(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】ユーザ機器のための角運動と直線運動の検出および補正
(51)【国際特許分類】
G01S 13/86 20060101AFI20240305BHJP
【FI】
G01S13/86
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023551231
(86)(22)【出願日】2022-01-13
(85)【翻訳文提出日】2023-08-23
(86)【国際出願番号】 US2022070170
(87)【国際公開番号】W WO2022187765
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ジャスティン・パトリック・マグロイン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター・クリク
(72)【発明者】
【氏名】アナ・ロンダーガン
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AB17
5J070AC02
5J070AD02
5J070AE09
5J070AE20
5J070AK13
5J070BD10
(57)【要約】
いくつかの実装形態では、ユーザ機器(user equipment: UE)は、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定し得る。UEは、角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。追加として、いくつかの実装形態では、UEは、少なくとも1つのセンサーと、UEに関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定し、角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定し得る。したがって、UEは、少なくとも1つの並進に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることによって、少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(user equipment: UE)によって実行される運動検出の方法であって、
前記UEの少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するステップと、
前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記相対位置が、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対するものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
調整後の前記少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、前記外部物体を生物または無生物として分類するステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのジャイロスコープが、前記UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記角運動を決定するステップが、前記UEの前記少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記角運動が、前記UEの角振動の振幅および位相によって定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサーと、前記UEに関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定するステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記角運動および前記少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するステップ
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの測定値を調整するステップが、前記少なくとも1つの並進に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの測定値をオフセットするステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、
前記少なくとも1つの並進を、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影するステップ
をさらに含み、
前記少なくとも1つの測定値が、前記投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が、
前記UEの少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、前記UEの少なくとも1つの直線運動を決定するステップ
をさらに含み、
前記少なくとも1つのセンサーからの前記少なくとも1つの測定値が、前記角運動から決定された前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進と、前記少なくとも1つの直線運動とに少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの加速度計が、前記UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの直線運動を決定するステップが、前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの加速度計からの前記少なくとも1つの測定値を調整するステップと、前記少なくとも1つの調整された測定値を使用して、前記少なくとも1つの直線運動を決定するステップとを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの直線運動が、前記UEの動きに関連付けられた振幅および位相によって定義される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのセンサーと前記少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離を受信するステップ
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記角運動、前記少なくとも1つの直線運動、および前記少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するステップ
をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、
前記少なくとも1つの並進を、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影するステップ
をさらに含み、
前記少なくとも1つの測定値が、前記投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのセンサーが、レーダーデバイスを含み、前記少なくとも1つの測定値を調整するステップが、前記レーダーデバイスからの信号を調整するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
ユーザ機器(user equipment: UE)であって、
メモリと、
前記メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを備え、前記メモリおよび前記1つまたは複数のプロセッサが、
少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定すること、および
前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整すること
を行うように構成される、UE。
【請求項20】
前記相対位置が、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対するものである、請求項19に記載のUE。
【請求項21】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
調整後の前記少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、前記外部物体を生物または無生物として分類すること
を行うようにさらに構成される、請求項20に記載のUE。
【請求項22】
前記少なくとも1つのジャイロスコープが、前記UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、請求項19に記載のUE。
【請求項23】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記角運動を決定するとき、前記UEの前記少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算するように構成される、請求項19に記載のUE。
【請求項24】
前記角運動が、前記UEの角振動の振幅および位相によって定義される、請求項19に記載のUE。
【請求項25】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記少なくとも1つのセンサーと、前記UEに関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定すること
を行うようにさらに構成される、請求項19に記載のUE。
【請求項26】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記角運動および前記少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定すること
を行うようにさらに構成される、請求項25に記載のUE。
【請求項27】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記少なくとも1つの測定値を調整するとき、前記少なくとも1つの並進に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの測定値をオフセットするように構成される、請求項26に記載のUE。
【請求項28】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記少なくとも1つの並進を、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影すること
を行うようにさらに構成され、
前記少なくとも1つの測定値が、前記投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項26に記載のUE。
【請求項29】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記UEの少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、前記UEの少なくとも1つの直線運動を決定すること
を行うようにさらに構成され、
前記少なくとも1つのセンサーからの前記少なくとも1つの測定値が、前記角運動から決定された前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進と、前記少なくとも1つの直線運動とに少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項19に記載のUE。
【請求項30】
前記少なくとも1つの加速度計が、前記UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、請求項29に記載のUE。
【請求項31】
前記1つまたは複数のプロセッサが、前記少なくとも1つの直線運動を決定するとき、前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの加速度計からの前記少なくとも1つの測定値を調整すること、および前記少なくとも1つの調整された測定値を使用して、前記少なくとも1つの直線運動を決定することを行うように構成される、請求項29に記載のUE。
【請求項32】
前記少なくとも1つの直線運動が、前記UEの動きに関連付けられた振幅および位相によって定義される、請求項29に記載のUE。
【請求項33】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記少なくとも1つのセンサーと前記少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離を受信すること
を行うようにさらに構成される、請求項29に記載のUE。
【請求項34】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記角運動、前記少なくとも1つの直線運動、および前記少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定すること
を行うようにさらに構成される、請求項33に記載のUE。
【請求項35】
前記1つまたは複数のプロセッサが、
前記少なくとも1つの並進を、前記少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影すること
を行うようにさらに構成され、
前記少なくとも1つの測定値が、前記投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、請求項34に記載のUE。
【請求項36】
前記少なくとも1つのセンサーが、レーダーデバイスを含み、前記少なくとも1つの測定値を調整することが、前記レーダーデバイスからの信号を調整することを含む、請求項19に記載のUE。
【請求項37】
ワイヤレス通信のための命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読記録媒体であって、前記命令のセットが、
ユーザ機器(user equipment: UE)の1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、前記UEに、
前記UEの少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定すること、および
前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整すること
を行わせる1つまたは複数の命令を備える、非一時的コンピュータ可読記録媒体。
【請求項38】
ワイヤレス通信のための装置であって、
少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するための手段と、
前記角運動に少なくとも部分的に基づいて、前記装置に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するための手段と
を備える装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、参照により本明細書に明確に組み込まれる、「ANGULAR AND LINEAR MOVEMENT DETECTION AND COMPENSATION FOR USER EQUIPMENT」と題する、2021年3月5日に出願された米国非仮特許出願第17/193,971号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、一般にユーザ機器のための動き補正に関し、たとえば、ユーザ機器の動きを補正するために、角運動および直線運動を検出することに関する。
【背景技術】
【0003】
スマートフォン、タブレット、および他のモバイルコンピューティングデバイスなどのユーザ機器(user equipment: UE)は、特にミリ波(millimeter wave: mmW)送信などの5G波長送信の場合、生物に近接しているとき、送信電力を低減することがしばしば必要とされる。これらの低減は、安全上の理由のためであることがあり、連邦通信委員会(Federal Communications Commission: FCC)などの政府機関によって義務づけられることがある。UEは、赤外線検知、無線周波数レーダー、カメラ検出、および/または他の同様の技法など、1つまたは複数の技術を使用して、近くの物体を検出し、それらの物体を、(たとえば、それらの物体の動きに少なくとも部分的に基づいて)生物または無生物として分類し得る。したがって、UEは、生物としての近くの物体の検出および分類に基づいて、送信電力を低減し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
いくつかの実装形態では、ユーザ機器(user equipment: UE)によって実行される運動検出の方法は、UEの少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するステップと、角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するステップとを含む。
【0005】
いくつかの実装形態では、UEは、メモリと、メモリに動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサとを含み、メモリおよび1つまたは複数のプロセッサが、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定すること、および角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整することを行うように構成される。
【0006】
いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信のための命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体は、UEの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、UEに、UEの少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定すること、および角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整することを行わせる、1つまたは複数の命令を含む。
【0007】
いくつかの実装形態では、ワイヤレス通信のための装置は、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するための手段と、角運動に少なくとも部分的に基づいて、装置に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するための手段とを含む。
【0008】
態様は、一般に、図面および本明細書を参照しながら十分に説明し、図面および本明細書によって示すような、方法、装置、システム、コンピュータプログラム製品、非一時的コンピュータ可読媒体、ユーザデバイス、ユーザ機器、ワイヤレス通信デバイス、および/または処理システムを含む。
【0009】
上記は、以下の発明を実施するための形態がよりよく理解され得るように、本開示による例の特徴と技術的利点とをかなり広範に概説している。追加の特徴および利点について以下で説明する。開示する概念および具体例は、本開示の同じ目的を遂行するための他の構造を修正または設計するための基礎として容易に使用されてよい。そのような等価な構造は、添付の特許請求の範囲から逸脱しない。本明細書で開示する概念の特性、それらの編成と動作方法の両方が、添付の図面に関連して検討されれば、以下の説明から、関連する利点とともによりよく理解されるであろう。図の各々は、特許請求の範囲の限定の定義としてではなく、例示および説明のために提供される。
【0010】
本開示の上述した特徴が詳細に理解され得るように、そのうちのいくつかが添付の図面に示される態様を参照することによって、上記で手短に要約した、より詳細な説明が得られる場合がある。しかしながら、本説明は他の等しく効果的な態様を許容する場合があるので、添付の図面が、本開示のいくつかの典型的な態様のみを示し、したがって、その範囲の限定と見なされるべきではないことに留意されたい。異なる図面における同じ参照番号は、同じまたは同様の要素を識別する場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示による、本明細書で説明するUEが実装され得る例示的な環境を示す図である。
【
図2A】本開示による、UEなど、
図1に示す1つまたは複数のデバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【
図2B】本開示による、周波数変調連続波(frequency-modulated continuous-wave: FMCW)レーダーデバイスの例示的な構成要素を示す図である。
【
図3A】本開示による、UE動きのための測定補正に関連する一例を示す図である。
【
図3B】本開示による、UE動きのための測定補正に関連する一例を示す図である。
【
図4】本開示による、UE動きのための測定補正に関連する別の例を示す図である。
【
図5】本開示による、ジャイロスコープおよび加速度計測定値から直線並進を決定することに関連する一例を示す図である。
【
図6】本開示による、UE動きのための測定補正に関連する例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図7】本開示による、UEのハンドグリップを推定することに関連する例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の様々な態様について、添付の図面を参照しながら以下でより十分に説明する。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現されてよく、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝達するように提供される。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の任意の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の任意の他の態様と組み合わせて実装されるにせよ、本明細書で開示する本開示の任意の態様を包含するものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載する任意の数の態様を使用して、装置が実装されてよく、または方法が実践されてよい。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載する本開示の様々な態様に加えて、またはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実践されるそのような装置または方法を包含するものとする。本明細書で開示する本開示のいかなる態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって具現され得ることを理解されたい。
【0013】
UEは、赤外線検知、無線周波数レーダー(たとえば、FMCWレーダーおよび/または他のレーダー技法)、(たとえば、少なくとも1つのカメラを使用する)物体の光学的検出および分類、ならびに/または他の同様の技法など、1つまたは複数の技術を使用して、近くの物体を検出および測定し得る。追加として、UEは、物体の測定値に基づいて、それらの物体を生物または無生物として分類し得る。たとえば、近くの物体の小さい動きは、心拍パターン、呼吸パターン、自然な震え、および/または生物性(animacy)の他の表れを示し得る。FMCWレーダーなどのいくつかの技術は、1mmほどの小さい動きを検出するために十分精密である。
【0014】
しかしながら、UEを握っているユーザは、1つまたは複数の小さい動きを示すことがある。たとえば、ユーザの心拍は、0.08mmと0.4mmとの間の振幅を有することがあり、ユーザの呼吸は、ユーザの体の前で0.8mmと6.0mmとの間、およびユーザの体の後ろで0.2mmの振幅を示すことがあり、自然な手の震えは、0.5mmと2mmとの間の振幅を示すことがあり、ユーザの体の他の動きは、近くの物体の測定を同様に混乱させることがある。したがって、FMCWレーダーおよび他の技術は、ユーザの動きによって引き起こされた測定における誤りに基づいて、無生物を生物として、および/または生物を無生物として誤ってカテゴリー化することがある。
【0015】
カメラは、電子画像安定化(electronic image stabilization: EIS)および/または光学画像安定化(optical image stabilization: OIS)を使用して、これらの小さい動きを調整し得る。しかしながら、EISは、キャプチャされたいくつかのピクセルを犠牲にすることに依拠し、いくつかの測定値を犠牲にするための同様の手順が、FMCWレーダーまたは他の技術の精度を改善することはない。OISは、ユーザの動きを補正するために、カメラのレンズの物理的移動に依拠する。しかしながら、近くの物体を検出するために使用されるFMCWおよび/または他のセンサーのために使用されるアンテナを、機械的アセンブリ上に配置すること、およびユーザの動きを補正するために移動させることはできない。
【0016】
大部分のUEは、(たとえば、慣性測定ユニット(inertial measurement unit: IMU)または他のデバイス内に埋め込まれた)少なくとも1つのジャイロスコープを含む。本明細書で説明するいくつかの実装形態は、UEが、少なくとも1つのジャイロスコープからの測定値を使用して、UEの角運動を補正することを可能にする。結果として、FMCWレーダーおよび他の技術は、近くの物体のより正確な測定値を取得するために使用され得る。その上、これによって、それらの物体の生物または無生物としてのより正確な分類が生じ得る。追加として、いくつかの実装形態では、UEは、(たとえば、IMUまたは他のデバイス内に埋め込まれた)少なくとも1つの加速度計を使用して、UEの直線運動をさらに補正し得る。結果として、FMCWレーダーおよび他の技術の精度がさらに高められ得る。
【0017】
図1は、本明細書で説明するシステムおよび/または方法が実装され得る例示的な環境100の図である。
図1に示すように、環境100は、基地局110およびUE120を含み得る。環境100のデバイスは、ワイヤード接続(たとえば、基地局110は、ワイヤードバックホールを介して、コアに接続し得る)、ワイヤレス接続(たとえば、UE120は、Uuインターフェースなどのオーバージエア(over-the-air: OTA)インターフェースを介して、基地局110に接続し得る)、またはワイヤード接続およびワイヤレス接続の組合せ(たとえば、基地局110は、ワイヤードバックホールに加えて、またはその代わりに、ワイヤレスバックホールを介して、コアネットワークに接続し得る)を介して相互接続し得る。
【0018】
UE120は、通信デバイスおよび/またはコンピューティングデバイスを含み得る。たとえば、UE120は、ワイヤレス通信デバイス、モバイルフォン、ユーザ機器、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ゲーミングコンソール、ウェアラブル通信デバイス(たとえば、スマート腕時計、スマート眼鏡、ヘッドマウントディスプレイ、または仮想現実ヘッドセット)、または同様のタイプのデバイスを含み得る。
図1に示すように、UE120は、アンテナ112-1および112-2など、1つまたは複数のセンサーをさらに含み得る。
図1に示すように、アンテナ112-1は、信号(例100においてS
RF(t)によって表される)を送信し得、信号は、1つまたは複数の外部物体(たとえば、ターゲット120)に反射し得る。反射信号(例100においてY
RF(t)によって表される)は、アンテナ112-2によって検出され得る。したがって、UE120は、アンテナ112-1および112-2を使用して、近くの物体を検出および測定し得る。他の例では、UE120は、追加のアンテナ(たとえば、3つ以上のアンテナ)、より少ないアンテナ(たとえば、単一のアンテナ)、および/または他のセンサー(たとえば、1つもしくは複数のカメラ、および/または1つもしくは複数の赤外線センサー)を使用し得る。いくつかの実装形態では、UE120は、本明細書の他の場所で説明するように、UE動きのための測定補正のためのシステムおよび/または方法を実装し得る。
【0019】
基地局110は、UE120と通信することが可能な1つまたは複数のデバイスを含み得、ニューラジオ(New Radio: NR)、基地局(base station: BS)、ノードB、gNB、5GノードB(node B: NB)、アクセスポイント、送信受信ポイント(transmit receive point: TRP)、または他の同様の用語で呼ばれることもある。追加として、基地局110は、バックホールを介してコアネットワークから調整および制御信号を受信することが可能な、1つまたは複数のデバイスを含み得る。たとえば、基地局110は、5G次世代コアネットワーク(next generation core network: NG Core)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution: LTE)、発展型パケットコア(evolved packet core: EPC)、および/または他の同様の電気通信コアネットワークなど、電気通信コアネットワークに接続し得る。基地局110は、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project: 3GPP(登録商標))によって公表された規格では、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、BSのカバレージエリア、および/またはこのカバレージエリアにサービスするBSサブシステムを指す場合がある。
【0020】
図1に示すデバイスおよびネットワークの数および配置は、一例として与えられる。実際には、
図1に示すものと比べて、追加のデバイスおよび/またはネットワーク、より少ないデバイスおよび/またはネットワーク、異なるデバイスおよび/またはネットワーク、あるいは異なるように配置されたデバイスおよび/またはネットワークがあってもよい。さらに、
図1に示す2つ以上のデバイスが単一のデバイス内で実装されてもよく、または
図1に示す単一のデバイスが複数の分散されたデバイスとして実装されてもよい。追加または代替として、環境100のデバイスのセット(たとえば、1つまたは複数のデバイス)は、環境100のデバイスの別のセットによって実行されるものとして説明する1つまたは複数の機能を実行してもよい。
【0021】
図2Aは、本開示による、デバイス200の例示的な構成要素を示す図である。デバイス200は、UE120に対応し得る。いくつかの実装形態では、UE120は、1つもしくは複数のデバイス200、および/またはデバイス200の1つもしくは複数の構成要素を含み得る。
図2Aに示すように、デバイス200は、バス205、プロセッサ210、メモリ215、記憶構成要素220、入力構成要素225、出力構成要素230、通信インターフェース235、ジャイロスコープ240、加速度計245、物体検出器250、位置センサー255などを含み得る。
【0022】
バス205は、デバイス200の構成要素の間の通信を可能にする構成要素を含む。プロセッサ210は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装される。プロセッサ210は、中央処理ユニット(central processing unit: CPU)、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit: GPU)、加速処理ユニット(accelerated processing unit: APU)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor: DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array: FPGA)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit: ASIC)、または別のタイプの処理構成要素である。いくつかの実装形態では、プロセッサ210は、機能を実行するようにプログラムされることが可能な1つまたは複数のプロセッサを含む。メモリ215は、プロセッサ210による使用のために情報および/または命令を記憶する、ランダムアクセスメモリ(random access memory: RAM)、読取り専用メモリ(read only memory: ROM)、および/または別のタイプの動的もしくは静的な記憶デバイス(たとえば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、および/または光メモリ)を含む。
【0023】
記憶構成要素220は、デバイス200の動作および使用に関する情報および/またはソフトウェアを記憶する。たとえば、記憶構成要素220は、ソリッドステートドライブ(solid state drive: SSD)、フラッシュメモリ、RAM、ROM、および/または別のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0024】
入力構成要素225は、ユーザ入力などを介してデバイス200が情報を受け取ることを可能にする構成要素(たとえば、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、キーパッド、マウス、ボタン、スイッチ、および/またはマイクロフォン)を含む。出力構成要素230は、デバイス200からの出力情報を提供する構成要素(たとえば、ディスプレイ、スピーカー、ハプティックフィードバック構成要素、音声または視覚的インジケータなど)を含む。
【0025】
通信インターフェース235は、デバイス200が、ワイヤード接続、ワイヤレス接続、またはワイヤード接続とワイヤレス接続との組合せなどを介して他のデバイスと通信することを可能にする、トランシーバのような構成要素(たとえば、トランシーバ、ならびに/または別個の受信機および送信機)を含む。通信インターフェース235は、デバイス200が別のデバイスから情報を受信することおよび/または別のデバイスに情報を提供することを可能にしてもよい。たとえば、通信インターフェース235は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外線インターフェース、無線周波数インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus: USB)インターフェース、ワイヤレスローカルエリアインターフェース(たとえば、Wi-Fiインターフェース)、セルラーネットワークインターフェースなどを含み得る。
【0026】
ジャイロスコープ240は、デバイス200の角運動に関係する1つまたは複数の測定値を生成する構成要素を含む。いくつかの実装形態では、1つまたは複数の測定値は、(たとえば、ジャイロスコープ240を中心とする座標系からの)角速度、ロール角、ピッチ角、ヨー角、および/または別の角度を含み得る。たとえば、ジャイロスコープ240は、微小電気機械システム(microelectromechanical systems: MEMS)ジャイロスコープ、および/または別のタイプのジャイロスコープを含み得る。
【0027】
加速度計245は、デバイス200の直線加速度に関係する1つまたは複数の測定値を生成する構成要素を含む。いくつかの実装形態では、1つまたは複数の測定値は、(たとえば、固定座標系ではなく、加速度計245の静止座標系(rest frame)に対する)適切な加速度を含み得る。たとえば、加速度計245は、圧電型加速度計、表面微細加工容量性加速度計(surface micromachined capacitive accelerometer)、共振加速度計(resonance accelerometer)、および/または別のタイプの加速度計を含み得る。
【0028】
物体検出器250は、デバイス200の外部の物体の運動を検出および測定する構成要素を含む。たとえば、物体検出器250は、赤外線センサー、無線周波数レーダー(たとえば、FMCWレーダーおよび/または他のレーダー技法)を実行するように構成された1つもしくは複数のアンテナ、カメラ、および/または別の同様のセンサーを含み得る。
【0029】
位置センサー255は、デバイス200に関連付けられた位置を決定する構成要素を含む。いくつかの実装形態では、位置センサー255は、デバイス200に関連付けられた(たとえば、慣性座標を使用する)絶対位置の、またはデバイス200に関連付けられた(たとえば、地球の中心もしくは基地局などの静止点に対する、および/または地球の表面などの表面に対する)相対位置の測定値を生成し得る。たとえば、位置センサー255は、グローバルナビゲーション衛星システム(global navigation satellite system: GNSS)デバイス、磁力計、および/または別の同様のセンサーを含み得る。
【0030】
デバイス200は、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行してもよい。デバイス200は、メモリ215および/または記憶構成要素220などの非一時的コンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令をプロセッサ210が実行することに基づいて、これらのプロセスを実行し得る。コンピュータ可読媒体は、本明細書では非一時的メモリデバイスとして定義される。メモリデバイスは、単一の物理的記憶デバイス内のメモリ空間、または複数の物理的記憶デバイスにわたって広がるメモリ空間を含む。
【0031】
ソフトウェア命令は、通信インターフェース235を介して別のコンピュータ可読媒体または別のデバイスから、メモリ215および/または記憶構成要素220の中に読み取られてもよい。実行されると、メモリ215および/または記憶構成要素220に記憶されるソフトウェア命令は、プロセッサ210に本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行させてもよい。追加または代替として、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が使用され得る。したがって、本明細書で説明する態様は、ハードウェア回路とソフトウェアとのいかなる特定の組合せにも限定されない。
【0032】
いくつかの実装形態では、デバイス200は、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行するための手段、および/あるいは本明細書で説明するプロセスの1つまたは複数の動作を実行するための手段を含む。たとえば、デバイス200は、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するための手段、および/または、角運動に少なくとも部分的に基づいて、装置に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するための手段を含み得る。いくつかの実装形態では、そのような手段は、バス205、プロセッサ210、メモリ215、記憶構成要素220、入力構成要素225、出力構成要素230、通信インターフェース235、ジャイロスコープ240、加速度計245、物体検出器250、位置センサー255など、
図2Aに関して説明したデバイス200の1つまたは複数の構成要素を含み得る。
【0033】
いくつかの実装形態では、デバイス200は、調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類するための手段をさらに含み得る。追加または代替として、デバイス200は、少なくとも1つのセンサーと、デバイス200に関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定するための手段をさらに含み得る。したがって、デバイス200は、角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するための手段をさらに含み得る。
【0034】
追加または代替として、デバイス200は、少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、デバイス200の少なくとも1つの直線運動を決定するための手段を含み得る。追加として、デバイス200は、少なくとも1つのセンサーと少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離を受信するための手段と、角運動、少なくとも1つの直線運動、および少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するための手段とを含み得る。
【0035】
いくつかの実装形態では、デバイス200は、少なくとも1つの並進を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影するための手段をさらに含み得る。
【0036】
図2Aに示す構成要素の数および配置は、一例として与えられる。実際には、デバイス200は、
図2Aに示すものと比べて、追加の構成要素、より少ない構成要素、異なる構成要素、または異なるように配置された構成要素を含んでもよい。追加または代替として、デバイス200の構成要素のセット(たとえば、1つまたは複数の構成要素)は、デバイス200の構成要素の別のセットによって実行されるものとして説明する1つまたは複数の機能を実行してもよい。
【0037】
図2Bは、本開示による、デバイス260の例示的な構成要素を示す図である。デバイス260は、FMCWレーダーデバイスなどのレーダーデバイスであり得る。デバイス260は、
図2Aのデバイス200中に含まれ得る。したがって、いくつかの実装形態では、UE120は、1つもしくは複数のデバイス260、および/またはデバイス260の1つもしくは複数の構成要素を含み得る。
図2Bに示すように、デバイス260は、バス265、プロセッサ270、メモリ275、変調器280、復調器285、通信インターフェース290、1つまたは複数のアンテナ295などを含み得る。
【0038】
バス265は、デバイス260の構成要素の間の通信を可能にする構成要素を含む。プロセッサ270は、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組合せで実装される。プロセッサ270は、CPU、GPU、APU、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSP、FPGA、ASIC、または別のタイプの処理構成要素である。いくつかの実装形態では、プロセッサ270は、機能を実行するようにプログラムされることが可能な1つまたは複数のプロセッサを含む。たとえば、プロセッサ270は、1つまたは複数のレーダー信号の送信を引き起こす変調器280および/またはアンテナ295に信号を送信し得る。追加または代替として、プロセッサ270は、前処理された信号がさらなる処理のために(たとえば、通信インターフェース290を介して)別のプロセッサ(たとえば、デバイス200のプロセッサ210)に送られる前に、復調器285および/またはアンテナ295からの受信された信号において何らかの前処理を実行し得る。メモリ275は、プロセッサ270による使用のために情報および/または命令を記憶する、RAM、ROM、および/または別のタイプの動的もしくは静的な記憶デバイス(たとえば、フラッシュメモリ、磁気メモリ、および/または光メモリ)を含む。
【0039】
変調器280は、(たとえば、アンテナ295を使用する)送信のためにアナログ信号を生成する構成要素を含む。たとえば、変調器280は、(たとえば、アンテナ295によって)オーバージエアで送信され得る電磁信号として、デジタル信号を符号化し得る。同様に、復調器285は、(たとえば、アンテナ295を使用して受信された)アナログ信号に少なくとも部分的に基づいて、処理するためにデジタル信号を生成する構成要素を含む。たとえば、復調器285は、(たとえば、アンテナ295によって)受信された電磁信号に少なくとも部分的に基づいて、デジタル信号を復号し得る。いくつかの実装形態では、プロセッサ270および/または変調器280が、安定した周波数をもつ連続電波を送信することをアンテナ295に行わせるように、デバイス260は、連続波レーダー(たとえば、FMCWレーダー)として機能し得、復調器285および/またはプロセッサ270は、安定した周波数に少なくとも部分的に基づいて、アンテナ295からのアナログ信号をフィルタ処理し、デバイス260の近くの物体が、ドップラー効果を使用して検出され得るようにする。
【0040】
通信インターフェース290は、デバイス260が、ワイヤード接続、ワイヤレス接続、またはワイヤード接続とワイヤレス接続との組合せなどを介して他のデバイスと通信することを可能にする、トランシーバのような構成要素(たとえば、トランシーバ、ならびに/または別個の受信機および送信機)を含む。通信インターフェース290は、デバイス260が別のデバイスから情報を受信することおよび/または別のデバイスに情報を提供することを可能にしてもよい。たとえば、通信インターフェース290は、イーサネットインターフェース、光インターフェース、同軸インターフェース、赤外線インターフェース、無線周波数インターフェース、USBインターフェース、ワイヤレスローカルエリアインターフェース(たとえば、Wi-Fiインターフェース)、セルラーネットワークインターフェースなどを含み得る。
【0041】
アンテナ295は、アナログ信号に少なくとも部分的に基づいて、電磁信号を送信し、かつ/または受信された電磁信号に少なくとも部分的に基づいて、アナログ信号を生成する、1つまたは複数のアンテナ要素を含む。いくつかの実装形態では、アンテナ295は、例の中でも、1つまたは複数のアンテナパネル、アンテナグループ、アンテナ要素のセット、および/またはアンテナアレイを含み得るか、またはそれらの内部に含まれ得る。アンテナパネル、アンテナグループ、アンテナ要素のセット、および/またはアンテナアレイは、1つまたは複数のアンテナ要素を含み得る。アンテナパネル、アンテナグループ、アンテナ要素のセット、および/またはアンテナアレイは、共平面アンテナ要素のセットおよび/または非共平面アンテナ要素のセットを含み得る。アンテナパネル、アンテナグループ、アンテナ要素のセット、および/またはアンテナアレイは、単一ハウジング内のアンテナ要素および/または複数のハウジング内のアンテナ要素を含み得る。
【0042】
デバイス260は、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行してもよい。デバイス260は、メモリ275などの非一時的コンピュータ可読媒体によって記憶されたソフトウェア命令をプロセッサ270が実行することに基づいて、これらのプロセスを実行し得る。コンピュータ可読媒体は、本明細書では非一時的メモリデバイスとして定義される。メモリデバイスは、単一の物理的記憶デバイス内のメモリ空間、または複数の物理的記憶デバイスにわたって広がるメモリ空間を含む。
【0043】
ソフトウェア命令は、通信インターフェース290を介して別のコンピュータ可読媒体または別のデバイスから、メモリ275の中に読み取られてもよい。実行されると、メモリ275に記憶されるソフトウェア命令は、プロセッサ270に本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行させてもよい。追加または代替として、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行するために、ソフトウェア命令の代わりに、またはソフトウェア命令と組み合わせて、ハードワイヤード回路が使用され得る。したがって、本明細書で説明する態様は、ハードウェア回路とソフトウェアとのいかなる特定の組合せにも限定されない。
【0044】
いくつかの実装形態では、デバイス260は、本明細書で説明する1つまたは複数のプロセスを実行するための手段、および/あるいは本明細書で説明するプロセスの1つまたは複数の動作を実行するための手段を含む。たとえば、デバイス260は、デバイス260からの少なくとも1つの測定値を調整するための手段を含み得る。いくつかの実装形態では、そのような手段は、バス265、プロセッサ270、メモリ275、変調器280、復調器285、通信インターフェース290、アンテナ295など、
図2Bに関して説明したデバイス260の1つまたは複数の構成要素を含み得る。いくつかの実装形態では、デバイス260は、調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類するための手段をさらに含み得る。
【0045】
図2Bに示す構成要素の数および配置は、一例として与えられる。実際には、デバイス260は、
図2Bに示すものと比べて、追加の構成要素、より少ない構成要素、異なる構成要素、または異なるように配置された構成要素を含んでもよい。追加または代替として、デバイス260の構成要素のセット(たとえば、1つまたは複数の構成要素)は、デバイス260の構成要素の別のセットによって実行されるものとして説明する1つまたは複数の機能を実行してもよい。
【0046】
図3Aは、本開示による、UE動きのための測定補正に関連する一例300を示す図である。
図3Aに示すように、例300は、UE120を含む。いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープを含み得る。たとえば、UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープを含む少なくとも1つの慣性測定ユニット(inertial measurement unit: IMU)を含み得、かつ/または少なくとも1つの独立型ジャイロスコープを含み得る。
【0047】
UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動305を決定し得る。たとえば、少なくとも1つのジャイロスコープは、UE120が少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算することによって、UE120に関連付けられた角運動を決定し得るように、角速度を出力し得る。たとえば、UE120は、ジャイロ四元数(gyro quaternion)または回転行列を(たとえば、傾き修正および/または他の修正とともに)使用して、角運動305を決定し得る。いくつかの実装形態では、角運動は、UE120の角振動の振幅および位相によって定義され得る。振幅および位相は、ユーザの心拍、呼吸、手の震え、および/または他の同様のアクションによって引き起こされる動きなど、UE120に関連付けられた動きに依存し得る。
【0048】
UE120は、角運動305に少なくとも部分的に基づいて、UE120に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。いくつかの実装形態では、少なくとも1つのセンサーは、外部物体の相対位置を検出および測定するために使用される、赤外線センサー、無線周波数レーダー(たとえば、FMCWレーダーおよび/または他のレーダー技法)を実行するように構成された1つもしくは複数のアンテナ、カメラ、および/または別の同様のセンサーを含み得る。したがって、UE120は、UE120の角運動305を考慮するために、赤外線センサーからの1つまたは複数の測定値を増加または減少させることによって、UE120の角運動305を考慮するために、レーダーからの反射信号の1つまたは複数の測定値を増加または減少させることによって、UE120の角運動305を考慮するために、カメラの1つの測定値からのピクセルを、カメラからの別の測定値のピクセルにマッピングすることによって、および/あるいは角運動305を別様に考慮することによって、角運動305に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0049】
いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つのセンサーと、UE120に関連付けられた推定されたグリップ(たとえば、例300におけるハンドグリップ310)との間の少なくとも1つの距離をさらに決定し得る。いくつかの態様では、UE120は、UE120の少なくとも1つのジャイロスコープ、加速度計、周辺光センサー、および/または別のセンサーからの測定値に少なくとも部分的に基づいて、ハンドグリップ310を推定し得る。たとえば、
図7に関して以下で説明するように、UE120は、UE120の向きを推定し、向きに少なくとも部分的に基づいて、軸を推定し得る。いくつかの態様では、
図7に関して以下で説明するように、UE120は、ハンドグリップ310をさらに推定し、ハンドグリップ310に少なくとも部分的に基づいて、軸を推定し得る。追加または代替として、
図7に関して以下で説明するように、UE120は、ハンドグリップ310に関連付けられた1つまたは複数のグリップ点をさらに推定し、1つまたは複数のグリップ点に少なくとも部分的に基づいて、軸を推定し得る。少なくとも1つの距離は、角運動に関連付けられ、かつハンドグリップ310に少なくとも部分的に基づいて決定される軸と、少なくとも1つのセンサーに関連付けられるロケーションとの間の半径315を備え得る。軸は、
図3Aに示すように、UE120の体積中であり得るか、または体積の外側であり得る。UE120は、記憶装置から少なくとも1つのセンサーに関連付けられたロケーションを受信し得る(たとえば、ロケーションが、相手先商標製造会社(original equipment manufacturer: OEM)またはオペレーティングシステム(operating system: OS)開発者によって、UE120のチップセット上に記憶され得る)か、または(たとえば、UE120の別の構成要素によって少なくとも1つのセンサーに送信され、少なくとも1つのセンサーから受信される電気信号の測定値に基づいて)少なくとも1つのセンサーに関連付けられたロケーションを決定し得る。
【0050】
したがって、UE120は、角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進320を決定し得る。たとえば、UE120は、角運動の少なくとも一部分(たとえば、以下で説明するように、半径315に関連付けられた軸に沿って投影された角運動305の一部分)を、半径315と合成(たとえば、乗算)して、少なくとも1つの並進320を決定し得る。
【0051】
いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つの並進320に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることによって、少なくとも1つの測定値を調整し得る。たとえば、UE120は、上記で説明したように、少なくとも1つの測定値を増加または減少させ得る。いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つの測定値が投影に少なくとも部分的に基づいて調整されるように、少なくとも1つの並進320を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影し得る。たとえば、UE120は、半径315に平行な軸に沿った角運動の成分を破棄し、半径315に直交する軸に沿った角運動の成分を使用して、少なくとも1つの並進320を決定し得る。
【0052】
いくつかの実装形態では、少なくとも1つのセンサーは、複数のセンサー(たとえば、2つ以上のアンテナ、赤外線センサーおよび/もしくはカメラと組み合わせた少なくとも1つのアンテナ、ならびに/または2つ以上のセンサーの別の組合せ)を含み得る。したがって、UE120は、対応する複数の距離(たとえば、対応する複数の半径)を決定し、これによって、それらのセンサーに関連付けられた対応する複数の並進を決定し得る。たとえば、UE120は、対応する複数の並進を計算するために、各センサーのための異なる軸に角運動を投影し得る。UE120は、そのセンサーのための対応する並進に基づいて、各センサーからの1つまたは複数の測定値をさらに調整し得る。
【0053】
上記で説明したように、少なくとも1つのセンサーは、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対する相対位置を測定するために使用され得る。したがって、UE120は、調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類し得る。たとえば、調整前の少なくとも1つの測定値が(たとえば、生物性しきい値、および/または1つもしくは複数の他の生物性条件を満たすことによって)生物性を示した場合、調整後の少なくとも1つの測定値は、もはや生物性を示さないことがある。同様に、調整前の少なくとも1つの測定値が(たとえば、無生物性(inanimacy)しきい値、および/または1つもしくは複数の他の無生物性条件を満たすことによって)無生物性を示した場合、調整後の少なくとも1つの測定値は、もはや無生物性を示さないことがある。
【0054】
図3Aに関して説明した技法を使用することによって、UE120は、外部物体を検出および測定するとき、UE120の角運動を補正し得る。結果として、FMCWレーダーおよび他の技術は、近くの物体のより正確な測定値を取得するために使用され得る。その上、UE120は、測定値に基づいて、外部物体を生物または無生物としてより正確に分類し得る。
【0055】
上記のように、
図3Aは一例として与えられる。他の例は、
図3Aに関して説明するものとは異なる場合がある。
【0056】
図3Bは、本開示による、UE動きのための測定補正に関連する別の例300'を示す図である。例300'は、例300と同様であり、少なくとも1つのジャイロスコープをもつUE120を含む。たとえば、UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープを含む少なくとも1つのIMUを含み得、かつ/または少なくとも1つの独立型ジャイロスコープを含み得る。
【0057】
例300'では、UE120は、
図3Aに関して上記で説明したように、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動305を決定し、角運動305に少なくとも部分的に基づいて、UE120に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0058】
追加として、いくつかの実装形態では、
図3Aに関して上記で説明したように、UE120は、少なくとも1つのセンサーと、UE120に関連付けられた推定されたグリップ(たとえば、例300'におけるハンドグリップ310aおよび310b)との間の少なくとも1つの距離をさらに決定し得る。少なくとも1つの距離は、角運動に関連付けられ、かつハンドグリップ310aおよび310bに少なくとも部分的に基づいて決定される軸と、少なくとも1つのセンサーに関連付けられるロケーションとの間の半径315を備え得る。
【0059】
さらに、
図3Aに関して上記で説明したように、UE120は、角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進320を決定し得、少なくとも1つの並進320に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることによって、少なくとも1つの測定値を調整し得る。したがって、例300と同様に、例300'におけるUE120は、調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類し得る。
【0060】
上記のように、
図3Bは一例として与えられる。他の例は、
図3Bに関して説明するものとは異なる場合がある。
【0061】
図4は、本開示による、UE動きのための測定補正に関連する別の例400を示す図である。
図4に示すように、例400は、UE120を含む。いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープ、および少なくとも1つの加速度計を含み得る。たとえば、UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープおよび/または少なくとも1つの加速度計を含む、少なくとも1つのIMU410を含み得る。追加または代替として、UE120は、少なくとも1つの独立型ジャイロスコープ、および/または少なくとも1つの独立型加速度計を含み得る。
【0062】
UE120は、少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動405を決定し得る。たとえば、少なくとも1つのジャイロスコープは、UE120が少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算することによって、UE120に関連付けられた角運動を決定し得るように、角速度を出力し得る。たとえば、UE120は、ジャイロ四元数または回転行列を(たとえば、傾き修正および/または他の修正とともに)使用して、角運動405を決定し得る。いくつかの実装形態では、角運動は、UE120の角振動の振幅および位相によって定義され得る。振幅および位相は、ユーザの心拍、呼吸、手の震え、および/または他の同様のアクションによって引き起こされる動きなど、UE120に関連付けられた動きに依存し得る。
図3Aに関して上記で説明したように、UE120は、角運動405に少なくとも部分的に基づいて、UE120に関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0063】
いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、UE120の少なくとも1つの直線運動をさらに決定し得る。たとえば、少なくとも1つの直線運動は、UE120に関連付けられた直線運動415を含み得る。いくつかの実装形態では、少なくとも1つの直線運動は、UE120の動きに関連付けられた振幅および位相によって定義され得る。振幅および位相は、ユーザの歩行、走行、運転、および/または他の同様のアクションによって引き起こされる動きなど、UE120に関連付けられた動きに依存し得る。いくつかの実装形態では、UE120は、角運動に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を調整し、少なくとも1つの調整された測定値を使用して、少なくとも1つの直線運動を決定し得る。たとえば、UE120は、
図5に関して以下で説明するように、少なくとも1つの直線運動を決定し得る。
【0064】
したがって、UE120は、追加または代替として、直線運動415に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。いくつかの実装形態では、少なくとも1つのセンサーは、外部物体の相対位置を検出および測定するために使用される、赤外線センサー、無線周波数レーダー(たとえば、FMCWレーダーおよび/または他のレーダー技法)を実行するように構成された1つもしくは複数のアンテナ、カメラ、および/または別の同様のセンサーを含み得る。したがって、UE120は、直線運動415を考慮するために、赤外線センサーからの1つまたは複数の測定値を増加または減少させることによって、直線運動415を考慮するために、レーダーからの反射信号の1つまたは複数の測定値を増加または減少させることによって、直線運動415を考慮するために、カメラの1つの測定値からのピクセルを、カメラからの別の測定値のピクセルにマッピングすることによって、および/あるいは直線運動415を別様に考慮することによって、直線運動415に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0065】
いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つのセンサーと少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離をさらに受信し得る。少なくとも1つの距離は、(たとえば、例400におけるIMU410中に含まれた)少なくとも1つの加速度計に関連付けられるロケーションと、少なくとも1つのセンサーに関連付けられるロケーションとの間の半径420を備え得る。UE120は、記憶装置から少なくとも1つの相対距離を受信し得る(たとえば、ロケーションが、OEMまたはOS開発者によって、UE120のチップセット上に記憶され得る)か、または(たとえば、UE120の記憶装置に記憶されているか、またはUE120の別の構成要素によって少なくとも1つの加速度計に送信され、少なくとも1つの加速度計から受信される電気信号の測定値に基づいて決定された)少なくとも1つの加速度計に関連付けられたロケーションと、(たとえば、UE120の記憶装置に記憶されているか、またはUE120の別の構成要素によって少なくとも1つのセンサーに送信され、少なくとも1つのセンサーから受信される電気信号の測定値に基づいて決定された)少なくとも1つのセンサーに関連付けられたロケーションとに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの相対距離を決定し得る。
【0066】
したがって、UE120は、角運動405、少なくとも1つの直線運動(たとえば、例400における直線運動415)、および少なくとも1つの相対距離(たとえば、例400における半径420)に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進(たとえば、例400における並進425)を決定し得る。たとえば、UE120は、半径420との、角運動の少なくとも一部分(たとえば、以下で説明するように、半径420に関連付けられた軸に沿って投影された角運動405の一部分)の合成(たとえば、乗算)を計算し、その計算を少なくとも1つの直線運動(たとえば、直線運動415)とさらに合成(たとえば、加算)して、少なくとも1つの並進425を決定し得る。したがって、IMU410の少なくとも1つの並進425は、角運動405に少なくとも部分的に基づく並進との、UE120の直線運動415のベクトル和を含み得る。
【0067】
いくつかの実装形態では、UE120は、追加または代替として、少なくとも1つの並進425に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることによって、少なくとも1つの測定値を調整し得る。たとえば、UE120は、上記で説明したように、少なくとも1つの測定値を増加または減少させ得る。いくつかの実装形態では、UE120は、少なくとも1つの測定値が投影に少なくとも部分的に基づいて調整されるように、少なくとも1つの並進425を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影し得る。たとえば、UE120は、半径420に平行な軸に沿った角運動の成分を破棄し、半径420に直交する軸に沿った角運動の成分を使用して、(たとえば、上記で説明したように)少なくとも1つの並進425を決定し得る。
【0068】
上記で説明したように、少なくとも1つのセンサーは、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対する相対位置を測定するために使用され得る。したがって、UE120は、調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類し得る。たとえば、調整前の少なくとも1つの測定値が(たとえば、生物性しきい値、および/または1つもしくは複数の他の生物性条件を満たすことによって)生物性を示した場合、調整後の少なくとも1つの測定値は、もはや生物性を示さないことがある。同様に、調整前の少なくとも1つの測定値が(たとえば、無生物性しきい値、および/または1つもしくは複数の他の無生物性条件を満たすことによって)無生物性を示した場合、調整後の少なくとも1つの測定値は、もはや無生物性を示さないことがある。
【0069】
図4に関して説明した技法を使用することによって、UE120は、外部物体を検出および測定するとき、UE120の直線運動を補正し得る。結果として、FMCWレーダーおよび他の技術は、近くの物体のより正確な測定値を取得するために使用され得る。その上、UE120は、測定値に基づいて、外部物体を生物または無生物としてより正確に分類し得る。
【0070】
例400は、例300および/または300'と組み合わせられ得る。いくつかの実装形態では、UE120は、(たとえば、
図3A~
図3Bに関して上記で説明したように)UE120に関連付けられた推定されたグリップに少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定し、(たとえば、
図4に関して上記で説明したように)少なくとも1つのセンサーと少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定し得る。したがって、UE120は、両方の並進に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることによって、少なくとも1つの測定値を調整し得る。たとえば、UE120は、両方の並進を合成(たとえば、加算)し、それに応じて少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0071】
上記に示すように、
図4は一例として与えられる。他の例は、
図4に関して説明するものとは異なる場合がある。
【0072】
図5は、本開示による、ジャイロスコープおよび加速度計測定値から直線並進を決定することに関連する一例500を示す図である。
図5に示すように、例500におけるUE(たとえば、UE120)は、IMUの少なくとも1つの加速度計からの測定値と、IMUの少なくとも1つのジャイロスコープからの測定値とを使用し得る。追加または代替として、例500におけるUE120は、少なくとも1つの独立型加速度計からの測定値、および/または少なくとも1つの独立型ジャイロスコープからの測定値を使用し得る。
【0073】
図5に示すように、少なくとも1つのIMU(または本体)bの、かつ慣性系iに対して座標化(coordinatize)された角速度(
図5において
【0074】
【0075】
として表される)が、少なくとも1つのジャイロスコープによって測定される。この角速度が、地球の自転(
図5において
【0076】
【0077】
として表され、地球eの、かつ慣性系iに対して座標化された角速度である)を考慮するために、(たとえば、テンソル乗算(tensor multiplication)を介して)修正されて、ナビゲーション座標系(navigational frame)nに対して座標化された少なくとも1つのIMUの角速度(
図5において
【0078】
【0079】
として表される)が取得され得る。
【0080】
図5にさらに示すように、少なくとも1つのIMU(または本体)bの、かつ慣性系iに対して座標化された加速度(
図5において
【0081】
【0082】
として表される)が、少なくとも1つの加速度計によって測定される。この加速度が、ナビゲーション座標系nに対する本体bの姿勢(
図5において
【0083】
【0084】
として表される)に基づいて(たとえば、乗算を介して)調整されて、慣性系iに対するナビゲーション座標系nの加速度(
図5において
【0085】
【0086】
として表される)が取得され得る。特定の力が、(たとえば、ジャイロ四元数または回転行列を使用して)ナビゲーション座標系nに対して座標化された少なくとも1つのIMUの角速度の積分から決定され得る。少なくとも1つのIMUの前の速度(
図5においてv
n-1として表される)が、地球eに対するナビゲーション座標系nの前の角速度(
図5において
【0087】
【0088】
として表される)を取得するために使用され得る。前の速度は、コリオリ効果のために調整され得る(たとえば、前の速度v
n-1を、
図5における
【0089】
【0090】
とクロスさせる(cross)ことによって行われ、ただし、
【0091】
【0092】
は、地球eに対するナビゲーション座標系nの角速度を表し、
【0093】
【0094】
は、慣性系iに対する地球eの角速度を表す)。したがって、ナビゲーション座標系nの加速度(
図5において
【0095】
【0096】
として表される)、調整された前の速度、および重力ベクトル(
図5においてγ
nとして表される)が、数値積分を使用して合成されて、少なくとも1つのIMUの現在の速度(
図5においてv
nとして表される)が決定され得る。その上、現在の速度が、IMUの前の位置(
図5においてp
n-1として表される)と数値積分および合成されて、IMUの現在の位置(
図5においてp
nとして表される)が決定され得る。たとえば、現在の位置は、曲線座標におけるものであり、したがって、
図5において
【0097】
【0098】
、λ、およびhとして表され得る。
【0099】
上記に示すように、
図5は一例として与えられる。他の例は、
図5に関して説明するものとは異なる場合がある。
【0100】
図6は、角運動と直線運動の検出および補正に関連する例示的なプロセス600のフローチャートである。いくつかの実装形態では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、UE(たとえば、UE120)によって実行され得る。いくつかの実装形態では、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、ジャイロスコープ(たとえば、ジャイロスコープ240)、加速度計(たとえば、加速度計245)、物体検出器(たとえば、物体検出器250)、および/または位置センサー(たとえば、位置センサー255)など、UEとは別個の、またはUEを含む、別のデバイスまたはデバイスのグループによって実行され得る。追加または代替として、
図6の1つまたは複数のプロセスブロックは、バス205、プロセッサ210、メモリ215、記憶構成要素220、入力構成要素225、出力構成要素230、および/または通信インターフェース235など、デバイス200の1つまたは複数の構成要素によって実行され得る。
【0101】
図6に示すように、プロセス600は、UEの角運動を決定することを含み得る(ブロック610)。たとえば、UEは、上記で説明したように、少なくとも1つのジャイロスコープ(たとえば、ジャイロスコープ240)を使用して、角運動を決定し得る。
【0102】
図6にさらに示すように、プロセス600は、角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整することを含み得る(ブロック620)。たとえば、UEは、上記で説明したように、(たとえば、プロセッサ210を使用して)角運動に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整し得る。
【0103】
プロセス600は、以下で、かつ/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の実装形態または実装形態の任意の組合せなど、追加の実装形態を含み得る。
【0104】
第1の実装形態では、相対位置が、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対するものである。
【0105】
第2の実装形態では、単独で、または第1の実装形態と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類することをさらに含む。
【0106】
第3の実装形態では、単独で、または第1および第2の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つのジャイロスコープが、UEの少なくとも1つのIMU中に含まれる。
【0107】
第4の実装形態では、単独で、または第1から第3の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、角運動を決定することが、UEの少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算することを含む。
【0108】
第5の実装形態では、単独で、または第1から第4の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、角運動が、UEの角振動の振幅および位相によって定義される。
【0109】
第6の実装形態では、単独で、または第1から第5の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)少なくとも1つのセンサーと、UEに関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定することをさらに含む。
【0110】
第7の実装形態では、単独で、または第1から第6の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定することをさらに含む。
【0111】
第8の実装形態では、単独で、または第1から第7の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つの測定値を調整することが、少なくとも1つの並進に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットすることを含む。
【0112】
第9の実装形態では、単独で、または第1から第8の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)少なくとも1つの並進を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影することをさらに含み、少なくとも1つの測定値が、投影に少なくとも部分的に基づいて調整される。
【0113】
第10の実装形態では、単独で、または第1から第9の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)UEの少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、UEの少なくとも1つの直線運動を決定することをさらに含み、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値が、角運動から決定された少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進と、少なくとも1つの直線運動とに少なくとも部分的に基づいて調整される。
【0114】
第11の実装形態では、単独で、または第1から第10の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つの加速度計が、UEの少なくとも1つのIMU中に含まれる。
【0115】
第12の実装形態では、単独で、または第1から第11の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つの直線運動を決定することが、角運動に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を調整すること、および少なくとも1つの調整された測定値を使用して、少なくとも1つの直線運動を決定することを含む。
【0116】
第13の実装形態では、単独で、または第1から第12の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つの直線運動が、UEの動きに関連付けられた振幅および位相によって定義される。
【0117】
第14の実装形態では、単独で、または第1から第13の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、メモリ215、記憶構成要素220、および/または入力構成要素225を使用して)少なくとも1つのセンサーと少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離を受信することをさらに含む。
【0118】
第15の実装形態では、単独で、または第1から第14の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)角運動、少なくとも1つの直線運動、および少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定することをさらに含む。
【0119】
第16の実装形態では、単独で、または第1から第15の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、プロセス600が、(たとえば、プロセッサ210を使用して)少なくとも1つの並進を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影することをさらに含み、少なくとも1つの測定値が、投影に少なくとも部分的に基づいて調整される。
【0120】
第17の実装形態では、単独で、または第1から第16の実装形態のうちの1つもしくは複数と組み合わせて、少なくとも1つのセンサーが、レーダーデバイスを含み、少なくとも1つの測定値を調整することが、レーダーデバイスからの信号を調整することを含む。
【0121】
図6は、プロセス600の例示的なブロックを示すが、いくつかの実装形態では、プロセス600は、
図6に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでよい。追加または代替として、プロセス600のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてよい。
【0122】
図7は、ハンドグリップ決定に関連する例示的なプロセス700のフローチャートである。いくつかの実装形態では、
図7の1つまたは複数のプロセスブロックは、UE(たとえば、UE120)によって実行され得る。いくつかの実装形態では、
図7の1つまたは複数のプロセスブロックは、バス205、プロセッサ210、メモリ215、記憶構成要素220、入力構成要素225、出力構成要素230、および/または通信インターフェース235など、デバイス200の1つまたは複数の構成要素によって実行され得る。
【0123】
図7に示すように、プロセス700は、UEの向きを決定することを含み得る(ブロック710)。たとえば、UEは、上記で説明したように、少なくとも1つのジャイロスコープ(たとえば、ジャイロスコープ240)を使用して、向きを決定し得る。追加または代替として、UEは、周辺光センサー、加速度計(たとえば、加速度計245)、および/または別のセンサーを使用して、向きを決定し得る。いくつかの態様では、向きは、UEの縦長の向き、横長の向き、および/または別の向きを含み得る。したがって、UEは、ジャイロスコープ、加速度計、周辺光センサー、および/または別のセンサーからの1つまたは複数の測定値に少なくとも部分的に基づいて、向きを推定し得る。
【0124】
図7にさらに示すように、プロセス700は、UEに関連付けられたグリップタイプを分類することを含み得る(ブロック720)。たとえば、UEは、上記で説明したように、(たとえば、プロセッサ210を使用して)向きに少なくとも部分的に基づいて、グリップタイプを分類し得る。いくつかの態様では、UEは、グリップタイプを決定するために、機械学習を適用し得る。たとえば、UEは、回帰分類器、ニューラルネットワーク、および/または別の学習済モデルを使用して、ジャイロスコープ、加速度計、周辺光センサー、および/または別のセンサーからの測定値に少なくとも部分的に基づいて、グリップタイプを分類し得る。いくつかの態様では、分類は、UEがUEのユーザの体の上にある(たとえば、ユーザの手の中にあるか、またはユーザの脚もしくは他の手足の上でバランスがとられている)か、UEのユーザの衣類の中にあるか、かつ/または別の位置にあるか否かを含み得る。追加または代替として、分類は、横長モードにおける1ハンドグリップ(たとえば、右ハンドグリップまたは左ハンドグリップ)、(たとえば、
図3Bに示すような)横長モードにおける2ハンドグリップ、(たとえば、
図3Aに示すような)縦長モードにおける1ハンドグリップ、および/または別のグリップタイプを含み得る。
【0125】
図7にさらに示すように、プロセス700は、UEに関連付けられた1つまたは複数のグリップ点を決定することを含み得る(ブロック730)。たとえば、UEは、上記で説明したように、(たとえば、プロセッサ210を使用して)向きおよび/またはハンドグリップに少なくとも部分的に基づいて、グリップ点を決定し得る。いくつかの態様では、UEは、グリップ点を決定するために、機械学習を適用し得る。たとえば、UEは、回帰分類器、ニューラルネットワーク、および/または別の学習済モデルを使用して、ジャイロスコープ、加速度計、周辺光センサー、および/または別のセンサーからの測定値に少なくとも部分的に基づいて、1つまたは複数のグリップ点を決定し得る。
【0126】
向き、グリップタイプ、および/または1つもしくは複数のグリップ点に少なくとも部分的に基づいて、UEは、UEの角運動に関連付けられた軸を推定し得る。したがって、UEは、本明細書の他の場所で説明するように、この軸を使用して、角運動と直線運動の検出および補正を実行し得る。
【0127】
プロセス700は、以下で、かつ/または本明細書の他の場所で説明する1つもしくは複数の他のプロセスに関して説明する、任意の単一の実装形態または実装形態の任意の組合せなど、追加の実装形態を含み得る。
【0128】
図7は、プロセス700の例示的なブロックを示すが、いくつかの実装形態では、プロセス700は、
図7に示すものと比べて、追加のブロック、より少ないブロック、異なるブロック、または異なるように配置されたブロックを含んでよい。追加または代替として、プロセス700のブロックのうちの2つ以上が並列に実行されてよい。
【0129】
以下は、本開示のいくつかの態様の概要を提供する。
【0130】
態様1: ユーザ機器(user equipment: UE)によって実行される運動検出の方法であって、UEの少なくとも1つのジャイロスコープを使用して、角運動を決定するステップと、角運動に少なくとも部分的に基づいて、UEに関連付けられ、かつ相対位置を測定するために使用される、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値を調整するステップとを含む方法。
【0131】
態様2: 相対位置が、生物または無生物として分類されることになる外部物体に対するものである、態様1の方法。
【0132】
態様3: 調整後の少なくとも1つの測定値に少なくとも部分的に基づいて、外部物体を生物または無生物として分類するステップをさらに含む、態様2の方法。
【0133】
態様4: 少なくとも1つのジャイロスコープが、UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、態様1~3のいずれかの方法。
【0134】
態様5: 角運動を決定するステップが、UEの少なくとも1つのジャイロスコープからの角度を計算するステップを含む、態様1~4のいずれかの方法。
【0135】
態様6: 角運動が、UEの角振動の振幅および位相によって定義される、態様1~5のいずれかの方法。
【0136】
態様7: 少なくとも1つのセンサーと、UEに関連付けられた推定されたグリップとの間の少なくとも1つの距離を決定するステップをさらに含む、態様1~6のいずれかの方法。
【0137】
態様8: 角運動および少なくとも1つの距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するステップをさらに含む、態様7の方法。
【0138】
態様9: 少なくとも1つの測定値を調整するステップが、少なくとも1つの並進に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの測定値をオフセットするステップを含む、態様8の方法。
【0139】
態様10: 方法が、少なくとも1つの並進を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影するステップをさらに含み、少なくとも1つの測定値が、投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、態様8~9のいずれかの方法。
【0140】
態様11: UEの少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を使用して、UEの少なくとも1つの直線運動を決定するステップをさらに含み、少なくとも1つのセンサーからの少なくとも1つの測定値が、角運動から決定された少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進と、少なくとも1つの直線運動とに少なくとも部分的に基づいて調整される、態様1~10のいずれかの方法。
【0141】
態様12: 少なくとも1つの加速度計が、UEの少なくとも1つの慣性測定ユニット中に含まれる、態様11の方法。
【0142】
態様13: 少なくとも1つの直線運動を決定するステップが、角運動に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの加速度計からの少なくとも1つの測定値を調整するステップと、少なくとも1つの調整された測定値を使用して、少なくとも1つの直線運動を決定するステップとを含む、態様11~12のいずれかの方法。
【0143】
態様14: 少なくとも1つの直線運動が、UEの動きに関連付けられた振幅および位相によって定義される、態様11~13のいずれかの方法。
【0144】
態様15: 少なくとも1つのセンサーと少なくとも1つの加速度計との間の少なくとも1つの相対距離を受信するステップをさらに含む、態様11~14のいずれかの方法。
【0145】
態様16: 角運動、少なくとも1つの直線運動、および少なくとも1つの相対距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた少なくとも1つの並進を決定するステップをさらに含む、態様15の方法。
【0146】
態様17: 方法が、少なくとも1つの並進を、少なくとも1つのセンサーに関連付けられた方向に投影するステップをさらに含み、少なくとも1つの測定値が、投影に少なくとも部分的に基づいて調整される、態様16の方法。
【0147】
態様18: 少なくとも1つのセンサーが、レーダーデバイスを含み、少なくとも1つの測定値を調整するステップが、レーダーデバイスからの信号を調整するステップを含む、態様1~17のいずれかの方法。
【0148】
態様19: デバイスにおけるワイヤレス通信のための装置であって、プロセッサと、プロセッサと結合されたメモリと、メモリ内に記憶され、態様1~18のうちの1つまたは複数の態様の方法を装置に実行させるようにプロセッサによって実行可能な命令とを備える、装置。
【0149】
態様20: メモリと、メモリに結合された1つまたは複数のプロセッサとを備える、ワイヤレス通信のためのデバイスであって、メモリおよび1つまたは複数のプロセッサが、態様1~18のうちの1つまたは複数の態様の方法を実行するように構成される、デバイス。
【0150】
態様21: 態様1~18のうちの1つまたは複数の態様の方法を実行するための少なくとも1つの手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【0151】
態様22: ワイヤレス通信のためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、コードが、態様1~18のうちの1つまたは複数の態様の方法を実行するようにプロセッサによって実行可能な命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0152】
態様23: ワイヤレス通信のための命令のセットを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、命令のセットが、デバイスの1つまたは複数のプロセッサによって実行されると、態様1~18のうちの1つまたは複数の態様の方法をデバイスに実行させる1つまたは複数の命令を備える、非一時的コンピュータ可読媒体。
【0153】
上記の開示は例示と説明とを提供するが、網羅的であることまたは開示する精密な形態に態様を限定することは意図していない。修正および変形が、上記の開示に照らして行われてよく、または態様の実践から獲得され得る。
【0154】
本明細書で使用するとき、「構成要素」という用語は、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せとして広く解釈されるものとする。本明細書で使用するとき、プロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装される。本明細書で説明するシステムおよび/または方法が、異なる形態のハードウェア、ファームウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組合せにおいて実装され得ることは明らかであろう。これらのシステムおよび/または方法を実装するために使用される実際の専用の制御ハードウェアまたはソフトウェアコードは、態様を限定するものではない。したがって、システムおよび/または方法の動作および挙動について、特定のソフトウェアコードを参照することなく本明細書で説明した。ソフトウェアおよびハードウェアは、本明細書での説明に少なくとも部分的に基づいてシステムおよび/または方法を実装するように設計されることが可能であることを理解されたい。
【0155】
本明細書で使用する「しきい値を満たすこと」は、文脈に応じて、値がしきい値よりも大きいこと、しきい値以上であること、しきい値未満であること、しきい値以下であること、しきい値に等しいこと、しきい値に等しくないことなどを指す場合がある。
【0156】
特徴の特定の組合せが特許請求の範囲において記載され、かつ/または本明細書の中で開示されても、これらの組合せは、様々な態様の開示を限定するものではない。実際には、これらの特徴の多くが、特許請求の範囲において詳細には記載されず、かつ/または本明細書で開示されない方法で、組み合わせられてよい。以下に列挙する各従属クレームは、1つのクレームのみに直接従属する場合があるが、様々な態様の開示は、クレームセットの中のあらゆる他のクレームと組み合わせた各従属クレームを含む。本明細書で使用する項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、およびa-b-c、ならびに複数の同じ要素を有する任意の組合せ(たとえば、a-a、a-a-a、a-a-b、a-a-c、a-b-b、a-c-c、b-b、b-b-b、b-b-c、c-c、およびc-c-c、またはa、b、およびcの任意の他の順序)をカバーするものとする。
【0157】
本明細書で使用する要素、行為、または命令はいずれも、そのように明示的に説明されない限り、重要または必須として解釈されるべきではない。また、本明細書で使用する冠詞「a」および「an」は、1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用する冠詞「the」は、冠詞「the」とともに言及される1つまたは複数の項目を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。さらに、本明細書で使用する「セット」および「グループ」という用語は、1つまたは複数の項目(たとえば、関連する項目、関連しない項目、または関連する項目と関連しない項目の組合せ)を含むものとし、「1つまたは複数の」と互換的に使用されてもよい。1つの項目だけが意図される場合、「ただ1つの」という句または類似の言葉が使用される。また、本明細書で使用する「有する(has)」、「有する(have)」、「有する(having)」などの用語は、オープンエンド用語であるものとする。さらに、「に基づいて」という句は、別段に明記されていない限り、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味するものとする。また、本明細書で使用する「または(or)」という用語は、連続して使用されるときには包含的であるものとし、別段に明記されていない限り(たとえば、「いずれか(either)」または「のうちの1つのみ(only one of)」と組み合わせて使用される場合)、「および/または(and/or)」と互換的に使用されてもよい。
【符号の説明】
【0158】
100 環境、例
110 基地局
112-1、112-2、295 アンテナ
120 UE、ターゲット
200、260 デバイス
205、265 バス
210、270 プロセッサ
215、275 メモリ
220 記憶構成要素
225 入力構成要素
230 出力構成要素
235、290 通信インターフェース
240 ジャイロスコープ
245 加速度計
250 物体検出器
255 位置センサー
280 変調器
285 復調器
305、405 角運動
310、310a、310b ハンドグリップ
315、420 半径
320、425 並進
410 IMU
415 直線運動
【国際調査報告】