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特表2024-510482ディスペンサ、およびディスペンサを組み立てる方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】ディスペンサ、およびディスペンサを組み立てる方法
(51)【国際特許分類】
   A61M 35/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556957
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(85)【翻訳文提出日】2023-11-07
(86)【国際出願番号】 EP2022056480
(87)【国際公開番号】W WO2022194750
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】21162796.3
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508105773
【氏名又は名称】メドミックス スウィツァランド アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】モーザー, ジョセフ
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA64
4C267BB02
4C267CC06
4C267CC16
4C267GG06
4C267GG07
4C267GG10
4C267GG14
(57)【要約】
本発明は、容器と、塗布器と、ヘッド部とを備えるディスペンサであって、当該ヘッド部が塗布器を有し、ヘッド部が容器の出口に対して軸方向に移動可能であり、ヘッド部が、流体を導通させるように塗布器に接続された通路を備え、当該通路が、ディスペンサの作動状態において流体を導通させるように、ディスペンサの格納状態において流体連通が不可能となるように容器にさらに接続され、通路がヘッド部の外周面に沿って延在し、ヘッド部が、ディスペンサの格納状態において容器の出口に対して密封を行うように構成されたシールを備えた基部を有する、ディスペンサに関する。本発明は、さらにディスペンサを組み立てる方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(12)と、塗布器(16)と、ヘッド部(14)とを備えるディスペンサ(10)であって、前記ヘッド部(14)が前記塗布器(16)を有し、前記ヘッド部(14)が前記容器(12)の出口(22)に対して軸方向に移動可能であり、前記ヘッド部(14)が、流体を導通させるように前記塗布器(16)に接続された通路(18)を備え、前記通路(18)が、前記ディスペンサ(10)の作動状態において流体を導通させるように、前記ディスペンサ(10)の格納状態において流体連通が不可能となるように前記容器(12)にさらに接続され、前記通路(18)が前記ヘッド部(14)の外周面に沿って延在し、前記ヘッド部(14)が、前記ディスペンサ(10)の前記格納状態において前記容器(12)の前記出口(22)に対して密封を行う(20)ように構成されたシール(20)を備えた基部(26)を有する、ディスペンサ。
【請求項2】
前記ディスペンサ(10)が、単位用量ディスペンサ(10)である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記ヘッド部(14)が、前記容器(12)の前記出口(22)に対して軸方向にのみ移動可能である、請求項1または2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記塗布器(16)が、前記容器(12)に対して角度をなして配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記通路(18)が、前記ヘッド部(14)の外周面に沿って軸方向に延在する、請求項1から4のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記塗布器(16)が、前記塗布器(16)内部で該塗布器の長さにわたって延在する中心部(34)を備え、任意選択的に、前記通路(18)の第1の端部が前記塗布器(16)の前記中心部(34)に開口している、請求項1から5のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記通路(18)の第2の端部の終端が前記シール(20)となる、請求項1から6のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記ヘッド部(14)の上端が、径方向に延在する突起部(28)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記ヘッド部(14)の前記上端が、前記作動状態において前記出口の前端部(30)に載置される、請求項9に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記塗布器(16)の塗布端部が、1つまたは複数のブラシ(38)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記塗布器(16)が、前記ヘッド部(14)に一体形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記ディスペンサ(10)が、ピペット型のディスペンサ(10)である、請求項1から11のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記ディスペンサ(10)が、管状設計である、請求項1から12のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記出口(22)が、前記ディスペンサ(10)の前記作動状態において前記塗布器(16)の一部を受容するように構成された切り欠き部(32)を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記ディスペンサ(10)が、前記ヘッド部(14)を前記容器(12)に向けて軸方向に押動することによって、前記格納状態から前記作動状態に変位される、請求項1から14のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記容器(12)が、リザーバ(42)と、前記ヘッド部(14)から離れている充填部(44)とを備え、前記リザーバ(42)が、前記充填部(44)によって流体(F)を充填されるように構成される、請求項1から15のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項17】
前記容器が、前記リザーバ(42)と前記充填部(44)との間に移行部(46)をさらに備える、請求項16に記載のディスペンサ。
【請求項18】
前記容器が少なくとも1つのチャネル(48)を備え、前記チャネル(48)が任意選択的に前記移行部(46)を通って延在する、請求項16または17に記載のディスペンサ。
【請求項19】
前記移行部(46)が、流体を導通させるよう前記リザーバ(42)を前記充填部(44)と接続させるように少なくとも1つのチャネル(48)が延在する、密封ゾーンを備える、請求項17または18に記載のディスペンサ。
【請求項20】
前記少なくとも1つのチャネル(48)が前記充填部(44)の中に延在する、請求項18または19に記載のディスペンサ。
【請求項21】
前記ディスペンサ(10)が、前記充填部(44)にあるとともに前記ヘッド部(14)から離れている充填端部(40)をさらに備える、請求項16から20のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項22】
前記ヘッド部(14)と前記塗布器(16)が、前記ディスペンサが2つの単一部品、すなわち前記ヘッド部(14)と前記容器(12)から作製されるように1つの単一部品として作製される、請求項1から21のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項23】
前記ディスペンサ(10)が、ピペット型のディスペンサである、請求項1から22のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項24】
前記ディスペンサ(10)が、前記ヘッド部(14)から離れている前記リザーバ(42)の端部に配置された、バルブ要素をさらに備える、請求項1から23のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項25】
前記バルブ要素が、前記リザーバ(42)に開口する前記少なくとも1つのチャネル(48)の端部に配置される、請求項18から23および24のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項26】
ディスペンサ、特に、容器(12)、ヘッド部(14)、および前記ヘッド部(14)に接続された塗布器(16)を備える請求項1から25のいずれか一項に記載のディスペンサ(10)を組み立てる方法であって、該方法が、
前記容器(12)、前記ヘッド部(14)、および前記塗布器(16)を設ける工程と、
前記ヘッド部(14)を前記容器(12)に取り付ける工程と、
前記ヘッド部(14)から離れている前記容器(12)の充填端部(40)において、前記容器(12)に流体(F)を充填する工程と、
前記充填端部(40)において前記容器(12)を溶接する工程と
を含み、
任意選択的に、前記溶接する工程が、前記充填端部(40)の2つの位置において前記容器(12)を溶接することをさらに含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
本発明は、ディスペンサ、およびディスペンサを組み立てる方法に関する。
【0002】
流体を塗布するためのディスペンサが一般的に使用される。かかるディスペンサは、低粘性流体および高粘性流体とともに使用することができる。特に、医療環境、歯科環境、または獣医学環境、例えば、歯科用化合物、組織接着剤、または他の医療用途では、ディスペンサは、特に患者間で感染症が蔓延するのを回避するために、1回使用するごとに、または少なくとも次の患者の治療前に、頻繁に交換する必要がある。別の理由としては、大量のエネルギーを消費する清浄化プロセスを回避することであり得る。この結果、全体としてディスペンサの消費量が多くなる。
【0003】
また、費用効率が最も高い以外に環境保全型の生産という背景を鑑みると、材料消費を可能な限り少なくするが、ユーザへの配慮を損なわないことが望ましい。
【0004】
そのため、本発明の目的は、ディスペンサの改良、およびディスペンサを組み立てる方法の改良を提供することである。この目的は、独立請求項の主題によって解決される。
【0005】
具体的には、容器と、塗布器と、ヘッド部とを備えるディスペンサが提供される。ヘッド部は塗布器を有しており、容器の出口に対して軸方向に移動可能である。ヘッド部は、流体を導通させるように塗布器に接続された通路をさらに備え、本通路はさらに、ディスペンサの作動状態において流体を導通させるように、ディスペンサの格納状態において流体連通が不可能となるように容器に接続される。通路は、ヘッド部の外周面に沿って延在する。さらに、ヘッド部は、ディスペンサの格納状態において容器の出口に対して密封を行うように構成されたシールを備える基部を有する。
【0006】
比較的単純な設計を備える、本発明によるディスペンサでは、相当な短期間で、すなわち、費用対効果の高い形で大量のディスペンサを生産することが可能である。
【0007】
それでもなお、上記の単純な設計は、ディスペンサを3つの部品、またはさらに2つの部品のディスペンサとして設計することで、当該技術分野の他のディスペンサと比較して構成部品の量を大幅に削減できるため、摩耗および断裂を鑑みて高度の機能性と堅牢性を備える。具体的に、ディスペンサが2つの部品、すなわちヘッド部と容器のみからなるように、ヘッド部と塗布器が一体形成されてもよい。代替的な実施形態では、塗布器を別個に製作して、ヘッド部に固定することができる。
【0008】
いずれの形でも、本発明によるディスペンサは、使い捨て装置のほか、再利用可能な装置とすることもできる。
【0009】
ヘッド部と容器は、ヘッド部を格納状態から、流体が分注されることになる作動状態にすることができるよう、ヘッド部が容器の出口に対して軸方向に移動可能となるように接続される。この移動は、例えば、ユーザがヘッド部を容器の方に押動することによって実行することができる。
【0010】
格納状態において、ヘッド部の基部に設けられたシールは、流体が出口を通って容器から流出できないように、容器の開口部を密封する。他方、作動状態において、ヘッド部の通路は、塗布器によって容器から流体を分注できるよう、流体を導通させるように塗布器ならびに容器と接続される。
【0011】
ディスペンサのこれら2つの状態は、ヘッド部の外周面に沿って通路を設けることによって実現される。かかる設計には、流体導通管路を設けることを可能とするためにヘッド部の通路と接続する必要のある通路および管路を、容器内部にさらに設ける必要がなくなるという利点がある。
【0012】
ディスペンサを作動状態にすることは、ディスペンサが使用可能状態とされ得ること、および/または、流体を導通させるように通路が接続されるとディスペンサが追加で流体を即座に分注し、それによってディスペンサが作動され得るだけでなく、先述の流体が即座に分注され得ることを意味する。
【0013】
これに関連して、ヘッド部の通路はまた、ディスペンサが格納状態にあるときに、通路の開口側が容器の内面と接触できるように、片側が開口された部分も備え得ることを留意されたい。
【0014】
加えて、ヘッド部の基部にあるシールは、容器の完全な密封を確保するように容器をさらに密封する。他方、ディスペンサが作動状態にあるとき、上記の開口された部分は、流体が通路に流入できるように、容器内部に開口している。
【0015】
これに関連して、通路の上記開口部分は、具体的には容器の開口部とヘッド部のシールとの間にある、容器の一部に配置することができることを、さらに留意されたい。
【0016】
これに関連して、容器またはその一部は、中に格納された材料を分注するために圧搾される場合があり、すなわち、ディスペンサから材料を排出するためにピストンアセンブリも加圧容器も使用されないことを、さらに留意されたい。
【0017】
一実施形態によれば、ディスペンサは単位用量ディスペンサである。これに関連して、ディスペンサを一度に作動させることによって分注され得る所定量の流体を、容器内部で提供することが可能であり得る。これには、塗布部位に正確な量の流体を提供可能とするために、複雑な投与機構をさらに設ける必要がないという利点がある。本装置は使用後に廃棄することができ、新たな装置を次の治療に使用することができる。
【0018】
このため、本ディスペンサは、所定量の材料を中に格納した単回使用装置であってもよく、ディスペンサの1回の使用中に単回用量を分注するように構成される。
【0019】
別の実施形態によれば、ヘッド部は、容器の出口に対して軸方向にのみ移動可能である。これにより、1自由度のみでの移動が可能であることから、ディスペンサの特に単純な使用方法が提供される。この移動は、ディスペンサの単純な使用を容易にするために予め画定される。
【0020】
塗布器はまた、ディスペンサの適用がユーザに対し簡略化されるように、容器に対して角度をなして配置されてもよい。ディスペンサを作動させているユーザの手が、塗布器、または他の身体部分、すなわち例えば他の歯に干渉しないような角度で塗布器が設けられる場合、特定の身体領域、例えば特定の歯などに、より容易に到達し得ることが明白である。
【0021】
通路はさらに、ヘッド部の外周面に沿って軸方向に延在してもよい。すなわち、一部の実施形態では、通路は、例えばヘッド部の外周面の周方向で全周に沿って延在する必要はない。当該実施形態では、通路が容器から塗布器まで、可能な最短経路に沿って直接通じるように、通路が軸方向にのみ延在する場合に十分であり得る。これにより、軸方向にのみ延在する直線通路が特に単純な設計を呈することから、製作コストをさらに削減することができる。
【0022】
代替的に、通路は塗布器に直接通じるのではなく、ヘッド部の周縁に沿って延在されることも可能であり得る。このことは、一定量の流体を正確に塗布するのが重要である実施形態において有益な可能性がある。通路の長さを延ばすことによって、流体がより正確に投与され得る。
【0023】
一実施形態によれば、塗布器は、塗布器内部で塗布器の長さにわたって延在する中心部を備え、任意選択的に、通路の第1の端部が塗布器の中心部に開口している。したがって、ディスペンサが作動状態にあるときに通路に浸入する流体が、通路を通って中心部に流入し、かつ、例えばブラシ、分注出口、発泡体などが配置され得る、塗布器の分注開口部を通ってディスペンサから流出することができるように、塗布器は、ヘッド部の通路と具体的に恒久的な接続状態にあり得る中心部、例えば管路またはチャネルを備えることができる。
【0024】
さらに、シールが容器を適切にコーキングできるように、通路の第2の端部の終端をシールとすることが可能であり得る。通路の当該第2の端部の終端が当該シールとなることで、ディスペンサが格納状態にあるときに、確実に通路が容器に開口しないようにすることができる。
【0025】
さらに、ヘッド部の上端が、径方向に延在する突起部を備えるのを可能とすることができる。当該突起部は、ヘッド部の上端の全周に沿って、いずれかで延在することができる。代替的に、上記塗布器が容器に対して角度をなして配置される場合、先述の突起部は塗布器によって遮られることも可能とすることができる。いずれの形でも、先述の突起部は、容器と接触することによって一方向、すなわち容器に向かう移動方向で、容器に対するヘッド部の軸方向移動を制限し得る。
【0026】
ヘッド部の上端はさらに、作動状態において出口の前端部に載置されてもよい。例えば、ヘッド部の前端部が上述の突起部を備える場合、当該突起部は、出口の前端部に載置されてもよい。代替的に、ヘッド部の上端はまた、さらなる移動制限特徴を備えるか、または、当該上端を出口の前端部に載置できるように形成されてもよい。
【0027】
別の実施形態によれば、塗布器の塗布端部は、1つまたは複数のブラシを備える。かかるブラシは、例えば、歯科用化合物をより良好かつ容易に塗布するためにブラシが必要とされ得る歯科用途の分野で、特に関心を持たれる可能性がある。かかるブラシに関する別の適用分野は、ヒトまたは動物の創傷が組織接着剤で閉じられると想定される場合の、当該組織接着剤の塗布であり得る。このようなブラシによって、先述の創傷に対する接着剤の塗布を簡略化することができる。
【0028】
塗布器はまた、ヘッド部に一体形成されてもよい。既に上述されたように、このように塗布器とヘッド部を一体的に設計することで、製作コストならびに製作時間を削減できるように、製作される必要のある構成部品の量が削減される。さらに、塗布器とヘッド部との一体的な設計は、より堅牢であることが示されているので、再利用可能なディスペンサにおいて特に重要である。
【0029】
これに関連して、ヘッド部は、容器と同様、射出成形型内で、または3D印刷などの積層造形によって一体的に形成できることを留意されたい。
【0030】
ディスペンサは、流体の複数用量が、ディスペンサの一部、特に容器の一部を作動、すなわち例えば押動することによって相当容易に分注されると想定されるような、ピペット型のディスペンサであってもよい。したがって、本実施形態によれば、先ずディスペンサは、ヘッド部を容器の方に移動させることによって作動状態とされる。次いでディスペンサは、例えば容器自体を押動することによって作動、すなわち使用される。
【0031】
一実施形態によれば、ディスペンサは管状設計である。かかる設計は、製造が容易であるほか、使用も容易である。
【0032】
別の実施形態によれば、出口は、ディスペンサの作動状態において塗布器の一部を受容するように構成された切り欠き部を備える。具体的に、塗布器が容器に対して角度をなして設けられる場合、この切り欠き部が塗布器の一部を受容することが可能であり得る。
【0033】
既に先述されたように、ディスペンサは、ユーザがヘッド部を指で押動することによって相当容易に行うことのできる、容器へのヘッド部の軸方向押動によって、格納状態から作動状態に変位され得る。
【0034】
別の実施形態によれば、容器は、リザーバと、ヘッド部から離れている充填部とを備えてもよく、リザーバは、充填部によって流体を充填されるように構成される。
【0035】
これに関連して、容器は、リザーバと充填部との間に移行部をさらに備えてもよいことを留意されたい。当該移行部は、例えば、リザーバの直径を、同一でない場合のある充填部の直径に適合させることができる。場合により、移行部は、リザーバを充填部と単純に接続させる場合がある。他の場合、移行部はまた、直径に沿った、および/または移行部の領域に沿った特定部分においてのみ、流体を導通させるようにリザーバを充填部と接続させるためだけに、ある程度、密封またはその他の方法で閉じることができる。
【0036】
別の実施形態によれば、容器は少なくとも1つのチャネルを備えてもよく、当該チャネルは、任意選択的に移行部を通って延在する。すなわち、例えば移行部がある程度閉じている場合、リザーバを充填部と常に流体接続させる接続部は、移行部よりも直径が小さな少なくとも1つのチャネルとして構成することができる。他の実施形態では、少なくとも1つのチャネルはまた、移行部および/またはリザーバおよび/または充填部と同じ直径を含むことができる。1つより多くのチャネルを有することによって、移行部を通って延在する複数のチャネルを設けることも可能である。
【0037】
別の実施形態によれば、移行部は、流体を導通させるようリザーバを充填部と接続させるように少なくとも1つのチャネルが延在する、密封ゾーンを備える。すなわち、移行部は、少なくとも1つのチャネルのみがリザーバと充填部とを接続するように、特定部分で密封され得る。
【0038】
少なくとも1つのチャネルは、さらに充填部に延在してもよい。
【0039】
チャネルは、流体がチャネルに浸入するのを流体の表面張力によって防止することで、流体が充填部に逆流するのを防止するような小さな直径、すなわち、0.1~1.5mmの範囲で選択された直径、具体的には0.8mm未満の直径をさらに含んでもよい。かかる構成には、上述の作用が生じ得るように、チャネルの正確な寸法を、ディスペンサ内部に格納された流体に相当容易に適合させることができるという利点があることが、示されている。
【0040】
別の実施形態によれば、ディスペンサは、充填部にあるとともにヘッド部から離れている充填端部をさらに備える。当該充填端部は、例えば、ディスペンサに流体を充填するために使用することができる。場合により、容器に流体が充填された後、充填端部を閉じる、例えば密封することができる。
【0041】
さらに、ディスペンサが2つの単一部品、すなわちヘッド部と容器から作製されるように、ヘッド部と塗布器が1つの単一部品として作製されることも可能である。かかる構成は、製造のコストと時間を大幅に削減できるように、特に堅牢であり生産が容易であることが証明されている。
【0042】
これに関連して、ディスペンサはピペット型のディスペンサとすることができることにも留意されたい。かかるディスペンサは、特に取り扱いが容易である。
【0043】
一実施形態によれば、ディスペンサは、ヘッド部から離れているリザーバの端部に配置された、バルブ要素をさらに備えてもよい。かかるバルブ要素は、ディスペンサを完全に空にするのにポンプがあまり必要とされなくなるように、液体がディスペンサの充填部に逆流するのを防止する。
【0044】
これに関連して、バルブ要素は、チャネルを効果的に密封できるように、リザーバに開口する少なくとも1つのチャネルの端部にさらに配置されてもよいことを、留意されたい。
【0045】
本発明の別の態様によれば、ディスペンサ、特に本発明によるディスペンサを組み立てる方法が提供され、本ディスペンサは、容器と、ヘッド部と、ヘッド部に接続された塗布器とを備える。本方法は、容器、ヘッド部、および塗布器を設ける工程と、ヘッド部を容器に取り付ける工程と、ヘッド部から離れている容器の充填端部において、容器に流体を充填する工程と、充填端部において容器を溶接する工程とを含む。任意選択的に、溶接する工程は、充填端部の2つの位置において容器を溶接することをさらに含み得る。これにより、ディスペンサを組み立てるための特に単純な方法が提供される。本発明による方法では、ごく少量の別個の構成部品を設けるだけでよいことから、単純かつ迅速に製作できる、使用可能状態にあるディスペンサを提供することができる。
【0046】
以下の図面を参照して本発明を詳細に説明する。以下の図面が示される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】作動状態および格納状態にあるディスペンサの部分断面図である。
図2】ディスペンサを組み立てかつ使用する様々な工程を示す図である。
図3】本発明によるディスペンサの別の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、流体Fを充填された容器12と、ヘッド部14と、塗布器16とを備えるディスペンサ10の一部を示す。容器12は、開口部22を備える。ヘッド部14は、少なくとも一部が容器12の内部に配されるように構成される。
【0049】
図1の左図は、格納状態、すなわち閉鎖状態にあるディスペンサ10を示し、一方で図1の右図は、作動状態、すなわち開口状態にあるディスペンサ10を示す。
【0050】
さらに確認できるように、ヘッド部14は、ヘッド部14の外周面に配置された通路18をさらに備える。通路18は、少なくとも格納状態において、通路18が容器12の内面24と接触するように、片側を開口することができる(図2の右図も参照)。さらに、図で確認できるように、通路18は軸方向通路18として設計することができる。通路18は、容器12の開口部22を通って延在する中心軸Aに対して平行に延在する。
【0051】
他の実施形態では、通路18は、ヘッド部14の外面の、一部または全周に沿って配置することもできる。このことは、流体の正確な投与が重要である実施形態で有益な場合がある。通路18をさらに長くすることで、流体Fのより正確な投与が補助され得る。
【0052】
これに関連して、通路18の長さは、0.1~5cmの範囲、特に0.2~1.5cmの範囲で選択されてもよいことを留意されたい。
【0053】
これに関連して、通路18の幅は、0.02~5mmの範囲、特に0.05~2mmの範囲で選択されてもよいことも、さらに留意されたい。
【0054】
中心軸Aに対して平行な通路18の断面は、円形、楕円形、正方形、長方形、および三角形として選択されてもよい。
【0055】
これに関連して、中心軸に対して平行な開口部22の断面は円形または楕円形であってもよく、具体的に開口部22は、中心軸Aに対して平行な円筒状設計とされることを、留意されたい。
【0056】
ヘッド部14は、ヘッド部の基部26、すなわち作動状態と格納状態の両方で容器12の内部に配されるヘッド部14の一部に配置された、シール20をさらに備える。シール20は、ディスペンサ10が格納状態にあるときに、容器12をコーキングするように構成される(図1の左部を参照)。
【0057】
このことは一定形状を含む容器12によって実現され、本形状は、容器12の上部に向かって先細る形状とされる。このようにして、シール20は、ディスペンサ10が格納状態にされると容器を完全に閉じ、ディスペンサ10が作動状態にあるときには少なくとも通路18を開口したままにする。
【0058】
シール20は、典型的に、開口部22の直径よりも大きな直径を持つ寸法とされると、開口部22に圧入される。
【0059】
これに関連して、ヘッド部14の材料は容器12の材料と異なっていてもよく、すなわち、ヘッド部14の材料は、容器12の材料よりも柔らかいか、または硬くてもよいことを留意されたい。異なる材料特性を選択することによって、シール20の機能を改良することができる。
【0060】
図1図2に示される実施形態では、ヘッド部14はまた、ヘッド部14の上部の外周に配置された突起部28を備える。突起部28は、突起部28が出口22の前端部30に載置されるのを可能にすることによって、中心軸Aに沿って軸方向で容器12に向かうヘッド部14の移動を制限するように構成される(図1の右部を参照)。突起部28は、ヘッド部14と一体形成することができる。
【0061】
描かれた実施形態では、塗布器16は、容器12に対して約45°の角度をなして配置される。そのため、突起部28はまた、ヘッド部14の上部の全周にわたって延在せず、塗布器16によって遮られる。全体的に、塗布器16を、容器12に対してあらゆる所与の角度をなして配置することが可能である。正確な角度は、ディスペンサ12の適用分野に応じて選択することができる。
【0062】
これに関連して、塗布器16と容器12の中心軸Aとの間の角度は、30~60度の範囲、特に40~50度の範囲で選択されることを留意されたい。
【0063】
また、塗布器16ならびに容器12の長さ、したがって全体としてディスペンサ10の長さも、自由に選択することができる。これらの長さは、用途ごとに変動する場合がある。
【0064】
塗布器16が容器12に対して角度をなして配置され、塗布器16と容器12の中心軸Aとの間の角度が45°よりも大きい場合、容器12は、ディスペンサ10が格納状態にされるとヘッド部14の一部、例えば塗布器16の一部を受容する切り欠き部32を備える場合に有益な可能性がある。
【0065】
塗布器16は、塗布器16内で塗布器の長さにわたって延在するとともに通路18の第1の端部に接続された中心部34を、例えば管路34の形でさらに備えることができる(図1を参照)。他方、通路18の第2の端部の終端は、シール20となる。したがって、ディスペンサ10が作動状態にあるとき、流体Fは、通路18を通って管路34の内部を流れ、さらに塗布器16の塗布端部にある分注開口部36において管路34から流出することができる。
【0066】
中心部34は、円筒形状の中心部34として、または円錐台形状に、すなわち中心部34の直径がその長さにわたって縮小するように形成することができる。
【0067】
上記中心部34は、ヘッド部14を容器12に挿入する前にヘッド部14によってオーバーモールドされるか、または当該ヘッド部に挿入された後に固定される、具体的には金属製のカニューレとしてさらに形成することができる。
【0068】
これに関連して、分注開口部36から通路18までの塗布器の長さは、0.5~5cmの範囲、特に0.8~3cmの範囲で選択されてもよいことを留意されたい。
【0069】
これに関連して、中心部34の直径と通路18の直径との比は、通路18と中心部34とが合流する位置で0.5:1~3:1として選択されてもよいことを留意されたい。
【0070】
上記分注開口部36において、塗布器16は、ユーザが流体Fを塗布部位に塗布するのを補助することができる、ブラシ38または同様のものをさらに備えることができる。
【0071】
図2は、ディスペンサ10を組み立てる方法の様々な工程を示す。容器12、ヘッド部14、およびヘッド部14に接続された塗布器16が設けられる。容器12は、容器12の充填端部40において流体Fをさらに充填され、次いで当該充填端部40において密封、例えば溶接される。ヘッド部14は、容器12の開口部22を通って容器に相当容易に挿入することができる。
【0072】
示された実施形態では、容器12は、リザーバ42のほか、充填部44も備える。リザーバ42は、流体Fが容器12の充填部44を通って容器の内部に充填されると、流体Fを受容する。充填部44は、リザーバ42よりも大きな直径を含むことができる。
【0073】
さらに図2では、容器12は、充填端部40だけでなく、リザーバ42と充填部44との間にある移行部46においても溶接できることが確認できる。これに関連して、当該移行部46は、充填部44が後に作動機構として使用され得るように少なくとも1つのチャネル48を形成するために(図2を参照)、完全に溶接されなくてもよいことを留意されたい。すなわち、空気または別の気体のみを包含する充填端部44を押動することによって、流体Fを通路18内のリザーバ42から押し出し、管路34を分注開口部36においてディスペンサ10から押し出すことができる。
【0074】
このことも、充填部44の容積がリザーバ42の容積の2~4倍となるように選択される理由である。より大きな容積が備わることによって、リザーバ42内に格納された流体Fの全容量をリザーバ42から押し出す、すなわち分注することができる。
【0075】
さらに、上記チャネル48は、0.1~1.5mmの範囲、特に0.8mm未満の直径を含む。このようにサイズの小さなチャネル48によって、流体Fがチャネル48に浸入するのが(粘性)流体Fの表面張力により防止されるため、リザーバ42に格納された流体Fが確実に充填部44に逆流できないようにすることができる。それでもなお、充填部44に格納された空気は、当該充填部48が押動されたときにチャネル48を流れることによって、流体Fがディスペンサ10から流出し始めるように流体Fに圧力をかけることができる。
【0076】
図3では、チャネル48が充填部44内で延在する、本発明によるディスペンサ10のさらなる実施形態を確認できる。
【0077】
さらに、チャネル48が形成されないよう、ディスペンサが、リザーバ42と充填部44とを一体にしたチューブ形状を備えるように、充填端部40のみが溶接されるのを可能にすることができる。
【0078】
さらに図3の右部では、いくつかの実施形態でディスペンサ10は、リザーバ42に開口するチャネル48の端部に配置された、バルブ要素50をさらに備え得ることを確認できる。
【0079】
バルブ要素は、図3に示されるように、分注に際して材料の流れ方向に持ち上げることができるとともに分注後にチャネル48の上に再び降下させることができる、フラップであってもよい。また、バルブ要素の他の形態(図示せず)が利用されてもよい。
【0080】
フラップは、チャネル48の片側でヒンジ止めされ、使用時に開閉することができる。
【0081】
このようなバルブ要素は、具体的にバルブフラップの形にあり、ユーザがディスペンサ10に加えられた圧力を解放すると、流体が充填チャンバ44に逆流するのを防止するという利点を有することができる。結果的に、ユーザは、ディスペンサ10のすべての内容物を分散させるために、押動操作をあまり必要としなくなる。すなわち、ディスペンサ、具体的に充填部44に圧力が加えられる場合、格納された液体のほか、中に格納される可能性のある空気も、バルブ要素50がチャネル48を開口するようにヘッド部に向かう方向に押されることになる。圧力が解放されるとすぐに、バルブ要素50は、液体が充填部44に逆流できないように再びチャネルを閉じる。
【0082】
本実施形態ではまた、チャネル48がリザーバ42の中に延在することも可能であることを確認できる。このようにして、バルブ要素50が使用中48にチャネル48を適宜開閉できることを確実にすることができる。
【0083】
図で確認できるように、塗布器16とヘッド部14は、一体形成することができる。さらに、リザーバ42、充填部44、および移行部46を一体形成することができる。このようにして、ディスペンサ10を2つの構成部品のみから組み立てることで、生産/組立てのコストのほか、生産/組立ての時間を大幅に削減し、ディスペンサ10をより堅牢にするのを確実にすることができる。
【0084】
これに関連して、容器12とヘッド部14は、射出成形および積層造形のうち一方によってそれぞれ形成されてもよいことを留意されたい。
【0085】
これに関連して、ディスペンサの部品は、熱可塑性エラストマー、例えばポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリオキシメチレン、およびこれらの混合物などの、プラスチック材料によって形成されてもよいことを留意されたい。
【符号の説明】
【0086】
10 ディスペンサ
12 容器
14 ヘッド部
16 塗布器
18 通路
20 シール
22 開口部
24 内面
26 基部
28 突起部
30 前端部
32 切り欠き部
34 中心部
36 分注開口部
38 ブラシ
40 充填端部
42 リザーバ
44 充填部
46 移行部
48 チャネル
50 バルブ要素
A 中心軸
F 流体
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(12)と、塗布器(16)と、ヘッド部(14)とを備えるディスペンサ(10)であって、前記ヘッド部(14)が前記塗布器(16)を有し、前記ヘッド部(14)が前記容器(12)の出口(22)に対して軸方向に移動可能であり、前記ヘッド部(14)が、流体を導通させるように前記塗布器(16)に接続された通路(18)を備え、前記通路(18)が、前記ディスペンサ(10)の作動状態において流体を導通させるように、前記ディスペンサ(10)の格納状態において流体連通が不可能となるように前記容器(12)にさらに接続され、前記通路(18)が前記ヘッド部(14)の外周面に沿って延在し、前記ヘッド部(14)が、前記ディスペンサ(10)の前記格納状態において前記容器(12)の前記出口(22)に対して密封を行う(20)ように構成されたシール(20)を備えた基部(26)を有する、ディスペンサ。
【請求項2】
前記ディスペンサ(10)が、単位用量ディスペンサ(10)である、請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記ヘッド部(14)が、前記容器(12)の前記出口(22)に対して軸方向にのみ移動可能である、請求項1または2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記塗布器(16)が、前記容器(12)に対して角度をなして配置される、請求項1から3のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項5】
前記通路(18)が、前記ヘッド部(14)の外周面に沿って軸方向に延在する、請求項1から4のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項6】
前記塗布器(16)が、前記塗布器(16)内部で該塗布器の長さにわたって延在する中心部(34)を備え、任意選択的に、前記通路(18)の第1の端部が前記塗布器(16)の前記中心部(34)に開口している、請求項1から5のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項7】
前記通路(18)の第2の端部の終端が前記シール(20)となる、請求項1から6のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項8】
前記ヘッド部(14)の上端が、径方向に延在する突起部(28)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項9】
前記ヘッド部(14)の前記上端が、前記作動状態において前記出口の前端部(30)に載置される、請求項に記載のディスペンサ。
【請求項10】
前記塗布器(16)の塗布端部が、1つまたは複数のブラシ(38)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項11】
前記塗布器(16)が、前記ヘッド部(14)に一体形成される、請求項1から10のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項12】
前記ディスペンサ(10)が、ピペット型のディスペンサ(10)である、請求項1から11のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項13】
前記ディスペンサ(10)が、管状設計である、請求項1から12のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項14】
前記出口(22)が、前記ディスペンサ(10)の前記作動状態において前記塗布器(16)の一部を受容するように構成された切り欠き部(32)を備える、請求項1から13のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項15】
前記ディスペンサ(10)が、前記ヘッド部(14)を前記容器(12)に向けて軸方向に押動することによって、前記格納状態から前記作動状態に変位される、請求項1から14のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項16】
前記容器(12)が、リザーバ(42)と、前記ヘッド部(14)から離れている充填部(44)とを備え、前記リザーバ(42)が、前記充填部(44)によって流体(F)を充填されるように構成される、請求項1から15のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項17】
前記容器が、前記リザーバ(42)と前記充填部(44)との間に移行部(46)をさらに備える、請求項16に記載のディスペンサ。
【請求項18】
前記容器が少なくとも1つのチャネル(48)を備え、前記チャネル(48)が任意選択的に前記移行部(46)を通って延在する、請求項17に記載のディスペンサ。
【請求項19】
前記移行部(46)が、流体を導通させるよう前記リザーバ(42)を前記充填部(44)と接続させるように前記少なくとも1つのチャネル(48)が延在する、密封ゾーンを備える、請求項18に記載のディスペンサ。
【請求項20】
前記少なくとも1つのチャネル(48)が前記充填部(44)の中に延在する、請求項18または19に記載のディスペンサ。
【請求項21】
前記ディスペンサ(10)が、前記充填部(44)にあるとともに前記ヘッド部(14)から離れている充填端部(40)をさらに備える、請求項16から20のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項22】
前記ディスペンサ(10)が、前記ヘッド部(14)から離れている前記リザーバ(42)の端部に配置された、バルブ要素をさらに備える、請求項16から21のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項23】
前記ヘッド部(14)と前記塗布器(16)が、前記ディスペンサが2つの単一部品、すなわち前記ヘッド部(14)と前記容器(12)から作製されるように1つの単一部品として作製される、請求項1から2のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項24】
前記ディスペンサ(10)が、ピペット型のディスペンサである、請求項1から2のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【請求項25】
前記バルブ要素が、前記リザーバ(42)に開口する前記少なくとも1つのチャネル(48)の端部に配置される、請求項18に従属する請求項22に記載のディスペンサ。
【請求項26】
ディスペンサ、特に、容器(12)、ヘッド部(14)、および前記ヘッド部(14)に接続された塗布器(16)を備える請求項1から25のいずれか一項に記載のディスペンサ(10)を組み立てる方法であって、該方法が、
前記容器(12)、前記ヘッド部(14)、および前記塗布器(16)を設ける工程と、
前記ヘッド部(14)を前記容器(12)に取り付ける工程と、
前記ヘッド部(14)から離れている前記容器(12)の充填端部(40)において、前記容器(12)に流体(F)を充填する工程と、
前記充填端部(40)において前記容器(12)を溶接する工程と
を含み、
任意選択的に、前記溶接する工程が、前記充填端部(40)の2つの位置において前記容器(12)を溶接することをさらに含む、方法。
【国際調査報告】