(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-11
(54)【発明の名称】被験者の身体に腫瘍治療電場を送達するための変換器装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/40 20060101AFI20240304BHJP
A61N 1/04 20060101ALI20240304BHJP
A61N 1/36 20060101ALI20240304BHJP
【FI】
A61N1/40
A61N1/04
A61N1/36
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023558599
(86)(22)【出願日】2022-03-19
(85)【翻訳文提出日】2023-11-21
(86)【国際出願番号】 IB2022052511
(87)【国際公開番号】W WO2022200964
(87)【国際公開日】2022-09-29
(32)【優先日】2021-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-03-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519275847
【氏名又は名称】ノボキュア ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】タル・マルチャーノ
(72)【発明者】
【氏名】スマダル・アルヴァッツ
(72)【発明者】
【氏名】ボアズ・マルサルト
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB04
4C053BB23
4C053HH04
4C053JJ40
(57)【要約】
腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、その面に対して垂直な方向から見たとき、配列のいくつかの電極要素が、外側周囲を定める周囲電極要素であり、周囲電極要素は、すべての他の電極要素を実質的に包囲し、隣接する周囲電極要素の各々の対について、対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の25%以下であり、各々の周囲電極要素について、周囲電極要素とその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される角度が、90度よりも大きく、180度よりも小さく、角度は配列の内側を向く、変換器装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、
電極要素の配列であって、前記変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、前記配列の面が前記被験者の身体を向く状態で前記被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、
前記配列の前記面に対して垂直な方向から見たとき、
前記配列のいくつかの前記電極要素が、前記配列の外側周囲を定める周囲電極要素であり、前記周囲電極要素は、前記配列のすべての他の電極要素を実質的に包囲し、
前記外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の前記対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の25%以下であり、
各々の周囲電極要素について、前記周囲電極要素と前記外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される角度が、90度よりも大きく、180度よりも小さく、前記角度は前記配列の内側を向く、変換器装置。
【請求項2】
前記外側周囲は、前記周囲電極要素の各々を通じて延びるか、または、前記周囲電極要素の各々の最も外側の縁と触れるかのいずれかである、請求項1に記載の変換器装置。
【請求項3】
前記配列における電極要素の総数の少なくとも50%が周囲電極要素であり、任意選択で、前記配列における電極要素の総数の少なくとも80%が周囲電極要素である、請求項1に記載の変換器装置。
【請求項4】
前記配列は少なくとも5個の周囲電極要素を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項5】
前記外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の前記対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の10%以下である、請求項1から4のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項6】
前記外側周囲に沿った隣接する周囲要素の前記対の間の各々の距離について、前記距離は、
第1の周囲電極要素の図心から第2の隣接する周囲電極要素の図心までの距離、または、
第1の周囲電極要素の縁から第2の隣接する周囲電極要素の縁までの最短距離
の少なくとも一方である、請求項1から5のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項7】
少なくとも1つの周囲電極要素と前記外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される前記角度は、108度から162度の間である、請求項1から6のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項8】
各々の周囲電極要素について、前記角度は、前記周囲電極要素の図心を第1の隣接する周囲電極要素の図心に接続する第1の線と、前記周囲電極要素の前記図心を第2の隣接する周囲電極要素の図心に接続する第2の線との間で測定される、請求項1から7のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項9】
前記外側周囲は、前記周囲電極要素の少なくとも大部分を通じて延びる、または、前記周囲電極要素の少なくとも大部分の最も外側の縁に沿って配置されてその縁に触れる、請求項1から8のいずれか一項に記載の変換器装置。
【請求項10】
腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、
電極要素の配列であって、前記変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、前記配列の面が前記被験者の身体を向く状態で前記被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、
前記配列の前記面に対して垂直な方向から見たとき、
電極要素の前記配列を実質的に包囲する外側周囲が、形において全体として凸状であり、
前記外側周囲は、前記配列の前記電極要素のうちの少なくとも5個を通じて延びる、または、前記配列の前記電極要素のうちの少なくとも5個の最も外側の縁に触れ、前記少なくとも5個の電極要素は、前記配列の周囲電極要素である前記外側周囲を通じて延ばされる、または、前記配列の周囲電極要素である前記外側周囲によって触れられ、
前記配列の前記周囲電極要素は、隣接する周囲電極要素の間の間隔において25%未満の変化量で、周囲に沿って互いに離間される、変換器装置。
【請求項11】
前記配列は、互いに隣接して配置されて互いに並べられる3つ以上の周囲電極要素を、前記3つ以上の周囲電極要素の各々の図心を直線が通過するように有していない、請求項10に記載の変換器装置。
【請求項12】
前記凸状の外側周囲は、実質的に円形、実質的に長円形、実質的に繭状の形、実質的に卵状の形、実質的に楕円形、規則的な多角形、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う実質的に規則的な多角形、不規則な多角形、または、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う不規則な多角形を有する、請求項10または11に記載の変換器装置。
【請求項13】
腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、
電極要素の配列であって、前記変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、前記配列の面が前記被験者の身体を向く状態で前記被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、
前記配列の前記面に対して垂直な方向から見たとき、
前記配列の外側周囲が電極要素の前記配列を囲み、
前記配列のX軸とY軸とが、互いに対して垂直であり、前記配列の平面において前記配列の図心で互いに交差し、
前記配列における第1の電極要素が、前記X軸と前記外側周囲との間の交差の第1の点に位置付けられ、
前記配列における第2の電極要素が、前記X軸と前記外側周囲との間の交差の第2の点に位置付けられ、
前記配列における第3の電極要素が、前記Y軸と前記外側周囲との間の交差の第1の点に位置付けられ、
前記配列における第4の電極要素が、前記Y軸と前記外側周囲との間の交差の第2の点に位置付けられる、変換器装置。
【請求項14】
前記配列の前記外側周囲は、前記X軸に対して対称である、および/または、前記Y軸に対して対称である、請求項13に記載の変換器装置。
【請求項15】
前記第1、第2、第3、および第4の電極要素以外の少なくとも4個の追加の電極要素が、前記外側周囲に触れる、請求項13または14に記載の変換器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、本明細書において参照により組み込まれる2022年3月18日に出願された米国特許出願第17/698,457号、2021年3月23日に出願された米国特許出願第63/164,957号、および2021年8月12日に出願された米国特許出願第63/232,329号への優先権を主張し、それら特許出願は、本明細書において参照により組み込まれている。
【背景技術】
【0002】
腫瘍治療電場(TTフィールド)は、米国特許第7,565,205号に記載されているように、腫瘍を治療するために使用され得る中間周波数範囲内での低強度交流電場である。TTフィールドは、変換器が患者の身体に配置され、変換器同士の間にAC電圧を適用することで、関心のある領域へと非侵襲的に誘導される。従来、TTフィールドを発生させるために使用される変換器は、複数のセラミック円板を含んでいる。各々のセラミック円板の一方の側面は患者の皮膚に位置決めされ、各々の円板の他方の側面は導電性基材を有する。電気信号がこの導電性基材に適用され、これらの信号は、セラミック円板を通じて患者の身体へと用量的に結合される。従来の変換器の設計は、真っ直ぐな横列および縦列で互いに並べられ、接着を介して被験者の身体に取り付けられるセラミック円板の矩形の配列を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,565,205号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置に向けられている。変換器装置は、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備える。配列の面に対して垂直な方向から見たとき、配列のいくつかの電極要素が、配列の外側周囲を定める周囲電極要素であり、周囲電極要素は、配列のすべての他の電極要素を実質的に包囲する。外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の25%以下である。各々の周囲電極要素について、周囲電極要素と外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される角度が、90度よりも大きく、180度よりも小さく、その角度は配列の内側を向く。
【0005】
本発明の上記の態様は例示的なものであり、本発明の他の態様および変形は、実施形態の以下の詳細な記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】被験者の頭に位置付けられる変換器の例の図である。
【
図2】被験者の身体に位置付けられる変換器の例の図である。
【
図3C】電極要素の配列の例のレイアウトの図である。
【
図3D】電極要素の配列の例のレイアウトの図である。
【
図4A】変換器における電極要素の例のレイアウトの図である。
【
図4B】変換器における電極要素の例のレイアウトの図である。
【
図5】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図6A】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図6B】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図6C】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図7】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図8】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【
図9】変換器における電極要素の別の例のレイアウトの図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本出願は、被験者の身体に見つけ出された1つまたは複数の癌を治療するために使用される、TTフィールドを被験者の身体へと送達するための例示の変換器装置を記載している。
【0008】
TTフィールドが被験者の身体に適用されるとき、被験者の身体における温度が、誘導された電場に比例して上昇する可能性がある。規制は、大きさに変換器を通じて駆動させることができる電流の大きさを、被験者の身体における場所における測定された温度を閾値未満に保つ大きさに制限する。典型的には、被験者の身体における変換器の場所における温度は、変換器によって駆動される動作電流を低減することで、閾値未満となるように制御される。これはさらに、腫瘍を治療するために使用できるTTフィールド強度における主要な制限となる。したがって、被験者の皮膚における温度閾値を超えることなく、より高いTTフィールド強度に安全にアクセスする必要性がある。
【0009】
本発明者は、電極要素の配列を有する変換器において、配列の縁に沿って位置付けられた電極要素が、配列の真ん中の方に位置付けられた電極要素と比較して、電極要素を通じて流れる電流に対してより小さい抵抗を有することを見つけ出した。これは、概して、配列の縁における点において、電荷のより高い集中をもたらすことができる。さらに、配列の縁における角または鋭利な曲げに位置付けられた電極要素は、配列の縁に沿って、および角において、他の電極要素より高い集中を有することになる。配列の縁(および、具体的には角)において、電極要素を通じてより高い大きさの電流を駆動しようとする変換器の傾向は、本明細書において「縁効果」と称される。
【0010】
縁効果による変換器の配列を通じた電流の不均一な分布は、配列の遠くの角において、および縁に沿って、より高い温度領域(または「ホットスポット」をもたらす可能性がある。これらのホットスポットは、最初に閾値温度に到達し、そのため電流を低下させるために要件を制御する場所である。このようなホットスポットの発生は、変換器によって駆動され得る最大動作電流を制限し、結果的にTTField強度を制限する。
【0011】
そこで、本発明者は、縁効果を低下または最小限にし、電極要素へのより高い動作電流の適用を許容する電極要素配列レイアウトを有する変換器への要求があることを認識した。増加した電流で動作させられる変換器は、被験者の身体により強いTTフィールドを誘導し、より良好な患者の転帰をもたらすことができる。本明細書で開示されている変換器は、縁効果を低下または最小限にする電極要素の配列を有する。
【0012】
図1は、被験者の身体の頭に位置決めされた変換器100を描写している。被験者の頭における変換器100のこのような配置は、被験者の脳の領域における腫瘍にTTフィールドを適用することができる。被験者の頭における様々な他の位置および/または配向が、変換器の配置のために選択され得る。各々の変換器100は、それに配置された電極要素の配列を有し得る。各々の変換器100は、電極要素の配列の面が被験者の頭を向き、頭に一致する状態で、被験者の頭に配置され得る。
【0013】
図2は、被験者の身体の他の部分(例えば、胸部/胴および大腿部)に取り付けられる変換器200および201を描写している。変換器200および201は、各々の変換器の表面に医学的に適切なゲルまたは接着を適用することで、被験者の身体に固定され得る。他の実施形態では、変換器200および201は、1つまたは複数の衣服に取り付けられてもよく、被験者の身体に当てて保持されてもよい。変換器200および201の各々は、それに配置された電極要素202の配列を有することができ、被験者の身体を向き、被験者の身体に一致する電極要素の配列の面で、被験者の身体にわたって配置され得る。
図2は、第1の変換器200と第2の変換器201との両方における電極要素202の配列が外側周囲(破線によって定められている)206の中に配置されて位置付けられているところを描写している。電極要素202の配列は、本明細書に開示されているようないくつかのレイアウトのいずれかを含み得る。
【0014】
変換器の構造は多くの形態を取ることができる。
図3Aにおいて、変換器300Aは、基材304Aに位置決めされた複数の電極要素302Aを有する。基材304Aは、変換器300Aを被験者の身体に取り付けるように構成されている。基材304Aのための適切な材料には、例えば、布、発泡体、および柔軟なプラスチックがあり、また、導電性医療用ゲルであってもよい、または導電性医療用ゲルをさらに含んでもよい。変換器300Aは、基材304Aを介して(例えば、接着層および/または導電性医療用ゲルを介して)、被験者の身体に固定され得る。変換器は導電性または非導電性であり得る。
図3Bは、変換器300Bの構造の別の例を描写している。この例では、変換器300Bは、基材なしで互いに電気的および機械的に連結される複数の電極要素302Bを備える。一例では、電極要素302Bは、導電線306Bを通じて互いに連結される。
【0015】
変換器300Aおよび300Bは、実質的に平坦な電極要素302Aおよび302Bの配列をそれぞれ備え得る。一例では、電極要素302Aおよび302Bはセラミック円板である。別の例では、電極要素302Aおよび302Bは、円板形ではないセラミック要素である。別の例では、電極要素302Aおよび302Bは、印刷回路基板または金属の平坦な品物におけるパッドにわたって配置されるポリマ膜など、複数の平坦な導体にわたって位置決めされる非セラミック誘電材料である。
【0016】
図3Aおよび
図3Bは、図に示されている3次元座標軸によって定められるY-Z平面に対して垂直な方向から変換器300Aおよび300Bを描写している。電極要素302Aおよび302Bは、Y軸と平行な方向および/またはX軸と平行な方向に沿って分配でき、それによって、X-Y平面と平行な平面における配列の面に沿って分配された電極要素の配列を提供する。
【0017】
図4A~
図9は、開示されている実施形態によれば、変換器における電極要素の例のレイアウトをそれぞれ描写している。各々の例において、レイアウトは、電極要素の配列の面に対して垂直(つまり、X-Y平面に対して垂直)な方向から見られている。電極要素の配列は、被験者の身体を向く配列のこの面で、被験者の身体にわたって位置決めされるように構成されている。本明細書に記載されている各々の例のレイアウトにおいて(例えば、
図4A~
図9において)、「電極要素の配列」は、変換器装置(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号400)に存在するすべての電極要素(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号402A~402F)を備える。
【0018】
図4A~
図9に描写されているように、変換器(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号400)は、電極要素が配置される基材(例えば、符号404)を備え得る。ある実施形態では(例えば、
図5~
図8)、基材は、被験者の身体の丸められた縁にわたる基材の配置を容易にするために、切り込み、スリット、または穿孔が形成されていてもよい。変換器の他の実施形態は、基材を含んでいなくてもよい。開示されている電極要素のレイアウトは、基材が存在しない場合、基材が変換器に存在する変換器に等しく適用され得る。
【0019】
図4A~
図9において、図示されている電極要素(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号402)は、それぞれ実質的に円板の形とされている。変換器の他の実施形態は、異なる形とされた電極要素を有してもよい。例えば、
図3Cに示されているように、配列の電極要素302Cはそれぞれ、正方形、矩形、もしくは六角形、または、1つもしくは複数の丸められた角を伴う実質的な正方形、矩形、もしくは六角形を有し得る。別の例では、
図3Dに示されているように、配列の電極要素302Dはそれぞれ、三角形か、丸められた角を伴う実質的な三角形か、切頭の三角形か、丸められた角を伴う実質的な切頭の三角形か、楔形か、丸められた角を伴う実質的な楔形か、切頭の楔形か、または、丸められた角を伴う実質的な切頭の楔形を有し得る。
【0020】
本明細書に記載されている各々の電極要素レイアウトにおいて(例えば、
図4A~
図9において)、配列のいくつかの電極要素は「周囲電極要素」である。
図4Aおよび
図4Bでは、例えば、電極要素402A、402B、402C、402D、および402Eは周囲電極要素である。以下に記載されている各々の図で、周囲電極要素(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号402A~402E)は配列のすべての他の電極要素(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号402F)を実質的に包囲する。「実質的に包囲する」という用語は、他のすべての(非周囲の)電極要素を包囲するかまたは取り囲むすべての周囲電極要素の図心(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号408)を通過する凸状の形に言及することができる。以下に記載されている各々の図において、周囲電極要素は、電極要素の配列の外側周囲(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号406A/406B)を定めることができる。以下に記載されている各々の実施形態において、変換器における電極要素の配列は、少なくとも5個の周囲電極要素を含む。ある実施形態では、外側周囲は、周囲電極要素の各々を通じて延びるか、または、周囲電極要素の各々の最も外側の縁と触れるかのいずれかである。ある変換器では(例えば、
図4A、
図4B、および
図8)では、配列における電極要素の総数の少なくとも80%が周囲電極要素である。他のものでは(例えば、
図5~
図7)では、配列における電極要素の総数の少なくとも50%が周囲電極要素である。他のものでは(例えば、
図9)では、電極要素の総数の少なくとも50%以下が周囲電極要素である。
【0021】
本明細書に記載されている各々の電極要素レイアウトにおいて(例えば、
図4A~
図9において)、電極の配列(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号402)は、互いに隣接して配置されて互いに並べられる3つ以上の周囲電極要素を、それら3つ以上の周囲電極要素の各々の図心(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号408)を直線が通過するように有していない。したがって、配列は、縁効果に起因して、直線の対向端における電極要素においてさもなければ起こることになるより高い電流の集中を、回避または最小限にする。
【0022】
図4A、
図4B、
図5、
図6A~
図6C、
図7、
図8、および
図9は、基材(404、504、604、704、804、904)に配置され得る電極要素(402、502、602、702、802、902)の例のレイアウトで変換器(400、500、600、700、800、900)をそれぞれ描写している。電極要素402のレイアウトは
図4Aおよび
図4Bにおいて同じである。電極要素602のレイアウトは
図6A~
図6Cにおいて同じである。
【0023】
図4Aおよび
図4Bでは、電極要素の配列は、5個の周囲電極要素402A~402Eと、1個の非周囲電極要素402Fとを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約83.3%が周囲電極要素である。
【0024】
図5では、電極要素の配列は、14個の周囲電極要素502A~502Nと、12個の非周囲電極要素502O~502Zとを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約53.8%が周囲電極要素である。
【0025】
図6A~
図6Cでは、電極要素の配列は、12個の周囲電極要素602A~602Lと、10個の非周囲電極要素602M~602Vとを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約54.5%が周囲電極要素である。
【0026】
図7では、電極要素の配列は、10個の周囲電極要素702A~702Jと、3個の非周囲電極要素702K~702Mとを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約76.9%が周囲電極要素である。
【0027】
図8では、電極要素の配列は、8個の周囲電極要素802A~802Hと、1個の非周囲電極要素802Iとを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約88.9%が周囲電極要素である。
【0028】
図9では、電極要素の配列は、8個の周囲電極要素902A~902Hと、9個の非周囲電極要素とを備える。それによって、配列における電極要素の総数の約47.1%が周囲電極要素である。
【0029】
図4A、
図4B、
図5、
図6B、
図7、
図8、および
図9において、外側周囲(それぞれ406A、406B、506、606B、706、806、および906)が、周囲電極要素の少なくとも大部分の縁に沿って配置され、その縁に触れている。例では、外側周囲(406A、406B、506、606B、706、806、および906)は、周囲電極要素の全部の縁に沿って配置でき、その縁に触れることができる。例では、外側周囲(例えば、
図4A/
図4Bにおける符号406A/406B)が配列の電極要素のうちの少なくとも5個(例えば、符号402A~402E)に触れることができ、外側周囲によって触れられる少なくとも5個の電極要素は周囲電極要素である。
【0030】
電極要素の配列の外側周囲は、他の方法で定めることもできる。
図6Aでは、例えば、配列の外側周囲606Aが、周囲電極要素(例えば、602A~602L)の少なくとも大部分を通じて延びることができる。例では、外側周囲606Aは、配列の周囲電極要素の全部を通じて延びることができる。
図4A、
図4B、
図5、
図6B、
図7、
図8、および
図9において、外側周囲(406A、406B、506、606B、706、806、906)は電極要素の配列を囲む。
【0031】
図4A~
図9に描写されているように、外側周囲(406A、406B、506、606A、606B、606C、706、806、906)は、形において全体として凸状であり得る。配列は、電極要素(402、502、602、702、802、902)の配列を実質的にトレースする凸状の外側周囲(406A、406B、506、606A、606B、606C、706、806、906)を有し得る。一例において、
図4A、
図5、
図6A、
図6C、
図7、
図8、および
図9において描写されているように、凸状の外側周囲(406A、506、606A、606C、706、806、906)は、直線の部分なしで、連続的に丸められ得る。凸状の外側周囲(406A、506、606A、606C、706、806、906)は、形において実質的に円形、長円形、繭形、卵形、または楕円形であり得る。別の例では、
図4Bおよび
図6Bで描写されているように、配列は、少なくとも1つの直線の部分を伴う電極要素(402、602)の配列を実質的にトレースする凸状の外側周囲(406B、606B)を有する。
図4Bにおいて、凸状の外側周囲406Bは、規則的な多角形、または、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う実質的な多角形を有する。
図6Bにおいて、凸状の外側周囲606Bは、不規則な多角形、または、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う不規則な多角形を有する。
【0032】
図4A、
図4B、
図5、
図6A、
図6B、
図6C、
図7、
図8、および
図9において、外側周囲(406A、406B、506、606A、606B、606C、706、806、906)に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の対の間の距離は、配列の隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の25%以下である、または、20%、15%、もしくは10%以下である、またはさらには、5%以下である。例えば、
図4Aおよび
図4Bを参照すると、隣接する電極要素402Aおよび402Bの対について、これらの電極要素の間の距離は、電極要素402Bと402Cとの間の距離、電極要素402Cと402Dとの間の距離、電極要素402Dと402Eとの間の距離、および電極要素402Eと402Aとの間の距離のいずれの25%以下である、または、20%、15%、もしくは10%以下である、またはさらには、5%以下である。
【0033】
例では、
図4A/B、
図5、
図6A/B、
図7、
図8、および
図9に描写されているように、隣接する電極要素の各々の対の間の「距離」は、第1の周囲電極要素(例えば、402A、502B、602A、702A、802A、902A)の図心(例えば、408A、508B、608A、708A、808A、908A)から、第2の隣接する周囲電極要素(例えば、402B、502C、602B、702B、802B、902B)の図心(例えば、408B、508C、608B、708B、808B、908B)までの距離(410、510、610、710、810、910)であり得る。別の例では、
図4A/B、
図5、
図6A/B、
図7、
図8、および
図9に描写されているように、隣接する周囲電極要素の各々の対の間の「距離」は、第1の周囲電極要素(例えば、402C、502J、602G、702F、802E、902E)の縁から第2の隣接する周囲電極要素の縁(例えば、402D、502K、602H、702G、802F、902F)までの最短距離(412、512、612、712、812、912)であり得る。
【0034】
図4A/B、
図5、
図6A/B、
図7、
図8、および
図9に描写されているように、外側周囲(406A/B、506、606A/B、706、806、906)に触れる配列の周囲電極要素の中で、外側周囲に沿う隣接する周囲電極要素の間の間隔は、25%未満の変化量を有し得る。外側周囲に沿ったこの間隔は、外側周囲と接触している第1の周囲電極要素(例えば、402B、502F、602E、702D、802C、902C)の最も外側の縁から、外側周囲と接触している第2の周囲電極要素(例えば、402C、502G、602F、702E、802D、902D)の最も外側の縁まで外側周囲(406A/B、506、606A/B、706、806、906)を辿る線および/または円弧の距離(413、513、613、713、813、913)であり得る。
【0035】
図4A/B、
図5、
図6A/B、
図7、
図8、および
図9に描写されているように、配列の周囲電極要素は、隣接する周囲電極要素の間の間隔における変化量が、25%未満、または、20%、15%、もしくは10%未満、またはさらには5%未満で、外側周囲(406A/B、506、606A/B、706、806、906)に沿って互いに離間され得る。「隣接する周囲電極要素の間の間隔」は、先に検討されている隣接する電極要素同士のそれぞれの図心の間での距離(410、510、610、710、810、910)、隣接する電極要素の間での距離(412、512、612、712、812、912)(最も短い縁から縁への距離によって測定される)、または、先に検討されている外側周囲(406A/B、506、606A/B、706、806、906)を辿る距離(413、513、613、713、813、913)に言及することができる。
【0036】
図4A/B、
図5、
図6A/B、
図7、
図8、および
図9において、各々の周囲電極要素について、周囲電極要素(例えば、402E、502M、602K、702I、802G、902H)と、外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素(例えば、402D/A、502L/N、602J/L、702H/J、802F/H、902G/A)との間に形成される角度(414、514、614、714、814、914)は、90度よりも大きく、180度よりも小さく、その角度は配列の内側を向く。描写されているように、角度(414、514、614、714、814、914)は、周囲電極要素(例えば、402E、502M、602K、702I、802G、902H)の図心(例えば、408E、508M、608K、708I、808G、908H)を第1の隣接する周囲電極要素(例えば、402D、502L、602J、702H、802F、902G)の図心(例えば、408D、508L、608J、708H、808F、908G)に接続する第1の線(416、516、616、716、816、916)と、周囲電極の図心を第2の隣接する周囲電極要素(例えば、402A、502N、602L、702J、802H、902A)の図心(例えば、408A、508N、608L、708J、808H、908A)に接続する第2の線(418、518、618、718、818、918)との間で測定され得る。少なくとも1つの周囲電極要素とその隣接する周囲電極要素との間に形成される角度(414、514、614、714、814、914)は、108度よりも大きく、162度よりも小さくなり得る、および/または、120度よりも大きく、150度よりも小さくなり得る。
【0037】
電極要素の配列は、1つまたは複数の軸に関して対称性を有してもよい。例えば、
図6Cおよび
図8において、X軸(620、820)とY軸(622、822)とが、互いに対して垂直であり、配列の平面において配列の図心(624、824)で互いに交差する。配列における第1の電極要素(602A、802A)が、X軸(620、820)と外側周囲(606C、806)との間の交差の第1の点に位置付けられ、配列における第2の電極要素(602G、802E)が、X軸(620、820)と外側周囲(606C、806)との間の交差の第2の点に位置付けられ、配列における第3の電極要素(602D、802C)が、Y軸(622、822)と外側周囲(606C、806)との間の交差の第1の点に位置付けられ、配列における第4の電極要素(602J、802G)が、Y軸(622、822)と外側周囲(606C、806)との間の交差の第2の点に位置付けられる。
図8に描写されているように、変換器800は、外側周囲806に触れる少なくとも4個の追加の電極要素(802B、802D、802F、および802H)を含み得る。この手法で外側周囲806に触れる8個の電極要素を有することは、電極要素802を、配列においてより均等に、より丸められた縁を伴って分配することで、縁効果を低下させるのを助けることができる。
【0038】
Y軸(622、822)は、2つの場所で外側周囲(606C、806)と交差する直線に沿って測定されるとき、電極要素の配列の最も大きい寸法(例えば、
図6Cおよび
図8における水平)と並べられ得る。囲まれた外側周囲(606C、806)がこれらの軸と交差する場所に電極要素を有することで、電極配列に対称性を作り出すことができる。これらの次元に沿った対称性は、配列を通じて電極要素(602、802)をより均等に分配することで、縁効果を低下させるのを助けることができる。外側周囲(606C、806)は、X軸(620、820)に関して対称および/またはY軸(622、822)に関して対称であり得る。電極要素(602、802)の配列は、X軸(620、820)に関して対称であり得、Y軸(622、822)に関して対称であり得る。
図6Cおよび
図8には示されていないが、ある実施形態では、電極要素(602、802)の配列は、X軸に関して対称であるがY軸に関して対称でなくてもよい、または、Y軸に関して対称であるがX軸に関して対称でなくてもよい。
【0039】
本発明は、以下のように他の例示の実施形態(「実施形態」)を含む。
【0040】
実施形態1:腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、配列の面に対して垂直な方向から見たとき、配列のいくつかの電極要素が、配列の外側周囲を定める周囲電極要素であり、周囲電極要素は、配列のすべての他の電極要素を実質的に包囲し、外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の25%以下であり、各々の周囲電極要素について、周囲電極要素と外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される角度が、90度よりも大きく、180度よりも小さく、角度は配列の内側を向く、変換器装置。
【0041】
実施形態2:外側周囲は、周囲電極要素の各々を通じて延びるか、または、周囲電極要素の各々の最も外側の縁と触れるかのいずれかである、実施形態1の変換器装置。
【0042】
実施形態3:配列における電極要素の総数の少なくとも50%が周囲電極要素である、実施形態1の変換器装置。
【0043】
実施形態4:配列における電極要素の総数の少なくとも80%が周囲電極要素である、実施形態1の変換器装置。
【0044】
実施形態5:配列における電極要素の総数の50%以下が周囲電極要素である、実施形態1の変換器装置。
【0045】
実施形態6:配列は少なくとも5個の周囲電極要素を備える、実施形態1の変換器装置。
【0046】
実施形態7:外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の各々の対について、隣接する周囲電極要素の対の間の距離が、隣接する周囲電極要素の任意の他の対の間の距離の10%以下である、実施形態1の変換器装置。
【0047】
実施形態8:隣接する周囲要素の対の間の各々の距離について、その距離は、第1の周囲電極要素の図心から第2の隣接する周囲電極要素の図心までである、実施形態1の変換器装置。
【0048】
実施形態9:隣接する周囲要素の対の間の各々の距離について、その距離は、1つの周囲電極要素の縁から隣接する周囲要素の縁までの最短距離である、実施形態1の変換器装置。
【0049】
実施形態10:少なくとも1つの周囲電極要素と外側周囲に沿ったその2つの隣接する周囲電極要素との間に形成される角度は、108度から162度の間である、実施形態1の変換器装置。
【0050】
実施形態11:各々の周囲電極要素について、角度は、電極要素の図心を第1の隣接する周囲要素の図心に接続する第1の線と、電極要素の図心を第2の隣接する周囲電極要素の図心に接続する第2の線との間で測定される、実施形態1の変換器装置。
【0051】
実施形態12:配列における電極要素の各々は、円板の形もしくは実質的の円板の形か、正方形、矩形、もしくは六角形か、1つもしくは複数の丸められた角を伴う実質的な正方形、矩形、もしくは六角形か、三角形か、丸められた角を伴う実質的な三角形か、切頭の三角形か、丸められた角を伴う実質的な切頭の三角形か、楔形か、丸められた角を伴う実質的な楔形か、切頭の楔形か、または、丸められた角を伴う実質的な切頭の楔形から選択される形を個々に有する、実施形態1の変換器装置。
【0052】
実施形態13:配列における各々の電極要素はセラミック円板である、実施形態1の変換器装置。
【0053】
実施形態14:外側周囲は、周囲電極要素の少なくとも大部分を通じて延びる、実施形態1の変換器装置。
【0054】
実施形態15:外側周囲は、周囲電極要素の少なくとも大部分の最も外側の縁に沿って配置されてその縁に触れる、実施形態1の変換器装置。
【0055】
実施形態16:腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、配列の面に対して垂直な方向から見たとき、電極要素の配列を実質的に包囲する外側周囲が、形において全体として凸状であり、外側周囲は、配列の電極要素のうちの少なくとも5個を通じて延びる、または、配列の電極要素のうちの少なくとも5個の最も外側の縁に触れ、少なくとも5個の電極要素は、配列の周囲電極要素である外側周囲を通じて延ばされる、または、配列の周囲電極要素である外側周囲によって触れられ、配列の周囲電極要素は、隣接する周囲電極要素の間の間隔において25%未満の変化量で、周囲に沿って互いに離間される、変換器装置。
【0056】
実施形態17:配列は、互いに隣接して配置されて互いに並べられる3つ以上の周囲電極要素を、3つ以上の周囲電極要素の各々の図心を直線が通過するように有していない、実施形態16の変換器装置。
【0057】
実施形態18:凸状の外側周囲は、実質的な円形、長円形、繭形、卵形、または楕円形である、実施形態16の変換器装置。
【0058】
実施形態19:外側周囲は、規則的な多角形、または、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う実質的に規則的な多角形を有する、実施形態16の変換器装置。
【0059】
実施形態20:凸状の外側周囲は、不規則な多角形、または、丸められた頂点または湾曲した頂点を伴う不規則な多角形を有する、実施形態16の変換器装置。
【0060】
実施形態21:腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、配列の面に対して垂直な方向から見たとき、配列は、電極要素の配列を実質的にトレースする凸状の外側周囲を有し、凸状の外側周囲は、直線の部分なしで連続的に丸められ、凸状の外側周囲に触れている配列の周囲電極要素のうち、凸状の外側周囲に沿った隣接する周囲電極要素の間の間隔が、25%未満の変化量を有する、変換器装置。
【0061】
実施形態22:配列の電極要素はそれぞれ実質的に円板の形とされる、実施形態21の変換器装置。
【0062】
実施形態23:配列の電極要素はそれぞれセラミック円板を備える、実施形態21の変換器装置。
【0063】
実施形態24:配列の電極要素はそれぞれ、正方形、矩形、もしくは六角形、または、1つもしくは複数の丸められた角を伴う実質的な正方形、矩形、もしくは六角形である、実施形態21の変換器装置。
【0064】
実施形態25:配列の電極要素はそれぞれ、三角形か、丸められた角を伴う実質的な三角形か、切頭の三角形か、丸められた角を伴う実質的な切頭の三角形か、楔形か、丸められた角を伴う実質的な楔形か、切頭の楔形か、または、丸められた角を伴う実質的な切頭の楔形である、実施形態21の変換器装置。
【0065】
実施形態26:腫瘍治療電場を被験者の身体へと送達するための変換器装置であって、電極要素の配列であって、変換器装置に存在するすべての電極要素を備え、配列の面が被験者の身体を向く状態で被験者の身体にわたって位置決めされるように構成される配列を備え、配列の面に対して垂直な方向から見たとき、配列の外側周囲が電極要素の配列を囲み、配列のX軸とY軸とが、互いに対して垂直であり、配列の平面において配列の図心で互いに交差し、配列における第1の電極要素が、X軸と外側周囲との間の交差の第1の点に位置付けられ、配列における第2の電極要素が、X軸と外側周囲との間の交差の第2の点に位置付けられ、配列における第3の電極要素が、Y軸と周囲との間の交差の第1の点に位置付けられ、配列における第4の電極要素が、Y軸と周囲との間の交差の第2の点に位置付けられる、変換器装置。
【0066】
実施形態27:Y軸は、配列の図心を通過する直線に沿って測定され、2つの場所において外側周囲と交差する配列の最も大きい直径と並べられる、実施形態26の変換器装置。
【0067】
実施形態28:配列の外側周囲はX軸に関して対称である、実施形態26の変換器装置。
【0068】
実施形態29:配列の外側周囲はY軸に関して対称である、実施形態28の変換器装置。
【0069】
実施形態30:少なくとも4個の追加の電極要素が外側周囲に触れる、実施形態26の変換器装置。
【0070】
本開示の任意の見出しの下で、または、任意の部分において例示されている実施形態は、本明細書に他に指示されていない場合、または、文脈によって明確に矛盾させられない場合、同じ見出しもしくは任意の部分の下で、または、本開示の任意の異なる見出しもしくは任意の他の部分の下で例示されている実施形態と組み合わせることができる。
【0071】
記載されている実施形態への改良、修正、および変更が、請求項に定められている本発明の範囲から逸脱することなく可能である。本発明は、請求項の言葉およびその均等によって定められた完全な範囲を有する。
【符号の説明】
【0072】
100 変換器
200 第1の変換器
201 第2の変換器
202 電極要素
206 外側周囲
300A、300B 変換器
302A、302B、302C、302D 電極要素
304A 基材
306B 導電線
400 変換器装置
402A、402B、402C、402D、402E 周囲電極要素
402F 非周囲電極要素
404 基材
406A、406B 外側周囲
408A、408B、408D、408E 電極要素の図心
410 図心の間での距離
412 電極要素の間での距離
413 外側周囲を辿る距離
414 角度
500 変換器
502A、502B、502C、502D、502E、502F、502G、502H、502I、502J、502K、502L、502M、502N 周囲電極要素
502O、502P、502Q、502R、502S、502T、502U、502V、502W、502X、502Y、502Z 非周囲電極要素
504 基材
506 外側周囲
508B、508C、508L、508M、508N 電極要素の図心
510 図心の間での距離
512 電極要素の間での距離
513 外側周囲を辿る距離
514 角度
600 変換器
602A、602B、602C、602D、602E、602F、602G、602H、602I、602J、602K、602L 周囲電極要素
602M、602N、602O、602P、602Q、602R、602S、602T、602U、602V 非周囲電極要素
604 基材
606A、606B、606C 外側周囲
608A、608B、608J、608K、608L 電極要素の図心
610 図心の間での距離
612 電極要素の間での距離
613 外側周囲を辿る距離
614 角度
620 X軸
622 Y軸
624 配列の図心
700 変換器
702A、702B、702C、702D、702E、702F、702G、702H、702I、702J 周囲電極要素
702K、702M、702N 非周囲電極要素
704 基材
706 外側周囲
708A、708B、708H、708I、708J 電極要素の図心
710 図心の間での距離
712 電極要素の間での距離
713 外側周囲を辿る距離
714 角度
800 変換器
802A、802B、802C、802D、802E、802F、802G、802H 周囲電極要素
802I 非周囲電極要素
804 基材
806 外側周囲
808A、808B、808F、808G、808H 電極要素の図心
810 図心の間での距離
812 電極要素の間での距離
813 外側周囲を辿る距離
814 角度
820 X軸
822 Y軸
824 配列の図心
900 変換器
902A、902B、902C、902D、902E、902F、902G、902H 周囲電極要素
904 基材
906 外側周囲
908A、908B、908G、908H 電極要素の図心
910 図心の間での距離
912 電極要素の間での距離
913 外側周囲を辿る距離
914 角度
【国際調査報告】