(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】太陽光発電システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H01L 31/0525 20140101AFI20240305BHJP
H01L 31/06 20120101ALI20240305BHJP
H01L 31/042 20140101ALI20240305BHJP
H02S 50/00 20140101ALI20240305BHJP
【FI】
H01L31/04 602
H01L31/06
H01L31/04 500
H02S50/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023552372
(86)(22)【出願日】2022-02-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-16
(86)【国際出願番号】 US2022017618
(87)【国際公開番号】W WO2022182818
(87)【国際公開日】2022-09-01
(32)【優先日】2021-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】523326702
【氏名又は名称】エスアールアイ サトヤ アクイジションズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プラディアン トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ヌーティガット サトヤナラヤナ
(72)【発明者】
【氏名】パスプラ スリニバス
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251DA02
5F251EA01
5F251EA20
5F251JA13
5F251JA23
5F251JA29
5F251KA07
(57)【要約】
改良型ソーラーシステムから電流を発生させるための太陽光発電システムが提供される。太陽光発電システムは、半導体層112、114、116、熱電構成要素130、角度構成、および監視構成要素を含むことができる。半導体層112、114、116によって生成された電力を増幅するためにバイアス電流を流すことができる。太陽光発電システムを使用して改良型ソーラーシステムから電流を発生させる方法も提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
改良型太陽光発電システムであって、
光からの光子を電流に変換するための半導体層であって、
第1の半導体層、
第2の半導体層、
第3の半導体層、
前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第1の電流方向に発生させる、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に配置された第1の空乏領域、および
前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第2の電流方向に発生させる、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域
を備える、半導体層と、
前記半導体層から受け取った熱エネルギーを回収電流に変換するために、前記半導体層に動作可能に設置された熱電構成要素と
を備えることを特徴とする、改良型太陽光発電システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記半導体層がP型材料とN型材料との間で交互になることを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、
前記第1の半導体層が前記P型材料を含み、
前記第2の半導体層が前記N型材料を含み、
前記第3の半導体層が前記P型材料を含むことを特徴とする、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記半導体層がトランジスタとして構成されることを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムであって、前記トランジスタが、
前記第1の半導体層によって提供されるエミッタ、
前記第2の半導体層によって提供されるベース、および
前記第3の半導体層によって提供されるコレクタ
をさらに備え、
前記トランジスタが増幅器回路として構成され、
前記第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、前記第1の半導体層から前記第3の半導体層へ流れる前記電流が増幅されることを特徴とする、システム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムであって、前記バイアス電流が前記回収電流を含むことを特徴とする、システム。
【請求項7】
請求項4に記載のシステムであって、前記トランジスタが増幅器回路として構成された二重接合トランジスタであることを特徴とする、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記熱電構成要素がペルチェチップを備えることを特徴とする、システム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、
前記半導体層が、
第1の入射角光から前記光子を受け取るための第1の角度配向部分、および
第2の入射角光から前記光子を受け取るための第2の角度配向部分
を備えて配置されることを特徴とする、システム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、
前記半導体層が、前記第1の角度配向部分と前記第2の角度配向部分との間で交互になることを特徴とする、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムであって、
監視構成要素であって、
前記改良型太陽光発電システムの動作に関する状態を検出するための動作センサと、
設置場所を近似するためのジオロケーションセンサと、
前記監視構成要素と外部装置との間でデータを通信するための通信モジュールと
を備え、
前記状態が前記監視構成要素を介して遠隔で監視される、監視構成要素
をさらに備えることを特徴とする、システム。
【請求項12】
改良型太陽光発電システムであって、
光からの光子を電流に変換するために、P型材料とN型材料との間で交互になる半導体層であって、
前記P型材料を含む第1の半導体層、
前記N型材料を含む第2の半導体層、
前記P型材料を含む第3の半導体層、
前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第1の電流方向に発生させる、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に配置された第1の空乏領域、および
前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第2の電流方向に発生させる、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域
を備える、半導体層
を備え、
前記半導体層が、
第1の入射角光から前記光子を受け取るための第1の角度配向部分、および
第2の入射角光から前記光子を受け取るための第2の角度配向部分
を備えて配置されることを特徴とする、改良型太陽光発電システム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムであって、前記半導体層が、
前記第1の半導体層によって提供されるエミッタ、
前記第2の半導体層によって提供されるベース、および
前記第3の半導体層によって提供されるコレクタ
を備えるトランジスタとして構成され、
前記トランジスタが増幅器回路として構成され、
前記第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、前記第1の半導体層から前記第3の半導体層へ流れる前記電流が増幅されることを特徴とする、システム。
【請求項14】
請求項12に記載のシステムであって、
前記半導体層から受け取った熱エネルギーを回収電流に変換するために、前記半導体層に動作可能に設置された熱電構成要素
をさらに備えることを特徴とする、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、バイアス電流が前記回収電流を含むことを特徴とする、システム。
【請求項16】
光からの光子を電流に変換するための半導体層を備える改良型太陽光発電システムを使用して電気を発生させる方法であって、
(a)前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第1の電流方向に発生させる、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置された第1の空乏領域を介して前記電流を発生させること、
(b)前記光子の少なくとも一部を受け取ると前記電流を第2の電流方向に発生させる、前記第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域を介して前記電流を発生させること、
(c)前記半導体層から受け取った熱エネルギーから、前記半導体層に動作可能に設置された熱電構成要素を介して回収電流を発生させること
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、
前記半導体層がP型材料とN型材料との間で交互になり、
前記第1の半導体層が前記P型材料を含み、
前記第2の半導体層が前記N型材料を含み、
前記第3の半導体層が前記P型材料を含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
請求項16に記載の方法であって、
前記半導体層が、
前記第1の半導体層によって提供されるエミッタ、
前記第2の半導体層によって提供されるベース、および
前記第3の半導体層によって提供されるコレクタ
を備える増幅器回路として構成されたトランジスタとして構成され、
前記第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、前記第1の半導体層から前記第3の半導体層へ流れる前記電流が増幅されることを特徴とする、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
(d)前記回収電流を前記第2の半導体層へ前記バイアス電流として流すこと
をさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項20】
請求項16に記載の方法であって、
前記半導体層が、
第1の入射角光から前記光子を受け取るための第1の角度配向部分、および
第2の入射角光から前記光子を受け取るための第2の角度配向部分
を備えて配置されることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽光発電システム(solar electricity generation system)に関する。より詳細には、本開示は、改良型ソーラーシステム(improved solar system)から電流を発生させることに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年2月26日に出願された米国特許出願第17/186,337号の優先権を主張するものである。前述の出願は、その全体が参照により本明細書に含まれる。
【0003】
地球規模の気象が変化し続けているので、クリーンエネルギー技術の研究開発が加速している。よりクリーンな発電が、化石燃料を燃やすことに依存するようなより古い汚染原因技術に取って代わっている。風力発電および太陽光発電をベースとする新しい技術の普及が進んでいるが、効率が限られるなどの問題は、広範な採用が達成され得る前に依然として解決される必要がある。
【0004】
これらの目的で、研究者らは、太陽電池(solar cell)の効率および費用効果を改善する方法を探し求めている。太陽光起電力(solar photovoltaic)(PV)アレイは、何百もの太陽電池を含むことができ、太陽電池はそれぞれ、太陽の放射を電気に変換するのに寄与することができる。平均効率は約15%であり、これは、太陽の放射のほぼ85%が電気に変換されていないことを意味する。さらに、ソーラーパネル(solar panel)を冷却することに関する課題は、PVアレイの効率をさらに制限する可能性がある。
【0005】
当技術分野の現状によってまだ解決されていない課題は、面積単位でより多くの光を取り込むこと、および、取り込んだ光のより大きな部分を電気に変換すること、を含む。標準の太陽電池は、これらの課題に、一般にPN接合として構成されて対応できると見られていない。PN接合の機能は、事実上、原子から電子を解放して接合を横切り、底N層に到達し、さらに底電極を流れて電流を発生させるために受動的である。当技術分野の現状下での単電池は、極めて微量の電気しか生成することができない。ソーラーモジュールは、電池を充電するために十分な量のエネルギーを生成するか、または電気機器を動かすために直接使用されるかなりの数の相互接続された太陽電池を含んでいなければならない。
【0006】
下記に特定される例で提供されるような改良型太陽光発電を提供しようとする様々な試みがなされている。しかしながら、以下で論じられる試みの解決策の例は、本開示を通してより明瞭になる本開示の有用で新規な特徴を欠いている。
【0007】
Hengらの欧州特許出願公開第3,095,139号は、ソーラーパネルセルの並列結合を含む、高効率ソーラーパネルを設計および製作する手法を開示しているが、熱電構成要素を介した半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示の態様を開示していない。Gilletteらの米国特許第3,232,795号は、外部宇宙ビークルなどのための太陽電池配置を開示しているが、熱電構成要素を介した半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示の態様を開示していない。
【0008】
Martiらの「Operation of the three terminal heterojunction bipolar transistor solar cell」という名称の非特許文献は、熱電構成要素を介した半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示に提示された有用で新規な解決策などによって克服されるべき先行技術における一般に3端子のヘテロ接合バイポーラトランジスタ太陽電池(「3T-HBTSC」)およびバリヤを開示している。Linaresらの「Novel heterojunction bipolar transistor architectures for the practical implementation of high-efficiency three-terminal solar cells」という名称の非特許文献は、3T-HBTSCの提案されたアーキテクチャ型を開示しているが、熱電構成要素を介した半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示の態様を開示していない。
【0009】
Tockhornらの「Three-Terminal Perovskite Silicon Tandem Solar Cells with Top and Interdigitated Rear Contacts」という名称の非特許文献は、ソーラー応用の多層ペロブスカイトセルに関する研究を開示しているが、熱電構成要素を介した半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示の態様を開示していない。Martiらの「The three terminal heterojunction bipolar transistor solar cell:a novel structure for multi-junction solar cells」という名称の非特許文献は、太陽電池のビルディングブロックとしてのNPNまたはPNPトランジスタ構造の使用に関する研究を開示しているが、熱電構成要素を介した新規な半導体構成およびエネルギー回収を含む本開示の態様を開示していない。本開示に関する当技術分野の現状を確立するのに役立つ追加の参照が存在しており、知られている追加の参照はすべて、本開示に付随する対応する情報開示陳述書に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、先行技術に存在する不足を解決する必要性が存在する。必要とされるものは、改良型太陽光発電システムである。必要とされるものは、P型半導体材料およびN型半導体材料を含む多層を有する改良型太陽光発電システムである。必要とされるものは、同一シリコン光電変換電池寸法内で光を入射する表面積を増大させる格子付きシリコン光電変換電池(grated silicon photovoltaic cell)である。必要とされるものは、効率を改善するために増幅器回路として構成された改良型太陽光発電システムである。必要とされるものは、熱から電流を回収するために熱電構成要素を備える改良型太陽光発電システムである。必要とされるものは、電力を高効率で発生させるために改良型太陽光発電システムを運転する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一態様は、改良型太陽光発電システムを有利に提供する。本開示の一態様は、P型半導体材料およびN型半導体材料を含む複数の層を有する改良型太陽光発電システムを有利に提供する。本開示の一態様は、同一シリコン光電変換電池寸法内で光を入射する表面積を大きくするために格子付きシリコン光電変換電池を有利に提供する。本開示の一態様は、効率を改善するために増幅器回路として構成された改良型太陽光発電システムを有利に提供する。本開示の一態様は、熱から電流を回収するために熱電構成要素を備える改良型太陽光発電システムを有利に提供する。本開示の一態様は、電力を高効率で発生させるために改良型太陽光発電システムを運転する方法を有利に提供する。
【0012】
本開示によって可能になるシステムおよび方法は、新規な太陽光発電システムのインテリジェントで効率的な構造によって電子を解放するために現在使用されていない大量の光子の流れを有利に利用することができる。本開示によって可能になるシステムおよび方法は、格子付き太陽電池のために大量の光子の流れを有利に利用することができる。外部バイアス電流を使用して最上回収層から底層への解放電子の量を増大させることにより、外部バイアス電流は、太陽放射から熱熱電構成要素などを介して赤外振動数によって生成された熱から導出され得る。
【0013】
さらに、半導体層から熱エネルギーの少なくとも一部を変換する熱電構成要素を含むことにより、本開示によって可能になるシステムは、運転中に発生した熱を抑制するために大型ソーラーパネルアレイ内にヒートシンクおよび液体冷却システムを含めることにより要求されるような熱緩和要件を有利に低減または除去することができる。
【0014】
本開示によって可能になる追加の実施形態では、ソーラーパネルシステムに、受け取った太陽光線または太陽光の入射角のための増大した広がり領域および増大した範囲を設けることができ、これにより、格子付き表面を有する共通用途のための追跡機構に対する要件を削減または除去することができる。さらに、普通なら無駄な未変換の熱エネルギーは、電子の流れが変換済み熱エネルギーを使用して制御され得るので、効率的に利用され得る。少なくとも1つの実施形態では、本開示によって可能になるシステムは、例えば二重接合トランジスタ構成で増幅器のように動作するような半導体層の配置を含むことができる。
【0015】
一実施形態では、本開示によって可能になるシステムの態様を監視および/または制御するために監視構成要素が含まれ得る。例えば、位置センサが設置場所を追跡することができる、および/または、通信構成要素が、遠隔地からも、性能に関するデータおよび保守作業を容易にするデータを通信することができる。
【0016】
したがって、本開示は、半導体層および熱電構成要素を含む改良型太陽光発電システムを特徴とすることができる。半導体層は、光からの光子を電流に変換することができる。半導体層は、第1の半導体層、第2の半導体層、および第3の半導体層を含むことができる。光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第1の電流方向に発生させる第1の空乏領域が、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置され得る。光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第2の電流方向に発生させる第2の空乏領域が、第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置され得る。熱電構成要素は、半導体層から受け取った熱エネルギーを回収電流に変換するために、第3の半導体層に動作可能に設置され得る。熱電構成要素は、半導体層から受け取った熱エネルギーを回収電流に変換するために、半導体層に動作可能に設置され得る。
【0017】
別の態様では、半導体層は、P型材料とN型材料との間で交互になることができる。
【0018】
別の態様では、第1の半導体層はP型材料を含むことができる。別の態様では、第2の半導体層はN型材料を含むことができる。第3の半導体層はP型材料を含むことができる。
【0019】
別の態様では、半導体層はトランジスタとして構成され得る。
【0020】
別の態様では、トランジスタは、第1の半導体層によって提供されるエミッタ、第2の半導体層によって提供されるベース、および第3の半導体層によって提供されるコレクタを含むことができる。トランジスタは増幅器回路として構成され得る。第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、第1の半導体層から第3の半導体層へ流れる電流は増幅され得る。
【0021】
別の態様では、バイアス電流は回収電流を含むことができる。
【0022】
別の態様では、トランジスタは、増幅器回路として構成された二重接合トランジスタとすることができる。
【0023】
別の態様では、熱電構成要素はペルチェチップを含むことができる。
【0024】
別の態様では、半導体層は、第1の入射角光から光子を受け取るための第1の角度配向部分、および第2の入射角光から光子を受け取るための第2の角度配向部分を含むように配置され得る。
【0025】
別の態様では、半導体層は、第1の角度配向部分と第2の角度配向部分との間で交互になることができる。
【0026】
別の態様では、太陽光発電システムの動作に関する状態を検出するための動作センサ、設置場所を近似するためのジオロケーションセンサ(geolocation sensor)、および/または監視構成要素と外部装置との間でデータを通信するための通信モジュールを有する監視構成要素が含まれ得る。状態は、監視構成要素を介して遠隔で監視され得る。
【0027】
本開示の一実施形態によれば、半導体層および新規な角度方向性を含む改良型太陽光発電システムが提供され得る。半導体層は、光からの光子を電流に変換するために、P型材料とN型材料との間で交互になることができる。半導体層は、P型材料を含む第1の半導体層、N型材料を含む第2の半導体層、およびP型材料を含む第3の半導体層を含むことができる。光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第1の電流方向に発生させる第1の空乏領域が、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置され得る。光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第2の電流方向に発生させる第2の空乏領域が、第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置され得る。半導体層は、第1の入射角光から光子を受け取るための第1の角度配向部分、および第2の入射角光から光子を受け取るための第2の角度配向部分を有して配置され得る。
【0028】
別の態様では、半導体層は、第1の半導体層によって提供されるエミッタ、第2の半導体層によって提供されるベース、および第3の半導体層によって提供されるコレクタを備えるトランジスタとして構成され得る。トランジスタは増幅器回路として構成され得る。第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、第1の半導体層から第3の半導体層へ流れる電流は増幅され得る。
【0029】
別の態様では、熱電構成要素は、第3の半導体層から受け取った熱エネルギーを回収電流に変換するために、第3の半導体層の熱電構成要素に動作可能に設置され得る。
【0030】
別の態様では、バイアス電流は回収電流を含むことができる。
【0031】
本開示の一実施形態によれば、光からの光子を電流に変換するための半導体層を備える改良型太陽光発電システムを使用して電気を発生させる方法が提供される。本方法は、(a)光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第1の電流方向に発生させる、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置された第1の空乏領域を介して電流を発生させることを含むことができる。本方法は、(b)光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第2の電流方向に発生させる、第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域を介して電流を発生させることを含むことができる。本方法は、(c)半導体層から受け取った熱エネルギーから、半導体層に動作可能に設置された熱電構成要素を介して回収電流を発生させることを含むことができる。
【0032】
別の態様では、半導体層は、P型材料とN型材料との間で交互になることができる。第1の半導体層はP型材料を含むことができる。第2の半導体層はN型材料を含むことができる。第3の半導体層はP型材料を含むことができる。
【0033】
別の態様では、半導体層は、第1の半導体層によって提供されるエミッタ、第2の半導体層によって提供されるベース、および第3の半導体層によって提供されるコレクタを含む増幅器回路として構成されたトランジスタとして構成され得る。第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、第1の半導体層から第3の半導体層へ流れる電流は増幅され得る。
【0034】
別の態様では、本方法は、(d)回収電流を第2の半導体層へバイアス電流として流すことをさらに含むことができる。
【0035】
別の態様では、半導体層は、第1の入射角光から光子を受け取るための第1の角度配向部分、および第2の入射角光から光子を受け取るための第2の角度配向部分を含むように配置され得る。
【0036】
本開示を通して使用される用語および表現は広義に解釈されるべきである。用語は、本明細書で提供される定義について理解されるよう意図されている。専門用語辞典および適用可能な技術分野で理解される共通の意味は、これらの定義を補うためのものである。本明細書または専門用語辞典から適切な定義を決定することができない場合、かかる用語は、それらの明白で共通の意味に従って理解されるべきである。しかしながら、本明細書で提供される定義は、上記の他のすべての出典を規定する。
【0037】
本開示によって記述される様々な目的、特徴、態様、および利点は、同様の数字が同様の構成要素を表している添付図面と共に、下記の発明を実施するための形態からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本開示の一実施形態による、例示的な太陽光発電システムのブロック図である。
【
図2】本開示の一実施形態による、例示的な太陽光発電システムの側面図である。
【
図3】本開示の一実施形態による、トランジスタをベースとする増幅器として構成された例示的な太陽光発電システムの回路概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、コンピュータ命令をその上で運用することができる例示的なコンピュータ化装置のブロック図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、例示的な発電方法のフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下の開示は、太陽光発電システムの様々な実施形態を説明するために提供される。当業者なら、本開示の例を越えて広がる本発明の追加の実施形態および使用を理解するであろう。任意の請求項によって含まれる用語は、本開示内で定義されると解釈されるべきである。単数形は、複数代替物を想定し開示すると解釈されるべきである。同様に、複数形は、単数代替物を想定し開示すると解釈されるべきである。接続詞は、別途の定めがある場合を除いて包含的と解釈されるべきである。
【0040】
「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」などの表現は、A、B、またはCのいずれかを単独でまたは残りの他の要素と組み合わせて可能にすると解釈されるべきである。さらに、そのような群は、群の他の要素と共に含まれ得る、その群内の1つまたは複数の要素の複数の例を含むことができる。すべての数、測定値、および値は、明示的に別段の定めをした場合を除いて近似値として与えられる。
【0041】
本開示を通して論じられる構成要素および特徴を明瞭に説明する目的で、いくつかの頻繁に使用される用語がここで制限なく定義される。光子(photon)という用語は、この用語が本開示を通して使用されるとき、光または他の電磁放射の量子を表す粒子と定義される。電流(electrical current)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、回路内の電荷の流れと定義される。熱エネルギー(thermal energy)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、温度差により分子が影響を受けた速度で移動するときに生成されるエネルギーと定義される。
【0042】
半導体(semiconductor)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、トランジスタ、ダイオード、ソーラーパネル、増幅器、および他の電子的構成要素などに使用され得る、電気を選択的に導く材料と定義される。P型材料(P-type material)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、電子に比べて高い正孔の濃度を有する半導体材料と定義される。N型材料(N-type material)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、正孔に比べて高い電子の濃度を有する半導体材料と定義される。
【0043】
トランジスタ(transistor)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、電子信号および電力を増幅またはスイッチする半導体装置と定義される。増幅器(amplifier)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、信号、例えば、トランジスタのエミッタおよびコレクタを横切って印加される電圧の強さを増大させることができる電子装置と定義される。熱電構成要素(thermoelectric component)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、温度差から電圧を作り出す装置と定義される。入射角(angle of incidence)という用語は、この用語が本開示を通して使用される場合、光線などの放射線と放射線が遭遇する表面に垂直な線との間の角度と定義される。
【0044】
次に、本開示の様々な態様について制限なく詳細に説明する。以下の開示では、太陽光発電システムについて論じる。当業者なら、太陽光発電システムを代わりに、ソーラーシステム、能動太陽光発電システム、能動ソーラーパネル、本発明、または他の同様の名称と表示することを理解するであろう。同様に、当業者なら、太陽光発電システムを代わりに、能動太陽光発電方法、改良された太陽光発電方法、増幅を用いた太陽光発電方法、方法、運転、本発明、または他の同様の名称と表示することを理解するであろう。熟練した読者は、任意の代替ラベルの包含を決して限定するものとして見るべきではない。
【0045】
ここで
図1~
図5を参照すると、次に太陽光発電システムについてより詳細に論じる。太陽光発電システムは、半導体層112、114、116、熱電構成要素130、角度構成160、162、監視構成要素、および以下でより詳細に論じる追加の構成要素を含むことができる。太陽光発電システムは、これらの構成要素のうちの1つまたは複数を、改良型ソーラーシステムから電力を発生させるための他の構成要素と相互作用して動作させることができる。
【0046】
一般に、本開示によって可能になる太陽光発電システムは、当技術分野の現状において標準の光起電力パネルの上で光子を受け取ることができる有効表面積を増大させるために、回折格子を有する多層システムおよび/または多接合システムとして有利に提供され得る。半導体材料は、制御された増幅器回路の電気的利点が中間半導体層に流されたバイアス電流を使用して1つの半導体層内で生成された電子を別の半導体層へ渡すことを可能にする構成で層状に重ねることができる。
【0047】
いくつかの構成では、サイズが同じアレイの古い設計に比べて約2倍の電気出力を生成することができるようなより高い効率を実現することができる。例えば、半導体層内への光子の伝送を、セル表面の有効面積に対してほぼ倍に高めることができる。さらに、半導体層内での電子の伝送は、余分の熱エネルギーの少なくとも一部を回収電流に変換することができる熱電構成要素130を追加することにより定量化可能により効率的となり得る。この回収電流は、その結果として、増幅器回路を介してエネルギーの伝送を制御し増大させるバイアス電流として流され得る。
【0048】
次に、半導体層についてより詳細に論じる。
図1~
図3は半導体層の例を強調してあり、半導体層の例は他の図にも示され得る。半導体層の配置は、光子の助けを借りて光起電力動作で電力を発生させるために、本開示によって可能になるシステムによって提供され得る。
【0049】
一実施形態では、空乏領域に含まれる原子から電子を分離し、分離した電子に対応する正孔を生成するのを容易にするために、半導体層アレイを設けることができる。電子および正孔は、光起電力発電システムおよび/または他の太陽光発電システムから電力を生成するために使用され得る。3つの半導体層を有する例が本開示を通して提供される。しかしながら、当業者なら、追加の構成および例が本明細書によって可能になり、以下の3層の例の使用が本開示を決して制限するものではないことが理解されよう。
【0050】
半導体層は、P型材料およびN型材料の配置で構成された3つの半導体材料層を含むことができる。例えば、半導体層は、第1の半導体層112、第2の半導体層114、および第3の半導体層116を含むことができる。当業者なら理解するように、半導体層相互間に空乏領域が含まれ得る。例えば、第1の半導体層と第2の半導体層との間に第1の空乏領域122が配置され得る。別の例では、第2の半導体層と第3の半導体層との間に第2の空乏領域124が配置され得る。
【0051】
光が半導体層によって受け取られると、光からの光子が空乏領域内の原子と相互作用して、対応する原子から電子を分離することができる。このプロセスは、電子および正孔を作り出すことができる。当業者なら理解するように、正孔は、電子を受け取ることができる原子によって提供される正電荷を表すことができる。電子および正孔は、分離されるとすぐに、例えばP型材料および/またはN型材料を有する半導体層など、対応する半導体層に引き付けられることになり得る。一例では、第1の空乏領域122内での電子の流れは第1の電流方向に流れることができ、第2の空乏領域124内での電子の流れは第2の電流方向に流れることができる。第1の電流方向および第2の電流方向は、制限なく互いに反対方向とすることができる。
【0052】
単一空乏領域より多く含むことにより、本開示は、当技術分野の現状に共通している典型的なP-N接合太陽電池に勝る改良を有利に提供する。本開示によって可能になるシステムは、電子内の正孔を分離するために空乏領域と相互作用する光子からのエネルギーを使用する機会の増加を有利に提供し、したがって、生成されることができる電流の量を増大させることができる。
【0053】
半導体層は、様々な半導体材料を使用して構成され得る。当業者なら理解するように、半導体は、その半導体の材料のために存在する状態に関して電気を選択的に通す材料である。半導体は、単結晶構造、多結晶構造、および/または他の組織構造のソーラーパネルに使用される材料を配置することができる。
【0054】
単結晶半導体材料は、半導体セルを使用してホモジニアス配列および/またはホモジニアス配向で構成され得る。さらに、半導体材料は多結晶構成に含まれてもよく、多結晶構成は、互いに動作可能に接続された様々な方向の半導体セグメントを含むことができる。当業者なら理解するように、単結晶ソーラーパネルは、単結晶ソーラーパネルの多結晶ソーラーパネル代替物に勝る効率の向上を提供することができるが、このような効率の向上は、製造コストの増大を犠牲にして成り立つことができる。
【0055】
本開示によって可能になるシステムで使用され得る別のタイプのソーラーパネルセルはアモルファスソーラーパネルを含み、アモルファスソーラーパネルは、所望の用途に変形および/または型成形され得る薄い可撓性層の上に半導体材料を付着することにより、単結晶半導体構成および多結晶半導体構成とは異なることができる。
【0056】
当業者なら理解するように、本開示によって可能になるシステム用の半導体層の製造および設置のために様々な半導体材料が選択され得る。例示的な材料は、シリコン、砒化ガリウム、ゲルマニウム、炭化シリコン、窒化ガリウム、リン酸ガリウム、硫化カドミウム、硫化鉛、および/または本開示の恩恵を得た後で当業者には明らかであろう他の半導体材料など、結晶性無機固体から形成された半導体を含むことができる。
【0057】
半導体材料は、正電荷特性および/または負電荷特性を与えるために少なくとも部分的にドープされ得る。例えば、半導体材料は、P型材料、N型材料、および本開示の恩恵を得た後で当業者なら理解するはずの他の構成を有する半導体層として使用されるようにドープされ得る。
【0058】
多半導体層がP型材料およびN型材料の交互パターンで配置され得る。例えば、当業者なら理解するように、3つの半導体層がPNP構成で配置され得る。しかしながら、当業者なら、NPN構成が制限なく使用され得る追加の用途を理解するであろう。本開示を通してPNP構成として与えられる例は、明示的に別段の定めをした場合を除いて本発明の範囲を限定するものではない。
【0059】
一実施形態では、第1の半導体層112はP型材料を使用して構成されてもよく、P型材料は、相互作用時に光子が原子を原子の構成正孔および構成電子に変更することから、空乏層から正孔を有利に引き付けることができる。第2の半導体層114はN型材料を含むことができ、N型材料は、相互作用時に光子が原子を構成正孔および構成電子に変更することから、1つまたは複数の電子を有利に引き付けることができる。第3の半導体層116はP型材料を使用して設けられてもよく、P型材料は、上述したような正孔を第1の半導体層112で同様に引き付けることができる。
【0060】
一実施形態では、第1の半導体層112は、第1の半導体層が運転中に最も直接的な太陽光を受け取ることができるように、本開示によって可能になる太陽光発電システムなどの太陽光発電システムの最上部で配向され得る。この実施形態では、第2の半導体層114は中間方向に配置され、第3の半導体層116は構造の底部の近くに配置され得る。
【0061】
熱電構成要素130などの追加の構成要素が、本開示によって可能になるシステムの底部において第3の半導体層116に動作可能に装着され得る。代替構成では、第3の半導体層116は、最も直接的な太陽光を受け取るように最上部で配向され、第2の半導体層114が中間に配向され、第1の半導体層112が底部に配置されてもよく、第1の半導体層は、制限なく、熱電構成要素130などの追加の構成要素と境界を接することができる。
【0062】
光子が空乏領域内に含まれる原子からの正孔および電子を分離させることができる複数の空乏領域を設けることにより、本開示によって可能になる太陽光発電システムによって生成され得る電流の総量を有利に増大させることができる。さらに、かかるシステムによって生成され得る電気の量をさらに増大させるために、特徴を設けることができる。
【0063】
一実施形態では、半導体層は、トランジスタの機能性を与えるような配置で構成され得る。例えば、半導体層は、二重接合トランジスタとして構成され得る。トランジスタとしての配置では、トランジスタは増幅器回路として動作するように構成され得る。当業者なら理解するように、増幅器回路は、増幅器として動作するトランジスタのベースに流されるバイアス電流の影響を受けると、回路を通過する電流の電圧を上昇させることができる。
【0064】
例えば、第1の半導体層112は増幅器回路のエミッタ142として設けることができ、第2の半導体層114は増幅器回路のベース144として設けることができ、第3の半導体層116は増幅器回路のコレクタ146として設けることができる。かかる増幅器回路のエミッタ142からコレクタ146へ流れる電流の特性は、増幅器回路のベース144に流されるバイアス電流148の影響を受けることができる。当業者なら、本開示の恩恵を得た後で理解されるように、PNP構成および/またはNPN構成を用いた増幅器回路用の代替構成を理解するであろう。
【0065】
次に、熱電構成要素についてより詳細に論じる。
図1~
図3は、熱電構成要素の例を強調してあり、熱電構成要素の例は他の図にも示され得る。上述したように、熱電構成要素130が、本開示によって可能になるような太陽光発電システムによって含まれ得る。熱電構成要素130は、熱エネルギーを電気エネルギーに有利に変換することができる。例えば、熱電構成要素130は、熱エネルギーを電気エネルギーに少なくとも部分的に変換するためにペルチェ効果を使用することができる。別の例では、熱電構成要素130は、熱を電気に変換する動作を実行するためにペルチェチップを含むことができる。当業者なら理解するように、ペルチェチップの動作は、温度勾配がペルチェ構造の異なる側面の間に存在するときに実行され得る。この勾配は、様々な電気装置を駆動するために使用され得る電流に変換される。
【0066】
熱エネルギーは、熱電構成要素130に動作可能に接続された半導体層の動作によって熱電構成要素130に供給され得る。例えば、電力の発生は、半導体層、ソーラーパネル、ならびに本開示によって可能になるシステムの動作特性に影響を及ぼし得る他の電子機器および構成要素の構造に固有の抵抗から熱を作ることができる。さらに、太陽からの赤外線エネルギーがソーラーパネルとソーラーパネルによって提供される対応する半導体層とによって受け取られると、そのような赤外線エネルギーは熱に変換され得る。
【0067】
当技術分野の現状で知られるソーラーシステムでは、そのような熱は無駄と見なされ、ヒートシンク、液体冷却システム、および他の複雑な冷却システムを使用して放散されなければならない。半導体層に動作可能に装着された熱電構成要素130を含めることにより、この熱の少なくとも一部が回収電流132に変換されてもよく、回収電流は、半導体層によって生成された電力で出力されてもよく、かつ/または、そうでなければ本開示によって可能になるシステムの効率を上げるために使用されてもよい。
【0068】
一実施形態では、熱電構成要素130によって作られた回収電流132は、増幅器回路の特性に影響を及ぼすために、第2の半導体層114に送出されてもよい。例えば、回収電流132の少なくとも一部が、バイアス電流148として、トランジスタのベース144として動作する第2の半導体層114に流されてもよい。このバイアス電流148は、本開示によって可能になる太陽光発電システムによって含まれる交互する半導体層によって提供され得るように、増幅器回路内のトランジスタの増幅器特性を駆動することができる。
【0069】
次に、角度構成についてより詳細に論じる。
図1~
図3は角度構成の例を強調してあり、角度構成の例は他の図にも示され得る。一実施形態では、半導体層は、様々な角度、アプローチ、斜面、傾斜、および本開示の恩恵を得た後で当業者なら理解するはずの他の変化形態で構成され得る。
【0070】
次に、制限なく2つの角度配向位置を有する半導体層の一例について論じる。当業者なら、追加の実施形態は、追加の角度配向位置を含み得る本開示の範囲および精神内に含まれるためのものであり、追加の角度配向位置は、本開示によって可能になるシステムの運転中に取り込まれ得る太陽エネルギーの量にさらなる恩恵をもたらし得ることを理解するであろう。
【0071】
2つの角度配向位置が半導体層を構成するために与えられる例では、半導体層の表面積の少なくとも一部が、光を受け取ることができる表面積を増大させるように配向され得る。したがって、この増大した回収表面は、空乏領域内に電子および正孔を作るために使用され得る光子の数を増大させることができ、それによって発電の効率を上げることができる。
【0072】
複数の角度位置を含めることにより、本開示によって可能になるシステムは、ソーラーパネルが太陽などの供給源から光を最も直接的に受け取るように配置されるという可能性を有利に高めることができる。さらに、複数の角度位置を含めることにより、通常はソーラーパネルの表面から離れる向きに反射されることになる光の少なくとも一部が、代わりに、異なる角度方向性を有するソーラーパネルの別の表面へ反射され得る。次いで、反射光は、発電に寄与するために第2のソーラーパネル部分によって取り込まれ、それによって、本開示によって可能になる太陽光発電システムなどの太陽光発電システムの効率をさらに高めることができる。
【0073】
制限なく提供される、半導体層用の2つの角度方向性を含む一例では、第1の入射角光156から光子を受け取るために、第1の角度配向位置160を設けることができる。さらに、第2の入射角光156から光子を受け取るために、第2の角度配向位置162を設けることができる。制限なく提供されるこの例では、第1の角度配向位置160は、太陽からの光線が1日の前半中に受け取られ得るときに、太陽から光156を受け取るように配置され得る。さらに、第2の角度配向位置162は、光線が1日の後半中に受け取られ得るときに、太陽から光152を受け取るように配置され得る。さらに、光線154が地球の表面にほぼ直接照り付けることができる、1日の中間部分の間、光の少なくとも一部が、対応する第2の角度配向部分162および/または第1の角度配向部分160からそれぞれ受け取られ得るような、第1の角度配向部分160および/または第2の角度配向部分162の角度表面から反射され得る。一実施形態では、半導体層は、第1の角度配向位置と第2の角度配向位置との間で交互になることができ、これにより、ほぼのこぎり歯の形状を制限なく作ることができる。
【0074】
一実施形態では、半導体層はそれぞれ、角度方向性を含むように構成され得る。この実施形態では、底半導体層は、熱電構成要素130に動作可能に接続され得る。例えば、熱電構成要素130は、半導体層の角度構成を受け入れるように成形され得る。別の例では、半導体層の底層から熱電構成要素130への熱エネルギーの伝達を制限なく可能にするために界面層を設けることができる。
【0075】
次に、監視構成要素についてより詳細に論じる。一実施形態では、本開示によって可能になるシステムの動作および/または本システムの制御動作を監視するために監視構成要素を設けることができる。例示的な監視システムは、太陽光発電システムの動作に関する状態を検出するための動作センサを含むことができる。例示的な監視システムは、設置場所を近似するためのジオロケーションセンサをさらに含むことができる。監視構成要素と外部装置との間でデータを通信するために通信モジュールを含むことができる。状態が監視構成要素を介して遠隔で監視され得る。
【0076】
一実施形態では、動作センサは、本開示によって可能になるときなど、太陽光発電システムの動作に関する状態を検出するのを支援することができる。例えば、動作センサは、かかるシステムの発電を決定し、温度を検出し、有効動作時間を決定し、かつ/または本開示の恩恵を得た後で当業者なら理解するはずの他の動作パラメータを検出することができる。
【0077】
監視装置はジオロケーションセンサを含むことができ、ジオロケーションセンサは、近似設置場所を決定するのを支援することができる。地理的位置情報は、特定のソーラーパネルを近似および/または識別し、その識別を動作センサから受け取ったデータおよび他の情報と関連付けるために使用され得る。このような複合情報は、本開示によって可能になるかかるシステムの動作パラメータおよび状態に関してより高い分解能を有するために使用することができる。
【0078】
監視構成要素は、監視構成要素と外部装置との間のデータの通信を容易にするために、通信モジュールをさらに含むことができる。一実施形態では、外部装置は、サーバ、サービス型ソフトウェア(SaaS)、スマートフォン、インストール可能なアプリケーション、および/または本開示の恩恵を得た後で当業者なら理解するはずの他のインタフェースを含むことができる。いくつかの実施形態では、オペレータが、本開示によって可能になるシステムの動作を、通信構成要素を介してかつ監視構成要素によって適用されるように遠隔で変更または制御することができる。
【0079】
ここで
図4を参照すると、例示的なコンピュータ化装置について制限なく論じる。本開示に合致して記述される様々な態様および機能は、1つまたは複数の例示的なコンピュータ化装置400または他のコンピュータ化装置上にハードウェアまたはソフトウェアとして実装され得る。本開示の様々な態様を実装するのに適しているかもしれない、現在使用されている例示的なコンピュータ化装置400の多くの例がある。いくつかの例としては、とりわけ、ネットワークアプライアンス、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、メインフレーム、ネットワーク化されたクライアント、サーバ、メディアサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、およびウェブサーバが含まれる。例示的なコンピュータ化装置400の他の例としては、とりわけ、モバイルコンピューティング装置、携帯電話、スマートフォン、タブレット、ビデオゲーム装置、携帯情報端末、ネットワーク機器、店頭用機器およびシステムなどの商業に関わる装置、例えば、ハンドヘルドスキャナ、磁気ストライプリーダ、バーコードスキャナなど、およびそれらに関連する例示的なコンピュータ化装置400が含まれ得る。さらに、本開示に合致する態様は、単一の例示的なコンピュータ化装置400上に配置され得る、あるいは1つまたは複数の通信ネットワークに接続される1つまたは複数の例示的なコンピュータ化装置400の間に分散され得る。
【0080】
例えば、様々な態様および機能性が、1つまたは複数のクライアントコンピュータにサービスを提供するように、または分散システムの一部として全タスクを実行するように構成された1つまたは複数の例示的なコンピュータ化装置400の間に分散され得る。さらに、様々な機能を実行する1つまたは複数のサーバシステムの間に分散された構成要素を含むクライアントサーバまたは多層システム上で態様が実行され得る。したがって、本開示は、任意の特定のシステムまたはシステム群で実行することに限定されるものではない。さらに、態様が、ソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェア、またはこれらを任意に組み合わせたものに実装され得る。したがって、本開示に合致する態様は、様々なハードウェアとソフトウェアの構成を使用して、方法、行為、システム、システム要素、および構成要素に実装されてもよく、本開示は、任意の特定の分散されたアーキテクチャ、ネットワーク、または通信プロトコルに限定されるものではない。
【0081】
図4は、本開示に合致する様々な態様および機能が実施され得る例示的なコンピュータ化装置400のブロック図を示す。例示的なコンピュータ化装置400は、1つまたは複数の例示的なコンピュータ化装置400を含むことができる。例示的なコンピュータ化装置によって含まれる例示的なコンピュータ化装置400は、通信ネットワーク408によって相互接続されてもよく、通信ネットワーク408を通じてデータを交換してもよい。データは、無線および/または有線のネットワーク接続を使用して、例示的なコンピュータ化装置を介して通信され得る。
【0082】
ネットワーク408は任意の通信ネットワークを含むことができ、例示的なコンピュータ化装置400は、通信ネットワークを通じてデータを交換することができる。ネットワーク408を介してデータを交換するために、例示的なコンピュータ化装置400のシステムおよび/または構成要素ならびにネットワーク408は、とりわけ、イーサネット、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、TCP/IP、UDP、HTTP、FTP、SNMP、SMS、MMS、SS7、JSON、XML、REST、SOAP、RMI、DCOM、および/またはウェブサービスを制限なく含む様々な方法、プロトコルおよび規格を使用することができる。データ転送が安全であることを確実にするために、例示的なコンピュータ化装置400のシステムおよび/またはモジュールは、他のセキュリティ技術のうちでとりわけ、TSL、SSL、またはVPNを含む様々なセキュリティ手段を使用して、ネットワーク408を介してデータを送信することができる。例示的なコンピュータ化装置400は、任意の媒体および通信プロトコルもしくはプロトコルを組み合わせたものを実質的に使用してネットワーク化され得る、任意の数の例示的なコンピュータ化装置400および/または構成要素を含むことができる。
【0083】
本開示に合致する種々の態様および機能は、
図4に示す例示的なコンピュータ化装置400を含む1つまたは複数の例示的なコンピュータ化装置400において実行する専用のハードウェアまたはソフトウェアとして実装され得る。図示のように、例示的なコンピュータ化装置400は、プロセッサ410、メモリ412、バス414もしくは他の内部通信システム、入力/出力(I/O)インタフェース416、記憶システム418、および/またはネットワーク通信装置420を含むことができる。追加の装置422は、バス414を介してコンピュータ化装置に選択的に接続され得る。プロセッサ410は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたは他の種類のコントローラを含み得るものであり、結果として操作済みデータとなる一連の命令を実行することができる。プロセッサ410は、ARM、x86、Intel Core、Intel Pentium、Motorola PowerPC、SGI MIPS、Sun UltraSPARC、またはHewlett-Packard PA-RISCプロセッサなどの市販のプロセッサでよいが、他の多くのプロセッサおよびコントローラが利用可能であるので、任意のタイプのプロセッサまたはコントローラでよい。図のように、プロセッサ410は、メモリ412を含む他のシステム要素にバス414で接続され得る。
【0084】
例示的なコンピュータ化装置400は、ネットワーク通信装置420も含むことができる。ネットワーク通信装置420は、ネットワーク408を介してサーバ432、データベース434、スマートフォン436、および/または他のコンピュータ化装置438と通信されるべきコンピュータ化装置の他の構成要素からデータを受信することができる。データの通信は、随意に無線で実行され得る。より具体的には、制限なく、ネットワーク通信装置420は、例示的なコンピュータ化装置400の1つまたは複数の構成要素、あるいはコンピュータ化装置400に接続された他の装置および/または構成要素からの情報を追加の接続された装置432、434、436、および/または438に伝えおよび中継することができる。接続された装置は、制限なく、データサーバ、追加のコンピュータ化装置、モバイルコンピューティング装置、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および別の装置とデジタルで通信することができる他の電子装置を含むよう意図されている。一例では、例示的なコンピュータ化装置400は、接続された装置相互間でデータを分析し通信するためのサーバとして使用され得る。
【0085】
例示的なコンピュータ化装置400は、通信ネットワーク408を介して1つまたは複数の接続済み装置と通信することができる。コンピュータ化装置400は、コンピュータ化装置のネットワーク通信装置420を使用することにより、ネットワーク408を通じて通信することができる。より具体的には、コンピュータ化装置400のネットワーク通信装置420は、接続済み装置のネットワーク通信装置またはネットワークコントローラと通信することができる。ネットワーク408は、例えばインターネットとすることができる。別の例として、ネットワーク408は、WLANとすることができる。しかしながら、当業者なら、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、ピアツーピアネットワーク、および他の様々なネットワークなど、本開示の範囲内に含まれるべき追加のネットワークを理解するであろう。さらに、例示的なコンピュータ化装置400ならびに/あるいは接続済み装置432、434、436、および/または438は、有線、無線、または他の接続を介したネットワーク408を通じて制限なく通信することができる。
【0086】
メモリ412は、例示的なコンピュータ化装置400の運転中にプログラムおよび/またはデータを記憶するために使用され得る。したがって、メモリ412は、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)またはスタティックメモリ(SRAM)などの比較的高性能の揮発性ランダムアクセスメモリとすることができる。しかしながら、メモリ412は、ディスクドライブまたは他の不揮発性記憶装置など、データを記憶するための任意の装置を含むことができる。本開示に合致する様々な実施形態は、本開示の態様および機能を実行するために、メモリ412を特化した構造、および場合によっては特有の構造に編成することができる。
【0087】
例示的なコンピュータ化装置400の構成要素は、バス414などの相互接続要素によって結合され得る。バス414は、1つまたは複数の物理的バス(例えば、同一マシン内で一体化される構成要素相互間のバス)を含むことができるが、USB、Thunderbolt、SATA、FireWire、IDE、SCSI、PCI、およびInfiniBandなどの専用または標準のコンピューティングバス技術を含むシステム要素相互間の任意の通信カップリングを含むことができる。したがって、バス414は、通信(例えば、データおよび命令)が例示的なコンピュータ化装置400のシステム構成要素相互間で交換されることを可能にすることができる。
【0088】
例示的なコンピュータ化装置400は、入力装置、出力装置、および組合せ入力/出力装置など、1つまたは複数のインタフェース装置416も含むことができる。インタフェース装置416は、入力を受け取るかまたは出力を与えることができる。より具体的には、出力装置は外部呈示用の情報を与えることができる。入力装置は、外部ソースから情報を受け取ることができる。インタフェース装置の例としては、とりわけ、キーボード、バーコードスキャナ、マウス装置、トラックボール、磁気ストリップリーダ、マイクロフォン、タッチスクリーン、印刷装置、表示画面、スピーカ、ネットワークインタフェースカードなどが含まれる。インタフェース装置416は、例示的なコンピュータ化装置400がユーザや他のシステムなどの外部エンティティと情報を交換し通信することを可能にする。
【0089】
記憶システム418は、プロセッサによって実行されるべきプログラムを定義する命令を記憶することができるコンピュータ読み込み可能および書込み可能な不揮発性記憶媒体を含むことができる。記憶システム418は、媒体上または媒体内に記録される情報も含むことができ、この情報はプログラムによって処理され得る。より具体的には、情報は、記憶スペースを節約するかまたはデータ交換性能を高めるように特に構成された1つまたは複数のデータ構造に記憶され得る。命令は、符号化されたビットまたは信号として持続的に記憶されてもよく、命令は、プロセッサに、符号化されたビットまたは信号で記述された機能のいずれかを実行させることができる。媒体は、例えば、とりわけ光ディスク、磁気ディスク、またはフラッシュメモリとすることができる。動作中、プロセッサ410または他のコントローラは、不揮発性記録媒体からデータを、プロセッサが記憶システム418に含まれる記憶媒体にアクセスするよりも速く情報にアクセスすることを可能にするメモリ412などの別のメモリに読み込ませることができる。メモリは、記憶システム418またはメモリ412内に配置され得る。プロセッサ410は、メモリ412内のデータを操作し、次いで、このデータを、処理が完了した後で記憶システム418に関連する媒体にコピーすることができる。様々な構成要素が、媒体と集積回路メモリ要素との間のデータ移動を管理することができ、本開示を限定するものではない。さらに、本開示は、特定のメモリシステムまたは記憶システムに限定されるものではない。
【0090】
上述した例示的なコンピュータ化装置は、例として、本開示に合致する様々な態様および機能が実施され得る対象である例示的なコンピュータ化装置の一種として示されているが、本開示の態様は、
図4に示すように例示的なコンピュータ化装置400上に実装されることに限定されるものではない。本開示に合致する様々な態様および機能が、
図4に示されているもの以外の構成要素を有する1つまたは複数のコンピュータ上で実施され得る。例えば、例示的なコンピュータ化装置400は、特別にプログラムされた専用ハードウェア、例えば、この例に開示される特定動作を実行するように作られた特定用途向け集積回路(ASIC)などを含むことができる。別の実施形態は、前述のプロセッサ上でWindow、Linux(登録商標)、Unix(登録商標)、Android、iOS、MAC OS X(登録商標)、または他のオペレーティングシステムを走らせるいくつかの汎用コンピューティング装置、ならびに/あるいは所有者のハードウェアおよびオペレーティングシステムを走らせる専用のコンピューティング装置を使用して本質的に同じ機能を実行することができる。
【0091】
例示的なコンピュータ化装置400は、例示的なコンピュータ化装置400に含まれるハードウェア要素の少なくとも一部を管理するオペレーティングシステムを含むことができる。プロセッサ410などのプロセッサまたはコントローラは、とりわけ、オペレーティングシステム、上述のオペレーティングシステムのうちの1つ、多くのLinux(登録商標)ベースのオペレーティングシステム配給物のうちの1つ、UNIX(登録商標)オペレーティングシステム、または当業者には明らかであろう別のオペレーティングシステムとすることができるオペレーティングシステムを実行することができる。他の多くのオペレーティングシステムが使用されてもよく、実施形態は、任意の特定のオペレーティングシステムに限定されるものではない。
【0092】
プロセッサおよびオペレーティングシステムは、高水準アプリケーション言語のアプリケーションプログラムを書き込むことができるコンピューティングプラットフォームを定義するために、共に働くことができる。これらのコンポーネントアプリケーションは、通信プロトコル(例えば、TCP/IP)を使用して通信ネットワーク(例えば、インターネット)で通信する実行可能コード、中間コード(例えば、C#またはJAVA(登録商標)バイトコード)またはインタプリタコードとすることができる。同様に、本開示に合致する態様は、JAVA(登録商標)、C、C++、C#、Python、PHP、Visual Basic.NET、Java(登録商標)Script、Perl、Ruby、Delphi/Object Pascal、Visual Basic、Objective-C、Swift、MATLAB(登録商標)、PL/SQL、OpenEdge ABL、R、Fortran、または当業者には明らかであろう他の言語など、オブジェクト指向プログラミング言語を使用して実装され得る。他のオブジェクト指向プログラミング言語を使用することもできる。あるいは、アセンブリ言語、手続き型言語、スクリプト言語、または論理型プログラミング言語を使用することもできる。
【0093】
さらに、本開示に合致する様々な態様および機能は、非プログラム環境で実装され得る(例えば、ブラウザプログラムのウィンドウで見られるときに、グラフィカルユーザインタフェースの態様をレンダリングするか、または他の機能を実行するHTML5、HTML、XML、CSS、Java(登録商標)Script、または他のフォーマットで作られたドキュメント)。さらに、本開示に合致する様々な実施形態は、プログラム要素もしくは非プログラム要素、またはこれらを組み合わせたものとして実装され得る。例えば、HTMLを使用してウェブページを実装することができ、ウェブページ内から呼び出されたデータオブジェクトをC++で書き込むことができる。したがって、本開示は、特定のプログラミング言語に限定されるものではなく、任意の適当なプログラミング言語を使用することもできる。
【0094】
一実施形態に含まれる例示的なコンピュータ化装置は、本開示の範囲外の機能を実行することができる。例えば、本システムの態様は、例えば、ワシントン州レッドモンドのMicrosoftから入手可能なSQLサーバなどのデータベース管理システム、テキサス州オースティンのOracleから入手可能なOracle DatabaseもしくはMySQL、またはニューヨーク州ArmonkのIBMから入手可能なWebSphereミドルウェアなどの統合ソフトウェアなど、既存の製品を使用して実装され得る。
【0095】
動作中、改良型ソーラーシステムから電流を発生させる方法が提供され得る。当業者なら、下記の方法が本開示の一実施形態を例示するために提供され、本開示をそうした方法または態様だけに限定すると見なされるべきでないことを理解するであろう。当業者なら、本開示の恩恵を得た後で以下の例によって提供される動作を実行するための、本開示の範囲および精神内にある追加の方法を理解するであろう。そのような追加の方法は、本開示によって含まれるためのものである。
【0096】
本開示の一実施形態によれば、光からの光子を電流に変換するための半導体層を備える改良型太陽光発電システムを使用して電気を発生させる方法が提供される。本方法は、(a)光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第1の電流方向に発生させる、第1の半導体層と第2の半導体層との間に配置された第1の空乏領域を介して電流を発生させることを含むことができる。本方法は、(b)光子の少なくとも一部を受け取ると電流を第2の電流方向に発生させる、第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域を介して電流を発生させることを含むことができる。本方法は、(c)半導体層に動作可能に設置された熱電構成要素を介して半導体層から受け取った熱エネルギーから回収電流を発生させることを含むことができる。
【0097】
一実施形態では、半導体層は、P型材料とN型材料との間で交互になることができる。第1の半導体層はP型材料を含むことができる。第2の半導体層はN型材料を含むことができる。第3の半導体層はP型材料を含むことができる。半導体層は、第1の半導体層によって提供されるエミッタ、第2の半導体層によって提供されるベース、および第3の半導体層によって提供されるコレクタを含む増幅器回路として構成されたトランジスタとして構成され得る。第2の半導体層がバイアス電流を受け取ると、第1の半導体層から第3の半導体層へ流れる電流は増幅され得る。
【0098】
一実施形態では、本方法は、(d)回収電流を第2の半導体層へバイアス電流として流すことをさらに含むことができる。半導体層は、第1の入射角光から光子を受け取るための第1の角度配向部分、および第2の入射角光から光子を受け取るための第2の角度配向部分を含むように配置され得る。
【0099】
ここで
図5のフローチャート500を参照すると、例示的な発電方法の一例について制限なく説明する。動作は、太陽電池の半導体層に当たる太陽光線から太陽エネルギーを取り込むことから始める。(ブロック510)。本開示を通して論じられるように、太陽電池のうちの1つまたは複数が、追加の太陽光線を取り込んで光エネルギーにするのを容易にする角度方向性を含むことができる。次いで、光エネルギーは、光エネルギーに固有の光子を含んでおり、第1の半導体層によって受け取られ得る。(ブロック520)。この例では、第1の半導体層はP型層である。半導体層に対する角度方向性を含む一例では、増大した数の光子が、ブロック520によって含まれる動作でP型層によって受け取られる。次いで、光子は、第1の半導体層と第2の半導体層との間の空乏領域へ移動する。
【0100】
第1の半導体層と第2の半導体層との間の空乏領域内の光子との相互作用により電子が解放され得る。(ブロック522)。解放電子は、第1の空乏領域から第2の半導体層へ移行することができ、第2の半導体層はN型材料を含むことができる。(ブロック524)。以下で論じるように、第2の半導体層は、半導体層の挙動に作用するベース電圧を受け取る。追加の光子が、第2の半導体層と第3の半導体層との間に配置された第2の空乏領域内の原子と相互作用することができる。第3の半導体層は、P型層とすることができ、増大した電子の流れを回収し、かかる電子を出力端子に供給することができる。(ブロック526)。
【0101】
出力端子に供給された電子は、負荷に電力を供給するか、電池を充電するか、または機器を操作するために使用されてもよく、そうでなければ、本開示の恩恵を得た後で当業者なら理解するように使用されてもよい。(ブロック540)。電子が使用および/または貯蔵された後、電子は第1の半導体層への復路をたどることができ、第1の半導体層は、ブロック520で示されているようにP型材料を使用して構成され得る。
【0102】
光起電力プロセスで発生した熱は、第1の半導体層、第2の半導体層、第3の半導体層、および/または半導体層の他の態様から最後の半導体層の下に配置された熱電構成要素へ放射され得る。(ブロック530)。次いで、熱電構成要素は、熱エネルギーの少なくとも一部を電気エネルギー、例えば直流電圧に変換することができる。(ブロック532)。次いで、電気エネルギーをバイアス電流としてN型層であり得る第2の半導体層に供給して、増幅器回路によって供給され得る、第2の半導体層を通る電子の流れを増大させることができる。(ブロック534)。このプロセスは、太陽エネルギーが半導体層に供給され続ける限り継続することができる。
【0103】
様々な態様について上記開示で説明してきたが、本開示の説明は、本発明の範囲を例示するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義され、上記開示に提供された説明図および例によっては定義されない。当業者なら、上記開示の恩恵を得た後で、代替実施形態で実現され得る本発明の追加の態様を理解するであろう。他の態様、利点、実施形態、および変形形態は以下の特許請求の範囲内にある。
【国際調査報告】