(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】洗濯機器及びバルブアセンブリ
(51)【国際特許分類】
D06F 58/02 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
D06F58/02 J
D06F58/02 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558646
(86)(22)【出願日】2022-03-24
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 CN2022082622
(87)【国際公開番号】W WO2022199641
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】202110321845.0
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】カイ リウ
(72)【発明者】
【氏名】シェン シュー
(72)【発明者】
【氏名】ウェンウェイ リ
(72)【発明者】
【氏名】チーシャン ザオ
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA04
3B166AA05
3B166AE01
3B166AE07
3B166BA75
3B166CA04
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166CC01
3B166EA03
3B166EA11
3B166EA24
3B166EA34
3B166EC12
3B166EC16
3B166EC22
3B166EC31
3B166EC42
3B166EC44
3B166ED01
3B166ED02
3B166EE02
3B166EE04
3B166EE07
(57)【要約】
洗濯機器であって、槽アセンブリ、バルブアセンブリ(5)及び送風機(6)を含み、バルブアセンブリは、遮断機構と、給風室及び排風室を有するバルブケースとを含み、給風室と排風室は、互いに独立して設置され、給風室に外部と槽アセンブリを連通する給風管路(7、8)が連通し、排風室に外部と槽アセンブリを連通する排風管路(9、10)が連通し、送風機は、給風管路及び/又は排風管路に設置され、遮断機構は、給風管路と排風管路を同時に遮断できるように設置される。さらに、バルブアセンブリに関する。当該洗濯機器及びバルブアセンブリは、給風管路と排風管路を同時に遮断することを実現し、さらに外部塵埃の入ることを遮断し、泡の溢れを防止するという二重遮断作用を実現することができ、構造が簡単であり、製品の全体構造の配置に有利であり、設計の複雑度を低下させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
槽アセンブリ、バルブアセンブリ及び送風機を含み、前記バルブアセンブリは、遮断機構と、給風室及び排風室を有するバルブケースとを含み、前記給風室と前記排風室は、互いに独立して設置され、前記給風室に外部と前記槽アセンブリを連通する給風管路が連通し、前記排風室に外部と前記槽アセンブリを連通する排風管路が連通し、前記送風機は、前記給風管路及び/又は前記排風管路に設置され、前記遮断機構は、前記給風管路と前記排風管路を同時に遮断できるように設置される、ことを特徴とする洗濯機器。
【請求項2】
前記遮断機構は、駆動モータ、第1の遮断部材及び第2の遮断部材を含み、前記駆動モータの出力軸は、前記第1の遮断部材及び前記第2の遮断部材に同時に接続され、前記第1の遮断部材は、前記給風室内に設置され、前記第2の遮断部材は、前記排風室内に設置され、前記駆動モータは、前記第1の遮断部材及び前記第2の遮断部材を駆動して同時に移動させて前記給風室と前記排風室を遮断することができる、ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機器。
【請求項3】
前記駆動モータは、伝動軸に接続され、前記第1の遮断部材は、第1の遮断板であり、前記第2の遮断部材は、第2の遮断板であり、前記第1の遮断板と前記第2の遮断板は、いずれも前記伝動軸に設置され、前記駆動モータは、前記伝動軸を駆動して回転させて前記第1の遮断板と前記第2の遮断板を同時に回転させることができる、ことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機器。
【請求項4】
前記伝動軸は、前記バルブケースの片側において外部から前記排風室と前記給風室を順に貫通し、前記伝動軸は、前記給風室と前記排風室を仕切る仕切り板に回転可能に設置される、ことを特徴とする請求項3に記載の洗濯機器。
【請求項5】
前記給風管路は、第1の給風管及び第2の給風管を含み、前記第1の給風管は、前記給風室の給風口を外部に連通し、前記第2の給風管は、前記給風室の排風口を前記槽アセンブリに連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機器。
【請求項6】
前記送風機は、前記第1の給風管に設置される、ことを特徴とする請求項5に記載の洗濯機器。
【請求項7】
前記排風管路は、第1の排風管及び第2の排風管を含み、前記第1の排風管は、前記槽アセンブリを前記排風室の給風口に連通し、前記第2の排風管は、前記排風室の排風口を外部に連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機器。
【請求項8】
前記洗濯機器の筐体のフロントパネルには、外部に連通する開口が設置され、前記第2の排風管は、前記開口に連通する、ことを特徴とする請求項7に記載の洗濯機器。
【請求項9】
前記槽アセンブリは、接続された外槽及び窓パッキングを含み、前記給風管路は、前記窓パッキングに連通し、前記排風管路は、前記外槽に連通し、前記給風管路が前記窓パッキングに連通する連通口は、前記窓パッキングに接線方向に設置される、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の洗濯機器。
【請求項10】
遮断機構と、給風室及び排風室を有するバルブケースとを含み、前記給風室と前記排風室は、互いに独立して設置され、前記遮断機構は、前記給風室と前記排風室を同時に遮断できるように設置される、ことを特徴とするバルブアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯技術の分野に属し、具体的には洗濯機器及びバルブアセンブリを提供する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機器は、衣類に対して洗濯、すすぎ洗い、脱水及び/又は乾燥を行うことができる衣類処理機器であり、一部の洗濯機器には、さらに空気洗浄、消毒、除菌、着香などの機能が追加され、洗濯機器のタイプは、様々であり、例えば最も一般的なドラム式洗濯機、パルセータ式洗濯機及び洗濯乾燥機である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ドラム式洗濯機を例とし、従来のドラム式洗濯機は、外槽と内槽を含み、洗浄する時に、まず外槽内に一定量の水を注入し、続いて内槽は、衣類を反転するように動かすことにより、衣類の洗浄を実現し、それは、たたき棒が衣類をたたく原理を模倣して設計され、衣類を洗浄した後に、外槽と外槽に接続された窓パッキングは、いずれも湿っており、すなわちその内壁に残留水があり、長時間に使用すると細菌が繁殖しやすく、ガラスドアを開くだけで、外槽と窓パッキングを自然に乾燥させてその効果が非常に限られ、且つ窓パッキングは、シワ部位を含み、水蒸気の放出に非常に不利であり、ユーザがドラム式洗濯機を2回目に使用する時に、外槽の内壁及び窓パッキング内の細菌及び汚いものは、衣類に2次汚染を引き起こしやすく、その洗浄効果を深刻に影響し、ユーザ体験を不良にさせる。洗濯乾燥機は、従来のドラム式洗濯機を基にして少なくとも乾燥システムを増加し、ドラム式洗濯機に乾燥機能を備えさせ、一部の機種は、さらに空気洗浄を実現することができ、しかし、乾燥システムは、衣類を洗浄した後に乾燥方式により外槽と窓パッキング内の残留水を乾燥することができるが、洗濯乾燥機の乾燥システムは、いずれも内循環方式を採用し、それにより、水蒸気は依然として乾燥風路と外槽との間を循環し、且つ洗濯乾燥機の除湿は、主に乾燥システムの除湿装置により除湿を行い、それにより、乾燥プログラムが終了した後にさらに外槽と窓パッキング内の残留水を除去するには、乾燥システムの運転を維持する必要があり、これは、洗濯機のエネルギー消費を大幅に増加させ、省エネルギーに非常に不利である。
【0004】
中国実用新案出願番号201922216894.9にドラム式洗濯機が開示され、それは、送風機付きの給風管路と排風管路を含み、給風管路と排風管路は、いずれも外槽に連通し、流れる空気は、外槽に入り、外槽の内面と内槽の外面を風乾させることができ、流れる空気は、排風管路からドラム式洗濯機の本体を排出し、すなわち外部空気により外槽内を風乾させ、それにより、汚れの発生及び細菌の繁殖を回避する。しかし、このようなドラム式洗濯機は、外部の汚いものがドラム式洗濯機内に入らないよう保証できず、依然としてある程度の安全に関するリスクを有する。
【0005】
中国特許出願番号201810106076.0に通風口構造及び洗濯機が開示され、通風口構造は、通風口及び回転体を含み、回転体は、通風口に回転可能に設置され、回転体には、貫通する第1の接続孔が径方向に沿って設置され、回転体が回転する時に、第1の接続孔は、通風口に連通し、又は、回転体は、通風口を遮蔽することができ、それにより第1の接続孔は、通風口に選択的に連通し、回転体の回転により通風口を開閉するという目的を実現し、通風口構造は、洗濯機のハウジングのフロントパネルに設置され、又は同時にリア通風口に設置される。しかし、通風口構造がフロントパネルのみに設置される場合に、外部の汚いものがリア通風口からドラム式洗濯機に入りやすく、同時にリア通風口にも通風口構造を設置すれば、ドラム式洗濯機と外部との完全な遮断を実現できるように、2つの通風口構造をそれぞれ閉じることが必要であり、製品構造の配置に非常に不利であり、且つ製品設計の複雑度を大幅に増加させる。
【0006】
そこで、本分野においては、上記課題を解決するために、新規な洗濯機器及びバルブアセンブリが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来技術における上記課題を解決するために、すなわち従来の洗濯機器が外部空気で外槽を風乾させる場合に構造が複雑であり、製品構造の簡略化設計に不利であるという課題を解決するために、本発明は、洗濯機器を提供し、前記洗濯機器は、槽アセンブリ、バルブアセンブリ及び送風機を含み、前記バルブアセンブリは、遮断機構及び給風室と排風室を有するバルブケースを含み、前記給風室と前記排風室は、互いに独立して設置され、前記給風室に外部と前記槽アセンブリを連通する給風管路が連通し、前記排風室に外部と前記槽アセンブリを連通する排風管路が連通し、前記送風機は、前記給風管路及び/又は前記排風管路に設置され、前記遮断機構は、前記給風管路と前記排風管路を同時に遮断できるように設置される。
【0008】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記遮断機構は、駆動モータ、第1の遮断部材及び第2の遮断部材を含み、前記駆動モータの出力軸は、前記第1の遮断部材及び前記第2の遮断部材に同時に接続され、前記第1の遮断部材は、前記給風室内に設置され、前記第2の遮断部材は、前記排風室内に設置され、前記駆動モータは、前記第1の遮断部材及び前記第2の遮断部材を駆動して同時に移動させて前記給風室と前記排風室を遮断することができる。
【0009】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記駆動モータは、伝動軸に接続され、前記第1の遮断部材は、第1の遮断板であり、前記第2の遮断部材は、第2の遮断板であり、前記第1の遮断板と前記第2の遮断板は、いずれも前記伝動軸に設置され、前記駆動モータは、前記伝動軸を駆動して回転させて前記第1の遮断板と前記第2の遮断板を同時に回転させることができる。
【0010】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記伝動軸は、前記バルブケースの片側において外部から前記排風室と前記給風室を順に貫通し、前記伝動軸は、前記給風室と前記排風室を仕切る仕切り板に回転可能に設置される。
【0011】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記給風管路は、第1の給風管及び第2の給風管を含み、前記第1の給風管は、前記給風室の給風口を外部に連通し、前記第2の給風管は、前記給風室の排風口を前記槽アセンブリに連通する。
【0012】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記送風機は、前記第1の給風管に設置される。
【0013】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記排風管路は、第1の排風管及び第2の排風管を含み、前記第1の排風管は、前記槽アセンブリを前記排風室の給風口に連通し、前記第2の排風管は、前記排風室の排風口を外部に連通する。
【0014】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記洗濯機器の筐体のフロントパネルには、外部に連通する開口が設置され、前記第2の排風管は、前記開口に連通する。
【0015】
上記洗濯機器の好ましい技術的解決手段において、前記槽アセンブリは、接続された外槽及び窓パッキングを含み、前記給風管路は、前記窓パッキングに連通し、前記排風管路は、前記外槽に連通し、前記給風管路が前記窓パッキングに連通する連通口は、前記窓パッキングに接線方向に設置される。
【0016】
別の態様において、本発明は、さらにバルブアセンブリを提供し、前記バルブアセンブリは、遮断機構及び給風室と排風室を有するバルブケースを含み、前記給風室と前記排風室は、互いに独立して設置され、前記遮断機構は、前記給風室と前記排風室を同時に遮断できるように設置される。
【0017】
本発明の好ましい技術的解決手段において、洗濯機器が洗濯プログラムを終了した後、送風機を起動することにより外部空気を給風管路に入らせ、続いて槽アセンブリに入らせて槽アセンブリ内部の風乾を実現し、最終的に排風管路から排出し、槽アセンブリ内部に残留水により細菌が繁殖することを回避し、洗濯機器が風乾プログラムを終了した後、遮断機構は、給風管路と排風管路を同時に遮断することができ、それにより槽アセンブリを外部から完全に遮断させ、外部の塵埃などが槽アセンブリに入ることを回避することができるだけでなく、また洗濯機器の洗濯工程に泡が洗濯機器の外に溢れることを回避することができ、すなわち、1つの遮断機構により上記した外部塵埃の入ることを遮断し、泡の溢れを防止する作用を実現することができ、また、遮断機構は、給風管路と排風管路を同時に遮断し切断することができ、構造が簡単であり、製品の全体構造の配置に有利であり、製品設計の複雑度を低下させる。
【0018】
さらに、駆動モータにより第1の遮断部材を、給風室を遮断するように駆動するとともに、第2の遮断部材を、排風室を遮断するように駆動することができ、さらに給風管路及び排風管路の同時遮断を実現し、すなわち駆動モータを駆動源として給風管路及び排風管路の同時遮断を実現し、全体構造が簡単であり、製品の全体構造の配置に有利であり、製品設計の複雑度を低下させる。
【0019】
さらに、駆動モータにより伝動軸を駆動して回転させ、さらに第1の遮断板及び第2の遮断板の回転を実現することができ、それにより給風室及び排風室の同時遮断を実現し、このような設置により、給風管路及び排風管路の同時遮断を実現することができるだけでなく、また回転駆動方式を採用してバルブアセンブリの占有する空間をできるだけ小さくすることができ、洗濯機器全体の空間構造のレイアウト設計により有利であり、且つ構造が簡単で、製造しやすい。
【0020】
さらに、駆動モータは、バルブケースの外面に設置され、伝動軸をバルブケース内に入れて第1の遮断板及び第2の遮断板を駆動して回転させ、このような設置により、駆動モータの構造取り付けに構造基礎を提供し、且つ駆動モータは、バルブケースの外面に設置されて空気の流れに影響を与えず、且つ駆動モータが湿った空気に覆われるセキュリティリスクもなく、さらに洗濯機器の安全性を向上させる。
【0021】
さらに、給風管路は、窓パッキングに連通し、排風管路は、外槽に連通し、それにより、外部空気は窓パッキングから入り、まず窓パッキングを風乾させ、続いて外槽を風乾させ、最後に湿った空気は、排風管路を介して排出され、外槽と窓パッキングを同時に風乾させ、ユーザが衣類の2回目のクリーニングをする時に2次汚染を引き起こし、ユーザの使用体験に影響を与えることを回避する。
【0022】
さらに、給風管路が窓パッキングに連通する連通口は、窓パッキングに接線方向に設置されて外部空気が窓パッキングに入る時に窓パッキングに接線方向に入ることを保証することができ、それにより、窓パッキング内に環状の気流が形成され、窓パッキングを死角なく風乾させることに有利であり、風乾効果を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明のドラム式洗濯機の構造概略
図1である。
【
図2】本発明のドラム式洗濯機の構造概略
図2である。
【
図3】本発明のバルブアセンブリの1つの実施例の構造概略図である。
【
図4】本発明のドラム洗濯機の窓マットの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に図面を参照してドラム式洗濯機と結び付けて本発明の好ましい解決手段を記述する。
【0025】
まず、当業者であれば理解できるように、これらの実施形態は、本発明の技術的原理を解釈するためのものに過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。例えば、本発明は、ドラム式洗濯機と結び付けて説明されるが、本発明の技術的原理は、明らかに、洗濯乾燥機、又は複合式衣類処理機器にも適用され、これらの適用対象の調整又は変化は、本発明に対する制限を構成せず、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0026】
次に、本発明のバルブアセンブリは、ドラム式洗濯機の具体的な構造と結び付けて説明されるが、当該バルブアセンブリは、例えばエアコン、数値制御工作機械及び食品加工機器など、他の分野にも適用することができ、これらの適用対象の調整又は変化は、本発明に対する制限を構成せず、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。
【0027】
なお、本発明の記述では、用語の「中」、「上」、「下」、「左」、「右」、「横」、「内」、「外」などが指示した方向又は位置関係は、図面に示す方向又は位置関係に基づくもので、記述の簡略化のために用いられるだけで、前記装置又は部品が特定の方位にあり、特定の方位で構成及び操作されなければならないことを指示し、又は示唆するものでもなく、したがって本発明に対する制限として理解されない。また、用語の「第1」、「第2」、「第3」は、記述するためだけに用いられ、相対的な重要性を指示し、又は示唆するものとして理解されない。
【0028】
なお、本発明の記述で、特に明確な規定又は限定がなされない限り、用語の「設置」、「取り付け」、「接続」、「連通」は、広義で理解されるべきであり、例えば、固定して接続することであってもよいし、取り外し可能に接続すること、又は一体的に接続することであってもよく、直接接続することであってもよいし、中間の介在物を介して間接的に接続することであってもよく、2つの部品が内部で連通することであってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本発明での意味を具体的に理解することができる。
【0029】
背景技術で指摘された従来のドラム式洗濯機が外部空気で外槽を風乾させる場合に構造が複雑であり、製品構造の簡略化設計に不利であるという課題に基づき、本発明は、給風管路及び排風管路を同時に遮断することを実現し、さらに風乾プログラムが終了した後に外部塵埃の入ることを遮断し、衣類を洗濯する工程において泡の溢れを防止するという二重遮断作用を実現することができ、構造が簡単であり、製品の全体構造の配置に有利であり、製品設計の複雑度を低下させることを目的とする洗濯機器を提供する。
【0030】
具体的には、
図1及び
図2に示すように、本発明のドラム式洗濯機は、筐体1及び筐体1内に設置された槽アセンブリを含み、槽アセンブリは、内槽2、外槽3及び窓パッキング4を含み、内槽2は、外槽3内に回転可能に設置され、窓パッキング4は、外槽3の開口を筐体1のドア本体の開口に接続し、上開けのドラム式洗濯機では、外槽3及び内槽2は、同軸で且ついずれも横方向に設置され、窓パッキング4は、外槽3の上開口を筐体1の頂部のドア本体の開口に接続し、正面開けのドラム式洗濯機では、外槽3及び内槽2は、同軸で且ついずれも横方向に設置され、窓パッキング4は、外槽3の前開口を筐体1の前部のドア本体の開口に接続し、
図1に示すのは、正面開けのドラム式洗濯機の構造概略図である。当業者であれば理解できるように、内槽2は、直接駆動モータにより直接駆動されて回転することができ、またモータによりベルトを動かして、さらに内槽2を駆動して回転させることができる。外槽3は、洗浄水を収容するために用いられ、内槽2は、衣類を回転させるために用いられ、窓パッキング4は、外槽3と筐体1との間の封止を保証する。
【0031】
なお、ドラム式洗濯機の一般的な洗濯プログラムは、洗濯工程、すすぎ洗い工程、脱水工程及び排水工程を含み、いくつかのドラム式洗濯機では、洗濯プログラムは、脱水工程を省略することがあり、このようなドラム式洗濯機の一般的な洗濯プログラムに対する調整又は変化は、本発明に対する制限を構成せず、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきであり、ここで、洗濯工程は、洗浄剤/粉末洗剤の存在により大量の泡を生成し、排水工程が終了した後、外槽3の内面及び窓パッキング4の内面にいずれも残留水がある。
【0032】
引き続き
図1及び
図3を参照すると、本発明のドラム式洗濯機は、さらにバルブアセンブリ5及び送風機6を含み、バルブアセンブリ5は、遮断機構と、給風室511及び排風室512を有するバルブケース51とを含み、給風室511と排風室512は、互いに独立して設置され、給風室511に外部と槽アセンブリを連通する給風管路が連通し、排風室512に外部と槽アセンブリを連通する排風管路が連通し、送風機6は、給風管路及び/又は排風管路に設置され、遮断機構は、給風管路及び排風管路を同時に遮断するように設置される。給風室511は、給風口511a及び排風口511bを有し、排風室512も給風口512a及び排風口512bを有する。そのうち、給風室511に外部と槽アセンブリを連通する給風管路が連通し、外部が給風室511の給風口511aに直接連通し、続いて給風室511の排風口511bが給風管路を介して槽アセンブリに連通するようにしてもよく、又は給風管路が2段を有し、1段が外部を給風室511の給風口511aに連通し、もう1段が給風室511の排風口511bを槽アセンブリに連通するようにしてもよい。同様に、排風室512に外部と槽アセンブリを連通する排風管路が連通し、排風室512の排風口512bが直接外部に連通し、続いて槽アセンブリが排風管路を介して排風室512の給風口512aに連通するようにしてもよく、又は排風管路が2段を有し、1段が槽アセンブリを排風室512の給風口512aに連通し、もう1段が排風室512の排風口512bを外部に連通するようにしてもよい。送風機6は、給風管路に設置されてもよく、又は排風管路に設置されてもよく、又は給風管路及び排風管路にいずれも送風機6が設置されてもよく、送風機6の作用により給風管路に空気を導入させることができ、槽アセンブリに対する風乾が完了した後に排風管路が湿った空気を送り出すことができればよい。1つの可能な状況では、引き続き
図1及び
図3を参照すると、給風管路は、第1の給風管7及び第2の給風管8を含み、第1の給風管7は、給風室511の給風口511aを外部に連通し、第2の給風管8は、給風室511の排風口511bを槽アセンブリに連通し、排風管路は、第1の排風管9及び第2の排風管10を含み、第1の排風管9は、槽アセンブリを排風室512の給風口512aに連通し、第2の排風管10は、排風室512の排風口512bを外部に連通し、ドラム式洗濯機が洗濯工程を終了した後、ドラム式洗濯機のコントローラは、送風機6に信号を送信し、送風機6を起動することができ、送風機6は回転することにより空気を順に第1の給風管7、給風室511及び第2の給風管8を介して槽アセンブリに入れ、槽アセンブリに対する風乾を実現し、続いて湿った空気が順に第1の排風管9、排風室512及び第2の排風管10を介して排出され、それにより湿った空気が外部に排出される。
【0033】
上記において、送風機6は、第1の給風管7に設置されることが好ましく、それにより送風機6が起動された直後に空気を第1の給風管7から吸入することができ、ドラム式洗濯機の洗濯工程に生成した泡も給風室511内で遮断され、送風機6の運転に影響を与えない。他の例において、送風機6は、さらに第2の排風管10、すなわち排風室512の下流側に設置されてもよく、ドラム式洗濯機の洗濯工程に生成した泡も排風室512内に遮断され、送風機6の運転に影響を与えない。当然ながら、封止性を保証できる前提で、又は泡の生成量を制御できる前提で、送風機6は、第2の給風管8及び/又は第1の排風管9に設置されてもよく、空気が送風機6の片側から他方側へ吹くことは、送風機6の羽根設計により実現することができ(
図1に示すように送風機6の左側から右側へ空気を導入し)、ここで説明を省略する。上記送風機6の具体的な設置位置は、本発明に対する制限を構成せず、いずれも本発明の保護範囲内に限定されるべきである。また、上記において、引き続き
図2を参照すると、さらにドラム式洗濯機の筐体のフロントパネルに外部に連通する開口10aを設置し、続いて第2の排風管10を開口10aに連通してもよく、すなわち湿った空気は、フロントパネルにおけるこの開口10aを介して外部に排出することができ、他の例において、さらに第2の排風管10の出口を当該開口10aから直接出すことができ、すなわち当該開口10aは、ただ第2の排風管10の取り付け口とし、湿った空気は、第2の排風管10の出口を介して外部に排出直接される。筐体のフロントパネルにおける開口10aから湿った空気を外部に引き出す場合には、当該開口10aに装飾カバーを設置してもよく、装飾カバーを、格子状、又は隠し構造に設置してもよい。他の例において、当該開口10aも筐体のフロントパネルに設置されることに限定されず、左右のサイドパネルに設置されてもよく、さらに制御パネル又は表示画面が取り付けられる制御台に設置されてもよく、このような開口10aの具体的な設置位置の調整又は変化は、いずれも本発明の保護範囲内に制限されるべきである。また、1つの可能な状況において、送風機6は、第1の給風管7の入口に設置されてもよく、且つ第1の給風管7の入口は、ドラム式洗濯機のハウジング内に位置し、他の例において、第1の給風管7の入口は、ハウジング外、例えばハウジングのリアパネルの外側に位置してもよい。
【0034】
好ましくは、遮断機構は、駆動モータ52、第1の遮断部材及び第2の遮断部材を含み、駆動モータ52の出力軸は、第1の遮断部材及び第2の遮断部材に同時に接続され、第1の遮断部材は、給風室511内に設置され、第2の遮断部材は、排風室512内に設置され、駆動モータ52は、第1の遮断部材及び第2の遮断部材を駆動して同時に移動させて給風室511及び排風室512を遮断することができる。駆動モータ52は、最終的に回転力を出力する回転モータであってもよく、最終的にリニア駆動力を出力するリニアモータであってもよい。例えば好ましい状況では、駆動モータ52は、伝動軸に接続され、第1の遮断部材は、第1の遮断板53であり、第2の遮断部材は、第2の遮断板54であり、第1の遮断板53及び第2の遮断板54は、いずれも伝動軸に設置され、駆動モータ52は、伝動軸を駆動して回転させて第1の遮断板53及び第2の遮断板54を同時に回転させることができる。すなわち、駆動モータ52は、回転モータであり、且つ駆動モータ52は、伝動軸を駆動して回転させることができ、伝動軸は、第1の遮断板53及び第2の遮断板54を同時に駆動して回転させ、給風室511の給風口511a及び排風口511bは、給風室511の対向側にそれぞれ位置してもよく、給風室511の隣接側(
図3に示すのは隣接側である)にそれぞれ位置してもよく、同様に、排風室512の給風口512a及び排風口512bは、排風室512の対向側にそれぞれ位置してもよく、排風室512の隣接側(
図3に示すのは隣接側である)にそれぞれ位置してもよい。ここで、給風室511の給排風口及び排風室512の給排風口のそれぞれの設置位置に基づき、第1の遮断板53及び第2の遮断板54のそれぞれの遮断方式を柔軟に設定することができ、好ましい状況では、給風室511の排風口511bと排風室512の給風口512aは、バルブケース51の同じ側に設置され、すなわち給風室511の排風口511bと排風室512の給風口512aは、同じ側に位置し、駆動モータ52は、伝動軸を駆動して回転させて、第1の遮断板53が給風室511の排風口511bを被覆でき、さらに給風管路の遮断を実現することを可能にし、また第2の遮断板54が排風室512の給風口512aを被覆でき、さらに排風管路の遮断を実現することを可能にし、給風室511の排風口511b及び排風室512の給風口512aがそれぞれ被覆されるため、ドラム式洗濯機の洗濯工程に泡が生成されても給風室511と排風室512内に入ることはなく、さらに好ましくは、第1の遮断板53が給風室511の排風口511bに向かう片側及び第2の遮断板54が排風室512の給風口512aに向かう片側にはいずれもガスケットが設置され、それにより、第1の遮断板53が給風室511の排風口511bを被覆する時に封止を実現することができ、また第2の遮断板54が排風室512の給風口512aを被覆する時に封止を実現することができる。他の例では、第1の遮断板53におけるガスケットは、給風室511の排風口511bの形状に対応できるシールリングに入れ替えることができ、第2の遮断板54におけるガスケットは、排風室512の給風口512aの形状に対応できるシールリングに入れ替えることができる。
【0035】
好ましくは、伝動軸は、バルブケース51の片側において外部から順に排風室512と給風室511を貫通し、伝動軸は、給風室511と排風室512を仕切る仕切り板に回転可能に設置される。1つの可能な状況では、バルブケース51の排風室512を形成する側に第1の貫通孔が形成され、仕切り板に第2の貫通孔が形成され、伝動軸は、順に第1の貫通孔と第2の貫通孔を貫通し、伝動軸の第1の貫通孔と第2の貫通孔との間に位置する部分(すなわち排風室512内に位置する部分)は、第2の遮断板54に接続され、伝動軸の第2の貫通孔に貫通する部分(すなわち給風室511に位置する部分)は、第1の遮断板53に接続される。また、伝動軸は、第1の遮断板53のエッジに接続されるとともに第2の遮断板54のエッジに接続されてもよく、それにより伝動軸の回転は、第1の遮断板53と第2の遮断板54の同期揺動を実現する。また、バルブケース51の第1の貫通孔が設置される対向側にさらに第3の貫通孔が設置されてもよく、伝動軸の延出端は、第3の貫通孔内に位置してもよく、このような設置により、第1の貫通孔、第2の貫通孔及び第3の貫通孔を介して伝動軸を共に支持することができ、支持の安定性を向上させる。駆動モータ52は、バルブケース51の外側に位置し、取り付けブラケットによりドラム式洗濯機の筐体1に接続され、又は駆動モータ52は、ドラム式洗濯機の筐体1に直接溶接される。他の例では、伝動軸は、さらにバルブケース51の片側において外部から給風室511と排風室512を順に貫通することができる。
【0036】
代替的に、駆動モータ52は、リニアモータであり、第1の遮断部材は、第1の遮断板であり、第2の遮断部材は、第2の遮断板であり、バルブケース51上且つ同じ側には給風室511に連通する第1の挿着溝及び排風室512に連通する第2の挿着溝がそれぞれ形成され、第1の遮断板は、第1の挿着溝に挿着されて嵌合され、第2の遮断板は、第2の挿着溝に挿着されて嵌合され、リニアモータは、第1の遮断板と第2の遮断板を駆動して同期にリニア移動させることができ、給風室511及び排風室512を遮断する必要がある場合、リニアモータは、第1の遮断板を駆動して第1の挿着溝から給風室511に挿入させ、さらに第1の遮断板により給風室511の給風口511aと排風口511bを互いに遮断させ、同時に第2の遮断板を駆動して第2の挿着溝から排風室512に挿入させ、さらに第2の遮断板により排風室512の給風口512aと排風口512bを互いに遮断させる。
【0037】
好ましくは、給風管路は、窓パッキング4に連通し、排風管路は、外槽3に連通し(排風管路は、外槽3の側壁よりも後の部分に連通して、外槽3に対する風乾面積を増加させることが好ましい)、すなわち、窓パッキング4と外槽3を同時に風乾させることができ、且つドラム式洗濯機の洗濯が終了した後に、ユーザが衣類を取り忘れても送風機6をオンにすることにより窓パッキング4と外槽3を風乾させることができ、衣類の異臭の発生を防止する。さらに好ましくは、
図4に示すように、給風管路が窓パッキング4に連通する連通口40aは、窓パッキング4に接線方向に設置され、このような設置により、給風管路から窓パッキング4に入る風は、接線方向から入り、窓パッキング4に環状気流を形成することができ、さらに窓パッキング4を風乾させることを実現し、且つ当該連通口40aは、窓パッキング4のシワ部に設置されて、窓パッキング4のシワ部を風乾させることが好ましい。給風管路は、さらに複数の分岐を形成することができ、例えば
図1に示すドラム式洗濯機の第2の給風管8の最終段に複数の分岐を形成し、複数の分岐によりそれぞれ窓パッキング4に位置する複数の連通口40aに連通し、分岐は、連通口40aに一対一で対応し、複数の連通口40aは、窓パッキング4の円周方向に沿って等しい間隔又は等しくない間隔で設置され、各連通口40aは、いずれも窓パッキング4に同じ接線方向に設置され、上記同じ接線方向に設置されるとは、窓パッキング4の正面から観察する(すなわち窓パッキング4の環状構造をちょうど見ることができる)と、全ての連通口40aの向きがいずれも窓パッキング4の円周に沿う時計回り接線方向であり、又はいずれも窓パッキング4の円周に沿う反時計回り接線方向であり、窓パッキング4内に時計回りの環状気流又は反時計回りの環状気流を形成し、それにより窓パッキング4の各部分を死角なく風乾させ、さらに風乾効果を向上させる。
【0038】
上記で図面に示す好ましい実施形態と結び付けて本発明の技術的解決手段を説明している。ただし、当業者に理解されるように、本発明の保護範囲は、明らかにこれらの具体的な実施形態に限定されない。当業者は、本発明の原理を逸脱せずに、関連の技術的特徴に対して同等な変更や置換を行うことができ、このような変更又は置換後の技術的解決手段の全てが本発明の保護範囲に含まれる。
【国際調査報告】