしくはその他を含む、任意の他の望ましいまたは適切なタイプのポンプであり得る。ダイヤフラムポンプのいくつかの配置は、必要とされる流量および圧力によく適合し、長いメンテナンスフリーの耐用寿命を有し、比較的効率的で静かである。
【0073】
本明細書に開示される任意の配置では、ポンプモジュール248は、オイルレスであってもよく、低電力消費および低音響レベルによって特徴付けられてもよく、コンパクトで軽量の設計を有することができる。ポンプモジュール248は、12Vまたは24Vのモーターを有してもよく、4リットル/分、およそ4リットル/分、3リットル/分、またはおよそ3リットル/分の最大流量定格を有してもよく、最大断続的圧力1.9バールを有し得る。ポンプモジュール248のいくつかの配置は、ポンプコントローラーを含み得る。いくつかの配置では、ポンプモジュール248は、ダイヤフラムポンプおよびコンプレッサータイプのポンプとすることができる。
【0074】
電池モジュール246は、任意の適切なバッテリーパックであってもよく、一回の使用およびリチウムイオン電池などの充電式電池を含み得る。電池のいくつかの配置はリチウムイオン18650セル、または、これらの特徴または特性のいずれも要求されないが、十分なまたは豊富な電源を有し、サイズに対して良好な電力密度を有し、および/または軽量である、任意の他のタイプの電池を含み得る。電池モジュールは、リチウムイオン電池技術の固有のリスクのために完全な冗長性を有する注意深く設計された充電回路を含むことができ、限定された温度範囲にわたって動作するよう構成することができる。電池モジュール246および/またはポンプモジュール248は、下部コアアセンブリー254と連結される、またはそれに支持され得る。一つまたは複数の締め具249および/またはケーブル帯を使用して、ポンプモジュール248をコアアセンブリー212のその他の構成要素に連結することができる。
【0075】
図3Fを参照すると、コアアセンブリー212は、ポンプモジュール248によって生成される騒音レベルまたはノイズを減少させるように構成される排気チャンバー250を含み得る。いくつかの配置では、カバープレート251は、一つまたは複数の締め具252(示される二つ)を使用して、排気チャンバー250に固定され得る。発泡体素子253が、排気チャンバー250内に位置付けられ得る。発泡体素子253は、排気チャンバー250内にぴったりとまたはきつく嵌合するようにサイズ設定することができ、ポンプモジュール248および/またはポンプモジュール248からの排出空気のノイズレベルを減衰するように構成することができる。例えば、および限定されるものではないが、いくつかの配置において、発泡体素子253は、排気チャンバー250内の空間のサイズおよび形状と類似または同一のサイズおよび形状を有してもよく、いくつかの配置において、発泡体素子253は、排気チャンバー250内の空間の形状と類似または同一の形状、および排気チャンバー250と比較して、より大きいサイズ(例えば、体積または寸法的に10%大きい、または体積または寸法的に5%~20%大きい)を有することができる。
図3F、および3Jを参照すると、排気チャンバー250は、入口255および出口257を有し得る。入口は、管または導管構成要素を受けるためのニップルまたはポートを含み得る。出口257は、本質的に、ポンプモジュール248からの排気ガスがポンプアセンブリー110を出ることを可能にすることができる。
【0076】
ポンプアセンブリーのいくつかの配置は、排気チャンバー250に加えて、または排気チャンバー250なしで、排気フローにノイズ低減要素を有することができる。いくつかの配置では、ノイズ低減要素は、
図3G、3H、3I、3J、および3Kに示すように、ポンプモジュール248の下流の空気パルス減少チャンバー460(本明細書ではノイズ低減チャンバーとも呼ぶ)であってもよく、またはこれを含み得る。
図3G、3H、3I、3J、および3Kを参照すると、ノイズ低減チャンバー460は、ポンプモジュール248から排出される空気/流体がポンプアセンブリー160を出る前に、次にノイズ低減チャンバー460を通過するように、ポンプモジュール248の管コネクター247(例えば、第二の管コネクター247b)に、管または導管462と連結され得る。導管462は、空気パルス減少チャンバー460の吸気口またはポート464と連結され得る。第二の管または導管466は、空気/流体が空気パルス減少チャンバー460の吸気口464に入り、空気パルス減少チャンバー460の出口開口部468を通して空気パルス減少チャンバー460を出るように、空気パルス減少チャンバー460の出口開口部またはポート468と連結され得る。いくつかの配置では、空気/流体が空気パルス減少チャンバー460を出ることは、次に、逆止弁470を通して管466を通して伝達され得る。いくつかの配置では、逆止弁470は、逆止弁242と同一または類似のものであってもよく、逆もまた同様である。管または導管472は、コネクター474(有刺)を使用して管または導管476と連結されて、逆止弁470から排気チャンバー250に空気/流体を連通させることができる。
【0077】
図3H、および3Kを参照すると、空気パルス減少チャンバー460は、ポート464、468を有する本体480、本体480の開放面と連結されるカバーまたはプレート482、および発泡体層484を有し得る。発泡体層484は、いくつかの配置が発泡体層484を有しないように任意選択である。カバー482は、空気パルス減少チャンバー460の本体480と密封的に連結され得る。いくつかの配置では、本体480は、別個のカバー482が要求されないように形成され得る(例えば、本体480およびカバー482は、ブロー成形、3D印刷、または他の適切な製造方法によってなど、一体的に形成される)。発泡体層484は、空気パルス減少チャンバー460を通って移動する空気(またはより広くは、ガス)からの音パルスおよび/または空気パルス減少チャンバー460内の振動を減衰させて、空気パルス減少チャンバー460上のノイズおよび/または応力を低減するように構成され得る。本体480は、入口開口部464に入る空気/流体が出口開口部468を出る前に通過しなければならない本体内に空間481を有し得る。
【0078】
図3Kを参照すると、空気パルス減少チャンバー460の本体480のいくつかの配置は、入口開口部464に隣接して位置付けられ得る第一の内側壁セグメント490を有し得る。第一の内側壁セグメント490は、本体480の外周壁483の高さと等しいか、またはそれに類似する高さを有し得る。第一の内側壁セグメント490は、空間481を横切って距離の一部分(例えば、大部分)を横切って延在し得るため、入口開口部464に入る空気/流体は、出口開口部468を通過する前に、第一の内側壁セグメント490の端部と外周壁483との間の開口部/通路492を通過しなければならない。従って、第一の内側壁セグメント490は、流れ偏向器またはダイバータ、またはバッフルのフィンのように作用し、空気パルス減少チャンバー460を通って流れるポンプモジュール248(ダイヤフラムポンプを有することができる)からの空気のパルスの大きさを減衰する。空気パルス減少チャンバー460の本体480のいくつかの配置は、空気パルス減少チャンバー460の本体480に追加的な体積を付加して、空気パルス減少チャンバー460を通って流れる空気のパルスの大きさをさらに減じることができる凹部494を有し得る。空気パルス減少チャンバー460を流れる空気のパルスの大きさを減衰させることは、空気パルス減少チャンバー460の下流にある逆止弁470に付与される空気パルスの大きさを減少させ、ポンプアセンブリー160の動作中に逆止弁470を静めることができる。本体480のいくつかの配置は、空気パルス減少チャンバー460を通る空気の通路を遮断または偏向するようにサイズ設定、および位置付けられる、第二の内側壁セグメント(図示せず)、または三つ以上の内側壁セグメントを有することができる。
【0079】
いくつかの配置では、ポンプモジュール248は、排気ポート(排気出口またはポート257など)、または一つまたは複数の排気ポートを通して、収集キャニスター162を通して、引き出される空気を排出するように構成され得る。図示した配置など、いくつかの配置では、ポンプモジュール248は、ポンプアセンブリー160がハウジング210の外部上に別個の排気ポートを持たないように、ハウジング210内に形成される一つまたは複数の空間、ギャップ、亀裂、または他の開口部を通して、収集キャニスター162を通って引き出される空気を排出するように構成され得る。これは、キャニスター162が、排出空気がポンプアセンブリー160の取入口に到達する前に、キャニスター内の臭気フィルターによって、排出空気中にあり得る任意の物質または蒸気が濾過および除去されるか、または実質的に除去されるように、その中に統合された臭気フィルターを有することができるため、いくつかの配置で達成され得る。
【0080】
本明細書に開示の陰圧創傷治療システム100の任意の配置とともに使用することができるポンプアセンブリーの排気口または排気に関連するその他の詳細は、2019年11月7日に公開された国際出願WO2019/211732に記載されており、これは、参照により本明細書に完全に記載されるかのように本明細書に組み込まれる。
【0081】
図4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、および4Hは、下部コアアセンブリー254の配置を示す。下部コアアセンブリー254は、基部支持体260、第二の支持体264(本明細書では下部支持体とも呼ぶ)、およびキャニスター解放機構を有し得る。いくつかの配置では、キャニスター解放機構は、アクチュエーター262、第一の係止アーム266、および第二の係止アーム268を含み得る。いくつかの配置では、ボタン202は、アクチュエーター262と連結されてもよく、または一体的に形成され得る。ポンプモジュールおよび電池を支持することに加えて、下部コアアセンブリー254は、キャニスター162をポンプアセンブリー160と選択的に連結できる選択的に移動可能な係止機構を支持するように構成され得る。
【0082】
一つまたは複数の締め具270(示される四つ)を使用して、第二の支持体264を基部支持体216と連結することができる。アクチュエーター262は、基部支持体260と第二の支持体264との間に位置付けられてもよく、基部支持体260と、第一の位置と第二の位置との間の第二の支持体264とに対して滑動可能である。いくつかの配置では、アクチュエーター262は、第一の位置と第二の位置との間で第一の軸A1に沿って移動することができる。第一の軸A1は、ボタン202および/またはばね272の軸方向中心線と略平行であり得る。第一の位置では、アクチュエーター262は、アクチュエーター262が第一の位置にあるときに、キャニスター162がポンプアセンブリー160の下部コアアセンブリー254と確実に係合されるように、キャニスター162の首フランジまたは首部分274(
図3Bに示す)など、キャニスター162の上部分に対して係止状態または係合位置にあり得る。アクチュエーター262の第一の位置は、例えば、および限定されるものではないが、
図4A、4D、4E、および
図4Fに示される。第二の位置では、キャニスター162が下部コアアセンブリー254、すなわちポンプアセンブリー160から自由に取り出され得るように、アクチュエーター262は、キャニスター162の首フランジまたは首部分274に収納または係合解除され得る。アクチュエーター262の第二の位置は、例えば、および限定されるものではないが、
図4Gに示される。
【0083】
アクチュエーター262は、キャニスターリリースボタン202を押すか、またはキャニスターリリースボタン202を第二の支持体264に向かって動かすように、第一の位置から第二の位置へ移動することができる。ばねまたは他の弾性部材272は、アクチュエーター262の一部分(例えば、および限定されるものではないが、キャニスターリリースボタン202に隣接する)と第二の支持体264との間に位置付けられ、アクチュエーター262を第一の位置に付勢することができる。この構成では、キャニスターリリースボタン202をリリースすると、アクチュエーター262が第二の位置にある場合、ばね272が第二の位置から第一の位置に自動的にアクチュエーター262を移動させる。
【0084】
アクチュエーター262のいくつかの配置は、基部263および、基部263を通って延び、基部263に略垂直である、(例えば、および限定されるものではないが、アクチュエーター262が第二の位置にあるとき)キャニスター162の首部分274を受けるのに十分な大きさの開口部280を有してもよい。アクチュエーター262はまた、アクチュエーター262が第一の位置にあるときにラッチ282が首部分274と係合するように、開口部280内に延在し得る突出部またはラッチ282を有することができる。アクチュエーター262は、ラッチ282が第一の位置と第二の位置との間を移動する際に、第一の位置と第二の位置との間で移動するように配置され得る。ボタン202は、第一の軸A1と平行な方向に、アクチュエーター262のタブ部分またはフランジ284から離れて延在し得る。ボタン202は、アクチュエーター262の開口部280の軸方向中心線A2に略垂直な方向に延在または突出し得る。
図4Cを参照すると、キャニスターリリースボタン202は、基部支持体260の基部298から離れて突出する、フランジ283のタブ部分内に形成される開口部281を通して開口部280から離れて延在し得る。さらに、アクチュエーター262は、アクチュエーター262が、開口部280の軸方向中心線A2に略垂直な方向で、第二の位置の第一の位置の間で動くように構成され得る。
【0085】
アクチュエーター262は、一般に第一の軸A1と略平行な方向に配置される、スロット290の第一のセットを有し得る。アクチュエーター262は、第一の軸A1の方向に対する角度で、例えば、第一の軸AIに対しておよそ45°、または40°~50°、または第一の軸A1に対して30°~60°の角度で配置される、スロット292の第二のセットを有し得る。スロット290は、基部支持体260の基部298から延在する第一および第二の突出部296、297を受けるように構成され得る。スロット290の長さは、突出部296、297がアクチュエーター262の移動を阻害する前に、第一の位置と第二の位置との間のアクチュエーター262の移動を許容するのに十分長くてもよい。
【0086】
第一の係止アーム266は、基部支持体260から延在する第一の突出部296を受けるように構成され得る、第一の係止アーム266の本体部分271を通って延在する開口部269を有し得る。開口部269は、アクチュエーター262を通って延在する開口部280の軸方向中心線A2と略平行な方向に、第一の係止アーム266を通って延在し得る。第一の係止アーム266は、第一の突出部296の周りを回転するように構成され得る。例えば、第一の係止アーム266の開口部269を通って延在する第一の突出部296で、開口部269は、第一の係止アーム266が第一の突出部296の周りを回転するにつれて、第一の突出部296の周りを回転することができる。
【0087】
同様に、第二の係止アーム268は、基部支持体260から延在する突出部296の第二の一つを受けるように構成され得る、第二の係止アーム268の本体部分275を通って延在する開口部273を有し得る。開口部273は、アクチュエーター262を通って延在する開口部280の軸方向中心線A2と略平行な方向に、第二の係止アーム268を通って延在し得る。第二の係止アーム268は、第二の突出部297の周りを回転するように構成され得る。例えば、第二の係止アーム268の開口部273を通って延在する第二の突出部297で、第二の係止アーム268が第二の突出部297の周りを回転するにつれて、開口部273は第二の突出部297の周りを回転することができる。
【0088】
スロット292の第二のセットは、それぞれ、第一の係止アーム266と第二の係止アーム268の本体部分271、275から延在する突出部300、302を受けるように構成され得る。スロット292の長さは、第一および第二の係止アーム266、268が第一および第二の突出部296、297の周りを回転するように、第一および第二の係止アーム266、268の突出部300、302の移動を許容するのに十分であり得る。スロット292はまた、第一および第二の係止アーム266、268が第一および第二の突出部296、297の周りを回転するとき、第一および第二の係止アーム266、268の動きの範囲を制限することができる。スロット292の第二のセットは、アクチュエーター262がアクチュエーター262の第一の位置から第二の位置へ移動するとき、第一および第二の係止アーム266、268の突出部300に力をかけることによって、第一の係止アーム266および第二の係止アーム268を第一および第二の係止アーム266、268の第一の位置から第二の位置へ、半径方向外側に回転させるように角度付けられ、かつ構成され得る。
【0089】
第一および第二の係止アーム266、268は、第一の位置と第二の位置との間で移動または回転するように構成され得る。第一の位置では、第一の係止アーム266の突出部またはラッチ304、および第二の係止アーム268の突出部またはラッチ306は、キャニスター162またはキャップアセンブリー360のフランジまたは首部分274とオーバーラップし、係合することができる(
図4D、および4Eに示すような)。すなわち、キャップアセンブリー360のキャニスターのフランジまたは首部分274の半径方向に延在する表面375とオーバーラップすることができる。第二の位置では、第一の係止アーム266の突出部またはラッチ304および第二の係止アーム268の突出部またはラッチ306は、
図4D、および4Gに示すように、キャニスター162のフランジ部または首部分274から係合解除される。
【0090】
基部支持体260のいくつかの配置は、基部支持体260のベース部分298内に形成されるスロット320を有し得る。スロット320は、第一および第二の係止アーム266、268の第二の表面から離れて延在する第二の突出部322を受けるように構成され得る。第一および第二の係止アーム266、268の第二の表面から離れて延在する突出部322は、突出部300が第一および第二の係止アーム266、268から延在する方向と反対の方向に延在し得る。スロット320は、第一および第二の係止アーム266、268の突出部322が、第一および第二の係止アーム266、268が第一および第二の位置の間で移動するのにつれて、スロット320に沿って並進するのを可能にするように構成され得る。さらに、基部支持体260は、基部支持体260の基部298を通して形成される開口部321を有してもよく、開口部321は、アクチュエーター262の開口部280の軸方向中心線A2に平行な方向に一般に延在する。開口部321は、その中にキャニスター162のフランジ部または首部分274を受けるのに十分な大きさであり得る。
【0091】
一部の事例では、ばね272は、第二の支持体264の一部分上に形成される支持面330に対して軸方向に位置付けられ得る。中央突出部332はまた、支持面330から離れて延在して、ばね部材272の端部の支持面330の表面に対する動きを制限することができる。凹部334は、支持面330の周りに形成されるフランジ部分336内に形成され得る。凹部334は、アクチュエーター262が第一の位置から第二の位置へ移動する際に、アクチュエーター262のタブ部分またはフランジ284を受けるように構成され得る。
【0092】
キャニスター162のいくつかの配置は、キャニスター本体346の上部表面349上に形成される一つまたは複数の傾斜した突出部348を有するキャニスター本体346を有することができる。アクチュエーター262は、基部支持体260の基部298を通ってそれぞれ形成される、開口部354、356を通って延在することができる第一の突出部またはタブ350、および第二の突出部またはタブ352を有し得る。第一と第二の拒否350、352は、アクチュエーター262内に形成される開口部280を通って延在する軸方向中心線A2と略平行な方向に延在することができる。突出部は、アクチュエーター262がアクチュエーター262の第一の位置から第二の位置へ動くとき、第一の位置から第二の位置へ移動することができる。第一および第二の突出部350、352は、キャニスター162の上部表面349上に形成される一つまたは複数の傾斜した突出部348の角度付きまたは傾斜した表面と相互作用することができる。いくつかの配置では、第一および第二の突出部350、352が傾斜した突出部348の角度付き表面に沿って移動すると、第一および第二の突出部350、352は、傾斜した突出部348に力を加え、アクチュエーター262が第一の位置から第二の位置へ移動するにつれて、キャニスター162を下部コアアセンブリー254の基部支持体260から離れて移動させることができる。これにより、キャニスター162のポンプアセンブリー160からの取り外しが容易になる。
【0093】
他の配置では、キャニスター162の上部表面349上に形成される突出部348は、キャニスター162をポンプアセンブリー160から片手で取り外すのを容易にするために使用することができるが、上記の他の配置に関して記載するように、キャニスター162をポンプアセンブリー160から押し離さないようにすることができる。キャニスター162の上部表面349上に形成される突出部348は、第一および第二の突出部350、352と係合して、第一および第二の突出部350、352を開位置に保持し、それによって、ユーザーが第一および第二の突出部350、352を開位置に保持することを必要とすることなく、キャニスター162をポンプアセンブリー160から取り外すことを可能にする。例えば、上述のように、キャニスターリリースボタン202を押すと、アクチュエーター262の第一および第二の突出部350、352は、第一および第二の突出部350、352が突出部348を通過して移動するまで、キャニスター162の上部表面349上に形成される突出部348の傾斜面を横切って移動する。この位置では、キャニスター162上の突出部348の直交面は、第一および第二の突出部350、352、およびそれゆえ、アクチュエーター262が、初期または係止位置に戻るのを防止し、その結果、ユーザーはキャニスターリリースボタン202を押し続けることなく、ポンプ本体160からキャニスター162を取り外すことができる。この配置では、ユーザーは、片手操作で(すなわち、片手で)、キャニスター162をポンプアセンブリー160から取り外すことができる。
【0094】
キャニスター162は、封止リングおよび臭気フィルターが、キャニスター162がポンプアセンブリー160から取り外されるときにキャニスターとともに取り外されるように、キャニスター、または取り外し可能なキャニスター構成要素の一部として、キャニスター(例えば、および限定されるものではないが、キャニスターを封止するための封止リングまたはガスケット、および臭気フィルターを含む)の使用と、通常関連する使い捨てのまたは使用可能な品目の全てを含むように構成され得る。これにより、「患者間」のサービスを効率化することができるように、新しいキャニスターをポンプアセンブリー160上に取り付ける効率および容易さが改善され得る。一部の配置では、「患者間」のサービスは、以下のステップを含むか、または一部の配置では、以下のステップのみを含むことができる。使用済みまたは部分的に充填されたキャニスター162の除去、消毒クリーナーによるポンプアセンブリー160の少なくとも外部表面をクリーニングすること、新しいキャニスター162を設置すること、およびポンプアセンブリー160のユーザーインターフェイスを介してポンプアセンブリー160の自己試験を行うこと。繰り返すが、これにより、サービス手順を大幅に単純化し、陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置のための資本購入およびレンタル供給モードをより簡単にすることができる。
【0095】
いくつかの配置では、キャニスター162は、キャニスター本体346を含み得る。いくつかの配置のキャニスター本体346は、滲出液を見ることができる透明ポリマー、または滲出液のレベルを決定することができる半透明ポリマーから作製されたブロー成形一体設計を含み得る。キャニスター本体346は、低コストかつ非毒性である、ポリプロピレンまたは高密度ポリエチレンなどの天然半透明材料から作製することができる。
【0096】
キャニスター162のいくつかの配置は、キャニスター本体346の開口部と取り外し可能に連結される(例えば、および限定されるものではないが、ねじ込み連結される)ように構成され得るキャップアセンブリー360を有し得る。
図5A、5B、5C、5D、および5Eは、本明細書に開示されるキャニスター162のいずれかに含まれ得るキャップアセンブリー360の配置を示す。
図5A、5B、5C、5D、および5Eを参照すると、キャップアセンブリー360のいくつかの配置は、フランジ274(環状フランジとすることができる)を有するカバー362と、第一のキャップ部材362の中央部分を軸方向に貫通する開口部363とを含み得る。
【0097】
キャップアセンブリー360はまた、キャップ本体370の第一の主表面371から軸方向に突出するコネクターインターフェイス372を有するキャップ本体370を有し得る。コネクターインターフェイス372は、略円筒形状およびそれを通して軸方向に延在する開口部373を有し得る。開口部373は、キャニスター本体346内の空気および/または他のガスのための流体通路を提供して、キャニスター本体346を通過し、抜け出すように構成され得る。コネクターインターフェイス372はまた、その中に封止リング376を受けいれ、および支持するように構成される環状溝374を有し得る。封止リング376は、ゴムOリング、またはシリコーンまたは別の適切な材料からのOリングとすることができる。
【0098】
キャップアセンブリー360はまた、疎水性フィルター386および臭気フィルター390を有し得る。臭気フィルター390はまた、フィルター390を通って流れる空気から細菌をフィルターリングするように構成され得る。疎水性フィルター386は、キャニスター本体346からキャップ本体370の開口部373を通して任意の液体が漏出するのを防ぐように使用することができ、臭気フィルター390の一方または両側上に位置付けられてもよい。臭気フィルター390は、炭素を含む任意の適切なフィルター膜または材料を含み得る。例えば、および限定されるものではないが、臭気フィルター390のいくつかの配置は、圧縮炭素を含み得る。
【0099】
従来的な陰圧創傷療法ポンプは、しばしば悪臭に対する苦情を受ける。臭気フィルターは一般的に装置の排気上に配置されるため、経時的に、臭気は内部管およびポンプモーター内に蓄積する傾向にある。本開示の配置は、キャニスター162にフィルター(例えば、フィルター390)を提供し、こうした細菌および他の臭気の原因物質がキャップアセンブリー360を通ってポンプアセンブリー160内に通過することを防止することによって、任意の細菌または他の臭気の原因物質がキャニスター162から出るのを防止または少なくとも阻害する。この配置はまた、細菌の蓄積、および他の臭気を引き起こす物質がポンプアセンブリー160を汚染することを防止するという利益を有し、それによって、ポンプアセンブリー360を通る空気通路の実質的な掃除を必要とせずに、ポンプアセンブリー360の再利用を可能にする。
【0100】
いくつかの配置では、フィルター390は、炭素活性化発泡体材料を含み得る。いくつかの配置では、フィルター390は、キャニスター内の濾過システムの一部として圧縮炭素要素を含み得る。炭素要素は、キャニスターに応じてさまざまな形状およびサイズを有し得る。炭素要素は、濾過システムの第一のパートであり、疎水性膜が続く。これにより、いくつかの配置では、空気がキャニスターからポンプに引き出される際に、臭気が濾過される最初のものであることを確実にする。示されるように、この濾過システムは、キャニスターキャップアセンブリー360の一部を取り付けるか、または形成することができる。さらに、キャニスター内に臭気フィルターを含むことにより、ポンプアセンブリーの内側内の臭気フィルターを交換する、費用のかかるより困難な作業を排除することができる。
【0101】
カーボンフィルターの異なるサイズおよび形状を使用して、異なるキャニスター形状に対するその有効性を高めることができる。それにもかかわらず、濾過システムを有する前提は、空気がカーボンディスクを通過しなければならず、次いで疎水性膜が、カーボンフィルター要素およびキャップアセンブリー360のこれらの異なるサイズおよび形状のそれぞれに対して同じままである。任意の配置のために、スペーサーは、カーボンフィルターと疎水性フィルターとの間に配置され得る。これは、膜を支持し、カーボンフィルターを所望の位置に保持するために必要とされ得る。
【0102】
キャップアセンブリー360はまた、フィルター390および/またはキャップアセンブリー360のその他の構成要素の支持面を提供するように構成できる基部キャップ支持体392を含み得る。基部キャップ支持体392はまた、キャニスター346内の液体または滲出液が、フィルター390および/または疎水性フィルター386の少なくとも一部分に飛散するのを阻止または防止するために、フィルター390の少なくとも一部分をオーバーラップまたは覆うように構成されるシールドまたは壁393を有し得る。例えば、および限定されるものではないが、シールド393は、フィルター390の第一の主表面の表面積の少なくとも40%、またはフィルター390の第一の主表面の表面積の少なくとも50%、またはフィルター390の第一の主表面の表面積の少なくとも40%~少なくとも60%とオーバーラップし得る。
【0103】
シールド393は、その中に開口部394を有することができ、空気および/または他のガスは、空気および/または他のガスが、ポンプが動作している時にキャップアセンブリー360を通って引き出される際に通過することができる。いくつかの配置では、シールド393は、キャニスター346内の滲出液への曝露から、フィルター390の表面の大部分、または60%またはおよそ60%を遮断することができる。言い換えれば、いくつかの配置では、基部キャップ支持体392を通って延在する開口部394は、シールド393を含まない基部キャップ支持体392を通る開口部と比較して、シールド393で60%またはおよそ60%以上減少させることができる。いくつかの配置では、基部キャップ支持体392を通って延在する開口部394は、シールド393を含まない基部キャップ支持体392を通る開口部と比較して、40%(またはおよそ40%以下)~80%(またはおよそ80%以上)、または50%(またはおよそ50%)~70%(またはおよそ70%)低減することができる。
【0104】
基部キャップ支持体392は、フィルター390を支持できる底部支持体またはスタンドオフ396を有し得る。一つまたは複数の流体通路395は、底部支持体またはスタンドオフ396を通して形成され得る。通路395を通過する空気が凹部399を通過または充填できるように、通路は、基部キャップ支持体392内に形成される凹部399と連通し得る。いくつかの配置では、凹部399は、その中にフィルター膜390を受けいれ、および支持するようにサイズ設定および構成され得る。凹部399は、キャニスター本体346から来る全ての空気もしくはガス、または実質的に全ての空気もしくはガスが、キャップアセンブリー360の開口部373を通過する前に、フィルター390を通過しなければならないように構成され得る。基部キャップ支持体392はまた、その上に環状フランジまたはリップ402を有することができる。
【0105】
基部キャップ支持体392のいくつかの配置はまた、動作中に、一つまたは複数の突出部400(示される二つ)がキャニスター本体346の内部空間内に延在するように、キャップアセンブリー360の上部表面から軸方向に離れて延在する一つまたは複数の突出部400を含み得る。
【0106】
図6A、6B、6C、6D、6E、および6Fは、本明細書に開示する陰圧創傷治療システム100の任意の配置とともに、陰圧創傷治療システム100の他の配置のために、本明細書に記載される他のフィルターの代わりに、またはそれに追加的に、使用できる、フィルター600およびフィルター支持体602の他の配置を示す。例えば、
図6Aに示すように、その中に示されるフィルター600およびフィルター支持体602のいくつかの配置は、収集キャニスター(キャニスター162など)から引き出される空気から臭気、細菌、および他の物質または材料をフィルターリングすることができる。疎水性フィルター604は、フィルター600の一方または両側上に位置付けられ得る。空気は、フィルター支持体602の第一の開口部606を通って流れ、次に、ポンプアセンブリー(ポンプアセンブリー160など)に入る前に、フィルター600および疎水性フィルター604を強制的に通過させることができる。
図6Bに示す変形では、空気は、フィルター610および疎水性フィルター614を通過する前に、フィルター支持体612の複数の開口部616を通過させ得る。
【0107】
図6Bに示すフィルター610の変形では、フィルター610は、ディスク形状部分610aと、例えば、フィルターがフィルターのディスク形状部分から離れて延在するにつれて、フィルターが次第に狭くなる状態で、キャニスターの内側に向かって下向きに延在するテーパー状または円錐形状部分610bとを有し得る。フィルター支持体612は、フィルター610の形状を補完する形状を有し得る。開口部616は、フィルター支持体612の円錐形状またはテーパー付部分を通過することができる。この配置は、フィルター610を通る空気の流路を増加させて、キャニスターから出る空気の濾過を増加させることができ、またフィルター610上のカバーの表面積を増加させて、キャニスター内の滲出液の飛散またはスロッシングに曝露され得るフィルター610の量を低減することができる。
【0108】
図6Cに示すフィルター620の変形は、フィルター620の下端部に向かってサイズが増大し、その上端部で最も狭い先細形状を有し得る。疎水性フィルター624は、スペーサー部材623によってフィルター620から間隔を置いてもよい。フィルター支持体622は、フィルター620、スペーサー部材623、および疎水性フィルター624の形状を補完する形状を有し得る。フィルター支持体622の底部表面の開口部626は、フィルター620を通る空気のための流体通路を提供することができる。
【0109】
図6D、6E、および6Fは、本明細書に開示される陰圧創傷治療システム100の任意の配置で使用できる、フィルター630、640、650およびフィルター支持体632、642、652の形状の追加的な変形を示す。疎水性フィルター634、644、654は、フィルター630、640、650のいずれかの上に、またはそれらに隣接して位置付けられてもよく、一つまたは複数の開口部636、646、656は、フィルター支持体632、642、652を通る空気流を許容し得る。
【0110】
いくつかの配置では、陰圧創傷治療システム100は、ポンプモジュール248から出る排気フローをフィルターリングする臭気フィルターを有することができる。ポンプモジュール248から出る排気フローをフィルターリングする臭気フィルターは、ハウジング210の内側またはハウジング210の外側に配置することができ、臭気フィルターのサービスおよび/または交換のためのより容易なアクセスを提供することができる(すなわち、ハウジング210の外側に位置付けられる場合)。いくつかの配置では、フィルターはキャニスター162の上部に取り付けられ得る。
【0111】
いくつかの配置では、こうしたフィルターの動作は、以下のように記述することができる。ポンプは、第一のポートを介してキャニスター内容物上に陰圧を引き、それによって、被覆材から空気および滲出液を引き込むことができる。滲出液はキャニスター内で分離することができ、空気はポンプユニットを通して引き込まれ、第二のポートに排出することができる。カーボンフィルターは、キャニスターの外面に取り付けられてもよく、キャニスターが装置に正しく取り付けられると、フィルターは第二のポートに対して押し上げられる。排出空気は、フィルター(カーボンフィルターまたは任意の他の適切な臭気および/または細菌タイプのフィルターとすることができる)を通して強制され得る。フィルターは、排出空気を大気に排出する前に、細菌副生成物を除去することができる。
【0112】
本明細書に開示されるフィルターの配置は、単純かつ低コストのフィルター技術、例えば、および限定されるものではないが、炭素含浸を有する発泡体を使用し得る。フィルターをキャニスター上またはキャニスター内に置くことで、キャニスターが変更されたときにフィルター交換を保証できる。さらに、フィルターは、排気マフリングを提供することができる。いくつかの配置では、フィルターは、キャニスターの内側に位置する湿式側フィルターとすることができる。さらに、いくつかの配置では、一つまたは複数の添加剤をキャニスターに添加して、細菌数または増殖を低減することができる。さらに、いくつかの配置では、乾燥フィルターは、キャニスターキャップ内に配置され得るが、ポンプ入口ではなく、ポンプユニットの排気部によってのみアクセス可能な別個の区画に配置され得る。これは、いくつかの配置では、キャニスターキャップ上の入口ポートおよび出口ポートの二つのポートを含み得る。
【0113】
従来のNPWTポンプは、稼働中にノイズを生成する。ノイズは、ポンプ(一般にポンプヘッド)内の構成要素の機械的動きから生じ、ポンプによって引き出され、排出される空気を形成する傾向がある。このノイズは、患者にとって迷惑となる場合があり患者がポンプをオフにしてノイズを停止する傾向があるため、治療結果に直接リンクし得る。これらの治療中断は、創傷治癒過程を遅らせる。
【0114】
本明細書に開示されるポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、ポンプハウジング内の管に接続されるインラインフィルター、ならびにポンプモーターからのノイズを軽減するためのバッフルボックスを含み得る。ポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、ポンプアセンブリー160上の排気ポート上にフィルター膜を含み得る。フィルター膜は、Porex PTFE膜通気孔、Pall Verspor(例えば、および限定されるものではないが、Pall Verspor 1200フィルター)通気孔、または排気ポートでポンプアセンブリー160のハウジングに取り付けることができる任意のシートタイプの膜を含み得る。いくつかの配置では、フィルターはディスクの形状を有してもよく、ポンプアセンブリー160のハウジングに接着され得る。いくつかの配置では、フィルターは、ハウジング、カバー、またはポンプアセンブリー160のハウジングの外側表面に取り付けることができる締付リッドに封入され得る。フィルターはまた、紙フィルターシートを含み得る。さらに、フィルターのいくつかの配置は、装置が上下逆に置かれるかまたは傾く場合、流体がエンクロージャーに入るのを防止する不浸透性バリアを生成するように構成され得る。さらに、こうしたフィルターはまた、ポンプモーターから排出される悪臭に対する追加の濾過を提供するように構成され得る。
【0115】
いくつかの配置では、キャニスター162と接続される管142は、キャニスター162から少なくとも2フィート、または少なくとも3フィート、または1フィート~3フィート以上離れている被覆材またはポートに接続するために十分な長さを有し得る。管142は、キャニスター162の表面から離れて延在するコネクター440と連結され得る。コネクター440は、キャニスター本体346内の内部空間と流体連通することができ、管142の端部と連結するように構成され得る。管142の全てまたは一部は、管142の全てまたは一部が必要ない場合、キャニスター162の周りを包むことができる。
【0116】
陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置は、管142を管理するために、ポンプアセンブリー160および/またはキャニスター162上またはその中に、管142を支持するように構成され得る。管(管142など)は、患者によって日常生活中に侵入的であると報告される。創傷は、身体の異なる部分上にあり得るので、陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置には、最も離れて位置付けられる創傷を収容するための長さの管142が提供され得る。任意の過剰な管を管理するために、陰圧創傷治療システム100を構成することが、つまずきの危険を防止し、転倒の危険を防止し、陰圧創傷治療システム100をより整然と維持するという点で有益であり得る。従って、本明細書に開示される陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置は、滲出液管142に取り外し可能または取り外し不可能に取り付けられ、かつ過剰な管を陰圧創傷治療システム100に固定するために使用できる一つまたは複数のクリップを有し得る。いくつかの配置では、管は、ポンプアセンブリー160および/またはキャニスター162の周りに巻き付けられてもよく、管の外形を最小化し、ユーザーが陰圧創傷治療システム100から離れて延在する管の長さを制御することを可能にする。
【0117】
図7A、および7Bを参照すると、いくつかの配置では、一つまたは複数の管支持体444(クリップとも呼ぶ)は、ポンプアセンブリー160(図示)のハウジング210またはキャニスター本体346(図示せず)に連結または取り付けられてもよく、管142を選択的に支持するように構成され得る。管支持体444のいくつかの配置は、キャニスター本体346に取り外し可能に取り付けられてもよく、またはキャニスター本体346と連結され得る。さらに、管支持体444は、管142が通ることができる囲まれた開口部446、管の一部が取り外し可能に固定または保持され得る第一の開口支持体448、および/または管の一部が取り外し可能に固定または保持され得る任意の第二の開口支持体450を有し得る。囲まれた開口部446は、管146を管支持体444に取り外し不可能に取り付けるのに使用され得る。管支持体444はまた、管支持体444をポンプアセンブリー160のハウジング210の受け部分456に固定するために使用できる保持部分454を有し得る。管支持体444は、スロット456に出入りして、管支持体444をポンプアセンブリー160(図示)またはキャニスター本体346(図示せず)に選択的に固定することができる。
【0118】
いくつかの実装では、管支持体444は、ハウジング210またはキャニスター本体346上のスロットまたは他の取り付け要素を使用して、ハウジング210に固定され得る。この実装では、次に、管をハウジング210の周りに巻き、管支持体444は、ハウジング210の周りをハウジング210に通る管の追加ループを固定する。管支持体444はまた、管支持体が管のほぼ中点位置にあるように、管上に滑るように構成され得る(例えば、管は、管支持体444の囲まれた開口部446を通過し得る)。次に、管は、管支持体444に取り外し可能に固定され得るコイル内に形成され得る。
【0119】
示されるように、陰圧創傷治療システム100のいくつかの配置は、二つ以上の管支持体444、つまり陰圧創傷治療システム100の二つの側面部分のそれぞれ上に一つを有し得る。他の配置では、陰圧創傷治療システム100は、管142の長さに応じて、一つのみの管支持体444、または三つ以上の管支持体444を有し得る。さらに、管支持体444は、ポンプアセンブリー160および/またはキャニスター162の任意の所望の部分上に位置付けられてもよい。
【0120】
管支持体444は、任意の所望の形状または特徴を有し得る。例えば、管支持体444のいくつかの実装は、管142を管支持体444に保持するために、開口部または保持部分の周りのストラップを有するように構成され得る。他の配置では、管142は、ポンプアセンブリー160および/またはキャニスター162内の内部空間または空洞内に支持されてもよく、そこでは管を巻き上げることができる。この配置では、ユーザーは、内部空間から管の必要な長さまたは所望の長さを引き出し、次いで、係止機構を作動させて、内部空間内に管の残りの部分を固定することができる。他の配置では、管は、ポンプアセンブリー160および/またはキャニスター162の外部に取り付けられるパウチまたは空洞内に支持され得る。いくつかの配置では、管は、ユーザーが使用する予定の管の部分を分離しなければならないように融合され得、管の残りの部分が陰圧創傷治療システム100に固定または保持される。
【0121】
いくつかの配置では、ポンプアセンブリー160は、重心が従来のポンプアセンブリーよりもはるかに低いように構成され得る。これにより、ポンプアセンブリー160および陰圧創傷治療システム100の安定性を改善し、陰圧創傷治療システム100の不注意による転倒の事例を低減することができる。例えば、および限定されるものではないが、重心は、ポンプアセンブリー160(ハンドル208を含まない)の総高さのおよそ40%、またはポンプアセンブリー160(ハンドル208を含まない)の総高さの35%(またはおよそ35%)~ポンプアセンブリー160(ハンドル208を含まない)の総高さの50%(またはおよそ50%)にすることができる。さらに、示されるように、インターフェイスパネル170のボタンおよび他の入力は、ユーザーがポンプへの物理的入力を提供するときにポンプアセンブリー160に印加される入力力が、ほぼ下向きの方向に来るように、ポンプアセンブリー160の頂部表面上にあり得る。これにより、ユーザーがポンプアセンブリー160への入力を提供するとき、ポンプアセンブリー160が不注意により転倒する可能性を低減し得る。
【0122】
図9は、創傷療法装置110′および/または創傷療法装置110などのように、本明細書に記載の創傷療法装置のいずれかに使用することができる制御システム1300の概略図を示す。制御システム1300は、本明細書に記載の電子アセンブリーに類似し得る。電気部品は、ユーザー入力を受けいれること、ユーザーに出力を提供すること、圧力源を動作させること、接続を提供することなどを行うように動作し得る。第一のプロセッサー(メインコントローラー1310など)が、ユーザー活動を担うことができ、第二のプロセッサー(ポンプコントローラー1370)が、ポンプ1390などの別の装置を制御することを担うことができる。
【0123】
入力/出力(I/O)モジュール1320を使用して、ポンプ1390、一つまたは複数のセンサー(例えば、流体流路の一つまたは複数の場所で圧力を監視するように構成される一つまたは複数の圧力センサー1325)などのような、別の構成要素もしくは装置への入力および/または出力を制御することができる。例えば、I/Oモジュールは、シリアル(例えば、I2C)、パラレル、ハイブリッドポートおよびこれに類するものなどの一つまたは複数のポートを介して一つまたは複数のセンサーからデータを受信し得る。圧力センサーのいずれかが、創傷療法装置またはキャニスターの一部であり得る。一部の事例では、圧力センサー1325のいずれかが、創傷に、または創傷の近くに(例えば、被覆材または被覆材を創傷療法装置に接続する導管内に)位置付けられるなど、創傷療法装置に対して遠隔にあり得る。そのような実装例では、遠隔の圧力センサーのいずれかが、有線接続を介してI/Oモジュールと通信し得るか、または無線接続を介して一つまたは複数のトランシーバー1340と通信し得る。
【0124】
メインコントローラー1310は、一つまたは複数のUSBポート、SDポート、コンパクトディスク(CD)ドライブ、DVDドライブ、FireWireポート、Thunderboltポート、PCI Expressポートなどのような、一つまたは複数の拡張モジュール1360との間でデータを受信および提供することができる。メインコントローラー1310は、他のコントローラーまたはプロセッサーとともに、メインコントローラー1310の内部または外部にあり得るメモリー1350(一つまたは複数のメモリーモジュールなど)にデータを記憶することができる。RAM、ROM、磁気メモリー、固体メモリー、磁気抵抗ランダムアクセスメモリー(MRAM)などの揮発性または不揮発性メモリーを含む任意の好適なタイプのメモリーを使用し得る。
【0125】
メインコントローラー1310は、低電力プロセッサーまたは特定用途向けプロセッサーなどの汎用コントローラーであり得る。メインコントローラー1310は、制御システム1300の電子アーキテクチャー内で「中央」プロセッサーとして構成され得、かつメインコントローラー1310は、ポンプコントローラー1370、一つまたは複数の通信コントローラー1330、および一つまたは複数の追加のプロセッサー1380などの、その他のプロセッサーの活動を調和させることができる。メインコントローラー1310は、Linux、Windows CE、VxWorksなどのような、好適なオペレーティングシステムを動かすことができる。
【0126】
ポンプコントローラー1370は、陰圧または減圧を発生させ得るポンプ1390の動作を制御することができる。ポンプ1390は、ダイヤフラムポンプ、蠕動ポンプ、回転ポンプ、回転ベーンポンプ、スクロールポンプ、ねじポンプ、液封式ポンプ、圧電トランスデューサーによって操作される膜ポンプ、ボイスコイルポンプなどの好適なポンプであり得る。ポンプコントローラー1370は、一つまたは複数の圧力センサー1325から受信したデータを使用して、流体流路内の圧力を測定すること、流体流量を計算すること、およびポンプを制御することができる。ポンプコントローラー1370は、所望のレベルの陰圧が創傷104内で達成されるように、ポンプアクチュエーター(モーターなど)を制御することができる。所望のレベルの陰圧は、圧力設定またはユーザーによって選択され得る。ポンプコントローラー1370は、パルス幅変調(PWM)またはパルス制御を使用して、ポンプ(例えば、ポンプモーター)を制御することができる。ポンプを駆動するための制御信号は、0~100%の負荷サイクルPWM信号であり得る。ポンプコントローラー1370は、流量計算を実施すること、および警報を検出することができる。ポンプコントローラー1370は、メインコントローラー1310に情報を通信することができる。ポンプコントローラー1370は、低電力プロセッサーであり得る。
【0127】
一つまたは複数の通信コントローラー1330のいずれかが、接続(有線または無線接続1332など)を提供し得る。一つまたは複数の通信コントローラー1330は、データを送信および受信するために一つまたは複数のトランシーバー1340を利用することができる。一つまたは複数のトランシーバー1340は、一つまたは複数のアンテナ、光学センサー、光学送信機、振動モーターもしくはトランスデューサー、振動センサー、音響センサー、超音波センサーなどを含み得る。一つまたは複数のトランシーバー340のいずれが、通信コントローラーとして機能し得る。そのような場合には、一つまたは複数の通信コントローラー330を省略することができる。一つまたは複数のトランシーバー340のいずれを、無線通信を容易にする一つまたは複数のアンテナに接続することができる。一つまたは複数の通信コントローラー1330は、以下のタイプの接続のうちの一つまたは複数を提供し得る。グローバル位置決めシステム(GPS)、セルラー接続(例えば、2G、3G、LTE、4G、5Gなど)、NFC、Bluetooth接続(もしくはBLE)、無線周波数識別(RFID)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、WiFi接続、インターネット接続、光学接続(例えば、赤外線、QRコードなどのバーコードなどを使用する)、音響接続、超音波接続など。接続は、ポンプアセンブリーの場所追跡、アセット追跡、コンプライアンス監視、遠隔選択、ログ、警報、および他の動作データのアップロード、ならびに療法設定の調整、ソフトウェアまたはファームウェアのアップグレード、ペアリングなどのような、さまざまな活動のために使用され得る。
【0128】
一つまたは複数の通信コントローラー1330のいずれかが、デュアルGPS/セルラー機能を提供し得る。セルラー機能は、例えば、3G、4G、または5G機能であり得る。一つまたは複数の通信コントローラー1330は、メインコントローラー1310に情報を通信することができる。一つまたは複数の通信コントローラー1330のいずれかが、内部メモリーを含み得るか、またはメモリー1350を利用することができる。一つまたは複数の通信コントローラー1330のいずれかが、低電力プロセッサーであり得る。
【0129】
制御システム1300は、GPSデータ、療法データ、装置データ、およびイベントデータなどのデータを記憶することができる。このデータは、例えば、メモリー1350に記憶することができる。このデータには、一つまたは複数のセンサーによって収集された患者データが含まれ得る。制御システム1300は、療法および他の動作データを追跡およびログ記録することができる。こうしたデータは、例えば、メモリー1350に記憶され得る。
【0130】
一つまたは複数の通信コントローラー1330によって提供される接続を使用して、制御システム1300は、装置1334などの、遠隔コンピューティング装置に、制御システム1300によって記憶、維持、または追跡されたデータのいずれかをアップロードすることができる。制御システム1300は、療法の選択、ならびにパラメーター、ファームウェアおよびソフトウェアのパッチおよびアップグレードなどのさまざまな動作データを(例えば、装置1334への接続を介して)ダウンロードすることもできる。一つまたは複数のユーザーインターフェイス(一つまたは複数のディスプレイなど)を制御するためのプロセッサーなどの、一つまたは複数の追加のプロセッサー1380を利用することができる。一部の事例では、制御システム1300の例示または記載される構成要素のいずれかを、制御システム1300が使用される、創傷監視または治療システムの配置に応じて省略することができる。
【0131】
本明細書に記載される陰圧創傷療法装置のうちのいずれかは、米国特許第9,737,649号または米国特許公開WO2017/0216501号に開示される一つまたは複数の特徴を含んでもよく、その各々は参照によりその全体が組み込まれる。
【0132】
複数被覆材陰性創傷療法
図10は、別の陰圧創傷治療システム1400を例示する。システム1400は、創傷療法装置110などの、創傷部位(複数可)に陰圧を供給することができる創傷療法装置を含み得る。創傷療法装置110は、創傷104aおよび104bなどの一つまたは複数の創傷に陰圧を供給するように、一つまたは複数の創傷被覆材1406a、1406b(集合的に1406と称する)と流体連通し得る。創傷被覆材1406と創傷療法装置110との間の流体接続は、流体流路(例えば、陰圧を介して創傷から吸引された流体が流れる経路)と呼ぶことができる。第一の流体流路は、創傷療法装置110から第一の創傷被覆材1406aへの流体接続を提供する構成要素を含み得る。非限定的な実施例として、第一の流体流路は、創傷療法装置110との流体接続における、創傷被覆材1406aから創傷療法装置110までの通路、または第一の創傷被覆材1406aから分岐アタッチメント(もしくはコネクター)1444の入口1446までの通路を含み得る。同様に、第二の流体流路は、創傷療法装置110から第二の創傷被覆材1406bへの流体接続を提供する構成要素を含み得る。
【0133】
システム1400は、複数の創傷104aおよび140bがシステム1400によって治療されることを除いて、システム100と同様であり得る。システム1400は、第一の創傷と第二の創傷とを区別するために、付加された文字「a」または「b」とともに
図4に示される、システム100の構成要素(創傷104aおよび104b、カバー106aおよび106bなど)のうちの任意の一つまたは複数を含み得る。例示されるように、システム1400は、アダプター108などの複数の吸引アダプターを介して創傷療法装置110と流体連通する、複数の創傷被覆材1406a、1406b(および対応する流体流路)を含み得る。吸引アダプターは、第一の創傷と第二の創傷とを区別するために、付加された文字「a」または「b」とともに
図4に示される、アダプター108の構成要素(ブリッジ部分130aおよび130b、コネクター134aおよび134b、ならびにキャップ140aおよび140bなど)のうちの任意の一つまたは複数を含み得る。
【0134】
限定されないが、システム1400aおよび1400b用の吸引アダプターは、吸引チャネルから流体的に分離された制御された漏れチャネルを含むことができる。創傷被覆材および流体流路はそれぞれ、システム内の別の創傷被覆材または流体流路の特徴または要素と一致するか、またはそれらに類似したさまざまな特徴または要素を含み得る。参照しやすいように、一つまたは複数の対応する特徴または要素は、対応するアルファベットなしの参照番号を使用して集合的に称され得る。例えば、創傷被覆材1406aおよび創傷被覆材1406bは、まとめて、創傷被覆材1406と呼んでもよい。しかしながら、いくつかの配置では、集合的に言及された要素は同一ではなく、異なる特徴または属性を有し得ることに留意されたい。
【0135】
いくつかの配置では、被覆材1406a、1406bは、好適に調製された創傷1430a、1430bの上に配置される、それぞれのドレープまたは創傷カバー106a、106bのそれぞれに形成される開口または開口部の上に配置されてもよく、これは一部の事例では、発泡体剤またはガーゼなどの創傷パッキング材料で充填され得る。創傷療法装置110は、管142を介して、コネクター1444の入口1446と流体的に連結され得る。コネクター1444は、分岐1445a、1445b、および管または導管1442a、1442bを介して、管または導管130a、130bと流体的に連結され得るコネクター134a、134bと流体的に連結され得る。管または導管130a、130bは、被覆材1406a、1406bと流体的に連結され得る。全ての導管および被覆材構成要素が連結され、動作可能に位置付けられると、創傷療法装置110を稼働させ、それによって、流体流路を介して創傷1430a、1430bに陰圧を供給することができる。陰圧の印加は、創傷1430の所望するレベルの治癒が達成されるまで印加され得る。二つの創傷および創傷被覆材が
図4に示されるが、創傷療法装置110のいくつかの実装は、(例えば、コネクター1444の未使用の分岐1445aもしくは1445bを閉じることによって)単一の創傷に、または(例えば、コネクター1444に分岐を追加することによって)三つ以上の創傷に治療を提供することができる。
【0136】
本明細書に開示される任意の構成では、入口マニホールド分岐アタッチメント1444または導管は、流体を流体流路に流入させる、または流体流路を通る流体の流れまたは通過を遮断または制限するように構成できる一つまたは複数のバルブ、クランプ、キャップ、空気漏れ、または他の流量制御器機構を含むことができる。いくつかの配置では、入口マニホールド分岐アタッチメント1444のバルブ、空気リーク部、またはその他の流れ調節機構は、電子的に開または閉とすることができる。例えば、創傷療法装置110のコントローラーは、バルブ、空気リーク部などと連通して、それぞれを個別にまたはユニットとして開閉することができる。この通信は、有線でも無線でもよい。
【0137】
いくつかの配置では、システム1400は、一つまたは複数の創傷に陰圧を加えることができる。一つまたは複数の創傷(例えば、一つまたは複数の創傷被覆材下)における陰圧のレベルは、陰圧源における陰圧レベルに十分に近接し得る。例えば、創傷において維持される圧力の許容レベルは、陰圧設定値の±1mmHg、±5mmHg、±10mmHg、±25mmHgなど以内であり得る。いくつかの配置では、この圧力は、システム1400が陰圧を印加した時間の95%(または別の適切な割合)以内でこのレベルに維持することができる。いくつかの配置では、許容可能な圧力レベルには、-40~-120mmHgの圧力範囲が含まれえる。しかしながら、他の圧力レベルが、本明細書に記載されるように使用され得る。
【0138】
一つまたは複数の流体流路における空気漏れなどの一つまたは複数の空気リーク部を利用して、システム内の一つまたは複数の動作条件を決定することができる。例えば、空気リーク部は、比較的一定の空気、ガス、または他の流体の流れを、流体流路内に入れることができる制御された空気リーク部であり得る。いくつかの配置では、空気リーク部から流体流路への流れは、追加の陰圧がシステムに加えられてもあまり増加しないように構成および/または制御することができる。しかしながら、システムにおける空気リークの存在は、定常状態が達成されるときに(例えば、陰圧設定値に到達したときに)システムを通して実質的に一定のベースライン流れを維持し得る。空気リークの存在は、創傷において所望の陰圧レベルを維持するよう、陰圧源をさらに作動させる必要があり得る。従って、システムは、例えば、陰圧源の活動の監視に基づき、直接的または間接的に測定できる、流体流路を通る流れを監視することによって、一つまたは複数の動作条件(閉塞、漏れ、キャニスターの満杯、吸引アダプターの不整列など)の存在を決定し得る。
【0139】
いくつかの配置では、各流体流路は空気漏れを含むことができ、それぞれの流体流路の各空気リーク部は、異なる流量の空気、ガス、または他の流体をシステムに流入させることができる。言い換えれば、システムの各空気リーク部は、異なる漏れ速度を有し得る。例えば、空気リーク部の漏れ速度は、空気リークのサイズまたは形状、空気リークがフィルターを含むかどうか、サイズまたは多孔性レベルまたはフィルター、空気リークまたはフィルターの閉塞レベルなどに少なくとも部分的に基づき得る。流体流路内に入る流体は、その流体流路の流量を増加させる。
【0140】
従って、システム1400の各流体流路は、異なる流量を有し得る。システム1400の総流量(TFR)(例えば、各創傷被覆材への流れの集約)は、監視、計算、または決定され、その後、システム1400の動作条件を決定するために使用されることができる。動作条件は、例えば、「無流」状態(例えば、全ての流路が塞がれる)と、一つまたは複数の流路の遮断状態(例えば、遮断状態が第一の流体流路内に存在する、遮断状態が第二の流体流路内に存在するなど)と、キャニスターフル状態と、通常状態(例えば、流体流路のいずれにも遮断が存在しない)などを含み得る。
【0141】
システム1400は、米国特許公開WO2020/0069850号または国際公開WO2018/167199号に開示される一つまたは複数の特徴を含み得、これらの各々は、全体が参照により組み込まれる。
【0142】
いくつかの配置では、システム1400は、決定された総流量と一つまたは複数の流れ閾値との比較に基づき、システム1400の動作状態をユーザーに伝達するために、アラームなどの表示を提供することができる。いくつかの配置では、システム1400の動作条件に対応する流れ閾値を事前に決定することができる。いくつかの配置では、流れ閾値は、システムの特定のモード(例えば、較正モード)の間の、流量または圧力などのシステム1400の動的測定または計算に少なくとも部分的に基づく。
【0143】
ハンドル
図8A、8B、8C、および8Dは、本明細書に開示されるポンプ装置の任意の実装(例えば、および限定されるものではないが、ポンプ装置160の任意の配置を含む)とともに使用され得る、ハンドル1208の別の配置を示す。いくつかの配置では、ハンドル1208は、少なくとも第一の状態と第二の状態との間で選択的に変化するように構成され得る。ハンドル1208のいくつかの配置は、第二の状態よりも第一の状態においてより柔軟であってもよく、および/または第二の状態よりも第二の状態においてより硬質であるか、またはより固体の感触を有し得る。いくつかの配置では、ハンドル1208は、ハンドル1208をひっくり返すことによって、第二の状態の第一の状態の間で変更可能であるように構成され得る。例えば、
図8A、および8Bを参照すると、ハンドル1208の実装は、ハンドルがより可撓性である第一の状態で示される。同じハンドル1208が、第二の状態の
図8C、8Dに示されており、ハンドルはより剛直であるか、またはより固体の感触を有する。
【0144】
図8A、8B、8C、および8Dを参照すると、ハンドル1208は、基部1210の端部を通して第一の開口部1212および第二の開口部1212を有する基部1210を有し得る。第一および第二の開口部1212は、任意の適切な締め具を使用してハンドル1208をポンプ装置に連結するために使用され得る。しかしながら、他の配置では、ハンドル1208は、結束バンド、ラッチ機構、または他のクイックリリースコネクターに類似した可逆的係止機構を含む、任意の適切な特徴を使用してポンプ装置と連結され得る。例えば、ポンプ装置は、ハンドルが取り外され、第一の状態から第二の状態へと変更され得るように、またはより剛直であるか、もしくはより可撓性である第二のハンドルと交換され得るように、ハンドル1208の端部を選択的にリリースするために使用され得る、押し下げ的な特徴を有し得る。さらなる実施例として、ポンプアセンブリー160のいくつかの配置は、ハンドル208が完全に前方位置にあるときのみ、ハンドル208を取り外すおよび/または取り付けることができるように、ハンドル208の相補的特徴に対応する、ポンプハウジング210上にローブを有することができる。ハンドル208が真っ直ぐに引かれるか、または完全に後方の位置に延在するとき、ローブが、ハンドル208がハウジング210に対して自由に回転するのを可能にしながら、ハンドル208をローブと連結し続けるハンドル取り付けボス内部のリングと係合するように構成され得る。
【0145】
ハンドル1208はまた、基部1210の第一の表面1218から離れて突出する複数の圧縮要素1216を有し得る。ハンドル1208が第一または可撓性の状態にあるとき、
図8Aに示すように、第一の表面1218は、一般に外側に延在し、または外向きに面してもよく、圧縮要素1216はまた、一般に外向きに面する(いくつかの配置で、放射状に外向きに)。圧縮要素1216は、いくつかの配置では略台形または先細の形状を有してもよく、少なくともハンドル1208が第一または可撓性の状態にあるとき、圧縮要素1216のそれぞれの間に空間1220を有し得る。圧縮要素1216が、
図8Aに示すように第一の状態において外向きに面している時、圧縮要素1216の端部が互いに接触しないように、基部1210の湾曲によって、空間1220が膨張または開放させることができる。圧縮要素1216が、
図8Cに示すように第二の状態のように、内向きに面している時、基部1210の湾曲は、圧縮要素1216の端部に、圧縮要素1216の間の空間を排除させ、互いに接触させ、および/または互いに対して圧縮させ、それによって、圧縮要素1216にハンドル1208の剛性または硬さを増加させ、ハンドル1208の柔軟性を阻害させることができる。
【0146】
他の配置では、基部1210は、圧縮要素(本明細書ではスタッドとも呼ぶ)を有する伸縮性の生地から作製されてもよく、それぞれが、好ましくは、基部の主表面のうちの一つから離れて突出する台形または適切な形状を有し、これは、より可撓性を与え、ストラップのような感触を可撓性の配向で与えるが、台形スタッドが交わる配向では剛性を保持する。本明細書に開示される任意の配置では、圧縮要素は、任意の所望の形状を有することができ、台形形状に限定されない。例えば、および限定されるものではないが、圧縮要素1216は、ハンドルが、圧縮要素1216の各々な間のスペースがある時に可撓性であり、圧縮要素1216の各々が隣接する圧縮要素1216と接触している時に、より剛直であるのを可能にする、各要素の間にテーパー面を有する、任意の適切なまたは所望の形状を有し得る。
【0147】
図11A、11B、11C、および11Dは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー160の任意の配置を含む、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用され得るキャニスターアセンブリー1600の配置を示す。
図11Dは、
図11Cに示す線11D-11Dを通るキャニスターアセンブリー1600の断面図である。本明細書に開示されるキャニスターアセンブリー1600の任意の配置は、以下に開示されるキャニスターアセンブリー1600の任意の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、上記に説明されるキャニスター162の配置のいずれかを含むが、これに限定されない、本明細書に開示される任意のその他のキャニスターアセンブリー配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。同様に、本明細書に開示される他のキャニスターまたはキャニスターアセンブリー配置のいずれかの任意の構成要素、特徴、またはその他の詳細は、キャニスターまたはキャニスターアセンブリーの任意の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、本明細書に開示されるキャニスターアセンブリー1600の任意の配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。
【0148】
本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1600は、キャニスター本体1602、その遠位端にクリップ1607およびコネクター1608を有する導管または管1606、コネクターインターフェイス1618、およびキャニスター本体1600内に収容されたフィルターアセンブリー1620を有し得る。キャニスター本体1602は、ラッチ、突出部、もしくはその他の選択的または非選択的に固定可能なタブもしくはポンプアセンブリーの他の特徴(上述の係止アーム266、268のラッチ304、306、および/またはラッチ282など、これらに限定されない)と係合するか、またはそれによって係合されるように構成される、一つまたは複数の、または複数のフランジ1627(図示される三つ)を有してもい。キャニスター本体1600は、第一または上部分1602aおよび第二または下部分1602bを有してもよく、300mLまたはおよそ300mL、または200mLまたはおよそ200mL~400mLまたはおよそ400mLを含む、任意の所望のサイズであり得る。第一の部分1602aは、第二の部分1602bと連結することができる。例えば、および限定されるものではないが、第一の部分1602aは、第二の部分1602bと溶接されてもよく、接着されてもよく、または他の方法で固定され得る。他の配置では、第一の部分1602aは、第二の部分1602bと一体的に形成され得る。キャニスター本体1602の構成要素は、任意の他の適切な方法によって射出成形されてもよく、または形成され得る。封止リング1636は、コネクターインターフェイス1618の外側表面の周りに(例えば、コネクターインターフェイス1618内に形成される環状溝1619内に)位置付けられてもよい。いくつかの配置では、コネクターインターフェイス1618は、第一の本体部分1602aと一体的に形成され得る。管コネクター1608用の取り外し可能なキャップ1612は、管コネクター1608の近くで管1606に繋がれることができる。
【0149】
本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1600はまた、内部空間1624内に創傷滲出液を含み得る液体の厚さまたは粘度を増加させるように構成されるキャニスター本体1602の内部空間1624内に位置付けられるゲル化剤1622(パッケージまたはバッグ内にあり得る)を有し得る。いくつかの配置では、ゲル化剤1622は、第一の部分1602aの内側壁から第二の部分1602bに向かって離れて延在する第一の突出部1630と、第二の部分1602bの内側壁から第一の部分1602aに向かって離れて延在する第二の突出部1632との間に固定され得る。例えば、ゲル化剤1622は、第一の突出部1630と第二の突出部1632との間に挟まれることができる。この配置では、第一および第二の突出部1630、1632を使用して、ゲル化剤1622がキャニスター本体1602の内部空間1624の周りに移動することを防止することができる。
【0150】
図11Dを参照すると、フィルターアセンブリー1620は、キャニスター本体1602の内部空間1624から、コネクターインターフェイス1618の開口部または通路1621を通ってポンプアセンブリーへと通過する空気をフィルターリングするために使用されてもよく、ダストまたは他の粒子がポンプアセンブリーを通過することを阻止(例えば、防止)するために使用され得る、疎水性フィルター1640、臭気フィルター1642、およびダストフィルター1644を含んでもよい。臭気フィルター1642はまた、フィルターアセンブリー1620を通って流れる空気から細菌をフィルターリングするように構成され得る。疎水性フィルター1640は、キャニスター本体1602から任意の液体が漏れ出ること、および臭気フィルター1642に接触することを防止するように使用され得る。臭気フィルター1642は、炭素を含む任意の適切なフィルター膜または材料を含み得る。例えば、および限定されるものではないが、臭気フィルター1642のいくつかの配置は、圧縮炭素を含み得る。フィルターアセンブリー1620は、
図12C、および12Dにも示される。第一の本体部分1602は、
図12Dに示すキャニスターアセンブリー1700の第一の本体部分1702上に形成または位置付けられる突出部1765と同様に、またはそれらと同じように、第一の本体部分1602の内側表面上に形成される一つまたは複数の突出部またはスタンドオフを有し得る。突出部を使用して、ダストフィルター1644を、第一の本体部分1602a、1702aの中の平面表面から離して間隔を空け、ダストフィルター1644を通る空気のより大きな流れを可能にすることができる。
【0151】
いくつかの配置では、フィルター1642は、炭素活性化発泡体材料を含み得る。いくつかの配置では、フィルター1642は、キャニスター内の濾過システムの一部として、圧縮炭素要素を含み得る。炭素要素は、キャニスターに応じてさまざまな形状およびサイズを有し得る。カーボンフィルターの異なるサイズおよび形状を使用して、異なるキャニスター形状に対するその有効性を高めることができる。フィルターアセンブリー1620は、
図12Dに示すように、第一の本体部分1702a内に形成される凹部1767など、第一の本体部分1602a内に形成される凹部内に任意に位置付けられてもよい。
【0152】
フィルターアセンブリー1620は、疎水性フィルター1640および/またはフィルターアセンブリー1620のその他の構成要素の支持面を提供するように構成され得る基部支持体1650によって、下側端部または内側端部で支持され得る。基部支持体1650は、空気/または他のガスが、空気および/または他のガスがフィルターアセンブリー1620を通ってポンプによって引き出される際に通過することができる、その主表面1653を通して、一つまたは複数の開口部1652を有し得る。
【0153】
基部支持体1650のいくつかの配置は、任意に、センサーまたは複数のセンサーおよび/または他の電子部品を支持するように構成され得る。
図12Cを参照すると、基部支持体1650のいくつかの配置は、センサー1658および/または他の電子部品を支持するように構成される支持面1654を有し得る。例えば、および限定されるものではないが、基部支持体1650は、キャニスターアセンブリー1600の頂部表面とほぼ平行な支持面を有し得る。いくつかの配置では、基部支持体1650はまた、センサーまたは複数のセンサーおよび/または他の電子部品のための追加の支持体を提供するために、一つまたは複数の支持体タブ1655(二つ示される)を有し得る。例えば、センサーは、キャニスターの充填レベルを決定するか、またはキャニスターが、キャニスター内に吸引される液体(例えば、創傷滲出液)を介して電極間で実施される電流の検出にフルに応答していることを検出するように構成される一対の電極を含み得る。支持体タブ1655は、支持体タブ1655の外向き側に位置付けられ得る一対の電極を支持し得る。
【0154】
支持体タブ1655は、支持面1654からキャニスターの底部に向かって離れて延在し得る。支持体タブ1655は、支持体タブ1655のそれぞれの遠位端にフランジまたはシールド1657を有して、キャニスター内の液体(例えば、創傷滲出液)が支持体タブ1655および/または電子部品1658(電極など)上に飛散すること、およびゲルパケット1622またはゲル化剤のマウンドへの曝露を阻止することができる。いくつかの配置では、フランジ1657はそれぞれ、支持体タブ1655から離れる角度(例えば、垂直角度)で延在し得る。他の配置では、フランジ1657は、支持体タブ1655に対して90度より大きく、または90度未満である角度で延在し得る。
【0155】
いくつかの配置では、電子部品1658は、任意選択で、充填レベルセンサーまたはキャニスターフルセンサーであり得る。充填レベルセンサーは、状態情報(検出された充填レベルまたはキャニスターが満杯かどうかなど)をポンプアセンブリーまたはその他の無線受信機に通信するように構成できる無線送信機(任意に近距離通信送信機であり得る)を有することができ、またはポンプアセンブリーと通信するキャニスターを通して有線接続を有することができる。
【0156】
基部支持体1650は、その周囲の周りに環状フランジ1660と、少なくとも疎水性フィルター1640を受けいれ、および支持するように構成できる凹部1662とを有し得る。基部支持体1650は、本体1602の第一および第二の部分1602a、1602bが一緒に連結される前に、任意選択的に、キャニスターアセンブリー1600の本体1602の第一の本体部分1602aの内側表面内で、溶接、接着、または別の方法で連結され得る。
【0157】
図12A、12B、12C、および12Dは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー160の任意の配置を含む、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用され得るキャニスターアセンブリー1700の別の配置を示す。本明細書に開示されるキャニスターアセンブリー1700の任意の配置は、以下に開示されるキャニスターアセンブリー1700の任意の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、上記に説明されるキャニスター162、およびまたはキャニスターアセンブリー1600の配置のいずれかを含むが、これに限定されない、本明細書に開示される任意のその他のキャニスターアセンブリー配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。同様に、本明細書に開示される他のキャニスターまたはキャニスターアセンブリー配置のいずれかの任意の構成要素、特徴、またはその他の詳細は、キャニスターまたはキャニスターアセンブリーの任意の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、本明細書に開示されるキャニスターアセンブリー1700の任意の配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。
【0158】
本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1700は、上述したように、キャニスター本体1702、その遠位端にコネクター1608を有する導管または管1606、コネクターインターフェイス1618、およびキャニスター本体1700内に収容されたフィルターアセンブリー1620を有し得る。キャニスター本体1700は、第一または上部分1702aおよび第二または下部分1702bを有してもよく、800mLまたはおよそ800mL、または600mLまたはおよそ600mL~1000mLまたはおよそ1000mLを含む、任意の所望のサイズであり得る。本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1700はまた、キャニスター本体1702の内部空間1724内に位置付けられるゲル化剤1622(パッケージまたはバッグの中にあり得る)を有することができる。
【0159】
図12Dを参照すると、キャニスターアセンブリー1600、1700の配置のフィルターアセンブリー1620は、疎水性フィルター1640と、任意選択的に疎水性フィルター1640の上流にすることができる臭気フィルター1642と、任意選択的に臭気フィルター1642の上流にすることができ、およびダストまたは他の粒子がポンプアセンブリーを通過することを阻止(例えば、防止)するために使用できるダストフィルター1644とを含み得る。フィルターアセンブリー1620は、疎水性フィルター1640および/またはフィルターアセンブリー1620のその他の構成要素の支持面を提供するように構成され得る基部支持体1650によって、下側端部または内側端部で支持され得る。基部支持体1650は、本体1702の第一および第二の部分1702a、1702bが一緒に連結される前に、任意選択的に、キャニスターアセンブリー1700の本体1702の第一の本体部分1702aの内側表面内で、溶接、接着、または別の方法で連結され得る。
【0160】
図13A、および13Bは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー160の任意の配置を含む、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用され得るキャニスターアセンブリー1800の別の配置を示す。
図14A、および14Bは、本明細書に開示されるポンプアセンブリー160の任意の配置を含む、本明細書に開示されるポンプアセンブリー配置のいずれかで使用することができるキャニスターアセンブリー1900の別の配置を示す。
【0161】
本明細書に開示される任意の配置において、キャニスターアセンブリー1800またはキャニスターアセンブリー1900の任意の構成要素、特徴、またはその他の詳細は、以下に開示されるキャニスターアセンブリー1800、1900の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、上述のキャニスター182およびキャニスターアセンブリー1600、1700の配置のいずれかを含むが、これに限定されない、本明細書に開示される任意のその他のキャニスターアセンブリー配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有し得る。同様に、本明細書に開示される他のキャニスターまたはキャニスターアセンブリー配置のいずれかの任意の構成要素、特徴、またはその他の詳細は、キャニスターまたはキャニスターアセンブリーの任意の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、本明細書に開示されるキャニスターアセンブリー1800、1900の任意の配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。
【0162】
キャニスターアセンブリー1900のいくつかの配置は、キャニスターアセンブリーのサイズまたはボリュームを除いて、キャニスターアセンブリー1800と同一であり得る。キャニスター本体1800は、300mLもしくはおよそ300mL、または200mLもしくはおよそ200mL~400mLもしくはおよそ400mLを含む、任意の所望のサイズまたは容量を有し得る。キャニスター本体1900は、800mLもしくはおよそ800mL、または600mLもしくはおよそ600mL~1000mLもしくはおよそ1000mLを含む、任意の所望のサイズまたは容量を有し得る。
【0163】
本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1800、1900はそれぞれ、キャニスター本体1802、1902、その遠位端にクリップ1607およびコネクター1608を有する導管または管1606、コネクターインターフェイス1818、およびキャニスター本体1800と連結され得るキャップアセンブリー1820を有し得る。管1606は、キャニスター本体1802、1902に固定され得る管コネクター1609と連結することができる。キャニスター本体1802は、任意の所望のまたは適切な方法によってブロー成形されてもよく、または形成され得る。キャニスターアセンブリー1800、1900は、以下に開示されるキャップアセンブリー1820の構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、上述のキャップアセンブリー360の配置のいずれかを含むが、これに限定されない、本明細書に開示される任意の他のキャップアセンブリー配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができるキャップアセンブリー1820を有することができる。同様に、本明細書に開示されるその他のキャップアセンブリー配置のいずれかの任意の構成要素、特徴、またはその他の詳細は、キャップアセンブリーの構成要素、特徴、または詳細のいずれかとの任意の組み合わせにおいて、本明細書に開示されるキャップアセンブリー1820の任意の配置の構成要素、特徴、またはその他の詳細のいずれかを有することができる。
【0164】
いくつかの配置では、キャップアセンブリー1820は、キャニスター本体1802、1902の開口部(
図14Cに示す1903など)と取り外し可能に連結される(例えば、および限定されるものではないが、ねじ込み連結される)ように構成され得る。いくつかの配置では、キャップアセンブリー1820は、キャニスター本体1802、1902に溶接されてもよく、またはそうでなければキャニスター本体に取り外し不可能に連結される。キャップアセンブリー1820のいくつかの配置は、第一のキャップ部材1822の中央部分を通して軸方向に延在する開口部1824を有することができるコネクターインターフェイス1823を有する、カバーまたは第一のキャップ部材1822を含み得る。コネクターインターフェイス1823は、第一のキャップ部材1822の第一の主表面から軸方向に離れて突出し得る。コネクターインターフェイス1823は、略円筒形状、および、Oリング1825などのシールを受けるように構成され得る、その上に形成される環状フランジを有し得る。開口部1824は、キャニスター本体1802、1902内の空気および/または他のガスのための流体通路を提供して、キャニスター本体1802、1902を通過し抜け出すように構成され得る。
【0165】
キャップアセンブリー1820は、上部フィルター1826および臭気フィルター1828を含み得る。上部フィルター1826は、疎水性フィルターおよび/またはダストフィルターとすることができる。臭気フィルター1828はまた、フィルター1828を通って流れる空気から細菌を濾過するように構成され得る。上部フィルター1826は、任意の液体が、第一のキャップ部材1822の開口部1824を通してキャニスター本体1802、1902から漏出するのを防ぐように使用することができ、臭気フィルター1828の一方または両側上に位置付けられてもよい。臭気フィルター1828は、炭素を含む任意の適切なフィルター膜または材料を含み得る。例えば、および限定されるものではないが、臭気フィルター1828のいくつかの配置は、圧縮炭素を含み得る。
【0166】
また、キャップアセンブリー1820は、フィルター1826、1828および/またはキャップアセンブリー1820のその他の構成要素のうちの一つまたは複数に対する支持面を提供するように構成され得る基部キャップ支持体1830を含み得る。基部キャップ支持体1830は、一つまたは複数のフィルター1826、1828を、キャニスター内の滲出液および/または他の液体から遮断または遮蔽するように構成される。いくつかの配置では、基部キャップ支持体1830は、キャニスター1802、1902内の液体または滲出液が臭気フィルター1828および/または上部フィルター1826の少なくとも一部に飛散するのを阻止または防止するために、フィルター1828の少なくとも一部分をオーバーラップまたは覆うことができる主表面1840を有し得る。例えば、および限定されるものではないが、主表面1840は、臭気フィルター1828の下部主表面の表面積の少なくとも80%、またはフィルター1828の下部主表面の表面積の少なくとも90%、またはフィルター1828の第一の主表面の表面積の少なくとも60%もしくはおよそ60%~90%もしくはおよそ90%と重複し得る。
【0167】
基部キャップ支持体1830は、ポンプが動作している時に、空気および/または他のガスがキャップアセンブリー1820を通って引き出される際に空気および/または他のガスが通過することができる、その中に形成される一つまたは複数の開口部1844を有し得る。キャップアセンブリー1820は、キャニスター本体1802、1902から来る全ての空気もしくはガス、または実質的に全ての空気もしくはガスが、キャップアセンブリー1820の開口部1844を通過する前に、フィルター1828を通過しなければならないように構成され得る。いくつかの配置では、基部キャップ支持体1830内に形成される三つ以上、または四つ以上、または五つ以上の開口部1844があり得る。開口部1844は、滲出液が飛散または開口部1844を通過する可能性が低いように、キャニスター本体1802、1902の上部主表面に垂直な壁に形成されてもよく、例えば、開口部1844は、基部キャップ支持体1830の垂直壁に形成され得る。
【0168】
本明細書に開示される任意の配置では、キャニスターアセンブリー1800、1900はまた、キャニスターの内部空間内に、創傷滲出液を含み得る液体の厚さまたは粘度を増加させるよう構成される、キャニスター本体1802、1902の内部空間内に位置付けられるゲル化剤(パッケージまたはバッグ内であり得る)を有し得る。
【0169】
図15Aは、陰圧を創傷に印加するための装置2000の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
【0176】
図16Aは、陰圧を創傷に印加するための装置2100の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【0177】
【0178】
【0179】
【0180】
【0181】
【0182】
【0183】
図17Aは、陰圧を創傷に印加するための装置2200の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【0184】
【0185】
【0186】
【0187】
【0188】
【0189】
【0190】
図18Aは、陰圧を創傷に印加するための装置2300の別の配置の上部、前面、および左側面の斜視図である。
【0191】
【0192】
【0193】
【0194】
【0195】
【0196】
【0197】
本明細書に図示および記載される配置2000、2100、2200、2300のいずれかにおいて、こうした配置の実線のいずれかは、クレームされた装飾設計の一部ではない特徴を示すために使用される破線であり得る。本開示の範囲は、破線または実線であるかにかかわらず、図示される全ての線を包含する。
【0198】
他の変形例
いくつかの配置は、陰圧創傷療法を記載するが、本明細書に開示されるシステム、装置、および/または方法は、スタンドアローンで、またはTNP療法に加えて、使用可能な他のタイプの療法に適用され得る。本明細書に開示されるシステム、装置、および/または方法は、任意の医療装置、特に任意の創傷治療装置に拡張され得る。例えば、本明細書に開示されるシステム、装置、および/または方法は、超音波療法、酸素療法、神経刺激、マイクロ波療法、活性剤、抗生物質、抗微生物剤、またはこれに類するもののうちの一つまたは複数を提供する装置とともに使用され得る。こうした装置は、さらにTNP療法を提供することができる。本明細書に開示されるシステムおよび方法は、医療装置に限定されず、任意の電子装置によって利用され得る。
【0199】
本明細書に記載されるデータの任意の送信は、安全に実施され得る。例えば、暗号化、httpsプロトコル、安全なVPN接続、エラーチェック、送達の確認、またはこれに類するもののうちの一つまたは複数を利用することができる。
【0200】
本明細書に提供される閾値、限界値、期間などのいかなる値も、絶対的な値であることを意図するものではなく、従って、およその値であり得る。加えて、本明細書で提供される任意の閾値、制限、期間などは、自動的にまたはユーザーによって、固定されるかまたは変えられ得る。さらに、本明細書で使用される場合、基準値に関連した、超える、超、未満などの相対的な程度を表す用語は、基準値と等しい場合も包含することが意図される。例えば、正の基準値を超えることは、基準値以上であることを包含することができる。加えて、本明細書で使用される場合、基準値に関連した、上回る、超、未満などの相対的な程度を表す用語は、基準値に関連した、下回る、未満、超などの開示された関係とは逆のものも包含することが意図される。
【0201】
特定の態様、配置、または実施例に関連して説明される特徴、材料、特性、またはグループは、それと矛盾しない限り、本明細書に記載される任意のその他の態様、配置、または実施例に適用可能であることが理解されるべきである。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)に開示される特徴の全て、および/またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスのステップ全ては、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで組み合わせられ得る。保護は前述の配置の詳細に限定されない。保護対象は、本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)に開示される特徴のうちの任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせ、または同様に開示される任意の方法もしくはプロセスのステップのうちの任意の新規のもの、もしくは任意の新規の組み合わせに及ぶ。
【0202】
特定の構成を説明したが、これらの構成は例としてのみ提示したものであり、保護の範囲を限定することを意図したものではない。実際、本明細書に説明される新規の方法およびシステムは、さまざまな他の形態で具現化され得る。さらに、本明細書に記載の方法およびシステムの形態において、さまざまな省略、置換、および変更がなされ得る。いくつかの配置において、図示または開示されたプロセスにおいて実施される実際のステップは、図に示されたステップとは異なり得ることを、当業者は認識するであろう。構成に応じて、上記のステップの一部を削除したり、他のステップを追加したりすることができる。例えば、開示されるプロセスで実施される実際のステップおよび/またはステップの順序は、図で示したものとは異なり得る。構成に応じて、上記のステップの一部を削除したり、他のステップを追加したりすることができる。例えば、図に例示されるか、または本明細書に開示されるさまざまな構成要素が、プロセッサー、コントローラー、ASIC、FPGA、および/または専用ハードウェア上の、ソフトウェアおよび/またはファームウェアとして実装され得る。ソフトウェアまたはファームウェアは、非一時的コンピューター可読メモリーに記憶される命令を含み得る。命令は、プロセッサー、コントローラー、ASIC、FPGA、または専用ハードウェアによって実行することができる。コントローラー、プロセッサー、ASIC、FPGAおよび類似のものなど、ハードウェアコンポーネントは論理回路を含むことができる。さらに、上記に開示された特定の配置の特徴および特性は、さまざまな方法で組み合わせることができ、追加の配置を形成することができるが、その全てが本開示の範囲内に収まることになる。
【0203】
本明細書で図示され、説明されるユーザーインターフェイス画面には、追加の構成要素および/または代替の構成要素が含まれ得る。これらの構成要素には、メニュー、リスト、ボタン、テキストボックス、ラベル、ラジオボタン、スクロールバー、スライダー、チェックボックス、コンボボックス、ステータスバー、ダイアログボックス、ウィンドウなどが含まれ得る。ユーザーインターフェイス画面には、追加の情報、および/または代替の情報が含まれ得る。構成要素は、任意の好適な順序で配置され、グループ化され、表示され得る。
【0204】
特に、「し得る(can)」、「し得る(could)」、「可能性がある(might)」、「場合がある(may)」、「例えば」などの条件付き言い回しは、一般に、別途具体的に記載されない限り、または使用される文脈の範囲内で別途理解されない限り、ある特定の配置が、ある特定の特徴、要素、および/または状態を含む一方で、他の配置ではそれらを含まないということを伝達することを意図するものである。従って、こうした条件付き言い回しは、特徴、要素、および/または状態が一つまたは複数の配置に多少なりとも必要とされるという示唆、またはこれらの特徴、要素、および/または状態が任意の特定の配置に含まれているかどうか、もしくは該配置で実施されるべきかどうかを、著者入力または命令の有無にかかわらず決定するためのロジックが、一つまたは複数の配置に必然的に含まれているという示唆を、必ずしも意図するものではない。「含む」、「含む」、および「有する」等の用語は、同義語であり、包含的に、オープンエンドの様式で使用され、追加の要素、特徴、行為、動作などを排除するものではない。また、用語「または(or)」は、包括的な意味で(排他的な意味ではなく)使用されることで、例えば要素の列記をつなぐのに使用される場合、列記の要素のうちの一つ、いくつか、または全てを意味することになる。加えて、「各々」という用語は、本明細書で使用される場合、その通常の意味を有することに加えて、「各々」という用語が適用される一連の要素の任意のサブセットも意味し得る。さらに、本明細書で使用される場合、「本明細書での(herein)」、「上記(above)」、「下記(below)」および類似する言葉は、本出願で使用される場合、本明細書の全体を指し、本明細書の特定の部分を指すものではないことを意味する。
【0205】
特に明記されない限り、「X、Y、およびZのうちの少なくとも一つ」という語句などの結合言語は、項目、用語などが、X、Y、またはZ、またはそれらの組み合わせのいずれかであり得ることを一般的に伝達するために使用される文脈で理解されるべきである。従って、こうした結合言語は、ある特定の配置がXのうちの少なくとも一つ、Yのうちの少なくとも一つ、およびZのうちの少なくとも一つが各々存在する必要があることを示唆することを一般的に意図するものではない。
【0206】
本明細書で使用される程度を表す言い回し、例えば、本明細書で使用される「およそ」、「約」、「一般に」、および「実質的に」という用語は、依然として所望の機能を果たすかまたは所望の結果をもたらす所定の値、量、または特性に近似した値、量、または特性を表す。例えば、「およそ」、「約」、「一般に」、および「実質的に」という用語は、所定の量の10%未満以内、5%未満以内、1%未満以内、0.1%未満以内、および0.01%未満以内である量を指し得る。別の実施例として、特定の配置では、「略平行」および「実質的に平行」という用語は、丁度平行である状態から15度、10度、5度、3度、1度、または0.1度以下だけ逸脱する値、量、または特性を指す。
【0207】
別段の明示的な記載がない限り、「a」または「an」などの記事は、一般的に、一つまたは複数の記載項目を含むと解釈されるべきである。従って、「ように構成される装置」などの語句は、一つまたは複数の列挙された装置を含むことが意図される。こうした一つまたは複数の列挙された装置はまた、述べられた列挙を行うように集合的に構成され得る。
【0208】
本開示には、特定の配置、実施例、および用途が含まれるが、本開示は、具体的に開示された配置の範囲を超えて、他の代替の配置および/または使用ならびにその明らかな変更形およびその等価物にまでおよび、これには本明細書に記載された特徴および利点の全てを提供しているとは限らない配置が含まれることは、当業者に理解されるであろう。従って、本開示の範囲は、本明細書における好ましい配置の特定の開示によって限定されることを意図するものではなく、本明細書に提示されるまたはこの後に提示される特許請求の範囲によって定義され得る。
【国際調査報告】