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特表2024-510507応力低減特徴部を有する体内プロテーゼ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】応力低減特徴部を有する体内プロテーゼ
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/04 20130101AFI20240229BHJP
   A61F 2/90 20130101ALI20240229BHJP
【FI】
A61F2/04
A61F2/90
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023557389
(86)(22)【出願日】2022-03-17
(85)【翻訳文提出日】2023-09-19
(86)【国際出願番号】 US2022020773
(87)【国際公開番号】W WO2022203938
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】63/164,766
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】バーク、マーティン
(72)【発明者】
【氏名】タック、ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ソロモン、モリー
(72)【発明者】
【氏名】シアーズ、ロバート
【テーマコード(参考)】
4C097
4C267
【Fターム(参考)】
4C097AA15
4C097AA17
4C097BB01
4C097CC01
4C097CC11
4C097DD01
4C267AA44
4C267BB03
4C267BB06
4C267BB11
4C267BB12
4C267BB26
4C267BB40
4C267CC08
4C267CC20
4C267CC21
4C267CC22
4C267CC26
4C267FF05
4C267GG01
(57)【要約】
つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼは、中心長手方向軸線の周りに編まれた単一フィラメントから形成され、近位端から遠位端までの長さを画定する管状骨格であって、中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ段および複数のラング段を含む管状骨格と、管状骨格に沿って延在するポリマー被覆とを含んでもよい。各ループ段および各ラング段は、近位端と遠位端との間で管状骨格に沿って長手方向に延在する。管状骨格は、管状骨格の長さの大部分に沿って延在する第1の切り欠き領域と、管状骨格の長さの大部分に沿って延在する第2の切り欠き領域とを含む。ポリマー被覆は、第1の切り欠き領域および第2の切り欠き領域に沿って途切れない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼであって、
中心長手方向軸線の周りに編まれた単一フィラメントから形成され、近位端から遠位端までの長さを画定する管状骨格であって、前記中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ段および複数のラング段を含む管状骨格と、
前記管状骨格に沿って延在するポリマー被覆とを備え、
各ループ段は、前記近位端と前記遠位端との間で前記管状骨格に沿って長手方向に延在し、
各ラング段は、前記近位端と前記遠位端との間で前記管状骨格に沿って長手方向に延在し、
前記管状骨格は、
前記管状骨格の前記長さの大部分に沿って延在し、前記管状骨格の前記近位端に向かって配向される第1の近位端および前記管状骨格の前記遠位端に向かって配向される第1の遠位端を画定する、第1の切り欠き領域と、
前記管状骨格の前記長さの大部分に沿って延在し、前記管状骨格の前記近位端に向かって配向される第2の近位端および前記管状骨格の前記遠位端に向かって配向される第2の遠位端を画定する、第2の切り欠き領域とを含み、
前記ポリマー被覆は、前記第1の切り欠き領域および前記第2の切り欠き領域に沿って途切れない、体内プロテーゼ。
【請求項2】
前記第1の切り欠き領域は、第1のループ段の中間部分と、前記第1のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、前記管状骨格の前記長さの大部分に沿って除去することによって形成される、請求項1に記載の体内プロテーゼ。
【請求項3】
前記第1の切り欠き領域を形成することにより、前記単一フィラメントが前記第1の切り欠き領域内で不連続になる、請求項2に記載の体内プロテーゼ。
【請求項4】
前記不連続な単一フィラメントが、前記第1の切り欠き領域に沿って延在する第1の複数の終端部を含む、請求項3に記載の体内プロテーゼ。
【請求項5】
前記第2の切り欠き領域は、第2のループ段の中間部分と、前記第2のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、前記管状骨格の前記長さの大部分に沿って除去することによって形成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の体内プロテーゼ。
【請求項6】
前記第2の切り欠き領域を形成することにより、前記単一フィラメントが前記第2の切り欠き領域内で不連続になる、請求項5に記載の体内プロテーゼ。
【請求項7】
前記不連続な単一フィラメントが、前記第2の切り欠き領域に沿って延在する第2の複数の終端部を含む、請求項6に記載の体内プロテーゼ。
【請求項8】
前記第2の切り欠き領域が、前記第1の切り欠き領域から円周方向に離間している、請求項1~7のいずれか一項に記載の体内プロテーゼ。
【請求項9】
前記第1の近位端および前記第2の近位端が、前記管状骨格の前記近位端の遠位に配置され、
前記第1の遠位端および前記第2の遠位端が、前記管状骨格の前記遠位端の近位に配置される、請求項1~8のいずれか一項に記載の体内プロテーゼ。
【請求項10】
前記第1の切り欠き領域が、前記管状骨格の前記長さの少なくとも60%に沿って延在する、請求項1~9のいずれか一項に記載の体内プロテーゼ。
【請求項11】
つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼを作製する方法において、
単一フィラメントから管状骨格を編むステップであって、前記管状骨格は、中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ段および複数のラング段を含む、ステップと、
前記管状骨格を前記拡張した形態でヒートセットするステップと、
前記ヒートセットするステップの後に、第1のループ段の中間部分および前記第1のループ段に直接隣接するラング段の中間部分を、前記管状骨格の長さの大部分に沿って除去して、第1の切り欠き領域を形成するステップと、
前記除去するステップの後に、前記管状骨格にポリマー被覆を適用するステップであって、前記ポリマー被覆が前記第1の切り欠き領域に沿って途切れていない、ステップとを含む、方法。
【請求項12】
前記ヒートセットするステップの後に、第2のループ段の中間部分と、前記第2のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、前記管状骨格の前記長さの大部分に沿って除去して、第2の切り欠き領域を形成するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第2の切り欠き領域は、前記第1の切り欠き領域から円周方向に離間している、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の切り欠き領域を形成することにより、前記単一フィラメントが前記第1の切り欠き領域内で不連続になる、請求項11~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記不連続な単一フィラメントが、前記第1の切り欠き領域に沿って延在する第1の複数の終端部を含み、
前記第1の複数の終端部は、前記ポリマー被覆内に埋め込まれる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療装置、ならびに医療装置を製造および/または使用するための方法に関する。より詳細には、本開示は、体内プロテーゼまたはステントのための改良された設計に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人体は、気管、血管、尿管、胆管、食道、または腎臓管などの様々な管腔を含む。これらの管腔は、閉塞または弱化するか、またはそうでなければ、構造的支持を必要とするようになることがある。例えば、体管腔は、腫瘍によって圧縮されることがあり、プラークもしくは狭窄によって閉塞されることがある、または動脈瘤によって弱められることがある。体内の通路または管腔に埋め込むことができる体内プロテーゼまたはステントが開発されている。一般に、このような体内プロテーゼは、円形断面を有する管状部材であり、その例としては、ステント、ステントグラフト、被覆ステントなどが挙げられる。
【0003】
現在の編組される(braided)か編まれた(knitted)自己拡張型体内プロテーゼは、設計および装置の長さに起因して大きな程度の長手方向の可撓性を示し得る。これは、装置送達の目的のために、特に、より蛇行した解剖学的領域において、および送達後の管腔直線化の低減のために有利であり得、これは、典型的には、標的管腔に対する外傷がより少ないと見られる。いくつかの場合において、むき出しの体内プロテーゼは、良性狭窄が治療される場合、ステント除去が必要であり得る場合、および/または治療される管腔を栄養埋伏(例えば、肥満手術後の漏出治療、瘻孔治療等)から隔離するために塗膜が使用される場合、追加の塗膜を含んでもよい。気道を開いた状態に保つのを援助するために、編組されたステントおよび編まれたステントが気管気管支管腔で使用されることがある。
【0004】
気管気管支管腔における編組されたステントおよび編まれたステントに関する問題は、疲労の結果としての破砕および/または破損の可能性である。強制吸気/呼気および/または咳は、体管腔の大きな変形、および体管腔内に配置されたステントの対応する変形をもたらし得る。気管および気管支の解剖学的構造に起因して、これらの管腔の変形は、半径方向に不均一であり得、埋め込まれたステント上に高い応力の集中領域をもたらし得る。気管では、強制吸気/呼気および/または咳の間に、軟骨輪が半径方向に圧縮され、平滑筋組織が凹む。鋭い折り目が形成され、三日月形状となる。移植されたステントは、同様の様式で変形し、高い応力の領域を引き起こし、最終的に鋭い折り目に沿ってステントが破損する可能性がある。気管支は、平滑筋組織および軟骨輪が管腔の周りにより均一に分布しているため、より完全な半径方向圧縮を受けるが、ステントの周りの領域には依然として応力集中が存在し得る。
【0005】
単独では、これらの動きはステントに対して一般的に無害であり得る。しかしながら、著しい量の変形に繰り返しさらされると、ステントを形成するフィラメントに経時的に疲労および/または破砕を引き起こす場合がある。場合によっては、疲労および/または破砕はさらに、被覆の完全性の喪失を引き起こし得る。代替的な体内プロテーゼまたはステント、ならびに体内プロテーゼまたはステントを製造および使用するための代替的な方法を提供する継続的な必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
一例では、つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼは、中心長手方向軸線の周りに編まれた単一フィラメントから形成され、近位端から遠位端までの長さを画定する管状骨格であって、中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ(loop)段および複数のラング(rung)段を含む管状骨格と、管状骨格に沿って延在するポリマー被覆とを備えてもよい。各ループ段は、近位端と遠位端との間で管状骨格に沿って長手方向に延在してもよい。各ラング段は、近位端と遠位端との間で管状骨格に沿って長手方向に延在してもよい。管状骨格は、管状骨格の長さの大部分に沿って延在し、管状骨格の近位端に向かって配向される第1の近位端および管状骨格の遠位端に向かって配向される第1の遠位端を画定する、第1の切り欠き領域と、管状骨格の長さの大部分に沿って延在し、管状骨格の近位端に向かって配向される第2の近位端および管状骨格の遠位端に向かって配向される第2の遠位端を画定する、第2の切り欠き領域とを含んでもよい。ポリマー被覆は、第1の切り欠き領域および第2の切り欠き領域に沿って途切れなくてもよい。
【0007】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の切り欠き領域は、第1のループ段の中間部分と、第1のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、管状骨格の長さの大部分に沿って除去することによって形成される。
【0008】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の切り欠き領域を形成することにより、単一フィラメントが第1の切り欠き領域内で不連続になる。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、不連続な単一フィラメントは、第1の切り欠き領域に沿って延在する第1の複数の終端部を含む。
【0009】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第2の切り欠き領域は、第2のループ段の中間部分と、第2のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、管状骨格の長さの大部分に沿って除去することによって形成される。
【0010】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第2の切り欠き領域を形成することにより、単一フィラメントが第2の切り欠き領域内で不連続になる。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、不連続な単一フィラメントは、第2の切り欠き領域に沿って延在する第2の複数の終端部を含む。
【0011】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第2の切り欠き領域は、第1の切欠き領域から円周方向に離間している。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の近位端および第2の近位端は、管状骨格の近位端の遠位に配置される。第1の遠位端および第2の遠位端は、管状骨格の遠位端の近位に配置される。
【0012】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の切り欠き領域は、管状骨格の長さの少なくとも60%に沿って延在する。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の切り欠き領域は、管状骨格の長さの少なくとも75%に沿って延在する。
【0013】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼを作製する方法は、単一フィラメントから管状骨格を編むステップであって、管状骨格は、中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ段および複数のラング段を含む、ステップと、拡張した形態で管状骨格をヒートセットするステップと、ヒートセットするステップの後に、第1のループ段の中間部分および第1のループ段に直接隣接するラング段の中間部分を管状骨格の長さの大部分に沿って除去して第1の切り欠き領域を形成するステップと、除去するステップの後に、管状骨格にポリマー被覆を適用するステップであって、ポリマー被覆は第1の切り欠き領域に沿って途切れていない、ステップとを含んでもよい。
【0014】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、方法は、ヒートセットするステップの後に、第2のループ段の中間部分と、第2のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを、管状骨格の長さの大部分に沿って除去して第2の切り欠き領域を形成するステップをさらに含んでもよい。
【0015】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第2の切り欠き領域は、第1の切欠き領域から円周方向に離間している。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、第1の切り欠き領域を形成することにより、単一フィラメントが第1の切り欠き領域内で不連続になる。
【0016】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、不連続な単一フィラメントは、第1の切り欠き領域に沿って延在する第1の複数の終端部を含む。第1の複数の終端部は、ポリマー被覆内に埋め込まれる。
【0017】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成された体内プロテーゼは、中心長手方向軸線の周りに編まれた単一フィラメントから形成され、近位端から遠位端までの長さを画定する管状骨格であって、中心長手方向軸線の周りに交互に配置された複数のループ段および複数のラング段を含む管状骨格と、管状骨格に沿って延在するポリマー被覆とを備えてもよい。各ループ段は、近位端と遠位端との間で管状骨格に沿って長手方向に延在してもよい。各ラング段は、近位端と遠位端との間で管状骨格に沿って長手方向に延在してもよい。複数のループ段のうちの第1のループ段は、管状骨格の中間領域に沿って不連続であってもよく、第1のループ段の円周方向両側のラング段は、管状骨格の中間領域に沿って不連続であってもよい。複数のループ段のうち第1のループ段と円周方向に対向する第2のループ段は、管状骨格の中間領域に沿って不連続であってもよく、第2のループ段の両側のラング段は、管状骨格の中間領域に沿って不連続であってもよい。ポリマー被覆は、管状骨格の中間領域に沿って連続していてもよい。ポリマー被覆は、シリコーンから形成されてもよい。中間領域は、管状骨格の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。
【0018】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、中間領域内で、単一フィラメントは複数の不連続セグメントを含む。
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、複数の不連続セグメントは、中間領域に沿って複数の終端部を形成し、複数の終端部はポリマー被覆内に埋め込まれる。
【0019】
本明細書に説明される任意の例に加えて、またはその代わりに、体内プロテーゼは、拡張した形態に向かって自己付勢される。
いくつかの実施形態、態様、および/または例の上記の概要は、本開示の各開示された実施形態またはすべての実装を説明することを意図していない。以下の図面および詳細な説明は、これらの実施形態をより具体的に例示する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示は、添付の図面に関連して以下の詳細な説明を考慮することにより、より完全に理解され得る。
図1図1は、従来技術の編まれたステントを示す。
図2図2は、従来技術の編まれたステントが埋め込まれた患者の気管の一部の断面図を示す。
図3図3は、強制吸気/呼気および/または咳を受けた図2の埋め込まれた従来技術の編まれたステントを示す。
図4図4は、横方向の圧縮力を受けた図1の従来技術のステントを示す。
図5図5は、折曲げる力を受けた後によじれた図1の従来技術のステントを示す。
図6図6は、本開示による体内プロテーゼの態様を示す。
図7図7は、図6の体内プロテーゼの態様を示す。
図8図8は、横方向の圧縮力を受けた図6~7の体内プロテーゼを示す。
図9図9は、折曲げる力を受けた後の図6~7の体内プロテーゼを示す。
図10図10は、本開示による体内プロテーゼを作製する方法の態様を示す。
図11図11は、本開示による体内プロテーゼの代替的な構成を示す。
図12図12は、気管内の本開示の体内プロテーゼの例示的な留置を示す。
【0021】
本開示の態様は、様々な修正形態および代替形態を受け入れることができるが、それらの詳細は、例として図面に示されており、詳細に説明される。しかしながら、その意図は、本開示の態様を説明される特定の実施形態に限定することではないことを理解されたい。逆に、本発明は、本開示の趣旨および範囲内に入るすべての修正形態、均等物、および代替形態を包含するものである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の説明は、必ずしも縮尺通りではない図面を参照して読まれたく、同様の参照番号は、いくつかの図を通して同様の要素を示す。詳細な説明および図面は、本開示を例示することを意図しているが、本開示を限定することを意図していない。当業者は、説明および/または示される様々な要素が、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な組合せおよび構成で配置され得ることを認識するであろう。詳細な説明および図面は、本開示の例示的な実施形態を示す。
【0023】
以下に定義される用語については、特許請求の範囲または本明細書の他の箇所において異なる定義が与えられない限り、これらの定義が適用されるものとする。
全ての数値は、本明細書において、明示的に示されているか否かにかかわらず、「約」という用語によって修飾されると想定される。数値の文脈における「約」という用語は、全般的に、列挙された値と同等である(例えば、同じ機能または結果を有する)と当業者が考えるであろう数の範囲を指す。多くの場合、「約」という用語は、最も近い有効数字に丸められた数を含み得る。「約」という用語の他の使用(例えば、数値以外の文脈における)は、別段の指定がない限り、本明細書の文脈から理解され、本明細書の文脈と一致するように、それらの通常の慣習的な定義を有すると想定され得る。
【0024】
端点による数値範囲の記載は、端点を含むその範囲内の全ての数を含む(例えば、1~5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、および5を含む)。
様々な構成要素、特徴、および/または仕様に関するいくつかの適切な寸法、範囲、および/または値が開示されているが、本開示によって駆り立てられた当業者は、所望の寸法、範囲、および/または値が明示的に開示されたものから逸脱してもよいことを理解するであろう。
【0025】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、内容が明らかに他のことを示さない限り、複数の指示対象を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、「または」という用語は、内容が明らかに他のことを示さない限り、「および/または」を含む意味で全般的に使用される。理解を容易にするために、本開示の特定の特徴は、それらの特徴が開示された実施形態内で複数または繰り返され得るとしても、単数形で説明され得ることに留意されたい。特徴の各事例は、そうではないと明示的に述べられていない限り、単数の開示を含み、かつ/またはそれによって包含され得る。簡略化および明確性のために、本開示のすべての要素が必ずしも各図に示されているわけではなく、または以下で詳細に説明されているわけでもない。しかしながら、以下の説明は、そうでないと明示的に述べられていない限り、1つより多く存在する構成要素のいずれかおよび/またはすべてに等しく適用され得ることが理解されるであろう。さらに、明確性のために、いくつかの要素または特徴のすべての例が各図に示されているわけではない。
【0026】
「近位」、「遠位」、「前進」、「後退」、それらの変形などの相対的な用語は、全般的に、装置のユーザ/オペレータ/マニピュレータに対する様々な要素の位置決め、方向、および/または動作に関して考慮されてもよく、「近位」および「後退」は、ユーザにより近いまたはユーザに向かうことを示すか指し、「遠位」および「前進」は、ユーザからより遠いまたはユーザから離れることを示すか指す。場合によっては、「近位」および「遠位」という用語は、本開示の理解を容易にするために任意に割り当てられてもよく、そのような場合は、当業者には容易に明らかになるであろう。「上流」、「下流」、「流入」、および「流出」などの他の相対的な用語は、体管腔、血管などの管腔内、または装置内の流体流の方向を指す。「軸線方向」、「円周方向」、「長手方向」、「横方向」、「半径方向」などのさらに他の相対的な用語、および/またはそれらの変形は、全般的に、開示される構造または装置の中心長手方向軸線に対する方向および/または向きを指す。
【0027】
「範囲」という用語は、問題の範囲または寸法が、述べられたまたは特定された寸法の最小測定値を意味すると理解され得る「最小」によって先行されるかまたは「最小」として特定されない限り、述べられたまたは特定された寸法の最大測定値を意味すると理解され得る。例えば、「外側範囲」は外側の寸法を意味すると理解されてもよく、「半径方向範囲」は半径方向の寸法を意味すると理解されてもよく、「長手方向範囲」は長手方向の寸法を意味すると理解されてもよい、などである。「範囲」の各例は異なっていてもよく(例えば、軸線方向、長手方向、横方向、半径方向、円周方向など)、個々の用法の文脈から当業者には明らかであろう。全般的に、「範囲」は、意図された用途に従って測定された可能な限り最大の寸法と考えられてもよく、一方、「最小範囲」は、意図された用途に従って測定された可能な限り最小の寸法と考えられてもよい。場合によっては、「範囲」は、全般的に、平面および/または断面内で直角に測定されてもよいが、特定の文脈から明らかになるように、限定ではないが、角度的に、半径方向に、円周方向に(例えば、弧に沿って)等、異なって測定されてもよい。
【0028】
「モノリシック(monolithic)」および「単体(unitary)」という用語は、全般的に、単一の構造またはベースユニット/要素から作製されるか、またはそれから成る、1つまたは複数の要素を指すものとする。モノリシックおよび/または単体要素は、複数の別個の構造または要素を一緒に組み立てるか、または別様に接合することによって作製される構造および/または特徴を除外するものとする。
【0029】
本明細書における「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「他の実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得るが、すべての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、または特性を含まなくてもよいことを示すことに留意されたい。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、そうでないと明確に述べられていない限り、他の実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性を実装することは、当業者の知識の範囲内であろう。すなわち、以下で説明される様々な個々の要素は、特定の組合せで明示的に示されていなくても、当業者によって理解されるように、他の追加の実施形態を形成するために、または説明される実施形態を補完および/または強化するために、互いに組合せ可能または配置可能であると考えられる。
【0030】
明確性のために、説明および/または特許請求の範囲の全体にわたって、ある特定の識別する数値命名法(例えば、第1、第2、第3、第4など)を使用して、様々な説明および/または特許請求の範囲の特徴を命名および/または区別する場合がある。数値命名法は限定を意図するものではなく、単なる例示であることを理解されたい。いくつかの実施形態では、簡潔性および明確性のために、以前に使用された数値命名法の変更およびそれからの逸脱が行われ得る。すなわち、「第1の」要素として識別された特徴は、後に「第2の」要素、「第3の」要素などと称される場合があり、または完全に省略される場合があり、および/または異なる特徴が「第1の」要素と称される場合がある。各例における意味および/または名称は、当業者には明らかであろう。
【0031】
図は、体内プロテーゼまたはステントの選択された構成要素および/または配置を示す。任意の所与の図において、体内プロテーゼまたはステントのいくつかの特徴は、簡略化のために示されていない場合があり、または概略的に示されている場合があることに留意されたい。体内プロテーゼまたはステントの構成要素のいくつかに関するさらなる詳細は、他の図においてより詳細に示され得る。理解を容易にするために、本開示の特定の特徴は、それらの特徴が開示された実施形態内で複数または繰り返され得るとしても、単数形で説明され得ることに留意されたい。特徴の各事例は、そうではないと明示的に述べられていない限り、単数の開示を含み、かつ/またはそれによって包含され得る。例えば、「フィラメント」、「セル」、「支材」、または他の特徴への言及は、当該特徴のうちの1つを超えるすべての事例および量に等しく言及され得る。したがって、以下の説明は、そうでないと明示的に述べられていない限り、体内プロテーゼまたはステント内の1つより多く存在する構成要素のいずれかおよび/またはすべてに等しく適用され得ることが理解されるであろう。さらに、明確性のために、いくつかの要素または特徴のすべての例が各図に示されているわけではない。
【0032】
一部の患者では、気管、食道、総胆管、膵管などの体管腔を部分的にまたは完全に閉塞し得る狭窄が形成または発生する場合があり、したがって治療が必要となる。本開示は、体管腔の治療を容易にし、および/または可能にする特徴を対象とし得ることが理解されるであろう。
【0033】
従来技術の編まれたステント10が図1に示されている。従来技術の編まれたステント10は、体管腔を治療するために使用されてきた。従来技術の編まれたステント10は、複数のスパイン(spine)20と、複数のスパイン20のうち隣り合うスパインの間に介在する複数のラング30とを含んでもよい。従来技術の編まれたステント10は、1つの連続ワイヤから形成されてもよい。拘束されていないとき、従来技術の編まれたステント10は、全般的に円形の断面形状および/または範囲を有し得る。治療のために生体構造内に留置されるとき、従来技術の編まれたステント10は、例えば、従来技術の編まれたステント10が埋め込まれた患者の気管80の一部の断面を示す図2に見られるように、それが埋め込まれる体管腔の形状に近づくのに十分な可撓性を有し得る。
【0034】
気管80は、呼吸中に空気が口腔と鼻腔との間を移動して気管支に入って、肺に到達することを可能にする通路である。気管80は、前壁84、後壁86、および前壁84と後壁86との間に延在する側壁85を含んでもよい。気管80は、平坦な後壁86を備えた長尺状のD字形断面を有し得る。埋め込まれるとき、従来技術の編まれたステント10は、複数のスパイン20のうちのスパイン(例えば、コーナースパイン22)が平坦な後壁86に隣接して位置づけられた状態で、気管80の管腔81内に自然に定着し得る。
【0035】
硝子軟骨82のいくつかのC字形バーは、気管80がつぶれるのを防止する。後壁86は、図3に示されるように、咳の間に気管80から空気を排出するために、気管80の管腔81内に収縮して気道を狭める気管筋88を含み、前壁84は軟骨輪を含む。気管80は食道90の前方に配向され、気管筋88は気管80の管腔81と食道90との間に配置される。
【0036】
図3は、強制吸気/呼気および/または咳の間に、気管筋88が管腔81内に収縮することによって気管80の管腔81がどのように変形するかを示す。後壁86に隣接する管腔81の側方角部に形成された鋭い折り目は、三日月形状をもたらす。埋め込まれたステント10は、同様に変形してコーナースパイン22に高応力領域を生じさせ、最終的に、鋭い折り目および/またはコーナースパイン22に沿ってステントが破砕する可能性がある。
【0037】
図4は、吸気/呼気および/または咳の間に生じるような横方向の力LFを受ける従来技術の編まれたステント10の側面図を示す。従来技術の編まれたステント10の一部は、コーナースパイン22に沿って内側に歪められる。この部分は、強制吸気/呼気および/または咳の間に生じるように、横方向の力LFが移動すると、従来技術の編まれたステント10の長さに沿って長手方向に移動する。したがって、高応力領域は、編まれたステント10の単一部分に限定されず、その代わりに、編まれたステント10の長さに沿って延在する。
【0038】
別の例では、図5は、ほぼ半分(約180度)に折り曲げられた従来技術の編まれたステント10を示して、従来技術の編まれたステント10の制限された可撓性に起因して解剖学的構造における激しい屈曲で生じ得るよじれを示す。ステント10の編まれたパターンは、屈曲部の外側での伸張または屈曲部の内側での圧縮を可能にせず、したがって、ステント10は屈曲部でよじれ40を形成する。編まれたパターンはステントに平行に走るスパインを含むので(図1に見られるように)、屈曲部に材料の積層があり、これがステント10のよじれを引き起こす。図5に示されるよじれ傾向は、従来技術の編まれたステント10の可撓性および/または屈曲能力を制限する。
【0039】
図6は、従来技術の編まれたステント10の欠点に対処するように設計および構成された体内プロテーゼ100の態様を示す。「体内プロテーゼ」という用語は、本明細書において「ステント」という用語と互換的に使用され得る。説明を容易にするために、体内プロテーゼ100は、平坦なパターン構成で示されている。体内プロテーゼ100は、中心長手方向軸線Aの周りに編まれた単一フィラメントから形成され、近位端102から遠位端104までの長さを画定する管状骨格108を備えてもよい。
【0040】
体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、つぶれた形態と拡張した形態との間で移行するように構成されてもよい。つぶれた形態は、拡張した形態と比較して、体内プロテーゼ100が軸線方向に伸長され、および/または半径方向につぶされるか、または圧縮された形態であってもよい。拡張した形態は、つぶれた形態と比較して、体内プロテーゼ100が軸線方向に短縮され、および/または半径方向に拡張した形態であってもよい。少なくともいくつかの実施形態では、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は自己拡張可能であってもよい。例えば、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、形状記憶材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、機械的に拡張可能であってもよい。例えば、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、膨張可能なバルーンを使用して、作動部材を使用して、または他の適切な手段を使用して拡張可能であってもよい。治療部位への送達中、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、つぶれた形態で送達シースの管腔内に配置されてもよい。送達シースの管腔から取り出されると、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、つぶれた形態から拡張した形態に移行することができ、および/または移行されてもよい。
【0041】
管状骨格108は、複数のセルを含んでもよく、および/または複数のセルで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の中心長手方向軸線の周りに織り込まれた単一フィラメントを含んでもよく、および/または単一フィラメントから形成されてもよい。少なくともいくつかの実施形態では、単一フィラメントは、複数のセルを形成および/または画定してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108は、単一フィラメントから編組され、編まれ、または織られてもよい。いくつかの実施形態では、単一フィラメントは、ワイヤ、糸、ストランドなどであってもよい。いくつかの実施形態では、単一フィラメントの隣接部分は、管状骨格108の壁を通る開口部または隙間を画定してもよい。代替として、いくつかの実施形態では、管状骨格108は、単一の円筒形レーザ切断ニッケル-チタン(例えば、ニチノール)管状部材等の円筒形管状部材から形成されるモノリシック構造であってもよく、管状部材の残りの(例えば、除去されていない)部分は、その間に画定される開口部または隙間を伴う管状骨格108を形成する。
【0042】
管状骨格108は、実質的に管状であってもよく、および/または管状骨格108の中心長手方向軸線Aに沿って軸線方向に貫通して延びる管腔を含んでもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108は、約40ミリメートル~約250ミリメートル、約50ミリメートル~約225ミリメートル、約60ミリメートル~約200ミリメートル、約80ミリメートル~約175ミリメートル、約100ミリメートル~約150ミリメートル、または別の適切な範囲の軸線方向の長さを有してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108は、約5ミリメートル~約30ミリメートル、約6ミリメートル~約25ミリメートル、約8ミリメートル~約20ミリメートル、約10ミリメートル~約15ミリメートル、または別の適切な範囲の半径方向外側の寸法または半径方向の範囲を有してもよい。他の構成も企図される。体内プロテーゼ100、管状骨格108、および/またはそれらの構成要素もしくは要素のためのいくつかの適切であるが非限定的な材料、例えば金属材料および/またはポリマー材料を以下に説明する。
【0043】
管状骨格108は、中心長手方向軸線Aの周りに交互に配置された複数のループ段120および複数のラング段130を含んでもよい。例えば、1つのループ段が隣り合う2つのラング段の間に配置されてもよく、1つのラング段が隣り合う2つのループ段の間に配置されてもよい。複数のラング段130は、複数のループ段120よりも可撓性であってもよく、したがって、全体として管状骨格108に可撓性を提供してもよい。いくつかの実施形態では、複数のラング段130の各々は、複数のループ段120の各々よりも大きい、管状骨格108の周りの円周方向距離に延在してもよい。他の構成も企図される。いくつかの実施形態では、管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108が拡張した形態に向かって自己付勢されるように、拡張した形態でヒートセットされてもよい。
【0044】
複数のループ段120の各ループ段は、近位端102と遠位端104との間で管状骨格108に沿って長手方向に延びてもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうち少なくともいくつかのループ段は、近位端102から遠位端104まで連続的に延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちいくつかのループ段は、近位端102と遠位端104との間で不連続であってもよい。複数のラング段130の各ラング段は、近位端102と遠位端104との間で管状骨格108に沿って長手方向に延びてもよい。いくつかの実施形態では、複数のラング段130のうち少なくともいくつかのラング段は、近位端102から遠位端104まで連続的に延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数のラング段130のうちいくつかのラング段は、近位端102と遠位端104との間で不連続であってもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、複数のループ段120の各ループは、管状骨格108の円周の周りに(例えば弧に沿って)約0.05ミリメートル(mm)、0.10mm、0.15mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mm、2mm、3mmなど延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数のラング段130の各ラングは、管状骨格108の円周の周りに(例えば弧に沿って)約0.10ミリメートル(mm)、0.15mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mmなど延在してもよい。他の構成も企図される。
【0046】
管状骨格108は、管状骨格108の長さの大部分に沿って延びる第1の切り欠き領域160を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも70%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも75%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも80%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも85%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの少なくとも90%に沿って延在してもよい。他の構成も企図される。
【0047】
第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の近位端102と管状骨格108の遠位端104との間に配置されてもよい。第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の近位端102に向かって配向された第1の近位端162と、管状骨格108の遠位端104に向かって配向された第1の遠位端164とを画定し、それらから連続的に延在してもよい。いくつかの実施形態では、第1の近位端162は、管状骨格108の近位端102の遠位に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の遠位端164は、管状骨格108の遠位端104の近位に配置されてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、管状骨格108の長さの大部分に沿って、複数のループ段120のうちの第1のループ段122の中間部分と、複数のラング段130のうちの第1のループ段122に直接隣接するラング段132の中間部分とを除去することによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちの第1のループ段122は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続であってもよく、第1のループ段122から円周方向に第1のループ段122の両側にあるラング段132は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続である。
【0049】
管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの大部分に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも70%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも75%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも80%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも85%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも90%に沿って延在してもよい。他の構成も企図される。
【0050】
第1の切り欠き領域160は、管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130をヒートセットした後に形成されてもよい。少なくともいくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160を形成することは、単一フィラメントを第1の切り欠き領域160内でおよび/または管状骨格108の長さに沿って不連続にし得る。同様に、第1の切り欠き領域160を形成することは、第1のループ段122および第1のループ段122に直接隣接するラング段132を、第1の切り欠き領域160内および/または管骨格108の長さに沿って不連続し得る。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域内で、単一フィラメントは複数の不連続セグメント166を備えてもよい。
【0051】
第1の切り欠き領域160および/または中間領域に沿って延在する第1の複数の終端部168を、不連続な単一フィラメントが備えてもよく、および/または複数の不連続セグメント166が形成してもよい。第1の複数の終端部168は、複数のループ段120のうちの1つおよび/または第1の切り欠き領域160の外周に近接していてもよい。例えば、第1の複数の終端部168は、複数のループ段120のうちの1つの約0.01ミリメートル(mm)、0.02mm、0.03mm、0.05mm、0.07mm、0.10mm、0.15mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mmなどの範囲内であってもよい。管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130は、第1の切り欠き領域160を形成する前に、および/または管状骨格108の長さの大部分に沿って複数のループ段122のうちの第1のループ段120の中間部分および複数のラング段130のうちの第1のループ段122に直接隣接するラング段132の中間部分を除去する前にヒートセットされているので、管状骨格108は、中間部分が除去され、および/または第1の切り欠き領域160が形成された場合であっても、ほどけることが防止される。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160は、複数のループ段120のうちのいくつかの隣り合うループ段と、いくつかの隣り合うループ段に直接隣接するラング段とを除去することによって形成されてもよい。一例では、第1の切り欠き領域160は、隣り合う2つのループ段と、隣り合う2つループ段の間に配置されたラング段と、隣り合う2つのループ段の円周方向両側のラング段とを除去することによって形成されてもよい。別の例では、第1の切り抜き領域160は、隣り合う3つのループ段と、隣り合う3つのループ段の間に配置された2つのラング段と、隣り合う3つのループ段の円周方向両側のラング段とを除去することによって形成されてもよい。他の構成も企図される。
【0053】
いくつかの実施形態では、管状骨格108は、管状骨格108の長さの大部分に沿って延びる第2の切り欠き領域180を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも70%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも75%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも80%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも85%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの少なくとも90%に沿って延在してもよい。他の構成も企図される。
【0054】
第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の近位端102と管状骨格108の遠位端104との間に配置されてもよい。第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の近位端102に向かって配向された第2の近位端182と、管状骨格108の遠位端104に向かって配向された第2の遠位端184とを画定し、それらから連続的に延在してもよい。いくつかの実施形態では、第2の近位端182は、管状骨格108の近位端102の遠位に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の遠位端184は、管状骨格108の遠位端104の近位に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、第1の切り欠き領域160から円周方向に離間されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、中心長手方向軸線Aに対して第1の切り欠き領域160から管状骨格108の反対側に配置されてもよい。
【0055】
いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、管状骨格108の長さの大部分に沿って、複数のループ段120のうちの第2のループ段124の中間部分と、複数のラング段130のうち、第1のループ段124に直接隣接するラング段134の中間部分とを除去することによって形成されてもよい。複数のループ段120のうちの第2のループ段124は、複数のループ段120のうちの第1のループ段122から円周方向に離間されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちの第2のループ段124は、中心長手方向軸Aに対して、複数のループ段120のうちの第1のループ段122から管状骨格108の反対側に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちの第2のループ段124は、複数のループ段120のうちの第1のループ段122と円周方向に対向してもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちの第2のループ段124は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続であってもよく、第2のループ段124から円周方向に第2のループ段124の両側にあるラング段134は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続である。
【0056】
管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの大部分に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも70%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも75%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも80%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも85%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域は、管状骨格108の長さの少なくとも90%に沿って延在してもよい。他の構成も企図される。
【0057】
第2の切り欠き領域180は、管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130をヒートセットした後に形成されてもよい。少なくともいくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180を形成することは、単一フィラメントを第2の切り欠き領域180内でおよび/または管状骨格108の長さに沿って不連続にし得る。同様に、第2の切り欠き領域180を形成することは、第2のループ段124および第2のループ段124に直接隣接するラング段134を、第2の切り欠き領域180内および/または管骨格108の長さに沿って不連続し得る。
【0058】
第2の切り欠き領域180および/または中間領域に沿って延在する第2の複数の終端部188を、不連続な単一フィラメントが備えてもよく、および/または複数の不連続セグメント166が形成してもよい。第2の複数の終端部188は、複数のループ段120のうちの1つおよび/または第2の切り欠き領域180の外周に近接していてもよい。例えば、第2の複数の終端部188は、複数のループ段120のうちの1つの約0.01ミリメートル(mm)、0.02mm、0.03mm、0.05mm、0.07mm、0.10mm、0.15mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mmなどの範囲内であってもよい。管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130は、第2の切り欠き領域180を形成する前に、および/または管状骨格108の長さの大部分に沿って複数のループ段120のうちの第2のループ段124の中間部分および複数のラング段130のうちの第2のループ段124に直接隣接するラング段134の中間部分を除去する前にヒートセットされているので、管状骨格108は、中間部分が除去され、および/または第2の切り欠き領域180が形成された場合であっても、ほどけることが防止される。
【0059】
いくつかの実施形態では、第2の切り欠き領域180は、複数のループ段120のうちのいくつかの隣り合うループ段と、いくつかの隣り合うループ段に直接隣接するラング段とを除去することによって形成されてもよい。一例では、第2の切り欠き領域180は、隣り合う2つのループ段と、隣り合う2つループ段の間に配置されたラング段と、隣り合う2つのループ段の円周方向両側のラング段とを除去することによって形成されてもよい。別の例では、第2の切り抜き領域180は、隣り合う3つのループ段と、隣り合う3つのループ段の間に配置された2つのラング段と、隣り合う3つのループ段の円周方向両側のラング段とを除去することによって形成されてもよい。他の構成も企図される。
【0060】
図7に示すように、体内プロテーゼ100は、管状骨格108に沿って延びるポリマー被覆150を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、管状骨格108の全周にしっかりと固定され、接合され、または他の方法で取り付けられてもよい。例えば、ポリマー被覆150は、その全長、幅、および/または円周の周りで管状骨格108に連続的に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150が管状骨格108に接触する任意の場所で、ポリマー被覆150は、管状骨格108にしっかりと固定され、接合され、または他の方法で取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108の部分は、ポリマー被覆150内に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態では、管状骨格108は、ポリマー被覆150内に連続的および/または完全に埋め込まれてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、第1の切り欠き領域160に沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、第2の切り欠き領域180に沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、第1の切り欠き領域160および第2の切り欠き領域180に沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、第1の複数の終端部168および/または第2の複数の終端部188は、図7の断面詳細図に示されるように、ポリマー被覆150内に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、管状骨格108の中間領域に沿って連続していてもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の全長に沿って延びていてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の長さの一部に沿って延びていてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の近位端102と体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の遠位端104との間に不連続に延在してもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の近位端102から体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の遠位端104まで連続して延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数のセルの全てのセルは、ポリマー被覆150によって完全に覆われてもよい。他の構成も企図される。
【0063】
使用時に、体内プロテーゼ100が体管腔内に位置づけられると、ポリマー被覆150は、管状骨格108上におよび/または管状骨格108を覆って配置された実質的に連続した外側被覆を形成することができ、それによって、体内プロテーゼ100および/または管状骨格102の管腔と、ポリマー被覆150の半径方向外側に位置づけられた体管腔壁との間に、密封界面などの障壁を形成する。ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の管腔を体管腔の壁から隔離することができる。ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100の管腔および/または管状骨格108内への組織の内方成長を防止し、それによって体管腔からの体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の除去を可能にし、かつ/または補助することができる。PTFE、シリコーン等を含むが、これらに限定されない、ポリマー被覆150のためのいくつかの適切な材料の例が、以下で議論される。
【0064】
図8は、図4の従来技術の編まれたステント10に加えられる横方向の力LFと同様に、吸気/呼気および/または咳の間に生じるような横方向の力LFを受ける体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の側面図を示す。図8に見られるように、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の一部、および/または複数のループ段120のうちのいくつかおよび複数のラング段130のうちのいくつかは、内側に歪められる。この部分は、強制吸気/呼気および/または咳の間に生じるように、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の長さに沿って長手方向に移動してもよい。第1の切り欠き領域160および/または第2の切欠き領域180(見えない)、ならびにポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108が、図4の従来技術の編まれたステント10に見られるのと同じ高い応力集中を受けることなく歪むことを可能にし得る。図4の従来技術の編まれたステント10に見られる変形は、低減または除去される。体内プロテーゼ100の単一フィラメントおよび/または管状骨格108に外向きの応力が加えられる代わりに、体内ポプロテーゼ100および/または管状骨格108は、ほぼ均一につぶれてもよい。ポリマー被覆150は、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108が応力を吸収して平坦な向きに変形することを可能にするのに十分な可撓性を有していてもよい。横向きの力LFが除去されると、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、元の向き(例えば、拡張した形態)に戻ることができ、体管腔の開通性が維持される。
【0065】
別の例では、図9は、ほぼ半分(約180度)に折り曲げられた体内プロテーゼ100および/または管状骨格108を示して、図5の従来技術の編まれたステント10に見られるよじれが回避されることを示す。体内プロテーゼ100の試験は、第1の切り欠き領域160、第2の切り欠き領域180(見えない)、および/またはポリマー被覆150が、従来技術の編まれたステント10と比較して、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の可撓性および耐よじれ性を改善したことを示している。
【0066】
図10は、体内プロテーゼ100を作製する方法の態様を示す。方法は、単一フィラメントからマンドレル上に管状骨格108を編むことを含んでもよく、管状骨格108は、中心長手方向軸線Aの周りに交互に配置された複数のループ段120および複数のラング段130を含む。いくつかの実施形態では、マンドレルは、全般的に、円筒形状および/または円形断面であってもよい。他の形状、断面、および/または構成も企図される。
【0067】
方法は、マンドレル上で管状骨格108をヒートセットすることを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、拡張した形態においてマンドレル上で管状骨格108をヒートセットすることを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、管状骨格108および/または体内プロテーゼ100が第1の温度でつぶれた形態に向かって自己付勢されるように、第1の温度でつぶれた形態において第1のマンドレル上で管状骨格108をヒートセットすることと、管状骨格108および/または体内プロテーゼ100が第2の温度で拡張した形態に向かって自己付勢されるように、第1の温度とは異なる第2の温度で拡張した形態において第2のマンドレル上で管状骨格108をヒートセットすることとを含んでもよい。他の構成も企図される。
【0068】
本方法は、ヒートセットステップの後に、管状骨格108の長さの大部分に沿って、複数のループ段120のうちの第1のループ段の中間部分と、第1のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを除去して、第1の切り欠き領域160を形成することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、ヒートセットステップの後に、管状骨格108の長さの大部分に沿って、複数のループ段120のうちの第2のループ段の中間部分と、第2のループ段に直接隣接するラング段の中間部分とを除去して、第2の切り欠き領域180を形成することを含んでもよい。本明細書で議論されるように、第2の切り欠き領域180は、第1の切欠き領域160から円周方向に離間されてもよい。
【0069】
本方法は、除去ステップの後に、ポリマー被覆150を管状骨格108に適用することを含んでもよく、ポリマー被覆150は、第1の切り欠き領域160および/または第2の切り欠き領域180に沿っておよび/またはその中で途切れていない。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、噴霧コーティング、浸漬コーティング、収縮包装、および/または他の適切な方法を介して適用されてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、シリコーンから形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150の厚さは、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の長さに沿って変化してもよい。一例では、ポリマー被覆150の厚さは、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108の残りの部分と比較して、第1の切り欠き領域160および/または第2の切り欠き領域180に沿っておよび/またはその中で増加していてもよい。別の例では、ポリマー被覆150の厚さは、第1の複数の終端部168および/または第2の複数の終端部188に沿って増加してもよい。他の構成および/または材料も企図される。
【0070】
いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150を管状骨格108に適用する前に、本方法は、第1の複数の終端部168および/または第2の複数の終端部188を、複数のループ段120のうちの直接隣接するループ段に固定および/またはしっかりと取り付けることを含んでもよい。いくつかの実施形態では、第1の複数の終端部168および/または第2の複数の終端部188は、複数のループ段120のうちの直接隣接するループ段に溶接(例えば、レーザ溶接、音波溶接など)されてもよい。他の構成も企図される。
【0071】
図11は、体内プロテーゼ100の別の構成を示す。体内プロテーゼ100は、以下に述べる変更を加えて、実質的に上述したように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、体内プロテーゼ100および/または管状骨格108は、管状骨格108の長さの大部分に沿って延びる複数の切り欠き領域170を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り抜き領域170は、2つの切り欠き領域、3つの切り欠き領域、4つの切り欠き領域、5つの切り欠き領域などを含み得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも60%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも70%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも75%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも80%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも85%に沿って延在してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の長さの少なくとも90%に沿って延在してもよい。他の構成も企図される。
【0073】
複数の切り欠き領域170は、管状骨格108の近位端102と管状骨格108の遠位端104との間に配置されてもよい。複数の切り欠き領域170は各々、管状骨格108の近位端102に向かって配向された近位端と、管状骨格108の遠位端104に向かって配向された遠位端とを画定してもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170の近位端は、管状骨格108の近位端102の遠位に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170の遠位端は、管状骨格108の遠位端104の近位に配置されてもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は各々、管状骨格108の長さの大部分に沿って、複数のループ段120のうちの1つのループ段128の中間部分と、複数のラング段130のうちのその1つのループ段128に直接隣接するラング段138の中間部分とを除去することによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のループ段120のうちの1つのループ段128は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続であってもよく、その1つのループ段128から円周方向にその1つのループ段128の両側にあるラング段138は、管状骨格108の中間領域に沿って不連続である。
【0075】
複数の切り欠き領域170は、管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130をヒートセットした後に形成されてもよい。少なくともいくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170を形成することは、単一フィラメントを複数の切り欠き領域170内でおよび/または管状骨格108の長さに沿って不連続にし得る。同様に、複数の切り欠き領域170を形成することは、1つのループ段128およびその1つのループ段128に直接隣接するラング段138を、それらのそれぞれの切り欠き領域170内で、および/または管状骨格108の長さに沿って不連続にし得る。いくつかの実施形態では、管状骨格108の中間領域内で、単一フィラメントは複数の不連続セグメントを備えてもよい。
【0076】
複数の切り欠き領域170および/または中間領域に沿って延在する複数の終端部を、不連続な単一フィラメントが備えてもよく、および/または複数の不連続セグメントが形成してもよい。複数の終端部は、複数のループ段120のうちの1つおよび/または複数の切り欠き領域170の外周に近接していてもよい。例えば複数の終端部168は、複数のループ段120のうちの1つの約0.01ミリメートル(mm)、0.02mm、0.03mm、0.05mm、0.07mm、0.10mm、0.15mm、0.25mm、0.5mm、0.75mm、1mmなどの範囲内であってもよい。管状骨格108、単一フィラメント、ならびに/または複数のループ段120および複数のラング段130は、複数の切り欠き領域170を形成する前に、および/または管状骨格108の長さの大部分に沿って複数のループ段120のうちの1つのループ段128の中間部分および複数のラング段130のうちのその1つのループ段128に直接隣接するラング段138の中間部分を除去する前にヒートセットされているので、管状骨格108は、中間部分が除去され、および/または複数の切り欠き領域170が形成された場合であっても、ほどけることが防止される。
【0077】
いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、互いから円周方向に離間されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108および/または体内プロテーゼ100の円周の周りに円周方向に等間隔で離間していてもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、管状骨格108および/または体内プロテーゼ100の円周の周りに円周方向に不均等に離間していてもよい。体内プロテーゼ100は、本明細書に記載されるポリマー被覆150を含んでもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、複数の切り欠き領域170に沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、複数の切り欠き領域170の少なくともいくつかに沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、複数の切り欠き領域170の各々および/またはすべてに沿って、および/またはその中で途切れなくてもよい。いくつかの実施形態では、複数の終端部は、ポリマー被覆150内に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー被覆150は、管状骨格108の中間領域に沿って連続していてもよい。
【0079】
代替構成では、複数の切り欠き領域170は各々、管状骨格108の長さの大部分に沿って複数のラング段130のうちの1つのみのラング段の中間部分を除去することによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、複数の切り欠き領域170は、複数のループ段120のいずれの部分も除去することなく形成されてもよい。したがって、複数のループ段120は各々、近位端102から遠位端104まで連続的であってもよく、切り欠き領域が形成された各ラング段は、近位端102と遠位端104との間で不連続であってもよい。他の構成も企図される。
【0080】
図12は、気管80内への体内プロテーゼ100の留置例を示す。いくつかの実施形態では、第1の切り欠き領域160および/または第2の切り欠き領域180は、気管80の側壁85に沿って配置および/または配列されてもよい。この位置では、強制吸気/呼気および/または咳の間に気管80および/またはその管腔81が気管筋88(図示せず)によって変形されると、体内プロテーゼ100は、先行技術の編まれたステント10(例えば、図3)のコーナースパイン22に形成される高い応力を緩和するのに十分に歪み、および/または変形し、それによって疲労の影響を低減し、体内プロテーゼ100の寿命を延ばすことができる。
【0081】
本明細書に開示される体内プロテーゼ100の様々な構成要素およびその様々な要素に使用することができる材料は、医療装置に一般的に関連するものを含んでもよい。簡略化のために、以下の議論は体内プロテーゼに言及する。しかしながら、これは、本明細書に説明される装置および方法を限定することを意図せず、議論は、限定ではないが、管状骨格、ポリマーカバー、および/またはその要素もしくは構成要素等の本明細書に開示される他の要素、部材、構成要素、または装置に適用されてもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、体内プロテーゼおよび/またはその構成要素は、金属、金属合金、ポリマー(そのいくつかの例が以下に開示される)、金属-ポリマー複合材料、セラミック、それらの組み合わせなど、または他の適切な材料から作製されてもよい。
【0083】
適切なポリマーのいくつかの例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、ポリオキシメチレン(POM、例えば、DuPontから入手可能なDELRIN(登録商標))、ポリエーテルブロックエステル、ポリウレタン(例えば、Polyurethane 85A)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエーテルエステル(例えば、DSM Engineering Plasticsから入手可能なARNITEL(登録商標))、エーテルまたはエステル系コポリマー(例えば、ブチレン/ポリ(アルキレンエーテル)フタラートおよび/またはDuPontから入手可能なHYTREL(登録商標)などの他のポリエステルエラストマー)、ポリアミド(例えば、Bayerから入手可能なDURETHAN(登録商標)またはElf Atochemから入手可能なCRISTAMID(商標))、エラストマーポリアミド、ブロックポリアミド/エーテル、ポリエーテルブロックアミド(PEBA、例えば、PEBAX(登録商標)の商品名で入手可能)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、シリコーン、ポリエチレン(PE)、MARLEX(登録商標)高密度ポリエチレン、MARLEX(登録商標)低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(例えば、REXELL(商標))、ポリエステル、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタラート(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリパラフェニレンテレフタルアミド(例えば、KEVLAR(登録商標))、ポリスルホン、ナイロン、アルコール、ポリオレフィン、ポリスチレン、エポキシ、ポリ塩化ビニリデン(PVdC)、ポリ(スチレン-b-イソブチレン-b-スチレン)(例えば、SIBSおよび/またはSIBS 50A)、ポリカルボナート、ポリウレタンシリコーンコポリマー(例えば、Aortech BiomaterialsからのElastEon(商標)またはAdvanSource BiomaterialsからのChronoSil(商標))、生体適合性ポリマー、他の適切な材料、またはそれらの混合物、組み合わせ、コポリマー、ポリマー/金属複合材などが挙げられる。いくつかの実施形態では、シースは、液晶ポリマー(LCP)と混合されてもよい。例えば、混合物は最大約6%のLCPを含有してもよい。
【0084】
適切な金属および合金のいくつかの例としては、304V、304L、および316LVステンレス鋼などのステンレス鋼;軟鋼;線形弾性および/または超弾性ニチノールなどのニッケル-チタン合金;ニッケル-クロム-モリブデン合金などの他のニッケル合金(例えば、INCONEL(登録商標)625などのUNS:N06625、HASTELLOY(登録商標)C-22などのUNS:N06022、HASTELLOY(登録商標)C276などのUNS:N10276、他のHASTELLOY(登録商標)合金など)、ニッケル-銅合金(例えば、MONEL(登録商標)400、NICKELVAC(商標)400、NICORROS(登録商標)400などのUNS:N04400)、ニッケル‐コバルト‐クロム‐モリブデン合金(例えば、MP35-N(商標)などのUNS:R30035)、ニッケル‐モリブデン合金(例えば、HASTELLOY(登録商標)ALLOY B2などのUNS:N100665)、他のニッケル-クロム合金、他のニッケル-モリブデン合金、他のニッケル-コバルト合金、他のニッケル-鉄合金、他のニッケル-銅合金、他のニッケル-タングステンまたはタングステン合金などの他のニッケル合金;コバルト-クロム合金;コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)などのUNS:R30003);白金強化ステンレス鋼;チタン;白金;パラジウム;金;これらの組み合わせ;または任意の他の適切な材料が挙げられる。
【0085】
いくつかの実施形態では、線形弾性および/または非超弾性ニッケル-チタン合金は、約50~約60重量パーセントニッケルの範囲であってもよく、残りは本質的にチタンである。いくつかの実施形態では、組成は、約54~約57重量パーセントニッケルの範囲である。適切なニッケル-チタン合金の一例は、日本国神奈川県所在の古河テクノマテリアル社から市販されているFHP-NT合金である。他の適切な材料としては、ULTANIUM(商標)(Neo-Metricsから入手可能)およびGUM METAL(登録商標)(Toyotaから入手可能)が挙げられる。いくつかの他の実施形態では、所望の特性を達成するために、超弾性合金、例えば、超弾性ニチノールが使用されてもよい。
【0086】
少なくともいくつかの実施形態では、体内プロテーゼおよび/またはその構成要素の一部または全部は、放射線不透過性材料でドープされてもよく、放射線不透過性材料で作られてもよく、または放射線不透過性材料を含んでもよい。放射線不透過性材料は、医療処置中に蛍光透視スクリーンまたは別のイメージング技術で比較的明るい画像を生成することができる材料であると理解される。この比較的明るい画像は、体内プロテーゼのユーザがその位置を決定するのを援助する。放射線不透過性材料のいくつかの例としては、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填材が装填されたポリマー材料などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、他の放射線不透過性マーカーバンドおよび/またはコイルもまた、同じ結果を達成するために体内プロテーゼの設計に組み込まれ得る。
【0087】
いくつかの実施形態では、ある程度の磁気共鳴画像法(MRI)適合性が、本明細書に開示される体内プロテーゼおよび/または他の要素に付与される。例えば、体内プロテーゼおよび/またはその構成要素もしくは部分は、画像を実質的に歪めず、実質的なアーチファクト(すなわち、画像内のギャップ)を生成しない材料で作製されてもよい。例えば、特定の強磁性材料は、MRI画像にアーチファクトを生成する可能性があるので、適切でない場合がある。体内プロテーゼまたはその一部は、MRIの機械が撮像できる材料から作製されてもよい。これらの特性を示すいくつかの材料としては、例えば、タングステン、コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、ELGILOY(登録商標)、PHYNOX(登録商標)などのUNS:R30003)、ニッケル-コバルト-クロム-モリブデン合金(例えば、MP35-N(商標)などのUNS:R30035)、ニチノールおよび同類のものなどが挙げられる。
【0088】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される体内プロテーゼおよび/または他の要素は、構造の上または中に配置された織物材料を含んでもよい。織物材料は、組織内方成長を促進するように適合されたポリマー材料または生体材料などの生体適合性材料から構成されてもよい。いくつかの実施形態では、織物材料は、生体吸収性材料を含んでもよい。適切な織物材料のいくつかの例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、ePTFE)、ポリエチレンなどのポリオレフィン材料、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、および/またはこれらのブレンドもしくは組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される体内プロテーゼおよび/または他の要素は、織物材料を含んでもよく、および/または織物材料から形成されてもよい。適切な織物材料のいくつかの例としては、フラットであり、成形され、撚られ、テクスチャード加工され、予備収縮され、または非収縮され得る合成糸が挙げられ得る。本開示における使用に適切な合成生体適合性糸としては、ポリエチレンテレフタラート(PET)ポリエステルを含むポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリビニル、ポリメチルアセテート、ポリアミド、ナフタレンジカルボキシレン誘導体、天然絹、およびポリテトラフルオロエチレンが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、合成糸の少なくとも1つは、金属糸またはガラスまたはセラミック糸または繊維であってもよい。有用な金属糸としては、ステンレス鋼、白金、金、チタン、タンタル、またはNi-Co-Cr系合金から作製されるか、またはそれらを含有する糸が挙げられる。糸は、炭素、ガラス、またはセラミック繊維をさらに含んでもよい。望ましくは、糸は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリナフタレン、ポリテトラフルオロエチレンなどを含むがこれらに限定されない熱可塑性材料から作製される。糸は、マルチフィラメント、モノフィラメント、またはスパンタイプであってもよい。選択される糸の種類およびデニールは、生体適合性および埋め込み可能なプロテーゼ、より具体的には、望ましい特性を有する血管構造を形成するように選択されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される体内プロテーゼおよび/または他の要素は、適切な治療剤を含んでもよく、および/または適切な治療剤で処理されてもよい。適切な治療剤のいくつかの例としては、抗血栓剤(ヘパリン、ヘパリン誘導体、ウロキナーゼ、およびPPack(デキストロフェニルアラニンプロリンアルギニンクロロメチルケトン)など);抗増殖剤(エノキサパリン、アンギオペプチン、平滑筋細胞増殖を遮断することができるモノクローナル抗体、ヒルジン、およびアセチルサリチル酸など);抗炎症剤(デキサメタゾン、プレドニゾロン、コルチコステロン、ブデソニド、エストロゲン、スルファサラジン、およびメサラミンなど);抗腫瘍/抗増殖/抗有糸分裂剤(パクリタキセル、5-フルオロウラシル、シスプラチン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、エポチロン、エンドスタチン、アンジオスタチン、およびチミジンキナーゼ阻害剤など);麻酔剤(リドカイン、ブピバカイン、およびロピバカインなど);抗凝固剤(D-Phe-Pro-Argクロロメチルケトン、RGDペプチド含有化合物、ヘパリン、抗トロンビン化合物、血小板受容体拮抗剤、抗トロンビン抗体、抗血小板受容体抗体、アスピリン、プロスタグランジン阻害剤、血小板阻害剤、およびダニ抗血小板ペプチドなど);血管細胞増殖促進剤(増殖因子阻害剤、増殖因子受容体拮抗剤、転写活性剤、および翻訳促進剤など);血管細胞増殖阻害剤(増殖因子阻害剤、増殖因子受容体拮抗剤、転写抑制因子、翻訳抑止因子、複製阻害剤、阻害抗体、増殖因子に対する抗体、増殖因子および細胞毒からなる二官能性分子、抗体および細胞毒からなる二官能性分子など);コレステロール低下剤;血管拡張剤;および内因性血管作動性機構を妨害する薬剤が挙げられる。
【0091】
本開示は、多くの点で例示的なものにすぎないことを理解されたい。本開示の範囲を超えることなく、詳細に、特に形状、サイズ、およびステップの配置に関して変更を行うことができる。これは、適切な範囲で、他の実施形態で使用される1つの例示的な実施形態の特徴のいずれかの使用を含んでもよい。本開示の範囲は、当然ながら、添付の特許請求の範囲が表現される言語で定義される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】