特表 2024-510460 タイマー制御方法、装置及び端末

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-03-07

(54)【発明の名称】タイマー制御方法、装置及び端末

(51)【国際特許分類】

   H04W 72/40 20230101AFI20240229BHJP

   H04W 28/04 20090101ALI20240229BHJP

   H04W 92/18 20090101ALI20240229BHJP

   H04W 72/25 20230101ALI20240229BHJP

【ＦＩ】

H04W72/40

H04W28/04 110

H04W92/18

H04W72/25

【審査請求】有

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2023556768

(86)(22)【出願日】2022-03-15

(85)【翻訳文提出日】2023-09-14

(86)【国際出願番号】 CN2022080879

(87)【国際公開番号】W WO2022194132

(87)【国際公開日】2022-09-22

(31)【優先権主張番号】202110286570.1

(32)【優先日】2021-03-17

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(81)【指定国・地域】

【公序良俗違反の表示】

（特許庁注：以下のものは登録商標）

１．アンドロイド

２．ＡＮＤＲＯＩＤ

３．ｉＯＳ

(71)【出願人】

【識別番号】517372494

【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＶＩＶＯ ＭＯＢＩＬＥ ＣＯＭＭＵＮＩＣＡＴＩＯＮ ＣＯ．， ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】Ｎｏ．１， ｖｉｖｏ Ｒｏａｄ， Ｃｈａｎｇ’ａｎ， Ｄｏｎｇｇｕａｎ，Ｇｕａｎｇｄｏｎｇ ５２３８６３， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】100098394

【弁理士】

【氏名又は名称】山川 茂樹

(72)【発明者】

【氏名】リャン，ジン

(72)【発明者】

【氏名】ジェン，チエン

(72)【発明者】

【氏名】リウ，スーチ

【テーマコード（参考）】

5K067

【Ｆターム（参考）】

5K067EE02

5K067EE25

5K067HH28

(57)【要約】

本出願は、タイマー制御方法、装置及び端末を開示し、無線通信の技術分野に属する。該タイマー制御方法は、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーを起動するステップを含み、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。
【選択図】 図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーを起動するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法。

【請求項2】

前記第１タイマーの時間長は、ネットワーク側の設定、第２端末の設定、プロトコル合意のうちの１つの方法によって決定される、請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記第１タイマーの時間長は、フィードバック時点から対応する再送情報の受信までの最小時間間隔である、請求項１に記載の方法。

【請求項4】

前記目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報又は否定応答フィードバック情報を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項5】

目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないことは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したことと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満していないことと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていることであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項１から４のいずれか１項に記載の方法。

【請求項6】

前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の送信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項５に記載の方法。

【請求項7】

前記第１要因は、前記第１端末の電力制限、輻輳制御、前記目標ＰＳＦＣＨのリソースの利用不可のうちの１つを含む、請求項５に記載の方法。

【請求項8】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーの起動を禁止するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法。

【請求項9】

前記第１タイマーの時間長は、ネットワーク側の設定、第２端末の設定、プロトコル合意のうちの１つの方法によって決定される、請求項８に記載の方法。

【請求項10】

前記第１タイマーの時間長は、フィードバック時点から対応する再送情報の受信までの最小時間間隔である、請求項８に記載の方法。

【請求項11】

前記目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報又は否定応答フィードバック情報を含む、請求項８に記載の方法。

【請求項12】

目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないことは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したことと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満していないことと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていることであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項８から１１のいずれか１項に記載の方法。

【請求項13】

前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の送信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項１２に記載の方法。

【請求項14】

前記第１要因は、前記第１端末の電力制限、輻輳制御、前記目標ＰＳＦＣＨのリソースの利用不可のうちの１つを含む、請求項１２に記載の方法。

【請求項15】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第２端末が前記第１端末に再送するステップと、を含む、データ再送制御方法。

【請求項16】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記した、目標ＰＳＦＣＨを介して受信することできないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む、請求項１５に記載の方法。

【請求項17】

前記第２端末が前記第１端末に再送するステップは、
前記第２端末が再送リソース上で再送するステップを含み、
前記再送リソースは、前記第１端末の第１タイマーの動作期間外にあり、及び／又は、前記再送リソースは定期的に予約された再送リソースであり、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は、前記第２端末からのデータを監視する必要がない、請求項１５又は１６に記載の方法。

【請求項18】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップは、
前記第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む、請求項１５又は１６に記載の方法。

【請求項19】

第２端末が前記第１端末に再送する前記ステップは、
再送回数が第１閾値を超えているか否かを判断し、そうであれば再送を停止し、そうでなければ再送を1回実行するステップを含む、請求項１５又は１６に記載の方法。

【請求項20】

前記第１閾値は第２閾値と同じであり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である、請求項１９に記載の方法。

【請求項21】

前記第１閾値は第２閾値と異なり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である、請求項１９に記載の方法。

【請求項22】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第２端末が前記第１端末への再送を不要と判定するステップと、を含む、データ再送制御方法。

【請求項23】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信することができないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む、請求項２２に記載の方法。

【請求項24】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップは、
前記第２端末が、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップを含む、請求項２２又は２３に記載の方法。

【請求項25】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末の第１タイマーを起動する第１タイマー制御モジュールを備え、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御装置。

【請求項26】

目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないことは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したことと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満していないことと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていることであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項２５に記載の装置。

【請求項27】

前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の伝送可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定することと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定することと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項２６に記載の装置。

【請求項28】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止するための第２タイマー制御モジュールを備え、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御装置。

【請求項29】

目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないことは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したここと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないここと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されるここと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したここと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満していないここと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていることであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であるここと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項２８に記載の装置。

【請求項30】

前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の送信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項２９に記載の装置。

【請求項31】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するための第３判定モジュールであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する第３判定モジュールと、
前記第１端末に再送するための第３制御モジュールと、を備える、データ再送制御装置。

【請求項32】

第３判定モジュールが、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信することができないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む、請求項３１に記載の装置。

【請求項33】

第３制御モジュールが前記第１端末に再送する前記ステップは、
再送リソース上で再送するステップを含み、
前記再送リソースは、前記第１端末の第１タイマーの動作期間外にあり、及び／又は、前記再送リソースは定期的に予約された再送リソースであり、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は、前記第２端末からのデータを監視する必要がない、請求項３１又は３２に記載の装置。

【請求項34】

第３判定モジュールが、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定する前記ステップは、
目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む、請求項３１又は３２に記載の装置。

【請求項35】

第３制御モジュールが前記第１端末に再送する前記ステップは、
再送回数が第１閾値を超えているか否かを判断し、そうであれば再送を停止し、そうでなければ再送を1回実行するステップを含む、請求項３１又は３２に記載の装置。

【請求項36】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するための第４判定モジュールであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する第４判定モジュールと、
前記第１端末への再送を不要と判定するための第４制御モジュールと、を備える、データ再送制御装置。

【請求項37】

第４判定モジュールが、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が、前記第２端末が受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えおり、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信することができないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む、請求項３６に記載の装置。

【請求項38】

第４判定モジュールが、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定する前記ステップは、
第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップを含む、請求項３６又は３７に記載の装置。

【請求項39】

プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラムもしくはコマンドとを含み、前記プログラムもしくはコマンドが前記プロセッサによって実行されると、請求項１から７のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項８から１４のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項１５から２１のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現され、又は請求項２２から２４のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現される、端末。

【請求項40】

プログラムもしくはコマンドが記憶されており、前記プログラムもしくはコマンドがプロセッサによって実行されると、請求項１から７のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項８から１４のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項１５から２１のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現され、又は請求項２２から２４のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現される、可読記憶媒体。

【請求項41】

プロセッサ及び通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサが、端末プログラムもしくはコマンドを実行して、請求項１から７のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップを実現し、又は請求項８から１４のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップを実現し、又は請求項１５から２１のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップを実現し、又は請求項２２から２４のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップを実現するためのものである、チップ。

【請求項42】

可読記憶媒体に記憶されており、プロセッサによって実行されると、請求項１から７のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項８から１４のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項１５から２１のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現され、又は請求項２２から２４のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現される、コンピュータプログラム製品。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

（関連出願の相互参照）
本発明は、２０２１年３月１７日に中国特許局に出願した、出願番号が２０２１１０２８６５７０．１であり、発明の名称が「タイマー制御方法、装置及び端末」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本発明に組み込まれる。

【0002】

本出願は、無線通信の技術分野に属し、具体的には、タイマー制御方法、装置及び端末に関する。

【背景技術】

【0003】

ロングタームエボリューション（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ，ＬＴＥ）システムは、リリースバージョン１２からサイドリンク（ｓｉｄｅｌｉｎｋ、又は側リンク、エッジリンク等と呼ばれてもよい）をサポートするようになり、端末（Ｕｓｅｒ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ，ＵＥ）同士が、ネットワーク機器を介さずにサイドリンクを介して直接データ伝送を行うことができる。

【0004】

現在のサイドリンク伝送は、主にブロードキャスト（ｂｒｏａｄｃａｓｔ）、グループキャスト（ｇｒｏｕｐｃａｓｔ）及びユニキャスト（ｕｎｉｃａｓｔ）のいくつかの伝送形態に分けられている。Ｓｉｄｅｌｉｎｋのハイブリッド自動再送要求（Ｈｙｂｒｉｄ ａｕｔｏｍａｔｉｃ ｒｅｐｅａｔ ｒｅｑｕｅｓｔ，ＨＡＲＱ）フィードバックは、物理サイドリンクフィードバックチャネル（Ｐｈｙｓｉｃａｌ ＳｉｄｅＬｉｎｋ Ｆｅｅｄｂａｃｋ Ｃｈａｎｎｅｌ，ＰＳＦＣＨ）上で送受信される。

【0005】

ｓｉｄｅｌｉｎｋでは、節電の目的を達成するために、ｓｉｄｅｌｉｎｋ間欠受信（Ｄｉｓｃｏｎｔｉｎｕｏｕｓ Ｒｅｃｅｐｔｉｏｎ，ＤＲＸ）を導入して、ｓｉｄｅｌｉｎｋ制御チャネルへの監視又は送信の制御を実現してもよい。しかしながら、例えば送信ＵＥがフィードバックを受信できないか、又は受信ＵＥがフィードバックを送信できない場合等、いくつかの特定のシナリオでは、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムはＵｕにおけるフィードバックメカニズムと異なる可能性があるため、再送を正しく実行するためにｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定をどのように適合させるかは、現時点で解決すべき技術的課題である。

【発明の概要】

【0006】

本出願の実施例は、サイドリンクにおけるＨＡＲＱフィードバックメカニズムがサイドリンクのＤＲＸ設定に適合しないという問題を解決できるタイマー制御方法、装置及び端末を提供する。

【0007】

第１側面において、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーを起動するステップを含み、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法を提供する。

【0008】

第２側面において、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーの起動を禁止するステップを含み、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法を提供する。

【0009】

第３側面において、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、前記第２端末が前記第１端末に再送するステップと、を含む、データ再送制御方法を提供する。

【0010】

第４側面において、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、前記第２端末が前記第１端末への再送を不要と判定するステップと、を含む、データ再送制御方法を提供する。

【0011】

第５側面において、第１端末において第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーを起動するための第１タイマー制御モジュールを備え、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御装置を提供する。

【0012】

第６側面において、第１端末において第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止するための第２タイマー制御モジュールを備え、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御装置を提供する。

【0013】

第７側面において、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するための第３判定モジュールであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する第３判定モジュールと、前記第１端末に再送するための第３制御モジュールと、を備える、データ再送制御装置を提供する。

【0014】

第８側面において、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するための第４判定モジュールであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する第４判定モジュールと、前記第１端末への再送を不要と判定するための第４制御モジュールと、を備える、データ再送制御装置を提供する。

【0015】

第９側面において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラムもしくはコマンドとを含み、前記プログラムもしくはコマンドが前記プロセッサによって実行されると、第１側面に記載の方法のステップが実現され、又は第２側面に記載の方法のステップが実現され、又は第３側面に記載の方法のステップが実現され、又は第４側面に記載の方法のステップが実現される、端末を提供する。

【0016】

第１０側面において、プログラムもしくはコマンドが記憶されており、前記プログラムもしくはコマンドがプロセッサによって実行されると、第１側面に記載の方法のステップが実現され、又は第２側面に記載の方法のステップが実現され、又は第３側面に記載の方法のステップが実現され、又は第４側面に記載の方法のステップが実現される、可読記憶媒体を提供する。

【0017】

第１１側面において、プロセッサ及び通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサが端末プログラムもしくはコマンドを実行して、第１側面に記載の方法のステップを実現し、又は第２側面に記載の方法のステップを実現し、又は第３側面に記載の方法のステップを実現し、又は第４側面に記載の方法のステップを実現するためのものである、チップを提供する。

【0018】

第１２側面において、可読記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品がプロセッサによって実行されると、第１側面に記載の方法のステップが実現され、又は第２側面に記載の方法のステップが実現され、又は第３側面に記載の方法のステップが実現され、又は第４側面に記載の方法のステップが実現される、コンピュータプログラム製品を提供する。

【0019】

本出願の実施例では、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、第１端末（即ちデータ又は制御シグナリングの受信端末）が、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定すると、前記第１端末は、第１タイマーを起動するか、又は第１タイマーの起動を禁止し、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。それにより、第１端末がフィードバックを送信できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、サイドリンクＤＲＸ設定に関する第１タイマーの起動方式が決定される。

【図面の簡単な説明】

【0020】

【図1】本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの模式図を示す。

【図2】本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法のフローチャートを示す。

【図3】本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法の別のフローチャートを示す。

【図4】本出願の実施例で提供されるデータ再送制御方法のフローチャートを示す。

【図5】本出願の実施例で提供されるデータ再送制御方法の別のフローチャートを示す。

【図6】本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置の構造模式図を示す。

【図7】本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置の別の構造模式図を示す。

【図8】本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置の構造模式図を示す。

【図9】本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置の別の構造模式図を示す。

【図10】本出願の実施例で提供される通信機器の構造模式図を示す。

【図11】本出願の実施例で提供される端末のハードウェア構造模式図を示す。

【発明を実施するための形態】

【0021】

以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。当業者が本出願における実施例に基づいて得た他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。

【0022】

本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第１」、「第２」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第１」、「第２」で区別する対象は一般に一種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第１対象は１つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書及び特許請求の範囲における「及び／又は」は、接続される対象のうちの少なくとも１つを意味し、符号の「／」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを意味する。

【0023】

指摘すべきことは、本出願の実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション型（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ，ＬＴＥ）／発展型ＬＴＥ（ＬＴＥ－Ａｄｖａｎｃｅｄ，ＬＴＥ－Ａ）システムに限定されず、例えば符号分割多元接続（Ｃｏｄｅ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ，ＣＤＭＡ）、時分割多元接続（Ｔｉｍｅ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ，ＴＤＭＡ）、周波数分割多元接続（Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ，ＦＤＭＡ）、直交周波数分割多元接続（Ｏｒｔｈｏｇｏｎａｌ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ，ＯＦＤＭＡ）、シングルキャリア周波数分割多元接続（Ｓｉｎｇｌｅ－ｃａｒｒｉｅｒ Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ－Ｄｉｖｉｓｉｏｎ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ａｃｃｅｓｓ，ＳＣ－ＦＤＭＡ）及び他のシステムのような、他の無線通信システムに用いることもできる点である。本出願の実施例における用語「システム」と「ネットワーク」はしばしば交換可能に使用され、説明される技術は上述したシステムと無線電信技術に加えて、他のシステムと無線電信技術に用いることもできる。以下の説明では例示の目的で新しい無線（Ｎｅｗ Ｒａｄｉｏ，ＮＲ）システムについて説明し、且つ以下の説明の多くにおいてＮＲ用語が使用されるが、これらの技術は、第６世代（６^ｔｈ Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ，６Ｇ）通信システムのような、ＮＲシステムアプリケーション以外のアプリケーションにも適用可能である。

【0024】

図１は本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの模式図を示す。無線通信システムは、中継端末（ｒｅｌａｙ ＵＥ）１１、ネットワーク側機器１２及びリモート端末（ｒｅｍｏｔｅ ＵＥ）１３を含む。本出願の実施例では、リモート端末１３と中継端末１１はＰＣ５（サイドリンク）インタフェースを介して通信し、中継端末１１とネットワーク側機器１２はＵｕインタフェースを介して通信し、リモート端末１３とネットワーク側機器１２もＵｕインタフェースを介して通信することができる。

【0025】

そのうち、中継端末１１は、中継（ｒｅｌａｙ）端末機器又は中継ユーザ端末（Ｕｓｅｒ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ，ＵＥ）とも呼ばれてもよく、リモート端末１３は、リモート端末機器又はリモート（ｒｅｍｏｔｅ）ＵＥと呼ばれてもよく、中継端末１１とリモート端末１３は、携帯電話、タブレットパソコン（Ｔａｂｌｅｔ Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ（Ｌａｐｔｏｐ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、パーソナルデジタルアシスタント（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ，ＰＤＡ）、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ（ｕｌｔｒａ－ｍｏｂｉｌｅ ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ，ＵＭＰＣ）、モバイルインターネットデバイス（Ｍｏｂｉｌｅ Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｄｅｖｉｃｅ，ＭＩＤ）、ウェアラブルデバイス（Ｗｅａｒａｂｌｅ Ｄｅｖｉｃｅ）又は車載機器（ＶＵＥ）、歩行者端末（ＰＵＥ）等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では中継端末１１とリモート端末１３の具体的な種類が限定されない点である。ネットワーク側機器１２は、基地局又はコアネットワークであってもよく、基地局は、アクセスポイント、基地局トランシーバ（Ｂａｓｅ Ｔｒａｎｓｃｅｉｖｅｒ Ｓｔａｔｉｏｎ，ＢＴＳ）、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット（Ｂａｓｉｃ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ，ＢＳＳ）、拡張サービスセット（Ｅｘｔｅｎｄｅｄ Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｓｅｔ，ＥＳＳ）、Ｂノード、発展型Ｂノード（ｅＮＢ）、ホームＢノード、ホーム発展型Ｂノード、無線ローカルエリアネットワーク（Ｗｉｒｅｌｅｓｓ Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ，ＷＬＡＮ）アクセスポイント、ワイヤレスフィデリティ（Ｗｉｒｅｌｅｓｓ Ｆｉｄｅｌｉｔｙ，ＷｉＦｉ）ノード、送受信ポイント（Ｔｒａｎｓｍｉｔ ａｎｄ／ｏｒ Ｒｅｃｅｉｖｅ Ｐｏｉｎｔ，ＴＲＰ）又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、説明すべきことは、本出願の実施例ではＮＲシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的な種類が限定されない点である。

【0026】

以下において、図面を参照しながら、本出願の実施例で提供されるタイマー制御手段を、具体的な実施例及びその適用シナリオにより詳しく説明する。

【0027】

本出願の実施例は、
第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーを起動するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法を提供する。

【0028】

つまり、本出願の実施例では、第２端末に目標フィードバック情報を送信するオケージョンにおいて、目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末は、否定応答フィードバック情報が送信成功した処理方式で処理し、第１タイマーを起動する。ここで、第１タイマーの起動時間は、否定応答フィードバック情報の通常の送信のために決定された元の起動時間と同じである。即ち、この場合に、目標フィードバック情報を送信できないが、否定応答フィードバック情報が送信成功したとして第１タイマーを起動する、即ち、否定応答フィードバック情報が送信成功した後の所定の時点に第１タイマーを起動する。

【0029】

第１タイマーを起動した後、第１タイマーの動作中、第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がないため、第１端末の消費電力を節約できる。

【0030】

具体的な用途では、第１端末は、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないか否かを判断し、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないと判定したとき、第１タイマーを起動してもよい。したがって、選択的に、本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法は、図２に示す実施形態を採用することができる。

【0031】

図２は、本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法のフローチャートを示し、該方法２００は第１端末によって実行できる。言い換えれば、前記方法は、第１端末にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。図２に示すように、該方法は以下のステップＳ２１０とステップＳ２１２を含んでもよい。

【0032】

Ｓ２１０で、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定し、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0033】

本出願の実施例では、第１端末は中継端末であってもよく、第２端末はリモート端末であってもよく、又は、第１端末はリモート端末であってもよく、第２端末は中継端末である。

【0034】

本出願の実施例では、第１端末はユニキャスト又はグループキャストの制御シグナリング及び／又はデータの受信端末である。即ち、ステップＳ２１０で、第１端末は、第２端末の制御シグナリング及び／又はデータを受信した後、該制御シグナリング及び／又はデータに対する目標フィードバック情報を第２端末に送信する必要があると判定してもよい。

【0035】

本出願の実施例では、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定するステップは以下（１）から（６）のうちの少なくとも１つを含むが、それらに限定されない。

【0036】

（１）前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定する。

【0037】

本出願の実施例では、第１端末が、サイドリンク（ＳｉｄｅＬｉｎｋ，ＳＬ）上で伝送する必要があるとともに、アップリンク（Ｕｐｌｉｎｋ，ＵＬ）上で伝送する必要がある場合、両者の優先順位を判断する必要がある。具体的な用途では、第１端末がＰＳＦＣＨ（即ち、目標フィードバック情報）を伝送する優先順位は、受信した関連データ（即ち、第２端末から受信した制御シグナリング及び／又はデータ）における最も高い優先順位に等しい。本出願の実施例では、第１端末は、所定の優先順位ルールに基づいてアップリンク伝送の優先を決定する場合、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定する。ここで、所定の優先順位ルールは、例えば、アップリンク伝送の優先順位の値が閾値１より大きく、サイドリンク伝送の優先順位の値が閾値１より小さい場合、サイドリンク伝送の優先を決定するように、実用に応じて設定してもよい。

【0038】

（２）第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないと判定する。例えば、第１端末の電力制限により、目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないか、又は輻輳制御により、目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できない等。

【0039】

（３）前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されると判定する。例えば、送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が第１端末の伝送可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合、前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄される。又は、前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在するが、前記第１端末が、同時送受信の能力を備えおらず、且つ前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合、前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄される。

【0040】

（４）前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したと判定する。目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達した後、目標ＰＳＦＣＨで伝送できなくなるため、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定する。

【0041】

（５）前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェット（Ｐａｃｋｅｔ Ｄｅｌａｙ Ｂｕｄｇｅｔ，ＰＤＢ）を満たしていないと判定する。目標ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢを満たしていないため、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定する。

【0042】

（６）前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報（Ｓｉｄｅｌｉｎｋ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ，ＳＣＩ）において指示される通信範囲を超えていると判定し、ここで、前記第１端末と前記第２端末との間の通信はグループキャスト通信である。即ち、第１端末はグループキャスト通信における１つの通信メンバであり、それと第２端末との間の距離がＳＣＩによって指示される通信範囲を超えている場合、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定する。

【0043】

本出願の実施例では、目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報（Ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔ，ＡＣＫ）であってもよく、又は否定応答フィードバック情報（Ｎｅｇａｔｉｖｅ－ Ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔ，ＮＡＣＫ）であってもよい。例えば、第１端末が否定－肯定確認応答（ｎｅｇａｔｉｖｅ－ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔ）のフィードバック方式を採用する場合、目標フィードバック情報はＡＣＫであってもよく、ＮＡＣＫであってもよい。例えば、第１端末は、パケット復号に成功した場合に、送信の必要がある目標フィードバック情報がＡＣＫであると判定し、第１端末は、パケット復号に失敗した場合に、送信の必要がある目標フィードバック情報がＮＡＣＫであると判定する。

【0044】

また例えば、第１端末が否定のみの確認応答（ｎｅｇａｔｉｖｅ－ｏｎｌｙ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔ）を採用する場合、目標フィードバック情報はＮＡＣＫである。例えば、第１端末は、パケット復号に失敗した場合に、目標フィードバック情報であるＮＡＣＫを送信する必要があると判定する。

【0045】

Ｓ２１２で、前記第１端末は第１タイマーを起動し、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。

【0046】

本出願の実施例では、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できないと判定した場合、フィードバックされる目標フィードバック情報が確認応答フィードバック情報であるか否定応答フィードバック情報であるかに関わらず、第１タイマーを再起動すると判断し、つまり、この場合に第２端末は再送する。

【0047】

本出願の実施例では、第１タイマーの時間長は、基地局のようなネットワーク側によって設定されてもよい。又は、第２端末によって設定されてもよい。プロトコルで合意したものであってもよい。本出願の実施例では具体的に限定しない。

【0048】

本出願の実施例の可能な一実現形態では、第１タイマーの時間長は、第１端末がフィードバック情報を送信するフィードバック時点から該フィードバック情報に対応する再送情報の受信までの最小時間間隔であってもよい。

【0049】

つまり、上述した可能な実現形態では、第１タイマーは、Ｕｕインタフェースのｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－Ｔｉｍｅｒと同様な機能のタイマーであってもよいため、第１タイマーは、ｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬと呼ばれてもよい。

【0050】

上述した可能な実現形態では、第１タイマーがタイムアウトした後、第１端末は第２タイマーを起動してもよく、第２タイマーは、受信され得る再送を監視するために、物理サイドリンク制御チャネル（Ｐｈｙｓｉｃａｌ ＳｉｄｅＬｉｎｋ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｃｈａｎｎｅｌ，ＰＳＣＣＨ）又は物理サイドリンク共有チャネル（Ｐｈｙｓｉｃａｌ ＳｉｄｅＬｉｎｋ Ｓｈａｒｅｄ Ｃｈａｎｎｅｌ，ＰＳＳＣＨ）を監視する必要があるように第１端末に指示するためのものである。つまり、第２タイマーは、Ｕｕインタフェースのｄｒｘ－ＲｅｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎＴｉｍｅｒと同様な機能のタイマーであってもよいため、第２タイマーは、ｄｒｘ－ＲｅｔｒａｎｓｍｉｓｓｉｏｎＴｉｍｅｒＳＬと呼ばれてもよい。

【0051】

可能な一実現形態では、第１端末に第３タイマーが設定されてもよく、第３タイマーは、新たなサイドリンク伝送が存在することを指示するＳＣＩを受信した時に起動されて、第３タイマーの動作中にアクティブ（ａｃｔｉｖｅ）状態を維持するように第１端末に指示してもよい。つまり、第３タイマーは、Ｕｕインタフェースのｄｒｘ－ＩｎａｃｔｉｖｉｔｙＴｉｍｅｒと同様な機能のタイマーであってもよいため、第３タイマーは、ｄｒｘ－ＩｎａｃｔｉｖｉｔｙＴｉｍｅｒＳＬと呼ばれてもよい。

【0052】

本出願の実施例で提供される上記技術的解決手段によれば、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、第１端末（即ちデータ又は制御シグナリングの受信端末）が、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定すると、前記第１端末は第１タイマーを起動し、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。それにより、第１端末がフィードバックを送信できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、サイドリンクＤＲＸ設定に関連する第１タイマーの起動方式が決定される。

【0053】

本出願の実施例で提供される上記タイマー制御方法では、物理サイドリンクフィードバックチャネル（Ｐｈｙｓｉｃａｌ ＳｉｄｅＬｉｎｋ Ｆｅｅｄｂａｃｋ Ｃｈａｎｎｅｌ，ＰＳＦＣＨ）の伝送が正常にできない場合の、ｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬに対するグループキャスト又はユニキャストの受信（Ｒｅｃｅｉｖｅ，ＲＸ）ＵＥの起動判断が与えられている。

【0054】

例えば、グループキャストＲＸ ＵＥについて、以下の条件（一）から（三）のうちの少なくとも１つを満たす場合、ＵＥは、関連する時点にｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬを起動する。

【0055】

（一）ｎｅｇａｔｉｖｅ－ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔについて、ＵＥがＨＡＲＱ ｆｅｅｄｂａｃｋ（ＡＣＫ又はＮＡＣＫであってもよい）を送信する必要があるが、関連するＰＳＦＣＨ伝送に以下の（１）から（７）のような状況が発生した場合に、依然としてｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬを起動する。

【0056】

（１）ＰＳＦＣＨ伝送がＵＬ伝送と衝突し、ＵＥがＳＬとＵＬ伝送を同時に行うことができず、それに応じて優先順位比較ルールに基づいて判断した上に、ＵＬ伝送の優先を必要とすると判定する。

【0057】

（２）電力制限、輻輳制御、又はリソースの利用不可等の他の理由により、ＰＳＦＣＨ伝送が完了できない。

【0058】

（３）送信の必要があるＰＳＦＣＨの数がＲＸ ＵＥの送信可能なＰＳＦＣＨ数を超えている場合に、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0059】

（４）同じＰＳＦＣＨ ｏｃｃａｓｉｏｎにおいて、ＲＸ ＵＥには送信と受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースが同時に存在することがあるが、ＲＸ ＵＥの半二重の問題（即ち、同時に送受信できない）により、ＰＳＦＣＨの受信が行われ、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0060】

（５）ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達した。

【0061】

（６）ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢに達したか又はそれを超えている、即ち、ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢを満たしていない。

【0062】

（７）ＲＸ ＵＥと送信（Ｔｒａｎｓｍｉｔ，ＴＸ）ＵＥとの距離は、ＳＣＩにおいて指示される通信範囲（ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ ｒａｎｇｅ）要件を超えている。

【0063】

（二）ｎｅｇａｔｉｖｅ－ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔについて、ＵＥが、ＨＡＲＱ ｆｅｅｄｂａｃｋ（ＮＡＣＫしか可能でない）を送信する必要があるが、関連するＰＳＦＣＨ伝送に以下の（１）から（７）のような状況が発生した場合に、依然としてｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬを起動する。

【0064】

（１）ＰＳＦＣＨ伝送がＵＬ伝送と衝突し、ＵＥがＳＬとＵＬ伝送を同時に行うことができず、それに応じて優先順位比較ルールに基づいて判断した上に、ＵＬ伝送の優先を必要とすると判定する。

【0065】

（２）電力制限、輻輳制御、又はリソースの利用不可等の他の理由により、ＰＳＦＣＨ伝送が完了できない。

【0066】

（３）送信の必要があるＰＳＦＣＨの数がＲＸ ＵＥの送信可能なＰＳＦＣＨ数を超えている場合に、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0067】

（４）同じＰＳＦＣＨ ｏｃｃａｓｉｏｎにおいて、ＲＸ ＵＥには送信と受信する必要があるＰＳＦＣＨリソースが同時に存在することがあるが、ＲＸ ＵＥの半二重の問題（即ち、同時に送受信できない）により、ＰＳＦＣＨの受信が行われ、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0068】

（５）ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達した。

【0069】

（６）ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢに達したか又はそれを超えている、即ち、ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢを満たしていない。

【0070】

（７）ＲＸ ＵＥとＴＸ ＵＥとの距離はＳＣＩにおいて指示される通信範囲（ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ ｒａｎｇｅ）要件を超えている。

【0071】

（三）ｎｅｇａｔｉｖｅ－ｏｎｌｙ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔについて、パケット復号に失敗し、ＨＡＲＱ ｆｅｅｄｂａｃｋ（ＮＡＣＫ）を送信する必要があるが、関連するＰＳＦＣＨ伝送に以下の（１）から（７）のような状況が発生した場合に、依然としてｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬを起動する。

【0072】

（１）ＰＳＦＣＨ伝送がＵＬ伝送と衝突し、ＵＥがＳＬとＵＬ伝送を同時に行うことができず、それに応じて優先順位比較ルールに基づいて判断した上に、ＵＬ伝送の優先を必要とすると判定する。

【0073】

（２）電力制限、輻輳制御、又はリソースの利用不可等の他の理由により、ＰＳＦＣＨ伝送が完了できない。

【0074】

（３）送信の必要があるＰＳＦＣＨの数がＲＸ ＵＥの送信可能なＰＳＦＣＨ数を超えている場合に、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0075】

（４）同じＰＳＦＣＨ ｏｃｃａｓｉｏｎにおいて、ＲＸ ＵＥには送信と受信する必要があるＰＳＦＣＨリソースが同時に存在することがあるが、ＲＸ ＵＥの半二重の問題（即ち、同時に送受信できない）により、ＰＳＦＣＨの受信が行われ、ＰＳＦＣＨ伝送が廃棄される。

【0076】

（５）ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達した。

【0077】

（６）ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢに達したか又はそれを超えている、即ち、ＰＳＦＣＨの伝送がＰＤＢを満たしていない。

【0078】

（７）ＲＸ ＵＥとＴＸ ＵＥとの距離はＳＣＩにおいて指示される通信範囲（ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ ｒａｎｇｅ）要件を超えている。

【0079】

ユニキャストＲＸ ＵＥについては、グループキャストのｎｅｇａｔｉｖｅ－ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔの場合と同様であり、ここでは詳細な説明を省略する。

【0080】

本出願の実施例は、
第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーの起動を禁止するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、別のタイマー制御方法をさらに提供する。

【0081】

つまり、本出願の実施例では、第２端末に目標フィードバック情報を送信するオケージョンにおいて、目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末は、確認応答フィードバック情報が送信成功した処理方式で処理し、第１タイマーの起動を禁止する。即ち、この場合に、目標フィードバック情報を送信できないが、確認応答フィードバック情報が送信成功したとして処理する。

【0082】

具体的な用途では、第１端末は、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないか否かを判断し、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定した時に、第１タイマーの起動を禁止してもよい。したがって、選択的に、本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法は、図３に示す実現形態を採用することができる。

【0083】

図３は、本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法の別のフローチャートを示し、該方法３００は第１端末によって実行可能である。言い換えれば、前記方法は、第１端末にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。図３に示すように、該方法は、以下のステップ３１０とステップ３１２を含んでもよい。

【0084】

Ｓ３１０で、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定し、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0085】

ここで、Ｓ３１０は方法２００におけるＳ２１０と同じであり、同じ可能な実現形態を有し、具体的には方法２００における関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。

【0086】

Ｓ３１２で、前記第１端末は第１タイマーの起動を禁止し、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。

【0087】

ここで、第１タイマーは方法２００における第１タイマーと同じであり、具体的には方法２００における関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。

【0088】

Ｓ３１２とＳ２１２との相違点は、Ｓ２１２では、第１タイマーを起動するのに対して、Ｓ３１２では第１タイマーの起動を禁止することである。つまり、該実施例では、第１端末は目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できないと判定した場合、フィードバックされる目標フィードバック情報が確認応答フィードバック情報であるか否定応答フィードバック情報であるかに関わらず、第１タイマーを起動しないと判断し、つまり、この場合に第２端末は再送しない。それにより、目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、サイドリンクＤＲＸ設定に関連する第１タイマーの起動方式が決定される。

【0089】

図４は、本出願の実施例で提供されるデータ再送制御方法のフローチャートを示し、該方法４００は第２端末によって実行可能である。言い換えれば、前記方法は、第２端末にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。図４に示すように、該方法は、以下のステップ４１０とステップ４１２を含んでもよい。

【0090】

Ｓ４１０で、第２端末は、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定し、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0091】

本出願の実施例では、第１端末は中継端末であってもよく、第２端末はリモート端末であってもよく、又は、第１端末はリモート端末であってもよく、第２端末は中継端末であってもよい。

【0092】

本出願の実施例では、第２端末は制御シグナリング及び／又はデータの送信端末である。つまり、ステップＳ４１０において、第２端末は、第１端末に制御シグナリング及び／又はデータを送信した後、第１端末が第２端末に該制御シグナリング及び／又はデータに対する目標フィードバック情報を送信することを判定する必要があるとき、目標ＰＳＦＣＨで第１端末の目標フィードバック情報を受信できないか否かを判断することができる。

【0093】

本出願の実施例の可能な一実現形態では、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、以下の（１）から（３）のうちの１つを含むが、それらに限定されない。

【0094】

（１）前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定する。

【0095】

本出願の実施例では、第２端末がサイドリンク（ＳｉｄｅＬｉｎｋ，ＳＬ）上で受信する必要があるとともに、アップリンク（Ｕｐｌｉｎｋ，ＵＬ）上で伝送する必要がある場合、両者の優先順位を判断する必要がある。具体的な用途では、第２端末がＰＳＦＣＨ（即ち、目標フィードバック情報）を受信する優先順位は、受信した関連データ（即ち、第２端末が第１端末に送信する制御シグナリング及び／又はデータ）における最も高い優先順位に等しい。本出願の実施例では、第２端末が、所定の優先順位ルールに基づいてアップリンク伝送の優先を決定した場合、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定する。ここで、所定の優先順位ルールは、例えば、アップリンク伝送の優先順位の値が閾値１より大きく、サイドリンク伝送の優先順位の値が閾値１より小さい場合、サイドリンク伝送の優先を決定するように、実用に応じて設定されてもよい。

【0096】

（２）受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信することができないと判定する。つまり、受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えおり、前記目標ＰＳＦＣＨの受信が廃棄されるため、目標ＰＳＦＣＨを介して受信することができない。

【0097】

（３）前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定する。つまり、第２端末は同じ伝送オケージョンにＰＳＦＣＨの送信と受信の両方を行う必要があるものの、第２端末は同時送受信の能力を備えていないが、第２端末は、目標ＰＳＦＣＨの送信を実行し、目標ＰＳＦＣＨの受信を廃棄すると決定した場合、前記目標フィードバック情報を受信できないと判定する。

【0098】

可能な一実現形態では、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップは、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第２端末が、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む。つまり、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、第２端末は、プロトコル合意、又はネットワーク側（例えば基地局）の設定、又は第１端末の設定に基づいて、第１端末のフィードバック情報が否定応答フィードバック情報であると判定してもよい。

【0099】

本出願の実施例では、第２端末は、複数の第１端末とグループキャストする過程で、第１端末の目標フィードバック情報を判定する際に、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できない場合、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定してもよい。第１端末は、否定－肯定確認応答のフィードバック方式を用いてもよく、否定のみの確認応答のフィードバック方式を用いてもよい。

【0100】

Ｓ４１２で、前記第２端末は前記第１端末に再送する。

【0101】

可能な一実現形態では、前記第２端末は、前記第１端末の第１タイマーの動作期間以外の再送リソース上で再送してもよい。定期的に予約された再送リソース上で再送してもよい。前記第１端末の第１タイマーの動作期間以外の再送リソース、及び定期的に予約された再送リソース上で同時に再送してもよい。

【0102】

例えば、第２端末は、１回の再送を生成するとともに、再送リソースがＲＸ ＵＥ（即ち第１端末）の第１タイマーの動作期間に対応するｓｌｏｔ内でない（例えば、リソース選択又は再選択中に、これらの送信リソースの位置をＴＸ ＵＥの選択可能な送信リソースから除外する）ことを保証することができ、例えば、フィードバックリソースの位置がｓｌｏｔ Ａにあり、第１タイマーに対応するｓｌｏｔ数がＸ（ｍｓによってｓｌｏｔ数に変換するか、又はｓｌｏｔ数として直接設定されてもよい）である場合、ＴＸ ＵＥ（即ち第２端末）は、ｓｌｏｔ Ａの後のＸ個のｓｌｏｔを選択可能な送信リソースとして選択することがない。

【0103】

ここで、前記第１タイマーは、方法２００における第１タイマーと同じであり、具体的には方法２００における関連説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。

【0104】

可能な一実現形態では、再送時に、前記第２端末は、再送回数が第１閾値を超えているか否かを判断してもよく、そうであれば再送を停止し、そうでなければ再送を1回実行する。

【0105】

上記可能な実現形態では、選択的に、前記第１閾値は第２閾値と同じであり、ここで、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である。

【0106】

上記可能な実現形態では、選択的に、前記第１閾値は第２閾値と異なり、ここで、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である。

【0107】

上記技術的解決手段では、第１端末から送信された目標フィードバック情報を受信する必要がある場合、第２端末（即ちデータ又は制御シグナリングの送信端末）が、目標ＰＳＦＣＨを介して前記目標フィードバック情報を受信できないと判定すると、再送する。それにより、第２端末がフィードバックを受信できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、対応する再送方式が決定される。

【0108】

本出願の実施例で提供される上記データ再送制御方法は、ＰＳＦＣＨで受信成功できない場合の、再送に対するＴＸ ＵＥの判断が与えたられている。

【0109】

例えば、ＴＸ ＵＥについて、以下の（１）から（３）のうちの少なくとも１つが発生した場合、ＴＸ ＵＥは、ＰＳＦＣＨで受信したのがＮＡＣＫであり、再送を必要とする判定する。

【0110】

（１）ＰＳＦＣＨ受信がＵＬ伝送と衝突し、ＵＥがＰＳＦＣＨ受信とＵＬ伝送を同時に行うことができず、それに応じて優先順位比較ルールに基づいて判断した上に、ＵＬ伝送の優先を必要とする。

【0111】

（２）受信の必要があるＰＳＦＣＨの数がユーザの受信可能なＰＳＦＣＨ数を超えている場合に、ＰＳＦＣＨ受信ができない。

【0112】

（３）同じＰＳＦＣＨ伝送オケージョン（ｏｃｃａｓｉｏｎ）において、ＵＥには送信又は受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースが同時に存在することがあるが、ＵＥの半二重の問題（即ち、同時に送受信できない）により、ＰＳＦＣＨ受信ではなくＰＳＦＣＨ送信が行われる。

【0113】

上記実施例では、ＴＸ ＵＥとＲＸ ＵＥとの間で使用されるのは、グループキャストｎｅｇａｔｉｖｅ－ｐｏｓｉｔｉｖｅ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔフィードバック方式であってもよく、又は、ＴＸ ＵＥとＲＸ ＵＥとの間で使用されるのは、グループキャストｎｅｇａｔｉｖｅ－ｏｎｌｙ ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｍｅｎｔフィードバック方式であってもよい。

【0114】

ＴＸ ＵＥが、ＰＳＦＣＨで受信したのがＮＡＣＫであると判定した後、ＴＸ ＵＥは、さらに以下の動作（１）と（２）のうちの少なくとも１つを実行してもよい。

【0115】

（１）１回の再送を生成するとともに、再送リソースがＲＸ ＵＥのｄｒｘ－ＨＡＲＱ－ＲＴＴ－ＴｉｍｅｒＳＬの動作期間に対応するｓｌｏｔ内でない（例えば、リソース選択又は再選択中に、これらの送信リソースの位置をＴＸ ＵＥの選択可能な送信リソースから除外する）ことを保証し、判断方法としては、例えば、フィードバックリソースの位置がｓｌｏｔ Ａにあり、ＨＡＲＱ ＲＴＴ ｔｉｍｅｒに対応するｓｌｏｔ数がＸ（ｍｓによってｓｌｏｔ数に変換するか、又はｓｌｏｔ数として直接設定してもよい）である場合、ｓｌｏｔ Ａの後のＸ個のｓｌｏｔ内で、ＴＸ ＵＥは、これらのｓｌｏｔを選択可能な送信リソースとして選択することがない。

【0116】

（２）定期的に予約された再送リソースで再送する。

【0117】

ＴＸ ＵＥが、ＰＳＦＣＨで受信したのがＮＡＣＫであると判定し、さらなる再送を行う前記ステップについては、プロトコル合意、又は基地局もしくは相手ＵＥの設定に基づいてＴＸ ＵＥがそのような動作を実行するか否かを判定してもよい。

【0118】

選択的に、ＴＸ ＵＥが、ＰＳＦＣＨの受信に失敗したためＮＡＣＫであると判定して再送する場合に、再送回数が一定回数（例えば、第１閾値を超えている）に達すると、ＴＸ ＵＥは再送しなくなる。ここで、第１閾値とＴＸ ＵＥの通常設定される最大再送回数とは、同じであっても異なっていてもよい。

【0119】

図５は、本出願の実施例で提供されるデータ再送制御方法の別のフローチャートを示し、該方法５００は第２端末によって実行可能である。言い換えれば、前記方法は、第２端末にインストールされたソフトウェア又はハードウェアによって実行されてもよい。図５に示すように、該方法は、以下のステップ５１０とステップ５１２を含んでもよい。

【0120】

Ｓ５１０で、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定し、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0121】

Ｓ５１０と方法４００におけるＳ４１０との相違点は、Ｓ５１０では、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するのに対して、Ｓ４１０では、目標フィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定することであり、その他は方法４００におけるステップＳ４１０と同じ又は類似し、具体的には上述したＳ４１０に関する説明を参照すればよく、ここでは詳細な説明を省略する。

【0122】

可能な一実現形態では、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップは、前記第２端末が、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップを含む。

【0123】

Ｓ５１２で、前記第２端末は前記第１端末への再送を不要と判定する。

【0124】

本出願の実施例で提供される上記技術的解決手段では、第１端末から送信された目標フィードバック情報を受信する必要がある場合、第２端末（即ち、データ又は制御シグナリングの送信端末）が、目標ＰＳＦＣＨを介して前記目標フィードバック情報を受信できないと判定すると、第１端末から送信された目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判断し、再送しない。それにより、第２端末がフィードバックを受信できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、対応する再送手段が決定される。

【0125】

説明すべきことは、本出願の実施例で提供されるタイマー制御方法の実行主体が、タイマー制御装置であってもよいし、又は該タイマー制御装置内の、タイマー制御方法を実行するための制御モジュールであってもよい点である。本出願の実施例では、タイマー制御装置がタイマー制御方法を実行することを例として、本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置を説明する。

【0126】

本出願の実施例はタイマー制御装置を提供し、該装置は、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーを起動するための第１タイマー制御モジュールを備えてもよく、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0127】

つまり、本出願の実施例では、第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信するオケージョンに、目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１タイマー制御モジュールは、否定応答フィードバック情報が送信成功した処理方式で処理し、第１タイマーを起動する。ここで、第１タイマーの起動時間は、否定応答フィードバック情報の通常の送信のために決定された元の起動時間と同じである。即ち、この場合に、目標フィードバック情報を送信できないが、否定応答フィードバック情報が送信成功したとして第１タイマーを起動する、即ち、否定応答フィードバック情報が送信成功した後の所定の時点に第１タイマーを起動する。

【0128】

具体的な用途では、第１タイマー制御モジュールは、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないか否かを判断し、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないと判定した時に、第１タイマーを起動してもよい。したがって、選択的に、可能な一実現形態では、第１タイマー制御モジュールは、第１判定モジュール６０１と第１制御モジュール６０２を備えてもよく、即ち、図６に示すように、この可能なタイマー制御装置６００は第１判定モジュール６０１と第１制御モジュール６０２を備えてもよい。

【0129】

本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置の構造模式図を示す図６に示すように、該装置６００は、主に第１判定モジュール６０１と第１制御モジュール６０２を備える。

【0130】

本出願の実施例では、第１判定モジュール６０１は、第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定するためのものであり、ここで、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。第１制御モジュール６０２は、前記第１端末の第１タイマーを起動するためのものであり、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。

【0131】

可能な一実現形態では、前記第１タイマーの時間長は、ネットワーク側の設定、第２端末の設定、プロトコル合意のうちの１つの方法によって決定される。

【0132】

可能な一実現形態では、前記第１タイマーの時間長は、フィードバック時点から対応する再送情報の受信までの最小時間間隔である。

【0133】

可能な一実現形態では、前記目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報又は否定応答フィードバック情報を含む。

【0134】

可能な一実現形態では、前記第１判定モジュール６０１が、目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定するステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が、前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されると判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満たしていないと判定するステップと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていると判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であるステップと、のうちの少なくとも１つを含む。

【0135】

可能な一実現形態では、前記第１判定モジュール６０１が、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の伝送可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップと、のうちの少なくとも１つを含む。

【0136】

可能な一実現形態では、前記第１要因は、前記第１端末の電力制限、輻輳制御、前記目標ＰＳＦＣＨのリソースの利用不可のうちの１つを含む。

【0137】

本出願の実施例におけるタイマー制御装置は、装置であってもよく、端末内のコンポーネント、集積回路、又はチップであってもよい。該装置は、携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例として、携帯型端末は、以上で挙げられた端末の種類を含んでもよいが、それらに限定されることがなく、非携帯型端末は、サーバ、ネットワーク接続ストレージ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｔｔａｃｈｅｄ Ｓｔｏｒａｇｅ，ＮＡＳ）、パーソナルコンピュータ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ，ＰＣ）、テレビ（ｔｅｌｅｖｉｓｉｏｎ，ＴＶ）、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。

【0138】

本出願の実施例におけるタイマー制御装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド（Ａｎｄｒｏｉｄ）オペレーティングシステムであってもよく、ｉｏｓオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。

【0139】

本出願の実施例で提供される上記タイマー制御装置６００は、図２の方法実施例において実現される各プロセスを実現するとともに、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0140】

本出願の実施例はタイマー制御装置を提供し、該装置、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止するための第２タイマー制御モジュールを備えてもよく、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0141】

つまり、本出願の実施例では、第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信するオケージョンに、目標ＰＳＦＣＨで目標フィードバック情報を伝送できない場合、第２タイマー制御モジュールは、確認応答フィードバック情報が送信成功した処理方式で処理し、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止する。即ち、この場合に、目標フィードバック情報を送信できないが、確認応答フィードバック情報が送信成功したとして処理する。

【0142】

具体的な用途では、第２タイマー制御モジュールは、第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を送信できないか否かを判断し、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定した時に、第１タイマーの起動を禁止してもよい。したがって、選択的に、可能な一実現形態では、第２タイマー制御モジュールは、第２判定モジュール７０１と第２制御モジュール７０２を備えてもよく、即ち、図７に示すように、この可能なタイマー制御装置は、第２判定モジュール７０１と第２制御モジュール７０２を含んでもよい。

【0143】

本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置の別の構造模式図を示す図７に示すように、該装置７００は、主に、第２判定モジュール７０１と第２制御モジュール７０２を備える。

【0144】

本出願の実施例では、第２判定モジュール７０１は、第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定するためのものであり、ここで、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。第２制御モジュール７０２は、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止するためのものであり、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がない。

【0145】

可能な一実現形態では、前記第１タイマーの時間長は、ネットワーク側の設定、第２端末の設定、プロトコル合意のうちの１つの方法によって決定される。

【0146】

可能な一実現形態では、前記第１タイマーの時間長は、フィードバック時点から対応する再送情報の受信までの最小時間間隔である。

【0147】

可能な一実現形態では、前記目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報又は否定応答フィードバック情報を含む。

【0148】

可能な一実現形態では、前記第２判定モジュール７０１が、目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定するステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が、前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されると判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満たしていないと判定するステップと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていると判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であるステップと、のうちの少なくとも１つを含む。

【0149】

可能な一実現形態では、前記第２判定モジュール７０１が、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の伝送可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されると判定するステップと、のうちの少なくとも１つを含む。

【0150】

可能な一実現形態では、前記第１要因は、前記第１端末の電力制限、輻輳制御、前記目標ＰＳＦＣＨのリソースの利用不可のうちの１つを含む。

【0151】

本出願の実施例で提供されるタイマー制御装置７００は、図３の方法実施例において実現される各プロセスを実現するとともに、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0152】

説明すべきことは、本出願の実施例で提供されるデータ再送制御方法の実行主体が、データ再送制御装置であってもよいし、又は該データ再送制御装置内の、データ再送制御方法を実行するための制御モジュールであってもよい点である。本出願の実施例では、データ再送制御装置がデータ再送制御方法を実行することを例として、本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置を説明する。

【0153】

本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置の構造模式図を示す図８に示すように、該装置８００は、主に、第３判定モジュール８０１と第３制御モジュール８０２を備える。

【0154】

本出願の実施例では、第３判定モジュール８０１は、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するためのものであり、ここで、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。第３制御モジュール８０２は、前記第１端末に再送するためのものである。

【0155】

可能な一実現形態では、前記第３判定モジュール８０１が、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定するステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記した、目標ＰＳＦＣＨを介して受信できないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む。

【0156】

可能な一実現形態では、前記第３制御モジュール８０２が前記第１端末に再送するステップは、
再送リソース上で再送するステップを含み、
ここで、前記再送リソースは、前記第１端末の第１タイマーの動作期間外にあり、及び／又は、前記再送リソースは定期的に予約された再送リソースであり、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は、前記第２端末からのデータを監視する必要がない。

【0157】

可能な一実現形態では、前記第３判定モジュール８０１が、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップは、
目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む。

【0158】

可能な一実現形態では、前記第３制御モジュール８０２が前記第１端末に再送するステップは、
再送回数が第１閾値を超えているか否かを判断し、そうであれば再送を停止し、そうでなければ再送を1回実行するステップを含む。

【0159】

可能な一実現形態では、前記第１閾値は第２閾値と同じであり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である。

【0160】

可能な一実現形態では、前記第１閾値は第２閾値と異なり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である。

【0161】

本出願の実施例におけるデータ再送制御装置は、装置であってもよく、端末内のコンポーネント、集積回路、又はチップであってもよい。該装置は、携帯型端末であってもよいし、非携帯型端末であってもよい。例として、携帯型端末は、以上で挙げられた端末の種類を含んでもよいが、それらに限定されることがなく、非携帯型端末は、サーバ、ネットワーク接続ストレージ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｔｔａｃｈｅｄ Ｓｔｏｒａｇｅ，ＮＡＳ）、パーソナルコンピュータ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ，ＰＣ）、テレビ（ｔｅｌｅｖｉｓｉｏｎ，ＴＶ）、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。

【0162】

本出願の実施例におけるデータ再送制御装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド（Ａｎｄｒｏｉｄ）オペレーティングシステムであってもよく、ｉｏｓオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。

【0163】

本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置８００は、図４の方法実施例において実現される各プロセスを実現するととともに、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0164】

本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置の別の構造模式図を示す図９に示すように、該装置９００は、主に、第４判定モジュール９０１と第４制御モジュール９０２を備える。

【0165】

本出願の実施例では、第４判定モジュール９０１が、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するためのものであり、ここで、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。第４制御モジュール９０２は、前記第１端末への再送を不要と判定するためのものである。

【0166】

可能な一実現形態では、前記第４判定モジュール９０１が、第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定するステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信できないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む。

【0167】

可能な一実現形態では、前記第４判定モジュール９０１が、目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップは、
目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む。

【0168】

本出願の実施例で提供されるデータ再送制御装置９００は、図５の方法実施例において実現される各プロセスを実現するとともに、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0169】

選択的に、図１０に示すように、本出願の実施例は通信機器１０００をさらに提供する。該通信機器１０００は、プロセッサ１００１と、メモリ１００２と、メモリ１００２に記憶され且つ前記プロセッサ１００１上で実行可能なプログラムもしくはコマンドとを備え、例えば、該通信機器１０００が端末である場合、該プログラムもしくはコマンドがプロセッサ１００１によって実行されると、上記各タイマー制御方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。又は、該プログラムもしくはコマンドがプロセッサ１００１によって実行されると、上記各データ再送制御方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0170】

図１１は本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構造模式図である。

【0171】

該端末１１００は、高周波ユニット１１０１、ネットワークモジュール１１０２、オーディオ出力ユニット１１０３、入力ユニット１１０４、センサ１１０５、表示ユニット１１０６、ユーザ入力ユニット１１０７、インタフェースユニット１１０８、メモリ１１０９、及びプロセッサ１１１０の部材を含むが、それらに限定されない。

【0172】

当業者であれば、端末１１００は各部材に給電する電源（例えば、電池）をさらに含んでもよく、電源は電源管理システムによってプロセッサ１１１０に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現できることが理解可能である。図１１に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。

【0173】

本出願の実施例では、入力ユニット１１０４は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置（例えば、カメラ）が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット（Ｇｒａｐｈｉｃｓ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ，ＧＰＵ）１１０４１とマイクロホン１１０４２を含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット１１０６は表示パネル１１０６１を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形態で表示パネル１１０６１を配置することができる。ユーザ入力ユニット１１０７はタッチパネル１１０７１及び他の入力機器１１０７２を含む。タッチパネル１１０７１はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル１１０７１は、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの２つの部分を含んでもよい。他の入力機器１１０７２は、物理キーボード、機能ボタン（例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等）、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。

【0174】

本出願の実施例では、高周波ユニット１１０１はネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ１１１０で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット１１０１は、アンテナ、少なくとも１つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。

【0175】

メモリ１１０９は、ソフトウェアプログラムもしくはコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ１１０９は、オペレーティングシステム、少なくとも１つの機能に必要なアプリケーションもしくはコマンド（例えば、音声再生機能、画像再生機能等）等を記憶可能なプログラムもしくはコマンド記憶領域と、データ記憶領域とを主に含んでもよい。また、メモリ１１０９は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリをさらに含んでもよい。ここで、非揮発性メモリは、読み取り専用メモリ（Ｒｅａｄ－Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ， ＲＯＭ）、プログラマブル読み取り専用メモリ（Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ＲＯＭ， ＰＲＯＭ）、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ（Ｅｒａｓａｂｌｅ ＰＲＯＭ，ＥＰＲＯＭ）、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ（Ｅｌｅｃｔｒｉｃａｌｌｙ ＥＰＲＯＭ，ＥＥＰＲＯＭ）又はラッシュメモリであってもよく、例えば、少なくとも１つのディスク記憶装置、フラッシュメモリ装置、又は他の非揮発性ソリッドステート記憶装置である。

【0176】

プロセッサ１１１０は、１つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ１１１０に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションもしくはコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ１１１０に統合されなくてもよいことが理解可能である。

【0177】

ここで、プロセッサ１１１０は、
第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーを起動するために用いられ、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、第１端末と第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0178】

又は、プロセッサ１１１０は、
第１端末が第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、前記第１端末の第１タイマーの起動を禁止するために用いられ、ここで、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する。

【0179】

又は、プロセッサ１１１０は、
第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第１端末に再送するステップと、に用いられる。

【0180】

又は、プロセッサ１１１０は、
第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第１端末への再送を不要と判定するステップと、に用いられる。

【0181】

本出願の実施例で提供される端末によれば、第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要がある場合に、目標ＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないと判定すると、第１タイマーを起動するか、又は第１タイマーの起動を禁止する。又は、第１端末から送信された目標フィードバック情報を受信する必要がある場合に、第２端末（即ち、データ又は制御シグナリングの送信端末）が、目標ＰＳＦＣＨを介して前記目標フィードバック情報を受信できないと判定すると、再送するか、又は再送しない。それにより、第１端末がフィードバックを送信できない場合に、ＨＡＲＱフィードバックメカニズムがｓｉｄｅｌｉｎｋ ＤＲＸ設定に適合できるように、サイドリンクＤＲＸに関連する第１タイマーの起動方式が決定されて、再送制御が行われる。

【0182】

本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体には、プログラムもしくはコマンドが記憶されており、該プログラムもしくはコマンドがプロセッサによって実行されると、上記各タイマー制御方法の実施例の各プロセスが実現され、又は上記各データ再送制御方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0183】

ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の端末内のプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ（Ｒｅａｄ－Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ，ＲＯＭ）、ランダムアクセスメモリ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ，ＲＡＭ）、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。

【0184】

本出願の実施例はチップをさらに提供する。前記チップは、プロセッサ及び通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがネットワーク側機器のプログラムもしくはコマンドを実行して、上記各タイマー制御方法の実施例の各プロセスを実現し、又は上記各データ再送制御方法の実施例の各プロセスを実現するためのものであり、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0185】

本出願の実施例はコンピュータプログラム製品をさらに提供する。該コンピュータプログラム製品は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラムもしくはコマンドとを備え、前記プログラムもしくはコマンドが前記プロセッサによって実行されると、上記各タイマー制御方法の実施例の各プロセスが実現され、又は上記各データ再送制御方法の実施例の各プロセスが実現され、同様な技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。

【0186】

本出願の実施例で言及したチップはシステムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼ばれてもよいことを理解すべきである。

【0187】

説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「１つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに様々なステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。

【0188】

以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はコンピュータソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体（例えばＲＯＭ／ＲＡＭ、磁気ディスク、光ディスク）に記憶され、端末（携帯電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい）に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。

【0189】

以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【手続補正書】

【提出日】2023-09-14

【手続補正1】

【補正対象書類名】特許請求の範囲

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【請求項1】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーを起動するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法。

【請求項2】

前記第１タイマーの時間長は、フィードバック時点から対応する再送情報の受信までの最小時間間隔であり、又は、
前記目標フィードバック情報は、確認応答フィードバック情報又は否定応答フィードバック情報を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項3】

目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できないことは、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が前記第１端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第１端末が前記ＰＳＦＣＨの伝送とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したことと、
第１要因の影響により前記目標ＰＳＦＣＨの送信が完了できないことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送が最大回数に達したことと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送がパケット遅延バジェットＰＤＢを満していないことと、
前記第１端末と前記第２端末との距離がサイドリンク制御情報において指示される通信範囲を超えていることであって、前記第１端末と前記第２端末との間の通信がグループキャスト通信であることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項１に記載の方法。

【請求項4】

前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることは、
送信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第１端末の送信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えている場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第１端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第１端末が、前記目標ＰＳＦＣＨの受信の実行を決定した場合に、前記目標ＰＳＦＣＨ上の送信が廃棄されることと、のうちの少なくとも１つを含む、請求項３に記載の方法。

【請求項5】

前記第１要因は、前記第１端末の電力制限、輻輳制御、前記目標ＰＳＦＣＨのリソースの利用不可のうちの１つを含む、請求項３に記載の方法。

【請求項6】

第２端末に目標フィードバック情報を送信する必要があると判定されたオケージョンであって目標物理サイドリンクフィードバックチャネルＰＳＦＣＨで前記目標フィードバック情報を伝送できない場合、第１端末が第１タイマーの起動を禁止するステップを含み、
前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は前記第２端末からの制御シグナリング及び／又はデータを監視する必要がなく、
前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信する、タイマー制御方法。

【請求項7】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第２端末が前記第１端末に再送するステップと、を含む、データ再送制御方法。

【請求項8】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定する前記ステップは、
前記目標ＰＳＦＣＨの受信が前記第２端末のアップリンク伝送と衝突し、前記第２端末が、前記ＰＳＦＣＨの受信とアップリンク伝送を同時に行うことができず、且つ、所定の優先順位ルールに基づいて前記アップリンク伝送の優先を決定したと判定するステップと、
受信の必要があるＰＳＦＣＨの数が前記第２端末の受信可能なＰＳＦＣＨの最大数を超えており、前記目標ＰＳＦＣＨを介して受信することできないと判定するステップと、
前記目標ＰＳＦＣＨの伝送オケージョンにおいて、送信の必要があるＰＳＦＣＨリソースと受信の必要があるＰＳＦＣＨリソースの両方とも存在し、前記第２端末が同時送受信の能力を備えておらず、前記第２端末が前記目標ＰＳＦＣＨの送信の実行を決定したと判定するステップと、のうちの１つを含む、請求項７に記載の方法。

【請求項9】

前記第２端末が前記第１端末に再送するステップは、
前記第２端末が再送リソース上で再送するステップを含み、
前記再送リソースは、前記第１端末の第１タイマーの動作期間外にあり、及び／又は、前記再送リソースは定期的に予約された再送リソースであり、前記第１タイマーの動作中、前記第１端末は、前記第２端末からのデータを監視する必要がない、請求項７に記載の方法。

【請求項10】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップは、
前記第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、プロトコル合意、ネットワーク側の設定、前記第１端末の設定のうちの１つに基づいて、前記第１端末のフィードバック情報を否定応答フィードバック情報と判定するステップを含む、請求項７に記載の方法。

【請求項11】

第２端末が前記第１端末に再送する前記ステップは、
再送回数が第１閾値を超えているか否かを判断し、そうであれば再送を停止し、そうでなければ再送を1回実行するステップを含む、請求項７に記載の方法。

【請求項12】

前記第１閾値は第２閾値と同じであり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である、請求項１１に記載の方法。

【請求項13】

前記第１閾値は第２閾値と異なり、前記第２閾値は、前記第２端末において第１端末からのフィードバック情報を受信成功できる場合に設定された最大再送回数である、請求項１１に記載の方法。

【請求項14】

第２端末が目標ＰＳＦＣＨを介して第１端末の目標フィードバック情報を受信できないと判定した場合に、前記目標フィードバック情報を確認応答フィードバック情報と判定するステップであって、前記第１端末と前記第２端末はサイドリンクを介して通信するステップと、
前記第２端末が前記第１端末への再送を不要と判定するステップと、を含む、データ再送制御方法。

【請求項15】

プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラムもしくはコマンドとを含み、前記プログラムもしくはコマンドが前記プロセッサによって実行されると、請求項１から５のいずれか１項に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項６に記載のタイマー制御方法のステップが実現され、又は請求項７から１３のいずれか１項に記載のデータ再送制御方法のステップが実現され、又は請求項１４に記載のデータ再送制御方法のステップが実現される、端末。

【手続補正2】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図５

【補正方法】変更

【補正の内容】

【図5】

【国際調査報告】