(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-08
(54)【発明の名称】官能特性を向上させた紙ストロー
(51)【国際特許分類】
A47G 21/18 20060101AFI20240301BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20240301BHJP
B65D 77/28 20060101ALI20240301BHJP
【FI】
A47G21/18
A47G19/22 M
B65D77/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023547878
(86)(22)【出願日】2022-02-11
(85)【翻訳文提出日】2023-08-08
(86)【国際出願番号】 EP2022053350
(87)【国際公開番号】W WO2022175174
(87)【国際公開日】2022-08-25
(32)【優先日】2021-02-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【氏名又は名称】戸津 洋介
(72)【発明者】
【氏名】パルツァー, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ニーダーライター, ゲルハルト
(72)【発明者】
【氏名】グレロン, マリー‐アメリ, フランソワーズ スザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ガラフ, ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】グールラウエン, グザヴィエ
【テーマコード(参考)】
3B001
3B115
3E067
【Fターム(参考)】
3B001AA40
3B001BB10
3B001CC40
3B001DB20
3B115BA18
3B115DA09
3B115DA15
3B115DA17
3E067AA03
3E067AB26
3E067BA11A
3E067BB01B
3E067BB26B
3E067EE24
3E067FA01
3E067FC01
(57)【要約】
本発明は、液体又は半液体の食用製品が収容されているパッケージ(2)からその食用製品を摂取するためのストロー(1)であって、ストローは、2つの端部(4)を有する中空の細長いチャネル(3)を備えており、ストローは少なくとも1つの揮発性香気製品を含むコーティング(6)を備え、コーティング(6)は、液体又は半液体の食用製品が中空チャネル(3)を通って吸い込まれるときに、液体又は半液体の食用製品に混合される空気と共に揮発性香気製品を放出するように適合されていることを特徴とする、ストロー(1)に関する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体又は半液体の食用製品が収容されているパッケージ(2)から前記食用製品を摂取するためのストロー(1)であって、前記ストローが、2つの端部(4)を有する中空の細長いチャネル(3)を備えており、前記ストローが、少なくとも1つの揮発性香気製品を含むコーティング(6)を備え、前記コーティング(6)が、前記液体又は半液体の食用製品が前記中空チャネル(3)を通って吸い込まれるときに、前記液体又は半液体の食用製品に混合される空気と共に前記揮発性香気製品を放出するように適合されていることを特徴とする、ストロー(1)。
【請求項2】
前記揮発性香気製品が、前記コーティング(6)内にマイクロカプセル化されている、請求項1に記載のストロー(1)。
【請求項3】
前記揮発性香気製品が、制御放出機序のためのゼリー状マトリックスコーティング内に封入されている、請求項1に記載のストロー(1)。
【請求項4】
前記揮発性香気製品が、前記ストローの表面にコーティングされた又は同様に取り付けられたカプセル内に貯蔵され、前記カプセルが、所定の温度で融解して揮発性活性製品を放出するように適合されている、請求項1に記載のストロー(1)。
【請求項5】
前記揮発性香気製品が、果物、花、植物、スパイス、生豆コーヒー若しくは焙煎コーヒー、チョコレート、キャンディ、又はそれらの混合物のアロマ、抽出物、又は精油を含むリスト内で選択される、天然若しくは人工の風味若しくはアロマ、又は精油である、請求項1~4のいずれか一項に記載のストロー(1)。
【請求項6】
セルロース繊維、紙(白若しくはクラフト)、ボール紙、竹繊維、リンゴ繊維、サトウキビ繊維、バガス、アボカド繊維、米若しくは小麦繊維、ペクチン、鉱物粉末(石粉若しくは砂など)、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリブチレートアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチレンサクシネート(PBS)などの生分解性ポリマー、又はこれらの混合物を含むリスト内で選択される持続可能な材料から製造される、請求項1~5のいずれか一項に記載のストロー(1)。
【請求項7】
ペースト状の材料を中空チャネルに押出成形し、所望の長さに切断し、次いで乾燥させることによって製造される、請求項1~6のいずれか一項に記載のストロー(1)。
【請求項8】
前記中空チャネル(3)の外面が、前記ストローが挿入されたパッケージ(2)から前記ストローが引き抜かれるのを防止するように適合された少なくとも1つの釣り針形状要素(7)を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のストロー(1)。
【請求項9】
前記ストローの端部(4)のうちの少なくとも1つが折り畳まれ及び/又は封止され、前記中空チャネル(3)の側壁を通して配置された少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの注出開口部(8)を備え、前記開口部(8)が、前記折り畳まれた及び/又は封止された端部から1mm~15mm、好ましくは3mm~10mmの距離に配置される、請求項1~8のいずれか一項に記載のストロー(1)。
【請求項10】
液体又は半液体の食用製品を包装及び注出するための密閉パッケージ(2)であって、前記密閉パッケージは、ストロー(1)によって貫通されるように適合された壁(5)を備えており、前記密閉パッケージが、前記密閉パッケージ面上に配置されたハウジング(10)を更に備え、前記ハウジング(10)が、請求項1~9のいずれか一項に記載のストロー(1)を配置するように適合されていることを特徴とする、密閉パッケージ(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージから液体又は半液体の食用製品を飲むための持続可能なストローであって、消費者の官能体験を向上させることを可能にするストローに関する。
【0002】
[背景技術]
飲用ストローは広く知られており、食用液体又は半液体製品の摂取に使用されている。ストローは、食用製品を摂取するための遊戯的かつ実用的な方法を提供する。
【0003】
ストローは一般に単純な構造であり、一般に5~30cmの長さを有する円筒(正確な断面は変化し得る)からなる。これまでは押出成形されたプラスチックで作られていたが、最近の環境問題への認識と、プラスチックの使用を減らして置き換える必要性とにより、例えば紙などの他の材料が使用されている。
【0004】
ストローは、今日まで知られているように、連続的な成功を収めており、様々なタイプの液体又は半液体製品を摂取することを可能にし、その使用は、一般に風味付けされた製品の摂取に関連する。
【0005】
最近、消費者が食品及び飲料摂取の快適な体験を保ちながらもより健康的な栄養摂取の必要性をより意識するにつれ、そのような製品の栄養バランスを注意深く管理しながら、食用製品に関連する官能特性を向上させるための飲用ストローの解決策を提案する者もいる。
【0006】
英国特許出願公開第2198622号は、ストローの端部を通してではなく、ストローの側部から液体を吸い出すことを可能にするために、ストローの端部に隣接する壁に1つ以上の側部開口部を備える飲用ストローを開示する英国特許公報である。ストローの端部は塞がれていることが好ましいが、側部開口部を補完するための小さな開口部を有してもよい。側部開口部によってストローがより効果的に口を満たす要因となることで、風味を楽しむことができ、飲料中の炭酸ガスを、飲み込むのではなく、より効果的に分散させることができる。この発明のストローは、このような物品を作製するのに従来から使用されている任意の材料、特に押出成形プラスチック又はワックス紙から作製することができる。
【0007】
これは官能体験を「ブースト」するための解決策を提供するものの、そこに記載されているストローは、食用製品自体の栄養的側面に有利に影響を与えるためのいかなる解決策をも提供しない。
【0008】
[発明の概要]
本発明は、添付の特許請求の範囲に記載のストロー、特に液体又は半液体の食用製品が収容されているパッケージからその食用製品を摂取するためのストローであって、ストローは、2つの端部を有する中空の細長いチャネルを備えており、ストローは、少なくとも1つの揮発性香気(aromatic)製品を含むコーティングを備え、コーティングは、液体又は半液体の食用製品が中空チャネルを通って吸い込まれるときに、液体又は半液体の食用製品に混合される空気と共に揮発性香気製品を放出するように適合されていることを特徴とするストローを用いて、上述の既存の解決策の欠点に対する解決策を提供する。
【0009】
驚くべきことに、消費者がストローを通して液体又は半液体製品を吸い込むと、一定量の空気が液体又は半液体製品と共に引き込まれ、消費者の口腔系(口、喉、及び鼻)に入ることが本出願人によって見出された。
【0010】
本発明による飲用ストローでは、液体と共に吸い込まれる空気の量は、少なくとも、消費者の口の中に置かれたストローの端部に隣接するストローの領域に接触する。この空気の速度は、ストローの表面に存在する分子を引き込むのに十分であることが見出された。
【0011】
本発明の一実施形態では、揮発性香気製品は、コーティング内にマイクロカプセル化されている。香り、風味、及び他の同様の揮発性製品のマイクロカプセル化は、それ自体が公知であり、より詳細には記載されない。先に述べたように、消費者がストローを通して製品を吸い込むとき、空気も同様に引き込まれ、消費者の口に近いストローの表面上を高速で流通する。空気速度は、マイクロカプセルを開き、その中に収容されている揮発性香気製品を引き込むのに十分であり、揮発性香気製品は消費者の口腔系に向けて空気中に流通する。
【0012】
あるいは、アロマは、ストローの表面にコーティングとして取り付けられたカプセル内に液体形態で含浸させることができ、その結果、ストローが開かれると、カプセルが機械的に開かれると同時に、周囲空気中にアロマを放出する。
【0013】
また代替的に、アロマ又は香りは、ストローの表面に貯蔵され、いわゆる「制御放出」によってストローの表面から放出され得る。制御放出は、1つ以上の活性剤又は成分が所望の部位及び時間で、特定の速度で利用可能になる方法として定義され得る。風味、アロマ、又は香りは、ゼリー状マトリックスコーティング内に封入することができる。この場合、それらの放出は、使用されるゲルのテクスチャによって著しく影響を受ける。例えば、ゼラチンゲルは、唾液の存在下で風味の放出の大きな増加を示すが、デンプン及びペクチンゲルは、これらの条件下で風味の放出の減少を示す。したがって、本出願では、ゼラチンゲルマトリックスが好ましく、特に、ゼリー状マトリックスコーティングが、ストローの吸い込み/注出開口部に隣接するストローの部分に配置され、したがって、消費者の唾液が吸い込み中に香り、風味、又はアロマの放出を活性化することができる場所に配置される場合に好ましい。
【0014】
制御放出の利点は以下の通りである。
活性成分は、長期間にわたって制御された速度で放出される。
加工中又はゼリー状マトリックスが熱にさらされたときの成分の損失を回避又は低減することができる。
反応性又は非相溶性成分を分離することができる。
【0015】
揮発性のアロマ、香り、又は風味製品をストローに貯蔵し、ストローから放出する更に別の代替手段は、いわゆる「融解による風味の放出」である。この放出機序は、ストローの表面にコーティングされた又は同様に取り付けられたカプセル内に風味、香り、又はアロマを貯蔵することを含む。所定の温度でカプセル壁が溶融すると、揮発性活性材料が放出される。溶融することができ、かつ食品用途に承認されている材料(脂質、修飾脂質又はワックス)は多く存在する。そのような用途において、コーティングされた風味付けされた粒子は、コーティングの融点よりも十分に低い温度で貯蔵され、次いで、放出されるためにこの温度を超えて加熱される。カプセルの融点は、例えば、周囲温度では溶融しないが、熱い飲料の温度(55℃~85℃)に対応する温度で溶融するように、適切に選択することができる。別の代替例では、融点は、口に近い人体の平均温度に対応する。この場合、カプセルは、消費者がストローを口に入れたときに融解する。
【0016】
カプセル化技術、特に風味制御放出のためのカプセル化技術は以下の通りである。
単純コアセルベーション(長期制御放出機序を提供する)
複合コアセルベーション(拡散による長期制御放出機序、及びpH、脱水、機械的効果、溶解又は酵素効果による開始放出を提供する)
噴霧乾燥(長期制御放出機構、及び開始放出を提供する)
流動床乾燥(pH活性化又は熱処理による放出開始)
押出成形(長期放出を提供する)
【0017】
一般に、液体製品を吸い込むためのストローの使用と共にアロマ、風味、又は香りを放出することにより、ストローを通して流通される液体又は半液体食用製品自体が風味付けされていなくても、風味付けされた製品を飲む感覚を消費者に提供することができる。
【0018】
したがって、本発明は、食用製品自体に風味又は砂糖を加える必要なく、消費者が風味付けされた製品を味わう及び飲む経験をすることを可能にする優れた手段を提供する。本発明は、消費者が、低カロリー製品、例えば水で、風味付けされた飲料の摂取を経験することさえ可能にする。
【0019】
有利には、揮発性香気製品は、果物、花、植物、スパイス、生豆コーヒー若しくは焙煎コーヒー、チョコレート、キャンディ(candy)、又はそれらの混合物のアロマ、抽出物、又は精油を含むリスト内で選択される、天然若しくは人工の風味若しくはアロマ、又は精油である。
【0020】
本発明による飲用ストローは、有利には、セルロース繊維、紙(白若しくはクラフト)、ボール紙、竹繊維、リンゴ繊維、サトウキビ繊維、バガス、アボカド繊維、米若しくは小麦繊維、ペクチン、鉱物粉末(石粉若しくは砂など)、ポリ乳酸(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリブチレートアジペートテレフタレート(PBAT)、ポリブチレンサクシネート(le polysuccinate butylene)(PBS)などの生分解性ポリマー、又はこれらの混合物を含むリスト内で選択される持続可能な材料から製造される。
【0021】
好ましくは、飲用ストローは、ペースト状の材料を中空チャネルに押出成形し、所望の長さに切断し、次いで乾燥させることによって製造される。ロール技術など、当業者に知られている任意の他の代替製造技術を使用することもできる。
【0022】
また好ましくは、ストローの中空チャネルは、円形、卵形、六角形、三角形、長方形、又は正方形の断面を有する。最も好ましくは六角形又は正方形である。そのような形状は、特にパッケージ壁をストローで貫通する間に、ストローの最大の機械的抵抗を提供することが証明されているからである。
【0023】
中空チャネルの内面は、薄い疎水性コーティングで有利にコーティングすることができる。あるいは、疎水性化合物を、ストローを構成する材料の塊に組み込むことができる。これにより、ストローを通過する液体が、特にその液体が熱い場合に、その機械的特性に悪影響を与えないことが保証される(本発明のストローは、熱い製品又は冷たい製品を飲むために使用することができる)。
【0024】
本発明の好ましい実施形態では、中空チャネルの外面は、ストローが挿入されたパッケージからストローが引き抜かれるのを防止するように適合された少なくとも1つの釣り針形状(又はバーブ形状)要素を備える。これにより、一緒に使用されたパッケージと一緒に捨てられてリサイクルされたストローのために、リサイクルされる個々の品目の量が減少する。使用後のストローの環境への影響は、改善される。
【0025】
本発明の特定の実施形態では、ストローの端部のうちの少なくとも1つは折り畳まれ及び/又は封止され、中空チャネルの側壁を通して配置された少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの注出開口部を備える。開口部は、折り畳まれた及び/又は封止された端部から1mm~15mm、好ましくは3mm~10mmの距離に配置される。
【0026】
本発明は更に、液体又は半液体の食用製品を包装及び注出するための密閉パッケージであって、密閉パッケージは、ストローによって貫通されるように適合された壁を備えており、密閉パッケージは、密閉パッケージ面上に配置されたハウジングを更に備え、ハウジングは、上述した本発明によるストローを配置するように適合されていることを特徴とする、密閉パッケージに関する。
【0027】
本発明の追加の特徴及び利点は、図面を参照して以下に記載の現在好ましい実施形態の説明において記載されており、この説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図2】使用の準備ができている、紙パックに挿入された
図1のストローの斜視図である。
【
図3】本発明によるストローの代替的実施形態の斜視図である。
【
図4】本発明によるストローの更に別の代替的実施形態の斜視図である。
【
図5】
図4に示すストローから注出される製品の流れを示す斜視図である。
【
図6】本発明によるストローの折り畳まれた構成の斜視図である。
【
図7】飲料用紙パックの側面のポケット内に配置された、
図6に示す折り畳まれたストローの斜視図である。
【0029】
[発明を実施するための形態]
図1及び
図2には、液体製品、例えば水又はミルク又は風味付けされていない栄養組成物を、その食用製品が収容されている密閉パッケージ2から摂取するための、本発明によるストロー1が示されている。ストロー1は、2つの端部4を有する中空の細長いチャネル3を備える。密閉パッケージ2は、ストローによって貫通されるように適合された壁5を備える。
【0030】
本発明の原理により、ストロー1は、コーティング内にマイクロカプセル化された少なくとも1つの揮発性香気製品、例えばチョコレート風味を含む、コーティング6を備える。コーティング6は、液体又は半液体食用製品が中空チャネルを通って吸い込まれるときに、その液体又は半液体食用製品に混合される空気と共に揮発性香気製品を放出するように適合されている。
【0031】
コーティング6は、中空チャネル3の内面又は外面に配置することができる。それは必ずしも表面全体を覆う必要はなく、表面の一部のみを覆えばよい。
図1に示す実施形態では、コーティング6は、ストロー端部4に隣接する、ストローの外面の小部分(ハッチ線で示す)を覆う。
図4、
図5、
図6、及び
図7に示す実施形態では、コーティングはストローの内面に塗布される(したがって、図面上では見えない)。
【0032】
ストロー1が対称である場合、コーティング6は、消費者がストローを一方又は他方の端部4(図示せず)を通して吸い込むことによって使用することができるように、両端部の近くに塗布される。
図1に示すように非対称である場合、コーティング6は、ストロー1がパッケージ2に挿入されたときにパッケージ2から突出し、それを通して消費者が製品を摂取することになる端部である、一方の端部近くにのみ塗布される(
図2)。
【0033】
図面に示す実施形態では、飲用ストローは、95%のセルロース繊維、約1%の鉱物粉末(石粉又は砂など)、及び、繊維を結合し、材料の構造的完全性を保証するためのポリ乳酸(PLA)又はポリヒドロキシアルカノエート(PHA)などの4%の生分解性ポリマーを含む混合物から製造される。材料を押出し、乾燥させて、ストローを形成する。
【0034】
図1及び
図2に示す実施形態では、ストローの中空チャネルは正方形の断面を有する。代替的な実施形態では、
図3に示すように、ストローの断面は六角形である。六角形又は正方形の形状は、特にストロー1でパッケージ壁5を貫通する間に、ストローの最大の機械的抵抗を提供することが証明されている。
【0035】
図1、
図3、
図4及び
図5に示す本発明の好ましい実施形態では、中空チャネル3の外面は、ストローが挿入されたパッケージ2(
図2)からストローが引き抜かれるのを防止するように適合された釣り針形状要素7を備える。釣り針要素7は、の挿入を可能にする。これにより、一緒に使用されたパッケージと一緒に捨てられてリサイクルされたストローのために、リサイクルされる個々の品目の量が減少する。使用後のストローの環境への影響は、改善される。
【0036】
図4及び
図5に示す本発明の特定の実施形態では、ストローの端部4の少なくとも1つは折り畳まれて封止され、中空チャネル3の側壁を通して配置された4つの注出開口部8を備える。開口部8は、折り畳まれた及び/又は封止された端部から約5mmの距離に配置される。
【0037】
消費者が、ストローが挿入されたパッケージから製品を吸い込むと、製品9は開口部8を通って口に到達し、その流れは、
図5に示すように、4つの開口部8の間で間接的に分割される。これは、液体製品9と、消費者によって同時に吸い上げられる、コーティング6から取り込まれた、閉じ込められたアロマを有する香気化された空気とのより良好な混合を可能にすることによって、口内の知覚を向上させる。
【0038】
図7に示すように、本発明のストロー1は、平坦な構成に折り畳まれ、パッケージ面のうちの1つに配置された専用のハウジング10内に配置されるように適合されている。
【0039】
本明細書で述べる現在の好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかとなる点を理解されたい。このような変更及び修正は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、並びに本発明の付随する利点を減らすことなく、なされてもよい。したがって、このような変更及び修正は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図されている。
【国際調査報告】