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特表2024-510856電池、電力消費装置、電池の製造方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】電池、電力消費装置、電池の製造方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/204 20210101AFI20240305BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240305BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20240305BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20240305BHJP
   H01M 10/6557 20140101ALI20240305BHJP
   H01M 10/651 20140101ALI20240305BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20240305BHJP
【FI】
H01M50/204 401H
H01M10/613
H01M50/588
H01M50/593
H01M10/6557
H01M10/651
H01M10/6554
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022529674
(86)(22)【出願日】2022-02-21
(85)【翻訳文提出日】2022-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2022077153
(87)【国際公開番号】W WO2023155212
(87)【国際公開日】2023-08-24
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 占宇
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲興▼地
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】秦 峰
(72)【発明者】
【氏名】黄 小▲騰▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲陳▼▲鈴▼
【テーマコード(参考)】
5H031
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H031AA09
5H031EE01
5H031KK01
5H031KK08
5H040AA28
5H040AS04
5H040AS05
5H040AS07
5H040AS12
5H040AS19
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT04
5H040AY04
5H040AY08
5H040CC05
5H040LL01
5H040LL04
5H043AA04
5H043AA08
5H043BA01
5H043BA11
5H043CA02
5H043CA04
5H043CA08
5H043GA23
5H043GA24
(57)【要約】
電池(10)、電力消費装置、電池の製造方法(300)及び装置(400)を提供している。該電池(10)は、第1方向(x)に沿って配置された複数の電池セル(20)と、前記第1方向(x)に沿って延在し且つ前記複数の電池セル(20)のうちの各電池セル(20)の第1壁(2111)と接続されている熱伝導部材(101)であって、前記第1壁(2111)は前記電池セル(20)のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材(101)は前記電池セル(20)の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁(2111)と接続されている前記熱伝導部材(101)の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材(101)の第2方向(y)におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向(y)は前記第1壁(2111)に垂直である、熱伝導部材(101)と、を含む。本願の実施例の技術的解決手段により、電池の性能を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池であって、
第1方向(x)に沿って配置された複数の電池セル(20)と、
前記第1方向(x)に沿って延在し且つ前記複数の電池セル(20)のうちの各電池セル(20)の第1壁(2111)と接続されている熱伝導部材(101)であって、前記第1壁(2111)は前記電池セル(20)のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材(101)は前記電池セル(20)の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁(2111)と接続されている前記熱伝導部材(101)の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材(101)の第2方向(y)におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向(y)は前記第1壁(2111)に垂直である、熱伝導部材(101)と、を含む、ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記熱伝導部材(101)は金属板(1011)と、前記金属板(1011)の表面に設置された絶縁層(1012)とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記熱伝導部材(101)は非金属材料板である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記熱伝導部材(101)内には空洞(1013)が設置される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項5】
前記空洞(1013)は流体を収容して前記電池セル(20)の温度を調整することに用いられる、ことを特徴とする請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記電池セル(20)の前記第2方向(y)におけるサイズT1と前記熱伝導部材(101)の前記第2方向(y)におけるサイズT2は、0<T2/T1≦7を満たす、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
0<T2/T1≦1である、ことを特徴とする請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記電池セル(20)の重量M1と前記熱伝導部材(101)の重量M2は、0<M2/M1≦20を満たす、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
0.1≦M2/M1≦1である、ことを特徴とする請求項8に記載の電池。
【請求項10】
前記第1壁(2111)の面積S1と、前記複数の電池セル(20)の前記第1壁(2111)と接続されている前記熱伝導部材(101)の面の面積S2は、0.2≦S2/S1≦30を満たす、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
2≦S2/S1≦10である、ことを特徴とする請求項10に記載の電池。
【請求項12】
前記熱伝導部材(101)の比熱容量Qと前記熱伝導部材(101)の重量M2は、0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)を満たす、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
0.3KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦20KJ/(kg2*℃)である、ことを特徴とする請求項12に記載の電池。
【請求項14】
前記電池セル(20)は、前記第2方向(y)に対向して設置されている2つの前記第1壁(2111)と、前記第1方向(x)に対向して設置されている2つの第2壁(2112)とを含み、前記第1方向(x)において、隣接する2つの前記電池セル(20)の前記第2壁(2112)は対向する、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の電池。
【請求項15】
前記電池は前記第1方向(x)に沿って複数列に配置された複数の前記電池セル(20)と、複数の前記熱伝導部材(101)とを含み、複数列の前記電池セル(20)と複数の前記熱伝導部材(101)とは前記第2方向(y)に交互に設置されている、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項16】
前記電池は複数の電池モジュール(100)を含み、前記電池モジュール(100)は、前記第1方向(x)に沿って少なくとも一列に配置された複数の前記電池セル(20)と、少なくとも1つの前記熱伝導部材(101)とを含み、且つ少なくとも一列の前記電池セル(20)と少なくとも1つの前記熱伝導部材(101)とは前記第2方向(y)に交互に設置されている、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
前記電池モジュール(100)はN列の前記電池セル(20)とN-1個の前記熱伝導部材(101)とを含み、前記熱伝導部材(101)は隣接する2列の前記電池セル(20)の間に設置されており、Nは1より大きい整数である、ことを特徴とする請求項16に記載の電池。
【請求項18】
複数の前記電池モジュール(100)は前記第2方向(y)に沿って配置され、隣接する前記電池モジュール(100)の間には隙間がある、ことを特徴とする請求項16又は17に記載の電池。
【請求項19】
前記熱伝導部材(101)は前記第1壁(2111)に接着されている、ことを特徴とする請求項1~18のいずれか1項に記載の電池。
【請求項20】
電気エネルギーを提供することに用いられる請求項1~19のいずれか1項に記載の電池(10)を含む、ことを特徴とする電力消費装置。
【請求項21】
電池の製造方法であって、
第1方向(x)に沿って配置された複数の電池セル(20)を提供するステップ(310)と、
前記第1方向(x)に沿って延在し且つ前記複数の電池セル(20)のうちの各電池セル(20)の第1壁(2111)と接続されている熱伝導部材(101)であって、前記第1壁(2111)は前記電池セル(20)のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材(101)は前記電池セル(20)の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁(2111)と接続されている前記熱伝導部材(101)の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材(101)の第2方向(y)におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向(y)は前記第1壁(2111)に垂直である熱伝導部材(101)を提供するステップ(320)と、を含む、ことを特徴とする電池の製造方法。
【請求項22】
電池の製造装置であって、
第1方向(x)に沿って配置された複数の電池セル(20)を提供することに用いられる第1提供モジュール(410)と、
前記第1方向(x)に沿って延在し且つ前記複数の電池セル(20)のうちの各電池セル(20)の第1壁(2111)と接続されている熱伝導部材(101)であって、前記第1壁(2111)は前記電池セル(20)のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材(101)は前記電池セル(20)の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁(2111)と接続されている前記熱伝導部材(101)の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材(101)の第2方向(y)におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向(y)は前記第1壁(2111)に垂直である熱伝導部材(101)を提供することに用いられる第2提供モジュール(420)と、を含む、ことを特徴とする電池の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電池の技術分野に関し、特に電池、電力消費装置、電池の製造方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
環境汚染が深刻化するに伴って、新エネルギー産業はますます注目されている。新エネルギー産業では、電池技術はその発展に関連する重要な要素である。
【0003】
電池のエネルギー密度は、電池の性能の1つの重要なパラメータであるが、電池のエネルギー密度を向上させるために、電池の他の性能のパラメータも考慮する必要がある。従って、如何に電池の性能を向上させるかは、電池技術では解決すべき技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池中の電気絶縁及び熱伝導を確保することができ、これにより電池の性能を向上させることができる電池、電力消費装置、電池の製造方法及び装置を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様では、第1方向に沿って配置された複数の電池セルと、前記第1方向に沿って延在し且つ前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁と接続されている熱伝導部材であって、前記第1壁は前記電池セルのうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材は前記電池セルの熱を伝導することに用いられ、前記第1壁と接続されている前記熱伝導部材の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材の第2方向におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向は前記第1壁に垂直である、熱伝導部材とを含む、電池を提供している。
【0006】
本願の実施例では、電池において、熱伝導部材が第1方向に沿って一列に配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの最大の面積を有する第1壁と接続されているように構成され、熱伝導部材は電池セルの熱を伝導することに用いられ、第1壁と接続されている熱伝導部材の面は絶縁面であり、第1壁に垂直である第2方向における熱伝導部材のサイズは0.1~100mmである。このように、電池の筐体の中央部に、ビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池内部のスペース利用率をできるだけ向上させることができ、それにより、電池のエネルギー密度が向上し、また、上記熱伝導部材を利用して電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することもできる。従って、本願の実施例の技術的解決手段により、電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することができ、これにより電池の性能を向上させることができる。
【0007】
可能な一実現形態では、前記熱伝導部材は、金属板と、前記金属板の表面に設置された絶縁層とを含む。このように構成すると、金属板により熱伝導部材の強度が確保され、絶縁層により第1壁と接続されている熱伝導部材の面は絶縁面となりうる。
【0008】
可能な一実現形態では、前記熱伝導部材は非金属材料板である。
【0009】
可能な一実現形態では、前記熱伝導部材内には空洞が設置される。空洞により熱伝導部材の強度が確保されるとともに熱伝導部材が軽量化され、また、空洞により熱伝導部材は第2方向において大きな圧縮空間を保持し、これにより、電池セルに大きな膨張空間が提供される。
【0010】
可能な一実現形態では、前記空洞は流体を収容して前記電池セルの温度を調整することに用いられ、これにより電池セルの温度が効果的に管理される。
【0011】
可能な一実現形態では、前記電池セルの前記第2方向におけるサイズT1と前記熱伝導部材の前記第2方向におけるサイズT2は、0<T2/T1≦7を満たす。このようにして、電池のエネルギー密度を確保するとともに電池の安全性を確保することができる。
【0012】
可能な一実現形態では、0<T2/T1≦1であり、これにより、さらに電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の安全性を確保する。
【0013】
可能な一実現形態では、前記電池セルの重量M1と前記熱伝導部材の重量M2は、0<M2/M1≦20を満たす。このようにして、電池の重量エネルギー密度を確保するとともに電池の安全性を確保することができる。
【0014】
可能な一実現形態では、0.1≦M2/M1≦1であり、これにより、さらに電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の安全性を確保する。
【0015】
可能な一実現形態では、前記第1壁の面積S1と、前記複数の電池セルの前記第1壁と接続されている前記熱伝導部材の面の面積S2は、0.2≦S2/S1≦30を満たす。このようにして、電池のエネルギー密度を確保するとともに電池の安全性を確保することができる。
【0016】
可能な一実現形態では、2≦S2/S1≦10であり、これにより、さらに電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の安全性を確保する。
【0017】
可能な一実現形態では、前記熱伝導部材の比熱容量Qと前記熱伝導部材の重量M2は、0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)を満たす。Q/M2<0.02KJ/(kg2*℃)である場合、熱伝導部材はより多くのエネルギーを吸収し、その結果、電池セルの温度が低すぎ、リチウム析出が発生する恐れがあり、Q/M2>100KJ/(kg2*℃)である場合、熱伝導部材の熱伝導能力が悪く、熱をタイムリーに放散することができない。0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)である場合、電池の安全性が確保される。
【0018】
可能な一実現形態では、0.3KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦20KJ/(kg2*℃)であり、これにより、電池の安全性をさらに向上させる。
【0019】
可能な一実現形態では、前記電池セルは、前記第2方向に対向して設置されている2つの前記第1壁と、前記第1方向に対向して設置されている2つの第2壁とを含み、前記第1方向において、隣接する2つの前記電池セルの前記第2壁は対向する。このように、大面積の第1壁を熱伝導部材と接続すると、電池セルの熱交換に有利であり、電池の性能が確保される。
【0020】
可能な一実現形態では、前記電池は前記第1方向に沿って複数列に配置された複数の前記電池セルと複数の前記熱伝導部材とを含み、複数列の前記電池セルと複数の前記熱伝導部材とは前記第2方向に交互に設置されている。このように、複数列の電池セルと複数の熱伝導部材とは互いに接続されて一体になり、筐体に収容され、これにより、各列電池セルに対して有効的な熱伝導を行うことができるだけでなく、電池全体の構造強度を確保することができ、これにより、電池の性能を向上させることができる。
【0021】
可能な一実現形態では、前記電池は複数の電池モジュールを含み、前記電池モジュールは前記第1方向に沿って少なくとも一列に配置された複数の前記電池セルと、少なくとも1つの前記熱伝導部材とを含み、且つ少なくとも一列の前記電池セルと少なくとも1つの前記熱伝導部材とは前記第2方向に交互に設置されている。
【0022】
可能な一実現形態では、前記電池モジュールはN列の前記電池セルとN-1個の前記熱伝導部材とを含み、前記熱伝導部材は隣接する2列の前記電池セルの間に設置され、Nは1より大きい整数である。このように、電池内に少ない熱伝導部材が設置され、各電池セルが熱伝導部材に接続されることを確保することができる。
【0023】
可能な一実現形態では、複数の前記電池モジュールは前記第2方向に沿って配置され、隣接する前記電池モジュールの間には隙間がある。該隙間は電池セルが膨張するための空間を提供する。
【0024】
可能な一実現形態では、前記熱伝導部材は前記第1壁に接着されている。
【0025】
第2態様では、電力消費装置を提供しており、上記第1態様又は第1態様のいずれかの可能な実施形態における電池を含み、前記電池は電気エネルギーを提供することに用いられる。
【0026】
第3態様では、第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供するステップと、前記第1方向に沿って延在し且つ前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁と接続されている熱伝導部材であって、前記第1壁は前記電池セルのうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材は前記電池セルの熱を伝導することに用いられ、前記第1壁と接続されている前記熱伝導部材の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材の第2方向におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向は前記第1壁に垂直である熱伝導部材を提供するステップとを含む、電池の製造方法を提供している。
【0027】
第4態様では、上記第3態様の方法を実行するモジュールを含む電池の製造装置を提供している。
【0028】
本願の実施例の技術的解決手段により、電池において、熱伝導部材が第1方向に沿って一列に配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの最大の面積を有する第1壁と接続されているように構成され、熱伝導部材は電池セルの熱を伝導することに用いられ、第1壁と接続されている熱伝導部材の面は絶縁面であり、熱伝導部材の第1壁に垂直である第2方向におけるサイズは0.1~100mmである。このように、電池の筐体の中央部にビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池内部のスペース利用率をできるだけ向上させることができ、それにより、電池のエネルギー密度が向上し、また、上記熱伝導部材を利用して電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することもできる。従って、本願の実施例の技術的解決手段により、電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することができ、これにより、電池の性能を向上させることができる
【0029】
本願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本願の実施例で使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働を必要とせずに、図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本願の一実施例に係る車両の模式図である。
図2】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図3】本願の一実施例に係る電池セルの模式図である。
図4】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図5】本願の一実施例に係る熱伝導部材の模式図である。
図6】本願の一実施例に係る熱伝導部材の模式図である。
図7】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図8】本願の一実施例に係る電池の製造方法の模式的なフローチャートである。
図9】本願の一実施例に係る電池の製造装置の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面では、図面は実際の比例で描かれていない。
【0032】
以下、図面及び実施例を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は、本願の原理を例示的に説明するためのものであるが、本願の範囲を限定するものではなく、すなわち、本願は説明される実施例に限定されない。
【0033】
なお、本願の説明では、特に断らない限り、使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者が理解できる一般的な意味と同じであり、使用される用語は、本願を限定するものではなく、具体的な実施例を説明するためのものであり、本願の明細書、特許請求の範囲、及び上記図面の簡単な説明における用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図するものであり、「複数」は2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」などの用語が示した方位又は位置関係は、本願を容易に説明し、説明を簡素化するためのものに過ぎず、示した装置又は素子が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構築、操作されたりすることを指示又は示唆しないため、本願を限定するものとして理解できない。また、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は示唆するものとして理解できない。「垂直」は厳密な意味で垂直ではなく、誤差許容範囲内のものである。「平行」は厳密な意味で平行ではなく、誤差許容範囲内のものである。
【0034】
本願で言及されている「実施例」は、実施例を参照しながら説明される特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書の様々な位置に現れる当該語句は必ずしも同じ実施例を指すものではなく、他の実施例と相互に排他的な独立又は代替の実施例でもない。当業者は、本願で説明される実施例が他の実施例と組み合わせることができることを明確又は暗黙的に理解できる。
【0035】
以下の説明に現れる方位詞はいずれも図示される方向であり、本願の具体的な構造を限定するものではない。なお、本願の説明では、特に明確に規定、限定されない限り、「装着」、「接続」、「連結」という用語は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよく、取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよく、直接接続であってもよく、中間媒体を介した間接的接続であってもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本願における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0036】
本願における「及び/又は」という用語は、関連対象の関連関係を説明するためのものに過ぎず、3つの関係が存在し得ることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在することの3つの状況を示すことができる。また、本願における「/」という符号は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0037】
本願では、電池セルは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池やマグネシウムイオン電池などを含んでもよく、本願の実施例はこれを限定しない。電池セルは、円筒体、扁平体、直方体又は他の形状などであってもよく、本願の実施例はこれも限定しない。電池セルは、一般的にパッケージ方式によって、円筒形電池セル、角形電池セル及びソフトパック電池セルの3種類に分けられ、本願の実施例はこれも限定しない。
【0038】
本願の実施例に係る電池とは、1つ又は複数の電池セルを含むことで、高い電圧及び容量を提供する単一の物理モジュールを指す。例えば、本願に係る電池は、電池パックなどを含んでもよい。電池は、一般的に、1つ又は複数の電池セルをパッケージするための筐体を含む。筐体は、液体や他の異物が電池セルの充電又は放電に影響を与えることを回避できる。
【0039】
電池セルは、電極組立体と、電解液とを含み、電極組立体は、正極板、負極板及びセパレータからなる。電池セルは主に金属イオンが正極板と負極板との間に移動することにより動作する。正極板は、正極集電体と、正極活物質層とを含み、正極活物質層は正極集電体の面に塗布され、正極活物質層が塗布されていない集電体は正極活物質層が塗布された集電体から突出し、正極活物質層が塗布されていない集電体は正極タブとして機能する。リチウムイオン電池を例とし、正極集電体の材料はアルミニウムであってもよく、正極活物質はコバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウムなどであってもよい。負極板は、負極集電体と、負極活物質層とを含み、負極活物質層は負極集電体の面に塗布され、負極活物質層が塗布されていない集電体は負極活物質層が塗布された集電体から突出し、負極活物質層が塗布されていない集電体は負極タブとして機能する。負極集電体の材料は銅であってもよく、負極活物質は炭素又はシリコンなどであってもよい。大電流が流れても溶断しないことを確保するために、正極タブは複数積層されて一体になり、負極タブは複数積層されて一体になる。セパレータの材質はポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)などであってもよい。また、電極組立体は、巻回構造であってもよく、積層構造であってもよく、本願の実施例はこれに限定されない。
【0040】
さまざまな電力需要を満たすために、電池は複数の電池セルを含んでもよく、複数の電池セルは直列接続、並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続とは直列接続と並列接続の組み合わせを指す。選択可能に、まず複数の電池セルを直列接続、並列接続又は直並列接続して電池モジュールを形成し、次に複数の電池モジュールを直列接続、並列接続又は直並列接続して電池を形成してもよい。つまり、複数の電池セルはそのまま組み立てられて電池を構成してもよく、電池モジュールを形成してから、電池モジュールで電池を構成してもよい。電池はさらに電力消費装置に設置され、電力消費装置に電気エネルギーを提供する。
【0041】
電池技術の発展では、例えば、エネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電レート、安全性などの複数の設計の要素を同時に考慮する必要がある。電池の内部スペースが一定の場合、電池の内部スペースの利用率を向上させることは、電池のエネルギー密度を向上させるための効果的な手段である。しかし、電池の内部スペースの利用率を向上させるとともに、電池の絶縁及び熱伝導など他のパラメータも考慮する必要がある。
【0042】
これに鑑み、本願の実施例は技術的解決手段を提供しており、電池において、熱伝導部材が第1方向に沿って一列に配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの最大の面積を有する第1壁と接続されているように構成され、熱伝導部材は電池セルの熱を伝導することに用いられ、第1壁と接続されている熱伝導部材の面は絶縁面であり、熱伝導部材の第1壁に垂直である第2方向におけるサイズは0.1~100mmである。このように、電池の筐体の中央部に、ビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池内部のスペース利用率をできるだけ向上させることができ、それにより、電池のエネルギー密度が向上し、また、上記熱伝導部材を利用して電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することもできる。従って、本願の実施例の技術的解決手段により、電池のエネルギー密度を向上させるとともに電池の電気絶縁及び熱伝導を確保することができ、これにより、電池の性能を向上させることができる。
【0043】
本願の実施例で説明される技術的解決手段は、例えば、携帯電話、ポータブルデバイス、ノートパソコン、電気自転車、電気玩具、電動工具、電気自動車、船舶や宇宙機など、電池を使用する様々な装置に適用でき、例えば、宇宙機は、飛行機、ロケット、スペースシャトルや宇宙船などを含む。
【0044】
理解されるように、本願の実施例で説明される技術的解決手段は、上記説明される装置に適用できるだけでなく、電池を使用する全ての装置に適用でき、説明を簡潔にするために、以下の実施例はいずれも電気自動車を例として説明する。
【0045】
例えば、図1は、本願の一実施例に係る車両1の構造模式図であり、車両1はガソリン車、ガス車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は純電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー自動車などであってもよい。車両1の内部にモータ40、コントローラ30及び電池10が設置されてもよく、コントローラ30は電池10がモータ40に給電するように制御することに用いられる。例えば、車両1の底部や前部又は尾部に電池10が設置されてもよい。電池10は車両1の給電に用いられ、例えば、電池10は車両1の操作電源として、車両1の回路システムに用いられ、例えば、車両1の起動、ナビゲーションや走行時の動作電力供給に用いられ得る。本願の他の実施例では、電池10は車両1の操作電源として機能できるだけでなく、車両1の駆動電源として、ガソリン又は天然ガスを代替又は部分的に代替して車両1に駆動動力を提供してもよい。
【0046】
さまざまな使用電力需要を満たすために、電池10は複数の電池セルを含んでもよい。例えば、図2は、本願の一実施例に係る電池10の構造模式図であり、電池10は複数の電池セル20を含んでもよい。電池10はさらに筐体11を含んでもよく、筐体11の内部は中空構造であり、複数の電池セル20は筐体11に収容される。例えば、複数の電池セル20は互いに並列接続、直列接続又は直並列接続されてから筐体11に置かれる。
【0047】
選択可能に、電池10はさらにその他の構造を含んでもよいが、ここで詳細な説明を省略する。例えば、該電池10はさらにバス部材を含んでもよく、バス部材は複数の電池セル20の間の電気的接続、例えば、並列接続、直列接続又は直並列接続を実現することに用いられる。具体的には、バス部材は電池セル20の電極端子に接続されることにより電池セル20同士を電気的に接続することができる。さらに、バス部材は溶接によって電池セル20の電極端子に固定されてもよい。複数の電池セル20の電気エネルギーはさらに、導電機構を介して筐体を通過して引き出され得る。選択可能に、導電機構はバス部材に属してもよい。
【0048】
さまざまな電力需要に応じて、電池セル20の数は任意の値に設定されてもよい。複数の電池セル20は直列接続、並列接続又は直並列接続により接続されて、大きな容量又は電力を実現することができる。各電池10に含まれる電池セル20の数が多い可能性があるため、装着を容易にするために、電池セル20はグループ化されて、各グループの電池セル20は電池モジュールを形成するようにしてもよい。電池モジュールに含まれる電池セル20の数について限定がなく、必要に応じて設定してよい。電池は複数の電池モジュールを含んでもよく、これらの電池モジュールは直列接続、並列接続又は直並列接続により接続されてもよい。
【0049】
図3は、本願の一実施例に係る電池セル20の構造模式図を示しており、電池セル20は、1つ又は複数の電極組立体22と、ケース211と、蓋板212とを含む。ケース211と蓋板212によりハウジング又は電池ボックス21が形成される。ケース211の壁及び蓋板212はいずれも電池セル20の壁と呼ばれ、直方体形の電池セル20の場合、ケース211の壁は底壁と、4つの側壁とを含む。ケース211は1つ又は複数の電極組立体22を組み合わせた形状に応じて決められ、例えば、ケース211は中空の直方体又は立方体又は円筒体であってもよく、且つケース211の1つの面には、1つ又は複数の電極組立体22をケース211に入れることを可能とする開口部がある。例えば、ケース211が中空の直方体又は立方体である場合、ケース211の1つの面は開口面であり、すなわち、該面は、壁体を有さず、ケース211の内外を連通させる。ケース211が中空の円筒体である場合、ケース211の端面は開口面であり、すなわち、該端面は壁体を有さず、ケース211の内外を連通させる。蓋板212は開口部を覆い、且つケース211に接続され、これにより、電極組立体22を収納する密閉キャビティが形成される。ケース211内に電解液などの電解質が充填されている。
【0050】
該電池セル20はさらに2つの電極端子214を含んでもよく、2つの電極端子214は蓋板212に設置されてもよい。蓋板212は通常、平板形状であり、2つの電極端子214は蓋板212の平面に固定され、2つの電極端子214はそれぞれ正電極端子214a及び負電極端子214bである。各電極端子214には接続部材23が対応して設置され、接続部材23は、集電部材23とも呼ばれ、蓋板212と電極組立体22との間に位置し、電極組立体22と電極端子214との電気的接続を実現することに用いられる。
【0051】
図3に示すように、各電極組立体22は第1タブ221a及び第2タブ222aを有する。第1タブ221aと第2タブ222aの極性は逆である。例えば、第1タブ221aが正極タブである場合、第2タブ222aが負極タブである。1つ又は複数の電極組立体22の第1タブ221aは1つの接続部材23を介して1つの電極端子に接続され、1つ又は複数の電極組立体22の第2タブ222aは他の接続部材23を介して他の電極端子に接続される。例えば、正電極端子214aは1つの接続部材23を介して正極タブに接続され、負電極端子214bは他の接続部材23を介して負極タブに接続される。
【0052】
該電池セル20においては、実際の使用のニーズに応じて、電極組立体22は1つ又は複数設置されてもよく、図3に示すように、電池セル20内には、4つの独立した電極組立体22が設置されている。
【0053】
電池セル20には、圧力解放機構213がさらに設置されてもよい。圧力解放機構213は、電池セル20の内部圧力又は温度が閾値になった時に作動して内部圧力又は温度を解放することに用いられる。
【0054】
圧力解放機構213は様々な利用可能な圧力解放構造としてもよく、本願の実施例はこれを限定しない。例えば、圧力解放機構213は、圧力解放機構213が設置された電池セル20の内部温度が閾値になった時に溶融できるように構成される感温圧力解放機構であってもよく、及び/又は、圧力解放機構213は、圧力解放機構213が設置された電池セル20の内部気圧が閾値になった時に破裂できるように構成される感圧圧力解放機構であってもよい。
【0055】
図4は本願の一実施例に係る電池10の構造模式図である。
【0056】
電池10は第1方向xに沿って配置された複数の電池セル20及び熱伝導部材101を含む。
【0057】
第1方向xは電池10における一列の電池セル20の配置方向である。つまり、電池10における一列の電池セル20はx方向に沿って配置されている。一列の電池セル20における電池セル20の数は2~20であってもよいが、本願の実施例はこれを限定しない。
【0058】
熱伝導部材101は第1方向xに沿って延在し且つ複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁2111と接続されており、第1壁2111は電池セル20のうち最大の面積を有する壁である。
【0059】
電池セル20は複数の壁を含んでもよく、電池セル20のうち最大の面積を有する第1壁2111は熱伝導部材101と接続されている。つまり、電池セル20の第1壁2111は熱伝導部材101に面しており、すなわち、電池セル20の第1壁2111は第1方向xに平行である。
【0060】
熱伝導部材101は電池セル20の熱を伝導することに用いられ、第1壁2111と接続されている熱伝導部材101の面は絶縁面である。熱伝導部材101で電池セル20の熱を伝導することで、電池セル20の温度が正常状態にあることが確保される。第1壁2111と接続されている熱伝導部材101の面は絶縁面であると、熱伝導部材101と電池セル20との間の電気絶縁が確保される。
【0061】
熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズは0.1~100mmであり、第2方向yは第1壁2111に垂直である。
【0062】
本願の実施例では、電池10において、熱伝導部材101が第1方向xに沿って一列に配置された複数の電池セル20のうちの各電池セル20の最大の面積を有する第1壁2111と接続されているように構成される。このように、電池10の筐体11の中央部にビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池10内部のスペース利用率をできるだけ向上させることができ、これにより、電池10のエネルギー密度を向上させる。
【0063】
そのような場合、電池10の性能を確保するために、熱伝導部材101には、強度を両立させることが求められる。本願の実施例では、熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズT2は0.1~100mmである場合、強度及びスペースに対するニーズを両立させることができる。
【0064】
具体的には、熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズT2、すなわち熱伝導部材101の厚さが大きい場合、熱伝導部材101の強度が高く、T2が小さい場合、占有するスペースは少ない。T2<0.1mmである場合、熱伝導部材101は外力の作用を受けると破損されやすく、T2>100mmである場合、占有するスペースが大きすぎて、エネルギー密度に悪影響を与える。従って、熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズT2は0.1~100mmである場合、強度を確保するとともにスペース利用率を向上させることができる。
【0065】
本願の実施例では、電池10において、熱伝導部材101が第1方向xに沿って一列に配置された複数の電池セル20のうちの各電池セル20の最大の面積を有する第1壁2111と接続されているように構成され、熱伝導部材101は電池セル20の熱を伝導することに用いられ、第1壁2111と接続されている熱伝導部材101の面は絶縁面であり、熱伝導部材101の第1壁2111に垂直である第2方向yにおけるサイズは0.1~100mmである。このように、電池10の筐体11の中央部にビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池10内部のスペース利用率をできるだけ向上させることができ、これにより、電池10のエネルギー密度を向上させ、また、上記熱伝導部材101を利用して電池10の電気絶縁及び熱伝導をさらに確保することができる。従って、本願の実施例の技術的解決手段により、電池10のエネルギー密度を向上させるとともに電池10の電気絶縁及び熱伝導を確保することができ、これにより、電池10の性能を向上させることができる。
【0066】
選択可能に、本願の一実施例では、熱伝導部材101は非金属材料板であってもよい。つまり、熱伝導部材101は全体として非金属絶縁材料である。
【0067】
選択可能に、本願の一実施例では、熱伝導部材101は金属板及び絶縁層を含んでもよく、絶縁層は金属板の表面に設置されている。
【0068】
図5は本願の一実施例に係る熱伝導部材101の模式図である。図5に示すように、熱伝導部材101は金属板1011と、金属板1011の表面に設置された絶縁層1012とを含む。このように構成すると、金属板1011は熱伝導部材101の強度を確保することができ、絶縁層1012により第1壁2111と接続されている熱伝導部材101の面は絶縁面であることを可能にする。選択可能に、絶縁層1012は金属板1011面に接着されている絶縁膜又は金属板1011の表面に塗布されている絶縁ワニスであってもよい。
【0069】
選択可能に、本願の一実施例では、図6に示すように、熱伝導部材101内には空洞1013が設置されてもよい。空洞1013により熱伝導部材101の強度が確保されるとともに熱伝導部材の重量が軽減され、例えば、熱伝導部材101の厚さT2が厚い場合に適用できる。また、空洞1013により熱伝導部材101は第2方向yに大きな圧縮空間を保持することができ、それにより、電池セル20に大きな膨張空間を提供することができる。
【0070】
選択可能に、本願の一実施例では、空洞1013は流体を収容して電池セル20の温度を調整することに用いられてもよい。
【0071】
流体とは、液体又はガスであってもよく、温度調整とは複数の電池セル20を加熱又は冷却することを指す。電池セル20に対して温度低減を行う場合、空洞1013は冷却媒体を収容して複数の電池セル20の温度を調整することができ、この場合、流体は冷却媒体又は冷却流体とも呼ばれ、具体的には、クーラント又は冷却ガスと呼ばれる。また、流体は加熱することに用いられてもよく、本願の実施例はこれを限定しない。選択可能に、流体は循環して流れているものであってもよく、これにより、優れた温度調整効果が実現される。選択可能に、流体とは、水、水とエチレングリコールの混合液、冷媒又はエア等であってもよい。
【0072】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20の第2方向yにおけるサイズT1と熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズT2は、0<T2/T1≦7を満たす。
【0073】
T2/T1が大きすぎる場合、熱伝導部材101は大きなスペースを占有し、エネルギー密度に悪影響を与える。また、熱伝導部材101の電池セル20に対する熱伝導が速すぎる場合にも、安全問題が発生する恐れがある。例えば、1つの電池セル20が熱暴走すると、同一の熱伝導部材101と接続さている他の電池セル20の熱暴走が引き起こされ得る。0<T2/T1≦7である場合、電池10のエネルギー密度を確保するとともに電池10の安全性を確保することができる。
【0074】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20の第2方向yにおけるサイズT1と熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズT2はさらに0<T2/T1≦1を満たし、これにより、電池10のエネルギー密度をさらに向上させるとともに、電池10の安全性を確保する。
【0075】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20の重量M1と熱伝導部材101の重量M2は、0<M2/M1≦20を満たす。
【0076】
M2/M1が大きすぎる場合、重量エネルギー密度が失われる。0<M2/M1≦20である場合、電池10の重量エネルギー密度を確保するとともに電池10の安全性を確保することができる。
【0077】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20の重量M1と熱伝導部材101の重量M2はさらに、0.1≦M2/M1≦1を満たし、これにより、さらに電池10のエネルギー密度を向上させ、かつ電池10の安全性を確保することができる。
【0078】
選択可能に、本願の一実施例では、第1壁2111の面積S1と、一列の複数の電池セル20の第1壁2111と接続されている熱伝導部材101の面の面積S2は、0.2≦S2/S1≦30を満たす。
【0079】
S2は熱伝導部材101の電池セル20と接続されている側の面の総面積である。S2/S1が大きすぎる場合、エネルギー密度に悪影響を与える。S2/S1が小さすぎる場合、熱伝導効果が非常に悪く、安全性に悪影響を与える。0.2≦S2/S1≦30である場合、電池10のエネルギー密度を確保するとともに電池10の安全性を確保することができる。
【0080】
選択可能に、本願の一実施例では、S2とS1はさらに2≦S2/S1≦10を満たし、これにより、さらに電池10のエネルギー密度を向上させるとともに電池10の安全性を確保することができる。
【0081】
選択可能に、本願の一実施例では、熱伝導部材101の比熱容量Qと熱伝導部材101の重量M2は、0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)を満たす。
【0082】
Q/M2<0.02KJ/(kg2*℃)である場合、熱伝導部材101はより多くのエネルギーを吸収し、その結果、電池セル20の温度が低すぎて、リチウム析出が発生する恐れがあり、Q/M2>100KJ/(kg2*℃)である場合、熱伝導部材101の熱伝導能力が悪く、熱をタイムリーに放散することができない。0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)である場合、電池10の安全性を確保することができる。
【0083】
選択可能に、本願の一実施例では、QとM2はさらに0.3KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦20KJ/(kg2*℃)を満たし、これにより、さらに電池10の安全性を向上させることができる。
【0084】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20は第2方向yに対向して設置されている2つの第1壁2111と、第1方向xに対向して設置されている2つの第2壁2112とを含み、第1方向xにおいて、隣接する2つの電池セル20の第2壁2112は対向する。つまり、角形電池セル20の場合、その大きな側面、すなわち第1壁2111は、熱伝導部材101と接続されており、その小さな側面、すなわち第2壁2112は、隣接する電池セル20の第2壁2112と接続されており、これにより、第1方向xに一列に配置される。このようにして、大面積の第1壁2111は熱伝導部材101と接続されていることにより、電池セル20の熱交換に有利であり、電池10の性能が確保される。
【0085】
選択可能に、本願の一実施例では、電池10は第1方向xに沿って複数列に配置された複数の電池セル20と複数の熱伝導部材101とを含み、複数列の電池セル20と複数の熱伝導部材101とは第2方向yに交互に設置されている。つまり、複数列の電池セル20と複数の熱伝導部材101は、熱伝導部材101、電池セル20列、熱伝導部材101…、又は、電池セル20列、熱伝導部材101、電池セル20列…のように設置されてもよい。このように、複数列の電池セル20と複数の熱伝導部材101とは接続されて一体になり、筐体11に収容され、これにより、各列の電池セル20に対して有効的な熱伝導を行うことができるだけでなく、電池10全体の構造強度を確保することができ、これにより、電池10の性能を向上させることができる。
【0086】
図7は本願の他の実施例に係る電池10の構造模式図を示している。図7に示すように、電池10は複数の電池モジュール100を含んでもよい。電池モジュール100は第1方向xに沿って少なくとも一列に配置された複数の電池セル20と少なくとも1つの熱伝導部材101とを含んでもよく、且つ少なくとも一列の電池セル20と少なくとも1つの熱伝導部材101とは第2方向yに交互に設置されている。つまり、各電池モジュール100では、その内部の電池セル20列と熱伝導部材101とは第2方向yに交互に設置されており、複数の電池モジュール100は筐体11内に収容され、電池10は形成される。
【0087】
選択可能に、電池モジュール100はN列の電池セル20とN-1個の熱伝導部材101とを含んでもよく、熱伝導部材101は隣接する2列の電池セル20の間に設置されており、Nは1より大きい整数である。つまり、熱伝導部材101は電池モジュール100の内部に設置されており、電池モジュール100の外側には熱伝導部材101が設置されない。例えば、2列の電池セル20の間には1つの熱伝導部材101が設置されており、3列の電池セル20の間には2つの熱伝導部材101が設置されており、以下は同じである。
【0088】
選択可能に、本願の一実施例では、図7に示すように、電池モジュール100は2列の電池セル20を含み、すなわち、Nは2である。このような場合、2列の電池セル20には1つの熱伝導部材101が設置されている。隣接する電池モジュール100の間には熱伝導部材101が設置されず、このようにして、該実施例では、電池10内に少ない熱伝導部材101が設置されるが、各電池セル20が熱伝導部材101に接続されることが確保される。
【0089】
選択可能に、本願の一実施例では、複数の電池モジュール100は第2方向yに沿って配置され、隣接する電池モジュール100の間には隙間がある。隣接する電池モジュール100の間には熱伝導部材101がなく、所定の隙間がある。隣接する電池モジュール100の隙間により電池セル20に膨張空間を提供することができる。
【0090】
選択可能に、熱伝導部材101の第1方向xにおける端部には固定構造が設置されており、熱伝導部材101は固定構造を介して筐体11に固定される。図7に示すように、固定構造は固定板104を含んでもよく、固定板104は熱伝導部材101の端部と固定して接続され、且つ熱伝導部材101の端部に位置する電池セル20と接続されており、それにより、電池セル20に対する固定効果が強化される。
【0091】
選択可能に、本願の一実施例では、熱伝導部材101は第1壁2111に接着されている。つまり、熱伝導部材101と電池セル20との間は接着により固定して接続され、例えば、構造接着剤で接着されるが、本願の実施例はこれを限定しない。
【0092】
選択可能に、電池セル20は筐体11に接着により固定されてもよい。選択可能に、各列電池セル20における隣接する電池セル20同士は接着されてもよく、例えば、隣接する2つの電池セル20の第2壁2112は構造接着剤で接着されるが、本願の実施例はこれを限定しない。各列電池セル20における隣接する電池セル20同士の接着固定により電池セル20の固定効果がさらに強化される。
【0093】
理解されるように、本願の各実施例における関連部分は互いに参照することができ、簡潔の便宜上、詳細な説明を省略する。
【0094】
本願の一実施例では、電力消費装置をさらに提供しており、該電力消費装置は上記実施例における電池10を含んでもよい。選択可能に、該電力消費装置とは、車両1、船舶や宇宙機等であってもよいが、本願の実施例はこれを限定しない。
【0095】
以上は本願の実施例の電池10及び電力消費装置を説明しており、以下、本願の実施例の電池の製造方法及び装置を説明し、詳細に説明していない部分は上記各実施例を参照すればよい。
【0096】
図8は本願の一実施例に係る電池の製造方法300の模式的なフローチャートを示している。図8に示すように、該方法300は、ステップ310と、ステップ320とを含んでもよい。
【0097】
310、第1方向xに沿って配置された複数の電池セル20を提供する。
【0098】
320、熱伝導部材101を提供し、前記熱伝導部材101は前記第1方向xに沿って延在し且つ前記複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁2111と接続されており、前記第1壁2111は前記電池セル20のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材101は前記電池セル20の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁2111と接続されている前記熱伝導部材101の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向yは前記第1壁2111に垂直である。
【0099】
図9は本願の一実施例に係る電池の製造装置400の模式的なブロック図を示している。図9に示すように、電池の製造装置400は第1提供モジュール410と第2提供モジュール420とを含んでもよい。
【0100】
第1提供モジュール410は、第1方向xに沿って配置された複数の電池セル20を提供することに用いられる。
【0101】
第2提供モジュール420は、熱伝導部材101を提供することに用いられ、前記熱伝導部材101は前記第1方向xに沿って延在し且つ前記複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁2111と接続されており、前記第1壁2111は前記電池セル20のうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部材101は前記電池セル20の熱を伝導することに用いられ、前記第1壁2111と接続されている前記熱伝導部材101の面は絶縁面であり、前記熱伝導部材101の第2方向yにおけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方向yは前記第1壁2111に垂直である。
【0102】
以下、本願の実施例を説明する。以下に説明される実施例は模式的なものであり、本願を解釈するためのものに過ぎず、本願を制限するものとして理解できない。実施例において具体的な技術又は条件を説明していない場合、本分野にかかる文献に記載の技術、条件や製品の取扱書に従って行われる。
【0103】
図面に示される電池セル20及び熱伝導部材101を使用し、ここで、一列の電池セル20における電池セル20の数を2~20とし、GB38031-2020に準じて電池10に対して安全テストを行い、テスト結果は表1~表4に示される。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
【表4】
【0108】
上記テスト結果から分かるように、本願に係る電池10は安全性の要件を満たす。
【0109】
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、様々な改良を行い、等価物でその中の部材を置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例に記載されている各技術的特徴を任意の方式で組み合わせることができる。本願は本明細書に開示されている特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲内にある全ての技術的解決手段を含む。
【符号の説明】
【0110】
1 車両
10 電池
11 筐体
20 電池セル
21 ハウジング
22 電極組立体
23 接続部材
30 コントローラ
40 モータ
100 電池モジュール
101 熱伝導部材
104 固定板
211 ケース
212 蓋板
213 圧力解放機構
214 電極端子
214a 正電極端子
214b 負電極端子
221 第1タブ
222 第2タブ
400 電池の製造装置
410 第1提供モジュール
420 第2提供モジュール
1011 金属板
1012 絶縁層
1013 空洞
2111 第1壁
2112 第2壁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池であって、
第1方に沿って配置された複数の電池セと、
前記第1方に沿って延在し且つ前記複数の電池セのうちの各電池セの第1と接続されている熱伝導部であって、前記第1は前記電池セのうち最大の面積を有する壁であり、前記熱伝導部は前記電池セの熱を伝導することに用いられ、前記第1と接続されている前記熱伝導部の面は絶縁面であり、前記熱伝導部の第2方におけるサイズは0.1~100mmであり、前記第2方は前記第1に垂直である、熱伝導部と、を含む、ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記熱伝導部は金属と、前記金属の表面に設置された絶縁とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記熱伝導部は非金属材料板である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記熱伝導部内には空が設置される、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項5】
前記空は流体を収容して前記電池セの温度を調整することに用いられる、ことを特徴とする請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記電池セの前記第2方におけるサイズT1と前記熱伝導部の前記第2方におけるサイズT2は、0<T2/T1≦7を満たす、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
0<T2/T1≦1である、ことを特徴とする請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記電池セの重量M1と前記熱伝導部の重量M2は、0<M2/M1≦20を満たす、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
0.1≦M2/M1≦1である、ことを特徴とする請求項8に記載の電池。
【請求項10】
前記第1の面積S1と、前記複数の電池セの前記第1と接続されている前記熱伝導部の面の面積S2は、0.2≦S2/S1≦30を満たす、ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
2≦S2/S1≦10である、ことを特徴とする請求項10に記載の電池。
【請求項12】
前記熱伝導部の比熱容量Qと前記熱伝導部の重量M2は、0.02KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦100KJ/(kg2*℃)を満たす、ことを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
0.3KJ/(kg2*℃)≦Q/M2≦20KJ/(kg2*℃)である、ことを特徴とする請求項12に記載の電池。
【請求項14】
前記電池セは、前記第2方に対向して設置されている2つの前記第1と、前記第1方に対向して設置されている2つの第2とを含み、前記第1方において、隣接する2つの前記電池セの前記第2は対向する、ことを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載の電池。
【請求項15】
前記電池は前記第1方に沿って複数列に配置された複数の前記電池セと、複数の前記熱伝導部とを含み、複数列の前記電池セと複数の前記熱伝導部とは前記第2方に交互に設置されている、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項16】
前記電池は複数の電池モジューを含み、前記電池モジューは、前記第1方に沿って少なくとも一列に配置された複数の前記電池セと、少なくとも1つの前記熱伝導部とを含み、且つ少なくとも一列の前記電池セと少なくとも1つの前記熱伝導部とは前記第2方に交互に設置されている、ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
前記電池モジューはN列の前記電池セとN-1個の前記熱伝導部とを含み、前記熱伝導部は隣接する2列の前記電池セの間に設置されており、Nは1より大きい整数である、ことを特徴とする請求項16に記載の電池。
【請求項18】
複数の前記電池モジューは前記第2方に沿って配置され、隣接する前記電池モジューの間には隙間がある、ことを特徴とする請求項16又は17に記載の電池。
【請求項19】
前記熱伝導部は前記第1に接着されている、ことを特徴とする請求項1~18のいずれか1項に記載の電池。
【請求項20】
電気エネルギーを提供することに用いられる請求項1~19のいずれか1項に記載の電を含む、ことを特徴とする電力消費装置。
【国際調査報告】