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▶ アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】製剤投与システム
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/03 20230101AFI20240229BHJP
【FI】
A61J1/03 370
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023556966
(86)(22)【出願日】2022-03-16
(85)【翻訳文提出日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 EP2022056841
(87)【国際公開番号】W WO2022194941
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】63/162,505
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500226786
【氏名又は名称】アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Actelion Pharmaceuticals Ltd
【住所又は居所原語表記】Gewerbestrass 16,CH-4123 Allschwil,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー マイネ
(72)【発明者】
【氏名】ペトラ ルッツ
(72)【発明者】
【氏名】パロミタ サルカール
(72)【発明者】
【氏名】ガリナ ゴウヴェア
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047AA24
4C047CC15
(57)【要約】
製剤投与システムは、ブリスタパックと、ブリスタパックに含まれる複数の投与形態とを含む。投与形態は、アップタイトレーションプロセスで消費される。複数の投与形態のうちの1つの単一投与形態のみが、アップタイトレーションプロセスを通して所与の日に消費され、それによって、複数日の期間にわたって投与量が増加する。
【選択図】図1C-1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製剤投与システムであって、
複数のキャビティを有する複数日ブリスタパックと、
前記複数のキャビティの各キャビティが複数の製剤投与形態のうちの単一の製剤投与形態のみを含むように、前記複数のキャビティのそれぞれのキャビティ内に配置された前記複数の製剤投与形態であって、前記キャビティが、複数日の期間にわたって前記製剤投与形態を消費するようにアクセス可能であり、各製剤投与形態が、少なくとも1つの活性成分を含む実質的に同一の成分を有する、前記複数の製剤投与形態と、
を含み、
前記複数の製剤投与形態のうちの第1の単一製剤投与形態が、前記複数の製剤投与形態のうちの第2の単一製剤投与形態とは異なる量の前記活性成分を有する、製剤投与システム。
【請求項2】
前記第2の単一製剤投与が、前記第1の単一製剤投与形態よりも5倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項3】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも4.5倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項4】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも4倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項5】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも3.5倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項6】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも3倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項7】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも2.5倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項8】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも2倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項9】
前記第2の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも1.5倍多い前記活性成分を有する、請求項1に記載の製剤投与システム。
【請求項10】
前記複数の製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも2倍多い前記活性成分を有する第3の単一製剤投与形態を含む、請求項9に記載の製剤投与システム。
【請求項11】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも2.5倍多い前記活性成分を有する第4の単一製剤投与形態を含む、請求項10に記載の製剤投与システム。
【請求項12】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも3倍多い前記活性成分を有する第5の単一製剤投与形態を含む、請求項11に記載の製剤投与システム。
【請求項13】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも3.5倍多い前記活性成分を有する第6の単一製剤投与形態を含む、請求項12に記載の製剤投与システム
【請求項14】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも4倍多い前記活性成分を有する第7の単一製剤投与形態を含む、請求項13に記載の製剤投与システム。
【請求項15】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも4.5倍多い前記活性成分を有する第8の単一製剤投与形態を含む、請求項14に記載の製剤投与システム。
【請求項16】
前記複数の単一製剤投与形態が、前記第1の単一製剤投与形態よりも5倍多い前記活性成分を有する第9の単一製剤投与形態を含む、請求項15に記載の製剤投与システム。
【請求項17】
複数の前記第1の単一製剤投与形態を更に含む、請求項15に記載の製剤投与システム。
【請求項18】
第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、及び第9の単一製剤投与形態をそれぞれ含有する前記ブリスタが、前記複数日ブリスタパック上に順次配置される、請求項17に記載の製剤投与システム。
【請求項19】
前記第1の単一投与形態が、前記ブリスタのそれぞれ1つの中にそれぞれ2つ以上の第1の単一投与形態を含み、前記第2の単一投与形態が、前記ブリスタのそれぞれ1つの中にそれぞれ2つ以上の第2の単一投与形態を含み、前記第3の単一投与形態が、前記ブリスタのそれぞれ1つの中にそれぞれ2つ以上の第3の単一投与形態を含み、前記第9の単一投与形態が、2つ以上の単一投与形態を含む、請求項18に記載の製剤投与システム。
【請求項20】
前記2つ以上の第9の単一投与形態の数が、前記2つ以上の第1の単一投与形態、前記2つ以上の第2の単一投与形態、及び前記2つ以上の第3の単一投与形態のそれぞれの数よりも多い、請求項19に記載の製剤投与システム。
【請求項21】
前記投与形態が、第1のサイズを有する投与形態の第1の群と、前記第1のサイズよりも大きい第2のサイズを有する投与形態の第2の群とを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項22】
前記第1の群の投与形態が、互いに実質的に同一のサイズ及び形状であり、前記第2の群の投与形態が、互いに実質的に同一のサイズ及び形状である、請求項21に記載の製剤投与システム。
【請求項23】
前記第2の群の投与形態が、前記第1の群の投与形態よりも多くの活性成分を有する、請求項21~22のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項24】
前記単一製剤投与形態のうちの1つのみが、一日毎の消費のために割り当てられる、請求項1~23のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの活性成分及び前記少なくとも1つの不活性成分を有する投与形態以外の投与形態を含まない、請求項1~24のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項26】
前記同一成分が、少なくとも1つの不活性成分を更に含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項27】
請求項1~26のいずれか一項に記載の製剤投与システムを製造する方法。
【請求項28】
薬剤を消費する方法であって、
選択された日に、第1の単一投与形態の前記薬剤の第1の用量を消費するステップと、
次の日に、第2の単一投与形態の前記薬剤の第2の用量を消費するステップであって、前記第2の用量が前記第1の用量よりも多くの前記薬剤の活性成分を有する、ステップと、を含む、方法。
【請求項29】
前記第1及び第2の単一投与形態を、それぞれのブリスタ内の前記投与形態の全てを含む複数日ブリスタパックから除去することを更に含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記第1及び第2の単一投与形態以外に、前記薬剤の他の投与形態が消費されない、請求項28~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
製剤投与システムであって、
対応する複数のキャビティを少なくとも部分的に画定する複数のブリスタを有する複数日ブリスタパックと、前記ブリスタパックを担持する内側パネルと、を含む内側ウォレットであって、前記ブリスタが前記内側パネルのそれぞれの開口部を通って延在する、内側ウォレットと、
前記複数のキャビティの各キャビティが複数の製剤投与形態のうちの単一の製剤投与形態のみを含むように、前記複数のキャビティのそれぞれのキャビティ内に配置された前記複数の製剤投与形態であって、前記キャビティが、複数日の期間にわたってそれぞれ一意の日に前記製剤投与形態を消費するようにアクセス可能であり、前記製剤投与形態のそれぞれの全ての活性成分が、互いに実質的に同一である、前記複数の製剤投与形態と、を含み、
前記複数の製剤投与形態のうちの第1の単一製剤投与形態が、前記複数の製剤投与形態のうちの第2の単一製剤投与形態よりも最大5倍多い活性成分を有し、
前記製剤投与形態が、前記内側ウォレットに沿って、それらが消費される順序で順次配置され、
前記製剤投与形態のそれぞれが、前記製剤投与形態のそれぞれを前記単一製剤投与形態の1つ以上の他の製剤投与形態から視覚的に区別する印を含み、
前記内側ウォレットが、前記製剤投与形態が前記複数日の期間にわたって消費される投薬スケジュールを示す割り当て情報を含み、
前記製剤投与形態が、
前記複数日の期間のそれぞれ1日目及び2日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第1の製剤投与形態のうちの2つであって、前記第1の製剤投与形態が約2mgの活性成分を含有する、第1の製剤投与形態のうちの2つと、
前記複数日の期間のそれぞれ3日目及び4日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第2の製剤投与形態のうちの2つであって、前記第2の製剤投与形態が約3mgの活性成分を含有する、第2の製剤投与形態のうちの2つと、
前記複数日の期間のそれぞれ5日目及び6日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第3の製剤投与形態のうちの2つであって、前記第3の製剤投与形態が約4mgの活性成分を含有する、第3の製剤投与形態のうちの2つと、
前記複数日の期間の7日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第4の製剤投与形態であって、約5mgの活性成分を含有する第4の製剤投与形態と、
前記複数日の期間の8日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第5の製剤投与形態であって、約6mgの活性成分を含有する、第5の製剤投与形態と、
前記複数日の期間の9日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第6の製剤投与形態であって、約7mgの活性成分を含有する、第6の製剤投与形態と、
前記複数日の期間の10日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第7の製剤投与形態であって、約8mgの活性成分を含有する、第7の製剤投与形態と

前記複数日の期間の11日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第8の製剤投与形態であって、約9mgの活性成分を含有する、第8の製剤投与形態と、
前記複数日の期間のそれぞれ12日目、13日目、及び14日目に消費される、前記割り当て情報によって割り当てられた第9の製剤投与形態のうちの3つであって、前記第9の製剤投与形態が、約9mgの活性成分を含有する、第9の製剤投与形態のうちの3つと、
を含む、製剤投与システム。
【請求項32】
前記割り当て情報が英数字情報を含む、請求項31に記載の製剤投与システム。
【請求項33】
前記英数字情報が、対応するキャビティに直接隣接して配列された数字識別子を含み、前記数字識別子が、前記対応するキャビティ内に配列された前記投与形態が消費される前記複数日の期間の一意の日を識別する、請求項31に記載の製剤投与システム。
【請求項34】
前記割り当て情報がグラフィカル情報を含む、請求項31~33のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項35】
前記グラフィカル情報が、それぞれの選択された投与形態を収容するそれぞれのキャビティに直接隣接して配列された矢印を含み、前記矢印が、前記選択された投与形態が消費される一意の日の直後の一意の日に消費されるそれぞれの後続の投与形態を収容する対応するキャビティの方を指す、請求項34に記載の製剤投与システム。
【請求項36】
前記グラフィカル情報が、それぞれの選択された投与形態を収容するそれぞれのキャビティに直接隣接して配列された湾曲面を含み、前記湾曲面が、前記選択された投与形態が消費される一意の日の直後の一意の日に消費されるそれぞれの後続の投与形態を収容する対応するキャビティに向かう方向に湾曲している、請求項34に記載の製剤投与システム。
【請求項37】
請求項31~36のいずれか一項に記載の製剤投与システムであって、前記印が、前記投与形態の活性成分のおおよその投与量を識別する、前記投与形態22のそれぞれの第1の表面上に配列された数字を含む、製剤投与システム。
【請求項38】
請求項31~37のいずれか一項に記載の製剤投与システムであって、前記印が、前記投与形態の他の全てに至るまで1つ以上の他のものに対して一意である前記投与形態のそれぞれの色を含む製剤投与システム。
【請求項39】
前記投与形態が、実質的に同一の第1のサイズである前記投与形態の第1の群を含み、前記投与形態が、前記第1のサイズよりも大きい実質的に同一の第2のサイズである前記投与形態の第2の群を含む、請求項31~38のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項40】
前記印が、前記第2の群の投与形態を前記第1の群の投与形態から区別する識別子と共に記号を含む、請求項39に記載の製剤投与システム。
【請求項41】
前記活性成分が多発性硬化症を治療するように設計されている、請求項31~40のいずれか一項に記載の製剤投与システム。
【請求項42】
前記製剤投与形態が、ポネシモド投与形態として構成される、請求項31~41のいず
れか一項に記載の製剤投与システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2021年3月17日に出願された米国仮出願第63/162,505号の優先権を主張するものであり、その全容が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ブリスタパッケージ又はブリスタパックとしても知られている製剤投与パッケージは、典型的には、所定の期間にわたって摂取される1つ以上の投与形態を含むトレイを含む。例えば、臨床試験中、ブリスタパックは、典型的には、薬剤の製剤投与形態を含む複数のブリスタを、試験期間にわたる消費のための指示と共に含む。アップタイトレーション(up-titration)として知られているプロセスでは、薬剤は、最初の1日又は複数日に低用量で最初に消費され、投与量は、最終の1日又は複数日に最大用量に達するまで、その後の日にわたって徐々に増加する。このプロセスにより、試験期間を通して薬剤の有効性を観察する能力と共に、より低用量で薬剤が患者に対して有し得る潜在的な副作用を臨床医が観察することができる。加えて、いくつかの市販薬は、患者が最初に薬剤を服用し始めるときにアップタイトレーションプロセスを必要とする場合がある。
【0003】
最終用量までの漸増用量は、低用量の倍数であることが多い。したがって、低用量は典型的には単一投与形態で投与されるが、最終用量までの漸増用量は複数投与形態(すなわち、複数丸剤)で送達される。残念ながら、これは、ブリスタパック内に多数の投与形態をもたらし、それによってブリスタパックのサイズ、及び適切な用量の薬剤が消費されることを確実にする複雑さを増大させる。いくつかの例において、消費される多数の用量は、ブリスタパック中に投与形態を提供する可能性を排除する。更に、患者は、どの投与形態がその期間を通じてどの日に摂取されるべきかを評価するときに混乱する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、アップタイトレーション消費を意図した薬剤を送達するための改善された方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、製剤投与システムは、複数のキャビティを有する複数日ブリスタパックと、複数のキャビティの各キャビティが複数の製剤投与形態のうちの単一の製剤投与形態のみを含むように、複数のキャビティのそれぞれのキャビティ内に配置された複数の製剤投与形態と、を含むことができる。キャビティは、複数日の期間にわたって製剤投与形態を消費するようにアクセス可能とすることができ、各製剤投与形態は、少なくとも1つの活性成分を含む実質的に同一の成分を有し得る。複数の製剤投与形態のうちの第1の単一製剤投与形態は、複数の製剤投与形態のうちの第2の単一製剤投与形態とは異なる量の活性成分を有し得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
前述の概要及び本出願の例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。本開示の例の目的のため、例示的実施形態を図面に示す。しかし、本出願は、図示される正確な配置及び手段に限定されないことを理解すべきである。図面のうち:
図1A】外側エンベロープと、外側エンベロープ内に配置された内側エンベロープとを含む製剤パッケージの側面図である。
図1B-1】外側エンベロープからの内側エンベロープの除去を示す、図1Aの製剤パッケージの側面図である。
図1B-2】外側エンベロープからの内側エンベロープの除去を示す、図1Aの製剤パッケージの側面図である。
図1C-1】外側エンベロープから更に除去された内側エンベロープを示す、図1Bの製剤パッケージの側面図である。
図1C-2】外側エンベロープから更に除去された内側エンベロープを示す、図1Bの製剤パッケージの側面図である。
図1C-3】外側エンベロープから更に除去された内側エンベロープを示す、図1Bの製剤パッケージの側面図である。
図2A-1】一例における、展開状態で示された、図1A図1Cの製剤パッケージの内側エンベロープの第1の表面の平面図である。
図2A-2】一例における、展開状態で示された、図1A図1Cの製剤パッケージの内側エンベロープの第1の表面の平面図である。
図2B図2Aに示された第1の表面の反対側の、製剤パッケージの内側エンベロープの第2の表面の平面図である。
図2C】内側エンベロープのブリスタから除去された投与形態を示す、図2A図2Bの内側エンベロープの内面の平面図である。
図3】展開状態で示された、図1Aの製剤パッケージの外側エンベロープの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1A図1Cを参照すると、製剤投与システム20は、複数日ブリスタパック21と、ブリスタパック21によって担持される複数の投与形態22として提供される薬剤とを含むことができる。製剤投与システム20は、ブリスタパック21を含む内側ウォレット24と、ブリスタパック21を少なくとも部分的に取り囲むか、あるいは支持又は担持する内側エンベロープ26とを更に含むことができる。製剤投与システム20は、内側ウォレット24を含むことができる外側エンベロープ28を更に含むことができる。内側ウォレット24は、投与形態22にアクセスするために外側エンベロープ28から少なくとも部分的に又は完全に除去することができる。特に、ブリスタパック21は、それぞれの脆弱シール47と協働して、それぞれの複数の投与形態22を含むそれぞれの内部キャビティ27を画定する複数のブリスタ25を含むことができる。ブリスタ25は、ブリスタシートによって画定することができ、したがって単一の構造によって画定することができ、又は所望に応じて互いに分離された個別化されたブリスタ25とすることができる。投与形態22は、投与形態22のうちの1つのみが1日に消費されるように、アップタイトレーションプロセスの複数日の期間にわたって一日毎に個別に消費されるべきである。投与形態22は、試験段階(第2段階又は第3段階など)の一部としてそれぞれの期間にわたって投与及び消費され得るか、又はFDA承認治療レジメンの一部としてそれぞれの期間にわたって投与及び消費され得る。いくつかの例では、製剤投与システム20の投与形態22は、ある期間にわたって投与形態22内で送達される薬剤の増量を提供するスタータパックとして提供することができ、これは副作用の低減を助けることができる。以下でより詳細に説明するように、内側エンベロープ26は、投薬スケジュール全体を通して正しい時点で正しい投与形態を消費するようにユーザを誘導する情報をユーザに提供することができる。
【0008】
有利には、投与形態22は、毎日消費される単一投与形態として提供される。投与形態22は、所望に応じて任意の適切な形態で提供され得る。例えば、投与形態は、経口摂取用に構成することができ、カプセル、丸剤、ペレット、錠剤、ロゼンジ、溶解性ストリップなどとして提供することができる。投与形態22は、まるごと飲み込まれるか、又は口
内で咀嚼されるか、又は口腔内で崩壊されるように構成することができる。
【0009】
各投与形態は、少なくとも1つの活性成分を含む。更に、各投与形態は、送達される薬剤及び投与形態のタイプに依存して、香味料及び/又は結合剤など所望に応じて少なくとも1つの不活性成分を含み得る。一例では、送達される薬剤は、提示Aとして本明細書に添付され本開示の一部を形成する、2019年3月5日に発行された米国特許第10,220,023号に説明されている通りであり得る。ブリスタパック21の1つ以上の投与形態22は、ブリスタパック21の1つ以上の他の投与形態22に対して異なる投与量の少なくとも1つの活性成分を有することができる。すなわち、ブリスタパック21の1つ以上の投与形態22は、ブリスタパックの1つ以上の他の投与形態22に対して異なる量の活性成分を有することができる。結果として、例えば、患者は、アップタイトレーションプロセスの各段階で、例えば毎日、複数の投与形態(例えば、錠剤)を服用するのと比較して、アップタイトレーションプロセスの各段階で、例えば毎日、単一投与形態(例えば、錠剤又はカプセル)のみを依然として消費しながら、アップタイトレーションプロセスに従うことができる。
【0010】
一例では、投与形態22は、複数日のアップタイトレーションプロセス中の異なる一日毎に消費されるように割り当てられる。複数日プロセスのより遅い日に消費されるように割り当てられた投与形態は、複数日プロセスのより早い日に消費されるように割り当てられた投与形態よりも多い投与量の活性成分を有することができる。特に、投与形態22は、複数日の期間にわたって変化するそれぞれの投与量の活性成分を含むことができる。一例では、投与形態22の活性成分のそれぞれの投与量は、経時的に増加し得る。他の例では、投与形態22の活性成分のそれぞれの投与量は、経時的に減少し得る。更に他の例では、投与形態22の活性成分のそれぞれの投与量は、第1の期間にわたって増加し、第1の期間の前又は後に起こり得る第2の期間にわたって減少し得る。全ての投与形態22は、同一の活性成分を含むことができる。したがって、各投与形態22の活性成分の全ては、互いに実質的に同一である。いくつかの例では、投与形態22の全てが、同一の不活性成分を含むこともできる。活性成分の濃度は、互いに異なる投与量の活性成分を有する投与形態22において異なり得る。活性成分の濃度は、互いに同じ投与量の活性成分を有する投与形態22において実質的に同一であり得る。更に他の例では、本明細書に記載される製剤投与システム20は、投与レジメンの各それぞれの段階(例えば、毎日)での単一投与形態の消費を含む、処方された投与レジメンに従って2つ以上の療法を消費する際に患者を支援するために、2つ以上の薬物の併用療法と共に使用することができる。
【0011】
本明細書で使用される場合、用語「実質的に(substantially)」、「おおむね(substantially)」、「およそ」、「約」、及びそれらの派生語、並びに「等しい」若しくは「同じ」若しくは「同一の」又はそれらの派生語及びそれらの類似の意味の語に関連して本明細書で使用される類似の意味の語は、言及される寸法、サイズ、形状、方向、濃度又は他のパラメータが、述べられる寸法、サイズ、形状、方向、濃度又は他のパラメータ、並びに述べられる寸法、サイズ、形状、方向、濃度又は他のパラメータの±10%、±5%、±2%、±1%を含む最大±20%、及び1%未満を含み得ることを認識する。本明細書で使用される場合、「異なる」という用語又はその派生語及びその類似の意味の語は、言及される寸法、サイズ、形状、方向、濃度又は他のパラメータが20%を超えて異なり、実質的に同一ではないことを認識する。
【0012】
ここで図1A図2Cを参照すると、上述したように、内側ウォレット24は、内側エンベロープ26と、内側エンベロープ26によって担持されるブリスタパック21とを含むことができる。内側エンベロープ26は、それぞれのブリスタ25が開口部29を通って内側エンベロープ26に対して突出するように位置付けられた複数の開口部29を含むことができる。したがって、内側エンベロープ26は複数のブリスタ25を支持している
と言うことができる。各キャビティ27は、複数の投与形態22のうちのそれぞれの投与形態22を取り外し可能に保持するように構成され得る。すなわち、単一投与形態22を各キャビティ27内に配置することができ、投薬スケジュール(例えば、複数日の期間)のそれぞれの時点(例えば、日)で消費するためにキャビティ27から除去することができる。一例では、各キャビティ27は、単一投与形態以外の投与形態を含まない。更に、一例では、ブリスタパック21は、少なくとも1つの活性成分を有する投与形態以外の投与形態を含まない。更にまた、ブリスタパック21は、少なくとも1つの不活性成分を有する投与形態以外の投与形態を含むことができない。
【0013】
内側エンベロープ26及び外側エンベロープ28は、ボール紙、厚紙、又はパルプ注入材料などの任意の適切な材料から作製することができる。製造中、内側エンベロープ26は、平坦な構成(図2A図2B)をとることができ、その後、最終製品として使用するために折り畳まれた構成(図1A図1C)に反復することができる。内側エンベロープ26が平坦な構成にあるとき、内側エンベロープ本体30は、内側パネル32と、内側パネル32に対向する外側パネル34とを画定する。内側パネル32及び外側パネル34は、折り線36の両側に配置することができる。内側エンベロープ本体30は更に、内側パネル32及び外側パネル34に沿って延在する前面33と、前面33の反対側の後面35とを画定する。後面は、内側エンベロープ26が折り線36に関して折り曲げられたときに内側パネル32を外側パネル34に対して密封するシーラントなどの接着剤を担持することができる。
【0014】
ブリスタ25はそれぞれ、複数の投与形態22のうちの単一のそれぞれの投与形態22を保持するように構成されている。したがって、ブリスタ25は、それぞれの投与形態が複数のキャビティ27のそれぞれのキャビティ内に配置されるように、キャビティ25を少なくとも部分的に画定することができる。ブリスタ25は、内側パネル32の前面33から突出することができる。ブリスタ25は、所望に応じて、光学的に透明な材料、光学的に半透明な材料、又は光学的に不透明な材料で形成することができる。
【0015】
内側パネル32及び外側パネル34は、内側パネル32の後面35が外側パネル34の後面35に面するように、折り線36に沿って折り畳まれた構成に互いに折り畳まれるように構成される。内側パネル32の後面35と外側パネル34の後面とは、所望に応じて互いに接着することができる。内側エンベロープが折り畳まれた構成にあるとき、内側パネル32の前面33は、内側エンベロープ本体30の内面37を画定することができ、外側パネル34の前面33は、内面37に対向する内側エンベロープ本体30の外面38を画定することができる。ブリスタ25は、内面37から延在することができる。
【0016】
いくつかの例では、内側エンベロープ26は、内側パネル32及び外側パネル34の第1の対40と、内側パネル32及び外側パネル34の第2の対42とをそれぞれ含むことができる。内側エンベロープ本体30は、第1の折り線36と呼ぶことができる折り線36と交差する少なくとも1つの第2の折り線44を含むことができる。特に、第2の折り線44は、第1の折り線36に対して実質的に垂直であり得る。内側エンベロープ本体30が上述の方法で第1の折り線36に沿って折り畳まれた後、内側エンベロープ本体30は、第2の折り線44に沿って折り畳まれて最終折り畳み構成をとることができ、それによって、第1の対40のパネルの内側パネル32の内面37は、第2の対42のパネルの内側パネル32の内面37に面する。あるいは、内側エンベロープ本体30は、第2の折り線44に沿って折り畳まれて、最終的な折り畳み構成をとることができ、それによって、第1の内側パネル32aとも呼ばれる第1の対40のパネルの内側パネル32の内面37は、第2の内側パネル32bとも呼ばれる第2の対42のパネルの内側パネル32の内面37に面する。第1の外側パネル34aとも呼ばれる第1の対40のパネルの外側パネル34の外面38は、第2の外側パネル34bとも呼ばれる第2の対42のパネルの外側
パネル34の外面38から離れて面する。内側エンベロープ本体30が最終的な折り畳み構成になると、内側エンベロープ26を外側エンベロープ28に挿入することができる。
【0017】
少なくとも1つの第2の折り線44は、互いに平行に延在する一対の第2の折り線44として構成することができ、第2の折り線44の間に配置された内側エンベロープ本体30の一部が、パネル32及び34の第1の対40並びにパネル32及び34の第2の対42に隣接する端部パネル45を画定することができるように折り畳まれる。
【0018】
いくつかの例では、第1の複数のブリスタ25は、第1の内側パネル32aの内面37から延在することができ、第2の複数のブリスタ25は、第2の内側パネル32bの内面37から延在することができる。他の例では、内側エンベロープ26は、ブリスタパック21の全てのブリスタ25を支持する単一の内側パネル32のみを含むことができる。したがって、少なくとも1つの内側パネル32の内面37は、内側エンベロープ本体30の内面37を画定し、したがって内側エンベロープ26の内面37を画定すると言うことができる。同様に、少なくとも1つの内側パネル32の外面38は、内側エンベロープ本体30の外面38、したがって内側エンベロープ26の外面38を画定する。したがって、内側エンベロープ本体30は、本明細書では少なくとも1回の折り畳み操作とも呼ばれる、2回より多い又は少ない折り畳み操作を受けることができる。他の例では、内側エンベロープ26は、最初にいかなる折り畳み操作も受けることなく外側エンベロープ28に挿入するように構成されるように構築され得る。
【0019】
ここで図1A~C及び図3を参照すると、外側エンベロープ28は、内側エンベロープ26を取り外し可能に受け入れるように寸法決めされたレセプタクル48を画定する、外側ハウジング46を含むことができる。特に、外側エンベロープ28は、第1の外側サイドパネル50a及び第2の外側サイドパネル50bと、第1の外側サイドパネル50a及び第2の外側サイドパネル50bに隣接する第1の端部パネル52a及び第2の端部パネル52bとを含む複数のパネルを含むことができる。パネル50a~b及び端部パネル52a~bは、それぞれの外面54aと、外面54aの反対側の内面54bとを画定する。内面は、レセプタクル48に面することができる。外側エンベロープ28は、外側サイドパネル50a及び50bの内面54bに面する第1及び第2の内側パネル54を更に含むことができる。外側エンベロープ28は、レセプタクル48のそれぞれの上端及び下端のうちの少なくとも1つを閉じることができる上部タブ56a及び下部タブ56bをそれぞれ更に含むことができる。使用中、上端及び下端の一方を把持することができ、一方で、内側エンベロープ26をレセプタクル48から除去する力が内側エンベロープ26に加えられる。
【0020】
内側エンベロープ26は、外側エンベロープ28から少なくとも部分的に取り外し可能とすることができる。例えば、いくつかの例では、内側エンベロープ26は、外側エンベロープ28から完全に除去することができない。他の例では、内側エンベロープ26を外側エンベロープ28から完全に除去することができる。内側エンベロープ26が外側エンベロープ28から少なくとも部分的に除去されるとき、内側エンベロープは、第2の折り線44に沿って展開され得る。ブリスタパック21は、ブリスタ25のそれぞれと位置合わせされ、ブリスタ25及び領域39によって画定されるそれぞれのキャビティ27内に配置された投与形態22にアクセスするために貫通されるように設計及び構成された領域39を含むことができる。例えば、領域39は、キャビティ27のそれぞれと位置合わせされた引き離し領域として構成することができる。したがって、各引き離し領域を除去して、位置合わせされたブリスタ25のうちの1つのキャビティ25を露出させることができる。あるいは、領域39を弱くし、そしてキャビティ27の位置合わせした1つに配置された投与形態22にアクセスするために破壊されるように設計することができる。一例では、領域39は、脆弱シール47として形成され、いくつかの例では箔として構成する
ことができ、領域39及びそれぞれの位置合わせされたブリスタ25によって画定されるキャビティ27からそれぞれの投与形態22を除去するために破断されるように設計される。
【0021】
内側エンベロープ26及び外側エンベロープ28は、所望に応じて、製剤投与システム20に関する情報を含むことができる。一例では、内側エンベロープ本体30は、投与形態22を識別する薬剤識別情報60を含むことができる。薬剤識別情報60はまた、外側エンベロープの外面54aに、例えば、第1の外側サイドパネル50a及び第2の外側サイドパネル50b並びに第1の端部パネル52a及び第2の端部パネル52bのうちの1つ以上から全てに至るまで配列され得る。薬剤識別情報60は、投与形態22の活性成分(複数可)の表示を含む、投与形態22に関連する1つ以上の商品名、商標、又は他の情報を含むことができる。
【0022】
ブリスタパック21は、ブリスタパック21及び投与形態22のいずれか又は両方の製造業者(複数可)に関する製造業者情報62を更に含むことができる。製造業者情報62は、製造業者(複数可)を識別し、所望に応じて連絡先情報を含むことができる。製造業者情報62は、内側エンベロープ本体60に、例えば第1の対40の外側パネル34の前面33に位置することができる。代替的に又は追加的に、製造業者情報62は、外側エンベロープ28に、例えば、第2のサイドパネル50bのいずれか又は両方に位置することができる。
【0023】
ブリスタパック21は、製剤投与システム20を最良に保管する方法に関する情報を含むことができる保管指示64を更に含むことができる。例えば、保管指示64は、保管温度情報と、エクスカーション中に許容可能な保管温度とを含むことができる。保管指示64は、内側エンベロープ本体30によって、例えば、第2の対42のパネルの第2のパネル64の外面38に担持することができる。保管指示は更に、外側エンベロープ28によって、例えば第2のサイドパネル50bの外面54aに担持することができる。
【0024】
ブリスタパック21は、適用可能な場合、投与形態が処方箋のみによって販売及び消費されることを示す情報を含む処方箋識別子66を更に含むことができる。処方箋識別子は、内側エンベロープ本体30によって、例えば、第2の対42のパネルの第2のパネル34の外面38に担持され得る。
【0025】
ブリスタパック21は、ブリスタパック21によって担持される投与形態22の量のうちの任意の1つ以上の識別、各投与レベルにおける投与形態22の数の表示、及び投与形態22の様々な投与レベルの表示を含むパッケージ内容記述子68を更に含むことができる。パッケージ内容記述子68は、内側エンベロープ本体30によって、例えば、第2の対42のパネルの第2のパネル34の外面38に担持され得る。パッケージ内容記述子68は、外側エンベロープ28によって、例えば、第2の外側サイドパネル50bの外面54a、及び第1の端部パネル52aの外面54aに担持され得る。更に、製剤投与システムは、投与形態22のための使用説明書(IFU)を含むことができる。例えば、IFUは、内側ウォレット24と共に外側エンベロープ28に挿入することができる印刷された紙などの印刷された媒体によって画定することができる。
【0026】
再び図2Aを参照すると、一例では、単一投与形態22のみが各キャビティ27内に配置される。しかしながら、他の例では、複数の投与形態22のうちの2つ以上の投与形態22が、それぞれの少なくとも1つのキャビティ27内に配置され得ることが認識される。他の投与形態22よりも高い活性成分の投与量を有する複数の投与形態22のそれらの投与形態22は、同様に、他の投与形態よりも大きく寸法決めすることができる。したがって、より大きく寸法決めされた投与形態22を保持するキャビティ27は、他の投与形
態を保持する他のキャビティ27よりも大きく寸法決めすることができる。同様に、より大きく寸法決めされたキャビティ27は、他のキャビティ27よりも同様に大きく寸法決めすることができる。より大きく寸法決めされたキャビティ27は、それらのキャビティ27が、他のより小さなキャビティ27よりも多い量の活性成分を有するそれぞれの投与形態22を含むという視覚的表示を患者又は介護者に提供することができる。より大きく寸法決めされたキャビティ27は、より少ない量の活性成分を含むより小さく寸法決めされた投与形態22を含むそれぞれのキャビティを画定するブリスタ25及び脆弱シール47に対して、より大きく寸法決めされたブリスタ25及びより大きく寸法決めされた脆弱シール47によって画定することができる。あるいは、ブリスタ25及びキャビティ27の全てが、実質的に同一のサイズ及び形状を有することができる。
【0027】
更に、いくつかの例では、複数の投与形態22のうちの単一投与形態22のみが、投薬スケジュール(例えば、複数日)の全体にわたって投薬スケジュールの各時点(例えば、毎日)で消費されることになるので、ブリスタパック21は、複数の投与形態が投与レジメンの各時点で提供及び摂取される投与レジメンと比較して、より少ない投与形態を含む。したがって、ブリスタパック21、特に内側エンベロープ26のキャビティ27は、投薬スケジュールにわたるアップタイトレーションプロセス中に投与される全ての投与形態22を保持するように寸法決めすることができる。更に、いくつかの例では、ブリスタパック21は、投薬スケジュール(例えば、複数日アップタイトレーションプロセス)中に消費される投与形態以外の投与形態を含まない。
【0028】
上述したように、複数日プロセスのより遅い日に消費されるように割り当てられた投与形態22は、複数日プロセスのより早い日に消費されるように割り当てられた投与形態よりも多い投与量の活性成分を有することができる。一例では、製剤投与システム20は、それぞれの投与形態22に関連付けられた割り当て情報55を有することができる。割り当て情報は、投薬スケジュールにわたって投与形態22が消費される時点(例えば、複数日の期間の3日目)を示すことができ、それによって、エンドユーザにとって投薬スケジュールを直観的にする。例えば、割り当て情報は、投薬スケジュールにわたって各時間間隔でどの投与形態22が消費されるかを識別するグラフィカル情報及び英数字情報のいずれか又は両方を含むことができる。情報は、対応するキャビティ27内に個々の製剤投与形態22を含む対応するブリスタ25を受け入れる対応する開口部29に直接隣接する位置で、内側エンベロープ26によって印刷又は他の方法で担持することができる。「直接隣接する」という用語は、複数の開口部29のうちの任意の他の開口部29よりも対応する開口部29に近い位置を指す。したがって、「直接隣接する」という用語は、複数のブリスタ25のうちの任意の他のブリスタ25よりも対応するブリスタ25に近い位置を指すこともできる。他の例では、内側エンベロープ26を省略することができ、割り当て情報をブリスタパック21上に直接提供することができる。更なる例では、外側エンベロープは省略されてもよい。
【0029】
情報55は、対応するキャビティ27内に配置された投与形態22が投薬スケジュールにわたって消費される投薬スケジュール(例えば、複数日の期間)の一意の時点(例えば、日)に対応する数字識別子を含むことができる。例えば、複数日の期間の最初の日に消費される投与形態22を含むキャビティ25に直接隣接して配列された情報55は、数字「1」を含むことができる。情報55は、直接隣接するキャビティ27内の投与形態22の活性成分の投与量を更に含むことができる。情報55は、それぞれのキャビティ27に隣接する内側エンベロープ26の内面37上に、例えば、パネルの第1の対40及び第2の対42の各々の第1のパネル32に印刷することができる。代替的又は代替的に、情報55は、ブリスタパック21上に直接印刷することができる。
【0030】
情報55は、投与形態22が内側ウォレット24から除去されて摂取される順序を示す
グラフィカル情報を更に含むことができる。例えば、情報は、複数日の期間のそれぞれの一意の日に消費されるそれぞれの選択された投与形態22を含むそれぞれの開口部29及び対応するキャビティ25に直接隣接して配列された矢印59を含むことができる。例えば、各矢印は、選択された投与形態22が消費される一意の日の直後のそれぞれの一意の日に消費される後続の投与形態を含む開口部29及び対応するキャビティ25の方を指すことができる。ブリスタパック21は、後続の投与形態20を含む開口部29及び対応するキャビティ25が、選択された投与形態22を含む開口部29及び対応するキャビティ25に隣接して配置され得るように構成され得る。したがって、投与形態22は、それらが消費される順序で内側ウォレット24に沿って順次配置され得る。一例では、矢印は、選択された投与形態22の一意の日に対応する数字識別子から、後続の投与形態が消費される一意の日に対応する数字識別子に向かって延在することができる。使用中、患者又は介護者は、ごく最近空になったキャビティ25から、順番に摂取される後続の投与形態22を含むそれぞれのキャビティ25に向かって指し示された矢印によって識別される消費のために投与形態22を除去する。グラフィカル情報は、それぞれの選択された投与形態22を含むそれぞれのキャビティ27に直接隣接して配列された湾曲面61を更に含むことができる。湾曲面61は、選択された投与形態22が消費される一意の日の直後の一意の日に消費されるべきそれぞれの後続の投与形態22を含む対応するキャビティ27に向かう方向に湾曲することができる。
【0031】
複数日の投与レジメンでは、各キャビティ27はそれによって、複数日の期間の異なる日に消費されるように割り当てられた単一投与形態22を含む。ブリスタ25のいくつかは、実質的に同一の投与量の活性成分を有する投与形態22を含むことができる。実質的に同一の投与量の活性成分を有する投与形態22は、複数日の期間の連続した日の消費に向けて割り当てることができる。増加した投与量を有する投与形態22は、より低い投与量を有する投与形態が消費のために割り当てられた日の後に生じる日の消費のために割り当てることができる。
【0032】
引き続き図2Aを参照すると、製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22a及び最終の単一製剤投与形態22を含むことができる。第1の単一製剤投与形態22は、投薬スケジュールの最初の時点(例えば、複数日の期間の最初の日)で消費することができ、最後の単一製剤投与形態22は、投薬スケジュールの最後の時点(例えば、複数日の期間の最後の日)で消費することができる。投与形態22は、複数日の期間の開始時に同じ複数日にわたって1日に1回消費される複数の第1の単一製剤投与形態22aを含むことができる。投与形態22は、複数日の期間の終わりに同じ複数の最終日にわたって1日に1回消費される複数の最終の単一製剤投与形態22を更に含むことができる。最終の単一製剤投与形態22は、第1の単一製剤投与形態22よりも高い投与量の活性成分を有することができる。
【0033】
製剤投与形態22はまた、投薬スケジュールの中間時点で(例えば、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aが消費される少なくとも1日と、少なくとも1つの最終の単一製剤投与形態22が消費される少なくとも1日との間の日に)消費される任意の数の中間の単一製剤投与形態22を含むことができる。製剤投与形態22は、所望に応じて任意の数の中間の単一製剤投与形態22を含むことができるか、又は任意の中間の単一製剤投与形態を欠いていてもよい。
【0034】
一例では、製剤投与形態22は、複数の製剤投与形態22の少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aを含み、これは、複数の製剤投与形態22の少なくとも1つの第2の単一製剤投与形態22bとは異なる量の活性成分を有する。活性成分に応じて、少なくとも1つの第2の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22の約2倍、約2.5倍、約3倍、約3.5倍、約4倍、約4.5倍及び約5倍を含む約
1.5倍~約10倍の量の活性成分を有することができる。
【0035】
複数の製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも約2倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第3の単一製剤投与形態22cを更に含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも約2.5倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第4の単一製剤投与形態22dを更に含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも3倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第5の単一製剤投与形態22eを更に含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも3.5倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第6の単一製剤投与形態22fを含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも4倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第7の単一製剤投与形態22gを含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも4.5倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第8の単一の少なくとも1つの単一製剤投与形態22hを含むことができる。複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも5倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第9の単一製剤投与形態22iを含む。いくつかの例では、複数の単一製剤投与形態22は、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22aよりも10倍多い活性成分を有する少なくとも1つの第10の単一製剤投与形態22iを含む。
【0036】
一例では、第1の単一製剤投与形態22aは、約2mgの活性成分を含むことができる。第2の単一製剤投与形態22bは、約3mgの活性成分を含むことができる。第3の単一製剤投与形態22cは、約4mgの活性成分を含むことができる。第4の単一製剤投与形態22dは、約5mgの活性成分を含むことができる。第5の単一製剤投与形態22eは、約6mgの活性成分を含むことができる。第6の単一製剤投与形態22fは、約7mgの活性成分を含むことができる。第7の単一製剤投与形態22gは、約8mgの活性成分を含むことができる。第8の単一製剤投与形態22hは、約9mgの活性成分を含むことができる。第9の単一製剤投与形態22iは、約10mgの活性成分を含むことができる。第1の投与形態22a~第9の投与形態22iの活性成分の投与量は、一例として提示されており、他の例の特定の投与量は異なってもよいことが理解される。
【0037】
特定の投与レジメンの一例によれば、第1の単一製剤形態22aのうちの2つを、レジメンのそれぞれ1日目及び2日目に消費することができる。第2の第1の単一製剤形態22bのうちの2つは、レジメンのそれぞれ3日目及び4日目に消費することができる。第3の単一製剤形態22cのうちの2つは、レジメンのそれぞれ5日目及び6日目に消費することができる。第4の単一製剤形態22dは、レジメンの7日目に消費することができる。第5の単一製剤形態22eは、レジメンの8日目に消費することができる。第6の単一製剤形態22fは、レジメンの9日目に消費することができる。第7の単一製剤形態22gは、レジメンの10日目に消費することができる。第8の単一製剤形態22hは、レジメンの11日目に消費することができる。第9の単一製剤形態22iのうちの3つは、レジメンのそれぞれ12日目、13日目及び14日目に消費することができる。この特定の投与レジメンは、1つの特定の例に特有であり、他の例において所望されるように、かつ投与形態22に応じて変化することができる。一例では、投与形態22は、Janssen Pharmaceuticals、Johnson & Johnson社(本社:Raritan,NJ)から入手可能なポネシモド投与形態として構成することができる。したがって、活性成分を設計し、多発性硬化症の治療のために使用することができる。
【0038】
単一製剤投与形態22のそれぞれは、単一製剤投与形態22を単一製剤投与形態22の
1つ以上の他の製剤投与形態から視覚的に区別する印を更に含むことができる。例えば、投与形態のそれぞれは、投与形態22の活性成分のおおよその投与量を識別する、投与形態22の第1の表面上に配列することができる番号を含むことができる。したがって、上に提示した例では、第1の単一製剤投与形態22aは、約2mgの活性成分に対応する第1の表面上に配列された数字「2」を含むことができる。第2の単一製剤投与形態22bは、約3mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「3」を含むことができる。第3の単一製剤投与形態22cは、約4mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「4」を含むことができる。第4の単一製剤投与形態22dは、約5mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「5」を含むことができる。第5の単一製剤投与形態22eは、約6mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「6」を含むことができる。第6の単一製剤投与形態22fは、約7mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「7」を含むことができる。第7の単一製剤投与形態22gは、約8mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「8」を含むことができる。第8の単一製剤投与形態22hは、約9mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「9」を含むことができる。第9の単一製剤投与形態22iは、約10mgの活性成分に対応する、第1の表面上に配列された数字「10」を含むことができる。
【0039】
更にまた、印は、投与形態22の他の全てに至るまで1つ以上の他のものに対して一意である単一製剤投与形態22のそれぞれの色を含むことができる。1つの特定の例では、第1の単一製剤投与形態22a及び第5の単一製剤投与形態22eは、同じ色を有することができる。第2の単一製剤投与形態22b及び第6の単一製剤投与形態22fは、第1の単一製剤投与形態22a及び第5の単一製剤投与形態22eの色とは異なる同じ色を有することができる。第3の単一製剤投与形態22c及び第7の単一製剤投与形態22gは、第1の単一製剤投与形態22a及び第5の単一製剤投与形態22eのそれぞれの色並びに第2の単一製剤投与形態22b及び第6の単一製剤投与形態22fの色とは異なる同じ色を有することができる。例えば、第1の単一製剤投与形態22aは白色に着色することができる。第2の単一製剤投与形態22bは赤色に着色することができる。第3の単一製剤投与形態22cは紫色に着色することができる。第4の単一製剤投与形態22dは緑色に着色することができる。第5の単一製剤投与形態22eは白色に着色することができる。第6の単一製剤投与形態22fは赤色に着色することができる。第7の単一製剤投与形態22gは紫色に着色することができる。第8の単一製剤投与形態22hは茶色に着色することができる。第9の単一製剤投与形態22iはオレンジ色に着色することができる。単一の製剤投与形態の色は、他の例では異なり得ることを理解されたい。
【0040】
上述したように、他の投与形態22よりも高い投与量の活性成分を有する複数の投与形態22のうちの少なくとも1つの投与形態22は、同様に、他の投与形態よりも大きく寸法決めすることができる。したがって、より大きく寸法決めされた投与形態22を保持するブリスタ25は、他の投与形態を保持する他のブリスタ25よりも大きく寸法決めすることができる。したがって、互いに実質的に同一のサイズ及び形状である単一製剤投与形態22の少なくとも第1の群を画定することができる。これに対応して、投与形態22の第1の群のそれぞれの個々の投与形態22を保持し、互いに実質的に同一のサイズ及び形状であるブリスタ25の第1の群を画定することができる。同様に、互いに実質的に同一のサイズ及び形状である単一製剤投与形態22の少なくとも第2の群を画定することができる。これに対応して、投与形態22の第2の群のそれぞれの個々の投与形態22を保持し、互いに実質的に同一のサイズ及び形状であるブリスタ25の第2の群を画定することができる。したがって、投与形態22の第1の群の投与形態22は、第1のサイズを有することができ、投与形態22の第2の群の投与形態22は、第1のサイズより大きい第2のサイズを有することができる。
【0041】
一例では、投与形態の第1の群の投与形態22は、約2mm~約8mmの第1の最大断面寸法を画定することができる。例えば、第1の最大断面寸法は約5mmであってもよい。投与形態22の第2の群の投与形態22は、約3mm~約15mmの範囲の第2の最大断面寸法を画定することができる。例えば、第2の最大断面寸法は、約8.6mmであってもよい。一例では、投与形態22は、断面寸法が直径であるように、断面が円形などの丸いものであり得る。サイズ範囲は例としてのみ提供され、投与形態に応じて変化し得ることが理解されるべきである。いくつかの例では、投与形態22は、約20mgの活性成分を含む第10の単一製剤投与形態を含むことができる。第10の単一製剤投与形態は、単一製剤投与形態の第2の群に含まれ得る。第10の単一製剤投与形態は、第1の表面上に数字「20」を含むことができる。更に、第10の単一製剤投与形態は、黄色などの他の全ての投与形態とは異なる色を有することができる。
【0042】
単一製剤投与形態22は、第1の表面に対向するそれぞれの第2の表面を画定することができる。第2の表面は、それぞれの単一製剤投与形態22のサイズの視覚的表示を提供するそれぞれの印を含むことができる。例えば、第1の群の単一製剤投与形態22のそれぞれの第2の表面は記号を含むことができ、第2の群の単一製剤投与形態22のそれぞれの第2の表面は、第2の群の投与形態22を第1の群の投与形態22から区別する識別子と共に記号を含むことができる。一例では、印は、弓形とすることができる。識別子は文字「A」とすることができる。もちろん、記号及び識別子は他の例では異なり得ることを理解されたい。
【0043】
投与形態の第2の群の投与形態22は、投与形態の第1の群の投与形態よりも多くの活性成分を有することができる。当然ながら、投与形態の第1の群の投与形態22のうちの少なくとも1つは、投与形態の第1の群の他の投与形態22と実質的に同じ又は異なる量の活性成分を有することができることを理解されたい。同様に、投与形態の第2の群の投与形態22の少なくとも1つは、投与形態の第2の群の他の投与形態22と実質的に同じ又は異なる量の活性成分を有することができる。一例では、投与形態の第1の群は、第1の製剤投与形態22a~第3の製剤投与形態22cを含むことができ、投与形態の第2の群は、第4の製剤投与形態22d~第9の製剤投与形態22iを含むことができる。当然ながら、製剤投与形態22は、投与形態の他の群とはそれぞれ異なるサイズ及び/又は形状を有する所望の任意の数の投与形態の群を含むことができることを理解されたい。
【0044】
それぞれの少なくとも1つの第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、及び第9の単一製剤投与形態22a~22iを含むキャビティ27は、投与形態が消費される日に対して複数日ブリスタパック上に順次配置することができる。更に、少なくとも1つの第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、及び第9の単一製剤投与形態22a~22iのいずれか1つ以上から全てに至るまで、それぞれがキャビティ27のそれぞれ1つに配置された複数の投与形態を含むことができる。例えば、少なくとも1つの第1の単一製剤投与形態22は、複数のキャビティ27のそれぞれの個々のキャビティ27内に配置された複数の第1の単一製剤投与形態22aを含むことができる。少なくとも1つの第2の単一製剤投与形態22bは、複数のキャビティ27のそれぞれの個々のキャビティ27内にそれぞれ配置された複数の第2の単一投与形態22bを更に含むことができる。同様に、少なくとも1つの第3の単一投与形態22cは、複数のキャビティ27のそれぞれの個々のキャビティ27内にそれぞれ配置された複数の第3の単一投与形態22cを含むことができる。更にまた、少なくとも1つの第9の単一投与形態22iは、複数のキャビティ27のそれぞれのキャビティ27内にそれぞれ配置された複数の第9の単一投与形態22iを含むことができる。
【0045】
一例では、複数の第9の単一投与形態は、2つ以上の第1の単一投与形態、2つ以上の第2の単一投与形態、及び2つ以上の第3の単一投与形態のそれぞれよりも数が多くても
よい。この例では、少なくとも1つの第9の単一製剤投与形態22iが、最終の単一製剤投与形態を画定することができることを理解されたい。少なくとも1つの第2の単一製剤投与形態22bから少なくとも1つの第8の単一製剤投与形態22hは、中間の投与形態22を画定することができる。
【0046】
第1の投与形態、最終の投与形態、及び中間の投与形態のそれぞれの投与形態22の数は、例としてのみ提示されており、任意の数の投与形態が企図されることが理解される。更に、異なる投与量を有する9つの異なる投与形態22が本明細書に記載されているが、ブリスタパック21は、所望に応じて異なる投与量を有する任意の数の投与形態を含むことができることが理解される。更にまた、ブリスタパック21の投与形態22の数、したがって対応する日数は、アップタイトレーションプロセスの複数日の期間における日数に応じて変化する。
【0047】
一例では、製剤投与システム20の投与形態22は、投与レジメンの各段階で消費されるように設計及び構成されることを理解されたい。一例では、投与形態22が投与レジメンの複数日プロセスにわたって毎日消費されるように、各段階は1日とすることができる。しかしながら、投与形態22は、異なる速度で消費されるように設計及び構成することができ、投与形態22が1日1回服用される投与レジメンに限定されないことを理解されたい。例えば、投与レジメンにわたる各段階は、1日1回より多く起こり得る。したがって、投与形態22は、いくつかの例では、複数日アップタイトレーションプロセスで消費されるように構成することができ、投与形態22は1日に2回以上(例えば2回以上)消費される。あるいはまた、投与レジメンにわたる各段階は、1日1回未満で起こり得る。したがって、投与形態22は、いくつかの例では、複数日アップタイトレーションプロセスで消費されるように構成することができ、1つ以上の投与形態22が1日おきに消費されるか、又は複数日が経過した後でもより少ない頻度で消費される。更に他の例では、投与レジメンは、1日又は1日未満継続することができ、投与レジメンにわたる各段階は、1日を通して数時間及び/又は数分が経過した後に起こり得ることが想定される。
【0048】
再び図1A図3を全体的に参照すると、製剤投与システム20を製造するための方法は、上述した方法で、内側エンベロープ26及びブリスタパック21を含む内側ウォレット24と、外側エンベロープ28とのいずれか又は両方を製造することと、所望に応じて内側ウォレット24を外側エンベロープ28に挿入することとを含むことができる。本方法は、キャビティ27のそれぞれに隣接する内側エンベロープ上に、特に内側エンベロープ本体30の内面37上に、それぞれのキャビティ27内に挿入され、後に配置される投与形態が消費される投薬スケジュール(例えば、複数日アップタイトレーションスケジュール)のそれぞれの時点(例えば、日)を印刷するステップを更に含むことができる。本方法は、キャビティ27の各々に隣接する内側エンベロープ上に、特に内側エンベロープ本体30の内面37上に、それぞれのキャビティ27に挿入され、後に配置される単一投与形態22の投与量が消費されるように印刷するステップを更に含むことができる。あるいは、この情報はブリスタパック21に直接印刷することができる。
【0049】
薬剤を消費する方法は、選択された期間(選択された日など)に複数の投与形態22のうちのそれぞれの単一投与形態22をそれぞれのキャビティ27から除去するステップと、それぞれの単一投与形態22を消費することによって薬剤の第1の用量を消費するステップとを含むことができる。それぞれの単一投与形態22は、投薬スケジュール(例えば、複数日の期間)に沿ってブリスタパック21上に割り当てられた投薬スケジュール内の或る時点(例えば、選択された日)に消費される。本方法は、その後の時点で(例えば、次の日に)、第2の単一投与形態22の薬剤の第2の用量を消費することを含むことができ、第2の用量は、第1の用量よりも多くの薬剤の活性成分を有する。第2の用量を有するそれぞれの単一投与形態22は、投薬スケジュールに沿ってブリスタパック21上に割
り当てられた異なる時点(例えば、異なる日)に消費される。一例では、複数の投与形態22のうちの他の投与形態22は、指定された時点(例えば、一日毎)に消費されるように割り当てられた投与形態以外では消費されない。
【0050】
医療提供者によって実行される薬剤を投与する別の方法は、上述した方法でそれぞれのキャビティ27から投与形態22を除去し、それを患者に投与するステップを含むことができる。薬剤を投与する方法は、ブリスタパック20を患者又は医療提供者に送達するステップを含むことができる。
【0051】
図に示された実施形態の例示及び考察は、単に例示のためにすぎず、本開示を限定するものと解釈すべきではないことを理解されたい。本開示は、様々な実施形態を意図することを、当業者は理解するであろう。加えて、上記の実施形態と共に上述された概念を、単独で又は上述された他の実施形態のいずれかとの組み合わせで用いてもよいことを理解すべきである。特に指定しない限り、例示される一実施形態に関して上に記載された様々な代替実施形態を、本明細書に記載される全ての実施形態に適用することができることを更に理解すべきである。
図1A
図1B-1】
図1B-2】
図1C-1】
図1C-2】
図1C-3】
図2A-1】
図2A-2】
図2B
図2C
図3
【国際調査報告】