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特表2024-510464食品を包装するための方法および当該方法を実行するための機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】食品を包装するための方法および当該方法を実行するための機械
(51)【国際特許分類】
   B65B 5/10 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
B65B5/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556780
(86)(22)【出願日】2022-03-10
(85)【翻訳文提出日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 IB2022052157
(87)【国際公開番号】W WO2022195413
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】102021000006038
(32)【優先日】2021-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】594073646
【氏名又は名称】イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(72)【発明者】
【氏名】アンドレオーリ,ダニエーレ
(72)【発明者】
【氏名】パスカーリ,ファビオ
【テーマコード(参考)】
3E003
【Fターム(参考)】
3E003AA01
3E003AB02
3E003BA05
3E003BD04
3E003DA07
(57)【要約】
マルチフレーバまたは混合パッケージの食品を成形する方法が説明される。当該方法は、複数のピックアップ容器(C-C)を準備するステップであって、各ピックアップ容器(C-C)は複数の製品(A1-4-D1-4)を収容し、複数の製品(A1-4-D1-4)は、互いに同一であるが、他のピックアップ容器の製品(A1-4-D1-4)とは異なるステップと、充填される複数のリリース容器(R-R)を準備するステップと、複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)を準備するステップであって、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が複数の製品(A1-4-D1-4)であって、互いに同一であるが、他のピックアップおよびリリースユニットによってピックアップされた複数の製品(A1-4-D1-4)とは異なる複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップするように、各ピックアップ容器(C-C)からそれぞれNA-D個(N≧2)の製品をピックアップし、その後、複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が、単一の対応するリリース容器に対する第1の数M1A-D(N>M1>=1)の製品(A1-4-D1-4)の第1のリリースと、複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)と複数のリリース容器(R-R)との間の相対移動と、その後、ピックアップされた製品から残ったN-M1の製品のうちの第2の数M2A-D(N-M1>=M2>=1)の製品の、単一の対応するリリース容器にリリースに対する、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を用いた第2のリリースとを実行し、異なる製品(A1-4-D1-4)で複数のリリース容器(R-R)を充填するために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が異なるリリース容器に第1および第2のリリースを実行し、且つ第1および第2のリリースは、複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が製品(A1-4-D1-4)のさらなるピックアップを実行することなしに、連続して実行されるように構成されたステップと、を含む方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチフレーバまたは混合パッケージの製品、特に食品を成形する方法であって、
-ピックアップステーション(1)において複数のピックアップ容器(C-C)を準備するステップであって、各ピックアップ容器(C-C)は複数の製品(A1-4-D1-4)を収容し、前記複数の製品(A1-4-D1-4)は、互いに同一であるが、前記複数のピックアップ容器(C-C)の一部を形成する他のピックアップ容器の製品(A1-4-D1-4)とは異なる、ステップと、
-リリースステーション(2)において充填される複数のリリース容器(R)を準備するステップと、
-複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)を準備するステップであって、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、当該ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が前記複数のピックアップ容器(C-C)から前記複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップする前記ピックアップステーション(1)と、前記複数のリリース容器(R)がある前記リリースステーション(2)と、の間で移動可能である、ステップと、
-各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が、前記複数の製品(A1-4-D1-4)であって、互いに同一であるが、前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)のうちの他のピックアップおよびリリースユニット(U-U)によってピックアップされた前記複数の製品(A1-4-D1-4)とは異なる前記複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップするように、前記ピックアップステーション(1)において、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を使用して、各ピックアップ容器(C-C)からそれぞれNA-D個(N≧2)の製品をピックアップするステップと、その後、
-前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)を前記リリースステーション(2)に向けて移動させるステップであって、前記リリースステーション(2)において、以下のさらなるステップが連続して実行されるステップ、すなわち、
i)前記複数のリリース容器(R)をリリースするために、単一の対応するリリース容器(R)に、前記ピックアップステーション(1)においてピックアップされたNA-D個の製品のうちの第1の数M1A-D(N>M1>=1)の製品(A1-4-D1-4)をリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を使用して製品の第1のリリースを実行するステップと、
ii)前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)と前記複数のリリース容器(R)との間の相対移動を実行するステップと、その後、
iii)既にピックアップされたN-M1の製品のうち第2の数M2A-D(N-M1>=M2>=1)の製品を、前記複数のリリース容器(R)の対応するリリース容器にリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を用いて、前記第1のリリースとは異なる時間で、製品の第2のリリースを実行するステップであって、
異なるピックアップ容器(C-C)からピックアップされた製品(A1-4-D1-4)で前記複数のリリース容器(R)を充填するために、前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が製品の前記第1および前記第2のリリースの間にピックアップステップを実行することなく、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が、前記複数のリリース容器(R)の個々のリリース容器に製品の前記第1および前記第2のリリースを実行するステップと、が連続して実行されるステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記第1および第2のリリースがそれぞれ異なる時間で異なる容器に実行されるとき、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は同一の位置に留まる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)による製品の前記第1のリリースおよび/または前記第2のリリースは、各対応するリリース容器(R)に同時に実行される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
製品の前記第1のリリース時にリリースされる製品(A1-4-D1-4)の数は、製品の前記第2のリリース時にリリースされる製品(A1-4-D1-4)の数と同一であり、好ましくは1に等しい、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)と前記複数のリリース容器(R)との間の前記相対移動の前記ステップは、前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が静止したままで、前記複数のリリース容器(R)を供給方向に沿って間欠的な移動で供給することからなる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、吸引システム(3)を使用して前記複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のリリース容器(R)の充填の終了時に、各リリース容器(R)内にリリースされた前記複数の製品(A1-4-D1-4)はピックアップされ、対応するパッケージ(CAD)に移動され、前記パッケージ(CAD)はその後に蓋と結合される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記複数のリリース容器(R)の充填の終了時に、各リリース容器(R)にリリースされた前記複数の製品(A1-4-D1-4)はピックアップされ、対応するピックアップ容器(C-C)に、それが前記ピックアップおよびリリースユニット(U-U)によって空にされた後に、移動される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、前記複数の製品(A1-4-D1-4)の各々を前記複数のピックアップ容器(C)から同時にピックアップする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、前記複数の製品(A1-4-D1-4)の各々を前記複数のピックアップ容器(C)から完全にピックアップする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
製品をリリースする前記第1および第2のステップは、前記複数のリリース容器(R)が静止したままで、行われる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のピックアップ容器(C-C)の全ては、前記ピックアップステーション(1)において単一の列で共有面上に配置される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
マルチフレーバまたは混合パッケージの製品、特に食品を成形する機械であって、
-複数のピックアップ容器(C-C)が通過するピックアップステーション(1)であって、各ピックアップ容器(C-C)は複数の製品(A1-4-D1-4)を収容し、前記複数の製品(A1-4-D1-4)は、互いに同一であるが、前記複数のピックアップ容器(C-C)のうちの他のピックアップ容器の製品(A1-4-D1-4)とは異なる、ピックアップステーション(1)と、
-充填される複数のリリース容器(R)が通過するリリースステーション(2)と、
-複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)であって、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、当該ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が前記複数のピックアップ容器(C-C)から前記複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップする前記ピックアップステーション(1)と、前記複数のリリース容器(R)がある前記リリースステーション(2)と、の間で移動可能であり、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、前記複数の製品(A1-4-D1-4)であって、互いに同一であるが、当該複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)によってピックアップされた前記複数の製品(A1-4-D1-4)とは異なる製品(A1-4-D1-4)をピックアップするように、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)は、前記ピックアップステーション(1)から、各ピックアップ容器(C-C)からそれぞれNA-D個(N≧2)の製品(A1-4-D1-4)をピックアップするように構成される、複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)と、
-前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)を前記リリースステーション(2)からおよび前記リリースステーション(2)に向けて作動させるための作動システム(5)であって、以下のさらなるステップを連続して実行するようにプログラムされている、すなわち、
i)前記複数のリリース容器(R)をリリースするために、ピックアップされたNA-D個の製品のうちの第1の数M1A-D(N>M1>=1)の製品(A1-4-D1-4)を単一の対応するリリース容器(R)にリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を使用して製品の第1のリリースを実行するステップと、
ii)前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)と前記複数のリリース容器(R)との間の相対移動を実行するステップと、その後、
iii)ピックアップされた製品から残ったN-M1個の製品のうちの第2の数M2A-D(N-M1>=M2>=1)の製品を、前記複数のリリース容器(R)の対応するリリース容器にリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)を用いて、前記第1のリリースとは異なる時間で、製品の第2のリリースを実行するステップであって、異なる製品(A1-4-D1-4)で前記複数のリリース容器(R)を充填するために、各ピックアップおよびリリースユニット(U-U)が、前記複数のリリース容器(R)の異なるリリース容器に前記第1および前記第2のリリースを実行し、且つ前記第1および前記第2のリリースは、前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が製品(A1-4-D1-4)のさらなるピックアップを実行することなしに、連続して実行されるステップと、を実行するようにプログラムされている作動システム(5)と、を備える機械。
【請求項14】
前記複数のリリース容器(R)は、段階的に供給方向(D)に沿って直線的に供給するように作動され、前記複数のピックアップおよびリリースユニット(U-U)が前記複数の製品(A1-4-D1-4)をリリースするときに停止する、請求項13に記載の機械。
【請求項15】
各リリース容器(R)から前記複数の製品(A1-4-D1-4)をピックアップしてそれらを対応するパッケージ(CAD)に収容するように構成されたさらなる独立したピックアップおよびリリースユニット(6)と、その後、蓋(4)を前記パッケージ(CAD)に結合するように設計された閉鎖装置(7)と、を備える請求項13または14に記載の機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を包装するための方法に関する。
【0002】
本発明はまた、方法を実行する、食品を包装するための機械に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明による「食品」という表現は、チーズなどのクリーム状の半固形の製品を意味する。
【0004】
これらの製品は、適切な成形機によって(本発明の範囲を限定するものではないが、通常、三角形の断面を有する形状の)単一部分に成形され、包装される。
【0005】
成形機は通常、1種類の食品のみ(すなわち、1つのフレーバのみ)を成形する。
【0006】
(異なるフレーバの)異なる製品のパッケージを作るためには、まず各製造サイクルで各種類(フレーバ)の製品を製造し、次に異なる種類(フレーバ)の製品を混合して目的のパッケージを作る必要がある。
【0007】
実際には、製造される最終パッケージは、(市場または製造要件および多角形または円形を有し得る最終パッケージの種類に応じて、1パッケージ当たり最小2つの異なる部分から少なくとも8つの異なる部分まで)その中に種々のフレーバを持つ食品を含まなければならない。
【0008】
食品の個別成形の後、単一フレーバ製品の各グループは適切な収容ベースに収容され、当該収容ベースは、各々が包装される単一フレーバ製品を収容する一連の収容ベースを受け入れるように構成された保管システムに移動する。
【0009】
次のステップでは、保管システム内の単一フレーバ製品のグループを含む一連の収容ベースは、所定の並びに従って、供給ラインに沿って通常は段階的な移動で供給される、すなわち、フレーバを収容するための各ベースは、別のフレーバを収容するためのベースと交互になる。
【0010】
各収容ベースは、供給ラインのある点で、第1のピックアップおよびリリース装置によって捕捉され、第1のピックアップおよびリリース装置は、個々の単一フレーバ製品のグループを収容ベースからピックアップし、次に当該単一フレーバ製品を、供給ラインに並行してコンベヤベルト上に配置され且つ収容ベースと幾何学的に類似した中間プレート内にリリースするように構成される。
【0011】
供給方向に沿って前進する中間プレートは、第2のピックアップおよびリリース装置に捕捉され、第2のピックアップおよびリリース装置は、単一フレーバ食品のグループをピックアップし、単一フレーバ食品のグループを分離するための且つ複数のフレーバ食品のグループを形成するためのステーション上に、それらを上からリリースするように構成される。
【0012】
分離ステーションは、(その表面に沿って)複数のシュートチャネルを備えたピラミッド形の分離装置を備え、複数のシュートチャネルは、対応する個々の単一フレーバ食品を(垂直軸周りの)回転カルーセルに向けて導くように構成されており、回転カルーセルは、(やはり収容ベースと幾何学的に類似した)対応する成形容器を備え、成形容器は、個々の食品を容器内の所定の位置に配置するように構成される。
【0013】
ピラミッド形の分離装置上に食品をリリースするこの動作ステップは、カルーセル上で回転する各成形容器が終了するまで、最終パッケージに提供される単一フレーバ食品の各グループに対して実行される。
【0014】
マルチフレーバ食品のグループを含む各成形容器は、その回転中に、第3のピックアップおよびリリース装置によって捕捉され、第3のピックアップおよびリリース装置は、マルチフレーバ食品のグループをピックアップし、それを収容ベースの1つであって、前もって空にされ、その後に充填および閉鎖ステーションに移動された収容ベースの1つの内部にリリースするように構成される。
【0015】
実際には、収容ベースから単一フレーバ食品のグループが空になった後、収容ベースは分離および成形ステーションを越えて供給され、充填および閉鎖ステーションに運ばれる。
【0016】
収容ベースを充填するステップの後に、適切な蓋でパッケージを閉鎖するステップが続く。
【0017】
しかしながら、パッケージを形成するためのこのプロセスおよび関連する機械には、いくつかの欠点がある。
【0018】
特に、複数のシュートチャネルを備えたピラミッド形の分離装置を用いて得られた個々の単一フレーバ製品を分離するステップと、個々の単一フレーバ食品を上からリリースする必要とによって、シュート内への無秩序な落下のために、個々の製品の位置決めが不完全になる可能性がある。
【0019】
個々の製品のこの無秩序な落下は、製品が稠度を持ち、稠度がいわば「弾性を有し」、したがって変形しやすいという事実と相まって、蓄積を引き起こし得、結果として、シュートに沿って落下するブロック、または不適切な位置での成形容器への到着が生じる。
【0020】
これらのブロックまたは製品の不適切な位置決めにより機械が頻繁に停止し、その結果オペレータによる介入が発生し、その結果、製造ラインの生産性が低下する。
【0021】
混合製品を含むパッケージの他のタイプの形成は、例えば、特許文献DE 202005 019 906 U1(ボトル包装)およびDE 20 2011050807 U1(ヨーグルト包装)などで知られている。
【0022】
これらの文献には、2つの製品供給ラインがあるプラントが示されている。第1のラインには同種類の製品(単一フレーバ)が充填された容器があり、第2のラインには種々の種類の製品(マルチフレーバ)が形成される容器がある。
【0023】
2つのラインの間には、ピックアンドプレースヘッドを備えたロボットユニットがある。各ヘッドは、第1のラインの単一フレーバ製品を容器からピックアップし、次にそれらをまとめて、形成されるマルチフレーバパッケージに降ろし第2のラインに沿って供給するように構成される。
【0024】
つまり、(存在する単一フレーバ製品の種類と同数の)一連のピックアップおよびリリースヘッドがあり、これらは連続的に移動しながら、ピックアップゾーンから一定量の単一フレーバ製品をピックアップし、それをすべて、形成されるパッケージにリリースする。
【0025】
実際には、ピックアップされたすべての製品が同時にリリースされる。
【発明の概要】
【0026】
本発明の目的は、従来技術の上述の欠点を克服する、食品を包装するための方法を提供することである。
【0027】
特に、本発明の目的は、従来技術の上述の欠点を克服する、食品を包装するための機械を提供することである。
【0028】
本発明のさらなる目的は、適切な生産性を維持しながら、マルチフレーバ製品のグループのパッケージの形成を非常に正確且つ安全に行うことができる、食品を包装するための方法および機械を提供することである。
【0029】
本発明のさらなる目的は、製造ステップおよび機械のステーションを変更する必要なく、パッケージ内に食品のグループを包装するための種々の組み合わせを管理できる、食品を包装するための方法および機械を提供することである。
【0030】
前記目的は、添付の特許請求の範囲で特徴づけられる本発明による食品のグループを包装するための方法および機械によって完全に達成される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明のこれらおよび他の特徴は、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい非限定的な実施形態の以下の詳細な説明からより明らかになる。
図1】本発明による包装方法を実行する、食品を包装するための機械の概略平面図である。
図2】本発明による方法および機械を用いて得られた食品のパッケージの概略分解側面図である。
図3図1の機械の一部を形成するリリース容器の概略上面図である。
図4】食品をピックアップするための構成における図1の機械の一部を形成するピックアップおよびリリースステーションの概略側面図である。
図5】食品をリリースするための構成における図4のピックアップおよびリリースステーションの概略側面図である。
図6a-6c】本発明による方法および機械に従ってマルチフレーバまたは混合パッケージの製品をリリース容器に充填する対応する一連のステップを示す概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
添付図面、特に図1および図6aから図6cを参照すると、本発明による方法および機械は、マルチフレーバまたは混合食品を包装することを目的としている。
【0033】
好ましくは、本発明による「食品」という表現は、チーズなどのクリーム状の半固形の製品を意味する。
【0034】
以下の説明によれば、パッケージは円形であり、食品の各部分は三角形の断面を有するが、これは保護範囲を、説明されるこれらの実施形態に限定するものではない。
【0035】
実際、本方法および本機械は、正多角形および非正多角形のパッケージ(正方形または三角形、または例えば八角形などの複数の辺を有する)、および三角形とは異なる幾何学的形状を有する製品に使用され得る。
【0036】
さらに、説明を簡略化するために、4つの製品のパッケージが参照されるが、保護範囲を制限することなく、製品のパッケージは最小2つから増加し得る。
【0037】
図示されるように(図1)、マルチフレーバまたは混合パッケージの製品、特に食品を成形するための方法は、ピックアップステーション1に複数のピックアップ容器C-Cを準備するステップを含む。
【0038】
ピックアップ容器C-Cの各々は複数の製品A1-4-D1-4を収容し、複数の製品A1-4-D1-4は、互いに同一であるが、複数のピックアップ容器C-Cの一部を形成する他のピックアップ容器の製品とは異なる。
【0039】
本成形方法はまた、充填される複数のリリース容器Rをリリースステーション2に準備するステップを含む。
【0040】
さらに、本成形方法は、複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uを準備するステップを含む。
【0041】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、ピックアップ容器C-Cから製品A1-4-D1-4をピックアップするピックアップステーション1と、リリース容器Rが存在するリリースステーション2との間で移動可能である。
【0042】
本成形方法はまた、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uを用いて、ピックアップステーション1において、各ピックアップ容器C-CからそれぞれNA-D個(N≧2)の製品をピックアップするステップを含む。
【0043】
図示の例では、各ピックアップ容器C-Cから全ての製品(合計4個)がピックアップされる。
【0044】
ピックアップおよびリリースユニットUは、製品A1-4であって、互いに同一であるが、他のピックアップおよびリリースユニットU、U、Uによってピックアップされる製品B1-4、C1-4、D1-4とは異なる製品A1-4をピックアップすることに留意すべきである。
【0045】
本成形方法は、引き続いて、ピックアップおよびリリースユニット(U-U)をリリースステーション2に向かって(好ましくは同時に)移動させるステップを含み、リリースステーション2において、以下のさらなるステップが連続して実行される。
【0046】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uを使用して、ピックアップされたNA-D個の製品のうちの第1の数M1A-Dの製品A1-4-D1-4(製品数NはM1より大きく、M1は1以上である)を複数のリリース容器Rのうちの単一の対応するリリース容器にリリースするための第1のリリースを実行する。
【0047】
複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uと複数のリリース容器Rとの間で相対移動を実行する。
【0048】
ユニットと容器との間の上述の相対移動の後、ピックアップされた製品から残ったN-M1の製品のうちの第2の数M2A-Dの製品(製品数Nから既にリリースされたM1の製品が差し引かれた数であり、M1はM2以上であり、M2は1以上である)を複数のリリース容器Rのうちの単一の対応するリリース容器にリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uによって、第1のリリースとは異なる時間で第2のリリースを実行する。
【0049】
この動作は、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uが、リリース容器Rに異なる製品A1-4-D1-4を充填するために、複数のリリース容器Rの異なるリリース容器に第1および第2のリリースを実行することによって達成される。
【0050】
第1および第2のリリースステップは、各ピックアップおよびリリースユニットUが(ピックアップ容器から)製品A1-4-D1-4のさらなるピックアップを実行することなく、次々に実行される。
【0051】
これを踏まえて、製品をリリースする第1および第2のステップは、リリース容器Rが静止している間に行われる。
【0052】
ピックアップおよびリリースユニットU-Uによるリリースするステップは、各ユニットU-Uによって異なる時間に異なる容器Rにそれぞれ実行される。
【0053】
さらに、ピックアップおよびリリースユニットU-Uによるリリースするステップは、単一ステップにおいて以前にピックアップされた製品の数に等しい数だけ、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uごとに各食品が完全にリリースされるまで、繰り返される。
【0054】
したがって、各ピックアップおよびリリースユニットは、対応するピックアップ容器内に存在する全ての製品をピックアップし、製品が終了するまでリリース位置を維持しつつ、ピックアップされた全ての製品を使い切る前にピックアップ容器からさらなる製品をピックアップするために戻ることなく、次に、さらなる製品を順番に、異なるリリース容器内に異なる時間で一度に一つの単一製品を降ろし始めることに留意すべきである。
【0055】
したがって、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、ピックアップされた全ての製品が完全にリリースされるまで、第1および第2のリリースが実行されるとき、および後続するリリースが実行されるときも、同一の位置に留まる。
【0056】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uによる第1のリリースおよび/または第2のリリースのステップは、対応する各リリース容器Rに同時に実行されることに留意されたい。
【0057】
好ましくは、第1のリリースでリリースされる製品A1-4-D1-4の数は、第2のリリースでリリースされる製品A1-4-D1-4の数と同一であり、好ましくは1に等しい。
【0058】
複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uと複数のリリース容器Rとの間の相対移動のステップは、複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uがリリースステーション2に静止したままで、複数のリリース容器Rを供給方向Dに沿って間欠的な移動で供給することからなることに留意されたい。
【0059】
複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uは、(以下により詳細に説明される)吸引システム3を使用して製品A1-4-D1-4をピックアップする。
【0060】
好ましくは、リリース容器Rの充填の終了時に、各リリース容器Rに存在する製品A1-4-D1-4は、それぞれのパッケージCADに収容されるためにピックアップされ、パッケージCADは、その後、蓋4と結合される。
【0061】
図示の例では、パッケージCADはピックアップ容器C-Cに対応しており、同一の参照番号でラベルを付されている。
【0062】
リリース容器Rの充填の終了時に、各リリース容器Rにリリースされた製品A1-4-D1-4は、ピックアップされ、ピックアップおよびリリースユニットU-Uによって空にされた後のそれぞれのピックアップ容器C-Cに移動されることに留意されたい。
【0063】
したがって、これを踏まえて、リリース容器Rの各々に存在する混合製品はピックアップされ、ピックアップおよびリリースユニットによって単一フレーバ製品をピックアップする上述のステップ中に予め空にされた対応するパッケージCADに収容される。
【0064】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、複数の製品A1-4-D1-4の各々をピックアップ容器C-Cから同時にピックアップすることに留意されたい。
【0065】
これを踏まえて、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、複数の製品A1-4-D1-4の各々をピックアップ容器C-Cから完全にピックアップする(空にする)。
【0066】
また、全てのピックアップ容器C-Cは、ピックアップステーション1において単一の列で共有面上に配置されることに留意されたい。
【0067】
上述の方法を実行するために、図1は、マルチフレーバまたは混合パッケージの製品、特に食品を成形するための機械を示す。
【0068】
(全体が数字100で示される)機械は、複数のピックアップ容器C-C(この例では円形)を備えるピックアップステーション1を備える。
【0069】
各ピックアップ容器C-Cは、複数の製品A1-4-D1-4であって、互いに同一であるが、複数のピックアップ容器C-Cをピックアップするために他の容器の製品A1-4-D1-4とは異なる複数の製品A1-4-D1-4を収容する(この非限定的な例では、各容器は4つの単一フレーバ食品を収容し、4つの単一フレーバ食品は、この組み合わせにおける他の容器の単一フレーバ食品とは異なる、すなわち、Cは4つの製品A1-4を収容し、Cは4つの製品B1-4を収容し、Cは4つの製品C1-4を収容し、Cは4つの製品D1-4を収容する)。
【0070】
ピックアップステーション1は、コンベヤ8を備え、そこで協調移動ユニット9を通じて、容器C-Cは列に沿って連続して配置される。
【0071】
コンベヤ8(例えば、エンドレスベルト)は、各ピックアップ容器C-Cの間に介在する複数の分離要素9を備える。
【0072】
コンベヤ8は一定の間隔で移動し、容器の供給に対応する各ステップは、各ステップ後に、供給方向Dに先行する容器が供給前にあった位置に移動するようになっている。
【0073】
各ステップには、コンベヤ8の下に位置し且つピックアップ容器C-Cが静止しているときにピックアップ容器C-Cを垂直に昇降させるように構成されたリフトユニット10がある。
【0074】
リフトユニット10は、ピックアップ容器C-Cがピックアップステーションに配置されるときに作動されて、ピックアップおよびリリースユニットU-Uからの製品のピックアップを容易にする(図4を参照および以下で詳細に説明される)。
【0075】
実際には、ピックアップ容器C-Cがピックアップステーション1に到着すると、停止中にリフトユニット10がピックアップ容器C-Cをコンベヤ8から持ち上げ、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、それぞれのピックアップ容器から全ての製品をピックアップし(図4)、続いてリフトユニット10が空のピックアップ容器C-Cを降ろして、それらをコンベヤ8に戻す。
【0076】
コンベヤ8には、ピックアップステーション1の上流でコンベヤ8の近くに位置し且つコンベヤ8の供給と同調して供給するように構成された適切な保管ユニット21から単一フレーバ製品の容器C-Cが供給される。
【0077】
機械100は、充填される複数のリリース容器Rを備えるリリースステーション2を備える。
【0078】
ステーション2は、好ましくは、ピックアップ容器C-Cのコンベヤ8に平行に且つ並んで配置された(ループ状に閉じた)コンベヤベルト11を備える。
【0079】
図示の例では、コンベヤベルト11は、コンベヤ8と同一の一定のステップ移動且つコンベヤ8と交互の移動(間欠的な移動)で前進する。
【0080】
言い換えれば、ピックアップ容器C-Cのコンベヤ8が静止しているとき、コンベヤベルト11はリリース容器Rを1ステップで送り、その逆も同様である、すなわち、ピックアップ容器C-Cのコンベヤ8が1ステップだけ前進するとき、コンベヤベルト11は静止している。
【0081】
コンベヤベルト11に関連付けられた、ピックアップ容器C-Cと幾何学的に類似したリリース容器Rがあり、好ましくは、リリース容器Rには、ピックアップユニットによってリリースされる食品を受け取るためのゾーンを形成するための隔壁12が設けられる(図3)。
【0082】
壁12の数およびその配置は、機械で処理されている製品の数およびその幾何学的形状による。
【0083】
一例として、図3は、食品用の4つのハウジングを形成する4つの壁12を備えた円形のリリース容器を示す。
【0084】
機械100はまた、複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uを備え、図示の場合、それらは各リリース容器Rに挿入される製品の数に等しく、この例では4に等しい。
【0085】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、当該ピックアップおよびリリースユニットU-Uがピックアップ容器C-Cから製品A1-4-D1-4をピックアップするピックアップステーション1と、リリース容器Rが存在するリリースステーション2との間で移動可能である。
【0086】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uが、製品A1-4-D1-4であって、互いに同一であるが、複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uの一部を形成する他のピックアップおよびリリースユニットによってピックアップされた製品A1-4-D1-4とは異なる製品A1-4-D1-4をピックアップするように、ピックアップステーション1から、各ピックアップ容器C-CからそれぞれNA-D個の製品A1-4-D1-4をピックアップするように構成される(図4)。
【0087】
機械100はまた、ピックアップおよびリリースユニットU-Uをリリースステーション2から、およびリリースステーション2に向けて作動させるための作動システム5を備える。
【0088】
作動システム5は、以下のさらなるステップを連続して実行するようにプログラムされている。
【0089】
各ピックアップおよびリリースユニットU-Uを使用して、複数のリリース容器Rのうちの単一の対応するリリース容器に、ピックアップされたNA-D個の製品のうちの第1の数M1A-Dの製品A1-4-D1-4(製品数NはM1よりも大きく、M1は1以上である)をリリースする第1のリリースを実行する。
【0090】
複数のピックアップおよびリリースユニットU-Uと複数のリリース容器Rとの間で相対移動を実行し、その後、複数のリリース容器Rのうちの単一の対応するリリース容器に、ピックアップされた製品から残ったN-M1個の製品のうちの第2の数M2A-Dの製品(製品数Nから既にリリースされたM1の製品が差し引かれた数であり、M1はM2以上であり、M2は1以上である)をリリースするために、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uによって、第1のリリースとは異なる時間で第2のリリースを実行する。
【0091】
この動作は、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uがリリース容器Rに異なる製品A1-4-D1-4を充填するために異なる時間で且つ異なるリリース容器Rに第1および第2のリリースを実行することによって達成される。
【0092】
第1および第2のリリースステップは、ピックアップおよびリリースユニットU-Uが(ピックアップ容器から)製品A1-4-D1-4のさらなるピックアップを実行することなく、連続して実行される。
【0093】
添付図面に示されるケースでは、4つのリリースが、ピックアップおよびリリースユニットU-Uがさらなるピックアップを実行することなく、リリース容器R内に個々の製品A1-4-D1-4の一連の順序で、プログラムされている。
【0094】
好ましくは、複数のリリース容器Rは、ピックアップおよびリリースユニットU-Uから製品A1-4-D1-4を受け取るときに常に静止位置にあるように、段階的な移動で供給方向Dに沿って直線的に供給するように構成される。
【0095】
言い換えれば、コンベヤ11は、ピックアップおよびリリースユニットU-Uの各々の下にリリース容器Rを常に移動させるように、ピックアップおよびリリースユニットU-Uと同調して段階的に移動する。
【0096】
図示されるように、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、上述の吸引システム3に接続された複数の吸引要素14を有するピックアップおよびリリースヘッド13を備える。
【0097】
吸引要素14の数は、各ピックアップ容器C-C内に存在する製品A1-4-D1-4の数に等しく、このケースでは、4である。
【0098】
ピックアップおよびリリースヘッド13は、各ピックアップおよびリリースユニットU-Uの駆動システム5を規定する線形アクチュエータ15と関連付けられる。
【0099】
この線形アクチュエータ15により、各ヘッド13が対応するピックアップ容器C-Cの上方で水平面に沿って移動することが可能になり、当該ピックアップ容器C-Cは、リフトユニット10のおかげで、製品A1-4-D1-4をピックアップするヘッド13に向かって移動し、吸引要素14を使用してピックアップすることが可能になる(図4参照)。
【0100】
好ましくは、線形アクチュエータ15は、供給方向Dを横切る方向に沿って各ピックアップヘッド13の移動を実行する。
【0101】
より好ましくは、線形アクチュエータ15は、供給方向Dに垂直な方向に沿って各ピックアップヘッド13の移動を実行する。
【0102】
移動システム5は、ピックアップおよびリリースユニットU-Uに水平面上でのみ移動を実行させる、すなわち、水平面の外側の空間での他の移動を行わせないことに留意されたい。
【0103】
ピックアップおよびリリースヘッド13の移動システム5のこの構造により、製品A1-4-D1-4は、上からリリース容器Rに向かって落下することによって(制限されたリリース高さで)リリースされる。ピックアップ後、アクチュエータ15は、リリースステーション2においてピックアップされた製品A1-4-D1-4を有するヘッド13を搬送する(図5を参照)。
【0104】
ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、ユニットU-Uの移動、ピックアップおよびリリースのステップを調整するようにプログラムされた制御ユニット16によって制御される。
【0105】
ピックアップおよびリリースヘッド14にはまた、対応する食品がピックアップされた後に、ヘッド14の垂直軸Z周りに、各吸引要素14の相互位置を調整するために、移動装置17が設けられる。
【0106】
移動装置17は、ピックアップ容器C-Cからピックアップされた製品を互いに離間させてからリリース容器Rにリリースする。ピックアップされた製品が互いに離間されることで、リリース中に、より安全に落下すること、すなわち、既にリリースされた製品と接触しないことが、保証される。
【0107】
同一のフレーバ製品をピックアップするステップは常に、同一のピックアップ位置で、ピックアップおよびリリースユニットU-Uを使用して行われ、したがって、ピックアップおよびリリースユニットU-Uは、各ピックアップサイクルに対して同一のフレーバ製品をピックアップし、ピックアップ容器を完全に空にすることにも留意されたい。例えば、ユニットUは常に同一の位置で同一のフレーバ製品A1-4をピックアップし、ピックアップの終了時に同一の位置は新しい容器Cによって占有され、種類A1-4の製品を同一のユニットUが利用できるようにし、残りのピックアップおよびリリース容器CB-Dと残りのピックアップおよびリリースユニッUB-Cとについても同様である。
【0108】
機械100は、供給方向Dに対してピックアップおよびリリースユニットの下流に且つコンベヤ11の上方に位置する、マルチフレーバ製品の正確な存在をチェックするための(例えば、光学式)システム20を備える。
【0109】
機械100は、各リリース容器R内に存在する製品A1-4-D1-4をピックアップし、それらを対応するパッケージCADに収容するように構成されたさらなる独立したピックアップおよびリリースユニット6を備える。
【0110】
ユニット6は、正しい充填信号が存在する場合にのみ作動するように、制御システム20の下流に配置される。
【0111】
独立したピックアップおよびリリースユニット6は、成形されたすべてのマルチフレーバ製品を同時にピックアップし、それらをパッケージCAD内に所定の順序で配置することができる動作ヘッドを備える。パッケージCADは、好ましくは元のピックアップ容器であり、ピックアップおよびリリースユニットU-Uによって空にされ、マルチフレーバ食品を充填するための最終位置に到達するまでコンベヤ8上のその経路を進み続ける。
【0112】
空の容器/パッケージCADは、前進するとき、その正確な存在および位置並びにその中の製品の不在を検出するように構成された2つの制御ユニット18および19によって監視される。
【0113】
機械100はまた、マルチフレーバ製品が充填されたパッケージCADに蓋4を結合するように設計された閉鎖装置7を備える。
【0114】
好ましくは、閉鎖装置7は、保管ユニット22から蓋4をピックアップし、パッケージCADの上に配置するように構成される。
【0115】
ピックアップおよびリリースユニットU-Uのリリースロジックを説明するために、一例が図6aから6dに示されている。
【0116】
図示のケースでは、充填サイクルが開始され(すなわち、空の機械が始動し)、4つのピックアップおよびリリースユニットがピックアップゾーンにおいて4つのピックアップ容器から対応する製品を既にピックアップしている一方、4つの空のリリース容器がそれぞれのピックアップおよびリリースユニットの下のリリースステーションに到着している。
【0117】
このケースでは、
-Uは製品A、A、A、Aをピックアップしており、
-Uは製品B、B、B、Bをピックアップしており、
-Uは製品C、C、C、Cをピックアップしており
-Uは製品D、D、D、Dをピックアップしている。
【0118】
図6aは、R、R、R、Rにそれぞれ各フレーバの第1の製品A、B、C、Dの第1の同時リリースを示す。
【0119】
各製品の位置は容器と同一の角度位置、すなわち、1R、1R、1R、1Rにあり、以下を規定することに留意されたい。
-Dを有するR
-Cを有するR
-Bを有するR
-Aを有するR
【0120】
この時点で、リリース容器R1-4は、容器Rをリリースステーションの外側の最も前進した位置に移動させるように、供給方向Dに沿って1ステップだけ前進する(したがって、容器Rは単一の製品を有するので破棄される)。そして、新しい空の容器Rが、残りのリリース容器とともに1ステップだけ進められた(図6bを参照)、第1の製品が充填された容器の列の最後の容器Rと置き換わる。
【0121】
続いて、再び図6bに示されるように、各リリース容器について前の位置とは異なる角度位置で、すなわち、2R、2R、2R、2Rで、各フレーバA、B、C、Dの第2の製品の第2の同時リリースがあり、以下を規定する。
-C+Dを有するR
-B+Cを有するR
-A+Bを有するR
-Aを有するR
【0122】
この時点で、リリース容器R2-5は、容器Rを動作リリースゾーンの外側の最も前進した位置に持ってくるように供給方向Dに沿ってさらに1ステップだけ前進する(したがって、容器Rは2つの製品のみ有するので破棄される)。そして、新しい空の容器Rが、1ステップだけ進められた、第2の製品が充填された容器の列の最後の容器Rと置き換わる(図6cを参照)。
【0123】
続いて、再び図6cに示されように、各容器について前の2つの角度位置とは異なる角度位置で、すなわち、3R、3R、3R、3Rで、各フレーバA、B、C、Dの第3の製品の第3の同時リリースがあり、以下を規定する。
-B+C+Dを有するR
-A+B+Cを有するR
-A+Bを有するR
-Aを有するR
【0124】
供給方向Dに沿ってさらに1ステップだけ前進すると、容器Rがリリース動作ゾーンの外側の最も前進した位置に移動する(したがって、容器Rは3つの製品のみを有するので破棄される)。そして、新しい空の容器Rが、1ステップだけ進められた、第3の製品が充填された容器の列の最後の容器Rと置き換わる(図6dを参照)。
【0125】
続いて、再び図6dに示されるように、容器ごとに、前の3つの角度位置とは異なる角度位置で、すなわち、4R、4R、4R、4Rで、各フレーバA、B、C、Dの第4の製品の第4の同時リリースがあり、以下を規定する。
-A+B+C+Dを有するR
-A+B+Cを有するR
-A+Bを有するR
-Aを有するR
【0126】
この時点で、リリースサイクルは完了し、完成した容器Rはさらなる処理ステーションに向けて供給されてもよい。
【0127】
この時点で、新しい空の容器R(図示せず)は、1ステップだけ進められた、第4の製品が充填された容器の列の最後の容器Rと置き換わる。
【0128】
この時点で、連続的な充填ステップにより、リリース容器を一定に且つ完全に充填することが可能である。実際、4つのピックアップおよびリリースユニットは、ピックアップゾーンにおいて4つのピックアップ容器から製品をピックアップし、以下の容器を持つように第1の製品A、B、C、Dのリリースを再開する。
-A+B+C+Dを有するR
-A+B+Cを有するR
-A+Bを有するR
-Aを有するR
【0129】
(上記の動作に続いて)容器R以降、充填ステップにより、リリースステーション2に前進するリリース容器の完全な且つ一定の充填が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0130】
【特許文献1】DE 20 2005 019 906 U1
【特許文献2】DE 20 2011050807 U1
図1
図2
図3
図4
図5
図6a-6d】
【国際調査報告】