(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ドライブモジュールエンクロージャを有するバイクフレーム
(51)【国際特許分類】
B62M 7/02 20060101AFI20240229BHJP
B62K 19/34 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
B62M7/02 C
B62K19/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023554032
(86)(22)【出願日】2021-12-08
(85)【翻訳文提出日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 US2021062406
(87)【国際公開番号】W WO2022186869
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523337133
【氏名又は名称】スタサイク・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100119426
【氏名又は名称】小見山 泰明
(72)【発明者】
【氏名】ラグランド,ロバート・ライアン
(72)【発明者】
【氏名】ペイジ,ローレンス・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ガバ,モニバート・ナリト
(72)【発明者】
【氏名】ベケット,ジェイミー・リチャード
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BC03
3D212BE11
3D212BH06
(57)【要約】
バイクが、長手方向に細長いフレームと、バイクの前端にてフロントホイールと回転可能に係合されたフロントフォークと、バイクの後端にてリアホイールと回転可能に係合されたリアフォークと、バイクを操舵するための、フレームの前端にて回転するように支持されたハンドルバーと、パワーを用いて選択的に動作させたときにバイクのリアホイールを駆動するように構成されたドライブモジュールと、を含む。フレームは、バイクの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブと、ダウンチューブの第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャと、を含む。ドライブモジュールエンクロージャは、バイクの長手方向に沿って開口したドライブモジュールレセプタクルを画定する。ドライブモジュールレセプタクルは、バイクの長手方向に沿ってドライブモジュールを受け入れるサイズである。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイクであって、
長手方向に細長いフレームと、
前記バイクの前端にてフロントホイールと回転可能に係合されたフロントフォークと、
前記バイクの後端にてリアホイールと回転可能に係合されたリアフォークと、
前記バイクを操舵するための、前記フレームの前記前端にて回転するように前記フロントフォークで支持されたハンドルバーと、
パワーを用いて選択的に動作させたときに前記バイクの前記リアホイールを駆動するように構成されたドライブモジュールと、を備えるバイクにおいて、
前記フレームは、
前記バイクの前記前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記バイクの前記長手方向に沿って開口したドライブモジュールレセプタクルを画定していて、前記ドライブモジュールレセプタクルは、前記バイクの前記長手方向に沿って前記ドライブモジュールを受け入れるサイズである、ドライブモジュールエンクロージャと、を含んでいる、バイク。
【請求項2】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記ダウンチューブの前記第2端は前記ドライブモジュールエンクロージャの上部分にて終端し、前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャの下部分から延び、したがって、前記ダウンチューブの前記第2端と前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャによって離間されている、バイク。
【請求項3】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記フレームは、前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間された取付構造を更に備え、前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に固定するために前記取付構造へ結合されている、バイク。
【請求項4】
請求項3に記載のバイクであって、
前記トップチューブへ接続されたシートチューブ、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、バイク。
【請求項5】
請求項3に記載のバイクであって、
前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成されたねじの切られた陥凹と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口であって、前記細長状開口は前記バイクの前記長手方向に延びる幅及び当該バイクの垂直方向に延びる高さを有し、前記細長状開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向整列を促進するために前記細長状開口の前記幅は当該細長状開口の前記高さより少なくとも10パーセント大きくなっている、細長状開口と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記細長状開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
【請求項6】
請求項3に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、
電気モータと、
前記電気モータへ結合されたギヤボックスであって、出力シャフトを有し、前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定する締結具を介して前記取付構造へ固定されているギヤボックスと、
前記ギヤボックスの前記出力シャフトへ結合されていて当該出力シャフトによって駆動される第1のスプロケットと、を更に備える、バイク。
【請求項7】
請求項3に記載のバイクであって、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの一方に形成された、第1の直径を有する開口と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された、第2の直径を有するねじの切られた陥凹であって、前記開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向又は垂直方向の整列を促進するために前記開口の前記第1の直径は前記ねじの切られた陥凹の前記第2の直径より少なくとも50パーセント大きくなっている、ねじの切られた陥凹と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
【請求項8】
請求項1に記載のバイクであって、
バッテリマウント及び前記バッテリマウントによって選択的に受け入れられるバッテリ、を更に備え、
前記バッテリは、前記ドライブモジュールへパワーを選択的に提供するように構成されており、
前記バッテリマウントは、前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して配置されていて、前記ドライブモジュールレセプタクルの前端を少なくとも部分的に囲むように構成されている、バイク。
【請求項9】
請求項8に記載のバイクであって、
一体に接続して各個の前端に前記バッテリマウントを形成する左サイドパネル及び右サイドパネル、を更に備えるバイク。
【請求項10】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記フレームの前記ドライブモジュールエンクロージャは、上面、側面、及び下面によって画定された内面を備えており、
前記ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの前記内面の間には、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に支持するために整列構造が配置されている、バイク。
【請求項11】
請求項10に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に締結具無しに支持するべく前記整列構造と前記ドライブモジュールの間に圧入係合を形成するように前記ドライブモジュールレセプタクル内に配置されている、バイク。
【請求項12】
請求項10に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの後方に配置された電子制御モジュール、を更に備え、前記電子制御モジュールは1つ又はそれ以上のサイドパネルによって支持されている、バイク。
【請求項13】
請求項12に記載のバイクであって、
バッテリマウントを前記電子制御モジュールへ接続する電気ケーブル、を更に備え、前記電気ケーブルは前記ドライブモジュールレセプタクルを通って延びている、バイク。
【請求項14】
請求項13に記載のバイクにおいて、
前記電気ケーブルは、前記整列構造に形成されたチャネルを通って延びている、バイク。
【請求項15】
請求項1に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して前記フレームへ接続され且つ当該フレームによって支持されたフットレスト、を更に備え、前記整列構造は、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールエンクロージャ内に支持し且つ前記ドライブモジュールの横方向又は垂直方向の動きを制限するように、前記フットレストと一体に形成されている、バイク。
【請求項16】
長手方向に細長いバイク用フレームであって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォークと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャと、を備えている、フレーム。
【請求項17】
請求項16に記載のフレームであって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間されていて且つ前記ドライブモジュールレセプタクル内のドライブモジュールのための取付点を提供するように構成されている取付構造、を更に備えるフレーム。
【請求項18】
請求項17に記載のフレームであって、
前記トップチューブへ接続されたシートチューブ、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、フレーム。
【請求項19】
請求項18に記載のフレームにおいて、
前記取付構造は、少なくとも、前記ドライブモジュールを装着するための第1の締結具を通すように構成された開口を含んでおり、前記取付構造は、前記ドライブモジュールを装着するための第2の締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つのねじの切られた陥凹を含んでいる、フレーム。
【請求項20】
請求項19に記載のフレームにおいて、
前記ドライブモジュールレセプタクルは、締結具孔の全く無い壁から成っている、フレーム。
【請求項21】
バイクを組み立てる方法であって、前記方法は、
前記バイクへパワーを選択的に提供するように構成されたドライブモジュールを提供する工程と、
長手方向に細長いフレームを提供する工程であって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブ、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォーク、及び、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャ、を備えている、フレームを提供する工程と、
前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に前記長手方向に挿入する工程と、を備える、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールを、当該ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの内面の間に配置された整列構造と係合するまで圧入する工程、を更に備え、その結果、前記ドライブモジュールは前記ドライブモジュールレセプタクル内に長手方向の自由度のみを有して支持される、方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間させて、前記フレーム上に取付構造を形成する工程と、
前記ドライブモジュールの一部分を前記取付構造と整列させる工程と、
前記ドライブモジュールに形成された第1のねじの切られた陥凹に係合する第1の締結具を用いて、前記ドライブモジュールの前記一部分を前記取付構造へ固定する工程と、を更に備える方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法であって、
前記第1の締結具と前記第1のねじの切られた陥凹との前記係合に続いて、前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成された第2のねじの切られた陥凹を、前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口と整列させる工程と、
前記細長状開口を通って延びて前記第2のねじの切られた陥凹と係合するサイズの第2の締結具を用いて、前記ドライブモジュールを前記取付構造へ固定する工程と、更に備える方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ドライブモジュールエンクロージャを有するバイクフレームに関する。
【背景技術】
【0002】
[0001]自転車やオートバイなどの二輪車のバランスの取り方や制御の仕方を正しく習得するよう子どもたちを訓練するのにランニングバイクが使用されることがある。ランニングバイクは、ランニングバイクにパワー供給するドライブトレインアセンブリ(例えば、電気モータを含む)を含んでいることもある。したがって、ランニングバイクは、初期のバランスから、バランスとスロットル制御とブレーキングを組み合わせるというより複雑なタスクに及ぶ、子どもの技能の成長を見込んでいる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
1つの態様では、発明は、以下を含んでいるバイク、即ち、長手方向に細長いフレームと、バイクの前端にてフロントホイールと回転可能に係合されたフロントフォークと、バイクの後端にてリアホイールと回転可能に係合されたリアフォークと、バイクを操舵するための、フレームの前端にて回転するようにフロントフォークで支持されたハンドルバーと、パワーを用いて選択的に動作させたときにバイクのリアホイールを駆動するように構成されたドライブモジュールと、を含んでいるバイクを提供している。フレームは、バイクの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、バイクの前端に近接して配置された第1端及び第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、ダウンチューブの第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、バイクの長手方向に沿って開口したドライブモジュールレセプタクルを画定していて、ドライブモジュールレセプタクルはバイクの長手方向に沿ってドライブモジュールを受け入れるサイズである、ドライブモジュールエンクロージャと、を含んでいる。
【0004】
[0002]別の態様では、発明は、前から後ろ方向に細長いバイク用フレームを提供している。フレームは、フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、ランニングバイクの前端に近接して配置された第1端及び第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォークと、ダウンチューブの第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャと、を備えている。
【0005】
[0003]別の態様では、発明は、バイクを組み立てる方法を提供している。方法は、バイクへパワーを選択的に提供するように構成されたドライブモジュールを提供する工程と、長手方向に細長いフレームを提供する工程と、を備える。フレームは、フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、ランニングバイクの前端に近接して配置された第1端及び第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォークと、ダウンチューブの第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャと、を備えており、方法は、ドライブモジュールをドライブモジュールレセプタクル内に長手方向に挿入する工程を備える。
【0006】
[0004]詳細な説明及び添付図面を考察することによって発明の他の態様が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】発明の或る実施形態によるランニングバイクの斜視図である。
【
図2】
図1のランニングバイクの第1の側面図である。
【
図3】
図1のランニングバイクの第2の側面図である。
【
図4】
図1のランニングバイクの斜視分解図である。
【
図5】ドライブトレインアセンブリを示すためにサイドパネル及びチェーンガードが取り払われた
図1のランニングバイクの別の斜視図である。
【
図6】
図1のランニングバイクの一部分の斜視図であり、ドライブモジュールエンクロージャ内に配置されたドライブトレインアセンブリのドライブモジュールを示している。
【
図7】
図1のランニングバイクの断面側面図であり、ドライブモジュールエンクロージャ内に配置されたドライブモジュールを示している。
【
図8】
図1のランニングバイクの一部分の第1の側面図であり、分解位置での、ドライブモジュールをフレームへ固定する締結具の第1のセットを示している。
【
図9】
図1のランニングバイクの一部分の第2の側面図であり、ドライブモジュールをフレームへ固定する締結具の第2のセットを示している。
【
図10】10-10線に沿った断面図であり、ドライブモジュールをランニングバイクのフレームへ固定する締結具の第1のセット及び締結具の第2のセットを示している。
【
図11】
図1のランニングバイクのフレームの斜視図である。
【
図12】
図1のランニングバイクのドライブトレインアセンブリ及び電気的構成要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0017]発明の何れかの実施形態を詳細に説明する前に理解しておきたいこととして、発明は、その適用が、以下の説明に示され又は添付図面に描かれた構成の詳細事項及び構成要素の配置に限定されるものではない。発明は、他の実施形態の余地があり、様々なやり方で実践され又は実施され得る。
【0009】
[0018]
図1-
図4は、例えばバランスバイク又はランニングバイクとして構成されていて、長手方向に細長いフレーム12を含んでいるバイク10を示している。長手方向とは、ランニングバイク10の前から後ろ方向14又はその逆の後ろから前方向15(
図2、
図3)と捉えることができる。フレーム12は、ヘッドチューブ16と、ヘッドチューブ16から下方及び後方に延びるダウンチューブ20と、ヘッドチューブ16から後方に延びるトップチューブ22と、リアフォーク24と、を備えている。ヘッドチューブ16に近接する区域は、フレーム12及びランニングバイク10の前端18を画定している。リアフォーク24に近接する区域は、フレーム12及びランニングバイク10の後端26を画定している。ヘッドチューブ16は、バイク10を操舵するためにフロントフォーク28及びハンドルバー30を受け入れ且つ回転可能に支持するサイズである。
【0010】
[0019]フロントホイール34はフロントフォーク28へ回転可能に接続され、リアホイール38はリアフォーク24へ回転可能に接続されている。図示の実施形態では、フロントフォーク28はサスペンションシステムを含み、リアフォーク24は剛性フォークである。他の実施形態では、フロントフォーク28はサスペンションシステムを欠いていてもよく、又はリアフォーク24はリアサスペンションシステムを含んでいてもよい。シートチューブ40が、トップチューブ22とリアフォーク24の間に配置されていて、トップチューブ22及びリアフォーク24へ結合されている。シートチューブ40は、トップチューブ22に対して調節可能であり且つバイク10上の運転者を支持するように構成されたシート42、を受け入れるサイズである。
【0011】
[0020]図示の実施形態では、ヘッドチューブ16は、フロントフォーク28及びハンドルバー30をヘッドチューブ16内に回転可能に支持するベアリングのセット(図示せず)を収容する円筒形のレセプタクルを画定している。加えて、フロントホイール34及びリアホイール38は、ナット、ボルト、及びベアリングの様な従来のバイク用軸金物によってフロントフォーク28及びリアフォーク24へそれぞれ接続されていて、ランニングバイク10を地面に対して支持する働きをしている。
【0012】
[0021]ハンドルバー30は、ドライブトレインアセンブリ50(
図11)へのスロットル入力として機能し得る左右のグリップ44、46と、フロントブレーキシステム又はリアブレーキシステムを選択的にアクティブ化するためにハンドルバー30へ結合されたブレーキレバー48と、を含んでいる。例えば、右グリップ46はスロットルセンサ47と一体化されていて、運転者がドライブトレインアセンブリ50へ提供されるパワーの量を調節するためにグリップ46をハンドルバー30に対して捻ることができるようになっていてもよい。他の実施形態では、サムレバースロットルなどの様な代わりのスロットルが使用されてもよい。開示はランニングバイクに関して説明されているが、本明細書に記載されているフレーム12は、電動バイク(例えば、E-バイク)の様な他の自転車のために使用されてもよいものと理解されたい。
【0013】
[0022]引き続き
図1-
図4を参照して、ダウンチューブ20は、ヘッドチューブ16へ接続された第1端54及び第1端54とは反対側の第2端58を含んでいる。ダウンチューブ20の第2端58にはドライブモジュールエンクロージャ62が形成されている。ドライブモジュールエンクロージャ62は、ランニングバイク10の長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクル66(
図4)を画定している。図示の実施形態では、ドライブモジュールレセプタクル66は、前から後ろ方向14と後ろから前方向15(
図2及び
図3)の両方向に開口している。ドライブモジュールレセプタクル66は、ドライブトレインアセンブリ50のドライブモジュール70を受け入れるサイズである。図示の実施形態では、ドライブモジュールレセプタクル66は長手方向に限定して開口しており、ドライブモジュールエンクロージャ62は横方向からのドライブモジュール70の設置ができないようになっている。図示の実施形態では、ドライブモジュールレセプタクルは、締結具を介して取り外し可能に固定されているのではなく、ダウンチューブ20と一体化されている(例えば、一体に溶接されているか又は単一鋳物として形成されている)。他の実施形態では、ドライブモジュールエンクロージャ62は、ダウンチューブ20へ取り外し可能に取り付けられるようになっていてもよい。ドライブモジュールエンクロージャ62は、ドライブモジュール70が使用可能な構成へと組み立てられるときにドライブモジュール70の少なくとも一部分を受け入れるためのトンネルを形成している。ドライブモジュールエンクロージャ62は、その前端と後端の両端にて開口しているものとすることができる。ドライブモジュールエンクロージャ62は、ダウンチューブ20の第2端58へ結合された上部分及びリアフォーク24へ結合された下部分を備えている。
【0014】
[0023]ダウンチューブ20は、フロントホイール34とダウンチューブ20の間に、端54、58間直線と比較して追加のクリアランスを提供する曲線のプロファイルを含んでいる。トップチューブ22は、ヘッドチューブ16へ接続された第1端74及びリアフォーク24へ結合された第2端78を有している。他の実施形態では、トップチューブ22の第1端74はダウンチューブ20へ接続されていてもよい。図示の実施形態では、ダウンチューブ20及びトップチューブ22は、それぞれ、略矩形断面プロファイルを有している。他の実施形態では、ダウンチューブ及び/又はトップチューブ22は、代わりの幾何学形状(例えば、円形の幾何学形状など)を有していてもよい。
【0015】
[0024]引き続き
図4を参照して、ランニングバイク10は、ドライブモジュールエンクロージャ62に隣接してフレーム12によって支持されたフットレスト82と、ドライブモジュールエンクロージャ62に隣接してフレーム12によって支持されたバッテリパック86と、一対のサイドパネル88、90と、を更に含んでいる。図示の実施形態では、フレーム12は、ドライブモジュールエンクロージャ62から外方に延びるサポートプラットフォーム92であってフットレスト82を支持するサポートプラットフォーム92を含んでいる。ランニングバイク10は、リアホイール38を手動駆動するためのペダルを有していない。図示の実施形態では、フットレスト82は、ドライブモジュールエンクロージャ62の三方(例えば、左側、右側、前側)を囲む略U字型の幾何学的形状を有している。例えば、フットレストは、左部分94と、右部分98と、左部分94を右部分98へ接続する前部分102と、を含んでいる。左部分94及び右部分98は、それぞれ、フットレスト82をサポートプラットフォーム92へ固定する締結具を受け入れるサイズの陥凹を含んでいる。サポートプラットフォーム92は、フレーム12の一体部分を形成していてもよい。
【0016】
[0025]一対のサイドパネル88、90は、ドライブモジュール70をドライブモジュールエンクロージャ62内に囲むようにフレーム12へ結合され、電子制御モジュール106を支持する。図示の実施形態では、一対のサイドパネル88、90は、一体に接続している左サイドパネル90と右サイドパネル88を含んでいる。左右のサイドパネル90、88は互いへ及びフットレスト82へ結合される。サイドパネル88、90とフットレスト82の前部分102との組合せは、サイドパネル88、90それぞれの前端にバッテリマウント110を形成する。バッテリマウント110は、ドライブトレインアセンブリ50のドライブモジュール70へ電気パワーを提供するバッテリパック86を支持する。幾つかの構成では、充電又は交換のためにバッテリパック86を取り外せるようにするため、バッテリパック86はバッテリマウント110からの選択的取り外しに適するように(例えば、スライド式インタフェースによって)支持される。バッテリマウント110は、バッテリパック86のための機械的インタフェースと、他の構成要素の中でもとりわけバッテリパック86とドライブモジュール70と電子制御モジュール106の間に回路を確立するための電気的インタフェース、の両方を提供する。
【0017】
[0026]これより
図5、
図6、及び
図11を参照して、ドライブトレインアセンブリ50(
図11に個別図示)は、第1のスプロケット112を有するドライブモジュール70と、リアホイール38(
図5)へ結合された第2のスプロケット114と、第1のスプロケット112と第2のスプロケット114の間に延びるチェーン118と、を含んでいる。図示の実施形態では、第2のスプロケット114は、リアホイール38が第2のスプロケット114より高速に回転するのを自由に許容するフリーホイールスプロケットであり、ドライブモジュール70がアクティブ化されていないときにランニングバイク10が惰性走行できるようにしている。ランニングバイク10は、チェーン118を保護するチェーンカバー120(
図4)を更に備えている。
【0018】
[0027]次に
図11を参照して、ドライブモジュール70は、電気モータ126と、電気モータ126の出力へ動作可能に結合されたギヤボックス130と、ギヤボックス130の出力シャフト131へ結合されていて電気モータ126によって駆動される第1のスプロケット112と、を含んでいる。ドライブモジュール70は長手軸A(
図7)を画定することができ、長手軸Aは、幾つかの構成では、電気モータ126及び/又はギヤボックス130の中心回転軸であるとしてもよい。幾つかの構成では、長手軸Aは、ランニングバイク10の長手軸(例えば、前から後ろ方向14)に平行であるとしてもよい。ドライブモジュール70は、電子制御モジュール106、バッテリパック86、及びグリップ46上のスロットルセンサへ、電気ケーブル132、134、136を介して電気的に接続されている。電子制御モジュール106は、電気モータ126へパワーを提供する信号をスロットル47から受信する。図示の実施形態では、電気モータ126はブラシレスモータである。他の実施形態では、モータは、ブラシ付きモータ又は同等の機能の他のモータであってもよい。ギヤボックス130は、遊星歯車減速と、第1のスプロケット112へ結合された90度アングルドライブ出力シャフト131と、を含んでいる。図示のドライブモジュール70は、電気モータ126、ギヤボックス130、及びスプロケット112を含んでいるが、ドライブモジュール70は、より多くの又はより少ない構成要素を含んでいてもよく、又は同様の構成要素を異なる配置で含んでいてもよい。例えば、ドライブモジュール70は電気モータ126のみを含んでいてもよい。
【0019】
[0028]これより
図6-
図8を参照して、ドライブモジュールエンクロージャ62は、ドライブモジュール70をドライブモジュールレセプタクル66内に支持する内面140(
図6)を含んでいる。図示の実施形態では、内面140は、上面141(
図7)と2つの向かい合う側面142(
図6)と下面143(
図7)とによって画定されている。したがって、内面140は、前から後ろ方向14及び後ろから前方向15に開口した(具体的には、これら2つの互いに反対の方向14、15にのみ開口した)ドライブモジュールレセプタクル66を画定している。図示の実施形態では、側面142は、隣接する上面141及び下面143に直角である。こうして、ドライブモジュールレセプタクル66は、内面140によって画定されていて、矩形断面幾何学形状を有している。矩形断面幾何学形状は、面141、142、143の隣り合う面同士の間に丸角を含むものとすることができる。面141、142、143は全て平坦であるが、内面140は、面部分の他の組合せを有することもでき、又はその周囲を周る連続した面を有することもできる。フレーム12は、ドライブモジュールエンクロージャ62の後方に離間された取付構造144を含んでいる。ドライブモジュール70の設置時に、ドライブモジュール70はドライブモジュールレセプタクル66内に前から後ろ方向14に挿入され、ドライブモジュール70をドライブモジュールエンクロージャ62内に固定するためにドライブモジュール70は取付構造144へ結合される。ドライブモジュールレセプタクル66は、ドライブモジュール70を部分的又は完全に囲み、ドライブモジュール70を長手軸A(
図8)に対して配置するのを支援することができるが、ドライブモジュールレセプタクル66はマウント又は締結具を欠き、ドライブモジュール70にとって少なくとも1つの自由度が残されるようにしていてもよい。幾つかの実施形態では、ドライブモジュール70は、後ろから前方向15に挿入されることができる。
【0020】
[0029]ドライブモジュール70は、バイク10の第1の側(例えば右側)に配置された締結具の第1の対154、155(
図6、
図9、及び
図10)及び第2の反対の側(例えば、左側)に配置された締結具の第2の対152(
図8及び
図10)を介して、バイク10のフレーム12へ固定される。
図10に示されている様に、締結具の第1の対154、155は、ドライブモジュール70に形成された開口159、161を通って延び、フレーム12(例えば、取付構造144)に形成されたそれぞれのねじの切られた陥凹160の中へねじ込まれる。締結具の第2の対152は、フレーム12(例えば、取付構造144)の反対の側に形成された開口148を通って延び、ドライブモジュール70に形成されたそれぞれのねじの切られた陥凹149の中へねじ込まれる。図示の実施形態では、開口161は、締結具の第1の対のうちの1つ目の締結具155(例えば、平頭小ねじの様な皿ねじ)を受け入れるための規格「標準」クリアランスサイズを有している。図示の構成では、締結具155は、ドライブモジュール70側の開口161の表面に形成された同様の相補的円錐状テーパと嵌合するための円錐状テーパを頭部の下側に有している。残りの開口148、159は、クリアランスが締結具152、154のサイズにとっての規格「標準」クリアランスよりも少なくとも10パーセント大きくなる(例えば、15パーセント超)ようにオーバーサイズである。規格「標準」締結具クリアランス直径は、米国の又は国際的なエンジニアリング組織又は管理機関、例えばASME B18.2.8によって決められている。開口148、159のオーバーサイズ構成は、ねじの切られた陥凹160への皿ねじ155の設置に続く、開口148、159と残りのねじの切られた陥凹149、160との長手方向及び垂直方向の整列を促進する。言い換えれば、バイク10の組み立て中に、皿ねじ155は、残りの締結具152、154の設置に先立ってねじの切られた陥凹160の中へねじ込まれるということだ。
【0021】
[0030]幾つかの実施形態では、締結具152、154、155は、M6公称ねじサイズとすることができる。規格「標準」締結具クリアランス直径は、米国の又は国際的なエンジニアリング組織又は管理機関、例えばASME B18.2.8によって決められている。例えば、ASME B18によれば、M6公称ねじサイズの締結具にとっての標準締結具クリアランス直径は6.6ミリメートルである。他の実施形態では、締結具152、154、155は、代わりの公称ねじサイズを含んでいてもよい。したがって、規格標準クリアランスサイズは、公称締結具サイズによって変わるということになる。
【0022】
[0031]図示の実施形態では、取付構造144(
図4及び
図8)は、シートチューブ40の下端に配置されている。
図8及び
図10に示されている様に、取付構造144は開口148を含んでおり、各開口148は、以上に識別されている締結具の第2の対のうちの対応する締結具152を受け入れるサイズである。図示されている様に、取付構造144は、実質的に平坦な外面と、ドライブモジュール70の幾何学形状に整合する内面とを有するものとすることができる。また、取付構造144は、図示の長手軸Aから横方向にオフセットされているものとすることができる。取付構造144は、フレーム12へ一体化された装着板の形態とすることができる。締結具152、154、155は、長手軸Aに対して斜め又は直角になるように向き付けられることができる。
図10に示されている様に、締結具152、154、155の1つ1つは、全ての締結具152、154、155が平行で且つ様々な水平方向に延びるように、フレーム12の中心に向かって横方向に延びている。
【0023】
[0032]次に、
図6、
図9、及び
図10を参照して、ドライブモジュール70は、より具体的には図示の実施形態でのギヤボックス130は、第1の固定構造158を有している。第1の固定構造158は、取付構造144側に形成された対応するねじの切られた陥凹160と整列され且つ締結具の第1の対154、155を受け入れるサイズである2つの開口159、161、を含んでいる。第1の固定構造158側に形成された開口159(例えば、下部開口)は、対応する締結具154にとってのASME B18.2.8によって決められた規格「標準」締結具クリアランス直径より大きいオーバーサイズ直径D1を含んでいる。例えば、M6締結具について、ねじの切られた陥凹160の標準直径D2は5ミリメートルであり、標準クリアランス直径は大凡6.6ミリメートルであり、これはねじの切られた陥凹160の直径D2より32%大きい。図示の実施形態では、開口159のオーバーサイズ直径D1は、ねじの切られた陥凹160の直径D2より少なくとも50%大きい。加えて、開口159の直径D1は、ASME B18.28によって決められた規格「標準」締結具クリアランス直径より大凡15%大きい。オーバーサイズ化された直径の構成は、皿ねじ155と陥凹160の係合に続いて、取付構造144のねじの切られた陥凹160と第1の固定構造158の開口部159とを整列させる能力を改善する。したがって、開口159のより大きい直径D1は、ドライブモジュール70及び取付構造144の製造時に必要とされる公差を緩和し、ランニングバイクの組み立て中の開口148、159と陥凹149、160の長手方向及び垂直方向の整列を促進する。
【0024】
[0033]次に
図8及び
図10を参照して、取付構造144は、ドライブモジュール70の、より具体的には図示の実施形態でのギヤボックス130の、第2の固定構造156側に形成された個々のねじの切られた陥凹149(
図10)と整列する2つの開口148を含んでいる。第2の固定構造156は、第1の固定構造158とは(例えば、左から右の方向に)反対側にある。開口148は、各開口148の幅W1(
図8)がその高さH1よりも大きくなるように、バイク10の長手方向に細長状をしている。例えば、開口148の幅W1は、開口148の高さH1より少なくとも10%大きい。図示の実施形態では、各開口148の幅W1は、高さH1より大凡15%大きい。例えば、図示の実施形態では、各開口148の高さH1は大凡6.6ミリメートルであり、幅W1は大凡7.6ミリメートルである。開口148の細長状構成は、締結具152がねじの切られた陥凹149に係合してドライブモジュール70をフレーム12へ固定することができるように、取付構造144の開口148とドライブモジュール70のねじの切られた陥凹149との長手方向の整列を促進する。したがって、細長状開口148は、ドライブモジュール70及び取付構造144の製造時に必要とされる公差を緩和し、開口148と陥凹149を長手方向に整列させる能力を改善する。幾つかの実施形態では、開口159は、細長状開口148と同様の様式で形成されてもよい。加えて、図示の実施形態は4つの締結具152、154、155を描いているが、ドライブモジュール70をフレーム12へ固定するのに、より多い締結具(例えば、5個、6個など)又はより少ない締結具(例えば、2個又は3個)が使用されてもよいものと理解されたい。
【0025】
[0034]次に
図4及び
図7を参照して、ドライブモジュール70とドライブモジュールエンクロージャ62の内面140の間には、ドライブモジュール70をドライブモジュールレセプタクル66内に支持するために少なくとも1つの整列構造164、168が配置されている。図示の実施形態では、第1の整列構造164がフットレスト82の前部分102と一体に形成されており、第2の整列構造168が第1の整列構造164に対向して配置されている。第1の整列構造164は、ドライブモジュール70の下部側とレセプタクル66の下面143の間に挟み込まれ、第2の整列構造168は、ドライブモジュール70の上部側とレセプタクル66の上面141の間に挟み込まれている。第1及び/又は第2の整列構造164、168は、更に、ドライブモジュール70とレセプタクル66のそれぞれの側面142の間に挟み込まれる部分を含んでいてもよい。整列構造164、168の構成は、整列構造164、168とドライブモジュール70の間に圧入係合を形成し、その結果、ドライブモジュール70の前部分は、締結具無しにドライブモジュールレセプタクル66内に支持される。言い換えれば、ドライブモジュールレセプタクル66は、締結具孔の全く無い壁から成るということだ。整列構造164、168は、更に、ねじの切られた陥凹149、160を開口148、159と垂直方向に整列させる。図示の実施形態では、整列構造164、168は、フットレスト82及び/又はドライブモジュールエンクロージャ62へ結合されるスペーサである。
【0026】
[0035]整列構造164、168は、ドライブモジュール70の横方向(例えば、左から右へ)及び垂直方向(例えば、上下)の動きを制限する。同時に、締結具152、154、155が、ドライブモジュール70の、ランニングバイク10の長手軸に沿った(例えば、前から後ろ方向14又は後ろから前方向15の)動きを制限する。代わりの実施形態では、整列構造164、168は、単一の構造として形成されていてもよく、又はドライブモジュールエンクロージャ62へ直接結合されていてもよい。言い換えれば、整列構造164、168は、ドライブモジュール70の横方向及び/又は垂直方向の動きを制限する様々な様式に形成され得るものと理解されたい。
【0027】
[0036]次に
図6及び
図7を参照して、整列構造168は、ドライブモジュール70とドライブモジュールエンクロージャ62の内面140の間に配置されたチャネル172を更に含んでおり、その結果、電気ケーブル132、134(
図7)は、バッテリパック86及びドライブモジュール70を電子制御モジュール106へ電気的に接続するためにドライブモジュールレセプタクル66を通って延びることができる。例えば、第1の電気ケーブル132は、ドライブモジュール70からドライブモジュールレセプタクル66内のチャネル172を通って延び、電子制御モジュール106へ接続している。第2の電気ケーブル134は、バッテリマウント110からドライブモジュールレセプタクル66内のチャネル172を通って延び、電子制御モジュール106へ接続している。結果として、ドライブモジュールエンクロージャ62の構成は、ドライブモジュール70とバッテリパック86と電子制御モジュール106のコンパクトな配置を作り出す。加えて、ドライブモジュール70と電子制御モジュール106はランニングバイクから容易にアクセスし取り外すことができるので、ランニングバイクの保守容易性が改善される。
【0028】
[0037]ランニングバイクの組み立て時、ランニングバイク10の長手方向に沿ってドライブモジュールレセプタクル66内にドライブモジュール70が挿入される。例えば、ドライブモジュール70は、前から後ろ方向14に挿入され、その際にドライブモジュール70の長手軸Aに沿って動かされてもよい。整列構造164、168が、ドライブモジュール70とドライブモジュールエンクロージャ62の内面140の間に配置される。図示の実施形態では、サポートプラットフォーム92へのフットレスト82の取り付けが、第1の整列構造164を下面143とドライブモジュール70の間に配置させる。フットレスト82の取り付けに続いて、第2の整列構造168が、ドライブモジュール70の上部分とドライブモジュールエンクロージャ62の上面141の間に配置される。図示の実施形態では、ドライブモジュール70が長手軸Aに沿って並進する能力という単一の自由度しか持たないようにドライブモジュール70をドライブモジュールレセプタクル66内に支持するために、ドライブモジュール70は整列構造164、168と係合するまで圧入される。ドライブモジュール70は、この1自由度に沿って前から後ろ方向14に、ドライブモジュール70の一部分が取付構造144と整列する長手方向位置に至るまで並進される。例えば、ドライブモジュール70の第1の固定構造156が、締結具154、155を介して取付構造144へ固定され、ドライブモジュール70の第2の固定構造154が、(単数又は複数の)締結具152を介して取付構造144へ固定される。図示の実施形態では、皿ねじ155が、残りの締結具152、154を固定する工程に先立って、ねじの切られた陥凹160の中へねじ込まれる。一旦ドライブモジュール70が固定されたら、サイドパネル88、90がフレーム12へ(例えば、フットレスト82との係合を介して)固定されて、バッテリマウント110が形成される。図示の実施形態は、ドライブモジュール70を前から後ろ方向14に挿入させているが、ドライブモジュールは後ろから前方向15に挿入されることもできるものと理解されたい。その様な実施形態では、ドライブモジュール70の一部分が、ドライブモジュール70と同様の様式でドライブモジュールエンクロージャ62の前端を超えて延びてもよい。他の実施形態では、ドライブモジュールエンクロージャ62の前部分は、部分的に又は全体的に閉じられ、ドライブモジュールレセプタクル66が後ろから前方向15にしか開口していなくてもよい。
【0029】
[0038]幾つかの実施形態では、例えばバイク10が点検に出された後、ドライブモジュール70がドライブモジュールエンクロージャから取り外され、代わりのドライブモジュールと交換されることがあるかもしれない。ドライブモジュール70を取り外すためには、サイドパネル88、90がフレーム12から接続解除され、締結具152、154、155(
図10)がドライブモジュール70の固定構造156、158から係合解除される。ドライブモジュール70は、ランニングバイク10の前端18に向かってドライブモジュール70を取り外すことができるように、整列構造164、168との係合から脱するように付勢されてもよい。ドライブモジュール70が取り外されたら、代わりのドライブモジュールがドライブモジュールエンクロージャ62内に上述の様に配置されて、バイク10の修理又はアップグレードが完了することになる。
【0030】
[0039]発明の様々な態様は、付随の特許請求の範囲に示されている。
【符号の説明】
【0031】
10 バイク
12 フレーム
14 前から後ろ方向
15 後ろから前方向
16 ヘッドチューブ
18 バイクの前端
20 ダウンチューブ
22 トップチューブ
24 リアフォーク
26 バイクの後端
28 フロントフォーク
30 ハンドルバー
34 フロントホイール
38 リアホイール
40 シートチューブ
42 シート
44 左グリップ
46 右グリップ
47 スロットルセンサ
48 ブレーキレバー
50 ドライブトレインアセンブリ
54 ダウンチューブの第1端
58 ダウンチューブの第2端
62 ドライブモジュールエンクロージャ
66 ドライブモジュールレセプタクル
70 ドライブモジュール
74 トップチューブの第1端
78 トップチューブの第2端
82 フットレスト
86 バッテリパック
88 右サイドパネル
90 左サイドパネル
92 サポートプラットフォーム
94 フットレストの左部分
98 フットレストの右部分
102 フットレストの前部分
106 電子制御モジュール
110 バッテリマウント
112 第1のスプロケット
114 第2のスプロケット
118 チェーン
120 チェーンカバー
126 電気モータ
130 ギヤボックス
131 90度アングルドライブ出力シャフト
132、134、136 ケーブル
140 ドライブモジュールエンクロージャの内面
141 上面
142 側面
143 下面
144 取付構造
148 開口
149 陥凹
152、154、155 締結具
156 第2の固定構造
158 第1の固定構造
159 開口
160 陥凹
161 開口
164 第1の整列構造
168 第2の整列構造
172 チャネル
A ドライブモジュールの長手軸
D1 開口159のオーバーサイズ直径
D2 陥凹160の標準直径
W1 開口148の幅
H1 開口148の高さ
【手続補正書】
【提出日】2023-11-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バイクであって、
長手方向に細長いフレームと、
前記バイクの前端にてフロントホイールと回転可能に係合されたフロントフォークと、
前記バイクの後端にてリアホイールと回転可能に係合されたリアフォークと、
前記バイクを操舵するための、当該バイクの前記前端にて回転するように前記フロントフォークで支持されたハンドルバーと、
パワーを用いて選択的に動作させたときに前記バイクの前記リアホイールを駆動するように構成されたドライブモジュールと、を備えるバイクにおいて、
前記フレームは、
前記バイクの前記前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記バイクの前記長手方向に限定して開口したドライブモジュールレセプタクルを画定していて、前記ドライブモジュールレセプタクルは、前記バイクの前記長手方向に沿って前記ドライブモジュールを受け入れるサイズである、ドライブモジュールエンクロージャと、を含んでいる、バイク。
【請求項2】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記ダウンチューブの前記第2端は前記ドライブモジュールエンクロージャの上部分にて終端し、前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャの下部分から延び、したがって、前記ダウンチューブの前記第2端と前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャによって離間されている、バイク。
【請求項3】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記フレームは、前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間された取付構造を更に備え、前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に固定するために前記取付構造へ結合されている、バイク。
【請求項4】
請求項3に記載のバイクであって、
ヘッドチューブと、前記ヘッドチューブから後方に延びるトップチューブと、前記トップチューブへ接続されたシートチューブと、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、バイク。
【請求項5】
請求項3に記載のバイクであって、
前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成されたねじの切られた陥凹と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口であって、前記細長状開口は前記バイクの前記長手方向に延びる幅及び当該バイクの垂直方向に延びる高さを有し、前記細長状開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向整列を促進するために前記細長状開口の前記幅は当該細長状開口の前記高さより少なくとも10パーセント大きくなっている、細長状開口と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記細長状開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
【請求項6】
請求項3に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、
電気モータと、
前記電気モータへ結合されたギヤボックスであって、出力シャフトを有し、前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定する締結具を介して前記取付構造へ固定されているギヤボックスと、
前記ギヤボックスの前記出力シャフトへ結合されていて当該出力シャフトによって駆動される第1のスプロケットと、を更に備える、バイク。
【請求項7】
請求項3に記載のバイクであって、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの一方に形成された、第1の直径を有する開口と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された、第2の直径を有するねじの切られた陥凹であって、前記開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向又は垂直方向の整列を促進するために前記開口の前記第1の直径は前記ねじの切られた陥凹の前記第2の直径より少なくとも50パーセント大きくなっている、ねじの切られた陥凹と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
【請求項8】
請求項1に記載のバイクであって、
バッテリマウント及び前記バッテリマウントによって選択的に受け入れられるバッテリ、を更に備え、
前記バッテリは、前記ドライブモジュールへパワーを選択的に提供するように構成されており、
前記バッテリマウントは、前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して配置されていて、前記ドライブモジュールレセプタクルの前端を少なくとも部分的に囲むように構成されている、バイク。
【請求項9】
請求項8に記載のバイクであって、
一体に接続して各個の前端に前記バッテリマウントを形成する左サイドパネル及び右サイドパネル、を更に備えるバイク。
【請求項10】
請求項1に記載のバイクにおいて、
前記フレームの前記ドライブモジュールエンクロージャは、上面、側面、及び下面によって画定された内面を備えており、
前記ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの前記内面の間には、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に支持するために整列構造が配置されている、バイク。
【請求項11】
請求項10に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に締結具無しに支持するべく前記整列構造と前記ドライブモジュールの間に圧入係合を形成するように前記ドライブモジュールレセプタクル内に配置されている、バイク。
【請求項12】
請求項10に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの後方に配置された電子制御モジュール、を更に備え、前記電子制御モジュールは1つ又はそれ以上のサイドパネルによって支持されている、バイク。
【請求項13】
請求項12に記載のバイクであって、
バッテリマウントを前記電子制御モジュールへ接続する電気ケーブル、を更に備え、前記電気ケーブルは前記ドライブモジュールレセプタクルを通って延びている、バイク。
【請求項14】
請求項13に記載のバイクにおいて、
前記電気ケーブルは、前記整列構造に形成されたチャネルを通って延びている、バイク。
【請求項15】
請求項1に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して前記フレームへ接続され且つ当該フレームによって支持されたフットレスト、を更に備え、前記整列構造は、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールエンクロージャ内に支持し且つ前記ドライブモジュールの横方向又は垂直方向の動きを制限するように、前記フットレストと一体に形成されている、バイク。
【請求項16】
長手方向に細長いバイク用フレームであって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記フレームの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォークと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に限定して開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャと、を備えている、フレーム。
【請求項17】
請求項16に記載のフレームであって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間されていて且つ前記ドライブモジュールレセプタクル内のドライブモジュールのための取付点を提供するように構成されている取付構造、を更に備えるフレーム。
【請求項18】
請求項17に記載のフレームであって、
ヘッドチューブと、前記ヘッドチューブから後方に延びるトップチューブと、前記トップチューブへ接続されたシートチューブと、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、フレーム。
【請求項19】
請求項18に記載のフレームにおいて、
前記取付構造は、少なくとも、前記ドライブモジュールを装着するための第1の締結具を通すように構成された開口を含んでおり、前記取付構造は、前記ドライブモジュールを装着するための第2の締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つのねじの切られた陥凹を含んでいる、フレーム。
【請求項20】
請求項19に記載のフレームにおいて、
前記ドライブモジュールレセプタクルは、締結具孔の全く無い壁から成っている、フレーム。
【請求項21】
バイクを組み立てる方法であって、前記方法は、
前記バイクへパワーを選択的に提供するように構成されたドライブモジュールを提供する工程と、
長手方向に細長いフレームを提供する工程であって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記フレームの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブ、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォーク、及び、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に限定して開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャ、を備えている、フレームを提供する工程と、
前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に前記長手方向に挿入する工程と、を備える、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールを、当該ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの内面の間に配置された整列構造と係合するまで圧入する工程、を更に備え、その結果、前記ドライブモジュールは前記ドライブモジュールレセプタクル内に長手方向の自由度のみを有して支持される、方法。
【請求項23】
請求項21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間させて、前記フレーム上に取付構造を形成する工程と、
前記ドライブモジュールの一部分を前記取付構造と整列させる工程と、
前記ドライブモジュールに形成された第1のねじの切られた陥凹に係合する第1の締結具を用いて、前記ドライブモジュールの前記一部分を前記取付構造へ固定する工程と、を更に備える方法。
【請求項24】
請求項22に記載の方法であって、
前記第1の締結具と前記第1のねじの切られた陥凹との前記係合に続いて、前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成された第2のねじの切られた陥凹を、前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口と整列させる工程と、
前記細長状開口を通って延びて前記第2のねじの切られた陥凹と係合するサイズの第2の締結具を用いて、前記ドライブモジュールを前記取付構造へ固定する工程と、更に備える方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0030】
[0039]発明の様々な態様は、付随の特許請求の範囲に示されている。
〔態様1〕
バイクであって、
長手方向に細長いフレームと、
前記バイクの前端にてフロントホイールと回転可能に係合されたフロントフォークと、
前記バイクの後端にてリアホイールと回転可能に係合されたリアフォークと、
前記バイクを操舵するための、前記フレームの前記前端にて回転するように前記フロントフォークで支持されたハンドルバーと、
パワーを用いて選択的に動作させたときに前記バイクの前記リアホイールを駆動するように構成されたドライブモジュールと、を備えるバイクにおいて、
前記フレームは、
前記バイクの前記前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記バイクの前記長手方向に沿って開口したドライブモジュールレセプタクルを画定していて、前記ドライブモジュールレセプタクルは、前記バイクの前記長手方向に沿って前記ドライブモジュールを受け入れるサイズである、ドライブモジュールエンクロージャと、を含んでいる、バイク。
〔態様2〕
態様1に記載のバイクにおいて、
前記ダウンチューブの前記第2端は前記ドライブモジュールエンクロージャの上部分にて終端し、前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャの下部分から延び、したがって、前記ダウンチューブの前記第2端と前記リアフォークは前記ドライブモジュールエンクロージャによって離間されている、バイク。
〔態様3〕
態様1に記載のバイクにおいて、
前記フレームは、前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間された取付構造を更に備え、前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に固定するために前記取付構造へ結合されている、バイク。
〔態様4〕
態様3に記載のバイクであって、
前記トップチューブへ接続されたシートチューブ、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、バイク。
〔態様5〕
態様3に記載のバイクであって、
前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成されたねじの切られた陥凹と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口であって、前記細長状開口は前記バイクの前記長手方向に延びる幅及び当該バイクの垂直方向に延びる高さを有し、前記細長状開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向整列を促進するために前記細長状開口の前記幅は当該細長状開口の前記高さより少なくとも10パーセント大きくなっている、細長状開口と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記細長状開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
〔態様6〕
態様3に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、
電気モータと、
前記電気モータへ結合されたギヤボックスであって、出力シャフトを有し、前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定する締結具を介して前記取付構造へ固定されているギヤボックスと、
前記ギヤボックスの前記出力シャフトへ結合されていて当該出力シャフトによって駆動される第1のスプロケットと、を更に備える、バイク。
〔態様7〕
態様3に記載のバイクであって、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの一方に形成された、第1の直径を有する開口と、
前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された、第2の直径を有するねじの切られた陥凹であって、前記開口と前記ねじの切られた陥凹の長手方向又は垂直方向の整列を促進するために前記開口の前記第1の直径は前記ねじの切られた陥凹の前記第2の直径より少なくとも50パーセント大きくなっている、ねじの切られた陥凹と、
前記ドライブモジュールを前記バイクの前記フレームへ固定するために前記開口を通って延びて前記ねじの切られた陥凹と係合するサイズの締結具と、を更に備えるバイク。
〔態様8〕
態様1に記載のバイクであって、
バッテリマウント及び前記バッテリマウントによって選択的に受け入れられるバッテリ、を更に備え、
前記バッテリは、前記ドライブモジュールへパワーを選択的に提供するように構成されており、
前記バッテリマウントは、前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して配置されていて、前記ドライブモジュールレセプタクルの前端を少なくとも部分的に囲むように構成されている、バイク。
〔態様9〕
態様8に記載のバイクであって、
一体に接続して各個の前端に前記バッテリマウントを形成する左サイドパネル及び右サイドパネル、を更に備えるバイク。
〔態様10〕
態様1に記載のバイクにおいて、
前記フレームの前記ドライブモジュールエンクロージャは、上面、側面、及び下面によって画定された内面を備えており、
前記ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの前記内面の間には、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に支持するために整列構造が配置されている、バイク。
〔態様11〕
態様10に記載のバイクにおいて、
前記ドライブモジュールは、当該ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に締結具無しに支持するべく前記整列構造と前記ドライブモジュールの間に圧入係合を形成するように前記ドライブモジュールレセプタクル内に配置されている、バイク。
〔態様12〕
態様10に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの後方に配置された電子制御モジュール、を更に備え、前記電子制御モジュールは1つ又はそれ以上のサイドパネルによって支持されている、バイク。
〔態様13〕
態様12に記載のバイクであって、
バッテリマウントを前記電子制御モジュールへ接続する電気ケーブル、を更に備え、前記電気ケーブルは前記ドライブモジュールレセプタクルを通って延びている、バイク。
〔態様14〕
態様13に記載のバイクにおいて、
前記電気ケーブルは、前記整列構造に形成されたチャネルを通って延びている、バイク。
〔態様15〕
態様1に記載のバイクであって、
前記ダウンチューブの前記第2端に隣接して前記フレームへ接続され且つ当該フレームによって支持されたフットレスト、を更に備え、前記整列構造は、前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールエンクロージャ内に支持し且つ前記ドライブモジュールの横方向又は垂直方向の動きを制限するように、前記フットレストと一体に形成されている、バイク。
〔態様16〕
長手方向に細長いバイク用フレームであって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブと、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォークと、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャと、を備えている、フレーム。
〔態様17〕
態様16に記載のフレームであって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間されていて且つ前記ドライブモジュールレセプタクル内のドライブモジュールのための取付点を提供するように構成されている取付構造、を更に備えるフレーム。
〔態様18〕
態様17に記載のフレームであって、
前記トップチューブへ接続されたシートチューブ、を更に備え、前記取付構造は前記シートチューブの下端に配置されている、フレーム。
〔態様19〕
態様18に記載のフレームにおいて、
前記取付構造は、少なくとも、前記ドライブモジュールを装着するための第1の締結具を通すように構成された開口を含んでおり、前記取付構造は、前記ドライブモジュールを装着するための第2の締結具を受け入れるように構成された少なくとも1つのねじの切られた陥凹を含んでいる、フレーム。
〔態様20〕
態様19に記載のフレームにおいて、
前記ドライブモジュールレセプタクルは、締結具孔の全く無い壁から成っている、フレーム。
〔態様21〕
バイクを組み立てる方法であって、前記方法は、
前記バイクへパワーを選択的に提供するように構成されたドライブモジュールを提供する工程と、
長手方向に細長いフレームを提供する工程であって、前記フレームは、
前記フレームの前端から下方及び後方に延びるダウンチューブであって、前記バイクの前記前端に近接して配置された第1端及び前記第1端とは反対側の第2端を有するダウンチューブ、
リアホイールと回転可能に係合されるように構成されたリアフォーク、及び、
前記ダウンチューブの前記第2端に形成されたドライブモジュールエンクロージャであって、前記長手方向に開口したドライブモジュールレセプタクルを画定しているドライブモジュールエンクロージャ、を備えている、フレームを提供する工程と、
前記ドライブモジュールを前記ドライブモジュールレセプタクル内に前記長手方向に挿入する工程と、を備える、方法。
〔態様22〕
態様21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールを、当該ドライブモジュールと前記ドライブモジュールエンクロージャの内面の間に配置された整列構造と係合するまで圧入する工程、を更に備え、その結果、前記ドライブモジュールは前記ドライブモジュールレセプタクル内に長手方向の自由度のみを有して支持される、方法。
〔態様23〕
態様21に記載の方法であって、
前記ドライブモジュールエンクロージャの後方に離間させて、前記フレーム上に取付構造を形成する工程と、
前記ドライブモジュールの一部分を前記取付構造と整列させる工程と、
前記ドライブモジュールに形成された第1のねじの切られた陥凹に係合する第1の締結具を用いて、前記ドライブモジュールの前記一部分を前記取付構造へ固定する工程と、を更に備える方法。
〔態様24〕
態様22に記載の方法であって、
前記第1の締結具と前記第1のねじの切られた陥凹との前記係合に続いて、前記ドライブモジュールと前記取付構造の一方に形成された第2のねじの切られた陥凹を、前記取付構造と前記ドライブモジュールの他方のものに形成された細長状開口と整列させる工程と、
前記細長状開口を通って延びて前記第2のねじの切られた陥凹と係合するサイズの第2の締結具を用いて、前記ドライブモジュールを前記取付構造へ固定する工程と、更に備える方法。
【国際調査報告】