(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-12
(54)【発明の名称】タンパク質生産のための材料および方法
(51)【国際特許分類】
A23J 3/22 20060101AFI20240305BHJP
A23J 3/20 20060101ALI20240305BHJP
A23J 3/14 20060101ALI20240305BHJP
A23J 3/00 20060101ALI20240305BHJP
A23L 13/60 20160101ALI20240305BHJP
A23C 11/02 20060101ALI20240305BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20240305BHJP
C07K 14/805 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/415 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/405 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/37 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/44 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/195 20060101ALN20240305BHJP
C07K 14/435 20060101ALN20240305BHJP
【FI】
A23J3/22
A23J3/20
A23J3/14
A23J3/00 502
A23L13/60 Z
A23C11/02
A23L5/00 M
C07K14/805 ZNA
C07K14/415
C07K14/405
C07K14/37
C07K14/44
C07K14/195
C07K14/435
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023553003
(86)(22)【出願日】2022-03-01
(85)【翻訳文提出日】2023-10-20
(86)【国際出願番号】 US2022018395
(87)【国際公開番号】W WO2022187285
(87)【国際公開日】2022-09-09
(32)【優先日】2021-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2021-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514009867
【氏名又は名称】インポッシブル フーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(72)【発明者】
【氏名】リ,シン
(72)【発明者】
【氏名】マイ,ミシェル
(72)【発明者】
【氏名】チェン,イミン
(72)【発明者】
【氏名】バラダン,ランジャニ
(72)【発明者】
【氏名】ジン,イ
【テーマコード(参考)】
4B001
4B035
4B042
4H045
【Fターム(参考)】
4B001AC08
4B001BC04
4B001BC05
4B001BC99
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4H045GA01
4H045GA15
(57)【要約】
本文書は、タンパク質を生産するための材料および方法に関する。例えば、低風味または低呈色プロファイルを有するタンパク質およびそれらを含む食品製品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質組成物であって、
(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップであって、約9.0~約12.5のpHで実施されるステップ、
(b)前記可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、
(c)任意選択で、前記可溶化タンパク質の溶液を加熱するステップ、
(d)前記可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整するステップ、
(e)任意選択で、前記可溶化タンパク質の溶液を、約0℃~約10℃に冷却するステップ、
(f)前記可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、
(g)前記固相を前記液相から分離して、前記タンパク質組成物を形成するステップ、
(h)任意選択で、前記タンパク質組成物を洗浄溶媒で洗浄するステップ、ならびに
(i)任意選択で、前記タンパク質組成物を処理するステップ
を含む方法により生産され、
乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質を少なくとも含む、タンパク質組成物。
【請求項2】
乾燥重量で少なくとも約90%の前記複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、請求項1に記載のタンパク質組成物。
【請求項3】
約150ppm未満のイソフラボン含有量を有する、請求項1または請求項2に記載のタンパク質組成物。
【請求項4】
約75ppm未満のサポニン含有量を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項5】
約500ppm未満のリン脂質含有量を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項6】
0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項7】
14未満の彩度値を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項8】
乾燥重量で約0.5%未満のリン脂質を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項9】
保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項10】
溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である、請求項1~9のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項11】
固形物または粉末の形態である、請求項1~10のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項12】
押出物の形態である、請求項1~11のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項13】
ステップ(a)が、約10.5~約12.5のpHで実施される、請求項1~12のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項14】
ステップ(a)が、約11~約12のpHで実施される、請求項1~12のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項15】
前記可溶化タンパク質の溶液が、前記供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%を含む、請求項1~14のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項16】
ステップ(b)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項17】
ステップ(d)が、前記可溶化タンパク質の溶液のpHを約4.0~約6.0に調整することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項18】
ステップ(d)が、前記可溶化タンパク質の溶液のpHを約6.0~約7.0に調整することを含む、請求項1~16のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項19】
ステップ(f)の開始時に、前記有機溶媒が、約-20℃~約10℃の温度を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項20】
ステップ(f)の開始時に、前記有機溶媒が、約10℃~約25℃の温度を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項21】
ステップ(e)が、前記可溶化タンパク質の溶液を約0℃~約4℃の温度に冷却することを含む、請求項1~20のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項22】
ステップ(f)の開始時に、前記可溶化タンパク質の溶液が、約10℃~約25℃の温度を有する、請求項1~21のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項23】
ステップ(g)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、請求項1~22のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項24】
前記有機溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、請求項1~23のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項25】
処理が、前記タンパク質組成物を約1.5~約50mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、請求項1~24のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項26】
前記処理が、前記タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも8.0のpHで再可溶化することを含む、請求項1~25のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項27】
前記処理が、前記タンパク質組成物の少なくとも一部分を、酵素を使用して再可溶化することを含む、請求項1~26のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項28】
前記酵素が、タンパク質デアミダーゼである、請求項27に記載のタンパク質組成物。
【請求項29】
前記タンパク質組成物を乾燥させることをさらに含む、請求項1~28のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項30】
前記供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せである、請求項1~29のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項31】
前記供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、前記タンパク質組成物が、乾燥重量基準で前記供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満のイソフラボン含有量を有する、請求項1~29のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項32】
水中で調理する場合、前記タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)の前記タンパク質組成物の懸濁物が、(前記供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の前記供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の50%以下を生産する、請求項1~31のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項33】
前記1つまたは複数の大豆風味化合物が、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項32に記載のタンパク質組成物。
【請求項34】
前記供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の50%未満であるサポニン含有量を有する、請求項1~33のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項35】
前記供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満であるイソフラボン含有量を有する、請求項1~34のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項36】
前記供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の50%未満であるリン脂質含有量を有する、請求項1~35のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項37】
前記供給源タンパク質組成物の脂質含有量の50%未満である脂質含有量を有する、請求項1~36のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項38】
前記供給源タンパク質組成物のリン含有量の50%未満であるリン含有量を有する、請求項1~37のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項39】
前記供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の50%未満であるカルシウム含有量を有する、請求項1~38のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項40】
前記供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の50%未満であるマグネシウム含有量を有する、請求項1~39のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項41】
前記供給源タンパク質組成物の鉄含有量の50%未満である鉄含有量を有する、請求項1~40のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項42】
前記供給源タンパク質組成物の灰分含有量の50%未満である灰分含有量を有する、請求項1~41のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項43】
前記供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の50%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、請求項1~42のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項44】
少なくとも約5%の起泡能力を有する、請求項1~43のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項45】
少なくとも約200m
2/gの乳化活性指数を有する、請求項1~44のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項46】
少なくとも約90%のエマルジョン安定性指数を有する、請求項1~45のいずれか一項に記載のタンパク質組成物。
【請求項47】
請求項1~46のいずれか一項に記載のタンパク質組成物を含む食品製品。
【請求項48】
肉代用品である、請求項47に記載の食品製品。
【請求項49】
脂肪、水、および請求項1~46のいずれか一項に記載のタンパク質組成物のエマルジョンを含む乳模造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2021年3月1日に出願された米国特許仮特許出願第63/155,282号および2021年9月1日に出願された米国特許仮特許出願第63/239,738号の利益を主張するものであり、これらの文献の各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
電子的に提出されたテキストファイルの説明
電子的に提出されたテキストファイルの内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる:配列表のコンピューター可読形式コピーのファイル名:38767_0260WO1 SL.txt、記録日2022年3月1日、ファイルサイズは48.2キロバイトである。
【0003】
本発明は、タンパク質を精製するための方法に関し、より詳細には、タンパク質を精製して、タンパク質の供給源に関連する色、臭い、および風味の低減を支援するための方法に関する。本発明は、精製されたタンパク質を含む食品製品にも関する。
【背景技術】
【0004】
動物由来食品製品(例えば、チーズまたは肉)を模倣した食品製品の成功は、操作が可能で風味の低い機能性タンパク質を生成することに大きく依存しており、そのためタンパク質の供給源は、食品製品模倣物の風味プロファイルでは容易に識別することができない。食品に安全であり、精製されたタンパク質の望ましくない色、臭い、および風味が最小限に抑えられる、タンパク質を精製するための方法があれば有用であろう。
【発明の概要】
【0005】
本文書は、少なくとも部分的には、沈殿を使用したタンパク質組成物の生産に基づく。
【0006】
一態様では、低風味タンパク質単離物が提供される。そのような低風味タンパク質単離物は、概して、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である。
【0007】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する。
【0008】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、14未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、12未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、10未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、8未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、6未満の彩度値を有する。
【0009】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含む。
【0010】
一部の実施形態では、脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含む。
【0011】
一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である。
【0012】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0013】
一部の実施形態では、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む。
【0014】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、固形物または粉末の形態である。
【0015】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する。
【0016】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、押出物の形態である。一部の実施形態では、押出物は、実質的に顆粒の形態である。
【0017】
一部の実施形態では、顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有する。
【0018】
一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有する。
【0019】
一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する。一部の実施形態では、押出物は、約30分間未満の水和時間を有する。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する。
【0020】
一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度(bite strength)を有する。
【0021】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0022】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0023】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000・Pa・s、少なくとも3,000・Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0024】
また、本明細書に記載の任意の低風味タンパク質単離物を含む食品製品が提供される。
【0025】
別の態様では、低呈色タンパク質組成物が提供される。そのような低呈色タンパク質組成物は、概して、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方であり、低呈色タンパク質組成物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度、14未満の彩度値、または両方を有する。
【0026】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する。
【0027】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、14未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、12未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、10未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、8未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、6未満の彩度値を有する。
【0028】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含む。
【0029】
一部の実施形態では、脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含む。
【0030】
一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である。
【0031】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0032】
一部の実施形態では、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む。
【0033】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、固形物または粉末の形態である。
【0034】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する。
【0035】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、押出物の形態である。一部の実施形態では、押出物は、実質的に顆粒の形態である。
【0036】
一部の実施形態では、顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有する。
【0037】
一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有する。
【0038】
一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する。一部の実施形態では、押出物は、約30分間未満の水和時間を有する。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する。
【0039】
一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有する。
【0040】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0041】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0042】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0043】
一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、タンパク質濃縮物である。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、タンパク質単離物である。
【0044】
また、本明細書に記載の任意の低呈色タンパク質組成物を含む食品製品が提供される。
【0045】
さらに別の態様では、タンパク質濃縮物が提供される。そのようなタンパク質濃縮物は、概して、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せ;および乾燥重量で少なくとも9%の1つまたは複数の不溶性炭水化物を含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である。
【0046】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する。
【0047】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、14未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、12未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、10未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、8未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、6未満の彩度値を有する。
【0048】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含む。
【0049】
一部の実施形態では、脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含む。
【0050】
一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である。
【0051】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0052】
一部の実施形態では、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む。
【0053】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、固形物または粉末の形態である。
【0054】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する。
【0055】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、押出物の形態である。一部の実施形態では、押出物は、実質的に顆粒の形態である。
【0056】
一部の実施形態では、顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有する。
【0057】
一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有する。
【0058】
一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する。一部の実施形態では、押出物は、約30分間未満の水和時間を有する。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する。
【0059】
一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有する。
【0060】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0061】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0062】
一部の実施形態では、タンパク質濃縮物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0063】
また、本明細書に記載の任意のタンパク質濃縮物を含む食品製品が提供される。
【0064】
さらに別の態様では、タンパク質単離物が提供される。そのようなタンパク質単離物は、概して、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せ;および乾燥重量で8%未満の1つまたは複数の不溶性炭水化物を含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である。
【0065】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する。
【0066】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、14未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、12未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、10未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、8未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、6未満の彩度値を有する。
【0067】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含む。一部の実施形態では、脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含む。
【0068】
一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である。
【0069】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0070】
一部の実施形態では、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む。
【0071】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、固形物または粉末の形態である。
【0072】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。
【0073】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する。
【0074】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、押出物の形態である。一部の実施形態では、押出物は、実質的に顆粒の形態である。
【0075】
一部の実施形態では、顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有する。
【0076】
一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有する。
【0077】
一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する。一部の実施形態では、押出物は、約30分間未満の水和時間を有する。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する。
【0078】
一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有する。
【0079】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、タンパク質単離物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0080】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0081】
一部の実施形態では、タンパク質単離物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0082】
また、本明細書に記載の任意のタンパク質単離物を含む食品製品が提供される。
【0083】
一態様では、以下の方法により生産される低風味タンパク質単離物が提供される。そのような方法は、概して、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;および(d)固相を液相から分離して低風味タンパク質単離物を形成するステップを含み、低風味タンパク質単離物は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である。
【0084】
一部の実施形態では、ステップ(a)は、約6.0~約9.0のpHで実施される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、約7.5~約8.5のpHで実施される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHで実施される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、約9.0~約12.5(例えば、約9.0~約11.0、約9.0~約10.0、約10.0~約12.5、約11.0~約12.5、または約10.5)のpHで実施される。
【0085】
一部の実施形態では、ステップ(b)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む。
【0086】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液は、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%を含む。
【0087】
一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約7.0に(例えば、約4.0~約6.0に、約4.5~約6.0に、約4.5に、または約6.0に)調整する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)の温度で、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)加熱する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、有機溶媒および/または可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、加熱し、次いで冷却する。
【0088】
一部の実施形態では、ステップ(c)は、有機溶媒を添加することを含む。一部の実施形態では、ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む。一部の実施形態では、ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含む。一部の実施形態では、ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約20%~約30%(容積/容積)になるように添加することを含む。一部の実施形態では、ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約90%(容積/容積)になるように(例えば、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように、最終濃度が約40%~約60%(容積/容積)になるように、または最終濃度が約45%~約55%(容積/容積)になるように)添加することを含む。
【0089】
一部の実施形態では、pHは、酸を添加することにより調整される。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。
【0090】
一部の実施形態では、ステップ(d)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む。
【0091】
一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%のエタノール)である。一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。
【0092】
一部の実施形態では、この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を有機洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含む。一部の実施形態では、この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を水性洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含む。一部の実施形態では、この方法は、(e)低風味タンパク質単離物をまず有機洗浄溶媒で洗浄し、次に水性洗浄溶媒で洗浄するか、またはその逆のステップをさらに含む。
【0093】
一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、もしくは100%のエタノール、または最大で20%、最大で15%、最大で10%、もしくは最大で5%のエタノール)である。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。
【0094】
一部の実施形態では、ステップ(e)の有機洗浄溶媒は、ステップ(c)の有機溶媒と同じである。
【0095】
一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は水である。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHを有する。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0096】
一部の実施形態では、この方法は、低風味タンパク質単離物を乾燥するステップをさらに含む。一部の実施形態では、乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含む。
【0097】
一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも95%の脱脂粉、脱脂粗粉、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は脱脂されている。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であり、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の90%未満のイソフラボン含有量を有する。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であり、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の70%未満のイソフラボン含有量を有する。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であり、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満のイソフラボン含有量を有する。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であり、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満のイソフラボン含有量を有する。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であり、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満のイソフラボン含有量を有する。
【0098】
一部の実施形態では、水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下を生産する。
【0099】
一部の実施形態では、水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の70%以下を生産する。
【0100】
一部の実施形態では、水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の50%以下を生産する。
【0101】
一部の実施形態では、水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の30%以下を生産する。
【0102】
一部の実施形態では、水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の10%以下を生産する。
【0103】
一部の実施形態では、風味ブロス中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産する。
【0104】
一部の実施形態では、風味ブロス中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の少なくとも5%よりも多く(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれよりも多く)を生産する。
【0105】
一部の実施形態では、風味ブロス中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の少なくとも5%よりも多く(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれよりも多く)を生産する。
【0106】
一部の実施形態では、1つまたは複数の大豆風味化合物は、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
【0107】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する。
【0108】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、14未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、12未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、10未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、8未満の彩度値を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、6未満の彩度値を有する。
【0109】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含む。一部の実施形態では、脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含む。
【0110】
一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である。
【0111】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む。
【0112】
一部の実施形態では、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む。
【0113】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、固形物または粉末の形態である。
【0114】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する。
【0115】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、押出物の形態である。一部の実施形態では、押出物は、実質的に顆粒の形態である。
【0116】
一部の実施形態では、顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有する。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有する。
【0117】
一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有する。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有する。
【0118】
一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する。一部の実施形態では、押出物は、約30分間未満の水和時間を有する。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する。
【0119】
一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有する。
【0120】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0121】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0122】
一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0123】
また、本明細書に記載の任意の低風味タンパク質単離物を含む食品製品が提供される。
【0124】
別の態様では、本明細書には、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せ、および乾燥重量で1.2%未満の脂肪を含むタンパク質組成物であって、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である、タンパク質組成物が提供される。
【0125】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。タンパク質組成物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度を有してもよい。タンパク質組成物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有してもよい。タンパク質組成物は、14未満の彩度値を有してもよい。タンパク質組成物は、12未満の彩度値を有してもよい。タンパク質組成物は、10未満の彩度値を有してもよい。組成物は、8未満の彩度値を有してもよい。タンパク質組成物は、6未満の彩度値を有してもよい。タンパク質組成物は、乾燥重量で約0.5%未満の脂質を含んでいてもよい。脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含んでいてもよい。複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質であってもよい。組成物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。タンパク質組成物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態であってもよい。タンパク質組成物は、固形物または粉末の形態であってもよい。タンパク質組成物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有してもよい。タンパク質組成物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有してもよい。タンパク質組成物は、押出物の形態である。押出物は、実質的に顆粒の形態であってもよい。顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有してもよい。顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有してもよい。顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有してもよい。押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有してもよい。押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有してもよい。押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有してもよい。押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有してもよい。押出物は、約1%未満の糖含有量を有してもよい。押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有してもよい。押出物は、約30分未満の水和時間を有してもよい。押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有してもよい。押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有してもよい。タンパク質組成物はタンパク質濃縮物であってもよい。タンパク質組成物は、タンパク質単離物であってもよい。また、本明細書では、本明細書で提供されるタンパク質組成物のいずれかを含む食品製品が提供される。
【0126】
別の態様では、低風味タンパク質単離物を生産するための方法が提供される。そのような方法は、典型的には、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;ならびに(d)固相を液相から分離して、低風味タンパク質単離物を形成するステップを含み、低風味タンパク質単離物は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。
【0127】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。ステップ(a)は、約6.0~約9.0のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.5~約8.5のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHで実施することができる。ステップ(b)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約7.0(例えば、約4.0~約6.0、約4.5~約6.0、約4.5、または約6.0)に調整してもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)の温度で、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)加熱する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、有機溶媒および/または可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱し、次いで冷却する。ステップ(c)は、有機溶媒を添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約20%~約30%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約90%(容積/容積)になるように(例えば、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように、最終濃度が約40%~約60%(容積/容積)になるように、または最終濃度が約45%~約55%(容積/容積)になるように)添加することを含んでいてもよい。酸を添加することによりpHを調整することができる。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。ステップ(d)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。有機溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を有機洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を水性洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物をまず有機洗浄溶媒で洗浄し、次に水性洗浄溶媒で洗浄するか、またはその逆であるステップをさらに含んでいてもよい。有機洗浄溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、もしくは100%エタノール、または最大で20%、最大で15%、最大で10%、もしくは最大で5%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。ステップ(e)の有機洗浄溶媒は、ステップ(c)の有機溶媒と同じであってもよい。水性洗浄溶媒は水であってもよい。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHを有する。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は緩衝剤を含んでいてもよい。この方法は、低風味タンパク質単離物を乾燥するステップをさらに含んでいてもよい。乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せであってもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であってもよく、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の90%未満のイソフラボン含有量を有してもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であってもよく、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の70%未満のイソフラボン含有量を有してもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であってもよく、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満のイソフラボン含有量を有してもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であってもよく、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満のイソフラボン含有量を有してもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆タンパク質組成物であってもよく、低風味タンパク質単離物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満のイソフラボン含有量を有してもよい。水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下を生産してもよい。水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の70%以下を生産してもよい。水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の50%以下を生産してもよい。水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の30%以下を生産してもよい。水中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の10%以下を生産してもよい。風味ブロス中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、溶媒支援風味抽出(SAFE)により、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下(例えば、70%、50%、30%、または10%以下)を生産する。1つまたは複数の大豆風味化合物は、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有してもよい。風味ブロス中で調理する場合、低風味タンパク質単離物の乾燥重量で1%(重量/容積)の低風味タンパク質単離物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の少なくとも5%よりも多く(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれよりも多く)を生産してもよい。低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、14未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、12未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、10未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、8未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、6未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含んでいてもよい。脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含んでいてもよい。複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質であってもよい。低風味タンパク質単離物は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つを含んでいてもよい。低風味タンパク質単離物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態であってもよい。低風味タンパク質単離物は、固形物または粉末の形態であってもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。
低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、押出物の形態であってもよい。押出物は、実質的に顆粒の形態であってもよい。顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有してもよい。顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有してもよい。顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有してもよい。押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有してもよい。押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有してもよい。押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有してもよい。押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有してもよい。押出物は、約1%未満の糖含有量を有してもよい。押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有してもよい。押出物は、約30分未満の水和時間を有してもよい。押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有してもよい。押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有してもよい。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有する。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%)である。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0128】
また、本明細書では、本明細書に記載の方法のいずれかにより生産された低風味タンパク質単離物を含む食品製品が提供される。
【0129】
さらに別の態様では、解毒タンパク質組成物を作製するための方法が提供される。そのような方法は、概して、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;ならびに(d)固相を液相から分離して、解毒タンパク質組成物を形成するステップを含み、解毒タンパク質組成物は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質を含んでいてもよく、供給源タンパク質組成物は、ヒト消費に好適でなくてもよい。
【0130】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、ヒトに害を及ぼすのに十分な量の1つまたは複数の毒素を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、コットンウッド(cottonwood)供給源タンパク質組成物であってもよい。供給源タンパク質組成物は、450ppmよりも多くの量のゴシポールを含んでいてもよい。解毒タンパク質組成物は、450ppm未満の量のゴシポールを含んでいてもよい。解毒タンパク質組成物は、300ppm未満の量のゴシポールを含んでいてもよい。解毒タンパク質組成物は、100ppm未満の量のゴシポールを含んでいてもよい。解毒タンパク質組成物は、10ppm未満の量のゴシポールを含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の解毒タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数の毒素を含んでいてもよい。一部の場合では、解毒タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の毒素含有量の約90%未満(例えば、約70%、50%、30%、または10%未満)の毒素含有量を有してもよい。毒素の非限定的な例としては、ゴシポール(例えば、コットンウッド中の)、ビシンまたはコンビシン(例えば、ソラ豆中の)、青酸グリコシド(例えば、キャッサバまたは竹中の)、グルコシノレート(例えば、アブラナ科野菜中の)、およびグリコアルカロイド(例えば、ジャガイモおよびビタースイートナイトシェード(bittersweet nightshade)中の)が挙げられる。ステップ(a)は、約6.0~約9.0のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.5~約8.5のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHで実施することができる。ステップ(b)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約7.0(例えば、約4.0~約6.0、約4.5~約6.0、約4.5、または約6.0)に調整してもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)の温度で、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)加熱する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、有機溶媒および/または可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱し、次いで冷却する。ステップ(c)は、有機溶媒を添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約20%~約30%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約90%(容積/容積)になるように(例えば、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように、最終濃度が約40%~約60%(容積/容積)になるように、または最終濃度が約45%~約55%(容積/容積)になるように)添加することを含んでいてもよい。酸を添加することによりpHを調整することができる。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。ステップ(d)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。有機溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を有機洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を水性洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物をまず有機洗浄溶媒で洗浄し、次に水性洗浄溶媒で洗浄するか、またはその逆であるステップをさらに含んでいてもよい。有機洗浄溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、もしくは100%エタノール、または最大で20%、最大で15%、最大で10%、もしくは最大で5%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。ステップ(e)の有機洗浄溶媒は、ステップ(c)の有機溶媒と同じであってもよい。水性洗浄溶媒は水であってもよい。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHを有する。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は緩衝剤を含んでいてもよい。この方法は、解毒タンパク質組成物を乾燥するステップをさらに含んでいてもよい。乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。
【0131】
さらに別の態様では、タンパク質供給源組成物から小分子を抽出する方法が提供される。そのような方法は、概して、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、ならびに(d)固相を液相から分離して、小分子が富化された溶液を形成するステップを含む。
【0132】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、大豆供給源タンパク質組成物であってもよい。小分子が富化された溶液は、イソフラボンを含んでいてもよい。小分子が富化された溶液は、イソフラボン、色素(例えば、クロロフィル、アントシアニン、カロテノイド、およびベタレイン)、風味化合物(例えば、大豆風味化合物)、サポニン、毒素(例えば、ゴシポール)、天然産物(例えば、植物天然産物、薬理学的に活性な天然産物)、代謝物(例えば、一次および/または二次代謝物)、リン脂質(例えば、レシチン)、フィチン酸、および/またはフィチン酸塩を含んでいてもよい。小分子は、最大900ダルトン(例えば、最大800、最大700、最大600、または最大500ダルトン)の分子量を有してもよい。ステップ(a)は、約6.0~約9.0のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.5~約8.5のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHで実施することができる。ステップ(a)は、少なくとも約10.5のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約10.5~約12.5(例えば、約11.0~約12.0)のpHで実施することができる。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液は、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%、少なくとも約70%、または少なくとも約80%を含む。ステップ(b)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約7.0(例えば、約4.0~約6.0、約4.5~約6.0、約4.5、または約6.0)に調整してもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)の温度で、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)加熱する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、有機溶媒および/または可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱し、次いで冷却する。ステップ(c)は、有機溶媒を添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約20%~約30%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約90%(容積/容積)になるように(例えば、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように、最終濃度が約40%~約60%(容積/容積)になるように、または最終濃度が約45%~約55%(容積/容積)になるように)添加することを含んでいてもよい。酸を添加することによりpHを調整することができる。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。ステップ(d)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。有機溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を有機洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を水性洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物をまず有機洗浄溶媒で洗浄し、次に水性洗浄溶媒で洗浄するか、またはその逆であるステップをさらに含んでいてもよい。有機洗浄溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、もしくは100%エタノール、または最大で20%、最大で15%、最大で10%、もしくは最大で5%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。ステップ(e)の有機洗浄溶媒は、ステップ(c)の有機溶媒と同じであってもよい。水性洗浄溶媒は水であってもよい。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHを有する。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は緩衝剤を含んでいてもよい。この方法は、低風味タンパク質単離物を乾燥させるステップをさらに含んでいてもよい。乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。
【0133】
さらに別の態様では、食品製品が提供される。そのような食品製品は、任意選択で、脂肪;任意選択で、1つまたは複数の風味前駆体化合物;および乾燥重量で少なくとも10%の低風味タンパク質単離物であって、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む低風味タンパク質単離物を含み、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方である。
【0134】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。食品製品は、植物ベース食品製品であってもよい。食品製品は、藻類ベース食品製品であってもよい。食品製品は、真菌ベース食品製品であってもよい。食品製品は、無脊椎動物ベース食品製品であってもよい。脂肪は、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂肪を含んでいてもよい。1つまたは複数の風味前駆体は、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含んでいてもよい。好適な風味前駆体としては、糖、糖アルコール、糖誘導体、油(例えば、植物油)、遊離脂肪酸、アルファ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸、アミノ酸およびそれらの誘導体、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ビタミン、ペプチド、タンパク質加水分解物、抽出物、リン脂質、レシチン、および有機分子を挙げることができる。食品製品は、肉類似物であってもよい。食品製品は、ひき肉、ソーセージ、または肉の切り身の形態であってもよい。食品製品は、乳製品類似物(例えば、牛乳、発酵乳、ヨーグルト、クリーム、バター、チーズ、カスタード、アイスクリーム、ジェラート、またはフローズンヨーグルト)であってもよい。食品製品は、動物性産物を含んでいなくてもよい。脂肪は、食品製品の乾燥重量の約5%~約80%の量で食品製品中に存在してもよい。脂肪は、食品製品の乾燥重量で約10%~約30%の量で食品製品中に存在してもよい。食品製品は、脂肪を含んでいなくてもよい。食品製品は、乾燥重量で約0.01%~約5%のヘム含有タンパク質をさらに含んでいてもよい。食品製品は、飲料品(例えば、スポーツ飲料、プロテインシェイク、プロテインショット、エネルギードリンク、カフェイン入り飲料品、コーヒー飲料(例えば、ミルクコーヒー)、乳、発酵乳、スムージー、炭酸飲料品、アルコール飲料品、乳児用調製粉乳、または食事代替品)であってもよい。脂肪は、飲料品の乾燥重量で約0.01%~約5%の量で食品製品中に存在してもよい。飲料品は、脂肪を含んでいなくてもよい。低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、14未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、12未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、10未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、8未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、6未満の彩度値を有してもよい。低風味タンパク質単離物は、乾燥重量で約1.2%未満の脂質(例えば、乾燥重量で約1.0%未満または約0.5%未満の脂質)を含んでいてもよい。脂質は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、またはリン脂質の1つまたは複数を含んでいてもよい。複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質であってもよい。食品製品は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含んでいてもよい。低風味タンパク質単離物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態であってもよい。低風味タンパク質単離物は、固形物または粉末の形態であってもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有してもよい。低風味タンパク質単離物は、押出物の形態であってもよい。押出物は、実質的に顆粒の形態であってもよい。顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有してもよい。顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有してもよい。顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有してもよい。押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有してもよい。押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有してもよい。押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有してもよい。押出物は、約1.0%未満の脂肪含有量を有してもよい。押出物は、約1%未満の糖含有量を有してもよい。押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有してもよい。押出物は、約30分未満の水和時間を有してもよい。押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有してもよい。押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有してもよい。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。低風味タンパク質単離物は、水溶液(例えば、水)または飲料品中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有してもよい。水溶液または飲料品は、約4.5~約8.0、約4.5~約7.0、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有してもよい。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。一部の実施形態では、低風味タンパク質単離物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈する。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%)である。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0135】
さらに別の態様では、食品製品を調製するための方法が提供される。そのような方法は、概して、脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および低風味タンパク質単離物を組み合わせるステップを含み、低風味タンパク質単離物は、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;および(d)固相を液相から分離して、低風味タンパク質単離物を形成するステップを含む方法により生産される。
【0136】
さらに別の態様では、植物ベース食品製品中のタンパク質供給源風味の感知を低減するための方法が提供される。そのような方法は、概して、脂肪、1つまたは複数の風味前駆体化合物、および低風味タンパク質単離物を組み合わせるステップを含み、低風味タンパク質単離物は、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;ならびに(d)固相を液相から分離して、低風味タンパク質単離物を形成するステップを含む方法により生産され、食品製品のタンパク質含有量の重量で少なくとも5%は、低風味タンパク質単離物を含んでいてもよく、それにより、同様のタンパク質含有量を有するが低風味タンパク質単離物を欠如する食品製品と比較して、食品製品中のタンパク質供給源風味の感知を低減することができる。
【0137】
実行形態は、以下の特徴の1つまたは複数を含んでいてもよい。ステップ(a)は、約6.0~約9.0のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.5~約8.5のpHで実施することができる。ステップ(a)は、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHで実施することができる。ステップ(b)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整してもよい。ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約7.0(例えば、約4.0~約6.0、約4.5~約6.0、約4.5、または約6.0)に調整してもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)の温度で、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)加熱する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、有機溶媒および/または可溶化タンパク質の溶液を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却する。一部の実施形態では、ステップ(c)の前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱し、次いで冷却する。ステップ(c)は、有機溶媒を添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約20%~約30%(容積/容積)になるように添加することを含んでいてもよい。ステップ(c)は、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約90%(容積/容積)になるように(例えば、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように、最終濃度が約40%~約60%(容積/容積)になるように、または最終濃度が約45%~約55%(容積/容積)になるように)添加することを含んでいてもよい。酸を添加することによりpHを調整することができる。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。ステップ(d)は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。有機溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または100%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を有機洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物を水性洗浄溶媒で洗浄するステップをさらに含んでいてもよい。この方法は、(e)低風味タンパク質単離物をまず有機洗浄溶媒で洗浄し、次に水性洗浄溶媒で洗浄するか、またはその逆であるステップをさらに含んでいてもよい。有機洗浄溶媒は、エタノール(例えば、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、もしくは100%エタノール、または最大で20%、最大で15%、最大で10%、もしくは最大で5%エタノール)であってもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、メタノール、およびアセトンからなる群から選択される。ステップ(e)の有機洗浄溶媒は、ステップ(c)の有機溶媒と同じであってもよい。水性洗浄溶媒は水であってもよい。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHを有する。一部の実施形態では、水性洗浄溶媒は緩衝剤を含んでいてもよい。この方法は、低風味タンパク質単離物を乾燥させるステップをさらに含んでいてもよい。乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含んでいてもよい。供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。食品製品は、植物ベース食品製品であってもよい。食品製品は、藻類ベース食品製品であってもよい。食品製品は、真菌ベース食品製品であってもよい。食品製品は、無脊椎動物ベース食品製品であってもよい。脂肪は、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂肪を含んでいてもよい。1つまたは複数の風味前駆体は、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
【0138】
本明細書の実施形態のいずれかでは、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0139】
本明細書で使用される場合、タンパク質組成物に関する「低風味」は、タンパク質組成物が、タンパク質組成物の供給源(例えば、大豆タンパク質組成物が記載されている場合は、大豆)よりも風味が少ないことを意味する。例えば、タンパク質の供給源に関連する特徴的な風味を生じさせる1つまたは複数の化合物がより少ない(例えば、90%、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)。一部の実施形態では、低風味タンパク質組成物は、それ自体の風味をほとんど有していなくてもよい。一部の場合では、低風味タンパク質組成物は、既知のタンパク質組成物(例えば、本明細書に記載のものなど、市販の大豆タンパク質単離物)よりも風味がより少ない。より少ない風味を有することは、例えば、訓練を受けたパネリスト人員により、または例えば、風味および/または芳香を付与すると一般的に理解されている1つまたは複数の揮発性化合物を測定することにより決定することができる。一部の実施形態では、低風味タンパク質組成物は、少なくとも1.0(例えば、少なくとも1.5、2.0、2.5、または3.0)の識別可能性指数を有してもよい。一部の実施形態では、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、低風味タンパク質組成物は、酸化/酸腐風味、厚紙風味、渋味風味、苦味風味、野菜の複雑な風味、および甘い発酵風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される。一部の実施形態では、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、低風味タンパク質組成物は、豆風味、脂肪風味、青味風味、エンドウ豆風味、土風味、干し草風味、草風味、酸腐風味、葉風味、厚紙風味、刺激風味、辛味風味、薬風味、金属風味、およびブロス風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される。
【0140】
本明細書で使用される場合、タンパク質組成物に関する「低呈色」は、タンパク質組成物が、タンパク質組成物の供給源(例えば、大豆タンパク質組成物が記載されている場合は、大豆)よりも呈色が少ないことを意味する。例えば、タンパク質に色を生じさせる1つまたは複数の化合物がより少ない。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、それ自体の色をほとんど有していなくてもよい。一部の場合では、低呈色タンパク質組成物は、既知のタンパク質組成物(例えば、本明細書に記載のものなど、市販の大豆タンパク質単離物)よりも呈色がより少ない。呈色がより少ないことは、例えば、タンパク質組成物の輝度および/または彩度を測定することにより決定することができる。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、少なくとも約86(例えば、少なくとも約88、90、92、または94)の輝度を有してもよい。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、約12未満(例えば、約10、8、または6未満)の彩度値を有してもよい。
【0141】
別様の定義がない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本発明が関する当業者により一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様のまたは等価な方法および材料を使用して本発明を実施することができるが、好適な方法および材料が下記に記載されている。本明細書で言及されている刊行物、特許出願、特許、および他の参考文献はすべて、参照によりそれらの全体が組み込まれる。矛盾する場合は、定義を含む本明細書が優先されることになる。加えて、材料、方法、および実施例は、例示を目的とするに過ぎず、限定することは意図されていない。
【0142】
本開示の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および下記の説明に示されている。本開示の他の特徴、目的、および利点は、本明細書および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。請求項における「含む(comprising)」という単語は、特許法の標準的慣例に従って、「から本質的になる(consisting essentially of)」または「からなる(consisting of)」に置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0143】
【
図1-1】
図1Aは、一部の実施形態による、タンパク質組成物を調製するための例示的なフローチャートである。
【
図1-2】
図1Bは、一部の実施形態による、タンパク質組成物を調製するための例示的なフローチャートである。
【
図1-3】
図1Cは、一部の実施形態により調製されたタンパク質組成物の例示的なリン脂質含有量を示す図である。
【
図1-4】
図1Dは、一部の実施形態による上清中の例示的なタンパク質含有量を示す図である。
【
図1-5】
図1Eは、一部の実施形態による、タンパク質を調製するための例示的なフローチャートである。
【
図2-1】
図2Aは、本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPIを風味ブロス(FLB_EtOHと呼ばれる)中で調理した場合の、幾つかの大豆風味化合物の生産に関する例示的なデータを、市販製品cSPC-1およびcSPI-1ならびに風味ブロス単独の対照(FLB)と比較して示す図である。
【
図2-2】
図2Bは、本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPIを風味ブロス(FLB_EtOH)中で調理した場合の、幾つかの肉風味化合物の生産に関する例示的なデータを、市販製品cSPC-1FおよびcSPI-1ならびに風味ブロス単独の対照(FLB)と比較して示す図である。
【
図2-3】
図2Cは、本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPI(pureSPI)および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPC(pureSPC)を各々水中で調理した場合の、幾つかの大豆風味化合物の生産に関する例示的なデータを、市販製品cSPI-1、cSPI-2、cSPC-1、およびcSPC-2と比較して示す図である。
【
図2-4】
図2Dは、本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPIおよび本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPCを各々風味ブロス中で調理した場合の、幾つかの大豆風味化合物の生産に関する例示的なデータ(それぞれ、FLB_pureSPIおよびFLB_pureSPC)を、市販製品cSPI-1、cSPI-2、cSPC-1、およびcSPC-2、ならびに風味ブロス単独の対照(FLB)と比較して示す図である。
【
図3】
図3Aは、本明細書に記載の通りに生産された一部の例示的なタンパク質組成物の例示的なゲニステイン含有量を示す図である。
図3Bは、本明細書に記載の通りに生産された一部の例示的なタンパク質組成物の例示的なダイゼイン含有量を示す図である。
図3Cは、本明細書に記載の通りに生産された一部の例示的なタンパク質組成物の例示的なグリシテイン含有量を示す図である。
【
図4-1】
図4Aは2つの市販SPC(cSPC-1およびcSPC-2)、2つの市販SPI(cSPI-1およびcSPI-2)、および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPC(pureSPC)、および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPI(pureSPI)の、黒色背景に対する比較を示す図である。
【
図4-2】
図4Bは、2つの市販SPC(cSPC-1およびcSPC-2)、2つの市販SPI(cSPI-1およびcSPI-2)、および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPC(pureSPC)、および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPI(pureSPI)の、白色背景に対する比較を示す図である。
【
図4-3】
図4Cは、市販のナタネタンパク質単離物(cRPI)および本明細書に記載の通りに生産された例示的なRPI(pureRPI)の、白色背景および黒色背景に対する比較を示す図である。
【
図4-4】
図4Dは、デンプン、幾つかの市販タンパク質製品、および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPI(pureSPI)の比較を示す図である。
【
図4-5】
図4Eは、大豆、エンドウ豆、キャノーラ、およびホウレンソウを含む、出発材料(上段)と本明細書に記載の通りに生産された例示的なタンパク質組成物(下段)との比較を示す図である。
【
図4-6】
図4Fは、コオロギ、ゴミムシダマシ、牛肉、および酵母を含む、出発材料(上段)と本明細書に記載の通りに生産された例示的なタンパク質組成物(下段)との比較を示す図である。
【
図4-7】
図4Gは、異なる様式で乾燥された、本明細書に記載の通りに生産された例示的なタンパク質組成物の色の比較を示す図である。
【
図4-8】
図4Hは、本明細書に記載の通りに種々の条件下で生産された例示的なタンパク質組成物の色の比較を示す図である。
【
図5】
図5Aは、種々の市販タンパク質製品および本明細書に記載の通りに生産された例示的な対応するタンパク質組成物の輝度データの棒グラフである。
図5Bは、種々の市販タンパク質製品および本明細書に記載の通りに生産された例示的な対応するタンパク質組成物の彩度データの棒グラフである。
【
図6】
図6Aは、本明細書に記載の通りに生産された例示的なタンパク質組成物を評価するためのヘキサド試験(hexad test)の条件を示す図である。
図6Bは、
図6Aのヘキサド試験の結果を示す棒グラフである。
【
図7】
図7は、市販大豆タンパク質単離物(cSPI-2)および本明細書に記載の通りに生産された例示的なタンパク質単離物(pureSPI)を使用して生産された例示的な乳模造飲料品(milk replica beverage)を示す図である。
【
図8】
図8Aは、エタノールで沈殿させた例示的なタンパク質組成物(左)および酸で沈殿させた例示的なタンパク質組成物(右)の顕微鏡画像を示す図である。
図8Bは、エタノールで沈殿させた例示的なタンパク質組成物(単一ピーク)および酸で沈殿させた例示的なタンパク質組成物(二重ピーク)の例示的な粒子サイズ分布データを示す図である。
【
図9-1】
図9Aは、25℃~95℃の温度サイクルによる低温沈殿pureSPIの貯蔵弾性率および損失弾性率の変化を示す図である。
【
図9-2】
図9Bは、25℃~95℃の温度サイクルによる室温沈殿pureSPIの貯蔵弾性率および損失弾性率の変化を示す図である。
【
図9-3】
図9Cは、室温沈殿pureSPI、低温沈殿pureSPI、および市販cSPI-3の、25℃~95℃の温度範囲における貯蔵弾性率を示す図である。
【
図10】
図10は、2つの市販SPI(cSPI-1およびcSPI-3)および本明細書に記載の通りに生産された例示的なSPI(pureSPI)のナトリウムレベルの棒グラフを示す図である。
【
図11】
図11は、2つの市販SPI(cSPI-2およびcSPI-3)、pureSPIの3つの複製物、および大豆粉のイソフラボン含有量、ソヤサポニン含有量、およびホスファチジルコリン-36:4含有量のレベルの棒グラフを示す図である。y軸はppmである。
【
図12-1】
図12Aは、市販大豆タンパク質製品およびpureProtein中のフィチン酸含有量を示す図である。
【
図12-2】
図12Bは、種々のpHにおける大豆タンパク質上清中のフィチン酸(丸)およびタンパク質(菱形)の濃度を示す図である。
【
図12-3】
図12Cは、一部の実施形態による、低フィチン酸塩含有量を有するタンパク質組成物を調製するための例示的なフローチャートである。
【
図12-4】
図12Dは、pureSPI、市販SPI(cSPI-3)、および本明細書に記載の種々の方法に従って生産されたAE-pureSPIの含有量データを示す図である。
【
図13-1】
図13Aは、異なる様式で乾燥された、本明細書に記載の通りに生産されたAE-pureSPIの色の比較を示す図である。
【
図13-2】
図13Bは、本明細書に記載の通りにエタノールで洗浄されたAE-pureSPIの色の比較を示す図である。
【
図13-3】
図13Cは、本明細書に記載の通りにエタノールで洗浄されたAE-pureSPIの色データを示す図である。
【
図13-4】
図13Dは、本明細書に記載の通りにエタノールで洗浄されたAE-pureSPIの含有量データを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0144】
本文書は、タンパク質を生産するための材料および方法に関する。特に、本文書は、沈殿を使用してタンパク質を生産するための材料および方法に関する。概して、本文書は、タンパク質組成物、ならびにタンパク質を精製して、例えば、肉および乳製品模造製品または代用品などの食品製品に使用することができるタンパク質組成物をもたらすための方法および材料を提供する。
【0145】
別様の記載がない限り、「%」は「重量%」を指す。別様の記載がない限り、「ppm」は「重量ppm」を指す。
【0146】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、同じ効果を達成することができる量の合理的な変動を許容しようと試みるための当技術分野の状況におけるその通常の意味を有し、また、本明細書では、提供値のプラスまたはマイナス10%の値を指す。例えば、「約20」は、18~22(端値を含む)の量を意味するかまたは含む。
【0147】
本明細書に記載のタンパク質組成物(例えば、低風味タンパク質単離物、または低呈色タンパク質組成物)は、任意の好適なタンパク質供給源組成物から生産することができる。タンパク質供給源組成物の非限定的な例としては、植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、およびそれらのいずれかの一部または派生物が挙げられる。本明細書で使用される場合、植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、および無脊椎動物の「一部」としては、植物の葉もしくは茎または無脊椎動物の脚など、これらの断片が挙げられる。本明細書で使用される場合、植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、および無脊椎動物の「派生物」としては、フリーズドライ植物葉、市販大豆タンパク質粉、濃縮物、もしくは単離物、または無脊椎動物粉末など、それらから生産される製品が挙げられる。
【0148】
好適な植物の非限定的な例としては、なかでも、コットンウッド(例えば、セルチス・コンフェルタ(Celtis conferta))、綿実(綿植物の種子、例えば、ゴシピウム・ヒルスツム(Gossypium hirsutum)、ゴシピウム・バルバデンス(Gossypium barbadense)、ゴシピウム・アルボレツム(Gossypium arboretum)、ゴシピウム・ヘルバセウム(Gossypium herbaceum)など)、大豆(例えば、グリシン・マックス(Glycine max))、イナゴマメ(例えば、マメ種(Fabaceae sp.))、ピーナッツ(例えば、ラッカセイ(Arachis hypogaea))、メスキート(例えば、プロソピス種(Prosopis sp.))、ルピナス(例えば、ルピナス種(Lupinus sp.))、レンズ豆(例えば、レンズ・クリナリス(Lens culinaris)、レンズ・エスクレンタ(Lens esculenta)など)、タマリンド(例えば、タマリンダス・インディカ(Tamarindus indica))、チックピー(例えば、ヒトコマメ(Cicer arietinum))、ファロー(farrow)(例えば、トリチクム・チュルギデュム・ジコックム(Triticum turgidum dicoccum))、スペルト小麦(例えば、トリチクム・アエスチブム・スペルタ(Triticum aestivum spelta))、エンドウ豆(例えば、ピスム・サティブム(Pisum sativum))、アルファルファ(例えば、ムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa))、クローバー(例えば、トリフォリウム種(Trifolium sp.))、豆(例えば、マメ科(family Fabaceae)由来)、麻(例えば、大麻(Cannabis sativa))、麻の実(麻植物の種子)、海豆(例えば、サリコニア種(Salicornia sp.))、ライ麦(例えば、セカレ・セレアル(Secale cereal))、ソルガム(例えば、ソルガム種(Sorghum spp.))、テフ(例えば、エラグロスチス・テフ(Eragrostis tef))、フリーカ(例えば、デュラムコムギ(Triticum turgidum var. durum)、キヌア(例えば、ケノポジウム・キノア(Chenopodium quinoa))、イネ(例えば、オリザ・サティバ(Oryza sativa))、ソバ(例えば、ファゴピルム・エスクレンツム(Fagopyrum esculentum))、アマランス(例えば、アマランツス・クルエンツス(Amaranthus cruentus))、大麦(例えば、ホルデウム・ブルガレ(Hordeum vulgare))、トウモロコシ(例えば、ゼア・メイズ(Zea mays))、ブルグル小麦(例えば、トリチカム種(Triticum ssp.))、一粒小麦(例えば、トリチクム・モノコックム(Triticum monococcum))、小麦(例えば、トリチクム・アエスチブム(Triticum aestivum)、トリチクム・チュルギデュム(Triticum turgidum)など)、ワイルドライス(例えば、マコモ種(Zizania spp.))、コーラサン穀粒(例えば、トリチクム・チュルギデュム・ツラニクム(Triticum turgidum turanicum))、キビ(例えば、パニクム・ミリアセウム(Panicum miliaceum)、ペンニセツム・グラウクム(Pennisetum Glaucum)、セタリア・イタリカ(Setaria italica)、エレウシン・コラカナ(eleusine coracana)、ジギタリア・エキシリス(digitaria exilis)など)、チアシード(例えば、サルビア・ヒスパニカ(Salvia hispanica))、オート麦(例えば、アベナ・サティバ(Avena sativa))、トリチカレ(例えば、×トリチコセカレ(×Triticosecale))、ルーサン、キャッサバ(例えば、マニホット・エスクレンタ(Manihot esculenta))、フジマメ(例えば、ラブラブ・プルプレウス(Lablab purpureus))、ワサビノキ(moringa oleifera)、コラード(例えば、ブラッシカ・オレラセア(Brassica oleracea))、イラクサ(例えば、ウルティカ・ディオイカ(Urtica dioica))、コケ(ブリオフィタ・センス・ストリクト(Bryophyta sensu stricto)門由来)、竹(例えば、ホウライチク科(family Bambusoideae)由来)、アーモンド、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、ゴマ種子、クルミ、キャノーラ、ブドウ種子、カボチャ種子、およびヒマワリ種子が挙げられる。植物としては、マメ科植物および豆類を挙げることができる。植物としては、ナッツおよび種子を挙げることができる。
【0149】
好適な藻類の非限定的な例としては、スピルリナ(例えば、アルスロスピラ・プラテンシス(Arthrospira platensis)、アルスロスピラ・マキシマス(Arthrospira maximus)など)、クロレラ属(genus chlorella)由来の種、およびアファニゾメノン・フロス-アクアエ(Aphanizomenon flos-aquae)などのシアノバクテリア(例えば、藍藻類)が挙げられる。一部の藻類は多細胞性であり、ロドフィタ(Rhodophyta)(紅藻類)、クロロフィタ(Chlorophyta)またはカロフィタ(Charophyta)/ストレプトフィタ(Streptophyta)(緑藻類)、ファエオフィセアエ(Phaeophyceae)(褐藻類)などの海藻が挙げられる。紅藻類の一部の例としては、ポルフィラ属(genus Porphyra)に由来する種(ノリ)およびパルマリア・パルメート(Palmaria palmate)(ダルス)を挙げることができる。緑藻類の例としては、クビレズタ(Caulerpa lentillifera)(海ぶどう)、アルバ・ラクティューカ(Ulva lactuca)(アオサ)、コナミドリムシ(Chlamydomonas reinhardtii)を挙げることができる。褐藻類の一部の例としては、マクロシスチス(Macrocystis)(ケルプ)、サルガッサム(Sargassum)(海藻マット)、ヒバマタ目(order Fucales)に由来する褐藻類、およびアスコフィラム・ノドサム(Ascophyllum nodosum)(例えば、マクロシスチス(macrocystis))が挙げられる。
【0150】
好適な真菌の非限定的な例としては、ビール酵母(例えば、栄養酵母、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)など)、ブレタノミセス・ブルクセレンシス(Brettanomyces bruxellensis)、ブレタノミセス・アノマルス(Brettanomyces anomalus)、ブレタノミセス・クステルシアヌス(Brettanomyces custersianus)、ブレタノミセス・ナアルデネンシス(Brettanomyces naardenensis)、ブレタノミセス・ナヌス(Brettanomyces nanus)、デッケラ・ブルクセレンシス(Dekkera bruxellensis)、デッケラ・アノマラ(Dekkera anomala)、カンジダ・ステラタ(Candida stellata)、シゾサッカロミセス・ポンペ(Schizosaccharomyces pombe)、トルラスポラ・デルブルエッキイー(Torulaspora delbrueckii)、ザイゴサッカロミセス・バイリイ(Zygosaccharomyces bailii)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)(一部の場合では、コマガタエラ・パフィイ(Komagataella paffii)、K.パストリス(K. pastoris)、またはK.プソイドパストリス(K. pseudopastoris)とも呼ばる)が挙げられる。一部の好適な真菌としては、フザリウム・ベネナタム(Fusarium venenatum)由来のマイコプロテインを挙げることができる。他の種類の好適な真菌としては、なかでも、アガリクス・ビスポラス(Agaricus bisporus)、プレウロタス・オストリータス(Pleurotus ostreatus)、レンチヌラ・エドデス(Lentinula edodes)、オーリクラリア・アウリクラ-ジュダエ(Auricularia auricula-judae)、ボルバリエラ・ボルバセア(Volvariella volvacea)、フラムリナ・ベルチペス(Flammulina velutipes)、トレメラ・フシホルミス(Tremella fuciformis)、ヒプシジグス・テッセラツス(Hypsizygus tessellatus)、ストロファリア・ルゴソアンヌラタ(Stropharia rugosoannulata)、シクロシベ・アエゲリタ(Cyclocybe aegerita)、ヘリシウム・エリナセウス(Hericium erinaceus)、ボレツス・エズリス(Boletus edulis)、カルボビスタ・スブスクルプタ(Calbovista subsculpta)、カルバチア・ギガンテアン(Calvatia gigantean)、カンタレルス・シバリウス(Cantharellus cibarius)、クラテレルス・ツベエホルミス(Craterellus tubeeformis)、クリトシベ・ヌダ(Clitocybe nuda)、コルチナリウス・カペラツス(Cortinarius caperatus)、クラテレルス・コルヌコピオイデス(Craterellus cornucopioides)、ギリホラ・フロンドサ(Gyrifola frondosa)、ギロミトラ・エスクレンタ(Gyromitra esculenta)、ヘリシウム・エリナセウス(Hericium erinaceus)、ヒドヌム・レパンダム(Hydnum repandum)、ラクタリウス・デリシオスス(Lactarius deliciosus)、モルケラ(Morchella)、プレウロツス・オストレアツス(Pleurotus ostreatus)、マツタケ(Tricholoma matsutake)、ツベル種(Tuber sp.)が挙げられる。
【0151】
好適な細菌の非限定的な例としては、なかでも、合成ガス発酵をもたらすことが可能なメタノトローフ(例えば、メチロコッカス・カプスラタス(Methylococcus capsulatus))、メチロフィルス・メチロトロファス(Methylophilus methylotrphus)、ロドバクター・カプスラータ(Rhodobacter capsulatus)細菌種(例えば、ホモ酢酸生成クロストリジウム種(clostridia sp.))が挙げられる。好適な細菌の一部の例は、なかでも、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilis)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(Corynobacterium ammoniagenes)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)、カプリアビダス・ネカトール(Cupriavidus necator)、大腸菌(Escherichia coli)、ハロアーキュラ種(Haloarcula sp.)IRU1、ラルストニア種(Ralstonia sp.)、ブレビバチルス・アグリ(Brevibacillus agri)、アニュールニバチルス種(Aneurunibacillus sp.)、メチロモナス種(Methylomonas sp.)、リゾスペリック・ジアゾトロフ(Rhizosperic diazotrophs)、ロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomonas palustris)などの、単細胞タンパク質を産生することが可能な細菌種であってもよい。
【0152】
好適な原生動物の非限定的な例としては、なかでも、トリコニンファ(Trichonympha)、ピルソニンファ(Pyrsonympha)、トリコモナス(Trichomonas)、イソトリカ(Isotricha)、エントジニウム(Entodinium)が挙げられる。
【0153】
好適な無脊椎動物の非限定的な例としては、なかでも、クモ種(例えば、ハプロペルマ・アルボストリアツム(Haplopelma albostriatum));サソリ(例えば、チフロカクタス・ミトケリ(Typhlochactas mitchelli)、ヘテロメトルス・スワンメルダミ(Heterometrus swammerdami)など)、コオロギ(例えば、直翅目(order Orthoptera)に由来)、アリ(例えば、膜翅目(order Hymenoptera)に由来)、カイコおよび/またはガ(例えば、鱗翅目(order Lepidoptera)に由来)、甲虫(例えば、甲虫目(Coleoptera)に由来)、ハエ(双翅目(order Diptera)に由来)などの他の節足動物が挙げられる。
【0154】
一態様では、本明細書には、タンパク質組成物を調製するための方法が提供される。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質濃縮物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質単離物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、低風味タンパク質単離物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、低呈色タンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質濃縮物である低呈色タンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質単離物である低呈色タンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質単離物である低風味および低呈色タンパク質組成物であってもよい。
【0155】
一部の場合では、本明細書に記載の方法は、タンパク質組成物中のタンパク質の機能性を保存および/または増加させるのに役立つ1つまたは複数のステップまたは条件を含んでいてもよい。本明細書に記載の通り、機能性タンパク質は、以下の特性の1つまたは複数(例えば、2つもしくはそれよりも多く、3つもしくはそれよりも多く、4つもしくはそれよりも多く、または5つもしくはそれよりも多く)を有してもよい:少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する;最大約1重量/重量%(例えば、最大約0.5、最大約0.1、最大約0.05、最大約0.01、または最大約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する;水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有し、その場合、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、もしくは約8.0のpHを有してもよく、および/または水溶液は、緩衝剤を含んでいてもよい;温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈し、その場合、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)であってもよく、温度依存性変化は、実質的に不可逆的であってもよく(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%であってもよい)、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達し、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達し、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達し、ならびに/あるいは粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する;加熱するとゲルを形成することが可能である(約7.0のpHの、例えば、約25~約250mg/mL(例えば、約25~約50mg/mL、約25~約100mg/mL、約25~約150mg/mL、約25~約200mg/mL、約50~約250mg/mL、約100~約250mg/mL、約150~約250mg/mL、または約200~約250mg/mL)の懸濁物);約65℃に加熱すると熱的にゲルへと転移する;示差走査熱量測定法(DSC)または示差走査蛍光測定法(DSF)のいずれかにより測定して、約50℃~約85℃のインキュベーション中に熱変性し、タンパク質の約80%よりも多くが約85℃で約20分後に変性する;タンパク質は、約50mg/mL(5%重量/容積)のまたはそれを上まわる精製タンパク質の溶液または懸濁物で、約85℃またはそれを上まわる温度で約20分間加熱されると、自立ゲルを形成する(例えば、100Paの貯蔵弾性率を有する);約pH5.5~約pH10.0で変性およびゲル化することができる;非タンパク質溶質の濃度に基づいてIを計算すると、約0.5M未満のイオン強度(I)を有する溶液中で変性およびゲル化することができる;約10mg/mLのタンパク質濃度で、粒子サイズ分布D10、D50、およびD90は、それぞれ約0.1μm、1.0μm、および5μm未満である;酵素活性を有する;あるいは約4.0~約8.0のpH範囲にわたって約50m2/gタンパク質よりも大きいかまたはそれと等しいエマルジョン活性指数(EAI)を有する。
【0156】
一部の実施形態では、タンパク質組成物を作製するための方法は、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;ならびに(d)固相を液相から分離して、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物(例えば、昆虫および/またはクモ類)タンパク質、またはそれらの組合せを含むタンパク質組成物を形成するステップを含む。
【0157】
本明細書に記載の方法のいずれかの一部の実施形態では、水溶液を供給源タンパク質組成物に添加して、可溶化タンパク質を形成することができる。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、固形物(例えば、粉末)、懸濁物、溶液、またはエマルジョンの形態であってもよい。水溶液は、一部の実施形態では、水であってもよい。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。緩衝剤は、約2mM~約200mM(例えば、約2mM~約10mM、約10mM~約20mM、約10mM~約30mM、約20mM~約30mM、約30mM~約40mM、約40mM~約50mM、約50mM~約100mM、または約100mM~約200mM)の濃度の任意の食品用緩衝剤(例えば、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、リンゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、および/またはグルコン酸カリウムを含む緩衝剤)であってもよい。水溶液は、任意の他の適切な成分(例えば、塩化ナトリウムまたは塩化カリウムなどの塩)を含んでいてもよい。
【0158】
供給源タンパク質組成物は、任意の好適な供給源タンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の藻類、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の真菌、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の細菌、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の原生動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は脱脂されていてもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、粉体、粗粉体、またはフレーク(例えば、大豆ホワイトフレーク)であってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、脱脂粉、脱脂粗粉、または脱脂フレークであってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せであってもよい。
【0159】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、約4.0~約9.0(例えば、約4.0~約8.0、約4.0~約7.0、約4.0~約6.0、約4.0~約5.0、約5.0~約9.0、約6.0~約9.0、約7.0~約9.0、約8.0~約9.0)のpHを有してもよい。一部の実施形態では、水溶液は、約7.5、約8.0、または約8.5のpHを有してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、約6.0~約9.0のpHを有してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、約7.5~約8.5のpHを有してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、約7.0~約11.0(例えば、約7.0~約10.0、約8.0~約10.0、約8.0~約9.0、または約8.0)のpHを有してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、約10.5~約12.5(例えば、約10.0~約10.5、約10.5~約11.0、約11.0~約11.5、約11.5~約12.0、約12.0~約12.5、または約11.5)のpHを有してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、少なくとも約10.5のpHを有してもよい。
【0160】
一部の場合では、pHは、調整せずにこの範囲に入れることができる。例えば、供給源タンパク質に水溶液を添加して可溶化タンパク質の溶液を作出することに応じて、pHを、言及されている範囲に入れることができる。一部の場合では、この範囲に入るようにpHを調整してもよい。一部の実施形態では、酸(例えば、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、乳酸など)を可溶化タンパク質の溶液に添加してpHを下げることができる。他の実施形態では、塩基(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど)を可溶化タンパク質の溶液に添加してpHを上げることができる。他の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液に添加される酸および塩基の組合せに応じて、pHを、言及されている範囲に入れることができる。さらに他の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液に添加される緩衝剤(例えば、[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパンスルホン酸、2-(ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)酢酸など)に応じて、pHを、言及されているpH範囲に維持することができる。
【0161】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは、酸および/または塩基を添加することにより調整してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0(例えば、約4.0~約8.0、約4.0~約7.0、約4.0~約6.0、約4.0~約5.0、約5.0~約9.0、約6.0~約9.0、約7.0~約9.0、約8.0~約9.0)に調整してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約5.0に調整してもよい。他の一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.5に調整してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約7.5に調整してもよい。他の一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5~約6.5に調整してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約6.0~約7.0に調整する。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約5.5、6.0、6.5、または7.0に調整してもよい。
【0162】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液は、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約50%(例えば、少なくとも約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、または約95%)を含む。
【0163】
任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去してもよい。固形物は、任意の好適な手段により除去することができる。一部の実施形態では、固形物は、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せで除去することができる。一部の実施形態では、固形物の除去は、閾値期間にわたって撹拌を中止すること、および可溶化タンパク質の溶液から液体部分を吸引することを含んでいてもよい。例えば、可溶化タンパク質の溶液のあらゆる固形物が容器の底に沈降することができるように、可溶化タンパク質の溶液を閾値期間にわたって静置状態に配置してもよい。この場合、可溶化タンパク質の溶液の液体を吸引して、容器の底に沈降した固形物から液体を除去することができる。一部の例では、閾値期間にわたる撹拌中止の組合せは、遠心分離および/または濾過などの他の方法と組み合わせることができる。詳細には、一部の例では、可溶化タンパク質の溶液を閾値期間にわたって静置してもよく、可溶化タンパク質の静置溶液から液体部分を除去し、濾過および/または遠心分離して、可溶化タンパク質の溶液から固形物をさらに取り出すことができる。
【0164】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒および/または酸を添加する前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱してもよい。いかなる特定の理論にも束縛されないが、可溶化タンパク質の溶液を加熱すると、より大きなタンパク質構造(例えば、より大きな綿状物、またはチーズカード様構造を有するより大きな粒子凝集体)および/またはタンパク質と他の成分(例えば、脂肪、炭水化物、または風味化合物もしくは色素などの小分子)との分子間相互作用の破壊をもたらすことができると考えられる。可溶化タンパク質の溶液を、任意の好適な期間、例えば、約10秒~約30分間(例えば、約10秒~約20分間、約10秒~約30秒間、約10秒~約1分間、約10秒~約2分間、約10秒~約5分間、約10秒~約10分間、約10秒~約15分間、約30秒~約20分間、約1分~約30分間、約1分~約20分間、約2分~約20分間、約5分~約20分間、約10分~約20分間、または約15分~約20分間)にわたって加熱してもよい。一部の例では、可溶化タンパク質の溶液は、約30分間~約120分間(例えば、約90分間)加熱してもよい。可溶化タンパク質の溶液は、任意の好適な温度、例えば、約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約85℃~約100℃、約85℃~約95℃、約90℃~約100℃、約85℃~約90℃、約90℃~約95℃、または約95℃~約100℃)で加熱してもよい。
【0165】
一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒および/または酸を添加する前に、可溶化タンパク質の溶液および/または有機溶媒を冷却してもよい。可溶化タンパク質の溶液および/または有機溶媒を、例えば、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約4℃)の温度に冷却してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒および/または酸を添加する前に、可溶化タンパク質の溶液を加熱し、次いで冷却する。
【0166】
有機溶媒を、可溶化タンパク質の溶液に添加してもよい。有機溶媒を添加することにより、可溶化タンパク質の溶液の液相から固相(例えば、タンパク質組成物)を形成させる(例えば、沈殿させる)ことができる。好適な有機溶媒の非限定的な例としては、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、EtOH(エタノール)、およびアセトンを挙げることができる。例えば、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))になるように添加してもよい。一部の実施形態では、メタノールを、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))になるように添加してもよい。一部の実施形態では、イソプロパノールを、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))になるように添加してもよい。一部の実施形態では、EtOHを、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))になるように添加してもよい。一部の実施形態では、アセトンを、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))になるように添加してもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは約6.0であってもよく、有機溶媒(例えば、エタノール)の最終濃度は、約5%~約70%(容積/容積)(例えば、約5%~約10%(容積/容積)、約5%~約20%(容積/容積)、約5%~約30%(容積/容積)、約5%~約40%(容積/容積)、約5%~約50%(容積/容積)、約5%~約60%(容積/容積)、約10%~約70%(容積/容積)、約20%~約70%(容積/容積)、約30%~約70%(容積/容積)、約40%~約70%(容積/容積)、約50%~約70%(容積/容積)、約60%~約70%(容積/容積)、約20%~約50%(容積/容積)、約20%~約30%(容積/容積)、約30%~約40%、または約50%~約60%(容積/容積))であってもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは約6.0であってもよく、有機溶媒(例えば、エタノール)の最終濃度は約50%であってもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは約4.5~約6.0であってもよく、有機溶媒(例えば、エタノール)の最終濃度は約40%~約70%であってもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは約6.0であってもよく、有機溶媒(例えば、エタノール)の最終濃度は約40%~約70%であってもよい。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液のpHは約4.5であってもよく、有機溶媒(例えば、エタノール)の最終濃度は約25%(容積/容積)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、二酸化炭素(例えば、超臨界二酸化炭素)を含んでいない。
【0167】
有機溶媒は、任意の適切な温度で可溶化タンパク質の溶液に添加することができる。一部の実施形態では、有機溶媒は、ほぼ周囲温度(例えば、室温)で可溶化タンパク質の溶液に添加してもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は、約10℃~約25℃(例えば、約10℃~約15℃、約10℃~約20℃、約15℃~約25℃、または約20℃~約25℃)の温度で可溶化タンパク質の溶液に添加してもよい。一部の実施形態では、有機溶媒は冷却されていてもよい。いかなる特定の理論にも束縛されないが、冷却有機溶媒の使用は、タンパク質の機能性の一部の保存に役立つ可能性があると考えられる。一部の実施形態では、有機溶媒を、約-20℃~約10℃(例えば、約-20℃~約-10℃、約-20℃~約0℃、約-20℃~約4℃、約-10℃~約10℃、約0℃~約10℃、または約4℃~約10℃)の温度で可溶化タンパク質の溶液に添加してもよい。
【0168】
可溶化タンパク質の溶液に酸を添加してもよい。酸を添加することにより、可溶化タンパク質の溶液の液相から固相(例えば、タンパク質組成物)を形成させる(例えば、沈殿させる)ことができる。一部の実施形態では、酸は、塩酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、葉酸、フマル酸、および乳酸からなる群から選択される。一部の実施形態では、酸は塩酸である。
【0169】
有機溶媒および/または酸を添加する際、可溶化タンパク質の溶液は、任意の適切な温度であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒を添加する際、可溶化タンパク質の溶液は、ほぼ周囲温度(例えば、室温)であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒を添加する際、可溶化タンパク質の溶液は、約10℃~約25℃(例えば、約10℃~約15℃、約10℃~約20℃、約15℃~約25℃、または約20℃~約25℃)の温度であってもよい。一部の実施形態では、有機溶媒を添加する際、可溶化タンパク質の溶液は冷却されていてもよい。いかなる特定の理論にも束縛されないが、可溶化タンパク質の溶液が有機溶媒を添加する際に冷却されていると、タンパク質の機能性の一部の保存に役立つ可能性があると考えられる。一部の実施形態では、可溶化タンパク質の溶液は、約2℃~約10℃(例えば、約2℃~約4℃、約2℃~約5℃、約2℃から約8℃、約4℃~約10℃、約5℃~約10℃、または約8℃~約10℃)の温度であってもよい。
【0170】
溶液(液相)からの沈殿タンパク質(固相)の分離は、タンパク質組成物(例えば、低風味タンパク質組成物または低呈色タンパク質組成物)を形成するための任意の好適な方法により達成することができる。一部の実施形態では、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを用いて、固相を取り出すことができる。他の実施形態では、固相の取出しは、閾値期間にわたって撹拌を中止すること、および液相を固相から吸引して取り除くことを含んでいてもよい。例えば、可溶化タンパク質の溶液の固相を容器の底に沈降させることができるように、可溶化タンパク質の溶液(有機溶媒を含む)を閾値期間にわたって静置状態に配置してもよい。この場合、可溶化タンパク質の溶液の液相を吸引して、容器の底に沈降した固相から液相を除去することができる。別の例では、閾値期間にわたる撹拌中止の組合せは、遠心分離および/または濾過などの他の方法と組み合わせることができる。詳細には、一部の例では、可溶化タンパク質の溶液を閾値期間にわたって静置してもよく、可溶化タンパク質の静置溶液から液相を除去し、濾過および/または遠心分離して、吸引した液相からあらゆる残留固相部分をさらに取り出すことができる。
【0171】
タンパク質組成物(例えば、固相)を、任意選択で、1つまたは複数の洗浄溶媒(例えば、有機洗浄溶媒、水性洗浄溶媒(例えば、水または緩衝液)、または水性洗浄溶媒(例えば、水)および有機洗浄溶媒の混合物)で洗浄してもよい。一部の実施形態では、洗浄溶媒は、水および有機洗浄溶媒の混合物であってもよく、例えば、洗浄溶媒は、0%、5%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%の有機洗浄溶媒(容積/容積)を含んでいてもよい。好適な有機洗浄溶媒の非限定的な例としては、メタノール、プロパノール、イソプロパノール、EtOH、およびアセトンを挙げることができる。有機洗浄溶媒を使用して、沈殿タンパク質を含む固相を洗浄してもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、沈殿に使用したものと同じ有機溶媒であってもよい。一部の実施形態では、有機洗浄溶媒は、沈殿に使用したものとは異なる有機溶媒であってもよい。一部の場合では、洗浄ステップは、各洗浄ステップの繰返し毎に独立して選択される(例えば、本明細書に記載のものから)洗浄溶媒を用いて、1回または複数回繰り返してもよい。例えば、一部の実施形態では、第1の洗浄ステップの洗浄溶媒は、約70%~約100%(容積/容積)のエタノールを含んでいてもよく、繰返し洗浄ステップでは、約0%~約20%(容積/容積)のエタノールを含んでいてもよい洗浄溶媒を使用してもよい。タンパク質組成物(例えば、固相)は、任意選択で、まず有機洗浄溶媒で、次に水性洗浄溶媒で洗浄してもよく、またはその逆であってもよい。
【0172】
一部の場合では、タンパク質組成物(例えば、再可溶化前の)は、約3~約20(例えば、約3~約18、約3~約15、約3~約12、約3~約10、約3~約8、約3~約5、約5~約20、約8~約20、約10~約20、約12~約20、約15~約20、約18~約20、約5~約15、または約8~約12)のタンパク質分散性指数を有してもよい。
【0173】
本明細書に記載の方法のいずれかの一部の実施形態では、タンパク質組成物を処理してもよい(例えば、任意選択で洗浄した後で)。処理の非限定的な例は再可溶化である。
【0174】
一部の場合では、タンパク質組成物を、少なくとも部分的に再可溶化してもよい。いかなる特定の理論に束縛されないが、少なくとも部分的な再可溶化は、タンパク質組成物の機能性の増加をもたらすことができるかまたは食品応用での使用を容易にすることができると考えられる。一部の実施形態では、再可溶化タンパク質は、約1.5~約50mg/mL(例えば、約1.5~約5.0mg/mL、約1.5~約4.0mg/mL、約2.0~約4.0mg/mL、約1.5~約20mg/mL、約1.5~約10mg/mL、約10~約50mg/mL、約10~約40mg/L、約10~約30mg/mL、約10~約20mg/mL、約20~約50mg/mL、または約20~約40mg/mL)の濃度で可溶であってもよい。一部の実施形態では、pH変化を使用して、タンパク質組成物を可溶化してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物のpHを、少なくとも7(例えば、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、または少なくとも11)に調整してもよい。一部の実施形態では、pH変化後、タンパク質組成物をさらに中和してもよい(例えば、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、または約7.0のpHにしてもよい)。一部の実施形態では、酵素、例えば、タンパク質グルタミナーゼ、タンパク質アスパラギナーゼ、またはタンパク質デアミダーゼを使用して、タンパク質を可溶化してもよい。
【0175】
タンパク質組成物を乾燥してもよい。任意の好適な方法によりタンパク質組成物を乾燥することができる。例えば、タンパク質組成物を、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ(例えば、凍結乾燥)、オーブン乾燥(例えば、約80℃など、約70℃~約90℃で)、およびそれらの組合せで乾燥することができる。
【0176】
したがって、本明細書には、タンパク質組成物を調製するための方法であって、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、(c)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を加熱するステップ、(d)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液のpHを約4.0~約9.0に調整するステップ、(e)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を約0℃~約10℃に冷却するステップ、(f)可溶化タンパク質溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、(g)固相を液相から分離して、タンパク質組成物を形成するステップ、(h)任意選択で、タンパク質組成物を洗浄溶媒で洗浄するステップ、ならびに(i)任意選択で、タンパク質組成物を処理するステップを含み、タンパク質組成物は、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質を少なくとも含む、方法が提供される。
【0177】
一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(c)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)は、ステップ(b)の後に続く。一部の実施形態では、ステップ(b)は、ステップ(c)の後に続く。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(d)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(d)は、ステップ(b)の後に続く。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(e)は、ステップ(b)の後に続く。一部の実施形態では、ステップ(b)は、ステップ(e)の後に続く。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、および(d)は、(b)、(c)、(d)の順序で実施される。一部の実施形態では、(b)、(c)、および(d)は、(c)、(b)、(d)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、および(d)は、(b)、(d)、(c)の順序で実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(c)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、および(e)は、(b)、(c)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、および(e)は、(c)、(b)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、および(e)は、(b)、(e)、(c)の順序で実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)は、(b)、(c)、(d)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)は、(c)、(b)、(d)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)は、(b)、(d)、(e)、(c)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)は、(b)、(d)、(c)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(c)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)は、ステップ(d)の前に実施される。一部の実施形態では、ステップ(d)は、ステップ(c)の前に実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(c)、(d)、および(e)は、(c)、(d)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(c)、(d)、および(e)は、(d)、(e)、(c)の順序で実施される。一部の実施形態では、ステップ(c)、(d)、および(e)は、(d)、(c)、(e)の順序で実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(d)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(d)は、ステップ(e)の前に実施される。一部の実施形態では、方法は、ステップ(a)、(e)、(f)、および(g)を含んでいてもよい。本明細書に記載の方法のいずれかの一部の実施形態では、方法は、ステップ(h)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ステップ(h)は、1回または複数回繰り返される。一部の実施形態では、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒は、最初のステップ(h)と同じである。一部の実施形態では、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒は、最初のステップ(h)とは異なる。本明細書に記載の方法のいずれかの一部の実施形態では、方法は、ステップ(i)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、方法は、タンパク質組成物を乾燥させるステップをさらに含んでいてもよい。一部の実施形態では、乾燥は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含んでいてもよい。
【0178】
一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、1つまたは複数のイソフラボンを含んでいてもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、大豆供給源タンパク質組成物であってもよく、1つまたは複数のイソフラボン(例えば、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、またはそれらの組合せ)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の方法は、タンパク質組成物中の1つまたは複数のイソフラボンの含有量を、供給源タンパク質組成物と比較して低減させることができる。例えば、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の90%未満の(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%未満の、またはそれよりも少ない)イソフラボン含有量を有してもよい。
【0179】
一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、1つまたは複数のスフィンゴ脂質、二糖(例えば、スクロース)、オリゴ糖(例えば、ラフィノース、スタキオース)、フィトエストロゲン、リグナン、O-メチル化イソフラボン(例えば、ホルモノネチン、ビオカニンA)、フィトアレキシン、クメスタン(例えば、クメストロール)、植物毒素、植物化学物質、カロテノイド、またはプテロカルパン(例えば、グリシノール、グリセオリジンIおよびII、グリセオリン(グリセオリンI、II、III、およびIV))を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載の方法は、供給源タンパク質組成物と比較して、タンパク質組成物中の1つまたは複数のスフィンゴ脂質、二糖(例えば、スクロース)、オリゴ糖(例えば、ラフィノース、スタキオース)、フィトエストロゲン、リグナン、O-メチル化イソフラボン(例えば、ホルモノネチン、ビオカニンA)、フィトアレキシン、クメスタン(例えば、クメストロール)、植物毒素、植物化学物質、カロテノイド、またはプテロカルパン(例えば、グリシノール、グリセオリジンIおよびII、グリセオリン(グリセオリンI、II、III、およびIV))の含有量の低減をもたらすことができる。例えば、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物の含有量の90%未満の(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%未満の、またはそれよりも少ない)含有量を有してもよい。
【0180】
タンパク質組成物は、一部の実施形態では、調理すると、供給源タンパク質組成物を調理することにより生産される1つまたは複数の風味化合物(例えば、大豆風味化合物)の量と比較して、1つまたは複数の風味化合物(例えば、大豆風味化合物)のより少量を生産する。1つまたは複数の風味化合物(例えば、大豆風味化合物)の非限定的な例は、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールである。例えば、水中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の風味化合物(例えば、大豆風味化合物)の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産することができる。例えば、風味ブロス中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の風味化合物(例えば、大豆風味化合物)の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産することができる。風味ブロス(例えば、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質を含む)中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の少なくとも5%よりも多く(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれよりも多く)を生産することができる。
【0181】
一部の実施形態では、揮発物のセットは、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれについても評価することができる。本明細書で規定される場合、「揮発物セット1」は、1-ヘキサノール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ペンタノール、2-ブタノール、2-デカノン、2-デセナール、2-ノナノン、2,4-デカジエナール、アセトフェノン、ブタン酸、2-ペンチル-フラン、ヘキサナール、ヘキサン酸、オクタン酸、ペンタナール、およびペンタン酸を含む。一部の実施形態では、「揮発物セット1」は、1-ヘキサノール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ペンタノール、2-ブタノール、2-デカノン、2-デセナール、2-ノナノン、2,4-デカジエナール、アセトフェノン、ブタン酸、2-ペンチル-フラン、ヘキサナール、ヘキサン酸、オクタン酸、ペンタナール、およびペンタン酸からなる。
【0182】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット2」は、ペンタナール、ヘキサナール、2-ペンチルフラン、2,4-デカジエナール、2,6-ノナジエナール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、2-デセナール、1-ペンタノール、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、2-ブタノール、4-エチルベンズアルデヒド、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸を含む。一部の実施形態では、「揮発物セット2」は、ペンタナール、ヘキサナール、2-ペンチルフラン、2,4-デカジエナール、2,6-ノナジエナール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、2-デセナール、1-ペンタノール、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、2-ブタノール、4-エチルベンズアルデヒド、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸からなる。
【0183】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット3」は、ペンタナール、ヘキサナール、2-ペンチルフラン、2,4-デカジエナール、2-ノネナール、2,6-ノナジエナール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、2-デセナール、1-ペンタノール、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、2-ブタノール、4-エチルベンズアルデヒド、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸を含む。一部の実施形態では、「揮発物セット3」は、ペンタナール、ヘキサナール、2-ペンチルフラン、2,4-デカジエナール、2-ノネナール、2,6-ノナジエナール、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、2-デセナール、1-ペンタノール、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、2-ブタノール、4-エチルベンズアルデヒド、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸からなる。
【0184】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット4」は、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸を含む。一部の実施形態では、「揮発物セット4」は、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、およびオクタン酸からなる。
【0185】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット5」は、1-オクテン-3-オール、1-ヘキサノール、および1-ペンタノールを含む。一部の実施形態では、「揮発物セット5」は、1-オクテン-3-オール、1-ヘキサノール、および1-ペンタノールからなる。
【0186】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット6」は、ペンタナール、ヘキサナール、2,4-デカジエナール、2-ノネナール、2,6-ノナジエナール、2-デセナール、4-エチルベンズアルデヒドを含む。一部の実施形態では、「揮発物セット6」は、ペンタナール、ヘキサナール、2,4-デカジエナール、2-ノネナール、2,6-ノナジエナール、2-デセナール、および4-エチルベンズアルデヒドからなる。
【0187】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット7」は2-ペンチルフランを含む。一部の実施形態では、「揮発物セット7」は、2-ペンチルフランからなる。
【0188】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット8」は、1-オクテン-3-オン、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、および2-ブタノールを含む。一部の実施形態では、「揮発物セット8」は、1-オクテン-3-オン、アセトフェノン、2-デカノン、2-ノナノン、および2-ブタノールからなる。
【0189】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット9」は、4-エチルベンズアルデヒド、アセトフェノン、2-ブタノール、ブタン酸、1-ペンタノール、2-ペンチルフラン、ペンタナール、ペンタン酸、1-ヘキサノール、ヘキサナール、およびヘキサン酸を含む。一部の実施形態では、「揮発物セット9」は、4-エチルベンズアルデヒド、アセトフェノン、2-ブタノール、ブタン酸、1-ペンタノール、2-ペンチルフラン、ペンタナール、ペンタン酸、1-ヘキサノール、ヘキサナール、およびヘキサン酸からなる。
【0190】
本明細書で規定される場合、「揮発物セット10」は、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、オクタン酸、2,6-ノナジエナール、2-ノナノン、2-ノネナール、2,4-デカジエナール、2-デカノン、および2-デセナールを含む。一部の実施形態では、「揮発物セット10」は、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、オクタン酸、2,6-ノナジエナール、2-ノナノン、2-ノネナール、2,4-デカジエナール、2-デカノン、および2-デセナールからなる。
【0191】
本明細書で規定される場合、「肉揮発物セット」は、2,3-ブタンジオン、2,3-ペンタンジオン、チアゾール、2-アセチルチアゾール、ベンズアルデヒド、3-メチル-ブタナール、2-メチル-ブタナール、チオフェン、およびピラジンを含む。
【0192】
タンパク質組成物は、一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物を調理することにより生産される1つまたは複数の揮発性化合物の量と比較して、調理すると味に影響を及ぼす可能性のある1つまたは複数の揮発性化合物のより少量を生産することができる。いかなる特定の理論にも束縛されないが、調理すると味に影響を及ぼす可能性のある揮発物含有量を低減することにより、タンパク質組成物を、多様な範囲の食品製品での使用に好適なものにすることができると考えられる。味に影響を及ぼす可能性のある1つまたは複数の揮発性化合物の非限定的な例としては、揮発物セット1~10のいずれかの揮発性化合物が挙げられる。例えば、水中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産することができる。例えば、風味ブロス中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下)を生産することができる。風味ブロス中で調理する場合、(タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の少なくとも5%よりも多く(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、またはそれよりも多く)を生産することができる。一部の実施形態では、風味ブロスは、1つまたは複数の(例えば、2つもしくはそれよりも多くの、3つもしくはそれよりも多くの、4つもしくはそれよりも多くの、または5つもしくはそれよりも多くの)風味前駆体分子または化合物を含む。1つまたは複数の風味前駆体は、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含んでいてもよい。好適な風味前駆体としては、糖、糖アルコール、糖誘導体、油(例えば、植物油)、遊離脂肪酸、アルファ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸、アミノ酸およびそれらの誘導体、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ビタミン、ペプチド、タンパク質加水分解物、抽出物、リン脂質、レシチン、および有機分子を挙げることができる。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット2中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット2であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット3中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット3であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット4中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット4であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット5中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット5であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット6中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット6であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット7中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット7であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット8中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット8であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット9中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット9であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット10中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット10であってもよい。
【0193】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数のイソフラボンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のイソフラボン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、およびグリシチンの合計含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、およびグリシチンの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のダイジン、ゲニスチン、およびグリシチンの合計含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のダイジン、ゲニスチン、およびグリシチンの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のダイゼイン、ゲニステイン、およびグリシテインの合計含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のダイゼイン、ゲニステイン、およびグリシテインの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択されるイソフラボンの含有量である。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のダイゼイン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のダイゼイン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のダイジン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のダイジン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のゲニステイン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のゲニステイン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のゲニスチン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のゲニスチン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のグリシテイン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のグリシテイン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のグリシチン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のグリシチン含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ホルモノネチンおよびビオカニンAからなる群から選択されるイソフラボンの含有量である。
【0194】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数のリン脂質を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のリン脂質含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のホスファチジルコリン-36:4含有量の約90%少未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のホスファチジルコリン-36:4含有量を有してもよい。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジルコリン-36:3含有量である。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスホチジルエタノールアミン-36:4含有量である。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジン酸-36:4含有量である。
【0195】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数のサポニンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のサポニン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のソヤサポニン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のソヤサポニン含有量を有してもよい。
【0196】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数の脂質を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)の脂質含有量を有してもよい。
【0197】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数のフェノール酸を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のフェノール酸含有量を有してもよい。
【0198】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量のフィチン酸またはフィチン酸塩を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有してもよい。
【0199】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数の金属イオン(例えば、Ca2+、Mg2+、Fe2+、Zn2+、Na+、K+)を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の金属イオン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)の金属イオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%未満(例えば、約0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、0.01%、または0.005%未満)の1つまたは複数の金属イオン(例えば、Ca2+、Mg2+、Fe2+、Zn2+、Na+、K+)の金属イオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のカルシウムイオン含有量の約50%未満(例えば、約45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、または1%未満)のカルシウムイオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%未満(例えば、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%。0.03%、0.02%、または0.01%未満)のカルシウムイオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のマグネシウムイオン含有量の約50%未満(例えば、約45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、または1%未満)のマグネシウムイオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%未満(例えば、約0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.09%、0.08%、0.07%、0.06%、0.05%、0.04%。0.03%、0.02%、または0.01%未満)のマグネシウムイオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の鉄イオン含有量の約50%未満(例えば、約45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、または1%未満)の鉄イオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約0.1%未満(例えば、約0.05%、0.04%、0.03%、0.02%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%。0.003%、0.002%、または0.001%未満)の鉄イオン含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%未満(例えば、約0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、または0.1%未満)のナトリウムイオン含有量を有してもよい。
【0200】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量のリンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のリン含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)のリン含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物のリン含有量の約50%未満のリン含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量のリンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%未満(例えば、約0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、または0.1%未満)のリン含有量を有してもよい。
【0201】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の灰分を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)の灰分含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の約50%未満(例えば、約45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、または1%未満)の灰分含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約5%未満(例えば、約4.5%、4%、3.5%、3%、2.5%、2%、1.5%、または1%未満)の灰分含有量を有してもよい。
【0202】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数の風味化合物を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の約90%未満(例えば、約80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%未満)の風味化合物含有量を有してもよい。一部の実施形態では、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
【0203】
風味は、味および/または香りを指すことができる。5つの基本的な味(つまり、甘味、苦味、酸味、塩味、およびうま味またはこく)は、主に不揮発性化合物に応答し、舌上の受容体を介して感知することができる。香りは、主に、鼻受容体を介して感知される揮発性化合物を指す。渋味、乾燥感、ざらざら感、金属感、刺激感、スパイシー感、冷感、および脂っこさ、ならびに食感(例えば、滑らかさ、粗さ、硬さ、厚み、滑りやすさ、粘性)を含むがこれらに限定されない他の効果は、風味に影響を及ぼす可能性がある。
【0204】
いかなる特定の理論にも束縛されないが、不快風味およびそれらの前駆体は、タンパク質供給源中にタンパク質結合複合体として存在する場合があり、および/または収穫、加工、または保管中に生成される場合があると考えられる。タンパク質組成物中の残留リン脂質(PL)および遊離脂肪酸(FFA)は、不快風味の前駆体である可能性がある。保管中のPLおよびFFAの自己酸化または酵素的酸化は、不快風味化合物を容認できないレベルまで生成する可能性がある。さらに、不快風味を引き起こすカルボニル化合物をタンパク質組成物から除去したとしても、タンパク質中の残留PLおよびFFAは、保管中に、自己酸化または酵素的酸化によりこうしたカルボニルを継続的に生成することになると考えられる。
【0205】
不快風味を引き起こす可能性のある揮発性化合物としては、これらに限定されないが、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、およびアルケンを挙げることができる。不快風味の非限定的な例としては、豆風味、脂肪風味、青味風味、エンドウ豆風味、土風味、干し草風味、草風味、酸腐風味、葉風味、厚紙風味、刺激風味、辛味風味、薬風味、金属風味、およびブロス風味を挙げることができる。不揮発性化合物も不快風味を引き起こす可能性がある。例えば、イソフラボンは、苦味不快風味を引き起こす可能性があり、サポニンは、渋味不快風味を引き起こす可能性があり、フェノール酸、ペプチド、またはアミノ酸は、金属不快風味を引き起こす可能性がある。
【0206】
また、本明細書で提供される方法は、解毒タンパク質組成物を調製するために使用することができる。本明細書で使用される場合、「解毒タンパク質組成物」は、そうでなければ(例えば、1つまたは複数の毒素の存在または量のため)ヒト消費に適さない供給源タンパク質組成物から調製されたタンパク質組成物であって、解毒タンパク質組成物がヒトの消費に好適になるように、供給源タンパク質組成物と比較して1つまたは複数の毒素が除去または量が低減されているタンパク質組成物を指す。
【0207】
一部の実施形態では、解毒タンパク質組成物を作製するための方法は、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ;(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ;(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ;ならびに(d)固相を液相から分離して、解毒タンパク質組成物を形成するステップを含み、解毒タンパク質組成物は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物(例えば、昆虫および/またはクモ類)タンパク質を含み、供給源タンパク質組成物は、ヒト消費に好適ではない。
【0208】
一部のそのような実施形態では、供給源タンパク質組成物は、ヒトに害を及ぼすのに十分な量の1つまたは複数の毒素を含む。例えば、供給源タンパク質組成物は、コットンウッド供給源タンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、供給源タンパク質組成物は、ゴシポールなどの有毒フェノール化合物を含む。例えば、供給源タンパク質組成物は、450ppmよりも多くの量のゴシポールを含んでいてもよい。したがって、一部の実施形態では、解毒タンパク質組成物は、450ppm未満(例えば、約300ppm未満、約100ppm未満、約50ppm未満、約10ppm未満、約5ppm未満、または約2ppm未満)の量のゴシポールを含む。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物中の量よりも少ない量の1つまたは複数の毒素を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の毒素含有量の約90%未満(例えば、約70%、50%、30%、または10%未満)の毒素含有量を有してもよい。毒素の非限定的な例としては、ゴシポール(例えば、コットンウッド中の)、ビシンまたはコンビシン(例えば、ソラ豆中の)、青酸グリコシド(例えば、キャッサバまたは竹中の)、グルコシノレート(例えば、アブラナ科野菜中の)、およびグリコアルカロイド(例えば、ジャガイモおよびビタースイートナイトシェード中の)が挙げられる。
【0209】
種々の方法を使用して、供給源タンパク質組成物または解毒タンパク質組成物中の1つまたは複数の毒素の量を決定することができる(例えば、分光光度法、HPLC、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA))。一部の実施形態では、毒素は、タンパク質組成物の色に寄与する可能性もあり、その除去は、タンパク質組成物の呈色の低下をもたらす可能性がある。例えば、ゴシポールは、典型的には緑黄色である。
【0210】
また、本明細書では、タンパク質供給源組成物から小分子を抽出するための方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、(c)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、ならびに(d)固相を液相から分離して、小分子が富化された溶液を形成するステップを含む。例えば、供給源タンパク質組成物は、大豆供給源タンパク質組成物であってもよい。一部のそのような実施形態では、抽出しようとする小分子は、1つまたは複数のイソフラボンを含んでいてもよい。例えば、1つまたは複数のイソフラボンとしては、ゲニステインおよびダイゼインを挙げることができる。抽出しようとする小分子としては、イソフラボン、色素(例えば、クロロフィル、アントシアニン、カロテノイド、およびベタレイン)、風味化合物(例えば、大豆風味化合物)、サポニン、毒素(例えば、ゴシポール)、フィチン酸もしくはフィチン酸塩、天然産物(例えば、植物天然産物、薬理学的に活性な天然産物)、代謝物(例えば、一次および/または二次代謝物)、および/またはリン脂質(例えば、レシチン)を挙げることができる。例えば、イソフラボンおよびサポニンは、医学的なまたは栄養上の使用を有する可能性がある。レシチンは、例えば、食品製品中の乳化剤として、またはコリンが豊富な栄養源として使用することができる。小分子は、最大900ダルトン(例えば、最大800、最大700、最大600、または最大500ダルトン)の分子量を有してもよい。一部の実施形態では、抽出された小分子は、栄養補助剤として有用であり得る。一部の実施形態では、抽出された小分子は、食品成分(例えば、食品着色料または風味化合物)として有用であり得る。一部の実施形態では、抽出された小分子は、工業的合成(例えば、医薬品合成)のための化学前駆体として有用であり得る。非限定的な例として、イソフラボンは、乳がんのリスクを低下させ、前立腺がんの進行を防止または阻害し、更年期症状を低減することが示唆されている。大豆イソフラボンは、栄養補助剤として販売されている。サポニンは、血中脂質を減少させ、がんのリスクを低下させ、血糖反応を低下させると考えられており、栄養補助剤としても販売されている。大豆レシチン(リン脂質)は、食品乳化剤として販売されており、大豆レシチンは、ヒトおよび動物にとって必須栄養素であるコリンが豊富である。
【0211】
また、本明細書では、タンパク質組成物が提供される。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、本明細書に記載の方法のいずれかにより生産することができる。
【0212】
一部の場合では、タンパク質組成物を、市販のタンパク質製品と比較することができる。市販タンパク質製品の非限定的な例は、タンパク質濃縮物およびタンパク質単離物である。一部の実施形態では、比較は、タンパク質組成物中のタンパク質の農業供給源に基づいていてもよい。例えば、本明細書に記載の大豆タンパク質組成物は、市販の大豆タンパク質製品と比較することができる。一部の実施形態では、比較は、タンパク質のタイプに基づいていてもよい。例えば、本明細書に記載のタンパク質単離物であるタンパク質組成物を、市販のタンパク質単離物製品と比較することができ、本明細書に記載のタンパク質濃縮物であるタンパク質組成物を、市販のタンパク質濃縮物製品と比較することができる。一部の実施形態では、比較は、タンパク質組成物中のタンパク質の農業供給源およびタンパク質タイプの両方に基づいて行ってもよい。例えば、本明細書に記載のキャノーラタンパク質濃縮物であるタンパク質組成物は、市販のキャノーラタンパク質濃縮物と比較することができる。一部の実施形態では、市販タンパク質製品は、大豆タンパク質濃縮物であってもよい。一部の実施形態では、市販タンパク質製品は、大豆タンパク質単離物であってもよい。
【0213】
市販タンパク質製品の例としては、限定ではないが、市販の大豆タンパク質単離物、市販の大豆タンパク質単離物、市販のエンドウ豆タンパク質単離物、および市販のキャノーラタンパク質単離物が挙げられる。一部の実施形態では、本明細書で提供されるタンパク質組成物は、タンパク質濃縮物(例えば、大豆タンパク質濃縮物)であってもよく、市販タンパク質製品は、タンパク質濃縮物(例えば、大豆タンパク質濃縮物)であってもよい。一部の実施形態では、本明細書で提供されるタンパク質組成物は、タンパク質単離物(例えば、大豆タンパク質単離物)であってもよく、市販タンパク質製品は、タンパク質単離物(例えば、大豆タンパク質単離物)であってもよい。
【0214】
一部の実施形態では、本明細書には、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含み、低呈色タンパク質組成物であるタンパク質組成物が提供される。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、低呈色タンパク質組成物である。
【0215】
一部の実施形態では、本明細書には、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せ;および乾燥重量で1.0%未満の脂質を含むタンパク質組成物が提供される。
【0216】
本明細書に記載のタンパク質組成物は、典型的には、タンパク質組成物の乾燥重量で少なくとも50%(例えば、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または99%)のタンパク質含有量を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で少なくとも約90%(例えば、少なくとも90.5%、91%、91.5%、92%、92.5%、93%、93.5%、94%、94.5%、95%、97%、または99%)のタンパク質含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約60%~約80%(例えば、約65%~約75%)のタンパク質含有量を有してもよい。タンパク質組成物のタンパク質含有量は、タンパク質組成物がタンパク質濃縮物であるかまたはタンパク質単離物であるかに基づいて様々であってもよい。一部の場合では、タンパク質濃縮物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約55%~約75%(例えば、約55%~約70%、約55%~約65%、約55%~約60%、約60%~約75%、約65%~約75%、約70%~約75%)のタンパク質含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質単離物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約80%~約99%(例えば、約80%~約95%、約80%~約95%、約80%~約85%、約85%~約99%、約90%~約99%、または約95%~約99%)のタンパク質含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質単離物は、乾燥重量で約8%未満(例えば、約7%、6%、5%、4%、3%、2%、または1%未満)の炭水化物(例えば、不溶性炭水化物)を有してもよい。一部の場合では、タンパク質濃縮物は、乾燥重量で少なくとも約8%(例えば、少なくとも約9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、またはそれよりも多く)の炭水化物(例えば、不溶性炭水化物)を有してもよい。
【0217】
本明細書に記載のタンパク質組成物中のタンパク質は、任意の適切なタンパク質であってもよい。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の植物タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%のマメ科植物タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の豆類タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の大豆タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の真菌タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の酵母タンパク質を含む。一部の実施形態では、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せは、少なくとも90%の藻類タンパク質を含む。
【0218】
タンパク質組成物は、本明細書に記載されているもののいずれか、またはそれらのいずれかの混合物など、任意の適切な出発材料を使用して生産することができる。したがって、本明細書に記載のタンパク質組成物は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、無脊椎動物(例えば、昆虫および/またはクモ類)タンパク質、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。
【0219】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、実質的に凝集しているか、変性しているか、または両方であるタンパク質を含む。凝集および/または変性は、任意の適切な方法により決定することができる。一部の場合では、凝集は、平均粒子サイズにより測定することができる(例えば、動的光散乱(DLS)を使用して)。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、最大寸法が約1μm~約40μm(例えば、約5~約40μm、約10~約40μm、約20~約40μm、約30μm~約40μm、約1~約5μm、約1~約10μm、約1~約20μm、約1~約30μm、約10~約30μm、または約20~約30μm)の平均粒子サイズを有してもよい。一部の実施形態では、粒子サイズ分布のサイズおよび形状は、タンパク質組成物を沈殿させた条件に関連する可能性がある。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物中の粒子は、約-1.5~約-4.5mVのゼータ電位を有してもよい。一部の実施形態では、粒子電荷は、タンパク質組成物を沈殿させた条件に関連する可能性がある。一部の場合では、タンパク質組成物の表面疎水性およびタンパク質溶解度を調節することができる。一部の場合では、変性またはアンフォールディングは、円二色性分光法、示差走査熱量測定法、またはタンパク質アンフォールディング中に露出する疎水性領域に色素が結合する蛍光色素アッセイにより測定することができる。一部の場合では、変性は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたる、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化の喪失に関係する可能性がある。
【0220】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、少なくとも約5(例えば、少なくとも約10または少なくとも約15)のタンパク質分散性指数を有する。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、最大で約1重量/重量%(例えば、最大で約0.5、最大で約0.1、最大で約0.05、最大で約0.01、または最大で約0.005重量/重量%)のナトリウムレベルを有する。
【0221】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、水溶液(例えば、水)中で少なくとも5%(例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、または少なくとも30%)の溶解度を有してもよい。一部の実施形態では、水溶液は、約6.0~約8.0、約6.5~約7.5、約7.0~約8.0、約7.0、または約8.0のpHを有する。一部の実施形態では、水溶液は緩衝剤を含んでいてもよい。
【0222】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、温度範囲(例えば、25℃から95℃への加熱、40℃から95℃への加熱、60℃から95℃への加熱、または80℃から90℃への加熱)にわたって、1つまたは複数の機械的特性(例えば、貯蔵弾性率、損失弾性率、および/または粘度)の温度依存性変化を呈してもよい。一部の実施形態では、温度依存性変化は、大きさが、少なくとも5倍(例えば、少なくとも10倍、少なくとも100倍、少なくとも500倍、または少なくとも1,000倍)である。一部の実施形態では、温度依存性変化は、実質的に不可逆的である(例えば、同じ温度範囲にわたって冷却すると、変化の大きさは、加熱時に観察される変化の大きさの最大で25%、最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%、最大で1%、最大で0.5%、または最大で0.1%である)。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、90℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、貯蔵弾性率および/または損失弾性率は、95℃で、少なくとも1,000Pa(例えば、少なくとも2,000Pa、少なくとも3,000Pa、少なくとも4,000Pa、少なくとも5,000Pa、少なくとも6,000Pa、少なくとも7,000Pa、少なくとも8,000Pa、少なくとも9,000Pa、または少なくとも10,000Pa)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、90℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。一部の実施形態では、粘度は、95℃で、少なくとも1,000Pa・s(例えば、少なくとも2,000Pa・s、少なくとも3,000Pa・s、少なくとも4,000Pa・s、少なくとも5,000Pa・s、少なくとも6,000Pa・s、少なくとも7,000Pa・s、少なくとも8,000Pa・s、少なくとも9,000Pa・s、または少なくとも10,000Pa・s)の値に到達する。
【0223】
本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質以外の成分を含んでいてもよい。一部の場合では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、炭水化物(例えば、不溶性炭水化物)、脂質(例えば、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、リン脂質、またはそれらの組合せ)、サポニン、またはそれらの組合せを含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約1.5%未満の(例えば、約1.3%、1.2%、1.1%、1.0%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%未満の、またはそれよりも少ない)量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約1.2%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約1.0%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.8%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.7%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.6%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.5%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.4%未満の量の脂質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.5%未満の量の脂質を含むことができる。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約0.5%未満(例えば、約0.4%、0.3%、0.2%、または0.1%未満)の量のリン脂質を含んでいてもよい。一部の場合では、ホスファチジルコリン36:4を、総リン脂質の代理測定として使用することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、またはリン脂質の1つまたは複数の量が、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源と比較して低減されていてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、リン脂質(例えば、ホスファチジルコリン(例えば、ホスファチジルコリン-36:4、ホスファチジルコリン-34:2、ホスファチジルコリン-36:3)、ホスホチジルエタノールアミン(例えば、ホスホチジルエタノールアミン-36:4)、グリセロリン脂質、ホスファチジン酸(例えば、ホスファチジン酸-36:4)、ホスファチジルセリン、ホスホイノシチド、またはそれらの組合せ)の量が、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、タンパク質組成物がそれから作製された供給源タンパク質組成物)と比較して低減されていてもよい(例えば、少なくとも5%、10%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、またはそれよりも大きく低減されていてもよい)。
【0224】
サポニンは、溶液の起泡を引き起こす可能性がある。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、タンパク質組成物がそれから作製された供給源タンパク質組成物)のサポニン含有量よりも低いサポニン含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、タンパク質組成物がそれから作製された供給源タンパク質組成物)のサポニン含有量の90%未満の(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%未満、またはそれよりも少ない)サポニン含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質単離物は、市販タンパク質単離物のサポニン含有量よりも低いサポニン含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質単離物は、市販タンパク質単離物のサポニン含有量の90%未満の(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%未満の、またはそれよりも少ない)サポニン含有量を有してもよい。
【0225】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、1つまたは複数のイソフラボンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約500ppm未満(例えば、約400ppm、300ppm、250ppm、200ppm、150ppm、125ppm、100ppm、75ppm、または50ppm未満)のイソフラボン含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、およびグリシチンの合計含有量である。一部の場合では、タンパク質組成物は、約250ppm未満(例えば、約200ppm、150ppm、125ppm、100ppm、75ppm、または50ppm未満)のダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、およびグリシチンの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ダイジン、ゲニスチン、およびグリシチンの合計含有量である。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約200ppm未満(例えば、150ppm、100ppm、または75ppm未満)のダイジン、ゲニスチン、およびグリシチンの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ダイゼイン、ゲニステイン、およびグリシテインの合計含有量である。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約50ppm未満(例えば、30ppm、20ppm、または10ppm未満)のダイゼイン、ゲニステイン、およびグリシテインの合計含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ダイゼイン、ダイジン、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択されるイソフラボンの含有量である。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約100ppm未満(例えば、約75ppm、50ppm、30ppm、20ppm、10ppm、5ppm、または3ppm未満)のダイゼインの含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約100ppm未満(例えば、約75ppm、50ppm、30ppm、または10ppm未満)のダイジンの含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約100ppm未満(例えば、約75ppm、50ppm、20ppm、10ppm、5ppm、3ppm、または1ppm未満)のゲニステインの含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約300ppm未満(例えば、約200ppm、100ppm、75ppm、50ppm、または30ppm未満)のゲニスチンの含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約30ppm未満(例えば、約20ppm、10ppm、5ppm、3ppm、または1ppm未満)のグリシテインの含有量を有してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約30ppm未満(例えば、約20ppm、10ppm、または5ppm未満)のグリシチンの含有量を有してもよい。一部の場合では、イソフラボン含有量は、ホルモノネチンおよびビオカニンAからなる群から選択されるイソフラボンの含有量である。
【0226】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、1つまたは複数のリン脂質を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1,000ppm未満(例えば、約750ppm、500ppm、250ppm、100ppm、50ppm、25ppm、10ppm、5ppm、2ppm、または1ppm未満)のリン脂質含有量を有してもよい。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジルコリン-36:4含有量である。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約500ppm未満(例えば、約250ppm、100ppm、50ppm、25ppm、10ppm、5ppm、2ppm、または1ppm未満)のホスファチジルコリン-36:4含有量を有してもよい。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジルコリン-34:2含有量である。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、約750ppm未満(例えば、約500ppm、250ppm、100ppm、50ppm、25ppm、10ppm、5ppm、2ppm、または1ppm未満)のホスファチジルコリン-34:2含有量を有してもよい。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジルコリン-36:3含有量である。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスホチジルエタノールアミン-36:4含有量である。一部の実施形態では、リン脂質含量は、ホスファチジン酸-36:4含有量である。
【0227】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、1つまたは複数のサポニンを含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1000ppm未満(例えば、約750ppm、500ppm、250ppm、100ppm、75ppm、50ppm、または25ppm未満)のサポニン含有量を有してもよい。一部の場合では、サポニン含有量は、ソヤサポニン含量である。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1000ppm未満(例えば、約750ppm、500ppm、250ppm、100ppm、75ppm、50ppm、または25ppm未満)のソヤサポニン含有量を有してもよい。
【0228】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、フィチン酸またはフィチン酸塩を含んでいてもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約2%未満(例えば、約1.8%、1.6%、1.5%、1.4%、1.3%、1.2%、1.1%、1.0%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、または0.5%未満)のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有してもよい。
【0229】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、ナトリウムを含んでいてもよい。いかなる特定の理論にも束縛されないが、種々の商業的プロセス、例えば、等電点沈殿により、ナトリウムをタンパク質製品に導入することができると考えられる。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、市販タンパク質製品よりも少ないナトリウムを有してもよい。例示的なナトリウム含有量は、
図10に示されている。
【0230】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物(例えば、タンパク質濃縮物)は、約0.0005%~約0.01%(重量/重量)(例えば、約0.0005%~約0.001%、約0.0005%~約0.002%、約0.0005%~約0.003%、約0.0005%~約0.004%、約0.0005%~約0.005%、約0.0005%~約0.007%、約0.0005%~約0.0009%、約0.001%~約0.01%、約0.002%~約0.01%、約0.003%~約0.01%、約0.004%~約0.01%、約0.005%~約0.01%、約0.007%~約0.01%、または約0.009%~約0.01%(重量/重量))のナトリウム含有量を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物(例えば、タンパク質単離物)は、約0.05%~約0.3%(重量/重量)(例えば、約0.05%~約0.1%、約0.05%~約0.2%、約0.1%~約0.2%、約0.1%~約0.3%、または約0.2%~約0.3%(重量/重量)のナトリウム含有量を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物は、約1%(重量/重量)未満(例えば、約0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、または0.1%(重量/重量)未満)のナトリウム含有量を有してもよい。
【0231】
本明細書に記載のタンパク質組成物は、非有機含有物(分析では「灰分」と呼ばれることがある)を含んでいてもよい。非有機含有物は、ナトリウム塩などの塩を含んでいてもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物の乾燥重量で約4%~約8%(例えば、約4%~約7%、約4%~約6%、約4%~約5%、約5%~約8%、約6%~約8%、約7%~約8%、または約5%~約6%)の量の非有機含有物を有してもよい。
【0232】
一部の場合では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、それらを食品の成分として良好に適したものにするパラメーターを有してもよい。例えば、本明細書に記載のタンパク質組成物は、低呈色性、低風味性、および解毒性の1つまたは複数であってもよい。
【0233】
タンパク質組成物の色は、任意の適切なアッセイにより決定することができる。一部の場合では、内部白色対照を100とし、内部黒色対照を0として、タンパク質組成物の相対輝度を評価してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、この相対尺度で少なくとも85の(例えば、少なくとも86、87、88、89、90、91、92の、またはそれよりも高い)輝度を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、この相対尺度で少なくとも85の(例えば、少なくとも85.5、86、86.5、87、87.5、88、88.5、89、89.5、90、90.5、91、91.5、92の、またはそれよりも高い)輝度を有してもよい。一部の場合では、タンパク質組成物の彩度(本明細書では0~100の尺度で提示される無単位の測定量)は、例えば、彩度計または比色計を使用して評価することができる。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、15未満の(例えば、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5未満の、またはそれよりも低い)彩度値を有してもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、15未満の(例えば、14.5、14、13.5、13、12.5、12、11.5、11、10.5、10、9.5、9、8.5、8、7.5、7、6.5、6、5.5、5未満の、またはそれよりも低い)彩度値を有してもよい。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、少なくとも約85の(例えば、少なくとも86、87、88、89、90、91、92の、またはそれよりも高い)輝度、15未満の(例えば、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5未満の、またはそれよりも低い)彩度値、または両方を有してもよい。一部の実施形態では、低呈色タンパク質組成物は、少なくとも約85の(例えば、少なくとも85.5、86、86.5、87、87.5、88、88.5、89、89.5、90、90.5、91、91.5、92の、またはそれよりも高い)輝度、15未満の(例えば、14.5、14、13.5、13、12.5、12、11.5、11、10.5、10、9.5、9、8.5、8、7.5、7、6.5、6、5.5、5未満の、またはそれよりも低い)彩度値、または両方を有してもよい。
【0234】
タンパク質組成物(または、例えば、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、もしくは市販タンパク質製品)の風味は、任意の適切な方法を使用して決定することができる。一部の場合では、風味分析の前に、タンパク質組成物、組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、または市販タンパク質製品を粉砕して粉末にしてもよい。粉末への粉砕は、任意の適切な方法により実施することができる。例えば、極低温ミル(例えば、SPEX Freezer Mill)またはブレンダー(例えば、温度が任意選択でモニターされるVitamixブランドのブレンダーなどの高性能ブレンダー)を使用することができる。一部の実施形態では、タンパク質組成物(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質組成物と比較する目的の場合、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、または市販タンパク質製品)(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)により生産される1つまたは複数の揮発性化合物の量を、加熱せずに(例えば、調理せずに)評価してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質組成物と比較する目的の場合、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、または市販タンパク質製品)(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)を調理することにより生産される1つまたは複数の揮発性化合物の量を評価してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質組成物と比較する目的の場合、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、または市販タンパク質製品)を、水(水道水)中で調理してもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質組成物と比較する目的の場合、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源、供給源タンパク質組成物、または市販タンパク質製品)を、風味ブロス中で調理してもよい。一部の実施形態では、風味ブロスは、1つまたは複数の(例えば、2つもしくはそれよりも多くの、3つもしくはそれよりも多くの、4つもしくはそれよりも多くの、または5つもしくはそれよりも多くの)風味前駆体分子または化合物を含む。1つまたは複数の風味前駆体は、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含んでいてもよい。好適な風味前駆体としては、糖、糖アルコール、糖誘導体、油(例えば、植物油)、遊離脂肪酸、アルファ-ヒドロキシ酸、ジカルボン酸、アミノ酸およびそれらの誘導体、ヌクレオシド、ヌクレオチド、ビタミン、ペプチド、タンパク質加水分解物、抽出物、リン脂質、レシチン、および有機分子を挙げることができる。一部の実施形態では、風味ブロスは、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質を含んでいてもよい。一部の場合では、本明細書に記載のタンパク質単離物は、調理すると、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質単離物と比較する目的の場合、供給源タンパク質組成物もしくは市販タンパク質単離物)を調理することにより生産される1つまたは複数の揮発物の量と比較して、より少ない量の1つまたは複数の揮発性化合物を生産することができる。一部の場合では、本明細書に記載のタンパク質単離物は、風味ブロス中で調理する場合、タンパク質組成物中の供給源タンパク質組成物(または、例えば、本明細書で提供されるタンパク質単離物と比較する目的の場合、供給源タンパク質組成物もしくは市販タンパク質単離物)を調理することにより生産される肉揮発物セット中の1つまたは複数の揮発物の量と比較して、肉揮発物セット中のより多量の1つまたは複数の揮発物を生産することができる。一部の場合では、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質を含む溶液中で調理する場合、1%(重量/容積)のタンパク質組成物は、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物を生産する。一部の実施形態では、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質をタンパク質組成物の非存在下で調理すると、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物の少なくとも1つは、より少量が生産される。一部の実施形態では、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質をタンパク質組成物の非存在下で調理すると、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物の少なくとも1つは、生産されない。一部の実施形態では、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物は、2,3-ブタンジオン、2,3-ペンタンジオン、チアゾール、2-アセチルチアゾール、ベンズアルデヒド、3-メチル-ブタナール、2-メチル-ブタナール、チオフェン、ピラジン、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。一部の場合では、「調理」は、3mlの試料を20mlのGCガラスバイアルに密封し、150摂氏度の加熱ブロックで3分間、激しく撹拌しながら(例えば、750rpm)調理することを意味することができる。一部の場合では、ガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)を使用して揮発性化合物を評価することができる。例えば、1%(重量/容積)懸濁物(調理済みまたは未調理)の上部空間に含まれる揮発性化合物を、固相マイクロ抽出(SPME)ファイバー(例えば、DVB/CAR/PDMS)を50℃で使用して抽出することができる。揮発性化合物は、クロマトグラフィーカラム、例えば、35℃から255℃までの温度勾配を用いたキャピラリーワックスカラムで分離することができる。例えば、20~500の質量範囲の質量スペクトルを10Hzで収集することができる。
【0235】
一部の場合では、1つまたは複数の揮発物は、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源に特徴的であり得る。例えば、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源が大豆である場合、一部の場合では、1つまたは複数の大豆風味化合物の量の減少が観察される場合がある。風味化合物(例えば、大豆風味化合物)である化合物の非限定的な例としては、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、(E,E)-2,4-デカジエナール、およびそれらの組合せが挙げられる。風味化合物(例えば、大豆風味化合物)としては、イソフラボンまたはサポニンを挙げることができる。大豆風味化合物の他の例は、以下の文献:例えば、Kao, Jian-Wen, Earl G. Hammond, and Pamela J. White. "Volatile compounds produced during deodorization of soybean oil and their flavor significance." Journal of the American Oil Chemists' Society 75.12 (1998): 1103-1107;Solina, Marica, et al. "Volatile aroma components of soy protein isolate and acid-hydrolysed vegetable protein." Food chemistry 90.4 (2005): 861-873.;Irwin, Anthony J., John D. Everard, and Robert J. Micketts. "Identification of Flavor-Active Volatiles in Soy Protein Isolate via Gas Chromatography Olfactometry." Chemistry, Texture, and Flavor of Soy. American Chemical Society, 2010. 389-400.;またはLei, Q., and W. L. Boatright. "Compounds contributing to the odor of aqueous slurries of soy protein concentrate." Journal of food science 66.9 (2001): 1306-1310.、Ramasamy Ravi, Ali Taheri, Durga Khandekar, and Reneth Millas. "Rapid Profiling of Soybean Aromatic Compounds Using Electronic Nose." Biosensors 2019, 9(2), 66に見出すことができる。これら文献の各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。風味化合物の他の例は、以下の文献:例えば、Wibke S. U. Roland et al. "Flavor Aspects of Pulse Ingredients." Cereal Chemistry 2017, 94(1), 58-65に見出すことができる。この文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0236】
一部の実施形態では、水中で調理する場合(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、タンパク質組成物がそれから作製された供給源タンパク質組成物)(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)を水中で調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物の量よりもより少ない量(例えば、90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下))の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物を生産することができる。一部の実施形態では、風味ブロス中で調理する場合(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)、本明細書に記載のタンパク質組成物は、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源(または、例えば、タンパク質組成物がそれから作製された供給源タンパク質組成物)(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)を風味ブロス中で調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物の量よりもより少ない量(例えば、90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下))の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物を生産することができる。
【0237】
一部の実施形態では、水中で調理する場合(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)、本明細書に記載のタンパク質単離物は、市販タンパク質単離物(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)を水中で調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物の量よりもより少ない量(例えば、90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下))の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物を生産することができる。一部の実施形態では、風味ブロス中で調理する場合(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)、本明細書に記載のタンパク質単離物は、市販タンパク質単離物(例えば、1%(重量/容積)懸濁物として)を風味ブロス中で調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物の量よりもより少ない量(例えば、90%以下(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10%以下))の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の化合物を生産することができる。
【0238】
一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット2中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット2であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット3中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット3であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット4中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット4であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット5中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット5であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット6中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット6であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット7中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット7の化合物であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット8中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット8であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット9中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット9であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット10中の化合物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット10であってもよい。
【0239】
市販タンパク質製品は、市販大豆タンパク質製品(例えば、大豆タンパク質単離物)などの任意の適切な市販タンパク質製品であってもよい。
【0240】
一部の実施形態では、本明細書で提供されるタンパク質組成物、または本明細書で提供されるタンパク質組成物を含む食品製品は、好ましくは、訓練された食味検査員のパネルより評価することができる。一部の実施形態では、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、本明細書に記載のタンパク質組成物は、酸化/酸腐風味、厚紙風味、渋味風味、苦味風味、野菜の複雑な風味、および甘い発酵風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される。一部の実施形態では、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、本明細書に記載のタンパク質組成物は、豆風味、脂肪風味、青味風味、エンドウ豆風味、土風味、干し草風味、草風味、酸腐風味、葉風味、厚紙風味、刺激風味、辛味風味、薬風味、金属風味、およびブロス風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される。一部の場合では、訓練されたパネリストは、本明細書で提供されるタンパク質組成物と異なるタンパク質組成物(例えば、市販タンパク質製品)とを、またはそれらを含む食品製品とを区別することができる可能性がある。一部の実施形態では、訓練されたパネルが評価すると、タンパク質組成物は、少なくとも1.0(例えば、少なくとも1.5、2.0、2.5、または3.0)の識別可能性指数を有する。
【0241】
一部の実施形態では、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源の一部である他の小分子も、本明細書に記載のタンパク質組成物中のタンパク質の供給源と比較して、タンパク質組成物中の方が低減されている。一部の実施形態では、小分子は、本明細書に記載のタンパク質組成物の状況外において経済的価値を有する場合がある。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、1つまたは複数の他の小分子の90質量%未満(例えば、80%、70%、60%、50%、40%、30%、20%、または10質量%未満)を含んでいてもよい。例えば、タンパク質組成物中のタンパク質の供給源が大豆である場合、大豆粉または脱脂大豆粉と比較して、1つまたは複数のイソフラボン(例えば、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、またはそれらの組合せ)が枯渇されていてもよい。
【0242】
一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物は、1つまたは複数の添加成分を含んでいてもよい。一部の場合では、添加成分は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の1つまたは複数であってもよい。保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の非限定的な例としては、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールが挙げられる。
【0243】
本明細書に記載のタンパク質組成物は、任意の適切な形態であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、少なくとも約5%(例えば、少なくとも約6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、または15%)の起泡能力を有する。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、少なくとも約10%の起泡能力を有する。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、少なくとも約15%の起泡能力を有する。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、少なくとも約200m2/g(例えば、少なくとも約210、220、230、240、または250m2/g)の乳化活性指数を有する。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、少なくとも約90%(例えば、少なくとも約91%、92%、93%、94%、または95%)のエマルジョン安定性指数を有する。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、固形物または粉末の形態であってもよい。一部の実施形態では、タンパク質組成物は押出物(例えば、テクスチャ化タンパク質組成物(textured protein composition))の形態である。押出物は、一部の場合では、実質的に顆粒の形態であってもよい。顆粒は、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有してもよい。一部の実施形態では、顆粒の約20%(重量/重量)未満は、1mm未満の最大寸法を有してもよい。一部の実施形態では、顆粒の約5%(重量/重量)未満は、1cmを超える最大寸法を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約5%~約10%の水分含有量を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約2%未満の脂肪含有量を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約1%未満の糖含有量を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約30分未満の水和時間を有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有してもよい。一部の実施形態では、押出物は、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有してもよい。
【0244】
本明細書に記載のタンパク質組成物(例えば、pureSPC、または繊維、デンプン、および/もしくはポリサッカリドと混合したpureSPI)は、約120℃~約160℃(例えば、約120℃~約130℃、約130℃~約140℃、約140℃~約150℃、約150℃~約160℃、約120℃~約150℃、または約130℃~約150℃)の温度で押出成形して、押出物(例えば、テクスチャ化タンパク質組成物)を形成することができる。
【0245】
また、本明細書には、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれか、および/または本明細書に記載の方法のいずれかにより生産されたタンパク質組成物を含む食品製品が提供される。本明細書に記載の食品製品は、任意選択で、脂肪(例えば、非動物性脂肪)および1つまたは複数の風味前駆体化合物をさらに含んでいてもよい。食品製品は、本明細書に記載のものなど、任意の適切な形態を取ることができる。一部の実施形態では、食品製品は、肉類似物であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、飲料品であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、乳製品模造物(例えば、乳模造物)であってもよい。
【0246】
本明細書で使用される場合、「食品製品」は、(1)ヒトまたは他の動物用の食品または飲料に使用される物品、(2)チューインガム、および(3)任意のそのような物品の成分に使用される物品を意味する。
【0247】
本明細書で使用される場合、「植物ベース食品製品」は、成分の乾燥重量で少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、またはそれよりも多く)が植物由来である食品製品である。
【0248】
本明細書で使用される場合、「藻類ベース食品製品」は、成分の乾燥重量で少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、またはそれよりも多く)が藻類由来である食品製品である。
【0249】
本明細書で使用される場合、「真菌ベース食品製品」は、成分の乾燥重量で少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、またはそれよりも多く)が真菌由来である食品製品である。
【0250】
本明細書で使用される場合、「無脊椎動物ベース食品製品」は、成分の乾燥重量で少なくとも50%(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、またはそれよりも多く)が無脊椎動物(例えば、昆虫および/またはクモ類)由来である食品製品である。
【0251】
本明細書に記載のタンパク質組成物または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物は、任意の適切な量で食品製品に含まれていてもよい。例えば、一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物は、食品製品の乾燥重量で約1%~約99%(例えば、約5%~約80%または約10%~約30%)の量が食品製品に含まれていてもよい。
【0252】
また、一部の実施形態では、本明細書には、食品製品を調製するための方法であって、脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および本明細書に記載のタンパク質組成物または本明細書に記載の方法により調製されるタンパク質組成物を組み合わせるステップを含む方法が提供される。
【0253】
一部の実施形態では、本明細書に記載の食品製品は、重量で10%未満(例えば、5%未満または1%未満)の動物性産物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、動物性産物を含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、動物肉を含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、動物血液を含んでいなくてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、ヘムを含む動物性産物を含んでいなくてもよい。
【0254】
脂肪は、任意の適切な量で食品製品中に存在してもよい。例えば、脂肪は、低脂肪肉類似物(例えば、ニワトリ胸肉類似物)にはより少ない量で、または高脂肪肉類似物(例えば、ベーコン類似物)にはより多くの量で存在してもよい。一部の実施形態では、脂肪は、低脂肪肉類似物には約0.1%~約5%の量で存在してもよい。一部の実施形態では、脂肪は、脂肪組織類似物には約85%~約90%の量で存在してもよい。一部の実施形態では、ひき肉類似物は、約10%~約25%(例えば、約10%~約15%、約10%~約20%、約15%~約25%、または約20%~約25%)の脂肪を含んでいてもよい。一部の実施形態では、乳模造物は、乳模造物の重量で約0.01%~約5%(例えば、約0.01%~約0.1%、約0.1%~約1%、または約1%~約5%)の脂肪を含んでいてもよい。
【0255】
風味前駆体分子の非限定的な例としては、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0256】
また、本明細書では、食品製品を作製するための方法が提供される。一部の実施形態では、方法は、脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれか(例えば、低風味タンパク質単離物、またはタンパク質単離物もしくはタンパク質濃縮物の形態の低呈色タンパク質組成物)を組み合わせるステップを含んでいてもよい。
【0257】
また、本明細書には、食品製品(例えば、植物ベース食品製品、藻類ベース食品製品、真菌ベース食品製品、または無脊椎動物ベース食品製品)中のタンパク質供給源風味の感知を低減するための方法が提供される。方法は、脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれか(例えば、低風味タンパク質単離物、またはタンパク質単離物もしくはタンパク質濃縮物の形態の低呈色タンパク質組成物)を組み合わせるステップを含み、同様のタンパク質含有量を有するがタンパク質組成物を欠如する食品製品と比較して、食品製品のタンパク質含有量の重量で少なくとも5%(例えば、少なくとも6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、またはそれよりも多く)が、タンパク質組成物を構成する。
【0258】
本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれかは、肉模造物、乳製品模造物(例えば、乳模造物またはチーズ模造物)、および飲料品(例えば、タンパク質栄養補助飲料品、スポーツ飲料、プロテインシェイク、プロテインショット、エナジードリンク、カフェイン入り飲料品、コーヒー飲料(例えば、ミルクコーヒー)、乳、発酵乳、スムージー、炭酸飲料品、アルコール飲料品、食事代替飲料品、または乳児用調製粉乳)を含む様々な食品製品に含まれていてもよい。一部の場合では、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれかは、消費者に販売され、消費者の裁量で食品製品に使用してもよい(例えば、焼き菓子にタンパク質を補完するために)。肉模造物は、例えば、ひき肉(例えば、牛ひき肉、豚ひき肉、または鶏ひき肉)、ソーセージ(例えば、朝食用ソーセージ、ブラットブルスト、またはホットドッグ)、または肉の切り身(例えば、ステーキ、ロースト、腰肉、胸肉、もも肉、足肉、または手羽先)として配合することができる。
【0259】
例示的な食品製品は、米国特許第10,039,306号明細書、第9,700,067号明細書、および第9,011,949号明細書、米国特許出願公開第20150305361号明細書、第20170172169号明細書、第20150289541号明細書、および第20170188612号明細書に記載されている。これら文献の各々は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0260】
一部の実施形態では、食品製品は、タンパク質栄養補助剤であってもよい。例えば、一部の実施形態では、本明細書に開示のタンパク質組成物は、プロテインシェイク、スムージー、およびベーキングなどに使用することができるタンパク質粉末の一部であってもよい。
【0261】
一部の実施形態では、食品製品は、筋肉模造物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、脂肪模造物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、筋肉模造物および脂肪模造物を含んでいてもよい。一部の実施形態では、筋肉模造物および脂肪模造物を含む食品製品は、肉模造物と呼ばれる場合もある。
【0262】
一部の実施形態では、食品製品は、乳製品模造物(例えば、乳、発酵乳、ヨーグルト、クリーム、バター、チーズ、カスタード、アイスクリーム、ジェラート、またはフローズンヨーグルトの模造物)であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、チーズ模造物であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、乳模造物であってもよい。一部の実施形態では、本明細書に記載のタンパク質組成物を含む乳模造物は、例えば、より白い色、より良好な口当たり、より高い安定性(例えば、より高い乳化安定性、コーヒーなどの高温または酸性の液体中で凝固しないこと)、またはそれらの組合せを含む、他の非乳製品乳よりもより動物乳様である1つまたは複数の特性を有してもよい。一部の実施形態では、乳模造物は、牛乳のタンパク質含有量と同様またはそれよりも多くのタンパク質含有量を有してもよい。一部の実施形態では、乳模造物は、約20~約60mg/mL(例えば、約30~約55mg/mL、約25~約35mg/mL)のタンパク質含有量を有してもよく、その一部または全部は、本明細書に記載のタンパク質組成物および/または本明細書に記載の方法により生産されたタンパク質組成物であってもよい。例えば、一部の実施形態では、乳模造物は、温度が約70℃~約100℃(例えば、約80℃~約100℃、約80℃~約98℃、約70℃~約80℃、約70℃~約95℃、約70℃~約85℃、または約80℃~約85℃)の液体に添加しても、安定である(例えば、エマルジョンが壊れない)。一部の実施形態では、乳模造物は、pHが約4.0~約8.0(例えば、約4.0~約7.0、約4.5~約6.5、約4.5~約6.0)の液体に添加しても、安定である(例えば、エマルジョンが壊れない)。一部の実施形態では、乳模造物を使用してチーズ模造物を作製することができる。
【0263】
一部の実施形態では、本明細書では、脂肪、水、および本明細書に記載のタンパク質組成物または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物のエマルジョンを含む乳模造物が提供される。一部の実施形態では、脂肪は、乳模造物の約0.01%~約5%(例えば、約0.01%~約0.1%、約0.01%~約0.5%、約0.01%~約1%、約0.01%~約2%、約0.01%~約3%、約0.01%~約4%、約0.1%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、約2%~約5%、約3%~約5%、または約4%~約5%)の量で乳模造物に存在する。一部の実施形態では、脂肪は、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
【0264】
一部の実施形態では、食品製品は、卵模造物であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、全卵模造物(例えば、卵黄模造物と卵白模造物とが分割されている)であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、卵黄模造物であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、卵白模造物であってもよい。一部の実施形態では、食品製品は、スクランブルエッグ模造物(例えば、卵黄模造物および卵白模造物の混合物)であってもよい。
【0265】
食品製品は、1つまたは複数のタンパク質(例えば、本明細書に記載のタンパク質組成物、市販タンパク質、当技術分野で公知の任意の方法により精製されたタンパク質、またはそれらの組合せ)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれかを含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、市販タンパク質(例えば、大豆タンパク質濃縮物、大豆タンパク質単離物、カゼイン、ホエイ、小麦グルテン、エンドウ豆ビシリン、またはエンドウ豆レグミン)に加えて、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれかを含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、当技術分野で公知の任意の方法により精製された1つまたは複数のタンパク質に加えて、本明細書に記載のタンパク質組成物のいずれかを含んでいてもよい。
【0266】
1つまたは複数のタンパク質(例えば、本明細書に記載のタンパク質組成物、市販タンパク質、当技術分野で公知の任意の方法により精製されたタンパク質、またはそれらの組合せ)は、食品製品(例えば、肉模造物、乳製品模造物、または食品補助剤)の重量で約0.1%~約100%(例えば、約0.1%~約1%、約1%~約5%、約5%~約10%、約1%~約10%、約10%~約20%、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、約90%~約100% 約10%~約30%、約30%~約50%、約50%~約70%、約70%~約90%、約0.1%~約20%、約20%~約40%、約40%~約60%、約60%~約80%、約80%~約100%、約0.1%~約33%、約33%~約66%、約66%~約100、約0.1%~約50%、または約50%~約100%)の量で存在してもよい。
【0267】
本明細書に記載の食品製品のいずれかは、鉄錯体(例えば、第一鉄クロロフィリン(例えば、CAS番号69138-22-3)、鉄フェオホルビド(例えば、CAS番号15664-29-6)、鉄塩(例えば、硫酸鉄)(例えば、CAS番号7720-78-7、17375-41-6、7782-63-0、または10028-22-5のいずれか)、グルコン酸鉄(例えば、CAS番号299-29-6、22830-45-1、または699014-53-4)、クエン酸鉄(例えば、CAS番号3522-50-7、2338-05-8、または207399-12-0のいずれか)、第二鉄EDTA(例えば、CAS番号17099-81-9)、またはヘム(例えば、ヘムA(例えば、CAS番号18535-39-2)、ヘムB(例えば、CAS番号14875-96-8)、ヘムC(例えば、CAS番号26598-29-8)、ヘムO(例えば、CAS番号137397-56-9)、ヘムI、ヘムM、ヘムD、ヘムS))またはヘム含有タンパク質を含んでいてもよい。
【0268】
一部の実施形態では、食品製品は、ヘム含有タンパク質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、食品製品は、食品製品の重量で約0.01%~約5%(例えば、0.01%~約1%、約0.01%~約0.5%、約0.01%~約0.1%、約0.01%~約0.05%、約0.05%~約5%、約0.1%~約5%、約0.5%~約5%、約1%~約5%、約0.05%~約0.5%、または約0.1%~約0.5%)の量のヘム含有タンパク質を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質はグロビンである。一部の実施形態では、グロビンは、アンドログロビン、サイトグロビン、グロビンE、グロビンX、グロビンY、ヘモグロビン、ミオグロビン、レグヘモグロビン、エリスロクルオリン、ベータヘモグロビン、アルファヘモグロビン、プロトグロビン、シアノグロビン、サイトグロビン、ヒストグロビン、ニューログロビン、クロロクルオリン、切断型ヘモグロビン、切断型2/2グロビン、およびヘモグロビン3からなる群から選択される。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、非動物性ヘム含有タンパク質である。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、植物、真菌、藻類、古細菌、または細菌タンパク質である。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、植物、真菌、藻類、古細菌、または細菌細胞では、天然には発現されない。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、配列番号1~27に示されているポリペプチドと、少なくとも50%配列同一性(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、または95%配列同一性)を有するアミノ酸配列を含む。
【0269】
本明細書に記載の食品製品のいずれかに使用することができるヘム含有タンパク質は、哺乳動物(例えば、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、雄ウシ、またはウサギなどの家畜)、トリ、植物、藻類(例えば、コナミドリムシ(C. reinhardtii))、真菌(例えば、酵母または糸状菌)、繊毛虫、または細菌に由来してもよい。例えば、ヘム含有タンパク質は、家畜(例えば、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、雄ウシ、またはウサギ)などの哺乳動物、またはシチメンチョウもしくはニワトリなどのトリに由来してもよい。ヘム含有タンパク質は、ニコチアナ・タバクム(Nicotiana tabacum)またはニコチアナ・シルベストリス(Nicotiana sylvestris)(タバコ);ゼア・メイズ(Zea mays)(コーン)、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)、グリシン・マックス(大豆)、シサー・アリティナム(Cicer arietinum)(ヒヨコ豆またはチックピー)、エンドウ(garden peas)またはシュガースナップエンドウ(sugar snap peas)などのピスム・サティブム(エンドウ豆)変種、サヤインゲン、黒豆、白インゲン豆、ノーザンビーン(northern beans)、または斑インゲン豆(pinto beans)など、インゲン豆(common beans)のファセオルス・ブルガリス(Phaseolus vulgaris)変種、ビグナ・ウングイクラタ(Vigna unguiculata)変種(ササゲ)、ビグナ・ラジアタ(Vigna radiata)(緑豆)、ハシロバナハウチワマメ(Lupinus albus)(ルピナス)、もしくはムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa)(アルファルファ)などの豆科植物;セイヨウアブラナ(Brassica napus)(キャノーラ);トリチクム種(Triticum sps.)(小麦粒およびスペルト小麦を含む小麦);ゴシピウム・ヒルスツム(Gossypium hirsutum)(綿);オリザ・サティバ(Oryza sativa)(イネ);マコモ種(Zizania spp.)(ワイルドライス);ヘリアンサス・アナス(Helianthus annuus)(ヒマワリ);サトウダイコン(Beta vulgaris)(テンサイ);ペンニセツム・グラウクム(Pennisetum Glaucum)(トウジンヒエ);ケノポディウム種(Chenopodium sp.)(キノア);ゴマ種(Sesamum sp.)(ゴマ);リヌム・ウシタチッシムム(Linum usitatissimum)(亜麻);またはホルデウム・ブルガレ(Hordeum vulgare)(大麦)などの植物に由来してもよい。ヘム含有タンパク質は、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、マグナポルテ・オリゼ(Magnaporthe oryzae)、フザリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)、ミセリオプテラ・サーモフィル(Myceliopthera thermophile)、クライベラ・ラクティス(Kluyvera lactis)、またはフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)などの真菌から単離することができる。ヘム含有タンパク質は、大腸菌(Escherichia coli)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、シネコシスティス種(Synechocistis sp.)、アクイフェクス・アエオリクス(Aquifex aeolicus)、メチルアシジフィルム・インフェルノラム(Methylacidiphilum infernorum)、またはサーモフィルス(Thermophilus)などの好熱性細菌などの細菌から単離することができる。数多くのヘム含有タンパク質の配列および構造が公知である。例えば、Reedy, et al., Nucleic Acids Research, 2008, Vol. 36, Database issue D307-D313およびワールドワイドウェブhemeprotein.info/heme.phpで利用可能なヘムタンパク質データベースを参照されたい。
【0270】
例えば、非共生ヘモグロビンは、大豆、発芽大豆、アルファルファ、ゴールデンフラックス(golden flax)、黒豆、ブラックアイドピー(black eyed pea)、ノーザン、ヒヨコ豆、ムング豆(moong bean)、ササゲ、斑インゲン豆、サヤエンドウ(pod pea)、キノア、ゴマ、ヒマワリ、小麦粒、スペルト小麦、大麦、ワイルドライス、またはイネからなる群から選択される植物に由来してもよい。
【0271】
食品製品を生産するために使用することができる本明細書に記載のヘム含有タンパク質のいずれかは、対応する野生型ヘム含有タンパク質またはヘム結合モチーフを含むその断片のアミノ酸配列と、少なくとも70%(例えば、少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、または100%)配列同一性を有してもよい。例えば、ヘム含有タンパク質は、以下のものを含むアミノ酸配列と少なくとも70%配列同一性を有してもよい:ビグナ・ラジアタ(Vigna radiata)(配列番号1)、ホルデウム・ブルガレ(Hordeum vulgare)(配列番号5)、ゼア・メイズ(Zea mays)(配列番号13)、オリザ・サティバ亜種ジャポニカ(Oryza sativa subsp japonica)(イネ)(配列番号14)、もしくはシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)(配列番号15)に由来するものなどの非共生ヘモグロビン、メチルアシジフィルム・インフェルノラム(Methylacidiphilum infernorum)に由来するものなどのヘルズゲートグロビンI(Hell's gate globin I)(配列番号2)、アクイフェクス・アエオリクス(Aquifex aeolicus)に由来するものなどのフラボヘモタンパク質(配列番号3)、グリシン・マックス(Glycine max)(配列番号4)、ピスム・サティブム(Pisum sativum)(配列番号16)、もしくはビグナ・ウングイクラタ(Vigna unguiculata)(配列番号17)に由来するものなどのレグヘモグロビン、マグナポルテ・オリゼ(Magnaporthe oryzae)(配列番号6)、もしくはフザリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)(配列番号7)に由来するものなどのヘム依存性ペルオキシダーゼ、フザリウム・グラミネアルム(Fusarium graminearum)に由来するシトクロームcペルオキシダーゼ(配列番号8)、コナミドリムシ(Chlamydomonas moewusii)(配列番号9)、テトラヒメナ・ピリフォルミス(Tetrahymena pyriformis)(配列番号10、グループI切断型)、ゾウリムシ(Paramecium caudatum)(配列番号11、グループI切断型)に由来する切断型ヘモグロビン、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)に由来するヘモグロビン(配列番号12)、またはボス・タウルス(Bos taurus)(配列番号18)ミオグロビン、スス・スクロファ(Sus scrofa)(配列番号19)ミオグロビン、エクウス・カバルス(Equus caballus)(配列番号20)ミオグロビンなどの哺乳動物ミオグロビンタンパク質、ニコチアナ・ベンサミアナ(Nicotiana benthamiana)(配列番号21)、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)(配列番号22)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)(配列番号23)、シネコシスティス(Synechocystis)PCC6803(配列番号24)、シネココッカス種(Synechococcus sp.)PCC7335(配列番号25)、ノストック・コミュン(Nostoc commune)(配列番号26)、もしくはバシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)(配列番号27)に由来するヘムタンパク質。
【0272】
2つのアミノ酸配列間の同一性パーセントは、以下の通りに決定することができる。まず、BLASTPバージョン2.0.14を含むスタンドアロン型のBLASTZのBLAST2 Sequences(Bl2seq)プログラムを使用して、アミノ酸配列をアラインする。このスタンドアロン型のBLASTZは、Fish&Richardsonのウェブサイト(例えば、fr.com/blast/)または米国政府の国立バイオテクノロジー情報センターウェブサイト(ncbi.nlm.nih.gov)から入手することができる。Bl2seqプログラムの使用方法を説明する使用説明書は、BLASTZに付属するreadmeファイルに見出すことができる。Bl2seqは、BLASTPアルゴリズムを使用して2つのアミノ酸配列間の比較を実施する。2つのアミノ酸配列を比較するには、Bl2seqのオプションを以下の通りに設定する。比較しようとする第1のアミノ酸配列を含むファイルに-iを設定する(例えば、C:\seq1.txt)。比較しようとする第2のアミノ酸配列を含むファイルに-jを設定する(例えば、C:\seq2.txt)。blastpに-pを設定する。任意の所望のファイル名に-oを設定する(例えば、C:\output.txt)。すべての他のオプションは、初期設定のままである。例えば、以下のコマンド:C:Bl2seq -i c:\seq1.txt -j c:\seq2.txt -p blastp -o c:\output.txtを使用して、2つのアミノ酸配列間の比較を含む出力ファイルを生成することができる。2つの比較した配列が相同性を共有する場合、指定の出力ファイルには、そうした相同性領域がアライン配列として提示されることになる。2つの比較した配列が相同性を共有しない場合、指定の出力ファイルには、アライン配列が提示されないだろう。核酸配列の場合、blastnを使用することを除いて同様の手順に従うことができる。
【0273】
アラインしたら、同一アミノ酸残基が両配列に存在する位置の数を数えることにより、一致数を決定する。同一性パーセントは、一致数を全長ポリペプチドアミノ酸配列の長さで除算し、続いて得られた値に100を掛けることにより決定される。同一性パーセント値は、最も近い小数点第一位に丸められることに留意されたい。例えば、78.11、78.12、78.13、および78.14は、78.1に切り捨てられ、78.15、78.16、78.17、78.18、および78.19は、78.2に切り上げられる。また、長さの値は常に整数になることにも留意されたい。
【0274】
特定のアミノ酸配列を有するポリペプチドは、少なからぬ核酸によりコードされ得ることが理解されるだろう。遺伝子コードの縮重は当業者に周知である。つまり、多くのアミノ酸には、アミノ酸のコドンとしての役目を果たす1つよりも多くのヌクレオチドトリプレットが存在する。例えば、所与の酵素のコード配列のコドンは、特定の種(例えば、細菌または真菌)において最適な発現が得られるように、その種にとって適切なコドンバイアス表を使用して改変することができる。
【0275】
一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、産生生物から抽出することができるか(例えば、動物組織、または植物、真菌、藻類、もしくは細菌バイオマスから、あるいは分泌タンパク質の場合は培養上清から抽出される)、または産生生物の組合せ(例えば、複数の植物種)から抽出することができる。レグヘモグロビンは、一次産物マメ科植物作物(例えば、大豆、アルファルファ、またはエンドウ豆)の使用されない副産物として容易に入手可能である。米国における、こうした作物の根に含まれるレグヘモグロビンの量は、米国で消費されるすべての赤身肉のミオグロビン含有量を超えている。
【0276】
一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質の抽出物は、供給源材料(例えば、他の動物、植物、真菌、藻類、または細菌タンパク質)または供給源材料の組合せ(例えば、異なる動物、植物、真菌、藻類、または細菌)に由来する1つまたは複数の非ヘム含有タンパク質を含む。
【0277】
一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、本明細書に記載のタンパク質組成物の一部ではない形態で食品製品に提供することができる。一部の実施形態では、ヘム含有タンパク質は、当技術分野で公知の任意の方法により精製することができる。
【0278】
また、本明細書には、食品製品の風味に対する効果についてタンパク質組成物を評価するための方法であって、タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、タンパク質供給源に由来する第2のタンパク質組成物の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも高いことを決定するステップ;および第2のタンパク質組成物は、食品製品での使用について、第1のタンパク質組成物よりも優れていることを決定するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、第2のタンパク質組成物は、本明細書に記載のタンパク質組成物、または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物である。一部の実施形態では、第1のタンパク質組成物は、本明細書に記載のタンパク質組成物でも、本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物でもない。
【0279】
また、本明細書には、食品製品の風味に対する効果についてタンパク質組成物を評価するための方法であって、タンパク質供給源に由来する供給源タンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、タンパク質供給源に由来するタンパク質組成物の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも高いことを決定するステップ;およびタンパク質組成物は、食品製品での使用について、供給源タンパク質組成物よりも優れていることを決定するステップを含む方法が提供される。一部の実施形態では、タンパク質組成物は、本明細書に記載のタンパク質組成物、または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物である。
【0280】
一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1~10のいずれか1つに由来する揮発性化合物を含む。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1~10のいずれか1つである。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、タンパク質供給源は、植物、真菌、藻類、細菌、原生動物、無脊椎動物、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、タンパク質供給源は大豆である。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールである。一部の実施形態では、食品製品は肉模造物である。一部の実施形態では、食品製品は、植物ベースである。一部の実施形態では、食品製品は、重量で10%未満の動物性産物を含む。一部の実施形態では、食品製品は、重量で5%未満の動物性産物を含む。一部の実施形態では、食品製品は、重量で1%未満の動物性産物を含む。一部の実施形態では、食品製品は、動物性産物を含まない。
【0281】
また、本明細書には、タンパク質組成物の風味を低減するための方法であって、(a)タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルを決定するステップ;(b)タンパク質供給源から第2のタンパク質組成物を調製するステップであり、第2のタンパク質組成物の調製は、第2のタンパク質組成物に含まれるタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量を低減することを含む、ステップ;および(c)第2のタンパク質組成物に由来する揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも低いことを決定するステップを含む方法が提供される。
【0282】
また、本明細書には、タンパク質組成物の風味の原因を決定するための方法であって、(a)タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルを決定するステップ;(b)タンパク質供給源から第2のタンパク質組成物を提供するステップであって、第2のタンパク質組成物は、タンパク質供給源の減少した量の1つまたは複数の成分を含む、ステップ;(c)第2のタンパク質組成物に由来する揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも低いことを決定するステップ;および(d)タンパク質供給源の1つまたは複数の成分が、タンパク質組成物の風味の原因であると特定するステップを含む方法が提供される。
【0283】
一部の実施形態では、第2のタンパク質組成物は、本明細書に記載のタンパク質組成物、または本明細書に記載の方法により生産されるタンパク質組成物であってもよい。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1~10のいずれか1つに由来する揮発性化合物を含む。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1~10のいずれか1つである。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、タンパク質供給源は、植物、真菌、藻類、細菌、原生動物、無脊椎動物、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、タンパク質供給源は大豆である。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。一部の実施形態では、揮発性化合物のセットは、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールである。一部の実施形態では、タンパク質供給源の減少している成分は、脂質を含む。一部の実施形態では、タンパク質供給源の減少している成分は、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、リン脂質、またはそれらの組合せを含む。一部の実施形態では、タンパク質供給源の減少している成分は、リン脂質を含む。一部の実施形態では、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少は、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも10%減少(例えば、少なくとも30%、50%、70%、または90%減少)である。
【0284】
例示的な実施形態
【0285】
実施形態1は、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含み、
低呈色タンパク質組成物である、タンパク質組成物である。
【0286】
実施形態2は、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せ、
乾燥重量で1.0%未満の脂質
を含むタンパク質組成物である。
【0287】
実施形態3は、タンパク質組成物であって、
(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、
(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、
(c)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を加熱するステップ、
(d)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整するステップ、
(e)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を、約0℃~約10℃に冷却するステップ、
(f)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、
(g)固相を液相から分離して、タンパク質組成物を形成するステップ、
(h)任意選択で、タンパク質組成物を洗浄溶媒で洗浄するステップ、ならびに
(i)任意選択で、タンパク質組成物を処理するステップ、
を含む方法により生産され、
乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質を少なくとも含む、タンパク質組成物である。
【0288】
実施形態4は、低呈色タンパク質組成物である、実施形態2~3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0289】
実施形態5は、乾燥重量で少なくとも約90%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0290】
実施形態6は、乾燥重量で少なくとも約91%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0291】
実施形態7は、乾燥重量で少なくとも約93%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0292】
実施形態8は、タンパク質単離物である、実施形態5~7のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0293】
実施形態9は、乾燥重量で8%未満の不溶性炭水化物を含む、実施形態8に記載のタンパク質組成物である。
【0294】
実施形態10は、低風味タンパク質組成物である、実施形態8~9のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0295】
実施形態11は、約150ppm未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態8~10のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0296】
実施形態12は、約125ppm未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態8~11のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0297】
実施形態13は、約100ppm未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態8~12のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0298】
実施形態14は、約75ppm未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態8~13のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0299】
実施形態15は、約75ppm未満のサポニン含有量を有する、実施形態8~14のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0300】
実施形態16は、約50ppm未満のサポニン含有量を有する、実施形態8~15のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0301】
実施形態17は、約25ppm未満のサポニン含有量を有する、実施形態8~16のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0302】
実施形態18は、約500ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~17のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0303】
実施形態19は、約250ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~18のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0304】
実施形態20は、約100ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~19のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0305】
実施形態21は、約50ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~20のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0306】
実施形態22は、約25ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~21のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0307】
実施形態23は、約10ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~22のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0308】
実施形態24は、約5ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~23のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0309】
実施形態25は、約2ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~24のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0310】
実施形態26は、約1ppm未満のリン脂質含有量を有する、実施形態8~25のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0311】
実施形態27は、乾燥重量で約60%~約80%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0312】
実施形態28は、乾燥重量で約65%~約75%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せを含む、実施形態27に記載のタンパク質組成物である。
【0313】
実施形態29は、タンパク質濃縮物である、実施形態27または実施形態28に記載のタンパク質組成物である。
【0314】
実施形態30は、乾燥重量で少なくとも9%の不溶性炭水化物を含む、実施形態29に記載のタンパク質組成物である。
【0315】
実施形態31は、乾燥重量で0.8%未満の脂質を含む、実施形態1~30のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0316】
実施形態32は、乾燥重量で0.6%未満の脂質を含む、実施形態1~31のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0317】
実施形態33は、乾燥重量で0.4%未満の脂質を含む、実施形態1~32のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0318】
実施形態34は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも86の輝度を有する、請求項1~33のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0319】
実施形態35は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも88の輝度を有する、請求項1~34のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0320】
実施形態36は、0(黒色対照値)~100(白色対照値)の尺度で少なくとも90の輝度を有する、請求項1~35のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0321】
実施形態37は、14未満の彩度値を有する、実施形態1~36のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0322】
実施形態38は、12未満の彩度値を有する、実施形態1~37のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0323】
実施形態39は、10未満の彩度値を有する、実施形態1~38のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0324】
実施形態40は、8未満の彩度値を有する、実施形態1~39のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0325】
実施形態41は、6未満の彩度値を有する、実施形態1~40のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0326】
実施形態42は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%の植物タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0327】
実施形態43は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%のマメ科植物タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0328】
実施形態44は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%の豆類タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0329】
実施形態45は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%の大豆タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0330】
実施形態46は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%の真菌タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0331】
実施形態47は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、少なくとも90%の藻類タンパク質を含む、実施形態1~41のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0332】
実施形態48は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、実質的に変性しているか、凝集しているか、または両方である、実施形態1~47のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0333】
実施形態49は、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質を含む溶液中で調理する場合、1%(重量/容積)のタンパク質組成物は、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物を生産する、実施形態1~48のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0334】
実施形態50は、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質をタンパク質組成物の非存在下で調理すると、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物の少なくとも1つは、より少量が生産される、実施形態49に記載のタンパク質組成物である。
【0335】
実施形態51は、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質をタンパク質組成物の非存在下で調理すると、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物の少なくとも1つは、生産されない、実施形態49に記載のタンパク質組成物である。
【0336】
実施形態52は、肉の香りおよび/または味に関連する1つまたは複数の揮発性化合物が、2,3-ブタンジオン、2,3-ペンタンジオン、チアゾール、2-アセチルチアゾール、ベンズアルデヒド、3-メチル-ブタナール、2-メチル-ブタナール、チオフェン、ピラジン、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態49~51のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0337】
実施形態53は、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、酸化/酸腐風味、厚紙風味、渋味風味、苦味風味、野菜の複雑な風味、および甘い発酵風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される、実施形態1~52のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0338】
実施形態54は、訓練された記述的パネルがSpectrum法を使用して評価すると、豆風味、脂肪風味、青味風味、エンドウ豆風味、土風味、干し草風味、草風味、酸腐風味、葉風味、厚紙風味、刺激風味、辛味風味、薬風味、金属風味、およびブロス風味の1つまたは複数の強度が低いと記述される、実施形態1~52のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0339】
実施形態55は、訓練されたパネルが評価すると、少なくとも1.0の識別可能性指数を有する、実施形態1~54のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0340】
実施形態56は、訓練されたパネルが評価すると、少なくとも1.5の識別可能性指数を有する、実施形態1~55のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0341】
実施形態57は、訓練されたパネルが評価すると、少なくとも2.0の識別可能性指数を有する、実施形態1~56のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0342】
実施形態58は、訓練されたパネルが評価すると、少なくとも2.5の識別可能性指数を有する、実施形態1~57のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0343】
実施形態59は、訓練されたパネルが評価すると、少なくとも3.0の識別可能性指数を有する、実施形態1~58のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0344】
実施形態60は、乾燥重量で0.5%未満のリン脂質を含む、実施形態1~59のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0345】
実施形態61は、複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質、またはそれらの組合せが、乾燥重量で少なくとも90%の大豆タンパク質である、実施形態1~60のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0346】
実施形態62は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤の少なくとも1つをさらに含む、実施形態1~61のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0347】
実施形態63は、保存剤、抗酸化剤、または貯蔵寿命延長剤は、4-ヘキシルレゾルシノール、酢酸、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、安息香酸、ブチル化ヒドロキシアニソール(2-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールおよび3-ターシャリーブチル-4-ヒドロキシアニソールの混合物)、ブチル化ヒドロキシトルエン(3,5-ジターシャリーブチル-4-ヒドロキシトルエン)、アスコルビン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、カルノバクテリウム・ジベルゲンス(Carnobacterium divergens)M35、カルノバクテリウム・マルタロマチクム(Carnobacterium maltaromaticum)cb1、カルノーサム(Carnosum)4010、クエン酸、モノグリセリドまたはジグリセリドのクエン酸エステル、二炭酸ジメチル、エリソルビン酸、アルギン酸ラウロイルエチル、ガイアカム(guaiacum)ゴム、イソアスコルビン酸、L-システイン、L-システイン塩酸塩、レシチン、クエン酸レシチン、ロイコノストック(Leuconostoc)、メチルパラベン、メチル-p-ヒドロキシベンゾエート、クエン酸モノグリセリド、クエン酸モノイソプロピル、ナタマイシン、ナイシン、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、重亜硫酸カリウム、二酢酸カリウム、乳酸カリウム、メタ重亜硫酸カリウム、硝酸カリウム、亜硝酸カリウム、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、没食子酸プロピル、プロピルパラベン、プロピル-p-ヒドロキシベンゾエート、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、二酢酸ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウム、イソアスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、メチル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、プロピル-p-ヒドロキシ安息香酸のナトリウム塩、ソルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、ソルビン酸、亜硫酸、酒石酸、第三級ブチルハイドロキノン、またはトコフェロールの少なくとも1つを含む、実施形態62に記載のタンパク質組成物である。
【0348】
実施形態64は、溶液、懸濁物、またはエマルジョンの形態である、実施形態1~63のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0349】
実施形態65は、固形物または粉末の形態である、実施形態1~63のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0350】
実施形態66は、最大寸法が約5μm~約40μmの平均粒子サイズを有する、実施形態65に記載のタンパク質組成物である。
【0351】
実施形態67は、最大寸法が約10μm~約40μmの平均粒子サイズを有する、実施形態65に記載のタンパク質組成物である。
【0352】
実施形態68は、最大寸法が約10μm~約30μmの平均粒子サイズを有する、実施形態65に記載のタンパク質組成物である。
【0353】
実施形態69は、最大寸法が約10μm~約20μmの平均粒子サイズを有する、実施形態65に記載のタンパク質組成物である。
【0354】
実施形態70は、押出物の形態である、実施形態1~69のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0355】
実施形態71は、押出物が、実質的に顆粒の形態である、実施形態70に記載のタンパク質組成物である。
【0356】
実施形態72は、顆粒が、約3mm~約5mmの平均最大寸法を有する、実施形態71に記載のタンパク質組成物である。
【0357】
実施形態73は、顆粒の約20%(重量/重量)未満が、1mm未満の最大寸法を有する、実施形態71または実施形態72に記載のタンパク質組成物である。
【0358】
実施形態74は、顆粒の約5%(重量/重量)未満が、1cmを超える最大寸法を有する、実施形態71~73のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0359】
実施形態75は、押出物が、約0.25~約0.4g/cm3のかさ密度を有する、実施形態70~74のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0360】
実施形態76は、押出物が、約5%~約10%の水分含有量を有する、実施形態70~75のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0361】
実施形態77は、押出物が、乾燥重量で約65%~約100%のタンパク質含有量を有する、実施形態70~76のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0362】
実施形態78は、押出物が、約1.0%未満の脂質含有量を有する、実施形態70~77のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0363】
実施形態79は、押出物が、約1%未満の糖含有量を有する、実施形態70~78のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0364】
実施形態80は、押出物が、室温で約60分間の水和後、約2.5~約3の水和比を有する、実施形態70~79のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0365】
実施形態81は、押出物が、約30分未満の水和時間を有する、実施形態70~80のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0366】
実施形態82は、押出物が、水和時に、約5.0~約7.5のpHを有する、実施形態70~81のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0367】
実施形態83は、押出物が、約3の水和比で約2000g~約4000gの咀嚼強度を有する、実施形態70~82のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0368】
実施形態84は、ステップ(a)が、約7.0~約10.0のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~83のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0369】
実施形態85は、ステップ(a)が、約6.0~約9.0のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~84のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0370】
実施形態85.1は、ステップ(a)が、約9~約12.5のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~84のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0371】
実施形態86は、ステップ(a)が、約7.5~約8.5のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~85のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0372】
実施形態86.1は、ステップ(a)が、少なくとも約10.5のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~84のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0373】
実施形態86.2は、ステップ(a)が、約10.5~約12.5のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~84のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0374】
実施形態86.3は、ステップ(a)が、約11~約12のpHで実施される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~84のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0375】
実施形態86.4は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~86.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0376】
実施形態86.5は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約70%を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~86.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0377】
実施形態86.5は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約80%を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~86.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0378】
実施形態87は、ステップ(b)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~86.6のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0379】
実施形態88は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約4.0~約6.0に調整することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~87のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0380】
実施形態89は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約6.0~約7.0に調整することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~88のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0381】
実施形態90は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~89のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0382】
実施形態91は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~90のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0383】
実施形態92は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~90のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0384】
実施形態93は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約10℃の温度を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~92のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0385】
実施形態94は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約0℃の温度を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~93のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0386】
実施形態95は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約0℃~約4℃の温度を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~93のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0387】
実施形態96は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~92のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0388】
実施形態97は、ステップ(e)が、可溶化タンパク質の溶液を約0℃~約4℃の温度に冷却することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~96のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0389】
実施形態98は、ステップ(f)の開始時に、可溶化タンパク質の溶液が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~96のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0390】
実施形態99は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約10秒~約30分間加熱することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~98のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0391】
実施形態100は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約1分~約20分間加熱することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~99のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0392】
実施形態101は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約70℃~約100℃の温度に加熱することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~100のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0393】
実施形態102は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約85℃~約95℃の温度に加熱することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~101のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0394】
実施形態103は、ステップ(g)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~102のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0395】
実施形態104は、有機溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~103のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0396】
実施形態105は、有機溶媒が、エタノールである、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~104のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0397】
実施形態106は、洗浄溶媒が、有機洗浄溶媒である、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~105のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0398】
実施形態107は、有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態106に記載のタンパク質組成物である。
【0399】
実施形態108は、有機洗浄溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態106に記載のタンパク質組成物である。
【0400】
実施形態109は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態106に記載のタンパク質組成物である。
【0401】
実施形態110は、洗浄溶媒が、水溶液である、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~105のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0402】
実施形態111は、洗浄溶媒が、水溶液および有機洗浄溶媒の混合物である、実施形態3または実施形態4~105のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0403】
実施形態112は、洗浄溶媒が、約1%~約30%(容積/容積)の有機洗浄溶媒を含む、実施形態111に記載のタンパク質組成物である。
【0404】
実施形態113は、洗浄溶媒が、約30%~約80%(容積/容積)の有機洗浄溶媒を含む、実施形態111に記載のタンパク質組成物である。
【0405】
実施形態114は、洗浄溶媒が、約80%~約99%(容積/容積)の有機洗浄溶媒を含む、実施形態111に記載のタンパク質組成物である。
【0406】
実施形態115は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態111~114のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0407】
実施形態116は、ステップ(h)の有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態111~114のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0408】
実施形態117は、処理が、タンパク質組成物を、約1.5~約50mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~116のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0409】
実施形態118は、処理が、タンパク質組成物を、約2~約4mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~117のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0410】
実施形態119は、処理が、タンパク質組成物を、約20~約40mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~117のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0411】
実施形態120は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも8.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~119のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0412】
実施形態121は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも9.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態120に記載のタンパク質組成物である。
【0413】
実施形態122は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも10.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態121に記載のタンパク質組成物である。
【0414】
実施形態123は、タンパク質組成物を、中和または酸性化するステップをさらに含む、実施形態120~122のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0415】
実施形態124は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、酵素を使用して再可溶化することを含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~123のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0416】
実施形態125は、酵素がタンパク質デアミダーゼである、実施形態121に記載のタンパク質組成物である。
【0417】
実施形態126は、酵素がタンパク質グルタミナーゼである、実施形態121に記載のタンパク質組成物である。
【0418】
実施形態127は、酵素がタンパク質アスパラギナーゼである、実施形態121に記載のタンパク質組成物である。
【0419】
実施形態128は、ステップ(a)、(b)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~127のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0420】
実施形態129は、ステップ(a)、(b)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~128のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0421】
実施形態130は、ステップ(c)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態129に記載のタンパク質組成物である。
【0422】
実施形態131は、ステップ(b)が、ステップ(c)の後に続く、実施形態129に記載のタンパク質組成物である。
【0423】
実施形態132は、ステップ(a)、(b)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~131のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0424】
実施形態133は、ステップ(d)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態132に記載のタンパク質組成物である。
【0425】
実施形態134は、ステップ(a)、(b)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~133のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0426】
実施形態135は、ステップ(e)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態134に記載のタンパク質組成物である。
【0427】
実施形態136は、ステップ(b)が、ステップ(e)の後に続く、実施形態134に記載のタンパク質組成物である。
【0428】
実施形態137は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~136のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0429】
実施形態138は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(c)、(d)の順序で実施される、実施形態137に記載のタンパク質組成物である。
【0430】
実施形態139は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(c)、(b)、(d)の順序で実施される、実施形態137に記載のタンパク質組成物である。
【0431】
実施形態140は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(d)、(c)の順序で実施される、実施形態137に記載のタンパク質組成物である。
【0432】
実施形態141は、ステップ(a)、(b)、(c)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~140のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0433】
実施形態142は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態141に記載のタンパク質組成物である。
【0434】
実施形態143は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(c)、(b)、(e)の順序で実施される、実施形態141に記載のタンパク質組成物である。
【0435】
実施形態144は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態141に記載のタンパク質組成物である。
【0436】
実施形態145は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~144のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0437】
実施形態146は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態146に記載のタンパク質組成物である。
【0438】
実施形態147は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(c)、(b)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態146に記載のタンパク質組成物である。
【0439】
実施形態148は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態146に記載のタンパク質組成物である。
【0440】
実施形態149は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態146に記載のタンパク質組成物である。
【0441】
実施形態150は、ステップ(a)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~149のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0442】
実施形態151は、ステップ(a)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~149のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0443】
実施形態152は、ステップ(c)が、ステップ(d)の前に実施される、実施形態151に記載のタンパク質組成物である。
【0444】
実施形態153は、ステップ(d)が、ステップ(c)の前に実施される、実施形態151に記載のタンパク質組成物である。
【0445】
実施形態154は、ステップ(a)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~153のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0446】
実施形態155は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態154に記載のタンパク質組成物である。
【0447】
実施形態156は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態154に記載のタンパク質組成物である。
【0448】
実施形態157は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態154に記載のタンパク質組成物である。
【0449】
実施形態158は、ステップ(a)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~157のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0450】
実施形態159は、ステップ(a)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~158のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0451】
実施形態160は、ステップ(d)が、ステップ(e)の前に実施される、実施形態3に記載のタンパク質組成物である。
【0452】
実施形態161は、ステップ(a)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~160のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0453】
実施形態162は、ステップ(h)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~161のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0454】
実施形態163は、ステップ(h)を繰り返すことをさらに含む、実施形態162に記載のタンパク質組成物である。
【0455】
実施形態164は、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒が、最初のステップ(h)と同じである、実施形態163に記載のタンパク質組成物である。
【0456】
実施形態165は、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒が、最初のステップ(h)とは異なる、実施形態163に記載のタンパク質組成物である。
【0457】
実施形態166は、ステップ(i)を含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~165のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0458】
実施形態167は、タンパク質組成物を乾燥するステップをさらに含む、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~166のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0459】
実施形態168は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含む、実施形態167に記載のタンパク質組成物である。
【0460】
実施形態169は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せである、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~168のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0461】
実施形態170は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せである、実施形態169に記載のタンパク質組成物である。
【0462】
実施形態170.1は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも95%の脱脂粉、脱脂粗粉、またはそれらの組合せである、実施形態169に記載のタンパク質組成物である。
【0463】
実施形態170.2は、供給源タンパク質組成物が脱脂されている、実施形態169に記載のタンパク質組成物である。
【0464】
実施形態171は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、供給源タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の90%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~170のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0465】
実施形態172は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の70%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~171のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0466】
実施形態173は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~172のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0467】
実施形態174は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~173のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0468】
実施形態175は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物は、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~174のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0469】
実施形態176は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~175のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0470】
実施形態177は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の70%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~176のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0471】
実施形態178は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の50%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~177のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0472】
実施形態179は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の30%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~178のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0473】
実施形態180は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の10%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~179のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0474】
実施形態181は、1つまたは複数の大豆風味化合物が、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態176~180のいずれか1つにタンパク質組成物である。
【0475】
実施形態182は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~181のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0476】
実施形態183は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の70%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~182のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0477】
実施形態184は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の50%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~183のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0478】
実施形態185は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の30%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~184のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0479】
実施形態186は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の10%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~185のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0480】
実施形態187は、溶媒支援風味抽出(SAFE)により、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~186のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0481】
実施形態188は、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の70%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~187のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0482】
実施形態189は、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の50%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~188のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0483】
実施形態190は、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の30%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~189のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0484】
実施形態191は、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の10%以下を生産する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~190のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0485】
実施形態192は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つの中の揮発性化合物を含む、実施形態182~191のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0486】
実施形態193は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つである、実施形態182~191のいずれか1つにタンパク質組成物である。
【0487】
実施形態194は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態182~191のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0488】
実施形態195は、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の50%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~194のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0489】
実施形態196は、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の30%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~195のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0490】
実施形態197は、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の10%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~196のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0491】
実施形態198は、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~197のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0492】
実施形態199は、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~198のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0493】
実施形態200は、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~199のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0494】
実施形態201は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の50%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~200のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0495】
実施形態202は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の30%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~201のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0496】
実施形態203は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の10%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~202のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0497】
実施形態204は、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の50%未満である脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~203のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0498】
実施形態205は、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の30%未満である脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~204のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0499】
実施形態206は、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の10%未満である脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~205のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0500】
実施形態207は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の50%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~206のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0501】
実施形態207.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の50%未満であるリン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0502】
実施形態207.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の50%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207.1のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0503】
実施形態207.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の50%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207.2のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0504】
実施形態207.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の50%未満である鉄含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0505】
実施形態207.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の50%未満である灰分含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207.4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0506】
実施形態208は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の30%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~207のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0507】
実施形態208.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の30%未満であるリン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0508】
実施形態208.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の30%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208.1のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0509】
実施形態208.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の30%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208.2のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0510】
実施形態208.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の30%未満である鉄含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0511】
実施形態208.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の30%未満である灰分含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208.4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0512】
実施形態209は、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の10%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~208のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0513】
実施形態209.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の10%未満であるリン含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0514】
実施形態209.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の10%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209.1のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0515】
実施形態209.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の10%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209.2のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0516】
実施形態209.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の10%未満である鉄含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0517】
実施形態209.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の10%未満である灰分含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209.4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0518】
実施形態210は、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の50%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0519】
実施形態210.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の50%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~209.4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0520】
実施形態211は、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の30%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~210.1のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0521】
実施形態211.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の30%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~211のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0522】
実施形態212は、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の10%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~211.0のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0523】
実施形態212.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の30%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~212のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0524】
実施形態213は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の50%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~212のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0525】
実施形態214は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の30%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~213のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0526】
実施形態215は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の10%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態3または実施形態3に従属する実施形態4~214のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0527】
実施形態215.1は、タンパク質組成物が、少なくとも約5%の起泡能力を有する、実施形態1~215のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0528】
実施形態215.2は、タンパク質組成物が、少なくとも約10%の起泡能力を有する、実施形態1~215のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0529】
実施形態215.3は、タンパク質組成物が、少なくとも約15%の起泡能力を有する、実施形態1~215のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0530】
実施形態215.4は、タンパク質組成物が、少なくとも約200m2/gの乳化活性指数を有する、実施形態1~215.3のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0531】
実施形態215.5は、タンパク質組成物が、少なくとも約90%のエマルジョン安定性指数を有する、実施形態1~215.4のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である。
【0532】
実施形態216は、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物を含む食品製品である。
【0533】
実施形態217は、肉代用品である、実施形態216に記載の食品製品である。
【0534】
実施形態218は、飲料品である、実施形態216に記載の食品製品である。
【0535】
実施形態219は、飲料品が、乳模造物である、実施形態218に記載の食品製品である。
【0536】
実施形態220は、タンパク質組成物を生産するための方法であって、
(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、
(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、
(c)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を加熱するステップ、
(d)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整するステップ、
(e)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を、約0℃~約10℃に冷却するステップ、
(f)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、
(g)固相を液相から分離して、タンパク質組成物を形成するステップ、
(h)任意選択で、タンパク質組成物を洗浄溶媒で洗浄するステップ、ならびに
(i)任意選択で、タンパク質組成物を再可溶化するステップ
を含み、
タンパク質組成物は、乾燥重量で少なくとも50%の複数の植物タンパク質、真菌タンパク質、藻類タンパク質、細菌タンパク質、原生動物タンパク質、無脊椎動物タンパク質を少なくとも含む、方法である。
【0537】
実施形態221は、供給源タンパク質組成物が、ヒトに害を及ぼすのに十分な量の1つまたは複数の毒素を含む、実施形態220に記載の方法。
【0538】
実施形態222は、供給源タンパク質組成物が、コットンウッド供給源タンパク質組成物である、実施形態220または221のいずれか1つに記載の方法である。
【0539】
実施形態223は、供給源タンパク質組成物が、450ppmよりも多く量のゴシポールを含む、実施形態220~222のいずれか1つに記載の方法である。
【0540】
実施形態224は、解毒タンパク質組成物が、450ppm未満の量のゴシポールを含む、実施形態223に記載の方法である。
【0541】
実施形態225は、解毒タンパク質組成物が、300ppm未満の量のゴシポールを含む、実施形態223に記載の方法である。
【0542】
実施形態226は、解毒タンパク質組成物が、100ppm未満の量のゴシポールを含む、実施形態223に記載の方法である。
【0543】
実施形態227は、解毒タンパク質組成物が、10ppm未満の量のゴシポールを含む、実施形態223に記載の方法である。
【0544】
実施形態228は、タンパク質組成物が、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である、実施形態220~227のいずれか1つに記載の方法である。
【0545】
実施形態229は、ステップ(a)が、約7.0~約10.0のpHで実施される、実施形態221~228のいずれか1つに記載の方法である。
【0546】
実施形態230は、ステップ(a)が、約6.0~約9.0のpHで実施される、実施形態220~229のいずれか1つに記載の方法である。
【0547】
実施形態231は、ステップ(a)が、約7.5~約8.5のpHで実施される、実施形態220~230のいずれか1つに記載の方法である。
【0548】
実施形態231.1は、ステップ(a)が、少なくとも約10.5のpHで実施される、実施形態220~228のいずれか1つに記載の方法である。
【0549】
実施形態231.2は、ステップ(a)が、約10.5~約12.5のpHで実施される、実施形態220~228のいずれか1つに記載の方法である。
【0550】
実施形態231.3は、ステップ(a)が、約11~約12のpHで実施される、実施形態220~228のいずれか1つに記載の方法である。
【0551】
実施形態231.4は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%を含む、実施形態220~231.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0552】
実施形態231.5は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約70%を含む、実施形態220~231.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0553】
実施形態231.6は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約80%を含む、実施形態220~231.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0554】
実施形態232は、ステップ(b)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態220~231のいずれか1つに記載の方法である。
【0555】
実施形態233は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約4.0~約6.0に調整することを含む、実施形態220~232のいずれか1つに記載の方法である。
【0556】
実施形態234は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約6.0~約7.0に調整することを含む、実施形態220~233のいずれか1つに記載の方法である。
【0557】
実施形態235は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態220~234のいずれか1つに記載の方法である。
【0558】
実施形態236は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態220~235のいずれか1つに記載の方法である。
【0559】
実施形態237は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態220~236のいずれか1つに記載の方法である。
【0560】
実施形態238は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約10℃の温度を有する、実施形態220~237のいずれか1つに記載の方法である。
【0561】
実施形態239は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約0℃の温度を有する、実施形態220~238のいずれか1つに記載の方法である。
【0562】
実施形態240は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約0℃~約4℃の温度を有する、実施形態220~239のいずれか1つに記載の方法である。
【0563】
実施形態241は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態220~240のいずれか1つに記載の方法である。
【0564】
実施形態242は、ステップ(e)が、可溶化タンパク質の溶液を約0℃から約4℃の温度に冷却することを含む、実施形態220~241のいずれか1つに記載の方法である。
【0565】
実施形態243は、ステップ(f)の開始時に、可溶化タンパク質の溶液が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態220~242のいずれか1つに記載の方法である。
【0566】
実施形態244は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約10秒~約30分間加熱することを含む、実施形態220~243のいずれか1つに記載の方法である。
【0567】
実施形態245は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約1分~約20分間加熱することを含む、実施形態220~244のいずれか1つに記載の方法である。
【0568】
実施形態246は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約70℃~約100℃の温度で加熱することを含む、実施形態220~245のいずれか1つに記載の方法である。
【0569】
実施形態247は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約85℃~約95℃の温度で加熱することを含む、実施形態220~246のいずれか1つに記載の方法である。
【0570】
実施形態248は、ステップ(g)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態220~247のいずれか1つに記載の方法である。
【0571】
実施形態249は、有機溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態220~248のいずれか1つに記載の方法である。
【0572】
実施形態250は、有機溶媒がエタノールである、実施形態220~249のいずれか1つに記載の方法である。
【0573】
実施形態251は、洗浄溶媒が、有機洗浄溶媒である、実施形態220~250のいずれか1つに記載の方法である。
【0574】
実施形態252は、有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態251に記載の方法である。
【0575】
実施形態253は、有機洗浄溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態251に記載の方法である。
【0576】
実施形態254は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態251に記載の方法である。
【0577】
実施形態255は、洗浄溶媒が水溶液である、実施形態220~250のいずれか1つに記載の方法である。
【0578】
実施形態256は、洗浄溶媒が、水溶液および有機洗浄溶媒の混合物である、実施形態220~250のいずれか1つに記載の方法である。
【0579】
実施形態257は、洗浄溶媒が、約1%~約30%(容積/容積)の有機洗浄溶媒を含む、実施形態256に記載の方法である。
【0580】
実施形態258は、洗浄溶媒が、約30%~約80%の有機洗浄溶媒を含む、実施形態256に記載の方法である。
【0581】
実施形態259は、洗浄溶媒が、約80%~約99%の有機洗浄溶媒を含む、実施形態256に記載の方法である。
【0582】
実施形態260は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態256~259のいずれか1つに記載の方法である。
【0583】
実施形態261は、ステップ(h)の有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態256~259のいずれか1つに記載の方法である。
【0584】
実施形態262は、処理が、タンパク質組成物を約1.5~約50mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態220~261のいずれか1つに記載の方法である。
【0585】
実施形態263は、処理が、タンパク質組成物を約2~約4mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態220~262のいずれか1つに記載の方法である。
【0586】
実施形態264は、処理が、タンパク質組成物を約20~約40mg/mLの濃度に再可溶化することを含む、実施形態220~262のいずれか1つに記載の方法である。
【0587】
実施形態265は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも8.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態220~264のいずれか1つに記載の方法である。
【0588】
実施形態266は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも9.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態265に記載の方法である。
【0589】
実施形態267は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、少なくとも10.0のpHで再可溶化することを含む、実施形態266に記載の方法である。
【0590】
実施形態268は、タンパク質組成物を、中和または酸性化するステップをさらに含む、実施形態265~267のいずれか1つに記載の方法である。
【0591】
実施形態269は、処理が、タンパク質組成物の少なくとも一部分を、酵素を使用して再可溶化することを含む、実施形態220~268のいずれか1つに記載の方法である。
【0592】
実施形態270は、酵素がタンパク質デアミダーゼである、実施形態266に記載の方法である。
【0593】
実施形態271は、酵素がタンパク質グルタミナーゼである、実施形態266に記載の方法である。
【0594】
実施形態272は、酵素がタンパク質アスパラギナーゼである、実施形態266に記載の方法である。
【0595】
実施形態273は、ステップ(a)、(b)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~272のいずれか1つに記載の方法である。
【0596】
実施形態274は、ステップ(a)、(b)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~273のいずれか1つに記載の方法である。
【0597】
実施形態275は、ステップ(c)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態274に記載の方法である。
【0598】
実施形態276は、ステップ(b)が、ステップ(c)の後に続く、実施形態274に記載の方法である。
【0599】
実施形態277は、ステップ(a)、(b)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~276のいずれか1つに記載の方法である。
【0600】
実施形態278は、ステップ(d)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態277に記載の方法である。
【0601】
実施形態279は、ステップ(a)、(b)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~278のいずれか1つに記載の方法である。
【0602】
実施形態280は、ステップ(e)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態279に記載の方法である。
【0603】
実施形態281は、ステップ(b)が、ステップ(e)の後に続く、実施形態279に記載の方法である。
【0604】
実施形態282は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~282のいずれか1つに記載の方法である。
【0605】
実施形態283は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(c)、(d)の順序で実施される、実施形態282に記載の方法である。
【0606】
実施形態284は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(c)、(b)、(d)の順序で実施される、実施形態282に記載の方法である。
【0607】
実施形態285は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(d)、(c)の順序で実施される、実施形態282に記載の方法である。
【0608】
実施形態286は、ステップ(a)、(b)、(c)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~285のいずれか1つに記載の方法である。
【0609】
実施形態287は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態286に記載の方法である。
【0610】
実施形態288は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(c)、(b)、(e)の順序で実施される、実施形態286に記載の方法である。
【0611】
実施形態289は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態286に記載の方法である。
【0612】
実施形態290は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~289のいずれか1つに記載の方法である。
【0613】
実施形態291は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態290に記載の方法である。
【0614】
実施形態292は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(c)、(b)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態290に記載の方法である。
【0615】
実施形態293は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態290に記載の方法である。
【0616】
実施形態294は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態290に記載の方法である。
【0617】
実施形態295は、ステップ(a)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~294のいずれか1つに記載の方法である。
【0618】
実施形態296は、ステップ(a)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~295のいずれか1つに記載の方法である。
【0619】
実施形態297は、ステップ(c)が、ステップ(d)の前に実施される、実施形態296に記載の方法である。
【0620】
実施形態298は、ステップ(d)が、ステップ(c)の前に実施される、実施形態296に記載の方法である。
【0621】
実施形態299は、ステップ(a)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~298のいずれか1つに記載の方法である。
【0622】
実施形態300は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態299に記載の方法である。
【0623】
実施形態301は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態299に記載の方法である。
【0624】
実施形態302は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態299に記載の方法である。
【0625】
実施形態303は、ステップ(a)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~302のいずれか1つに記載の方法である。
【0626】
実施形態304は、ステップ(a)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~303のいずれか1つに記載の方法である。
【0627】
実施形態305は、ステップ(d)が、ステップ(e)の前に実施される、実施形態220に記載の方法である。
【0628】
実施形態306は、ステップ(a)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態220~305のいずれか1つに記載の方法である。
【0629】
実施形態307は、ステップ(h)を含む、実施形態220~306のいずれか1つに記載の方法である。
【0630】
実施形態308は、ステップ(h)を繰り返すことをさらに含む、実施形態306に記載の方法である。
【0631】
実施形態309は、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒が、最初のステップ(h)と同じである、実施形態308に記載の方法である。
【0632】
実施形態310は、ステップ(h)の繰返しにおける洗浄溶媒が、最初のステップ(h)とは異なる、実施形態308に記載の方法である。
【0633】
実施形態311は、ステップ(i)を含む、実施形態220~310のいずれか1つに記載の方法である。
【0634】
実施形態312は、タンパク質組成物を乾燥するステップをさらに含む、実施形態3に従属する実施形態220~311のいずれか1つに記載の方法である。
【0635】
実施形態313は、噴霧乾燥、マット乾燥、フリーズドライ、またはオーブン乾燥を含む、実施形態312に記載の方法である。
【0636】
実施形態314は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも90%の植物、藻類、真菌、細菌、原生動物、無脊椎動物、それらのいずれかの一部もしくは派生物、またはそれらの組合せである、実施形態220~313のいずれか1つに記載の方法である。
【0637】
実施形態315は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも90%の脱脂大豆粉、脱脂エンドウ豆粉、またはそれらの組合せである。
【0638】
実施形態315.1は、供給源タンパク質組成物が、乾燥重量基準で少なくとも95%の脱脂粉、脱脂粗粉、またはそれらの組合せである、実施形態314に記載の方法である。
【0639】
実施形態315.2は、供給源タンパク質組成物が脱脂されている、実施形態314に記載の方法である。
【0640】
実施形態316は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物が、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の90%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態220~315.2のいずれか1つに記載の方法である。
【0641】
実施形態317は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物が、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の70%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態220~316のいずれか1つに記載の方法である。
【0642】
実施形態318は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物が、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態220~317のいずれか1つに記載の方法である。
【0643】
実施形態319は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物が、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態220~318のいずれか1つに記載の方法である。
【0644】
実施形態320は、供給源タンパク質組成物が、大豆タンパク質組成物であり、タンパク質組成物が、乾燥重量基準で供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満のイソフラボン含有量を有する、実施形態220~319のいずれか1つに記載の方法である。
【0645】
実施形態321は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の90%以下を生産する、実施形態220~320のいずれか1つに記載の方法である。
【0646】
実施形態322は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の70%以下を生産する、実施形態220~321のいずれか1つに記載の方法である。
【0647】
実施形態323は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の50%以下を生産する、実施形態220~322のいずれか1つに記載の方法である。
【0648】
実施形態324は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物は、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の30%以下を生産する、実施形態220~323のいずれか1つに記載の方法である。
【0649】
実施形態325は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される1つまたは複数の大豆風味化合物の量の10%以下を生産する、実施形態220~323のいずれか1つに記載の方法である。
【0650】
実施形態326は、1つまたは複数の大豆風味化合物が、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態321~325のいずれか1つに記載の方法である。
【0651】
実施形態327は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下を生産する、実施形態220~326のいずれか1つに記載の方法である。
【0652】
実施形態328は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の70%以下を生産する、実施形態220~327のいずれか1つに記載の方法である。
【0653】
実施形態329は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の50%以下を生産する、実施形態220~328のいずれか1つに記載の方法である。
【0654】
実施形態330は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の30%以下を生産する、実施形態220~329のいずれか1つに記載の方法である。
【0655】
実施形態331は、水中で調理する場合、タンパク質組成物の乾燥重量で1%(重量/容積)のタンパク質組成物の懸濁物が、(供給源タンパク質組成物の乾燥重量で)1%(重量/容積)の供給源タンパク質組成物の懸濁物を調理することにより生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の10%以下を生産する、実施形態220~330のいずれか1つに記載の方法である。
【0656】
実施形態332は、タンパク質組成物が、溶媒支援風味抽出(SAFE)により、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の90%以下を生産する、実施形態220~331のいずれか1つに記載の方法である。
【0657】
実施形態333は、タンパク質組成物が、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の70%以下を生産する、実施形態220~332のいずれか1つに記載の方法である。
【0658】
実施形態334は、タンパク質組成物が、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の50%以下を生産する、実施形態220~333のいずれか1つに記載の方法である。
【0659】
実施形態335は、タンパク質組成物が、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の30%以下を生産する、実施形態220~334のいずれか1つに記載の方法である。
【0660】
実施形態336は、タンパク質組成物が、SAFEにより、供給源タンパク質組成物により生産される揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物の量の10%以下を生産する、実施形態220~335のいずれか1つに記載の方法である。
【0661】
実施形態337は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つの中の揮発性化合物を含む、実施形態327~336のいずれか1つに記載の方法である。
【0662】
実施形態338は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つである、実施形態327~336のいずれか1つに記載の方法である。
【0663】
実施形態339は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態327~336のいずれか1つに記載の方法である。
【0664】
実施形態340は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の50%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態220~339のいずれか1つに記載の方法である。
【0665】
実施形態341は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の30%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態220~340のいずれか1つに記載の方法である。
【0666】
実施形態342は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のサポニン含有量の10%未満であるサポニン含有量を有する、実施形態220~341のいずれか1つに記載の方法である。
【0667】
実施形態343は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の50%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態220~342のいずれか1つに記載の方法である。
【0668】
実施形態344は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の30%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態220~343のいずれか1つに記載の方法である。
【0669】
実施形態345は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のイソフラボン含有量の10%未満であるイソフラボン含有量を有する、実施形態220~344のいずれか1つに記載の方法である。
【0670】
実施形態346は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の50%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態220~345のいずれか1つに記載の方法である。
【0671】
実施形態347は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の30%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態220~346のいずれか1つに記載の方法である。
【0672】
実施形態348は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン脂質含有量の10%未満であるリン脂質含有量を有する、実施形態220~347のいずれか1つに記載の方法である。
【0673】
実施形態349は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の50%未満である脂質含有量を有する、実施形態220~348のいずれか1つに記載の方法である。
【0674】
実施形態350は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の30%未満である脂質含有量を有する、実施形態220~349のいずれか1つに記載の方法である。
【0675】
実施形態351は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の脂質含有量の10%未満である脂質含有量を有する、実施形態220~350のいずれか1つに記載の方法である。
【0676】
実施形態352は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のホスファチジルコリン含有量の50%未満であるホスファチジルコリン含有量を有する、実施形態220~351のいずれか1つに記載の方法である。
【0677】
実施形態352.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の50%未満であるリン含有量を有する、実施形態220~352のいずれか1つに記載の方法である。
【0678】
実施形態352.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の50%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態220~352.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0679】
実施形態352.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の50%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態220~352.2のいずれか1つに記載の方法である。
【0680】
実施形態352.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の50%未満である鉄含有量を有する、実施形態220~352.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0681】
実施形態352.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の50%未満である灰分含有量を有する、実施形態220~352.4のいずれか1つに記載の方法である。
【0682】
実施形態353は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のホスファチジルコリン含有量の30%未満であるホスファチジルコリン含有量を有する、実施形態220~352のいずれか1つに記載の方法である。
【0683】
実施形態353.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の30%未満であるリン含有量を有する、実施形態220~353のいずれか1つに記載の方法である。
【0684】
実施形態353.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の30%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態220~353.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0685】
実施形態353.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の30%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態220~353.2のいずれか1つに記載の方法である。
【0686】
実施形態353.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の30%未満である鉄含有量を有する、実施形態220~353.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0687】
実施形態353.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の30%未満である灰分含有量を有する、実施形態220~353.4のいずれか1つに記載の方法である。
【0688】
実施形態354は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のホスファチジルコリン含有量の10%未満であるホスファチジルコリン含有量を有する、実施形態220~353のいずれか1つに記載の方法である。
【0689】
実施形態354.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のリン含有量の10%未満であるリン含有量を有する、実施形態220~354のいずれか1つに記載の方法である。
【0690】
実施形態354.2は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のカルシウム含有量の10%未満であるカルシウム含有量を有する、実施形態220~354.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0691】
実施形態354.3は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のマグネシウム含有量の10%未満であるマグネシウム含有量を有する、実施形態220~354.2のいずれか1つに記載の方法である。
【0692】
実施形態354.4は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の鉄含有量の10%未満である鉄含有量を有する、実施形態220~354.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0693】
実施形態354.5は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の灰分含有量の10%未満である灰分含有量を有する、実施形態220~354.4のいずれか1つに記載の方法である。
【0694】
実施形態355は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の50%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態220~354のいずれか1つに記載の方法である。
【0695】
実施形態355.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の50%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態220~354のいずれか1つに記載の方法である。
【0696】
実施形態356は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の30%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態220~355のいずれか1つに記載の方法である。
【0697】
実施形態356.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の30%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態220~355のいずれか1つに記載の方法である。
【0698】
実施形態357は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフェノール酸含有量の10%未満であるフェノール酸含有量を有する、実施形態220~356のいずれか1つに記載の方法である。
【0699】
実施形態357.1は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物のフィチン酸またはフィチン酸塩含有量の10%未満であるフィチン酸またはフィチン酸塩含有量を有する、実施形態220~356のいずれか1つに記載の方法である。
【0700】
実施形態358は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の50%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態220~357のいずれか1つに記載の方法である。
【0701】
実施形態359は、タンパク質組成物は、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の30%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物が、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態220~358のいずれか1つに記載の方法である。
【0702】
実施形態360は、タンパク質組成物が、供給源タンパク質組成物の風味化合物含有量の10%未満である風味化合物含有量を有し、風味化合物は、アルデヒド、ケトン、エステル、アルコール、ピラジン、ピラノン、酸、硫黄化合物、テルペン、フラン、アルカン、アルケン、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態220~359のいずれか1つに記載の方法である。
【0703】
実施形態360.1は、タンパク質組成物が、少なくとも約5%の起泡能力を有する、実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法である。
【0704】
実施形態360.2は、タンパク質組成物が、少なくとも約10%の起泡能力を有する、実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法である。
【0705】
実施形態360.3は、タンパク質組成物が、少なくとも約15%の起泡能力を有する、実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法である。
【0706】
実施形態360.4は、タンパク質組成物が、少なくとも約200m2/gの乳化活性指数を有する、実施形態220~360.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0707】
実施形態360.5は、タンパク質組成物が、少なくとも約90%のエマルジョン安定性指数を有する、実施形態220~360.4のいずれか1つに記載の方法である。
【0708】
実施形態361は、実施形態220~360.5のいずれか1つに記載の方法により生産されるタンパク質組成物を含む食品製品である。
【0709】
実施形態362は、肉代用品である、実施形態361に記載の食品製品である。
【0710】
実施形態363は、飲料品である、実施形態361に記載の食品製品である。
【0711】
実施形態364は、飲料品が、乳模造物である、実施形態361に記載の食品製品である。
【0712】
実施形態365は、タンパク質供給源組成物から小分子を抽出する方法であって、
(a)供給源タンパク質組成物に水溶液を添加して、可溶化タンパク質の溶液を形成するステップ、
(b)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液から固形物を除去するステップ、
(c)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を加熱するステップ、
(d)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液のpHを、約4.0~約9.0に調整するステップ、
(e)任意選択で、可溶化タンパク質の溶液を、約0℃~約10℃に冷却するステップ、
(f)可溶化タンパク質の溶液に有機溶媒を添加して、固相および液相を形成するステップ、
(g)固相を液相から分離して、小分子が富化された溶液を形成するステップ
を含む方法である。
【0713】
実施形態366は、供給源タンパク質組成物が、大豆供給源タンパク質組成物である、実施形態365に記載の方法である。
【0714】
実施形態367は、小分子が富化された溶液が、イソフラボンを含む、実施形態366に記載の方法である。
【0715】
実施形態367.1は、小分子が富化された溶液が、フィチン酸またはフィチン酸塩を含む、実施形態367に記載の方法である。
【0716】
実施形態368は、ステップ(a)が、約7.0~約10.0のpHで実施される、実施形態365~367のいずれか1つに記載の方法である。
【0717】
実施形態369は、ステップ(a)が、約6.0~約9.0のpHで実施される、実施形態365~368のいずれか1つに記載の方法である。
【0718】
実施形態370は、ステップ(a)が、約7.5~約8.5のpHで実施される、実施形態365~369のいずれか1つに記載の方法である。
【0719】
実施形態370.1は、ステップ(a)が、少なくとも約10.5のpHで実施される、実施形態365~367.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0720】
実施形態370.2は、ステップ(a)が、約10.5~約12.5のpHで実施される、実施形態365~367.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0721】
実施形態370.3は、ステップ(a)が、約11~約12のpHで実施される、実施形態365~367.1のいずれか1つに記載の方法である。
【0722】
実施形態370.4は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約60%を含む、実施形態365~370.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0723】
実施形態370.5は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約70%を含む、実施形態365~370.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0724】
実施形態370.6は、可溶化タンパク質の溶液が、供給源タンパク質組成物のタンパク質の少なくとも約80%を含む、実施形態365~370.3のいずれか1つに記載の方法である。
【0725】
実施形態371は、ステップ(b)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態365~370のいずれか1つに記載の方法である。
【0726】
実施形態372は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約4.0~約6.0に調整することを含む、実施形態365~371のいずれか1つに記載の方法である。
【0727】
実施形態373は、ステップ(d)が、可溶化タンパク質の溶液のpHを約6.0~約7.0に調整することを含む、実施形態365~372のいずれか1つに記載の方法である。
【0728】
実施形態374は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約5%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態365~373のいずれか1つに記載の方法である。
【0729】
実施形態375は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約10%~約50%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態365~374のいずれか1つに記載の方法である。
【0730】
実施形態376は、ステップ(f)が、有機溶媒を、最終濃度が約40%~約70%(容積/容積)になるように添加することを含む、実施形態365~374のいずれか1つに記載の方法である。
【0731】
実施形態377は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約10℃の温度を有する、実施形態365~376のいずれか1つに記載の方法である。
【0732】
実施形態378は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約-20℃~約0℃の温度を有する、実施形態365~377のいずれか1つに記載の方法である。
【0733】
実施形態379は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約0℃~約4℃の温度を有する、実施形態365~377のいずれか1つに記載の方法である。
【0734】
実施形態380は、ステップ(f)の開始時に、有機溶媒が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態365~379のいずれか1つに記載の方法である。
【0735】
実施形態381は、ステップ(e)が、可溶化タンパク質の溶液を約0℃から約4℃の温度に冷却することを含む、実施形態365~380のいずれか1つに記載の方法である。
【0736】
実施形態382は、ステップ(f)の開始時に、可溶化タンパク質の溶液が、約10℃~約25℃の温度を有する、実施形態365~380のいずれか1つに記載の方法である。
【0737】
実施形態383は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約10秒~約30分間加熱することを含む、実施形態365~382のいずれか1つに記載の方法である。
【0738】
実施形態384は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約1分~約20分間加熱することを含む、実施形態365~383のいずれか1つに記載の方法である。
【0739】
実施形態385は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約70℃~約100℃の温度で加熱することを含む、実施形態365~384のいずれか1つに記載の方法である。
【0740】
実施形態386は、ステップ(c)が、可溶化タンパク質の溶液を約85℃~約95℃の温度で加熱することを含む、実施形態365~385のいずれか1つに記載の方法である。
【0741】
実施形態387は、ステップ(g)が、遠心分離、濾過、またはそれらの組合せを含む、実施形態365~386のいずれか1つに記載の方法である。
【0742】
実施形態388は、有機溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態365~387のいずれか1つに記載の方法である。
【0743】
実施形態389は、有機溶媒がエタノールである、実施形態365~388のいずれか1つに記載の方法である。
【0744】
実施形態390は、洗浄溶媒が、有機洗浄溶媒である、実施形態365~389のいずれか1つに記載の方法である。
【0745】
実施形態391は、有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態390に記載の方法である。
【0746】
実施形態392は、有機洗浄溶媒が、エタノール、メタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、およびアセトンからなる群から選択される、実施形態390に記載の方法である。
【0747】
実施形態393は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態390に記載の方法である。
【0748】
実施形態394は、洗浄溶媒が水溶液である、実施形態365~388のいずれか1つに記載の方法である。
【0749】
実施形態395は、洗浄溶媒が、水溶液および有機洗浄溶媒の混合物である、実施形態365~388のいずれか1つに記載の方法である。
【0750】
実施形態396は、洗浄溶媒が、約1%~約30%(容積/容積)の有機洗浄溶媒を含む、実施形態395に記載の方法である。
【0751】
実施形態397は、洗浄溶媒が、約30%~約80%の有機洗浄溶媒を含む、実施形態395に記載の方法である。
【0752】
実施形態398は、洗浄溶媒が、約80%~約99%の有機洗浄溶媒を含む、実施形態395に記載の方法である。
【0753】
実施形態399は、有機洗浄溶媒がエタノールである、実施形態395~398のいずれか1つに記載の方法である。
【0754】
実施形態400は、ステップ(h)の有機洗浄溶媒が、ステップ(f)の有機溶媒と同じである、実施形態395~398のいずれか1つに記載の方法である。
【0755】
実施形態401は、ステップ(a)、(b)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~400のいずれか1つに記載の方法である。
【0756】
実施形態402は、ステップ(a)、(b)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~401のいずれか1つに記載の方法である。
【0757】
実施形態403は、ステップ(c)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態402に記載の方法である。
【0758】
実施形態404は、ステップ(b)が、ステップ(c)の後に続く、実施形態402に記載の方法である。
【0759】
実施形態405は、ステップ(a)、(b)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~404のいずれか1つに記載の方法である。
【0760】
実施形態406は、ステップ(d)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態405に記載の方法である。
【0761】
実施形態407は、ステップ(a)、(b)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~406のいずれか1つに記載の方法である。
【0762】
実施形態408は、ステップ(e)が、ステップ(b)の後に続く、実施形態407に記載の方法である。
【0763】
実施形態409は、ステップ(b)が、ステップ(e)の後に続く、実施形態407に記載の方法である。
【0764】
実施形態410は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~409のいずれか1つに記載の方法である。
【0765】
実施形態411は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(c)、(d)の順序で実施される、実施形態410に記載の方法である。
【0766】
実施形態412は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(c)、(b)、(d)の順序で実施される、実施形態410に記載の方法である。
【0767】
実施形態413は、ステップ(b)、(c)、および(d)が、(b)、(d)、(c)の順序で実施される、実施形態410に記載の方法である。
【0768】
実施形態414は、ステップ(a)、(b)、(c)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~413のいずれか1つに記載の方法である。
【0769】
実施形態415は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態414に記載の方法である。
【0770】
実施形態416は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(c)、(b)、(e)の順序で実施される、実施形態414に記載の方法である。
【0771】
実施形態417は、ステップ(b)、(c)、および(e)が、(b)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態414に記載の方法である。
【0772】
実施形態418は、ステップ(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~417のいずれか1つに記載の方法である。
【0773】
実施形態419は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態418に記載の方法である。
【0774】
実施形態420は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(c)、(b)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態418に記載の方法である。
【0775】
実施形態421は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態418に記載の方法である。
【0776】
実施形態422は、ステップ(b)、(c)、(d)、および(e)が、(b)、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態418に記載の方法である。
【0777】
実施形態423は、ステップ(a)、(c)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~422のいずれか1つに記載の方法である。
【0778】
実施形態424は、ステップ(a)、(c)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~422のいずれか1つに記載の方法である。
【0779】
実施形態425は、ステップ(c)が、ステップ(d)の前に実施される、実施形態424に記載の方法である。
【0780】
実施形態426は、ステップ(d)が、ステップ(c)の前に実施される、実施形態424に記載の方法である。
【0781】
実施形態427は、ステップ(a)、(c)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~426のいずれか1つに記載の方法である。
【0782】
実施形態428は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(c)、(d)、(e)の順序で実施される、実施形態427に記載の方法である。
【0783】
実施形態429は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(e)、(c)の順序で実施される、実施形態427に記載の方法である。
【0784】
実施形態430は、ステップ(c)、(d)、および(e)が、(d)、(c)、(e)の順序で実施される、実施形態427に記載の方法である。
【0785】
実施形態431は、ステップ(a)、(d)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~430のいずれか1つに記載の方法である。
【0786】
実施形態432は、ステップ(a)、(d)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~430のいずれか1つに記載の方法である。
【0787】
実施形態433は、ステップ(d)が、ステップ(e)の前に実施される、実施形態365に記載の方法である。
【0788】
実施形態434は、ステップ(a)、(e)、(f)、および(g)を含む、実施形態365~433のいずれか1つに記載の方法である。
【0789】
実施形態435は、脂肪、
任意選択で、1つまたは複数の風味前駆体化合物、および
乾燥重量で少なくとも10%の、実施形態1~215のいずれか1つに記載のタンパク質組成物
を含む食品製品である。
【0790】
実施形態436は、脂肪、
任意選択で、1つまたは複数の風味前駆体化合物、および
乾燥重量で少なくとも10%の、実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法により生産されたタンパク質組成物
を含む食品製品である。
【0791】
実施形態437は、植物ベース食品製品である、実施形態435~436のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0792】
実施形態438は、藻類ベース食品製品である、実施形態435~436のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0793】
実施形態439は、真菌ベース食品製品である、実施形態435~436のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0794】
実施形態440は、無脊椎動物ベース食品製品である、実施形態435~436のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0795】
実施形態441は、肉模造物である、実施形態435~440のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0796】
実施形態442は、ひき肉、ソーセージ、または肉の切り身の形態である、実施形態441に記載の食品製品である。
【0797】
実施形態443. 植物ベースである、実施形態435~442のいずれか1つに記載の食品製品。
【0798】
実施形態444は、重量で10%未満の動物性産物を含む、実施形態435~443のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0799】
実施形態445は、重量で5%未満の動物性産物を含む、実施形態435~444のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0800】
実施形態446は、重量で1%未満の動物性産物を含む、実施形態435~445のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0801】
実施形態447は、動物性産物を含まない、実施形態435~446のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0802】
実施形態448は、脂肪が、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂肪を含む、実施形態435~447のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0803】
実施形態449は、1つまたは複数の風味前駆体が、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態435~448のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0804】
実施形態450は、脂肪が、食品製品の乾燥重量で約5%~約80%の量で食品製品中に存在する、実施形態435~449のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0805】
実施形態451は、脂肪が、食品製品の乾燥重量で約10%~約30%の量で食品製品中に存在する、実施形態435~450のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0806】
実施形態452は、乾燥重量で約0.01%~約5%のヘム含有タンパク質をさらに含む、実施形態435~451のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0807】
実施形態453は、乾燥重量で約0.01%~約7%のヘム含有タンパク質をさらに含む、実施形態435~451のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0808】
実施形態454は、飲料品である、実施形態435~453のいずれか1つに記載の食品製品である。
【0809】
実施形態455は、脂肪が、飲料品の乾燥重量で約0.01%~約5%の量で食品製品中に存在する、実施形態454に記載の食品製品である。
【0810】
実施形態456は、飲料品が、乳模造物である、実施形態454または実施形態455に記載の食品製品である。
【0811】
実施形態457は、食品製品を調製するための方法であって、
脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物を組み合わせるステップを含む方法である。
【0812】
実施形態458は、食品製品を調製するための方法であって、
脂肪、1つまたは複数の任意選択の風味前駆体化合物、および実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法により生産されたタンパク質組成物を組み合わせるステップを含む方法である。
【0813】
実施形態459は、食品製品中のタンパク質供給源風味の感知を低減するための方法であって、
脂肪、1つまたは複数の風味前駆体化合物、および実施形態220~360のいずれか1つに記載の方法により生産されたタンパク質組成物であるタンパク質組成物を組み合わせるステップを含み、
食品製品のタンパク質含有量の少なくとも5重量%は、タンパク質組成物を含み、それにより、同様のタンパク質含有量を有するがタンパク質組成物を欠如する食品製品と比較して、食品製品中のタンパク質供給源風味の感知を低減する、方法である。
【0814】
実施形態460は、タンパク質組成物が、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である、実施形態458~459のいずれか1つに記載の方法である。
【0815】
実施形態461は、食品製品が、植物ベース食品製品である、実施形態457~460のいずれか1つに記載の方法である。
【0816】
実施形態462は、食品製品が、藻類ベース食品製品である、実施形態457~460のいずれか1つに記載の方法である。
【0817】
実施形態463は、食品製品が、真菌ベース食品製品である、実施形態457~460のいずれか1つに記載の方法である。
【0818】
実施形態464は、食品製品が、無脊椎動物ベース食品製品である、実施形態457~460のいずれか1つに記載の方法である。
【0819】
実施形態465は、脂肪が、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1つの脂肪を含む、実施形態457~464のいずれか1つに記載の方法である。
【0820】
実施形態466は、1つまたは複数の風味前駆体が、グルコース、リボース、システイン、システイン誘導体、チアミン、アラニン、メチオニン、リジン、リジン誘導体、グルタミン酸、グルタミン酸誘導体、IMP、GMP、乳酸、マルトデキストリン、クレアチン、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン、リノール酸、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態457~465のいずれか1つに記載の方法である。
【0821】
実施形態467は、食品製品の風味に対する効果についてタンパク質組成物を評価するための方法であって、
タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、タンパク質供給源に由来する第2のタンパク質組成物の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも高いことを決定するステップ、および
第2のタンパク質組成物は、食品製品での使用について、第1のタンパク質組成物よりも優れていることを決定するステップ
を含む方法である。
【0822】
実施形態468は、食品製品の風味に対する効果についてタンパク質組成物を評価するための方法であって、
タンパク質供給源に由来する供給源タンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、タンパク質供給源に由来するタンパク質組成物の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも高いことを決定するステップ、および
タンパク質組成物は、食品製品での使用について、供給源タンパク質組成物よりも優れていることを決定するステップ
を含む方法である。
【0823】
実施形態469は、第2のタンパク質組成物が、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である、実施形態467に記載の方法である。
【0824】
実施形態470は、タンパク質組成物が、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である、実施形態468に記載の方法である。
【0825】
実施形態471は、食品製品が、実施形態435~456のいずれか1つに記載の食品製品である、実施形態467~470のいずれか1つに記載の方法である。
【0826】
実施形態472は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つに由来する揮発性化合物を含む、実施形態467~471のいずれか1つに記載の方法である。
【0827】
実施形態473は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つである、実施形態467~471のいずれか1つに記載の方法である。
【0828】
実施形態474は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態467~471のいずれか1つに記載の方法である。
【0829】
実施形態475は、タンパク質供給源が、植物、真菌、藻類、細菌、原生動物、無脊椎動物、またはそれらの組合せである、実施形態467~474のいずれか1つに記載の方法である。
【0830】
実施形態476は、タンパク質供給源が大豆である、実施形態475に記載の方法である。
【0831】
実施形態477は、揮発性化合物のセットが、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態476に記載の方法である。
【0832】
実施形態478は、揮発性化合物のセットが、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールである、実施形態477に記載の方法である。
【0833】
実施形態479は、食品製品が肉模造物である、実施形態467~478のいずれか1つに記載の方法である。
【0834】
実施形態480は、食品製品が植物ベースである、実施形態467~479のいずれか1つに記載の方法である。
【0835】
実施形態481は、食品製品が、重量で10%未満の動物性産物を含む、実施形態467~480のいずれか1つに記載の方法である。
【0836】
実施形態482は、食品製品が、重量で5%未満の動物性産物を含む、実施形態467~481のいずれか1つに記載の方法である。
【0837】
実施形態483は、食品製品が、重量で1%未満の動物性産物を含む、実施形態467~482のいずれか1つに記載の方法である。
【0838】
実施形態484は、食品製品が、動物性産物を含まない、実施形態467~483のいずれか1つに記載の方法である。
【0839】
実施形態485は、タンパク質組成物の風味を低減するための方法であって、
(a)タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルを決定するステップ、
(b)タンパク質供給源に由来する第2のタンパク質組成物を調製するステップであって、第2のタンパク質組成物の調製は、第2のタンパク質組成物に含まれるタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量を低減させることを含む、ステップ、および
(c)第2のタンパク質組成物に由来する揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも低いことを決定するステップ
を含む方法である。
【0840】
実施形態486は、タンパク質組成物の風味の原因を決定するための方法であって、
(a)タンパク質供給源に由来する第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルを決定するステップ、
(b)タンパク質供給源に由来する第2のタンパク質組成物を提供するステップであって、第2のタンパク質組成物は、タンパク質供給源の減少した量の1つまたは複数の成分を含む、ステップ、
(c)第2のタンパク質組成物に由来する揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルが、第1のタンパク質組成物の揮発性化合物のセット中の1つまたは複数の揮発性化合物のレベルよりも低いことを決定するステップ、および
(d)タンパク質供給源の1つまたは複数の成分を、タンパク質組成物の風味の原因であると特定するステップ
を含む方法である。
【0841】
実施形態487は、第2のタンパク質組成物が、実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物である、実施形態485または実施形態486に記載の方法である。
【0842】
実施形態488は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つに由来する揮発性化合物を含む、実施形態485~487のいずれか1つに記載の方法である。
【0843】
実施形態489は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1~10のいずれか1つである、実施形態485~487のいずれか1つに記載の方法である。
【0844】
実施形態490は、揮発性化合物のセットが、揮発物セット1、揮発物セット2、揮発物セット3、揮発物セット4、揮発物セット5、揮発物セット6、揮発物セット7、揮発物セット8、揮発物セット9、揮発物セット10、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態485~489のいずれか1つに記載の方法である。
【0845】
実施形態491は、タンパク質供給源が、植物、真菌、藻類、細菌、原生動物、無脊椎動物、またはそれらの組合せである、実施形態485~490のいずれか1つに記載の方法である。
【0846】
実施形態492は、タンパク質供給源が大豆である、実施形態491に記載の方法である。
【0847】
実施形態493は、揮発性化合物のセットが、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールからなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む、実施形態492に記載の方法である。
【0848】
実施形態494は、揮発性化合物のセットが、ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチルフラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、(E)-2-ノネナール、(E,Z)-2,6-ノナジエナール、および(E,E)-2,4-デカジエナールである、実施形態493に記載の方法である。
【0849】
実施形態495は、タンパク質供給源の減少している成分が、脂質を含む、実施形態485~494のいずれか1つに記載の方法である。
【0850】
実施形態496は、タンパク質供給源の減少している成分が、脂肪酸、ワックス、ステロール、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、スフィンゴ脂質、リン脂質、またはそれらの組合せを含む、実施形態485~495のいずれか1つに記載の方法である。
【0851】
実施形態497は、タンパク質供給源の減少している成分が、リン脂質を含む、実施形態485~496のいずれか1つに記載の方法である。
【0852】
実施形態498は、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少が、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも10%減少である、実施形態485~497のいずれか1つに記載の方法である。
【0853】
実施形態499は、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少が、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも30%減少である、実施形態485~497のいずれか1つに記載の方法である。
【0854】
実施形態500は、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少が、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも50%減少である、実施形態485~497のいずれか1つに記載の方法である。
【0855】
実施形態501は、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少が、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも70%減少である、実施形態485~497のいずれか1つに記載の方法である。
【0856】
実施形態502は、第2のタンパク質組成物中のタンパク質供給源の1つまたは複数の成分の量の減少が、第1のタンパク質組成物と比較して少なくとも90%減少である、実施形態485~497のいずれか1つに記載の方法である。
【0857】
実施形態503は、脂肪、水、および実施形態1~215.5のいずれか1つに記載のタンパク質組成物のエマルジョン
を含む乳模造物である。
【0858】
実施形態504は、脂肪が、乳模造物の約0.01%~約5%の量で乳模造物中に存在する、実施形態503に記載の乳模造物である。
【0859】
実施形態505は、脂肪が、コーン油、オリーブ油、大豆油、ピーナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ゴマ油、綿実油、菜種油、キャノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、亜麻仁油、パーム油、パーム核油、ココナッツ油、ババス油、シアバター、マンゴーバター、ココアバター、小麦胚芽油、米糠油、およびそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態504に記載の乳模造物である。
【0860】
実施形態506は、エマルジョンが、約50℃~約85℃の温度を有する液体に添加された場合に安定である、実施形態503または実施形態504に記載の乳模造物である。
【0861】
実施形態507は、液体が、コーヒー、エスプレッソ、またはそれらの組合せである、実施形態505に記載の乳模造物である。
【0862】
本開示の材料および方法は、以下の実施例においてさらに説明されることになるが、こうした実施例は、特許請求の範囲に記載の方法および物質組成物の範囲を限定しない。
【実施例】
【0863】
[実施例1]
「pureSPI」の調製(原料は脱脂大豆粉であった)
水性抽出:100gの脱脂大豆粉を、室温(RT)にて400RPMで撹拌しながら1Lの水に添加した。濃水酸化ナトリウムを使用してpHを8.0に調整した。撹拌を室温にて30分間継続した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離してから、上清を取り出した。重相は主に大豆繊維であり廃棄した。
【0864】
溶媒沈殿:薄黄色のわずかに濁った溶液である上清を、等容積(0.8L)の200プルーフエタノールと混合した。重質白色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、淡黄色の透明溶液であり、タンパク質が除去され、大豆イソフラボンが富化されていた。
【0865】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物であった。等容積(0.3L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明な溶液である上清を廃棄した。
【0866】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物であった。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終大豆タンパク質単離物製品であり、「pureSPI」と称する。
【0867】
プロセスフローチャートは
図1Aに示されている。別の例示的なプロセスフローチャートは
図1Bに示されている。
【0868】
種々のタンパク質調製条件での例示的なリン脂質含有量は
図1Cに示されている。沈殿物上清中の例示的なタンパク質含有量は
図1Dに示されている。
【0869】
[実施例2]
「pureSPC」の調製(原料は脱脂大豆粉である)
水性抽出:100gの脱脂大豆粉を、室温(RT)にて400RPMで撹拌しながら1Lの水に添加した。濃水酸化ナトリウムを使用してpHを8.0に調整した。撹拌を室温にて30分間継続した。
【0870】
溶媒沈殿:繊維を除去せずに、抽出スラリーを、等容積(1L)の200プルーフエタノールと混合した。重質白色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、淡黄色の透明溶液であり、タンパク質が除去され、大豆イソフラボンが富化されていた。
【0871】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。等容積(0.6L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明な溶液である上清を廃棄した。
【0872】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終大豆タンパク質単離物製品であり、「pureSPC」と称する。
【0873】
【0874】
[実施例3]
「pureLeaf」の調製(原料は新鮮な葉物青野菜である)
水性抽出:新鮮なホウレンソウ500gを、卓上ブレンダー内の1.5Lの予冷水に添加した。混合物を3分間ブレンドして、葉タンパク質を放出させた。混合物を、3,000×gで10分間室温にて遠心分離してから、上清を取り出した。重相は主に繊維であり廃棄した。
【0875】
溶媒沈殿:濃緑色溶液である上清を、等容積(1.8L)の200プルーフエタノールと混合した。重質緑色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は黄色がかった緑色の透明な溶液であった。
【0876】
洗浄:最終ステップの重相は、濃緑色固形物である。等容積(0.3L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。濃緑色透明溶液である上清は、このプロセスに由来する潜在的に高価格副産物であるクロロフィルのほとんどを含んでいた。重相を0.3Lの200プルーフエタノールでもう1回洗浄して、残留クロロフィルを除去した。
【0877】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終葉タンパク質単離物製品であり、「pureLeaf」と称する。
【0878】
[実施例4]
「purePPI」の調製(原料は脱脂エンドウ豆粉である)
水性抽出:100gの脱脂エンドウ豆粉を、室温(RT)にて400RPMで撹拌しながら1Lの水に添加した。濃水酸化ナトリウムを使用してpHを8.0に調整した。撹拌を室温にて30分間継続した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した後、上清を取り出した。重相は主にエンドウ豆デンプンであり廃棄した。
【0879】
溶媒沈殿:淡黄色でわずかに濁った溶液である上清を、等容積(0.8L)の200プルーフエタノールと混合した。重質白色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、淡黄色の透明溶液であり、タンパク質が除去されていた。
【0880】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。等容積(0.3L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明溶液である上清を廃棄した。
【0881】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終エンドウ豆タンパク質単離物製品であり、「purePPI」と称する。
【0882】
[実施例5]
「pureCPI」の調製(原料は綿実粕である)
水性抽出:綿実プレスケーキ100gをブレンダー内の1Lの水に添加した。混合物を均質になるまでブレンドし、濃水酸化ナトリウムを使用してpHを8.0に調整した。混合物を時々撹拌しながら室温で30分間維持した。混合物をメッシュフィルターに通し、3,000×gで3分間遠心分離することにより、繊維を除去した。
【0883】
溶媒沈殿:褐色でわずかに濁った溶液である上清を、等容積(0.8L)の200プルーフエタノールと混合した。重質沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、黄色透明溶液であり、タンパク質が除去されていた。
【0884】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質褐色固形物である。等容積(0.3L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明溶液である上清を廃棄した。
【0885】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終綿実タンパク質単離物製品であり、「pureCPI」と称する。
【0886】
[実施例6]
「pureInsect」の調製(原料は昆虫全体である)
水性抽出:30gの乾燥ゴミムシダマシ全体を300mLの水に添加し、卓上ブレンダーで3分間室温(RT)にてブレンドした。撹拌を室温で30分間継続した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離してから、上清を取り出した。重相を廃棄した。
【0887】
溶媒沈殿:薄褐色のわずかに濁った溶液である上清を、等容積(0.2L)の200プルーフエタノールと混合した。重質白色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、薄褐色透明溶液であり、タンパク質が除去されていた。
【0888】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。等容積(0.2L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明溶液である上清を廃棄した。
【0889】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物である。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終ゴミムシダマシタンパク質単離物製品であり、「pureInsect」と称する。
【0890】
[実施例7]
GCMS特性評価
pureSPIおよびpureSPCを、水中で調理した場合の市販大豆タンパク質単離物(SPI)および市販大豆タンパク質濃縮物(SPC)と比較した。「cSPI-1」(市販大豆タンパク質単離物)、「cSPI-2」(市販大豆タンパク質単離物)、「cSPC-1」(市販大豆タンパク質濃縮物)、および「cSPC-2」(市販大豆タンパク質濃縮物)と称する4つの市販製品を使用した。
【0891】
植物性タンパク質成分を風味系に添加した影響を、固相マイクロ抽出-ガスクロマトグラフィー質量分析(SPME/GC-MS)で揮発性化合物プロファイルを比較することにより評価した。pureSPIを、2つの市販大豆タンパク質単離物と比較した。1%タンパク質成分を風味ブロス(FLB)に添加し、調理した。風味ブロスは、還元糖、硫黄含有アミノ酸、およびヘム含有タンパク質を含んでいた。追加の対照には、ブランク(水)および肉風味ブロスのみが含まれていた。試料はすべて4重重複で調製した。調理したブロスの揮発物をAgilent GCMSで分析した。
【0892】
こうした試料の大豆風味を、9つの大豆風味化合物(ヘキサナール、ペンタナール、2-ペンチル-フラン、1-オクテン-3-オール、1-オクテン-3-オン、1-ヘキサノール、2-ノネナール、2,6-ノナジエナール、および2,4-デカジエナール)のパネルのGCMSピーク強度を比較することにより評価した。pureSPI試料を市販SPI試料と比較すると、9つの化合物すべてがピーク強度の著しい減少を示した。pureSPI試料を市販SPC試料と比較すると、3つの化合物はピーク強度の増加を示し、3つの化合物はピーク強度の減少を示し、3つの化合物は同様の強度を示した。(
図2A)
【0893】
こうした試料の肉風味を、9つの肉風味化合物(2,3-ブタンジオン、2,3-ペンタンジオン、チアゾール、2-アセチルチアゾール、ベンズアルデヒド、3-メチル-ブタナール、2-メチル-ブタナール、チオフェン、およびピラジン)のパネルのGCMSピーク強度を比較することにより評価した。pureSPI試料を市販SPI試料と比較すると、2つの化合物は著しいピーク強度の増加を示し、他の7つの化合物は同様の強度を示した。pureSPI試料を市販SPC試料と比較すると、9つの化合物すべてが同様の強度を示した。(
図2B)
【0894】
こうしたデータにより、肉風味系では、pureSPIが、市販SPIよりも少ない大豆風味およびより良好な肉風味を生成したことが示された。
【0895】
1%(重量/容積)タンパク質懸濁物を水中および風味ブロス中で調理することから得られた追加の例示的なデータが、それぞれ
図2Cおよび2Dに示されている。
【0896】
[実施例8]
大豆イソフラボンの分析
イソフラボンは、一群の植物由来フェノール化合物である。こうした化合物は苦味および渋味を有し、大豆製品の色が黄色であることにも寄与する。一方で、より慎重な臨床研究が必要ではあるが、イソフラボンには、抗酸化特性、抗がん特性、抗菌特性、および抗炎症特性があることが示唆されている。大豆イソフラボンには商業的価値および市場が存在する。大豆には、3つのイソフラボンアグリコン、すなわちゲニステイン、ダイゼイン、およびグリシテインがあり、これらの各々は複数のグルコシド型を有する(例えば、グルコシド型、アセチルグルコシド型、およびマロニルグルコシド型)。6つのアイソフォーム、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン、ゲニスチン、ダイジン、およびグリシチンを、pureSPIプロセスのインプロセス試料から定量化した。
【0897】
出発材料に由来する総イソフラボン(6つのアイソフォームの合計)のうち、56.3%がエタノール沈殿上清中に存在し、18.3%が洗浄上清中に存在し、4.2%がpureSPI最終製品中に存在した。こうしたデータは、1)pureSPIプロセスが、>95%のイソフラボンをタンパク質画分から効率的に除去し、最終製品のより良好な風味およびより良好な色に寄与したこと、2)イソフラボンの70%よりも多くが、エタノール廃棄流(沈殿物上清および洗浄上清)内に抽出され、それをエタノールリサイクリング中に回収することができたことを裏付けている。
【0898】
種々のタンパク質調製条件下でのゲニステイン、ダイゼイン、およびグリシテインの例示的なデータは
図3A~3Cに示されている。
【0899】
[実施例9]
綿実タンパク質中のゴシポールの分析
ゴシポールは、綿実に存在するフェノール化合物である。高濃度の遊離ゴシポールは毒性であり、ヒト食品としての綿実使用の応用には制限がある。米国連邦規制は、ヒト消費に綿実製品を使用する場合、遊離ゴシポール含有量は450百万分率(ppm)を超えないことを要求している(21C.F.R.172.894)。実施例5に記載の通り、pureCPIプロセスのインプロセス試料のゴシポール含有量を定量化した。
【0900】
ゴシポールのほとんどがプロセス中に除去された。<1.0ppmの遊離ゴシポールが、最終pureCPI製品で検出された。
【0901】
[実施例10]
色特性評価
pureProteinプロセスの最終製品は、望ましい明白色を有する。
図4A~4Dに示されているように、例示的な市販大豆タンパク質競合物と比較すると、色の視覚的な違いが観察された。
図4Eおよび4Fは、大豆、エンドウ豆、キャノーラ、葉物野菜、コオロギ、ゴミムシダマシ、牛肉、および酵母を含む種々のタンパク質供給源に由来する色の例示的な向上を示している。
図4Gでは、pureSPIの同じ調製物を凍結乾燥機または80℃オーブンのいずれかで乾燥したところ、pureSPIプロセスが複数の乾燥方法と適合性であることが示された。
図4Hには、異なるタンパク質調製条件を使用した場合の例示的な色の違いが示されている。
【0902】
図5Aおよび5Bには、例示的な色特性評価が示されている。
図5Aには輝度データが示されており、
図5Bには彩度計で測定した彩度データが示されている。A)pureSPC、pureSPI、pureRPI、およびpurePPIは各々が、より高い輝度値を有しており、したがってそれらの市販競合物よりも明色である。B)pureSPC、pureSPI、pureRPI、およびpurePPIは各々が、より低い彩度値を有しており、したがって市販競合物よりも低呈色である。
【0903】
[実施例11]
ひき肉応用の官能特性評価
大豆タンパク質成分を肉類似物製品に添加した影響を、官能パネルにより評価した。pureSPIを、市販大豆タンパク質単離物(cSPI-1)および市販大豆タンパク質濃縮物(cSPC-1およびcSPC-2)と比較した。
【0904】
図6Aおよび6Bには、ハンバーガー製品を使用したヘキサド識別試験の例示的なデータが示されている。この試験では、市販タンパク質(1.5%ジャガイモタンパク質)を対照として使用し、種々の市販タンパク質およびpureSPI(2%)を試験条件として使用した。
【0905】
[実施例12]
SPIベース乳模造物
10gのSPI(pureSPIまたはcSPI-2)を、300mLの水に撹拌しながら懸濁した。40℃の水浴でインキュベートしたビーカー中で融解させた10gのココナッツ油を、SPI懸濁物に添加した。混合物を激しく撹拌して、均質な一次エマルジョンを形成させた。エマルジョンをアイスバケットで氷温に冷却し、4分間超音波処理して安定二次エマルジョンを形成させた。これがSPIベース乳模造物である。(
図7)
【0906】
[実施例13]
SPIベース乳模造物の官能特性評価
2つのSPIベース乳の味の違いを評価するために、標準的な非特異的ヘキサド試験を実施した。パネリストは、琥珀色バイアルから6つの試料を味わうように指示された。3つはpureSPIベース乳模造物であり、3つはcSPI-2ベース乳模造物であった。12人のパネリストは各々が、こうした試料を3試料の2群に選別し、各群について、どの試料がどの群に属するかを判断するのに役立った官能基準を特定するよう求められた。
【0907】
そのような試験を独立して2回実施した。第1の試験では12人のパネリストのうち6人が、第2の試験では12人のパネリストのうち9人が試料を正しく選別した。これは、識別可能性指標d’が1.7~2.4の範囲であることを表している。パネリストは、群間に中~大の差異があると決定した。正しい選別者によると、cSPI-2ベース乳模造物は、苦く、大豆様、および豆様であると記述された。pureSPIベース乳模造物は、口当たりがよい、無味、およびアーモンド様であると記述された。
【0908】
2つのSPIベース乳模造物間の視覚的な違いを、非特異的ヘキサド試験により評価した。この試験では、パネリストは、透明ガラスバイアルから6つの試料を観察するように指示された。3つはpureSPIベース乳模造物であり、3つはcSPI-2ベース乳模造物であった。各パネリストは、こうした試料を3試料の2群に選別し、どの群がより白色外観を有するかを特定するように求められた。合計16人のパネリストのうち、15人が試料を正しく選別した。これは、識別可能性指数d’が3.3であり、95%信頼区間が2.2~5.0であることを表している。パネリストは、群間に中程度の差異があり、pureSPIベース乳模造物の方がより白色であり、cSPI-2ベース乳模造物はベージュ色およびクリーム色であったと結論付けた。
【0909】
[実施例14]
粒子サイズ特性評価
SPI沈殿物の粒子分析を実施した。
図8Aの顕微鏡画像は、エタノール沈殿大豆タンパク質(左)と酸沈殿大豆タンパク質(右)との形態学的差異を示す。縮尺バーは100μmである。
図8Bには、光散乱装置(Malvern MasterSizer)で測定した粒子サイズ分布が示されている。単一ピークの線はエタノール沈殿大豆タンパク質を表し、二重ピークの線は酸沈殿大豆タンパク質を示している。これは、エタノール沈殿タンパク質が、酸沈殿タンパク質よりも均一な粒子サイズ分布を有することを示している。
【0910】
[実施例15]
GCMS法
タンパク質サイズ低減:タンパク質(例えば、タンパク質組成物)の粒子サイズを、GCMS試料調製前に低減して均質な粉末にする。極低温ミル(例えば、SPEX Freezer Mill)を使用して、熱を導入することなく微粉化して微細粉末にした。
GCMS試料調製:微粉化したタンパク質粉末を、1%重量/容積の濃度で水または風味ブロスに懸濁する。3mlの試料を、20mlのGCバイアルにアリコートし、圧着する。
試料調理および揮発物抽出:タンパク質懸濁物は、未調理であるか、または頭上空間試料採取前に調理したか(150℃、3分間、加熱撹拌機で750rpm)のいずれかである。頭上空間揮発物を、SPME線維(タイプ:DVB/CAR/PDMS)で50℃にて抽出する。
GCMSデータ収集:揮発物を、キャピラリーワックスカラムで35℃~255℃の温度勾配を用いて分離する。データは、20~500の質量範囲を10Hzで収集する。
GCMSデータ分析:データ分析は、収集したデータを内部GCMSデータベースならびにNIStデータベースと比較することにより行う。
【0911】
[実施例16]
沈殿前に加熱ステップを使用したPureProteinの調製
上記の実施例では、タンパク質を水性抽出し、溶媒を使用して沈殿させ、洗浄し、乾燥することにより、pureProteinを調製した。エタノールなどの溶媒による沈殿により、小さな粒子(平均直径およそ10μm)の均質な懸濁物が形成され、遠心分離を使用して粒子を溶媒から分離する。この例では、抽出された材料を、沈殿前に加熱した。抽出された材料を、沈殿前に最大20分間(例えば、10秒~20分間)85℃~95℃(例えば、90℃)に加熱する場合、溶媒を添加すると、処理時間の増加と共に(例えば、1分間~20分間)、チーズカード様の構造および視覚的に透明なホエイ画分が形成される。このカード様の沈殿物は、濾過によりエタノール抽出物から容易に分離することでき、その後洗浄および乾燥してpureProteinを生産することができる。したがって、抽出した材料を沈殿前に加熱することは、沈殿物構造を増加させ、タンパク質と他の成分との分子間相互作用を破壊した可能性があり、沈殿した材料の容易な回収および低分子夾雑物の減少を可能にする。
【0912】
沈殿前に加熱ステップを用いて、それぞれ実施例1および2に記載のように生産したpureSPI製品およびpureSPC製品の総タンパク質、脂肪、灰分(焼却した後の残りの無機材料)、および炭水化物含有量(乾燥基準%)を分析し、市販SPIおよび2つの市販SPCの含有量と比較した。表1に示されているように、抽出した材料を沈殿前に加熱すると、pureSPC製品およびpureSPI製品の両方とも、脂肪含有量および炭水化物含有量が減少し、タンパク質含有量が増加した。したがって、抽出した材料を沈殿前に加熱すると、小分子夾雑物を減少させることにより、および/またはタンパク質含有量を増加させることにより、最終製品の品質を向上させることができる。
【0913】
【0914】
[実施例17]
低温エタノール沈殿を使用したPureProteinの調製
pureProteinの機能性および溶解度を向上させるために、沈殿ステップおよび洗浄ステップを両方とも低温で実施した。得られるタンパク質組成物の溶解度を向上させることに加えて、低温エタノール沈殿は、ゲル化特性も向上させる。タンパク質抽出のために、100gの大豆粉を900mLのMilli-Q水に再懸濁し、この10%スラリーのpHを、水酸化ナトリウムを使用してpH8.0に調整した。スラリーを室温で30分間撹拌した。スラリーを2,000×gで5分間4℃にて遠心分離することにより、繊維を除去した。上清(約750mL)を収集し、氷上で冷却した。ペレットを廃棄した。上清中のタンパク質を低温エタノールで沈殿させた。特に、エタノールを液体窒素で-20°Cに予冷し、タンパク質溶液を氷上で4℃に予冷した。低温エタノール(750mL)を、撹拌しながらゆっくりとタンパク質溶液に添加した。タンパク質は直ちに沈殿したが、粒子サイズは非常に微細であるように見えた。水およびエタノールを混合することによる熱放出のため、最終温度は6℃であった。混合物を氷上で10分間保持し、次いで2,000×gで5分間4℃にて遠心分離して、沈殿したタンパク質をペレット化した。上清を廃棄した。
【0915】
タンパク質ペレットに1Lの20℃エタノールを添加することにより、沈殿したタンパク質を洗浄し、Vitamixブレンダーで30秒間ブレンドした。次いで、混合物を2,000×gで5分間4℃にて遠心分離して、沈殿したタンパク質をペレット化し、上清を廃棄した。湿潤ペレットを液体窒素で凍結し、次いで凍結乾燥機に装填した。ペレットは5日後に完全に乾燥した。乾燥タンパク質ペレットをブレンダーで2分間ブレンドすると、オフホワイト粉末が得られた。この試料は、低温沈殿pureSPIと標記した。
【0916】
また、比較のために、並行して、すべての材料を室温にしてこのプロセスを実施した。室温沈殿SPI試料は、典型的なpureSPIと同様である低温沈殿pureSPIよりも白色で綿毛状であった。両タンパク質材料を、温度制御および蒸発カバーを有するペルチェプレートを備えたDiscovery Hybrid Rheometer(DHR)を使用して、貯蔵弾性率、損失弾性率、および粘度などの機械的特性の温度依存性変化を測定するためのアッセイで試験した。測定は、試料温度を25℃から95℃へと勾配させ、次いで40℃に冷却しながら行った。機器を設定および較正し、試料を負荷して実行し、データを処理する。結果は、低温プロセスの方が、SPIの機能性をより顕著に保存したことを示した。例えば、
図9Aに示されているように、低温沈殿pureSPIでは、貯蔵弾性率、損失弾性率、および複素粘度は、温度の上昇と共に増加した。こうしたパラメーターはいずれも温度を下げても実質的に低減しなかったため、こうした変化は実質的に不可逆的であった。対照的に、
図9Bに示されているように、室温沈殿pureSPIでは、貯蔵弾性率、損失弾性率、および複素粘度は、温度を変化させても実質的に変化しなかった。
図9Cには、実施例1と同様に調製したpureSPIと低温沈殿pureSPIとで貯蔵弾性率が異なることが強調されている。
【0917】
材料の溶解度も試験した。室温沈殿pureSPIおよび低温沈殿pureSPIをそれぞれ1%スラリーとして水に再懸濁し、インキュベーションおよびボルテックスした後、1,500×gで5分間遠心分離することにより固形物を除去した。上清中の総タンパク質濃度を測定した。その値は、室温沈殿pureSPIでは2.6mg/mLであり、低温沈殿pureSPIでは3.1mg/mLであった。
【0918】
[実施例18]
乾燥前の水洗浄によるPureProteinの調製
この例に記載のように、異なるパーセンテージのエタノールでの洗浄は、溶解度を増加させ、起泡特性を有する材料を作出する場合がある。10重量/重量%の脱脂大豆粉を、アルカリ性条件下で30分間室温にて抽出した。上清を遠心分離により収集し、1)pH6に調整し、次いで等容積の100%EtOH(最終EtOHはおよそ47.5%)で沈殿させるか、または2)pH4.5に調整し、等電沈殿させるか(エタノール無し)のいずれかを行った。沈殿した固形物を遠心分離により収集し、ブレンドすることにより3ペレット容積の洗浄溶媒(0~100%EtOH)に分散させた。pH6に調整した試料では、0~50%EtOHの洗浄溶媒で起泡が観察され、起泡は0%EtOHの洗浄溶媒で最も大量であった。pH4.5に調整した試料では、0~50%EtOHの洗浄溶媒で起泡が観察され、起泡は5~10%EtOHの洗浄溶媒で最も大量であった。洗浄した固形物を遠心分離により収集し、秤量し、次いで凍結乾燥により乾燥した。Pierceタンパク質アッセイを使用して洗浄上清タンパク質濃度を測定した。
【0919】
洗浄した固形物を遠心分離により収集し、フリーズドライし、ブレンドすることにより粉末化した。pH6に調整した試料から得られた粉末では、洗浄に0~10%EtOHを使用した場合、固形物は、かさ高であり、白色であり、軟質であったが、洗浄に20~70%のEtOHを使用した場合、固形物は、より緻密であり、より黄色であり、より硬質であった。95~100%のEtOHでは、固形物は、かさ高であり、白色であり、わずかにザラザラしていた。pH4.5に調整した試料から得られた粉末では、洗浄上清中の可溶性タンパク質への質量の損失があり(下記を参照)、材料特性(例えば、色および質感)は、EtOH範囲全体にわたってより類似していた。
【0920】
沈殿前の出発材料のタンパク質濃度は約30mg/mLであった。pH6上清中の可溶性タンパク質(0.3mg/mL)は、pH4.5の場合(2.2mg/mL)よりも低かった。洗浄再懸濁物を、再溶解に寄与することができる高剪断(ブレンダー)に供したことに留意されたい。
【0921】
pH6群の試料の場合、95%以上のEtOHで洗浄した試料は、再可溶化タンパク質が非常に低いが、70%EtOHでは、4.4mg/mLと中程度に再可溶化され、低濃度のエタノールでは、15.1mg/mLまで再可溶化される。
【0922】
pH4.5群の試料の場合、50%以上のEtOHで洗浄した試料は、再可溶化タンパク質が非常に低いが、30%EtOHでは、4.7mg/mLと中程度であり、低濃度のエタノールでは、可溶性タンパク質が大量である(21~31mg/mL)。
【0923】
エタノール沈殿タンパク質の場合、50%以下のエタノールでの高剪断洗浄により、部分的に可溶性のタンパク質を回収することができる。酸沈殿タンパク質の場合、水酸化ナトリウムおよび0~50%エタノールでの高剪断洗浄により、タンパク質溶解度を調節することができる。
【0924】
pH6群およびpH4.5群の洗浄湿潤ペレット(遠心分離洗浄湿潤ペレット)および洗浄乾燥ペレット(凍結乾燥後の同じペレット)の質量を測定し、洗浄ペレット中の乾燥物質パーセンテージ(DM%)(乾燥質量/湿潤質量)を決定した。全体として、pH6群のペレットは、pH4.5沈殿群よりも低いDM%を有し、溶媒結合能力が高いことおよび/または密度がより低いことが示唆される。pH6群のペレットの場合、70%以上のより高いエタノール濃度では、より高いエタノール濃度に曝されたペレットも、より低いDM%を有する(溶媒保持能力がより高い/密度がより低い)。
【0925】
pH4.5沈殿物の場合、20%以下のエタノール洗浄濃度では、湿潤ペレット質量および乾燥ペレット質量は両方とも、タンパク質溶解度が増加すると共に減少し、液体廃棄物流へと失われる。0%水でのDM%が高いのは、非常に低い質量での測定誤差が原因である可能性が高い。pH4.5沈殿物の場合、洗浄濃度が50%であるかまたはそれを上まわると、湿潤ペレット質量はわずかに減少するが、乾燥ペレット質量は同じままである。これは、約30~50%のエタノール濃度に曝されたペレットは、より高い溶媒結合能力または密度の低下を示し、70%エタノール以上のより高濃度では、溶媒結合能力が低下することを示唆している。
【0926】
[実施例19]
PureProteinの再可溶化
この例では、最終タンパク質組成物の溶解度を向上させるためのpHエクスカーション(pH excursion)、および溶解度を向上させ、酸性溶液に添加した際に最終タンパク質組成物を安定させるためのタンパク質グルタミナーゼを使用した酵素処理を含む後処理ステップが説明される。
【0927】
エタノールで沈殿させたpureProteinを再可溶化するために、pHエクスカーションを実施した。以下の手順に従った。pureSPI粉末を水に再懸濁して0.5%スラリーを作製し、次いで超音波処理またはボルテックスして、固形物を水中に分散させた。2M NaOH溶液を、撹拌しながら混合物に添加し、pHをpH試験片でモニターした。pHを9に上昇させると、ほとんどの固形物が溶解した。pHが10に達すると、溶液は透明になり、最小限の量の固形物しか残らなかった。Pierce 660nm Assay(mg/mL)を用いて、pH7、8、9、10、および11で、総タンパク質濃度を測定した。PureSPIは、pHが9に達すると可溶化し始め、pHが10より高くなると、pureSPIのほとんどが可溶化された。可溶化後、pureSPI溶液を中和してもよく、またはそのpHを目標pHへと調整してもよい(例えば、食品製品に使用する場合)。
【0928】
他の実験では、タンパク質グルタミナーゼ(Amano Enzyme(「Amano」500、ロット番号:PGP0451331KR))で処理することにより、pureProteinを再可溶化した。4つの実験を実施した。およそ2gのpureSPIを20mLのMilli-Q水に再懸濁し、超音波処理器を使用してSPIを完全に水に分散させ、次いで10mgのタンパク質グルタミナーゼ粉末を懸濁物に添加し、50℃で撹拌しながら1.5時間加熱した。スラリーをMilli-Q水で50mLに希釈し、次いで2gの溶融硬化ココナッツ油を添加し、最大出力の超音波処理を1分間使用して混合物を均質化した。得られた乳模造物を、調製したばかりのホットエスプレッソに注いだ。pureSPIおよびホットコーヒーを均一に混合した後で、タンパク質凝集または沈殿は観察されなかった。
【0929】
[実施例20]
PureProtein中のナトリウム濃度
この例では、典型的な市販大豆タンパク質およびpureProteinプロセスで生成された大豆タンパク質中のナトリウムレベルが調査される。
図10に示されているように、pureSPIは、2つの市販SPI(cSPI-1およびcSPI-3)よりも著しくより低いナトリウムレベルを有する。
【0930】
[実施例21]
イソフラボン、サポニン、およびリン脂質含有量
大豆粉、2つの市販SPI(cSPI-2およびcSPI-3)、および実施例16に従って作製されたpureSPIの3つの複製物のイソフラボン、サポニン(全体的なサポニン含有量の指標としてソヤサポニンを使用)、およびリン脂質(全体的なリン脂質含有量の指標としてホスファチジルコリン-36:4を使用)の含有量を、実施例15の方法を使用して評価した。結果は、
図11に示されており、pureSPIタンパク質は、アグリコンイソフラボン、グルコシドイソフラボン、ソヤサポニン、およびホスファチジルコリン-36:4の含有量が、市販SPIおよび大豆粉よりも低いことを示している。
【0931】
[実施例22]
テクスチャ化SPC(Texturized SPC)の風味
SPC(例えば、実施例2のSPC)の風味を評価するために、SPCを押し出して、テクスチャ化SPCにする。得られたテクスチャ化SPC約10gを100mlの水で水和し、80℃で30分間調理し、冷却し(例えば、室温に)、訓練された記述パネルがSpectrum(商標)法を使用して評価する。試料は、不快風味、つまり、全体的な芳香の影響<4.5、野菜の複雑さ(<3.5)、酸化/酸腐(<0.2)、甘い発酵(<0.5)、渋味(<2)、および苦味(<2)の強度が低いと記述されている。
【0932】
[実施例23]
SPCの風味
SPC(例えば、実施例2のSPC)の風味を評価するために、2gのSPCを100mlの水で水和し、訓練された記述パネルがSpectrum(商標)法を使用して評価する。試料は、酸化/酸腐不快風味、厚紙不快風味、渋味不快風味、および苦味不快風味の強度が低い(<8)と記述されている。
【0933】
[実施例24]
テクスチャ化pureSPCおよびテクスチャ化pureSPI
低風味化および低呈色化されたテクスチャ化大豆タンパク質濃縮物を、pureSPCまたはpureSPIのいずれかから生成することができる。
【0934】
pureSPIを、ポリサッカリドと混合し(例えば、低風味化デンプンおよび/または繊維と約3:1の比で)、次いで水分と共に(例えば、約30%~35%)約120℃~約160℃の温度で押し出してもよい。pureSPI+デンプン押出物は、テクスチャ化市販SPCよりも低い風味を有する。
【0935】
pureSPCを、水和し(例えば、約30%~約35%の水で)、約120℃~約160℃で押し出してもよい。pureSPCは、より低い温度(市販のSPCより約10℃またはそれよりも低い)で押し出しても、依然として望ましい食感を生成することができる。加えて、テクスチャ化pureSPCは、テクスチャ化市販SPCと比較して呈色が少ない。
【0936】
pureSPCおよび市販SPC(cSPC-3)を18mm押出機で押し出した。cSPC-3は、160℃付近の溶融温度でのみテクスチャ化材料を形成することができる。pureSPCは、約120℃以上でテクスチャ化することができる。酸化および焦げた不快風味の発生を少なくし、エネルギーを節約するには、より低い押出温度が望ましい。
【0937】
150℃でpureSPCから生成されたテクスチャ化大豆タンパク質濃縮物の風味を、160℃で市販SPCから生成されたテクスチャ化大豆タンパク質濃縮物と比較した。
【0938】
パネリスト(n=5)は、大豆タンパク質に関連する3つの不快風味:豆風味、厚紙風味、および酸化風味を評価するように求められる。パネリストは、150℃でpureSPCから生成されたテクスチャ化大豆タンパク質濃縮物は不快風味が少ないことに同意している。
【0939】
[実施例25]
「アルカリ抽出(AE)-pureSPI」の調製(原料は脱脂大豆粉である)
この実施例に記載のように、アルカリ抽出を、pureProteinプロセスに統合し、低フィチン酸塩含有量を有する製品を生産した。
【0940】
ミオイノシトールの六リン酸塩であるフィチン酸塩は、大豆中のリンの主要な貯蔵物質である。
図12Aは、試験した市販大豆タンパク質およびpureSPIにおいて、高いフィチン酸塩含有量(2~3%、フィチン酸として定量)が見出されたことを示す。
図12Bは、上清中のフィチン酸塩濃度が高度にpH依存性であり、ほとんどのフィチン酸分子がある特定のpH(例えば、pH11.5)で不溶性だったのに対し、タンパク質は高度に可溶性であったことを示す。
【0941】
フィチン酸は、タンパク質および多価金属イオンと複合体を形成する傾向があり、カルシウム、鉄、および亜鉛を含む種々の金属イオンのヒトによる同化を妨げ、欠乏障害を引き起こす。
【0942】
水性抽出:100gの脱脂大豆粉を、室温(RT)にて400RPMで撹拌しながら1Lの水に添加した。濃水酸化ナトリウムを使用してpHを11.5に調整した。撹拌を室温で90分間続けた。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離してから、上清を取り出した。重相は主に大豆繊維であり廃棄した。
【0943】
溶媒沈殿:薄黄色のわずかに濁った溶液である上清を、等容積(0.8L)の200プルーフエタノールと混合した。重質白色沈殿物が形成された。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。上清は、淡黄色の透明溶液であり、タンパク質が除去され、大豆イソフラボンが富化されていた。
【0944】
洗浄:最終ステップの重相は、軟質オフホワイト固形物であった。等容積(0.3L)の200プルーフエタノールを添加した。混合物を室温で10分間撹拌した。混合物を、3,000×gで3分間室温にて遠心分離した。わずかに黄色の透明溶液である上清を廃棄した。
【0945】
乾燥:最終ステップの重相は、軟質白色固形物であった。それをフリーズドライし、卓上ブレンダーで粉砕して粉末にした。これは、最終大豆タンパク質単離物製品であり、「AE-pureSPI」と称する。
【0946】
プロセスのフローチャートは
図12Cに示されている。種々のタンパク質調製条件を使用して調製したpureSPIおよび市販SPI(cSPI-3)の例示的な含有量(例えば、リン脂質、金属イオン、フィチン酸塩)は
図12Dに示されている。
【0947】
この実施例に記載のように調製したAE-pureSPIは、実施例1に記載のように調製した標準pureSPIよりも82%低いフィチン酸塩含有量を有していた。また、標準pureSPIと比較して、AE-pureSPIは、灰分および二価金属イオンが大幅に低減され、タンパク質含有量がわずかに増加し、溶解度がより高かった。AE-pureSPIは、標準pureSPIと同様の外観および揮発性風味プロファイルを有していた。
【0948】
[実施例26]
AE-pureSPIの特性評価
この実施例では、AE-pureProteinプロセスの最終製品の特性評価が説明される。
【0949】
図13Aでは、AE-pureSPIの同じ調製物を凍結乾燥機または60℃の真空オーブンのいずれかで乾燥したところ、pureSPIプロセスが複数の乾燥方法と適合性であることが示された。また、
図13Aは、異なる乾燥方法を使用する際の色の違いの例を示す。
【0950】
図13Bおよび13Cでは、AE-pureSPIの同じ調製物をエタノールで1回、2回、または長時間2回洗浄し、色を特性評価した。
図13Bおよび13Cに示されているように、エタノール洗浄は、AE-pureSPIの褐色化を低減させることができる。
図13Bは、異なる洗浄方法を使用する際の色の違いの例を示す。
図13Cは、例示的な輝度(L)、彩度(C)、および色相(H)データを示す。各洗浄後により高い輝度値が測定され、これは、より明色の製品が得られたことを示している。各洗浄後により低い彩度値が測定され、これは、より低呈色の製品が得られたことを示している。
【0951】
種々の洗浄ステップ後のAE-pureSPIのイソフラボン、糖、リン脂質(PL)、および水分含有量の例示的なデータは
図13Dに示されている。
【0952】
[実施例27]
AE-pureSPIの特性評価
この実施例では、キャノーラ、カボチャ種子、ゴマ種子、およびヒマワリ種子脱脂粗粉を含む、種々の植物源タンパク質に由来する、AE-pureProteinプロセスによる最終製品の特性評価が説明される。
【0953】
フィチン酸塩およびタンパク質を、高pH抽出下で、またはタンパク質対水の1:9容積での水抽出(対照)下で供給源タンパク質から抽出する。総フィチン酸塩および上清フィチン酸塩含有量を、Wade試薬により測定する。総タンパク質および上清タンパク質濃度を、Pierce試薬により測定する。表2および表3に示されているように、高pH抽出では、供給源タンパク質からタンパク質の大部分が抽出されるが、フィチン酸塩の大部分はペレットに残る。表4に示されているように、AE-pureSPIプロセスで処理した最終製品中のタンパク質:フィチン酸塩の相対比は、水抽出と比較して約1.7~19倍増加した。値は、少なくとも3回の測定の平均である。
【0954】
【0955】
【0956】
【0957】
[実施例28]
AE-pureSPIの特性評価
この実施例では、AE-pureProteinプロセスによる最終製品の特性評価が説明される。
【0958】
表5に示されているように、輝度(L)、彩度(C)、色相(H)、起泡能力(泡の高さを元のタンパク質溶液の高さで割ったもの)、乳化活性指数(EAI)、およびエマルジョン安定性指数(ESI)を、各試料について測定した。
【0959】
【0960】
他の実施形態
本発明はその詳細な説明と併せて説明されているが、前述の説明は、例示が意図されており、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。他の態様、利点、および改変は、以下の特許請求の範囲内にある。
【配列表】
【国際調査報告】