(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-07
(54)【発明の名称】地上灰埋葬システム
(51)【国際特許分類】
E04H 13/00 20060101AFI20240229BHJP
【FI】
E04H13/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558997
(86)(22)【出願日】2022-03-25
(85)【翻訳文提出日】2023-11-16
(86)【国際出願番号】 AU2022050274
(87)【国際公開番号】W WO2022198280
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523364829
【氏名又は名称】ジニア・アイ・ピィ・ノミニー・プロプライエタリー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ZINNIA IP NOMINEE PTY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョイ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】コックスオール,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】マックドナルド,グレアム
(57)【要約】
生物学的残留物を格納および追悼記念するための装置ならびに方法が開示される。装置は、少なくとも1つの細長い支持部材と、複数の容器とを備え、各容器は、前記生物学的残留物を格納しながら前記細長い支持部材と個別に係合するよう適合され、前記係合時に、各容器は、前記細長い支持部材に沿って容器の配列を形成するよう、前記細長い支持部材としっかりと係合される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的残留物を格納および追悼記念するための装置であって、
少なくとも1つの細長い支持部材と、
複数の容器とを備え、各容器は、前記生物学的残留物を格納しながら前記細長い支持部材と個々に係合するよう適合され、
前記係合で、各容器は前記細長い支持部材にしっかりと係合されて、前記細長い支持部材に沿って容器の配列を形成する、装置。
【請求項2】
各容器は、前記配列内の残りの容器の係合に影響を及ぼすことなく、前記細長い支持部材と個々に係合または係合解除するよう適合される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記生物学的残留物は、火葬された動物または人間の残留物を含む、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記細長い支持部材は、基部から出て延在する、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記細長い支持部材は、実質的に中央部分および側方部分を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記中央部分は、各容器の重量が前記中央部分のみによって支持されるように、各容器と係合して各容器を支持するよう適合される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記側方部分は、前記中央部分の対向する細長い面から対称的に外向きに延在する2つの翼柱を含む、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
各容器は、少なくとも1つの中空区画室を含み、少なくとも1つのオリフィスがそれに開口し、前記または各容器は、前記生物学的残留物をしっかりと担持および格納するよう封止可能である、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記容器は、前記生物学的残留物を外部環境から実質的に隔離するよう適合されたキャップによって封止可能である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記細長い支持部材および前記複数の容器の各々は、各容器を前記細長い支持部材にしっかりと取り付けるための相補的な係合手段を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記配列は、少なくとも2つの異なる容積を有する容器を含む、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記細長い支持部材は、各容器をそこに一時的に取り付けるよう適合されている、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記2つの翼柱は、互いに対して1~180度の間の角度で延在する、請求項7から12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記2つの翼柱の各々は、外部クラッドパネルと係合するよう適合された取り付けブラケットを含む、請求項7~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
前記細長い支持部材および容器は、少なくとも部分的に耐候性金属から構築される、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
ユーザ/閲覧者または複数のユーザ/閲覧者に、前記装置または各容器およびその中に格納された前記生物学的残留物に関する情報を提供するよう適合された物理的マーカをさらに備える、先行する請求項のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
各物理的マーカは、ユーザ/閲覧者によって復号されるとデータリポジトリから前記情報を提供するよう電子的にコード化される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
生物学的残留物を格納および追悼記念する方法であって、
a.前記生物学的残留物を保持する複数の容器を受け入れて支持するよう適合された細長い支持部材を提供することと、
b.各前記生物学的残留物をそれぞれの容器内に配置することと、
c.各容器を独立して前記細長い支持部材としっかりと係合させることとを含み、
前記係合で、各容器は前記細長い支持部材にしっかりと係合されて、前記細長い支持部材に沿って容器の配列を形成する、方法。
【請求項19】
各容器は、前記配列内の残りの容器に影響を及ぼすことなく、前記細長い支持部材と係合または係合解除される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記細長い支持部材および前記複数の容器の各々は、相補的な係合手段を備え、前記方法は、
各個々の容器を、前記相補的な係合手段を介して前記細長い支持部材に取り付けることを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、生物学的残留物の格納およびそのための装置に関する。
【0002】
本発明は、長期間にわたる灰などの火葬された動物または人間の残留物の格納のためだけではないが、主にそのために開発された。その主な目的は、火葬プロセスのか焼された残留物を格納することであるが、その用途は、火葬された灰またはか焼された骨片に限定されない。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
明細書全体にわたる先行技術のいかなる議論も、そのような先行技術が広く知られていること、または当技術分野における一般的な知識の一部を形成することを認めるものとみなされるべきではない。
【0004】
人間の遺体の処置および処分は、数千年にわたって世界中の人間の経験および文化の中心となっている。これは、人間の文化によって発展してきた、前記遺体を処分するために使用される多くの異なる方法および儀礼によって証明される。人間の遺体および動物の遺骸を燃やす習慣としての火葬は、人類が火を発見して以来、人類によって実施されてきたと考えられている。伝統的に、これは多くの文化および宗教において、特にローマおよびアブラハムの宗教圏外の文化の間で共通している。
【0005】
西洋社会では、火葬は、歴史的に、長年にわたる優勢なユダヤ教およびキリスト教教義によって影響を受けた埋葬が支持されるため、避けられてきたが、その儀礼は近年ますます人気が高まっている。これは、棺および人体の分解から放出される化学物質に対する環境的懸念、ならびに埋葬された分解する身体とは対照的である、知覚される灰の清浄さを含む、多くの要因に応じてのものである。しかしながら、これらの推進要素は、現代の西洋諸国において遺体を含む棺を埋めるのに割り当てられ得る適切な地表および地下空間の不足が大きく上回り、それらの法外に高いコストをもたらす。
【0006】
埋葬とは対照的に、火葬は、遺体および/または棺を火炎に晒すことによって、遺体を760~1150℃の温度に晒す、完結的かつ比較的迅速なプロセスである。火葬は、屋外で火葬用の積み薪によって実施することができるが、現代の火葬処理は、閉じた窯状の空間内で燃焼反応を実施することによって、この範囲の上限を達成することができる。遺体をより高い温度にさらすことによって、より効果的で完全な燃焼を行うことができる。処理から残る、結果として生じる断片は、遺体の骨の未燃焼の石灰化残留物である。それらは、典型的には、その審美性を改善し、包装および輸送を容易にするために、粉砕される。平均的な人体は、約2.4kgのこのような「灰」を生じさせ、それは、その後、環境内で格納または廃棄される。
【0007】
火葬のさらなる需要は、家畜のペットとしての広範な飼育、および飼い主が人間と同様の様式でペットの死を弔う動向の増大によって引き起こされている。この点に関して、ペットの飼い主は、ペットとの思い出が永く続くよう、ペットの遺骸を火葬および埋葬する可能性がますます高まっている。結果として、人間および動物の両方の残留物を効率的かつ効果的に格納することができる格納策が必要とされる。
【0008】
さらに、格納空間を提供する際、特に地上レベルの表面積が限られている場合、垂直構造は、同じ構造容積の、より水平な接地構造と比較して、比較的費用効果的かつ効率的であることが知られている。これは、構造物が、生きている人間を高層建築物に収容しようとしているのか、または火葬残留物を格納しようとしているのかにかかわらず、当てはまる。地球全体にわたる火葬の数が増え、埋葬に適した地表面積が限られていることを考慮すると、火葬残留物を格納するためのより効率的な垂直構造およびそれを可能にする方法が必要とされることが予測される。
【0009】
火葬処理から生成された残りの粉砕されていない断片または粉砕された粉末は、典型的には、納骨器として公知の容器内に格納され、特定の場所、または家庭で、複数の他の家庭と並んで、埋葬される。前記納骨器を格納するための公知の方法は、遺骨安置所であり、その各々は、典型的には、納骨器が配置される水平凹部または壁がんを有する構造から構成される。典型的には、納骨器は、水平な梁または台の上に配置され、全体構造が、前記水平部材の重量およびその上に置かれる複数の納骨器を支持することができることを必要とする。これは、前記支持構造がとり得る可能な形状およびサイズを制限しながら、物理的により高い構造が前記重量を支持するために嵩張ることを必要とする。結果として、典型的な自立型遺骨安置所構造は、印象的ではないにしても、機能的な審美性を有する、幅広で高さの低い構造である。同様の流れにおいて、納骨器が互いの上に垂直に積み重ねられる場合、任意のそのような構造は、地面により近い納骨器が、より強力でより高価な材料で作製されるか、またはより大きく作製されて、複数の納骨器を支持することを必要とし、その結果、過度に嵩高で審美的により快適でない構造をもたらす。その結果、実質的に垂直または自由形状の構造は、まれであり、製造するのが不経済であり、典型的には審美的に心地よいものではない。
【0010】
さらに、約2.4kgの人間の火葬残留物を格納するのに適した標準的なサイズから逸脱したサイズまたは容積を有する納骨器は、凹部または壁がんの内側の空間を無駄にすることによって、公知の装置に収容される。上で概説したように、空間の価値、ならびに人間および動物を隣り合わせに埋葬することに対する需要の予想される増加を考慮すると、異なるサイズの納骨器を収容することができる、より柔軟な解決策が必要とされる。
【0011】
記載されるように、火葬残留物を格納する既存の装置および方法は、火葬残留物の、空間効率が良く、柔軟で、審美的に心地よい長期格納にはあまり適していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
発明の目的
本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを克服もしくは改善すること、または有用な代替案を提供することである。
【0013】
本発明の目的は、その好ましい形態において、長期間にわたって効率的で、柔軟で、審美的に心地よい様式で、火葬された人間または動物の残留物を格納するための装置および前記装置を使用する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明の概要
第1の態様によれば、本発明は、生物学的残留物を格納および追悼記念するための装置であって、
少なくとも1つの細長い支持部材と、
複数の容器とを備え、各容器は、前記生物学的残留物を格納しながら前記細長い支持部材と個々に係合するよう適合され、
前記係合で、各容器は前記細長い支持部材にしっかりと係合されて、前記細長い支持部材に沿って容器の配列を形成する。
【0015】
本発明の実施形態では、各容器は、配列内の残りの容器の係合に影響を及ぼすことなく、細長い支持部材と個々に係合または係合解除するよう適合される。
【0016】
別の実施形態では、生物学的残留物は、火葬残留物を含む。
さらなる実施形態では、生物学的残留物は、火葬された動物または人間の残留物を含む。
【0017】
追加の実施形態では、細長い支持部材は細長い角柱を含む。
さらに別の実施形態では、角柱は、断面が実質的にV字形である。
【0018】
ある実施形態では、前記細長い支持部材は、基部から延出する。
さらなる実施形態では、基部は実質的に平坦である。
【0019】
別の実施形態では、基部は実質的に円形である。
さらなる実施形態では、細長い支持部材は、実質的に中央部分および側方部分を備える。
【0020】
さらなる実施形態では、中央部分および側方部分は、実質的に同延である。
さらに別の実施形態では、中央部分は、各容器の重量が前記中央部分によってのみ支持されるように、各容器と係合して支持するよう適合される。
【0021】
ある実施形態では、中央部分は直線部材を含む。
別の実施形態では、前記側方部分は、中央部分の延長軸から垂直に延在する少なくとも1つの翼柱を含む。
【0022】
さらなる実施形態では、側方部分は、中央部分の対向する細長い面から対称的に外向きに延在する2つの翼柱を備える。
【0023】
さらなる実施形態では、各容器は、少なくとも1つのオリフィスが開口する少なくとも1つの中空区画室を備え、当該または各容器は、生物学的残留物をしっかりと担持および格納するよう封止可能である。
【0024】
さらに別の実施形態では、前記容器は、生物学的残留物を外部環境から実質的に隔離するよう適合されたキャップによって封止可能である。
【0025】
ある実施形態では、細長い支持部材および複数の容器の各々は、各容器を細長い支持部材にしっかりと取り付けるための相補的な係合手段を備える。
【0026】
さらに別の実施形態では、係合手段は、細長い支持部材から延出する細長い締結具であり、相補的な係合手段は、前記細長い締結具と係合するよう適合された相補的締結具を備える。
【0027】
さらなる実施形態では、細長い締結具は、細長い支持部材を貫通し、細長い支持部材から延在するねじ切りボルトであり、相補的な係合手段は、前記ねじ切りボルトとねじ筋係合するよう適合された、埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋である。
【0028】
別の実施形態では、各容器は、前記細長い支持部材に沿って細長い角柱の形状である。
さらなる実施形態では、配列は、少なくとも2つの異なる容積を有する容器を含む。
【0029】
さらなる実施形態では、配列中の各容器は、断面が実質的に同一である。
さらに別の実施形態では、各容器は、異なる細長い長さを有する。
【0030】
一実施形態では、前記各容器は、閲覧者に向かって外向きに向けられるよう適合された前面と、相補的な係合手段を提供するよう適合された後面とを有する。
【0031】
別の実施形態では、細長い支持部材は、そこに各容器を一時的に取り付けるよう適合される。
【0032】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの仮係合容器は、前記細長い支持部材から延在する少なくとも1つの棚に配置されることによって、細長い支持部材に係合されるよう適合される。
【0033】
さらに別の実施形態では、容器を含む前記細長い角柱は、実質的に等脚台形の断面を有する。
【0034】
一実施形態では、2つの翼柱は、互いに対して1~180度の角度で延在する。
別の実施形態では、2つの翼柱は、互いに対して60度の角度で延在する。
【0035】
さらなる実施形態では、前記2つの翼柱の各々は、外部クラッドパネルと係合するよう適合された取り付けブラケットを備える。
【0036】
追加の実施形態では、前記細長い支持部材は、その基部から柱状に垂直に延在する。
さらに別の実施形態では、前記装置は複数の材料を含む。
【0037】
ある実施形態では、細長い支持部材および容器は、少なくとも部分的に耐候性金属から構築される。
【0038】
さらに別の実施形態では、耐候性金属はステンレス鋼である。
さらなる実施形態では、耐候性金属は青銅である。
【0039】
さらなる実施形態では、クラッドパネルは、天然石から少なくとも部分的に構築される。
【0040】
ある実施形態では、クラッドパネルは、花崗岩および/または大理石を含む。
別の実施形態では、ユーザ/閲覧者、または複数のユーザ/閲覧者に、装置または各容器およびその中に格納される生物学的残留物に関する情報を提供するよう適合された物理的マーカをさらに備える。
【0041】
さらなる実施形態では、各物理的マーカは、容器および細長い支持部材のいずれかまたは両方の表面上に提供される。
【0042】
追加の実施形態では、各物理的マーカは、ユーザ/閲覧者によって復号されたときにデータリポジトリから前記情報を提供するように電子的に符号化される。
【0043】
第2の態様によれば、本発明は、生物学的残留物を格納および追悼記念する方法であって、
a.生物学的残留物を保持する複数の容器を受け入れて支持するよう適合された細長い支持部材を提供することと、
b.各前記生物学的残留物をそれぞれの容器内に配置することと、
c.各容器を独立して細長い支持部材としっかりと係合させることとを含み、
前記係合で、各容器は前記細長い支持部材にしっかりと係合されて、前記細長い支持部材に沿って容器の配列を形成する。
【0044】
本発明の実施形態では、各容器は、配列内の残りの容器に影響を及ぼすことなく、細長い支持部材と係合または係合解除される。
【0045】
別の実施形態では、生物学的残留物は、火葬された動物または人間の残留物である。
さらなる実施形態では、前記生物学的残留物は、少なくとも1つのオリフィスが開口する少なくとも1つの中空区画室を含む各容器に配置され、前記容器は、生物学的残留物をしっかりと担持および格納するよう封止可能である。
【0046】
さらなる実施形態では、各容器は、前記オリフィスに圧入されたウェルチプラグ/キャップによって封止され、生物学的残留物を外部環境から実質的に隔離する。
【0047】
さらに別の実施形態では、前記細長い支持部材および前記複数の容器の各々は、相補的な係合手段を備え、本方法は、
各個々の容器を、前記相補的な係合手段を介して前記細長い支持部材に取り付けることを含む。
【0048】
ある実施形態では、細長い支持部材から延出するねじ切りボルトを備える係合手段は、各容器によって提供される、埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋を含む相補的な係合手段とねじ筋係合する。
【0049】
別の実施形態では、少なくとも1つの容器は、式中に細長い支持部材と一時的に係合され、細長い支持部材から係合解除される。
【0050】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの仮係合容器は、前記細長い支持部材から延在する少なくとも1つの棚に配置される。
【0051】
さらなる実施形態では、生物学的残留物は、少なくとも2つの異なる容積を有する容器を含む配列で格納される。
【0052】
さらに別の実施形態では、生物学的残留物は、実質的に同一の断面を有する容器に格納される。
【0053】
ある実施形態では、生物学的残留物は、異なる細長い長さを有する容器に格納される。
別の実施形態では、装置または各容器およびその中に格納された生物学的残留物に関する情報は、物理的マーカからアクセスされる。
【0054】
さらなる実施形態では、物理的マーカは、容器および細長い支持部材のいずれかまたは両方の表面上でアクセスされる。
【0055】
追加の実施形態では、物理的マーカを電子的に復号することにより、ユーザはデータリポジトリから情報にアクセスすることができる。
【0056】
図面の簡単な説明
ここで、添付の図面を参照して、単なる例として本発明の好ましい実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】本発明のさらに別の実施形態による、成人男性に関連して火葬された動物の残留物を格納するための装置の斜視図である。
【
図2A】第1の実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の斜視図である。
【
図3A】本発明のさらに別の実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の正面図である。
【
図3B】本発明のさらに別の実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の側面図である。
【
図3C】本発明のさらに別の実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の斜視図である。
【
図4】
図3に示す実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の垂直に細長い支持体または背骨部の斜視図である。
【
図5A】
図2に示される実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の垂直支持背骨部の斜視図である。
【
図5B】
図2に示される実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の垂直支持背骨部の正面図である。
【
図5C】
図2に示される実施形態による、火葬残留物を格納するための装置の垂直支持背骨部の側面図である。
【
図6A】本発明の一実施形態による細長い支持部材の拡大断面図であって、
図5Cの断面B-Bに沿った前記背骨部の断面図である。
【
図6B】本発明の一実施形態による細長い支持部材の拡大断面図であって、
図5Bの断面A-Aに沿った前記背骨部の断面図である。
【
図7A】本発明の一実施形態による細長い支持部材の断面図であって、
図4に示される線A-Aに沿った前記背骨部の断面図である。
【
図7B】本発明の一実施形態による細長い支持部材の断面図であって、
図4に示される線B-Bに沿った、バックパネルが取り付けられた前記背骨部の断面図である。
【
図8A】本発明の一実施形態による、納骨器と係合された細長い支持部材の分解透視部分図である。
【
図8B】相補的な係合手段および生物学的残留物を格納するための中空区画室を図示する、前記納骨器の正面等角図である。
【
図9】本発明の別の実施形態による、変化する垂直長さを有する納骨器の斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態による、取り外し可能なバックプレートを有する、火葬残留物を格納するための装置の分解斜視図である。
【
図11】本発明のさらに別の実施形態による、取り外し可能なクラッドパネルを伴う、火葬残留物を格納するための装置の分解斜視図である。
【
図12】本発明のさらなる実施形態による、地面に固定された、火葬された動物の残留物を格納するための装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
発明の好ましい実施形態の詳細な説明
本発明を特定の例を参照して説明してきたが、当業者であれば、本発明が他の多くの形態で具体化され得ることを理解するであろう。
【0059】
本発明は、概して、火葬残留物を格納するための装置および方法に関する。より詳細には、本発明は、人間または動物の火葬残留物を格納するための装置、およびこの装置を使用して前記残留物を格納する方法に関する。火葬残留物は、例えば、その遺骸が、典型的には760~1150℃の高温火炎を用いて燃焼された後の、任意の動物または人間の残留物であり得る。これらの動物としては、イヌ、ネコ、ウマ、ウサギおよび他の家畜化または非家畜化動物が挙げられ、これらは、火葬高温炎にさらされた場合に骨の石灰化断片を残す。残留物は、大きな未粉砕の石灰化骨片を含む多くの形態で、および/または粉砕もしくは微粉化された粉末形態で格納することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、支持体または背骨部は、好ましくは、地面から上向き方向に延在する。細長い支持体は、その長さに沿って複数の容器または納骨器と係合し保持するよう適合される。前記複数の容器または納骨器の各容器もしくは納骨器は、独立して前記細長い支持体と係合するよう適合され、前記容器または納骨器の1つ以上は、残りの係合された容器または納骨器に影響を及ぼすことなく、前記細長い支持体から係合解除されるか、または前記細長い支持体に再係合され得る。容器または納骨器は、形状、サイズおよび長さが実質的に同一であってもよく、または少なくとも長さが異なってもよい。各容器または納骨器は、前記火葬残留物を受容および格納するための封止可能な区画室を備えてもよい。
【0061】
納骨器または容器は、前記細長い支持体または背骨部に沿って容器または納骨器の配列または積層を形成するように、背骨部に個々に係合されるよう適合される。細長い支持体上の容器または納骨器の係合は、各個々の納骨器が、積層内の残りの納骨器に影響を及ぼすことなく、背骨部に取り付けられ、背骨部から取り外され得るようなものである。各納骨器または容器は、その支持に関して、隣接する納骨器または容器に依拠せず、したがって、それらは、容器の積層または配列に位置するとき、相互からオフセットされ得る。さらに、異なる形状およびサイズの納骨器は、各納骨器の係合手段が同一であり、背骨部上の相補的な係合手段と嵌合するよう適合されるため、細長い支持体/背骨部上に取り付けられ、支持されることができる。審美的な理由から、納骨器は、断面が本質的に同一であるが、長さが異なり得ることが好ましい。
【0062】
この点に関して、
図1は、成人に関する前記装置の実施形態を示す。この実施形態では、支持体は、地面から延在する垂直に細長いV字形角柱であり、装置の外部を含むその細長い面上においてパネルで外装される。複数の納骨器は、各々が火葬された人間または動物の残留物を含み、前記支持体に沿って垂直な積層を形成するように垂直に整列した向きで前記細長い支持体と個々に係合される。前記垂直な積層を形成する複数の納骨器は、長さが同一であり、特に断面が同一であり、それにより、その成人から見えるそれらの前面は、細長い支持体の外部を含むパネルのうちの2つと実質的に水平方向に整列されるかまたは同一平面上にある。
【0063】
細長い支持体または背骨部は、装置の美的品質および安全性の両方を改善するために、外部クラッドまたはパネルで外装することができる。前者に関しては、細長い支持体へのパネルの取り付けは、前記パネルまたはクラッドと比較して審美的に美しくない材料および/または特徴を含む前記支持体の視野表面から遮蔽する働きをする。加えて、すべての外面を外装し、および/または納骨器の正面に水平に整列されることを前提として、パネルは、審美的に有利である、装置の、統合された「すっきりとした」または「最小限の」外観を提供することができる。さらに、パネルはまた、容器または納骨器を細長い支持体に係合するために使用される特徴を無許可者によるアクセスから遮蔽することによって、安全性の利点を提供し、またはさらには、前記容器面を遮蔽することによって、衝撃および/もしくは切り裂きから生じる容器への損傷を防止することができる。
【0064】
装置のさらなる利点は、提供される格納の空間効率のよい性質、ならびに必要とされるときに納骨器を係合解除および再係合する能力によって提供される柔軟性を含む。両方とも、支持体への前記容器の独立した係合によって容易にされる。第1の態様に関して、係合の個々の性質は、各容器の重量または荷重が細長い支持体によって固定されることを意味する。支持体は、いかなる向きであっても、内容物を含む複数の容器または納骨器が配列または積層を形成するときに、それら複数の容器または納骨器の重量をしっかりと担持するよう適合される。これは、互いの上に積み重ねられ、互いの重量を支持する容器内に、火葬残留物に限定されない物体を格納しようとする従来の格納解決策と比較して、装置の全体サイズをコンパクトにすることを可能にする。そのような従来の構成では、容器は、充分に剛性かつ自己支持的であるように構築されなければならないだけでなく、特に、積層の底部により近接して位置するものは、その上方の容器の重量を分散させ、支持することができる必要があることになる。比較して、細長い支持体への容器の個々の係合は、容器が積層におけるその容器の上の容器の重量を支持する必要がないので、前記容器の各々のサイズおよび断面積を同一にすることを可能にする。したがって、容器、したがって装置を、本発明で格納される物体の重量および数に対してコンパクトにすることができる。
【0065】
図2は、円形基部を備える装置1の別の実施形態を示す。同じV字形の細長い支持体または背骨部2は、円形の基部3から垂直に延在し、そこに、火葬残留物を収容するよう容器5を含む複数の同一の納骨器4が、納骨器の垂直な積層6を形成するように、前記細長い支持体に個々に係合される。V字形の細長い支持体は、その細長い外面上においてパネル7および8で外装される。パネルは、細長い支持体に取り付けられると、納骨器の近位表面と水平に整列し、装置の「面一」近位面を形成する。
【0066】
装置1は、貫通穴9のセットを通って基部と係合することによりに地面に固定され、貫通穴9のセットは、ねじ切りボルトが、その遠位端上のねじ筋で地中または床構造内の雌ねじを立てられたねじ筋とねじ筋係合すること、およびその近位端上の頭部で基部と当接係合することの両方をなすことを容易にするよう適合される。好ましくは、貫通穴は、地面の外に延在するねじ切りスタッドを収容し、装置は、前記スタッド上に配置され、貫通穴の上方からのナットの当接ねじ筋係合によって固定され得る。
【0067】
細長い支持体または背骨部は、納骨器の重量を支持することができ、そして火葬残留物が内部に格納されることができる限り、その基部から複数の方向に延在することができる。例えば、前記支持体または背骨部は、垂直、水平、螺旋状、または弓形の方向にでも延在することができ、中央背骨部はアーチを形成することさえできる。細長い支持体または背骨部は、その平面基部から延在される細長い角柱を備えることができ、その細長い長さは、任意の断面よりも比較的長い。平面基部または断面は、任意の平面形状から構成され得るが、好ましくは、中央頂点から延在する2つの翼を有する実質的にV字形である。
【0068】
図3に示すこのような好ましい実施形態では、V字形の細長い支持体2は、地下基部から延在するように垂直に配向されるか、または地面から上方に延在する固定スタッドである。V字形の細長い支持体の上方の傾斜付きキャップまたはフード10のためのパネル、および最も低い取り付けられた容器または納骨器の下方の傾斜付き充填スカート11を含む、装飾および非重量支持構成要素が、細長い支持体に取り付けられる。前者は、細長い支持体の上部から雨水を排出するよう適合され、後者は、泥および葉などの他のごみの蓄積を防止するよう適合される。装飾目的を越えて、両方の構成要素は、屋外要素にさらされたときの装置の広範な汚損を防止する働きをする。
【0069】
そのような実施形態では、V字形の細長い支持体は、異なる機能を果たす別個の部分から構成されることができる。特に、複数の容器または納骨器の重量を支持または支えるために、それら複数の容器または納骨器と個別にかつ確実に係合するよう適合される、前記頂点に位置する中央部材が、前記細長い支持体の一部として提供され得る。そのような部材は、前記係合された容器の重量を支えることができる限り、任意の断面形状であり得る。
【0070】
好ましい実施形態では、細長い支持体または背骨部は、その基部に対して垂直に配向され、地面に固定され、納骨器は、背骨部から前記地面に平行な方向に水平に延在する。この好ましい構成では、複数の納骨器は、細長い支持部材の軸に平行に走る納骨器の垂直な積層を形成する。細長い支持体または背骨部は、その基部から垂直に延在するV字形材料を含み、容器または納骨器の重量を安定的に支持するよう適合された、中空、部分的に中空、または高密度/充填された材料を含む。細長い支持背骨部は、1つの単一部品、または、押出および折り畳みを含むが、それらに限定されない、複数の方法によって生産される複数の部品のアセンブリを含むことができる。クラッドパネルなどの非重量支持構成要素は、複数の方法によってこの中央の細長い支持体上に固定することができる。好ましくは、前記構成要素は、使用される材料に応じて、V字形の細長い支持体上に締結および/または溶接もしくはろう付けされるブラケットおよびステップによって固定される。
【0071】
図4に示すこのような好ましい実施形態では、垂直の細長い支持体2は、細長い支持体を基部に固定するためのブラケット13、外部クラッドパネルを取り付けるためのブラケット14、および後部カバーアセンブリ17から延在するフック16を係合して受け入れるためのブラケット15などのいくつかの構成要素がすべて水平に突出する、中央V字形部材12を備える。中央V字形部材は、同じ材料の前記ブラケットがろう付けされる、同じ形状の押出材料の単一片から構成される。例えば、中央V字形部材およびブラケットの両方は、それらがともに容易にろう付けされ得るように、青銅から作製されることができる。垂直装置を安定化するための側方支持を提供すること以外に、中央V字形部材を含む延在された翼部は、細長い支持体と容器または納骨器との間の係合機構を閲覧者から遮蔽し、装置の美観を改善し、前記機構への無許可アクセスを拒否する。
【0072】
図5に示すこのような好ましい実施形態では、垂直V字形の細長い支持体2は、中央直線部材18から構成され、そこから翼柱19および20が、前記直線部材に垂直な方向に延在する。翼柱は、細長い面21,22から、直線部材の矩形断面の幅側辺よりも長い2つの長辺から突出され、延出する。好ましい実施形態の中央V字形部材を含む延在される翼部分と同様に、V字形平面基部の平面翼部から垂直に突出した翼柱19および20は、細長い支持部材を側方に安定化させることによって容器の重量を支持するよう適合され、また、装置の美観および安全性を向上させる。
【0073】
細長い支持体または背骨部と容器との間の係合は、前者に設けられた係合手段および後者に設けられたそれらの相補的な係合手段によって容易にされる。両方とも、具体的には、ユーザによって係合されると、相互に対してしっかりと係合するよう適合される。係合手段は、フック、ボルト、ねじ、磁石、ペグおよびダボ、ならびに雌ねじを立てられたねじ筋、フック、フックループ、ダボ凹部および磁石などのそれぞれの相補的な係合手段を含むがこれらに限定されない、多くの機構の形態をとることができる。複数の係合手段および相補的な係合手段は、係合機構の複数の組み合わせを用いて前記容器を細長い支持体に固定し得るように、特徴をなすことができる。容器または納骨器は、ユーザが望むときに細長い支持体に係合され、細長い支持体から係合解除されることができる。これは、容器および細長い支持体の両方が、互いに長期および比較的短期の係合の両方にあるよう適合されることを意味する。後者の場合、フック、磁石、ペグ、ダボ、接着材料、およびテープなどの係合手段を特徴とする細長い支持体を、適切な相補的な係合手段を備える容器または納骨器と係合させることができる。
【0074】
好ましくは、係合手段は、細長い支持体または背骨部から垂直方向に延在するねじ切り部材であり、各容器または納骨器に埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋の形態の相補的な係合手段とねじ筋係合するよう適合されている。そのような実施形態では、ねじ切り部材は、埋設されたねじ、および/または細長い支持体によって提供される穴を部分的に貫通するねじ切りボルトから構成されることができる。後者に関して、細長い支持体または背骨部に埋設された前記貫通孔は、部分的に貫通するねじ切りボルトの頭部との当接係合を維持しながら、ボルトのねじ切りされた端部のためのいずれかのオリフィスでのアクセスおよび他方のオリフィスでのユーザによる締結動作を提供するよう適合される。
【0075】
図6Bでは、細長い支持体または背骨部2を備える装置の断面図が、
図5Bに示される線A-Aに沿って取られている。この実施形態の穴23は、中央直線部材18の矩形断面をその2つの幅面24と25との間において貫通している。上記の好ましい実施形態は、ねじ切りボルトが部分的に貫通し、容器または納骨器に埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋とねじ筋係合するよう適合された前記穴を提供する。穴の中程の狭窄部26は、ねじ切りボルトの頭部を保持するよう適合され、前記ボルトのねじ切りされたねじ端部のみがオリフィス27において直線部材18から垂直に延出する。さらなるオリフィス28が直線部材によって提供され、ユーザは、容器または納骨器の前記雌ねじを立てられたねじ筋相補的係合手段とのねじ筋係合の際に、前記ボルトを貫通させ、その頭部にアクセスして締結する。
【0076】
この好ましい実施形態のさらなる詳細は、細長い支持体2の中央直線部材18と係合された1つの容器または納骨器4の分解図である
図8Aに提供される。2つの構成要素は、容器のそれぞれの相補的な係合手段とねじ筋係合するように、穴23に挿入されたねじ切りボルトの対29によってしっかりと係合される。
図8Bに示すように、容器の前記相補的な係合手段は、容器に埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋30の形態で提供される。
【0077】
式中等のある状況では、細長い支持体への容器の一時的な係合が必要とされ得る。これを容易にする実施形態では、短期間の係合は、前記容器の容易な取り付けおよび取り外しのための適切な係合手段および相補的な係合手段を選択することによって達成される。この実施形態の係合手段は、限定されないが、接着剤、テープ、磁石、フック、ペグ、およびダボ、ならびに容器または納骨器に取り付けられるかまたは埋設されたそれらの相補的な係合手段を含むことができる。
【0078】
細長い支持体または背骨部とのさらなる一時的な係合は、重力のみによって前記容器を支持するのに適した方向に前記細長い支持体から延在する棚または複数の棚上に1つ以上の容器または納骨器を配置することによって提供することができる。1つ以上の棚は、重力以外によって前記容器をその上に固定する必要がない。1つ以上の棚は、容器が前記細長い支持体に一時的または恒久的に固定され得るように、容器について上で概説したのと同じ機構を使用して、細長い支持体によって提供される係合手段と確実に係合するよう適合された相補的な係合手段を備えることができる。代替として、棚または棚材は、細長い支持体上に恒久的に溶接されることができる。使用時に、棚または棚材は、その上に置かれた少なくとも1つの容器を支持することができ、それを、より恒久的に固定された容器と実質的に整列させる。
【0079】
好ましくは、1つの棚は、細長い支持体上の可能な最下容器位置で、または実質的にその近くで、細長い支持体に固定される。好ましくは、棚は、前記支持体から延在するねじ切りボルトとねじ筋係合される雌ねじを立てられたねじ筋によって、細長い支持体と一時的に係合される。棚は、式が実施される間、一時的に容器に当接係合してそれを支持するよう適合される。
【0080】
上述のように、特定の実施形態では、細長い支持体または背骨部は、容器または納骨器の重量を支持するために係合手段に隣接する中央部分と、側方部分とを含むことができる。細長い支持体の側方部分は、付加的構成要素を保持するよう、細長い角柱、ブラケット、およびステップを含む、細長い部材から構成されることができる。さらに、それらは、外部クラッドパネルなどの非重量支持構成要素のさらなる取り付けおよび取り外しのための部位を提供することができる。
【0081】
重量支持構成要素の集中は、細長い支持体の他の部分が、その延在方向に垂直な横方向などに、限定された程度まで非支持的または支持的であることも可能にし得る。非支持であるかまたは限定された支持を提供する側方部分は、装置の美観、安全性、および/または他の品質を改善するように機能することもできる。これらの部分は、係合機構またはあまり美的でない材料といった、装置の様々な特徴を、ユーザの視界から遮蔽する働きをすることができる。さらに、重要な特徴を遮蔽することによって、細長い支持体または背骨部の側方部分は、承認されていないユーザによる前記特徴へのアクセスを防止することができる。これは、火葬残留物を格納するための装置の安全性上の利点を表す。
【0082】
細長い支持体の側方部分の上記遮蔽特徴は、容器または納骨器が提供された係合手段および相補的な係合手段を介してしっかりと係合されると、細長い支持体の、容器または納骨器との当接係合によって、提供される。当接係合は、好ましくは、当接係合にされると、支持体および容器のそれぞれの細長い面が、当接し、互いに対して面一になるように、側方部分の形状を容器または納骨器の形状に適合させることによって、容易にされる。したがって、装置の好ましい実施形態では、細長い支持体の側方部分および中央部分は、複数の面が面一または当接係合にあるように、細長い支持体の長さに沿って、容器または納骨器の形状に合致するチャネルを画定するように成形される。好ましくは、チャネルは、細長い支持体を含む部分の部分的に囲まれた面によって画定される開いたチャネルである。側方部分を含む2つの翼柱を有する実施形態では、それらは、互いに対して1~359度の間の任意の角度で中央部分から延在することができる。好ましくは、前記翼柱は、互いに対して1~180度の角度で延在する。さらにより好ましくは、その角度は45~90度である。最も好ましくは、その角度は60度である。
【0083】
側方部分が互いに対して60度で延在する好ましい実施形態では、前記部分は、全長に沿って30度の角度で曲げられた垂直に細長いシートによって形成された翼部から構成される。翼柱の前記部分が直線部材の前記角部から外に延在するとき、各シートの別の部分が、その細長い長さ側の面の一部と当接係合する。いくつかの実施形態では、複数の側方部分は、円筒形鋼ポールを含む中央部分から外に延在して、星形の細長い支持体を形成することができる。
【0084】
線B-Bに沿った
図5Cの細長い支持体または背骨部の断面図を通して
図6Aに図示されるように、ある実施形態では、V字形の細長い支持体2は、直線部材18の2つの対向する長さ面21および22から直線部材18の全長に沿って延在する2つの側方翼柱31および32から構成される。側方翼柱は両方とも、直線部材と組み合わされて連続的な垂直チャネル35を画定する、屈曲されたシートブラケット33および34から構成される。
図4Bに示されるように、屈曲されたシートブラケット33および34は、60度の角度で互いから離れるように偏向するように、中央直線部材18から対称的に延在する。
【0085】
前記屈曲されたシートブラケットは、中央直線部材に埋設されたねじ切り穴38および39としっかりとねじ筋係合している互い違いのねじ切り皿ボルト36および37によって、前記直線部材に固定される。前記互い違いのボルトは、2つの対向する屈曲されたシートブラケット33および34をそれぞれ孔38および39において貫通し、それらの近位端上のヘッド40および41は、ブラケットと当接係合し、それらは、側方翼柱を、中央部分と、対向する長さ面21および22で、確実に当接係合させる。本発明の代替実施形態では、2つの対向する屈曲されたシートブラケットは、前記直線部材に溶接することができる。
【0086】
図7Aは、好ましい実施形態の
図4に示される線A-Aに沿った中央V字形部材12の断面を示す。前記V字形部材は、納骨器または容器を受け入れ、それに当接し、それとしっかりと締結係合するよう適合される。したがって、前記部材は、前記納骨器または容器と締結係合するようねじ切りボルトなどの係合手段を収容するよう適合された貫通穴を備える。
【0087】
同様に、
図7Bは、線B-Bに沿った、バックプレート17が取り付けられた、
図4に示すV字形の細長い支持体または背骨部2の断面図を示す。好ましい実施形態のこの図は、それぞれ、クラッドパネルおよびバックプレート17などの非支持的構成要素を取り付けるための、中央V字形部材12上にろう付けされたブラケット14および15、ならびに細長い支持体を基部に固定するための、または地面から延在するねじ切りスタッドを収容するためのブラケット13といった支持的構成要素を示す。ろう付けされたブラケットの各々は、細長い支持体自体および非支持的構成要素を同様に固定するためのねじ切りされたねじおよび/またはフックを含む様々な係合手段を収容するよう適合された貫通穴または係合手段42を有する。
【0088】
本明細書の文脈における納骨器は、粉砕されたかまたは粉砕されていない石灰化骨断片を含む、人間または動物の火葬残留物の長期格納に適した中空区画室を有する容器または受容体を指す。各納骨器は、細長い支持体または背骨部と個々に係合するよう適合され、それらは、位置に影響を及ぼすことなく、または前記支持体に取り付けられた他の納骨器の移動もしくは係合解除を必要とすることなく、取り付けおよび取り外しされ得る。細長い支持体に対して容器または納骨器を係合および係合解除する能力は、各個々の容器または納骨器への比較的容易なアクセスを可能にする。装置は、積層内に位置する1つの容器または複数の容器にアクセスするときに、ユーザが残りの納骨器または容器を支持または並べ替えることを必要としないので、装置の全体的な機能性は、前記支持が垂直または実質的に垂直であるときに増大される。垂直に積み重ねることが、土地空間が限定される同様の水平構成と比較して、本質的により空間効率的であることを考慮すると、容器の垂直に積み重ね可能な構成における納骨器の個々の係合は、機能的利点を提供する。
【0089】
容器と支持体との個々の係合によって提供されるさらなる機能的利点は、容器サイズの柔軟性である。この柔軟性は、各個々の容器の重量を分散させるためにプレートまたは棚状構造を通してではなく、容器が細長い支持体と直接係合することによって提供される。したがって、細長い支持体が、複数の容器を積層状にしっかりと係合するための任意のそのような構造を提供する必要はなく、前記支持体に沿った容器のサイズおよび係合位置の制限を除去する。この直接的な係合は、容器または納骨器が、前記細長い支持体と係合することができ、その重量を前記細長い支持体によって支持することができる限り、容器または納骨器が任意のサイズであることを可能にする。さらに、同じ係合手段が、異なるサイズの容器において使用され、細長い支持体上で相補的な係合手段と確実に係合するように分散されるので、異なるサイズの前記容器を含む容器の配列または積層が、任意の順序で配置され得る。
【0090】
容器または納骨器は、様々な形状およびサイズで構成することができるが、各納骨器は、好ましくは、閲覧者に向かって外向きに向けられるよう適合された前面と、好ましくは細長い支持背骨部に接続するための係合手段を含むよう適合された後部とを有する。ある実施形態では、容器または納骨器は、細長い支持体または背骨部の方向と平行な方向に細長い角柱として成形することができる。例えば、各納骨器または容器は、実質的に三角形の底部、円形の底部、四角形の底部、または五角形の底部を有する角柱の形態をとることができるが、これらに限定されない。好ましくは、容器は台形の底部を有する角柱の形状である。納骨器は、等脚台形の形状の底部を含むことがさらに好ましく、2つの平行でない辺または脚部は長さが等しい。
【0091】
納骨器は所望の形状をとることができるが、それぞれの支持背骨部上の各納骨器は、断面が同一であることが好ましい。これは、構築における利点を有し、なぜならば、1つの水平サイズの大量生産から構築コストの低減を得ることができるからである。スケールの経済性は、押出成形などの技術を用いて一定の水平サイズの容器または納骨器を生産するために生産設備を特殊化することによって達成することができる。さらなる利点は、前面の整列によって得られる審美的均一性、および複数の容器が係合されて前記細長い支持体または背骨部に沿って納骨器の配列または積層を形成するときに前記容器の係合機構への無許可のアクセスを得ることの困難さを含む。
【0092】
図8Aの分解透視図に示される1つの好ましい実施形態は、中央直線部材18と個々に係合される、実質的に等脚台形の底部43を有する細長い角柱を含む複数の容器または納骨器4のうちの1つを備える。容器または納骨器は、穴23に挿入されたねじ切りボルトの対29によって前記支持体にしっかりと係合され、ねじ切りボルトの対29は、容器に埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋30の形態のそれぞれの相補的な係合手段と、ねじ筋係合する。
【0093】
火葬された動物の残留物は、少なくとも1つの中空区画室を備え、オリフィスを少なくとも1つの面に有する、各容器または納骨器の内部に格納される。区画室は、人間もしくは動物の一部もしくは全部、またはその複数に対応する前記残留物を長期間にわたって保持するように適合および尺度決めされる。したがって、中空区画室は、大気から封止され、複数年にわたって潜在的な大気劣化を停止させることができる。さらに、細菌および他の望ましくない微生物の増殖を防止するために、前記受容体中空区画室の壁に抗菌コーティングを施すことができる。納骨器に埋設された容器は、そのオリフィスに気密キャップを配置することによって、外気から実質的に封止可能である。例えば、この気密キャップは、圧入ストッパ、ウェルチプラグ/キャップ、蓋、または容器を封止するための軟質プラスチックなどのガスケット材料を有するねじ込み可能なキャップの形態をとることができる。
【0094】
少なくとも1つの中空区画室は、オリフィスに利用可能な面積、したがって前記区画室の容積を最大にするために、それが埋設される容器または納骨器の断面中央と整列させることができる。中空区画室は、任意の形状をとることができるが、好ましくは、1つの底部がそのオリフィスを含む、中空角柱である。オリフィスまたは底部は、円形、卵形、四角形、または六角形の底部を含むが、それらに限定されない、任意の平面多角形から構成されることができる。さらに、オリフィスの形態の底部は、中空区画室が封止の非存在下で大気に開放され、容器または納骨器を含む細長い角柱と同じ軸に沿って延在するように、納骨器の少なくとも1つの面と同一平面上にあり得る。
【0095】
図8Bに示す好ましい実施形態では、封止可能な中空区画室5は、納骨器4の1つに埋設され、表面においてはその円形オリフィス44によって画定され、納骨器の中へと下方に延在する。
図8Aに見られるように、円形オリフィス44のこの延在は、前記区画室を含む埋設された円柱45を画定する。オリフィスは、容器または納骨器の台形断面と実質的に同軸かつ同心であり、中空区画室は、実質的に中央にあり、同じ延長軸に沿って前記容器または納骨器の中へと下方に延在する。オリフィスは、容器がそのオリフィス44において円形キャップ46によって封止可能であるように、納骨器の垂直長さの一部分にわたって延在する。円形キャップは、好ましくは、キャップの縁上に位置し、オリフィスの縁と気密封止を形成する、軟質プラスチック材料を有する。
【0096】
納骨器または容器および埋設された受容体区画室の両方は、さまざまな体積の火葬残留物を収容するために容量が変化するよう適合される。納骨器の格納容量は、埋設された封止可能な区画室の容量を、その幅または長さを変化させることによって変化させることを含むが、それに限定されない、いくつかの方法で変化させることができる。容器または納骨器は、前記変化に適応するようにサイズを調整することができる。例えば、前記埋設された中空区画室の全長を、収容容器または納骨器の全長に対する同様の変更と共に、長くするかまたは短くすることにより、納骨器の格納能力を調整することができる。配列または積層内の複数の容器にわたって均一な断面を維持することが好ましい場合、必要とされる容積の変化は、封止可能な中空区画室および容器のそれぞれの長さの前記変化によってのみ対応することができる。
【0097】
これに関連して、
図9は、垂直長さ47が様々であり、すべてがその埋設された封止可能な中空円筒形区画室の内側に火葬された人間または動物の残留物を格納するよう適合された納骨器を示す。さまざまな長さの容器はまた、前記容器または納骨器長に応じてさまざまな容積の中空円筒形区画室を含む。図は、納骨器の全長がその中で最小の倍数を含む好ましい実施形態の1つを示す。
【0098】
容器もしくは納骨器の積層または配列は、異なるサイズおよび異なるサイズを有する容器または納骨器から構成され得る。いくつかの実施形態では、積層または配列は、それが係合される細長い支持部材に沿って異なる長さを伴う容器または納骨器から構成されることができる。積層を形成するための、より大きな、より小さな、より短い、およびより長い納骨器を含む多数の組合せが可能であるが、ただし、それらはすべて、それらのそれぞれの係合手段および相補的な係合手段によって細長い支持体にしっかりと係合されるという条件においてである。細長い支持体と平行に異なる長さの容器または器具を取り付ける柔軟性は、前記細長い支持体に沿って位置する複数の係合手段によって提供することができる。前記複数の係合手段は、細長い支持体または背骨部に沿って設定された距離で設けることができ、各容器または納骨器は、少なくとも同数の前記係合手段と係合する少なくとも1つの相補的な係合手段を備える。1組の係合手段および相補的な係合手段は、より軽いおよび/もしくはより小さな容器または納骨器を細長い支持体にしっかりと係合するのに充分であり得るが、より重いかもしくはより大きな容器または納骨器は、前記細長い支持体上で同じ数またはより多くの係合手段と係合するために、複数の相補的な係合手段を有することができる。容器または納骨器と細長い支持体との間の係合部位の数を増やすことによって、前記容器の重量およびそれらの格納された火葬残留物を、より多くの係合手段およびそれらのそれぞれの相補的な係合手段にわたって分散させることができる。さらに、係合手段は、配列もしくは積層内の複数の容器または納骨器の各々が、互いから設定された間隔を空けて細長いシャフトに係合されて、取り付けおよび取り外しを容易にするために各々の間にオフセットを提供するように、互いに対して設定された距離を空けて細長い支持体上に位置することができる。係合手段に加えて、細長い支持体は、前記容器または納骨器上において少なくとも1つの相補的な係合手段と当接係合するよう適合された相補的整列部材を備えることができる。係合されると、前記整列部材は、前記係合された容器が回転したり、前記細長い支持部材とのねじ筋係合からずれたりするのを防止する。
【0099】
係合手段がねじ切りボルトで構成される好ましい実施形態では、貫通穴は、細長い支持体または背骨部に沿って離間され、それを貫通するねじ切りボルトは、異なる長さの容器または納骨器に埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋によって構成される相補的な係合手段と、ねじ筋係合することができる。好ましくは、ねじ切りボルトのための穴は、各容器または納骨器が、少なくとも1つの貫通するねじ切りボルトによってねじ筋係合されるよう、細長い支持体または背骨部に沿って設定された距離で提供される。好ましくは、より長いおよび/もしくはより重い細長い容器または納骨器が細長い支持体または背骨部に取り付けられる場合、支持体に係合された前記納骨器の重量を適切に支持するために、好ましくは2つを超えるボルトが設けられる。好ましくは、貫通孔、したがってねじ切りボルト、および/またはそれらの相補的な係合手段は、それぞれ、細長い支持体および/または容器上に位置し、前記容器は、複数の前記容器を含む積層または配列の一部として、細長い支持体と係合されると、相互からオフセットされる。
【0100】
図10に示すこのような好ましい実施形態では、
図2の複数の同一の容器または納骨器4と同じ態様で、異なるサイズの納骨器47を細長い支持体または背骨部2に取り付けたり、そこから取り外したりすることができる。異なる長さの前記容器または納骨器の断面寸法は、その垂直長さにかかわらず同じであるので、それらは、細長い支持体または背骨部と、軽い接触で独立して係合されるが、側方翼柱への、重量を支持する機械的係合はなく、前記支持体に沿って垂直な積層または配列6を形成する。図示のように、異なるサイズの各容器または納骨器は、
図2の複数の納骨器4のように支持体と個々に係合されるので、納骨器に適合するのに充分な垂直空間が積層に沿って利用可能であれば、積層内の残りの容器または納骨器に影響を及ぼすことなく、背骨部に取り付けたり、背骨部から取り外したりすることができる。この実施形態では、バックプレート48は、細長い支持体または背骨部の直線部材の遠位幅面と当接係合している。前記バックパネルは、側方翼柱19および20に取り付けられる2つの外部クラッドパネル7および8の間のスロット係合によって適所に支持される。バックプレートは、オリフィス33および埋設されたねじ切りボルト24をユーザの視界から遮蔽して、実質的に「すっきりとした」または「統一された」美観を維持する。
【0101】
細長い支持体または背骨部は、装置の美的品質および安全性の両方を改善するために、外側クラッドまたはパネルで外装することができる。これらのクラッドまたはパネルは、少なくとも容器または納骨器と係合していない複数の面で装置の外部を形成するように、細長い支持体または背骨部に取り付けられる。前記パネルは、限定されないが、ねじ切りボルトおよびナット、ホック留め系、接着剤系、またはそれらの組み合わせを含む係合機構を使用して、細長い支持体の側方翼柱部分に取り付けられ得る。パネルは、細長い耐荷重支持体のあまり審美的でない面を遮蔽することによって装置の審美的品質を改善する役割を果たすことができ、ならびに容器および前記細長い支持体の両方と比較して触覚的または視覚的テクスチャの差異を提供する機会を果たすことができる。細長い支持体の、あまり審美的でない面は、容器および/またはさらには前記パネル自体といった装置の構成要素に係合するために使用されるボルト穴またはフックを含み得る。あまり審美的でない面を遮蔽することに加えて、細長い支持体の外面の視覚的および触覚的テクスチャの一体性によって、「すっきりとした」または「最小限の」外観を達成することができる。
【0102】
図11の破断図に示す実施形態では、外側クラッドパネル7および8は、前記支持体の翼柱部分およびパネルの両方によって提供される取り付けブラケット49を介して細長い支持体背骨部に取り付けられる。クラッドパネルは、前記ブラケットの当接係合によって取り付けられ、前記ブラケットにおける穴50を貫通するねじ切りボルトのねじ筋係合および/またはダボによって固定される。
【0103】
中央部分および側方翼部は、地面または床構造に固定された基部から延在する。前記基部の地面または床への固定は、それらを係合させることによって行うことができる。2つを係合する方法は、穿孔係合、ねじ筋係合、当接係合、またはそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。例えば、基部は、基部プレートを部分的に貫通し、床において埋設された、雌ねじを立てられたねじ筋と接触するボルトによって、固定することができ、または細長い支持体もしくは背骨部と反対方向に地中に延在するグランドスクリューによって、床もしくは地面と穿孔係合することができる。代替的に、基部は、地面または地面構造から延在する1つ以上のねじ切りスタッドで基部プレートを部分的に貫通し、相補的なねじ切りナットを使用して基部プレートを所定の位置に締結することによって基部プレートを固定することにより固定することができる。
【0104】
図12に示す好ましい実施形態では、基部、したがって装置は、前記基部から地中に延在するグランドスクリュー51の間の穿孔係合によって地面に固定される。
【0105】
全体として、装置は、限定されないが、金属および/または耐候性金属、例えば構造用鋼、ステンレス鋼または青銅、ならびに岩石および石の石造品、例えば天然石および人工石、例えば砂岩、大理石および/または花崗岩を含む複数の材料から構成することができる。好ましくは、細長い支持体または背骨部は、ステンレス鋼316から構成され、容器または納骨器は、青銅から構築され、同様に青銅から形成され、封止を形成するように圧入係合するように構成される、ウェルチプラグ/キャップを伴う。同様に、クラッドパネルは、複数の材料、好ましくは外部面用の大理石と、提供される取り付けブラケット用のステンレス鋼316とから構成することができる。
【0106】
生物学的物質、好ましくは動物または人間の火葬残留物を、組織化された態様で格納する場合、各動物または個体の残留物の所在を追跡する必要がある。これは、それぞれが1つ以上の動物または人間個体からの残留物を含む潜在的に複数の容器または納骨器が格納される火葬場、共同墓地、遺骨安置所、地下祭室、または霊廟などの領域に前記残留物を格納するときに、特に必要である。このような状況において前記残留物を正確に識別し、格納し、追跡するために、1つ以上の物理的マーカまたは識別子が、容器および/または細長い支持体によって提供され得る。前記マーカは、容器および/または細長い支持体上に、ユーザがアクセス可能な位置において、鋳造、エッチング、打ち抜き、印刷、または他の態様で適用することができる。
【0107】
QRコード(登録商標)、バーコードもしくは物理的マーキングなどの2次元または3次元マーカを使用して、残留物が関連する個々の人間または動物の名前および位置などの情報を識別することができる。上記の情報は、前記マーキングを電子的に復号して、サーバなどのデータリポジトリから統一資源位置指定子(URL)、名前、物理的位置座標、例えば、共同墓地内では、インデックス、リスト、および/または地理的測位システム(GPS)座標などの地理的位置タグ(ジオタグ)を取得することによって、利用可能にされる。マーキングによって提供される利点は、前記マーキングを電子的に復号することによってアクセス可能なリポジトリから前記情報をルーティングする代わりに、前記マーキングを物理的に更新することなく残留物に関する情報を装置のユーザに提供することができることである。好ましい実施形態では、マーカは、視覚的に目立たないようにされ、それによって、装置のために単純かつ統一された「外観」を維持する。
【0108】
好ましくは、2次元または3次元のQRコード(登録商標)は、青銅製の納骨器と金属製および/または花崗岩の細長い支持体との両方にスタンプされ、電子的に復号されると、データリポジトリからURL、共同墓地座標系、インデックス、リストおよび/またはジオタグを介して識別情報を提供する。
【0109】
当業者は、本明細書に記載される本発明が、具体的に記載されるもの以外の変形および修正が可能であることを理解するであろう。本発明は、本発明の精神および範囲内に入るすべてのそのような変形および修正を含むことが理解される。
【0110】
将来、本出願に基づいて、または本出願からの優先権を主張して、特許出願がオーストラリアまたは海外で出願され得る。以下の暫定請求項は、例としてのみ提供され、任意のそのような将来の出願において請求され得るものの範囲を限定することを意図しないことを理解されたい。本発明をさらに定義または再定義するために、特徴が、後日、暫定請求項に追加される場合があり、または暫定請求項から省略される場合がある。
【国際調査報告】