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特表2024-510551ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システム及び船舶
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-08
(54)【発明の名称】ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システム及び船舶
(51)【国際特許分類】
   B63B 1/38 20060101AFI20240301BHJP
【FI】
B63B1/38
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023550683
(86)(22)【出願日】2021-03-04
(85)【翻訳文提出日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 CN2021079052
(87)【国際公開番号】W WO2022174476
(87)【国際公開日】2022-08-25
(31)【優先権主張番号】202110195731.6
(32)【優先日】2021-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523316910
【氏名又は名称】中船(上海)節能技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】CSSC SHANGHAI MARINE ENERGY SAVING TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 312, 313, No.189, Gaoxiong Road, Huangpu District Shanghai 200011 China
(74)【代理人】
【識別番号】100128886
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】夏コウ超
(72)【発明者】
【氏名】高麗瑾
(72)【発明者】
【氏名】陳少峰
(72)【発明者】
【氏名】ウン秋琴
(72)【発明者】
【氏名】呉賛
(72)【発明者】
【氏名】黄国富
(72)【発明者】
【氏名】黄樹権
(57)【要約】
ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システムであって、いずれにも第1の監視アセンブリ(13)及び第1のリモコンバルブ(14)が設けられた排気管路(12)及び複数の入気管路(11)が設けられたガスタンク(1)と、ガスタンク(1)の内部に設けられ、第2のリモコンバルブ(211)が設けられた入液管(21)、及び第1の監視アセンブリ(13)といずれも第2のリモコンバルブ(211)に通信接続される第2の監視アセンブリ(221)が設けられた排液管(22)を備える冷却アセンブリ(2)と、を備える給気システムである。該給気システムは、安定した、低温のガスを供給可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システムであって、
いずれにも第1の監視アセンブリ(13)及び第1のリモコンバルブ(14)が設けられた排気管路(12)及び複数の入気管路(11)が設けられており、前記第1の監視アセンブリ(13)が対応する前記排気管路(12)又は入気管路(11)内のガスの温度、圧力及び流量を監視するように構成され、前記第1のリモコンバルブ(14)が対応する前記排気管路(12)又は入気管路(11)を通過するガスの流量を制御するように構成されるガスタンク(1)と、
前記ガスタンク(1)の内部に設けられ、前記ガスタンク(1)内のガスの温度を低下させるように構成され、第2のリモコンバルブ(211)が設けられた入液管(21)、及び各第1の監視アセンブリ(13)といずれも前記第2のリモコンバルブ(211)に通信接続される第2の監視アセンブリ(221)が設けられた排液管(22)を備え、前記第2の監視アセンブリ(221)が前記排液管(22)内の流体の温度及び流量を監視するように構成され、前記第2のリモコンバルブ(211)が前記第2の監視アセンブリ(221)及び各第1の監視アセンブリ(13)の監視結果に応じて前記入液管(21)を通過する液体の流量を制御するように構成される冷却アセンブリ(2)と、を備える、
給気システム。
【請求項2】
前記ガスタンク(1)内には、前記複数の入気管路(11)に一対一に対応し、前記ダンパー(15)に対応する入気管路(11)の排気端の直前方に設けられる複数のダンパー(15)が設けられている、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項3】
前記冷却アセンブリ(2)は、2つの隣り合う入気管路(11)の間毎に1つ設けられており、各々が前記ガスタンク(1)の長さ方向に沿って延伸し、一端が前記入液管(21)に連通し、他端が前記排液管(22)に連通する複数の第1の冷却コイル(23)をさらに備える、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項4】
前記冷却アセンブリ(2)は、前記ガスタンク(1)の内壁(16)に沿って設けられ、一端が前記入液管(21)に連通し、他端が前記排液管(22)に連通する第2の冷却コイル(24)をさらに備える、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項5】
前記複数の入気管路(11)に一対一に対応する複数の空気圧縮機(3)をさらに備え、前記入気管路(11)の一端は、前記入気管路(11)に対応する前記空気圧縮機(3)に接続される、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項6】
前記第1の監視アセンブリ(13)は、それぞれが前記第1の監視アセンブリ(13)に対応する前記排気管路(12)又は入気管路(11)内のガスの温度、圧力及び流量を監視する第1の温度センサ(131)、第1の圧力センサ(132)及び第1の流量センサ(133)を備える、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項7】
前記第2の監視アセンブリ(221)は、前記排液管(22)内の流体の温度及び流量を監視する第2の温度センサ(2211)及び第2の流量センサ(2212)を備える、
請求項1に記載の給気システム。
【請求項8】
前記ガスタンク(1)のタンク壁は、一端が前記入液管(21)に連通し、他端が前記排液管(22)に連通する第3の冷却コイル(18)が間に設けられた内壁(16)及び外壁(17)を備える、
請求項1~7のいずれか1項に記載の給気システム。
【請求項9】
前記ガスタンク(1)のタンク壁の外側には、複数の放熱フィン(19)が設けられている、
請求項1~7のいずれか1項に記載の給気システム。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の給気システムを備える、
船舶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年02月19日に中国専利局に出願された、出願番号が202110195731.6である中国特許出願の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、ガス層抵抗低減船舶の技術分野に関し、例えばガス層抵抗低減船舶に適用される給気システム及び船舶に関する。
【背景技術】
【0003】
船舶ガス層抵抗低減システムは、給気、圧力安定化、ジェット、制御などのサブシステムを含む。給気システムは、複数の空気圧縮機により給気を行い、空気圧縮機の数が多い場合、複数の空気圧縮機の間は相互に干渉し、複雑な管路構造の間は相互に影響し、且つ管路の接続損失が大きくなり、給気システムの出力及び管路内のガスが不安定になる。同時に、一般的な低圧空気圧縮機、例えばオイルフリースクリュ式空気圧縮機については、排出されたガスの温度が高く、100℃以上に到達し、さらに200℃に到達可能である。高温ガスが管路で運行する時、損傷や危険が引き起こされる。
【発明の概要】
【0004】
本願は、ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システム及び船舶を提供し、空気圧縮機との接続、ガスの安定した出力、且つ出力ガスの温度の低下の役割を果たし、給気システムの実用性及び安定性を高める。
【0005】
ガス層抵抗低減船舶に適用される給気システムであって、
いずれにも第1の監視アセンブリ及び第1のリモコンバルブが設けられた排気管路及び複数の入気管路が設けられており、前記第1の監視アセンブリが対応する前記排気管路又は入気管路内のガスの温度、圧力及び流量を監視するように構成され、前記第1のリモコンバルブが対応する前記排気管路又は入気管路を通過するガスの流量を制御するように構成されるガスタンクと、
前記ガスタンクの内部に設けられ、前記ガスタンク内のガスの温度を低下させるように構成され、第2のリモコンバルブが設けられた入液管、及び各第1の監視アセンブリといずれも前記第2のリモコンバルブに通信接続される第2の監視アセンブリが設けられた排液管を備え、前記第2の監視アセンブリが前記排液管内の流体の温度及び流量を監視するように構成され、前記第2のリモコンバルブが前記第2の監視アセンブリ及び各第1の監視アセンブリの監視結果に応じて前記入液管を通過する液体の流量を制御するように構成される冷却アセンブリと、
を備える給気システムを提供する。
【0006】
以上に記載の給気システムを備える船舶をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本願の実施例に係る給気システムの構造模式図である。
図2】本願の実施例に係るガスタンクの縦方向断面図である。
図3】本願の実施例に係るガスタンクの横方向断面図である。
図4】本願の実施例に係る給気システムの制御原理図である。
図5】本願の実施例に係るダンパーの取付方式の模式図である。
図6】本願の実施例に係るガスタンクのタンク体の構造模式図である。
図7】本願の実施例に係る船舶の構造模式図である。
図8】本願の実施例に係る他の船舶の構造模式図である。
【符号の説明】
【0008】
1・・・ガスタンク、11・・・入気管路、12・・・排気管路、13・・・第1の監視アセンブリ、131・・・第1の温度センサ、132・・・第1の圧力センサ、133・・・第1の流量センサ、14・・・第1のリモコンバルブ、15・・・ダンパー、16・・・内壁、17・・・外壁、18・・・第3の冷却コイル、19・・・放熱フィン、
2・・・冷却アセンブリ、21・・・入液管、211・・・第2のリモコンバルブ、22・・・排液管、221・・・第2の監視アセンブリ、2211・・・第2の温度センサ、2212・・・第2の流量センサ、23・・・第1の冷却コイル、24・・・第2の冷却コイル、
3・・・空気圧縮機。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術案を説明する。通常、ここでの図面において述べられて示される本願の実施例のアセンブリは、様々な異なる配置で布置及び設計可能である。
【0010】
類似する符号及びアルファベットは、以下の図面において類似する項を表し、そのため、一旦、1つの項が1つの図面において定義されると、その後の図面においてそれについての定義及び解釈は必要とされない。
【0011】
本願の説明において、用語「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」などによって指示される方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、若しくは該出願の製品の使用時の常に置かれている方位又は位置関係であり、本願の説明を容易にし、説明を簡略化するためのものに過ぎず、かかる装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成されて操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本願を制限するものとしては理解できない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は、区別して説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示するものとしては理解できない。本願の説明において、別途限定がない限り、「複数」の意味は、2つ又は2つ以上である。
【0012】
本願の説明において、別途規定及び限定されない限り、用語「設置」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取外可能な接続であってもよいし、又は一体的に接続されてもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよい。上記用語の本願における意味は、状況に応じて理解することができる。
【0013】
本願において、別途規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触することを含んでもよいし、第1の特徴と第2の特徴とが直接接触せずそれらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを表す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも小さいことを表す。
【0014】
以下、本願の実施例を説明し、前記実施例の例は図面に示され、そのうち、最初から最後まで同じ又は類似する符号は同じ又は類似する素子、或いは同じ又は類似する機能を有する素子を示す。
【0015】
図1に示すように、本実施例は、ガスタンク1及び冷却アセンブリ2を備えるガス層抵抗低減船舶に適用される給気システムを提供し、ガスタンク1には、排気管路12及び複数の入気管路11が設けられ、排気管路12及び各入気管路11にはいずれも、第1の監視アセンブリ13及び第1のリモコンバルブ14が設けられており、複数の第1の監視アセンブリ13は、相応する排気管路12及び入気管路11内のガスの温度、圧力及び流量を監視可能であり、複数の第1のリモコンバルブ14は、排気管路12及び入気管路11を通過するガスの流量をそれぞれ制御可能であり、冷却アセンブリ2は、ガスタンク1の内部に設けられ、冷却アセンブリ2は、ガスタンク1内のガスの温度を低下可能であり、冷却アセンブリ2は、入液管21及び排液管22を備え、排液管22には、第2の監視アセンブリ221が設けられており、第2の監視アセンブリ221は、排液管22内の流体の温度及び流量を監視可能であり、入液管21には、第2のリモコンバルブ211が設けられており、第2の監視アセンブリ221及び各第1の監視アセンブリ13はいずれも、第2のリモコンバルブ211に通信接続され、第2のリモコンバルブ211は、第2の監視アセンブリ221及び各第1の監視アセンブリ13の監視結果に応じて入液管21を通過する液体の流量を制御可能である。
【0016】
図2~3に示すように、本実施例において、液冷を採用して降温させ、冷却液は、淡水、海水又は油のうちのいずれか1種類を採用するが、これらに限られない。ガスタンク1のタンク壁は、内壁16及び外壁17を備え、内壁16と外壁17との間には、第3の冷却コイル18が設けられており、第3の冷却コイル18は、一端が入液管21に連通し、他端が排液管22に連通する。ガスタンク1は、狭長型の円柱状タンク体であり、体積の大きさが船舶に配置された給気システムの運行に必要なガスの流量及び出力ガスの温度の要求によって決定される。
【0017】
一実施例において、排気管路12の数は、複数であってもよい。
【0018】
給気システムは、複数の空気圧縮機3をさらに備えてもよく、複数の空気圧縮機3は、複数の入気管路11に一対一に対応し、入気管路11の一端は相応する空気圧縮機3に接続される。
【0019】
本実施例は、設計されたガスタンク1及び接続形式を空気圧縮機3とガス輸送管路との間の緩衝モジュールとして採用し、空気圧縮機3との接続、ガスの安定した出力、給気形式の調節且つ出力ガスの温度の低下の役割を果たし、給気システムの実用性及び安定性を高める。排液管22及び排気管路12に対するリアルタイムな監視により、外界から冷却液を追加するか否か及び追加される冷却液の流速を細緻に調節する目的を達成して、温度が適切なガスを提供し、省エネの効果がある。
【0020】
本実施例において、入気管路11は、3つ設けられる。各入気管路11は、一端が1つの空気圧縮機3に接続され、他端がガスタンク1の内部に連通する。ガスタンク1を空気圧縮機3と排気管路12との間の緩衝モジュールとして、空気圧縮機3との接続、ガスの安定した出力、且つ出力ガスの温度の低下の役割を果たし、給気システムの実用性及び安定性を高める。入気管路11及び排気管路12は、それぞれガスタンク1の両側に位置し、これにより、ガスは、入気管路11からガスタンク1に入って冷却アセンブリ2と十分に熱交換してから、排気管路12によりガスタンク1から排出される。
【0021】
冷却アセンブリ2は、複数の第1の冷却コイル23を備えてもよく、2つの隣り合う入気管路11の間毎に、第1の冷却コイル23が設けられており、各第1の冷却コイル23は、ガスタンク1の長さ方向に沿って延伸し、第1の冷却コイル23は、一端が入液管21に連通し、他端が排液管22に連通する。第1の冷却コイル23は、ガスタンク1の中心に位置し、螺旋状を呈し、ガスタンク1の長さ方向に沿って延伸する。
【0022】
冷却アセンブリ2は、第2の冷却コイル24をさらに備えてもよく、第2の冷却コイル24は、ガスタンク1の内壁16に沿って設けられ、第2の冷却コイル24は、一端が入液管21に連通し、他端が排液管22に連通する。第2の冷却コイル24は、ガスタンク1の内壁16に沿って巻回されて設けられ、ガスタンク1内のガスを取り囲み、さらにガスタンク1の中心に位置する第1の冷却コイル23と結合すると、冷却効果がより優れる。
【0023】
給気システムは、冷却液循環装置をさらに備え、冷却液は、入液管21により第1の冷却コイル23、第2の冷却コイル24及び第3の冷却コイル18に入り、循環してから排液管22を介して改めて冷却液循環装置に戻って再利用される。
【0024】
第1の監視アセンブリ13は、それぞれが相応する排気管路12及び入気管路11内のガスの温度、圧力及び流量を監視する第1の温度センサ131、第1の圧力センサ132及び第1の流量センサ133を備える。
【0025】
第2の監視アセンブリ221は、それぞれが排液管22内の流体の温度及び流量を監視する第2の温度センサ2211及び第2の流量センサ2212を備える。
【0026】
図4に示すように、そのうち、細い実線は、信号伝達ルートを表し、太い実線は、管路であり、且つ白抜き矢印は、ガスの流れ方向を表し、塗り潰し矢印は、冷却液の流れ方向を表す。給気システムは、制御センターをさらに備え、空気圧縮機3、第1のリモコンバルブ14、第2のリモコンバルブ211、第1の温度センサ131、第1の圧力センサ132、第1の流量センサ133、第2の温度センサ2211及び第2の流量センサ2212はいずれも、制御センターに通信接続される。制御センターは、それぞれ各第1のリモコンバルブ14のオンオフを制御し、第1のリモコンバルブ14の開度を制御することにより、それぞれに対応する排気管路12及び入気管路11を通過するガスの流量を制御することができ、制御センターは、第2の監視アセンブリ221及び各第1の監視アセンブリ13の監視結果に応じて第2のリモコンバルブ211のオンオフを制御し、第2のリモコンバルブ211の開度を制御することにより、入液管21を通過する液体の流量を制御することができる。
【0027】
船舶の満載時、制御センターは、3台の空気圧縮機3を全開するように制御し、空気圧縮機3の回転数を制御し、空気圧縮機3は、一定の圧力及び流量のガスを排出し、制御センターは、3つの入気管路11における第1の監視アセンブリ13により空気圧縮機3から排出されたガスの流量及び温度を検出し、計算により入気の流量及び温度を得て、そして、第2のリモコンバルブ211により冷却液の量及び流速を制御する。船舶のバラスト時、制御センターは、それらのうちの1台の空気圧縮機3のみを流量が小さくなるようにオンにし、さらに第2のリモコンバルブ211を開度が小さくなるように制御すると、冷却液の量及び流速を減少させることができる。船舶ガス層抵抗低減システムは、長時間運行した後、必要な流量が下がり、この場合、それらのうちの1台又は2台の空気圧縮機3をガスの流量が小さくなるようにオフにし、さらに第2のリモコンバルブ211を開度が小さくなるように制御して、冷却液の量及び流速を減少させ、エネルギの損失を減少させることができる。空気圧縮機3をオフにする時、ガスの逆流を防止するために、相応する入気管路11における第1のリモコンバルブ14もオフにする必要がある。
【0028】
制御センターは、排気管路12における第1の監視アセンブリ13により排気管路12のガスの温度、流量及び圧力を監視制御し、排液管22における第2の監視アセンブリ221により流れ戻った冷却廃液の温度、流量を監視制御して、検出結果に従って第2のリモコンバルブ211を、オフ又はオンになるよう若しくは開度が大きく又は小さくなるように制御することで、冷却液の入液流速を調節して、降温能力の調節の目的を達成する。排気管路12におけるガスの温度が高いことが検出されると、第2のリモコンバルブ211の開度を大きくすることで、冷却液の量及び流速を増加させ、冷却アセンブリ2の降温能力を高めて、ガスタンク1内のガスを速やかに降温させる。排気管路12におけるガスの温度が低いことが検出されると、第2のリモコンバルブ211の開度を小さくすることで、冷却液の量及び流速を減少させ、エネルギ損失を減少させる。
【0029】
図5に示すように、ガスタンク1内には、複数のダンパー15が設けられており、複数のダンパー15は、複数の入気管路11に一対一に対応し、ダンパー15は、入気管路11の排気端の直前方に設けられる。ダンパー15は、入気管路11の排気端に正対する位置に布置され、長方形又は正方形の板ブロック構造である。ダンパー15は、補強支持構造によりガスタンク1の内壁16に接続され、その構造強度及び安全が保証される。ダンパー15と入気管路11の排気端との間には、一定の隙間が設けられており、これにより、ガスがダンパー15に突き当たる時、緩衝及びガスの圧力の安定化の役割を果たし、同時にガスを、均一に第1の冷却コイル23及び第2の冷却コイル24と接触して熱交換するように分散させる。
【0030】
図6に示すように、他の実施例において、空気を採用して冷却させ、ガスタンク1のタンク壁の外側には、複数の放熱フィン19が設けられている。放熱フィン19は、長尺形を呈し、ガスタンク1の長さ方向に沿って延伸する。複数の放熱フィン19は、ガスタンク1の周方向に沿って均一に布置され、これにより、ガスタンク1内のガスの均一な降温を保証する。
【0031】
本実施例は、上記のような給気システムを備える船舶をさらに提供する。上記給気システムを採用して、複数の空気圧縮機の間の相互干渉を回避し、管路内のガスを安定させ、管路の使用寿命を延長させて、船舶の正常な作動を保証する。
【0032】
図7は、本願の実施例に係る船舶の構造模式図であり、図7には、給気システムの、船舶ガス層抵抗低減全体における位置、且つ冷却システムが吸い込まれた海水を利用して直接冷却可能であることが示される。図8は、本願の実施例に係る他の船舶の構造模式図であり、図8には、給気システムの、船舶ガス層抵抗低減全体における位置、且つ冷却システムが船舶自体に貯留された淡水を採用して冷却可能であることが示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】