(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】サイドリンクベースの測位のための時間反転プリコーディング
(51)【国際特許分類】
H04W 64/00 20090101AFI20240229BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240229BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240229BHJP
H04W 72/25 20230101ALI20240229BHJP
【FI】
H04W64/00 171
H04W24/10
H04W92/18
H04W72/25
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023555303
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-08
(86)【国際出願番号】 US2022071135
(87)【国際公開番号】W WO2022198194
(87)【国際公開日】2022-09-22
(32)【優先日】2021-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン、ウェイミン
(72)【発明者】
【氏名】レイ、ジン
(72)【発明者】
【氏名】マノラコス、アレキサンドロス
(72)【発明者】
【氏名】ホッセイニ、サイードキアヌーシュ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE25
5K067JJ52
(57)【要約】
ワイヤレス通信のための技術が開示される。一態様では、ユーザ機器(UE)は、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出し、TRプリコーディングされたサイドリンク(SL)測位基準信号(PRS)を第2のUEに送る。推定されたチャネルは、広帯域(WB)基準信号(RS)に関連付けられたチャネル状態情報(CSI)に基づくことができる。TRプリコーダは、第1のUEと第2のUEとの間のSL通信チャネル上の送信または受信に基づくことができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
前記第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、
TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を前記第2のUEに送ることと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することは、前記第1のUEと前記第2のUEとの間のサイドリンク(SL)通信チャネル上の送信または受信に少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することは、広帯域基準信号(WB RS)を前記第2のUEに送ることと、
前記第2のUEから前記TRプリコーダを受信すること、または
前記第2のUEから、前記WB RSに関連付けられたチャネル状態情報(CSI)を受信し、前記CSIに少なくとも部分的に基づいて前記第1のUEと前記第2のUEとの間のチャネルを推定し、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出すること、のうちの少なくとも1つと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記CSIは、
データ送信ではなく測位に使用される測位CSI、
完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、
完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、
電力遅延プロファイル、
ドップラー情報、または
それらの組合せを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記CSIは、特定のSL-PRSリソース、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)、またはそれらの組合せに関連付けられる、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記CSIは、前記第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記トリガメッセージを送ることは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送ることを備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することは、
前記第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記チャネルを推定することと、
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記WB RSは、前記第1のUEから前記第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、前記方法は、
第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することと、
前記第2のUEに前記CSIを送ることと、
を備える、方法。
【請求項15】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記CSIは、
データ送信ではなく測位に使用される測位CSI、
完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、
完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、
電力遅延プロファイル、
ドップラー情報、または
それらの組合せを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記CSIは、特定のSL-PRSリソース、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)、またはそれらの組合せに関連付けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記CSIは、前記第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、
第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のUEと前記第1のUEとの間のチャネルを推定することと、
前記推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、
前記TRプリコーダを前記第2のUEに送ることと、
を備える、方法。
【請求項20】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、前記方法は、
広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、
前記第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することと、
を備える、方法。
【請求項22】
前記WB RSを送ることは、前記第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して前記WB RSを送ることを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
第1のユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を前記第2のUEに送ることと、
を行うように構成される、第1のユーザ機器(UE)。
【請求項26】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のUEと前記第2のUEとの間のサイドリンク(SL)通信チャネル上の送信または受信に少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出するように構成される、請求項25に記載の第1のUE。
【請求項27】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のUEに広帯域基準信号(WB RS)を送ることと、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記第2のUEから前記TRプリコーダを受信すること、または
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記第2のUEから前記WB RSに関連付けられたチャネル状態情報(CSI)を受信し、前記CSIに少なくとも部分的に基づいて前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記チャネルを推定し、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出すること、のうちの少なくとも1つと、
を行うように構成される、請求項25に記載の第1のUE。
【請求項28】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項27に記載の第1のUE。
【請求項29】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項27に記載の第1のUE。
【請求項30】
前記CSIは、
データ送信ではなく測位に使用される測位CSI、
完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、
完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、
電力遅延プロファイル、
ドップラー情報、または
それらの組合せを備える、請求項27に記載の第1のUE。
【請求項31】
前記CSIは、特定のSL-PRSリソース、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)、またはそれらの組合せに関連付けられる、請求項27に記載の第1のUE。
【請求項32】
前記CSIは、前記第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、請求項27に記載の第1のUE。
【請求項33】
前記トリガメッセージを送るために、前記少なくとも1つのプロセッサは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送るように構成される、請求項32に記載の第1のUE。
【請求項34】
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記チャネルを推定することと、
前記第1のUEと前記第2のUEとの間の前記推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて前記TRプリコーダを導出することと、
を行うように構成される、請求項25に記載の第1のUE。
【請求項35】
前記WB RSは、前記第1のUEから前記第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、請求項34に記載の第1のUE。
【請求項36】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項34に記載の第1のUE。
【請求項37】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項34に記載の第1のUE。
【請求項38】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することと、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記第2のUEに、前記CSIに送ることと、
を行うように構成される、ユーザ機器(UE)。
【請求項39】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、請求項38に記載のUE。
【請求項40】
前記CSIは、
データ送信ではなく測位に使用される測位CSI、
完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、
完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、
電力遅延プロファイル、
ドップラー情報、または
それらの組合せを備える、請求項38に記載のUE。
【請求項41】
前記CSIは、特定のSL-PRSリソース、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)、またはそれらの組合せに関連付けられる、請求項38に記載のUE。
【請求項42】
前記CSIは、前記第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる、請求項38に記載のUE。
【請求項43】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信することと、
前記WB RSに少なくとも部分的に基づいて、前記第1のUEと前記第2のUEとの間のチャネルを推定することと、
前記推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記TRプリコーダを前記第2のUEに送ることと、
を行うように構成される、ユーザ機器(UE)。
【請求項44】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える、請求項43に記載のUE。
【請求項45】
ユーザ機器(UE)であって、
メモリと、
少なくとも1つのトランシーバと、
前記メモリおよび前記少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、
前記少なくとも1つのトランシーバを介して、前記第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することと、
を行うように構成される、ユーザ機器(UE)。
【請求項46】
前記WB RSを送るために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して、前記WB RSを送るように構成される、請求項45に記載のUE。
【請求項47】
前記WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、請求項45に記載のUE。
【請求項48】
前記WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、前記TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内にある、請求項45に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2021年3月18日に出願された「TIME REVERSAL PRECODING FOR SIDELINK BASED POSITIONING」という名称のギリシャ特許出願第20210100170号に対する優先権を主張し、この出願は本出願の譲受人に譲渡されており、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示の態様は、一般に、ワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、第1世代アナログワイヤレス電話サービス(1G)と、(中間の2.5Gおよび2.75Gネットワークを含む)第2世代(2G)デジタルワイヤレス電話サービスと、第3世代(3G)高速データ、インターネット対応ワイヤレスサービスと、第4世代(4G)サービス(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))またはWiMax(登録商標))とを含む、様々な世代を通して発展してきた。現在、セルラーおよびパーソナル通信サービス(PCS)システムを含む、使用されている多くの異なるタイプのワイヤレス通信システムがある。知られているセルラーシステムの例は、セルラーアナログ高度モバイルフォンシステム(AMPS)、および符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などに基づくデジタルセルラーシステムを含む。
【0004】
[0004]新無線(NR)と呼ばれる第5世代(5G)ワイヤレス規格は、改善の中でも、より高いデータ転送速度と、より多い数の接続と、より良いカバレージとを必要とする。次世代モバイルネットワークアライアンスによる5G規格は、数万人のユーザの各々に数十メガビット毎秒のデータレートを提供し、オフィスフロア上の数十人の労働者に1ギガビット毎秒のデータレートを提供するように設計されている。大きいセンサー展開をサポートするために、数十万の同時接続がサポートされるべきである。したがって、5Gモバイル通信のスペクトル効率は、現在の4G規格と比較して著しく拡張されるべきである。さらに、現在の規格と比較して、シグナリング効率が拡張されるべきであり、レイテンシが大幅に低減されるべきである。
【0005】
[0005]特に、5Gの増加されたデータレートおよび減少されたレイテンシを活用して、車両対あらゆるモノ(V2X)通信技術が、車両間、車両と路側インフラストラクチャとの間、車両と歩行者との間などのワイヤレス通信など、自律運転アプリケーションをサポートするために実装されている。
【発明の概要】
【0006】
[0006]以下は、本明細書で開示される1つまたは複数の態様に関係する簡略化された概要を提示する。したがって、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する広範な概観と見なされるべきではなく、また、以下の概要は、すべての企図された態様に関係する重要なまたは重大な要素を識別するか、あるいは特定の態様に関連する範囲を定めるものと見なされるべきではない。したがって、以下の概要は、以下で提示される発明を実施するための形態に先行して、簡略化された形で、本明細書で開示される機構に関係する1つまたは複数の態様に関係するいくつかの概念を提示する唯一の目的を有する。
【0007】
[0007]一態様では、第1のUEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダ(time reversal precoder)を導出することと、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送ることと、を含む。
【0008】
[0008]一態様では、第1のUEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することと、第2のUEにCSIを送ることと、を含む。
【0009】
[0009]一態様では、第1のUEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、第2のUEからWB RSを受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定することと、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出することと、TRプリコーダを第2のUEに送ることと、を含む。
【0010】
[0010]一態様では、第1のUEによって実行されるワイヤレス通信の方法は、WB RSを第2のUEに送ることと、第2のUEから、TRプリコーディングされたSL-PRSを受信することと、を含む。
【0011】
[0011]一態様では、第1のUEはメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出し、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送るように構成される。
【0012】
[0012]一態様では、第1のUEはメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEからWB RSを受信し、少なくとも部分的にWB RSに基づいて、CSIを決定し、CSIを第2のUEに送るように構成される。
【0013】
[0013]一態様では、第1のUEはメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEからWB RSを受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定し、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出し、TRプリコーダを第2のUEに送るように構成される。
【0014】
[0014]一態様では、第1のUEはメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、WB RSを第2のUEに送り、第2のUEからTRプリコーディングされたSL-PRSを受信するように構成される。
【0015】
[0015]一態様では、第1のUEは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するための手段と、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送るための手段と、を含む。
【0016】
[0016]一態様では、第1のUEは、第2のUEからWB RSを受信するための手段と、少なくとも部分的にWB RSに基づいて、CSIを決定するための手段と、第2のUEにCSIを送るための手段と、を含む。
【0017】
[0017]一態様では、第1のUEは、第2のUEからWB RSを受信するための手段と、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定するための手段と、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出するための手段と、TRプリコーダを第2のUEに送るための手段と、を含む。
【0018】
[0018]一態様では、第1のUEは、WB RSを第2のUEに送るための手段と、第2のUEからTRプリコーディングされたSL-PRSを受信するための手段と、を含む。
【0019】
[0019]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することと、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送ることと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0020】
[0020]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに、第2のUEからWB RSを受信することと、少なくとも部分的にWB RSに基づいて、CSIを決定することと、CSIを第2のUEに送ることと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0021】
[0021]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに、第2のUEからWB RSを受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定することと、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出することと、TRプリコーダを第2のUEに送ることと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0022】
[0022]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEにWB RSを第2のUEに送ることと、第2のUEから、TRプリコーディングされたSL-PRSを受信することと、を行わせる、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0023】
[0023]本明細書で開示される態様に関連する他の目的および利点は、添付の図面および詳細な説明に基づいて当業者に明らかになるであろう。
【0024】
[0024]添付の図面は、本開示の様々な態様の説明を助けるために提示され、態様の限定ではなく、単に態様の例示のために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】[0025]本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【
図2A】[0026]本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
【
図2B】本開示の態様による、例示的なワイヤレスネットワーク構造を示す図。
【
図3】[0027]本開示の態様による、ユニキャストサイドリンク確立をサポートするワイヤレス通信システムの一例を示す図。
【
図4】[0028]本開示の態様による、例示的なユーザ機器(UE)の様々な構成要素を示すブロック図。
【
図5A】[0029]セルがSL通信に従事する複数のUEを含む場合に実装できる単一セルのUE測位のための2つの方法を示す図。
【
図5B】セルがSL通信に従事する複数のUEを含む場合に実装できる単一セルのUE測位のための2つの方法を示す図。
【
図6】[0030]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセスのフローチャートを示す図。
【
図7】[0031]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセスを示すメッセージングおよびイベント図。
【
図8】[0032]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセスを示すメッセージングおよびイベント図。
【
図9】[0033]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセスを示すメッセージングおよびイベント図。
【
図10】[0034]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセスのフローチャートを示す図。
【
図11】[0035]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセスのフローチャートを示す図。
【
図12】[0036]本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセスのフローチャートを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[0037]本開示の態様が、説明のために提供される様々な例を対象とする以下の説明および関連する図面において提供される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替態様が考案され得る。さらに、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、本開示のよく知られている要素については詳細に説明されないか、または省略される。
【0027】
[0038]「例示的」および/または「例」という単語は、本明細書では「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきであるとは限らない。同様に、「本開示の態様」という用語は、本開示のすべての態様が、説明される特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0028】
[0039]以下で説明される情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、以下の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、部分的に特定の適用例、部分的に所望の設計、部分的に対応する技術などに応じて、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0029】
[0040]さらに、多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実施されるべき一連のアクションに関して説明される。本明細書で説明される様々なアクションは、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、または両方の組合せによって実施され得ることを認識されよう。さらに、本明細書で説明される一連のアクションは、実行時に、本明細書で説明される機能をデバイスの関連するプロセッサに実施させるかまたは実施するように命令するコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態の非一時的コンピュータ可読記憶媒体内で全体として実施されるべきものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、請求される主題の範囲内に入ることがすべて企図されているいくつかの異なる形態で実施され得る。さらに、本明細書で説明される態様の各々について、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明されるアクションを実施する「ように構成された論理」として説明され得る。
【0030】
[0041]本明細書で使用される、「ユーザ機器」(UE)、「車両UE」(V-UE)、「歩行者UE」(P-UE)、および「基地局」という用語は、別段に記載されていない限り、いずれかの特定の無線アクセス技術(RAT)に固有であること、または場合によってはそれに限定されることを意図されていない。概して、UEは、ワイヤレス通信ネットワークを介して通信するためにユーザによって使用される任意のワイヤレス通信デバイス(たとえば、車両オンボードコンピュータ、車両ナビゲーションデバイス、モバイルフォン、ルータ、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、追跡デバイス、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、グラス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットなど)、車両(たとえば、自動車、オートバイ、自転車など)、モノのインターネット(IoT)デバイスなど)であり得る。UEは、モバイルであり得るかまたは(たとえば、いくつかの時間において)固定であり得、無線アクセスネットワーク(RAN)と通信し得る。本明細書で使用される「UE」という用語は、「モバイルデバイス」、「アクセス端末」または「AT」、「クライアントデバイス」、「ワイヤレスデバイス」、「加入者デバイス」、「加入者端末」、「加入者局」、「ユーザ端末」またはUT、「モバイル端末」、「移動局」、あるいはそれらの変形形態と互換的に呼ばれることがある。
【0031】
[0042]V-UEは、あるタイプのUEであり、ナビゲーションシステム、警告システム、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、オンボードコンピュータなど、任意の車載ワイヤレス通信デバイスであり得る。代替的に、V-UEは、車両の運転者または車両内の乗客によって携帯されるポータブルワイヤレス通信デバイス(たとえば、セルフォン、タブレットコンピュータなど)であり得る。「V-UE」という用語は、コンテキストに応じて、車載ワイヤレス通信デバイスまたは車両自体を指すことがある。P-UEは、あるタイプのUEであり、歩行者(すなわち、運転していないかまたは車両内に乗っていないユーザ)によって携帯されるポータブルワイヤレス通信デバイスであり得る。概して、UEは、RANを介してコアネットワークと通信することができ、コアネットワークを通して、UEは、インターネットなどの外部ネットワークおよび他のUEと接続され得る。もちろん、ワイヤードアクセスネットワーク、(たとえば、IEEE802.11などに基づく)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークなどを介したものなど、コアネットワークおよび/またはインターネットに接続する他の機構もUEに対して可能である。
【0032】
[0043]基地局は、それが展開されるネットワークに応じて、UEと通信しているいくつかのRATのうちの1つに従って動作し得、代替的に、アクセスポイント(AP)、ネットワークノード、ノードB、発展型ノードB(eNB)、次世代eNB(ng-eNB)、(gNBまたはgノードBとも呼ばれる)新無線(NR)ノードBなどと呼ばれることがある。基地局は、主に、サポートされるUEのためのデータ、音声および/またはシグナリング接続をサポートすることを含むUEによるワイヤレスアクセスをサポートするために使用され得る。いくつかのシステムでは、基地局は、純粋にエッジノードシグナリング機能を提供し得るが、他のシステムでは、それは、追加の制御および/またはネットワーク管理機能を提供し得る。UEがそれを通して基地局に信号を送ることができる通信リンクは、アップリンク(UL)チャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、逆方向制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。基地局がそれを通してUEに信号を送ることができる通信リンクは、ダウンリンク(DL)または順方向リンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用されるトラフィックチャネル(TCH)という用語は、UL/逆方向トラフィックチャネルまたはDL/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指すことができる。
【0033】
[0044]「基地局」という用語は、単一の物理的送信受信ポイント(TRP)、またはコロケートされることもされないこともある複数の物理的TRPを指し得る。たとえば、「基地局」という用語が、単一の物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局のセル(またはいくつかのセルセクタ)に対応する基地局のアンテナであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされた物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、基地局の(たとえば、多入力多出力(MIMO)システムにおけるような、または基地局がビームフォーミングを採用する場合における)アンテナのアレイであり得る。「基地局」という用語が、複数のコロケートされない物理的TRPを指す場合、物理的TRPは、分散アンテナシステム(DAS)(トランスポート媒体を介して共通ソースに接続された、空間的に分離されたアンテナのネットワーク)またはリモートラジオヘッド(RRH)(サービング基地局に接続されたリモート基地局)であり得る。代替的に、コロケートされない物理的TRPは、UEから測定報告を受信するサービング基地局と、UEがその基準RF信号を測定しているネイバー基地局とであり得る。TRPは、基地局がワイヤレス信号をそこから送信および受信するポイントであるので、本明細書で使用される、基地局からの送信または基地局における受信への言及は、基地局の特定のTRPを指すものとして理解されるべきである。
【0034】
[0045]UEの測位をサポートするいくつかの実装形態では、基地局は、UEによるワイヤレスアクセスをサポートしないことがある(たとえば、UEのためのデータ、音声、および/またはシグナリング接続をサポートしないことがある)が、代わりに、UEによって測定されるべき基準RF信号をUEに送信し得、および/またはUEによって送信された信号を受信し、測定し得る。そのような基地局は、(たとえば、RF信号をUEに送信するとき)測位ビーコンと呼ばれ、および/または(たとえば、UEからRF信号を受信し、測定するとき)ロケーション測定ユニットと呼ばれることがある。
【0035】
[0046]「RF信号」は、送信機と受信機との間の空間を通して情報をトランスポートする所与の周波数の電磁波を備える。本明細書で使用される送信機は、単一の「RF信号」または複数の「RF信号」を受信機に送信し得る。しかしながら、受信機は、マルチパスチャネルを通るRF信号の伝搬特性により、各送信されるRF信号に対応する複数の「RF信号」を受信し得る。送信機と受信機との間の異なる経路上の同じ送信されるRF信号は、「マルチパス」RF信号と呼ばれることがある。本明細書で使用されるRF信号は、「ワイヤレス信号」と呼ばれるか、あるいは、「信号」という用語がワイヤレス信号またはRF信号を指すことがコンテキストから明らかである場合、単に「信号」と呼ばれることもある。
【0036】
[0047]
図1は、本開示の態様による、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)と呼ばれることもある)ワイヤレス通信システム100は、(「BS」と標示された)様々な基地局102と、様々なUE104とを含み得る。基地局102は、マクロセル基地局(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル基地局(低電力セルラー基地局)を含み得る。一態様では、マクロセル基地局102は、ワイヤレス通信システム100がLTEネットワークに対応するeNBおよび/もしくはngーeNB、またはワイヤレス通信システム100がNRネットワークに対応するgNB、あるいは両方の組合せを含み得、スモールセル基地局は、フェムトセル、ピコセル、マイクロセルなどを含み得る。
【0037】
[0048]基地局102は、集合的にRANを形成し、バックホールリンク122を通してコアネットワーク174(たとえば、発展型パケットコア(EPC)または5Gコア(5GC))とインターフェースし、コアネットワーク174を通して1つまたは複数のロケーションサーバ172(たとえば、ロケーション管理機能(LMF)またはセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)ロケーションプラットフォーム(SLP))へとインターフェースし得る。ロケーションサーバ172はコアネットワーク174の一部であり得るかまたはコアネットワーク174の外部にあり得る。他の機能に加えて、基地局102は、ユーザデータを転送することと、無線チャネル暗号化および解読と、完全性保護と、ヘッダ圧縮と、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバ、デュアル接続性)と、セル間干渉協調と、接続セットアップおよび解放と、負荷分散と、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配と、NASノード選択と、同期と、RAN共有と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)と、加入者および機器トレースと、RAN情報管理(RIM)と、ページングと、測位と、警告メッセージの配信とのうちの1つまたは複数に関係する機能を実施し得る。基地局102は、ワイヤードまたはワイヤレスであり得るバックホールリンク134を介して、直接または間接的に(たとえば、EPC/5GCを通して)互いに通信し得る。
【0038】
[0049]基地局102はUE104とワイヤレス通信し得る。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。一態様では、1つまたは複数のセルは、各地理的カバレージエリア110中の基地局102によってサポートされ得る。「セル」は、(たとえば、キャリア周波数、コンポーネントキャリア、キャリア、帯域などと呼ばれる、何らかの周波数リソースを介した)基地局との通信のために使用される論理的通信エンティティであり、同じまたは異なるキャリア周波数を介して動作するセルを区別するための識別子(たとえば、物理セル識別子(PCI)、拡張セル識別子(ECI)、仮想セル識別子(VCI)、セルグローバル識別子(CGI)など)に関連し得る。いくつかの場合には、異なるセルは、異なるタイプのUEにアクセスを提供し得る異なるプロトコルタイプ(たとえば、マシンタイプ通信(MTC)、狭帯域IoT(NB-IoT)、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、またはその他)に従って構成され得る。セルは特定の基地局によってサポートされるので、「セル」という用語は、コンテキストに応じて、論理的通信エンティティと、それをサポートする基地局とのいずれかまたは両方を指し得る。いくつかの場合には、「セル」という用語は、キャリア周波数が検出され、地理的カバレージエリア110の何らかの部分内の通信のために使用され得る限り、基地局の地理的カバレージエリア(たとえば、セクタ)をも指し得る。
【0039】
[0050]ネイバリングマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110は、(たとえば、ハンドオーバ領域において)部分的に重複し得るが、地理的カバレージエリア110のうちのいくつかは、より大きい地理的カバレージエリア110によってかなり重複され得る。たとえば、(「スモールセル」のために「SC」と標示された)スモールセル基地局102’は、1つまたは複数のマクロセル基地局102の地理的カバレージエリア110とかなり重複する地理的カバレージエリア110’を有し得る。スモールセル基地局とマクロセル基地局の両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られ得る。異種ネットワークはまた、限定加入者グループ(CSG)として知られる制限されたグループにサービスを提供し得るホームeNB(HeNB)を含み得る。
【0040】
[0051]基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含み得る。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用し得る。通信リンク120は、1つまたは複数のキャリア周波数を通したものであり得る。キャリアの割振りは、ダウンリンクとアップリンクとに関して非対称であり得る(たとえば、ダウンリンクの場合、アップリンクの場合よりも多いまたは少ないキャリアが割り振られ得る)。
【0041】
[0052]ワイヤレス通信システム100は、無認可周波数スペクトル(たとえば、5GHz)中で通信リンク154を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)局(STA)152と通信しているWLANアクセスポイント(AP)150をさらに含み得る。無認可周波数スペクトル中で通信するとき、WLAN STA152および/またはWLAN AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信する前にクリアチャネルアセスメント(CCA)プロシージャまたはリッスンビフォアトーク(LBT)プロシージャを実施し得る。
【0042】
[0053]スモールセル基地局102’は、認可および/または無認可周波数スペクトル中で動作し得る。無認可周波数スペクトル中で動作するとき、スモールセル基地局102’は、LTEまたはNR技術を採用し、WLAN AP150によって使用されるのと同じ5GHz無認可周波数スペクトルを使用し得る。無認可周波数スペクトル中でLTE/5Gを採用するスモールセル基地局102’は、アクセスネットワークへのカバレージをブーストし、および/またはアクセスネットワークの容量を増加させ得る。無認可スペクトル中のNRは、NR-Uと呼ばれることがある。無認可スペクトル中のLTEは、LTE-U、認可支援アクセス(LAA)、またはMulteFireと呼ばれることがある。
【0043】
[0054]ワイヤレス通信システム100は、UE182と通信している、mmW周波数および/または近mmW周波数中で動作し得るmmW基地局180をさらに含み得る。極高周波(EHF)は、電磁スペクトル中のRFの一部である。EHFは、30GHzから300GHzの範囲と、1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長とを有する。この帯域中の電波はミリメートル波と呼ばれることがある。近mmWは、100ミリメートルの波長をもつ、3GHzの周波数まで下方に延在し得る。超高周波(SHF)帯域は、センチメートル波とも呼ばれる、3GHzから30GHzの間に延在する。mmW/近mmW無線周波数帯域を使用する通信は、高い経路損失と比較的短い範囲とを有する。mmW基地局180とUE182とは、極めて高い経路損失と短い範囲とを補償するために、mmW通信リンク184を介してビームフォーミング(送信および/または受信)を利用し得る。さらに、代替構成では、1つまたは複数の基地局102はまた、mmWまたは近mmWとビームフォーミングとを使用して送信し得ることが諒解されよう。したがって、上記の説明は、例にすぎず、本明細書で開示される様々な態様を限定すると解釈されるべきではないことが諒解されよう。
【0044】
[0055]送信ビームフォーミングは、RF信号を特定の方向に集束させるための技法である。旧来、ネットワークノード(たとえば、基地局)がRF信号をブロードキャストするとき、それは、信号をすべての方向に(全方向的に)ブロードキャストする。送信ビームフォーミングでは、ネットワークノードは、所与のターゲットデバイス(たとえば、UE)が(送信ネットワークノードに対して)どこに位置するかを決定し、より強いダウンリンクRF信号をその特定の方向に投射し、それにより、(データレートに関して)より高速でより強いRF信号を(1つまたは複数の)受信デバイスに提供する。送信するときにRF信号の方向性を変更するために、ネットワークノードは、RF信号をブロードキャストしている1つまたは複数の送信機の各々において、RF信号の位相と相対振幅とを制御することができる。たとえば、ネットワークノードは、アンテナを実際に移動させることなしに、異なる方向に向くように「ステアリング」され得るRF波のビームを作成する(「フェーズドアレイ」または「アンテナアレイ」と呼ばれる)アンテナのアレイを使用し得る。特に、送信機からのRF電流は、別個のアンテナからの電波が互いに加算されて所望の方向における放射が増加される一方で、望ましくない方向における放射を打ち消して抑制するように、適正な位相関係とともに個々のアンテナに供給される。
【0045】
[0056]送信ビームは擬似コロケートされ得、これは、ネットワークノードの送信アンテナ自体が物理的にコロケートされるか否かにかかわらず、送信ビームが受信機(たとえば、UE)には同じパラメータを有するように見えることを意味する。NRでは、4つのタイプの擬似コロケーション(QCL)関係がある。特に、所与のタイプのQCL関係は、第2のビーム上の第2の基準RF信号に関するいくつかのパラメータが、ソースビーム上のソース基準RF信号に関する情報から導出され得ることを意味する。したがって、ソース基準RF信号がQCLタイプAである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと、ドップラー拡散と、平均遅延と、遅延拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプBである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトとドップラー拡散とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプCである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号のドップラーシフトと平均遅延とを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。ソース基準RF信号がQCLタイプDである場合、受信機は、同じチャネル上で送信される第2の基準RF信号の空間受信パラメータを推定するために、ソース基準RF信号を使用することができる。
【0046】
[0057]受信ビームフォーミングでは、受信機は、所与のチャネル上で検出されたRF信号を増幅するために受信ビームを使用する。たとえば、受信機は、特定の方向から受信されるRF信号を増幅する(たとえば、それの利得レベルを増加させる)ために、その方向においてアンテナのアレイの利得設定を増加させ、および/または位相設定を調整することができる。したがって、受信機が、ある方向にビームフォーミングすると言われるとき、それは、その方向におけるビーム利得が、他の方向に沿ったビーム利得に対して高いこと、またはその方向におけるビーム利得が、受信機にとって利用可能なすべての他の受信ビームのその方向におけるビーム利得と比較して最も高いことを意味する。これは、その方向から受信されるRF信号のより強い受信信号強度(たとえば、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉プラス雑音比(SINR)など)を生じる。
【0047】
[0058]送信ビームと受信ビームとは、空間的に関係し得る。空間関係は、第2の基準信号の第2のビーム(たとえば、送信または受信ビーム)のためのパラメータが、第1の基準信号の第1のビーム(たとえば、受信ビームまたは送信ビーム)に関する情報から導出され得ることを意味する。たとえば、UEは、基地局から基準ダウンリンク基準信号(たとえば、同期信号ブロック(SSB))を受信するために、特定の受信ビームを使用し得る。UEは、次いで、受信ビームのパラメータに基づいて、その基地局にアップリンク基準信号(たとえば、サウンディング基準信号(SRS))を送るための送信ビームを形成することができる。
【0048】
[0059]「ダウンリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得ることに留意されたい。たとえば、基地局が、UEに基準信号を送信するためにダウンリンクビームを形成している場合、ダウンリンクビームは送信ビームである。しかしながら、UEがダウンリンクビームを形成している場合、それは、ダウンリンク基準信号を受信するための受信ビームである。同様に、「アップリンク」ビームは、それを形成しているエンティティに応じて、送信ビームまたは受信ビームのいずれかであり得る。たとえば、基地局がアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク受信ビームであり、UEがアップリンクビームを形成している場合、それはアップリンク送信ビームである。
【0049】
[0060]5Gでは、ワイヤレスノード(たとえば、基地局102/180、UE104/182)が動作する周波数スペクトルは、複数の周波数範囲、FR1(450から6000MHzまで)と、FR2(24250から52600MHzまで)と、FR3(52600MHz超)と、FR4(FR1からFR2の間)とに分割される。mmW周波数帯域は、概して、FR2、FR3、およびFR4周波数範囲を含む。したがって、「mmW」および「FR2」または「FR3」または「FR4」という用語は、概して、互換的に使用され得る。
【0050】
[0061]5Gなど、マルチキャリアシステムでは、キャリア周波数のうちの1つは、「1次キャリア」または「アンカーキャリア」または「1次サービングセル」または「PCell」と呼ばれ、残りのキャリア周波数は、「2次キャリア」または「2次サービングセル」または「SCell」と呼ばれる。キャリアアグリゲーションにおいて、アンカーキャリアは、UE104/182と、UE104/182が初期無線リソース制御(RRC)接続確立プロシージャを実施するかまたはRRC接続再確立プロシージャを開始するかのいずれかであるセルとによって利用される1次周波数(たとえば、FR1)上で動作するキャリアである。1次キャリアは、すべての共通のおよびUE固有の制御チャネルを搬送し、認可周波数中のキャリアであり得る(ただし、これは常に当てはまるとは限らない)。2次キャリアは、RRC接続がUE104とアンカーキャリアとの間で確立されると構成され得、追加の無線リソースを提供するために使用され得る、第2の周波数(たとえば、FR2)上で動作するキャリアである。いくつかの場合には、2次キャリアは、無認可周波数中のキャリアであり得る。2次キャリアは、必要なシグナリング情報および信号のみを含んでいることがあり、たとえば、1次アップリンクキャリアと1次ダウンリンクキャリアの両方が典型的にはUE固有であるので、UE固有であるものは、2次キャリア中に存在しないことがある。これは、セル中の異なるUE104/182が、異なるダウンリンク1次キャリアを有し得ることを意味する。同じことが、アップリンク1次キャリアについて真である。ネットワークは、任意の時間に任意のUE104/182の1次キャリアを変更することが可能である。これは、たとえば、異なるキャリアに対する負荷を分散させるために行われる。(PCellであるかSCellであるかにかかわらず)「サービングセル」は、何らかの基地局がそれを介して通信しているキャリア周波数/コンポーネントキャリアに対応するので、「セル」、「サービングセル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア周波数」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0051】
[0062]たとえば、まだ
図1を参照すると、マクロセル基地局102によって利用される周波数のうちの1つは、アンカーキャリア(または「PCell」)であり得、マクロセル基地局102および/またはmmW基地局180によって利用される他の周波数は、2次キャリア(「SCell」)であり得る。複数のキャリアの同時送信および/または受信は、UE104/182がそれのデータ送信および/または受信レートを著しく増加させることを可能にする。たとえば、マルチキャリアシステムにおける2つの20MHzのアグリゲートされたキャリアは、理論的には、単一の20MHzキャリアによって達成されるものと比較して、データレートの倍増(すなわち、40MHz)につながるであろう。
【0052】
[0063]
図1の例では、1つまたは複数の地球周回衛星測位システム(SPS)スペースビークル(SV)112(たとえば、衛星)が、(簡単のために単一のUE104として
図1に示されている)図示されたUEのいずれかのためのロケーション情報の独立したソースとして使用され得る。UE104は、SV112からジオロケーション情報を導出するためのSPS信号124を受信するように特別に設計された1つまたは複数の専用SPS受信機を含み得る。SPSは、典型的には、受信機(たとえば、UE104)が、送信機(たとえば、SV112)から受信された信号(たとえば、SPS信号124)に少なくとも部分的に基づいて地球上または地球上空で受信機のロケーションを決定することを可能にするように配置された、送信機のシステムを含む。そのような送信機は、典型的には、設定された数のチップの反復擬似ランダム雑音(PN)コードでマークされた信号を送信する。典型的にはSV112中に位置するが、送信機は、時々、地上ベース制御局、基地局102、および/または他のUE104上に位置し得る。
【0053】
[0064]SPS信号124の使用は、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムに関連するかまたはさもなければそれとともに使用するために有効にされ得る、様々な衛星ベースオーグメンテーションシステム(SBAS:satellite-based augmentation system)によってオーグメントされ得る。たとえば、SBASは、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、全地球測位システム(GPS)支援ジオオーグメンテッドナビゲーションまたはGPSおよびジオオーグメンテッドナビゲーションシステム(GAGAN:GPS Aided Geo Augmented NavigationまたはGPS and Geo Augmented Navigation system)など、完全性情報、差分補正などを提供する(1つまたは複数の)オーグメンテーションシステムを含み得る。したがって、本明細書で使用されるSPSは、1つまたは複数の全地球および/または地域航法衛星システムならびに/あるいはオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含み得、SPS信号124は、SPS信号、SPS様の信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含み得る。
【0054】
[0065]特に、NRの増加されたデータレートおよび減少されたレイテンシを活用して、車両対あらゆるモノ(V2X)通信技術が、車両間(車両間(V2V))、車両と路側インフラストラクチャとの間(車両対インフラストラクチャ(V2I))、および車両と歩行者との間(車歩間(V2P))のワイヤレス通信など、インテリジェントトランスポートシステム(ITS)アプリケーションをサポートするために実装されている。目標は、車両がそれらの周囲の環境を検知し、その情報を他の車両、インフラストラクチャ、およびパーソナルモバイルデバイスに通信することができることである。そのような車両通信は、現在の技術が提供することができない安全性、モビリティ、および環境の向上を可能にする。完全に実装されると、技術は、損傷を受けない(unimpaired)車両衝突を80%だけ低減することが予想される。
【0055】
[0066]まだ
図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100は、(たとえば、Uuインターフェースを使用して)通信リンク120を介して基地局102と通信し得る複数のV-UE160を含み得る。V-UE160はまた、ワイヤレスサイドリンク162を介して互いに直接通信するか、ワイヤレスサイドリンク166を介して(「路側ユニット」とも呼ばれる)路側アクセスポイント164と通信するか、またはワイヤレスサイドリンク168を介してUE104と通信し得る。ワイヤレスサイドリンク(または単に「サイドリンク」)は、2つまたはそれ以上のUE間の直接通信を、その通信が基地局を通る必要なしに可能にするコアセルラー(たとえば、LTE、NR)規格の適応形態である。サイドリンク通信は、ユニキャストまたはマルチキャストであり得、D2Dメディア共有、V2V通信、V2X通信(たとえば、セルラーV2X(cV2X)通信、拡張V2X(eV2X)通信など)、緊急救助アプリケーションなどのために使用され得る。サイドリンク通信を利用するV-UE160のグループのうちの1つまたは複数が、基地局102の地理的カバレージエリア110内にあり得る。そのようなグループ中の他のV-UE160は、基地局102の地理的カバレージエリア110外にあるか、またはさもなければ、基地局102からの送信を受信することができないことがある。いくつかの場合には、サイドリンク通信を介して通信するV-UE160のグループは、各V-UE160がグループ中のあらゆる他のV-UE160に送信する1対多(1:M)システムを利用し得る。いくつかの場合には、基地局102は、サイドリンク通信のためのリソースのスケジューリングを容易にする。他の場合には、サイドリンク通信は、基地局102の関与なしにV-UE160間で行われる。
【0056】
[0067]一態様では、サイドリンク162、166、168は、他の車両および/またはインフラストラクチャアクセスポイント、ならびに他のRAT間の他のワイヤレス通信と共有され得る、関心のワイヤレス通信媒体を介して動作し得る。「媒体」は、1つまたは複数の送信機/受信機ペア間のワイヤレス通信に関連する(たとえば、1つまたは複数のキャリアにわたる1つまたは複数のチャネルを包含する)1つまたは複数の時間、周波数、および/または空間通信リソースから構成され得る。
【0057】
[0068]一態様では、サイドリンク162、166、168は、cV2Xリンクであり得る。cV2Xの第1世代は、LTEにおいて標準化されており、次世代は、NRにおいて定義されることが予想される。cV2Xは、デバイスツーデバイス通信をも有効にするセルラー技術である。米国および欧州では、cV2Xは、サブ6GHzにおける認可ITS帯域中で動作することが予想される。他の国では、他の帯域が割り振られ得る。したがって、特定の例として、サイドリンク162、166、168によって利用される関心の媒体は、サブ6GHzの認可ITS周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。しかしながら、本開示は、この周波数帯域またはセルラー技術に限定されない。
【0058】
[0069]一態様では、サイドリンク162、166、168は、専用短距離通信(DSRC:dedicated short-range communication)リンクであり得る。DSRCは、V2V、V2I、およびV2P通信のために、IEEE802.11pとしても知られている車両環境用ワイヤレスアクセス(WAVE:wireless access for vehicular environments)プロトコルを使用する、一方向または双方向の短距離から中距離のワイヤレス通信プロトコルである。IEEE802.11pは、IEEE802.11規格に対する承認された補正書であり、米国では5.9GHz(5.85~5.925GHz)の認可ITS帯域中で動作する。欧州では、IEEE802.11pは、ITS G5A帯域(5.875~5.905MHz)中で動作する。他の国では、他の帯域が割り振られ得る。上記で手短に説明されたV2V通信は、安全チャネル上で行われ、この安全チャネルは、米国では、典型的には、安全の目的に専用である10MHzチャネルである。DSRC帯域の残り(総帯域幅は75MHzである)は、道路規則、通行料徴収、駐車自動化など、運転者にとっての関心の他のサービスを対象とする。したがって、特定の例として、サイドリンク162、166、168によって利用される関心の媒体は、5.9GHzの認可ITS周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。
【0059】
[0070]代替的に、関心の媒体は、様々なRATの間で共有される無認可周波数帯域の少なくとも一部分に対応し得る。異なる認可周波数帯域が(たとえば、米国における連邦通信委員会(FCC)などの政府機関によって)いくつかの通信システムのために予約されているが、これらのシステム、特に、スモールセルアクセスポイントを採用するものは、最近、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)技術、最も顕著には一般に「Wi-Fi(登録商標)」と呼ばれるIEEE802.11x WLAN技術によって使用される無認可国家情報インフラストラクチャ(U-NII)帯域など、無認可周波数帯域に動作を拡張した。このタイプの例示的なシステムは、CDMAシステム、TDMAシステム、FDMAシステム、直交FDMA(OFDMA)システム、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)システムなどの異なる変形態を含む。
【0060】
[0071]V-UE160間の通信は、V2V通信と呼ばれ、V-UE160と1つまたは複数の路側アクセスポイント164との間の通信は、V2I通信と呼ばれ、V-UE160と1つまたは複数のUE104(ここで、UE104はP-UEである)との間の通信は、V2P通信と呼ばれる。V-UE160間のV2V通信は、たとえば、V-UE160の位置、速度、加速度、方位、および他の車両データに関する情報を含み得る。1つまたは複数の路側アクセスポイント164からのV-UE160において受信されたV2I情報は、たとえば、道路規則、駐車自動化情報などを含み得る。V-UE160とUE104との間のV2P通信は、たとえば、V-UE160の位置、速度、加速度、および方位、ならびに、UE104の位置、速度(たとえば、UE104が自転車上のユーザによって携帯される場合)、および方位に関する情報を含み得る。
【0061】
[0072]
図1はUEのうちの2つのみをV-UE(V-UE160)として示しているが、図示されたUE(たとえば、UE104、152、182、190)のいずれもV-UEであり得ることに留意されたい。さらに、V-UE160および単一のUE104のみが、サイドリンクを介して接続されているものとして示されているが、
図1に示されているUEのいずれも、V-UEかP-UEかなどにかかわらず、サイドリンク通信が可能であり得る。さらに、UE182のみが、ビームフォーミングすることが可能であるものとして説明されたが、V-UE160を含む、図示されたUEのいずれも、ビームフォーミングすることが可能であり得る。V-UE160がビームフォーミングすることが可能である場合、それらは、互いのほうへ(すなわち、他のV-UE160のほうへ)、路側アクセスポイント164のほうへ、他のUE(たとえば、UE104、152、182、190)のほうへなど、ビームフォーミングし得る。したがって、いくつかの場合には、V-UE160は、サイドリンク162、166、および168を介してビームフォーミングを利用し得る。
【0062】
[0073]ワイヤレス通信システム100は、1つまたは複数のデバイスツーデバイス(D2D)ピアツーピア(P2P)リンクを介して1つまたは複数の通信ネットワークに間接的に接続する、UE190などの1つまたは複数のUEをさらに含み得る。
図1の例では、UE190は、(たとえば、UE190がそれを通してセルラー接続性を間接的に取得し得る)基地局102のうちの1つに接続されたUE104のうちの1つとのD2D P2Pリンク192と、(UE190がそれを通してWLANベースインターネット接続性を間接的に取得し得る)WLAN AP150に接続されたWLAN STA152とのD2D P2Pリンク194とを有する。一例では、D2D P2Pリンク192および194は、LTE Direct(LTE-D)、WiFi Direct(登録商標)(WiFi(登録商標)-D)、Bluetooth(登録商標)など、任意のよく知られているD2D RATを用いてサポートされ得る。別の例として、D2D P2Pリンク192および194は、サイドリンク162、166、および168に関して上記で説明されたような、サイドリンクであり得る。
【0063】
[0074]
図2Aは、例示的なワイヤレスネットワーク構造200を示す。たとえば、(次世代コア(NGC)とも呼ばれる)5GC210は、機能的には、コアネットワークを形成するために協働的に動作する、制御プレーン機能(Cプレーン)214(たとえば、UE登録、認証、ネットワークアクセス、ゲートウェイ選択など)、およびユーザプレーン機能(Uプレーン)212(たとえば、UEゲートウェイ機能、データネットワークへのアクセス、IPルーティングなど)と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース(NG-U)213と制御プレーンインターフェース(NG-C)215とは、gNB222を5GC210に、特にそれぞれユーザプレーン機能212と制御プレーン機能214とに接続する。追加の構成では、ng-eNB224も、制御プレーン機能214へのNG-C215と、ユーザプレーン機能212へのNG-U213とを介して5GC210に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、次世代RAN(NG-RAN)220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。gNB222またはng-eNB224のいずれか(または両方)が、UE204(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信し得る。一態様では、2つまたはそれ以上のUE204は、
図1中のワイヤレスサイドリンク162に対応し得る、ワイヤレスサイドリンク242を介して互いに通信し得る。
【0064】
[0075]別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC210と通信していることがある、ロケーションサーバ230を含み得る。ロケーションサーバ230は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。ロケーションサーバ230は、コアネットワーク、5GC210を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してロケーションサーバ230に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。さらに、ロケーションサーバ230は、コアネットワークの構成要素に組み込まれ得るか、または代替的にコアネットワークの外部にあり得る。
【0065】
[0076]
図2Bは、別の例示的なワイヤレスネットワーク構造250を示す。(
図2A中の5GC210に対応し得る)5GC260は、機能的には、コアネットワーク(すなわち、5GC260)を形成するために協働的に動作する、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF)264によって提供される制御プレーン機能、ならびにユーザプレーン機能(UPF)262によって提供されるユーザプレーン機能と見なされ得る。ユーザプレーンインターフェース263と制御プレーンインターフェース265とは、ng-eNB224を5GC260に、特にそれぞれUPF262とAMF264とに接続する。追加の構成では、gNB222も、AMF264への制御プレーンインターフェース265と、UPF262へのユーザプレーンインターフェース263とを介して5GC260に接続され得る。さらに、ng-eNB224は、5GC260へのgNB直接接続性を用いてまたは用いずに、バックホール接続223を介してgNB222と直接通信し得る。いくつかの構成では、NG-RAN220は、1つまたは複数のgNB222のみを有し得、他の構成は、ng-eNB224とgNB222の両方のうちの1つまたは複数を含む。NG-RAN220の基地局は、N2インターフェースを介してAMF264と通信し、N3インターフェースを介してUPF262と通信する。gNB222またはng-eNB224のいずれか(または両方)が、UE204(たとえば、本明細書で説明されるUEのいずれか)と通信し得る。一態様では、2つまたはそれ以上のUE204は、
図1中のサイドリンク162に対応し得る、サイドリンク242を介して互いに通信し得る。
【0066】
[0077]AMF264の機能は、登録管理と、接続管理と、到達可能性管理と、モビリティ管理と、合法的傍受と、UE204とセッション管理機能(SMF)266との間のセッション管理(SM)メッセージのためのトランスポートと、SMメッセージをルーティングするための透過的プロキシサービスと、アクセス認証およびアクセス許可と、UE204とショートメッセージサービス機能(SMSF)(図示せず)との間のショートメッセージサービス(SMS)メッセージのためのトランスポートと、セキュリティアンカー機能(SEAF)とを含む。AMF264はまた、認証サーバ機能(AUSF)(図示せず)およびUE204と対話し、UE204認証プロセスの結果として確立された中間キーを受信する。UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)加入者識別モジュール(USIM)に基づく認証の場合、AMF264は、AUSFからセキュリティ資料を取り出す。AMF264の機能はまた、セキュリティコンテキスト管理(SCM)を含む。SCMは、それがアクセスネットワーク固有のキーを導出するために使用するキーをSEAFから受信する。AMF264の機能はまた、規制サービスのためのロケーションサービス管理と、UE204と、ロケーションサーバ230として働くLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、NG-RAN220とLMF270との間のロケーションサービスメッセージのためのトランスポートと、発展型パケットシステム(EPS)との相互動作のためのEPSベアラ識別子割振りと、UE204モビリティイベント通知とを含む。さらに、AMF264はまた、非3GPP(登録商標)アクセスネットワークのための機能をサポートする。
【0067】
[0078]UPF262の機能は、(適用可能なとき)RAT内/間モビリティのためのアンカーポイントとして働くことと、データネットワーク(図示せず)への相互接続の外部プロトコルデータユニット(PDU)セッションポイントとして働くことと、パケットルーティングおよびフォワーディングを提供することと、パケット検査と、ユーザプレーンポリシールール執行(たとえば、ゲーティング、リダイレクション、トラフィックステアリング)と、合法的傍受(ユーザプレーン収集)と、トラフィック使用報告と、ユーザプレーンのためのサービス品質(QoS)ハンドリング(たとえば、アップリンク/ダウンリンクレート執行、ダウンリンクにおける反射性QoSマーキング)と、アップリンクトラフィック検証(サービスデータフロー(SDF)対QoSフローマッピング)と、アップリンクおよびダウンリンクにおけるトランスポートレベルパケットマーキングと、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガリングと、ソースRANノードに1つまたは複数の「終了マーカー」を送ることおよびフォワーディングすることとを含む。UPF262はまた、UE204と、SLP272などのロケーションサーバとの間のユーザプレーンを介したロケーションサービスメッセージの転送をサポートし得る。
【0068】
[0079]SMF266の機能は、セッション管理と、UEインターネットプロトコル(IP)アドレス割振りおよび管理と、ユーザプレーン機能の選択および制御と、トラフィックを適切な宛先にルーティングするためのUPF262におけるトラフィックステアリングの構成と、ポリシー執行およびQoSの一部の制御と、ダウンリンクデータ通知とを含む。SMF266がそれを介してAMF264と通信するインターフェースは、N11インターフェースと呼ばれる。
【0069】
[0080]別の随意の態様は、UE204にロケーション支援を提供するために5GC260と通信していることがある、LMF270を含み得る。LMF270は、複数の別個のサーバ(たとえば、物理的に別個のサーバ、単一のサーバ上の異なるソフトウェアモジュール、複数の物理サーバにわたって拡散された異なるソフトウェアモジュールなど)として実装され得るか、または代替的に、各々単一のサーバに対応し得る。LMF270は、コアネットワーク、5GC260を介して、および/またはインターネット(示されず)を介してLMF270に接続することができるUE204のための1つまたは複数のロケーションサービスをサポートするように構成され得る。SLP272は、LMF270と同様の機能をサポートし得るが、LMF270は、(たとえば、音声またはデータでなくシグナリングメッセージを伝達することを意図されたインターフェースおよびプロトコルを使用して)制御プレーンを介してAMF264、NG-RAN220、およびUE204と通信し得、SLP272は、(たとえば、伝送制御プロトコル(TCP)および/またはIPのような音声および/またはデータを搬送することを意図されたプロトコルを使用して)ユーザプレーンを介してUE204および外部クライアント(
図2Bに図示せず)と通信し得る。
【0070】
[0081]
図3は、本開示の態様による、ワイヤレスユニキャストサイドリンク確立をサポートするワイヤレス通信システム300の一例を示す。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム300は、ワイヤレス通信システム100、200、および250の態様を実装し得る。ワイヤレス通信システム300は、本明細書で説明されるUEのいずれかの例であり得る、第1のUE302と第2のUE304とを含み得る。特定の例として、UE302および304は、
図1中のV-UE160、サイドリンク192を介して接続された
図1中のUE190およびUE104、または
図2Aおよび
図2B中のUE204に対応し得る。
【0071】
[0082]
図3の例では、UE302は、UE302とUE304との間のV2Xサイドリンクであり得る、UE304とのサイドリンクを介したユニキャスト接続を確立することを試み得る。特定の例として、確立されたサイドリンク接続は、
図1中のサイドリンク162および/または168、あるいは
図2Aおよび
図2B中のサイドリンク242に対応し得る。サイドリンク接続は、全方向周波数範囲(たとえば、FR1)および/またはmmW周波数範囲(たとえば、FR2)において確立され得る。いくつかの場合には、UE302は、サイドリンク接続プロシージャを開始する開始UEと呼ばれることがあり、UE304は、開始UEによるサイドリンク接続プロシージャの対象にされるターゲットUEと呼ばれることがある。
【0072】
[0083]ユニキャスト接続を確立するために、アクセス層(AS)(ワイヤレスリンクを介してデータをトランスポートすることと無線リソースを管理することとを担当し、レイヤ2の一部である、RANとUEとの間のUMTSおよびLTEプロトコルスタック中の機能的レイヤ)パラメータが、UE302とUE304との間で構成され、ネゴシエートされ得る。たとえば、送信および受信能力マッチングが、UE302とUE304との間でネゴシエートされ得る。各UEは異なる能力(たとえば、送信および受信、64直交振幅変調(QAM)、送信ダイバーシティ、キャリアアグリゲーション(CA)、(1つまたは複数の)サポートされる通信周波数帯域など)を有し得る。いくつかの場合には、異なるサービスが、UE302およびUE304のための対応するプロトコルスタックの上位レイヤにおいてサポートされ得る。さらに、セキュリティアソシエーションが、ユニキャスト接続のためにUE302とUE304との間で確立され得る。ユニキャストトラフィックは、リンクレベルにおけるセキュリティ保護(たとえば、完全性保護)から恩恵を受け得る。セキュリティ要件は、異なるワイヤレス通信システムについて異なり得る。たとえば、V2XシステムとUuシステムとは、異なるセキュリティ要件を有し得る(たとえば、Uuセキュリティは機密性保護を含まない)。さらに、IP構成(たとえば、IPバージョン、アドレスなど)が、UE302とUE304との間のユニキャスト接続についてネゴシエートされ得る。
【0073】
[0084]いくつかの場合には、UE304は、サイドリンク接続確立を支援するためにセルラーネットワーク(たとえば、cV2X)を介して送信すべきサービス告知(たとえば、サービス能力メッセージ)を作成し得る。従来、UE302は、近くのUE(たとえば、UE304)によって暗号化解除されたブロードキャストされた基本サービスメッセージ(BSM)に基づいて、サイドリンク通信のための候補を識別し、その位置を特定し得る。BSMは、対応するUEのための、ロケーション情報と、セキュリティおよび識別情報と、車両情報(たとえば、速度、操作、サイズなど)とを含み得る。しかしながら、異なるワイヤレス通信システム(たとえば、D2DまたはV2X通信)について、UE302が(1つまたは複数の)BSMを検出することができるように、発見チャネルが構成されないことがある。したがって、UE304および他の近くのUEによって送信されるサービス告知(たとえば、発見信号)は、上位レイヤ信号であり、(たとえば、NRサイドリンクブロードキャストにおいて)ブロードキャストされ得る。いくつかの場合には、UE304は、それが所有する接続パラメータおよび/または能力を含む、それ自体についての1つまたは複数のパラメータをサービス告知中に含め得る。UE302は、次いで、対応するサイドリンク接続のための潜在的UEを識別するために、ブロードキャストされたサービス告知を監視し、受信し得る。いくつかの場合には、UE302は、各UEがそれらのそれぞれのサービス告知中で指示する能力に基づいて、潜在的UEを識別し得る。
【0074】
[0085]サービス告知は、サービス告知を送信するUE(
図3の例ではUE304)を識別するためにUE302(たとえば、または任意の開始UE)を支援するための情報を含み得る。たとえば、サービス告知は、直接通信要求が送られ得る場合、チャネル情報を含み得る。いくつかの場合には、チャネル情報は、RAT固有(たとえば、LTEまたはNRに固有)であり得、UE302がその中で通信要求を送信するリソースプールを含み得る。さらに、サービス告知は、宛先アドレスが現在のアドレス(たとえば、ストリーミングプロバイダまたはサービス告知を送信するUEのアドレス)とは異なる場合、UEのための特定の宛先アドレス(たとえば、レイヤ2宛先アドレス)を含み得る。サービス告知は、UE302が通信要求を送信するためのネットワークまたはトランスポートレイヤをも含み得る。たとえば、(「レイヤ3」または「L3」とも呼ばれる)ネットワークレイヤまたは(「レイヤ4」または「L4」とも呼ばれる)トランスポートレイヤは、サービス告知を送信するUEのためのアプリケーションのポート番号を指示し得る。いくつかの場合には、シグナリング(たとえば、PC5シグナリング)がプロトコル(たとえば、リアルタイムトランスポートプロトコル(RTP))を直接搬送するか、または局所的に生成されたランダムプロトコルを与える場合、IPアドレス指定が必要とされないことがある。さらに、サービス告知は、証明確立およびQoS関係パラメータのための、あるタイプのプロトコルを含み得る。
【0075】
[0086]潜在的サイドリンク接続ターゲット(
図3の例ではUE304)を識別した後に、開始UE(
図3の例ではUE302)は、識別されたターゲットUE304に接続要求315を送信し得る。いくつかの場合には、接続要求315は、UE304とのユニキャスト接続を要求するためにUE302によって送信される第1のRRCメッセージ(たとえば、「RRCDirectConnectionSetupRequest」メッセージ)であり得る。たとえば、ユニキャスト接続はサイドリンクのためにPC5インターフェースを利用し得、接続要求315はRRC接続セットアップ要求メッセージであり得る。さらに、UE302は、接続要求315をトランスポートするためにサイドリンクシグナリング無線ベアラ305を使用し得る。
【0076】
[0087]接続要求315を受信した後に、UE304は、接続要求315を受け付けるべきなのか拒否すべきなのかを決定し得る。UE304は、この決定を、送信/受信能力、サイドリンクを介したユニキャスト接続に適応する能力、ユニキャスト接続について指示された特定のサービス、ユニキャスト接続を介して送信されるべきコンテンツ、またはそれらの組合せに基づかせ得る。たとえば、UE302がデータを送信または受信するために第1のRATを使用することを希望するが、UE304が第1のRATをサポートしない場合、UE304は接続要求315を拒否し得る。追加または代替として、UE304は、限られた無線リソース、スケジューリング問題などにより、サイドリンクを介したユニキャスト接続に適応することができないことに基づいて、接続要求315を拒否し得る。したがって、UE304は、要求が接続応答320において受け付けられるのか拒否されるのかの指示を送信し得る。UE302および接続要求315と同様に、UE304は、接続応答320をトランスポートするためにサイドリンクシグナリング無線ベアラ310を使用し得る。さらに、接続応答320は、接続要求315に応答してUE304によって送信される第2のRRCメッセージ(たとえば、「RRCDirectConnectionResponse」メッセージ)であり得る。
【0077】
[0088]いくつかの場合には、サイドリンクシグナリング無線ベアラ305とサイドリンクシグナリング無線ベアラ310とは、同じサイドリンクシグナリング無線ベアラであり得るか、または別個のサイドリンクシグナリング無線ベアラであり得る。したがって、無線リンク制御(RLC)レイヤ確認応答モード(AM)が、サイドリンクシグナリング無線ベアラ305および310のために使用され得る。ユニキャスト接続をサポートするUEは、サイドリンクシグナリング無線ベアラに関連する論理チャネル上でリッスンし得る。いくつかの場合には、ASレイヤ(すなわち、レイヤ2)は、V2Xレイヤ(たとえば、データプレーン)の代わりにRRCシグナリング(たとえば、制御プレーン)を通して直接情報をパスし得る。
【0078】
[0089]接続応答320が、UE304が接続要求315を受け付けたことを指示する場合、UE302は、ユニキャスト接続セットアップが完了したことを指示するために、サイドリンクシグナリング無線ベアラ305上で接続確立325メッセージを送信し得る。いくつかの場合には、接続確立325は、第3のRRCメッセージ(たとえば、「RRCDirectConnectionSetupComplete」メッセージ)であり得る。接続要求315、接続応答320、および接続確立325の各々は、一方のUEから他方のUEにトランスポートされているとき、各UEが、対応する送信(たとえば、RRCメッセージ)を受信し、復号することができることを可能にするために、基本能力を使用し得る。
【0079】
[0090]さらに、接続要求315、接続応答320、および接続確立325の各々について、識別子が使用され得る。たとえば、識別子は、どちらのUE302/304がどちらのメッセージを送信しているか、および/またはそのメッセージがどちらのUE302/304を対象とするかを指示し得る。物理(PHY)レイヤチャネルでは、RRCシグナリングと後続のデータ送信とは、同じ識別子(たとえば、レイヤ2ID)を使用し得る。しかしながら、論理チャネルでは、識別子は、RRCシグナリングについて、およびデータ送信について別個であり得る。たとえば、論理チャネル上で、RRCシグナリングとデータ送信とは、別様に扱われ、異なる確認応答(ACK)フィードバックメッセージングを有し得る。いくつかの場合には、RRCメッセージングについて、対応するメッセージが適切に送信および受信されることを保証するために物理レイヤACKが使用され得る。
【0080】
[0091]ユニキャスト接続について、対応するASレイヤパラメータのネゴシエーションを可能にするために、1つまたは複数の情報要素が、それぞれ、UE302および/またはUE304のための接続要求315および/または接続応答320中に含まれ得る。たとえば、UE302および/またはUE304は、ユニキャスト接続についてパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)コンテキストを設定するために、対応するユニキャスト接続セットアップメッセージ中にPDCPパラメータを含め得る。いくつかの場合には、PDCPコンテキストは、PDCP複製がユニキャスト接続のために利用されるか否かを指示し得る。さらに、UE302および/またはUE304は、ユニキャスト接続についてRLCコンテキストを設定するために、ユニキャスト接続を確立するとき、RLCパラメータを含め得る。たとえば、RLCコンテキストは、ユニキャスト通信のRLCレイヤのために、AMが使用される(たとえば、並べ替えタイマー(t-reordering)が使用される)のか非確認応答モード(UM)が使用されるのかを指示し得る。
【0081】
[0092]さらに、UE302および/またはUE304は、ユニキャスト接続について媒体アクセス制御(MAC)コンテキストを設定するためにMACパラメータを含め得る。いくつかの場合には、MACコンテキストは、ユニキャスト接続について、リソース選択アルゴリズム、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)フィードバック方式(たとえば、ACKまたは否定ACK(NACK)フィードバック)、HARQフィードバック方式のためのパラメータ、キャリアアグリゲーション、またはそれらの組合せを可能にし得る。さらに、UE302および/またはUE304は、ユニキャスト接続についてPHYレイヤコンテキストを設定するために、ユニキャスト接続を確立するとき、PHYレイヤパラメータを含め得る。たとえば、PHYレイヤコンテキストは、ユニキャスト接続について、(各UE302/304について送信プロファイルが含まれない限り)送信フォーマットと、無線リソース構成(たとえば、帯域幅部分(BWP)、ヌメロロジーなど)とを指示し得る。これらの情報要素は、異なる周波数範囲構成(たとえば、FR1およびFR2)についてサポートされ得る。
【0082】
[0093]いくつかの場合には、セキュリティコンテキストも、(たとえば、接続確立325メッセージが送信された後に)ユニキャスト接続について設定され得る。セキュリティアソシエーション(たとえば、セキュリティコンテキスト)がUE302とUE304との間で確立される前に、サイドリンクシグナリング無線ベアラ305および310は保護されないことがある。セキュリティアソシエーションが確立された後に、サイドリンクシグナリング無線ベアラ305および310は保護され得る。したがって、セキュリティコンテキストは、ユニキャスト接続ならびにサイドリンクシグナリング無線ベアラ305および310を介したセキュアデータ送信を可能にし得る。さらに、IPレイヤパラメータ(たとえば、リンクローカルIPv4またはIPv6アドレス)もネゴシエートされ得る。いくつかの場合には、IPレイヤパラメータは、RRCシグナリングが確立された(たとえば、ユニキャスト接続が確立された)後に動作する上位レイヤ制御プロトコルによってネゴシエートされ得る。上述のように、UE304は、接続要求315を受け付けるべきなのか拒否すべきなのかについてのそれの決定を、ユニキャスト接続について指示された特定のサービスおよび/またはユニキャスト接続を介して送信されるべきコンテンツ(たとえば、上位レイヤ情報)に基づかせ得る。特定のサービスおよび/またはコンテンツはまた、RRCシグナリングが確立された後に動作する上位レイヤ制御プロトコルによって指示され得る。
【0083】
[0094]ユニキャスト接続が確立された後に、UE302およびUE304は、サイドリンク330を介したユニキャスト接続を使用して通信し得、ここで、サイドリンクデータ335が2つのUE302および304間で送信される。サイドリンク330は、
図1中のサイドリンク162および/または168、ならびに/あるいは
図2Aおよび
図2B中のサイドリンク242に対応し得る。いくつかの場合には、サイドリンクデータ335は、2つのUE302および304間で送信されるRRCメッセージを含み得る。サイドリンク330上のこのユニキャスト接続を維持するために、UE302および/またはUE304は、キープアライブメッセージ(たとえば、「RRCDirectLinkAlive」メッセージ、第4のRRCメッセージなど)を送信し得る。いくつかの場合には、キープアライブメッセージは、周期的にまたはオンデマンドで(たとえば、イベントトリガ型)トリガされ得る。したがって、キープアライブメッセージのトリガリングおよび送信は、UE302によって、またはUE302とUE304の両方によって呼び出され得る。追加または代替として、(たとえば、サイドリンク330を介して定義された)MAC制御要素(CE)は、サイドリンク330上のユニキャスト接続のステータスを監視し、その接続を維持するために使用され得る。ユニキャスト接続がもはや必要とされない(たとえば、UE302がUE304から十分に遠く離れて進む)とき、UE302および/またはUE304のいずれかが、サイドリンク330を介したユニキャスト接続をドロップするために解放プロシージャを開始し得る。したがって、後続のRRCメッセージは、ユニキャスト接続上でUE302とUE304との間で送信されないことがある。
【0084】
[0095]
図4は、本開示の態様による、例示的なUE400の様々な構成要素を示すブロック図である。一態様では、UE400は本明細書で説明されるUEのいずれかに対応し得る。特定の例として、UE400は、
図1中のV-UE160など、V-UEであり得る。簡単のために、
図4のブロック図に示されている様々な特徴および機能は、共通データバスを使用して互いに接続されており、これは、これらの様々な特徴および機能が互いに動作可能に結合されることを表すことを意味する。実際のUEを動作可能に結合し、構成するために、他の接続、機構、特徴、機能などが必要に応じて提供され、適応され得ることを、当業者は認識されよう。さらに、
図4の例に示されている特徴または機能のうちの1つまたは複数が、さらに再分割され得、あるいは
図4に示されている特徴または機能のうちの2つまたはそれ以上が組み合わせられ得ることも認識されたい。
【0085】
[0096]UE400は、1つまたは複数のアンテナ402に接続された少なくとも1つのトランシーバ404を含み得、少なくとも1つのトランシーバ404は、1つまたは複数の通信リンク(たとえば、通信リンク120、サイドリンク162、166、168、mmW通信リンク184)を介して少なくとも1つの指定されたRAT(たとえば、cV2XまたはIEEE802.11p)を介して、V-UE(たとえば、V-UE160)、インフラストラクチャアクセスポイント(たとえば、路側アクセスポイント164)、P-UE(たとえば、UE104)、基地局(たとえば、基地局102)など、他のネットワークノードと通信するための手段(たとえば、送信するための手段、受信するための手段、測定するための手段、同調させるための手段、送信することを控えるための手段など)を提供する。トランシーバ404は、指定されたRATに従って、信号(たとえば、メッセージ、指示、情報など)を送信および符号化するために、ならびに逆に、信号(たとえば、メッセージ、指示、情報、パイロットなど)を受信および復号するために、様々に構成され得る。
【0086】
[0097]本明細書で使用される「トランシーバ」は、いくつかの実装形態では、(たとえば、単一の通信デバイスの送信機回路および受信機回路として実施される)統合されたデバイス中の少なくとも1つの送信機と少なくとも1つの受信機とを含み得、いくつかの実装形態では、別個の送信機デバイスと別個の受信機デバイスとを備え得、または他の実装形態では、他の方法で実施され得る。一態様では、送信機は、本明細書で説明されるように、UE400が送信「ビームフォーミング」を実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、(1つまたは複数の)アンテナ402)を含むかまたはそれらに結合され得る。同様に、受信機は、本明細書で説明されるように、UE400が受信ビームフォーミングを実施することを可能にする、アンテナアレイなどの複数のアンテナ(たとえば、(1つまたは複数の)アンテナ402)を含むかまたはそれらに結合され得る。一態様では、(1つまたは複数の)送信機と(1つまたは複数の)受信機とは、UE400が、同時に受信と送信の両方を行うのではなく、所与の時間において受信または送信のみを行うことができるように、同じ複数のアンテナ(たとえば、(1つまたは複数の)アンテナ402)を共有し得る。いくつかの場合には、トランシーバは、送信機能と受信機能の両方を提供しないことがある。たとえば、完全な通信を提供することが必要でないとき、コストを低減するために、いくつかの設計では、低機能受信機回路が採用され得る(たとえば、単に低レベルスニッフィングを提供する受信機チップまたは同様の回路)。
【0087】
[0098]UE400は、衛星測位サービス(SPS)受信機406をも含み得る。SPS受信機406は、1つまたは複数のアンテナ402に接続され得、衛星信号を受信および/または測定するための手段を提供し得る。SPS受信機406は、全地球測位システム(GPS)信号など、SPS信号を受信し、処理するための任意の好適なハードウェアおよび/またはソフトウェアを備え得る。SPS受信機406は、他のシステムに適宜に情報および動作を要求し、任意の好適なSPSアルゴリズムによって取得された測定値を使用して、UE400の位置を決定するのに必要な計算を実施する。
【0088】
[0099]1つまたは複数のセンサー408は、処理システム410に結合され得、速度、方位(たとえば、コンパス方位)、ヘッドライトステータス、ガスマイレージなど、UE400の状態および/または環境に関係する情報を検知または検出するための手段を提供し得る。例として、1つまたは複数のセンサー408は、速度計、タコメータ、加速度計(たとえば、マイクロ電気機械システム(MEMS)デバイス)、ジャイロスコープ、地磁気センサー(たとえば、コンパス)、高度計(たとえば、気圧高度計)などを含み得る。
【0089】
[0100]処理システム410は、処理機能、ならびに他の計算および制御機能を提供する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、処理コア、デジタル信号プロセッサなどを含み得る。したがって、処理システム410は、代替として、プロセッサ、1つまたは複数のプロセッサ、または少なくとも1つのプロセッサと呼ばれることもある。処理システム410は、したがって、決定するための手段、計算するための手段、受信するための手段、送信するための手段、指示するための手段など、処理するための手段を提供し得る。処理システム410は、少なくとも本明細書で説明される技法を実施するか、またはUE400の構成要素に実施させるのに適した任意の形態の論理を含み得る。
【0090】
[0101]処理システム410はまた、UE400内でプログラムされた機能を実行するためのデータおよびソフトウェア命令を(取り出すための手段、維持するための手段などを含む)記憶するための手段を提供するメモリ414に結合され得る。メモリ414は、(たとえば、同じ集積回路(IC)パッケージ内の)処理システム410に搭載され得、および/または、メモリ414は、処理システム410の外部にあり、データバスを介して機能的に結合され得る。
【0091】
[0102]UE400は、UE400とのユーザ対話を可能にするマイクロフォン/スピーカー452、キーパッド454、およびディスプレイ456など、任意の好適なインターフェースシステムを提供するユーザインターフェース450を含み得る。マイクロフォン/スピーカー452は、UE400との音声通信サービスを提供し得る。キーパッド454は、UE400へのユーザ入力のための任意の好適なボタンを備え得る。ディスプレイ456は、たとえば、バックライト付き液晶ディスプレイ(LCD)など、任意の好適なディスプレイを備え得、追加のユーザ入力モードのためのタッチスクリーンディスプレイをさらに含み得る。ユーザインターフェース450は、したがって、ユーザに指示(たとえば、可聴および/または視覚指示)を提供するための、および/または(たとえば、キーパッド、タッチスクリーン、マイクロフォンなどの検知デバイスのユーザ作動を介して)ユーザ入力を受信するための手段であり得る。
【0092】
[0103]一態様では、UE400は、処理システム410に結合されたサイドリンクマネージャ470を含み得る。サイドリンクマネージャ470は、実行されたとき、本明細書で説明される動作をUE400に実施させるハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェア構成要素であり得る。たとえば、サイドリンクマネージャ470は、メモリ414に記憶され、処理システム410によって実行可能なソフトウェアモジュールであり得る。別の例として、サイドリンクマネージャ470は、UE400内のハードウェア回路(たとえば、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など)であり得る。
【0093】
[0104]
図5Aおよび
図5Bは、セルがSL通信に従事する複数のUEを含む場合に実装できる単一セルのUE測位のための2つの方法を示す。
図5Aおよび
図5Bにおいて、SL-PRSを送信するUEは「TxUE」と呼ばれることがあり、SL-PRSを受信するUEは「RxUE」と呼ばれることがある。
図5Aおよび5Bに示される方法は、任意のアップリンク送信を必要とせず、電力を節約できるという技術的利点を有する。
【0094】
[0105]
図5Aにおいて、リレーUE500(既知のロケーションを有する)は、基地局504(たとえば、gNB)への任意のUL PRS送信を実行する必要なく、リモートUE502の測位推定に参加する。
図5Aに示すように、リモートUE502は、BS504からDL-PRSを受信し、リレーUE500にSL-PRSを送信する。リモートUE502からのSL-PRS送信はBS504に到達する必要がなく、近くのリレーUE500に到達するだけでよいため、このSL-PRS送信は低電力であり得る。
【0095】
[0106]
図5Bにおいて、第1のリレーUEとして機能するリレーUE500および第2のリレーUEとして機能するリレーUE506を含む複数のリレーUEは、SL-PRS信号(それぞれ、SL-PRS1およびSL-PRS2)をリモートUE502に送信する。リモートUE502はTxUEであり、リレーUE500はRxUEであった、
図5Aに示される方法とは対照的に、
図5Bでは、それらの役割が逆転し、リレーUE500およびリレーUE506がTxUEであり、リモートUE502がRxUEである。このシナリオでも、TxUEによって送信されるSL-PRS信号は低電力でよく、UL通信は必要ない。
【0096】
[0107]しかし、技術的な課題がいくつかある。たとえば、無線ベースの測位の精度は、都市部や典型的な屋内環境などの一部のシナリオでは避けられない見通し外(NLOS:non-line-of-sight)マルチパス伝播によって重大な影響を受け得る。距離/範囲の推定(ToA測定などによる)では、NLOSマルチパス伝播チャネルでは第1のパスの検出が困難である。SNR範囲が低い場合、低電力の第1のパスが受信機によって正常に検出されない可能性がある。したがって、技術的な課題は、低いSNRの下でNLOSマルチパスチャネルの第1の到着パスを検出する機能を強化する方法である。
【0097】
[0108]
図5Aおよび5Bに戻って参照すると、TxUEとRxUEとの間の通信は、低いSNRの下でNLOSマルチパスチャネル条件で発生し得る。したがって、TxUEからRxUEへのSL-PRS送信は、SNRを改善する技術の恩恵を受け得る。
【0098】
[0109]上述の技術的課題に対処するために、測位のためのSL送信を含むサイドリンク送信のSNRを改善するための多くの技術が本明細書に提示される。より具体的には、サイドリンクベースの測位のための時間反転(TR:time reversal)プリコーディングの技術が本明細書に提示される。TRプリコーディングでは、送信される基準信号は、UEとBSとの間の時間反転チャネルインパルス応答(CIR)で事前にフィルタリング(pre-filtered、プレフィルタリング)される。これは次の方程式で表される。
【0099】
【0100】
Sはフィルタリングされていない基準信号、Stはプレフィルタリングされた基準信号、h(-t)*は時間反転フィルタであり、UEとBSとの間の時間反転されたCIRである。結果として得られる受信信号は次のように記述される。
【0101】
【0102】
受信側では、等価CIRは時間反転チャネルと実際のチャネルの畳み込みであり、つまり、次のようになる。
【0103】
【0104】
これがチャネルの自己相関である。等価チャネルの計算には、チャネルを圧縮する効果がある。したがって、TRプリコーディングはマルチパスチャネルを圧縮し、それによってSNRを向上させ、特に到着時間(ToA)推定精度を向上させる。
【0105】
[0110]チャネル条件に基づいて送信される信号をプリコーディングすることは、チャネルが相互的であること、つまり、一方向の送信(たとえば、BSからUE)が逆方向の送信(たとえば、UEからBS)と同じチャネル条件を有することを前提とする。チャネルの相反性により、h(t)とh(-t)
*には高度な相関があるとの推定が可能になる。TRプリコーディングは送信機と受信機との間のチャネルを反映する必要があるため、通常はチャネル状態情報(CSI)に基づいている。しかし、現在の仕様(specification)は、SL通信にTRプリコーディングを使用することを考慮しておらず、ましてや
図5Aおよび5Bに示すシナリオについては考慮していない。
【0106】
[0111]
図6は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセス600のフローチャートである。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)(たとえば、
図1のUE104)によって実行され得る。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)とは別の、または第1のユーザ機器(UE)を含む別のデバイスまたはデバイスのグループによって実行されてもよい。追加または代替として、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、処理システム410、トランシーバ404、メモリ414、ユーザインターフェース450、および/またはサイドリンクマネージャ470など、デバイス400の1つまたは複数のコンポーネントによって実行されてもよく、これらのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0107】
[0112]
図6に示すように、プロセス600は、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することを含んでもよい(ブロック610)。ブロック610で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410を含み得る。たとえば、UE400の処理システム410は、別のUEによって送られ、UE400によって受信された信号に基づいてチャネルを推定し、同じチャネル上で信号を送信する前に、チャネルのインパルス応答の時間反転バージョンを使用して信号をプリコードするフィルタを計算することができる。推定されるチャネルは、SL通信チャネル、たとえば、スペクトルがDL送受信用に指定されているチャネルであってもよく、WIFIまたは他の技術のライセンスのないスペクトルとは異なる、何らかのリソース割り当てプロセスを経ることになる。
【0108】
[0113]
図6にさらに示されているように、プロセス600は、TRプリコーディングされたサイドリンク(SL)測位基準信号(PRS)を第2のUEに送ることを含んでもよい(ブロック620)。ブロック610で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400の処理システム410は、送信されるSL-PRS信号をTRプリコーディングしてもよく、UE400のトランシーバ404は、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送ってもよい。
【0109】
[0114]プロセス600は、以下に説明される任意の単一の態様または態様の任意の組合せなど、および/または本明細書の他の場所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連した、追加の態様を含んでもよい。
図6は、プロセス600の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス600は、
図6に示されるブロックとは追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含み得る。追加または代替として、プロセス600のブロックのうちの2つ以上が、並列に実施され得る。
【0110】
[0115]以下、
図7~9でさらに詳細に説明するように、TRプリコーダが導出され得る方法は数多くある。
【0111】
[0116]
図7は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセス700を示すメッセージングおよびイベント図である。
図7は、
図6のブロック610をより詳細に示す。
図7に示すように、いくつかの態様では、第1のUE(TxUE702)と第2のUE(RxUE704)との間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出すること(ブロック610)は、以下のステップを備える。TxUE702は、広帯域(WB)RSをRxUE704に送る(ブロック706)。RxUE704は、WB RSを測定し、WB RSに少なくとも部分的に基づいてCSIを決定する(ブロック708)。任意選択で、TxUE702は、CSI情報を要求するために、SCIメッセージなどのトリガメッセージをRxUE704に送る(ブロック709)。TxUE702は、RxUE704から、WB RSに関連付けられたCSIを受信する(ブロック710)。いくつかの態様では、CSIは、ブロック709の任意のトリガメッセージに応答してRxUE704によって送られた。代替として、CSIは、ブロック706でのWB RSの受信に応答して送られる。TxUE702は、CSIに少なくとも部分的に基づいて、TxUE702とRxUE704との間のチャネルを推定する(ブロック712)。TxUE702は、TxUE702とRxUE704との間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出する。
図7に示す例では、TxUE702は、次いで、TRプリコーディングされたSL-PRSをRxUE704に送信する(ブロック620)。
図7に示す例では、RxUE704は、次いで、たとえば、TRプリコーディングされたSL-PRSについてのToAを決定するなど、測位動作を実行することができる(ブロック714)。
【0112】
[0117]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRS(たとえば、BSまたはgNBではなくUEによって送信される広帯域基準信号)を備える。いくつかの態様では、WB RSは少なくとも1つのSL-PRSに関連付けられる。WB RSはサイドリンクチャネルを特徴づけ、チャネル推定値からTRプリコーダを決定するために使用されており、チャネルが時間変化または周波数変化し得ることを認識しているため、WB RSとSL-PRSが時間、周波数、またはその両方の点で互いに近い場合に役立つ。たとえば、WB RSとSL-PRSは、それらが閾値継続時間以下しか離れていない場合、時間的に近接していると見なされてもよい。閾値継続時間は、チャネル条件、たとえば、時間の経過とともにチャネル特性がどれだけ速く変化するか、UEの移動性、たとえば、UEが移動している場合にはどれだけ速いか遅いか、および他の考慮事項に基づいて設定され得る。したがって、いくつかの態様では、WB RSおよびSL-PRSが、同じスロット内、隣接スロット内、または時間領域における他の所定の間隔内にある場合、それらは互いに近接していると見なされてもよい。同様に、WB RSとSL-PRSが同じサブキャリア内にある場合、またはサブキャリアの閾値数だけ離れている場合、WB RSとSL-PRSは周波数が近接と見なされてもよい。サブキャリアの閾値数は、チャネル特性、UE能力、および他の考慮事項に基づいて設定され得る。したがって、いくつかの態様では、WB RSおよびSL-PRSは、それらが同じリソースブロック内、隣接リソースブロック内、または周波数領域における他の事前定義された分離内にある場合、互いに近接していると見なされてもよい。
【0113】
[0118]いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。いくつかの態様では、CSIは、第2のUEから物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して受信される。いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためにチャネルサウンディングRSに関連付けられる。いくつかの態様では、CSIは非周期的に受信される。いくつかの態様では、CSIは、第1のUEから第2のUEに送られたトリガメッセージに応答して受信される。いくつかの態様では、トリガメッセージはサイドリンク制御情報(SCI)メッセージを備える。
【0114】
[0119]
図8は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセス800を示すメッセージングおよびイベント図である。
図8は、
図6のブロック610をより詳細に示す。
図8に示すように、いくつかの態様では、第1のUE(TxUE702)と第2のUE(RxUE704)との間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出すること(ブロック610)は、以下のステップを備える。TxUE702は、広帯域(WB)RSをRxUE704に送る(ブロック802)。RxUE704は、WB RSを測定し、WB RSに少なくとも部分的に基づいてCSIを決定する(ブロック804)。RxUE704は、たとえば少なくとも部分的にCSI上でTRプリコーダを導出する(ブロック806)。TxUE702は、RxUE704からTRプリコーダを受信する(ブロック808)。
図8に示す例では、TxUE702は、TRプリコーディングされたSL-PRSをRxUE704に送信する(ブロック620)。
図8には示されていないが、RxUE704は、次いで、測位動作、たとえば、TRプリコーディングされたSL-PRSのToAを決定することを実行することができる。
【0115】
[0120]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。いくつかの態様では、WB RSは少なくとも1つのSL-PRSに関連付けられる。いくつかの態様では、WB RSは、時間領域、周波数領域、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSから閾値距離以内に近接する。
【0116】
[0121]
図9は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連するプロセス900を示すメッセージングおよびイベント図である。
図9は、
図6のブロック610をより詳細に示す。
図9に示すように、いくつかの態様では、第1のUE(TxUE702)と第2のUE(RxUE704)との間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出すること(ブロック610)は、以下のステップを備える。TxUE702は、任意選択で、TxUE702に向けてWB RSを生成するようにRxUE704をトリガするトリガメッセージをRxUE704に送ることができる(ブロック902)。いくつかの態様では、トリガはサイドリンク制御情報(SCI)メッセージであってもよい。
図9に示すように、RxUE704は、TxUE702にWB RSを送る(ブロック904)。次いで、TxUE702は、たとえば、WB RSを測定し、CSIを決定することによって、RxUE704からTxUE702へのチャネルを推定することができる(ブロック906)。いくつかの態様では、次いで、TxUE702は、たとえば、RxUE704とTxUE702との間の推定されたチャネルに基づいて、TRプリコーダを導出する(ブロック908)。
図9に示す例では、TxUE702は、TRプリコーディングされたSL-PRSをRxUE704に送信する(ブロック620)。
図9には示されていないが、RxUE704は、次いで、測位動作、たとえば、TRプリコーディングされたSL-PRSのToAを決定することを実行することができる。
【0117】
[0122]いくつかの態様では、WB RSは、第1のUEから第2のUEに送られたトリガメッセージに応答して受信される。いくつかの態様では、トリガメッセージはサイドリンク制御情報(SCI)メッセージを備える。いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。いくつかの態様では、WB RSは少なくとも1つのSL-PRSに関連付けられる。
【0118】
[0123]
図10は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセス1000のフローチャートである。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)(たとえば、
図1のUE104)によって実行され得る。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)とは別の、または第1のユーザ機器(UE)を含む別のデバイスまたはデバイスのグループによって実行されてもよい。追加または代替として、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、処理システム410、トランシーバ404、メモリ414、ユーザインターフェース450、および/またはサイドリンクマネージャ470など、デバイス400の1つまたは複数のコンポーネントによって実行されてもよく、これらのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0119】
[0124]
図10に示すように、プロセス1000は、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することを含むことができる(ブロック1010)。ブロック1010で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、上述したように、トランシーバ404を介してWB RSを受信することができる。いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0120】
[0125]さらに
図10に示すように、プロセス1000は、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することを含むことができる(ブロック1020)。ブロック1020で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410およびサイドリンクマネージャ470を含むことができる。たとえば、UE400の処理システム410は、上述したように、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することができる。
【0121】
[0126]さらに
図10に示すように、プロセス1000は、第2のUEにCSIを送ることを含むことができる(ブロック1030)。ブロック1030で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400の処理システム410は、上述したように、トランシーバ404にCSIを第2のUEに送るように命令することができる。いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。いくつかの態様では、CSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して第2のUEに送られる。いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためにチャネルサウンディングRSに関連付けられる。いくつかの態様では、CSIは非周期的に送られる。いくつかの態様では、CSIは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。いくつかの態様では、トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える。
【0122】
[0127]さらに
図10に示すように、プロセス1000は、第2のUEからTRプリコーディングされたSL-PRSを受信すること(ブロック1040)を任意で含んでもよい。ブロック1040で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、トランシーバ404を介して、TRプリコーディングされたSL-PRSを受信することができる。
【0123】
[0128]さらに
図10に示すように、プロセス1000は、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することを任意に含んでもよい(ブロック1050)。ブロック1050で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、TRプリコーディングされたSL-PRSから収集した情報を使用して、そのロケーションを計算することができる。
【0124】
[0129]プロセス1000は、以下に説明される任意の単一の態様または態様の任意の組合せなど、および/または本明細書の他の場所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連した、追加の態様を含んでもよい。
図10は、プロセス1000のブロック例を示すが、いくつかの態様では、プロセス1000は、
図10に示されるブロックとは追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含み得る。追加または代替として、プロセス1000のブロックのうちの2つ以上が、並列に実施され得る。
【0125】
[0130]
図11は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセス1100のフローチャートである。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)(たとえば、
図1のUE104)によって実行され得る。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)とは別の、または第1のユーザ機器(UE)を含む別のデバイスまたはデバイスのグループによって実行されてもよい。追加または代替として、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、処理システム410、トランシーバ404、メモリ414、ユーザインターフェース450、および/またはサイドリンクマネージャ470など、デバイス400の1つまたは複数のコンポーネントによって実行されてもよく、これらのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0126】
[0131]
図11に示すように、プロセス1100は、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信することを含んでもよい(ブロック1110)。ブロック1110で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、上述したように、トランシーバ404を介してWB RSを受信することができる。いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0127】
[0132]さらに
図11に示すようにプロセス1100は、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定することを含んでもよい(ブロック1120)。ブロック1120で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、上述のように、処理システム410を使用してWB RSに少なくとも部分的に基づいて、UE400自体と第2のUEとの間のチャネルを推定することができる。
【0128】
[0133]さらに
図11に示すように、プロセス1100は、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することを含むことができる(ブロック1130)。ブロック1130で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、上述したように、処理システム410を使用して、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することができる。
【0129】
[0134]さらに
図11に示すように、プロセス1100は、TRプリコーダを第2のUEに送ることを含んでもよい(ブロック1140)。ブロック1140で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400の処理システム410は、上述したように、トランシーバ404にTRプリコーダを第2のUEに送るように命令することができる。
【0130】
[0135]さらに
図11に示すように、プロセス1100は、第2のUEからTRプリコーディングされたSL-PRSを受信すること(ブロック1150)を任意で含んでもよい。ブロック1140で動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、上述したように、トランシーバ404を介してTRプリコーディングされたSL-PRSを受信することができる。いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0131】
[0136]さらに
図11に示すように、プロセス1100は、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位システムを実行することを任意に含んでもよい(ブロック1160)。ブロック1140で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、TRプリコーディングされたSL-PRSから収集した情報を使用して、そのロケーションを計算することができる。
【0132】
[0137]プロセス1100は、以下に説明される任意の単一の態様または態様の任意の組合せなど、および/または本明細書の他の場所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連した、追加の態様を含んでもよい。
図11は、プロセス1100の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1100は、
図11に示されるブロックとは追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含み得る。追加または代替として、プロセス1100のブロックのうちの2つ以上が、並列に実施され得る。
【0133】
[0138]UE
図12は、本開示の態様による、SLベースの測位のためのTRプリコーディングに関連する例示的なプロセス1200のフローチャートである。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)(たとえば、
図1のUE104)によって実行され得る。いくつかの態様では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、第1のユーザ機器(UE)とは別の、または第1のユーザ機器(UE)を含む別のデバイスまたはデバイスのグループによって実行されてもよい。追加または代替として、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、処理システム410、トランシーバ404、メモリ414、ユーザインターフェース450、および/またはサイドリンクマネージャ470など、デバイス400の1つまたは複数のコンポーネントによって実行されてもよく、これらのいずれかまたはすべてが、この動作を実行するための手段と見なされ得る。
【0134】
[0139]
図12に示すように、プロセス1200は、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ること(ブロック1210)と、第2のUEから時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信すること(ブロック1220)を含むことができる。ブロック1210およびブロック1220における動作を実行するための手段は、UE400のトランシーバ404および処理システム410を含み得る。たとえば、処理システム410は、トランシーバ404にWB RSを第2のUEに送るように命令することができ、トランシーバ404は、上述したように、TRプリコーディングされたSL-PRSを受信することができる。いくつかの態様では、WB RSは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。いくつかの態様では、トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える。いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0135】
[0140]
図12に示すように、プロセス1200は、任意で、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することを含んでもよい(ブロック1230)。ブロック1230で動作を実行するための手段は、UE400の処理システム410を含み得る。たとえば、UE400は、TRプリコーディングされたSL-PRSから収集した情報を使用して、そのロケーションを計算することができる。
【0136】
[0141]プロセス1200は、以下に説明される任意の単一の態様または態様の任意の組合せなど、および/または本明細書の他の場所に記載される1つまたは複数の他のプロセスに関連した、追加の態様を含んでもよい。
図12は、プロセス1200の例示的なブロックを示すが、いくつかの態様では、プロセス1200は、
図12に示されるブロックとは追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含み得る。追加または代替として、プロセス1200のブロックのうちの2つ以上が、並列に実施され得る。
【0137】
[0142]追加の態様には次のものが含まれるが、これらに限定されない。
【0138】
[0143]一態様では、第1のUEは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するための手段と、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送るための手段とを備える。
【0139】
[0144]別の態様では、第1のUEは、第2のUEからWB RSを受信するための手段と、WB RSに少なくとも部分的に基づいてCSIを決定するための手段と、CSIを第2のUEに送るための手段とを備える。
【0140】
[0145]別の態様では、第1のUEは、第2のUEからWB RSを受信するための手段と、WB RSに少なくとも部分的に基づいて第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定するための手段と、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出するための手段と、TRプリコーダを第2のUEに送るための手段とを備える。
【0141】
[0146]別の態様では、第1のUEは、WB RSを第2のUEに送るための手段と、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEから受信するための手段とを備える。
【0142】
[0147]別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、命令のセットを記憶し、命令のセットは1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出させ、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEに送らせる。
【0143】
[0148]別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、命令のセットを記憶し、命令のセットは1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに、第2のUEからWB RSを受信させ、WB RSに少なくとも部分的に基づいてCSIを決定させ、CSIを第2のUEに送らせる。
【0144】
[0149]別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、命令のセットを記憶し、命令のセットは1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEに第2のUEからWB RSを受信させ、WB RSに少なくとも部分的に基づいて第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定し、推定されたチャネルに基づいてTRプリコーダを導出し、TRプリコーダを第2のUEに送らせる。
【0145】
[0150]別の態様では、非一時的コンピュータ可読媒体は、命令のセットを記憶し、命令のセットは1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のUEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、第1のUEにWB RSを第2のUEに送らせ、TRプリコーディングされたSL-PRSを第2のUEから受信させる。
【0146】
[0151]上記の詳細な説明では、異なる特徴が例にまとめられていることがわかる。開示のこの様式は、例示的な条項が、各条項において明示的に述べられるものよりも多くの特徴を有するという意図として理解されるべきではない。むしろ、本開示の様々な態様は、開示される個々の例示的な条項のすべての特徴よりも少数を含み得る。したがって、以下の条項は、本明細書に組み込まれると見なされるべきであり、各条項はそれ自体によって別個の例として存在することができる。各従属条項は、条項において、他の条項のうちの1つとの特定の組合せを指すことができるが、その従属条項の(1つまたは複数の)態様は、特定の組合せに限定されない。他の例示的な条項が、任意の他の従属条項または独立条項の主題との(1つまたは複数の)従属条項態様の組合せ、あるいは他の従属および独立条項との任意の特徴の組合せをも含むことができることが諒解されよう。本明細書で開示される様々な態様は、特定の組合せ(たとえば、要素を絶縁体と導体の両方として定義することなど、矛盾する態様)が意図されないことが明示的に表されるかまたは容易に推論され得ない限り、これらの組合せを明確に含む。さらに、条項の態様が任意の他の独立条項に含まれ得ることが、その条項がその独立条項に直接従属していない場合でも、同じく意図される。
【0147】
[0152]態様の例は、次の番号付きの条項で説明されている。
【0148】
[0153]条項1.第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送ることと、を備える、方法。
【0149】
[0154]条項2.第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することが、第1のUEと第2のUEとの間のサイドリンク(SL)通信チャネル上の送信または受信に少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することを備える、条項1に記載の方法。
【0150】
[0155]条項3.第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、第2のUEから、WB RSに関連付けられたチャネル状態情報(CSI)を受信することと、CSIに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定することと、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することと、を備える、条項1から条項2のいずれかに記載の方法。
【0151】
[0156]条項4.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項3に記載の方法。
【0152】
[0157]条項5.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項3から4のいずれかに記載の方法。
【0153】
[0158]条項6.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項3から5のいずれかに記載の方法。
【0154】
[0159]条項7.CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える、条項3から6のいずれかに記載の方法。
【0155】
[0160]条項8.CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える、条項3から条項7のいずれかの方法。
【0156】
[0161]条項9.CSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して第2のUEから受信される、条項3から8のいずれかに記載の方法。
【0157】
[0162]条項10.CSIは、特定のSL-PRSリソースに関連付けられる、条項3から9のいずれかに記載の方法。
【0158】
[0163]条項11.CSIは、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディングRSに関連付けられる、条項3から10のいずれかに記載の方法。
【0159】
[0164]条項12.CSIは非周期的に受信される、条項3から11のいずれかに記載の方法。
【0160】
[0165]条項13.CSIは、第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、条項12に記載の方法。
【0161】
[0166]条項14.トリガメッセージを送ることは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送ることを備える、条項13に記載の方法。
【0162】
[0167]条項15.第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、第2のUEからTRプリコーダを受信することと、を備える、条項1から条項14のいずれかの方法。
【0163】
[0168]条項16.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項15に記載の方法。
【0164】
[0169]条項17.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項15から16のいずれかに記載の方法。
【0165】
[0170]条項18.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項15から17のいずれかに記載の方法。
【0166】
[0171]条項19.第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定することと、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することと、を備える、条項1から条項18のいずれかの方法。
【0167】
[0172]条項20.WB RSは、第1のUEから第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される、条項19に記載の方法。
【0168】
[0173]条項21.トリガメッセージを送ることは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送ることを備える、条項20に記載の方法。
【0169】
[0174]条項22.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項19から21のいずれかに記載の方法。
【0170】
[0175]条項23.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項19から22のいずれかに記載の方法。
【0171】
[0176]条項24.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項19から23のいずれかに記載の方法。
【0172】
[0177]条項25.第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、方法は、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することと、第2のUEにCSIを送ることと、を備える、方法。
【0173】
[0178]条項26.第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することをさらに備える、条項25に記載の方法。
【0174】
[0179]条項27.TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することをさらに備える、条項26に記載の方法。
【0175】
[0180]条項28.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項25から27のいずれかに記載の方法。
【0176】
[0181]条項29.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項25から28のいずれかに記載の方法。
【0177】
[0182]条項30.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項25から29のいずれかに記載の方法。
【0178】
[0183]条項31.CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える、条項25から30のいずれかに記載の方法。
【0179】
[0184]条項32.CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える、条項25から条項31のいずれかの方法。
【0180】
[0185]条項33.CSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して第2のUEに送られる、条項25から32のいずれかに記載の方法。
【0181】
[0186]条項34.CSIは、特定のSL-PRSリソースに関連付けられる、条項25から33のいずれかに記載の方法。
【0182】
[0187]条項35.CSIは、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディングRSに関連付けられる、条項25から34のいずれかに記載の方法。
【0183】
[0188]条項36.CSIは非周期的に送られる、条項25から35のいずれかに記載の方法。
【0184】
[0189]条項37.CSIは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる、条項36に記載の方法。
【0185】
[0190]条項38.トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える、条項37に記載の方法。
【0186】
[0191]条項39.第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、この方法は、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定することと、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、TRプリコーダを第2のUEに送ることと、を備える、方法。
【0187】
[0192]条項40.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項39に記載の方法。
【0188】
[0193]条項41.第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することをさらに備える、条項39から40のいずれかに記載の方法。
【0189】
[0194]条項42.TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することをさらに備える、条項41に記載の方法。
【0190】
[0195]条項43.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項41から42のいずれかに記載の方法。
【0191】
[0196]条項44.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項41から43のいずれかに記載の方法。
【0192】
[0197]条項45.第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法であって、方法は、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することと、を備える、方法。
【0193】
[0198]条項46.TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することをさらに備える、条項45に記載の方法。
【0194】
[0199]条項47.WB RSは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる、条項45から46のいずれかに記載の方法。
【0195】
[0200]条項48.トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える、条項47に記載の方法。
【0196】
[0201]条項49.WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える、条項45から48のいずれかに記載の方法。
【0197】
[0202]条項50.WB RSは、時間、周波数、またはその両方の点で、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している、条項45から49のいずれかに記載の方法。
【0198】
[0203]条項51.WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる、条項45から50のいずれかに記載の方法。
【0199】
[0204]条項52.メモリと、メモリに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサとを備える装置であって、メモリおよび少なくとも1つのプロセッサが条項1から51
のいずれかに記載の方法を実施するように構成された、装置。
【0200】
[0205]条項53.条項1から51のいずれかに記載の方法を実施するための手段を備える装置。
【0201】
[0206]条項54.コンピュータ実行可能命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コンピュータ実行可能が、コンピュータまたはプロセッサに条項1から51のいずれかに記載の方法を実施させるための少なくとも1つの命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0202】
[0207]情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0203】
[0208]さらに、本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることを、当業者は諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概してそれらの機能に関して上記で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるのかソフトウェアとして実装されるのかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような態様の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0204】
[0209]本明細書で開示される態様に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明される機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実施され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0205】
[0210]本明細書で開示される態様に関して説明された方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として存在し得る。
【0206】
[0211]1つまたは複数の例示的な態様では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気記憶デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0207】
[0212]一態様では、第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送ることと、を含む。
【0208】
[0213]いくつかの態様では、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、第1のUEと第2のUEとの間のサイドリンク(SL)通信チャネル上の送信または受信に少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することを備える。
【0209】
[0214]いくつかの態様では、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、第2のUEから、WB RSに関連付けられたチャネル状態情報(CSI)を受信することと、CSIに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定することと、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することと、を備える。
【0210】
[0215]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える。
【0211】
[0216]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0212】
[0217]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0213】
[0218]いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。
【0214】
[0219]いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。
【0215】
[0220]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEから物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して受信される。
【0216】
[0221]いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。
【0217】
[0222]いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)に関連付けられる。
【0218】
[0223]いくつかの態様では、CSIは非周期的に受信される。
【0219】
[0224]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される。
【0220】
[0225]いくつかの態様では、トリガメッセージを送ることは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送ることを備える。
【0221】
[0226]いくつかの態様では、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送ることと、第2のUEからTRプリコーダを受信することと、を備える。
【0222】
[0227]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える。
【0223】
[0228]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0224】
[0229]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0225】
[0230]いくつかの態様では、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定することと、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することと、を備える。
【0226】
[0231]いくつかの態様では、WB RSは、第1のUEから第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される。
【0227】
[0232]いくつかの態様では、トリガメッセージを送ることは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送ることを備える。
【0228】
[0233]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える。
【0229】
[0234]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0230】
[0235]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0231】
[0236]一態様では、第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定することと、第2のUEにCSIを送ることと、を含む。
【0232】
[0237]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0233】
[0238]いくつかの態様では、方法は、第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することを含む。
【0234】
[0239]いくつかの態様では、方法は、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することを含む。
【0235】
[0240]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0236】
[0241]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0237】
[0242]いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。
【0238】
[0243]いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。
【0239】
[0244]いくつかの態様では、CSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して第2のUEに送られる。
【0240】
[0245]いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。
【0241】
[0246]いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためのチャネルサウンディング基準信号(RS)に関連付けられる。
【0242】
[0247]いくつかの態様では、CSIは非周期的に送られる。
【0243】
[0248]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。
【0244】
[0249]いくつかの態様では、トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える。
【0245】
[0250]一態様では、第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信することと、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定することと、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出することと、TRプリコーダを第2のUEに送ることと、を含む。
【0246】
[0251]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディング基準信号(RS)、またはWBビーコンRSを備える。
【0247】
[0252]いくつかの態様では、方法は、第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することを含む。
【0248】
[0253]いくつかの態様では、方法は、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することを含む。
【0249】
[0254]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0250】
[0255]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0251】
[0256]一態様では、第1のユーザ機器(UE)によって実行されるワイヤレス通信の方法は、第2のUEに広帯域基準信号(WB RS)を送ることと、第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信することと、を含む。
【0252】
[0257]いくつかの態様では、WB RSは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。
【0253】
[0258]いくつかの態様では、トリガメッセージを受信することは、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信することを備える。
【0254】
[0259]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0255】
[0260]いくつかの態様では、方法は、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行することを含む。
【0256】
[0261]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0257】
[0262]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0258】
[0263]一態様では、第1のユーザ機器(UE)はメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出し、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送るように構成される。
【0259】
[0264]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出することは、第1のUEと第2のUEとの間のサイドリンク(SL)通信チャネル上の送信または受信に少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するように構成される。
【0260】
[0265]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するとき、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送り、第2のUEから、WB RSに関連付けられたチャネル状態情報(CSI)を受信し、CSIに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定し、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するように構成される。
【0261】
[0266]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0262】
[0267]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0263】
[0268]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0264】
[0269]いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。
【0265】
[0270]いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。
【0266】
[0271]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEから物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して受信される。
【0267】
[0272]いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。
【0268】
[0273]いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためにチャネルサウンディングRSに関連付けられる。
【0269】
[0274]いくつかの態様では、CSIは非周期的に受信される。
【0270】
[0275]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される。
【0271】
[0276]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、トリガメッセージを送るときに、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送るように構成される。
【0272】
[0277]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するときに、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送り、第2のUEからTRプリコーダを受信するように構成される。
【0273】
[0278]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0274】
[0279]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0275】
[0280]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0276】
[0281]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するとき、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第1のUEと第2のUEとの間のチャネルを推定することと、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいてTRプリコーダを導出するように構成される。
【0277】
[0282]いくつかの態様では、WB RSは、第1のUEから第2のUEへトリガメッセージを送ることに応答して受信される。
【0278】
[0283]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、トリガメッセージを送るときに、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを送るように構成される。
【0279】
[0284]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0280】
[0285]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0281】
[0286]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0282】
[0287]一態様では、第1のユーザ機器(UE)はメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定し、CSIを第2のUEに送るように構成される。
【0283】
[0288]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0284】
[0289]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信するようにさらに構成される。
【0285】
[0290]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行するようにさらに構成される。
【0286】
[0291]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0287】
[0292]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0288】
[0293]いくつかの態様では、CSIは、データ送信ではなく測位に使用される測位CSIを備える。
【0289】
[0294]いくつかの態様では、CSIは、完全または部分的なチャネルインパルス応答(CIR)、完全または部分的なチャネル周波数応答(CFR)、電力遅延プロファイル、ドップラー情報、またはそれらの組合せを備える。
【0290】
[0295]いくつかの態様では、CSIは、物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH)を介して第2のUEに送られる。
【0291】
[0296]いくつかの態様では、CSIは特定のSL-PRSリソースに関連付けられる。
【0292】
[0297]いくつかの態様では、CSIは、CSI-RSフィードバックのためにチャネルサウンディングRSに関連付けられる。
【0293】
[0298]いくつかの態様では、CSIは非周期的に送られる。
【0294】
[0299]いくつかの態様では、CSIは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。
【0295】
[0300]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、トリガメッセージを受信すると、サイドリンク制御情報(SCI)メッセージを受信するように構成される。
【0296】
[0301]一態様では、第1のユーザ機器(UE)はメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定し、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出し、TRプリコーダを第2のUEに送るように構成される。
【0297】
[0302]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0298】
[0303]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第2のUEから、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信するようにさらに構成される。
【0299】
[0304]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行するようにさらに構成される。
【0300】
[0305]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0301】
[0306]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0302】
[0307]一態様では、第1のユーザ機器(UE)はメモリと、少なくとも1つのトランシーバと、メモリおよび少なくとも1つのトランシーバに通信可能に結合された少なくとも1つのプロセッサと、を含み、少なくとも1つのプロセッサは、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送り、第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信するように構成される。
【0303】
[0308]いくつかの態様では、WB RSは、第2のUEからのトリガメッセージの受信に応答して送られる。
【0304】
[0309]いくつかの態様では、トリガメッセージはサイドリンク制御情報(SCI)メッセージを備える。
【0305】
[0310]いくつかの態様では、WB RSは、サイドリンク測位基準信号(SL-PRS)、チャネルサウンディングRS、またはWBビーコンRSを備える。
【0306】
[0311]いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、TRプリコーディングされたSL-PRSを使用して測位動作を実行するようにさらに構成される。
【0307】
[0312]いくつかの態様では、WB RSは、時間、周波数、またはその両方において、TRプリコーディングされたSL-PRSと近接している。
【0308】
[0313]いくつかの態様では、WB RSは、少なくとも1つの他のSL-PRSに関連付けられる。
【0309】
[0314]一態様では、第1のユーザ機器(UE)は、第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出するための手段と、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送るための手段とを含む。
【0310】
[0315]一態様では、第1のユーザ機器(UE)は、第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信するための手段と、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定するための手段と、第2のUEにCSIを送るための手段とを含む。
【0311】
[0316]一態様では、第1のユーザ機器(UE)は、第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信するための手段と、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定するための手段と、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出するための手段と、TRプリコーダを第2のUEに送るための手段とを含む。
【0312】
[0317]一態様では、第1のユーザ機器(UE)は、広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送るための手段と、第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信するための手段とを含む。
【0313】
[0318]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、UEに第1のUEと第2のUEとの間の推定されたチャネルに少なくとも部分的に基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出し、TRプリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を第2のUEに送らせる。
【0314】
[0319]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、UEに第2のUEから広帯域基準信号(WB RS)を受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、チャネル状態情報(CSI)を決定し、CSIを第2のUEに送らせる。
【0315】
[0320]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、UEに第2のUEから広帯域(WB)基準信号(RS)を受信し、WB RSに少なくとも部分的に基づいて、第2のUEと第1のUEとの間のチャネルを推定し、推定されたチャネルに基づいて時間反転(TR)プリコーダを導出し、TRプリコーダを第2のUEに送らせる。
【0316】
[0321]一態様では、命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットは、1つまたは複数の命令を備え、1つまたは複数の命令は、第1のユーザ機器(UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されるとき、UEに広帯域基準信号(WB RS)を第2のUEに送り、第2のUEから、時間反転(TR)プリコーディングされたサイドリンク測位基準信号(SL-PRS)を受信させる。
【0317】
[0322]上記の開示は本開示の例示的な態様を示しているが、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書で説明された本開示の態様による方法クレームの機能、ステップおよび/またはアクションは、特定の順序で実施される必要がない。さらに、本開示の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。
【国際調査報告】