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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】エクササイズ用スレッド
(51)【国際特許分類】
   A63B 23/04 20060101AFI20240229BHJP
   A63B 21/012 20060101ALI20240229BHJP
   A63B 21/055 20060101ALI20240229BHJP
【FI】
A63B23/04
A63B21/012
A63B21/055
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558705
(86)(22)【出願日】2021-04-01
(85)【翻訳文提出日】2023-09-22
(86)【国際出願番号】 AU2021050308
(87)【国際公開番号】W WO2022204748
(87)【国際公開日】2022-10-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523362630
【氏名又は名称】ヒントン シャノン ピーター
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ヒントン シャノン ピーター
(57)【要約】
体幹を強化するエクササイズルーチンを行うためのエクササイズ用スレッドは、エクササイズルーチンを行う人間が押す又は引くことによって地面を滑るよう構成された底部を有する耐荷重本体と、人間の両手、両膝、又は両足を支えるための壁部を有する前端と、人間の両足を支えるための壁部を有する後端と、第1傾斜部と第2傾斜部とを隔てる隆起部を有する、前端と後端との間の中間領域と、を備える。第1傾斜部及び第2傾斜部それぞれは、前向きの傾斜面と後ろ向きの傾斜面とを有する。前端における壁部と、前向きの傾斜面と、の間に第1開放凹部が配置されている。後端における壁部と、後ろ向きの傾斜面と、の間に第2開放凹部が配置されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
体幹を強化するエクササイズルーチンを行うためのエクササイズ用スレッドであって、
前記エクササイズルーチンを行う人間が押す又は引くことによって地面を滑るよう構成された底部を有する耐荷重本体と、
前記人間の両手、両膝、又は両足を支えるための壁部を有する前端と、
前記人間の前記両足を支えるための壁部を有する後端と、
前記前端と前記後端との間の中間領域と、を備え、
前記中間領域は、前記中間領域の第1側面における第1傾斜部と、前記中間領域の第2側面における第2傾斜部と、を隔てる隆起部を有し、
前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部それぞれは、前向きの傾斜面と後ろ向きの傾斜面とを有し、
前記前端における前記壁部と、前記前向きの傾斜面と、の間に第1開放凹部が配置され、
前記後端における前記壁部と、前記後ろ向きの傾斜面と、の間に第2開放凹部が配置されている、エクササイズ用スレッド。
【請求項2】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記前端における前記壁部は、一対の壁部を含む、エクササイズ用スレッド。
【請求項3】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記後端における前記壁部は、単一の連続する壁を含む、エクササイズ用スレッド。
【請求項4】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記後ろ向きの傾斜面は、前記前向きの傾斜面より急勾配である、エクササイズ用スレッド。
【請求項5】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記中間領域は、壁区画によって隔てられた2つの開口部を有する後面を有し、
前記2つの開口部は、相互接続された内部通路を有する、エクササイズ用スレッド。
【請求項6】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記前端は、壁区画によって隔てられた2つの開口部を有する前面を有し、
前記2つの開口部は、相互接続された内部通路を有する、エクササイズ用スレッド。
【請求項7】
請求項5に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記2つの開口部の一方から進入して他方の開口部から出た後に、前記中間領域の前記後面の前記壁区画を囲んで輪を形成する、弾性的に伸縮可能な紐をさらに備え、
前記弾性的に伸縮可能な紐は、外部のアンカーポイントを囲んで互いに結合する結ばれていない端を有する、エクササイズ用スレッド。
【請求項8】
請求項6に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記2つの開口部の一方から進入して他方の開口部から出た後に、前記前端の前記前面の前記壁区画を囲んで輪を形成する、弾性的に伸縮可能な紐をさらに備え、
前記弾性的に伸縮可能な紐は、外部のアンカーポイントを囲んで互いに結合する結ばれていない端を有する、エクササイズ用スレッド。
【請求項9】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記後ろ向きの傾斜面に取り付けられた一対のフットストラップをさらに備える、エクササイズ用スレッド。
【請求項10】
請求項1に記載のエクササイズ用スレッドであって、
前記後ろ向きの傾斜面の1つ又はそれぞれに、前記耐荷重本体の荷重を増加させるために必要な重りを挿入するための開口部をさらに備える、エクササイズ用スレッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エクササイズ用スレッド、特に、人間の体幹の力を向上させるエクササイズに用いられるスレッドに関する。
【背景技術】
【0002】
エクササイズ用スレッドが知られており、短距離走から持久的なスポーツ、及びボディコンタクトがあるスポーツなどの様々なスポーツに参加するアスリートの力及びスタミナを高めるためにこれまでに使用されている。
【0003】
通常、これら既知のエクササイズ用スレッドは、特定の運動におけるルーチンを念頭において設計及び構築されているため、当該既知のエクササイズ用スレッドによって、アスリートは体の局所的な領域、通常は脚、腕、又は肩、の特定の筋肉のみを発達させることができる。
【0004】
従って、本発明の一つの目的は、体幹の内部及び周囲の筋肉組織の発達を刺激することができる多種のエクササイズルーチンを人間が実行するために使用することができるエクササイズ用スレッドを提供すること、又は少なくとも既知のエクササイズ用スレッドの有用な代替品を提供することである。
【発明の概要】
【0005】
本発明によれば、体幹を強化するエクササイズルーチンを行うためのエクササイズ用スレッドであって、当該エクササイズルーチンを行う人間が押す又は引くことによって地面を滑るよう構成された底部を有する耐荷重本体と、当該人間の両手、両膝、又は両足を支えるための壁部を有する前端と、当該人間の両足を支えるための壁部を有する後端と、当該前端と当該後端との間の中間領域と、を備え、当該中間領域は、当該中間領域の第1側面における第1傾斜部と、当該中間領域の第2側面における第2傾斜部と、を隔てる隆起部を有し、当該第1傾斜部及び当該第2傾斜部それぞれは、前向きの傾斜面と後ろ向きの傾斜面とを有し、当該前端における当該壁部と、当該前向きの傾斜面と、の間に第1開放凹部が配置され、当該後端における当該壁部と、当該後ろ向きの傾斜面と、の間に第2開放凹部が配置されている、エクササイズ用スレッドが提供される。
【0006】
好ましくは、当該前端の壁部は一対の壁部を含む。
【0007】
当該後端の壁部が単一の連続する壁を含むことも好ましい。
【0008】
好ましい形態において、当該後ろ向きの傾斜面は当該前向きの傾斜面より急勾配である。
【0009】
当該中間領域は、好ましくは、壁区画によって隔てられた2つの開口部を有する後面を有し、当該2つの開口部は相互に接続された内部通路を有する。
【0010】
当該前端は、好ましくは、壁区画によって隔てられた2つの開口部を有する前面を有し、当該2つの開口部は相互接続された内部通路を有する。
【0011】
他の好適な形態において、エクササイズ用スレッドは、一方の開口部から進入して他方の開口部から出た後に当該後面又は当該前面のいずれかの壁区画を囲んで輪を形成する弾性的に伸縮可能な紐をさらに備え、当該弾性的に伸縮可能な紐は、外部のアンカーポイントを囲んで相互に結合される結ばれていない端を有する。
【0012】
エクササイズ用スレッドは、当該後ろ向きの傾斜面に取り付けられた一対のフットストラップをさらに備えてもよい。
【0013】
エクササイズ用スレッドは、当該後ろ向きの傾斜面の1つ又はそれぞれに開口部をさらに備えてもよく、1つの当該開口部又は当該開口部それぞれは当該耐荷重本体の荷重を増加させるために必要な重りを挿入するためのものである。
【0014】
このように、本発明の重要な特徴をやや大まかに概説したが、これは以下に続く詳細な説明をよりよく理解して実用化するため、また本技術分野に対する本発明の貢献をよりよく理解できるようにするためである。
【0015】
本発明には、以下に説明する追加の特徴がある。従って、当業者であれば、本開示の基礎となる着想が、本発明の目的を遂行するための他の構造、アセンブリ、工程段階、及びシステム構成を設計するための基礎として容易に利用できることを理解するであろう。従って、上述した本発明の大まかな概要は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、そのような同等の特徴を含むものとみなされることが重要である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の好適な実施形態におけるエクササイズ用スレッドの側面斜視図である。
図2図1に示すエクササイズ用スレッドの平面図である。
図3図1に示すエクササイズ用スレッドの背面斜視図である。
図4図1に示すエクササイズ用スレッドの側面図である。
図5図1に示すエクササイズ用スレッドの正面図である。
図6図1に示すエクササイズ用スレッドの背面図である。
図7図1のエクササイズ用スレッドの後ろにひざまずいてかがみ、両前腕を前向きの傾斜面に置き、両手でエクササイズ用スレッドの前端を握り、第1エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッドを前方に押す準備ができている人間の図である。
図8】中間姿勢をとるまで体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッドを押した後の図7に示した人間の図であり、人間は、体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手で前端を掴んだまま両腕を伸ばしきって、第1エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を実行する準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッドを後方に引いて、図7に示すひざまずいてかがんだ姿勢を再びとる。
図9図1のエクササイズ用スレッドの前方にひざまずき、前方に向かってかがみ、両足をエクササイズ用スレッドの後端に置き、両膝をエクササイズ用スレッドに置き、両手をエクササイズ用スレッドの横に置き、第2エクササイズルーチンの第1体幹強化動作において体を前方に伸ばす準備ができている人間の図である。
図10】体をエクササイズ用スレッドから離れる方向に中間姿勢をとるまで完全に伸ばした後の図9に示した人間の図であり、人間は、体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手を地面に置いたまま両腕を伸ばしきって、第2エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を実行する準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッドを前方に押して、図9に示すひざまずいてかかんだ姿勢を再びとる。
図11図1のエクササイズ用スレッドの後端の上でしゃがみ、後端から離れる方向にかがみ、両足をエクササイズ用スレッドの後端に置き、両手を地面につけたまま両腕を伸ばしきって、第3エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッドを後方に押す準備ができている人間の図である。
図12】中間姿勢をとるまで体を完全に後方に伸ばしてエクササイズ用スレッドを押した後の図11における人間の図であり、人間は、体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手をまだ地面においたまま腕を伸ばしきって、第3エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を行う準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッドを前方に引っ張って、図11に示すしゃがんだ曲げ姿勢を再びとる。
図13図1のエクササイズ用スレッドの前向きの傾斜面に両足の裏面を押し付け、両膝を曲げかつ胴体を直立させて地面から上げている姿勢をとり、両手を地面についたまま両腕を伸ばしきって、第4エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッドを前方に押す準備ができている人間の図である。
図14】中間姿勢をとるまで体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッドを押した後の図13における人間の図であり、人間は、体を伸ばしきった状態で顔を上に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手をまだ地面においたまま両腕を伸ばしきって、第4エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を行う準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッドを後方に引っ張って、図13に示す両膝を曲げた姿勢を再びとる。
図15図1のエクササイズ用スレッドの本体の前向きの傾斜面に両足の裏面を押し付け、図13と同じ開始姿勢をとり、第5エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッドを前方に押し出す準備ができている人間の部分図であり、アンカーポイントに固定された弾性的に伸縮可能な紐にエクササイズ用スレッドの本体を結合することによって負荷が増大している。
図16】体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッドの本体を前方位置まで押し出した後の図15における人間の部分図であり、人間は、図14と同じ開始姿勢をとり、前向きの傾斜面から両足を離すことなく、伸ばした脚への圧力を解放する準備ができているために、伸長された紐が後退することができる状態であり、エクササイズ用スレッドの本体が人間の方に向かって滑って戻り、当該エクササイズルーチンを人間に繰り返させることができる。
図17図1のエクササイズ用スレッドの本体の後ろ向きの傾斜面に両足の裏面を押し付け、図13と同じ開始姿勢をとり、第6エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッドを前方に押し出す準備ができている人間の部分図であり、アンカーポイントに固定された弾性的に伸縮可能な紐にエクササイズ用スレッドの本体を結合することによって負荷が増大している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1乃至図17に示されるエクササイズ用スレッド10は、底部14と、前端16と、後端18と、前端16及び後端18の間の中間領域20と、を有する耐荷重本体12を含む。
【0018】
底部14は、エクササイズルーチンを行う人間22がエクササイズ用スレッド10を押したり引いたりすることによって地面上を滑るように構成される。底部14の表面は、実行されるエクササイズルーチンの種類に適した地面との摩擦係合又は摩擦抵抗のレベルを有する。耐荷重本体12の荷重は、本体12の重量と、地面との摩擦係合又は摩擦抵抗のレベルと、を含む。
【0019】
前端16は一対の壁を有し、当該一対の壁それぞれは、人間22の両手、両膝、又は両足を支えるための壁部24、26を含む。代替的な実施形態では、前端は単一の連続する壁を有し、当該単一の連続する壁の間隔を空けた複数の壁部分は、人間22の両手、両膝、又は両足で支えられるように適合されている。
【0020】
後端18は、単一の連続する壁28を有し、当該単一の連続する壁28の間隔を空けた複数の壁部分は、人間22の両足によって受け止められるように適合されている。代替的な実施形態では、後端は一対の壁を有し、当該一対の壁それぞれは、人間の両足を受けるための複数の壁部を含む。
【0021】
中間領域20は、当該中間領域の第1側面における第1傾斜部32と、当該中間領域の第2側面における第2傾斜部34と、を隔てる隆起部30を有する。
【0022】
傾斜部32、34における形状、サイズ、及び方向が同一であり、各傾斜部は前向きの傾斜面36及び後ろ向きの傾斜面38を有する。本実施形態では、後ろ向きの傾斜面38は、前向きの傾斜面36よりも急勾配であり、従って、後ろ向きの傾斜面38は、エクササイズルーチンの体幹を強化する動きにおいて、エクササイズ用スレッド10を押し込むために人間の両足の裏面を押し付けることができる面として理想的に使用される。前向きの傾斜面36も、より勾配は小さいものの、同様の目的のために使用可能であるが、その方法については図15及び図16を参照して後述する。本実施形態において、前向きの傾斜面36それぞれは、水平に対して約20度の角度をなすが、行われるエクササイズルーチンの種類に応じて、水平に対して約10度から約35度の間などの任意の適切な角度であってもよい。本実施形態において、後ろ向きの傾斜面38それぞれは、水平に対して約60度の角度をなすが、実行されるエクササイズルーチンの種類に応じて、水平に対して約35度から約90度の間などの任意の適切な角度であってもよい。
【0023】
本実施形態において、傾斜部32、34は、例えば、本体12全体の形成中に一体的に形成されることによって、又はねじ、接着剤、若しくは他の永久的な固定手段によって本体の残りの部分に固定されることによって、本体12の台部分に永久的に固定される。
【0024】
代替的な実施形態において、傾斜部32、34は、任意の適切なクリップ機構若しくはスライド機構によって、それらの機構の組み合わせによって、又は異なるサイズ、形状、及び向きの傾斜部を行われるエクササイズルーチンの種類の目的に応じて使用可能にする他の任意の適切な手段によって、本体12の台部分に取り外し可能に接続される。
【0025】
エクササイズ用スレッド10は、人間の体幹の内部及び周囲の筋肉組織の発達を刺激することができる多くの異なるエクササイズルーチンを行うために、人間22によって利用可能である。
【0026】
前端16における壁部24、26は、それぞれ、人間22の両手、両膝、又は両足を支えることもできる第1開放凹部40、42の一部である。第1開放凹部40、42は、それぞれ、壁部24、26とその隣接する前向きの傾斜面36との間に位置し、床部43を含む。
【0027】
後端18における壁28は、人間22の両足を支えることもできる第2開放凹部44の一部である。第2開放凹部44は、壁28とその隣接する後ろ向きの傾斜面38との間に形成されている。第2開放凹部44は、両足のつま先又は踵を支えるための床部46を含む。
【0028】
本実施形態において、後ろ向きの傾斜面38には何も取り付けられていないが、代替的な実施形態においては、一対のフットストラップが、人間22の両足を通して支えるために、後ろ向きの傾斜面に取り付けられている。
【0029】
他の実施形態において、後ろ向きの傾斜面38は、荷重を増大させるために必要な重りを本体12に挿入するための開口部を含む。
【0030】
中間領域20の隆起部30は、後端18付近の高点50から前端16まで2つの連続する角度を通じて前方にかつ下向きに傾斜しており、隆起部30の第1上面52は、隆起部30の第2上面54より急でははない角度を有する。隆起部30は、また高点50から後方にかつ下向きに傾斜して後面56を形成している。
【0031】
本実施形態では、後面56は、壁区画61によって隔てられた2つの開口部58、60を有する。開口部58、60は、内部通路を有する。当該内部通路は、一方の開口部に送り込んだ弾性的に伸縮可能なバンド、ロープ、テザー又は同様の他の紐が、他方の開口部から出ることができるように相互に接続されており、それによって壁区画61を囲んで紐の輪を形成することができ、その後、当該弾性的に伸縮可能な紐の結ばれていない端が、外部のアンカーポイントを囲んで、互いに結ばれる又は他の方法によって互いに結合される。
【0032】
本実施形態では、同様の弾性的に伸縮可能な紐に係合し当該紐を外部のアンカーポイントに結合するための、相互に接続された内部通路と、壁区画65と、を備える同様の開口部62、64が、本体12の前端16における前面66に設けられている。
他の実施形態においては、開口部58、60と開口部62、64とが存在しない、又は一対の開口部のみが存在する。
【0033】
図7乃至図17を参照して、エクササイズ用スレッド10の使用法を説明する。
【0034】
図7に示すように、人間22がエクササイズ用スレッド10の後ろにひざまずいて、かがんでいる。人間22の両前腕はそれぞれ前向きの傾斜面36の上に置かれ、両手はエクササイズ用スレッド10の前端16における壁部24、26それぞれを握っている。人間は、第1エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッド10を前方に押す準備ができている。
【0035】
図8は、中間姿勢をとるまで体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッド10を押した後の図7における人間22を示す。人間は、体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手でエクササイズ用スレッド10の壁部24、26を掴んだまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第1エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を実行する準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、まだ壁部24、26を掴んだまま、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッドを後方に引いて、図7に示すひざまずいてかがんだ姿勢を再びとる。
【0036】
図9に示すように、人間22は、エクササイズ用スレッド10の前方にひざまずき、前方に向かってかがんでいる。両足のつま先は開放凹部44内にあり、後端18の壁28に押し付けられ、両膝はエクササイズ用スレッド10の前端16における開放凹部40、42に置かれている。両手を地面に置いたまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第2エクササイズルーチンの第1体幹強化動作において体を前方に伸ばす準備ができている。
【0037】
図10は、体をエクササイズ用スレッド10から離れる方向に中間姿勢をとるまで完全に伸ばした後の図9における人間22を示す。人間は体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手を地面に置いたまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第2エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を実行する準備ができており、当該第2体幹強化動作では、人間は、膝をまだ開放凹部40、42内に置いているものの壁部24、26に押し付けている状態で、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッド10を前方に押して、図9に示すひざまずいてかかんだ姿勢を再びとる。
【0038】
図9および図10を参照して上述した第2エクササイズルーチンにより、人間22は当該ルーチンを繰り返すたびに徐々に前進することとなる。しかし、当該第2エクササイズルーチンの変形例では、下半身でエクササイズ用スレッド10を繰り返し前後に押すために両手を地面に確実に置いたままにすることによって、人間が固定位置を保つことを可能とする。
【0039】
図11に示すように、人間22は、エクササイズ用スレッド10の後端18の上でしゃがみ、後端18から離れる方向にかがんでいる。両足のつま先は開放凹部44内にあり、両足底はエクササイズ用スレッド10の後端18における後ろ向きの傾斜面38に押し付けられている。両手が地面につけられたまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第3エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッド10を後方に押す準備ができている。
【0040】
図12は、中間姿勢をとるまで体を完全に後方に伸ばしてエクササイズ用スレッドを押した後の図11における人間22を示す。人間は、体を伸ばしきった状態で顔を下に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手をまだ地面においたまま腕を伸ばしきっている。人間は、第3エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を行う準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、まだつま先が開放凹部44内にあるものの壁28に押し付けられている状態で、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッド10を前方に引っ張って、図11に示すしゃがんだ曲げ姿勢を再びとる。
【0041】
図13に示すように、人間22は両足の踵を開放凹部44に置き、両足底をエクササイズ用スレッド10の後端18における後ろ向きの傾斜面38に押し付けている。人間は両膝を曲げかつ胴体を直立させて地面から上げている姿勢をとり、両手を地面についたまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第4エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッド10を前方に押す準備ができている。
【0042】
図14は、中間姿勢をとるまで体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッド10を押した後の図13における人間22を示す。人間は、体を伸ばしきった状態で顔を上に向け、胴体を地面から上げた状態で、両手をまだ地面においたまま両腕を伸ばしきっている。人間は、第4エクササイズルーチンの第2体幹強化動作を行う準備ができており、当該第2体幹強化動作において、人間は、まだ踵が開放凹部44内にあるものの壁28に押し付けられている状態で、体幹の力を使ってエクササイズ用スレッド10を後方に引っ張って、図13に示す両膝を曲げた姿勢を再びとる。
【0043】
図15に示すように、人間22は、両足の踵を開放凹部40、42に置き、両足底をエクササイズ用スレッド10の本体12の前端16における前向きの傾斜面36に押し付けている。その他の点において、人間は、図13と同じ開始姿勢、つまり両膝を曲げ、胴体を地面から上げた状態で、両手を地面に置いたまま両腕を伸ばしきった姿勢、をとってもよいし、同様の他の開始姿勢をとってもよい。
【0044】
弾性的に伸縮可能な紐70は、開口部62、64を通って本体12の前面66の壁区画61を囲んで輪を形成し、紐70の結ばれていない端は外部のアンカーポイント72を囲んで互いに結合される。その反対側の端がアンカーポイント72に固定された弾性的に伸縮可能な紐70に、エクササイズ用スレッド10の本体12を結合することにより、負荷が増加する。人間22は、第5エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッド10の本体を前方に押し出して紐70を弾性的に伸長させる準備ができている。
【0045】
図16は、体を完全に前方に伸ばしてエクササイズ用スレッド10の本体12を前方位置まで押し出した後の図15における人間22を示す。人間が前向きの傾斜面36から両足を離すことなく、伸ばした脚への圧力を解放することができ、これにより、伸長された紐70を後退させることができ、エクササイズ用スレッド10の本体が人間の方に向かって滑って戻り、当該エクササイズルーチンを繰り返すための同じ又は同様の姿勢を人間に再びとらせることができる。
【0046】
図17に示すように、人間22は、両足の踵をエクササイズ用スレッド10の本体12の後端18における後ろ向きの傾斜面38に押し付けている。その他の点において、人間は、図13と同じ開始姿勢、つまり両膝を曲げ、胴体を直立させて地面から上げた状態で、両手を地面に置いたまま両腕を伸ばしきった姿勢、をとってもよいし、同様の他の開始姿勢をとってもよい。
【0047】
弾性的に伸縮可能な紐70は、開口部58、60を通って、本体12の後面56内の壁区画65を囲んで輪を形成し、紐70の結ばれていない端は負荷を増大させるために外部のアンカーポイント72を囲んで互いに結合される。人間22は、第6エクササイズルーチンの第1体幹強化動作においてエクササイズ用スレッド10を前方に押し出して紐70を弾性的に伸長させる準備ができている。
【0048】
エクササイズ用スレッド10の本体12が前方位置まで押し出されたとき、人間が後ろ向きの傾斜面38から両足を離すことなく、伸ばした脚への圧力を解放することができ、これにより、伸長された紐70を後退させることができ、エクササイズ用スレッド10の本体が人間の方に向かって滑って戻り、当該エクササイズルーチンを繰り返すための同じ又は同様の姿勢を人間に再びとらせることができる。
【0049】
なお、本発明の範囲を逸脱することなく、エクササイズ用スレッドの上記実施形態の設計及び構造の細部において様々な変更を加えることができることも、当業者には容易に明らかであろう。
【0050】
例えば、地面上でエクササイズ用スレッドの底部を滑らせてエクササイズをすることが望ましくない場合に、スレッドの底部14は、全方向車輪などのような所望のレベルの摩擦抵抗を有する複数の車輪を一時的に係合する追加の機能を有してもよい。
【0051】
本明細書における先行刊行物(若しくはこれに由来する情報)又は既知の事項への言及は、当該先行刊行物(若しくはこれに由来する情報)又は当該既知の事項が、本明細書に関連する努力傾注分野における普遍的で一般的な知識の一部を本特許出願日よりも前に形成していること、に対する承認、自認、又はあらゆる示唆として扱われないし、扱われるべきでものもない。
図1
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【国際調査報告】