(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】スクリーンゴルフ装置
(51)【国際特許分類】
A63B 69/36 20060101AFI20240229BHJP
A63B 69/00 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
A63B69/36 522B
A63B69/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557078
(86)(22)【出願日】2022-03-14
(85)【翻訳文提出日】2023-09-20
(86)【国際出願番号】 KR2022003553
(87)【国際公開番号】W WO2022197050
(87)【国際公開日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0034319
(32)【優先日】2021-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0051851
(32)【優先日】2021-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523208235
【氏名又は名称】ジーエスピーアイ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GSPI CO.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】50,Techno 8-ro Yuseong-gu Daejeon 34028,Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】523208246
【氏名又は名称】エスビーエス メディアネット カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SBS Medianet CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】82,Sangamsan-ro Mapo-gu Seoul 03926,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン ボク
(72)【発明者】
【氏名】チェ、ホン ラク
(57)【要約】
スクリーンゴルフ装置は、仮想ゲーム保存部と、プロセッシング部とを含み、前記仮想ゲーム保存部は、実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターに関するデータと、前記実際のプロゴルファーの中で少なくとも一人がプレイした過去のゴルフゲームの条件データとを保存し、ユーザがスイングプレートに位置してゴルフクラブでティーボックス部内にあるゴルフボールを打つ場合、前記プロセッシング部は、前記ゴルフボールの動きをセンシングするセンシング部から導出されたゴルフボールセンシング情報によって、前記ゴルフボールの軌跡を導出し、前記導出された軌跡および前記過去のゴルフゲームの条件データによって、前記仮想プレイヤーキャラクターとの仮想ゴルフゲームを処理し、前記仮想ゴルフゲームの進行状況をスクリーン部に表示させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想ゲーム保存部と、プロセッシング部とを含むスクリーンゴルフ装置において、
前記仮想ゲーム保存部は、実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターに関するデータと、前記実際のプロゴルファーの中で少なくとも一人がプレイした過去のゴルフゲームの条件データとを保存し、
ユーザがスイングプレートに位置してゴルフクラブでティーボックス部内にあるゴルフボールを打つ場合、
前記プロセッシング部は、
前記ゴルフボールの動きをセンシングするセンシング部から導出されたゴルフボールセンシング情報によって、前記ゴルフボールの軌跡を導出し、
前記導出された軌跡および前記過去のゴルフゲームの条件データによって、前記仮想プレイヤーキャラクターとの仮想ゴルフゲームを処理し、
前記仮想ゴルフゲームの進行状況をスクリーン部に表示させる
ことを特徴とするスクリーンゴルフ装置。
【請求項2】
前記仮想ゲーム保存部は、中継音声データを保存し、
前記中継音声データは、予め設定された仮想ゴルフゲームの事象(event)に対する中継陣の音声データを含み、
前記中継陣の音声データは、前記過去のゴルフゲームを中継した放送中継陣の音声情報を合成して生成され、
前記プロセッシング部は、前記仮想ゴルフゲームを処理する過程において前記事象が発生する場合、前記中継陣の音声データを処理する
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項3】
前記過去のゴルフゲームの条件データは、前記過去のゴルフゲームの風向データと風速データとを含み、
前記プロセッシング部は、前記風向データ及び前記風速データの少なくとも一つによって、前記導出された軌跡を変更する
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項4】
前記プロセッシング部は、前記過去のゴルフゲームのホールを構成するティーインググラウンド、スルーザグリーン、グリーン、ハザードを具現した仮想コースにおいて、前記仮想ゴルフゲームを処理する
請求項1ないし3のいずれかに記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項5】
前記プロセッシング部は、前記仮想ゴルフゲームにおいて、前記仮想プレイヤーキャラクターにハンディキャップ(handicap)を適用して前記ユーザが前記実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターと競争可能にする
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項6】
前記プロセッシング部は、
ユーザが仮想ゴルフゲームにおいて、相手方としての仮想プレイヤーキャラクターを選択する時、仮想プレイヤーキャラクターの選択頻度に比例して前記仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファー向けの収益を設定する
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項7】
前記プロセッシング部は、
前記ユーザが前記仮想ゴルフゲームで前記実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターを勝った場合、前記ユーザの識別情報と各ラウンド別の打数を仮想の名誉の殿堂に登録させる
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【請求項8】
前記プロセッシング部は、
前記仮想ゴルフゲームに参加する前記仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファーが出演する広告データを、前記仮想ゲーム保存部から読み出して前記スクリーン部に表示させる
請求項1に記載のスクリーンゴルフ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーンゴルフ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴルフは、コース上の白いボールをクラブで打ってホール(Hole)に入れる運動種目であって、開始点からホールにゴルフボールを入れるまで所要となった打数の多少によって優劣を競う。
【0003】
つまり、一定した距離だけ離れた場所にホールカップを用意し、ドライバーなどのクラブでボールを打撃してホールカップに入ればよいが、コースごとに決められた打数があり、最も少ない打数でコースを完走したゴルファーが勝つ種目である。
【0004】
ゴルフの大衆化に伴い、フィールドでだけでなく、室内で行うことができるスクリーンゴルフ場が盛んである。
【0005】
また、スクリーンゴルフ場での現場感を高めることができる要求が増大されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態に係るスクリーンゴルフ装置は、ユーザに現場感あるスクリーンゴルフゲームを提供するためのものである。
【0007】
本願の課題は、以上で言及した課題に限らず、言及されていないまた他の課題は、下記記載から通常の技術者に明確に理解される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によるスクリーンゴルフ装置は、仮想ゲーム保存部と、プロセッシング部とを含み、前記仮想ゲーム保存部は、実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターに関するデータと、前記実際のプロゴルファーの中で少なくとも一人がプレイした過去のゴルフゲームの条件データとを保存し、ユーザがスイングプレートに位置してゴルフクラブでティーボックス部内にあるゴルフボールを打つ場合、前記プロセッシング部は、前記ゴルフボールの動きをセンシングするセンシング部から導出されたゴルフボールセンシング情報によって、前記ゴルフボールの軌跡を導出し、前記導出された軌跡および前記過去のゴルフゲームの条件データによって、前記仮想プレイヤーキャラクターとの仮想ゴルフゲームを処理し、前記仮想ゴルフゲームの進行状況をスクリーン部に表示させることができる。
【0009】
前記仮想ゲーム保存部は、中継音声データを保存し、前記中継音声データは、予め設定された仮想ゴルフゲームの事象(event)に対する中継陣の音声データを含み、前記中継陣の音声データは、前記過去のゴルフゲームを中継した放送中継陣の音声情報を合成して生成され、前記プロセッシング部は、前記仮想ゴルフゲームを処理する過程において前記事象が発生する場合、前記中継陣の音声データを処理することができる。
【0010】
前記過去のゴルフゲームの条件データは、前記過去のゴルフゲームの風向データと風速データとを含み、前記プロセッシング部は、前記風向データ及び前記風速データの少なくとも一つによって、前記導出された軌跡を変更することができる。
【0011】
前記プロセッシング部は、前記過去のゴルフゲームのホールを構成するティーインググラウンド、スルーザグリーン、グリーン、ハザードを具現した仮想コースにおいて、前記仮想ゴルフゲームを処理することができる。
【0012】
前記プロセッシング部は、前記仮想ゴルフゲームにおいて、前記仮想プレイヤーキャラクターにハンディキャップ(handicap)を適用して前記ユーザが前記実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターと競争可能にすることができる。
【0013】
前記プロセッシング部は、ユーザが仮想ゴルフゲームにおいて、相手方としての仮想プレイヤーキャラクターを選択する時、仮想プレイヤーキャラクターの選択頻度に比例して前記仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファー向けの収益を設定することができる。
【0014】
前記プロセッシング部は、前記ユーザが前記仮想ゴルフゲームで前記実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターを勝った場合、前記ユーザの識別情報と各ラウンド別の打数を仮想の名誉の殿堂に登録させることができる。
【0015】
前記プロセッシング部は、前記仮想ゴルフゲームに参加する前記仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファーが出演する広告データを、前記仮想ゲーム保存部から読み出して前記スクリーン部に表示させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の実施形態に係るスクリーンゴルフ装置は、ユーザが実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターとともに実際のプロゴルファーがプレイしたゴルフコースに類似した仮想ゴルフコースでのゲームを提供することができ、これによって、ユーザは現場感あるスクリーンゴルフを楽しむことができる。
【0017】
本願の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及されていないまた他の効果は、下記記載から通常の技術者に明らかに理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係るスクリーンゴルフ装置を示す図である。
【
図2】
図2はゴルフボールの軌跡導出方法の一例を説明するための図である。
【
図3】
図3は、過去のゴルフゲームの条件データの風向及び風速によるゴルフボールの軌跡変更を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、添付の図面は、本発明の内容をより容易に開示するために説明されるものに過ぎず、本発明の範囲が添付図面の範囲に限定されるものではないことは、当該技術分野における通常の知識を持つ者なら容易に分かる。
【0020】
また、本発明で使用した用語は、ただ特定の実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【0021】
本願における「含む」、または「持つ」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るスクリーンゴルフ装置を示す。
図1に示されているように、本発明の実施形態に係るスクリーンゴルフ装置は、仮想ゲーム保存部110とプロセッシング部130とを含む。
【0023】
仮想ゲーム保存部110は、実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクター(character)に関するデータと、実際のプロゴルファーのうちの少なくとも一人がプレイした過去のゴルフゲームの条件データとを保存する。
【0024】
実際のプロゴルファーは、引退したプロゴルファー及び現役プロゴルファーの中で少なくとも一人を含むことができる。例えば、実際のプロゴルファーは、タイガーウッズ、ピール・ミケルソン、朴セリ・朴仁妃 のように、国内外のプロゴルフゲームに参加したか、現在参加しているプロゴルファーを含むことができる。
【0025】
過去のゴルフゲームは、実際のプロゴルファーが選手として実に参加したゴルフゲームを含むことができる。例えば、タイガーウッズの過去のゴルフゲームは、2000年にタイガーウッズが参加して優勝したPGAツアー全英オープンや全米オープン、そして2001年マスターズ、2002年全米オープンのようなゴルフゲームのようなゲームが挙げられる。
【0026】
この時、過去のゴルフゲームは、実際のプロゴルファーが実に参加したゲームの中で少なくとも一部を含むことができる。
【0027】
過去のゴルフゲームの条件データは、過去のゴルフゲームがプレイされたゴルフ場の情報、過去のゴルフゲームのコース情報、過去のゴルフゲームのコースに対する地形情報、過去のゴルフゲーム当時の天気情報、及び実際のプロゴルファーのラウンドショットトラッカー(round shot tracker)情報を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
過去のゴルフゲームがプレイされたゴルフ場の情報は、ゴルフ場の名前、ゴルフ場の位置、ゴルフ場の風景グラフィック情報などであるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
過去のゴルフゲームのコース情報は、コースマップ(map)、ティーインググラウンド(teeing ground)の位置及び形状、スルーザグリーン(through the green)の位置及び形状、グリーン(green)の位置及び形状、ハザード(hazard)の位置及び形状、コースの風景グラフィック情報を含むが、これらに限定されるものではない。
【0030】
ティーインググラウンドは、各ホールの出発区域であり、スルーザグリーンは、フェアウェイとラフとを合わせた領域であることができる。また、グリーンは、パッティングのための芝を短く刈って整備しておいた領域であることができ、ハザードは、コースの難易度または造景のためにコース内に設置した障害物であって、バンカーとウォーターハザードを含むことができる。
【0031】
コースの地形情報は、標高及び傾斜度を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
天気情報は、過去のゴルフゲーム当時の気温、風速、風向、湿度などを含むことができるが、これらに限定されるのではない。
【0033】
仮想ゲーム保存部110は、本発明のスクリーンゴルフ装置の動作に必要なデータベースを提供することができる。例えば、仮想ゲーム保存部110のデータベースは、実際のプロゴルファー、過去のゴルフゲーム、条件データが関連付けられて構築されるが、これらのような項目以外に、他の項目と関連付けられて構築されてもよい。
【0034】
図1では、プロセッシング部130と仮想ゲーム保存部110とが同一の空間に配置されたものと示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、プロセッシング部130は、有線または無線ネットワークを通じて仮想ゲーム保存部110に接続することができる。または、プロセッシング部130と仮想ゲーム保存部110とは、一つのハウジング中に設置されてデータバス(data bus)を通じて通信することもできる。
【0035】
一方、仮想プレイヤーキャラクターは、実際のプロゴルファーの顔と体形を3Dレンダリングして実際の選手のショットをモーションキャプチャーを通じて映像で表現することで生成されることができる。仮想プレイヤーキャラクターに関する情報及びデータは、仮想ゲーム保存部110に保存されることができる。この時、実際のプロゴルファーと実際の選手とは同一人物であってもよく、異なる人物であってもよい。
【0036】
ユーザがスイングプレート(swing plate)150に位置してゴルフクラブでティーボックス部(tee box)部151にあるゴルフボールを打つ場合、プロセッシング部130は、ゴルフボールの動きをセンシングするセンシング部152から導出されたゴルフボールセンシング情報によってゴルフボールの軌跡を導出する。
【0037】
プロセッシング部130は、プロセッサ(例えば、CPU、AP、GPU、マイクロコントローラなど)とメモリー部(例えば、SSD、HDD、ROM、RAMなど)とを含むことができる。
【0038】
プロセッシング部130は、
図1のセンシング部152、スピーカー153、ティーボックス部151、及びビームプロジエクター154のうちの少なくとも一つと連結するためのインターフェース(例えば、USB、HDMI(登録商標)、D-SUBなど)を含むことができる。プロセッシング部130は、センシング部152、スピーカー153、ティーボックス部151、及びビームプロジエクター154のうちの少なくとも一つと、異なる電子装置と通信を行うための通信モジュール(例えば、ブルートゥース(登録商標)モジュール、移動通信モジュール、WiFiモジュール、有線LANモジュールなど)を含むことができる。
【0039】
プロセッシング部130は、情報を入力するための入力部(例えば、キーボード、マウス、スタイラスペン、タッチスクリーン、タッチパネルなど)とプロセッシング部130の動作を表示するための表示部(例えば、CRT、LCD、OLEDなど)を含むことができる。
【0040】
プロセッシング部130は、サーバーコンピューティング装置として動作することができ、この場合、スクリーンゴルフ場にあるクライアントコンピューティングデバイス(図示せず) とネットワークを通じて通信することができる。クライアントコンピューティングデバイスは、センシング部152、スピーカー153、ビームプロジェクター154、ティーボックス部151と連結されてプロセッシング部130の動作要請を伝達することができる。
【0041】
センシング部152は、ゴルフボールの軌跡を導出するためのものである。このためにセンシング部152はカメラを含むことができる。センシング部152のいずれか一つは、スクリーンゴルフ場の天井に設置されて
図1のX-Y平面を撮影することができる。センシング部152のもう一つは、スクリーンゴルフ場の底に設置されて
図1のY-Z平面を撮影することができる。
【0042】
この時、
図1のY軸は、スイングプレート150及びティーボックス部151からスクリーン部155に向かう方向であり、Z軸は、スクリーンゴルフ場の高さ方向であり、X軸は、Y軸及びZ軸に垂直な方向である。
【0043】
図2に示されているように、センシング部152は、X-Y平面に対するゴルフボールの位置変化に対する第1像情報と、Y-Z平面に対するゴルフボールの位置変化に対する第2像情報と、をプロセッシング部130へ伝送することができる。プロセッシング部130は、第1像情報及び第2像情報を処理してゴルフボールのX-Y-Z空間での座標変化によってゴルフボールの軌跡を導出することができる。
【0044】
このようなゴルフボールの軌跡導出方法は、一例に過ぎず、本発明がこれに限定されるものではなく、多様な方法によってゴルフボールの軌跡が導出可能である。例えば、センシング部152は、ユーザのスイングによってゴルフボールがスクリーン部155に当たる位置をセンシングしてゴルフボールの軌跡を導出してもよい。
【0045】
プロセッシング部130は、導出された軌跡および過去のゴルフゲームの条件データによって、仮想プレイヤーキャラクターとの仮想ゴルフゲームを処理し、仮想ゴルフゲームの進行状況をスクリーン部155に表示させる。
【0046】
これに先立って、プロセッシング部130は、表示部またはスクリーン部155にユーザが選択し得る実際のプロゴルファーのリストを表示することができる。ユーザの好きな実際のプロゴルファーを前記リストから選択すると、プロセッシング部130は、ユーザと、選択された実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターとの間の仮想ゴルフゲームを進めることができる。
【0047】
のみならず、プロセッシング部130は、ユーザが選択した実際のプロゴルファーが参加した過去のゴルフゲームのリストを、表示部またはスクリーン部155に表示することができる。ユーザが過去のゴルフゲームのリストからいずれか一つを選択すれば、プロセッシング部130は、選択された過去のゴルフゲームの条件データを仮想ゲーム保存部110から読み出し、該読み出された条件データに基づいて、スクリーン部155に表示されるゴルフコースを具現することができる。
【0048】
このようにユーザが実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターとともに、実際のプロゴルファーがプレイしたゴルフコースに類似した仮想ゴルフコースでゲームを楽しむことができる。これによって、ユーザは現場感あるスクリーンゴルフを楽しむことができる。
【0049】
なお、過去のゴルフゲームの条件データは、過去のゴルフゲームの風向データ及び風速データを含むことができる。例えば、過去のゴルフゲームの条件データは、タイガーウッズが優勝した2002年USオープンでの風向データと風速データを含むことができる。
【0050】
風向データ及び風速データは、ホール別の風向/風速データであってもよく、過去のゴルフゲームが行われた日付別の風向/風速データであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0051】
プロセッシング部130は、風向データ及び風速データのうちの少なくとも一つによって導出されたゴルフボールの軌跡を変更することができる。例えば、ユーザのスイングによるゴルフボールの軌跡が、
図2に示したものと同様な場合、プロセッシング部130は、風向データ及び風速データによって
図3のように変更された軌跡を導出することができる。
【0052】
これによって、ユーザは、過去のゴルフゲームでの実際の環境的な影響を感じることができるから、まるで実際のプロゴルファーとゴルフゲームをするような現場感が感じられる。
【0053】
なお、プロセッシング部130は、過去のゴルフゲームのホールを構成するティーインググラウンド、スルーザグリーン、グリーン、ハザードを具現した仮想コースで仮想ゴルフゲームを進行することができる。
【0054】
前述したごとく、本発明の仮想ゲーム保存部110は、有名プロゴルファーがプレイした過去のゴルフゲームの18ホールのそれぞれに対するティーインググラウンド(teeing ground)、スルーザグリーン(through the green)、グリーン(green)、及びハザード(hazard)の各々の位置及び形状、コースの風景グラフィック情報などを保存することができる。
【0055】
これによって、プロセッシング部130は、仮想コースを具現することができ、前記仮想コースでユーザと仮想プレイヤーキャラクターとの間の仮想ゴルフゲームが進められる ことができる。
【0056】
ユーザは、仮想ゴルフゲームを進行しながら過去のゴルフゲームに自分が参加しているというリアリティーを体験することができる。
【0057】
一方、プロセッシング部130は、仮想ゴルフゲームで仮想プレイヤーキャラクターにハンディキャップ(handicap)を適用して、ユーザが実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターと競争可能にすることができる。
【0058】
実際のプロゴルファーとユーザの実力の差は非常に大きいので、ユーザが実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターと仮想ゲームを面白くするために、実力の差を相殺させるためのハンディキャップが適用されてもよい。
【0059】
このとき、仮想ゲーム保存部110は、ユーザが参加した複数の仮想ゴルフゲームの結果を累積して保存し、プロセッシング部130は、該累積した結果を分析してユーザの実力を評価し、評価結果によってハンディキャップの大きさを調節することができる。
【0060】
これと異なり、プロセッシング部130は、仮想プレイヤーキャラクターの勝利確率を設定して仮想ゴルフゲームを処理することができる。例えば、実際のプロゴルファーが過去のゴルフゲームの特定のホールでバーディーやながパーセーブ(par save)をしたとしても、プロセッシング部130は、勝利確率に基づいて仮想ゴルフゲームでは仮想プレイヤーキャラクターが特定のホールでボギーやダブルボギーをするように処理することで、ユーザのゲームの面白みを高めることもできる。
【0061】
一方、仮想ゲーム保存部110は、中継音声データを保存することができる。中継音声データは、予め設定された仮想ゴルフゲームの事象(event)に対する中継陣の音声データを含むことができる。中継陣の音声データは、過去のゴルフゲームを中継した放送中継陣の音声情報を合成して生成されることができる。
【0062】
プロセッシング部130は、仮想ゴルフゲームを処理する過程で事象が発生する場合、中継陣の音声データを処理することができる。これによって、
図1のスピーカー153から中継陣の音声データが出力されることができる。
【0063】
中継陣の音声データは、キャスターの音声データ及び解説者の音声データの中で少なくとも一つを含むことができる。
【0064】
事象は、仮想ゴルフゲームの進行過程で発生することができる。例えば、事象は、コースを構成する各ホールの特徴に対する説明、ティーアップ及びティーオフ(tee off)、バーディー、パーセーブ及びボギーの発生、ゴルフボールがハザードに陥るか、コースの境界を離脱する場合、勝ち、負け、及び優勝などに対するものであるが、これらに限定されるのではない。
【0065】
音声合成は、過去のゴルフゲームに対する放送で録音された中継陣の音声を、一定した 音声単位に分割した後、符号を付して合成機に入力し、その後、プロセッシング部130の指示に従って必要な音声単位のみを再び合わせて声を人為的に作り出すことができる。
【0066】
また、音声の分節音の境界を中心に、前の音声の後半部と後の音声の前半部とを一緒に記録し、これに基づいて音声合成をしてもよい。本発明は、このような音声合成方法に限定されるものではなく、種々の音声合成方法によって行われることができる。
【0067】
このような音声合成方法は、一例に過ぎなく、本発明がこのような音声合成方法に限定されるものではない。
【0068】
尚、プロセッシング部130は、ユーザが仮想ゴルフゲームにおいて、相手方としての仮想プレイヤーキャラクターを選択する時、仮想プレイヤーキャラクターの選択頻度に比例して仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファー向けの収益を設定することができる。
【0069】
すなわち、ユーザは人気が多い実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターを選択する可能性が大きく、選択頻度の高い仮想プレイヤーキャラクターの実際のプロゴルファーに、収益をシェアリング(sharing)することで、実際のプロゴルファーの本発明が提供する仮想ゴルフ体験サービスに積極的に参加することができる動機付けを誘発させることができる。
【0070】
さらに、プロセッシング部130は、ユーザが仮想ゴルフゲームで実際のプロゴルファーの仮想プレイヤーキャラクターを勝った場合、ユーザの識別情報と各ラウンド別の打数を仮想の名誉の殿堂に登録させることができる。
【0071】
ユーザの識別情報は、ユーザのお名前、ユーザのID、ユーザの顔の画像、ユーザのスイング画像の中で少なくとも一つであってもよいが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0072】
本発明が提供する仮想ゴルフゲームは、実際のプロゴルファーがプレイした過去のゴルフゲームに基づいているから、ユーザが仮想プレイヤーキャラクターを相手取って優勝しにくい。これによって、ユーザが仮想プレイヤーキャラクターを勝ったということは、ユーザのゴルフ実力に優れるということを示すことができる。
【0073】
本発明は、仮想プレイヤーキャラクターを相手取って仮想ゴルフゲームを優勝したユーザを仮想の名誉の殿堂に登録することにより、他のユーザが本発明のサービスに積極的に参加するように誘導することができる。
【0074】
一方、プロセッシング部130は、仮想ゴルフゲームに参加する仮想プレイヤーキャラクターの、実際のプロゴルファーが出演する広告データを仮想ゲーム保存部110から読み出してスクリーン部155に表示することができる。
【0075】
実際のプロゴルファーは、多様なマーケティング効果を奏することができることから、広告主が好む広告モデルであり、これによって、実際のプロゴルファーが出演する多様な広告が大衆に露出している。
【0076】
ユーザと仮想プレイヤーキャラクターとの仮想ゴルフゲームが行われる場合、プロセッシング部130は、仮想プレイヤーキャラクターの基になる実際のプロゴルファーの広告をスクリーン部155を通じて表示することでマーケティング効果を向上させることができる。
【0077】
このような広告データは、仮想ゲーム保存部110に保存されることができ、プロセッシング部130は、前記広告データの露出時間によって、広告主に広報費に対する精算を要請することができる。
【0078】
以上のように本発明による実施形態を説明したが、前述した実施形態に加えて、本発明がその趣旨や範疇から逸脱することなく、他の特定形態で具体化できるという事実は、当該技術における通常の知識を持つ人には自明なことである。したがって、前述した実施形態は制限的なものではなく、例示的なものと理解されなければならず、これによって、本発明は前述した説明に限定されないで添付の特許請求の範囲の範疇及びその均等範囲内で変更されることもできる。
【国際調査報告】