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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ウェアラブル装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240305BHJP
   G16H 50/30 20180101ALI20240305BHJP
【FI】
A61B5/00 102A
G16H50/30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528458
(86)(22)【出願日】2023-02-10
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 KR2023001962
(87)【国際公開番号】W WO2023153851
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2022-0018676
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォンキョン
(72)【発明者】
【氏名】スンウ、ポール チュン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ミン キュ
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ソン ホ
【テーマコード(参考)】
4C117
5L099
【Fターム(参考)】
4C117XA01
4C117XB02
4C117XB06
4C117XB18
4C117XC13
4C117XD15
4C117XE06
4C117XE13
4C117XE17
4C117XE23
4C117XE26
4C117XE54
4C117XE62
4C117XH12
4C117XJ45
4C117XJ46
4C117XP01
4C117XP03
4C117XP12
4C117XR01
5L099AA15
(57)【要約】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、ハウジング、前記ハウジングの一面に設けられ、ユーザの生体情報を取得する生体情報取得部、前記ハウジング内に収容され、機能性物質が格納される機能性物質カートリッジ、少なくとも一部が前記ハウジングの外側に露出されて前記機能性物質カートリッジと連結され、前記機能性物質が吐出されるマウスピース、及び前記生体情報取得部からの生体情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供する制御部を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェアラブル装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングの一面に設けられ、ユーザの生体情報を取得する生体情報取得部と、
前記ハウジング内に収容され、機能性物質が格納される機能性物質カートリッジと、
少なくとも一部が前記ハウジングの外側に露出され、前記機能性物質カートリッジと連結されて前記機能性物質が吐出されるマウスピースと、
前記生体情報取得部からの生体情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供する制御部と、
を含む、ウェアラブル装置。
【請求項2】
前記生体情報取得部は、心拍測定センサ、体温測定センサ、心電図測定センサ、汗測定センサ、吸入センサ、動き検出センサ、血中ニコチン測定センサ、又は一酸化炭素測定センサのうち少なくともいずれか1つを含む、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項3】
前記制御部の機能性物質吸入情報は、ストレス情報、運動強度情報、喫煙パターン情報、睡眠状態情報、血中ニコチン情報、又は一酸化炭素情報のうち少なくともいずれか1つから導き出される、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項4】
前記ストレス情報は、第1時点に測定された第1体温情報、第1心電図パターン情報又は第1心拍情報と第2時点に測定された第2体温情報、第2心電図パターン情報又は第2心拍情報の比較により導き出され、
前記制御部は、前記ストレス情報に基づいてストレスを緩和できる機能性物質吸入情報を提供する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項5】
前記運動強度情報は、運動前時点の第1汗イオン濃度パターン情報、第1体温情報又は第1心拍情報と運動後時点の第2汗イオン濃度パターン情報、第2体温情報又は第2心拍情報の比較から導き出され、
前記制御部は、前記運動強度情報に基づいて運動強度に応じて滋養強壮成分を含む機能性物質吸入情報を提供する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記喫煙パターン情報に基づいて喫煙時に吸入強度又は吸入期間情報を提供する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項7】
前記睡眠状態情報は、心拍パターン及び動き検出情報に基づいて導き出され、
前記制御部は、前記睡眠状態情報に基づいて安定的な睡眠を誘導する機能性物質吸入情報を提供したり、前記ウェアラブル装置の節電モード切り替えの有無を決定する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記血中ニコチン情報に基づいてニコチン物質喫煙の自制通知の可否を決定する、請求項3に記載のウェアラブル装置。
【請求項9】
移動通信端末との通信のための通信部をさらに含み、
前記通信部は、前記機能性物質吸入情報を前記移動通信端末に伝達する、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項10】
前記ハウジングの外側に露出され、前記機能性物質吸入情報を表示するディスプレイをさらに含む、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項11】
前記マウスピースは、前記ハウジングの内部に収容される第1状態と、前記ハウジングの外側に突出された第2状態との間で変換される、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【請求項12】
前記機能性物質カートリッジ及び前記マウスピースは一体に形成され、前記機能性物質カートリッジと前記マウスピースは前記ハウジングから脱付着可能な、請求項1に記載のウェアラブル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の一実施形態はウェアラブル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの身体に着用可能なウェアラブル装置に対する研究が行われている。例えば、登録特許公報第10-2093349号は、ネックバンド型ウェアラブル装置を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、生体情報測定を通じたヘルスケア機能を提供する。
【0004】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、ユーザが手軽に機能性物質を吸入可能にする。
【0005】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、測定された生体情報に基づいてユーザに必要な機能性物質吸入情報を迅速に提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、ハウジングと、前記ハウジングの一面に設けられ、ユーザの生体情報を取得する生体情報取得部と、前記ハウジング内に収容され、機能性物質が格納される機能性物質カートリッジと、少なくとも一部が前記ハウジングの外側に露出され、前記機能性物質カートリッジと連結されて前記機能性物質が吐出されるマウスピースと、前記生体情報取得部からの生体情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供する制御部とを含む。
【0007】
一実施形態において、前記生体情報取得部は、心拍測定センサ、体温測定センサ、心電図測定センサ、汗測定センサ、吸入センサ、動き検出センサ、血中ニコチン測定センサ、又は一酸化炭素測定センサのうち少なくともいずれか1つを含むことができる。
【0008】
一実施形態において、前記制御部の機能性物質吸入情報は、ストレス情報、運動強度情報、喫煙パターン情報、睡眠状態情報、血中ニコチン情報、又は一酸化炭素情報のうち少なくともいずれか1つから導き出されることができる。
【0009】
前記ストレス情報は、第1時点に測定された第1体温情報、第1心電図パターン情報又は第1心拍情報と第2時点に測定された第2体温情報、第2心電図パターン情報又は第2心拍情報の比較により導き出され、前記制御部は、前記ストレス情報に基づいてストレスを緩和できる機能性物質吸入情報を提供することができる。
【0010】
一実施形態において、前記運動強度情報は、運動前時点の第1汗イオン濃度パターン情報、第1体温情報又は第1心拍情報と運動後時点の第2汗イオン濃度パターン情報、第2体温情報又は第2心拍情報の比較から導き出され、前記制御部は、前記運動強度情報に基づいて運動強度に応じて滋養強壮成分を含む機能性物質吸入情報を提供することができる。
【0011】
一実施形態において、前記制御部は、前記喫煙パターン情報に基づいて喫煙時に吸入強度又は吸入期間情報を提供することができる。
【0012】
一実施形態において、前記睡眠状態情報は、心拍パターン及び動き検出情報に基づいて導き出され、前記制御部は、前記睡眠状態情報に基づいて安定的な睡眠を誘導する機能性物質吸入情報を提供したり、前記ウェアラブル装置の節電モード切り替えの有無を決定することができる。
【0013】
一実施形態において、前記制御部は、前記血中ニコチン情報に基づいてニコチン物質喫煙の自制通知の可否を決定することができる。
【0014】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、移動通信端末との通信のための通信部をさらに含み、前記通信部は、前記機能性物質吸入情報を前記移動通信端末に伝達することができる。
【0015】
一実施形態に係るウェアラブル装置は、前記ハウジングの外側に露出され、前記機能性物質吸入情報を表示するディスプレイをさらに含むことができる。
【0016】
一実施形態において、前記マウスピースは、前記ハウジングの内部に収容される第1状態と、前記ハウジングの外側に突出された第2状態との間で変換されることができる。
【0017】
一実施形態において、前記機能性物質カートリッジ及び前記マウスピースは一体に形成され、前記機能性物質カートリッジと前記マウスピースは前記ハウジングから脱付着可能である。
【発明の効果】
【0018】
一実施形態によれば、ユーザが手軽に機能性物質を吸入することができる。
【0019】
一実施形態によれば、生体情報の測定が容易であり、測定された生体情報に基づいてユーザに必要な機能性物質吸入情報を迅速に提供することができる。
【0020】
一実施形態によれば、効果的なヘルスケア機能を提供することができる。
【0021】
一実施形態に係るウェアラブル装置の効果は、以上で言及されたものなどに限定されず、言及されない異なる効果は下記の記載によって当業者に明確に理解できるものである。
【0022】
本開示の特定の実施形態の上述した、そして他の様態、特徴、及び利点は、添付する図面を参照して以下の詳細な説明から明白になるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態に係るウェアラブル装置を概略的に示す。
図2】一実施形態に係るウェアラブル装置の構造を示す。
図3】一実施形態に係るウェアラブル装置の使用状態を示す。
図4】一実施形態に係るウェアラブル装置がストレス情報に基づいて機能性物質吸入情報提供することを示すフローチャートである。
図5】一実施形態に係るウェアラブル装置が運動強度情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供することを示すフローチャートである。
図6】一実施形態に係るウェアラブル装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
実施形態で使用される用語は、本発明における機能を考慮しながら可能な限り現在に幅広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは当分野の技術者の意図又は判例、新たな技術の出現などにより異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合に該当する発明の説明部分で詳細にその意味を記載するだろう。したがって、本発明で使われる用語は単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と本発明の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0025】
明細書の全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。また、明細書に記載された「~部」、「~モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェア又はソフトウェアとして具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合によって具現されることができる。
【0026】
本明細書で使用されたように、「少なくとも1つの」ような表現が配列された構成要素の前にあるとき、配列されたそれぞれの構成ではなく、全体の構成要素を修飾する。例えば、「a、b、及びcのうち少なくともいずれか1つ」という表現は、a、b、c、又はaとb、aとc、bとc、又はaとbとcを含むものと解釈しなければならない。
【0027】
図1は、一実施形態に係るウェアラブル装置100の外形を示す。図2は、一実施形態に係るウェアラブル装置100の構造を示し、図3は、一実施形態に係るウェアラブル装置100の使用状態を示す。
【0028】
図1図3を参照すると、一実施形態に係るウェアラブル装置100は、ハウジング110、生体情報取得部120、機能性物質カートリッジ130、及びマウスピース140を含む。
【0029】
一実施形態において、ハウジング110は、着用手段Bと連結され、ハウジング110の少なくとも一部がユーザの身体に接触した状態でユーザの身体に着用されてもよい。例えば、着用手段Bは、バンド又はストラップの形態を有し、前記着用手段Bは、ハウジング110の両終端からそれぞれ互いに遠ざかる方向に延長して突出されるように配置されてもよい。前記着用手段Bは、ユーザの手首に着用するように配置された係止部材、及び前記係止部材と係合する複数の結束溝を含んでもよい。前記着用手段Bは、様々な材質(例えば、ゴム材質、プラスチック、金属など)から構成されてもよく、前記着用手段Bは、ユーザの好みに応じてハウジング110に脱着可能に構成され、ウェアラブル装置100の外観に様々な審美感を与えることができる。
【0030】
一実施形態において、前記ハウジング110は金属材質からなる。一実施形態によれば、前記ハウジング110の一部(例えば、枠)が金属材質からなり、前記ハウジング110の他の部分はプラスチック材質からなる。
【0031】
一実施形態において、前記ハウジング110は、第1面111及び前記第1面111と反対方向に向かう第2面112を含む。前記第1面111と第2面112はプレート状であって、端の部分に屈曲面を含んでもよい。前記ハウジング110の第1面111には、ディスプレイ162又はマウスピース140の少なくとも一部が配置され、前記ハウジング110の第2面112には、生体情報取得部120の少なくとも一部が配置されてもよい。
【0032】
一実施形態において、前記ハウジング110の第1面111と第2面112との間に規定されたハウジング110の内部空間には、機能性物質カートリッジ130又は制御部150が収容されることができる。その他にも、前記ハウジング110の内部空間には、バッテリ170、通信部、メモリなどがさらに収容されてもよい。
【0033】
一実施形態において、生体情報取得部120は、ハウジング110の第2面112に設けられユーザの生体情報を取得することができる。例えば、前記生体情報取得部120は、ハウジング110内の他の電子部品(例えば、回路基板)と遮蔽され、これによって相互間の干渉が防止され得る。
【0034】
一実施形態において、前記生体情報取得部120は、心拍測定センサ(HRM;hear rate monitoring)を含んでもよい。例えば、前記心拍測定センサは、ユーザ身体の皮膚内の血管内の血液量の変化による光の反射による血管の収縮又は膨張を検出することができる。制御部150は、前記心拍測定センサの電気的信号が伝達され、心臓拍動を算出できる。
【0035】
一実施形態において、前記生体情報取得部120は、体温測定センサを含んでもよい。例えば、前記体温測定センサは赤外線体温センサから構成され、ユーザの皮膚表面で発生する赤外線の量を測定することで温度を測定できる。
【0036】
一実施形態において、前記生体情報取得部120は、心電図(ECG)測定センサを含んでもよい。例えば、前記心電図測定センサは、ユーザの皮膚と接触できる複数の電極を含み、ユーザの心電図パターンを測定できる。
【0037】
一実施形態において、前記生体情報取得部120は、汗測定センサを含んでもよい。例えば、前記汗測定センサはイオンセンサから構成され、ユーザの汗に含まれているイオンをリアルタイムに検出してイオン濃度パターンを測定できる。
【0038】
また、一実施形態に係る生体情報取得部120は、吸入センサ、動き検出センサ、血中ニコチン測定センサ、酸素飽和度測定センサ、血糖測定センサ、血圧測定センサ、又は一酸化炭素測定センサを含んでもよい。そのため、前記生体情報取得部120は、喫煙時の吸入回数又は吸入強度、血中ニコチン、酸素飽和度、血糖、血圧又は一酸化炭素を測定できる。
【0039】
一実施形態において、前記機能性物質カートリッジ130はハウジング110内に配置され、機能性物質を収容してもよい。前記機能性物質は、液体又は粉状の基材であってもよい。例えば、前記機能性物質は、加香組成物、食品組成物、美容組成物、薬学組成物、又はその混合物を含んでもよい。例えば、加香組成物は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果実の香り成分などを含んでもよく、これに限定されることはない。食品組成物、美容組成物又は薬学組成物はユーザに吸入されやすいものが選択され、例えば、食品組成物は、紅参、ビタミン、栄養補充剤、五味子、カリン、ヘチマ、大根、高麗人参、桔梗、熟したカボチャ、梨、柿、ユズなどを含んでもよく、美容又は薬学組成物は、歯科用ホワイトニング材料、口腔清浄剤、抗虫歯化合物、抗歯石化合物、抗酸化剤、抗炎症剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、抗菌化合物、殺菌剤、抗生物質、抗喘息薬などを含んでもよい。
【0040】
一実施形態において、前記機能性物質カートリッジ130は、カートリッジの形態に交替可能であり、これによって前記機能性物質は、前記機能性物質カートリッジ130と共に前記ハウジング110から交替され得る。
【0041】
一実施形態において、前記マウスピース140は、前記ハウジング110の第1面111に配置されてもよい。前記マウスピース140は、前記機能性物質カートリッジ130に連結され、前記機能性物質カートリッジ130内に収容された機能性物質は、前記マウスピース140を介してユーザに伝達されることができる。一実施形態において、前記マウスピース140は、未使用時にはハウジング110内に収容されている第1状態と、使用時にはハウジング110の外部に突出される第2状態との間で切り替えられるように構成されてもよい。例えば、前記ハウジング110の第1面111に露出されたマウスピース140の露出領域のうち一部を押すことで、前記マウスピース140の他の部分が上昇しながら前記マウスピース140が突出し、これによって前記機能性物質カートリッジ130と前記マウスピース140の吐出口が前記ユーザの口まで連結され、前記機能性物質はユーザに容易に伝達されることができる。
【0042】
一実施形態において、前記機能性物質カートリッジ130と前記マウスピース140は一体に形成されてもよく、このとき、前記機能性物質カートリッジ130と前記マウスピース140が前記ハウジング110から共に脱着されてもよい。
【0043】
一実施形態に係るウェアラブル装置100は、移動通信端末との通信のための通信部180、ハウジング110の第1面111に露出されて前記機能性物質吸入情報などを表示できるディスプレイ162をさらに含む。例えば、前記ディスプレイ162は、機能性物質吸入情報の他にもウェアラブル機器本来の機能(例えば、時計の場合、視覚情報を提供)を提供することはもちろん、ユーザの生体情報を提供してもよく、その他にもディスプレイ162を介して様々なイメージや映像を出力することでユーザに便宜を提供することができる。
【0044】
一実施形態に係るウェアラブル装置100は、前記生体情報取得部120から測定された生体情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供する制御部150をさらに含む。前記制御部150について、以下で詳細に説明する。
【0045】
図4は、一実施形態に係るウェアラブル装置100がストレス情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供することを示すフローチャートであり、図5は、一実施形態に係るウェアラブル装置100が運動強度情報に基づいて機能性物質吸入情報を提供することを示すフローチャートである。
【0046】
図4を参照すると、前記制御部150はストレス情報を導き出し、このようなストレス情報に基づいてユーザのストレスを緩和できる機能性物質吸入情報を提供することができる。例えば、前記制御部150は、前記生体情報取得部120によって測定された生体指標データを活用してユーザのストレス状態をチェックし、チェックされたストレスに応じてストレスを緩和できる機能性物質(例えば、アロマ、ビタミンB、ビタミンC)を推薦する機能性物質吸入情報をディスプレイ162を介して提供する。その後、ユーザは。推薦されるストレス緩和機能性物質が収容されたストレス緩和機能性物質カートリッジに交替した後、前記ストレス緩和機能性物質を吸入することでストレスを緩和させることができる。
【0047】
一実施形態において、ユーザがウェアラブル装置100のロックを解除したり、マウスピース140を上げると、前記ウェアラブル装置100は使用開始状態になる。続いて、前記制御部150は、前記生体情報取得部120が第1時点におけるユーザの心電図パターンを測定し、第1時点におけるユーザの体温を測定し、第1時点におけるユーザの心拍情報(脈拍情報)を測定する(S11ステップ)。ユーザは、一定時間(例えば、10秒)又は一定のパフ(例えば、11パフ又は14パフ)の間に喫煙(例えば、タバコを喫煙)を行う(S12ステップ)。その後、前記制御部150は、前記生体情報取得部120が第2時点におけるユーザの心電図パターンを測定し、第2時点におけるユーザの体温を測定し、第2時点におけるユーザの心拍情報を測定する(S13ステップ)。制御部150は、第1時点における生体指標と第2時点における生体指標をそれぞれ比較してストレス情報を導き出す(S14ステップ)。このとき、制御部150は、ユーザの体温上昇、心電図間隔の減少、心拍周期の減少が設定範囲内にあるか否かを基準にしてストレス有無を判別することができ、例えば、心電図間隔が設定範囲以下に狭まったり、体温が設定範囲以上になったり、心拍周期が設定範囲以下に短くなった場合、前記制御部150は、ストレス指数が高まると判別することができる。又は、そのうち2つの項目以上が該当する場合、前記制御部150はストレス指数が高まったと判別する。上記の項目が設定範囲外にあるものと測定され、ストレス指数が高まったと判別された場合、前記制御部150は、ストレス緩和機能性物質(例えば、アロマ、ビタミンB、ビタミンC)情報をユーザに推薦し(S15ステップ)、ストレス緩和機能性物質の吸入情報は、ディスプレイ162を介してユーザに伝達される。前記制御部150は、喫煙を開始してから終了する周期だけでなく、現在喫煙時に格納されているパターンを次の喫煙開始時のパターンと比較して前記ステップを実行してもよい。
【0048】
一実施形態において、前記制御部150は喫煙パターン情報を導出し、このような喫煙パターン情報に基づいて喫煙時の吸入強度や吸入期間に関する情報を提供することができる。例えば、前記制御部150は、生体情報取得部120(例えば、吸入センサ)によって喫煙パターンを測定し、喫煙時ユーザの心拍、体温などの生体指標をモニタリングして最適な喫煙パターンをユーザに推薦してもよい。
【0049】
一実施形態において、制御部150は、生体情報取得部120(例えば、吸入センサ)によって取得されたユーザの喫煙時のパターン(例えば、吸入期間(何秒を吸入したか)、吸入強度)を受信してもよい。同時に、制御部150は、上述したようにユーザの体温情報、心電図情報、心拍情報を周期的にチェックしてユーザの体温上昇、心電図間隔の減少、心拍周期の減少の有無に基づいてストレス指数が高まったかを判別し得る。制御部150がユーザのストレス指数が高まったと判別した場合、それに適する喫煙パターンを推薦する。例えば、制御部150は、ゆっくり深く吸い込むとの喫煙パターンをディスプレイ162などを介して推薦してもよい。一方、制御部150がユーザのストレス指数が低くなったと判別した場合には、それに適する喫煙パターンを推薦してもよい。例えば、制御部150は早く吸入しろとの喫煙パターンをディスプレイ162などを介して推薦してもよい。
【0050】
図5を参照して、制御部150は運動強度情報を導出することができ、このような運動強度情報に基づいて滋養強壮の成分を含む機能性物質吸入情報をユーザに提供することができる。例えば、前記制御部150は、前記生体情報取得部120によって測定された生体指標データ(例えば、汗、心拍、体温情報など)を活用して運動時の運動強度を測定し、状況に応じる機能性物質(例えば、カフェイン、タウリン)が推薦してもよい。その後、ユーザは、推薦された滋養強壮機能性物質の収容された滋養強壮機能性物質カートリッジに交替した後、前記滋養強壮機能性物質を吸入することができる。
【0051】
一実施形態において、ユーザがウェアラブル装置100のロックを解除したりマウスピース140を上げると、前記ウェアラブル装置100は使用開始状態になる。次に、前記制御部150は、前記生体情報取得部120が第1時点におけるユーザの汗イオン濃度を測定し、第1時点におけるユーザの体温を測定し、第1時点におけるユーザの心拍情報(脈拍情報)を測定する(S21ステップ)。ユーザは、運動を開始して一定期間の運動を行った後終了する(S22ステップ)。その後、前記制御部150は、前記生体情報取得部120が第2時点におけるユーザの汗イオン濃度を測定し、第2時点におけるユーザの体温を測定し、第2時点におけるユーザの心拍情報を測定する(S23ステップ)。制御部150は、第1時点の生体指標と第2時点の生体指標をそれぞれ比較して運動強度情報を導き出す(S24ステップ)。ここで、制御部150は、ユーザの体温上昇、汗イオン濃度の増加、心拍周期の減少が設定範囲内にあるか否かを基準にして、運動の有無又は運動強度を判別することができ、例えば、汗イオン濃度が設定範囲以上に上がったり、体温が設定範囲以上に上がったり、脈拍周期が設定範囲以下に短くなれば、前記制御部150は運動を行ったと判別し、ここで、パターンの変化程度により運動強度を判断できる。上記の項目が設定範囲の外にあるものと測定されて運動強度が高まったと判別された場合、前記制御部150は、滋養強壮機能性物質(例えば、カフェイン、タウリン)情報をユーザに推薦し(S25ステップ)、滋養強壮機能性物質の吸入情報はディスプレイ162を介してユーザに伝達される。又は、制御部150は、通信部(例えば、図6に示す通信部180)を介して滋養強壮機能性物質の吸入情報を移動通信端末に送信してもよい。
【0052】
一実施形態において、前記制御部150は、生体情報取得部120(例えば、心拍測定センサ、動き検出センサ)によって測定された生体指標データを活用してユーザの睡眠可否を判断し、睡眠パターンを格納してユーザに通知し、睡眠である場合は節電モードに進入する。
【0053】
例えば、心拍パターンが一定期間(例えば、10分)の間に同じターンを有して動きのないものと測定される場合、前記制御部150はユーザが睡眠状態であると判別する。前記制御部150は、心拍パターン又は動き情報を通した睡眠パターンを持続的にチェックして、ユーザがどれほど安定的に睡眠したかを格納してもよい。ここで、前記制御部150は、ユーザに睡眠パターン情報を提供し、ユーザの睡眠パターンに応じて安定的な睡眠を誘導する機能性物質吸入情報を推薦することができる。また、前記制御部150は、ユーザが睡眠状態である場合、ウェアラブル装置100が節電モードに切り替えられるようにしてもよい。
【0054】
一実施形態において、前記制御部150は、生体情報取得部120(例えば、血中ニコチン測定センサ)によって測定された血中ニコチン情報に基づいて最適な喫煙パターンを推薦することができる。例えば、ユーザは、最大ニコチン濃度を設定し、制御部150は生体情報取得部120によって測定された血中ニコチン情報と最大ニコチン濃度とを比較し、該当濃度が超過する場合はユーザにニコチン物質喫煙の自制通知を提供してもよい。又は、制御部150は、該当濃度が超過する場合は、ユーザに血中ニコチン緩和機能性物質吸入情報を推薦してもよい。
【0055】
一実施形態において、前記制御部150は、生体情報取得部120(例えば、一酸化炭素測定センサ)によってユーザの呼気を用いて測定された一酸化炭素情報に基づいてヘルスケア関連の情報を推薦することができる。
【0056】
図6は、一実施形態に係るウェアラブル装置100のブロック図である。
【0057】
図6を参照すると、ウェアラブル装置100は、制御部150、生体情報取得部120、出力部160、バッテリ170、ヒーター196、ユーザ入力部194、メモリ192及び通信部180を含む。但し、ウェアラブル装置100の内部構造は図6に示されたものに制限されない。即ち、ウェアラブル装置100の設計に応じて、図6に示された構成のうちの一部が省略されたり新しい構成がさらに追加されることを、本実施形態に関する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるものである。
【0058】
生体情報取得部120は、ウェアラブル装置100を着用したユーザの生体情報を検出し、検出された生体情報を制御部150に伝達することができる。また、制御部150は、ヒーター196の動作制御、機能性物質吸入情報推薦、機能性物質カートリッジ130挿入の有無判断、通知表示などのような様々な機能が実行されるようにウェアラブル装置100を制御できる。
【0059】
生体情報取得部120は、前述したセンサの他に湿度センサ、気圧センサ、地磁気センサ(magnetic sensor)、加速度センサ(acceleration sensor)、ジャイロスコープセンサ、位置センサ(例えば、GPS)、近接センサ、及びRGBセンサ(illuminance sensor)のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。角度センサの機能は、その名称から当業者が直観的に推論できるため、具体的な説明は省略する。
【0060】
出力部160は、ウェアラブル装置100の状態に関する情報を出力してユーザに提供することができる。出力部160は、ディスプレイ162、ハプティック部164及び音響出力部166のうち少なくとも1つを含むが、これに限定されることはない。ディスプレイ162とタッチパッドがレイヤ構造をなしてタッチスクリーンから構成される場合、ディスプレイ162は、出力装置以外に入力装置にも使用され得る。
【0061】
ディスプレイ162は、機能性物質吸入情報の他にもウェアラブル装置100に関する情報をユーザに視覚的に提供することができる。例えば、ウェアラブル装置100に関する情報は、ウェアラブル装置100のバッテリ170の充電/放電状態、ヒーター196の予熱状態、機能性物質カートリッジ130の挿入/除去状態、又はウェアラブル装置100の使用が制限される状態(例えば、異常物品検出)などの様々な情報を意味し、ディスプレイ162は、前記情報を外部に出力してもよい。ディスプレイ162は、例えば、液晶ディスプレイパネル(LCD)、有機発光ディスプレイパネル(OLED)などであってもよい。また、ディスプレイ162は、LED発光素子の状態であってもよい。
【0062】
ハプティック部134は、電気的信号を機械的な刺激又は電気的な刺激に変換してウェアラブル装置100に関する情報をユーザに触覚的に提供する。例えば、ハプティック部134は、モータ、圧電素子、又は、電気刺激装置を含んでもよい。
【0063】
音響出力部136は、機能性物質吸入情報と共にウェアラブル装置100に関する情報をユーザに聴覚的に提供する。例えば、音響出力部136は、電気信号を音響信号に変換して外部に出力することができる。
【0064】
バッテリ170は、ウェアラブル装置100が動作するために使用される電力を供給する。バッテリ170は、ヒーター196が加熱できるように電力を供給する。また、バッテリ170は、ウェアラブル装置100内に備えられた他の構成(例えば、生体情報取得部120、出力部160、ユーザ入力部194、メモリ192及び通信部180)の動作に必要な電力を供給してもよい。バッテリ170は、充電可能なバッテリや使い捨てバッテリであってもよい。例えば、バッテリ170は、リチウムポリマー(LiPoly)バッテリであってもよいが、これに制限されることはない。
【0065】
ヒーター196は、バッテリ170から電力を供給されて機能性物質を加熱する。図6には図示されていないが、ウェアラブル装置100は、バッテリ170の電力を変換してヒーター196に供給する電力変換回路(例えば、DC/DCコンバータ)をさらに含んでもよい。
【0066】
制御部150、生体情報取得部120、出力部160、通信部180、ユーザ入力部194及びメモリ192は、バッテリ170から電力を供給されて機能を行うことができる。図6には図示されていないが、バッテリ170の電力を変換してそれぞれの構成要素に供給する電力変換回路、例えば、LDO(low dropout)回路又は電圧レギュレータ回路をさらに含んでもよい。
【0067】
一実施形態において、ヒーター196は、任意の適切な電気抵抗性物質で形成されてもよい。例えば、適切な電気抵抗性物質は、タイタニウム、ジルコニウム、タンタル、白金、ニッケル、コバルト、クロミウム、ハフニウム、ニオブ、モリブデン、タングステン、スズ、ガリウム、マンガン、鉄、銅、ステンレス鋼、ニクロムなどを含む金属又は金属合金であってもよいが、これに制限されることはない。また、ヒーター196は金属熱線(wire)、電気伝導性トラック(track)が配置された金属熱板(plate)、セラミック発熱体などで実現されるが、これに制限されることはない。他の実施形態において、ヒーター196はウェアラブル装置100から除外されてもよい。
【0068】
ユーザ入力部194は、ユーザから入力された情報を受信したり、ユーザに情報を出力する。例えば、ユーザ入力部194は、キーパッド(key pad)、ドームスイッチ(dome switch)、タッチパッド(接触式静電容両方式、圧力式抵抗膜方式、赤外線検出方式、表面超音波伝導方式、積分式張力測定方式、ピエゾ効果方式など)、ジョグホイール、ジョグスイッチなどがあるが、これに限定されることはない。また、図6に図示されていないが、ウェアラブル装置100は、USB(universal serial bus)インターフェースなどのような接続インターフェース(connection interface)をさらに含み、USBインターフェースなどのような接続インターフェースを介して他の外部装置に接続されて情報を送受信したり、バッテリ170を充電してもよい。
【0069】
メモリ192は、ウェアラブル装置100内で処理される各種データを格納するハードウェアとして、制御部150で処理されたデータ及び処理されるデータを格納してもよい。メモリ192は、フラッシュメモリタイプ(flash memory type)、ハードディスクタイプ(hard disk type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(multimedia card micro type)、カードタイプのメモリ(例えば、SD又はXDメモリなど)、RAM(random access memory)SRAM(static random access memory)、ROM(read-only memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、PROM(programmable read-only memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち少なくとも1つのタイプの格納媒体を含んでもよい。メモリ192は、ウェアラブル装置100の動作時間、最大のパフ回数、現在のパフ回数、少なくとも1つの温度プロファイル及びユーザの喫煙パターンに対するデータなどを格納してもよい。
【0070】
通信部180は、他の電子装置(例えば、移動通信端末)との通信のための少なくとも1つの構成要素を含む。例えば、通信部180は、近距離通信部182及び無線通信部184を含んでもよい。
【0071】
近距離通信部(short-range wireless communication unit)182は、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離無線通信部(Near Field Communication unit)、WLAN(ワイファイ)通信部、ジグビー(Zigbee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct)通信部、UWB(ultra wideband)通信部、Ant+通信部などを含むが、これに制限されることはない。
【0072】
無線通信部184は、セルラーネットワーク通信部、インターネット通信部、コンピュータネットワーク(例えば、LAN又はWAN)通信部などを含むが、これに制限されることはない。無線通信部184は、加入者情報(例えば、国際モバイル加入者識別子(IMSI))を用いて通信ネットワーク内でウェアラブル装置100を確認及び認証してもよい。
【0073】
制御部150は、ウェアラブル装置100の全般的な動作を制御する。一実施形態において、制御部150は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。プロセッサは複数の論理ゲートのアレイで実現されてもよく、汎用的なマイクロプロセッサとそのマイクロプロセッサで実行できるプログラムが格納されたメモリの組み合せで実現されてもよい。また、他の形態のハードウェアで実現され得ることを本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば理解できるのであろう。
【0074】
上述した実施形態に対する説明は例示的なものに過ぎず、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な異なる実施形態が可能である点を理解できる。したがって、発明の保護範囲は添付された請求範囲によって決定されなければならず、請求範囲に記載された内容と同等な範囲にある全ての差異点は、請求範囲によって定められる保護範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【0075】
先に説明された任意の実施形態の特徴及び様態は明白な技術的な衝突という結果がない限り、他の任意の実施形態の特徴及び様態と組み合わせられてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】