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  • 特表-オブチュレータ及びアセンブリ 図1
  • 特表-オブチュレータ及びアセンブリ 図2
  • 特表-オブチュレータ及びアセンブリ 図3
  • 特表-オブチュレータ及びアセンブリ 図4
  • 特表-オブチュレータ及びアセンブリ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-11
(54)【発明の名称】オブチュレータ及びアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61M 16/04 20060101AFI20240304BHJP
【FI】
A61M16/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558556
(86)(22)【出願日】2022-03-11
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 GB2022000030
(87)【国際公開番号】W WO2022200751
(87)【国際公開日】2022-09-29
(31)【優先権主張番号】2104206.4
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509342843
【氏名又は名称】スミスズ メディカル インターナショナル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー ベイトマン
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー トーマス ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ジョン ウーズナム
(57)【要約】
気管切開チューブ1用のオブチュレータ2は、患者側端部において、弾丸形状のノーズ24を含むシャフト20を備え、機械側端部において、チューブ1における機械側端部のカップリング13の凹部15に係合するアーム34を含むクリップ21を備える。クリップ21は、係合スピゴット135及び開口213によってシャフト20に回転可能に取り付けられ、オブチュレータシャフト上の凹部141に係合したクリップ上のディンプル219によって角度的に保持される。オブチュレータ2は、凹部に係合したディンプルの保持力に抗してクリップをねじることにより、オブチュレータ又はチューブの患者側端部にねじり力を加えることなく、チューブ1から解放される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用チューブ(1)のためのオブチュレータ(2)であって、該オブチュレータ(2)は、
前記チューブ(1)の患者側端部(11)から突出するよう配置されたテーパ付けノーズ(24)を有する患者側端部(23)と、
前記チューブの機械側端部(13)に留めるよう適合された機械側端部(21)と、
前記オブチュレータの前記患者側端部と前記機械側端部との間で延在するシャフト(20)と、
を備え、
前記オブチュレータの前記機械側端部は、前記チューブに対してねじることによって前記チューブ(1)の前記機械側端部(13)との係合状態から解放可能であるオブチュレータにおいて、
前記クリップ(21)及び前記シャフト(20)は、別個に形成された構成要素であり、前記クリップ(21)は、前記シャフトの長手方向軸線周りで前記シャフトに対して少なくとも限定的に回転するよう前記シャフト(20)の前記機械側端部に回転可能に取り付けられ、これにより前記クリップ(21)が、前記シャフト(20)に実質的にトルクを加えることなく、前記チューブ(1)の前記機械側端部との係合状態から解放されるよう回転可能であることを特徴とする、オブチュレータ。
【請求項2】
請求項1に記載のオブチュレータであって、前記クリップ(21)は、中央開口(213)を有し、前記シャフト(20)の前記機械側端部は、前記クリップ(21)における前記開口(213)に回転可能に受け入れられるスピゴット(135)を有することを特徴とする、オブチュレータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のオブチュレータであって、前記シャフト(20)の前記機械側端部及び前記クリップ(21)は、該クリップを前記シャフトに対して回転させるのに十分な力が加えられるまで、前記クリップ(21)を前記シャフト(20)に対して角度的に保持するよう協働するディテント(141,219)を有することを特徴とする、オブチュレータ。
【請求項4】
請求項3に記載のオブチュレータであって、前記ディテントは、前記クリップ(21)上の突起(219)及び前記シャフト(20)の前記機械側端部上の凹部(141)を含むことを特徴とする、オブチュレータ。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載のオブチュレータであって、該オブチュレータ(2)の前記機械側端部は、2個の弾性アーム(34)を有し、該2個の弾性アーム(34)のそれぞれは、その患者側端部において、前記チューブ(1)の前記機械側端部における外側上のリップ(15)に係合するよう成形されたキャッチ(35)を有することを特徴とする、オブチュレータ。
【請求項6】
医療用チューブ(1)と、該チューブ(1)に嵌め込まれる請求項1~5の何れか一項に記載のオブチュレータ(2)とを含む、アセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のアセンブリであって、前記チューブ(1)は、気管切開チューブである、アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用チューブのためのオブチュレータに関し、このオブチュレータは、チューブの患者側端部から突出するよう配置されたテーパ付けノーズを有する患者側端部と、チューブの機械側端部に留めるよう適合された機械側端部と、オブチュレータの患者側端部と機械側端部との間で延在するシャフトとを備え、オブチュレータの機械側端部は、チューブに対してねじることによってチューブの機械側端部との係合状態から解放可能である。
【背景技術】
【0002】
本発明は、より具体的には、気管切開チューブに使用するためのオブチュレータに関する。
【0003】
気管切開チューブは、多くの場合、チューブの患者側端部から突出する尖った端部を備えるオブチュレータを使用して挿入される。オブチュレータの先端部は組織を分離するのに役立ち、従ってチューブのスムーズな挿入を可能にする。オブチュレータの先端部は更に、チューブを硬化させるのに役立ち、閉塞を引き起こし得るチューブへの組織の侵入を防止する。気管切開オブチュレータの例は、特許文献1(US4246897)、特許文献2(US5222487)、特許文献3(GB2224213)、特許文献4(GB2316321)、並びに特許文献5(GB2341102)に記載されている。オブチュレータが正しい位置からずれると、チューブの挿入がより困難になる可能性があり、またアセンブリの患者側端部の滑らかさが低下することによってストーマ周囲の組織に外傷が生じる可能性がある。挿入後、オブチュレータは、チューブの機械側端部から引き抜かれる。特許文献3(GB2224213)には、気管切開チューブのカップリングにクリップ留めする一体型の機械側端部を備えるオブチュレータが記載され、この場合にクリップは、チューブに対してねじることによって解放される。この構成において、オブチュレータの本体は、矩形断面のストラップであるので比較的可撓性があり、ねじることができる。特許文献6(US6481436)には、同様のクリップを備えるオブチュレータが記載されているが、この場合にオブチュレータのシャフトの機械側端部は、オブチュレータの患者側端部よりも可撓性が大きくなるよう形成されている。これにより、クリップをねじってチューブからより容易に解放することができる。しかしながら、何れの形式のオブチュレータにおいても、クリップをねじる動作によってオブチュレータの患者側端部にある程度のトルクが加えられ、これによりチューブ自体にねじれ運動が生じる可能性がある。気管内でのこのチューブのねじれ運動により、不快感がもたらされ、組織が損傷する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】US4246897
【特許文献2】US5222487
【特許文献3】GB2224213
【特許文献4】GB2316321
【特許文献5】GB2341102
【特許文献6】US6481436
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、代替的なオブチュレータ及びチューブアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、上述した種類のオブチュレータが提供され、クリップ及びシャフトは、別個に形成された構成要素であり、クリップは、シャフトの長手方向軸線周りでシャフトに対して少なくとも限定的に回転するようシャフトの機械側端部に回転可能に取り付けられ、これによりクリップが、シャフトに実質的にトルクを加えることなく、チューブの機械側端部との係合状態から解放されるよう回転可能であることを特徴としている。
【0007】
クリップは、好適には、中央開口を有し、シャフトの機械側端部は、クリップにおける開口に回転可能に受け入れられるスピゴットを有する。シャフトの機械側端部及びクリップは、そのクリップをシャフトに対して回転させるのに十分な力が加えられるまで、クリップをシャフトに対して角度的に保持するよう協働するディテントを有することができる。ディテントは、クリップ上の突起及びシャフトの機械側端部上の凹部を含むことができる。オブチュレータの機械側端部は、好適には、2個の弾性アームを有し、これら2個の弾性アームのそれぞれは、その患者側端部において、チューブの機械側端部における外側上のリップに係合するよう成形されたキャッチを有する。
【0008】
本発明の他の態様によれば、医療用チューブと、そのチューブに嵌め込まれる本発明における上述した一態様に係るオブチュレータとを含むアセンブリが提供される。
【0009】
上述したチューブは、好適には、気管切開チューブである。
【0010】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明に係るオブチュレータを含む気管切開チューブアセンブリを例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】オブチュレータが係合状態にあるアセンブリを示す斜視図である。
図2】オブチュレータの構成要素をその分離状態で示す斜視図である。
図3】オブチュレータの機械側端部を示す拡大側断面図である。
図4】オブチュレータの機械側端部における一部の更なる拡大側断面図である。
図5】オブチュレータが解放状態にあるアセンブリを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
先ず図1及び図2を参照すると、アセンブリは、気管切開チューブ1及びオブチュレータ2を備える。
【0013】
チューブ1は、円形断面の従来のシャフト10を有し、このシャフト10は、その長さに沿って湾曲した形状及び一定の曲率半径を有するよう成形されている。シャフト10の患者側端部11は、四角にカットされると共に、その外周面が非外傷性になるようテーパ付けされている。シャフト10の機械側端部には、チューブを患者の頸部に固定するためのフランジ12が一体的に成形されている。シャフト10の機械側端部は更に、患者の換気回路又は麻酔回路に接続された雌テーパ付けカップリング(図示せず)を受ける形状の雄テーパ付け外面を有するカップリング13に結合されている。代替的に、患者が自発呼吸をしている場合、カップリング13は開いたままにしておく。外見上、カップリング13は、カップリングの患者側端部において互いに正反対に位置する2つの短いアンダーカットリップ15によって提供される表面形状以外は、実質的に円筒形である。シャフト10は、シールカフなしで示されているが、チューブが従来のシールカフや、カフの上方における吸引ルーメン開口などの従来の他の特徴部を有することが理解されるであろう。
【0014】
オブチュレータ2は、3個の別個の構成要素、即ち、シャフト20、保持クリップ21、並びにオプションキャップ22を備える。シャフト20は、高密度ポリエチレンのような硬いプラスチック材料の一体成形品である。シャフト20は、その患者側端部23において、チューブ1の患者側端部11内に密着する弾丸形状のノーズ24を有する。ノーズ24は、テーパ付けされた先端部25を有し、使用時には、シャフト10の患者側端部の尖った連続部を形成するようチューブ1から突出している。小径の孔(図示せず)は、ノーズ24に沿ってその先端部25から後端部の開口26まで延在している。
【0015】
ノーズ24から後方に向けて延在するシャフト20は、チューブ1の曲率に合わせて成形された湾曲ストラップ27を有する。ストラップ27の長さは、典型的には約80 mmである。ストラップ27は、実質的に矩形断面のウェブ28を有し、ウェブ28は、チューブシャフト10の直径方向に延在すると共に、その全長に沿って密接に摺動嵌合するよう配置されている。ストラップ27は更に、ストラップの長さの主要部分に沿って延在する付加的ウェブ29を有することができる。この付加的ウェブ29は、その湾曲部の外側に向けて片側からのみ第1ウェブ28の半径方向に直角に延在しているので、チューブ1におけるシャフト10の内壁に湾曲部の外側で実質的に接触する。従って、ストラップ27の患者側端部からの主要部分は、断面が実質的にT字形を有すると共に、付加的ウェブ29の反対側に沿って浅いリブ30だけを有し、実質的に剛性である。
【0016】
ストラップ27の機械側端部30は、実質的に矩形断面を有する。ストラップ27は、様々な形状を有することができるので、その全長に沿って十字形状を有してもよいし、又はT字形状を有してもよいし、又はその長さに沿って平坦な矩形プレートであってもよい。ストラップは、オブチュレータ2をチューブ1の孔内でセンタリングするために、その表面に沿って間隔を置いて配置された例えば半円形状の突起(図示せず)を有することができる。
【0017】
次に図3及び図4を参照すると、ストラップ27の機械側端部32は、単一部分としてストラップと一体的に形成された拡大十字形部分を有する。十字形部分130は、垂直プレート132及び水平プレート133を含む。機械側端部32は、チューブ1のカップリング13内で密接に摩擦嵌合するテーパ付けされた外部を有する。拡大部分130の機械側端面134の中央には、円形断面を有する一体的で短い中空スピゴット135が突出している。スピゴット135の自由端にはバーブ136が形成され、バーブ136は、前方の患者側に面する端部周りで半径方向の段部138を形成する拡大テーパ付けフランジ137を有する。段部138は、プレート132,133の後縁部134から後方に向けて短い距離を置いて配置されている。スピゴット135は、半径方向に柔軟性を持たせるために、幾つかの長手方向軸線スロット140によって分割されている。一方のプレート132の後縁部は、プレートの外縁部に向けてスピゴット135の反対側に等間隔に配置された2つの浅い凹部141を有する。
【0018】
クリップ21は、シャフトの長手方向軸線「A」と一致するスピゴット135の軸線周りで回転又は角度変位できるよう、シャフト20の後端部に堅固に取り付けられている。クリップ21は、対向する2つの凸状湾曲側面211及び対向する2つの凹状側面212を含むほぼ四角形の平坦で半径方向に延在するフランジ又はグリップ210を有し、これによりクリップの把持、回転、並びに引っ張りを可能にするために、指と親指との間で把持するためのてこ作用が提供される。フランジ又はグリップ210は、その厚さを貫通して延在する中央開口213を有する。開口213は、その前端部においてテーパ付け部分214で輪郭付けされており、これにより後方に向けて、ストラップ27における後端部のバーブ136前方に位置するスピゴット135の外径に等しい最小径まで直径が小さくなっている。テーパ付け部分214の後方において、開口213は、環状段部215を有するよう成形され、環状段部215は、後方に面すると共に、バーブ136を受け入れ可能な凹部217を形成する短い外側円筒壁216によって境界付けられている。開口213の前端部の寸法及び輪郭は、クリップ21がシャフト20に押し込まれて組み立てられるときに、スピゴット135の外側周りのテーパ部137が開口のテーパ付け部分214に沿って摺動するものとする。これにより、スピゴット135の自由端は、バーブ136が凹部217内に嵌め込まれると共に、前方向き段部138が開口213の後方向き段部215に当接するまで、内側に向けて弾性的に圧縮される。これにより、組み立て後にクリップ21がシャフト20から外れることが防止される。
【0019】
クリップ21上におけるフランジ210の前方に面する表面218には、ディンプル219の形態の2個の浅い突起が成形されており、これら2個のディンプル219は、半径方向距離に互いに正反対に配置されると共に、クリップがシャフト20と適切に位置合わせされたときにプレート132の後縁部134上の凹部141と位置合わせされる。これにより、ディンプル219及び凹部141は、クリップ21がシャフト20に対して正しい角度で位置合わせされたときに、触覚的なクリックを提供するディテントを形成する。ディンプル219は更に、ディテントによって提供される保持力を克服するのに十分な回転力がクリップ21に加えられるまで、クリップ21を正しい位置に保持するのに役立つ。スピゴット135及び開口213は、クリップ21とオブチュレータ2のシャフト20との間に回転可能な結合を提供し、従ってクリップは、オブチュレータ2のシャフト20に、従ってチューブ1の患者側端部11に大きなトルクを加えることなく、オブチュレータの長手方向軸線「A」周りでねじることができる。
【0020】
クリップ21は更に、2個の一体的な弾性アーム34を有し、これら弾性アーム34は、オブチュレータ2のフランジ210の両側に成形されると共に、フランジ210から前方に向けて延在している。アーム34は、その患者側端部において、傾斜ランプ36及びレッジ37を有して内側に向けられたキャッチ35の形態の表面形成部によって終端している。アーム34の寸法は、フランジ210がカップリング13の機械側端部に当接したときに、アームがカップリングの両側に沿って延在し、その際にキャッチ35がリップ15の下に係合し、これによりオブチュレータ2がチューブから取り外されることが防止されるものとする。2つの通気孔38が、2個のプレート132,133間のコーナーに位置合わせされてフランジ210を貫通している。
【0021】
オブチュレータ2は、小さな円形のオプションキャップ又はカバー22によって完成される。キャップ22の前面は、前方に向けて突出すると共に、キャップ22の縁部近傍周りで間隔を置いて配置された幾つかの小さなキャッチ40を有する。各キャッチ40は、クリップ21の後端部近傍の開口213に形成された環状溝42に係合するよう形成されると共に、外方に向けて突出する歯41を有し、これによりキャップ22がクリップに保持される。
【0022】
使用時において、オブチュレータ2は、チューブ1内に完全に押し込まれるので、そのノーズ24がチューブの患者側端部11から突出し、キャッチ34がカップリング13上のリップ15に係合し、これによりオブチュレータの機械側端部がチューブの機械側端部によって固定される。本発明のアセンブリは、通常の方法で患者に挿入され、オブチュレータ2が気管切開内へのチューブ10のためのテーパ付けされたリードとして機能する。オブチュレータストラップ27の断面形状は、患者のタイプに応じて所望の剛性が付与されるよう選択される。チューブ1に対するオブチュレータ2の後方への移動は、キャッチ34とリップ15との係合によって防止される。患者は、ノーズ24の孔、オブチュレータのシャフト20とチューブ1内部との間の通路、並びにフランジ210の孔38により、挿入中にアセンブリを通して呼吸することができる。必要であれば、挿入前にガイドワイヤ(図示せず)をノーズ24の孔に通し、アセンブリをガイドワイヤに沿って所定位置に摺動させることができる。ガイドワイヤがオブチュレータの患者側端部から挿入されるときにガイドワイヤの後端部が垂直プレート132に引っ掛かるリスクを低減するために、垂直プレートの前縁部132`の端部は丸みを有する。アセンブリが正しい位置まで挿入された後、フランジ210を把持して図5に示す位置まで約20°ねじり、これによりキャッチ34がリップ15から離脱することでオブチュレータ2が取り外される。これにより、キャッチ34、従ってオブチュレータ2をカップリング13の後方に引くことが可能である。
【0023】
クリップ21とオブチュレータ2のシャフト20との間の回転可能な接続により、フランジ210を容易にねじることができ、これにより、オブチュレータの患者側端部をねじることなく、かつ気管切開チューブ1のシャフト10に大きなトルクを加えることなく、オブチュレータを解放することができる。これにより、患者内におけるチューブ1の不快な動き又は損傷を与える動きが回避されるか又は実質的に低減される。オブチュレータ2が取り外された後、カップリング13は、通常の方法で、換気回路に接続するか又は開放したままにしておくことができる。
【0024】
クリップとオブチュレータのシャフトとの間には、代替的な回転可能接続部を使用できることが理解されるであろう。本発明は、チューブに対するオブチュレータの変位を防止する必要がある気管チューブ以外のチューブにも使用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】